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発明の名称 中継基地局装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−243752(P2007−243752A)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
出願番号 特願2006−65205(P2006−65205)
出願日 平成18年3月10日(2006.3.10)
代理人 【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
発明者 小野寺 浩司 / 浅見 重幸 / 倉田 康生 / 西堀 正人
要約 課題
良好な無線通信経路を維持すること。

解決手段
初期状態において、第1中継基地局装置34は、端末装置40からの認証要求を拒否する。つぎに、第1中継基地局装置34は、端末装置40から基幹基地局装置32への通信の認証を求められた場合、基幹基地局装置32に中継できるか否かについて判定する。判定により、有効な無線通信経路が存在する場合、第1中継基地局装置34は、無線通信経路を確立するとともに、端末装置40に対して、通信の認証を許可する旨を通知する。無線通信経路が確立された後、第1中継基地局装置34は、定期的に、その無線通信経路の状態を監視する。ここで、有効な無線通信経路が1つも存在しないと判定された場合、第1中継基地局装置34は、端末装置40に対して、通信の認証をしない旨を通知する。
特許請求の範囲
【請求項1】
端末装置と、ネットワークに有線接続された基幹基地局装置との間において、無線信号を中継する中継基地局装置であって、
前記基幹基地局装置との間における無線通信経路の状態を監視することによって、無線通信経路の有効性を判定する監視判定部と、
前記監視判定部によって、前記基幹基地局装置との間において、有効な無線通信経路が1つも存在しないことが判定された場合、端末装置からの認証を要求する旨の信号を拒否しながら、すでに当該中継基地局装置にて認証済みの端末装置に対して、当該中継基地局装置に対する通信を認証しない旨の信号を送信させる制御部と、
を備えることを特徴とする中継基地局装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記監視判定部によって前記基幹基地局装置との間の有効な無線通信経路が確認された場合であって、端末装置からの認証を要求する旨の信号を受信した場合、当該中継基地局装置に対する通信を認証する旨の信号を前記端末装置へ送信させ、当該中継基地局装置に対する通信を認証する旨の信号を前記端末装置へ送信した後に、前記監視判定部によって、有効な無線通信経路が1つも存在しないことが判定された場合であって、端末装置からの認証を要求する旨の信号を受信した場合、端末装置からの認証を要求する旨の信号を拒否しながら、前記端末装置との間の通信を切断することを特徴とする請求項1に記載の中継基地局装置。
【請求項3】
前記監視判定部は、前記基幹基地局装置との間における新たな無線通信経路を検出し、
前記制御部は、前記監視判定部によって新たに検出された無線通信経路が、すでに検出された無線通信経路より良好な無線通信経路である場合、良好な無線通信経路に切り替えながら、前記端末装置との間の通信を継続することを特徴とする請求項1に記載の中継基地局装置。
【請求項4】
前記監視判定部は、前記基幹基地局装置との間における新たな無線通信経路を検出し、
前記制御部は、前記監視判定部によって前記基幹基地局装置との間の有効な無線通信経路が確認された後に、その無線通信経路の状態が悪化した場合であっても、前記監視判定部によって新たに検出された無線通信経路が有効である場合、その良好な無線通信経路に切り替えながら、前記端末装置との間の通信を継続することを特徴とする請求項1に記載の中継基地局装置。
【請求項5】
無線通信経路に関する情報を含む報知情報を所定の周期で報知する報知部をさらに備え、
前記監視判定部は、前記無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報をもとに取得された信号強度が所定のしきい値より小さかった場合、前記他の中継基地局装置と当該中継基地局装置の間の無線通信経路は有効でないと判定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の中継基地局装置。
【請求項6】
無線通信経路に関する情報を含む報知情報を所定の周期で報知する報知部をさらに備え、
前記監視判定部は、前記無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報をもとに前記無線通信経路中の他の中継基地局装置と前記基幹基地局装置との間における無線通信経路の有効性を取得し、その有効性にもとづいて、前記他の基地局装置を介した基幹基地局装置への無線通信経路の有効性を判定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の中継基地局装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線技術に関し、特に端末装置と有線ネットワークとを無線中継する中継基地局装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高速データ通信を実現する無線通信システムとして、無線LAN(Local Area Network)が注目されている。無線LANにおいて、端末装置が移動する場合、端末装置とネットワークとを中継する基地局装置は、双方向からの通信を中継するとともに、他の端末装置による干渉の影響に対する対策を講じる必要がある。そこで、干渉の影響を低減する一方策として、たとえば、放送などと比較して微弱な電波による通信が行われている。つまり、通信に用いられる信号の到達距離を短くすることにより、距離が離れた位置の端末装置からの干渉を受けることがなくなり、全体としての干渉量を低減することができる。
【0003】
一方、信号の到達距離を短くするということは、基地局装置と直接通信可能な範囲が狭くなるということであり、基地局装置から離れた位置の端末装置との通信を中継する中継装置の重要度が益々高くなる。したがって、端末装置が1つの中継装置のみを介して通信するシングルホップ中継方式や、端末装置が複数の中継装置を介して通信するマルチホップ中継方式が望まれている。従来、IEEE802.11仕様をベースとした無線LANに適用できるマルチホップ中継方式が提案されている。(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−333053号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、マルチホップ中継方式においては、端末装置とネットワークとの間の無線通信は、基地局装置により無線中継される。しかしながら、無線通信経路の不安定性により、無線中継におけるいずれかの経路が切断される場合があり、端末装置において、通信が途切れてしまう場合がある。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、端末装置にとって、良好な無線通信経路を維持できる中継基地局装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の中継基地局装置は、端末装置と、ネットワークに有線接続された基幹基地局装置との間において、無線信号を中継する中継基地局装置であって、基幹基地局装置との間における無線通信経路の状態を監視することによって、無線通信経路の有効性を判定する監視判定部と、監視判定部によって、基幹基地局装置との間において、有効な無線通信経路が1つも存在しないことが判定された場合、端末装置からの認証を要求する旨の信号を拒否しながら、すでに当該中継基地局装置にて認証済みの端末装置に対して、当該中継基地局装置に対する通信を認証しない旨の信号を端末装置へ送信させる制御部と、を備える。
【0007】
