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音場補正装置及びその制御方法 - クラリオン株式会社
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発明の名称 音場補正装置及びその制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−189317(P2007−189317A)
公開日 平成19年7月26日(2007.7.26)
出願番号 特願2006−3699(P2006−3699)
出願日 平成18年1月11日(2006.1.11)
代理人 【識別番号】100091823
【弁理士】
【氏名又は名称】櫛渕 昌之
発明者 橋本 武志
要約 課題
周波数特性を精度良く目標の特性に補正することができる音場補正装置及びその制御方法を提供する。

解決手段
スピーカから放音されたピンクノイズをマイクで集音し、この集音した音声から周波数帯域毎のレベル補正データを求め、これらレベル補正データを周波数順でつなげたレベル補正データ波形αの変極点(「23、26」)と、正と負のスレッショルドとを基準に周波数帯域をグループ分けし、グループ単位でパラメトリックイコライザを設定するようにした。
特許請求の範囲
【請求項1】
スピーカから放音される音声をマイクで集音し、この集音した音声に基づいてスピーカに出力する音声信号の周波数帯域別のレベル補正を行う音場補正装置において、
前記音声信号の周波数帯域別のレベル調整が可能な複数のパラメトリックイコライザと、
前記マイクにより集音した音声から周波数帯域毎の信号補正レベルを求め、前記信号補正レベルを周波数順でつなげた補正レベル波形の変極点を基準に周波数帯域をグループ分けし、このグループ単位でレベル補正を行うように前記パラメトリックイコライザを各々設定する設定手段と
を備えることを特徴とする音場補正装置。
【請求項2】
前記設定手段は、前記補正レベル波形の変極点と予め定めた閾値レベルとを基準に周波数帯域をグループ分けすることを特徴とする請求項1に記載の音場補正装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記グループ内の補正レベル波形の重心位置を求め、この重心位置の周波数及び信号レベルに基づいて前記パラメトリックイコライザの中心周波数及びゲインを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の音場補正装置。
【請求項4】
前記設定手段は、前記グループ内の前記重心位置に基づいて設定した前記パラメトリックイコライザのゲインと、前記グループの周波数帯域幅との組み合わせに基づいて、前記パラメトリックイコライザの通過帯域幅を設定することを特徴とする請求項3に記載の音場補正装置。
【請求項5】
スピーカから放音される音声をマイクで集音し、この集音した音声に基づいてスピーカに出力する音声信号の周波数帯域別のレベル補正を行う音場補正装置の制御方法において、
前記マイクにより集音した音声から周波数帯域毎の信号補正レベルを求め、
前記信号補正レベルを周波数帯域順でつなげた補正レベル波形の変極点を基準に周波数帯域をグループ分けし、
このグループ単位でレベル補正を行うように、前記音声信号の周波数帯域別のレベル調整が可能な複数のパラメトリックイコライザを各々設定することを特徴とする音場補正装置の制御方法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、音場補正装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のメーカ名、車種、グレード等に応じたスピーカ位置や聴取位置等の属性情報をユーザが選択すると、その選択された属性情報に対応する音場補正用データをCD−ROMやインターネットを介して取得し、この音場補正用データに基づいて、各スピーカに出力する音声信号の周波数帯域別の出力レベルを調整する音場補正装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、聴取位置にマイクを配置し、スピーカに出力した音声信号と、マイクが収録した音声に基づく音声信号との違いに基づいて、各スピーカに出力される音声信号の音場補正用データを算出し、各スピーカに出力される音声信号の周波数帯域別の出力レベルを調整する音場補正装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−153400号公報
