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格納容器冷却装置および冷却方法 - 株式会社東芝
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発明の名称 格納容器冷却装置および冷却方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−170832(P2007−170832A)
公開日 平成19年7月5日(2007.7.5)
出願番号 特願2005−364706(P2005−364706)
出願日 平成17年12月19日(2005.12.19)
代理人 【識別番号】100077849
【弁理士】
【氏名又は名称】須山 佐一
発明者 岩城 智香子 / 池田 達實
要約 課題
従来に比べて更に除熱性能を向上させることができ、更に安全性の向上を図ることのできる格納容器冷却装置および冷却方法を提供する。

解決手段
原子炉格納容器101上部に設置した冷却水プール102内に収容された熱交換器103と、原子炉格納容器101のドライウェル104から蒸気を熱交換器103に供給する蒸気供給管105と、熱交換器103から凝縮水および不凝縮ガスを排出するためのドレン管107とを有する静的格納容器冷却系設備を具備するとともに、内部を冷却水が流通可能とされた冷却コイル109を有し前記ドライウェル104内に配設されたドライウェルクーラー108と、前記冷却水プール102内の冷却水を重力を駆動力として前記冷却コイル109内に供給可能とする配管系と、を有する重力利用格納容器冷却系設備を具備している。
特許請求の範囲
【請求項1】
原子炉を格納する原子炉格納容器内を冷却する格納容器冷却装置であって、
前記原子炉格納容器上部に設置した冷却水プール内に収容された熱交換器と、前記原子炉格納容器のドライウェルから蒸気を前記熱交換器に供給する蒸気供給管と、前記熱交換器から凝縮水および不凝縮ガスを排出するためのドレン管とを有する静的格納容器冷却系設備と、
内部を冷却水が流通可能とされた冷却コイルを有し前記ドライウェル内に配設されたドライウェルクーラーと、前記冷却水プール内の冷却水の重力を駆動力として前記冷却コイル内に供給可能とする配管系と、を有する重力利用格納容器冷却系設備と、
を具備したことを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項2】
請求項1記載の格納容器冷却装置において、
前記ドライウェルクーラーが、前記冷却コイルを収納する収納部と、前記原子炉格納容器の外側から前記冷却コイル内へ冷却水をポンプによって送る冷却水強制循環系統と、前記ドライウェル内で前記冷却コイル周辺の気体を流動させる送風機とを具備し、電力を利用可能な場合は、前記ポンプと前記送風機とを使用して前記ドライウェル内の冷却を行うことを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の格納容器冷却装置において、
前記熱交換器は、横形U字管の管束を具備し、この横型U字管は戻り管が供給管に対して下側に設置されていることを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか記載の格納容器冷却装置において、
前記冷却水プール内で発生した蒸気と、地上に設置したタンクから供給される水を用いて駆動される蒸気インジェクタと、
前記蒸気インジェクタからの吐出水を、前記冷却水プールに供給する吐出配管と、
を具備したことを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項5】
請求項4記載の格納容器冷却装置において、
前記蒸気インジェクタに前記冷却水プール内で発生した蒸気を供給する供給管が、前記熱交換器上部の前記冷却水プールの天井部に開口するよう配設されていることを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項6】
前記請求項4又は5記載の格納容器冷却装置において、
前記冷却水プールの天井に、前記冷却水プール内で発生した蒸気を排気するベント管が開口し、前記天井は前記ベント管の開口部に向かって上方に傾斜する傾斜面とされていることを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項7】
請求項4ないし6のいずれか記載の格納容器冷却装置において、
