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湿分分離加熱器室施工方法及び湿分分離加熱器室天井モジュール - 株式会社東芝
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発明の名称 湿分分離加熱器室施工方法及び湿分分離加熱器室天井モジュール
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−139460(P2007−139460A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−330415(P2005−330415)
出願日 平成17年11月15日(2005.11.15)
代理人 【識別番号】100078765
【弁理士】
【氏名又は名称】波多野 久
発明者 曽利 慎二
要約 課題
タービン建屋建設において上階での工事着手の早期化を図れるとともに、各湿分分離加熱器室の配管工事着手も早期化することができ、それにより湿分分離加熱器室の構築を早期化できるようにする。

解決手段
湿分分離加熱器室9の天井を構成する本設の天井鉄骨21と、この天井鉄骨から吊下される架台22と、この架台に支持されるクロスアラウンド管11を含む配管12とを一体化した湿分分離加熱器室天井モジュール19を予め組立てておき、湿分分離加熱器室の床および側壁のコンクリート打設、湿分分離加熱器本体の据付けを行った後に、湿分分離加熱器室天井モジュール19をタービン建屋1の湿分分離加熱器室9内に搬入して据付け、その後に湿分分離加熱器室の側壁および天井の工事及びその壁仕上げを行い、配管12接続を行う。
特許請求の範囲
【請求項1】
原子力発電プラントのタービン建屋における低圧タービン設置エリアの上階に床、側壁及び天井を備える湿分分離加熱器室を設定し、この湿分分離加熱器室内に湿分分離加熱器及び配管を据付ける湿分分離加熱器室施工方法において、前記湿分分離加熱器室の天井を構成する本設の天井鉄骨と、この天井鉄骨から吊下される架台と、この架台に支持されるクロスアラウンド管を含む配管とを一体化した湿分分離加熱器室天井モジュールを予め組立てておき、湿分分離加熱器室の床および側壁のコンクリート打設、湿分分離加熱器本体の据付けを行った後に、前記湿分分離加熱器室天井モジュールを前記タービン建屋の湿分分離加熱器室内に搬入して据付け、その後に前記湿分分離加熱器室の側壁および天井の工事及びその壁仕上げを行い、配管接続を行うことを特徴とする湿分分離加熱器室施工方法。
【請求項2】
前記湿分分離加熱器室の側壁および天井に鋼板コンクリート構造を適用する請求項1記載の湿分分離加熱器室施工方法。
【請求項3】
前記鋼板コンクリート構造を適用する側壁用鋼板の表面に、建物工事用の足場を直接取付ける請求項2記載の湿分分離加熱器室施工方法。
【請求項4】
前記湿分分離加熱器室天井モジュールの架台を、本設の架台とする請求項1記載の湿分分離加熱器室施工方法。
【請求項5】
原子力発電プラントのタービン建屋上階に設置される湿分分離加熱器室の天井を構成する本設の天井鉄骨と、この天井鉄骨から吊下される架台と、この架台に支持されるクロスアラウンド管を含む配管とを一体として構成したことを特徴とする湿分分離加熱器室天井モジュール。
【請求項6】
前記架台は、前記湿分分離加熱器室内への配管搬入用架台と本設の架台とを兼用する請求項5記載の湿分分離加熱器室天井モジュール。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電プラントのタービン建屋における湿分分離加熱器室施工方法及び同方法の実施に適用する湿分分離加熱器室天井モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
原子力発電プラントのタービン建屋には、高圧排気の湿分を除去し、浸食防止と熱効率向上を図るため、湿分分離器(MS)、湿分分離加熱器(MSH)等が設けられる。湿分分離器(MS)は、胴体内に設けた波板に湿り蒸気を通し、蒸気中の水滴を波板に付着させて湿分を分離除去させる構成となっている。一方、湿分分離加熱器(MSH)は、湿分分離器の胴体内にフィン加熱チューブを加えた構成のものであり、波板で湿分が除去された蒸気をさらに加熱して過熱蒸気とし、低圧部における熱効率を向上させる機能を有するものである。そして、例えばタービン建屋の地上2階に湿分分離加熱器室が2室設定され、各湿分分離加熱器室内に、それぞれ湿分分離加熱器が設置される。
