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沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構 - 株式会社東芝
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発明の名称 沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−132898(P2007−132898A)
公開日 平成19年5月31日(2007.5.31)
出願番号 特願2005−328803(P2005−328803)
出願日 平成17年11月14日(2005.11.14)
代理人 【識別番号】100078765
【弁理士】
【氏名又は名称】波多野 久
発明者 横島 照久
要約 課題
シュラウドヘッド締結機構において、ボルト本体回転規制手段の部材磨耗および変形の可能性が少なく、ボルト本体の回転角規制機能および緩み防止機能を高めることができるようにする。

解決手段
ボルト本体回転規制手段20を、シュラウドヘッドボルトのスリーブの下端から下向きに突設された円筒状部材101と、ボルト本体9の下端部に設けられ円筒状部材に形成された窓孔状開口部103内で移動できるピン102とにより、ボルト本体の回転を規制する構成とし、円筒状部材の肉厚を少なくともピンと当接する部位で他の部位よりも厚くする。
特許請求の範囲
【請求項1】
炉心シュラウドの上端部外周面に設けられた下側連結部と、前記炉心シュラウド上に搭載されたシュラウドヘッドのフランジ外周面に設けられた上側連結部とをシュラウドヘッドボルトにより上下方向から挟持する沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構であって、前記シュラウドヘッドボルトは前記下側連結部を下方から締付ける下側締付け部を有するボルト本体と、このボルト本体を挿通支持するとともに下端に前記上側連結部を上側から締付ける上側締付け部が形成されたスリーブと、このスリーブの上端側に搭載され、前記ボルト本体のねじ軸部に螺合して当該ボルト本体を上下動できる締付けナットとを備え、前記下側締付け部は前記下側連結部の下面側で軸心周りに正逆回転可能で、回転により前記下側連結部の下面に当接する状態と非当接となって上下動が許容される状態となる構成を有するとともに、ボルト本体回転規制手段により回転を規制できる構成を有するものにおいて、
前記ボルト本体回転規制手段は、前記シュラウドヘッドボルトのスリーブの下端から下向きに突設された円筒状部材と、前記ボルト本体の下端部に設けられ前記円筒状部材に形成された窓孔状開口部内で移動できるピンとにより、前記ボルト本体の回転を規制する構成とされており、前記円筒状部材の肉厚が少なくとも前記ピンと当接する部位で他の部位よりも厚く構成されたことを特徴とする沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構。
【請求項2】
炉心シュラウドの上端部外周面に設けられた下側連結部と、前記炉心シュラウド上に搭載されたシュラウドヘッドのフランジ外周面に設けられた上側連結部とをシュラウドヘッドボルトにより上下方向から挟持する沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構であって、前記シュラウドヘッドボルトは前記下側連結部を下方から締付ける下側締付け部を有する縦長なボルト本体と、このボルト本体を挿通支持するとともに下端に前記上側連結部を上側から締付ける上側締付け部が形成されたスリーブと、このスリーブの上端側に搭載され、前記ボルト本体のねじ軸部に螺合して当該ボルト本体を上下動できる締付けナットとを備え、前記下側締付け部は前記下側連結部の下面側で軸心周りに正逆回転可能で、回転により前記下側連結部の下面に当接する状態と非当接となって上下動が許容される状態となる構成を有するとともに、ボルト本体回転規制手段により回転を規制できる構成を有するものにおいて、
前記ボルト本体回転規制手段は、前記シュラウドヘッドボルトのスリーブの下端から下向きに突設された円筒状部材と、前記ボルト本体の下端部に設けられ前記円筒状部材に形成された窓孔状開口部内で移動できるピンとにより前記ボルト本体の回転を規制する構成とされており、前記ピンと前記窓孔状開口部の辺とが面接触する構成とされたことを特徴とする沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構。
