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発明の名称 シートスピーカー用音響システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−53622(P2007−53622A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2005−237707(P2005−237707)
出願日 平成17年8月18日(2005.8.18)
代理人 【識別番号】100118094
【弁理士】
【氏名又は名称】殿元 基城
発明者 芦澤 正樹 / 新妻 照夫 / 橋本 武志 / 引地 徹 / 黒本 晋一
要約 課題
聴取者の身長や座高の違いを考慮した上で、聴取者に最適な音響環境を提供することが可能なシートスピーカー用音響システムを提供すること。

解決手段
本発明に係るシートスピーカー用音響システム1は、シート4に着座した聴取者Aの耳位置近傍に対して音響信号を出力するスピーカー5、6がシート4に設置されるシートスピーカー用音響システム1に関するものである。音響システム1は、シート4に着座した聴取者用の頭部伝達関数を聴取者の耳位置の高さに対応付けて複数記録する記録手段11と、シート4に着座した聴取者Aの耳位置の高さを求める高さ検出手段8、11と、聴取者Aの耳位置に対応する頭部伝達関数を複数の頭部伝達関数より抽出する抽出手段12と、抽出された頭部伝達関数を音響信号に合成する音響処理手段7とを有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
シートに着座した聴取者の耳位置近傍に対して音響信号を出力するスピーカーが前記シートに設置されるシートスピーカー用音響システムであって、
前記シートに着座した聴取者用の頭部伝達関数を、当該聴取者の耳位置の高さに対応付けて複数記録する記録手段と、
前記シートに着座した聴取者の耳位置の高さを求める高さ検出手段と、
該高さ検出手段により求められた前記聴取者の耳位置に対応する頭部伝達関数を前記記録手段に記録される複数の頭部伝達関数より抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された頭部伝達関数を前記音響信号に合成する音響処理手段と
を有することを特徴とするシートスピーカー用音響システム。
【請求項2】
前記高さ検出手段は、
前記聴取者の耳位置情報、前記聴取者の身長情報、または前記聴取者の座高情報の少なくとも1つの情報を前記聴取者に入力させるための操作手段と、
該操作手段により入力された前記情報に基づいて、当該情報に対応する耳位置の高さを求める位置検出手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載のシートスピーカー用音響システム。
【請求項3】
前記高さ検出手段は、
前記シートに着座した聴取者を撮像する撮像手段と、
該撮像手段により撮像された画像の画像解析を行い前記聴取者の耳位置の高さを求める画像解析手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載のシートスピーカー用音響システム。
【請求項4】
前記高さ検出手段は、
前記シートに着座した聴取者の耳に対して超音波を出力する超音波出力手段と
前記聴取者により反射された前記超音波の反射波を受信する反射波受信手段と、
前記超音波の速度と前記超音波を送信してから前記反射波を受信するまでの時間経過とに基づいて前記聴取者の耳位置の高さを求める位置検出手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載のシートスピーカー用音響システム。
【請求項5】
前記高さ検出手段は、
当該シートに着座した聴取者によりシートに加えられた圧力を検出する圧力検出手段と、
該圧力検出手段により検出された圧力検出位置に基づいて前記聴取者の頭部位置を判断し、判断された頭部位置に基づき前記聴取者の耳位置の高さを求める位置検出手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載のシートスピーカー用音響システム。
【請求項6】
前記記録手段と、前記高さ検出手段と、前記抽出手段と、前記音響処理手段とが前記シートに設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のシートスピーカー用音響システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートに着座した聴取者の耳位置近傍に対して音響信号を出力するスピーカーが、前記シートに設置されるシートスピーカー用音響システムに関する。
【背景技術】
【0002】