【0003】
このような湿分分離加熱器をタービン建屋に設置する場合、従来一般的には、まずタービン建屋内の湿分分離加熱器設置エリアにおける湿分分離加熱器室(MSH室)の床および側壁を建設し、その湿分分離加熱器室に湿分分離加熱器を搬入して配管据付を行い、その後に湿分分離加熱器室の天井工事を実施する手順で施工が行われる。
【0004】
ところで、各湿分分離加熱器室内には、蒸気配管として、原子力発電プラントのうちタービン建屋の建設工程における主タービン使用前検査前までに実施される、配管洗浄及び耐圧試験までの重要なサブクリティカルパスとなるクロスアラウンド管が配置される。また、その他の多くの配管も設置される。このような配管類については、予め複数のものを組立て、可能な限り湿分分離加熱器室内の設置が容易に行えるように、モジュール化することが提案されている。
【0005】
なお、タービン建屋における配管モジュール工法の従来技術として、例えば発電プラントの冷却水等循環用の配管経路を構成する各部品、すなわち配管や開閉バルブ、これらの支持フレームなどを建設現場以外の場所で予め組立てて配管モジュールとし、これを建設現場へ搬入してモジュール同士を接続することが提案されている(特許文献1、明細書[0002]〜[0005]、図9等参照)。
【0006】
また、配管モジュールの製作用架台に関し、モジュールの製作手間や仮設補強材の削減、作業効率の向上を図るため、モジュール製作用架台の上面に吊下レールからなる天板を乗せ、そのレールに配管モジュールを構成する複数の構成部品を個別に吊して移動させてモジュール組立て等を行う技術が提案されている(特許文献1、明細書[0009]、[0010]、図1、図6、図8等参照)。
【0007】
さらに、このようにして構成される配管モジュールを、現場に予め設置した配管モジュール用の足場に、チェーンブロックを用いて設置することにより、仮設補強材等の分解作業を必要とせずに配管モジュールを建設現場に設置できる技術が開示されている(特許文献1、明細書[0030]参照)。
【0008】
ただし、これらの技術では、製作される配管モジュールが配管類の組合せに留まっており、設置場所となる現場の配管収納室内の壁や架台に対して組付ける技術に関しては特に開示されていない。
【0009】
一方、他の従来技術として、原子力発電所建屋における上下方向中間階に熱交換器を設置する建屋の建築工法について上階の床とその下階の天井を構成する中間床部材に、配管、ダクト、ケ―ブルトレイ、バルブ、サポート等の製品群を組立ててモジュール化し、これを建屋に搬入して構築する工法が提案されている(特許文献2、明細書[0065]〜[0070]、図2等参照)。
【0010】
ただし、この技術では、タービン建屋の2階等における高所の吹き抜け天井構造等への配管モジュールの室内施工技術に関しては特に開示されていない。
【特許文献1】特開2000−72379号公報
【特許文献2】特開平8−86037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来の技術においては、原子力発電所のうち原子炉建屋の鉄骨架構の内側に鉄板を配置するとともに、その鉄板のうち鉄骨架構に対応する部分以外の部分を鉄骨架構の間から外側に露出させてなるプレファブユニットに、原子力発電所建屋の室に設置される機械要素を据付けてモジュール化したものをビルディングモジュールとして予め工場で製造しておき、これを大型揚重機器を用いて現地に据付け、鉄骨架構の内側に配置した鉄板をコンクリートの型枠に兼用してコンクリートの打設を行うこと、また天井と床を兼ねる中間階等における配管施工方法等について開示されている。
【0012】
