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発明の名称 無線タグ回路素子収納体及び無線タグ情報通信装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25750(P2007−25750A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−202583(P2005−202583)
出願日 平成17年7月12日(2005.7.12)
代理人 【識別番号】100104503
【弁理士】
【氏名又は名称】益田 博文
発明者 廣田 光男
要約 課題
装置側アンテナとタグ側アンテナとの通信距離を常に略一定として、安定的な通信範囲を得ることができ、確実かつ安定な通信を行う。

解決手段
カートリッジ100は取り付け時の位置決め基準となるリブ当接面91aを備え、無線タグ情報通信装置2のカートリッジホルダ部CHはそのリブ当接面91aに対応して位置決めピン93が設けられていることにより、基材テープ101の大きさや無線タグ回路素子Toの配置ピッチ等のタグ属性パラメータ等が互いに異なる種々のカートリッジ100を適宜交換して使用した場合であっても、リブ当接面91aに対応して無線タグ情報通信装置2側に設けられた位置決めピン93と協働することで、カートリッジ100の種類に関わらず、タグ側のアンテナ152と装置側のアンテナ14との距離が略一定となる。
特許請求の範囲
【請求項1】
無線タグ情報通信装置に着脱可能に構成された無線タグ回路素子収納体であって、
情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナとを備えた前記無線タグ回路素子が配置され、前記無線タグ情報通信装置に対し連続的に供給可能に収納されたタグ媒体と、
前記無線タグ情報通信装置への取り付け時に、無線タグ回路素子収納体の大きさによらず前記タグ媒体の前記タグ側アンテナと当該無線タグ情報通信装置に備えられた装置側アンテナとの距離を略一定とするための、位置決め基準となる位置決め基準部とを有することを特徴とする無線タグ回路素子収納体。
【請求項2】
請求項1記載の無線タグ回路素子収納体において、
前記位置決め基準部は、当該位置決め基準部を当接支持するために設けられた無線タグ情報通信装置の位置決め支持部材と協働して、前記位置決め基準部から前記タグ側アンテナの中心位置との距離と、前記位置決め支持部材から前記装置側アンテナまでの距離との和が、所定の第1固定値となるように構成されていることを特徴とする無線タグ回路素子収納体。
【請求項3】
請求項2記載の無線タグ回路素子収納体において、
前記位置決め基準部は、前記タグ側アンテナの中心位置との距離が所定の第2固定値となるように構成されていることを特徴とする無線タグ回路素子収納体。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項記載の無線タグ回路素子収納体において、
前記タグ媒体は、長手方向に複数の前記無線タグ回路素子を連続的に配置したタグテープであり、
このタグテープを巻回したタグテープロールを収納して、前記無線タグ情報通信装置のカートリッジホルダに着脱可能に構成されたことを特徴とする無線タグ回路素子収納体。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項記載の無線タグ回路素子収納体において、
前記位置決め基準部は、前記無線タグ情報通信装置への取り付け時に、前記タグ媒体の搬送方向に垂直な方向における当該無線タグ情報通信装置側までの距離を所定の搬送範囲にて略一定とするための位置決め基準となることを特徴とする無線タグ回路素子収納体。
【請求項6】
情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナとを備えた前記無線タグ回路素子が配置され、連続的に供給可能に収納されたタグ媒体と、前記無線タグ情報通信装置への取り付け時に位置決め基準となる位置決め基準部とを有する無線タグ回路素子収納体を着脱可能に設置する収納体設置用ホルダと、
前記無線タグ回路素子の前記IC回路部との間で無線通信により情報の送受信を行う装置側アンテナと、
前記無線タグ回路素子収納体の前記位置決め基準部と協働して前記装置側アンテナと前記タグ側アンテナとの距離を略一定とするために、前記位置決め基準部を当接して支持する位置決め支持部材とを有することを特徴とする無線タグ情報通信装置。
【請求項7】
請求項6記載の無線タグ情報通信装置において、
前記位置決め支持部材は、前記無線タグ回路素子収納体の前記位置決め基準部と協働して、前記位置決め支持部材から前記装置側アンテナまでの距離と、前記位置決め基準部から前記タグ側アンテナの中心位置との距離との和が、所定の第1固定値となるように構成されていることを特徴とする無線タグ情報通信装置。
【請求項8】
請求項7記載の無線タグ情報通信装置において、
前記無線タグ回路素子収納体の前記位置決め基準部から前記タグ側アンテナの中心位置までの距離が所定の第2固定値となるように構成されているのに対応し、前記位置決め支持部材は、その先端から前記装置側アンテナの中心位置までの距離が、所定の第3固定値となるように構成されていることを特徴とする無線タグ情報通信装置。
【請求項9】
請求項6乃至8のいずれか1項記載の無線タグ情報通信装置において、
前記無線タグ回路素子収納体から搬送される前記タグ媒体に印字を行う印字手段を有することを特徴とする無線タグ情報通信装置。
【請求項10】
請求項9記載の無線タグ情報通信装置において、
前記位置決め支持部材は、前記収納体設置用ホルダへの前記無線タグ回路素子収納体の取り付け時に、前記タグ媒体の搬送方向に垂直な方向における当該無線タグ回路素子収納体までの距離を所定の搬送範囲にて略一定とするために、前記位置決め基準部を当接して支持することを特徴とする無線タグ情報通信装置。
【請求項11】
請求項6乃至10のいずれか1項記載の無線タグ情報通信装置において、
前記収納体設置用ホルダは、前記タグ媒体として長手方向に複数の前記無線タグ回路素子を連続的に配置したタグテープを巻回したタグテープロールを収納した無線タグカートリッジを着脱可能なカートリッジホルダであることを特徴とする無線タグ情報通信装置。
【請求項12】
請求項11記載の無線タグ情報通信装置において、
前記位置決め支持部材は、前記カートリッジホルダに設けた凸部であることを特徴とする無線タグ情報通信装置。
【請求項13】
請求項6乃至12のいずれか1項記載の無線タグ情報通信装置において、
前記装置側アンテナは、一方側にマイクロストリップアンテナ素子を備え他方側に地板を備えたマイクロストリップアンテナであることを特徴とする無線タグ情報通信装置。
【請求項14】
請求項6乃至12のいずれか1項記載の無線タグ情報通信装置において、
前記装置側アンテナは、略線状のアンテナ素子を備えたダイポールアンテナであることを特徴とする無線タグ情報通信装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部と情報の無線通信を行う無線タグ回路素子を備えた無線タグ回路素子収納体と、この無線タグ回路素子収納体を着脱可能に配置する無線タグ情報通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小型の無線タグとリーダ(読み取り装置)/ライタ(書き込み装置)との間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えており、無線タグが汚れている場合や見えない位置に配置されている場合であっても、リーダ/ライタ側よりIC回路部の無線タグ情報に対してアクセス(情報の読み取り/書き込み)が可能であり、商品管理や検査工程等の様々な分野において実用が期待されている。
【0003】
このような無線タグは、通常、ラベル状の素材上に無線タグ回路素子を設けて形成され、このタグラベルが例えば各種書類・物品の分類・整理のために対象物品等に貼り付けられることが多い。また、この無線タグの管理上、タグ自体に併せて文字情報を印字しておくと非常に便利である。これに応じ、従来、無線タグへの情報読み取り/書き込みのみならず、タグへの印字とを併せて行う無線タグ情報通信装置(タグラベル作成装置)が既に提唱されている。
【0004】
例えば特許文献1記載の装置では、無線タグ回路素子(アンテナ部及びICチップ)をテープ長手方向に略等間隔に配置した基材テープ(帯状のテープ)が巻回されたロール(供給スプール)を備えたカートリッジを本体筐体の凹部であるカートリッジホルダに装着し、このカートリッジの上記ロールから上記タグテープを繰り出してそのタグテープに備えられた無線タグ回路素子への無線タグ情報の送受を行うと共に、上記カートリッジに備えられた上記ロールとは別のロール(テープスプール)から被印字テープ(ラミネート)の所定位置にサーマルヘッド(被印字ヘッド)に所定の印字を行い、これらタグテープ及び印字後の被印字テープとを貼りあわせて印字付きのタグラベルを生成するようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−330492号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、無線タグの利用の拡大によってその用途は多種多様となっており、それらの用途に応じた多様な態様のタグラベルが望まれている。上記従来技術では、例えば基材テープのテープ幅や無線タグ回路素子の配置間隔等の異なる複数のカートリッジを予め用意しておき、各カートリッジを用途に応じて着脱交換することにより、無線タグ回路素子の配置態様を種々変えてタグラベルを作成することができる。
【0007】
ここで、種々の幅のタグラベルを作成するために基材テープの幅の違うカートリッジを交換して使用する場合、上記従来技術では、装置側のカートリッジホルダにカートリッジの装着方向奥側の面(底面)を突き当てて装着する構造であるため、カートリッジの厚み方向寸法によって基材テープとカートリッジホルダ底面との距離に違いが生じる(言い換えればテープ搬送経路がテープ幅方向にずれる)。すなわち、比較的狭幅の基材テープを内蔵した厚み方向寸法の薄いカートリッジを装着した場合は、カートリッジホルダ底面と基材テープの幅方向中心との距離が比較的近くなり、基材テープの搬送経路中心はカートリッジホルダ側に比較的近くなる。これに対し、比較的広幅の基材テープを内蔵した厚み方向寸法の厚いカートリッジを装着した場合は、カートリッジホルダ底面と基材テープの幅方向中心との距離が比較的遠くなり、基材テープの搬送経路中心はカートリッジホルダ側から比較的遠くなる。
【0008】
このように、使用するテープ幅によって基材テープの搬送経路中心とカートリッジホルダ側との距離が変化すると、通常、装置側アンテナは前記基材テープの搬送経路中心に沿ってカートリッジホルダ側の所定位置に固定されているため、装置側アンテナと基材テープの幅方向中心に設けられている無線タグ回路素子のタグ側アンテナとの距離が基材テープの幅に応じて変化することとなり、種々のテープ幅の基材テープに設けられた無線タグ回路素子と確実かつ安定な通信を行うのが困難となる畏れがある。
【0009】
本発明の目的は、装置側アンテナとタグ側アンテナの搬送経路との距離を種々のテープ幅に対して略一定とすることで、確実かつ安定な通信を行うことができる無線タグ回路素子収納体及び無線タグ情報通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、第1の発明は、無線タグ情報通信装置に着脱可能に構成された無線タグ回路素子収納体であって、情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナとを備えた前記無線タグ回路素子が配置され、前記無線タグ情報通信装置に対し連続的に供給可能に収納されたタグ媒体と、前記無線タグ情報通信装置への取り付け時に、無線タグ回路素子収納体の大きさによらず前記タグ媒体の前記タグ側アンテナと当該無線タグ情報通信装置に備えられた装置側アンテナとの距離を略一定とするための、位置決め基準となる位置決め基準部とを有することを特徴とする。
【0011】
無線タグ情報通信装置を用いて無線タグラベルを作成する際には、無線タグ回路素子を備えたタグ媒体を収納した無線タグ回路素子収納体を所定の位置に取り付ける。このとき、本願第1発明の無線タグ回路素子収納体は、上記取り付け時の位置決め基準となる位置決め基準部を備えている。これにより、タグ媒体の大きさや無線タグ回路素子の配置ピッチ等のタグ属性パラメータ等が互いに異なる種々の無線タグ回路素子収納体を適宜交換して使用した場合であっても、例えば上記位置決め基準部に対応して無線タグ情報通信装置側に設けられた位置決め支持部材と協働することで、無線タグ回路素子収納体の種類や大きさ等に関わらず、タグ側アンテナと装置側アンテナとの距離が略一定となる。これにより、装置側アンテナとタグ側アンテナとの通信距離が常に略一定となるので、安定的な通信範囲を得ることができ、確実かつ安定な通信を行うことができる。
【0012】
