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発明の名称 電子メールシステム及び電子メールサーバ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−148984(P2007−148984A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2005−345415(P2005−345415)
出願日 平成17年11月30日(2005.11.30)
代理人 【識別番号】110000279
【氏名又は名称】特許業務法人ウィルフォート国際特許事務所
発明者 高野 誠司
要約 課題
通常の電子メールシステムと同様のインタフェースを用いて、送信者が所望する時間だけ、電子メールが宛先に到達する時間を遅延させる。

解決手段
電子メールサーバ1は、電子メールを受信する受信部11と、受信した電子メールから遅延情報を抽出する遅延判定部12と、遅延情報に基づいて電子メールの出力を遅延させる時間を計測するタイマ14とを備える。そして、遅延時間が経過すると、受信した電子メールをユーザ端末が取得可能な配信ボックス16に移動する。
特許請求の範囲
【請求項1】
電子メールを受信してその電子メールを出力する、電子メールの中継を行う電子メールサーバであって、
前記受信した電子メールに含まれる宛先電子メールアドレスを格納するための領域から、当該領域に格納されている情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段が読み出した情報から、前記受信した電子メールの遅延情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段が抽出した遅延情報に基づいて、前記受信した電子メールの出力を遅延させる遅延手段と、を備え、
前記遅延手段が遅延させた後、前記受信した電子メールを出力可能とすることを特徴とする電子メールサーバ。
【請求項2】
前記読出手段が読み出した情報には、宛先の電子メールアドレスを示す文字列と、前記文字列の前または後ろに付加された前記遅延情報とが含まれている、請求項1記載の電子メールサーバ。
【請求項3】
前記読み出し手段が読み出した情報には、ユーザ名とドメイン名とからなる形式的な電子メールアドレスが含まれていて、
前記形式的な電子メールアドレスのユーザ名には、実質的な宛先の電子メールアドレス及び前記遅延情報が含まれている、請求項1記載の電子メールサーバ。
【請求項4】
前記遅延情報は、遅延時間を示すものであり、
前記遅延手段は、前記遅延情報に示す遅延時間だけ前記受信した電子メールの出力を遅延させる、請求項1〜3のいずれかに記載の電子メールサーバ。
【請求項5】
複数の遅延時間を示す情報が含まれている場合、前記遅延手段がそれぞれの遅延時間だけ遅延させることにより、前記受信した電子メールを複数回出力可能とすることを特徴とする請求項4記載の電子メールサーバ。
【請求項6】
前記遅延情報は、日、時刻及び曜日の少なくとも一つ以上を示すものであり、
前記遅延手段は、前記遅延情報に示す時まで前記受信した電子メールの出力を遅延させる、請求項1〜3のいずれかに記載の電子メールサーバ。
【請求項7】
前記読出手段が読み出した情報に、宛先の電子メールアドレスとしてメーリングリストのアドレスが含まれている場合、前記メーリングリストのアドレスを複数の個別の宛先電子メールアドレスに変換する変換手段と、
前記複数の個別の宛先電子メールアドレスを複数のグループに分割する分割手段と、をさらに備え、
前記遅延手段は、前記分割手段が分割したグループ別に遅延させる、請求項1〜6のいずれかに記載の電子メールサーバ。
【請求項8】
前記分割手段は、前記複数の個別の宛先電子メールアドレスに同一ドメイン名を有するものが複数あるとき、当該同一ドメイン名を有する複数の宛先電子メールアドレスが異なるグループに属するように分割する、請求項7記載の電子メールサーバ。
【請求項9】
送信端末と、受信端末と、前記送信端末から前記受信端末への電子メールを中継する電子メールサーバとを備えた電子メールシステムであって、
前記送信端末は、
宛先電子メールアドレスの入力領域及び電子メール本文の入力領域を備える入力受付画面を表示する表示手段と、
前記表示手段が表示されているときに、前記宛先電子メールアドレスの入力領域に実質的な宛先メールアドレス及び遅延情報が入力されると、宛先電子メールアドレスの格納領域に、前記実質的な宛先メールアドレス及び前記遅延情報を格納した電子メールを送信する手段と、を備え、
