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発明の名称 指紋照合装置、指紋照合処理プログラム、および指紋照合方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−41925(P2007−41925A)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
出願番号 特願2005−226709(P2005−226709)
出願日 平成17年8月4日(2005.8.4)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 石原 正規
要約 課題
指紋画像の照合装置において、画質の悪い入力指紋画像によって照合処理に悪影響が及ぶのを防止しつつ、指紋の経時変化による本人拒否などの誤判定をも防止する。

解決手段
指紋入力部21での被験者(本人)の入力指紋画像データGに対し画質判断部22で画質評価処理を実施することで適切な画質の3つの入力指紋画像データG1,G2,G3を登録指紋画像データA1,A2,A3としてFIFO形式で登録指紋記憶部23に記録登録すると共に、照合すべき入力指紋画像データGをも画質判断部22で画質評価して適切な画質の照合指紋画像データBとして照合指紋記憶部24に読み込み、照合部25において最新の登録指紋画像A3から順次古い登録指紋画像A2→A1の何れかに対し照合一致した場合には、当該照合一致判定された照合指紋画像データBを最新の登録指紋画像データA1としてFIFO形式で前記登録指紋記憶部23に登録更新する。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の登録指紋画像を記憶する指紋画像記憶手段と、
画像入力手段により入力された指紋画像の画質が適切であるか否かを判定する画質判定手段と、
この画質判定手段により前記入力された指紋画像の画質が適切であると判定された場合に、この入力された指紋画像を前記指紋画像記憶手段により記憶された登録指紋画像と照合する指紋照合手段と、
この指紋照合手段により前記入力された指紋画像と登録指紋画像とが照合一致した場合に、前記指紋画像記憶手段により記憶された複数の登録指紋画像のうちの古い登録指紋画像を前記照合一致した入力指紋画像と置き換えて更新する登録指紋更新手段と、
を備えたことを特徴とする指紋照合装置。
【請求項2】
前記画質判定手段は、
前記画像入力手段により入力された指紋画像から当該画像に含まれるエッジを強調したエッジ抽出画像を生成するエッジ抽出画像生成手段と、
このエッジ抽出画像生成手段により生成されたエッジ抽出画像から画像の重心を算出する画像重心算出手段と、
この画像重心算出手段により算出された画像重心を中心にして前記入力された指紋画像の指紋部分を切り出す指紋画像切り出し手段と、
この指紋画像切り出し手段により切り出された入力指紋画像を複数の評価領域に分割するための評価マスクを配置する評価マスク配置手段と、
この評価マスク配置手段により評価マスクが配置された前記入力指紋画像の複数の評価マスク域毎に、当該評価マスク域内の濃度平均値を算出する濃度平均算出手段と、
この濃度平均算出手段により算出された各評価マスク域毎の濃度平均値が所定の閾値未満であるNGマスク域数を計数するNGマスク域計数手段と、
前記画像重心算出手段により算出された画像重心の、前記エッジ抽出画像の画像中心からのずれ量を算出するずれ量算出手段とを有し、
前記NGマスク域計数手段により計数されたNGマスク域数または前記ずれ量算出手段により算出された前記画像重心のずれ量に基づき、前記画像入力手段により入力された指紋画像の画質が適切であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の指紋照合装置。
【請求項3】
前記指紋照合手段は、前記入力された指紋画像を前記指紋画像記憶手段により記憶された複数の登録指紋画像とその新しい登録指紋画像から順番に照合し、
前記登録指紋更新手段は、前記指紋照合手段により前記入力された指紋画像と前記複数の登録指紋画像の何れかの登録指紋画像とが照合一致した場合に、前記指紋画像記憶手段により記憶された複数の登録指紋画像のうちの古い登録指紋画像を前記照合一致した入力指紋画像と置き換えて更新する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の指紋照合装置。
【請求項4】
前記指紋照合手段は、
照合すべき入力指紋画像と登録指紋画像のうち一方の指紋画像上に複数の基準領域を配置する基準領域配置手段と、
この基準領域配置手段により一方の指紋画像上に配置された複数の基準領域内それぞれの部分画像と最大の相関係数が算出される他方の指紋画像上の複数の最大相関領域を検出する相関領域検出手段とを有し、
前記基準領域配置手段により一方の指紋画像上に配置された複数の基準領域間の相対位置関係と前記相関領域検出手段により他方の指紋画像上で検出された複数の最大相関領域間の相対位置関係との類似度に応じて当該一方の指紋画像と他方の指紋画像との照合一致/不一致を判定する、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の指紋照合装置。
【請求項5】
指紋照合装置のコンピュータを制御するための指紋照合処理プログラムであって、
前記コンピュータを、
複数の登録指紋画像をメモリに記憶させる指紋画像記憶制御手段、
画像入力手段により入力された指紋画像の画質が適切であるか否かを判定する画質判定手段、
この画質判定手段により前記入力された指紋画像の画質が適切であると判定された場合に、この入力された指紋画像を前記指紋画像記憶制御手段によりメモリに記憶された登録指紋画像と照合する指紋照合手段、
この指紋照合手段により前記入力された指紋画像と登録指紋画像とが照合一致した場合に、前記指紋画像記憶制御手段によりメモリに記憶された複数の登録指紋画像のうちの古い登録指紋画像を前記照合一致した入力指紋画像と置き換えて更新する登録指紋更新手段、
として機能させるようにしたコンピュータ読み込み可能な指紋照合処理プログラム。
【請求項6】
