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発明の名称 無線通信媒体及び無線通信装置並びに無線通信システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−34711(P2007−34711A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−217498(P2005−217498)
出願日 平成17年7月27日(2005.7.27)
代理人 【識別番号】100104503
【弁理士】
【氏名又は名称】益田 博文
発明者 近藤 義之
要約 課題
簡単な回路構成で、ユーザの利便性を向上できる無線通信媒体及び無線通信装置並びに無線通信システムを提供する。

解決手段
ICカード200と、このICカード200に対し電力を供給するとともに情報の送受信を行う無線通信装置300とを有する無線通信システム100であって、無線通信装置300側のデータコイル305A,305Bを対向面303を略二分する直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、ICカード200側のデータコイル205を上記線対称位置の双方に設けたデータコイル305A,305Bのうちのいずれかに対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】
電力が供給される受電部及び情報の送受を行う媒体側情報送受部を配置するための媒体側配置面を備えた無線通信媒体と、
前記受電部に対し電力を供給する給電部及び前記媒体側情報送受部と情報の送受を行う装置側情報送受部を配置するための装置側配置面を備えた無線通信装置とからなり、前記媒体側配置面と前記装置側配置面とを対向させて前記無線通信媒体と無線通信装置との間で通信を行なう無線通信システムであって、
前記媒体側情報送受部又は前記装置側情報送受部のうち一方の情報送受部を、前記媒体側配置面又は装置側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、前記媒体側情報送受部又は前記装置側情報送受部のうち他方の情報送受部を、前記線対称位置の双方に設けた一方の情報送受部のうちのいずれかの情報送受部に対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設けるか、
若しくは、
前記給電部又は前記受電部のうち一方を、前記媒体側配置面又は装置側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、前記給電部又は前記受電部のうち他方を、前記線対称位置の双方に設けた給電部又は受電部のうち一方のいずれかに対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の無線通信システムにおいて、
前記装置側情報送受部を、前記装置側配置面上の前記通信媒体と対向する対向部を略二分する第1の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、前記媒体側情報送受部を、前記線対称位置の双方に設けた装置側情報送受部のうちのいずれかに対し通信時に対向する位置に設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項3】
請求項2記載の無線通信システムにおいて、
前記給電部を前記線対称位置の双方に設けた装置側情報送受部間の中間位置に設けるとともに、前記受電部を通信時に前記給電部に対向する位置に設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項4】
請求項2又は3記載の無線通信システムにおいて、
前記装置側情報送受部を、その前記第1の直線方向長さがその前記第1の直線と略直角となる方向長さよりも長くなるように設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項5】
請求項4記載の無線通信システムにおいて、
前記装置側情報送受部を、前記第1の直線と略直角な第2の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、その前記第2の直線方向長さがその前記第1の直線方向長さよりも長くなるようにそれぞれ設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項6】
請求項1記載の無線通信システムにおいて、
前記媒体側情報送受部を、前記媒体側配置面を略二分する第3の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、前記装置側情報送受部を、前記線対称位置の双方に設けた媒体側情報送受部のうちのいずれかに対し通信時に対向する位置に設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項7】
請求項6記載の無線通信システムにおいて、
前記受電部を前記線対称位置の双方に設けた媒体側情報送受部間の中間位置に設けるとともに、前記給電部を通信時に前記受電部に対向する位置に設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項8】
請求項6又は7記載の無線通信システムにおいて、
前記媒体側情報送受部を、その前記第3の直線方向長さがその前記第3の直線と略直角となる方向長さよりも長くなるように設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項9】
請求項8記載の無線通信システムにおいて、
前記媒体側情報送受部を、前記第3の直線と略直角な第4の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、その前記第4の直線方向長さがその前記第3の直線方向長さよりも長くなるようにそれぞれ設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項記載の無線通信システムにおいて、
前記給電部を前記装置側配置面の対向部の面中心部に設けるとともに、前記受電部を通信時に前記給電部に対向する位置に設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項記載の無線通信システムにおいて、
前記装置側配置面の対向部に、通信時の前記無線通信媒体の対向位置を案内するガイド手段を設けたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項記載の無線通信システムにおいて、
前記受電部の媒体側配置面方向寸法を前記給電部の装置側配置面方向寸法より大きく構成したことを特徴とする無線通信システム。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項記載の無線通信システムにおいて、
前記装置側情報送受部が送信状態になると前記媒体側情報送受部が受信状態に切り替わり、前記装置側情報送受部が受信状態になると前記媒体側情報送受部が送信状態に切り替わるように、前記媒体側情報送受部と前記装置側情報送受部とを連携して制御する連携制御手段を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか1項記載の無線通信システムにおいて、
前記無線通信装置は、前記装置側情報送受部の送信状態と受信状態を切り替える第1切替手段を有し、前記無線通信媒体は、前記媒体側情報送受部の送信状態と受信状態を切り替える第2切替手段を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1項記載の無線通信システムにおいて、
前記無線通信媒体は、前記装置側情報送受部と前記媒体側情報送受部との間で送受される情報に関連する表示を行う表示手段を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項16】
請求項15記載の無線通信システムにおいて、
前記無線通信装置は、前記電源から前記給電部及び前記受電部を介して前記表示手段に供給される電力を制御する電力制御手段を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項17】
無線通信媒体に対し電源電力を供給するとともに、前記無線通信媒体と情報の送受を行う無線通信装置であって、
前記無線通信媒体の受電部に対し電力を供給する給電部、及び前記無線通信媒体の媒体側情報送受部と情報の送受を行う装置側情報送受部を、通信時に前記無線通信媒体側に対向される装置側配置面に備え、
前記給電部又は前記装置側情報送受部を、前記装置側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けたことを特徴とする無線通信装置。
【請求項18】
無線通信装置から電源電力が供給されるとともに、前記無線通信装置と情報の送受を行う無線通信媒体であって、
前記無線通信装置の給電部から電力が供給される受電部及び前記無線通信装置の装置側情報送受部と情報の送受を行う媒体側情報送受部を、通信時に前記無線通信装置側に対向される媒体側配置面に備え、
前記受電部又は前記媒体側情報送受部を、前記媒体側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けたことを特徴とする無線通信媒体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカード等の無線通信媒体及びこの無線通信媒体に対し情報の書込み・読出しや電力供給を行う無線通信装置、並びにこれらを有する無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばICカード等の無線通信媒体と、この無線通信媒体に対し情報の書込み・読出しや電力供給を行うリーダ/ライタ等の無線通信装置とを有する無線通信システムにおいては、無線通信媒体への動作電力の供給や情報の送受信を行うために多くの方式やシステムが開発され、広く実用化されている。電力供給や情報の送受の方式としては、コネクタ等を用いる接触方式や、コイルを用いる電磁結合方式、光方式、あるいは電波方式等の非接触方式がある。
【0003】
一般に、上記電磁結合方式による無線通信システムにおいては、通信時に無線通信装置と無線通信媒体とが対向配置される。このとき、無線通信装置における無線通信媒体と対向する対向面には、その中央部に給電用パワーコイル、一方側に送信データコイル、他方側に受信データコイルが配置され、無線通信媒体における無線通信装置と対向する対向面には、その中央部に受電用パワーコイル、一方側に受信データコイル、他方側に送信データコイルが配置されている。その結果、通信時には、無線通信装置の給電用データコイルと無線通信媒体の受電用データコイル、無線通信装置の送信データコイルと無線通信媒体の受信データコイル、及び無線通信装置の受信データコイルと無線通信媒体の送信データコイルとが対向配置される。これにより、無線通信装置側からの電源電力が無線通信媒体に供給される一方、無線通信装置と無線通信媒体との間で情報の送受が行われる。
【0004】
上記構成の電磁結合方式による無線通信システムとしては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。この従来技術では、無線通信媒体(可搬情報記録媒体)の無線通信装置(装置本体)に対する対向状態(対向面が表か裏か)を検出する表裏センサと、この表裏センサからの検出信号に基づいて無線通信装置側又は無線通信媒体側の送信データコイルと受信データコイルのチャンネルを切り替える切替手段とが設けられている。これにより、通信時に無線通信媒体をその対向面の一方側と他方側が反対となるように表裏反対として無線通信装置と対向配置させた場合であっても、切替手段により無線通信装置側又は無線通信媒体側の送信データコイルと受信データコイルを切り替えることによって、無線通信装置と無線通信媒体との間で送信データコイルと受信データコイルとを対向させることができる。したがって、無線通信媒体への電力供給及び情報の送受信を行うことが可能な無線通信媒体と無線通信装置との対向配置態様の自由度を増加でき、無線通信媒体を利用するユーザの利便性を向上できるようになっている。