前記電子メールサーバは、
前記電子メールを受信する受信手段と、
前記受信した電子メールの宛先電子メールアドレスを格納するための領域から、当該領域に格納されている情報を読み出す手段と、
前記読み出し手段が読み出した情報から、前記遅延情報を抽出する手段と、
前記抽出手段が抽出した遅延情報に基づいて、前記受信した電子メールの出力を遅延させる遅延手段と、
前記遅延手段が遅延させた後、前記実質的な宛先メールアドレスに対応付けられている受信端末が、前記受信した電子メールを取得可能な状態で保持する記憶手段と、を備え、
前記受信端末は、
前記メールサーバの記憶手段から、自らに対応づけられている電子メールを取得する手段を備えることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項10】
電子メールを受信するステップと、
前記受信した電子メールに含まれる宛先電子メールアドレスを格納するための領域から、当該領域に格納されている情報を読み出すステップと、
前記読み出された情報から、前記受信した電子メールの遅延情報を抽出するステップと、
前記抽出された遅延情報に基づいて、前記受信した電子メールの出力を遅延させるステップと、
前記遅延させた後、前記受信した電子メールを出力可能な状態で保持するステップと、を含む電子メールの中継方法。
【請求項11】
コンピュータに実行されると、
電子メールを受信するステップと、
前記受信した電子メールに含まれる宛先電子メールアドレスを格納するための領域から、当該領域に格納されている情報を読み出すステップと、
前記読み出された情報から、前記受信した電子メールの遅延情報を抽出するステップと、
前記抽出された遅延情報に基づいて、前記受信した電子メールの出力を遅延させるステップと、
前記遅延させた後、前記受信した電子メールを出力可能な状態で保持するステップと、を含む電子メールの中継処理のためのコンピュータプログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信者の要求に従って、電子メールが宛先へ到達する時刻を遅らせるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子メールを送信するとき、送信直後に宛先に到達して欲しくない場合がある。例えば、会議の再度のお知らせや飲み会の案内は、前日までに発送し、直前に到達させたい場合もある。誕生日メールも、送信者が出張等で当日送信できない場合に、事前に送信しておき、当日に届けたい場合がある。
【0003】
この様なニーズに応えるため、送信日時を送信者が予め指定し、指定された日時に宛先へ到達するように送信する電子メールサービスがある(例えば、特許文献1)。あるいは、送信者側のメーラーで発送時刻を制御する技術も知られている。
【特許文献1】特開2002−99487号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、電子メールを到達させる日時を指定したり、曜日を指定したりすることは可能であるが、発送した電子メールを一定の時間遅らせることはできない。
【0005】
例えば、特定のURL(Uniform Resource Locator)を記述した電子メールを多数の宛先に対して同報配信すると、この電子メールを受信したユーザが同時に指定されたURLへアクセスすると、そのURLのサーバへアクセスが集中し、システムダウンを引き起こす可能性がある。
【0006】
このような場合は、必ずしも誕生日などのように特定の日時に届いて欲しいわけではなく、一定の時間だけ電子メールの到達する時刻がずれればそれでよいので、わざわざ日時を指定するのは面倒である。
【0007】
また、電子メールの到達日時を送信者が指定するためには、何らかの専用ユーザインタフェースが必要である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、通常の電子メールシステムと同様のインタフェースを用いて、送信者が所望する時間だけ、電子メールが宛先に到達する時間を遅延させることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施態様に従う電子メールサーバは、電子メールを受信してその電子メールを出力する、電子メールの中継を行うメールサーバであって、前記受信した電子メールに含まれる宛先電子メールアドレスを格納するための領域から、当該領域に格納されている情報を読み出す読出手段と、前記読出手段が読み出した情報から、前記受信した電子メールの遅延情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段が抽出した遅延情報に基づいて、前記受信した電子メールの出力を遅延させる遅延手段と、を備え、前記遅延手段が遅延させた後、前記受信した電子メールを出力可能とする。