これに対し、原子力発電プラントのタービン建屋では、湿分分離加熱器の設置対象エリアが上述のように地上2階という比較的高い位置に配置されるエリアとなっており、従来ではタービン建屋建設および湿分分離加熱器室の配管工事の着手が遅くなっている。また、各湿分分離加熱器室の上部は吹き抜けであり、上部には鉄骨屋根が設置される。したがって、湿分分離加熱器室の構築についても安全に注意して、上部屋根との綿密な工事調整により実施されることになり、湿分分離加熱器室の構築も比較的遅くなる。
【0013】
そして、上述したように、各湿分分離加熱器室内には、蒸気配管として、原子力発電プラントのうちタービン建屋の工程における主タービン使用前検査前までに実施される、配管洗浄及び耐圧試験までの重要なサブクリティカルパスとなるクロスアラウンド管が配置され、その他の多くの配管も設置される。
【0014】
このような事情のもとで従来では、上述の公知文献記載技術を含め、タービン建屋への湿分分離加熱器室施工方法として、予めタービン建屋内に湿分分離加熱器室の床および側壁を建設しておき、その後に湿分分離加熱器を搬入して配管を据え付け、さらにその後に天井工事を実施する手順での施工が踏襲されている。
【0015】
具体的には、まずタービン建屋の地上2階位置に湿分分離加熱器室を構成する側壁の鉄骨組立てを行ない、その後配管材を搬入し、次いで天井の施工を行った後、湿分分離加熱器を導入して据付け、さらにその後に配管工事を行うという手順で施工を実施していた。そして、湿分分離加熱器室内に配置される本設の架台と、工事における仮設の配管搬入用架台とが別に構成されていた。このため、従来では配管及び架台等の搬入回数が多く、かつ配管及び架台の搬入期間が長くなっていた。
【0016】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、タービン建屋建設において上階での工事着手の早期化を図れるとともに、各湿分分離加熱器室の配管工事着手も早期化することができ、それにより湿分分離加熱器室の構築を早期化できる湿分分離加熱器室施工方法を提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明は湿分分離加熱器室内に配置される本設架台と工事における配管搬入用架台とを一体化し、配管及び架台等の搬入回数の減少および配管及び架台の搬入期間の短縮が図れる湿分分離加熱器室天井モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記の目的を達成するために、請求項1に係る発明では、原子力発電プラントのタービン建屋における低圧タービン設置エリアの上階に床、側壁及び天井を備える湿分分離加熱器室を設定し、この湿分分離加熱器室内に湿分分離加熱器及び配管を据付ける湿分分離加熱器室施工方法において、前記湿分分離加熱器室の天井を構成する本設の天井鉄骨と、この天井鉄骨から吊下される架台と、この架台に支持されるクロスアラウンド管を含む配管とを一体化した湿分分離加熱器室天井モジュールを予め組立てておき、湿分分離加熱器室の床および側壁のコンクリート打設、湿分分離加熱器本体の据付けを行った後に、前記湿分分離加熱器室天井モジュールを前記タービン建屋の湿分分離加熱器室内に搬入して据付け、その後に前記湿分分離加熱器室の側壁および天井の工事及びその壁仕上げを行い、配管接続を行うことを特徴とする湿分分離加熱器室施工方法を提供する。
【0019】
請求項5に係る発明では、原子力発電プラントのタービン建屋上階に設置される湿分分離加熱器室の天井を構成する本設の天井鉄骨と、この天井鉄骨から吊下される架台と、この架台に支持されるクロスアラウンド管を含む配管とを一体として構成したことを特徴とする湿分分離加熱器室天井モジュールを提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、従来行われていた配管材の搬入、天井の施工後の湿分分離加熱器の導入・据付け、さらにその後の配管工事を行う手順を合理化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係る湿分分離加熱器室施工方法及び湿分分離加熱器室天井モジュールの実施形態について図面を参照して説明する。図1は、沸騰水型原子力発電プラントにおけるタービン建屋の2階構造を示す平面図であり、タービン軸を図の左右方向に配置した例を示している。