【請求項3】
炉心シュラウドの上端部外周面に設けられた下側連結部と、前記炉心シュラウド上に搭載されたシュラウドヘッドのフランジ外周面に設けられた上側連結部とをシュラウドヘッドボルトにより上下方向から挟持する沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構であって、前記シュラウドヘッドボルトは前記下側連結部を下方から締付ける下側締付け部を有する縦長なボルト本体と、このボルト本体を挿通支持するとともに下端に前記上側連結部を上側から締付ける上側締付け部が形成されたスリーブと、このスリーブの上端側に搭載され、前記ボルト本体のねじ軸部に螺合して当該ボルト本体を上下動できる締付けナットとを備え、前記下側締付け部は前記下側連結部の下面側で軸心周りに正逆回転可能で、回転角により前記下側連結部の下面に当接する状態と非当接となって上下動が許容される状態となる構成を有するとともに、ボルト本体回転規制手段により回転角を規制できる構成を有するものにおいて、
前記窓孔状開口部における前記ボルト本体の回転方向に沿う開き角度が、当該開口部内での前記ピンの回転許容角度が90°を上回る設定とされていることを特徴とする沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構。
【請求項4】
炉心シュラウドの上端部外周面に設けられた下側連結部と、前記炉心シュラウド上に搭載されたシュラウドヘッドのフランジ外周面に設けられた上側連結部とをシュラウドヘッドボルトにより上下方向から挟持する沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構であって、前記シュラウドヘッドボルトは前記下側連結部を下方から締付ける下側締付け部を有する縦長なボルト本体と、このボルト本体を挿通支持するとともに下端に前記上側連結部を上側から締付ける上側締付け部が形成されたスリーブと、このスリーブの上端側に搭載され、前記ボルト本体のねじ軸部に螺合して当該ボルト本体を上下動できる締付けナットとを備え、前記下側締付け部は前記下側連結部の下面側で軸心周りに正逆回転可能で、回転角により前記下側連結部の下面に当接する状態と非当接となって上下動が許容される状態となる構成を有するとともに、ボルト本体回転規制手段により回転角を規制できる構成を有するものにおいて、
前記円筒状部材と前記ピンとを高硬度材質の金属により構成したことを特徴とする沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構を使用して、前記シュラウドヘッドボルトを回転操作する方法であって、前記の開口部の側面に前記ピンを押付けない状態で前記下側連結部における前記ボルト本体の締付けおよび緩め操作を行うシュラウドヘッドボルトの操作方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、沸騰水型原子炉の炉心シュラウド上にシュラウドヘッドをシュラウドヘッドボルトにより着脱可能に固定するシュラウドヘッド締結機構に係り、特にシュラウドヘッドボルトの回転角を規制する回転規制手段の構成部材の磨耗、変形等の可能性を低減する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
図6〜図12により、従来技術を説明する。図6は、原子炉圧力容器内におけるシュラウドヘッドの締結機構を概略的に示す縦断面図である。図6に示すように、原子炉圧力容器1内には円筒状の炉心シュラウド2が設けられ、この炉心シュラウド2の上端側に燃料集合体3の上端部を支持する上部格子板4が配置されている。炉心シュラウド2の下端側には、燃料集合体3の下部を支持する炉心支持板(図示省略)が設けられている。シュラウドヘッド5のフランジ部は炉心シュラウド2上に搭載され、炉心上部で気水混合液のプレナムを形成している。シュラウドヘッド5上には、気水分離器7につながるスタンドパイプ8が林立し、気水分離器7の上方には、図示省略の蒸気乾燥器が配置されている。
【0003】