【特許文献2】特開平5−184000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、音場補正装置が搭載されている車両に対応する音場補正用データが存在しない場合には、周波数帯域別の出力レベルを調整できないという問題があった。
【0005】
また、上記特許文献2に記載の技術では、予め定めた複数の周波数ポイントを中心に周波数帯域別の出力レベルを調整しているので、その周波数ポイントから離れた周波数帯域の出力レベルだけを調整することはできず、周波数帯域別のレベル特性を目標の特性に精度良く補正することが困難な場合があった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、周波数帯域別のレベル特性を精度良く目標の特性に補正することができる音場補正装置及びその制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、スピーカから放音される音声をマイクで集音し、この集音した音声に基づいてスピーカに出力する音声信号の周波数帯域別のレベル補正を行う音場補正装置において、前記音声信号の周波数帯域別のレベル調整が可能な複数のパラメトリックイコライザと、前記マイクにより集音した音声から周波数帯域毎の信号補正レベルを求め、前記信号補正レベルを周波数順でつなげた補正レベル波形の変極点を基準に周波数帯域をグループ分けし、このグループ単位でレベル補正を行うように前記パラメトリックイコライザを各々設定する設定手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
この場合において、前記設定手段は、前記補正レベル波形の変極点と予め定めた閾値レベルとを基準に周波数帯域をグループ分けしてもよい。前記設定手段は、前記グループ内の補正レベル波形の重心位置を求め、この重心位置の周波数及び信号レベルに基づいて前記パラメトリックイコライザの中心周波数及びゲインを設定してもよい。前記設定手段は、前記グループ内の前記重心位置に基づいて設定した前記パラメトリックイコライザのゲインと、前記グループの周波数帯域幅との組み合わせに基づいて、前記パラメトリックイコライザの通過帯域幅を設定してもよい。
【0009】
スピーカから放音される音声をマイクで集音し、この集音した音声に基づいてスピーカに出力する音声信号の周波数帯域別のレベル補正を行う音場補正装置の制御方法において、前記マイクにより集音した音声から周波数帯域毎の信号補正レベルを求め、前記信号補正レベルを周波数帯域順でつなげた補正レベル波形の変極点を基準に周波数帯域をグループ分けし、このグループ単位でレベル補正を行うように、前記音声信号の周波数帯域別のレベル調整が可能な複数のパラメトリックイコライザを各々設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、周波数特性を精度良く目標の特性に補正することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、音場補正装置100の主要構成を示すブロック図である。
この音場補正装置100は、車載用オーディオ装置やカーナビゲーション装置等に内蔵され、車室内に配置された複数のスピーカ20に出力する音声信号の周波数帯域別の信号レベルを調整する。
音場補正装置100は、制御部1、操作部2、表示部3、測定信号発生部4、記録媒体再生部10、PEQ9、D/Aコンバータ11、パワーアンプ5、マイクアンプ6、A/Dコンバータ12、信号収録部7及び計算部8を備えている。
【0012】
制御部1は、音場補正装置100のシステム全体を制御するコンピュータとして機能するものであり、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行する制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、各種データを一時的に格納するRAM(Random Access Memory)等を備えている。
操作部2は、ユーザが操作する操作スイッチを備え、操作スイッチを介してユーザからの動作指示を入力して制御部1に通知する。
表示部3は、液晶表示装置を備え、制御部1の制御の下、各種画像を表示する。
【0013】
測定信号発生部4は、ピンクノイズのデジタル音声信号(測定信号)を、パワーアンプ5に出力する。
