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発明の名称 原子力発電プラントとその改造方法および運転方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−248268(P2007−248268A)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
出願番号 特願2006−72248(P2006−72248)
出願日 平成18年3月16日(2006.3.16)
代理人 【識別番号】100103333
【弁理士】
【氏名又は名称】菊池 治
発明者 三村 聡
要約 課題
将来、定格熱出力を増加させる可能性がある原子力発電プラントにおいて、タービンの改造または取替えの費用を低減する。

解決手段
核分裂によって蒸気を発生させる原子力蒸気供給システムと、原子力蒸気供給システムから供給される蒸気のエネルギーを回収するタービンを有する原子力発電プラントにおいて、第1のタービン効率曲線1のような原子力蒸気供給システムが定格熱出力よりも高い熱出力で発生させた蒸気が供給されたときに定格熱出力運転時よりもエネルギーの回収効率が高くなるタービンを用いて、定格熱出力で運転する(図1中C点)。その後、原子力蒸気供給システムの定格熱出力を7%増加させた場合には、タービンの改造などをすることなく、増加した改造後の定格熱出力で運転する(図1中A点)ことにより、電気出力を増加させることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
核分裂によって蒸気を発生させる原子力蒸気供給システムと、
前記原子力蒸気供給システムから供給される蒸気のエネルギーを回収する前記原子力蒸気供給システムが、定格熱出力よりも高い熱出力で発生させた蒸気が供給されたときに前記定格熱出力運転時よりもエネルギーの回収効率が高くなるタービンと、
を有することを特徴とする原子力発電プラント。
【請求項2】
核分裂によって蒸気を発生させる既設の原子力蒸気供給システムと、前記原子力蒸気供給システムから供給される蒸気のエネルギーを回収する既設のタービンを備えた原子力発電プラントの改造方法において、
前記既設のタービンを、前記原子力蒸気供給システムが改造前の定格熱出力よりも高い熱出力で発生させた蒸気が供給されたときに前記改造前の定格熱出力運転時よりもエネルギーの回収効率が高くなるようにするタービン改造工程、
を有することを特徴とする原子力発電プラントの改造方法。
【請求項3】
前記タービン改造工程は、前記既設のタービンを新たなタービンと取替えるものであることを特徴とする請求項2記載の原子力発電プラントの改造方法。
【請求項4】
前記タービン改造工程の後に、前記原子力蒸気供給システムの定格熱出力を高める改造工程を有することを特徴とする請求項2または請求項3記載の原子力発電プラントの改造方法。
【請求項5】
核分裂によって蒸気を発生させる原子力蒸気供給システムと、前記原子力蒸気供給システムから供給される蒸気のエネルギーを回収する、前記原子力蒸気供給システムが定格熱出力よりも高い熱出力で発生させた蒸気が供給されたときに前記定格熱出力運転時よりもエネルギーの回収効率が高くなるタービンを備えた原子力発電プラントの運転方法において、
前記原子力蒸気供給システムに定格熱出力で蒸気を発生させる定格出力運転工程、
を有することを特徴とする原子力発電プラントの運転方法。
【請求項6】
前記定格出力運転工程の後に、前記原子力蒸気供給システムの定格熱出力を高める改造工程と、
前記改造工程の後に、前記原子力蒸気供給システムに前記タービンのエネルギーの回収効率が最も高くなる熱出力で蒸気を発生させる増出力運転工程と、
を有することを特徴とする請求項5記載の原子力発電プラントの運転方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電プラントとその改造方法および運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、既設の原子力プラントにおいて定格熱出力を変えずに高圧タービンまたは低圧タービンの改造または取替えを行う場合には、定格熱出力においてタービン効率が最高となるよう設計した高圧タービンまたは低圧タービンに改造または取替えて運転していた。
【0003】
また、特許文献1には、原子炉の熱出力を増加させた場合に、高圧タービンと低圧タービンの間に機器を追加して、原子炉の電気出力を増加させる方法が開示されている。
【特許文献1】特開2005−299644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、定格熱出力を増加させ電気出力の増加をする場合には、高圧タービンは設計余裕が小さいため、機器寿命前であっても、主蒸気流量の増大に応じた改造または取替えが必要である。また、高圧タービンの改造などを行わない場合であっても、機器の追加などが必要となる。また、定格熱出力の増加幅が大きい場合は、比較的設計余裕の大きい低圧タービンについても高圧タービンと同様に改造または取替が必要となる。このため、プラントライフサイクルにおける設備改造量が増大するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、将来、定格熱出力を増加させる可能性がある原子力発電プラントにおいて、タービンの改造または取替えの費用を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するため、本発明は、原子力発電プラントにおいて、核分裂によって蒸気を発生させる原子力蒸気供給システムと、前記原子力蒸気供給システムから供給される蒸気のエネルギーを回収する前記原子力蒸気供給システムが、定格熱出力よりも高い熱出力で発生させた蒸気が供給されたときに前記定格熱出力運転時よりもエネルギーの回収効率が高くなるタービンと、を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、核分裂によって蒸気を発生させる既設の原子力蒸気供給システムと、前記原子力蒸気供給システムから供給される蒸気のエネルギーを回収する既設のタービンを備えた原子力発電プラントの改造方法において、前記既設のタービンを、前記原子力蒸気供給システムが既設の(改造前の)定格熱出力よりも高い熱出力で発生させた蒸気が供給されたときに前記改造前の定格熱出力運転時よりもエネルギーの回収効率が高くなるようにするタービン改造工程、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、核分裂によって蒸気を発生させる原子力蒸気供給システムと、前記原子力蒸気供給システムから供給される蒸気のエネルギーを回収する、前記原子力蒸気供給システムが定格熱出力よりも高い熱出力で発生させた蒸気が供給されたときに前記定格熱出力運転時よりもエネルギーの回収効率が高くなるタービンを備えた原子力発電プラントの運転方法において、前記原子力蒸気供給システムに定格熱出力で蒸気を発生させる定格出力運転工程、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、将来、定格熱出力を増加させる可能性がある原子力発電プラントにおいて、タービンの改造または取替えの費用を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明に係る原子力発電プラントの実施の形態を、図面を参照して説明する。また、沸騰水型原子炉を例に説明するが、他の形式の原子力発電プラントにも適用可能である。
【0011】
[第1の実施の形態]
図2は、本発明に係る一実施の形態の原子力発電プラントの系統図である。
【0012】
原子力発電プラントは、炉心4を収めた原子炉容器3、高圧,低圧タービン5,6、復水器7および発電機9を有している。原子炉容器3と高圧タービン5の間は主蒸気配管8で、復水器7と原子炉容器3の間は給水配管10で接続されている。
【0013】
炉心4において、核分裂によって発生した熱によって、炉心4を流れる冷却材は加熱され、原子炉容器3の内部で蒸気が発生する。炉心4で発生した熱で冷却材を加熱し高温高圧の蒸気に変えて、高圧,低圧タービン5,6に供給するシステムは、原子力蒸気供給システムと呼ばれる。
【0014】
発生した蒸気は高圧タービン5および低圧タービン6に送られ、高圧タービン5および低圧タービン6でエネルギーを回収して、発電機9での発電に供される。
【0015】
低圧タービン6でエネルギーを回収された蒸気は、復水器7で凝縮された後、再び原子炉容器3に戻る。
【0016】
このような既設の原子力発電プラントにおいて、高圧タービン5を改造する。
【0017】
図1は、本実施の形態におけるタービン効率曲線を示すグラフである。
【0018】
図1において、第1の効率曲線1は、改造後の高圧タービン5の蒸気流量に対するタービン効率を示している。また、第2の効率曲線2は、改造前の高圧タービン5の蒸気流量に対するタービン効率を示している。
【0019】
図1においてA点として示される改造後の高圧タービン5の効率が既設の(改造前の)定格熱出力運転時よりも高く、たとえば最高になる最高効率点は、図1においてB点として示される改造前の高圧タービン5の最高効率点よりも主蒸気流量が大きい。改造前の定格熱出力における主蒸気流量(定格主蒸気流量)を主蒸気流量の100%とした場合、B点の主蒸気流量は100%であり、A点の主蒸気流量はたとえば107%である。
【0020】
原子力プラントの蒸気タービンのタービン効率は、最高効率となる主蒸気流量を超えると急激に低下するため、最高効率点を越えた主蒸気流量では一般に使用できない。このため、タービン効率が第1のタービン効率曲線1で示される高圧タービン5は、定格主蒸気流量の107%まで使用できるが、タービン効率が第2のタービン効率曲線2で示される高圧タービン5は、定格主蒸気流量の100%までしか使用できない。
【0021】
そこで、タービン効率が第1のタービン効率曲線1で示される高圧タービン5に改造する。改造した原子力発電プラントで、原子力蒸気供給システムの定格熱出力を増加させずに運転(図1のC点)する。
【0022】
このような原子力発電プラントでは、将来、主蒸気流量が定格主蒸気流量の107%以下までしか増加しない範囲で熱出力を増加する場合には、高圧タービン5をそのまま使用して、発電機9の電気出力を増加させることができる。
【0023】
したがって、一旦、タービン効率曲線2の高圧タービン5に改造して、定格熱出力を増加させずに運転(図1のB点)した後、再び高圧タービン5を改造する場合に比べ、プラントライフサイクルにおける設備改造量を減らすことができる。このため、プラントライフサイクルにおけるコストを低減することができる。
【0024】
また、以上の実施の形態においては高圧タービンを例として示したが、低圧タービンについても同様の形で交換し、電気出力を増加させてもよいのはもちろんである。
【0025】
なお、ここでは、タービンを改造する場合について説明したが、タービンを取り替える場合であっても同様である。また、新規の原子力発電プラントを建設する際に、将来、原子力蒸気供給システムの定格熱出力を増加させる可能性がある場合などにも適用できる。
【0026】
以上の説明は単なる例示であり、本発明は上述の実施形態に限定されず、様々な形態で実施することができる。
【0027】
たとえば、炉心で発生した熱で冷却材を加熱し、蒸気発生器を介して高温高圧の蒸気に変えてタービンに供給する原子力蒸気供給システムを有する、加圧水型原子力発電プラントや高速増殖炉を用いた発電プラントなどにも適用可能である。この場合には、炉心の熱出力の増大に伴って蒸気発生器の改造も必要となる可能性はあるが、タービンは改造などを施すことなく利用可能であり、プラントライフサイクルにおけるコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る一実施の形態におけるタービン効率曲線を示すグラフである。
【図2】本発明に係る一実施の形態における原子力発電プラントの系統図である。
【符号の説明】
【0029】
3…原子炉容器、4…炉心、5…高圧タービン、6…低圧タービン、7…復水器、8…主蒸気配管、9…発電機、10…給水配管。




 

 


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