前記吐出配管が、前記冷却水プールの下部に上向きに、かつ、前記熱交換器の入口側近傍に開口するよう配設されていることを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか記載の格納容器冷却装置において、
前記熱交換器の蒸気の入口部分に、水素酸化触媒をコーティングした可燃性ガス濃度低減材が配設されていることを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか記載の格納容器冷却装置において、
前記蒸気供給管の前記ドライウェルとの接続部は、ロート状に形成されていることを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか記載の格納容器冷却装置において、
前記熱交換器の蒸気の入口部分に整流板が配設されていることを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか記載の格納容器冷却装置において、
前記冷却水プール内で発生した蒸気を排気するベント管の入口に、湿分分離器が配設されていることを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項12】
請求項1ないし10のいずれか記載の格納容器冷却装置において、
前記冷却水プール内で発生した蒸気を排気するベント管の曲がり部分に分離翼を設けることによって構成された湿分分離器を具備することを特徴とする格納容器冷却装置。
【請求項13】
原子炉を格納する原子炉格納容器内を冷却する格納容器冷却方法であって、
前記原子炉格納容器上部に設置した冷却水プール内に収容された熱交換器と、前記原子炉格納容器のドライウェルから蒸気を前記熱交換器に供給する蒸気供給管と、前記熱交換器から凝縮水および不凝縮ガスを排出するためのドレン管とを用いて冷却する静的格納容器冷却ステップと、
内部を冷却水が流通可能とされた冷却コイルを有し前記ドライウェル内に配設されたドライウェルクーラーと、前記冷却水プール内の冷却水の重力を駆動力として前記冷却コイル内に供給可能とする配管系とを用いて冷却する重力利用格納容器冷却ステップと、
を具備し、
前記ドライウェルクーラーが、前記冷却コイルを収納する収納部と、前記原子炉格納容器の外側から前記冷却コイル内へ冷却水をポンプによって送る冷却水強制循環系統と、前記ドライウェル内で前記冷却コイル周辺の気体を流動させる送風機とを具備し、電気を利用可能な場合は、前記ポンプと送風機とを使用して前記ドライウェル内の冷却を行うことを特徴とする格納容器冷却方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電所などの原子力プラントにおいて原子炉を格納する原子炉格納容器内を冷却するための格納容器冷却装置および冷却方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図14は従来の原子炉格納容器の概略構造を示す断面図である。原子炉格納容器1内には、原子燃料を保持する炉心2を内包する原子炉圧力容器3がペデスタル4により支持されている。また、原子炉格納容器1内にはペデスタル4によって囲まれた下部ドライウェル5と、この原子炉圧力容器3を包囲する上部ドライウェル6と、上部ドライウェル6の下方にダイヤフラムフロア7により区画されて設けられ内部に圧力抑制プール8を保有する圧力抑制室9が設置されている。
【0003】
上部ドライウェル6と下部ドライウェル5は連通口10によって連通され、上部ドライウェル6及び下部ドライウェル5と、圧力抑制室9とは、圧力抑制プール8水中まで延びたベント管11によって連絡されている。原子炉格納容器1内には、通常運転時に上部ドライウェル6及び下部ドライウェル5内の雰囲気を規定の状態に冷却し維持するドライウェル冷却装置12が複数台設置されている。
【0004】
このドライウェル冷却装置12は、ドライウェル冷却ユニット15および流体循環手段である送風機16を有する。ドライウェル冷却ユニット15はケーシング14およびその中に内包される冷却コイル13からなる。冷却コイル13の内部配管には図示しない冷却水ポンプにより冷却水が通水されており、上部ドライウェル6及び下部ドライウェル5内の気体がこのケーシング14内に導かれる。具体的には、送風機16を用いてケーシング14の内圧を低くし、これによって発生するケーシング14内外の圧力差によって気流を生成する。ケーシング14に導かれた気体は冷却コイル13の管外を通過し冷却される。冷却された気体は、ダクト17およびダンパ18を介して上部ドライウェル6及び下部ドライウェル5内各所に循環送風される。