コンピュータによって指紋照合装置を制御するための指紋照合方法であって、
前記コンピュータにより、
複数の登録指紋画像をメモリに記憶させる指紋画像記憶制御ステップと、
画像入力手段により入力された指紋画像の画質が適切であるか否かを判定する画質判定ステップと、
この画質判定ステップにて前記入力された指紋画像の画質が適切であると判定された場合に、この入力された指紋画像を前記メモリに記憶された登録指紋画像と照合する指紋照合ステップと、
この指紋照合ステップにて前記入力された指紋画像と登録指紋画像とが照合一致した場合に、前記メモリに記憶された複数の登録指紋画像のうちの古い登録指紋画像を前記照合一致した入力指紋画像と置き換えて更新する登録指紋更新ステップと、
を備えていることを特徴とする指紋照合方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、指紋画像データの照合を行うための指紋照合装置、指紋照合処理プログラム、および指紋照合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば本人であるか否かの認証を行う技術的手段として、本人確認のために読み込まれた指紋画像と予め登録された指紋画像とを照合してその類似度を判定し、この照合類似度が所定の類似度より高い場合に本人であるとして認証する指紋画像の照合装置が考えられている。
【0003】
そして、このような指紋画像の照合装置では、今回読み込まれた指紋画像(照合指紋画像)と登録された指紋画像(登録指紋画像)との類似度を判定する一つの手法として、同一出願人により出願された画像データ照合方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この画像データ照合方法では、まず、照合指紋画像上の所定の位置に複数の矩形領域(基準マスク)を定義配置し、この複数の矩形領域の各々と同一形状の各領域を登録指紋画像上に設定する。そして、この登録指紋画像上での各設定領域それぞれの位置を変化させながら、照合指紋画像と登録指紋画像上のこれらの各領域間の画像の相関係数を求め、最大の相関係数が得られた登録指紋画像上での各矩形領域間の相対位置分布と、前記照合指紋画像上に定義した複数の矩形領域間の相対位置分布との比較に基づいて類似度を判定している。
【0005】
なお、照合指紋画像上に定義配置した複数の矩形領域(基準マスク)は、最初に登録指紋画像上にて定義配置し、これに最大相関係数が得られる複数の矩形領域を照合指紋画像上から求めてもよい。
【0006】
一方で、指紋のパターンそのものは、一般に年齢を重ねても基本的には同一のパターンであるものの、例えば皮膚の老化や劣化、太ったり痩せたりするなどの体型の変化などによって、前記読み取った指紋画像には経時に応じて指紋パターンの山が潰れていくなどの変化が生じる。特に人差し指など利き指である場合には、指紋面の擦れが激しく変化が著しいこともある。
【0007】
このため、前記登録指紋画像が当初登録されたままの指紋画像であると、経時変化の後、例え登録人物本人の指紋を読み取った照合指紋画像であっても同一の指紋と判定されず照合困難になってしまう。
【0008】
そこで、登録指紋画像に対して照合指紋画像が一致し、登録人物本人の認証が得られた場合には、その照合一致の都度、そのときの照合指紋画像を新たな登録指紋画像として記憶更新させることで、経時変化による本人拒否などの誤判定を防止した指紋照合装置が考えられている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2000−357227号公報
【特許文献2】特開平11−025268号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような登録指紋画像の更新機能を備えた従来の指紋照合装置にあっては、本人確認が得られた場合の最新の指紋画像を登録更新し、指紋の経年変化に対処することができるものの、指紋読み取り面の汚れなどによって指紋画像の濃淡が不十分であったり当該指紋画像における指紋部分の領域が位置ずれしたりして画質の悪いまま登録更新されると、当該登録更新されたが故、逆にその後の照合処理において本人拒否されるなど悪影響を与えかねない問題がある。
【0010】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、画質の悪い入力指紋画像によって照合処理に悪影響が及ぶのを防止しつつ、指紋の経時変化による本人拒否などの誤判定をも防止することが可能になる指紋照合装置、指紋照合処理プログラム、および指紋照合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載の指紋照合装置は、複数の登録指紋画像を記憶する指紋画像記憶手段と、画像入力手段により入力された指紋画像の画質が適切であるか否かを判定する画質判定手段と、この画質判定手段により前記入力された指紋画像の画質が適切であると判定された場合に、この入力された指紋画像を前記指紋画像記憶手段により記憶された登録指紋画像と照合する指紋照合手段と、この指紋照合手段により前記入力された指紋画像と登録指紋画像とが照合一致した場合に、前記指紋画像記憶手段により記憶された複数の登録指紋画像のうちの古い登録指紋画像を前記照合一致した入力指紋画像と置き換えて更新する登録指紋更新手段とを備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の指紋照合装置は、前記請求項1に記載の指紋照合装置において、前記画質判定手段は、前記画像入力手段により入力された指紋画像から当該画像に含まれるエッジを強調したエッジ抽出画像を生成するエッジ抽出画像生成手段と、このエッジ抽出画像生成手段により生成されたエッジ抽出画像から画像の重心を算出する画像重心算出手段と、この画像重心算出手段により算出された画像重心を中心にして前記入力された指紋画像の指紋部分を切り出す指紋画像切り出し手段と、この指紋画像切り出し手段により切り出された入力指紋画像を複数の評価領域に分割するための評価マスクを配置する評価マスク配置手段と、この評価マスク配置手段により評価マスクが配置された前記入力指紋画像の複数の評価マスク域毎に、当該評価マスク域内の