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発明の名称 支持体駆動機構及びディスクプレーヤ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−257770(P2007−257770A)
公開日 平成19年10月4日(2007.10.4)
出願番号 特願2006−82553(P2006−82553)
出願日 平成18年3月24日(2006.3.24)
代理人 【識別番号】100091823
【弁理士】
【氏名又は名称】櫛渕 昌之
発明者 佐藤 勝久
要約 課題
リードスクリューに係合するラック部材のクリープ変形を防止する支持体駆動機構及びディスクプレーヤを提供すること。

解決手段
リードスクリューと、このリードスクリューと平行に配置された案内シャフトと、この案内シャフトに軸方向に移動自在に支持された樹脂製のラック部材本体115Aと、このラック部材本体115Aに薄肉部115Cを介して傾倒自在に設けられ、リードスクリューと噛み合うギア部115Bと、ラック部材本体115Aに設けられ、ギア部115Bをリードスクリューに向けて付勢する板ばね121とを備え、この板ばね121に、ラック部材本体115Aに係合して、ギア部115Bの傾倒角度を規制する規制部121Dを設けた。
特許請求の範囲
【請求項1】
リードスクリューと、このリードスクリューと平行に配置された案内シャフトと、この案内シャフトに軸方向に移動自在に支持された樹脂製の支持体と、この支持体に薄肉部を介して傾倒自在に設けられ、前記リードスクリューと噛み合うギア部と、前記支持体に設けられ、前記ギア部をリードスクリューに向けて付勢する板ばねとを備え、
この板ばねに、前記支持体に係合して、前記ギア部の傾倒角度を規制する規制部を設けたことを特徴とする支持体駆動機構。
【請求項2】
前記板ばねは、前記ギア部の背面に当接する当接部を備え、この当接部の少なくとも一方の側縁に前記規制部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の支持体駆動機構。
【請求項3】
前記支持体と前記ギア部とが一体に成形されていることを特徴とする請求項1または2に記載の支持体駆動機構。
【請求項4】
ディスクを回転させるドライブユニットと、この回転したディスクから信号を読み出すピックアップと、このピックアップを前記ディスクの半径方向にスライド移動させるピックアップ駆動機構とを備え、
このピックアップ駆動機構は、前記ディスクの半径方向に沿って配置されたリードスクリューと、このリードスクリューと平行に配置された案内シャフトと、この案内シャフトに軸方向に移動自在に支持され、前記ピックアップを載置するピックアップ光学部品支持部材と、このピックアップ光学部品支持部材に連結された樹脂製の支持体と、この支持体に薄肉部を介して傾倒自在に設けられ、前記リードスクリューと噛み合うギア部と、前記支持体に設けられ、前記ギア部をリードスクリューに向けて付勢する板ばねとを備え、
この板ばねに、前記支持体に係合して、前記ギア部の傾倒角度を規制する規制部を設けたことを特徴とするディスクプレーヤ。
【請求項5】
前記板ばねは、前記ギア部の背面に当接する当接部を備え、この当接部の少なくとも一方の側縁に前記規制部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のディスクプレーヤ。
【請求項6】
前記支持体と前記ギア部とが一体に成形されていることを特徴とする請求項4または5に記載のディスクプレーヤ。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、案内シャフトに軸方向に移動自在に支持された支持体を駆動する支持体駆動機構及びこれを用いたディスクプレーヤに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)等の記録媒体ディスクの情報を再生するディスクプレーヤでは、ターンテーブル上にディスクをチャッキングし、この状態でターンテーブルを回転してディスクを回転させるドライブユニットと、回転されたディスクから情報を読み取るピックアップをディスクの半径方向にスライド移動させるピックアップ駆動機構とを備えて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
この種のピックアップ駆動機構では、らせん状に溝を形成したリードスクリューと、ピックアップに取付けられ、上記リードスクリューの溝に係合する突起と当該突起をリードスクリューの溝に押圧する弾性体を有するラック部材(支持体)とを備え、このリードスクリューの溝とラック部材の突起との係合状態を良好に確保するものが提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】WO/2001/091119号公報