【0005】
また、圧力抑制プール8の冷却水は残留熱除去系ライン19の残留熱除去ポンプ20により導かれ、残留熱除去熱交換器21で熱交換され除熱された後、スプレイヘッダ22から散布しスプレイ冷却する系統が構成されている。この冷却系統は、冷却材喪失事象(LOCA)等が発生した際等の高温,高圧時の原子炉格納容器1冷却のために用いられる。
【0006】
さらに、冷却材喪失事象発生時等に、ポンプなどの動的機器を使わずに崩壊熱除去を行うシステムとして、静的格納容器冷却系設備(PCCS)が知られている。この静的格納容器冷却系設備は、原子炉格納容器外の冷却水プール内に収められた伝熱管束からなる熱交換器と、ドライウェルから蒸気を熱交換器の入口に供給する蒸気供給管と、凝縮水のドレンおよび熱交換器に流入した不凝縮ガスを排気するため熱交換器の出口とサプレッションプールを接続する凝縮水ドレン管およびガス排気管とを有する。冷却水プールは、原子炉格納容器に接して、その上方に設置される。
【0007】
ドライウェルに放出された蒸気およびドライウェルで発生した蒸気は、蒸気供給管を経由して熱交換器に導かれ、蒸気が熱交換器内を通過する間に伝熱管壁を通してプール水との間で伝熱を行い、この蒸気が凝縮され、これによって生じた凝縮水は重力により凝縮水ドレンおよびガスベント配管を通ってサプレッションプールに流入する。
【0008】
この格納容器冷却系設備は静的システムであるため、駆動力が小さく、非凝縮性ガスの蓄積により除熱が劣化することがある。したがって、従来格納容器冷却系設備は伝熱管内の非凝縮性ガス排気の観点から、熱交換器内でのガスの流れを阻害しない、下向き大口径伝熱管を用いた縦形熱交換器の設計が進められてきた(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−240888号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、原子力プラント等においては、LOCA(冷却材喪失事象)が発生した際等における原子炉格納容器内の除熱性能を更に向上させて、更に安全性を向上させることが望まれている。
【0010】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、従来に比べて更に除熱性能を向上させることができ、更に安全性の向上を図ることのできる格納容器冷却装置および冷却方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の格納容器冷却装置は、原子炉を格納する原子炉格納容器内を冷却する格納容器冷却装置であって、前記原子炉格納容器上部に設置した冷却水プール内に収容された熱交換器と、前記原子炉格納容器のドライウェルから蒸気を前記熱交換器に供給する蒸気供給管と、前記熱交換器から凝縮水および不凝縮ガスを排出するためのドレン管とを有する静的格納容器冷却系設備と、内部を冷却水が流通可能とされた冷却コイルを有し前記ドライウェル内に配設されたドライウェルクーラーと、前記冷却水プール内の冷却水の重力を駆動力として前記冷却コイル内に供給可能とする配管系と、を有する重力利用格納容器冷却系設備と、を具備したことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の格納容器冷却方法は、原子炉を格納する原子炉格納容器内を冷却する格納容器冷却方法であって、前記原子炉格納容器上部に設置した冷却水プール内に収容された熱交換器と、前記原子炉格納容器のドライウェルから蒸気を前記熱交換器に供給する蒸気供給管と、前記熱交換器から凝縮水および不凝縮ガスを排出するためのドレン管とを用いて冷却する静的格納容器冷却ステップと、内部を冷却水が流通可能とされた冷却コイルを有し前記ドライウェル内に配設されたドライウェルクーラーと、前記冷却水プール内の冷却水の重力を駆動力として前記冷却コイル内に供給可能とする配管系とを用いて冷却する重力利用格納容器冷却ステップと、を具備し、前記ドライウェルクーラーが、前記冷却コイルを収納する収納部と、前記原子炉格納容器の外側から前記冷却コイル内へ冷却水をポンプによって送る冷却水強制循環系統と、前記ドライウェル内で前記冷却コイル周辺の気体を流動させる送風機とを具備し、電気を利用可能な場合は、前記ポンプと送風機とを使用して前記ドライウェル内の冷却を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の格納容器冷却装置および冷却方法によれば、従来に比べて更に除熱性能を向上させることができ、更に安全性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る格納容器冷却装置および冷却方法の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1において、100は、炉心を収容する原子炉圧力容器であり、この原子炉圧力容器100は、原子炉格納容器101内に収容されている。