この図1に示すように、本実施形態ではタービン建屋1の中央位置に、3基の低圧タービン2が同軸配置されており、タービン軸2aの一端側(図1右側)には高圧タービン3が配置され、タービン軸2aの他端側(図1左側)には発電機4が配置されている。タービン建屋1の2階部分(オペレーションフロア)における低圧タービン2の両側には、タービン軸2aと平行な配置で1対の横長な湿分分離加熱器エリア(MSHエリア)5a,5bがそれぞれ設定され、各エリア5a,5bには、オペレーションフロアである床6と、この床6の縦横方向を囲む側壁7と、図1では省略されている下記の天井8とからなる湿分分離加熱器室(以下、「MSH室」という。)9、9が設けられている。これらのMSH室9、9内に、それぞれ横長胴状の湿分分離加熱器(MSH)10、10が設置され、各湿分分離加熱器10、10は、それぞれクロスアラウンド管11を含む配管12を介して低圧タービン2に接続されている。
【0022】
図2は、図1のA−A線(タービン軸と直交する方向に沿う切断線)によりタービン以外の部分を切断して示す縦断面図である。この図2において、低圧タービン2の図示左右上方に配置される1対のMSH室9、9は、それぞれオペレーションフロアをなす床6と、この床6上に設置される側壁7と、側壁7の上端に連設される水平な天井8とにより構成されている。これらの天井8は、開口部13が設けられた吹き抜け状の天井構造となっている。そして、MSH室9、9内では、胴状の湿分分離加熱器本体(以下、「MSH本体」という。)14が床6上に基台15により、また天井8から吊下具16により支持されて固定設置されるとともに、クロスアラウンド管11を含む配管12が、天井8から吊下げられた支持枠17により支持される構成となっている。なお、タービン建屋1の上部には天井クレーン18が設置される。なお、以下の説明では、図3〜図21にMSH室9の側壁7等の建築工事及びMSH設置等の機電工事等について、MSH室9の一方のみ図示して説明する。
【0023】
本実施形態では、タービン建屋内作業としての湿分分離加熱器室9の床6および側壁7のコンクリート打設等の施工を行う一方、別途タービン建屋外作業、例えば工場における組立て作業として、湿分分離加熱器室天井モジュール(以下、「MSH室天井モジュール」という。)19(図4、図5等参照)を一体に予め組立てる。そして、タービン建屋内作業としてのMSH室9の床6および側壁7のコンクリート打設、MSH本体14の据付けを行った段階で、タービン建屋外作業によって組立てたMSH室天井モジュール19を、MSH本体14が据付けられているMSH室9内に搬入して据付け、その後にMSH室9の側壁7および天井8の工事並びに側壁7の仕上げ等を行い、さらに配管接続を行う。以下、図3〜図6を参照してMSH本体14およびMSH室天井モジュール19の構成、製造方法、移動方法等について説明した後、図7〜図21を参照してこのMSH室天井モジュール19の搬入設置を含むMSH室9の施工全体工程について説明する。これらの説明の後に、図22を参照して、従来技術と本実施形態による工程との比較説明を行う。
【0024】
図3は、図1に示したMSH本体14およびこれに付設されるクロスアラウンド管11を含む配管12の構成を拡大して示す斜視図である。この図3に示すように、MSH本体14は横長胴状のもので、その内部に図示省略の波板、フィン加熱チューブ等を組み込んだ構成となっている。このMSH本体14と、図1、図2に示した低圧タービン2とが、クロスアラウンド管11を含む配管12により接続されている。沸騰水型原子炉においては、タービンに供給される蒸気が放射性であるため、クロスアラウンド管11の設置対象エリアであるタービン建屋1の地上2階の室内配管施工は、原子力発電プラントのうち、タービン建屋1の建設工程における主タービン使用前検査前までに実施する配管洗浄及び耐圧試験までの重要なサブクリティカルパスとなる。
【0025】