ここで、「基幹基地局装置」、「中継基地局装置」は、便宜上の名称であり、これらの基地局装置は、同一の機能を有してもよいし、それぞれ異なる機能を有してもよいし、また、「基幹基地局装置」は、他の無線通信経路に中継する基地局装置であってもよい。また、「無線通信経路の有効性」とは、その無線通信経路を介した無線通信を「実行できるか否か」を示す指標を含むだけでなく、その無線通信経路を介した無線通信を「実行すべきか否か」を示す指標を含む。また、「基幹基地局装置との間における無線通信経路」とは、基幹基地局装置と中継基地局装置の間に存在する無線通信経路を含み、たとえば、基幹基地局装置と自中継基地局装置とで直接通信している場合、基幹基地局装置から自中継基地局装置へ向けた直接の無線通信経路を含み、また、基幹基地局装置と中継基地局装置の間の通信において、他の中継基地局装置を介している場合、他の中継基地局装置と基幹基地局装置との間の無線通信経路も含む。また、「通信を認証しない旨の信号」とは、IEEE802.11に規定された認証不可を示す信号(DeAuthentication)などを含む。また、「通信を認証しない旨の信号を端末装置へ送信」とは、端末装置との間の通信を切断する処理を含む。
【0008】
この態様によると、有効な無線通信経路が1つも存在しない場合、端末装置からの認証を要求する旨の信号を拒否しながら、すでに当該中継基地局装置にて認証済みの端末装置に対して、端末装置に当該中継基地局装置に対する通信を認証しない旨の信号を無線通信部に送信することによって、端末装置に他の中継基地局装置をサーチするトリガを供給することができる。また、これにより、端末装置は、有効な無線通信経路を有する中継基地局装置との間で通信を実行できるため、安定した通信環境を得ることができる。また、有効でない無線通信経路を有する中継基地局装置との間で通信を実行をしないため、無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。
【0009】
制御部は、監視判定部によって基幹基地局装置との間の有効な無線通信経路が確認された場合であって、端末装置からの認証を要求する旨の信号を受信した場合、当該中継基地局装置に対する通信を認証する旨の信号を端末装置へ送信させ、当該中継基地局装置に対する通信を認証する旨の信号を端末装置へ送信した後に、監視判定部によって、有効な無線通信経路が1つも存在しないことが判定された場合であって、端末装置からの認証を要求する旨の信号を受信した場合、端末装置からの認証を要求する旨の信号を拒否しながら、端末装置との間の通信を切断してもよい。
【0010】
ここで、「通信を認証する旨の信号」とは、IEEE802.11に規定された認証を示す信号(Authentication)などを含む。また、「端末装置との間の通信を切断」とは、通信を認証しない旨の信号を端末装置へ送信することを含む。また、「認証する旨の信号を端末装置へ送信した後に、監視判定部によって、有効な無線通信経路が1つも存在しないことが判定された場合」とは、以下の3つの場合を含む。(1)1つ目の場合とは、自中継基地局装置と中継経路を構成している基幹基地局装置、もしくは、基幹基地局装置との間に存在する他の中継基地局装置からの報知情報を受信できない状態が一定時間継続する場合である。(2)2つ目の場合とは、当該中継基地局装置にて保持する基幹基地局装置、もしくは、基幹基地局装置から送信された過去の報知情報と、基幹基地局装置、もしくは、基幹基地局装置から送信された現在の報知情報とが一致しなくなった場合を含む。(3)当該中継基地局装置と基幹基地局装置との間の無線通信経路において他の中継基地局装置を介する場合に、当該中継基地局装置と他の中継基地局装置との間を結ぶ直接の無線通信経路の状態が有効であって、かつ、他の中継基地局装置と基幹基地局装置とを結ぶ直接の無線通信経路の状態が無効になった場合を含む。
【0011】
この態様によると、基幹基地局装置との間の無線通信経路が有効な状態から無効な状態に遷移した場合に、端末装置との間の通信を切断しさらに端末装置からの認証要求を受信してもそれを拒否することによって、端末装置に他の中継基地局装置をサーチするトリガを供給することができる。また、これにより、端末装置は、有効な無線通信経路を有する中継基地局装置との間で通信を実行できるため、安定した通信環境を得ることができる。また、有効でない無線通信経路を有する中継基地局装置のみとの間で通信を実行をしないため、無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。
【0012】
監視判定部は、基幹基地局装置との間における新たな無線通信経路を検出し、制御部は、監視判定部によって新たに検出された無線通信経路が、すでに検出された無線通信経路より良好な無線通信経路である場合、良好な無線通信経路に切り替えながら、端末装置との間の通信を継続してもよい。
【0013】
ここで、「新たに検出された無線通信経路が、すでに検出された無線通信経路より良好な無線通信経路である場合」とは、以下の2つの場合を含む。(1)1つ目は、新たに検出された無線通信経路における基幹基地局装置までの中継回数が、すでに検出された無線通信経路における中継回数よりも少ない場合である。(2)2つ目は、新たに検出された無線通信経路における基幹基地局装置までの中継回数が、すでに検出された無線通信経路における中継回数と同一であり、かつ、新たに検出された無線通信経路中の中継基地局装置もしくは基幹基地局装置からの報知情報のほうが、すでに検出された無線通信経路中の中継基地局装置もしくは基幹基地局装置からの報知情報の受信品質より一定のレベル以上高い場合である。この態様により、新たに検出された無線通信経路に切り替えることによって、端末装置に影響を与えることなく、端末装置との間の通信を継続できる。
【0014】
監視判定部は、基幹基地局装置との間における新たな無線通信経路を検出し、制御部は、監視判定部によって基幹基地局装置との間の有効な無線通信経路が確認された後に、その無線通信経路の状態が悪化した場合であっても、監視判定部によって新たに検出された無線通信経路が有効である場合、その良好な無線通信経路に切り替えながら、端末装置との間の通信を継続してもよい。
【0015】
ここで、「無線通信経路の状態が悪化した場合であっても、監視判定部によって新たに検出された無線通信経路が有効である場合」とは、以下の2つの場合を含む。(1)1つ目は、新たに検出された無線通信経路における基幹基地局装置までの中継回数が、すでに検出された無線通信経路における中継回数と比べ、同一、もしくは、1つ多い場合である。(2)2つ目は、新たに検出された無線通信経路における基幹基地局装置もしくはその基幹基地局装置との間に存在する他の中継基地局装置からの報知情報の受信品質が一定レベル以上である場合である。この態様により、無線通信経路の状態が悪化した場合であっても、新たに検出された無線通信経路が有効である場合は、その無線通信経路に切り替えることによって、端末装置に影響を与えることなく、端末装置との間で通信を継続できる。
【0016】
無線通信経路に関する情報を含む報知情報を所定の周期で報知する報知部をさらに備えてもよい。監視判定部は、無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報をもとに取得された信号強度が所定のしきい値より小さかった場合、他の中継基地局装置と当該中継基地局装置の間の無線通信経路は有効でないと判定してもよい。
【0017】
この態様により、無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報をもとに取得された信号強度が所定のしきい値より小さかった場合に、他の中継基地局装置と当該中継基地局装置の間の無線通信経路は有効でないと判定することによって、端末装置における無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。
【0018】
無線通信経路に関する情報を含む報知情報を所定の周期で報知する報知部をさらに備えてもよい。監視判定部は、無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報をもとに無線通信経路中の他の中継基地局装置と基幹基地局装置との間における無線通信経路の有効性を取得し、その有効性にもとづいて、他の基地局装置を介した基幹基地局装置への無線通信経路の有効性を判定してもよい。
【0019】
この態様により、無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報をもとに無線通信経路中の他の中継基地局装置と基幹基地局装置との間における無線通信経路の有効性を取得し、その有効性にもとづいて、他の基地局装置を介した基幹基地局装置への無線通信経路の有効性を判定することによって、端末装置における無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。
【0020】