人間は、音を聞いたときに、その音の大きさ,高さ,音色だけでなく、その音が伝わってきた方向、音源の距離等の空間的な情報を得ることによって音像の定位を行っている。しかしながら、ヘッドフォンを用いて音楽を聴く場合には、音が直接両耳に出力されるため、音の共鳴特性が変化してしまい、頭の中心で音が鳴っているように感じる傾向があった。このため、聴取者は出力された音に対して圧迫感や閉塞感を感じてしまうおそれがあり、長時間ヘッドフォンで音を聞いていると疲労感を感じる傾向があった。
【0003】
このような出力音の圧迫感、閉塞感を回避するために、頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer Function)という物理特性を求めることによって、聴取者と音源との相対位置、部屋の側壁等により反射された音波の周波数変化、聴取者の頭部・耳・肩等の回折により生ずる音波の周波数変化、音源から両耳に到達した音響信号の時差や強度差、音源から出力された音が聴取者の耳に伝達される間での音響環境変化等を求め、求められた頭部伝達関数を用いて音の方向感(定位)を高精度に再現する技術が開発されている。
【0004】
一方で、今日の車両用音響システムでは、シートに着座した聴取者に対して好適な音響空間を提供するために、シートの背もたれ部上部やヘッドレストに対して左右一対にスピーカーを設置し、運転者の耳位置近傍より音を出力することによってロードノイズ等の外音の影響を受けることなく音楽を聴取することが可能な技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−262184号公報(第2−3頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シートの背もたれ部やヘッドレストにスピーカーが設置された音響システムにおいても、左右のスピーカーが聴取者の耳元近傍に配設されることとなるため、上述したように頭部伝達関数を用いることによって、音の方向感(定位)を図ることが望ましい。
【0006】
しかしながら、シートに着座した聴取者の身長や座高等の違いにより、スピーカーと聴取者の両耳との位置関係が聴取者毎に変わってしまうため、各聴取者に適した頭部伝達関数を適用することが困難であるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、聴取者の身長や座高の違いを考慮した上で、聴取者に最適な音響環境を提供することが可能なシートスピーカー用音響システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係るシートスピーカー用音響システムは、シートに着座した聴取者の耳位置近傍に対して音響信号を出力するスピーカーが前記シートに設置されるシートスピーカー用音響システムであって、前記シートに着座した聴取者用の頭部伝達関数を、当該聴取者の耳位置の高さに対応付けて複数記録する記録手段と、前記シートに着座した聴取者の耳位置の高さを求める高さ検出手段と、該高さ検出手段により求められた前記聴取者の耳位置に対応する頭部伝達関数を前記記録手段に記録される複数の頭部伝達関数より抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された頭部伝達関数を前記音響信号に合成する音響処理手段と有することを特徴とする。
【0009】
また、前記高さ検出手段は、前記聴取者の耳位置情報、前記聴取者の身長情報、または前記聴取者の座高情報の少なくとも1つの情報を前記聴取者に入力させるための操作手段と、該操作手段により入力された前記情報に基づいて、当該情報に対応する耳位置の高さを求める位置検出手段とを有するものであってもよい。
【0010】
さらに、前記高さ検出手段が、前記シートに着座した聴取者を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像の画像解析を行い前記聴取者の耳位置の高さを求める画像解析手段とを有するものであってもよい。
【0011】
さらに、前記高さ検出手段が、前記シートに着座した聴取者の耳に対して超音波を出力する超音波出力手段と、前記聴取者により反射された前記超音波の反射波を受信する反射波受信手段と、前記超音波の速度と前記超音波を送信してから前記反射波を受信するまでの時間経過とに基づいて前記聴取者の耳位置の高さを求める位置検出手段とを有するものであってもよい。
【0012】
また、前記高さ検出手段が、当該シートに着座した聴取者によりシートに加えられた圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段により検出された圧力検出位置に基づいて前記聴取者の頭部位置を判断し、判断された頭部位置に基づき前記聴取者の耳位置の高さを求める位置検出手段とを有するものであってもよい。
【0013】