図4は、MSH室天井モジュール19を水平に配置した状態で示す側面図であり、図5は、図4に示したMSH室天井モジュール19を斜め上方から見た状態で示す斜視図である。これらの図4および図5に示すように、本実施形態のMSH室天井モジュール19は大別して、MSH室9の天井8を構成する本設の天井鉄骨21と、この天井鉄骨21から吊下される架台22と、この架台22に支持されるクロスアラウンド管11を含む配管12とを備えた構成とされる。天井鉄骨21は、例えばI型鋼、H鋼等を枠状に溶接接合して構成される長方形枠状をなす周枠鉄骨23と、この周枠鉄骨23の内側に縦横に交差配置された複数本のI型鋼等からなる格子状鉄骨24からなっている。この天井鉄骨21は、建屋建設時における配管12の搬入用吊り具として機能するとともに、建設後のMSH天井8を構成する本設の鉄骨となるものである。この天井鉄骨21の下部には、配管12等を支持するための架台22が連結されている。この架台22は、天井鉄骨21の下端部に溶接接合されて垂下する複数本のボックス鋼材、H鋼材等からなる縦部材25と、これらの縦部材25の下端部に水平に溶接接合された横部材26とにより構成されている。そして、この架台22も配管12等をMSH室9に搬入する際の釣り込み機能とともに、建設後における配管12ステージを構成し、本設の架台としても兼用される。なお、図4に示すように、架台22には必要に応じて建物工事用の足場27を設けてもよい。
【0026】
このように、MSH室天井モジュール19は、タービン建屋1の外部での作業により、MSH室9の天井8を構成する本設の天井鉄骨21と、この天井鉄骨21から吊下される架台22と、この架台22に支持されるクロスアラウンド管11を含む配管12とを一体とした構成として組立てられる。そして、本実施形態のMSH室9では、天井構造として鋼板コンクリート構造(SC構造)を採用するものとしており、本設の天井鉄骨21はSC鋼板製となるものである。そこで、MSH室9の天井8に取付けられる埋込金物等は、このような工場製作となるSC構造パネルに取付けておく。
【0027】
そして、MSH室天井モジュール19の組立ては、例えば(i)天井鉄骨21の組立て、(ii)配管12及び架台22の組立て、(iii)配管12および架台22を組立てたものと天井鉄骨21との連結等に分けて行われる。
【0028】
(i)天井鉄骨21の組立て工程では、予め屋外において各MSH室9の大きさを想定した組立エリアを設定し、必要により組立定盤を設定しておき、その設定に基づいて組立てを行う。
【0029】
(ii)配管12及び架台22の組立て工程でも同様に、屋外において各MSH室9の大きさを想定した組立エリアを設定し、必要により組立定盤を設定しておき、その設定に基づいて、図4及び図5に示すように、各MSH室9に存在することとなる架台22を組立てる。この架台22は、配管12の積載を考慮して、本設架台の範囲と調整のうえ、本設架台より多少大きく設けた架台になるよう設定しておく。また、側壁7内に埋め込まれる箇所においては、H鋼材等を利用して組立てる。また、ボックス鋼材においては、事前にコンクリート流入を考慮したものを取付けておく。長尺化された大口径配管12であるクロスアラウンド管11については、このクロスアラウンド管11を予め、配管ルートを想定した位置に並べて、架台22上に配置する。また、その他の大口径配管12についても、搬入重量の上限に応じて、架台22上に配管ルートを想定した位置に並べて配置する。搬入後の配管12接続作業の効率化を目的として、配管ルートを想定した位置に並べておくことが本手順としては重要である。なお、必要により可能な部分においては、配管取合い部は溶接しておくこととする。また、この時点で建築側の壁建物工事を想定し、事前に建築側との調整を重ね、建築側の壁工事の作業エリアを考慮した配置とする。また場合によっては、事前に建築側壁7工事用の足場をこの時点で取付けておく。
【0030】
(iii)天井鉄骨21、配管12および架台22の組立てについては、先に組立てた天井鉄骨21を搬入して、配管12及び架台22とを組み合わせたものの上部に取付ける。なお、各MSH室9に対応する1対のMSH天井モジュール19は、別エリアで組立ててもよく、また同位置にて順次に組立ててもよい。
【0031】
図6は、MSH天井モジュール19を吊り上げた状態を示している。この図6に示すように、組立てられたMSH天井モジュール19は、吊り枠30および複数のチェーン31等からなる仮設搬入治具32により天井鉄骨21部分を吊上げて、下記のタービン建屋内搬入工程において搬入される。