無線通信経路に関する情報を含む報知情報を所定の周期で報知する報知部をさらに備えてもよい。監視判定部は、無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報を連続して受信できなかった場合、他の中継基地局装置と当該中継基地局装置の間の無線通信経路は有効でないと判定してもよい。
【0021】
ここで、「無線通信経路に関する情報」とは、当該中継基地局装置を介した、基幹基地局装置と端末装置との間の無線通信経路に関する情報を含み、中継基地局装置を識別する識別情報や、その無線通信経路における通信量、通信品質、その他の制御情報を含む。
【0022】
この態様により、他の中継基地局装置からの無線通信経路に関する情報を受信できた場合であっても、無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報を連続して受信できなかった場合に、他の中継基地局装置と当該中継基地局装置の間の無線通信経路は有効でないと判定することによって、端末装置にとって良好な通信環境を維持することができ、また、端末装置における無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。
【0023】
監視判定部は、無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報であって、基幹基地局装置と他の中継基地局装置との間の無線通信経路の有効性に関する情報が含まれている報知情報を連続して監視できなかった場合、他の基地局装置を介した基幹基地局装置への無線通信経路は有効でないと判定してもよい。
【0024】
この態様により、基幹基地局装置と他の中継基地局装置との間の無線通信経路の有効性に関する情報が含まれている報知情報を連続して監視できなかった場合、他の基地局装置を介した基幹基地局装置への無線通信経路は有効でないと判定することによって、端末装置における無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。
【0025】
無線通信経路に関する情報を含む報知情報を所定の周期で報知する報知部をさらに備えてもよい。監視判定部は、無線通信部を介して取得された報知情報をもとに、より中継回数が少ない別の中継基地局装置、または、受信電界強度がより高い情報を報知した別の中継基地局装置、または、送信失敗の検出の対象とならなかった別の中継基地局装置を検出し、制御部は、監視判定部において、基幹基地局装置と当該中継基地局装置との間において、有効な無線通信経路が1つも存在しないことを判定した場合であっても、監視判定部によって基幹基地局装置に中継できる別の中継基地局装置が検出された場合は、端末装置に対し、当該中継基地局装置に対する通信を継続させてもよい。
【0026】
この態様により、有効な無線通信経路が1つも存在しないことを判定した場合であっても、監視判定部によって、基幹基地局装置もしくは基幹基地局装置に中継できる別の中継基地局装置が検出された場合は、端末装置に対し、当該中継基地局装置に対する通信を継続することによって、安定した通信環境を実現できる。
【0027】
本発明の別の態様は、基地局装置である。この基地局装置は、無線回線を通じて、端末装置との間で無線通信を実行し、他の基地局装置からの無線信号を中継する無線通信部と、無線通信部を介して、他の基地局装置に対し、報知情報を所定の周期で報知する報知部と、無線通信部を介して、他の基地局装置から報知された報知情報を受け付ける受付部と、受付部において他の基地局装置からの報知情報が所定の周期で受け付けられた場合、他の基地局装置に関する受信回数を増加し、受付部において他の基地局装置からの報知情報が所定の周期で受け付けられなかった場合、受信回数を減少させることによって、他の基地局装置からの制御信号の受信回数を計測するカウンタ部と、カウンタ部において計測された受信回数がしきい値より大きい場合、無線通信部に対して、他の基地局装置との間における中継を許可する中継許可部と、を備える。カウンタ部は、計測した受信回数がしきい値と一致したときに、当該受信回数に所定の値を加算する。
【0028】
ここで、「報知情報」とは、通信回線を確立または維持するための情報などを含み、たとえば、中継数などのパラメータを有するハローパケットなどを含む。また、「報知情報が受け付けられた場合」とは、所望のタイミングで報知情報を正常に復調できたことなどを含む。また、「受信回数」とは、他の基地局装置との間における通信回線の安定性を示す値などを含み、たとえば、最初に受信したときから直近に受信したときまでの正常受付回数の総数や、正常受付回数の総数から、所望のタイミングにおいて正常に受け付けられなかった回数を減じた回数などを含む。この態様によると、他の基地局装置から報知された報知情報の受信回数に応じた中継制御を実行することによって、安定した通信回線を構築できる。また、通信回線を構築した基地局装置との通信は安定しているため、その基地局装置にかかる受信回数に所定の値を加算し、後方保護することによって、意図しない通信回線の切断を防止できる。
【0029】
カウンタ部は、他の基地局装置からの受信回数がしきい値より大きいときに、受付部において、他の基地局装置からの制御信号が再び受け付けられた場合、しきい値に所定の値を加算した値を受信回数として設定することを特徴としてもよい。この態様によると、他の基地局装置からの受信回数がしきい値より大きい間に制御信号が再び受け付けられた場合に、しきい値に所定の値を加算することによって、その基地局装置の安定性を示す受信回数を増加させることによって、通信回線を後方保護できる。すなわち、意図しない通信回線の切断を防止でき、また、通信回線網を安定できる。
【0030】
中継許可部は、より中継回数が少ない基地局装置に対し、または、受信電界強度がより高い報知情報を報知した他の基地局装置に対し、または、送信失敗の検出の対象とならなかった他の基地局装置に対し、他の基地局装置以外の別の基地局装置よりも優先的に中継を許可してもよい。ここで、「送信失敗の検出の対象とならなかった他の基地局装置」とは、その基地局装置からACK(Acknowledge)信号もしくはNACK(Non−Acknowledge)信号を受信した場合や、その基地局装置からACK信号を受信した場合などを含む。いいかえると、送信失敗の検出の対象となる他の基地局装置とは、当該基地局装置において、その基地局装置から送信されたACK信号もNACK信号も受信できない、もしくは、その基地局装置から送信されたNACK信号を当該基地局装置において受信したような場合における送信元の基地局装置をいう。なお、ACK信号/NACK信号とは、確認通知を示す信号である。ACK信号は、当該基地局装置が送信した信号が所望の基地局装置において正しく受信できた場合、その所望の基地局装置は当該基地局装置に対して送信され、NACK信号は、所望の基地局装置において正しく受信できなかった場合に送信される。この態様によると、中継回数が少ない、もしくは、受信電界強度がより高い報知情報を報知した基地局装置を優先的に通信経路に追加することによって、安定した通信経路が確立できる。また、安定性の高い基地局装置との通信経路の切断を防止することと併せて、中継回数の少ない等の基地局装置と通信経路を確立することによって、より安定性の高い通信経路を確立できる。また、システム全体の通信経路を最適化できる。
【0031】
カウンタ部は、受信回数がしきい値より大きい場合、報知情報のかわりに、報知情報にかかる他の基地局装置からのデータ信号を受信したことをもって、他の基地局装置から報知情報を受信したもの判定してもよい。この態様によると、通信回線をすでに確立している安定性の高い基地局装置から報知情報を正常に受付けられなかった場合であっても、データ信号が受信できた場合には、そのデータ信号の受信をもって報知情報を受信したと判断することによって、意図しない通信回線の切断を防止でき、また、通信回線網を安定できる。
【0032】
本発明の別の態様は、認証方法である。この方法は、他の基地局装置に対し、自己の報知情報を所定の周期で報知するステップと、他の基地局装置から報知された報知情報を受け付けるステップと、他の基地局装置からの報知情報が受け付けられた場合、他の基地局装置に関する受信回数を増加し、他の基地局装置からの報知情報が受け付けられなかった場合、受信回数を減少することによって受信回数を計測するステップと、受信回数がしきい値より大きい場合、他の基地局装置との間における無線通信の中継を許可するステップと、を含む。計測するステップは、計測された受信回数がしきい値と一致したときに、当該受信回数に所定の値を加算する。この態様によると、他の基地局装置から報知された報知情報の受信回数に応じた中継制御を実行することによって、安定した通信回線を構築できる。また、通信回線を構築した基地局装置との通信は安定しているため、その基地局装置にかかる受信回数に所定の値を加算し、後方保護することによって、意図しない通信回線の切断を防止でき、また、通信回線網を安定できる。
【0033】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、マルチホップ中継方式において、安定した通信環境を維持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明の実施形態を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施形態は、マルチホップ中継方式を用いた通信システムに関する。本実施形態に係る通信システムは、ネットワークに有線接続された基地局装置(以下、「基幹基地局装置」と表記する。)と、基幹基地局装置からの無線通信を中継する基地局装置(以下、「中継基地局装置」と表記する。)と、中継基地局装置を介して基幹基地局装置との間で無線通信を実行するまたは基幹基地局装置と直接に無線通信を実行する端末装置とを含む。中継基地局装置は、基幹基地局装置、または、他の中継基地局装置から報知された報知情報の受信状況に応じて、端末装置と基幹基地局装置との間の無線通信経路について、経路の確立や維持などを制御する。
【0036】
一般的に、無線通信回線は不安定であるため、安定した通信環境の実現が困難である。たとえば、中継基地局装置を介して、端末装置と基幹基地局装置とが通信を実行している場合、通信の途中で、基幹基地局装置と中継基地局装置の間における無線通信経路が切断されたような場合、その端末装置は、基幹基地局装置に対する通信を継続できないこととなる。また、通信の開始時点で、基幹基地局装置と中継基地局装置の間における有効な無線通信経路が存在しないような場合、その中継基地局装置に接続した端末装置は、通信の実行が不可能となる。このような場合、端末装置は、中継基地局装置との間で無駄な通信を行なうだけでなく、基幹基地局装置に対する通信が途切れることとなるため、端末装置を使用するユーザにとって不便となる。
【0037】
そこで、本発明の実施形態においては、中継基地局装置が、基幹基地局装置との間における無線通信回線の有効性を判定し、より良好な無線通信回線を選択することによって、基幹基地局装置と端末装置との間の通信環境の安定化を実現することとした。詳細は後述する。
【0038】
図1は、本発明の実施形態にかかる通信システム100の構成例を示す。通信システム100は、有線ネットワーク200と、第1サーバ10と、第2サーバ20と、基地局装置30で代表される基幹基地局装置32と第1中継基地局装置34と第2中継基地局装置36と、端末装置40とを含む。有線ネットワーク200は、インターネットなどの有線通信網である。第1サーバ10および第2サーバ20は、有線ネットワーク200と接続されており、基地局装置30を制御する。また、第1サーバ10は、有線回線を介して、基幹基地局装置32と接続されている。基幹基地局装置32、第1中継基地局装置34、または、第2中継基地局装置36は、第4無線通信経路640〜第6無線通信経路660のそれぞれを介して、端末装置40と通信を実行する。また、基幹基地局装置32、第1中継基地局装置34、および、第2中継基地局装置36は、第1無線通信経路610〜第3無線通信経路630のそれぞれを介して、お互いに通信を実行する。いいかえると、基幹基地局装置32、第1中継基地局装置34、または第2中継基地局装置36は、端末装置40との通信を互いに中継する。
【0039】
なお、図1においては、説明を簡易にするために、サーバとして第1サーバ10と第2サーバ20のみを図示したが、他のサーバが存在してもよい。また、第1サーバ10と接続されている基地局装置30のみ図示したが、第2サーバ20も同様に、有線回線を通じて他の基地局装置と接続されていてもよい。また、第1サーバ10に有線接続されている基地局装置30として、基幹基地局装置32を図示したが、他の基幹基地局装置が接続されていてもよい。また、端末装置40を1つのみ図示したが、所定の基地局装置30と通信を実行する他の端末装置が存在してもよい。また、本実施形態において説明する無線マルチホップネットワークは、公知の方法によって実現されてもよく、たとえば、”T.Clause、他1名、「Optimized Link State Routing Protocol(OLSRプロトコル)」、IETF RFC3626、2003年10月”に記載されたOLSRプロトコルが適用されてもよい。
【0040】
端末装置40は、基幹基地局装置32に直接接続されてもよい。また、端末装置40は、第1中継基地局装置34もしくは第2中継基地局装置36を介して、第1サーバ10と接続されてもよい。また、端末装置40は、第1中継基地局装置34と第2中継基地局装置36を介し、基幹基地局装置32に中継されることによって、第1サーバ10と接続されてもよい。このように複数の無線通信経路が確立されることにより、システム柔軟性が向上する。たとえば、端末装置40と基幹基地局装置32との間、および第2中継基地局装置36との間に遮蔽物が存在する場合であって、さらに、基幹基地局装置32と第1中継基地局装置34の間における通信量が多い場合、第1中継基地局装置34を介した第1サーバ10との通信においては、スループットが低下するような場合がある。このような場合、端末装置40は、まず、第1中継基地局装置34と通信を実行し、第1中継基地局装置34は、端末装置40との通信を第2中継基地局装置36に中継し、第2中継基地局装置36は、第1サーバ10に中継する。このような態様をとることにより、端末装置40は、基幹基地局装置32との間において快適な通信環境を継続して実行することができる。
【0041】
以下においては、第1中継基地局装置34が、端末装置40と基幹基地局装置32との間の通信を中継する場合について説明する。第1中継基地局装置34は、基地局装置30に向けての無線通信経路の確立、維持、切断について、以下の処理を実行する。
(1)初期状態において、第1中継基地局装置34は、端末装置40からの認証要求を拒否する。
【0042】
(2)つぎに、第1中継基地局装置34は、該第1中継基地局装置34に対して、端末装置40から通信の認証を求められた場合、基幹基地局装置32に中継できるか否かについて判定する。具体的には、第1中継基地局装置34と基幹基地局装置32の間の第1無線通信経路610の有効性を判定する。たとえば、基幹基地局装置32から報知された報知情報をもとに得た受信強度に応じて判定されてもよい。また、判定の対象は、第1無線通信経路610だけでなく、第2無線通信経路620と第3無線通信経路630であってもよい。この場合、第1無線通信経路610に比べ、基幹基地局装置32への中継回数は多くなるものの、第1無線通信経路610が無効である場合であっても、端末装置40は、通信を実行できることとなる。
【0043】
(3)判定により、有効な無線通信経路が存在する場合、第1中継基地局装置34は、無線通信経路を確立するとともに、端末装置40に対して、通信の認証を許可する旨を通知する。複数の有効な無線通信経路が存在することが判定された場合、第1中継基地局装置34は、中継回数の少ない経路について無線通信経路を確立してもよい。また、中継回数が最も少ない経路に比べ、所定の値だけ中継回数が多い経路であっても、受信強度がよい場合は、その経路について無線通信経路を確立してもよい。
【0044】
(4)無線通信経路が確立された後、第1中継基地局装置34は、定期的に、その無線通信経路の状態を監視する。ここで、第1中継基地局装置34は、他の無線通信経路が有効であるかについて判定する。いずれか1つの無線通信経路が有効である場合、第1中継基地局装置34は、その有効な無線通信経路に切り替えることによって、端末装置40と基幹基地局装置32との間の中継を継続できる。たとえば、第1無線通信経路610の通信経路が無効な場合であっても、第2無線通信経路620と第3無線通信経路630とが有効であれば、第1中継基地局装置34は、第2中継基地局装置36を介した基幹基地局装置32へ中継が可能となる。なお、無線通信経路の切り替え処理は、すでに通信を実行していた無線通信経路を切断し、その後に、新たな無線通信経路に切り替えるが、端末装置に対しては、通信の認証は許可したままで実行される。
【0045】