【特許文献2】特開2003−36615号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の構成では、ラック部材の一部が弾性体の付勢力によって変形(クリープ変形)したり、その一部が破損したりするといった問題があった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、リードスクリューの溝とラック部材の突起との係合状態を良好に確保するとともに、弾性体の付勢力によるラック部材のクリープ変形を防止する支持体駆動機構及びディスクプレーヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、リードスクリューと、このリードスクリューと平行に配置された案内シャフトと、この案内シャフトに軸方向に移動自在に支持された樹脂製の支持体と、この支持体に薄肉部を介して傾倒自在に設けられ、前記リードスクリューと噛み合うギア部と、前記支持体に設けられ、前記ギア部をリードスクリューに向けて付勢する板ばねとを備え、この板ばねに、前記支持体に係合して、前記ギア部の傾倒角度を規制する規制部を設けたことを特徴とする。この構成では、規制部は、ギア部が薄肉部を介して所定角度以上に傾倒することを防止し、このギア部の傾倒に伴う薄肉部の変形が防止される。
【0006】
この場合において、前記板ばねは、前記ギア部の背面に当接する当接部を備え、この当接部の少なくとも一方の側縁に前記規制部が形成されている構成としても良い。また、前記支持体と前記ギア部とが一体に成形されている構成としても良い。
【0007】
また、本発明は、ディスクを回転させるドライブユニットと、この回転したディスクから信号を読み出すピックアップと、このピックアップを前記ディスクの半径方向にスライド移動させるピックアップ駆動機構とを備え、このピックアップ駆動機構は、前記ディスクの半径方向に沿って配置されたリードスクリューと、このリードスクリューと平行に配置された案内シャフトと、この案内シャフトに軸方向に移動自在に支持され、前記ピックアップを載置するピックアップ光学部品支持部材と、このピックアップ光学部品支持部材に連結された樹脂製の支持体と、この支持体に薄肉部を介して傾倒自在に設けられ、前記リードスクリューと噛み合うギア部と、前記支持体に設けられ、前記ギア部をリードスクリューに向けて付勢する板ばねとを備え、この板ばねに、前記支持体に係合して、前記ギア部の傾倒角度を規制する規制部を設けたことを特徴とする。この構成では、規制部は、ギア部が薄肉部を介して所定角度以上に傾倒することを防止し、このギア部の傾倒に伴う薄肉部の変形が防止される。
【0008】
この場合において、前記板ばねは、前記ギア部の背面に当接する当接部を備え、この当接部の少なくとも一方の側縁に前記規制部が形成されている構成としても良い。また、前記支持体と前記ギア部とが一体に成形されている構成としても良い。
【0009】
また、本発明は、リードスクリューと、このリードスクリューと平行に配置された案内シャフトと、この案内シャフトに軸方向に移動自在に支持された樹脂製の支持体と、この支持体に薄肉部を介して傾倒自在に設けられ、前記リードスクリューと噛み合うギア部と、前記支持体に設けられ、前記ギア部をリードスクリューに向けて付勢するコイルばねとを備え、前記ギア部に、前記支持体に係合して、当該ギア部の傾倒角度を規制する規制部を設けたことを特徴とする。この構成では、規制部によりギア部が薄肉部を介して所定角度以上に傾倒することを防止し、このギア部の傾倒に伴う薄肉部の変形が防止される。
【0010】
また、本発明は、ディスクを回転させるドライブユニットと、この回転したディスクから信号を読み出すピックアップと、このピックアップを前記ディスクの半径方向にスライド移動させるピックアップ駆動機構とを備え、このピックアップ駆動機構は、前記ディスクの半径方向に沿って配置されたリードスクリューと、このリードスクリューと平行に配置された案内シャフトと、この案内シャフトに軸方向に移動自在に支持され、前記ピックアップを載置するピックアップ光学部品支持部材と、このピックアップ光学部品支持部材に連結された樹脂製の支持体と、この支持体に薄肉部を介して傾倒自在に設けられ、前記リードスクリューと噛み合うギア部と、前記支持体に設けられ、前記ギア部をリードスクリューに向けて付勢するコイルばねとを備え、前記ギア部に、前記支持体に係合して、当該ギア部の傾倒角度を規制する規制部を設けたことを特徴とする。この構成では、規制部によりギア部が薄肉部を介して所定角度以上に傾倒することを防止し、このギア部の傾倒に伴う薄肉部の変形が防止される。