【0005】
【特許文献1】特許第3491931号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、上記従来技術の無線通信システムにおいては無線通信媒体を表裏反対とした場合にも情報の送受信等が可能であり、ユーザの利便性を向上できる。しかしながら、そのために表裏センサを設けると共に、この表裏センサからの検出信号に基づいて無線通信装置側又は無線通信媒体側の送信データコイルと受信データコイルのチャンネルを切り替えるための回路構成が必要となる。そのため、回路構成が複雑となる。
【0007】
本発明の目的は、簡単な回路構成で、ユーザの利便性を向上できる無線通信媒体及び無線通信装置並びに無線通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1発明は、電力が供給される受電部及び情報の送受を行う媒体側情報送受部を配置するための媒体側配置面を備えた無線通信媒体と、前記受電部に対し電力を供給する給電部及び前記媒体側情報送受部と情報の送受を行う装置側情報送受部を配置するための装置側配置面を備えた無線通信装置とからなり、前記媒体側配置面と前記装置側配置面とを対向させて前記無線通信媒体と無線通信装置との間で通信を行なう無線通信システムであって、前記媒体側情報送受部又は前記装置側情報送受部のうち一方の情報送受部を、前記媒体側配置面又は装置側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、前記媒体側情報送受部又は前記装置側情報送受部のうち他方の情報送受部を、前記線対称位置の双方に設けた一方の情報送受部のうちのいずれかの情報送受部に対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設けるか、若しくは、前記給電部又は前記受電部のうち一方を、前記媒体側配置面又は装置側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、前記給電部又は前記受電部のうち他方を、前記線対称位置の双方に設けた給電部又は受電部のうち一方のいずれかに対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設けたことを特徴とする。
【0009】
本願第1発明においては、無線通信装置と無線通信媒体(例えばICカード等)との通信時には、無線通信装置側からの電源電力をその給電部から無線通信媒体の受電部を介して供給する一方、無線通信装置の装置側情報送受部と無線通信媒体の媒体側情報送受部との間で情報の送受を行う。この無線通信装置から無線通信媒体への電力供給及び相互間の情報の送受信は、給電部と受電部、及び装置側情報送受部と媒体側情報送受部とが対向配置されることによりそれぞれ行われる。
【0010】
ここで、本願第1発明においては、媒体側情報送受部又は装置側情報送受部のうち一方の情報送受部を、媒体側配置面又は装置側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、媒体側情報送受部又は装置側情報送受部のうち他方の情報送受部を、上記線対称位置の双方に設けた一方の情報送受部のうちのいずれかの情報送受部に対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設ける。これにより、給電部及び受電部については上記2箇所(線対称位置の双方)に設けた情報送受部間の中間位置及びそれに対応する位置に設けることで、通信時に無線通信媒体の媒体側配置面と無線通信装置の装置側配置面とを対向配置させる際に、上記2箇所に設けた一方の情報送受部の対称位置関係に対応するように無線通信媒体を表裏反対とした場合であっても、給電部と受電部、及び上記2箇所に設けた一方の情報送受部のうちの少なくとも1つと他方の情報送受部とを対向させることが可能となる。
【0011】
また本願第1発明においては、給電部又は受電部のうち一方を、媒体側配置面又は装置側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、給電部又は受電部のうち他方を、上記線対称位置の双方に設けた給電部又は受電部のいずれかに対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設ける。これにより、媒体側情報送受部及び装置側情報送受部については上記2箇所(線対称位置の双方)に設けた給電部又は受電部のうち一方の中間位置及びそれに対応する位置に設けることで、通信時に無線通信媒体の媒体側配置面と無線通信装置の装置側配置面とを対向配置させる際に、上記2箇所に設けた給電部又は受電部の対称位置関係に対応するように無線通信媒体を表裏反対とした場合であっても、媒体側情報送受部と装置側情報送受部、及び上記2箇所に設けた給電部又は受電部のうち一方の少なくとも1つと給電部又は受電部のうち他方とを対向させることが可能となる。
【0012】
以上のように、本願第1発明によれば、通信時に無線通信媒体を所定の方向に表裏反対としても、給電部と受電部、及び情報送受部を対向させることができ、無線通信装置から無線通信媒体への電力供給及び情報の送受信を行うことができる。これにより、無線通信媒体への電力供給及び情報の送受信を行うことが可能な無線通信媒体と無線通信装置との対向配置態様の自由度を増加でき、無線通信媒体(例えばICカード等)を利用するユーザの利便性を向上できる。一方で、例えば無線通信媒体の表裏を検出して送信・受信回路を切り替えるといった構成が不要となり、回路構成を単純化することができる。したがって、簡単な回路構成で、ユーザの利便性を向上することができる。
【0013】
第2発明は、上記第1発明において、前記装置側情報送受部を、前記装置側配置面上の前記通信媒体と対向する対向部を略二分する第1の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、前記媒体側情報送受部を、前記線対称位置の双方に設けた装置側情報送受部のうちのいずれかに対し通信時に対向する位置に設けたことを特徴とする。
【0014】
これにより、通信時に無線通信媒体を第1の直線に平行な軸周りに回転させて表裏反対としても、第1の直線に対して線対称となる線対称位置の双方に設けた装置側情報送受部のいずれか1つと媒体側情報送受部とを対向させて、無線通信装置と無線通信媒体との間で情報の送受信を行うことができる。
【0015】
第3の発明は、上記第2発明において、前記給電部を前記線対称位置の双方に設けた装置側情報送受部間の中間位置に設けるとともに、前記受電部を通信時に前記給電部に対向する位置に設けたことを特徴とする。
【0016】
これにより、通信時に無線通信媒体を第1の直線に平行な軸周りに回転させて表裏反対としても、無線通信装置の給電部と無線通信媒体の受電部との位置関係は変わらず、給電部と受電部とを対向させて、無線通信装置から無線通信媒体へ電力を供給することができる。
【0017】
第4発明は、上記第2又は第3発明において、前記装置側情報送受部を、その前記第1の直線方向長さがその前記第1の直線と略直角となる方向長さよりも長くなるように設けたことを特徴とする。
【0018】
装置側情報送受部を装置側対向部を略二分する第1の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設け、媒体側情報送受部をその線対称位置に設けた装置側情報送受部のいずれか1つの対向位置に設ける場合、例えば無線通信媒体を上記第1の直線と通信対向時に直角となるもう一方の直線(第2の直線)に平行な軸周りに回転させて表裏反対とする場合、媒体側情報送受部がその回転軸上に位置していなければ、媒体側情報送受部の位置はその表裏回転動作によって上記第1の直線と略平行な方向に沿って移動する。
【0019】
このとき、本願第4発明においては、装置側情報送受部を第1の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に配置すると共に、それら装置側情報送受部をその第1の直線方向長さがその第1の直線と略直角となる方向長さよりも長くなるようにそれぞれ設ける。これにより、装置側情報送受部を、上記無線通信媒体の第2の直線に平行な軸周りの表裏回転動作に伴う媒体側情報送受部の移動範囲を包含するように配設することが可能となる。
【0020】
したがって、本願第4発明によれば、無線通信媒体を第1の直線と平行な軸周りに回転させて表裏反対とした場合のみでなく、第2の直線と平行な軸周りに回転させて表裏反対としても、第1の直線方向に長めに設けた2箇所(線対称位置の双方)の装置側情報送受部のいずれか1つと媒体側情報送受部とを対向させて、無線通信装置と無線通信媒体との間で情報の送受信を行うことができる。その結果、対向配置態様の自由度をさらに増加でき、無線通信媒体(例えばICカード等)を利用するユーザの利便性を一層向上できる。
【0021】
第5発明は、上記第4発明において、前記装置側情報送受部を、前記第1の直線と略直角な第2の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、その前記第2の直線方向長さがその前記第1の直線方向長さよりも長くなるようにそれぞれ設けたことを特徴とする。
【0022】
本願第5発明においては、装置側情報送受部を第1の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、上記第1の直線に直角な第2の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方にさらに設け、且つ、上記4箇所に設けた装置側情報送受部をその第1の直線方向長さがその第2の直線方向長さよりも長くなるように(又はその第2の直線方向長さがその第1の直線方向長さよりも長くなるように)それぞれ設ける。これにより、第1の直線方向に沿って形成した装置側情報送受部と、第2の直線方向に沿って形成した装置側情報送受部とを、その両端部がそれぞれ重なるように設け、対向部内において四方を囲むように装置側情報送受部を設けることが可能となる。これにより、無線通信媒体を上記第1の直線及び第2の直線に平行な軸周りに回転させて表裏反対とした場合のみでなく、無線通信媒体を媒体側配置面上において回転させた場合にも、その回転動作に伴う媒体側情報送受部の移動範囲を包含させることができ、上記4箇所に設けた装置側情報送受部のいずれか1つと媒体側情報送受部とを対向させて、無線通信装置と無線通信媒体との間で情報の送受信を行うことができる。その結果、対向配置態様の自由度をさらに増加でき、無線通信媒体(例えばICカード等)を利用するユーザの利便性をより一層向上できる。
【0023】
第6発明は、上記第1発明において、前記媒体側情報送受部を、前記媒体側配置面を略二分する第3の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、前記装置側情報送受部を、前記線対称位置の双方に設けた媒体側情報送受部のうちのいずれかに対し通信時に対向する位置に設けたことを特徴とする。
【0024】
これにより、通信時に無線通信媒体を第3の直線周りに回転させて表裏反対としても、第3の直線に対して線対称となる線対称位置の双方に設けた媒体側情報送受部のいずれか1つと装置側情報送受部とを対向させて、無線通信装置と無線通信媒体との間で情報の送受信を行うことができる。