ここで、「有効な無線通信経路に切り替える場合」とは、以下の2つの場合を含む。(4−1)1つ目は、新たに検出された無線通信経路における基幹基地局装置32までの中継回数が、すでに検出された無線通信経路における中継回数よりも少ない場合である。(4−2)2つ目は、新たに検出された無線通信経路における基幹基地局装置32までの中継回数が、すでに検出された無線通信経路における中継回数と同一であり、かつ、新たに検出された無線通信経路中の中継基地局装置もしくは基幹基地局装置32からの報知情報のほうが、すでに検出された無線通信経路中の中継基地局装置もしくは基幹基地局装置32からの報知情報の受信品質より一定のレベル以上高い場合である。この態様により、新たに検出された無線通信経路に切り替えることによって、端末装置40に影響を与えることなく、端末装置40との間の通信を継続できる。
【0046】
なお、無線通信経路の通信状態が悪化した場合や送信失敗が発生した場合には、切り替え先の無線通信経路として、以下のいずれかの条件を満たす無線通信経路が選択されてもよい。(4−3)1つ目は、新たに検出された無線通信経路における基幹基地局装置までの中継回数が、すでに検出された無線通信経路における中継回数と比べ、同一、もしくは、1つ多い場合である。たとえば、基幹基地局装置32と第1中継基地局装置34との間の有効な無線通信経路として、第1無線通信経路610と、第2無線通信経路620→第3無線通信経路630の2つの経路が存在する場合、原則としては、より中継回数が少ない第1無線通信経路610の経路が選択される。しかしながら、第1無線通信経路610の通信状態が悪化するなどして無効となった場合、第1中継基地局装置34は、基幹基地局装置32に向けた経路を、第1無線通信経路610から第2無線通信経路620→第3無線通信経路630に切り替えることによって、基幹基地局装置32との通信を継続することができ、もって、端末装置40の通信を維持することができることとなる。この場合、中継回数は、「1」から「2」に増加するものの、「1」程度の増加によっては、端末装置40に与える影響は少ないため、通信を切断させるよりは経路を切り替えて通信を維持させるほうが好ましい。なお、増加させてもよい数は、上述の「1」に限らず、「2」以上の値であってもよい。(4−4)2つ目は、新たに検出された無線通信経路における基幹基地局装置もしくはその基幹基地局装置との間に存在する他の中継基地局装置からの報知情報の受信品質が一定レベル以上である場合である。この態様により、無線通信経路の状態が悪化した場合であっても、新たに検出された無線通信経路が有効である場合は、その無線通信経路に切り替えることによって、端末装置に影響を与えることなく、端末装置との間で通信を継続できる。以上の場合、有効な無線通信経路が1つも存在しないとは判定されず、端末装置との間において通信を継続することとなる。
【0047】
一方、有効な無線通信経路が1つも存在しないと判定された場合、第1中継基地局装置34は、端末装置40に対して、通信の認証をしない旨を通知する。端末装置40は、その通知に応じて、他の中継基地局装置を探索し、通信の継続するための処理を試行することとなる。なお、「有効な無線通信経路1つも存在しないことが判定された場合」とは、以下の3つの場合を含む。(4−5)1つ目の場合とは、基幹基地局装置32、もしくは、基幹基地局装置32との間に存在する第2中継基地局装置36からの報知情報を受信できない状態が一定時間継続する場合である。(4−6)2つ目の場合とは、当該第1中継基地局装置34にて保持する基幹基地局装置32、もしくは、基幹基地局装置32から送信された過去の報知情報と、基幹基地局装置32、もしくは、基幹基地局装置32から送信された現在の報知情報とが一致しなくなった場合を含む。(4−7)当該第1中継基地局装置34から基幹基地局装置32への直接の無線通信経路の状態が無効になった場合を含む。この状態は、基幹基地局装置32から送信された報知情報から認識されてもよい。
【0048】
ここで、基地局装置30同士における無線通信の経路の確立について説明する。無線通信の経路の確立においては、お互いにハローパケットを報知することによって、お互いを認識し、無線通信経路が有効か無効かを判定する。また、すでに中継処理を実行している基地局装置であっても、その後、伝搬品質の悪化等により、中継するのに好ましくない状態に移行する場合がある。そのような場合、中継処理を切断することとなる。しかしながら、瞬時現象として、ハローパケットが偶発的に受け付けられなかったような場合、そのような事態をもって、その無線通信経路を無効と判定し、安定状態にある基地局装置との中継処理を切断することは好ましくない。そこで、本発明の実施形態においては、一旦、安定状態に移行した後は、安定状態を継続することを優先させ、不安定状態への移行の頻発を防止し、システムの安定性を向上させ、もって隠れ端末によるハローパケット不達状態が引き起こす問題を解決する。
【0049】
図2は、図1の第1中継基地局装置34または第2中継基地局装置36の構成例を示す。以下においては、説明の便宜上、第1中継基地局装置34の構成として説明する。なお、第2中継基地局装置36は、第1中継基地局装置34と同様の構成をとる。第1中継基地局装置34は、無線通信部50と、生成部52と、制御部60と、監視判定部62とを含む。また、無線通信部50は、受信部54と、送信部56とを含む。
【0050】
無線通信部50は、複数の周波数帯のいずれかの周波数帯を使用して図示しない端末装置40と通信し、基幹基地局装置32または第2中継基地局装置36との間における中継処理を実行する。中継処理とは、端末装置40から送信された信号を受信部54が受信し、送信部56により基幹基地局装置32または第2中継基地局装置36に送信することを含み、また、基幹基地局装置32から送信された信号を受信部54が受信し、送信部56により端末装置40に送信することを含む。
【0051】
受信部54は、他の基地局装置30もしくは端末装置40から送信された信号を受信する。その際、受信した報知信号は監視判定部62に通知される。監視判定部62は、通知された報知信号をもとに、無線通信経路を監視し、経路の確立、維持、もしくは、切断処理を実行する。
【0052】
生成部52は、基地局装置30に対して報知すべき報知情報を生成する。報知情報は、無線通信経路に関する情報を含み、たとえば、無線通信部50において通信の対象となっている端末装置40および中継先の基幹基地局装置32、もしくは、第2中継基地局装置36とを含むグループを示すグループ識別情報(以下、「ESS−ID」と表記する。)などや、基幹基地局装置32へ至るまでの中継回数などを含む。また、報知情報は、ESS−IDだけでなく、ESS−IDの長さを示す情報を含めてもよい。また、生成部52は、端末装置40に対して送信すべき認証情報を生成する。認証情報は、第1中継基地局装置34に対する通信を許可する旨、もしくは、第1中継基地局装置34に対する通信を許可しない旨のいずれかを示す情報を含む。ここで、送信部56は、生成部52によって生成されたハローパケットなどの報知信号を所定の周期で報知する。
【0053】
制御部60は、端末装置40からの通信の開始要求が受け付けられたことを契機として、基幹基地局装置32に至る無線通信経路の有効性を確認する旨を監視判定部62に指示する。監視判定部62は、他の基地局装置30により報知された報知情報をもとに、基地局装置30ごとに、その基地局装置30に至る無線通信経路の有効性を判定する。監視判定部62によって判定された有効性は、制御部60に報告され、制御部60により有効性を示すテーブルとして管理される。具体的には、より中継回数が少ない別の中継基地局装置を中継先の基地局装置として検出する。また、受信電界強度がより高い情報を報知した別の中継基地局装置を基地局装置として検出してもよい。または、送信失敗の検出の対象とならなかった別の中継基地局装置を基地局装置として検出する。
【0054】
監視判定部62は、基幹基地局装置32との間における無線通信経路の状態を監視することによって、無線通信経路の有効性を判定する。監視判定部62によって有効な無線通信経路が存在することが判定され、報告された場合、制御部60は、有効性を示すテーブルを更新する。また、制御部60は、無線通信回線の確立を行なうとともに、端末装置40に対し、通信を認証する旨の通知を無線通信部50に送信させる。ここで、監視判定部62が報告し更新されたテーブルの中に、基幹基地局装置32へ至る無線通信経路おいて有効な無線通信経路が1つも存在しない場合、制御部60は、端末装置40に対し第1中継基地局装置34に対する通信を認証しない旨の信号を無線通信部50に送信させる。
【0055】
具体的には、第1中継基地局装置34の監視判定部62は、無線通信経路中の基幹基地局装置32からの報知情報を連続して受信できなかった場合、第1無線通信経路610は有効でないと判定する。また、監視判定部62は、無線通信経路中の基幹基地局装置32からの報知情報をもとに取得された信号強度が所定のしきい値より小さかった場合、第2無線通信経路620は有効でないと判定してもよい。同様に、監視判定部62は、第2中継基地局装置36との間における第2無線通信経路620についても、その有効性を判定する。