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、リードスクリューと、このリードスクリューと平行に配置された案内シャフトと、この案内シャフトに軸方向に移動自在に支持された樹脂製の支持体と、この支持体に薄肉部を介して傾倒自在に設けられ、前記リードスクリューと噛み合うギア部と、前記支持体に設けられ、前記ギア部をリードスクリューに向けて付勢する板ばねとを備え、この板ばねに、前記支持体に係合して、前記ギア部の傾倒角度を規制する規制部を設けたため、この規制部は、ギア部が薄肉部を介して所定角度以上に傾倒することを防止し、このギア部の傾倒に伴う薄肉部の変形を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1は、本実施の形態に係るディスクプレーヤの外観を示す斜視図である。このディスクプレーヤには、CD、DVD等の例えば直径8cmや、直径12cm等の大きさの異なる記録媒体ディスクが引き込まれて、このディスクに記録された情報が再生される。1は本体を示し、この本体1は板金製のシャーシ3を備えている。このシャーシ3はロアーシャーシ5と、このロアーシャーシ5の上方を覆うアッパーシャーシ7とを備え、その内側には、図1では図示を省略したが、ディスクをローディングするためのローディングメカニズム、それをクランプするためのクランパメカニズム、それをドライブするためのドライブメカニズム等が設けられている。
【0013】
図2は、アッパーシャーシ7を取り外した斜視図であり、図3は、ロアーシャーシ5の斜視図であり、図4は、ロアーシャーシ5にドライブユニット9を取り付けた左方視の斜視図であり、図5は、同じくロアーシャーシ5にドライブユニット9を取り付けた右方視の斜視図である。
【0014】
上記ロアーシャーシ5は、図3に示すように、枠状に形成され、このロアーシャーシ5には、ダンパ及びばねを備えた3つの防振構造体11が取り付けられ、この防振構造体11の上に、図2に示すように、クランパメカやドライブメカが一体化されたドライブユニット9が載置されて、フローティング支持されている。
このドライブユニット9は、図4及び図5に示すように、ベースプレート13と、このベースプレート13の後端部の両側にヒンジ15で連結され、先端17Aを閉じる方向にばね付勢されて、ベースフレーム13と協働してディスクを挟持するスイングプレート17とを備えている。このスイングプレート17の先端17Aにはマグネット入りの回転板19が支持され、この回転板19に対向するターンテーブル21が、ベースプレート13に支持されている。そして、後述するように、ディスクが挿入されて、スイングプレート17が閉じると、先端17Aの回転板19とターンテーブル21とで挟持されてディスクが回転可能になる。
【0015】
図1に示すように、本体1の前面には横長のディスクの挿入口23が形成され、この挿入口23の奥には、図2に示すように、ロアーシャーシ5の前部のモータ24で駆動されるローディングローラ25が設けられている。
このローディングローラ25は、ディスクが検知されると、モータ24により駆動されて、当該ディスクを本体1内に引き込む。このローディングローラ25は、ローラ支持板27に支持され、このローラ支持板27の基部は、ヒンジピン28によりロアーシャーシ5に連結されている。よって、このローディングローラ25は、ローラ支持板27の揺動により、その高さ位置を変位させる。
【0016】
ドライブユニット9の上面の左後部には支持ピン30を介してトリガープレート31が揺動自在に支持されている。このトリガープレート31は、ばね31Sにより、反時計方向に付勢されており、その一端31Aには、ドライブユニット9の内方に折り曲げられた、2つの爪部32,33が各々一体に形成されている。一方の爪部32には、引き込まれた8cmディスクが当接可能であり、他方の爪部33には、引き込まれた12cmディスクが当接可能である。トリガープレート31の他端31Bは、ドライブユニット9の外側に延出し、ドライブユニット9の外壁に沿って下方に折り曲げられている。この他端31Bは、ロアーシャーシ5に配置されたトリガー35の後面35Kに当接する。そして、ディスクが本体1に引き込まれ、爪部32,33のいずれかに当接し、トリガープレート31が反時計方向に回動すると、このトリガープレート31が、トリガー35を前進(矢印Xの方向)させる。このトリガー35は、図4に示すように、ばね34により、通常時、他端31B側(矢印Yの方向)に付勢されている。
【0017】