【0025】
第7発明は、上記第6発明において、前記受電部を前記線対称位置の双方に設けた媒体側情報送受部間の中間位置に設けるとともに、前記給電部を通信時に前記受電部に対向する位置に設けたことを特徴とする。
【0026】
これにより、通信時に無線通信媒体を第3の直線周りに回転させて表裏反対としても、無線通信装置の給電部と無線通信媒体の受電部との位置関係は変わらず、給電部と受電部とを対向させて、無線通信装置から無線通信媒体へ電力を供給することができる。
【0027】
第8発明は、上記第6又は第7発明において、前記媒体側情報送受部を、その前記第3の直線方向長さがその前記第3の直線と略直角となる方向長さよりも長くなるように設けたことを特徴とする。
【0028】
媒体側情報送受部を無線通信媒体を略二分する第3の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設け、装置側情報送受部をその線対称位置に設けた媒体側送受部のいずれか1つの対向位置に設ける場合、例えば無線通信媒体を上記第3の直線と通信対向時に直角となるもう一方の直線(第4の直線)に平行な軸周りに回転させて表裏反対とする場合、装置側情報送受部が対向部において第3の直線に対向する軸上に位置していなければ、無線通信媒体における装置側情報送受部に対する対向位置はその表裏回転動作によって上記第3の直線と略平行な方向に沿って移動する。
【0029】
このとき、本願第8発明においては、媒体側情報送受部を第3の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に配置すると共に、それら媒体側情報送受部をその第3の直線方向長さがその第3の直線と略直角となる方向長さよりも長くなるようにそれぞれ設ける。これにより、媒体側情報送受部を、無線通信媒体の第4の直線に平行な軸周りの表裏回転動作に伴う上記装置側情報送受部に対する対向位置の移動範囲を包含するように配設することが可能となる。
【0030】
したがって、本願第8発明によれば、無線通信媒体を第3の直線周りに回転させて表裏反対とした場合のみでなく、第4の直線周りに回転させて表裏反対としても、第3の直線方向に長めに設けた2箇所(線対称位置の双方)の媒体側情報送受部のいずれか1つと装置側情報送受部とを対向させて、無線通信装置と無線通信媒体との間で情報の送受信を行うことができる。その結果、対向配置態様の自由度をさらに増加でき、無線通信媒体(例えばICカード等)を利用するユーザの利便性を一層向上できる。
【0031】
第9発明は、第8発明において、前記媒体側情報送受部を、前記第3の直線と略直角な第4の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、その前記第4の直線方向長さがその前記第3の直線方向長さよりも長くなるようにそれぞれ設けたことを特徴とする。
【0032】
本願第9発明においては、媒体側情報送受部を第3の直線に対して線対称位置となる一対の線対称位置の双方に設けるとともに、上記第3の直線に直角な第4の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方にさらに設け、且つ、上記4箇所に設けた媒体側情報送受部をその第3の直線方向長さがその第4の直線方向長さよりも長くなるように(又はその第4の直線方向長さがその第3の直線方向長さよりも長くなるように)それぞれ設ける。これにより、第3の直線方向に沿って形成した媒体側情報送受部と、第4の直線方向に沿って形成した媒体側情報送受部とを、その両端部がそれぞれ重なるように設け、媒体側配置面内において四方を囲むように媒体側情報送受部を設けることが可能となる。これにより、無線通信媒体を上記第3の直線及び第4の直線周りに回転させて表裏反対とした場合のみでなく、無線通信媒体を媒体側配置面上において回転させた場合にも、その回転動作に伴う上記装置側情報送受部に対する対向位置の移動範囲を包含させることができ、上記4箇所に設けた媒体側情報送受部のいずれか1つと装置側情報送受部とを対向させて、無線通信装置と無線通信媒体との間で情報の送受信を行うことができる。その結果、対向配置態様の自由度をさらに増加でき、無線通信媒体(例えばICカード等)を利用するユーザの利便性をより一層向上できる。
【0033】
第10発明は、上記第1乃至第9発明のいずれかにおいて、前記給電部を前記装置側配置面の対向部の面中心部に設けるとともに、前記受電部を通信時に前記給電部に対向する位置に設けたことを特徴とする。
【0034】
これにより、通信時に無線通信媒体を上記第3の直線及び第4の直線周りに回転させて表裏反対としても、さらに媒体側配置面上において回転させても、無線通信装置の給電部と無線通信媒体の受電部との位置関係は変わらず、給電部と受電部とを対向させて、無線通信装置から無線通信媒体へ電力を供給することができる。したがって、無線通信媒体(例えばICカード等)を利用するユーザの利便性を向上できる。
【0035】
第11発明は、上記第1乃至第10発明のいずれかにおいて、前記装置側配置面の対向部に、通信時の前記無線通信媒体の対向位置を案内するガイド手段を設けたことを特徴とする。
【0036】
通信時に、対向部に設けたガイド手段を利用して無線通信媒体を対向させることにより、給電部と受電部、及び装置側情報送受部と媒体側情報送受部とを確実に対向させることができる。
【0037】
第12発明は、上記第1乃至第11発明のいずれかにおいて、前記受電部の媒体側配置面方向寸法を前記給電部の装置側配置面方向寸法より大きく構成したことを特徴とする。
【0038】
これにより、通信時に無線通信媒体と無線通信装置との対向位置が多少ずれた場合でも、無線通信媒体における給電部の対向面が受電部の範囲からはみ出さないように、給電部と受電部とを対向させることができる。その結果、無線通信装置側から無線通信媒体への電力供給を漏れなく確実に行うことができる。
【0039】
第13発明は、上記第1乃至第12発明のいずれかにおいて、前記装置側情報送受部が送信状態になると前記媒体側情報送受部が受信状態に切り替わり、前記装置側情報送受部が受信状態になると前記媒体側情報送受部が送信状態に切り替わるように、前記媒体側情報送受部と前記装置側情報送受部とを連携して制御する連携制御手段を有することを特徴とする。
【0040】
本願第13発明においては、連携制御手段によって、装置側情報送受部が送信状態になると媒体側情報送受部が受信状態に切り替わり、装置側情報送受部が受信状態になると媒体側情報送受部が送信状態に切り替わる。このように、受信と送信を片方向ずつ行う半二重通信方式を採用することにより、無線通信装置側及び無線通信媒体側のそれぞれに単一の情報送受部を設けるのみで、情報の送受を行うことができる。
【0041】
第14発明は、上記第1乃至第13発明のいずれかにおいて、前記無線通信装置は、前記装置側情報送受部の送信状態と受信状態を切り替える第1切替手段を有し、前記無線通信媒体は、前記媒体側情報送受部の送信状態と受信状態を切り替える第2切替手段を有することを特徴とする。
【0042】
本願第14発明においては、無線通信装置から無線通信媒体に情報を送信する場合には、第1切替手段が装置側情報送受部を送信状態に切り替えるとともに、第2切替手段が媒体側情報送受部を受信状態に切り替える。一方、無線通信装置が無線通信媒体から情報を受信する場合には、第1切替手段が装置側情報送受部を受信状態に切り替えるとともに、第2切替手段が媒体側情報送受部を送信状態に切り替える。このようにして、無線通信装置の装置側情報送受部と無線通信媒体の媒体側情報送受部との間で情報の送受を行うことができる。
【0043】
第15発明は、上記第1乃至第14発明のいずれかにおいて、前記無線通信媒体は、前記装置側情報送受部と前記媒体側情報送受部との間で送受される情報に関連する表示を行う表示手段を有することを特徴とする。
【0044】
これにより、例えば無線通信装置から装置側情報送受部及び媒体側情報送受部を介して情報を受信した場合に、表示手段でその受信情報に関連する表示を行うことができる。また、このように無線通信媒体側に表示手段を設けることで、例えば表示手段として電力供給を断たれても表示を保持可能なコレステリック液晶等を用いた場合には、無線通信装置との通信時以外にも前回の通信時に送受した情報の内容を確認することが可能となる。
【0045】
第16発明は、上記第15発明において、前記無線通信装置は、前記電源から前記給電部及び前記受電部を介して前記表示手段に供給される電力を制御する電力制御手段を有することを特徴とする。
【0046】
これにより、通信時に、電力制御手段により必要に応じて電源から表示手段への供給電力を増加させることが可能となる。これにより、比較的大きな電力を有する表示手段に対して表示を行うために十分な電力を供給することができ、表示手段による表示を確実に行うことができる。
【0047】
上記目的を達成するために、本願第17発明は、無線通信媒体に対し電源電力を供給するとともに、前記無線通信媒体と情報の送受を行う無線通信装置であって、前記無線通信媒体の受電部に対し電力を供給する給電部、及び前記無線通信媒体の媒体側情報送受部と情報の送受を行う装置側情報送受部を、通信時に前記無線通信媒体側に対向される装置側配置面に備え、前記給電部又は前記装置側情報送受部を、前記装置側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けたことを特徴とする。
【0048】
本願第17発明においては、無線通信装置と無線通信媒体(例えばICカード等)との通信時には、無線通信装置側からの電源電力をその給電部から無線通信媒体の受電部を介して供給する一方、無線通信装置の装置側情報送受部と無線通信媒体の媒体側情報送受部との間で情報の送受を行う。この無線通信装置から無線通信媒体への電力供給及び相互間の情報の送受信は、給電部と受電部、及び装置側情報送受部と媒体側情報送受部とが対向配置されることによりそれぞれ行われる。
【0049】
ここで、本願第17発明においては、装置側情報送受部を装置側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設ける。これにより、無線通信媒体側の媒体側情報送受部を、上記2箇所(線対称位置の双方)に設けた装置側情報送受部のうちのいずれかの情報送受部に対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設けることにより、給電部及び受電部については上記2箇所に設けた装置側情報送受部間の中間位置及びそれに対応する位置に設けることで、通信時に無線通信媒体の媒体側配置面と無線通信装置の装置側配置面とを対向配置させる際に、上記2箇所に設けた装置側情報送受部の対称位置関係に対応するように無線通信媒体を表裏反対とした場合であっても、給電部と受電部、及び上記2箇所に設けた一方の情報送受部のうちの少なくとも1つと他方の情報送受部とを対向させることが可能となる。
【0050】
また本願第17発明においては、給電部を装置側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設ける。これにより、無線通信媒体側の受電部を、上記2箇所(線対称位置の双方)に設けた給電部のいずれかに対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設けることにより、媒体側情報送受部及び装置側情報送受部については上記2箇所に設けた給電部の中間位置及びそれに対応する位置に設けることで、通信時に無線通信媒体の媒体側配置面と無線通信装置の装置側配置面とを対向配置させる際に、上記2箇所に設けた給電部の対称位置関係に対応するように無線通信媒体を表裏反対とした場合であっても、媒体側情報送受部と装置側情報送受部、及び上記2箇所に設けた給電部のうち一方の少なくとも1つと受電部とを対向させることが可能となる。