第2発明は、上記第1発明において、前記位置決め基準部は、当該位置決め基準部を当接支持するために設けられた無線タグ情報通信装置の位置決め支持部材と協働して、前記位置決め基準部から前記タグ側アンテナの中心位置との距離と、前記位置決め支持部材から前記装置側アンテナまでの距離との和が、所定の第1固定値となるように構成されていることを特徴とする。
【0013】
装置側アンテナから位置決め支持部材までの距離と、位置決め基準部からタグ側アンテナの中心位置との距離との和を第1固定値とすることにより、装置側アンテナからタグ側アンテナまでの距離は当該第1固定値とほぼ等しくなり、略一定値とすることができる。
【0014】
第3発明は、上記第2発明において、前記位置決め基準部は、前記タグ側アンテナの中心位置との距離が所定の第2固定値となるように構成されていることを特徴とする。
【0015】
位置決め基準部からタグ側アンテナの中心位置までの距離を第2固定値としつつ、例えば無線タグ情報通信装置の装置側アンテナから位置決め支持部材までの距離を第3固定値とすることで、装置側アンテナからタグ側アンテナまでの距離を第1固定値とほぼ等しい略一定値とすることができる。
【0016】
第4発明は、上記第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記タグ媒体は、長手方向に複数の前記無線タグ回路素子を連続的に配置したタグテープであり、このタグテープを巻回したタグテープロールを収納して、前記無線タグ情報通信装置のカートリッジホルダに着脱可能に構成されたことを特徴とする。
【0017】
カートリッジホルダに装着された無線タグ回路素子収納体に備えられたタグテープロールからタグテープを繰り出し、このタグテープに配置された無線タグ回路素子と通信を行うことができる。
【0018】
第5発明は、第1乃至第4発明のいずれか1つにおいて、前記位置決め基準部は、前記無線タグ情報通信装置への取り付け時に、前記タグ媒体の搬送方向に垂直な方向における当該無線タグ情報通信装置側までの距離を所定の搬送範囲にて略一定とするための位置決め基準となることを特徴とする。
【0019】
無線タグ回路素子収納体から無線タグ情報通信装置側までの距離が所定の搬送範囲で略一定となる結果、例えば印字を行うために搬送している間でも、さらに確実に安定して通信を行うことができる。
【0020】
上記目的を達成するために、本願第6発明は、情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナとを備えた前記無線タグ回路素子が配置され、連続的に供給可能に収納されたタグ媒体と、前記無線タグ情報通信装置への取り付け時に位置決め基準となる位置決め基準部とを有する無線タグ回路素子収納体を着脱可能に設置する収納体設置用ホルダと、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部との間で無線通信により情報の送受信を行う装置側アンテナと、前記無線タグ回路素子収納体の前記位置決め基準部と協働して前記装置側アンテナと前記タグ側アンテナとの距離を略一定とするために、前記位置決め基準部を当接して支持する位置決め支持部材とを有することを特徴とする。
【0021】
本願第6発明においては、無線タグラベルを作成する際には、無線タグ回路素子を備えたタグ媒体を収納し、取り付け時の位置決め基準となる位置決め基準部を備えた無線タグ回路素子収納体を収納体設置用ホルダに取り付け、無線タグ回路素子収納体から連続的に供給されるタグ媒体の無線タグ回路素子に対し装置側アンテナから無線通信を行う。このとき、上記位置決め基準部に対応して位置決め支持部材が設けられていることにより、タグ媒材の大きさや無線タグ回路素子の配置ピッチ等のタグ属性パラメータ等が互いに異なる種々の無線タグ回路素子収納体を適宜交換して使用した場合であっても、上記無線タグ情報通信装置側の位置決め支持部材と上記無線タグ回路素子収納体とが協働することで、無線タグ回路素子収納体の種類に関わらず、タグ側アンテナと装置側アンテナとの距離が略一定となる。これにより、装置側アンテナとタグ側アンテナとの通信距離が常に略一定となるので、安定的な通信範囲を得ることができ、確実かつ安定な通信を行うことができる。
【0022】
第7発明は、上記第6発明において、前記位置決め支持部材は、前記無線タグ回路素子収納体の前記位置決め基準部と協働して、前記位置決め支持部材から前記装置側アンテナまでの距離と、前記位置決め基準部から前記タグ側アンテナの中心位置との距離との和が、所定の第1固定値となるように構成されていることを特徴とする。
【0023】
装置側アンテナから位置決め支持部材までの距離と、位置決め基準部からタグ側アンテナの中心位置との距離との和を第1固定値とすることにより、装置側アンテナからタグ側アンテナまでの距離は当該第1固定値とほぼ等しくなり、略一定値とすることができる。
【0024】
第8発明は、上記第7発明において、前記無線タグ回路素子収納体の前記位置決め基準部から前記タグ側アンテナの中心位置までの距離が所定の第2固定値となるように構成されているのに対応し、前記位置決め支持部材は、その先端から前記装置側アンテナの中心位置までの距離が、所定の第3固定値となるように構成されていることを特徴とする。
【0025】
位置決め基準部からタグ側アンテナの中心位置までの距離が第2固定値であるのに対応し、無線タグ情報通信装置の装置側アンテナから位置決め支持部材までの距離を第3固定値とすることで、装置側アンテナからタグ側アンテナまでの距離を第1固定値とほぼ等しい略一定値とすることができる。
【0026】
第9発明は、上記第6乃至第8発明のいずれかにおいて、前記無線タグ回路素子収納体から搬送される前記タグ媒体に印字を行う印字手段を有することを特徴とする。
【0027】
タグ媒体に備えられた無線タグ回路素子に対し装置側アンテナから無線通信を介し情報書き込み又は読み取りを行うとともに、印字手段で当該タグ媒体にその情報に対応した印字を行うことで、印字つき無線タグラベルを作成することができる。
【0028】
第10発明は、上記第9発明において、前記位置決め支持部材は、前記収納体設置用ホルダへの前記無線タグ回路素子収納体の取り付け時に、前記タグ媒体の搬送方向に垂直な方向における当該無線タグ回路素子収納体までの距離を所定の搬送範囲にて略一定とするために、前記位置決め基準部を当接して支持することを特徴とする。
【0029】
無線タグ回路素子収納体から無線タグ情報通信装置側までの距離が所定の搬送範囲で略一定となる結果、例えば印字を行うために搬送している間でも、さらに確実に安定して通信を行うことができる。
【0030】
第11発明は、上記第6乃至第10発明のいずれかにおいて、前記収納体設置用ホルダは、前記タグ媒体として長手方向に複数の前記無線タグ回路素子を連続的に配置したタグテープを巻回したタグテープロールを収納した無線タグカートリッジを着脱可能なカートリッジホルダであることを特徴とする。
【0031】
これにより、カートリッジホルダに取り付けた無線タグカートリッジに収納されたタグテープロールからタグテープを繰り出し、そのタグテープに設けられた無線タグ回路素子に対し装置側アンテナから無線通信を行うことで、無線タグラベルを作成することができる。
【0032】
第12発明は、上記第11発明において、前記位置決め支持部材は、前記カートリッジホルダに設けた凸部であることを特徴とする。
【0033】
カートリッジホルダに設けた凸部を無線タグ回路素子収納体の位置決め基準部に当接させて支持することで、無線タグ回路素子収納体の位置決め基準部と協働して、装置側アンテナとタグ側アンテナとの距離を略一定とすることができる。
【0034】
第13発明は、上記第6乃至第12発明のいずれかにおいて、前記装置側アンテナは、一方側にマイクロストリップアンテナ素子を備え他方側に地板を備えたマイクロストリップアンテナであることを特徴とする。
【0035】
指向性を備えたマイクロストリップアンテナを用いて好適に目的の無線タグ回路素子と通信を行い、情報書き込み又は読み取りを行うことができる。
【0036】
第14発明は、上記第6乃至第12発明のいずれかにおいて、前記装置側アンテナは、略線状のアンテナ素子を備えたダイポールアンテナであることを特徴とする。
【0037】
略線状のアンテナ素子を備えたダイポールアンテナを用いることによって装置を小型に構成して無線タグ回路素子と通信を行い、情報書き込み又は読み取りを行うことができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、装置側アンテナとタグ側アンテナとの通信距離を常に略一定として、安定的な通信範囲を得ることができ、確実かつ安定な通信を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0040】
図1は、本実施形態の無線タグ情報通信装置が適用される無線タグ生成システムを表すシステム構成図である。
【0041】
図1に示すこの無線タグ生成システム1において、本実施形態による無線タグ情報通信装置2は、有線あるいは無線による通信回線3を介してルートサーバ4、端末5、汎用コンピュータ6、及び複数の情報サーバ7に接続されている。
【0042】
図2は、本実施形態の無線タグ情報通信装置2(但し後述するカートリッジ100を取り外し、さらに開閉蓋OCを開けた状態)の全体概略構造を表す斜視図である。
【0043】
図2において、無線タグ情報通信装置2は、装置本体8と、この装置本体8に着脱可能に取り付けられる図示しないカートリッジ(無線タグ回路素子収納体、無線タグカートリッジ)100を収容するためのカートリッジホルダ部(収納体設置用ホルダ、カートリッジホルダ)CHと、装置本体8の外郭を構成する筐体9と、閉じ状態で上記カートリッジホルダ部CHを覆うように装置本体8に回動可能に接続された開閉蓋OCとを有している。
【0044】
図3は、上記カートリッジのケーシングのみを表した斜視図である。この図3においてはカートリッジ100のうちの筐体を構成するケーシング90のみを図示しており、その内部から繰り出される後述の基材テープ、インクリボン及び被印字テープの図示は省略している。
【0045】
図3において、カートリッジのケーシング90は、概略的に、略直方体に図中下方部で略半円状の突出部を設け、図中奥行き方向が厚み方向となる略平板状に形成されている。その平板面側から見て略直方体の対角線上の2つの角部(図中左上と右下の角部)には大きなラウンド90bが形成されており、さらに各ラウンド90bの厚み方向の途中位置にはケーシング本体90aよりも厚みの小さい位置決めリブ91が側方に突出するよう形成されている。そしてそれぞれの位置決めリブ91でカートリッジホルダ部CHの底面と対向する面(図中の裏面)は、それぞれ同一平面上に位置する平坦なリブ当接面(位置決め基準部)91aが形成されている。
【0046】
また、ここでは特に図示しないが、カートリッジ100は内部に備える基材テープの幅のバリエーションに応じて、ケーシング本体90aの厚みが異なる複数種のカートリッジが用意されており(詳しくは後述する)、使用目的などに応じて適宜交換してカートリッジホルダ部CHに取り付けることができる。
【0047】
図4は、上記装置本体8からカートリッジ100及び開閉蓋OCを取り外した状態のカートリッジホルダ部CHを図2中IV方向からみた上面図である。
【0048】
図4において、カートリッジホルダ部CHは、装置本体8にカートリッジ100を着脱可能に嵌合できる凹所として設けられており、その底に位置するホルダ底面92には後述する印字ヘッド10、リボン巻取りローラ駆動軸11、圧着ローラ駆動軸12、アンテナ14などが設けられているとともに、カートリッジ100を装着した際の上記2つの位置決めリブ91の配置に対応する2つの角部にそれぞれ同じ高さの位置決めピン(位置決め支持部材、凸部)93が突設されている。
【0049】
図5は、上記装置本体8からカートリッジ100及び開閉蓋OCを取り外した状態のカートリッジホルダ部CHを図2中V方向からみた斜視図である。
【0050】
この図5において、位置決めピン93(図5中では1本のみ図示)はホルダ底面92から垂直に立設されており、カートリッジ100をカートリッジホルダ部CHに取り付けた際には、これら位置決めピン93の先端がそれぞれ位置決めリブ91のリブ当接面91aに当接してカートリッジ100を支持するようになっている(詳細は後述)。このため、これら位置決めピン93の高さは、装着するカートリッジ100のリブ当接面91aからケーシング底面90c(図中の裏面)までの距離より大きい寸法で形成される。
【0051】
図6は、上記無線タグ情報通信装置2の詳細構造を表す概念的構成図である。
【0052】
図6において、無線タグ情報通信装置2の装置本体8は、第2ロール(被印字テープロール)104から繰り出される被印字テープ103に所定の印字(印刷)を行う印字ヘッド(印字手段、サーマルヘッド)10と、被印字テープ103への印字が終了したインクリボン105を駆動するリボン巻取りローラ駆動軸11と、被印字テープ103と第1ロール(タグテープロール)102から繰り出される基材テープ(タグ媒体、タグテープ)101とを貼り合わせつつ印字済タグラベル用テープ110としてカートリッジ100から繰り出すための圧着ローラ駆動軸12と、印字済タグラベル用テープ110に備えられる無線タグ回路素子To(詳細は後述)との間でUHF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の送受を行うアンテナ(装置側アンテナ)14と、上記印字済タグラベル用テープ110を所定のタイミングで所定の長さに切断しラベル状の無線タグラベルT(詳細は後述)を生成するカッタ15と、無線タグラベルTを搬出口16へと搬送し送出する送出ローラ17とを上記筐体9に有している。