濃度平均値を算出する濃度平均算出手段と、この濃度平均算出手段により算出された各評価マスク域毎の濃度平均値が所定の閾値未満であるNGマスク域数を計数するNGマスク域計数手段と、前記画像重心算出手段により算出された画像重心の、前記エッジ抽出画像の画像中心からのずれ量を算出するずれ量算出手段とを有し、前記NGマスク域計数手段により計数されたNGマスク域数または前記ずれ量算出手段により算出された前記画像重心のずれ量に基づき、前記画像入力手段により入力された指紋画像の画質が適切であるか否かを判定することを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の指紋照合装置は、前記請求項1または請求項2に記載の指紋照合装置において、前記指紋照合手段は、前記入力された指紋画像を前記指紋画像記憶手段により記憶された複数の登録指紋画像とその新しい登録指紋画像から順番に照合し、前記登録指紋更新手段は、前記指紋照合手段により前記入力された指紋画像と前記複数の登録指紋画像の何れかの登録指紋画像とが照合一致した場合に、前記指紋画像記憶手段により記憶された複数の登録指紋画像のうちの古い登録指紋画像を前記照合一致した入力指紋画像と置き換えて更新することを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の指紋照合装置は、前記請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の指紋照合装置において、前記指紋照合手段は、照合すべき入力指紋画像と登録指紋画像のうち一方の指紋画像上に複数の基準領域を配置する基準領域配置手段と、この基準領域配置手段により一方の指紋画像上に配置された複数の基準領域内それぞれの部分画像と最大の相関係数が算出される他方の指紋画像上の複数の最大相関領域を検出する相関領域検出手段とを有し、前記基準領域配置手段により一方の指紋画像上に配置された複数の基準領域間の相対位置関係と前記相関領域検出手段により他方の指紋画像上で検出された複数の最大相関領域間の相対位置関係との類似度に応じて当該一方の指紋画像と他方の指紋画像との照合一致/不一致を判定することを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明の請求項1(請求項5)(請求項6)に記載の指紋照合装置(指紋照合処理プログラム)(指紋照合方法)によれば、画質判定手段により入力指紋画像の画質が適切であると判定された場合に、この入力指紋画像を指紋画像記憶手段により複数記憶された登録指紋画像と照合し、この指紋照合により前記入力指紋画像と登録指紋画像とが照合一致した場合に、前記指紋画像記憶手段により記憶された複数の登録指紋画像のうちの古い登録指紋画像を前記照合一致した入力指紋画像と置き換えて更新するので、画質の悪い入力指紋画像によって照合処理に悪影響が及ぶのを防止でき、しかも指紋の経時変化による本人拒否などの誤判定をも防止することができる。
【0016】
本発明の請求項2に記載の指紋照合装置によれば、前記請求項1に記載の指紋照合装置において、画質判定手段では、入力指紋画像から生成されたエッジ抽出画像の画像重心を中心にして当該入力指紋画像の指紋部分を切り出し、この切り出された指紋部分の入力指紋画像に当該入力指紋画像を複数の評価領域に分割するための評価マスクを配置する。そして、評価マスクが配置された入力指紋画像の複数の評価マスク域毎に当該評価マスク域内の濃度平均値を算出し、この算出された各評価マスク域毎の濃度平均値が所定の閾値未満であるNGマスク域数を計数する。また入力指紋画像から生成されたエッジ抽出画像の画像重心の画像中心からのずれ量を算出する。そして、前記NGマスク域数または前記画像重心のずれ量に基づき、入力指紋画像の画質が適切であるか否かを判定するので、常に良好な画質の入力指紋画像によって登録指紋画像との照合を実施し、これを当該登録指紋画像として更新して指紋の経時変化に高精度に対応させることができる。
【0017】
本発明の請求項3に記載の指紋照合装置によれば、前記請求項1または請求項2に記載の指紋照合装置において、指紋照合手段では、入力指紋画像を指紋画像記憶手段により記憶された複数の登録指紋画像とその新しい登録指紋画像から順番に照合し、登録指紋更新手段では、入力指紋画像と複数の登録指紋画像の何れかの登録指紋画像とが照合一致した場合に、前記指紋画像記憶手段により記憶された複数の登録指紋画像のうちの古い登録指紋画像を前記照合一致した入力指紋画像と置き換えて更新するので、より高精度に指紋の経時変化に対応させた指紋照合を行うことができる。
【0018】
本発明の請求項4に記載の指紋照合装置によれば、前記請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の指紋照合装置において、指紋照合手段では、照合すべき入力指紋画像と登録指紋画像のうち一方の指紋画像上に複数の基準領域を配置し、この複数の基準領域内それぞれの部分画像と最大の相関係数が算出される他方の指紋画像上の複数の最大相関領域を検出する。そして、一方の指紋画像上に配置された複数の基準領域間の相対位置関係と他方の指紋画像上で検出された複数の最大相関領域間の相対位置関係との類似度に応じて当該一方の指紋画像と他方の指紋画像との照合一致/不一致を判定するので、より高精度に入力指紋画像と登録指紋画像との照合判定を行うことができる。
【0019】
よって本発明によれば、画質の悪い入力指紋画像によって照合処理に悪影響が及ぶのを防止しつつ、指紋の経時変化による本人拒否などの誤判定をも防止することが可能になる指紋照合装置、指紋照合処理プログラム、および指紋照合方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係る指紋登録・照合装置の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0022】
この指紋登録・照合装置は、制御部(CPU)11、記憶装置12、RAM13、イメージ読み取り装置14、表示部15、入力部16、記憶媒体読み取り部18、伝送制御部19より構成され、バス17を介して相互に接続されている。
【0023】