【0051】
以上のように、本願第17発明によれば、通信時に無線通信媒体を所定の方向に表裏反対としても、給電部と受電部、及び情報送受部を対向させることができ、無線通信装置から無線通信媒体への電力供給及び情報の送受信を行うことができる。これにより、無線通信媒体への電力供給及び情報の送受信を行うことが可能な無線通信媒体と無線通信装置との対向配置態様の自由度を増加でき、無線通信媒体(例えばICカード等)を利用するユーザの利便性を向上できる。一方で、例えば無線通信媒体の表裏を検出して送信・受信回路を切り替えるといった構成が不要となり、回路構成を単純化することができる。したがって、簡単な回路構成で、ユーザの利便性を向上することができる。
【0052】
上記目的を達成するために、本願第18発明は、無線通信装置から電源電力が供給されるとともに、前記無線通信装置と情報の送受を行う無線通信媒体であって、前記無線通信装置の給電部から電力が供給される受電部及び前記無線通信装置の装置側情報送受部と情報の送受を行う媒体側情報送受部を、通信時に前記無線通信装置側に対向される媒体側配置面に備え、前記受電部又は前記媒体側情報送受部を、前記媒体側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けたことを特徴とする。
【0053】
本願第18発明においては、無線通信装置と無線通信媒体(例えばICカード等)との通信時には、無線通信装置側からの電源電力をその給電部から無線通信媒体の受電部を介して供給する一方、無線通信装置の装置側情報送受部と無線通信媒体の媒体側情報送受部との間で情報の送受を行う。この無線通信装置から無線通信媒体への電力供給及び相互間の情報の送受信は、給電部と受電部、及び装置側情報送受部と媒体側情報送受部とが対向配置されることによりそれぞれ行われる。
【0054】
ここで、本願第18発明においては、媒体側情報送受部を媒体側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設ける。これにより、無線通信装置側の装置側情報送受部を、上記2箇所(線対称位置の双方)に設けた媒体側情報送受部のうちのいずれかの情報送受部に対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設けることにより、給電部及び受電部については上記2箇所に設けた媒体側情報送受部間の中間位置及びそれに対応する位置に設けることで、通信時に無線通信媒体の媒体側配置面と無線通信装置の装置側配置面とを対向配置させる際に、上記2箇所に設けた媒体側情報送受部の対称位置関係に対応するように無線通信媒体を表裏反対とした場合であっても、給電部と受電部、及び上記2箇所に設けた媒体側情報送受部のうちの少なくとも1つと装置側情報送受部とを対向させることが可能となる。
【0055】
また本願第18発明においては、受電部を媒体側配置面上の所定の直線に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設ける。これにより、無線通信装置側の給電部を、上記2箇所(線対称位置の双方)に設けた受電部のいずれかに対し通信時に少なくとも一部が対向する位置に設けることにより、媒体側情報送受部及び装置側情報送受部については上記2箇所に設けた受電部の中間位置及びそれに対応する位置に設けることで、通信時に無線通信媒体の媒体側配置面と無線通信装置の装置側配置面とを対向配置させる際に、上記2箇所に設けた受電部の対称位置関係に対応するように無線通信媒体を表裏反対とした場合であっても、媒体側情報送受部と装置側情報送受部、及び上記2箇所に設けた受電部の少なくとも1つと無線通信装置側の給電部とを対向させることが可能となる。
【0056】
以上のように、本願第18発明によれば、通信時に無線通信媒体を所定の方向に表裏反対としても、給電部と受電部、及び情報送受部を対向させることができ、無線通信装置から無線通信媒体への電力供給及び情報の送受信を行うことができる。これにより、無線通信媒体への電力供給及び情報の送受信を行うことが可能な無線通信媒体と無線通信装置との対向配置態様の自由度を増加でき、無線通信媒体(例えばICカード等)を利用するユーザの利便性を向上できる。一方で、例えば無線通信媒体の表裏を検出して送信・受信回路を切り替えるといった構成が不要となり、回路構成を単純化することができる。したがって、簡単な回路構成で、ユーザの利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0057】
本発明によれば、簡単な回路構成で、ユーザの利便性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、無線通信媒体としてのICカードとこのICカードと情報の送受信を行う無線通信装置からなる無線通信システムに本発明を適用する場合の実施形態である。
【0059】
図1は、本実施形態の無線通信システム100の全体構造を簡略的に表す図である。この図1において、無線通信システム100は、IC(integrated circuit)カード200と、このICカード200(無線通信媒体)に対し電力を供給すると共にICカード200と情報の送受信を行う無線通信装置300とを有している。
【0060】
上記ICカード200は表面201(媒体側配置面)と裏面202(媒体側配置面)とを有しており、その表面201に上記無線通信装置300との間で送受信される情報に関連する表示を行う液晶表示部203(表示手段)を有している。本実施形態ではこの液晶表示部203に表示電力が不要なコレステリック液晶が採用されており、電力供給を断たれても表示が可能なようになっている。
【0061】
上記無線通信装置300は、通信時に上記ICカード200と対向させるための傾斜面301(装置側配置面)を有している。この対向面301には、ICカード200の対向位置をガイドするための凹部302(ガイド手段)が形成されており、この凹部302の底面には対向面303(対向部)が設けられている。なお、上記凹部302はICカード200とほぼ同形状に形成されている。通常、通信時にはICカード200をその裏面202が上記無線通信装置300側となるようにして凹部302に嵌合し、ICカード200の裏面202と無線通信装置300の対向面303とを対向させることにより、無線通信装置300からICカード200に電力が供給されると共に情報の送受信がされる。
【0062】
図2は無線通信装置300の上記対向面303内に設けられた給電コイル、データコイルの配置構成及びICカード200内に設けられた受電コイル、データコイルの配置構成を表す図である。
【0063】
この図2において、ICカード200に電力を供給するための給電コイル304(給電部)は上記無線通信装置300の対向面303の略面中心部に設けられており、ICカード200との間で情報の送受信を行うためのデータコイル305A,305B(装置側情報送受部)は、上記対向面303上にあり上記対向面303を長手方向(図2中上下方向)に略二分する直線L1(第1の直線)に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けられている。なお、短手方向については、上記データコイル305A,305B及び給電コイル304は、対向面303の短手方向(図2中左右方向)略中央部にそれぞれ配置されている。
【0064】
一方、上記給電コイル304と磁気的に結合して無線通信装置300から供給される電力を受電するための受電コイル204(受電部)はICカード200の略面中心部に設けられており、上記データコイル305A(又はデータコイル305B)と磁気的に結合して無線通信装置300との間で情報の送受信を行うためのデータコイル205(媒体側情報送受部)は、上記無線通信装置300のデータコイル305A又は305B(本実施形態ではデータコイル305A)に対応する位置(すなわち通信時にデータコイル305A又は305Bと対向する位置)に設けられている。なお、上記受電コイル204には、上記無線通信装置300に設けた給電コイル304よりやや大きめのコイルが用いられている。
【0065】
以上のような構成により、ICカード200を無線通信装置300の上記凹部302に嵌合させた際に、無線通信装置300の上記給電コイル304とICカード200の受電コイル201とが磁気的に結合されるとともに、無線通信装置300のデータコイル305A又は305BとICカード200のデータコイル205とが磁気的に結合するようになっている。
【0066】
図3はICカード200及び無線通信装置300の機能的構成の詳細を表す機能ブロック図である。
【0067】
この図3において、無線通信装置300は、上記データコイル305A及びデータコイル205を介してICカード200にアクセスする(読取り/書込みを行う)ための搬送波を発生させるとともに、後述するスキャナ制御部309から入力される制御信号に基づいて上記搬送波を変調する送信回路306Aと、ICカード200から上記データコイル205及びデータコイル305Aを介して受信された応答信号の復調を行い、後述するスキャナ制御部309に出力する受信回路307Aと、後述する電源310の電力供給先を上記送信回路306A又は受信回路307Aへ切り替える電源スイッチ308A(第1切替手段)とを有する。また同様に、上記データコイル305B及びデータコイル205を介してICカード200にアクセスするための搬送波を発生させるとともに、後述のスキャナ制御部309から入力される制御信号に基づいて上記搬送波を変調する送信回路306Bと、ICカード200から上記データコイル205及びデータコイル305Bを介して受信された応答信号の復調を行い、後述するスキャナ制御部309に出力する受信回路307Bと、後述する電源310の電力供給先を上記送信回路306B又は受信回路307Bへ切り替える電源スイッチ308B(第1切替手段)とを有する。すなわち無線通信装置300は、データコイル305、送信回路306、受信回路307、及び電源スイッチ308からなる情報送受のための回路構成を一対有している。
【0068】
また、無線通信装置300は、上記送信回路306A,306Bにおける搬送波の変調制御及び上記受信回路307A,307Bで復調した信号の処理を行うとともに、上記電源スイッチ308A,308Bの切替先を制御するスキャナ制御部309と、上記給電コイル304及び受電コイル201を介しICカード200へ電力を供給するとともに、上記スキャナ制御部309及び上記電源スイッチ308A,308Bを介して送信回路306A,306B又は受信回路307A,307Bに電力を供給する電源310とを有している。
【0069】
一方、ICカード200は、上記データコイル205,305Aを介し無線通信装置300に返信するための搬送波を発生させるとともに、後述するカード制御部210から入力される制御信号に基づいて上記搬送波を変調する送信回路206と、上記データコイル305A,205を介して受信された無線通信装置300からの信号を復調するとともに後述するカード制御部210に出力する受信回路207と、上記無線通信装置300の電源310から給電コイル304及び受電コイル201を介して供給された電力の供給先を上記送信回路206又は受信回路207へ切り替える電源スイッチ208(第2切替手段)とを有する。
【0070】
また、ICカード200は、後述するカード制御部210からの制御信号に基づき上記液晶表示部203の表示制御を行う表示制御回路209と、上記送信回路206における搬送波の変調制御及び上記受信回路207で復調した信号の処理を行うとともに、上記電源スイッチ208の切替先を制御し、且つ上記表示制御回路209を介して液晶表示部203の表示に係る制御を行うカード制御部210と、上記無線通信装置300の電源310から給電コイル304及び受電コイル201を介して供給された供給電力の整流を行う整流回路211とを有している。