【0032】
次に、図7〜21を参照してMSH室9全体の施工実施手順について説明する。
【0033】
(1)鉄骨建方(組立)(図7、図8)
まず、図7に示すように、建物工事として、タービン建屋1の2階にオペレーションフロアとしての床6を施工し、床6上には側壁設置用基礎35,36を設ける。
【0034】
次に、図8に示すように、建物工事におけるタービン建屋1の2階より上部の一方の側壁7を構成するための側壁用鉄骨37を図示省略の大型揚重機を用いて搬入し、組立を実施する。なお、本実施形態では、側壁用鉄骨37を用いて側壁7にSC構造を採用するとともに、天井8にもSC構造を採用するものとする。MSH室9の内面側となる側壁7の表面には、建物工事用の足場38を直接取付けておくと後作業に便利である。
【0035】
(2)室分分離加熱器の搬入(図9、図10)
図9に示すように、タービン建屋1の2階の床6にMSH下部クロス管39を導入して据付け、次いでMSH室9に配置されるMSH本体14を、図示省略の大型揚重機により搬入する。そちて、図10に示すように、搬入したMSH本体14を据付け位置および据付レベルを設定して床6上に載置する。
【0036】
(3)MSH室9の鉄骨建方(図10)
建物工事のうち、タービン建屋1の2階より上部の他方の側壁7を構成するための別の側壁用鉄骨40を図示省略の大型揚重機を用いて搬入し、他方の側壁設置用基礎36上にて組立てる。なお、本実施形態では、側壁用鉄骨40を用いた他方の側壁7にもSC構造を採用する。その際にはMSH室9の天井8から約600mmまでで分割された鉄骨とする。
【0037】
(4)MSH室建物側壁工事(図11〜図13)
図11に示すように、タービン建屋1の2階に設置されるMSH室9の側壁用鉄骨37、40に足場、鉄筋工事用型枠42等の組立て、及び壁鉄筋43の工事を実施し、MSH室9の側壁7の建物工事を実施する。その際には、側壁7に埋設される配管44の設置、及び電線管等(CP,PBOX)45も合せて取付ける。そして、図12に示すように、壁型枠46を設置して、コンクリート打設を行う。また、MSH室9の側壁工事中には、次工程で搬入されるMSH室天井モジュール19の架台22を支持するためのブラケット47を、側壁7に事前に設定しておく。ブラケット47の取付け方法としては、埋込金物を事前に設定しておき、その箇所へ溶接、ボルトにて取付けることができる。なお、側壁7については、SC構造を採用した場合も同様に金物及びブラケット47をSC構造となった壁パネルに工場にて事前に取付けておき、側壁7の組立を実施するものとする。
【0038】
(5)MSH室天井モジュール19の建屋内搬入(図14〜図16)
上述したように、タービン建屋外で別途に組立られた天井モジュール19を図14に示すように、仮設搬入治具20を用い、建屋外に設定された図示省略の大型揚重機によりMSH室9内に一体搬入する。この場合、図15および図16に示すように、MSH室天井モジュール19を次第に下降させ、MSH室天井モジュール19の架台22を側壁7のブラケット47上に支持させるとともに、天井鉄骨21を側壁7の上端部に載置固定する。
【0039】
(6)MSH室建物天井工事(図15〜図18)
図15に示すように、MSH室9の天井建物工事(天井デッキ41の工事等)を実施し、天井8を配管ステージとして利用できるようにする。その際に、事前に搭載されているMSH室天井モジュール19の架台22を利用し、建築工事の天井8の仕上げ工事を実施する。そして、図16および図17に示すように、MSH室天井モジュール19の天井鉄骨21上に天井部配筋48を施すとともに、埋設工事を行い、図17に示すように、天井コンクリート打設を行って天井8を施工する。
【0040】
(7)MSH室配管12、架台工事(図19〜図21)
