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原子炉の炉心監視装置 - 株式会社東芝
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発明の名称 原子炉の炉心監視装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−240172(P2007−240172A)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
出願番号 特願2006−59040(P2006−59040)
出願日 平成18年3月6日(2006.3.6)
代理人 【識別番号】100100516
【弁理士】
【氏名又は名称】三谷 惠
発明者 鈴木 清照 / 波平 英夫
要約 課題
炉心監視の精度と高速性の両立を図り、炉心監視機能のトレーサビリティを提供することのできる原子炉の炉心監視装置を得ることである。

解決手段
ヒートバランス演算手段16は超音波流量計12からの給水流量信号及びプラントデータ入力装置11からのプラントデータに基づいて原子炉熱出力を算出し、炉心流量演算手段19はヒートバランス演算手段16で演算された原子炉熱出力に基づいて炉心流量を算出する。また、出力分布演算手段20はヒートバランス演算手段16で演算された原子炉熱出力及び炉心流量演算手段19で演算された炉心流量に基づいて原子炉熱出力分布を演算する。そして、ヒートバランス演算手段16、炉心流量演算手段19及び出力分布演算手段20を一つのコンポーネント機器として集約する。
特許請求の範囲
【請求項1】
超音波流量計からの給水流量信号及びプラントデータ入力装置からのプラントデータに基づいて原子炉熱出力を算出するヒートバランス演算手段と、前記ヒートバランス演算手段で演算された原子炉熱出力に基づいて炉心流量を算出する炉心流量演算手段と、前記ヒートバランス演算手段で演算された原子炉熱出力及び前記炉心流量演算手段で演算された炉心流量に基づいて原子炉熱出力分布を演算する出力分布演算手段とを備えたことを特徴とする原子炉の炉心監視装置。
【請求項2】
前記ヒートバランス演算手段と前記炉心流量演算手段と前記出力分布演算手段とを一つのコンポーネント機器として集約したことを特徴とする請求項1記載の原子炉の炉心監視装置。
【請求項3】
前記出力分布演算手段は、前記ヒートバランス演算手段により求められた原子炉熱出力を各炉内中性子束検出器の測定値に応じて分配することで原子炉出力分布を求めることを特徴とする請求項1または2記載の原子炉の炉心監視装置。
【請求項4】
前記出力分布演算手段は、原子炉内の局所出力分布を測定する固定式炉内計装システムであるガンマサーモメータからの検出信号に基づいて原子炉熱出力分布を演算することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の原子炉の炉心監視装置。
【請求項5】
前記ガンマサーモメータの検出信号に基づいて炉内中性子束検出器の検出信号を随時自動校正することを特徴とする請求項4記載の原子炉の炉心監視装置。
【請求項6】
前記ヒートバランス演算手段で演算された原子炉熱出力、前記炉心流量演算手段で演算された炉心流量、前記出力分布演算手段で演算された原子炉熱出力分布、限界出力比、線出力密度のうち、少なくともいずれか一を出力することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の原子炉の炉心監視装置。
【請求項7】
前記ヒートバランス演算手段で演算された原子炉熱出力、前記炉心流量演算手段で演算された炉心流量、前記出力分布演算手段で演算された原子炉熱出力分布、限界出力比、線出力密度を、予め定めた可変の制限値と比較し、これらが制限値を逸脱した場合に警報を発することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載の原子炉の炉心監視装置。
【請求項8】
前記プラントデータ入力装置からの制御棒位置情報と予め設定された制御棒引抜手順とを比較し、制御棒引抜手順を監視することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一記載の原子炉の炉心監視装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電プラントの原子炉の熱出力や出力分布等の監視を行う原子炉の炉心監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電プラントにおいて、原子炉の炉心監視に関わる各種の演算(出力分布演算、ヒートバランス演算、炉心流量演算など)は、専用の計算機もしくは専用の演算機能を用いて行われている。ヒートバランス演算及び炉心流量演算はプロセス計算機の炉心監視機能で行われ、出力分布演算はプロセス計算機の炉心性能計算機能の炉心三次元モデル計算により実施されている。