このトリガー35の一部は、図4に示すように、ロアーシャーシ5の底部を前方に延出し、この延出部の上面にはトリガーラックギア35Aが一体に形成されている。このトリガーラックギア35Aの前方には、ロアーシャーシ5の側板5Aに支持されたファイナルギア37(図3参照)が配置されている。このファイナルギア37は、通常時にトリガーラックギア35Aに噛み合わない位置に支持されており、トリガープレート31が回動して、トリガー35が前進したときにのみ、トリガーラックギア35Aに噛み合う。ファイナルギア37は、図2に示すように、複数のギアからなるギア輪列38を介して、ロアーシャーシ5の前部の上記モータ24に連結されており、モータ24の駆動時に、トリガーラックギア35Aとファイナルギア37とが一旦噛み合うと、それ以後は、ファイナルギア37、モータ24の駆動力でトリガー35が前進する。
【0018】
このトリガー35には、図4に示すように、トリガーカム41が一体に連結されている。このトリガーカム41は、ギア輪列38の内側を当該ギア輪列38と平行に延出し、その中程の上面には前方が徐々に、階段状に高くなるカム面41Aが形成され、その先端部にはローディングローラ25の駆動軸25A(図2参照)を案内する前上がりの階段状の傾斜溝41Bが形成されている。カム面41Aには、ドライブユニット9のスイングプレート17の一部17Bが当接している。
トリガー35がファイナルギア37に噛み合い、ストロークエンドに移動した後、トリガーカム41を押し出し、トリガーカム41のラックがファイナルギア37と噛み合い、トリガーカム41が前進(矢印Xの方向)する。
【0019】
上記トリガーカム41が前進(矢印Xの方向)すると、上記一部17Bが当接しているカム面41Aが徐々に低くなって、スイングプレート17が、ばね力で閉じる方向に揺動し、さらに前進してトリガーカム41が前進限界の位置に移動すると、一部17Bがカム面41Aから完全に離れ、スイングプレート17の先端の回転板19と、ターンテーブル21とによるディスクのクランプが完了する。それと同時に、スイングプレート17の一部17Bとカム面41Aとの係合解除によって、ドライブユニット9が、3つの防振構造体11を介して完全にフローティング支持される。
また、同時に、ローディングローラ25の駆動軸25Aが、傾斜溝41Bに沿って低い位置に移動し、ローラ支持板27の揺動により、ローディングローラ25が低く変位し、このローディングローラ25が、クランプ時のディスクの下面から離れる。この状態において、ターンテーブル21を回転させるとともに、ディスクの半径方向にピックアップ108(図6参照)を移動させることにより、当該ディスクの再生が行われる。
【0020】
上記モータ24を逆回転させると、ギア輪列38、ファイナルギア37及びトリガーラックギア35Aを介して、トリガー35及びトリガーカム41が後退(矢印Yの方向)する。それに伴って、上記一部17Bが当接しているカム面41Aが徐々に高くなり、スイングプレート17が、ばね力に抗して押し上げられて開く方向に揺動する。さらに後退してトリガーカム41が後退限界の位置に移動すると、一部17Bがカム面41Aの最も高い位置に乗り上げて、スイングプレート17の先端の回転板19と、ターンテーブル21との間にディスク挿入用の隙間を形成する。
【0021】
それと同時に、ローディングローラ25の駆動軸25Aが、傾斜溝41Bに沿って徐々に高い位置に移動し、後退限界の位置では、ローラプレート27の揺動により、ローディングローラ25が、ディスクの下面に接触するまで高く変位する。そして、このディスクはローディングローラ25によりイジェクトされる。
ディスクをイジェクトした後に、ローディング待機の状態となる。イジェクトもしくはローディング待機の状態では、ドライブユニット9が、図示を省略した機構によりロアーシャーシ5にロックされる。
【0022】
ところで、本構成では、ドライブユニット9のベースプレート13には、図6に示すように、開口部Mが形成され、この開口部Mには、ピックアップ108をディスクの半径方向(図中P方向)に移動させるピックアップ駆動部(支持体駆動機構、ピックアップ駆動機構)110が配置されている。このピックアップ駆動部110は、ディスクの半径方向に沿って設けられたリードスクリュー111と、このリードスクリュー111に略平行に配置された2本の案内シャフト112、113と、これら案内シャフト112、113間に掛け渡されるとともに、上記リードスクリューの回転により、当該案内シャフト112、113の軸方向に沿ってスライド移動自在なピックアップ光学部品支持部材114とを備える。
リードスクリュー111の一端には、図7に示すように、このリードスクリュー111を回転駆動するステッピングモータ116が直結されており、他端はベースプレート116Aに形成された軸受部116Bによって回転自在に支持されている。また、案内シャフト112、113は、それぞれベースプレート13の下面側に形成された軸受部(不図示)によって支持されている。
【0023】
ピックアップ光学部品支持部材114は、上記ピックアップ108が搭載される基部114Aを備え、この基部114Aの一端側には、案内シャフト112が挿通される挿通孔120を有する第1軸受部114Bが設けられ、当該基部114Aの他端側には、案内シャフト113に係合される断面略コ字上に形成された第2軸受部114Cとが設けられている。