【0071】
上記スキャナ制御部309及びカード制御部210は、特に図示はしないが、CPU(中央演算装置)、RAMやROMからなるメモリ、タイマ等を備えている。
【0072】
以上のような構成である無線通信装置300とICカード200との間で、通信時に行われる無線通信装置300からICカード200への電力供給と情報の送受信は、上記無線通信装置300のスキャナ制御部309及び上記ICカード200のカード制御部210の制御により行われる。以下、これらスキャナ制御部309及びカード制御部210により行われる制御手順について詳細に説明する。
【0073】
図4は、通信時に上記無線通信装置300のスキャナ制御部309により行われる制御手順を表すフローチャートである。
【0074】
まずステップS100では、ICカード200が無線通信装置300の凹部302に置かれたかどうか(言い換えればICカード200が無線通信装置300の対向面303の対向位置にあるかどうか)を検出するカード有検出処理を行う(詳細は後述の図5参照)。
【0075】
次のステップS300では、ICカード200に情報を送信し、そのカード制御部210に対し情報の書込みを行うデータ書込み処理を行う(詳細は後述の図6参照)。
【0076】
次のステップS500では、ICカード200が無線通信装置300の凹部302から外されたかどうか(言い換えればICカード200が無線通信装置300の対向面303の対向位置から外されたかどうか)を検出するカード有無検出処理を行う(詳細は後述の図7参照)。
【0077】
図5は上記ステップS100のカード有検出処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0078】
まずステップS110では、電源スイッチ308Aに制御信号を出力し、送信回路306A側に切り替える。これにより、電源310の電力が送信回路306Aに供給されるとともに受信回路307Aへの電力供給が遮断され、送信回路306Aの電源がONとなり受信回路307Aの電源がOFFとなる。
【0079】
次のステップS120では5m秒待機する。なお、この5m秒のカウントはスキャナ制御部309が有する図示しないタイマにより行われる。
【0080】
次のステップS130では、送信回路306Aに制御信号を出力し、ID要求信号としての所定の変調を行った搬送波をデータコイル305A及びデータコイル205を介してICカード200に対し送信する。このID要求信号は、ICカード200に対しそのカード制御部210(のメモリ)に記憶されたカードIDを返信するように要求する信号であり、これを受けたカード制御部210は送信回路206を制御して無線通信装置300にカードIDを送信するようになっている。
【0081】
次のステップS140では、上記ステップS120と同様にして5m秒待機する。
【0082】
次のステップS150では、電源スイッチ308Aに制御信号を出力し、受信回路307A側に切り替える。これにより、電源310の電力が受信回路307Aに供給されるとともに送信回路306Aへの電力供給が遮断され、受信回路307Aの電源がONとなり送信回路306Aの電源がOFFとなる(図3に示す状態)。
【0083】
次のステップS160では、上記ステップS150で受信回路307Aの電源をONとしてからの時間(応答待ち時間)のカウントを開始する。なお、このカウントはスキャナ制御部309が有する図示しないタイマにより行われる。
【0084】
次のステップS170では、ICカード200からの先のステップS130で送信したID要求信号に対する応答信号、すなわちカードIDが未受信であるかどうかを判定する。受信していなければ、判定が満たされて次のステップS180に移る。
【0085】
ステップS180では、上記ステップS160で開始した応答待ち時間のカウントが100m秒以上となったかどうかを判定する。100m秒以上であれば判定が満たされてステップS110に戻る。一方、100m秒未満であれば判定が満たされずにステップS170に戻る。
【0086】
なお、先のステップS170でICカード200からカードIDを受信した場合には、判定が満たされずにステップS190に移り、5m秒待機して本フローを終了する。
【0087】
以上説明したカード有検出処理においては、ICカード200からカードIDが受信されない限り(言い換えればICカード200が無線通信装置300の凹部302に置かれない限り)、ステップS110〜ステップS180において「送信状態に切替→5m秒後にID要求信号を送信→5m秒後に受信状態に切替→100m秒応答を待つ→送信状態に切替」が繰り返されるようになっている。
【0088】
図6は上記図4のステップS300のデータ書込み処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0089】
まず、ステップS310では、ICカード200に対する表示データの送信回数をカウントする送信カウンタを0にリセットする。
【0090】
次のステップS320では、電源スイッチ308Aに制御信号を出力し、送信回路306A側に切り替える。これにより、電源310の電力が送信回路306Aに供給されるとともに受信回路307Aへの電力供給が遮断され、送信回路306Aの電源がONとなり受信回路307Aの電源がOFFとなる。
【0091】
次のステップS330では5m秒待機する。なお、この5m秒のカウントはスキャナ制御部309が有する図示しないタイマにより行われる。
【0092】
次のステップS340では送信回路306Aに制御信号を出力し、表示データとしての所定の変調を行った搬送波をデータコイル305A及びデータコイル205を介してICカード200に送信する。
【0093】
次のステップS350では、表示データの送信回数を示す上記送信カウンタに1を加える。
【0094】
次のステップS360では、上記ステップS330と同様に5m秒待機する。
【0095】
次のステップS370では、電源スイッチ308Aに制御信号を出力し、受信回路307A側に切り替える。これにより、電源310の電力が受信回路307Aに供給されるとともに送信回路306Aへの電力供給が遮断され、受信回路307Aの電源がONとなり送信回路306Aの電源がOFFとなる(図3に示す状態)。
【0096】
次のステップS380では、上記ステップS370で受信回路307Aの電源をONとしてからの時間(応答待ち時間)のカウントを開始する。なお、このカウントはスキャナ制御部309が有する図示しないタイマにより行われる。
【0097】
次のステップS390では、ICカード200からの先のステップS340で行ったデータの書込みに対する応答信号、すなわち書込み完了応答信号が未受信であるかどうかを判定する。受信していなければ、判定が満たされて次のステップS400に移る。一方、書込み完了応答信号を受信している場合、判定が満たされずにステップS410に移り、5m秒待機して本フローを終了する。
【0098】
ステップS400では、上記ステップS380で開始した応答待ち時間のカウントが100m秒以上となったかどうかを判定する。100m秒未満であれば判定が満たされずにステップS390に戻る。一方、100m秒以上であれば判定が満たされて次のステップS420に移る。
【0099】
ステップS420では、表示データの送信回数を示す上記送信カウンタが5以上であるかどうかを判定する。5未満であるばあいには判定が満たされず、ステップS320に戻る。一方、5以上である場合には、判定が満たされて本フローを終了する。
【0100】
以上説明したように、データ書込み処理においては、ステップS320〜ステップS420における「送信状態としてから5m秒後に表示データ送信→5m秒後に受信状態に切替→100m秒応答を待つ→送信状態に切替→表示データを送信」という手順が5回繰り返されるようになっている。なお、ここでは表示データの送信を5回繰り返すようにしたが、この回数に限らずさらに少なくしても多くしてもよい。また、データの送信回数を設定するのではなく、ICカード200側から適宜の信号を受信した場合にデータ書込み処理を終えるようにしてもよい。
【0101】
図7は上記図4のステップS500のカード無検出処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0102】
まずステップS510では、電源スイッチ308Aに制御信号を出力し、送信回路306A側に切り替える。これにより、電源310の電力が送信回路306Aに供給されるとともに受信回路307Aへの電力供給が遮断され、送信回路306Aの電源がONとなり受信回路307Aの電源がOFFとなる。
【0103】
次のステップS520では5m秒待機する。なお、この5m秒のカウントはスキャナ制御部309が有する図示しないタイマにより行われる。
【0104】
次のステップS530では、送信回路306Aに制御信号を出力し、データコイル305A,205を介してICカード200に対しID要求信号を送信する。
【0105】
次のステップS540では、上記ステップS520と同様にして5m秒待機する。
【0106】
次のステップS550では、電源スイッチ308Aに制御信号を出力し、受信回路307A側に切り替える。これにより、電源310の電力が受信回路307Aに供給されるとともに送信回路306Aへの電力供給が遮断され、受信回路307Aの電源がONとなり送信回路306Aの電源がOFFとなる(図3に示す状態)。
【0107】
次のステップS560では、上記ステップS550で受信回路307Aの電源をONとしてからの時間(応答待ち時間)のカウントを開始する。なお、このカウントはスキャナ制御部309が有する図示しないタイマにより行われる。
【0108】
次のステップS570では、ICカード200からの先のステップS130で送信したID要求信号に対する応答信号、すなわちカードIDが未受信であるかどうかを判定する。受信している場合、判定が満たされずに次のステップS580に移り、100m秒待機した後にステップS510に戻る。一方、受信していなければ、判定が満たされて次のステップS590に移る。
【0109】
ステップS590では、上記ステップS560で開始した応答待ち時間のカウントが100m秒以上となったかどうかを判定する。100m秒以上であれば判定が満たされて次のステップS600に移る。一方、100m秒未満であれば判定が満たされずにステップS570に戻る。
【0110】
ステップS600では5m秒待機して本フローを終了する。
【0111】
以上説明したカード無検出処理においては、ICカード200のカードIDが受信される限り(言い換えればICカード200が無線通信装置300の凹部302から外されない限り)、ステップS510〜ステップS580において「送信状態に切替→5m秒後にID要求信号を送信→5m秒後に受信状態に切替→100m秒応答を待つ→送信状態に切替」が繰り返されるようになっている。
【0112】
次にカード制御部210により行われる制御手順について詳細に説明する。
【0113】
図8は、通信時にICカード200のカード制御部210により行われる制御手順を表すフローチャートである。
【0114】
まずステップS700では、データコイル305A及びデータコイル205を介して無線通信装置300から送信される信号を受信するコマンド受信処理を行う(詳細は後述の図9参照)。
【0115】
次のステップS770では、無線通信装置300からデータコイル305A
,205を介して受信した信号が、ID要求信号(図5のステップS130参照)であるかどうかを判定する。ID要求信号であれば判定が満たされて、次のステップS800に移る。
【0116】
ステップS800では、データコイル205,305Aを介して無線通信装置300にカードIDを送信するID応答送信処理を行う(詳細は後述の図10参照)。その後、ステップS700に戻る。
【0117】