このような構成において、シュラウドヘッド5のフランジ外周面には炉心シュラウド2への締付け部となる上側連結部5aが設けられ、炉心シュラウド2の上端部外周面にはシュラウドヘッド5の締付け部となる下側連結部2aが設けられている。これらの連結部5a,2aが、シュラウドヘッドボルト6により上下方向から挟持され、シュラウドヘッド5が炉心シュラウド2上に固定される。
【0004】
図7は、図6に示したシュラウドヘッドボルト6を拡大して示す縦断面図である。この図7に示すように、シュラウドヘッドボルト6は縦長なボルト本体9と、このボルト本体9を挿通支持するスリーブ12とを備えて構成されている。ボルト本体9は、上端側にねじ軸部(右ねじ)10を有し、このねじ軸部10の上端にボルト本体9自身を軸心周りに回転操作するための突起からなるロケータ10aが形成されている。ロケータ10aは、原子炉圧力容器1内に上方から挿入される内レンチ18によって回転操作することができる。ボルト本体9の下端側には、炉心シュラウド2の下側連結部2aを下方から締付けるための下側締付け部11が一体に形成されている。
【0005】
また、スリーブ12は上下端開口の縦長筒状をなし、シュラウドヘッド5の外周側に支持部材5b,5c等により複数箇所を支持されている。スリーブ12の下端には、シュラウドヘッド5の上側連結部5aを上側から締付けるための上側締付け部13が一体に形成されている。スリーブ12の上端側には締付けナット14が搭載され、この締付けナット14は、スリーブ12の上端から突出したボルト本体9のねじ軸部10に螺合している。この締付けナット14は原子炉圧力容器1内に上方から挿入される外レンチ19によって回転操作することができる。スリーブ12の上端部にはロックナット15およびスプリング17が設けられ、締付けナット14の回転を阻止できるようになっている。
【0006】
図8は図7の右側面図(A矢視図)であり、図9は図7に示すシュラウドヘッドボルト6を右上から見た状態を示す斜視図である。これらの図7〜図9により、シュラウドヘッドボルト6によるシュラウドヘッド5の着脱構成および作用、ならびにシュラウドヘッドボルト6の回転角を規制するボルト本体回転規制手段等について説明する。
【0007】
これらの図7〜図9に示すように、上述した下側連結部2aおよび上側連結部5aは、それぞれ炉心シュラウド2の周方向に一定の隙間をあけて対向する1対ずつの突起状部材によって構成されている。一方、ボルト本体9の下端部に設けられた下側連結部2aは、一側方から見た状態(図7の状態)では下側連結部2aおよび上側連結部5aの突起状部材間の隙間を介して上下方向に自由に移動できる幅寸法を有するが、これと直行する方向から見た状態(図8の状態)ではボルト本体9の下端部よりも横長(逆T字形)となっている。すなわち、ボルト本体9が軸心周りに90°正逆回転することにより、下側締付け部11は下側連結部2aの下面に当接して下方から上向きの押圧力を付与できる状態になったり、非当接となって下側連結部2aの下面への接触が外れ、上下動が許容される状態となる(図9参照)。
【0008】
通常運転時におけるシュラウドヘッド5の締付状態では、図7および図8に示すように、締付けナット14の締付け力により、下側締付け部11が下側連結部2aの下面に当接して下方から上向きの押圧力を付与する状態となっており、上側連結部5aはスリーブ12下端の上側締付け部13により上側から押し下げ力を受け、これらの挟持力によって炉心シュラウド2上にシュラウドヘッド5が固定されている。
【0009】
そして、例えば定期点検時等における原子炉開放工事に際し、シュラウドヘッド5の取外しを行う場合には、まず外レンチ19を用いてロックナット15によるロック状態を解除した後、締付けナット14を上方から見て左回転させて(図9の矢印c)、ボルト本体9を自重によって下方に移動させる。これにより、ボルト本体9が回転可能な状態となるので、内レンチ18によりロケータ10aを介してボルト本体9を上方から見て軸心周りに90°左回転させることにより、ボルト本体9を上方に引上げることができる。
【0010】
逆に、シュラウドヘッド5を装着する場合には、シュラウドボルト6のボルト本体9を上側連結部5aおよび下側連結部2aの各突起状部材間の隙間に吊下した後、内レンチ18によりロケータ10aを介してボルト本体9を上方から見て軸心周りに90°右回転させる(図9の矢印d)。これにより、ボルト本体9は図7および図8に示した状態となるので、外レンチ19を用いて締付けナット14を上方から見て右回転させ(矢印a方向)、これによりボルト本体9を上昇させて下側締付け部11を下側連結部2aの下面に圧接させ、再びシュラウドヘッド5を炉心シュラウド2上に固定することができる。