本実施形態では、ピックアップ光学部品支持部材114の第1軸受部114Bには、ラック部材115と、このラック部材115のギア部115B(後述する)をリードスクリュー111に向けて付勢する板ばね121とが重ねて配置され、これらラック部材115及び板ばね121は、ねじ122によって第1軸受部114Bに固定されている。
【0024】
ラック部材115は、図8に示すように、樹脂製のラック部材本体(支持体)115Aと、このラック部材本体115Aの前面側に配置されたギア部115Bとを備え、このギア部115Bの前面には、リードスクリュー111に噛み合う複数(本実施形態では2つ)の第1の突起131、131が形成されている。また、ラック部材本体115Aの前面には、これら突起131に並べて第2の突起132、132が形成されている。
ギア部115Bは、図9に示すように、その下端が薄肉部115Cを介して、ラック部材本体115Aに連結されている。すなわち、ラック部材115は、ラック部材本体115Aとギア部115Bとを備えて樹脂により一体成形されており、このギア部115Bは、薄肉部115Cを介して傾倒自在に構成されている。本構成では、ギア部115Bに形成された第1の突起131が可動歯として機能し、ラック部材本体115Aに形成された第2の突起132が固定歯として機能する。
【0025】
一方、板ばね121は、図8に示すように、ラック部材本体115Aに固定される平板部121Aと、この平板部121Aに連ねて設けられ、断面が略く字状に屈曲されたばね部121Bとを備える。このばね部121Bの先端部には、この先端部を略直角に内方に折り曲げて形成された当接部121Cが設けられ、この当接部121Cは、ギア部115Bの背面に形成された凹部133(図9)に嵌る。
また、ばね部121Bには、ギア部115Bが板ばね121の付勢力により、薄肉部115Cを介して傾倒した場合に、ラック部材本体115Aに係合して、当該ギア部115Bの傾倒角度を規制する規制部121D、121Dが形成されている。この規制部121Dは、上記当接部121Cの両側端から延出し、上記ギア部115Bの幅よりも大きく形成されている。
また、ラック部材本体115Aには、図9に示すように、板ばね121の規制部121Dが収容される溝部135が形成されており、ギア部115Bが薄肉部115Cを介して傾倒した場合に、規制部121Dが溝部135の前面135Aに当接することにより、当該ギア部115Bの傾倒角度が規制される。
【0026】
本実施形態によれば、ディスクを回転させるドライブユニット9と、この回転したディスクから信号を読み出すピックアップ108と、このピックアッ108をディスクの半径方向にスライド移動させるピックアップ駆動機構110とを備え、このピックアップ駆動機構110は、ディスクの半径方向に沿って配置されたリードスクリュー111と、このリードスクリュー111と平行に配置された案内シャフト112、113と、この案内シャフト112、113に軸方向に移動自在に支持され、ピックアップ108を載置するピックアップ光学部品支持部材114と、このピックアップ光学部品支持部材114に連結された樹脂製のラック部材本体115Aと、このラック部材本体115Aに薄肉部115Cを介して傾倒自在に設けられ、リードスクリュー111と噛み合うギア部115Bと、ラック部材本体115Aに設けられ、ギア部115Bをリードスクリュー111に向けて付勢する板ばね121とを備え、この板ばね121に、ラック部材本体115Aに係合して、ギア部115Bの傾倒角度を規制する規制部121Dを設けたため、この規制部121Dは、ギア部115Bが薄肉部115Cを介して所定角度以上に傾倒することを防止し、このギア部115Bの傾倒に伴う薄肉部115Cのクリープ変形を防止できる。
また、板ばね121によるクリープ変形を最小減に抑えることができるため、ピックアップ駆動部110の組み付け作業を容易に行うことができる。
【0027】
また、本実施形態によれば、板ばね121は、ギア部115Bの背面に当接する当接部121Bを備え、この当接部121Bの両側縁に規制部121Dが形成されているため、板ばね121の形状が簡素化され、この板ばね121を簡単に作成できるとともに、この板ばね121をラック部材115に組み付ける作業を容易にすることができる。
【0028】
また、本実施形態によれば、ラック部材本体115Aとギア部115Bとが樹脂により一体に成形されているため、ラック部材115を容易に作成することができる。
【0029】