なお、先のステップS770で受信信号がID要求信号でない場合には、判定が満たされずにステップS780に移り、表示データ(図6のステップS340参照)であるかどうかを判定する。表示データであれば判定が満たされて、次のステップS900に移る。
【0118】
ステップS900では、無線通信装置300からデータコイル305A,205を介して送信される表示データをメモリに書込むとともに、上記液晶表示部203で表示する書込み・表示処理を行う(詳細は後述の図11参照)。
【0119】
図9は上記ステップS700のコマンド受信処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0120】
次のステップS710では、電源スイッチ208に制御信号を出力し、受信回路207側に切り替える。これにより、無線通信装置300の電源310から給電コイル304及び受電コイル201を介して供給された電力が受信回路207に供給されるとともに送信回路206への電力供給が遮断され、受信回路207の電源がONとなり送信回路206の電源がOFFとなる。
【0121】
次のステップS720では5m秒待機する。なお、この5m秒のカウントはカード制御部210が有する図示しないタイマにより行われる。
【0122】
次のステップS730では、無線通信装置300からデータコイル305A
,205を介して信号を受信したかどうかを判定する。受信した場合には判定が満たされて本フローを終了する。一方、受信していない場合には判定が満たされずにステップS710に戻る。
【0123】
図10は上記図8のステップS800のID応答送信処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0124】
まずステップS810では5m秒待機する。
【0125】
次のステップS820では、電源スイッチ208に制御信号を出力し、送信回路206側に切り替える。これにより、無線通信装置300の電源310から給電コイル304及び受電コイル201を介して供給された電力が送信回路206に供給されるとともに受信回路207への電力供給が遮断され、送信回路206の電源がONとなり受信回路207の電源がOFFとなる(図3に示す状態)。
【0126】
次のステップS830では5m秒待機する。
【0127】
次のステップS840では、送信回路206に制御信号を出力し、ID要求信号に対する応答信号(すなわちカードID)としての所定の変調を行った搬送波をデータコイル205及びデータコイル305Aを介して無線通信装置300に対し送信する。
【0128】
次のステップS850で5m秒待機した後、本フローを終了する。
【0129】
図11は上記図8のステップS900の書込み・表示処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0130】
まずステップS910では、無線通信装置300からデータコイル305A及びデータコイル205を介して受信された表示データ(図6のステップS340参照)を受信回路207で復調して取り込み、図示しないメモリに取り込む。
【0131】
次のステップS920では、無線通信装置300から全ての表示データを受信してメモリに記憶したかどうかを判定する。すなわち本実施形態では表示データが5回送信されるので(図6参照)、5回分の表示データ全てを受信してメモリに記憶したかどうかを判定する。全ての表示データを受信していない場合には、判定が満たされずにステップS910に戻る。一方、全ての表示データを受信した場合には、判定が満たされて次のステップS930に移る。
【0132】
ステップS930では、表示制御回路209に制御信号を出力し、メモリに記憶した表示データに係る情報を液晶表示部203に表示させる。この液晶表示部203に表示する情報としては、ICカード200が例えばキャッシュカード(又はプリペイドカード)である場合における残高表示や、ICカード200が例えば商品等の購入金額に応じてポイントが加算されるポイントカードである場合におけるポイント表示等が挙げられる。また、給電コイル304及び受電コイル204を介して行われる給電状態(電池マーク等)を表示するようにしてもよい。
【0133】
次のステップS940では5m秒待機する。
【0134】
次のステップS950では、電源スイッチ208に制御信号を出力し、送信回路206側に切り替える。これにより、無線通信装置300の電源310から給電コイル304及び受電コイル201を介して供給された電力が送信回路206に供給されるとともに受信回路207への電力供給が遮断され、送信回路206の電源がONとなり受信回路207の電源がOFFとなる(図3に示す状態)。
【0135】
次のステップS960では5m秒待機する。
【0136】
次のステップS970では、送信回路206に制御信号を出力し、書込み完了応答信号(図6のステップS390参照)としての所定の変調を行った搬送波をデータコイル205及びデータコイル305Aを介して無線通信装置300に対し送信する。
【0137】
次のステップS980では5m秒待機した後に本フローを終了する。
【0138】
図12は、以上の図4〜図11により説明した無線通信装置300とICカード200との間で通信時に行われる信号のやりとりを時系列で表したタイムチャートである。なお、この図12において、「送」は無線通信装置300の送信回路306A(若しくは送信回路306B)の電源がON又はICカード200の送信回路206の電源がONである状態(以下、送信状態)を表しており、「受」は無線通信装置300の受信回路307A(若しくは受信回路307B)の電源がON又はICカード200の受信回路207の電源がONである状態(以下、受信状態)を表している。
【0139】
この図12において、ICカード200が無線通信装置300の凹部302に置かれていない状態では、無線通信装置300からデータコイル305A,205を介してICカード200にID要求信号(図12中ID要求1で示す)が周期的に送信される。すなわち、無線通信装置300において「送信状態に切替→5m秒後にID要求信号を送信→5m秒後に受信状態に切替→100m秒応答を待つ→送信状態に切替」が繰り返される(図5のステップS110〜ステップS180)。
【0140】
ICカード200が無線通信装置300の凹部302に置かれると、ICカード200は無線通信装置300から上記周期的に送信されるID要求信号(図12中ID要求2で示す)を受信する。これにより、受信から5m秒後にICカード200の送信回路206の電源がONとなって送信状態に切り替わる(図10のステップS820)。なお、上記したように無線通信装置300においてはID要求2の送信後5m秒後に受信回路307A(又は受信回路307B)の電源がONとなって受信状態に切り替わる(図5のステップS150)。すなわち、無線通信装置300が受信状態に切り替わるとほぼ同時にICカード200が送信状態に切り替わる。
【0141】
上記ICカード200の送信状態への切り替わり後5m秒後、ICカード200からデータコイル205,305Aを介して無線通信装置300にID応答信号(図12中ID応答3で示す)が送信される(図10のステップS840)。無線通信装置300は、このID応答3を受信することにより、ICカード200が凹部302に置かれたことを検出する。そして、ID応答3を受信した後5m秒後に送信状態に切り替わる(図6のステップS320)。なお、ICカード200はID応答3送信後5m秒後に受信状態に切り替わるため(図9のステップS710)、上記無線通信装置300の送信状態への切替えとICカード200の受信状態への切替えはほぼ同時に行われる。
【0142】
上記無線通信装置300の送信状態への切り替わり後5m秒後、無線通信装置300からデータコイル305A,205を介してICカード200に表示データ(図12中表示データ4で示す)が送信される(図6のステップS340)。本実施形態では表示データ4は5回に分けて送信される(図6のステップS420)。これにより、ICカード200は全表示データ受信後5m秒後に送信状態に切り替わる(図11のステップS950)。なお、無線通信装置300は最後の表示データ4の送信完了後5m秒後に受信状態に切り替わるため(図6のステップS370)、上記無線通信装置300の受信状態への切替えとICカード200の送信状態への切替えはほぼ同時に行われる。
【0143】
上記ICカード200の送信状態への切り替わり後5m秒後、ICカード200からデータコイル205,305Aを介して無線通信装置300に書込み完了応答信号(図12中書込み完了応答5で示す)が送信される(図11のステップS970)。これにより、無線通信装置300は書込み応答完了信号5を受信した後5m秒後に送信状態に切り替わる(図7のステップS510)。なお、ICカード200は書込み完了応答5の送信後5m秒後に受信状態に切り替わるため(図9のステップS710)、上記無線通信装置300の送信状態への切替えとICカード200の受信状態への切替えはほぼ同時に行われる。
【0144】
上記無線通信装置300の送信状態への切り替わり後5m秒後、無線通信装置300からデータコイル305A,205を介してICカード200にID要求信号(図12中ID要求6で示す)を送信する(図7のステップS530)。これにより、ICカード200はID要求6の受信後5m秒後に送信状態に切り替わる(図10のステップS820)。なお、無線通信装置300はID要求6のの送信後5m秒後に受信状態に切り替わるため(図7のステップS550)、上記無線通信装置300の受信状態への切替えとICカード200の送信状態への切替えはほぼ同時に行われる。
【0145】
上記ICカード200の送信状態への切り替わり後5m秒後、ICカード200からデータコイル205,305Aを介して無線通信装置300にID応答信号(図12中ID応答7で示す)が送信される(図10のステップS840)。無線通信装置300は、このID応答7を受信することにより、ICカード200が凹部302にまだ置かれていることを検出する。そして、ID応答3を受信した後100m秒待機した後に送信状態に切り替わる(図7のステップS510)。さらに、送信状態への切り替わり後5m秒後にID要求1をICカード200に送信する。この後は、「5m秒後に受信状態に切替→100m秒応答を待つ→送信状態に切替→5m秒後にID要求信号を送信→5m秒後に受信状態に切替」が繰り返される(図5のステップS110〜ステップS180)。この間にICカード200からのID応答7が受信されなくなると、無線通信装置300はICカード200が無線通信装置300の凹部302から離されたことを検出する。
【0146】
以上のように、無線通信装置300側が送信状態に切り替わるとICカード200側が受信状態に切り替わり、無線通信装置300側が受信状態に切り替わるとICカード200側が送信状態に切り替わる。このように、本実施形態の無線通信システム100では、受信と送信を片方向ずつ行う半二重通信方式を採用している。
【0147】
なお、以上では、トリガ(信号の受信等)から送受信状態の切替までの待機時間を5m秒又は100m秒に設定したが、これに限られず、適宜異なった時間を設定してもよい。
【0148】
以上のように構成した本実施形態においては、無線通信装置300とICカード200との通信時には、無線通信装置300側からの電源電力をその給電コイル304からICカード200の受電コイル201を介して供給する一方、無線通信装置300のデータコイル305とICカード200のデータコイル205との間で情報の送受を行う。この無線通信装置300からICカード200への電力供給及び相互間の情報の送受信は、ICカード200が無線通信装置300の凹部302に置かれ、給電コイル304と受電コイル201、及びデータコイル305とデータコイル205とが対向配置されることによりそれぞれ行われる。
【0149】