制御部(CPU)11は、入力部12からの入力信号に応じて、記憶装置12に予め記憶されている装置制御プログラム、あるいはフロッピディスクFDなどの外部記憶媒体18aからフロッピディスクドライブFDDなどの記憶媒体読み取り部18を介して記憶装置12に読み込まれた入力指紋画像の画質評価処理プログラムや指紋登録・照合処理プログラム、あるいは外部のコンピュータ端末(プログラムサーバ20a)の記憶装置20bから通信ネットワーク20を経由し伝送制御部19を介して記憶装置12に読み込まれた入力指紋画像の画質評価処理プログラムや指紋登録・照合処理プログラムを起動させ、RAM13をワークメモリとして回路各部の動作を制御する。
【0024】
記憶装置12は、フラッシュメモリなど半導体メモリのROMやハードディスク装置HD等で構成し、本登録・照合装置の電源投入直後に制御部(CPU)11により読み出される前述の装置制御プログラムを予め格納している。
【0025】
RAM13は、前述の装置制御プログラムを実行する際に制御部(CPU)11が使用するワークメモリである。
【0026】
イメージ読み取り装置14は、被験者(本人)の指紋画像を登録指紋画像や照合指紋画像として取得(採取)するための装置であり、例えば、イメージスキャナ装置やCCD(電荷結合素子)などのイメージセンサである。
【0027】
表示部15は、入力指紋画像の画質の判定結果や登録指紋画像と照合指紋画像との照合の判定結果を表示する、例えばCRTや液晶などといったディスプレイ装置である。
【0028】
入力部16は、本登録・照合装置の使用者が指紋画像の取得指示や後述の指紋登録・照合処理の開始を制御部(CPU)11に指示するための、例えばキーボード装置などの入力装置である。
【0029】
図2は、前記指紋登録・照合装置のRAM13に確保されるデータメモリを示す図である。
【0030】
RAM13には、指紋登録・照合処理を実行する際に必要な各種データを記憶するためのエリアとして、入力指紋画像メモリ13a、エッジ抽出画像メモリ13b、画像中心メモリ13c、画像重心メモリ13d、重心ずれ量メモリ13e、ずれ量既定値メモリ13f、指紋切り出し画像メモリ13g、矩形評価マスクメモリ13h、マスク内平均濃度メモリ13i、マスク内濃度既定値メモリ13j、NGマスク数メモリ13k、NGマスク既定値メモリ13l、登録指紋画像メモリ13m、照合指紋画像メモリ13n、基準マスク領域メモリ13o、最大相関領域メモリ13p、照合類似度メモリ13q、類似度既定値メモリ13r、照合判定結果メモリ13sなどが確保される。
【0031】
図3は、前記指紋登録・照合装置における入力指紋画像G(13a)と矩形の指紋切り出し画像Go(13g)との関係および当該指紋切り出し画像Go(13g)と複数の矩形評価マスクMk(13h)との関係を示す図である。
【0032】
前記RAM13に確保した入力指紋画像メモリ13aには、イメージ読み取り装置14により読み取られた被験者の入力指紋画像データG(図3(A)参照)が多階調画像として一時記憶される。
【0033】
エッジ抽出画像メモリ13bには、前記入力採取指紋画像データGに対する例えば一次微分計算や重み付け計算(局所積和演算)に基づき生成されたエッジ抽出画像データGEが記憶される。このエッジ抽出画像GEとは、入力指紋画像データGのエッジが強調されたものである。
【0034】
画像中心メモリ13cには、前記エッジ抽出画像データGEの全画像領域の中心位置(Cx,Cy)が記憶される。
【0035】
画像重心メモリ13dには、前記エッジ抽出画像データGEに基づき計算された入力指紋画像Gの重心位置(Gx,Gy)が記憶される。
【0036】
重心ずれ量メモリ13eには、前記エッジ抽出画像データGEの画像中心位置(Cx,Cy)および画像重心位置(Gx,Gy)に基づき計算された画像重心のずれ量(Δx,Δy)が記憶される。
【0037】
ずれ量既定値メモリ13fには、前記エッジ抽出画像データGEにおける重心ずれ量(Δx,Δy)の許容閾値であるずれ量既定値(THx,THy)が予め設定記憶される。
【0038】
指紋切り出し画像メモリ13gには、図3(A)に示すように、前記入力指紋画像Gから前記画像重心位置(Gx,Gy)を中心として矩形に切り出された指紋切り出し画像Goが記憶される。
【0039】
矩形評価マスクメモリ13hには、図3(B)に示すように、前記指紋切り出し画像Goの各部の画質を評価する単位評価領域をマス目状に設定するための矩形評価マスクMk(k=0〜m)が予め記憶される。
【0040】
この評価マスクMkは、例えば前記指紋切り出し画像Goに対応する領域のエッジ抽出画像データGEに対し、それぞれその画像中心位置(Cx,Cy)を基準にして配置され、k(M0〜M24)個の評価領域を設定する。
【0041】
マスク内平均濃度メモリ13iには、前記エッジ抽出画像データGEに対して設定された各矩形評価マスクMk毎に当該評価マスクMk内に含まれる各画素値(画像濃度)の平均値AVEi(i=0〜m)が計算されて記憶される。
【0042】
マスク内濃度既定値メモリ13jには、前記エッジ抽出画像データGEの各矩形評価マスクMkにおける濃度平均値AVEiからそこでの指紋エッジの含有量(OK/NG)を判定するための既定の閾値THAVEが予め記憶される。
【0043】
つまり、エッジ抽出画像データGEの各矩形評価マスクMkにおいて、その濃度平均値AVEiが既定閾値THAVE以上(AVEi≧THAVE)の場合にはOKマスクと判定され、既定閾値THAVE未満(AVEi<THAVE)の場合にはNGマスクと判定される。
【0044】
NGマスク数メモリ13kには、前記エッジ抽出画像データGEの各矩形評価マスクMkにおける前記NGマスクの合計数NGMkが記憶される。
【0045】
NGマスク既定値メモリ13lには、前記入力指紋画像データGの画質について登録指紋画像Anや照合指紋画像Bとして不適切な指紋画像であるかを判定するための前記NGマスク数NGMkの許容閾値であるNGマスク既定値THNGが予め設定記憶される。
【0046】
図4は、前記指紋登録・照合装置の指紋照合処理に伴う照合指紋画像B上での基準マスク領域Bjの配置位置分布と登録指紋画像An上での最大相関領域Ajの検出位置分布との対比状態を示す図である。