また、本構成では、図1に示すように、挿入されるディスクの外周部に当接して当該挿入口23の側方に退避する一対のゲート部材59を、ディスクの挿入口23に備えて構成されている。このゲート部材59は、挿入口23に対しほぼ中心振り分けで配置された一対のターンプレート62,63を備え、これらターンプレート62,63は、図10に示すように、アッパーシャーシ7の前部外面に、各々ピン(支持部材)64,65を介して連結されている。ターンプレート62,63は、ばね60,61により、閉じる方向(矢印Aの方向)に付勢され、このターンプレート62,63には、挿入口23に臨む一対のゲートピン67,68が取り付けられている。
【0030】
また、ターンプレート62,63の基部にはスライド孔62A,63Aがあけられ、このスライド孔62A,63Aに嵌るピン71,72が、連結プレート73に各々取り付けられている。これらターンプレート62,63の基部同士は、連結プレート73で連結されている。この連結プレート73にはピン173が固定され、このピン173は、図13に示すように、アッパーシャーシ7の縦孔107に嵌り、アッパーシャーシ7の下面に臨んでいる。縦孔107の中程の両孔壁には、縦孔107の幅Wよりも拡径した円弧溝107A,107Bが形成されている。
また、図10に示すように、この連結プレート73には、ディスクの挿入方向(矢印Zの方向)に延びた一対のガイド孔74,75が形成され、このガイド孔74,75に嵌る案内部76,77は、アッパーシャーシ7の一部を切り起こして、上方に立ち上げた後、水平に曲げて形成され、この立ち上げた細い部分がガイド孔74,75に嵌る。78はアッパーシャーシ7に取り付けられたプレートであり、このプレート78はターンプレート62,63の閉じ方向のストッパとして機能する。
【0031】
ディスクが挿入口23に挿入された場合、ディスクは、上記ゲートピン67,68を側方に押し退ける。例えば、12cm径の大きいディスク100が挿入されると、図11に示すように、ディスク100の外周部100Aが、一対のゲートピン67,68を挿入口23の側方に押し退け、ターンプレート62,63が開く方向(矢印Bの方向)に回動する。この回動に伴い、ピン71,72が、スライド孔62A,63Aの中を移動し、これにより、ターンプレート62,63の揺動に連動し、連結プレート73が、案内部76,77に沿ってディスク挿入方向(矢印Zの方向)に往復移動する。
【0032】
図12は、8cm径の小さいディスク200を挿入する場合の斜視図である。この場合には、挿入口23の幅に比してディスク径が小さいため、挿入口23の一方の端に偏って挿入される恐れがある。例えば、ディスク200が一方のゲートピン67の側に偏って挿入された場合、他方のゲートピン68をほとんど押し退けずに、一方のピン67だけを押し退けた状態になる。この場合には、一方のゲートピン67の側のターンプレート62だけが開く方向(矢印Bの方向)に回動する。
【0033】
本構成では、他方のターンプレート63が開かないで、一方のターンプレート62だけが開く場合、連結プレート73は、ピン72の側が回動せずに、ピン71の側だけが回動する。この場合、連結プレート73が斜めになる。
【0034】
この連結プレート73が斜めになると、図13Bを参照し、縦孔107を移動するピン173が、縦孔107の途中で傾いた方のいずれかの円弧溝107A,107Bに嵌り、連結プレート73が、それ以上、ディスク200の挿入方向(矢印Zの方向)に移動しなくなり、従って、ターンプレート62,63のそれ以上の回動が阻止されて、ディスクの挿入が阻止される。この状態は、ディスク200が他方のゲートピン68の側に偏って挿入された場合も同様である。なお、ピン173及び円弧溝107A,107Bがロック手段を構成している。
【0035】
すなわち、本構成では、挿入口23の端に偏ってディスク200が挿入された場合、縦孔107を移動するピン173が、縦孔107の途中で傾いた方のいずれかの円弧溝107A,107Bに嵌り、それ以上、連結プレート73が前後方向に移動できなくなり、連結プレート73がロックされる。これによれば、いわゆる挿入口23の端に偏ったディスクの挿入が禁止される。
従って、従来のような、片側に寄った状態で吸い込まれたディスクを本体の内側で中央に案内するための機構が不要になり、その分、装置を小型化でき、特に装置の厚さ方向の寸法を小さくできる。
【0036】
図13は、アッパーシャーシ7を裏側から見た斜視図である。アッパーシャーシ7の内面には、アッパーシャーシ7の組み付け時に下方(ローディングローラ25に相対する側)に突出して、挿入口23に挿入されたディスクを下方(または上方)に案内する、2列に延びるガイドバー(案内機構)81,82が設けられる。
【0037】
これらガイドバー81,82は、挿入口23の横方向に相互に平行に延出し、各々が、挿入口23の端に向けて高さを徐々に大きくする。手前のガイドバー81は、中心に近い位置mから突部81Aの高さを徐々に大きくし、奥のガイドバー82は、それよりも端に寄った位置nから突部82Aの高さを徐々に大きくする。一対のガイドバー81,82にはローディングローラ25が対向し、このローラ25とガイドバー81,82とに挟持されて、ディスクがローディングされる。