記録媒体再生部10は、CDやDVDの再生装置を備え、制御部1の制御に従って、CDやDVDに記録されたデータを読み出し、デュード処理を施して、音声や映像のデジタル信号をパラメトリックイコライザ部(以下、PEQ9という。)に出力する。
【0014】
PEQ9は、IIRフィルタを備え、中心周波数、ゲイン及び周波数帯域幅が調整可能なパラメトリックイコライザであり、測定信号発生部4あるいは記録媒体再生部10から出力されたデジタル音声信号の周波数帯域別のレベル調整を行う。本実施形態におけるPEQ9は、32のバンド数に対応可能な32個のパラメトリックイコライザを備える。
D/A(Digital/Analog)コンバータ11は、PEQ9を通過したデジタル音声信号をアナログ音声信号へ変換してパワーアンプ5に出力する。
パワーアンプ5は、D/Aコンバータ11から出力されたアナログ音声信号を増幅し、スピーカ20に出力する。本実施形態におけるパワーアンプ5は、複数のチャンネルに対応するマルチチャンネルパワーアンプである。
【0015】
マイクアンプ6は、音場補正装置100に接続されたマイク30から出力されたアナログ音声信号を増幅し、A/Dコンバータ12に出力するものであり、測定信号発生部4によりスピーカ20から放音されたピンクノイズの音声信号をマイク30から入力し、入力したピンクノイズの音声信号を増幅した後にA/Dコンバータ12に出力する。
A/Dコンバータ12は、マイクアンプ6で増幅されたピンクノイズのアナログ音声信号をデジタル音声信号へ変換して信号収録部7に出力する。
信号収録部7は、1/3オクターブ毎の31のバンドパスフィルタ処理によりマイク30が集音したピンクノイズの基準バンド幅(1/3オクターブ)毎の信号レベルを抽出し、これらに測定時間分の平均化処理を施して信号レベルデータとして制御部1内のRAMに記憶する。なお、1/3オクターブ毎の31のバンドパスフィルタを構成することにより、人が聴取可能な20Hz〜20kHzの周波数範囲の信号レベルデータを抽出することができる。
計算部8は、信号収録部7が記憶した20Hz〜20kHzの信号レベルデータに各種計算処理を施してPEQ9の中心周波数、ゲイン及び周波数帯域幅の設定情報である音場補正用データを生成し、制御部1に出力する。
【0016】
本実施形態におけるスピーカ20は、図2に示すように、車両40の運転席41の前方右側に配置されるフロント右スピーカ21、運転席41と助手席42との間の前方に配置されるセンタスピーカ22、助手席42の前方左側に配置されるフロント左スピーカ23、後部座席43の後方中央に配置されるサブウーファ24、後部座席43の後方右側に配置されるリア右スピーカ25及び後部座席43の後方左側に配置されるリア左スピーカ26から構成されている。
また、マイク30は、聴取位置に配置されてスピーカ20から放音されたピンクノイズを集音するものであり、本実施形態では、運転席41、助手席42及び後部座席43の中央に配置されている。なお、この配置は、運転席41、助手席42及び後部座席43の乗員に適切な音場補正を行う場合の位置であり、例えば、運転者に最適な音場補正を行う場合には、運転者の聴取位置に配置される。
【0017】
次に音場補正装置100の動作を説明する。この音場補正装置100は、制御部1の制御の下、車室内の音場特性を測定する音場測定処理と、測定した音場特性に基づいて音場補正用のデータを生成する音場補正用データ生成処理とを実行する。
図3は音場測定処理を示すフローチャートである。
まず、制御部1は、測定条件を設定するために、測定バンド数Mb、測定時間Mt及びチャンネル数Cnの設定画面を表示部3に表示し、操作部2を介して測定バンド数Mb、測定時間Mt及びチャンネル数Cnの値が入力されると、この入力値を測定条件に設定する(ステップSa1)。
ここで、測定バンド数Mbは信号収録部7におけるバンドパスフィルタのバンド数であり、本実施形態では31バンドが設定され、測定時間Mtはピンクノイズ(測定信号)を発生させる時間であり、本実施形態では2秒間が設定される。チャンネル数Cnは補正対象のスピーカ20の数であり、本実施形態ではフロント右スピーカ21、センタスピーカ22、フロント左スピーカ23、34、リア右スピーカ25及びリア左スピーカ26の6台が設定される。
【0018】
続いて、制御部1は、測定対象のスピーカ20からピンクノイズを放音させる(ステップSa2)。具体的には、制御部1は測定信号発生部4を制御してピンクノイズの音声信号を出力させ、パワーアンプ5で増幅した後にスピーカ20からピンクノイズを放音させる。本構成では、補正対象の複数のスピーカ20から順にピンクノイズを放音させて後述する測定処理を行うが、この処理は各スピーカ20で共通であるため、以下、フロント右スピーカ21からピンクノイズを放音させた場合を詳述する。