【0053】
アンテナ14は、一方側(この例では図6の紙面に向かって手前側)に指向性を備えた指向性アンテナ(この例では平面アンテナ、さらに詳細にはいわゆるパッチアンテナ)で構成されており、具体的には装置の内部側にマイクロストリップアンテナ素子を備えて表面側に地板を備えたマイクロストリップアンテナとなっている。またこのアンテナ14は、上記第1ロール102から繰り出された基材テープ101の搬送経路(ロールからの繰り出し位置より上記圧着ローラ駆動軸12までの間)のテープ面に交差する面(この例では直交する面;但しこれに限られず、90°以外の45°、60°等の交差角でも良い)内における搬送経路の近傍でホルダ底面92に上記地板が表出するよう埋設されている。
【0054】
一方、装置本体8はまた、上記アンテナ14を介し上記無線タグ回路素子Toへアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための高周波回路21と、無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理するための信号処理回路22と、前述したリボン巻取りローラ駆動軸11、圧着ローラ駆動軸12を駆動するカートリッジ用モータ23と、このカートリッジ用モータ23の駆動を制御するカートリッジ駆動回路24と、上記印字ヘッド10への通電を制御する印刷駆動回路25と、上記カッタ15を駆動して切断動作を行わせるソレノイド26と、そのソレノイド26を制御するソレノイド駆動回路27と、上記送出ローラ17を駆動する送出ローラ用モータ28と、上記高周波回路21、信号処理回路22、カートリッジ駆動回路24、印刷駆動回路25、ソレノイド駆動回路27、送出ローラ駆動回路29等を介し、無線タグ情報通信装置2全体の動作を制御するための制御回路30とを有する。
【0055】
制御回路30は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。またこの制御回路30は、入出力インターフェイス31を介し例えば通信回線に接続され、この通信回線に接続された前述のルートサーバ4、他の端末5、汎用コンピュータ6、及び情報サーバ7等との間で情報のやりとりが可能となっている。
【0056】
図7は、上記カートリッジ100の詳細構造を説明するための説明図である。
【0057】
この図7において、カートリッジ100は、ケーシング90と、このケーシング90内に配置され帯状の上記基材テープ101が巻回された上記第1ロール102と、上記基材テープ101と略同じ幅である透明な上記被印字テープ103が巻回された上記第2ロール104と、上記インクリボン105(熱転写リボン、但し被印字テープが感熱テープの場合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール111と、印字後のリボン105を巻取るリボン巻取りローラ106と、圧着ローラ107と、ガイドローラ112と、基材テープ101をその貫通孔113Aに挿通させ、アンテナ14から第1ロール102側への電波信号の漏れを低減するシールド部材113とを有する。
【0058】
圧着ローラ107は、上記基材テープ101と上記被印字テープ103とを押圧し接着させ上記印字済タグラベル用テープ110としつつ矢印Aで示す方向にテープ送りを行う(=テープ送りローラとしても機能する)。
【0059】
第1ロール102は、リール部材102aの周りに、長手方向に複数の無線タグ回路素子Toが所定の等間隔で順次形成された上記基材テープ101を巻回している。
【0060】
基材テープ101はこの例では4層構造となっており(図7中部分拡大図参照)、内側に巻かれる側(図7中右側)よりその反対側(図7中左側)へ向かって、適宜の粘着材からなる粘着層101a、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る色付きのベースフィルム101b、適宜の粘着材からなる粘着層101c、剥離紙(剥離材)101dの順序で積層され構成されている。
【0061】
ベースフィルム101bの裏側(図7中左側)には、情報の送受信を行うアンテナ(タグ側アンテナ)152がこの例では一体的に設けられており、これに接続するように情報を記憶するIC回路部151が形成され、これらによって無線タグ回路素子Toが構成されている。
【0062】
ベースフィルム101bの表側(図7中右側)には、後に被印字テープ103を接着するための上記粘着層101aが形成され、またベースフィルム101bの裏側(図7中左側)には、無線タグ回路素子Toを内包するように設けた上記粘着層101cによって上記剥離紙101dがベースフィルム101bに接着されている。なお、この剥離紙101dは、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルTが所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層101cにより当該商品等に接着できるようにしたものである。
【0063】
第2ロール104は、リール部材104aの周りに上記被印字テープ103を巻回している。第2ロール104より繰り出される被印字テープ103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ101と接着される側)に配置された上記リボン供給側ロール111及び上記リボン巻取りローラ106で駆動されるリボン105が、上記印字ヘッド10に押圧されることで当該被印字テープ103の裏面に当接させられるようになっている。
【0064】
リボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107は、それぞれカートリッジ100外に設けた例えばパルスモータである上記カートリッジ用モータ23(前述の図6参照)の駆動力が上記リボン巻取りローラ駆動軸11及び上記圧着ローラ駆動軸12に伝達されることによって回転駆動される。
【0065】
上記構成のカートリッジ100において、上記第1ロール102より繰り出された基材テープ101は、圧着ローラ107へと供給される。一方、第2ロール104より繰り出される被印字テープ103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ101と接着される側)に配置されたリボン供給側ロール111及びリボン巻取りローラ106で駆動されるインクリボン105が上記印字ヘッド10に押圧されて当該被印字テープ103の裏面に当接させられる。
【0066】
そして、カートリッジ100が上記装置本体8のカートリッジホルダ部CHに装着されロールホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動されると、被印字テープ103及びインクリボン105が印字ヘッド10とプラテンローラ108との間に狭持されるとともに、基材テープ101及び被印字テープ103が圧着ローラ107とサブローラ109との間に狭持される。そして、カートリッジ用モータ23の駆動力によってリボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107が矢印B及び矢印Dで示す方向にそれぞれ同期して回転駆動される。このとき、前述の圧着ローラ駆動軸12と上記サブローラ109及びプラテンローラ108はギヤ(図示せず)にて連結されており、圧着ローラ駆動軸12の駆動に伴い圧着ローラ107、サブローラ109、及びプラテンローラ108が回転し、第1ロール102から基材テープ101が繰り出され、上述のように圧着ローラ107へ供給される。一方、第2ロール104からは被印字テープ103が繰り出されるとともに、上記印刷駆動回路25により印字ヘッド10の複数の発熱素子が通電される。この結果、被印字テープ103の裏面に、貼り合わせ対象となる基材テープ101上の無線タグ回路素子Toに対応した印字R(後述の図10参照)が印刷される。そして、上記基材テープ101と上記印刷が終了した被印字テープ103とが上記圧着ローラ107及びサブローラ109により接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ110として形成され、カートリッジ100外へと搬出される。なお、被印字テープ103への印字が終了したインクリボン105は、リボン巻取りローラ駆動軸11の駆動によりリボン巻取りローラ106に巻取られる。
【0067】
ガイドローラ112は、基材テープ101が消費されることに伴い第1ロール102からの基材テープ101繰り出し位置が変動しても(図7中2点鎖線参照)、第1ロール102から繰り出された基材テープ101の搬送経路が、アンテナ14の面方向所定位置(この例ではほぼ中央位置)を通るように(あるいはそこから所定範囲内に規制されるように)、導くようになっている。
【0068】
図8は、上記高周波回路21の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図8において、高周波回路21は、アンテナ14を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部32と、アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部33と、送受分離器34とから構成される。
【0069】
送信部32は、無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報にアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための搬送波を発生させる水晶振動子35、PLL(Phase Locked Loop)36、及びVCO(Voltage
Controlled Oscillator)37と、上記信号処理回路22から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では信号処理回路22からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路38(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路38により変調された変調波を、制御回路30からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定し増幅する可変送信アンプ39とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、好適にはUHF帯の周波数を用いており、上記送信アンプ39の出力は、送受分離器34を介してアンテナ14に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部151に供給される。
【0070】
受信部33は、アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路40と、その受信第1乗算回路40の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ41と、この第1バンドパスフィルタ41の出力を増幅して第1リミッタ42に供給する受信第1アンプ43と、上記アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に移相器49により位相を90°遅らせた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路44と、その受信第2乗算回路44の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ45と、この第2バンドパスフィルタ45の出力を入力するとともに増幅して第2リミッタ46に供給する受信第2アンプ47とを備えている。そして、上記第1リミッタ42から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ46から出力される信号「RXS−Q」は、上記信号処理回路22に入力されて処理される。
【0071】
また、受信第1アンプ43及び受信第2アンプ47の出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路48にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が信号処理回路22に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態の無線タグ情報通信装置2では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの反射波の復調が行われる。
【0072】