なお、前記記録手段と、前記高さ検出手段と、前記抽出手段と、前記音響処理手段とが前記シートに設けられているものであってもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るシートスピーカー用音響システムによれば、聴取者の耳位置の高さに対応する頭部伝達関数を音響信号に合成させてスピーカーより出力することによって、シートに着座した聴取者に対して最適な音響環境を提供し、前方定位等を実現させることが可能となる。
【0015】
さらに、聴取者の耳位置に適した頭部伝達関数を音響信号に合成することによって、耳位置よりも高い位置にスピーカーが位置したり、耳位置よりも低い位置にスピーカーが位置したりする場合であっても、聴取者に対して、スピーカーの出力音が耳位置と同じ高さから水平に聞こえてくるような音響環境を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係るシートスピーカー用音響システムについて、図面を用いて詳細に説明を行う。
【0017】
図1、2は、本発明に係る音響システム1を示した概略構成図である。音響システム1は、インストルメントパネル2の中央に設置されるカーオーディオユニット3と、車室内に設置された4つのシート4にそれぞれ設置される第1スピーカー5,第2スピーカー6,DSP(音響処理手段)7,シート用メモリ16等を有するシートユニット部15とを有している。
【0018】
カーオーディオユニット3は、CD(コンパクトディスク)やMD(ミニディスク)等のメディアに記録される音楽情報を音響信号として読み取る情報読取部10と、複数の頭部伝達関数が記録されているメインメモリ(記録手段)11と、カーオーディオユニット3における各種制御を行うユニット用CPU12(抽出手段)と、聴取者Aがカーオーディオユニット3における操作を行うための操作部13とを有している。
【0019】
操作部13は、カーオーディオユニット3の正面に液晶表示部等と一緒に設けられており、情報読取部10により読み取られたCD・MDの楽曲の選択、再生、停止を行うために使用される。
【0020】
メインメモリ11には、シート4に設置される第1スピーカー5及び第2スピーカー6からシート4に着座した聴取者Aの耳までの距離を考慮して、複数の頭部伝達関数が記録されている。聴取者Aの耳位置と第1スピーカー5及び第2スピーカー6の設置位置とがほぼ同じ高さである場合には、耳とスピーカー5、6との距離が短くなるが、図3(a)(b)に示すように、その耳位置を基準として聴取者Aの座高が高くなればなるほど、または、聴取者Aの座高が低くなればなるほど、耳とスピーカー5、6との距離L1、L2が長くなる。
【0021】
さらに、耳とスピーカー5、6との距離が同じであっても、聴取者Aの座高が低い場合にスピーカー5、6から聴取者Aの耳に届く音の周波数変化と、聴取者Aの座高が高い場合にスピーカー5、6から聴取者Aの耳に届く音の周波数変化とは異なる変化を示すため、それぞれ好適な頭部伝達関数は異なるものとなる。このため、メインメモリ11に聴取者Aの座高に対応付けられた複数の頭部伝達関数を記録させることにより、耳位置の高さひいてはスピーカー5、6から耳までの距離に対応する頭部伝達関数が記録されることとなる。
【0022】
なお、メインメモリ11に記録される頭部伝達関数は、本発明に係る音響システム1が設置される車室内において、座高が異なる複数のモデル(聴取者またはダミーヘッド)を用いて、実際にモデルの耳に耳穴挿入型の超小型マイクを挿入した状態でインパルス応答の聴取を行うことによって求められている。
【0023】
ユニット用CPU12は、各シート4のカーオーディオユニット3より受信した座高情報に基づいて対応する頭部伝達関数をメインメモリ11より読み出し、座高情報を受信したシート4のカーオーディオユニット3に対して頭部伝達関数を出力する。また、ユニット用CPU12は、情報読取部10を操作部14の操作に応じて制御する。情報読取部10によりCD等から読み取られた音響信号(音楽情報)は、シート4に設置されるDSP7へ出力される。
【0024】
シートユニット部15は、上述した第1スピーカー5,第2スピーカー6,DSP7,シート用メモリ16に加えて、シート用CPU8(高さ検出手段(位置検出手段))と選択操作部14(高さ検出手段(操作手段))とを有している。
【0025】
第1スピーカー5及び第2スピーカー6は、図3(c)に示すように、シート4の背もたれ部17上部に設置されており、背もたれ部17の左側(シート4を正面から見た場合には右側)にはLチャンネル用の音響信号の音を出力する第1スピーカー5が設置され、背もたれ部17の右側(シート4を正面から見た場合には左側)にはRチャンネル用の音響信号の音を出力する第2スピーカー6が設置されている。なお、第1スピーカー5及び第2スピーカー6は、ヘッドレスト18に設置されていてもよい。
【0026】