【0011】
ところで、シュラウドヘッドボルト6のボルト本体9を確実に上下動させるためには、下側締付け部11が確実に下側連結部2aを構成する各突起状部材間の隙間において相対的に上下動できる状態となるように、ボルト本体9の回転を軸心周りで過不足なく90°に設定する必要がある。このため、シュラウドヘッドボルト6の下端側には、回転角を規制するボルト本体回転規制手段20が設けられている。
【0012】
ボルト本体回転規制手段20は、図7〜図9に示すように、シュラウドヘッドボルト6のスリーブ12の下端に円筒状部材101を下向きに突設し、この円筒状部材101に矩形窓孔状の開口部103を形成するとともに、ボルト本体9の下端部外周面には開口部103内で移動できるピン102を突設し、このピン102が開口部103の輪郭部分に当接して90°を超える回転を規制する構成となっている。このボルト本体回転規制手段20において、スリーブ12の下端に円筒状部材101を設ける位置は、スリーブ12の下側締付け部13の下方位置に設定されている。この位置は、上側連結部13の各突起状部材の間である狭隘な隙間部内である。
【0013】
図10は、ボルト本体回転規制手段20の構成を拡大して示す横断面図であり、図11は図10のB−B線断面図である。これらの図10および図11に示すように、円筒状部材101の内部には、ボルト本体9の下端部が挿通されている。ボルト本体9から突出したピン102は、円筒状部材101の窓孔状の開口部103から突出し、円筒状部材101の開口部103の右辺103aに当接した状態となっている。この状態は、下側締付け部11が図7および図8の状態から90°左回転した状態であり、この状態からボルト本体9が右回転すると、ピン102が最大限回転した状態で開口部103の左辺103bに当接し、これ以上の回転ができない。この回転可能な角度αは一般に90°とされている。
【0014】
図11は、窓孔状の開口部103の形状を示している。この図11に示すように、開口部103の右辺103a側には下向き溝状部103cが形成されている。この下向き溝状部103cは、上述したシュラウドヘッドボルト6の取外しの際にボルト本体9を左回転(図9の矢印c参照)させるために一旦下降させる時、ピン102が下方に移動できるようにするガイド溝として形成されたものである。
【0015】
本明細書では、このようにピン102が窓孔状の開口部103の右側および下方に向って移動する場合を「緩め」側の移動と定義し、ピン102が窓孔状の開口部103の上方および左側に移動する場合を「締付」側の移動と定義する。
【0016】
図12は、このようなピン102の「緩め」および「締付」についての移動方向を示す説明図である。図12に「イ」で示すように、ピン102が左上に位置している場合は「締付」状態、すなわちヘッドボルト本体9の下側締付け部11が下側連結部2aの下面に当接して下方から上向きの締付力(押圧力)を付与している状態であり、炉心シュラウド2上にシュラウドヘッド5が固定されている状態を示す。
【0017】
また、図12に「ハ」で示すように、ピン102が右下に位置している場合は「緩め」状態であり、ヘッドボルト本体9の下側締付け部11が下側連結部2aの下面から外れて締付力(押圧力)が緩められた状態を示す。
【0018】
したがって、上述したヘッドボルト本体9の下側締付け部11と下側連結部2aの下面との関係は、「締付」の場合には(ハ)→(ニ)→(イ)のルートとなり、「緩め」の場合には(イ)→(ロ)→(ハ)のルートとなる。
【0019】
なお、シュラウドヘッドボルトに関連する従来の公知技術としては、上述したナットロック部材15に関するものがある(例えば、特許文献1、2等参照)。
【特許文献1】特開平9−281276号公報
【特許文献2】特開平11−153122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
上述したように、シュラウドヘッドボルト6におけるボルト本体回転規制手段20では、円筒状部材101がスリーブ12の下側締付け部13の下方に設けられている。この円筒状部材101が設けられる位置は、上側連結部13の各突起状部材の間である狭隘な隙間部内であるため、円筒状部材101の肉厚には制約がある。
【0021】