【0047】
登録指紋画像メモリ13mには、前記NGマスク数NGMkがNGマスク既定値THNG未満(NGMk<THNG)で例えば指紋稜線のかすれ・つぶれを含まない指紋画像データと判定されるか、または前記エッジ抽出画像データGEにおける重心ずれ量(Δx,Δy)が既定値(THx,THy)以内(|Δx|≦THx,|Δy|≦THy)で読み取りずれを含まない指紋画像データと判定された画質評価の良好な被験者の3つの入力指紋画像データGが、登録指紋画像データA1,A2,A3として記憶される。
【0048】
照合指紋画像メモリ13nには、前記登録指紋画像データA1,A2,A3と同様に画質評価されて良好な画質であると判定された照合すべき被験者の入力指紋画像データGが、照合指紋画像データBとして記憶されるもので、この照合指紋画像データBは、前記登録指紋画像メモリ13mに記憶登録された登録指紋画像データAnの画素数,画素ピッチに合わせて正規化されて記憶される。
【0049】
基準マスク領域メモリ13oには、前記照合指紋画像メモリ13nに記憶された照合指紋画像データBに対し、図4(A)に示すように、テンプレートとして定義された複数の矩形の基準マスク領域Bj[j=0,1,…,N]それぞれの定義位置を示す座標データが記憶される。
【0050】
最大相関領域メモリ13pには、前記照合指紋画像メモリ13nに記憶された照合指紋画像データBに対し複数の基準マスク領域Bjがテンプレートとして定義された際に、図4(B)に示すように、そのそれぞれの部分画像と最大の相関係数が算出される前記登録指紋画像データAn上での複数の矩形領域Ajが検出され、この登録指紋画像データA上での複数の検出矩形領域(最大相関領域)Ajそれぞれの位置を示す座標データが記憶される。
【0051】
照合類似度メモリ13qには、前記照合指紋画像データB上に配置された複数の基準マスク領域Bj間の相対位置関係と前記登録指紋画像データAn上にて検出された複数の最大相関領域Aj間の相対位置関係との比較に基づき計算された当該照合指紋画像データBの登録指紋画像データAnに対する類似度Rが記憶される。
【0052】
類似度既定値メモリ13rには、前記類似度Rによって照合指紋画像Bが登録指紋画像Anと一致しているか不一致であるかを判定するための既定の閾値THRが予め設定記憶される。
【0053】
照合判定結果メモリ13sには、前記基準マスク領域メモリ13oに記憶された照合指紋画像データBに対しての複数の基準マスク領域Bj位置の相互位置関係と、前記最大相関領域メモリ13pに記憶された照合指紋画像データAn上での複数の最大相関領域Aj位置の相互位置関係との相違に応じて計算され前記照合類似度メモリ13qに記憶された照合類似度Rが、前記類似度既定値メモリ13rに記憶された閾値THR以上であるか未満であるかに応じて判定される照合指紋画像と登録指紋画像との一致/不一致の判定結果が記憶される。
【0054】
図5は、前記指紋登録・照合装置の指紋登録・照合処理プログラムの実行に伴う動作機能の構成を示すブロック図である。
【0055】
この指紋登録・照合装置における動作機能の機能ブロックでは、前記図1、図2における電子回路の対応構成部分を括弧書きの符号にして示す。
【0056】
指紋入力部21は、イメージ読み取り装置14や入力指紋画像メモリ13aを含んでなり、登録すべき指紋画像や照合すべき指紋画像の候補となる複数の指紋画像を多階調画像として入力する。
【0057】
この指紋入力部21により入力された入力指紋画像データGは、画質判断部22に与えられ、登録指紋画像や照合指紋画像としての画質適否の評価判定処理を経た後に登録指紋画像データAnまたは照合指紋画像データBとして登録指紋記憶部23(13m)または照合指紋記憶部24(13n)により記憶される。
【0058】
画質判断部22は、制御部(CPU)11、記憶装置12内の画質評価処理プログラム、エッジ抽出画像メモリ13b、画像中心メモリ13c、画像重心メモリ13d、重心ずれ量メモリ13e、ずれ量既定値メモリ13f、指紋切り出し画像メモリ13g、矩形評価マスクメモリ13h、マスク内平均濃度メモリ13i、マスク内濃度既定値メモリ13j、NGマスク数メモリ13k、NGマスク既定値メモリ13lを含んでなり、指紋入力部21から与えられた登録指紋候補画像や照合指紋候補画像としての入力指紋画像データGを対象に、画質適否の評価判定処理を実施する。
【0059】
指紋画像の登録処理において前記画質判断部22により画質OKと判定された入力指紋画像データGは、登録指紋画像データA1,A2,A3として登録指紋記憶部23に順次与えられ、登録指紋画像メモリ13mに記憶登録される。
【0060】
指紋画像の照合処理において前記画質判断部22により画質OKと判定された入力指紋画像データGは、照合指紋画像データBとして照合指紋記憶部24に与えられ、照合指紋画像メモリ13nに記憶される。
【0061】
この照合指紋記憶部24により記憶された照合指紋画像データBと前記登録指紋記憶部23により記憶登録された登録指紋画像データAnは、照合部25に与えられる。
【0062】
照合部25は、制御部(CPU)11、記憶装置12内の指紋照合処理プログラム、基準マスク領域メモリ13o、最大相関領域メモリ13p、照合類似度メモリ13q、類似度既定値メモリ13r、照合判定結果メモリ13sを含んでなる。
【0063】
この照合部25では、まず照合指紋画像データBに対し、複数の矩形基準マスク領域Bj[j=0,1,…,N(N:整数)](この場合N=8)]をテンプレートとして定義して配置する(図4(A)参照)。そして、この照合指紋画像データBに配置された基準マスク領域Bjそれぞれに対応する部分画像を、登録指紋画像データAn上で走査させながら当該各基準マスク領域Bj内の画素データとそれに対応する登録指紋画像データAn内の画素データとを用いて相関係数を計算し、その相関係数が最大となる複数の領域(最大相関領域)Ajを登録指紋画像データAn上から検出する(図4(B)参照)。
【0064】