【0003】
このような原子炉の炉心監視装置において、ヒートバランス演算及び炉心流量演算は、互いの計算結果をそれぞれの計算に用いる関係であり、相互にデータ授受が行われ、また、出力分布演算とも密接に関連しており、各演算に対してデータ伝送設定が必要となっている。
【0004】
炉心監視において特に重要となる出力分布演算は、精度を重視した炉心三次元モデル計算により精度よく演算を実行できるが、演算速度が速くないため、出力分布演算による炉心の連続的な監視は行えていない。そのため、炉心の連続的な監視は、炉内中性子束検出器の検出信号や制御棒信号を用いた簡易的な計算による結果を、炉心三次元モデル計算の結果で随時校正を行い、熱的状態値を算出する炉心熱的制限値監視装置により行われている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−48891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このような原子炉の炉心監視装置においては、炉心監視の速度、つまり監視の連続性に関して、炉心監視で特に重要となる出力分布演算において、炉心三次元モデル計算を行っており、これには収束演算が必要となるため高速な演算が行えず計算の周期が数十秒程度となる。また、連続監視要求がある場合には、炉内中性子束検出器の検出信号と制御棒信号とを用いた簡易計算を行う炉心熱的制限値監視装置によって、炉心の熱的状態値の連続監視(計算周期200m秒程度)が行われているが、簡易的な計算であるため制御棒状態によって計算精度が悪くなることが認識されている。
【0006】
つまり、炉心三次元モデル計算では精度がよいが速度は遅く、炉心熱的制限値監視装置ではその逆となっており、原子炉炉心監視において、連続的な監視を精度よく実施するには、出力分布という同一パラメータを算出するために異なるシステムが必要であり効率的な構成とは言い難い。
【0007】
また、上述したように、炉心監視という一つの目的のために、プロセス計算機の炉心監視機能、炉心性能計算機能及び炉心熱的制限値監視装置において別々に演算を行っているため、他の計算機によって演算された結果を別の計算機への入力として用いるなど、データの授受が必要となり、ネットワークの伝送設定が必要となっている。また、これらの各演算において、必要となるプラントデータなどの入力点のうち、いくつかのパラメータは、各計算機(もしくは機能)に重複して入力されており伝送設定がさらに煩雑となる。
【0008】
一方で、炉心監視機能の一部であるヒートバランス演算や炉心流量演算、出力分布演算は、プロセス計算機の一機能として、プラント自動化機能や、プラント監視機能などとも関連しており、他の機能の故障が、炉心監視機能に影響を及ぼす危険性を有している。
【0009】
さらに、このような構成は、構成そのものが煩雑となるだけでなく、炉心監視機能の演算出力結果を検証する場合など、複数の計算機に渡って演算結果を遡る必要があるため、検証が容易ではない。このことは、トレーサビリティの証明となる図書化という観点において明らかである。特に、各計算機における演算結果のトレーサビリティを求められた際に、各計算機もしくは機能の試験結果を組み合わせて提示する以外には対応困難という課題がある。
【0010】
事業者検査の厳格化、将来のプラント出力増強等を考慮すると、プラント運転の健全性証明を確保し、継続的に維持していくという観点において、最も重要となる炉心監視の演算結果に関する時間証明性や入力と出力結果の関係などのトレーサビリティは、各演算単独の妥当性を示すだけでなく、炉心監視機能全体の妥当性を示すために、その重要性が増しつつある。
【0011】
本発明の目的は、炉心監視の精度と高速性の両立を図ることのできる原子炉の炉心監視装置を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の原子炉の炉心監視装置は、超音波流量計からの給水流量信号及びプラントデータ入力装置からのプラントデータに基づいて原子炉熱出力を算出するヒートバランス演算手段と、前記ヒートバランス演算手段で演算された原子炉熱出力に基づいて炉心流量を算出する炉心流量演算手段と、前記ヒートバランス演算手段で演算された原子炉熱出力及び前記炉心流量演算手段で演算された炉心流量に基づいて原子炉熱出力分布を演算する出力分布演算手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、炉心三次元モデル計算を行うことなく、直接的に原子炉熱出力、原子炉熱出力分布、炉心流量、限界出力比、線出力密度などの炉心特性値を高速かつ高精度に算出・監視できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる原子炉の炉心監視装置のブロック構成図である。原子力発電プラントの各種プロセス量はプラントデータ入力装置11を介して入力され、また、原子力発電プラントの給水流量は超音波流量計12で検出され、直接的に炉心監視装置13の入力手段14に入力される。入力手段14を介して入力された給水流量信号を含むプロセス信号はデータ記憶部15に時系列的に記憶される。