【0056】
ここで、監視判定部62は、第3無線通信経路630の有効性については、直接、判定することはできない。したがって、監視判定部62は、第2中継基地局装置36からの報知情報をもとに第3無線通信経路630の有効性を取得し、その有効性にもとづいて、第3無線通信経路630の有効性を判定してもよい。具体的には、監視判定部62は、第2中継基地局装置36からの報知情報であって、第3無線通信経路630の有効性に関する情報が含まれている報知情報を連続して監視できなかった場合、第2中継基地局装置36を介した基幹基地局装置32への無線通信経路は有効でないと判定してもよい。ここで、第2無線通信経路620と第3無線通信経路630のうち、いずれか一方の経路が無効である場合、第2中継基地局装置36を介した基幹基地局装置32に至る無線通信経路は無効であると判定される。
【0057】
前述の説明において、制御部60は、有効性を示すテーブルを参照することによって、基幹基地局装置32との間において、有効な無線通信経路が1つも存在しないことを確認した場合、端末装置40に対し、当該第1中継基地局装置34に対する通信を認証しない旨の信号を送信させるとして説明した。しかしながら、制御部60は、この送信に先立って、以下の処理を監視判定部62に実行させてもよい。監視判定部62は、他の基地局装置30から取得された報知情報をもとに、より中継回数が少ない別の中継基地局装置を中継先の基地局装置として検出してもよい。また、受信電界強度がより高い情報を報知した別の中継基地局装置を基地局装置として検出してもよい。または、送信失敗の検出の対象とならなかった別の中継基地局装置を基地局装置として検出する。ここで、監視判定部62によって基幹基地局装置32に中継できる別の中継基地局装置が検出された場合、制御部60は、監視判定部62において、有効な無線通信経路が1つも存在しないと判定されていた場合であっても、端末装置40に対し、当該第1中継基地局装置34に対する通信を継続させる。
【0058】
ここで、監視判定部62が無線通信経路の有効性を判定するために用いる報知情報のフォーマットについて説明する。図3は、図2の無線通信部50が報知する報知情報の構成例を示す。報知情報であるハローパケット300は、第1ヘッダ310と、パケットタイプ320と、第2ヘッダ330と、制御メッセージ340とを含む。第1ヘッダ310には、送信元を示す情報と、送信元のアクセスポイントのアドレスと、マルチキャストである旨を示す情報とを含むことや、上位プロトコルを規定(IP(Internet Protocol)/ARP(Address Resolution Protocol)/VLAN(Virtual Local Area Network)等)をする役割にも利用されている。これを独自な値とすることで、本実施形態を用いていない無線装置がハローパケットを受信したとしても、他の通信との混信を避けられる。パケットタイプ320には、IEEEで規定されたイーサタイプを示す情報であって、事業者や用途ごとに固定された情報を含む。第2ヘッダ330には、後述する制御メッセージ340に含まれる情報を識別する種別番号が含まれる。種別番号は少なくとも3つからなり、自局情報、経路構成に関する情報、相手局状態認識用の情報のいずれかを示す。制御メッセージ340には、第2ヘッダ330が示す種別番号により、含まれる内容が異なる。
【0059】
たとえば、第2ヘッダ330に含まれる種別番号が自局情報を示す番号である場合、制御メッセージ340には当該基地局装置30の使用しているチャネル情報、および、ESS−IDなどが含まれる。また、第2ヘッダ330に含まれる種別番号が経路構成に関する情報を示す番号である場合、制御メッセージ340にはそのハローパケット300を送信した基地局装置30を含め、中継される基地局装置30の個数などが含まれる。なお、「中継される基地局装置30の数」は、ホップ数とも呼ばれる。また、第2ヘッダ330に含まれる種別番号が相手局状態認識用の情報である場合、制御メッセージ340には、受信確認通知やハローパケット300を報知した基地局装置30と、そのハローパケット300を受信した基地局装置30との間における通信の安定度を示す情報などが含まれる。また、この場合における制御メッセージ340には、当該ハローパケット300を受信すべき基地局装置30を示す情報も含まれる。
【0060】
図4は、図2の監視判定部62の構成例を示す。監視判定部62は、受付部70と、カウンタ部72と、経路判定部74と、を含む。ここで、監視判定部62は、受信した報知情報を監視することによって、相手先となりうる基地局装置30ごとに、無線通信経路の有効性を判定し、その無線通信経路を介した通信経路の確立、維持、もしくは、切断すべきかを判定する。なお、監視判定部62において監視対象となる基地局装置30は、報知情報に含まれる基地局装置30を識別するための情報により、識別される。
【0061】
受付部70は、無線通信部50を介して、他の基地局装置から報知された報知情報を受け付ける。この受け付け処理は、報知情報にかかる基地局装置30ごとに、所定の周期で実行される。カウンタ部72は、所定の周期に対応する所望のタイミングにおいて、受付部70において他の基地局装置30からの報知情報が受け付けられた場合、その基地局装置30に関する受信回数を増加する。一方、所望のタイミングにおいて、受付部70において他の基地局装置からの報知情報が受け付けられなかった場合、受信回数を減少させる。ここで、受信回数とは、その報知情報にかかる基地局装置と、当該基地局装置との間における通信回線の安定度を示している。
【0062】
ここで、安定度である受信回数がしきい値と一致した場合、その受信回数にかかる報知情報を報知した基地局装置30は安定状態に移行したと判断できるため、カウンタ部72は、当該受信回数に所定の値を加算する。所定の値を加算することによって、それ以降に、その基地局装置30から報知された報知情報を正常に受け付けられなかった場合であっても、その基地局装置30の安定性を信頼し、安定状態から不安定状態への移行させない。いいかえると、安定性の高い基地局装置30との間において、なんらかの悪条件が発生し、1、2回程度、報知情報を受け取らなかったことをもって、その安定性を覆すことは、通信経路の安定性の維持の観点より好ましくない。したがって所定の値を加算することによって、通信経路の切断を回避することとした。
【0063】
同様に、カウンタ部72は、他の基地局装置30からの受信回数がしきい値より大きいときに、受付部70において、他の基地局装置30からの報知情報が再び受け付けられた場合、しきい値に所定の値を加算した値を受信回数として設定する。いいかえると、安定状態において、正常に報知情報を受け付けられた場合には、安定度を最大とさせることによって、安定度の継続条件を緩和し、不安定への移行条件を厳しくする。さらに、カウンタ部72は、受信回数がしきい値より大きい場合、報知情報のかわりに、報知情報にかかる他の基地局装置からのデータ信号を受信したことをもって、他の基地局装置から報知情報を受信したもの判定してもよい。このような場合であっても、基地局装置との通信経路は安定していると考えられるからである。
【0064】
信号強度取得部76は、受付部70を介し、報知された信号をもとに、報知した基地局装置30との経路について、信号強度を取得する。信号強度の取得は、報知された信号の信号強度を測定することによってなされてもよく、また、報知された信号に含まれる信号強度に関する情報により取得されてもよい。なお、信号強度とは、信号の受信電界強度でもよく、また、信号対雑音比や信号対干渉信号比であってもよい。
【0065】
経路判定部74は、まず、監視対象の基地局装置30への中継が可能か否かを判定する。カウンタ部72において計測された受信回数がしきい値より大きい場合、無線通信部50に対して、その受信回数にかかる他の基地局装置30との間における中継が可能であると判定される。経路判定部74は、報知情報に含まれる中継回数情報をもとに、より中継回数が少ない他の基地局装置への中継が可能であるとして判定されてもよい。また、経路判定部74は、信号強度取得部76によって取得された信号強度がより高い報知情報を報知した他の基地局装置に対し、他の基地局装置以外の別の基地局装置よりも優先的に中継が可能であるとして判定されてもよい。また、相手局への送信した報知情報について、ACK信号もしくはNACK信号のいずれの送信確認応答が受信できなかったことを検知しなかった場合、中継が可能であるとして判定されてもよい。なお、これらの処理は、データ信号、もしくは、報知情報に含まれた中継回数や受信品質などを用いて判定されることにより、実現されてもよい。