このとき、本実施形態においては、無線通信装置300の対向面303において、給電コイル304を略中央部に配置するとともに、データコイル305A,305Bを対向面303を長手方向(図2中上下方向)に略二分する直線L1に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設ける。これにより、通信時にユーザが無線通信装置300の凹部303にICカード200を置く際に、図13に示すように、(a)の通常状態からICカード200を縦方向(言い換えるとICカード200の長手方向、又は直線L1に平行な直線を回転軸とする回転方向)に回転させて(b)のように表裏反対に置いた場合であっても、又は(a)の通常状態からICカード200を横方向(言い換えるとICカード200の短手方向)に回転させて(c)のように表裏反対に置いた場合であっても、無線通信装置300側の給電コイル304とICカード200側の受電コイル204、及び無線通信装置300側の2箇所に設けたデータコイル305A,305Bのうちの少なくとも1つとICカード200側のデータコイル205とを対向させることができる。
【0150】
以上のように、本実施形態によれば、通信時にICカード200を縦方向又は横方向に回転させて表裏反対としても、給電コイル304と受電コイル204、及びデータコイル305とデータコイル205とを対向させることができ、無線通信装置300からICカード200への電力供給及び情報の送受信を行うことができる。これにより、ICカード200への電力供給及び情報の送受信を行うことが可能なICカード200と無線通信装置300との対向配置態様の自由度を増加でき、ICカード200を利用するユーザの利便性を向上できる。その一方で、本実施形態では上記のようにICカード200を表裏反対としても通信可能な構成とした結果、例えばICカード200の表裏を検出して送信・受信回路を切り替えるといった回路構成が不要となり、回路構成を単純化することができる。したがって、簡単な回路構成で、ユーザの利便性を向上することができる。
【0151】
また、本実施形態では特に、無線通信装置300の傾斜面301にICカード200の通信時における対向位置を案内する凹部302を設ける。これにより、無線通信装置300とICカード200とにおいて、通信時に給電コイル304と受電コイル204、及びデータコイル305とデータコイル205とを確実に対向させることができ、その結果、電力供給及び情報の送受信を確実に行うことができる。また、ユーザが配置箇所に特に気を配ることなくICカード200を適切な通信位置に置くことができるので、ユーザの利便性をさらに向上することができる。
【0152】
また、本実施形態では特に、無線通信装置300側が送信状態に切り替わるとICカード200側が受信状態に切り替え、無線通信装置300側が受信状態に切り替わるとICカード200側が送信状態に切り替える。このように、受信と送信を片方向ずつ行う半二重通信方式を採用することにより、無線通信装置300側及びICカード200側において送信用及び受信用のコイルをそれぞれ設ける必要がなく、単一のデータコイルで情報の送受信が可能となるので、回路構成をさらに単純化できる。
【0153】
また、本実施形態では特に、ICカード200の表面201に無線通信装置300との間で送受信される情報に関連する表示を行う液晶表示部203を設ける。この液晶表示部203により、通信時にICカード200が無線通信装置300から受信した情報に関連した表示が行われるので、ユーザは無線通信装置300とICカード200との間で通信が行われたことを把握することができる。さらに本実施形態では、液晶表示部203に表示電力が不要なコレステリック液晶を採用する。これにより、電力供給を断たれても表示が可能となるため、無線通信装置300との通信時以外にも前回の通信時に送受信した情報の内容を確認することができ、ユーザの利便性をさらに向上することができる。
【0154】
また、本実施形態では特に、ICカード200の受電コイル204に、無線通信装置300の給電コイル304よりやや大きめのコイルを用いる。これにより、通信時にICカード200が無線通信装置300の凹部302から多少ずれて置かれた場合でも、無線通信装置300の給電コイル304の対向位置がICカード200における受電コイル204の範囲内に収まるように、給電コイル304と受電コイル204とを対向させることが可能である。その結果、無線通信装置300側からICカード200への電力供給を漏れなく確実に行うことができる。
【0155】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0156】
(1)コイル配置のバリエーション
(i)給電コイルを対称配置
図14は、本変形例における無線通信装置300の対向面303A内に設けられた給電コイル304、データコイル305の配置構成及びICカード200A内に設けられた受電コイル204、データコイル205の配置構成を表す図である。
【0157】
この図14に示すように、本変形例では、ICカード200Aとの間で情報の送受信を行うためのデータコイル305は、無線通信装置300の対向面303Aの略面中心部に設けられており、ICカード200に電力を供給するための給電コイル304A,304Bは、対向面303A上にあり対向面303Aを長手方向(図14中上下方向)に略二分する直線L1に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けられている。なお、短手方向については、上記データコイル305及び給電コイル304A,304Bは、対向面303Aの短手方向(図14中左右方向)略中央部にそれぞれ配置されている。
【0158】
一方、ICカード200A側では、上記データコイル305と磁気的に結合して無線通信装置300との間で情報の送受信を行うためのデータコイル205はICカード200Aの略面中心部に設けられており、上記給電コイル304A又は304Bと磁気的に結合して無線通信装置300から供給される電力を受電するための受電コイル204は、上記無線通信装置300の給電コイル304A又は304B(本変形例では給電コイル304A)に対応する位置に設けられている。
【0159】
上記構成である本変形例によっても、通信時にICカード200Aを縦方向又は横方向に回転させて表裏反対としても、給電コイル304と受電コイル204、及びデータコイル305とデータコイル205とを対向させることができ、無線通信装置300からICカード200Aへの電力供給及び情報の送受信を行うことができる。
【0160】
(ii)ICカード側のデータコイルを対称配置
図15は、本変形例における無線通信装置300の対向面303B内に設けられた給電コイル304、データコイル305の配置構成及びICカード200B内に設けられた受電コイル204、データコイル205A,205Bの配置構成を表す図である。
【0161】
この図15に示すように、本変形例では、受電コイル204はICカード200Bの略面中心部に設けられており、データコイル205A,205BがICカード200B上にありICカード200Bを長手方向(図15中上下方向)に略二分する直線L3(第3の直線)に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けられている。なお、短手方向については、上記データコイル205A,205B及び受電コイル204は、ICカード200Bの短手方向(図15中左右方向)略中央部にそれぞれ配置されている。
【0162】
一方、無線通信装置300側では、給電コイル304は対向面303Bの略面中心部に設けられており、データコイル305は上記ICカード200Bのデータコイル205A又は205B(本変形例ではデータコイル205A)に対応する位置に設けられている。
【0163】
上記構成である本変形例によっても、通信時にICカード200Bを縦方向又は横方向に回転させて表裏反対としても、給電コイル304と受電コイル204、及びデータコイル305とデータコイル205とを対向させることができ、無線通信装置300からICカード200Bへの電力供給及び情報の送受信を行うことができる。
【0164】
(iii)受電コイルを対称配置
図16は、本変形例における無線通信装置300の対向面303C内に設けられた給電コイル304、データコイル305の配置構成及びICカード200C内に設けられた受電コイル204A,204B、データコイル205の配置構成を表す図である。
【0165】
この図15に示すように、本変形例では、データコイル205はICカード200Cの略面中心部に設けられており、受電コイル204A,204BがICカード200C上にありICカード200Cを長手方向(図16中上下方向)に略二分する直線L3に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けられている。なお、短手方向については、上記データコイル205及び受電コイル204A,204Bは、ICカード200Cの短手方向(図16中左右方向)略中央部にそれぞれ配置されている。
【0166】
一方、無線通信装置300側では、データコイル305は対向面303Cの略面中心部に設けられており、給電コイル304は上記ICカード200Cの給電コイル204A又は204B(本変形例ではデータコイル204A)に対応する位置に設けられている。
【0167】
上記構成である本変形例によっても、通信時にICカード200Cを縦方向又は横方向に回転させて表裏反対としても、給電コイル304と受電コイル204、及びデータコイル305とデータコイル205とを対向させることができ、無線通信装置300からICカード200Cへの電力供給及び情報の送受信を行うことができる。
【0168】
(iv)データコイルを横長に配置
図17は、本変形例における無線通信装置300の対向面303D内に設けられた給電コイル304、データコイル305A′,305B′の配置構成及びICカード200D内に設けられた受電コイル204、データコイル205の配置構成を表す図である。
【0169】
この図17に示すように、本変形例では、給電コイル304は無線通信装置300の対向面303Dの略面中心部に設けられており、データコイル305A′,305B′が対向面303D上にあり対向面303Dを長手方向(図17中上下方向)に略二分する直線L1に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けられている。さらに、本変形例においては、図に示すように、データコイル305A′,305B′が、その上記直線L1方向(図17中左右方向)長さがその直線L1と略直角となる方向(図17中上下方向)長さよりも長くなるようにそれぞれ設けられている。
【0170】
一方、ICカード200D側では、受電コイル204はICカード200Dの略面中心部に設けられており、データコイル205は、カード長手方向(図17中上下方向)においては上記無線通信装置300のデータコイル305A′又は305B′(本変形例ではデータコイル305A′)に対応する位置であり、且つカード短手方向(図17中左右方向)においては図に示すように一方側(図17中右側)に偏って設けられている。
【0171】
本変形例のように、ICカード200D側のデータコイル205のカード短手方向配置が一方側に偏っている場合、ICカード200Dを横方向(直線L1と略直角となる後述の直線L3に平行な直線を軸とする回転方向)に回転させて表裏反対とする場合、ICカード200Dのデータコイル205の位置はその表裏回転動作によって上記直線L1と略平行な方向に沿って移動する。したがって、上記実施形態及び変形例(i)〜(iii)のコイル配置では、ICカード200Dの横方向の回転に対応することができない。また、縦方向(直線L1に平行な直線を軸とする回転方向)に回転させて表裏反対とする場合も同様である。
【0172】