選択操作部14は、シート4の側面等に設けられており、シート4に着座した聴取者Aが選択操作部14を介して自分の座高を選択(入力)することによって、座高に適した頭部伝達関数を選択(抽出)することが可能となっている。
【0027】
次に、聴取者Aが選択操作部14を操作することによって、第1スピーカー5及び第2スピーカー6から聴取者に最適な音響出力がなされるまでの手順を、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0028】
選択操作部14の操作により聴取者Aの座高が選択されると、シート用CPU8が選択操作部14より選択された座高情報を読み取り、カーオーディオユニット3に出力する(ステップS.1)。カーオーディオユニット3のユニット用CPU12は、シート用CPU8より受信した座高情報に基づいて、メインメモリ11から受信した座高情報に適した頭部伝達関数を抽出し(ステップS.2)、抽出された頭部伝達関数の情報をシート用CPU8に対して出力する(ステップS.3)。シート用CPU8では、ユニット用CPU12より受信した頭部伝達関数を、シート用メモリ16に記録させる(ステップS.4)。
【0029】
一方、DSP7には、情報読取部10より出力された音響信号が入力される。シート用CPU8は、シート用メモリ16に記録された頭部伝達関数を読み出し、この頭部伝達関数をDSP7において情報読取部10より入力された音響信号に適用(合成)させる(ステップS.5)。DSP7は、シート用CPU8に応じて、頭部伝達関数を音響信号に適用(合成)することによって、座高の高さに対応した周波数変化を音響情報に再現させる。
【0030】
その後、頭部伝達関数が適用された音響信号は、第1スピーカー5及び第2スピーカー6より出力される(ステップS.6)。
【0031】
このようにして、聴取者の座高に対応する頭部伝達関数(好適な頭部伝達関数)を音響信号に適用させてスピーカー5,6より出力することによって、シート4に着座した聴取者Aに最適な音響環境を聴取者Aに対して提供し、前方定位等を実現させることが可能となる。さらに、頭部伝達関数を音響信号に適用することによって、耳位置よりも高い位置にスピーカー5、6が位置したり、耳位置よりも低い位置にスピーカー5、6が位置したりする場合であっても、聴取者Aに対してスピーカー5、6の出力音が耳位置と同じ高さから水平に聞こえてくるような音響環境を提供することができる。
【0032】
以上、本発明に係るシートスピーカー用音響システム1を、図面を用いて説明したが、本発明に係るシートスピーカー用音響システムは上述した構成に限定されるものではなく、当業者であれば特許請求の範囲に記載された範疇内において各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0033】
上記実施形態では、選択操作部14を各シート4に設置し、各シート4の選択操作部14で選択された座高情報をカーオーディオユニット3に送り、ユニット用CPU12がシート用CPU8より受信した座高情報に基づいて好適な頭部伝達関数をメインメモリ11から抽出し、抽出された頭部伝達関数をシート用CPU8に対して出力する構成としたが、この構成とは異なる構成により本発明に係る音響システムを構築してもよい。例えば、選択操作部14をカーオーディオユニット3の操作部13に一体に設置し、カーオーディオユニット3においてシート4に着座する各聴取者の座高をまとめて設定(選択)することによって、ユニット用CPU12が直接シート用CPU8に好適な頭部伝達関数を送信する構成にしてもよい。
【0034】
さらに、図5に示すように、カーオーディオユニット3に設置されていたメインメモリ11をシートユニット部15に設置することにより、シート4の選択操作部14で選択された座高情報に応じてシート用CPU8がメインメモリ11より好適な頭部伝達関数を選択し、DSP7において情報読取部10より伝達された音響信号に対して頭部伝達関数を適用させる構成としてもよい。このような構成とすることによって、本発明に係るシートスピーカー用音響システム1において不可欠な要素である、メインメモリ11(記録手段)、シート用CPU8(高さ検出手段(位置検出手段)、抽出手段)、選択操作部14(高さ検出手段(操作手段))、DSP7(音響処理手段)が全てシート4に設置されることとなるため、これらの要素を備えたシートを車両に追加または交換することによって、従来から用いられている一般的なカーオーディオシステムに対して本発明に係る音響システムを容易に加えることが可能となる。
【0035】