【0015】
ヒートバランス演算手段16は、原子炉への熱の出入りから原子炉熱出力を演算するものである。すなわち、超音波流量計12からの給水流量信号及びプラントデータ検出器11からのプラントデータに基づいて原子炉熱出力を算出し、出力手段17を介して表示装置18に表示出力するとともにデータ記憶部15に記憶する。
【0016】
炉心流量演算手段19は、原子炉再循環ポンプ差圧を主とした関連パラメータから炉心流量を演算するものである。すなわち、ヒートバランス演算手段16で演算された原子炉熱出力に基づいて炉心流量を算出し、出力手段17を介して表示装置18に表示出力するとともにデータ記憶部15に記憶する。
【0017】
また、出力分布演算手段20は、ヒートバランス演算手段16で求められた原子炉熱出力と、炉心流量演算手段19で求められた炉心流量、及びその他のプラントデータを基に、原子炉内の出力分布、限界出力比、線出力密度を求めるものである。すなわち、ヒートバランス演算手段16で演算された原子炉熱出力及び炉心流量演算手段19で演算された炉心流量に基づいて、炉心三次元モデル計算でなく直接的に原子炉熱出力分布を演算するとともに、限界出力比や線出力密度も演算し、これらを出力手段17を介して表示装置18に表示出力するとともにデータ記憶部15に記憶する。このように、ヒートバランス演算手段16、炉心流量演算手段19及び出力分布演算手段20は、炉心監視装置13内に統合されている。
【0018】
このような炉心監視装置13において、統合されたヒートバランス演算手段16、炉心流量演算手段19及び出力分布演算手段20の演算結果を出力手段17を介して表示装置18に出力しており、原子炉熱出力、炉心流量、出力分布、限界出力比、線出力密度などの炉心の特性値をそれぞれ監視する。炉心特性値としては、ボイド率などのその他のパラメータも含む。なお、炉心監視装置13の出力としては、これらのいずれのパラメータの組合せも可能とし、必ずしも全てを出力する必要はない。
【0019】
すなわち、ヒートバランス演算手段16で演算された原子炉熱出力、炉心流量演算手段19で演算された炉心流量、出力分布演算手段20で演算された原子炉熱出力分布、限界出力比、線出力密度のうち、少なくともいずれか一を出力する。例えば、原子炉熱出力分布のみ、原子炉熱出力のみ、炉心流量のみ、限界出力比のみ、線出力密度のみを出力するようにしてもよい。また、原子炉熱出力分布、原子炉熱出力、炉心流量、限界出力比、線出力密度のいずれの組合せにおいても、自由に組み合わせて出力するようにしてもよい。
【0020】
炉心監視装置13で行われるヒートバランス演算手段16、炉心流量演算手段19、出力分布演算手段20に必要なプラントデータは、プラント内の各制御装置からの伝送によってプラントデータ入力装置11を介して入力手段14に入力され、データ記憶部15に記憶されて提供される。プラントデータ入力装置11を介して得られるプラントデータとして、プラントデータ検出器で検出された原子炉再循環ポンプ差圧、炉内中性子束検出器の検出信号、制御棒状態、及び圧力・流量・温度などの各種のプロセス信号がある。特に、原子炉内の水平方向及び垂直方向に配置された炉内中性子束検出器からの検出信号は、出力分布演算に直接関連のあるパラメータであり出力分布演算の精度に大きく影響する。
【0021】
また、プラントデータ入力装置11とは別に、給水流量・温度を入力するための超音波流量計12が設けられており、超音波流量計12の出力を直接的に炉心監視装置13に入力している。
【0022】
このように構成された第1の実施の形態における炉心監視装置13では、ヒートバランス演算手段16、炉心流量演算手段19、出力分布演算手段20は、プラントデータ入力装置11及び超音波流量計12から受け取ったディジタル伝送データを使用して演算を行う。また、各演算は一つの機能として集約しているため、他機能とのデータの授受は発生しない。
【0023】
また、出力分布演算手段20は炉心三次元モデル計算を行わず、炉内中性子束検出器の検出信号から直接出力分布演算を実施する。このため、収束演算を行う必要がなく、演算速度は速く炉心を連続的に監視することができる。
【0024】
炉内中性子束検出器信号により直接出力分布を演算する方法としては、ヒートバランス演算手段16による原子炉熱出力を、各炉内中性子束検出器の測定値に応じて分配することで出力分布を求める手法などを適用する。
【0025】