【0016】
静的格納容器冷却系設備は、原子炉格納容器101外で原子炉格納容器101の上部に設けられた冷却水プール102内に収められた伝熱管束からなる熱交換器103と、ドライウェル104から蒸気を熱交換器103の入口(上方)に供給する蒸気供給管105と、凝縮水のドレンおよび熱交換器103に流入した不凝縮ガスを排気するため熱交換器103の出口(下方)とサプレッションプール106を接続する凝縮水ドレン管107およびガスベント管117とから構成されている。
【0017】
さらに、ドライウェル104内には、ドライウェルクーラー108が設置されている。ドライウェルクーラー108の冷却コイル109は、その入口、出口に夫々接続された2つの配管を有している。第1の配管110は、冷却水プール102の底部近くと冷却コイル109の入口を接続し、第2の配管111は冷却水プール102の上部と冷却コイル109の出口を接続している。また、第1の配管110及び第2の配管111には、夫々通常時は閉じられ冷却材喪失事象発生時等に開かれる爆破弁等からなる弁115が介挿されている。これらによって、冷却材喪失事象発生時等に使用される重力利用格納容器冷却系設備が構成されている。
【0018】
また、ドライウェルクーラー108の冷却コイル109は、通常運転時に冷却水を供給する供給源として格納容器101外の原子炉補冷却系タンクを水源とする熱交換器112に接続されている。さらに、ドライウェルクーラー108には、通常運転時に使用する器機として、送風機113が接続され、送風機113には給気ダクト114が接続されている。
【0019】
このように構成された本実施の形態において、通常運転時は、ドライウェル104内の気体は送風機113によって循環され、冷却コイル109を通過する際に冷却され、給気ダクト114からドライウェル各部に放出され、雰囲気蒸気を一定に保つ。冷却コイル109の冷却水は熱交換器112によって一定温度に冷却されてドライウェルクーラー108に継続して供給される。
【0020】
一方、冷却材喪失事象発生時等は、ドライウェル104に大量に蒸気が放出されるが、この蒸気は、蒸気供給管105を経由して格納容器101外の冷却水プール102内に収められた熱交換器103に導かれ、蒸気が熱交換器103内を通過する間に伝熱管壁を通してプール水との間で伝熱を行い、この蒸気が凝縮され、これによって生じた凝縮水は重力により凝縮水ドレン管107を通って重力によってサプレッションプール106に排出される。
【0021】
さらに、爆破弁等からなる弁115が開かれるので、冷却水プール102の冷却水は、重力によって第1の配管110を通じて冷却コイル109に供給される。冷却コイル109に供給された冷却水は、温度上昇や蒸気発生によって相対的に密度が小さくなるので浮力が生じ、冷却コイル109内を上昇し、さらに第2の配管111を上昇して冷却水プール102の上部に至る。これとともに、比較的低温の冷却水が、冷却水プール102の底部から第1の配管110を経て冷却コイル109の底部近くに供給される。このように自然循環が形成されるために、冷却コイル109には、長期間に亘って冷却水プール102の冷却水が供給される。
【0022】
以上のように、冷却水プール102を共用して、冷却材喪失事象発生時等の圧力抑制および冷却を、静的格納容器冷却系設備及びドライウェルクーラーを利用した重力利用格納容器冷却系設備によって行うことにより、完全に静的な装置のみを用いて、従来に比べて除熱性能を向上させることができる。
【0023】
図2および図3は、冷却水プール102内に収められた熱交換器103の構成を示すもので、図3は図2のA−A方向に沿った断面構成を示している。熱交換器103は冷却水プール102内に格納されており、プール水123に浸漬している。熱交換器103は、図2に示すようにU字管からなり、横置きとされた多数(図2には2本のみ示す。)の伝熱管124を具備している。
【0024】