【0066】
つぎに、経路判定部74は、中継が可能であるとして判定された場合、いずれか1つの基地局装置30について選択し、その基地局装置30に至る無線通信経路を有効として、制御部60に報告する。また、経路判定部74は、有効と判定された無線通信経路以外の無線通信経路を無効と判定し、同様に、制御部60に報告する。なお、第2中継基地局装置36について判定する場合、第2中継基地局装置36からの報知情報をもとに、基幹基地局装置32に至る第3無線通信経路630の有効性が判定される。この場合、第2中継基地局装置36に中継が可能であり、かつ、第3無線通信経路630が有効である場合にかぎり、経路判定部74は、第2中継基地局装置36を介した基幹基地局装置32への無線通信経路は有効であると判定することとなる。
【0067】
上述のような態様をとることにより、高負荷時に報知情報が受信しづらい状態でも安定状態を維持できる。また、経路判定部74は、報知情報に含まれる受信品質情報や、中継回数、もしくは、相手局への送信失敗の検出といった現象をトリガとして、通信経路の確立、維持に関し、より好ましい基地局装置との間における通信経路の制御を併用してもよい。これにより、報知情報の受信失敗による安定状態からの離脱が遅れるといった状況を回避でき、また、無線通信状況の変化に対応できることとなる。
【0068】
図5(a)〜(c)は、図4のカウンタ部72の動作例を示す。図5(a)〜(c)において、横軸は時間、縦軸は受信回数を示す。ここで、tが整数のタイミングにおいて、受付部70が他の基地局装置からの報知情報の受け付け処理を実行するものとする。また、ここでは、説明を簡易とするために、特定の1の基地局装置における受信回数のみを示す。
【0069】
まず、図5(a)について説明する。受付部70は、t=0〜2において、3回連続して報知情報の受け付けることに成功している。つぎに、t=3において、受付部70は、報知情報の受け付けられなかったため、カウンタ部72は、受信回数を1つ減じている。その後、t=4および7において報知情報を受け付け、t=5、6において、報知情報を受け付けていないため、t=7の時点における受信回数は2となっている。
【0070】
つぎに、図5(b)について説明する。ここで、安定度に移行するためのしきい値を4とし、また、所定の値を1と仮定して説明する。受付部70は、t=0〜3において、4回連続して報知情報を受け付けることに成功している。ここで、カウンタ部72は、受信回数がしきい値である4と一致したため、受信回数に所定の値を加えて5と設定している。つぎに、t=4〜6において、受付部70は、3回連続して報知情報が受け付けられなかったため、カウンタ部72は、受信回数を計3つ減じている。その後、t=7、8において連続して報知情報を受け付けたことにより、受信回数がしきい値に達したため、カウンタ部72は、受信回数に所定の値を加えて5としている。
【0071】
さらに、図5(c)について説明する。ここで、安定度に移行するためのしきい値を4とし、また、所定の値を3と仮定して説明する。受付部70は、t=0〜3において、4回連続して報知情報を受け付けることに成功している。ここで、カウンタ部72は、受信回数がしきい値である4と一致したため、受信回数に所定の値を加えて7と設定している。つぎに、t=4〜6において3回連続して、受付部70は、報知情報を受け付けられなかったため、カウンタ部72は、受信回数を計3つ減じている。その後、受付部70は、t=7において報知情報を受け付けている。ここで、受信回数がしきい値以上の5の状態であるため、受信回数を最大値に設定するために、カウンタ部72は、しきい値4に所定の値である3を加えた値、すなわち7を受信回数として設定している。さらに、t=8、9において連続して報知情報を受け付けられなかったことにより、カウンタ部72は、受信回数を計2つ減じている。ここで、t=3以降においては、その基地局装置との間における通信回線は安定状態に移行しているため、連続して4回以上、報知情報の受け付けに失敗しないかぎり、不安定状態には移行させないこととなる。また、カウンタ部72は、報知情報の受け付けに失敗したとしても、データ信号の受信に成功した場合には、その基地局装置における安定性は信頼できるため、報知情報の受け付けを成功したとみなして、安定状態を最大とし、安定状態を継続させてもよい。
【0072】
以上のような態様をとることによって、簡易な方法で安定性の高い通信経路を確立できる基地局装置を実現できる。具体的には、既存無線LANのアクセス制御方法であるCSMA/CA方式を改変せずに動作可能であるため。既存無線LANアーキテクチャを持つ装置に対し、ソフトウェア実装のみで容易に実現可能であるためである。これは、本実施形態では、あくまでも報知情報の送受信結果によってのみ判断するため、簡易なソフトウェア的な処理のみによって所望の効果を得ることが出来る。さらに、CSMA/CA方式を改変しないことの利点として、同一周波数帯にて運用され、中継装置に無線接続される無線LAN端末に対しての互換性を保つことができる。
【0073】
上述したこれらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリのロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0074】
図6は、図2の監視判定部62の動作例を示すフローチャートである。まず、受付部70は、受信部54から通知された報知情報を受け付ける(S10)。ここで、受付部70において、所定のタイミングにおいて報知情報を受け付けた場合(S10のY)、カウンタ部72は、安定度である受信回数を増加させる(S12)。つぎに、増加させた受信回数がしきい値以上である場合(S14のY)、カウンタ部72は、受信回数に所定の値を加えることによって、最大値に設定する(S16)。さらに、経路判定部74は、その報知情報を報知した他の基地局装置30に至る無線通信経路を有効と判定する(S18)。
【0075】
一方、S10において、受付部70が、所定のタイミングにおいて報知情報を受け付けられなかった場合(S10のN)、カウンタ部72は、安定度である受信回数を減少させる(S20)。つぎに、減少させた受信回数がしきい値以上である場合であって(S22のY)、報知情報のかわりに、データ信号を受信できている場合(S23のY)、安定度を継続させるため、S16、S18の処理に移行し、中継を継続させるために、その無線通信経路を有効と判定する。一方、減少させた受信回数がしきい値以上である場合であって(S22のY)、データ信号を受信できていなかった場合(S23のN)であっても、受信回数は不安定状態に移行する条件を満たしていないので、この段階においては、経路判定部74は、まだ中継を継続させるために、その無線通信経路を有効と判定する(S18)。
【0076】
一方、受付部70が、所定のタイミングにおいて報知情報を受け付けらるか否かにかかわらず、その受信回数がしきい値以上である場合(S14のN、S22のN)、その報知情報を報知した基地局装置との間における通信経路は、まだ不安定な状態から脱し切れていない、もしくは、すでに不安定な状態に移行したものと判断し、経路判定部74は、この段階においては、中継を許可せず、基地局装置30に至る無線通信経路を無効と判定する(S24)。なお、S24においては、さらに、新たな中継先を選ぶ処理を行なっても良い。たとえば、経路判定部74において、報知情報に含まれる受信品質情報や、中継回数、もしくは、相手局への送信失敗の検出といった現象をトリガとして、通信経路の確立、維持に関し、より好ましい通信経路が確立できそうな基地局装置を中継先として選択し、その無線通信経路を有効と判定してもよい。
【0077】
なお、前述したように、第2中継基地局装置36を介した基幹基地局装置32に至る無線通信経路には、第2無線通信経路620と第3無線通信経路630の2つが含まれるため、双方の無線通信経路が有効である場合に限り、第2中継基地局装置36を介した基幹基地局装置32に至る無線通信経路は有効であると判定されることとなる。
【0078】
図7は、図2の制御部60の動作例を示すフローチャートである。図2に示すフローチャートは、制御部60が無線通信経路の有効性に関する情報を監視判定部62から受け取ったことを契機として開始されてもよい。
【0079】