MSH室9の側壁7、天井8等の建物工事完了後には、機械側の配管工事を実施する。その際には、事前に配管ルートを想定し、配管12を配置しているため、また事前に調整して工場にて事前に長く組立てられたものを積載しているため、配管工事については決められた配管工期において無理なく実施できるものである。なお、図19に示すように、天井8にはMSH吊りバンド等の吊下具16を設けてMSH本体14を吊上げ支持し、図20に示すように足場解体を行い、さらに図21に示すように、MSH本体14を腰壁49で床上に支持し、これら床6及び腰壁49への塗装等を行って仕上げる。また、事前に組立てられているMSH室9の架台については、原子力発電所としてアクセスに支障をきたすものは撤去し、その他は本設物として存置する。
【0041】
図22は、以上の(1)〜(7)に示した本実施形態の工法と従来工法の工事手順を図4に違いを示すタイムチャートである。この図22に示すように、従来工法においては、タービン建屋1の2階より上部の鉄骨組立等、その他上部屋根の施工により上下作業等の調整で当該エリアである、MSH室9の建物施工は遅くなっていた。また当該部屋の配管工事については、当該部屋建物完了後となるため、さらに遅くの配管工事着手となっていた。これに対し、本実施形態では、MSH室9内に配置される配管工事の一部を先行に消化することができ、後の配管工期を確保することができる。
【0042】
以上のように、本実施形態の方法は従来MSH室9内のMSH及び当該エリアのクロスアラウンド管11の搬入等で建築工事手待ちとなっていた工事手順をMSH室9の建物工事の工事手順から外し、MSH室9の建物工事の側壁工事以前にMSHを搬入し、MSH室9の構築で元々実施するパスの中で実施する鉄骨組立と同時期に配管搬入を実施することとを可能としたものである。これにより、従来建築工事が手待ちとなっていた配管搬入の工期も除かれ、MSH室9の建物工事も手待ちなく実施できるものとなる。また、そうすることにより必然的にそれ以降のMSH室9内の配管工事の着手も早くなり、配管工期の確保が可能となる。すなわち、本実施形態は工事手順の見直しによる施工方法となる。
【0043】
本実施形態のMSH室9は図2に示したように、建物の中では限られた分離空間であり、従来のMSH室9の建物構造は鉄筋コンクリート構造であったのに対してSC構造を採用するには適したエリアのため、本実施形態を採用することは比較的可能なものである。MSH室9の側壁7、天井8等に鋼板コンクリート構造(SC構造)を用いることにより、よりMSH室9の建物工事期間が短縮され、図22に示したように、MSH室9内の配管工事期間がより確保できる工法となる。
【0044】
このように、MSH室9にSC構造を採用することにより、タービン建屋1の2階に設置されるMSH室9の建物工期の短縮化が図れ、建物工期短縮が短縮されることにより、タービン建屋全体の施工工程上で重要なサブクリティカルパスであるクロスアラウンド管11の配管工事が確保される。
【0045】
また、MSH室9に設置される操作架台を配管12仮置きステージと兼用することにより、従来利用していた配管12先入れ仮置きステージの鋼材物量が削減できる。また、MSH室9に設置される操作架台を配管12仮置きステージと兼用することにより、従来利用していた配管12先入れ仮置きステージの設置作業及び撤去作業の削減が可能となる。MSH室9は狭隘な部屋空間であり、建築鉄骨と複合化されたモジュール設計を事前に実施しておくことにより、早期に機電工事部門と建築工事部門との作業調整が可能となる。
【0046】
また、モジュール構造として、MSH室9の配管が一体化されることにより、配管12及び架台等の搬入回数が削減となり、さらに配管12及び架台の搬入期間が短縮される。特に、天井8及び側壁7に鋼板コンクリート構造(SC構造)を利用することにより、上記手順における当該側壁7、及び天井8の組立てについてもさらに工期短縮が図れ、構築手順の見直しも可能となり、配管工事期間も十分に確保することができる。
【0047】
以上のように、本実施形態によれば、搬入回数の減少および期間短縮が図れ、施工期間を従来に比して大幅に短縮することができる。すなわち、従来では湿分分離加熱器室内に配置される本設の架台と、工事における仮設の配管搬入用架台とが別に構成されていたことから配管及び架台等の搬入回数が多く、かつ配管及び架台の搬入期間が長くなっていたのに対し、本実施形態によれば、施工期間を従来に比して大幅に短縮することができる。