すなわち、従来のシュラウドヘッドボルト6においては、ボルト本体回転規制手段20の円筒状部材101の肉厚が全体に小さい。このため、ボルト本体9の過回転等によってピン102が円筒状部材101の右辺103aまたは左辺103bに当接した場合、これらの円筒状部材101の当接部分に押付け力が発生することとなり、この押付け力に起因して円筒状部材101の右辺103aまたは左辺103bの周壁が磨耗したり、変形する可能性がある。すなわち、図12に示したように、ピン102が(ハ)→(ニ)→(イ)または(イ)→(ロ)→(ハ)のように移動して窓孔状の開口部の左右の辺に当接すると、その当接荷重によって部材磨耗や変形等の可能性が生じる。接触部が磨耗したり変形すると、当初の目的であるピン102の回転角の規制機能および緩み防止機能が損なわれる可能性が生じる。
【0022】
そこで、シュラウドヘッド5の取外しおよび装着時に、シュラウドヘッドボルト9の緩め、締付け等の操作を行う場合、このようなシュラウドヘッドボルト9の操作に対し、可能な限りシュラウドヘッドボルト9の部材磨耗や変形等の可能性を低減できることが望まれる。
【0023】
しかし、ピン102と円筒状部材101とは、上側連結部2aの突起状部材間の隙間内に配置する必要があり、単純に円筒状部材101の全体形状を大きくすることは寸法上の制約から困難であった。
【0024】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ボルト本体回転規制手段の部材磨耗および変形の可能性が少なく、ボルト本体の回転角規制機能および緩み防止機能を高めることができる沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構を供給することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
前記の目的を達成するために、本発明では、炉心シュラウドの上端部外周面に設けられた下側連結部と、前記炉心シュラウド上に搭載されたシュラウドヘッドのフランジ外周面に設けられた上側連結部とをシュラウドヘッドボルトにより上下方向から挟持する沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構であって、前記シュラウドヘッドボルトは前記下側連結部を下方から締付ける下側締付け部を有するボルト本体と、このボルト本体を挿通支持するとともに下端に前記上側連結部を上側から締付ける上側締付け部が形成されたスリーブと、このスリーブの上端側に搭載され、前記ボルト本体のねじ軸部に螺合して当該ボルト本体を上下動できる締付けナットとを備え、前記下側締付け部は前記下側連結部の下面側で軸心周りに正逆回転可能で、回転により前記下側連結部の下面に当接する状態と非当接となって上下動が許容される状態となる構成を有するとともに、ボルト本体回転規制手段により回転を規制できる構成を有するものにおいて、前記ボルト本体回転規制手段は、前記シュラウドヘッドボルトのスリーブの下端から下向きに突設された円筒状部材と、前記ボルト本体の下端部に設けられ前記円筒状部材に形成された窓孔状開口部内で移動できるピンとにより、前記ボルト本体の回転を規制する構成とされており、前記円筒状部材の肉厚が少なくとも前記ピンと当接する部位で他の部位よりも厚く構成されたことを特徴とする沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構を提供する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、ボルト本体回転規制手段の部材磨耗および変形の可能性が少なく、ボルト本体の回転規制機能および緩み防止機能を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明に係る沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構の実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。なお、シュラウドヘッドボルトの原子炉圧力容器内での支持構成およびシュラウドヘッドボルト全体の構成については、ボルト本体回転規制手段を除いて上述の従来構成と略同一であるから、図6〜図9も本実施形態の説明としてそのまま参照する。また、ボルト本体回転規制手段の構成部材については、従来技術と同一用途の部材に対し、図10〜図12と同一の符号を付して説明する。