図9は、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。この図7において、無線タグ回路素子Toは、無線タグ情報通信装置2側のアンテナ14とUHF帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ152と、このアンテナ152に接続された上記IC回路部151とを有している。
【0073】
IC回路部151は、アンテナ152により受信された搬送波を整流する整流部153と、この整流部153により整流された搬送波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部154と、上記アンテナ152により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部155に供給するクロック抽出部156と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部157と、上記アンテナ152に接続された変復調部158と、上記整流部153、クロック抽出部156、及び変復調部158等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部155とを備えている。
【0074】
変復調部158は、アンテナ152により受信された上記無線タグ情報通信装置2のアンテナ14からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部155からの応答信号に基づき、アンテナ152より受信された搬送波を変調反射する。
【0075】
制御部155は、上記変復調部158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部158により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0076】
クロック抽出部154は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部157にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の速度に対応したクロックを制御部157に供給する。
【0077】
図10(a)及び図10(b)は、上述のようにして無線タグ回路素子Toの情報書き込み及び印字済タグラベル用テープ110の切断が完了し形成された無線タグラベルTの外観の一例を表す図であり、図10(a)は上面図、図10(b)は下面図である。また図11は、図10中XI−XI′断面による横断面図である。
【0078】
これら図10(a)、図10(b)、及び図11において、無線タグラベルTは、図7に示した4層構造に被印字テープ103が加わった5層構造となっており、被印字テープ103側(図11中上側)よりその反対側(図11中下側)へ向かって、被印字テープ103、粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101c、剥離紙101dで5層を構成している。そして、前述のようにベースフィルム101bの裏側に設けられたアンテナ152を含む無線タグ回路素子Toが粘着層101c内に備えられるとともに、被印字テープ103の裏面に印字R(この例では無線タグラベルTの種類を示す「RF−ID」の文字)が印刷されている。
【0079】
図12は、上述したような無線タグ情報通信装置2による無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報へのアクセス(書き込み又は読み取り)に際して、上記した端末5又は汎用コンピュータ6に表示される画面の一例を表す図である。
【0080】
図12において、この例では、無線タグラベルTの種別(アクセス周波数及びテープ寸法)、無線タグ回路素子Toに対応して印刷された印字文字R、その無線タグ回路素子Toに固有の識別情報であるアクセス(書き込み又は読み取り)ID、上記情報サーバ7に記憶された物品情報のアドレス、及び上記ルートサーバ4におけるそれらの対応情報の格納先アドレス等が前記端末5又は汎用コンピュータ6に表示可能となっている。そして、その端末5又は汎用コンピュータ6の操作により無線タグ情報通信装置2が作動されて、被印字テープ103に上記印字文字Rが印刷されると共に、IC回路部151に上記書き込みID及び物品情報等の情報が書き込まれる(又はIC回路部151に予め記憶された物情報等の無線タグ情報が読みとられる)。なお、この場合の無線タグ情報の「読み取り・書き込み」とは、広くいわゆるデータの読み取り・書き込みのみならず、「Kill」及び「Sleep」コマンドに基づく信号のような応答を休止させる信号の送信も含む。
【0081】
上記のような書き込み(又は読み取り)の際、生成された無線タグラベルTのIDとその無線タグラベルTのIC回路部151から読みとられた情報(又はIC回路部151に書き込まれた情報)との対応関係は、前述のルートサーバ4に記憶され、必要に応じて参照できるようになっている。
【0082】
本実施形態の最も大きな特徴は、無線タグ回路素子収納体であるカートリッジ100において、無線タグ情報通信装置2への取り付け時に、無線タグ回路素子Toのアンテナ152と無線タグ情報通信装置2側のアンテナ14との距離(テープ幅方向距離、言い換えればカートリッジホルダCHの深さ方向の距離)を略一定とするために、カートリッジ100側にリブ当接面91aを設けるとともに、無線タグ情報通信装置2側には上記リブ当接面91aに当接して支持する位置決めピン93を設けたことにある。以下、このことについて比較例を参照しつつ詳しく説明する。
【0083】
図13は、本発明の比較例として位置決めリブを設けていないカートリッジ99を、位置決めピンを設けていないカートリッジホルダ部CHに載置した状態を表す概念図であり、図13(A)はテープ幅の狭い基材テープ101を備えるカートリッジ99の載置状態を示した図であり、図13(B)はテープ幅の広い基材テープ101を備えるカートリッジ99の載置状態を示した図である。上述した本実施形態と同等の部分には同一の符号を付している。
【0084】
図13において、上述したようにカートリッジ99は、その内部に備える基材テープ101のテープ幅に応じてそのケーシング本体90aの厚みが異なっており、図13(A)に示すような基材テープ101のテープ幅が狭い場合(例えば24mm)のカートリッジ99と比較して、図13(B)に示すような基材テープ101のテープ幅が広い場合(例えば36mm)のカートリッジ99はケーシング本体90aの厚み寸法がより大きく形成されている。
【0085】
また、通常、無線タグ回路素子Toは基材テープ101のテープ幅方向の所定位置(この例では幅方向中央)に配置されており、基材テープ101のテープ幅が狭い場合(図13(A))と広い場合(図13(B))とではタグ側のアンテナ152の中心位置からケーシング底面90cまでの距離Lo,Lo′が異なっている。
【0086】
したがって、図13(A)、図13(B)に示すように、装置側のアンテナ14が埋設されているホルダ底面92上にそれぞれのカートリッジ99を丸ボス99aにより載置した(あるいはホルダ底面92上に設けた短尺の支持軸上にそれぞれのカートリッジ99を載置した)状態を比較すると、それぞれにおけるタグ側のアンテナ152と装置側のアンテナ14との通信距離が異なっており、両方のカートリッジ99を同じカートリッジホルダ部CHに交換して装着すると無線通信が不安定となってしまう。
【0087】
図14は、本実施形態によるカートリッジ100と無線タグ情報通信装置2においてカートリッジホルダ部CHにカートリッジ100を取り付けた際の位置決めピン93による位置決めリブ91の支持状態を表す概念図であり、図14(A)はテープ幅の狭い基材テープ101を備えるカートリッジ100の支持状態を示した図であり、図14(B)はテープ幅の広い基材テープ101を備えるカートリッジ100の支持状態を示した図である。なお、この図14は、上記図6中のP方向から見たカートリッジの支持状態を模式的に示した矢視図に相当する。
【0088】
図14において、各カートリッジ100もまた、テープ幅の狭い基材テープ101を備えるカートリッジ100のケーシング本体90aよりも、テープ幅の広い基材テープ101を備えるカートリッジ100のケーシング本体90aの方がより大きい厚み寸法で形成されており、それぞれタグ側のアンテナ152の中心位置からケーシング底面90cまでの距離Lo,Lo′が異なっている。
【0089】
上述したように本実施形態によるカートリッジ100は、対角線上の2つ角部(図中では左右2箇所で図示)に位置決めリブ91が設けられており、それらのリブ当接面91aはホルダ底面92と略平行に対向する略平坦面に形成されている。また、両方のカートリッジ100の全てのリブ当接面91aは共通して、それぞれタグ側のアンテナ152の中心位置と同一の距離(第2固定値)L2で離間する配置となっている。
【0090】
そして、各カートリッジ100を装着した状態では、ホルダ底面92から同じ高さ(第3固定値)L1で突出している位置決めピン93が、それぞれの先端でリブ当接面91aに当接してカートリッジ100を支持するようになっている。
【0091】
これにより、2つのカートリッジ100は、それぞれのケーシング本体90aの厚み寸法の差に関係なく、タグ側のアンテナ152の中心位置からリブ当接面91aまでの距離L2と、位置決めピン93の高さL1との和の距離L3が一定(上記第2固定値と上記第3固定値の和である第1固定値として一定)となるように位置決めピン93に支持される。すなわち、両方のカートリッジ100を同じカートリッジホルダ部CHに交換して装着しても、それぞれにおけるタグ側アンテナ152と装置側アンテナ14との通信距離を常に一定とすることができる。またこのとき、各カートリッジ100を取り付けた場合それぞれにおいて、位置決めピン93は、各カートリッジ100を図14(A)、図14(B)中でみて水平に(各カートリッジから無線タグ情報通信装置2のホルダ底面92側までの距離を少なくともアンテナ14の上部では一定に)保持するようになっている。
【0092】
以下、制御回路30によって実行される制御手順について説明する。
【0093】
図15は、上述した無線タグラベルTの作成、すなわち、被印字テープ103を搬送し印字ヘッド10で所定の印字を行いつつ基材テープ101を搬送し無線タグ情報の書き込みを行い、それら被印字テープ103及び基材テープ101を貼り合わせて印字済タグラベル用テープ110とした後、印字済タグラベル用テープ110を無線タグ回路素子Toごとに切断し無線タグラベルTとする際に、制御回路30によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【0094】
この図15において、まずステップS105において、無線タグ情報通信装置2の書き込み操作が行われるとこのフローが開始される。そして、上記端末5又は汎用コンピュータ6を介して入力操作された、無線タグ回路素子Toへと書き込むべき無線タグ情報、及びこの無線タグ情報に対応して印字ヘッド10により無線タグラベルTへ印字すべき印字情報が、通信回線3及び入出力インターフェイス31を介し読み込まれる。
【0095】
その後、ステップS110において、無線タグ回路素子Toからの応答がなく、リトライ(再試行)を行う回数(アクセス試行回数)をカウントする変数M,N、及び通信良好か不良かを表すフラグFを0に初期化する。
【0096】
そして、ステップS115において、カートリッジ駆動回路24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23の駆動力によってリボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107を回転駆動させる。これにより、第1ロール102から基材テープ101が繰り出され圧着ローラ107へ供給され、第2ロール104からは被印字テープ103が繰り出される。さらに送出ローラ駆動回路29を介して送出ローラ用モータ28に制御信号を出力し、送出ローラ17を回転駆動させる。この結果、前述したように、基材テープ101と被印字テープ103とが上記圧着ローラ107に(及びサブローラ109により)接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ110としてカートリッジ体100外方向へと搬送される。
【0097】
その後、ステップS120に移り、基材テープ101及び被印字テープ103が所定値C(例えば、先行する無線タグ回路素子To及びこれに対応する被印字テープ103印字領域に対する無線タグ情報書き込み及び印刷が終了し、次の無線タグ回路素子Toがアンテナ14にほぼ対向する位置に到達するだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定は、例えば、上記基材テープ101に設けた適宜の識別用マークを別途設けた公知のテープセンサで検出することにより行えば足りる。判定が満たされたら、ステップS200に移る。
【0098】
ステップS200ではタグ情報書き込み・印字処理を行い、書き込むためのメモリ初期化(消去)を行った後、無線タグ情報を含む送信信号を基材テープ101上の無線タグ回路素子Toに送信して書き込みを行うとともに、印字ヘッド10により印字テープ103の対応する領域に印字Rの印刷を行う(詳細は後述の図16参照)。このステップS200が終了したらステップS125に移る。