【0010】
これにより、送信者が所望する時間だけ、電子メールが宛先に到達する時間を遅延させることができる。
【0011】
好適な実施形態では、前記読出手段が読み出した情報には、宛先の電子メールアドレスを示す文字列と、前記文字列の前または後ろに付加された前記遅延情報とが含まれていてもよい。
【0012】
好適な実施形態では、前記読み出し手段が読み出した情報には、ユーザ名とドメイン名とからなる形式的な電子メールアドレスが含まれていて、前記形式的な電子メールアドレスのユーザ名には、実質的な宛先の電子メールアドレス及び前記遅延情報が含まれていてもよい。
【0013】
好適な実施形態では、前記遅延情報は、遅延時間を示すものであり、前記遅延手段は、前記遅延情報に示す遅延時間だけ前記受信した電子メールの出力を遅延させるものであってもよい。
【0014】
さらに、複数の遅延時間を示す情報が含まれている場合、前記遅延手段がそれぞれの遅延時間だけ遅延させることにより、前記受信した電子メールを複数回出力可能としてもよい。
【0015】
好適な実施形態では、前記遅延情報は、日、時刻及び曜日の少なくとも一つ以上を示すものであり、前記遅延手段は、前記遅延情報に示す時まで前記受信した電子メールの出力を遅延させるようにしてもよい。
【0016】
好適な実施形態では、前記読出手段が読み出した情報に、宛先の電子メールアドレスとしてメーリングリストのアドレスが含まれている場合、前記メーリングリストのアドレスを複数の個別の宛先電子メールアドレスに変換する変換手段と、前記複数の個別の宛先電子メールアドレスを複数のグループに分割する分割手段と、を備え、前記遅延手段は、前記分割手段が分割したグループ別に遅延させるようにしてもよい。
【0017】
これにより、メーリングリストに対して送信される電子メールは、メーリングリストに属する複数の個別のメールアドレスを複数のグループに分け、グループごとに時間差で電子メールを送ることができる。
【0018】
好適な実施形態では、前記分割手段は、前記複数の個別の宛先電子メールアドレスに同一ドメイン名を有するものが複数あるとき、当該同一ドメイン名を有する複数の宛先電子メールアドレスが異なるグループに属するように分割するようにしてもよい。
【0019】
これにより、同一ドメインに属する宛先に対して時間差で電子メールを送信することができる。
【0020】
本発明の一実施態様に従う電子メールシステムは、送信端末と、受信端末と、前記送信端末から前記受信端末への電子メールを中継する電子メールサーバとを備える。そして、前記送信端末は、宛先電子メールアドレスの入力領域及び電子メール本文の入力領域を備える入力受付画面を表示する表示手段と、前記表示手段が表示されているときに、前記宛先電子メールアドレスの入力領域に実質的な宛先メールアドレス及び遅延情報が入力されると、宛先電子メールアドレスの格納領域に、前記実質的な宛先メールアドレス及び前記遅延情報を格納した電子メールを送信する手段と、を備える。前記電子メールサーバは、前記電子メールを受信する受信手段と、前記受信した電子メールの宛先電子メールアドレスを格納するための領域から、当該領域に格納されている情報を読み出す手段と、前記読み出し手段が読み出した情報から、前記遅延情報を抽出する手段と、前記抽出手段が抽出した遅延情報に基づいて、前記受信した電子メールの出力を遅延させる遅延手段と、前記遅延手段が遅延させた後、前記実質的な宛先メールアドレスに対応付けられている受信端末が、前記受信した電子メールを取得可能な状態で保持する記憶手段と、を備える。前記受信端末は、前記メールサーバの記憶手段から、自らに対応づけられている電子メールを取得する手段を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態に係る電子メールシステムについて、図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本実施形態に係る電子メールシステムの構成を示す図である。
【0023】