制御部60は、まず、監視判定部62から受け取った無線通信経路の有効性に関する情報を確認する。ここで、監視判定部62は、第2中継基地局装置36を介した基幹基地局装置32に至る無線通信経路の有効性を判定する場合、第2無線通信経路620と第3無線通信経路630のうち、いずれか一方の経路が無効である場合、第2中継基地局装置36を介した経路は無効であると判定される。ここで、その無線通信経路が無効であることが確認された場合(S30のY)、有効性を示すテーブルの無効情報を更新する(S32)。ここで、無効情報を参照し、他の無線通信経路についても無効であるかを確認する(S32)。他の無線通信経路についても無効であることが確認された場合(S34のY)、有効な無線通信経路が他に存在しないかについて監視判定部62に再度確認させる。監視判定部62において、有効な無線通信経路の存在を確認できなかった場合(S36のN)、制御部60は、端末装置40に対し、通信の認証を許可しない旨の信号を無線通信部50に送信させる(S38)。さらに、制御部60は、端末装置40からの認証要求に対して、これを拒否するような設定を行なう。
【0080】
一方、監視判定部62から受け取った無線通信経路の有効性に関する情報が有効を示す場合(S30のN)、制御部60は、端末装置40に対する通信の認証を許可し、無線通信部50に端末装置40との通信を継続させる(S40)。また、他の無線通信経路の中が有効な経路である場合(S34のN)や、監視判定部62において、別途、有効な無線通信経路が検出された場合(S36のN)も、制御部60は、端末装置40に対する通信の認証を許可し、無線通信部50に端末装置40との通信を継続させる(S40)。
【0081】
本実施形態によれば、他の基地局装置から報知された報知情報の受信回数に応じた中継制御を実行することによって、安定した通信回線を構築できる。また、通信回線を構築した基地局装置との通信は安定しているため、その基地局装置にかかる受信回数に所定の値を加算し、後方保護することによって、意図しない通信回線の切断を防止でき、また、通信回線網を安定できる。また、他の基地局装置からの受信回数がしきい値より大きい間に制御信号が再び受け付けられた場合に、しきい値に所定の値を加算することによって、その基地局装置の安定性を示す受信回数を増加させることによって、通信回線を後方保護できる。すなわち、意図しない通信回線の切断を防止でき、また、通信回線網を安定できる。
【0082】
また、中継回数が少ない、もしくは、受信電界強度がより高い報知情報を報知した基地局装置を優先的に通信経路に追加することによって、安定した通信経路が確立できる。また、安定性の高い基地局装置との通信経路の切断を防止することと併せて、中継回数の少ない等の基地局装置と通信経路を確立することによって、より安定性の高い通信経路を確立できる。また、システム全体の通信経路を最適化できる。また、通信回線をすでに確立している安定性の高い基地局装置から報知情報を正常に受付けられなかった場合であっても、データ信号が受信できた場合には、そのデータ信号の受信をもって報知情報を受信したと判断することによって、意図しない通信回線の切断を防止でき、また、通信回線網を安定できる。
【0083】
また、隠れ端末問題の発生しやすい高負荷状態である基地局装置との経路構成をしづらくなる。そうすると、通信負荷の小さい基地局装置と経路を確立するようになり、システム全体の負荷が分散され、隠れ端末問題の発生が低減できる。また、通信経路の一部分で通信負荷が高まった場合でも、経路の不用意な切断を防止することが出来る。また、経路構成完了以降に処理を限定するので、既に高負荷な経路に対する経路構成を防止することが出来る。また、RTS/CTS等、データパケット送信に伴う煩雑な処理を実行する必要がないため、処理量を低減できる。また、隠れ端末問題の発生しやすい高負荷状態である中継局との経路構成をしづらくなる。通信負荷の小さい中継局と経路を結ぶような動作になる。上記の効果を、パケット送信方法(CSMA/CA)の改変をせずに実現できる。したがって、ハードウェアの改変の必要が無く、互換性、柔軟性を維持できる。
【0084】
また、有効な無線通信経路が1つも存在しない場合、端末装置に当該中継基地局装置に対する通信を認証しない旨の信号を無線通信部に送信することによって、端末装置に他の中継基地局装置をサーチするトリガーを供給することができる。また、これにより、端末装置は、有効な無線通信経路を有する中継基地局装置との間で通信を実行できるため、安定した通信環境を得ることができる。また、有効でない無線通信経路を有する中継基地局装置との間で通信を実行をしないため、無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。
【0085】
また、無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報を連続して受信できなかった場合に、他の中継基地局装置と当該中継基地局装置の間の無線通信経路は有効でないと判定することによって、端末装置における無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。また、無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報をもとに取得された信号強度が所定のしきい値より小さかった場合に、他の中継基地局装置と当該中継基地局装置の間の無線通信経路は有効でないと判定することによって、端末装置における無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。
【0086】
また、無線通信経路中の他の中継基地局装置からの報知情報をもとに無線通信経路中の他の中継基地局装置と基幹基地局装置との間における無線通信経路の有効性を取得し、その有効性にもとづいて、他の基地局装置を介した基幹基地局装置への無線通信経路の有効性を判定することによって、端末装置における無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。また、基幹基地局装置と他の中継基地局装置との間の無線通信経路の有効性に関する情報が含まれている報知情報を連続して監視できなかった場合、他の基地局装置を介した基幹基地局装置への無線通信経路は有効でないと判定することによって、端末装置における無駄な通信の発生を効率的に抑制できる。また、有効な無線通信経路が1つも存在しないことを判定した場合であっても、監視判定部によって基幹基地局装置に中継できる別の中継基地局装置が検出された場合は、端末装置に対し、当該中継基地局装置に対する通信を継続することによって、安定した通信環境を実現できる。
【0087】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0088】
本実施形態においては、通信システム100を無線LANによるシステムとして説明した。しかしながらこれにかぎらず、端末装置と有線ネットワーク網との間に中継装置が存在するようなシステムであってもよく、たとえば、アドホック通信システムであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施形態にかかる通信システムの構成例を示す図である。
【図2】図1の第1中継基地局装置または第2中継基地局装置の構成例を示す図である。
【図3】図2の無線通信部が報知する報知情報の構成例を示す図である。
【図4】図2の監視判定部の構成例を示す図である。
【図5】図4のカウンタ部の動作例を示す図である。
【図6】図2の監視判定部の動作例を示すフローチャートである。
【図7】図2の制御部の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0090】
10 第1サーバ、 20 第2サーバ、 30 基地局装置、 32 基幹基地局装置、 34 第1中継基地局装置、 36 第2中継基地局装置、 40 端末装置、 50 無線通信部、 52 生成部、 54 受信部、 56 送信部、 60 制御部、 62 監視判定部、 64 有線通信部、 70 受付部、 72 カウンタ部、 74 経路判定部、 76 信号強度取得部、 100 通信システム、 200 有線ネットワーク、 300 ハローパケット、 310 第1ヘッダ、 320 パケットタイプ、 330 第2ヘッダ、 340 制御メッセージ、610 第1無線通信経路、 620 第2無線通信経路、 630 第3無線通信経路、 640 第4無線通信経路、 650 第5無線通信経路、 660 第6無線通信経路。




 

 


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