【0099】
ステップS125では、フラグF=0であるかどうかが判定される。書き込み処理が正常に完了していればF=0のまま(後述の図16に示すフローのステップS385参照)であるので、この判定が満たされ、ステップS130に移る。
【0100】
ステップS130では、上記ステップS200で無線タグ回路素子Toへ書き込まれた情報と、これに対応して既に印字ヘッド10により印字された印字情報との組み合わせが、入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し端末5又は汎用コンピュータ6を介して出力され、情報サーバ7やルートサーバ4に記憶される。なお、この記憶データは必要に応じて端末5又は汎用コンピュータ6より参照可能に例えばデータベース内に格納保持される。
【0101】
その後、ステップS135で、被印字テープ103のうちこの時点で処理対象としている無線タグ回路素子Toに対応する領域への印字がすべて完了しているかどうかを確認した後、ステップS140へ移る。
【0102】
なお、先に述べたステップS125において、何らかの理由で書き込み処理が正常に完了していない場合はF=1とされている(後述の図16に示すフローのステップS385参照)のでS125の判定が満たされず、ステップS137に移り、印刷駆動回路25に制御信号を出力して印字ヘッド10を通電を中止し印字を停止させる。このように印字中途停止によって当該無線タグ回路素子Toが正常品でないことを明らかに表示する。なお、印字中途停止でなく、その旨の警報・注意喚起等の特別の態様の印字を行うようにしてもよい。
【0103】
このステップS137が終了した後、ステップS140へ移る。
【0104】
ステップS140では、印字済タグラベル用テープ110がさらに所定量(例えば、対象とする無線タグ回路素子To及びこれに対応する被印字テープ103の印字領域のすべてがカッタ15を所定の長さ(余白量)分越えるだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定も、前述のステップS120と同様、例えばマーキングをテープセンサで検出することにより行えば足りる。判定が満たされたら、ステップS145に移る。
【0105】
ステップS145では、カートリッジ駆動回路24及び送出ローラ駆動回路29に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23及び送出ローラ用モータ28の駆動を停止して、リボン巻取りローラ106、圧着ローラ107、送出ローラ17の回転を停止する。これにより、第1ロール102からの基材テープ101の繰り出し、第2ロール104からの被印字テープ103の繰り出し、及び送出ローラ17による印字済タグラベル用テープ110の搬送が停止する。
【0106】
その後、ステップS150でソレノイド駆動回路27に制御信号を出力してソレノイド26を駆動し、カッタ15によって印字済タグラベル用テープ110の切断を行う。前述したように、この時点で、例えば処理対象の無線タグ回路素子To及びこれに対応する被印字テープ103の印字領域が貼り合わせられた印字済タグラベル用テープ110のすべてがカッタ15を十分に越えており、このカッタ15の切断によって、無線タグ回路素子Toに無線タグ情報が書き込まれかつこれに対応する所定の印字が行われたラベル状の無線タグラベルTが生成される。
【0107】
その後、ステップS155に移り、送出ローラ用駆動回路29に制御信号を出力し、送出ローラ用モータ28の駆動を再開して、送出ローラ17を回転させる。これにより、送出ローラ17による搬送が再開されて上記ステップS150でラベル状に生成された無線タグラベルTが搬出口16へ向かって搬送され、搬出口16から装置2外へと排出される。
【0108】
図16は、上述のステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
【0109】
この図16において、まず、ステップS300において、印刷駆動回路25に制御信号を出力し、印字ヘッド10を通電して、被印字テープ103のうち処理対象となる無線タグ回路素子Toに対応する領域(圧着ローラ107により当該無線タグ回路素子Toの裏面に貼り合わせることとなる領域)に、前述の図15のステップS105で読み込んだ文字、記号、バーコード等の印字Rを印刷させる。
【0110】
そして、ステップS310において、公知の適宜の手法で書き込み対象の無線タグ回路素子Toに割り当てる識別番号IDを設定する。
【0111】
その後、ステップS320において、無線タグ回路素子Toのメモリ部157に記憶された情報を初期化する「Erase」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Erase」信号が生成されて高周波回路21を介して書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、そのメモリ部157を初期化する。
【0112】
次に、ステップS330において、メモリ部157の内容を確認する「Verify」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。その後ステップS340において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
【0113】
次に、ステップS350において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内の情報を確認し、メモリ部157が正常に初期化されたか否かを判定する。
【0114】
判定が満たされない場合はステップS360に移ってMに1を加え、さらにステップS370においてM=5かどうかが判定される。M≦4の場合は判定が満たされずステップS320に戻り同様の手順を繰り返す。M=5の場合はステップS380に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、このフローを終了する。このようにして初期化が不調でも5回までは再試行が行われる。
【0115】
ステップS350の判定が満たされた場合、ステップS390に移り、所望のデータをメモリ部157に書き込む「Program」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で書き込みたいID情報を含むアクセス情報としての「Program」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、そのメモリ部157に情報が書き込まれる。
【0116】
その後、ステップS400において、「Verify」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。その後ステップS410において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
【0117】
次に、ステップS420において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内に記憶された情報を確認し、前述の送信した所定の情報がメモリ部157に正常に記憶されたか否かを判定する。
【0118】
判定が満たされない場合はステップS430に移ってNに1を加え、さらにステップS440においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS390に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合は前述したステップS380に移り、同様に上記端末5又は汎用コンピュータ6に対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、ステップS385で前述のフラグF=1にして、このフローを終了する。このようにして情報書き込みが不調でも5回までは再試行が行われる。
【0119】
ステップS420の判定が満たされた場合、ステップS450に移り、「Lock」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で「Lock」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、当該無線タグ回路素子Toへの新たな情報の書き込みが禁止される。これにより、書き込み対象とする無線タグ回路素子Toへの無線タグ情報の・書き込みが完了し、前述のようにして無線タグ回路素子Toが排出され、このフローを終了する。
【0120】
以上のルーチンにより、カートリッジ100内において、基材テープ101上の書き込み対象の無線タグ回路素子Toに対して対応する無線タグ情報を書き込むとともに、被印字テープ103上の対応する領域に対し上記無線タグ情報に対応した印字Rを印刷することができる。
【0121】
以上のように構成した本実施形態のカートリッジ100及び無線タグ情報通信装置2においては、無線タグラベルTを作成する際に、無線タグ回路素子Toを備えた基材テープ101を収納したカートリッジ100をカートリッジホルダ部CHに取り付け、カートリッジ100から連続的に供給される基材テープ101の無線タグ回路素子Toに対し装置側のアンテナから無線通信を行う。
【0122】
このとき、本実施形態のカートリッジ100は、図14に示したように上記取り付け時の位置決め基準となるリブ当接面91aを備え、本発明の無線タグ情報通信装置2はそのリブ当接面91aに対応して位置決めピン93が設けられている。これにより、基材テープ101の大きさ(特にテープ幅)等のタグ属性パラメータ等が互いに異なる種々のカートリッジ100を適宜交換して使用した場合であっても、カートリッジ100の種類や大きさ等に関わらず、タグ側のアンテナ152と装置側のアンテナ14との距離を略一定とし、通信距離を常に略一定とすることができる。この結果、安定的な通信範囲を得ることができ、確実かつ安定な通信を行うことができる。
【0123】
また本実施形態では、特に、リブ当接面91aからタグ側のアンテナ152の中心位置までの距離L2を固定値(第2固定値)とするとともに、装置側のアンテナ14から位置決めピン93の先端までの距離L1を固定値(第3固定値)とすることでそれら第2固定値と第3固定値の和も固定値(第1固定値)としている。これにより、装置側アンテナ14からタグ側アンテナ152までの距離を当該第1固定値とほぼ等しい略一定値とすることができる。また、上記リブ当接面91aからタグ側のアンテナ152の中心位置までの距離L2(第2固定値)を0とすることも可能であり、すなわちリブ当接面91aをタグ側のアンテナ152の中心位置と同じ厚み方向位置に形成することができる。この場合、装置側のアンテナ14から位置決めピン93の先端までの距離L1がそのまま上記第1固定値(距離L3)となり、カートリッジ100の装着時にはタグ側のアンテナ152の中心位置を位置決めピン93の先端と同じ高さに配置することができる。
【0124】
なお、上記第1実施形態は、さらに種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0125】
(1−1)対応する位置決め基準部と位置決め支持部材の組合せを複数の種類備える場合
すなわち、上記第1実施形態においては、カートリッジ取り付け時の位置決め基準となる位置決め基準部(リブ当接面91a)とそれに対応する位置決め支持部材(位置決めピン93)の組合せの種類が一つだけ備えられて、上記位置決め支持部材から装置側のアンテナ14までの距離L1と上記位置決め基準部からタグ側のアンテナ152の中心位置までの距離L2をそれぞれ全種類のカートリッジ100に共通の固定値としていた。しかしながら、これに限られず、対応する位置決め基準部と位置決め支持部材の組合せを複数の種類備え、カートリッジ100の種類に応じてそれら複数の組合せから選択的に協働支持させるようにしてもよい。
【0126】
図17は、対応する位置決め基準部と位置決め支持部材の組合せを2種類備えたカートリッジ100と無線タグ情報通信装置2において、カートリッジホルダ部CHにカートリッジ100を取り付けた際の位置決め支持部材による位置決め基準部の支持状態を表した図であり、上記第1実施形態の図14に相当する図である。なお、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0127】
図17(A)においてテープ幅が狭い基材テープ101を備えるカートリッジ100の角部には位置決めリブ91が設けられており、図17(B)においてテープ幅が広い基材テープを備えるカートリッジ100には位置決めリブが設けられていない(特に図示しないが、カートリッジ100を上面から見た場合にラウンドが形成されているのは同様)。そして、この図17(B)中のカートリッジ100においては、ケーシング底面90cが位置決め基準部となり、タグ側のアンテナ152の中心位置からそのケーシング底面90cまでは距離L5で離間する配置となっている。
【0128】