そして、照合指紋画像データB上での基準マスク領域Bjそれぞれの位置を示す座標データと、登録指紋画像データAn上で検出された複数の最大相関領域Ajそれぞれの位置を示す座標データとに基づき、基準マスク領域Bjの配置位置分布(相互位置関係)と最大相関領域Ajの検出位置分布(相互位置関係)とを比較し、その相違から登録指紋画像と照合指紋画像との類似度を判定して同一性を評価する。そして、この照合部25により得られた登録指紋画像と照合指紋画像との同一性の判定評価結果は、結果報知部26に与えられて表示部15に表示される。
【0065】
図6は、前記指紋登録・照合装置の登録指紋記憶部23(13n)における3つの登録指紋画像データA1,A2,A3の記憶登録状態とその登録更新時の書き換え手順を示す図である。
【0066】
登録指紋画像メモリ13nには、3つの登録指紋画像データA1,A2,A3がFIFO形式で記憶登録される。
【0067】
指紋画像の照合処理に際しては最新の登録指紋画像3(A3)に対しての照合判定により不一致判定された場合に2番目の登録指紋画像2(A2)に対しての照合判定が実施され、さらに不一致判定された場合に3番目の登録指紋画像1(A1)に対しての照合判定が実施されるもので、3つの登録指紋画像データA3→A2→A1の全てについて不一致判定された場合に、照合指紋画像データBは照合不一致として報知される。
【0068】
また、3つの登録指紋画像データA3→A2→A1の何れか1つについて一致判定された場合には、当該一致判定された照合指紋画像データBが最新の登録指紋画像データA3として登録指紋画像メモリ13mに登録更新され、これまでの最も古い3番目の登録指紋画像1(A1)が削除されてその順番が書き換えられる。
【0069】
次に、前記構成による指紋登録・照合装置における入力指紋画像Gの画質評価を伴う指紋登録・照合機能について説明する。
【0070】
図7は、前記指紋登録・照合装置における入力指紋画像Gの画質評価処理を示すフローチャートである。
【0071】
この入力指紋画像Gの画質評価処理は、後述の指紋画像登録(図8参照)および指紋画像照合処理(図9参照)のそれぞれにおいて当該入力指紋画像Gが登録指紋画像Anや照合指紋画像Bとして適切な画質であるか否かを判定するために実施される。
【0072】
イメージ読み取り装置14により被験者の指紋画像が読み取られ、図3(A)に示すように、入力指紋画像データGとして入力指紋画像メモリ13aに記憶されると、図7における画質評価処理が起動される。
【0073】
この画質評価処理では、まず、入力指紋画像メモリ13aに記憶された入力指紋画像データG(図3(A)参照)のエッジが強調されたエッジ抽出画像データGEが生成され、エッジ抽出画像メモリ13bに記憶される(ステップS1)。
【0074】
また、前記エッジ抽出画像データGEに基づき、入力指紋画像(G)の重心位置(Gx,Gy)が算出され、画像重心メモリ13dに記憶されると共に、画像中心メモリ13cに記憶されている全画像領域の中心位置(Cx,Cy)に基づき、画像重心のずれ量(Δx,Δy)が算出され、重心ずれ量メモリ13eに記憶される(ステップS2)。
【0075】
すると、前記入力指紋画像(G)の重心位置(Gx,Gy)を基準として指紋部分に対応した矩形領域が切り出され指紋切り出し画像Goとして指紋切り出し画像メモリ13gに記憶される(ステップS3)。
【0076】
そして、前記指紋切り出し画像Goに対して、図3(B)に示すように、矩形評価マスクメモリ13hに予め記憶されたマス目状の矩形評価マスクMkが、その画像中心位置(Cx,Cy)を基準にして配置され、各評価マスクMk毎に当該評価マスクMk内に含まれる各画素値(画像濃度)の平均値AVEiが算出され、マスク内平均濃度メモリ13iに記憶される(ステップS4)。
【0077】
すると、前記指紋切り出し画像Goの各評価マスクMkにおいて、その濃度平均値AVEiがマスク内濃度既定値メモリ13jに予め記憶された既定閾値THAVE未満(AVEi<THAVE)であると判断されるNGマスク数NGMkがカウントされNGマスク数メモリ13kに記憶される(ステップS5)。
【0078】
そして、このNGマスク数メモリ13kに記憶されたNGマスク数NGMkがNGマスク既定値メモリ13lに予め記憶されたNGマスク既定値THNG未満(NGMk<THNG)であると判断されることで今回の入力指紋画像データGがかすれ・つぶれを含まない適切な画質の指紋画像であると判定されるか、または前記重心ずれ量メモリ13eに記憶された画像重心のずれ量(Δx,Δy)がずれ量既定値メモリ13fに予め記憶された許容の閾値(THx,THy)以下であると判断されることで今回の入力指紋画像データGが読み取りずれのない適切な画質の指紋画像であると判定されるか、またはそうでない不適切な画質の指紋画像であるかが判断される(ステップS6)。
【0079】
ここで、今回の入力指紋画像データGが適切な画質の指紋画像であると判定された場合には、画質評価判定OKが通知されて指紋画像の読み取りOKを示すメッセージが表示部15に表示される(ステップS6→S7)。
【0080】
一方、今回の入力指紋画像データGが不適切な画質の指紋画像であると判定された場合には、画質評価判定NGが通知されて指紋画像の読み取りNGを示すメッセージが表示部15に表示され、被験者に対し指紋画像の再入力が促される(ステップS6→S8)。
【0081】
図8は、前記指紋登録・照合装置による指紋画像登録処理を示すフローチャートである。
【0082】
イメージ読み取り装置14により被験者(本人)の指紋画像が読み取られ、図3(A)に示すように、入力指紋画像データGとして入力指紋画像メモリ13aに記憶されると(ステップT1)、前記図7における画質評価処理に移行されて当該入力指紋画像データGが適切な画質の指紋画像であるか否かの評価判定処理が実施され(ステップTS)、画質評価の判定OKが通知されたか、または判定NGが通知されたか判断される(ステップT2)。
【0083】
ここで、画質評価判定NGが通知された場合には、指紋画像の読み取りNGを示すメッセージが表示部15に表示され、被験者(本人)に対し指紋画像の登録のための再入力が促される(ステップT2→T1)。
【0084】