【0019】
フロント右スピーカ21からピンクノイズが放音されると、このピンクノイズは、車室内を伝播してマイク30で集音され、マイクアンプ6で増幅されて信号収録部7に入力される。信号収録部7は、入力されたピンクノイズの音声信号をバンドパスフィルタ処理によりステップS1で設定した測定時間Mt(2秒)による平均化処理を行ってバンド毎の信号レベルを取得して制御部1のRAMに記憶し、制御部1は、RAMに記憶されたバンド毎の信号レベルを読み出して表示部3に表示する(ステップSa3)。
【0020】
このようにして、フロント右スピーカ21からのバンド毎の信号レベルを取得すると、制御部1は、センタスピーカ22、フロント左スピーカ23、サブウーファ24、リア右スピーカ25及びリア左スピーカ26の順に、上記ステップS2〜S3と同様の処理を行い、チャンネル数Cn(例えば、本実施形態では6チャンネル)の回数だけ上記処理を行うと(ステップSa4:Yes)、音場測定処理を終了する。
【0021】
図4は音場補正用データ生成処理を示すフローチャートである。
音場測定処理が終了すると、制御部1は、音場補正条件を設定するために、基準バンド幅Sw、補正バンド範囲Ca、PEQバンド数En、基準検出スレッショルドSt及び補正チャンネル数Ccの設定画面を表示部3に表示し、操作部2を介して基準バンド幅Sw、補正バンド範囲Ca、PEQバンド数En、基準検出スレッショルドSt及び補正チャンネル数Ccの値が入力されると、この入力値を音場補正条件に設定する(ステップSb1)。
【0022】
ここで、基準バンド幅Swは計算部8において基準となる信号レベルを算出するバンド幅であり、本実施形態では1kHz〜5kHzが設定され、補正バンド範囲Caは周波数を補正するバンドの範囲であり、スピーカ20の再生可能周波数等に基づきスピーカ20毎に設定されるバンド範囲である。また、PEQバンド数Enは一台のスピーカ20に用いるパラメトリックイコライザの数であり、本実施形態では6個とする。上述したようにPEQ9は全部で32個のパラメトリックイコライザを備えているため、制御部1は、フロント右スピーカ21、センタスピーカ22、フロント左スピーカ23、リア右スピーカ25及びリア左スピーカ26には6個ずつのパラメトリックイコライザを割り当て、サブウーファ24には残りの2個のパラメトリックイコライザを割り当てる。基準検出スレッショルドStは、パラメトリックイコライザの周波数調整帯域をグループ分けするための信号レベルの閾値であり、補正チャンネル数Ccは補正対象のスピーカ20の数である。
【0023】
続いて、制御部1は、RAMに記憶された補正バンド範囲Ca内のバンド毎の信号レベルを読み出し(ステップSb2)、計算部8により基準バンド信号レベルの算出と、正規化バンド信号レベルの算出とを行う(ステップSb3)。この場合、計算部8は、基準バンド幅Sw(1kHz〜5kHz)内におけるバンド毎の信号レベルの平均値を求め、これを基準バンド信号レベルとし、図5に示すように、この基準バンド信号レベルを零レベルとするようにバンド毎の信号レベルを変換してバンド毎の正規化バンド信号レベルを取得する。
【0024】
次に、制御部1は、計算部8によりバンド毎の正規化バンド信号レベルの符号を反転させたレベル補正データを生成し(ステップSb4)、図6に示すように、バンド毎のレベル補正データを周波数順で配列したレベル補正データ波形(補正レベル波形)αに基づき、ステップSb1で設定された補正バンド範囲Ca内におけるレベル補正データの正側のグループ分け処理を実行させると共に(ステップSb5)、補正バンド範囲Ca内におけるレベル補正データの負側のグループ分け処理を実行させる(ステップSb6)。
【0025】
詳述すると、レベル補正データ波形の正側のグループ分け処理として、制御部1は、図6に示すように、計算部8によりステップSb1で設定した基準検出スレッショルドに基づき正のスレッショルドレベル(例えば1dB(デシベル))を設定すると共に、正側のレベル補正データ波形に基づき増分が負から正に変わる正側変極点(図6のバンド番号(B)が「23、26」)を検出し、正のスレッショルドレベルと正側変極点とを基準に正側のレベル補正データをグループ分けする。この場合、正側のレベル補正データ波形のうち、正のスレッショルドレベル以下の領域(つまり、レベル補正データ波形の絶対値がスレッショルド以下の領域)については、グループから除外して計算量を削減している。これにより、図7に示すように、図6のバンド番号(B)が「7」の部分をグループ番号G1に割り当て、図6のバンド番号(B)が「21、22」の部分をグループ番号G2に割り当て、図6のバンド番号(B)が「24、25」の部分をグループ番号G3に割り当て、図6のバンド番号(B)が「27、28、29、30」の部分をグループ番号G4に割り当てることができる。