また、無線タグ情報通信装置2のホルダ底面92には、高さL1の位置決めピン93の他にケーシング底面90cの下方の複数の位置(図中では2本の位置決めピン93より内側の2箇所のみ図示)に位置決めピン93の高さL1より低い高さL4の支持ピン94が突設されており、図17(B)のカートリッジ100に対してはこれら支持ピン94が位置決め支持部材となる。
【0129】
図17(B)において、カートリッジ100が取り付けられた際には、位置決めピン93はカートリッジ100に接触せずにラウンド角部から離間しており、その代わりに支持ピン94の先端がカートリッジ100のケーシング底面90cに当接してカートリッジ100を支持するようになっている。
【0130】
そして、この図17(B)に示すカートリッジ100の支持状態においては、タグ側のアンテナ152の中心位置からそのケーシング底面90cまでの距離L5と支持ピンの高さL4との和が、図17(A)のカートリッジ100の支持状態におけるタグ側のアンテナ152の中心位置から装置側のアンテナ14までの距離L3と同じ寸法となっている。
【0131】
つまり両方のカートリッジ100の支持状態においては、それぞれ当接支持させる位置決め支持部材と位置決め基準部の組合せが異なっていながら、タグ側のアンテナ152の中心位置から装置側のアンテナ14までの距離が同じ距離L3(L3=L1+L2=L4+L5)で一定とすることができる。すなわち、両方のカートリッジ100を同じカートリッジホルダ部CHに交換して装着しても、それぞれにおけるタグ側アンテナ152と装置側アンテナ14との通信距離を常に一定とすることができる。
【0132】
このように本変形例においても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、対応させる位置決め基準部と位置決め支持部材の組合せは、上記のような2種類より多く設けてもよく、その場合には当接支持させる組合せ以外の位置決め支持部材をカートリッジに当接させることのないようカートリッジ側に挿通穴などを形成しておく必要がある。
【0133】
(1−2)無線タグ回路素子が読み取り専用である場合
以上においては、無線タグ回路素子Toに対し無線タグ情報を送信しIC回路部に書き込みを行う場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、予め所定の無線タグ情報(タグ識別情報等)が書き換え不可に記憶保持されている読み取り専用の無線タグ回路素子Toから無線タグ情報を読み取りながら、これに対応する印字を行ってラベルを作成する場合があり、このような場合にも適用可能である。
【0134】
この場合には、図15におけるステップS105においては印字情報のみを読み込み、ステップS200で無線タグ情報の読み取り処理を行うようにすればよい(詳細は後述の図18参照)。その後ステップS130では印字情報とその読み取った無線タグ情報との組み合わせを保存する。
【0135】
図18は、上記無線タグ読み取り処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0136】
図18において、情報読み取り対象とする無線タグ回路素子Toがアンテナ14近傍に搬送されてきたら、ステップS501において、無線タグ回路素子Toに記憶された情報を読み出す「Scroll All ID」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で無線タグ情報としての「Scroll All ID」信号が生成されて高周波回路21を介して読み取り対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。
【0137】
次に、ステップS502において、上記「Scroll All ID」信号に対応して読み取り対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号(タグID情報等を含む無線タグ情報)をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
【0138】
次に、ステップS503において、上記ステップS502で受信したリプライ信号に誤りがないか否かを公知の誤り検出符号(CRC符号;Cyclic Redundancy Check等)を用いて判定する。
【0139】
判定が満たされない場合はステップS504に移ってNに1を加え、さらにステップS505においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS501に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合はステップS506に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する読み取り失敗(エラー)表示を行わせた後、ステップS507でフラグF=1としてこのルーチンを終了する。このように、情報読み取りが不調でも5回までは再試行が行われることにより、読み取り信頼性の確保上、万全を期すことができる。
【0140】
ステップS503の判定が満たされた場合、読み取り対象とする無線タグ回路素子Toからの無線タグ情報の読み取りが完了し、このルーチンを終了する。
【0141】
以上のルーチンにより、この変形例はカートリッジ内の読み取り対象の無線タグ回路素子Toに対し、IC回路部の無線タグ情報(タグ識別情報等)にアクセスし、これを読み出すことができる。
【0142】
そして、本変形例においても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0143】
次に、本発明の第2の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、本発明を別のタイプの無線タグ情報通信装置に適用した場合の例である。なお、各図において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0144】
図19は、本実施形態の無線タグ情報通信装置の概略構成を表す斜視図である。
【0145】
図19において、無線タグ情報通信装置201は、本体筐体202と、透明樹脂製の上カバー205と、この上カバー205の前側略中央部に対向するように立設される透明樹脂製のトレー206と、このトレー206の前側に配置される電源ボタン207と、カッタレバー209と、LEDランプ234等を備えている。
【0146】
図20は、図19に示した無線タグ情報通信装置201の上記上カバー205を取り外した状態を表す斜視図である。
【0147】
図20において、テープホルダ収納部(収納体設置用ホルダ、カートリッジホルダ)204に、テープホルダ203が収納配置されている。このテープホルダ203は、ホルダ保持部材212とガイド部材220とを備えており、所定幅のタグテープ(タグ媒体)203Aが回転可能に巻回されている。すなわち、タグテープ203Aの軸方向両側にその軸線と略直交するように、一方側側壁部としての上記ガイド部材220と他方側側壁部としての上記ホルダ保持部材212とが設けられている。またテープホルダ収納部204の上側を覆うように、前述の上カバー205が後側上端縁部に開閉自在に取り付けられている。
【0148】
またテープホルダ収納部204の搬送方向に対して略垂直方向の一方の側端縁部にホルダ支持部材215が設けられ、このホルダ支持部材215には、テープホルダ収納部204に向かう側方端面にホルダ位置決め棒(位置決め支持部材)213が突設されている(後に示す図22参照)。図示するようにテープホルダ203がテープホルダ収納部204に収納配置された際には、ホルダ位置決め棒213はホルダ保持部材212に挿入された状態となる。
【0149】
テープホルダ収納部204の他方の側端縁部の搬送方向前端部には、レバー227が設けられている。また上記のタグテープ203Aにおいて、IC回路部151及びアンテナ152を備えた無線タグ回路素子Toが、この例では幅方向中央部に設けられている。
【0150】
図21は、図20に示した構造の側面図である。
【0151】
図21において、タグテープ203Aはこの例では3層構造となっており(図21中部分拡大図参照)、外側に巻かれる側(図21中左上側)よりその反対側(図21中右下側)へ向かって、剥離紙203a、粘着層203b、自己発色性を有する長尺状の感熱紙(いわゆる、サーマルペーパー)203cの順序で積層され構成されている。
【0152】
感熱紙203cの裏側(図21中左上側)には、情報を記憶するIC回路部151がこの例では一体的に設けられており、感熱紙203cの裏側の表面には上記IC回路部151に接続され情報の送受信を行うアンテナ152が形成されており、これらIC回路部151及びアンテナ152によって無線タグ回路素子Toが構成されている。感熱紙203cの裏側(図21中左上側)にはまた、上記粘着層203bによって上記剥離紙203aが感熱紙203cに接着されている。この剥離紙203aは、最終的に完成した無線タグラベルTが所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層203bにより当該商品等に接着できるようにしたものである。
【0153】
なお、本体筐体202の背面部には一方の側端部に電源コード210が接続されている。
【0154】
図22は、図21中XXI−XXI′断面による断面図である。
【0155】
図22において、上記タグテープ203Aは、巻芯203Bにロール状に巻回されている。これらタグテープ203A及び巻芯203Bと、上記ホルダ保持部材212、ガイド部材220等を備えたテープホルダ203とからタグテープロール体(無線タグ回路素子収納体、無線タグカートリッジ)300が構成されている。
【0156】
ホルダ保持部材212とガイド部材220との間には、上記巻芯203Bの内周側にて軸方向に配置されるように略中実軸形状のホルダ軸部材240が設けられており、主としてこれらホルダ保持部材212、ガイド部材220、及びホルダ軸部材240によってテープホルダ203が構成されている。ホルダ保持部材212及びホルダ軸部材240のホルダ保持部材212側の端面には、上記ホルダ位置決め棒213が嵌入可能な内径の挿通穴216が形成されている。この挿通穴216の深さは、テープホルダ203がテープホルダ収納部204に適切に収納配置されている状態でホルダ位置決め棒213の先端が挿通穴216の底面である当接底面(位置決め基準部)216aにほぼ当接する深さに形成されている(詳しくは後述する)。
【0157】
テープホルダ収納部204の底面部には、ホルダ支持部材215の内側基端部から搬送方向に対して略垂直に、平面視横長四角形の位置決め凹部204Aが所定深さ(例えば約1.5〜3mm)で形成される。またテープホルダ収納部204の下側には、外部のパーソナルコンピュータ等からの指令により各機構部を駆動制御する制御回路部が形成された制御基板232が設けられている。
【0158】
位置決め凹部204Aの搬送方向幅寸法は、テープホルダ203を構成するホルダ保持部材212及びガイド部材220の各下端縁部の幅寸法にほぼ等しくなるように形成されている。また位置決め凹部204Aのホルダ支持部材215の内側基端部には、ホルダ保持部材212の下端縁部から略直角内側方向に延出される後述のテープ判別部260(後述の図27〜図29も参照)に対向する位置に判別凹部204Bが形成されている。
【0159】
この判別凹部204Bは、搬送方向に縦長の平面視長四角形となっており、位置決め凹部204Aよりもさらに所定深さ(例えば約1.5〜3mm)だけ深くなるように形成されている。また判別凹部204Bには、プッシュ式のマイクロスイッチ等から構成され、タグテープ203Aの種別を判別する4個のテープ判別センサ(テープ検出手段)S1、S2、S3、S4がこの例では略L字状に設けられている。これらテープ判別センサS1〜S4は、それぞれプランジャーとマイクロスイッチ等から構成される公知の機械式スイッチからなり、該各プランジャーの上端部は、該判別凹部204Bの底面部から位置決め凹部204Aの底面部近傍まで突き出るように設けられている。そして、この各テープ判別センサS1〜S4によってテープ判別部260の各センサ孔(後述)が有るか否かを検出し、そのオン・オフ信号によりテープホルダ203に装着されたタグテープ203Aの種類を検出するようになっている。
【0160】
図23(A)及び図23(B)は、図19に示した無線タグ情報通信装置201より上カバー205及びタグテープロール体300を取り外した状態を表す斜視図、及び図23(A)中W部の拡大斜視図である。
【0161】
これら図23(A)及び図23(B)において、テープホルダ203を構成する上記ガイド部材220の先端部が載置される載置部221が設けられている。この載置部221は、上記タグテープ203Aを挿入する挿入口218の後端縁部からテープホルダ収納部204の前側上端縁部まで略水平に延出されている。なお前述のガイド部材220の先端部は上記挿入口218まで延出されるようになっている。
【0162】
載置部221の搬送方向後側の端縁角部には、タグテープ203Aの複数の幅寸法に対応して断面略L字状の4個の第2位置決め溝部222A〜222Dが形成されている。各第2位置決め溝部222A〜222Dは、テープホルダ203を構成するガイド部材220の載置部221に当接する部分の一部を上方から嵌め込むことができるように形成されている。なお、前述した上記位置決め凹部204Aは、ホルダ支持部材215の内側基端部から上記第2位置決め溝部222Aに対向する位置まで設けられている。