本システムは、電子メールの中継を行う電子メールサーバ1と、複数のユーザ端末2(2a,2b)とを備える。そして、電子メールサーバ1が、あるユーザ端末2(ここでは送信端末2a)から他のユーザ端末2(ここでは受信端末2b)へ送られる電子メールを中継する。なお、本実施形態では、電子メールサーバ1がユーザ端末2と直接電子メールの送受信を行うが、後述するように、電子メールサーバ1とユーザ端末2との間に、他のメールサーバ等が介在していてもよい(図4参照)。
【0024】
電子メールサーバ1及びユーザ端末2は、いずれも例えば汎用的なコンピュータシステムにより構成され、以下に説明するサーバ1及び端末2内の個々の構成要素または機能は、例えば、コンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0025】
図2は、送信端末2aで動作するメーラーにおける電子メールの入力画面の一例を示す。
【0026】
送信端末2aは、図示しない入力装置及び表示装置を備える。そして、電子メールの入力画面100は、送信端末2aの表示画面に表示される。メール送信者であるユーザは、入力装置を用いて、この入力画面100に対して入力をすることができる。
【0027】
入力画面100は、宛先電子メールアドレスの入力領域110と、タイトルの入力領域120と、メール本文の入力領域130と、送信ボタン140とを備える。
【0028】
ここで、通常の電子メールシステムの場合、送信者が宛先電子メールアドレスの入力領域110に宛先の電子メールアドレスを入力し、送信ボタン140を押すと、その電子メールは、宛先電子メールアドレスの入力領域110に入力された電子メールアドレスに対して送信される。
【0029】
本実施形態に係る電子メールシステムでは、上記の通常の電子メールシステムと同様に電子メールを送信することができるとともに、以下に説明するように、宛先電子メールアドレスの入力領域110に、宛先の電子メールアドレスとともに所定の遅延情報を入力することにより、宛先である受信端末2bへ電子メールが届くまでの時間を、遅延情報で指定した条件に従って遅延させることができる。
【0030】
図3は、宛先電子メールアドレスの入力領域110に入力可能な宛先指定の態様を示す。
【0031】
同図(a)は、通常の電子メールアドレス210である。上述の通り、通常の電子メールシステムと同様に、本システムでも宛先電子メールアドレスの入力領域110に電子メールアドレス210を入力することができる。なお、電子メールアドレスの形式はRFC 2822等で定められていて、"@"マークより前の"local-part"と、後ろの"domain-part"から構成されている。ここでは、前者を「ユーザ名」、後者を「ドメイン名」と呼ぶ。
【0032】
(b)は、通常の電子メールアドレス(を示す文字列)221の後ろに、"¥2"という文字列からなる遅延情報222が付加されている。この場合、通常の電子メールアドレス221が宛先の電子メールアドレスとなる。なお、遅延情報222は、電子メールアドレスを示す文字列の前に付加してもよい。
【0033】
この宛先指定の態様は、例えば、電子メールサーバ1の機能ないし構成を社内メールの管理サーバに搭載し、本実施形態の遅延メールを、社内ローカルの機能として実現する場合に好適である。
【0034】
(c)は、実質的なメールアドレス231と、遅延情報232と、ドメイン名233とを含む形式的な電子メールアドレス230である。つまり、形式的電子メールアドレスのユーザ名の領域に、実質的なメールアドレス231と、遅延情報232とが含まれている。ここで、実質的なメールアドレス231の"¥"を"@"に置換した文字列が、宛先の電子メールアドレスである。
【0035】
この宛先指定の態様は、例えば、図4に示すように、ユーザ端末2と電子メールサーバ1との間に1つ以上の中継サーバ10が介在する場合に好適である。すなわち、電子メールサーバ1の機能あるいは構成をドメイン名233に対応する管理サーバに搭載し、本実施形態の遅延メールを、ドメイン名233を管理するプロバイダが提供するサービスとして実現する。
【0036】
(d)は、メーリングリストのアドレス241に対して、遅延情報242及び分割数指定243を付加したものである。分割数指定243とは、メーリングリストに属する複数の個別の電子メールアドレスを複数のグループに分割し、グループごとに異なる遅延時間とするときの分割数を示す。
【0037】
ここで、遅延情報について説明する。
【0038】