そして、炉心三次元モデル計算ではなく、直接的に出力分布を演算することによる演算精度の悪化を防止するために、出力分布計算の入力となるヒートバランス演算手段16、炉心流量演算手段19を高精度で実施する必要があり、第1の実施の形態においては、ヒートバランス演算手段16、炉心流量演算手段19の両演算において重要なパラメータとなる給水流量の高精度測定が可能な超音波流量計12の出力を直接炉心監視装置13に入力した構成としている。
【0026】
そのため、給水流量の高精度測定の結果をヒートバランス演算手段16、炉心流量演算手段19に反映でき、結果として、上述の両演算の出力を用いている出力分布演算手段20の演算を高精度に実施することが可能となる。つまり、炉心監視で重要となる出力分布演算手段20において、精度と高速性とを両立した炉心監視を実現している。
【0027】
また、炉心監視という機能単位で考えた場合、他機能とのデータの授受は発生せず、機能を単一の装置で完結することが可能となり、装置の試験結果などエビデンスとなる図書の作成を一元化できる。従って、これを用いた試験結果の提示などにより、入力と出力の対応を明確にすることが可能となる。さらに、炉心監視機能がプロセス計算機の他機能から独立した構成としており、他機能が炉心監視機能に影響を及ぼすことはない。このような機能の集約・分離により、外部装置に影響されることなく、単体機能として入力点に対する出力結果の時間証明性も確保することができ、図書によるエビデンス化と併せて、単独でトレーサビリティを確保することができる。
【0028】
ここで、プラントの運用に応じて、超音波流量計12の出力をその他のプロセス信号と同様にプラントデータ入力装置11を介して入力することも可能である。また、給水流量の測定系として、超音波流量計12をその他の高精度な給水流量計にて代用した形態をとることも可能であり、同等の効果を得ることができる。
【0029】
第1の実施の形態によれば、超音波流量計からの信号を入力パラメータとして入力することにより、炉心三次元モデル計算を行うことなく、直接的に原子炉熱出力、原子炉熱出力分布、炉心流量、限界出力比、線出力密度などの炉心特性値を高速、高精度に算出・監視できる。また、ヒートバランス演算、炉心流量演算、出力分布演算のトレーサビリティを確保できる。
【0030】
(第2の実施の形態)
図2は本発明の第2の実施の形態に係わる炉心監視装置13のブロック構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、原子炉内の局所出力分布を測定する固定式炉内計装システムであるガンマサーモメータ21を設け、出力分布演算手段20は、ガンマサーモメータ21からの検出信号に基づいて原子炉熱出力分布を演算するようにしたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0031】
図2において、原子炉内の局所出力分布を測定する固定式炉内計装システムであるガンマサーモメータ21が追加して設けられ、ガンマサーモメータ21の検出信号は、炉心監視装置13の入力手段14を介してデータ記憶部15に記憶される。
【0032】
第2の実施の形態では、複数個のガンマサーモメータ21を炉心の軸方向に配置する。ガンマサーモメータ21は、熱電対による温度計測によって炉心の局所出力分布を求めているものであり、その応答性は炉内中性子束検出器より劣るが、9個程度の複数個のガンマサーモメータ21を軸方向に配置することが可能である。軸方向に複数個を配置可能なガンマサーモメータ21を使用することで、出力分布演算手段20は、より高精度な出力分布計算が可能となる。
【0033】
特に軸方向に対して精度が増し、さらに、ガンマサーモメータ21のヒータ校正機能により炉内中性子束検出器の感度を校正することができる。従って、精度を維持することができ、感度が悪くなることが知られている炉内中性子束検出器を用いるよりも高精度な演算を連続的に行うことができる。
【0034】
このガンマサーモメータ21は、超音波流量計12と同様に、ガンマサーモメータ21を含めた一つのシステムとして機能するが、プラント運用法によっては、その他のプロセス信号と同様にプラントデータ入力装置11を介して入力することも可能である。
【0035】
さらに、ガンマサーモメータ21の検出信号に基づいて炉内中性子束検出器の検出信号を随時自動校正するようにしてもよい。図3は本発明の第2の実施の形態の他の一例の原子炉の炉心監視装置のを示すブロック構成図であり、校正手段22を設け、ガンマサーモメータ21の検出信号に基づいて炉内中性子束検出器の検出信号を随時自動校正するようにしたものである。
【0036】
校正手段22は、炉内中性子束検出器とガンマサーモメータとの相関から、炉内中性子束検出器を随時自動校正する。これにより、出力分布演算手段20の入力として使用される炉内中性子束検出器の精度を維持することが可能となる。また、高速な炉内中性子束検出器の検出信号を用いた簡易な演算で、より高精度な出力分布演算を実施することができる。
【0037】