【0038】
図14は、8cm径のディスク200を挿入した場合の断面図、図15は、同じく斜視図、図16は、12cm径のディスク100を挿入した場合の断面図、図17は、同じく斜視図である。
【0039】
図14に示すように、8cm径のディスク200を挿入した場合、挿入口23から挿入されたディスク200は、ローディングローラ25と、各ガイドバー81,82の低い突部81A,82Aとの間に挟持されて、本体1の内側の高所に位置する第1のローディング経路RK1に沿って、本体1の奥にローディングされる。第1のローディング経路RK1の終端部には、第1のディスク当接部83が位置し、ディスク200は、第1のディスク当接部83に当接して停止し、この段階でディスク200が、図15に示すように、トリガープレート31の爪部32を押動し、これをトリガーに、上述したように、ディスク200のクランプ動作が実行される。
【0040】
図16に示すように、12cm径のディスク100を挿入した場合、挿入口23から挿入されたディスク100は、ローディングローラ25と、各ガイドバー81,82の高くなった突部81A,82Aとの間に挟持されて、本体1の内側の低所に位置する第2のローディング経路RK2に沿って、本体1の奥にローディングされる。図17に示すように、12cm径のディスク100の外周(図中右奥)にはガイドバー331が当接可能に形成されている。このガイドバー331はピン310により回動自在に支持され、ばね312を介して、ピン310回りを時計方向に付勢されている。図15に示すように、ガイドバー331の自由端の下面には、奥下がりのテーパ面313が形成され、12cm径のディスク100が挿入されると、まず、このテーパ面313に沿ってディスク100の先端100Aが下方に向けられ、トリガープレート31の爪部32が交わされる。そして、ディスク100がさらに奥に進入すると、ガイドバー331が、ピン310回りを反時計方向に回動し、このガイドバー331がディスク100の外周をガイドしつつ、安定したローディングが実行される。第2のローディング経路RK2の終端部には、第2のディスク当接部84が位置しており、ディスク100は、第2のディスク当接部84に当接して停止して、この段階でディスク100が、図17に示すように、トリガープレート31の爪部33を押動し、これをトリガーにして、上述したように、ディスク100のクランプ動作が実行される。このクランプが完了すると、上記ガイドバー331の下面の突起314が、スイングプレート17側の窪み(図示せず)に嵌合し、このガイドバー331が、ディスク100の外周から離れて固定される。従って、演奏時に、ガイドバー331がディスク100に接触することがない。
【0041】
本構成では、本体1の内側に上下に分けて異なるローディング経路RK1、ローディング経路RK2を形成したため、従来のように、ローディング経路の終端部に、径の異なるディスクを保持するための複雑な機構を設ける必要がなくなり、装置の薄型化を実現することができる。また、本構成は、例えば材質等が異なるディスクをローディングするディスクプレーヤにも適用でき、この場合、ローディング経路に材質等に応じた工夫を施せば、ディスクに傷等のつかないものが提供される。
【0042】
次に、ラック部材の変形例について図18及び図19を参照して説明する。図18は、ラック部材150を示す分解斜視図であり、図19は、このラック部材150の断面を示す斜視図である。この場合、ラック部材150以外の構成は上述したものと同じであるため、ここでは説明を省略する。
ラック部材150は、図18に示すように、樹脂製のラック部材本体(支持体)151Aと、このラック部材本体151Aの前面側に配置されたギア部151Bとを備え、このギア部151Bの前面には、リードスクリュー111に噛み合う複数(本実施形態では2つ)の第1の突起161、161が形成されている。また、ラック部材本体151Aの前面には、これら突起161に並べて第2の突起162、162が形成されている。本構成では、ギア部151Bに形成された第1の突起161が可動歯として機能し、ラック部材本体151Aに形成された第2の突起162が固定歯として機能する。
【0043】
ギア部151Bは、図19に示すように、その下端が薄肉部151Cを介して、ラック部材本体151Aに連結されている。すなわち、ラック部材151は、ラック部材本体151Aとギア部151Bとを備えて樹脂により一体成形されており、このギア部151Bは、薄肉部151Cを介して傾倒自在に構成されている。