【0028】
[第1実施形態(図1、図6〜図9)]
本実施形態では前提として、図6〜図9に示したように、シュラウドヘッド5のフランジ外周面に炉心シュラウド2への締付け部となる上側連結部5aが設けられ、炉心シュラウド2の上端部外周面にはシュラウドヘッド5の締付け部となる下側連結部2aが設けられている。これらの連結部5a,2aが、シュラウドヘッドボルト6により上下方向から挟持され、シュラウドヘッド5が炉心シュラウド2上に固定される。
【0029】
シュラウドヘッドボルト6は縦長なボルト本体9と、このボルト本体9を挿通支持するスリーブ12とを備えて構成されている。ボルト本体9は、上端側にねじ軸部(右ねじ)10を有し、このねじ軸部10の上端にボルト本体9自身を軸心周りに回転操作するための突起からなるロケータ10aが形成されている。ボルト本体9の下端側には、炉心シュラウド2の下側連結部2aを下方から締付けるための下側締付け部11が一体に形成されている。
【0030】
スリーブ12は上下端開口の縦長筒状をなし、シュラウドヘッド5の外周側に支持部材5b,5c等により複数箇所を支持されている。スリーブ12の下端には、シュラウドヘッド5の上側連結部5aを上側から締付けるための上側締付け部13が一体に形成されている。スリーブ12の上端側には締付けナット14が搭載され、この締付けナット14は、スリーブ12の上端から突出したボルト本体9のねじ軸部10に螺合している。
【0031】
下側連結部2aおよび上側連結部5aは、それぞれ炉心シュラウド2の周方向に一定の隙間をあけて対向する1対ずつの突起状部材によって構成されている。そして、ボルト本体9が軸心周りに90°正逆回転することにより、下側締付け部11は下側連結部2aの下面に当接して下方から上向きの押圧力を付与できる状態になったり、非当接となって下側連結部2aの下面への接触が外れ、上下動が許容される状態となる。
【0032】
さらに、シュラウドヘッドボルト6のボルト本体9を確実に上下動させるため、下側締付け部11が確実に下側連結部2aを構成する各突起状部材間の隙間において相対的に上下動できる状態となるように、ボルト本体9の回転を軸心周りで過不足なく90°に設定する手段として、シュラウドヘッドボルト6の下端側に、回転角を規制するボルト本体回転規制手段20が設けられている。
【0033】
ボルト本体回転規制手段20は、シュラウドヘッドボルト6のスリーブ12の下端に円筒状部材101を下向きに突設し、この円筒状部材101に矩形窓孔状の開口部103を形成するとともに、ボルト本体9の下端部外周面には開口部103内で移動できるピン102を突設し、このピン102が開口部103の輪郭部分に当接して90°を超える回転を規制する構成となっている。このボルト本体回転規制手段20において、スリーブ12の下端に円筒状部材101を設ける位置は、スリーブ12の下側締付け部13の下方位置に設定されている。この位置は、上側連結部13の各突起状部材の間である狭隘な隙間部内である。
【0034】
以上の構成を前提として、図1を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態による沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構を示す説明図であり、ボルト本体回転規制手段20の構成を拡大して示す横断面図(図10対応図)である。
【0035】
図1には、仮想線によりシュラウドヘッド5の外周縁部と、1対の突起状部材からなる上側連結部5aとが示されている。この上側連結部5aの各突起状部材間の隙間部に、実線で示すように、スリーブ下端の円筒状部材101が配置されている。
【0036】
この円筒状部材101は、シュラウドヘッド5の周方向に沿う肉厚が従来例と略同一であるが、シュラウドヘッド5の法線方向(図1の上下方向)に沿う肉厚は、従来のものより大きくなっている。このように、本実施形態の円筒状部材101の肉厚は一様でなく、円筒状部材101のうち、窓孔状開口部103の左辺103aおよび左辺103bの部分、すなわちボルト本体9のピン102が接触する部位と、シュラウドヘッド5に面する円弧状部分103cとが厚肉化された構成となっている。この円筒状部材101における、下側連結部5aに接触する両外側面103d,103eは平坦面となっている。
【0037】