【0026】
また、レベル補正データ波形の負側のグループ分け処理として、制御部1は、図6に示すように、計算部8によりステップSb1で設定した基準検出スレッショルドに基づき負のスレッショルドレベル(例えば−1dB(デシベル))を設定すると共に、負側のレベル補正データ波形に基づき増分が正から負に変わる負側変極点(図6には変極点無し)を検出し、負のスレッショルドレベルと負側変極点とを基準に負側のレベル補正データをグループ分けする。この場合も、負側のレベル補正データ波形のうち、負のスレッショルドレベル以上の領域(つまり、レベル補正データ波形の絶対値がスレッショルド以下の領域)については、グループから除外して計算量を削減している。これにより、図7に示すように、図6のバンド番号(B)が「9、10」の部分をグループ番号G5に割り当て、図6のバンド番号(B)が「12」の部分をグループ番号G6に割り当て、図6のバンド番号(B)が「15、16、17、18、19」の部分をグループ番号G7に割り当てることができる。
この場合、制御部1は、図7に示すように、グループ毎に、「グループ番号(A)」と、「バンド番号(B)」と、当該グループ内に含まれるレベル補正データのバンド幅に対応する「バンド総数(C)」と、グループ内に含まれるレベル補正データが正側か負側かを示す「種別(D)」とを対応付けてRAMに記憶する。
【0027】
グループ分けが完了すると、制御部1は、計算部8により、グループ毎に、グループ内のレベル補正データのレベル値を加算し(ステップSb7)、加算値が最も大きいグループを、パラメトリックイコライザの補正対象とする補正グループに選択する(ステップSb8)。補正グループを選択すると、制御部1は、計算部8により補正グループ内の各レベル補正データのバンド値及びレベル値を用いて重心位置を算出させ、重心位置のバンド値及びレベル値を基準にして、一つのパラメトリックイコライザの中心周波数及びゲインを算出する(ステップSb9、Sb10)。また、制御部1は、計算部8により上記ゲインと補正グループ内の「バンド総数(C)」とで重み付けした値から上記パラメトリックイコライザの周波数帯域幅を算出する(ステップSb11)。この場合、算出された周波数帯域幅は、ゲインが大きくなるほど狭くなり、バンド総数(C)が大きくなるほど広くなる。
【0028】
上記ステップSb9〜Sb11の処理により、一つのパラメトリックイコライザの中心周波数、ゲイン及び周波数帯域幅を算出すると、制御部1は、その中心周波数、ゲイン及び周波数帯域幅を表示部3に表示させると共に、これらを音場補正用データを構成するPEQパラメータとしてRAMに記憶させる(ステップSb12)。
【0029】
続いて、制御部1は、ステップSb1で設定したPEQバンド数Enと同数のPEQパラメータの算出及び記憶が終了したか否かを判定し(ステップSb13)、終了していない場合(ステップSb13:No)、ステップSb7で算出したグループ毎の加算値のうち、次に加算値が大きいグループを補正グループに選択し(ステップSb14)、上述したステップSb9〜Sb13の処理を繰り返す。
【0030】
本実施形態では、フロント右スピーカ21に対応するPEQバンド数Enが6であるため、補正候補となる各グループG1〜G7の中から、レベル補正データのレベル加算値が大きい順に、グループ番号G4、グループ番号G7、グループ番号G3、グループ番号G1、グループ番号G2、グループG5の6個のグループが補正グループに設定され、6つのPEQパラメータが算出される。そして、各PEQパラメータを各々パラメトリックイコライザに設定することにより、図8に示すように、グループ番号G4の周波数帯域レベルを補正するPEQ特性P4と、グループ番号G7の周波数帯域レベルを補正する補正特性特性P7、グループ番号G3の周波数帯域レベルを補正する補正特性P3、グループ番号G1の周波数帯域レベルを補正する補正特性P1、グループ番号G2の周波数帯域レベルを補正する補正特性P2を設定することができる。このため、図9に示すように、これらの補正特性P1〜P5、P7を合成した合成補正特性βを、音声信号の周波数帯域別のレベル特性をフラットにする理想特性に相当するレベル補正データ波形αと略同一にすることができる。