第2の実施の形態によれば、軸方向に複数個を配置可能なガンマサーモメータ21を使用するので、出力分布演算手段20は、より高精度な出力分布計算が可能となる。また、校正手段22により、ガンマサーモメータ21の検出信号に基づいて炉内中性子束検出器を随時自動校正することができるので、出力分布演算手段20の入力として使用される炉内中性子束検出器の精度を維持することが可能となる。
【0038】
(第3の実施の形態)
図4は本発明の第3の実施の形態に係わる炉心監視装置13のブロック構成図である。この第3の実施の形態は、図2に示した第2の実施の形態に対し、制限値比較手段23、警報装置24及び操作停止装置25を設け、この制限値比較手段23により、ヒートバランス演算手段16で演算された原子炉熱出力、炉心流量演算手段19で演算された炉心流量、出力分布演算手段20で演算された原子炉熱出力分布、限界出力比、線出力密度を、予め定めた可変の制限値と比較し、これらが制限値を逸脱した場合に警報装置24に警報を発するとともに、必要に応じて操作停止装置25により、制御棒引抜阻止やプラント自動化除外などを実行するようにしたものである。図2と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0039】
図4において、制限値比較手段23、警報装置24及び操作停止装置25が追加して設けられている。制限値比較手段23は、あらかじめ炉心監視装置13内にて設定できる各演算の出力結果の制限値(運転状況に応じて可変)と、現在の演算結果とを比較し、制限値を逸脱した場合に警報装置24に警報を発し、必要に応じて操作停止装置25により、制御棒引抜阻止やプラント自動化除外などを実行する。
【0040】
第3の実施の形態によれば、高精度を維持したまま連続的に熱的状態値を監視することが可能となり、炉心監視の結果により発報される制御棒操作不許可信号あるいは引き抜きホールド信号発生の可能性を下げることができ、プラント起動時のリスクを減らすことができる。また、プラント自動化除外などにおいても同様の効果が得られる。このように、炉心監視装置13で演算した結果を監視し、警報を出力することで、炉心状態に異常が発生した場合には、制御棒引抜阻止やプラント自動化除外を行うなどして即座に対応することが可能となる。
【0041】
(第4の実施の形態)
図5は本発明の第4の実施の形態に係わる炉心監視装置13のブロック構成図である。この第4の実施の形態は、図2に示した第2の実施の形態に対し、制御棒引抜手順比較手段26を設け、プラントデータ入力装置11からの制御棒位置情報と予め設定された制御棒引抜手順とを比較し、制御棒引抜手順を監視するようにしたものである。図2と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0042】
図5において、制御棒引抜手順比較手段26を追加した構成となっている。制御棒引抜手順比較手段26は、プラントデータ入力装置11によって炉心監視装置13に入力されている制御棒情報(制御棒位置情報)と、予め炉心監視装置13に装荷されている制御棒引抜手順とを比較し、決められた手順からのずれを監視し、監視結果を表示装置18に表示する。
【0043】
第4の実施の形態によれば、従来は制御棒引抜手順比較機能として単独の機能を有していたものを炉心監視装置13の中の一つの機能として取り入れることで炉心監視装置13に入力されている制御棒情報にて信号を一元化することができる。これにより、データの時間証明性の確保及びデータ取合点数の削減を実現できる。また、制御棒引抜手順を監視することで炉心を安全な状態に維持することができ、幅広く炉心監視機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる炉心監視装置のブロック構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係わる炉心監視装置のブロック構成図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係わる炉心監視装置の他の一例を示すブロック構成図
【図4】本発明の第3の実施の形態に係わる炉心監視装置のブロック構成図。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係わる炉心監視装置のブロック構成図。
【符号の説明】
【0045】
11…プラントデータ入力装置、12…超音波流量計、13…炉心監視装置、14…入力手段、15…データ記憶部、16…ヒートバランス演算手段、17…出力手段、18…表示装置、19…炉心流量演算手段、20…出力分布演算手段、21…ガンマサーモメータ、22…校正手段、23…制限値比較手段、24…警報装置、25…操作停止装置、26…制御棒引抜手順比較手段




 

 


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