【0163】
また、載置部221のホルダ支持部材215と同じ側の側端縁部にアンテナ14が上方に向けて立設されている。このアンテナ14は上記第1実施形態の装置側のアンテナ14と同等の指向性アンテナ(例えばマイクロストリップアンテナで構成するパッチアンテナ)であり、タグテープ203Aの搬送経路に向かう内側面に地板を備え反対の外側面にマイクロストリップアンテナ素子を備えてタグテープ203Aの搬送経路に向かう方向に指向性を備えている。
【0164】
巻芯203B、タグテープ203A、及びテープホルダ203からなるタグテープロール体300は、ホルダ保持部材212及びホルダ軸部材240の挿通穴216にホルダ支持部材215のホルダ位置決め棒213を嵌入させると共に、ガイド部材220の先端部下面を各第2位置決め溝部222A〜222Dに嵌め込んで該ガイド部材220の下端部を位置決め凹部204A内に嵌入して当接させることによって、テープホルダ収納部204に着脱自在に取り付けられる。
【0165】
図24は、図19に示した無線タグ情報通信装置201の上カバー205及びタグテープロール体300を取り外した状態を表す後方斜視図である。
【0166】
図24において、上記挿入口218のホルダ支持部材215側の側端縁部には、案内リブ部223が立設されている。また、挿入口218のホルダ支持部材215側の側端縁部(図24中左端縁部)は、該ホルダ支持部材215に嵌め込まれる上記ホルダ保持部材212の内側端面に対応する位置になるように形成されている。
【0167】
なお、本体筐体202の背面部の他方の側端部には、不図示のパーソナルコンピュータ等と接続されるUSB(Universal Serial Bus)等から構成されるコネクタ部211が設けられている。
【0168】
図25は、図19に示した無線タグ情報通信装置201にテープホルダ203が装着された状態を上カバー205を取り外して示す側断面図である。
【0169】
図25において、前側側面部に左右移動可能に設けられた上記カッタレバー209には、接続部材270を介して上記カッタレバー209によって左右に移動されるカッタユニット208が設けられる。このカッタユニット208は、タグテープ203Aの長手方向と略直交する切断方向(図25中紙面垂直方向)にガイド軸271により移動可能に配置されたカッタ272と、このカッタ272と係脱可能に構成され、上記接続部材270のカッタ側に設けられた中間部材273とを有している。これらカッタユニット208を構成するカッタ272及び中間部材273と、接続部材270と、カッタレバー209と、ガイド軸271とが、トリガー部材277とともにタグテープ203Aを切断するためのテープ切断装置を構成している。また、上記カッタユニット208のテープ203A搬送方向上流側(図25中右側)下部には印字を行う印字手段であるサーマルヘッド(以下適宜、印字ヘッドという)231が設けられ、これと対向する位置にはプラテンローラ226が設けられている。
【0170】
印字ヘッド231は、その上下動操作用の前述のレバー227を上方に回動させることにより印字ヘッド231が下方に移動されてプラテンローラ226から離間した状態となり、レバー227を下方に回動させることにより上方に移動されてタグテープ203Aをプラテンローラ226に押圧付勢して印字可能な状態になる。
【0171】
すなわち、印刷実行時においては、まずレバー227を上方に回動させて、タグテープ203Aの一方の側端縁部をガイド部材220の内側面に当接させつつ、このタグテープ203Aの他方の側端縁部を挿入口218の側縁部に立設される上記案内リブ部223に当接させながら挿入口218内に挿入し、この状態でレバー227を下方に回動させることにより、挿入口218から挿入されたタグテープ203Aは、ライン型の印字ヘッド231によってプラテンローラ226に向かって押圧されるように付勢される。そして、該プラテンローラ226をパルスモータあるいはステッピングモータ等からなるプラテンローラ用モータ408(後述の図26参照)等により回転駆動することでタグテープ203Aが搬送され、搬送方向上流側に位置するアンテナ14を介し無線タグ回路素子Toのアンテナ152を経てIC回路部151へのアクセス(情報読み取り又は書き込み)が行われると共に、該印字ヘッド231が駆動制御されてタグテープ203Aの印字面に順次所定の印字データが印字される。そして、トレー206上に排出された印字済みのタグテープ203Aは、カッタレバー209を右側方向に手動操作することによってカッタユニット208により切断され、無線タグ回路素子Toを備えた無線タグラベルTが分割生成される。
【0172】
図26は、無線タグ情報通信装置201の制御系を表す概念図である。
【0173】
図26において、巻芯203Bに巻回された上記タグテープ203Aは、前述したように複数の無線タグ回路素子Toがその幅方向中央部に配列されるとともに、この例では、それぞれの無線タグ回路素子Toに対応している領域が印字ヘッド231により各無線タグ回路素子Toに対応する印字Rが行われる印字領域Sとなっており、上記アンテナ14によって、タグテープ203Aに備えられる無線タグ回路素子Toとの間でUHF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の授受が行われた後に前述した印刷が行われ、IC回路部151への情報書き込み(又は情報読み取り)及び印字済みのタグテープ203Aは前述のようにカッタレバー209が操作されることでカッタユニット208にて切断され、無線タグラベルTが生成される。
【0174】
そのほか、無線タグ情報通信装置201には、タグテープ203A及び切断後の無線タグラベルTを搬出口Eへと搬送し送出する上記プラテンローラ226と、上記アンテナ14を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部151の情報(無線タグ情報)へアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための高周波回路21と、無線タグ回路素子ToのIC回路部151から読み出された信号を高周波回路21を介して入力し所定の処理を行って情報を読み出すとともに、高周波回路21を介して無線タグ回路素子ToのIC回路部151へアクセスする信号処理回路22と、上記印字ヘッド231への通電を制御する印刷駆動回路25と、上記プラテンローラ226を駆動するプラテンローラ用モータ408を制御するプラテンローラ駆動回路409と、上記高周波回路21、信号処理回路22、印刷駆動回路25、プラテンローラ駆動回路409等を介し、無線タグ情報通信装置201全体の動作を制御するための制御回路30と、この制御回路30からの制御信号により点灯する前述のLED234とが設けられている。なお、上記無線通信による信号授受時において無線タグ回路素子Toをアンテナ14に対向する所定のアクセスエリアに設定保持するとともに切断後の各無線タグラベルTを案内する搬送ガイドをさらに設けてもよい。
【0175】
図27(A)及び図27(B)は、図19に示した無線タグ情報通信装置201に備えられたタグテープロール体300の詳細構造を表す、前側上方からの斜視図、及び下側後方からの斜視図である。
【0176】
これら図27(A)及び図27(B)において、タグテープロール体300に備えられたテープホルダ203のガイド部材120には、テープホルダ収納部204の底面部に形成される位置決め凹部204Aに嵌入されて該位置決め凹部204Aの底面に当接される第1延出部242と、タグテープ203Aの前側方向略1/4円周上の外側端面部を覆うように外側方向に延出される第2延出部243と、この第2延出部243の外周部からタグテープ203Aの上記挿入口218(図24参照)近傍まで上側端縁部が前下がり状に延出される第3延出部244とが形成されている。
【0177】
第3延出部244の先端部の下端面は、略水平に形成され、無線タグ情報通信装置201の前述の載置部221上に当接して、該第3延出部244と第2延出部243の内側面によって装着されたタグテープ203Aの一側端縁部を上記挿入口218まで案内するように構成されている。また、この第3延出部244の下端面の載置部221の搬送方向後端縁部に対向する位置から第1延出部242まで、所定長さ延出される第4延出部245が形成されている。この第4延出部245の搬送方向先端部分は、上記第3延出部244の下端面が載置部221上に当接された場合に、装着されたタグテープ203Aのテープ幅に対向する各第2位置決め溝部222A〜222Dのいずれかに嵌入されるように構成されている(前述の図25参照)。
【0178】
ホルダ保持部材212の延出部256の下端縁部は、ガイド部材220の下端縁部よりも所定長さ(この例では、約1mm〜2.5mm)下側方向に突出するように延出されており、この下端縁部に、略直角内側方向に所定長さ延出される略長四角形のテープ判別部260が形成されている。
【0179】
このテープ判別部260は、前述した各テープ判別センサS1〜S4に対向する所定位置に各センサ孔260A〜260Dが略L字状に配置されて穿設され、これらセンサS1〜S4と協働してタグテープ203Aの種類を特定するタグテープ特定部として機能するものである。さらに、上記センサS1〜S4は、タグテープの種類として印字位置、テープ幅、テープ位置、タグの有り無し等も特定することが出来るようになっている。
【0180】
図28(A)は、テープホルダを斜め後方側からみた斜視図であり、図28(B)は斜め前方側からみた斜視図である。
【0181】
これら図28(A)及び図28(B)において、上記ガイド部材220には第1筒部235が設けられており、この第1筒部235が巻芯23Bの筒孔の一端側端縁部に嵌挿されることによって、ガイド部材220がタグテープ203Aの一方の端面に当接されている。一方、上記ホルダ保持部材212には第2筒部237が設けられており、この第2筒部237が巻芯203Bの他端側に嵌挿されることによって、ホルダ保持部材212がタグテープ203Aの他方の端面に当接されている。これら第1筒部235と第2筒部237とによって、タグテープ203Aが巻回された巻芯203Bが回転可能に保持される。
【0182】
また上記ホルダ軸部材240は、一端側が上記ガイド部材220の第1筒部235に嵌挿されるとともに、その一端側端面の外周部にフランジ部236が形成されており、このフランジ部236は上記第1筒部235の外側端面に固着されている。またホルダ軸部材240の他端側端部は、ホルダ保持部材212の第2筒部237に嵌挿されてその第2筒部237に固着されている。
【0183】
このとき、ガイド部材220の上記第1延出部242は、第1筒部235の外側端面の下側外周部から下側方向に延出されており、その上端部、即ち、第1筒部235の外側端面の外周部の左右両中央部には、正面視略四角形の各切欠部247が設けられている。
【0184】
また、ガイド部材220の各延出部243,244,245の内側面には、装着されたタグテープ203Aの巻回長さすなわちテープ残量10m、20m、30mをそれぞれ表す各目盛り243A,243,243Cが形成されている。なお、テープホルダ203に巻回されるタグテープ203Aの最大巻回長さは、約30mの長さである。
【0185】
一方、ホルダ保持部材212の上記第2筒部237の外周部には、フランジ部255が形成されると共に、このフランジ部255の下側外周部から下側方向に延出される延出部256が形成されている。このフランジ部255と延出部256の内側面がタグテープ203A及び巻芯203Bの外側端面に当接される。
【0186】
図29(A)は、上記テープホルダ3の詳細構造を表す左側面図であり、図29(B)は正面図であり、図29(C)は右側面図である。
【0187】
これら図29(A)〜(C)において、前述したように、上記ホルダ保持部材212と上記ガイド部材220との間に上記ホルダ軸部材240が設けられている。このとき、ホルダ軸部材240は、前述した巻芯203Bの各長さ寸法(タグテープ203Aのテープ幅寸法)に対応して複数種類(例えば4種類)の長さ寸法のものが設けられており、このホルダ軸部材240の長さ寸法を変更することにより、異なる幅寸法のタグテープ203Aが装着可能な複数種類のテープホルダ203を容易に製作できるようになっている。
【0188】
図30は、図29(A)中Y−Y′断面における矢視断面図である。
【0189】
図30において、ホルダ軸部材240のうち、ホルダ保持部材212の第2筒部237内に嵌入される先端部には略縦長の切欠部251が形成されている。この切欠部251には、第2筒部237の内側下端部に内側半径方向に突設される位置決めリブ250が嵌入され、これによって、ホルダ軸部材240を介してホルダ保持部材212とガイド部材220との位置決めを行えるようになっている。
【0190】
図31は、図29(A)中Z−Z′断面における矢視断面図である。
【0191】
図31において、前述した第1延出部242の切欠部247に、ホルダ軸部材240の上記フランジ部236の内側面に突設される各位置決め突起248が嵌入され、これによってホルダ軸部材240のガイド部材220に対する位置決めが行われる。