伝熱管124の両端には、上流側ヘッダー125と下流側ヘッダー126が配設されている。この上流側ヘッダー125から伝熱管124に流入した蒸気は、冷却水プール水123で冷却され、管内で凝縮して下流側ヘッダー126へ流出する。上流側ヘッダー125には、ドライウェルからの蒸気を供給する蒸気供給管105が、下流側ヘッダー126には、伝熱管124内で発生した凝縮水をサプレッションプールに排出する凝縮水ドレン管107が接続されている。さらに、冷却水プール102の上部には、プール102内で発生した蒸気を排出する蒸気ベント管129が設置されている。
【0025】
このように構成された熱交換器103では、伝熱管124はU字管で横置きであり、蒸気供給管105に対して凝縮水ドレン管107の位置は、鉛直方向下側に設置されている。このように熱交換器103の伝熱管124を横置きに設置することによって、従来の縦形伝熱管に比べて耐震性が向上し、機器の信頼性を向上させることができる。
【0026】
また、伝熱管124は、冷却材喪失事象発生時等における作動時を通じて常にプール水123から露出しないことが望ましいため、伝熱管124の最上部からのプール水123の水位を一定量確保する必要があるが、横置き伝熱管124とした場合、縦形伝熱管の場合に比べて冷却水プール102の全体の高さを低くすることができるため、冷却水プール102の容積を削減し、原子炉格納容器上部のレイアウトを合理化することができる。
【0027】
さらに、仮にプール水123の水位が伝熱管124の頂部よりある程度下がったとしても、伝熱管124のU字の戻り部で熱交換されるため、どの伝熱管124も熱交換がゼロにはならず、ある程度の伝熱量が確保できる。
【0028】
図4は、図1に示した実施形態に、さらに蒸気インジェクタを加えた実施形態の構成を示すもので、図1の実施形態と対応する部分には同一の符合が付してある。蒸気インジェクタは、蒸気と水を供給するだけで大きな吐出圧が得られる、静的ポンプの一種である。図4に示すように本実施形態では、冷却水プール102から発生する大気圧の蒸気の一部を蒸気インジェクタ蒸気供給管131と、地上の水タンク132から水を供給する水供給配管133と、これらによって蒸気と水を供給して駆動する蒸気インジェクタ134と、蒸気インジェクタ134からの吐出水を冷却水プール102に戻す戻り管135が設けられている。
【0029】
これによって、冷却水プール102から発生する大気圧の蒸気の一部と、地上の水タンク132の水を用いて蒸気インジェクタ134を駆動し、再び冷却水プール102に注水するため、冷却水プール102の水位が熱交換器103の伝熱管より低下することを防止できる。
【0030】
上記のように蒸気インジェクタ134を利用した場合、図5に示すように、 蒸気インジェクタ蒸気供給管131は、冷却水プール102内において伝熱管124の入口上部に位置する冷却水プール102の上部壁に設置することが好ましい。
【0031】
通常、冷却水プール102の気相部140には空気が充満しているが、冷却材喪失事象発生時等には、蒸気発生により空気が押し出され、冷却水プール102の気相部140の非凝縮性ガス濃度の分布は変化する。このときの、冷却水プール102の気相部140の蒸気濃度分布をシミュレートした結果を図6に示す。なお、図6中蒸気濃度は、濃淡で示されており、濃く示されて領域ほど蒸気濃度が高い。通常時のプールの初期状態を空気100%とし、冷却材喪失事象発生時の原子炉崩壊熱を全て熱交換器103で除熱するとして熱交換器103上部における蒸気発生を計算し、冷却水プール102内の二種の気体の流動解析を実施した結果である。
【0032】
熱交換器103の上部で大量の蒸気が発生するため、蒸気によって空気が却水プール102の上部に設置された蒸気ベント管129から排出され、冷却水プール102の気相部140内は、冷却水プール102内に並べて2台設置された熱交換器103の上部領域141ほど蒸気濃度は大きく、逆側で蒸気濃度が小さいことがわかる。
【0033】
したがって、図5に示されるように、冷却材喪失事象発生後早い段階で蒸気濃度が高くなる伝熱管124の入口上部に位置するように蒸気インジェクタ蒸気供給管131を設ければ、早期に蒸気インジェクタを作動させることができる。特に、横型の伝熱管124においては、伝熱管124の入口部で伝熱量が最大で、蒸気発生量も大きいことから、伝熱管124の入口の上部壁に蒸気インジェクタ蒸気供給管131を設置することにより、最も早期に蒸気インジェクタを作動させる条件を得ることができる。
【0034】
また、蒸気インジェクタを利用する場合、図7に示すように、冷却水プール102の天井面143は、伝熱管124が設置されている壁と逆側に偏った位置を頂点とする傾斜面状とし、この頂部に蒸気ベント管129を設置することが好ましい。このような構造とすることによって、初期に冷却水プール102の気相部140に充満している空気が伝熱管部での蒸気発生によって、より良好に蒸気ベント管129から排出されるため、空気を早期に全量排出し、均質な蒸気雰囲気を達成することができる。