さらに、上記実施形態では、聴取者Aが選択操作部14を用いて座高を選択する構成としたが、座高でなく自分の身長を選択する構成にしてもよい。座高の高さと身長の高さとは一般的に比例関係にあるため、身長が高い場合には一般的に座高が高く、身長が低い場合には一般的に座高が低くなる傾向がある。そのため、身長の高さより求められる一般的な座高の高さ、ひいては耳位置の高さを予め対応付けて記録しておくことにより、聴取者Aが身長を選択することによって好適な頭部伝達関数を抽出することが可能となる。特に、一般的な聴取者は自分の身長は把握しているが、自分の座高はあまり明確に把握していない傾向があり、自分の座高を設定することを困難と感じたり煩わしく感じたりする場合がある。このため、聴取者Aに身長を選択させることによって、聴取者Aの選択時の迷い・煩わしさを低減させ、選択操作部14による情報入力負担(情報選択負担)の軽減を図ることが可能となる。
【0036】
また、上記実施形態では、聴取者Aが座高等を手動で選択する構成としたが、必ずしも聴取者Aが座高を手動で選択する必要はなく、例えば、センサー等を用いて自動的に聴取者Aの座高の高さ、ひいては耳位置の高さを測定する方法を用いてもよい。
【0037】
例えば、背もたれ部17及びヘッドレスト18に加圧センサー(圧力検出手段)を設置し、加圧センサーにより圧力検出がなされた背もたれ部17及びヘッドレスト18の高さに基づいて、シート用CPU8(位置検出手段)が聴取者Aの座高または耳位置の高さを求める方法を利用してもよい。なお、この方法を用いる場合には、測定時に聴取者Aに対して「シートに頭を着けた状態で着座してください。」とアナウンスし、聴取者Aにシートに対して圧力を積極的に加えさせることによって、精度よく座高・耳位置を検出することができる。
【0038】
また、超音波出録装置(超音波出力手段、反射波受信手段)等を用いて、聴取者A方向、より好ましくは聴取者の耳に対して超音波を出力しするとともに反射波を受信し、ユニット用CPU11またはシート用CPU8(位置検出手段)により、超音波を発射してから反射波が帰ってくるまでの時間、超音波及び反射波の速度、反射波の受信の有無等に基づいて、聴取者Aの耳位置の高さを求める方法を利用してもよい(特開2003−111200号公報、第3の実施の形態(第12頁左欄第31行目〜)、第4の実施の形態(第15頁左欄第13行目〜)参照)。
【0039】
さらに、CCDカメラ(撮像手段)で聴取者Aの頭部を撮影し、撮影された画像をユニット用CPU11またはシート用CPU8(位置検出手段)を利用して画像解析することによって、シート4のヘッドレスト18に対する頭部位置を求め、聴取者Aの耳位置の高さを求める方法を利用してもよい(特開2003−111200号公報、第5の実施の形態(第17頁左欄第12行目〜)参照)。
【0040】
また、シート4に予めマーキングを施してシート4に着座した聴取者Aを撮影し、撮影されたマーキング位置等に基づいて聴取者Aの輪郭を測定して耳位置の高さを求める方法を利用してもよい(特表2004−515756号公報、第5頁第25行目〜参照)。
【0041】
さらに、聴取者Aを別方向からステレオカメラで撮影し、ステレオマッチングすることによって撮影距離に応じて複数の二値画像を抽出し、その二値画像を三次元的に組み合わせることによって聴取者Aの耳位置の高さを精度よく抽出する方法を利用してもよい(特開2004−246827号公報、第5頁参照)。
【0042】
このように、センサー等を用いて耳位置の高さを求め、求められた耳位置の高さに応じて好適な頭部伝達関数を抽出し、抽出された頭部伝達関数を音響信号に適用することによって最適な音響環境を聴取者Aに提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施形態に示した音響システムを示した概略構成図である。
【図2】実施形態に示した音響システムの概略構成を示したブロック図である。
【図3】スピーカーが設置されたシートと、シートに着座した聴取者とを示した図であって、(a)は座高の高い聴取者がシートに座った様子を示す側面図であり、(b)は座高の低い聴取者がシートに座った様子を示す側面図であり、(c)は聴取者が着座したシートの様子を示す正面図である。
【図4】座高の高さに応じて抽出される頭部伝達関数が音響信号に適用されてスピーカーより出力される処理を示したフローチャートである。
【図5】他の実施形態に係る音響システムの概略構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0044】
1 …音響システム
2 …インストルメントパネル
3、3’ …カーオーディオユニット
4 …シート
5 …第1スピーカー
6 …第2スピーカー
7 …DSP
8 …シート用CPU
10 …情報読取部
11 …メインメモリ
12 …ユニット用CPU
13 …操作部
14 …選択操作部
15、15’ …シートユニット部
16 …シート用メモリ
17 …背もたれ部
18 …ヘッドレスト
A …聴取者




 

 


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