これに対し、本変形例では、上記したように無線通信装置300側のデータコイル305A′,305B′をそれぞれ略楕円形状となるように設けるので、上記ICカード200Dの横方向の表裏回転動作に伴うデータコイル205の対向位置の移動範囲を包含することが可能となる。また、縦方向の表裏回転についても同様である。したがって、本変形例によれば、通信時にICカード200Dを縦方向又は横方向に回転させて表裏反対としても、給電コイル304と受電コイル204、及びデータコイル305′とデータコイル205とを対向させることができ、無線通信装置300からICカード200Dへの電力供給及び情報の送受信を行うことができる。
【0173】
なお、特に図示して説明はしないが、上記変形例において、前述した変形例(i)のように給電コイルを線対称配置として略楕円形状となるように設けてもよい。また、変形例(ii)のようにICカード200D側のデータコイルを線対称配置として略楕円形状となるように設けてもよいし、さらに変形例(iii)のようにICカード200D側の受電コイルを線対称配置として略楕円形状に設けてもよい。この場合にも、同様の効果を得ることができる。
【0174】
(v)給電コイルを囲むようにデータコイルを配置
図18は、本変形例における無線通信装置300の対向面303E内に設けられた給電コイル304、データコイル305A″,305B″,305C″,305D″の配置構成及びICカード200E内に設けられた受電コイル204、データコイル205の配置構成を表す図である。
【0175】
この図18に示すように、本変形例では、無線通信装置300の対向面303Eの形状を、一辺の長さがICカード200Eの長手方向(図18中上下方向)長さとなる略正方形としている。そして、給電コイル304は上記対向面303Eの略面中心部に設けられており、データコイル305A″,305B″が対向面303E上にあり対向面303Eを図18中上下方向に略二分する直線L1に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けられるとともに、データコイル305C″,305D″が対向面303E上にあり対向面303Eを図18中左右方向に略二分する直線L3に対して線対称となる一対の線対称位置の双方に設けられている。さらに、本変形例においては、図に示すように、データコイル305A″,305B″がその上記直線L1方向(図18中左右方向)長さがその上記直線L3方向(図18中上下方向)長さよりも長くなるようにそれぞれ設けられるとともに、データコイル305C″,305D″がその上記直線L3方向(図18中上下方向)長さがその上記直線L1方向(図18中左右方向)長さよりも長くなるようにそれぞれ設けられている。なお、データコイル305A″,305B″,305C″,305D″は、その両端が互いに重なるようにそれぞれ配置されており、その結果、給電コイル304の四方を囲むように設けられている。
【0176】
一方、ICカード200D側では、受電コイル204はICカード200Dの略面中心部に設けられており、データコイル205は、カード長手方向(図18中上下方向)において上記無線通信装置300のデータコイル305A″又は305B″(本変形例ではデータコイル305A″)に対応する位置であり、且つカード短手方向(図18中左右方向)においては略中央部に設けられている。なお、上記変形例(iv)と同様にカード短手方向において一方側に偏って設けてもよい。
【0177】
本変形例では、上記したように無線通信装置300側のデータコイル305A″,305B″,305C″,305D″を給電コイル304の四方を囲むように設けるので、通信時にICカード200Eを縦方向又は横方向に回転させて表裏反対としても、さらにICカード200Eをそのカード面上において回転させた場合でも、給電コイル304と受電コイル204、及びデータコイル305″とデータコイル205とを対向させることができる。したがって、ICカード200Eへの電力供給及び情報の送受信を行うことが可能なICカード200Eと無線通信装置300との対向配置態様の自由度をさらに増加でき、ICカード200Eを利用するユーザの利便性をさらに向上できる。
【0178】
なお、特に図示して説明はしないが、上記変形例において、前述した変形例(i)のように給電コイルを略楕円形状として四方を囲むように設けてもよい。また、変形例(ii)のようにICカード200E側のデータコイルを略楕円形状として四方を囲むように設けてもよいし、さらに変形例(iii)のようにICカード200E側の受電コイルを略楕円形状として四方を囲むように設けてもよい。この場合にも、同様の効果を得ることができる。
【0179】
(2)データ表示時に電力を増大
上記実施形態では、通信時に無線通信装置300から給電コイル304及び受電コイル204を介してICカード200に供給する電力の大きさを特に制御しなかったが、表示データの送信時(液晶表示部203による表示時)においてその電力を増大するようにしてもよい。
【0180】
図19は本変形例におけるデータ書込み処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0181】
この図19において、上記実施形態の図6と異なる点は、ステップS325及びステップS415である。すなわち、ステップS320において送信回路306Aの電源をONとした後、ステップS325において電源310から給電コイル304及び受電コイル204を介してICカード200に供給する電力を増大させる。そして、ステップS330で5m秒待機した後に、ステップS340でICカード200に表示データを送信する。
【0182】
一方、ステップS320〜ステップS400及びステップS420において全表示データの送信が終了した場合、又はICカード200から書込み応答完了信号を受信した場合には、ステップS390の判定が満たされずにステップS415に移る。このステップS415において、上記ステップS325で増大させた供給電力を元の電力に復帰する。
【0183】
なお、上記電力の増大及び復帰制御は、スキャナ制御部309から図示しない電力制御回路へ出力される制御信号によって行われる。また、給電コイル304を直列に接続した複数のコイルからなる多重コイル構造としておき、コイルを切替えることにより制御するようにしてもよい。
【0184】
本変形例によれば、通信時に必要に応じてICカード200への供給電力を増大させることができる。その結果、比較的大きな電力を有する液晶表示部203に対して表示を行うために十分な電力を供給することができ、液晶表示部203による表示を確実に行うことができる。
【0185】
(3)ICカードのガイド手段のバリエーション
上記実施形態では、ICカード200の通信時の対向位置をガイドするガイド手段として、無線通信装置300の傾斜面301に凹部302を設けるようにしたが、これに限られない。すなわち、例えば傾斜面301上におけるICカード200の四隅(又はそれ以下の隅でもよい)に対応する位置に枠部材を設けるようにしてもよい。また、例えば傾斜面301上におけるICカード200を置く位置にその旨を示す絵(又は字等)を描写するようにしてもよい。
【0186】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0187】
【図1】本発明の無線通信システムの一実施形態の全体構造を簡略的に表す図である。
【図2】本発明の無線通信システムの一実施形態が有する無線通信装置の対向面内に設けられた給電コイル、データコイルの配置構成及びICカード内に設けられた受電コイル、データコイルの配置構成を表す図である。
【図3】本発明の無線通信システムの一実施形態が有するICカード及び無線通信装置の機能的構成の詳細を表す機能ブロック図である。
【図4】通信時に無線通信装置のスキャナ制御部により行われる制御手順を表すフローチャートである。
【図5】図4に示すフローチャート中のカード有検出処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図6】図4に示すフローチャート中のデータ書込み処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図7】図4に示すフローチャート中のカード無検出処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図8】通信時にICカードのカード制御部により行われる制御手順を表すフローチャートである。
【図9】図8に示すフローチャート中のコマンド受信処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図10】図8に示すフローチャート中のID応答送信処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図11】図8に示すフローチャート中の書込み・表示処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図12】無線通信装置とICカードとの間で通信時に行われる信号のやりとりを時系列で表したタイムチャートである。
【図13】本実施形態において得られる、ICカードを表裏反対にしても電力供給及び情報の送受信が可能となる効果を説明するための図である。
【図14】給電コイルを対称配置とする変形例における、無線通信装置の対向面内に設けられた給電コイル、データコイルの配置構成及びICカード内に設けられた受電コイル、データコイルの配置構成を表す図である。
【図15】ICカード側のデータコイルを対称配置とする変形例における、無線通信装置の対向面内に設けられた給電コイル、データコイルの配置構成及びICカード内に設けられた受電コイル、データコイルの配置構成を表す図である。
【図16】受電コイルを対称配置とする変形例における、無線通信装置の対向面内に設けられた給電コイル、データコイルの配置構成及びICカード内に設けられた受電コイル、データコイルの配置構成を表す図である。
【図17】データコイルを横長に配置する変形例における、無線通信装置の対向面内に設けられた給電コイル、データコイルの配置構成及びICカード内に設けられた受電コイル、データコイルの配置構成を表す図である。
【図18】給電コイルを囲むようにデータコイルを配置する変形例における、無線通信装置の対向面内に設けられた給電コイル、データコイルの配置構成及びICカード内に設けられた受電コイル、データコイルの配置構成を表す図である。
【図19】データ表示時に電力を増大させる変形例における、データ書込み処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0188】
100 無線通信システム
200 ICカード(無線通信媒体)
200A ICカード(無線通信媒体)
200B ICカード(無線通信媒体)
200C ICカード(無線通信媒体)
200D ICカード(無線通信媒体)
200E ICカード(無線通信媒体)
201 表面(媒体側配置面)
202 裏面(媒体側配置面)
203 液晶表示部(表示手段)
204 受電コイル(受電部)
205 データコイル(媒体側情報送受部)
208 電源スイッチ(第2切替手段)
300 無線通信装置
301 傾斜面(装置側配置面)
302 凹部(ガイド手段)
303 対向面(対向部)
303A 対向面(対向部)
303B 対向面(対向部)
303C 対向面(対向部)
303D 対向面(対向部)
303E 対向面(対向部)
304 給電コイル(給電部)
305A データコイル(装置側情報送受部)
305B データコイル(装置側情報送受部)
308A 電源スイッチ(第1切替手段)
308B 電源スイッチ(第1切替手段)





 

 


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