まず、上記遅延情報のうち、"¥n"は、n時間遅延(例えば"¥2"なら2時間遅延)させてから宛先へ送信するように指示するものである。また、"¥n1−n2"は、遅延時間をn1〜n2時間(例えば"¥1−2"なら1〜2時間)の間とするように遅延時間帯を指定するものである。
【0039】
遅延情報としては、この他種々の態様を用いることができる。例えば、上記の例で"¥"を"\"に置換すれば、分単位の遅延(例えば"\20"ならば20分遅延)としてもよい。
【0040】
さらに、以下のようなものも可能である。
(1)"¥hh:mm"とすればhh時間mm分(例えば"02:30"なら2時間30分)の遅延
(2)"¥ddd:hh:mm"とすればddd日とhh時間mm分(例えば"365:02:30"なら1年と2時間30分)の遅延
(3)"¥n¥p"とすればn時間とp時間(例えば"¥2¥6"ならば2時間後と6時間)の遅延(この場合、同一メールを同一宛先へ複数回送信する)
(4)曜日指定とすれば直近の指定された曜日(例えば、"¥MON"なら次の月曜日)
(5)¥¥ddとすれば日付指定で、指定された日(例えば、"¥¥10"とすれば次の10日)
(6)(4)及び(5)は時刻指定と組み合わせることもできる。
【0041】
なお、上記の遅延情報の設定は例に過ぎない。例えば、遅延情報として用いている記号(例えば、"¥"、"\"等)はあくまでも一例に過ぎず、宛先電子メールアドレスの入力領域に入力可能な他の文字、数字、記号、絵文字等であってもよい。特に、通常の電子メールシステムで特別な意味を持たない記号等を用いると好適である。また、メーラー等がこれらの記号を含むメールアドレスを正しく認識できない場合には、メールアドレスとして通常使用できる文字を所定のルールで複数組み合わせた文字を遅延情報の記号として用いてもよい。
【0042】
上述のように、遅延情報には、受信したメールの送信を遅延させる時間を示すものと、送信する時刻を指定するものとがある。
【0043】
送信端末2では、宛先電子メールアドレスの入力領域110に、図3に示したように4通りの記述が可能である。そして、入力領域110に、この4通りのいずれかが入力されて送信ボタン140が押されると、送信端末2は、出力する電子メール50のヘッダの宛先電子メールアドレスが格納される領域51に、入力領域110に記述された文字列をそのまま格納して送信する。つまり、本実施形態では、通常の電子メールシステムで用いられるメーラーを、送信端末2のメーラーとしてそのまま用いることができる。
【0044】
なお、上記の実施形態では、宛先電子メールアドレスの入力領域において、電子メールアドレスとともに遅延情報の入力を直接受け付けるようになっているが、遅延情報の入力方法は、必ずしもこれに限定されない。
【0045】
例えば、図5には、遅延情報付き電子メールアドレス入力画面300の例を示す。
【0046】
同図に示すように、電子メールアドレス入力画面300には、電子メールアドレスの入力領域310と、遅延情報の入力領域320とを有する。そして、ここで入力された情報に基づいて、上述した遅延情報付きの電子メールアドレスを生成するようにしてもよい。
【0047】
再び図1を参照し、送信端末2から電子メール50が送信されたときの電子メールサーバ1での処理について説明する。
【0048】
電子メールサーバ1は、電子メール50を受信する受信部11と、受信した電子メール50を出力するまでの時間を遅延させるか否かを判定する遅延判定部12と、電子メール50の宛先にメーリングリストのアドレスが指定されているときに所定の処理を行うメーリングリスト処理部13と、遅延時間をカウントするタイマ14と、遅延させている間に待機中の電子メール50を記憶する記憶領域である待機ボックス15と、出力可能となった電子メール50を記憶する記憶領域である配信ボックス16とを備える。
【0049】
受信部11は、送信端末2aが送信した電子メール50を受信する。
【0050】
遅延判定部12は、受信部11が受信した電子メール50の出力を遅延させるか否かを判定する。例えば、遅延判定部12は、電子メール50に含まれる宛先電子メールアドレスの格納領域51に格納されている情報を読み出す。そして、読み出した情報にメーリングリストのアドレスが含まれている場合(図3(d))、メーリングリスト処理部13に通知する。また、読み出した情報に遅延情報が含まれているときには、遅延判定部12はこれを抽出する(図3(b)(c)の場合)。そして、抽出した遅延情報に指定された遅延条件に従って、遅延時間を設定し、その遅延時間をタイマ14へ通知するとともに、電子メール50を待機ボックス15に格納する。一方、読み出した情報に遅延情報が含まれていないときは、遅延判定部12は、電子メール50を直ちに配信ボックス16に格納する(図3(a)の場合)。