なお、本実施形態においても、円筒状部材101の内部に、ボルト本体9の下端部が挿通されている。ボルト本体9から突出したピン102は、円筒状部材101の窓孔状の開口部103から突出し、円筒状部材101の開口部103の右辺103aに当接した状態となっている。この状態は、図7〜図9に示した下側締付け部11が、図7および図8の状態から90°左回転した状態である。この状態からボルト本体9が右回転すると、ピン102が最大限回転した状態で開口部103の左辺103bに当接し、これ以上の回転ができない点は、従来の構成と同様である。なお、本実施形態の構成においては、ピン102の回転可能な角度αが従来と同様に、90°に設定されている。なお、本実施形態では図1により横断面図のみ示しているが、縦断面は図11と同様である。
【0038】
このような構成の本実施形態によれば、ボルト本体9の過回転等によってピンが円筒状部材101の周壁、すなわち円筒状部材101の開口部103の右辺103aおよび左辺103b等に当接した場合、円筒状部材101の肉厚をピン102が接触する部位で厚肉化したことにより、円筒状部材101の接触部に発生する押付け力に対する強度が高くなり、押付け力等に起因する接触部の磨耗や変形が生じる可能性を低減することができる。
【0039】
したがって、ピン102の回転角の規制機能および緩み防止機能が損なわれる可能性が低減し、シュラウドヘッド5の取外しおよび装着時等におけるシュラウドヘッドボルト9の緩め、締付け等の操作を行う操作に対し、シュラウドヘッドボルト9の部材磨耗や変形等の可能性を低減することができ、部材同士の接触による磨耗および変形を防止して、信頼性向上および耐用寿命の長期化等が図れるようになる。
【0040】
[第2実施形態(図2)]
図2は、ボルト本体9のピン102の形状を改良した第2実施形態を示している。この第2実施形態は、図1に示した第1実施形態の構成および従来構成のいずれの場合にも適用することができるものである。
【0041】
この実施形態では、図2に示すように、ボルト本体9のピン102の軸直角断面形状が、左右方向よりも上下方向長さを大きくした長円形として構成されている。この構成により、ピン102の左右の側面102aが縦向きの平坦な面となり、円筒状部材101の開口部103における右辺103aおよび左辺103bと面接触するようになる。
【0042】
なお、ピン102の長径側である上下寸法、開口部103の上下寸法および溝状部103cの上下寸法等については、シュラウドヘッド5の着脱時におけるボルト本体9の昇降および回転操作、すなわち「締付」および「緩め」操作が円滑かつ確実に行える設定となっている。
【0043】
このような構成によれば、ピン102の左右の側面102aが平坦な面であることにより、円筒状部材101の開口部103の各側辺と面接触するようになり、シュラウドヘッドボルト9の部材磨耗や変形等の可能性を低減することができ、部材同士の接触による磨耗および変形を防止して、信頼性向上および耐用寿命の長期化等が図れるようになる。
【0044】
[第3実施形態(図3、図4)]
図3は、円筒状部材101に設けられる開口部103を改良した第3実施形態を示す縦断面図であり、図4は同横断面図である。この第3実施形態は、図1に示した第1実施形態の構成、図2に示した第3実施形態の構成および従来構成のいずれの場合にも適用することができるものである。
【0045】
図3および図4に示すように、本実施形態では、円筒状部材101の開口部103における左右の開き角度αが90°よりも大きく設定されている。すなわち、開口部103の右辺103aの位置は従来と同様に「緩め」位置に設定されているが、左辺103bの位置は「締付」位置よりも左方にシフトされた構成となっている。シフトされた左辺103bの位置は、図3および図4に示すように、例えば円筒状部材101を一側面から見た状態で右辺103aおよび103bの両方が見える範囲である。なお、図3に示した仮想線103b´は、従来例の左辺位置を表している。
【0046】
このような第3実施形態においては、ボルト本体9を「緩め」側から「締付」側に90°回転させた場合、図3および図4に示すように、ピン102が左辺103bに当接することがない。したがって、開口部103の横幅を左側に広くすることにより、ピン102と開口部103の左辺103bとは、ボルト本体9を締付けた状態で接触せず、ピン102からの押付け力が円筒状部材101の左辺103bに作用しないため、磨耗および変形を防ぐことができる。