【0035】
また、蒸気インジェクタを利用する場合、図8に示すように、蒸気インジェクタからの吐出水の戻り管135は、冷却水プール102の下部に上向きに、また伝熱管124の入口に近い位置に設置することが好ましい。このような構造とすると、伝熱管124の下部から水が流入することにより、冷却水プール102中の冷却水123の循環が促進されるため、伝熱が向上する。蒸気インジェクタは、大気圧の蒸気と常温の水によって駆動するため、吐出水の温度は60℃から70℃となる。また、伝熱管124は一次配管の入口ほど伝熱量が大きいため、伝熱管124の入口に近い部分にサブクール度の大きい水を流入することにより、より伝熱を促進させる効果がある。
【0036】
図9は、伝熱管124の入口部の上流側ヘッダー125に、水素酸化触媒をコーティングした、平板形状の可燃性ガス濃度低減材150を横置きに設置した実施形態の構成を示している。このように、可燃性ガス濃度低減材150を設けることによって、冷却材喪失事象発生時に発生する蒸気に含まれる可燃性ガスを、伝熱管124に入る前に除去することができ、水素ガスが発火することを防止できる。
【0037】
図10は、ドライウェル101から冷却水プール102に流入する蒸気供給管105の、ドライウェル101との接続部に、ロート状の拡大管160を設けた実施例を示している。このような構造とすることにより、冷却材喪失事象発生時に発生しドライウェル101内に充満した蒸気が、蒸気供給管105内にスムーズに流入し、格納容器冷却装置を良好に作動させることができる。
【0038】
図11は、伝熱管124の入口部の上流側ヘッダー125に、複数の多孔板120によって構成される整流部を設けた実施形態を示すものである。このような構造とすることによって、蒸気供給管105の曲がり部によって発生した蒸気の旋回成分を除去し、速度成分を均質化することができるため、伝熱管124に均等に蒸気を配分することができ、格納容器冷却装置の良好な伝熱に寄与することができ。なお、上記多孔板120に、前述した水素酸化触媒をコーティングしても良い。
【0039】
図12は、冷却水プール102の上部に設置された蒸気ベント管129の入口部に湿分分離器180を配置した実施形態を示している。伝熱管124の上部は、大量の蒸気の発生にともない、その蒸気には多くの液滴が含まれている。本実施形態によれば、この液滴を蒸気ベント管129の入口において分離、除去することにより、蒸気が良好に排出される。なお、湿分分離器180は、例えば波型形状の板を多数配置して構成される。
【0040】
図13は、上述の蒸気ベント管129の曲がり部に翼列湿分分離器190を設けた実施形態を示している。この実施形態によれば、蒸気ベント管129の曲がり部の遠心力を利用することによって、さらに良好に湿分を分離、除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の格納容器冷却装置の一実施形態の構成を示す図。
【図2】図1の冷却水プール及び熱交換器の構成を示す図。
【図3】図2のA−A断面構成を示す図。
【図4】本発明の格納容器冷却装置の他の実施形態の構成を示す図。
【図5】図4の冷却水プール及び熱交換器の構成を示す図。
【図6】図4の冷却水プール気相部の蒸気濃度分布を説明するための図。
【図7】冷却水プール及び熱交換器の他の構成例を示す図。
【図8】冷却水プール及び熱交換器の他の構成例を示す図。
【図9】冷却水プール及び熱交換器の他の構成例を示す図。
【図10】冷却水プール及び熱交換器の他の構成例を示す図。
【図11】冷却水プール及び熱交換器の他の構成例を示す図。
【図12】冷却水プール及び熱交換器の他の構成例を示す図。
【図13】冷却水プール及び熱交換器の他の構成例を示す図。
【図14】従来の格納容器冷却装置の構成を示す図。
【符号の説明】
【0042】
100…原子炉圧力容器、101…原子炉格納容器、102…冷却水プール、103…熱交換器、104…ドライウェル、105…蒸気供給管、106…サプレッションプール、107…凝縮水ドレン管、108…ドライウェルクーラー、109…冷却コイル、110…第1の配管、111…第2の配管、112…熱交換器、115…弁、117…ガスベント管。




 

 


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