【0051】
なお、遅延判定部12は、図3(c)の態様の場合、電子メール50を待機ボックス15に格納する際に、実質的なメールアドレス231を正しい表記に変換し(図3(c)の場合"¥"を"@"に置換)、形式的な電子メールアドレス230と置換する。
【0052】
さらに、遅延判定部12は、待機ボックス15において待機中の電子メール50に対する取消要求を受け付けたときは、その電子メール50を待機ボックス15から削除して、取り消す機能を備えていてもよい。この場合、取消要求は、例えば、同一の宛先電子メールアドレスに対する、同一タイトルの電子メールであって、遅延情報の代わりに所定の取消要求を示す情報(例えば¥¥など)が付されているようなものでよい。
【0053】
タイマ14は、遅延判定部12から遅延時間の通知を受けると、経過時間をカウントする。そして、カウントした時間が通知された遅延時間を過ぎると、対象の電子メール50を配信ボックス16へ移動させる。
【0054】
待機ボックス15には、配送を遅延させるために待機中の電子メール50が格納される。
【0055】
配信ボックス16には、遅延させる必要がない電子メール50及び遅延時間が経過し、配送可能となった電子メール50が格納される。また、配信ボックス16は、宛先電子メールアドレスごと分かれていて、ユーザ端末2(受信端末2b)は自らと対応付けられている電子メールアドレスの配信ボックス16に格納されている電子メール50を取得可能である。従って、配信ボックス16には、配送可能となった電子メール50、つまり電子メールサーバ1からの出力可能となった電子メール50が格納される。
【0056】
メーリングリスト処理部13は、メーリングリストアドレスと、各メーリングリストに属する複数の個別の電子メールアドレスとを対応付けて記憶している。そして、遅延判定部12からメーリングリストアドレスの通知を受けると、メーリングリスト処理部13は、そのメーリングリストアドレスを個別の電子メールアドレスに変換する。そして、分割数指定243が設定されているときは、メーリングリスト処理部13は、複数の個別の電子メールアドレスを、指定された数のグループに分割する。
【0057】
なお、メーリングリストアドレスが設定されているときも、遅延判定部12が遅延時間を決定する。つまり、遅延情報242で遅延時間帯が指定されているときは、遅延判定部12が、上記グルーピングにより分割されたグループごとに、異なる遅延時間となるように各グループの遅延時間を決定する。
【0058】
図6は、メーリングリスト処理部13によるグルーピングの例を示す図である。
【0059】
同図(a)は、メーリングリストに属する個別電子メールアドレスうち、同一ドメインのメールアドレスが異なるグループになるように分割する。そして、遅延判定部12が、指定された遅延時間帯の中で、グループ1の宛先電子メールアドレスに対して送信する時刻と、グループ2の宛先電子メールアドレスに対して送信する時刻とが異なる時刻になるように定める。これにより、同一ドメインに対して集中させることなく、異なるタイミングで電子メール50を送ることができる。
【0060】
一方、同図(b)は、メーリングリストに属する個別電子メールアドレスの中で、同一ドメインのメールアドレスが同一グループになるように分割する。そして、同様に、遅延判定部12がグループ1とグループ2の送信タイミングが異なる時刻になるように定める。これにより、ドメイン別に異なるタイミングで電子メール50を送ることができる。
【0061】
次に、上記のような構成を備えた電子メールシステムにおける処理手順を説明する。
【0062】
図7は、電子メールサーバ1の処理手順を示すフローチャートであり、まずこれらに沿って説明する。
【0063】
電子メールサーバ1の受信部11が、送信端末2aから送られた電子メール50を受信する(S11)。
【0064】
遅延判定部12は、受信部11が受信した電子メール50から宛先メールアドレスの格納領域を読み出す(S12)。
【0065】
そして、ステップS12で読み出した情報に、メーリングリストのアドレスであれば(S13)、後述するメーリングリスト処理を行う(S18)。
【0066】
一方、ステップS12で読み出した宛先の電子メールアドレスが、個別の電子メールアドレスであれば(S13)、遅延情報が付加されているか否かを判定する(S14)。
【0067】
そして、遅延情報が付加されていれば(S14:Yes)、電子メール50を待機ボックス15に格納し(S15)、タイマ14が指定された遅延時間の経過を監視する(S16)。ここで遅延時間が経過すると、待機ボックス15に格納されていた電子メール50を配信ボックス16へ移動することにより、受信端末2bへ電子メール50の送信が可能となる(S17)。
【0068】
一方、ステップS14で遅延情報が付加されていなければ(S14:No)、ステップS15,S16をスキップする。
【0069】
これにより、通常のメーラーを用いて、送信者が所望する条件に従って、メールの到達時刻を遅延させることができる。さらに、遅延の条件は、通常のメーラーの電子メールアドレスの入力領域に対して入力することができるので、非常に簡便であるとともに、電子メールを送信するたびに異なる条件を指定することも容易である。
【0070】
また、ある特定のアドレスに対しては、毎回同じ遅延条件で電子メールを送信するような場合、その電子メールアドレスに遅延条件を付加した形でアドレス帳に登録しておくようにしてもよい。このようにすれば、その(遅延条件が付加された)電子メールアドレスを選択すれば、電子メールを送信する毎に改めて遅延条件を指定する必要がない。
【0071】
次に、図8は、メーリングリスト処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。図7のステップS18のメーリングリスト処理について、図8を参照して説明する。
【0072】
宛先電子メールアドレスがメーリングリストアドレスであるときは、まず、メーリングリスト処理部13が、メーリングリストアドレスを個別の宛先電子メールアドレスに変換する(S21)。
【0073】
そして、メーリングリスト処理部13は、遅延情報が付加されているか否かを判定し、遅延情報が付加されていないときは(S22:No)、各個別の宛先電子メールアドレスに対応する配信ボックス16へ電子メール50を移動する(S28)。この時点で、各個別の宛先電子メールアドレスに対応する受信端末2bへ電子メール50の送信が可能となる。
【0074】
一方、遅延情報が付加されているときは(S22:Yes)、メーリングリスト処理部13は、分割数指定に従って、複数の個別の宛先電子メールアドレスを指定された数のグループに分割する(S23)。このとき、電子メール50は待機ボックス15に格納される(S24)。
【0075】
そして、遅延判定部12が、遅延情報に基づいてグループごとに定まる遅延時間を決定すると、タイマ14が各経過時間をカウントする(S25)。
【0076】
タイマ14が経過時間をカウントし、あるグループについて遅延時間が経過すると(S25:Yes)、電子メール50がそのグループの宛先電子メールアドレスの配信ボックス16に移動する(S26)。これにより、そのグループの宛先電子メールアドレスに対して、電子メール50を送信可能となる。
【0077】
すべてのグループが終了するまでステップS25,S26を繰り返すことにより、グループ別に時間差で電子メール50を送信することができるようになる(S27)。
【0078】
これにより、メーリングリストなどのように、複数の宛先に対して同報送信する場合、送信者の指示に従って、複数のグループに分割し、時間差送信することができる。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子メールシステムの構成を示す図である。
【図2】送信端末2aにおける電子メールの入力画面100の一例を示す。
【図3】宛先電子メールアドレスの入力領域110に入力可能な宛先指定の態様を示す。
【図4】電子メールが中継サーバを介して送信されるときのシステム構成図である。
【図5】遅延情報付き電子メールアドレス入力画面300の例を示す。
【図6】メーリングリスト処理部13によるグルーピングの例を示す。
【図7】電子メールサーバ1の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】メーリングリスト処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0080】
1 電子メールサーバ
2 ユーザ端末
11 受信部
12 遅延判定部
13 メーリングリスト処理部
14 タイマ
15 待機ボックス
16 配信ボックス
50 電子メール
51 格納領域




 

 


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