【0047】
よって、本実施形態においても、シュラウドヘッドボルト9の部材磨耗や変形等の可能性を低減することができ、部材同士の接触による磨耗および変形を防止して、信頼性向上および耐用寿命の長期化等が図れるようになる。
【0048】
[第4実施形態(図5)]
図5は、本発明の第4実施形態を示す説明図である。本実施形態は、シュラウドヘッドボルト9の締付けおよび緩め操作方法に関するものである。
【0049】
従来のシュラウドヘッドボルトの締付けおよび緩め操作においては、上方から長尺の内レンチ18および外レンチ19を使用して、締付けナット14およびボルト本体9を操作し、図12に示したように、ピン102が(ハ)→(ニ)→(イ)のルートで移動する「締付」操作、およびピン102が(イ)→(ロ)→(ハ)と移動する「緩め」操作を行い、これに伴い開口部103内でピン102を上述の図12に示した移動を行わせていた。このような従来の方法では、上述の回転操作のみでボルト本体9を90°の範囲で回転しつつ、ボルト本体9を上下方向に移動させることができるが、「締付」の操作を行う際に、図12に示したように、ピン102が(ハ)→(ニ)→(イ)と移動する工程中、開口部103の左辺103bとピン102とが(ニ)→(イ)の工程で互いに接触し、摺動状態となる。逆に、「緩め」の際には、ピン102が(イ)→(ロ)→(ハ)と移動する工程中、(ロ)→(ハ)の工程で互いに接触して比較的長い距離の摺動状態となる。このため、開口部103の右辺103bとピン102との接触摺動により、ボルト本体9の回転操作時に万一、過大な荷重がかかり、摺動部が磨耗する可能性があった。
【0050】
これに対し、本実施形態では、締付けナット14およびボルト本体9を回転する際に、ボルト本体9の向きを内レンチ18、外レンチ19または他の固定用レンチを適用して、従来例における左辺103bでのピン102の「締付」に際しての(ニ)→(イ)の工程を、図5に(ニ´)として示すように短縮するとともに、開口部103の右辺103aおよび左辺103bとピン102とが非接触となる移動方法を採用する。
【0051】
このような方法を採用してシュラウドヘッドボルト6の締付けおよび緩め操作を行うことにより、磨耗および変形を防ぐことが可能となる。
【0052】
[第5実施形態(図1〜図5)]
本発明の第5実施形態では、上述した第1〜第3実施形態において、円筒状部材101とピン102を高硬度の材質を適用するものである。従来のシュラウドヘッドボルトの円筒状部材101とピン102は、オーステナイト系ステンレス鋼又はNCF600材を使用することが多いが、本実施形態では、円筒状部材101とピン102の材料をより高硬度の材質にする。この材料としては、例えばCr(16%)、Fe(16%)、Ni+Co(Bal)等の超合金等を適用する。これにより、円筒状部材101とピン102とを従来と同じ荷重で接触した時の磨耗および変形量を減少させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の第1実施形態を示す横断面図。
【図2】本発明の第2実施形態を示す縦断面図。
【図3】本発明の第3実施形態を示す縦断面図。
【図4】図3のC−C線横断面図。
【図5】本発明の第4実施形態を示す側面図。
【図6】沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド締結機構を示す全体図。
【図7】図6に示したシュラウドヘッドボルトの拡大縦断面図。
【図8】図7のA矢視図(右側面図)。
【図9】図6に示したシュラウドヘッドボルトの斜視図。
【図10】従来例を示す横断面図。
【図11】従来例を示す縦断面図(図10のB−B線断面図)。
【図12】従来例を示す作用説明図。
【符号の説明】
【0054】
2 炉心シュラウド
2a 下側連結部
5 シュラウドヘッド
5a 上側連結部
5b,5c 支持部材
6 シュラウドヘッドボルト
9 ボルト本体
10 ねじ軸部
10a ロケータ
11 下側締付け部
12 スリーブ
13 上側締付け部
14 締付けナット
20 ボルト本体回転規制手段
101 円筒状部材
102 ピン
102a 側面
103 開口部
103a 左辺
103b 左辺
103c 円弧状部分




 

 


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