一方、画質評価判定OKが通知された場合には、今回の指紋画像の読み取りOKを示すメッセージが表示部15に表示されると共に、この画質評価判定OKと通知された入力指紋画像データGが既定データ数(本実施形態の場合は3データ)の登録用データ(A1,A2,A3)として採取済みであるか否か判断され(ステップT3)、既定データ数採取済みでないと判断された場合には、前記指紋データの採取処理が繰り返され(ステップT3→T1)、被験者(本人)の指紋画像が繰り返し入力されて前記画質評価処理が繰り返される(ステップTS)。
【0085】
そして、前記画質評価判定OKと通知された入力指紋画像データGが既定データ数(本実施形態の場合は3データ)の登録用データ(A1,A2,A3)として採取済みであると判断された場合には、当該画質OK判定された3つの入力指紋画像データG1,G2,G3がそれぞれ登録指紋画像データA1,A2,A3として、FIFO形式の登録指紋画像メモリ13m(図6参照)に記憶登録される(ステップT3→T4)。
【0086】
このように、被験者(本人)の入力指紋画像データGに対し、画質判断部22において画質評価処理を実施することで、かすれ・つぶれまたは採取ずれを含まない適切な画質の入力指紋画像データGを登録指紋画像データAnとして登録することができる。
【0087】
図9は、前記指紋登録・照合装置による指紋画像照合処理を示すフローチャートである。
【0088】
イメージ読み取り装置14により被験者の指紋画像が読み取られ、図3(A)に示すように、入力指紋画像データGとして入力指紋画像メモリ13aに記憶されると(ステップP1)、前記図7における画質評価処理に移行されて当該入力指紋画像データGが適切な画質の指紋画像であるか否かの評価判定処理が実施され(ステップPS)、画質評価の判定OKが通知されたか、または判定NGが通知されたか判断される(ステップP2)。
【0089】
ここで、画質評価判定NGが通知された場合には、指紋画像の読み取りNGを示すメッセージが表示部15に表示され、被験者に対し指紋画像の照合のための再入力が促される(ステップP2→P1)。
【0090】
一方、画質評価判定OKが通知された場合には、今回の指紋画像の読み取りOKを示すメッセージが表示部15に表示されると共に、当該入力指紋画像データGが照合指紋画像データBとして照合指紋画像メモリ13nに記憶された後、登録指紋画像メモリ13m(図6参照)に記憶されている最新の登録指紋画像データA3との間での照合処理が実施される(ステップP2→P3)。
【0091】
すなわち、この照合処理(ステップP3)では、まず、図4(A)に示すように、照合指紋画像メモリ13nに記憶された照合指紋画像データBに対して、基準マスク領域メモリ13oに記憶定義されている基準マスク情報に基づき、当該照合指紋画像Bの重心位置(Gx,Gy)を基準にした9つの基準マスク領域B0,B1,…,B8が配置される。そして、この照合指紋画像B上での9つの基準マスク領域B0,B1,…,B8それぞれの部分画像に対して、登録指紋画像メモリ13mに記憶されている先頭(最新)の照合指紋画像A3上で最大の相関係数が算出される各最大相関(位置)領域A0,A1,…,A8が、各基準マスク毎に、図4(B)に示すように検出され最大相関領域メモリ13pに記憶される。すると、照合指紋画像Bに配置した基準マスク領域B0,B1,…,B8相互間の位置関係XYB1,…,XYB8と、登録指紋画像A3上で検出された最大相関(位置)領域A0,A1,…,A8相互間の位置関係XYA1,…,XYA8が算出され、各位置関係XYB:XYAの類似度Rが算出されて照合類似度メモリ13qに記憶される(ステップP3)。
【0092】
すると、前記照合類似度メモリ13qに記憶された照合類似度R(位置ずれ「小」→類似度「大」)が類似度既定値メモリ13rに予め設定された閾値THR以上であるか否か判断され、登録指紋画像A3に対する照合指紋画像Bの一致判定、または不一致判定がなされる(ステップP4)。
【0093】
ここで、前記照合類似度Rが予め設定された閾値THR以上でないと判断され、照合指紋画像Bの最新の登録指紋画像A3に対する不一致判定がなされた場合には、登録指紋画像メモリ13mに用意されている3つの登録指紋画像A1,A2,A3の全てについて照合処理(3回)を行ったか否か判断される(ステップP4→P5)。
【0094】
そしてこの時点で、登録指紋画像メモリ13mに用意されている3つの登録指紋画像A1,A2,A3に基づいた3回の照合処理が終了していないと判断された場合には、その2番目の登録指紋画像データA2との間での照合処理が前記同様に実施される(ステップP5→P3)。
【0095】
そして、この2番目の登録指紋画像データA2に対しての照合指紋画像データBの照合類似度Rも予め設定された閾値THR以上でないと判断された場合には、さらに3番目の登録指紋画像データA1との間での照合処理が前記同様に実施される(ステップP4→P5→P3)。
【0096】
ステップP4において、3つの登録指紋画像データA3,A2,A1の何れかに対しての照合指紋画像データBの照合類似度Rが予め設定された閾値THR以上であると判断され、当該照合指紋画像Bの登録指紋画像Anに対する一致判定がされた場合には、照合OKのメッセージが表示部15に表示される(ステップP4→P6)。
【0097】
そして、今回照合一致判定された照合指紋画像データBが先頭(最新)の登録指紋画像データA1として図6に示すように登録指紋画像メモリ13mに追加記憶されると共に、これまでの3番目の登録指紋画像データA1が削除されて更新される(ステップP7)。
【0098】
一方、前記ステップP5において、登録指紋画像メモリ13mに用意されている3つの登録指紋画像A1,A2,A3に基づいた3回の照合処理が何れも照合不一致のまま終了したと判断された場合には、当該照合不一致のメッセージが表示部15に表示される(ステップS5→P8)。
【0099】
したがって、前記構成の指紋登録・照合装置における入力指紋画像Gの画質評価を伴う指紋登録・照合・更新機能によれば、被験者(本人)の入力指紋画像データGに対し画質評価処理を実施することで適切な画質の3つの入力指紋画像データG1,G2,G3を登録指紋画像データA1,A2,A3としてFIFO形式で記録登録すると共に、照合すべき入力指紋画像データGをも画質評価して適切な画質の照合指紋画像データBとして読み込み、最新の登録指紋画像A3から順次古い登録指紋画像A2→A1の何れかに対し照合一致した場合には、当該照合一致判定された照合指紋画像データBを最新の登録指紋画像データA1としてFIFO形式で登録更新するようにしたので、画質の悪い入力指紋画像Gによって照合処理に悪影響が及ぶのを防止でき、しかも指紋の経時変化による本人拒否などの誤判定をも防止することが可能になる。