【0031】
また、制御部1は、ステップSb13の判定でPEQバンド数Enと同数のPEQパラメータの算出及び記憶が終了したと判定すると、他のスピーカ20に対応するPEQパラメータの算出及び記憶を行い(ステップSb2〜Sb14)、センタスピーカ22、フロント左スピーカ23、サブウーファ24、リア右スピーカ25、リア左スピーカ26のそれぞれに対応するPEQパラメータの算出及び記憶が終了すると(ステップSb15:Yes)、音場補正用データ生成処理を終了する。
したがって、音声補正用データを構成するPEQパラメータを各パラメトリックイコライザに設定することにより、記録媒体再生部10によりCDやDVDを再生した場合に、音声信号を各パラメトリックイコライザで所望の特性に補正させて対応する音声をスピーカ20から放音させることができる。
【0032】
本実施形態によれば、スピーカ20から放音されたピンクノイズをマイク30で集音し、この集音した音声から周波数帯域毎のレベル補正データ(信号補正レベル)を求め、これらレベル補正データを周波数順でつなげたレベル補正データ波形αの変極点と、予め定めたスレッショルドとを基準に周波数帯域をグループ分けするので、レベル補正データ波形αに存在する山と谷とを山毎及び谷毎にグループ分けすることができると共に、レベル補正データ波形の絶対値がスレッショルド以下の領域をグループ分けから除外して計算量を削減することができる。
【0033】
そして、本実施形態では、グループ単位でパラメトリックイコライザを設定するので、少数(6個)のパラメトリックイコライザの使用でもレベル補正データ波形αと略同一の補正特性βを得ることができ、周波数帯域別のレベル特性を目標の特性に精度良く補正することができる。
しかも、グループ内のレベル補正データ波形αのバンド値及びレベル値を用いて重心位置を求め、重心位置のバンド値及びレベル値に基づいてパラメトリックイコライザの中心周波数及びゲインを設定すると共に、グループ内のレベル補正データ波形αの「バンド総数(C)」、つまり、周波数帯域幅と、上記ゲインとの組み合わせからパラメトリックイコライザの周波数帯域幅を設定するので、グループ分けされたレベル補正データ波形の山又は谷の曲線と略一致するパラメトリックイコライザの補正特性を得ることができる。
【0034】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、ピンクノイズを測定信号として用いる場合を示したが、これに限らず、ホワイトノイズ等の音場測定が可能な測定信号を広く適用することができる。
【0035】
上記実施形態では、音声信号の周波数帯域別のレベル特性をフラットに補正する場合を示したが、これに限らず、任意の特性に補正するようにしてもよい。
上記実施形態では、基準バンド幅毎の信号レベルの算出にバンドパスフィルタを使用する場合を示したが、これに限らず、マイク30が集音した音声信号にFFT(Fast Fourie Transform)処理を施し、周波数領域でバンドパスフィルタと同等の計算を行って基準バンド幅毎の信号レベルを算出してもよい。
上記実施形態では、車載用の音場補正装置に本発明を適用する場合を示したが、これに限らず、住宅内で使用するオーディオアンプに内蔵される音場補正装置等の任意の音場補正装置に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】音場補正装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】車両内のスピーカの配置を示す図である。
【図3】音場測定処理を示すフローチャートである。
【図4】音場補正用データ生成処理を示すフローチャートである。
【図5】収録した音声の正規化バンド信号レベルを示す図である。
【図6】レベル補正データを示す図である。
【図7】グループ分けの結果を示す図である。
【図8】グループ毎のパラメトリックイコライザの補正特性を示す図である。
【図9】複数のパラメトリックイコライザによる合成補正特性とレベル補正データ波形とを示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1 制御部(設定手段)
4 測定信号発生部
7 信号収録部
8 計算部
9 パラメトリックイコライザ部
20 スピーカ
30 マイク
100 音場補正装置





 

 


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