【0048】
したがって、タービン建屋2階に設置される湿分分離加熱器室の配管工事手順が改善され、配管工事期間が十分確保される。また、建築所掌の本設鉄骨においても大ブロック化工法が適用可能となり、構築物の搬入回数が削減できる。
【0049】
また、従来では、当該エリアの床、壁を建設し、当該MSHを搬入し、配管を据え付け、その後天井工事を実施していた手順を採用していたのに対し、本実施形態では従来の床施工後、即MSHを定位置に搬入し、その後、天井と部屋内架台と天井とを組み合わせたものに、配管を積載し、搬入する手順とする。そうすることにより本発明の目的であるその後の配管工期確保を達成することができる。よって、本発明によれば、当該部屋の構築手順の改善が図れる。
【0050】
また、本実施形態によれば、天井及び側壁に鋼板コンクリート構造を利用することにより、上記手順における当該壁、及び天井組立も工期短縮となり、また一部可能な限り工場組立となり、当該MSH室の構築手順も見直され、配管工事期間が確保できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一実施形態によるタービン建屋の構造を示す平面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】図1に示したMSHおよび配管構成を拡大して示す構成図。
【図4】本発明の一実施形態によるMSH室天井モジュールを示す側面図。
【図5】本発明の一実施形態によるMSH室天井モジュールを示す斜視図。
【図6】本発明の一実施形態によるMSH室天井モジュールを吊り上げた状態を示す側面図。
【図7】本発明の一実施形態における鉄骨建方工程を示す説明図。
【図8】本発明の一実施形態における鉄骨建方工程を示す説明図。
【図9】本発明の一実施形態におけるMSH室天井モジュールの搬入工程を示す説明図。
【図10】本発明の一実施形態におけるMSH室の鉄骨建方工程を示す説明図。
【図11】本発明の一実施形態におけるMSH室建物壁工事工程を示す作用説明図。
【図12】本発明の一実施形態におけるMSH室建物壁工事工程を示す作用説明図。
【図13】本発明の一実施形態におけるMSH室建物壁工事工程を示す作用説明図。
【図14】本発明の一実施形態におけるMSH室天井モジュールの建屋内搬入工程を示す説明図。
【図15】本発明の一実施形態におけるMSH室建物天井工事工程を示す説明図。
【図16】本発明の一実施形態におけるMSH室建物天井工事工程を示す説明図。
【図17】本発明の一実施形態におけるMSH室建物天井工事工程を示す説明図。
【図18】本発明の一実施形態におけるMSH室建物天井工事工程を示す説明図。
【図19】本発明の一実施形態におけるMSH室配管、架台工事工程を示す説明図。
【図20】本発明の一実施形態におけるMSH室配管、架台工事工程を示す説明図。
【図21】本発明の一実施形態におけるMSH室配管、架台工事工程を示す説明図。
【図22】本発明の一実施形態における本実施形態の工法と従来工法とを示すタイムチャート。
【符号の説明】
【0052】
1 タービン建屋 2 低圧タービン
3 高圧タービン 4 発電機
5a,5b 湿分分離加熱器エリア(MSHエリア)
6 床 7 側壁
8 天井 9 湿分分離加熱器室(MSH室)
10 湿分分離加熱器(MSH) 11 クロスアラウンド管
12 配管 13 開口部
14 加熱器本体(MSH本体) 15 基台
16 吊下具 17 支持枠
18 天井クレーン
19 湿分分離加熱器室天井モジュール(MSH室天井モジュール)
20 仮設搬入治具 21 天井鉄骨
22 架台 23 周枠鉄骨
24 格子状鉄骨 25 縦部材
26 横部材 27 建物工事用の足場
30 吊り枠 31 チェーン
32 仮設搬入治具 35,36 側壁設置用基礎
37 側壁用鉄骨 38 足場
39 MSH下部クロス管 40 側壁用鉄骨
42 鉄筋工事用型枠 43 壁鉄筋
44 配管 45 電線管等(CP,PBOX)
46 壁型枠 47 ブラケット
48 天井部配筋 49 腰壁




 

 


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