また、ラック部材本体151Aとギア部151Bとの間には、空間Qが形成され、この空間Qに上記ギア部151をリードスクリュー111に向けて付勢するコイルばね155が収容される。このコイルばね155の一端155Aは、上記空間Qを形成するラック部材本体151Aの前面152に当接し、他端155Bは、ギア部151Bの裏面に形成された凹部153(図9)に嵌るように構成される。
本構成では、ラック部材151Bには、このラック部材151Bの両側端から延出した規制部151Dが形成されるとともに、ラック部材本体151Aには、この規制部151Dが収容される溝部163が形成されている。ギア部151Bが薄肉部151Cを介して傾倒した場合に、規制部151Dが溝部163の前面163Aに当接することにより、当該ギア部151Bの傾倒角度が規制される。
【0044】
本実施形態によれば、ディスクを回転させるドライブユニット9と、この回転したディスクから信号を読み出すピックアップと、このピックアップをディスクの半径方向にスライド移動させるピックアップ駆動機構110とを備え、このピックアップ駆動機構110は、ディスクの半径方向に沿って配置されたリードスクリュー111と、このリードスクリュー111と平行に配置された案内シャフト112、113と、この案内シャフト112、113に軸方向に移動自在に支持され、ピックアップを載置するピックアップ光学部品支持部材114と、このピックアップ光学部品支持部材114に連結された樹脂製のラック部材本体151Aと、このラック部材本体151Aに薄肉部151Cを介して傾倒自在に設けられ、リードスクリュー111と噛み合うギア部151Bと、ラック部材本体151Aに設けられ、ギア部151Bをリードスクリュー111に向けて付勢するコイルばね155とを備え、ギア部151Bに、ラック部材本体151Aに係合して、当該ギア部151Bの傾倒角度を規制する規制部151Dを設けたため、この規制部151Dは、ギア部151Bが薄肉部151Cを介して所定角度以上に傾倒することを防止し、このギア部151Bの傾倒に伴う薄肉部151Cのクリープ変形を防止できる。
また、コイルばね155によるクリープ変形を最小減に抑えることができるため、ピックアップ駆動部110の組み付け作業を容易に行うことができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、ラック部材本体151Aとギア部151Bとが樹脂により一体に成形されているため、ラック部材151を容易に作成することができる。
【0046】
上記構成では、支持体の駆動機構をディスクプレーヤのピックアップを駆動する機構に適用していたが、これに限るものではなく、例えば、この駆動機構をプリンタのヘッドを駆動する機構に適用したり、カメラのズーミングレンズやフォーカスレンズ等の可動レンズを駆動する機構に適用したりすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係るディスクプレーヤの一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】アッパーシャーシを取り外した斜視図である。
【図3】ロアーシャーシの斜視図である。
【図4】ロアーシャーシにドライブユニットを取り付けた左方視の斜視図である。
【図5】ロアーシャーシにドライブユニットを取り付けた右方視の斜視図である。
【図6】ロアーシャーシにドライブユニットを取り付けた平面図である。
【図7】ピックアップ駆動部の斜視図である。
【図8】ラック部材の分解斜視図である。
【図9】ラック部材の断面を示す斜視図である。
【図10】一対のゲート部材を示す斜視図である。
【図11】12cmディスクでゲート部材を開いた状態を示す斜視図である。
【図12】8cmディスクでゲート部材を開いた状態を示す斜視図である。
【図13】Aはアッパーシャーシを裏側から見た斜視図、Bは縦孔を示す図である。
【図14】8cmディスクを挿入した場合の断面図である。
【図15】同じく斜視図である。
【図16】12cmディスクを挿入した場合の断面図である。
【図17】同じく斜視図である。
【図18】別の実施形態にかかるラック部材の分解斜視図である。
【図19】このラック部材の断面を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
1 本体
3 シャーシ
5 ロアーシャーシ
7 アッパーシャーシ
9 ドライブユニット
110 ピックアップ駆動部(支持体駆動機構、ピックアップ駆動機構)
111 リードスクリュー
112、113 案内シャフト
114 ピックアップ光学部品支持部材
115、150 ラック部材
115A、151A ラック部材本体(支持体)
115B、151B ギア部
115C、151C 薄肉部
121 板ばね
121D、151D 規制部
155 コイルばね





 

 


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