【0100】
(他の実施形態)
なお、前記実施形態における入力指紋画像Gの画質評価処理(図7参照)では、イメージ読み取り装置14により読み取られた入力指紋画像データGについて、そのままの画像データでもって画質評価処理(ステップS1〜S8)に移行して画質のOK/NG判定を実施する構成としたが、次の図10に示すように、図7における画質表示処理(ステップSS)に移行する以前に、イメージ読み取り装置14により読み取られた入力指紋画像データGについて(ステップS00)、ガウシアンフィルタ処理(LPF)(ステップS01)とラプラシアンフィルタ処理(HPF)(ステップS02)との組合せによる簡易的な帯域通過フィルタ処理を予め実施しておくことにより、入力指紋画像Gに経時変化による稜線のつぶれ・かすれあるいは傷などが生じている場合の照合処理への悪影響を軽減することができる。
【0101】
図10は、前記指紋登録・照合装置における入力指紋画像Gの他の実施形態による画質評価処理を示すフローチャートである。
【0102】
また、前記実施形態の指紋画像照合処理では、照合指紋画像データBに対して複数の基準マスク領域Bjを配置し、これの最大相関領域Ajを登録指紋画像データAn上から検出して、当該Aj:Bj相互の領域分布の比較から登録:照合指紋画像の同一性を評価する構成としたが、これとは逆に、複数の基準マスク領域Ajを登録指紋画像データAn上に配置した後に、これの最大相関領域Bjを照合指紋画像データB上から検出して当該登録:照合指紋画像の同一性を評価する構成としてもよい。
【0103】
なお、前記各実施形態において記載した手法、すなわち、図7のフローチャートに示す画質評価処理、図8のフローチャートに示す指紋画像登録処理、図9のフローチャートに示す指紋画像照合処理、図10のフローチャートに示す他の実施形態の画質評価処理などの各手法は、コンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶媒体18aに格納して配布することができる。そして、指紋・登録照合装置のコンピュータは、この外部記憶媒体18aに記憶されたプログラムを記憶装置12に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した入力指紋画像Gの画質評価を伴う指紋登録・照合・更新機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0104】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワーク(公衆回線)20上を伝送させることができ、このネットワーク20に接続された指紋登録・照合装置の伝送制御部19によって前記のプログラムデータを取り込み、前述した入力指紋画像Gの画質評価を伴う指紋登録・照合・更新機能を実現することもできる。
【0105】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の実施形態に係る指紋登録・照合装置の電子回路の構成を示すブロック図。
【図2】前記指紋登録・照合装置のRAM13に確保されるデータメモリを示す図。
【図3】前記指紋登録・照合装置における入力指紋画像G(13a)と矩形の指紋切り出し画像Go(13g)との関係および当該指紋切り出し画像Go(13g)と複数の矩形評価マスクMk(13h)との関係を示す図。
【図4】前記指紋登録・照合装置の指紋照合処理に伴う照合指紋画像B上での基準マスク領域Bjの配置位置分布と登録指紋画像An上での最大相関領域Ajの検出位置分布との対比状態を示す図。
【図5】前記指紋登録・照合装置の指紋登録・照合処理プログラムの実行に伴う動作機能の構成を示すブロック図。
【図6】前記指紋登録・照合装置の登録指紋記憶部23(13n)における3つの登録指紋画像データA1,A2,A3の記憶登録状態とその登録更新時の書き換え手順を示す図。
【図7】前記指紋登録・照合装置における入力指紋画像Gの画質評価処理を示すフローチャート。
【図8】前記指紋登録・照合装置による指紋画像登録処理を示すフローチャート。
【図9】前記指紋登録・照合装置による指紋画像照合処理を示すフローチャート。
【図10】前記指紋登録・照合装置における入力指紋画像Gの他の実施形態による画質評価処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0107】
11 …制御部(CPU)
12 …記憶装置
13 …RAM
13a…入力指紋画像メモリ(G)
13b…エッジ抽出画像メモリ(GE)
13c…画像中心メモリ(Cx,Cy)
13d…画像重心メモリ(Gx,Gy)
13e…重心ずれ量メモリ(Δx,Δy)
13f…ずれ量既定値メモリ(THx,THy)
13g…指紋切り出し画像メモリ(Go)
13h…矩形評価マスクメモリ(Mk)
13i…マスク内平均濃度メモリ(AVEi)
13j…マスク内濃度既定値メモリ(THAVE)
13k…NGマスク数メモリ(NGMk)
13l…NGマスク既定値メモリ(THNG)
13m…登録指紋画像メモリ(A1,A2,A3)
13n…照合指紋画像メモリ(B)
13o…基準マスク領域メモリ(Bj)
13p…最大相関領域メモリ(Aj)
13q…照合類似度メモリ(R)
13r…類似度既定値メモリ(THR)
13s…照合判定結果メモリ
14 …イメージ読み取り装置
15 …表示部
16 …入力部
17 …バス
18 …記憶媒体読み取り部
18a…外部記憶媒体
19 …伝送制御部
20 …ネットワーク
20a…プログラムサーバ(外部のコンピュータ端末)
20b…外部端末の記憶装置
21 …指紋入力部
22 …画質判断部
23 …登録指紋記憶部
24 …照合指紋記憶部
25 …照合部
26 …結果報知部




 

 


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