【0192】
図32(A)〜(E)は、それぞれ、ホルダ保持部材212のテープ判別部260におけるタグテープの種類を表すセンサ孔の穿設例を示す図である。
【0193】
図32(A)は、前述したようにテープ判別部260に4つのセンサ孔260A〜260Dが設けられた例を表している。テープホルダ収納部204の判別凹部204Bにはこれらテープ判別孔260A〜260Dに対応して前述のテープ判別センサS1〜S4が設けられている。各センサS1〜S4は、そのプランジャーが上記判別凹部204Bの底面から位置決め凹部204Aの底面部近傍まで突き出し、マイクロスイッチがオフ状態になっている。そして、各センサ孔260A〜260Dが各テープ判別センサS1〜S4に対向する位置にそれぞれ存在する場合にはプランジャーが押下されずマイクロスイッチがオフ状態にあるためオフ信号が出力され、テープ判別部260の各センサ孔260A〜260Dが各テープ判別センサS1〜S4に対向する位置にない場合には上記プランジャーが押下されてマイクロスイッチがオン状態になり、オン信号が出力されるようになっている。
【0194】
このように、4つのセンサS1〜S4に4つのセンサ孔260A〜260Dの有無の検出結果を関連づけ、ひとつひとつのセンサ孔の有無を「1」と「0」に対応させることにより、該テープホルダ203に装着されたタグテープ203Aの種類を4ビットの符号によって(言い換えれば16通りを区別して)表示できるようになっている。図32(A)〜図32(E)はそれら16通りのうちの一例をそれぞれ表しており、図32(A)はセンサ孔260A,260B,260C,260Dがすべて存在し「1,1,1,1」の検出信号が出力される場合、図32(B)はセンサ孔260A,260B,260Cが存在し「1,1,1,0」の検出信号が出力される場合、図32(C)はセンサ孔260A,260B,260Dが存在し「1,1,0,1」の検出信号が出力される場合、図32(D)はセンサ孔260Bが存在し「0,1,0,0」の検出信号が出力される場合、図32(E)はセンサ孔260C,260Dが存在し「0,0,1,1」の検出信号が出力される場合を表している。
【0195】
以上のようにして、ホルダ保持部材212の内側下端縁部に設けられたテープ判別部260が判別凹部204B内に挿入され、センサS1〜S4で各センサ孔260A〜260Dの有無が検出されることで、テープホルダ203に装着されたタグテープ203Aの種類が検出可能となっている。
【0196】
そして、側方向(ホルダ軸部材240の軸方向)に対するこれらセンサ孔260A〜260Dの配置位置としては、ホルダ軸部材240の長さ寸法(タグテープ203Aのテープ幅寸法)の種類にかかわらず、共通してタグテープ203Aに備えられる無線タグ回路素子Toとほぼ同じ側方向位置に配置されるようになっている。つまりセンサ孔260A〜260Dの集合列は、この例では無線タグ回路素子Toの略真下方向に配置されるようになっており、そのためにテープ判別部260の延出長さはホルダ軸部材240の長さ寸法の種類に応じて異なっている。また、これらセンサ孔260〜260Dの集合列の配置位置に対応するように、判別凹部204Bにおけるテープ判別センサS1、S2、S3、S4の集合列も、無線タグ回路素子Toの略真下方向の位置に設けられている(後の図34参照)。
【0197】
図33(A)及び図33(B)は、上記のように構成されたテープホルダ203の無線タグ情報通信装置201側への装着挙動の一例について説明するための説明図である。
【0198】
図33(A)は、巻芯203Bに最大幅のタグテープ203Aが巻回されたテープホルダ203を装着する場合の例を表している。図33(A)において、まずホルダ支持部材215のホルダ位置決め棒213をテープホルダ203のホルダ保持部材212の挿通穴216に挿入した後、テープホルダ203のガイド部材220の第3延出部244の下端面を載置部221上に当接させると共に、該ガイド部材220の第4延出部245を載置部221の搬送方向後側角部に形成される第2位置決め溝部221Aに嵌入させる。また、該ガイド部材220の第1延出部242の下端縁部をテープホルダ収納部204の底面部に形成される位置決め凹部204A内に嵌入して当接させる。
【0199】
このとき同時に、テープホルダ203のホルダ保持部材212の延出部256の下端部に形成されるテープ判別部260を、ホルダ支持部材215の基端部内側に形成される判別凹部204Bに挿入する。
【0200】
以上の操作により、テープホルダ203がテープホルダ収納部204に着脱自在に取り付けられ、また各テープ判別センサS1〜S4を介して対向するテープ判別部260の各センサ孔260A〜260Eの有無が検出可能となる。
【0201】
続いて、レバー227を上方に回動させた状態で、タグテープ203Aの一方の側端縁部をガイド部材220の内側面に当接させつつ、該タグテープ203Aを引きだし、このタグテープ203Aの他方の側端縁部を挿入口218の側端縁部に立設された案内リブ部223に当接させつつ挿入口218に挿入する。その後、レバー227を下方に回動させることにより、該タグテープ203Aの先端部が印字ヘッド231によってプラテンローラ226に押圧され、印字可能な状態になる。
【0202】
図33(B)は、巻芯203Bに最小幅のタグテープ203Aが巻回されたテープホルダ203を装着する場合の例を表している。図33(B)において、まずホルダ支持部材215のホルダ位置決め棒213をテープホルダ203のホルダ保持部材212の挿通穴216に挿入する。この際に、ホルダ位置決め棒213の先端を挿通穴216の底面である当接底面216aに当接するまで挿入することにより、タグテープ203Aのテープ幅方向(ホルダ軸部材240及びホルダ位置決め棒213の軸方向)に対するテープホルダ203の配置位置を適切に位置決めすることができる(詳しくは後述する)。さらに、テープホルダ203のガイド部材220の第3延出部244の下端面を載置部221上に当接させると共に、該ガイド部材220の第4延出部245を載置部221の搬送方向後側角部に形成される第2位置決め溝部221Dに嵌入させる。また、該ガイド部材220の第1延出部242の下端縁部をテープホルダ収納部204の底面部に形成される位置決め凹部204A内に嵌入して当接させる。
【0203】
このとき同時に、テープホルダ203のホルダ保持部材212の延出部256の下端部に形成されるテープ判別部260を、ホルダ支持部材215の基端部内側に形成される判別凹部204Bに挿入する。
【0204】
以上の操作により、テープホルダ203がテープホルダ収納部204に着脱自在に取り付けられ、また各テープ判別センサS1〜S4を介して対向するテープ判別部260の各センサ孔260A〜260Eの有無が検出可能となる。
【0205】
以降レバー227を上方に回動させる等については上記と同様であるので説明を省略する。
【0206】
また、タグテープ203Aに備えられる無線タグ回路素子Toや、無線タグ情報通信装置201に備えられる高周波回路21の詳細機能、及び作成される無線タグラベルTの外観については、上記第1実施形態の場合のものと同等であるので図示説明を省略する。
【0207】
上記のような第2実施形態の無線タグ情報通信装置201における最大の特徴は、まず、無線タグ回路素子収納体であるタグテープロール体(テープホルダ203とタグテープ203A)300において、無線タグ情報通信装置201への取り付け時に、タグテープ203Aのタグ側のアンテナ152と無線タグ情報通信装置201に備えられた装置側のアンテナ14との距離を略一定とするための、位置決め基準部となる挿通穴216の当接底面216aを設けていることである。次に、無線タグ情報通信装置201において、上記タグテープロール体300の上記当接底面216aと協働して装置側のアンテナ14とタグ側のアンテナ152との距離を略一定とするために、上記当接底面216aに当接して支持するホルダ位置決め棒213を設けたことである。以下、この詳細について説明する。
【0208】
図34は、本実施形態によるタグテープロール体300と無線タグ情報通信装置201においてテープホルダ収納部204にタグテープロール体300を取り付けた際のホルダ位置決め棒213と当接底面216aの当接状態を表した図であり、図34(A)はテープ幅の広いタグテープ203Aを備えるタグテープロール体300の当接状態を表した図であり、図34(B)はテープ幅の狭いタグテープ203Aを備えるタグテープロール体300の当接状態を表した図である。
【0209】
図34において、上述したようにタグテープロール体300は、タグテープ203Aのテープ幅に応じてそのテープホルダ203の側方向幅(ホルダ軸部材240の軸方向長さ)が異なっており、図34(A)に示すようなタグテープ203Aのテープ幅が広い場合のタグテープロール体300と比較して、図34(B)に示すようなタグテープ203Aのテープ幅が狭い場合のタグテープロール体300はテープホルダ203の側方向幅が狭くなっている。そして、通常の場合、無線タグ回路素子Toはタグテープ203Aのテープ幅方向の中央に配置されている。なお、図中に示す無線タグ回路素子Toは、図示の煩雑を避けるために、タグテープ203Aの図中上方の最外層に備えられているもののみを示している。
【0210】
また、上述したようにテープホルダ203のホルダ保持部材212とホルダ軸部材240にはホルダ保持部材212の外方側面から挿通穴216が穿設されており、その奥側の端部には平坦な当接底面216aが形成されている。そして両方のタグテープロール体300のそれぞれの当接底面216aは共通して、タグ側のアンテナ152の中心位置と同一の距離L12(第2固定値)で離間する配置に形成されている。
【0211】
そして、各タグテープロール体300を装着する際には、ホルダ支持部材215の内方側端面から長さL11(第3固定値)で突出しているホルダ位置決め棒213の先端を挿通穴216の当接底面216aに当接させるようにする。
【0212】
これにより、2つのタグテープロール体300は、それぞれのテープホルダ203の側方向幅の差に関係なく、タグ側のアンテナ152の中心位置から当接底面216aまでの距離L12と、ホルダ位置決め棒213の突出長さL11との和の距離L13が一定(上記第2固定値と上記第3固定値との和である第1固定値として一定)となるようホルダ位置決め棒213に位置決めされる。また、この例では装置側のアンテナ14はその内側表面がホルダ支持部材215の内方側端面と同一平面で一致する配置にあり、すなわち、両方のタグテープロール体300を同じテープホルダ収納部204に交換して装着しても、それぞれにおけるタグ側のアンテナ152と装置側のアンテナ14との通信距離を常に一定とすることができる。またこのとき、各タグテープロール体300を取り付けた場合それぞれにおいて、ホルダ位置決め棒213は、各タグテープロール体300を図34(A)、図34(B)中でみて垂直に(各タグテープロール体から無線タグ情報通信装置201のホルダ支持部材215側までの距離を少なくともアンテナ14の近傍では一定に)保持するようになっている。
【0213】
また上述したように、テープ判別部260に設けたセンサ孔260A〜260Dの集合列についても、テープホルダ203の側方向幅の種類に関係なく、無線タグ回路素子Toとほぼ同じ側方向位置(タグテープ203Aのテープ幅方向中央位置)に配置されている。したがって、タグテープロール体300をテープホルダ収納部204に適切に装着した際には、センサ孔260A〜260Dの集合列が判別凹部204Bにおけるテープ判別センサS1、S2、S3、S4の集合列へ常に合致させることができる。
【0214】
以上のように構成した本実施形態のタグテープロール体300及び無線タグ情報通信装置201においては、無線タグラベルTを作成する際に、無線タグ回路素子Toを備えたタグテープ203Aを収納したタグテープロール体300をテープホルダ収納部204に取り付け、タグテープロール体300から連続的に供給されるタグテープ203Aの無線タグ回路素子Toに対し装置側のアンテナ14から無線通信を行う。
【0215】
このとき、本発明のタグテープロール体300は、図34に示したように上記取り付け時の位置決め基準となる当接底面216aを備え、本発明の無線タグ情報通信装置201はその当接底面216aに対応してホルダ位置決め棒213が設けられている。これにより、タグテープ203Aの大きさや無線タグ回路素子Toの配置ピッチ等のタグ属性パラメータ等が互いに異なる種々のタグテープロール体300を適宜交換して使用した場合であっても、タグテープロール体300の種類に関わらず、タグ側のアンテナ152と装置側のアンテナ14との距離が略一定となる。これにより、装置側のアンテナ14とタグ側のアンテナ152との通信距離が常に略一定となるので、安定的な通信範囲を得ることができ、確実かつ安定な通信を行うことができる。
【0216】
また、本実施形態では特に、当接底面216aからタグ側のアンテナ152の中心位置までの距離L12を第2固定値とし、装置側のアンテナ14からホルダ位置決め棒213の先端までの距離L11を第3固定値としてそれら第2固定値と第3固定値の和を第1固定値(距離L13)とすることにより、装置側アンテナ14からタグ側アンテナ152までの距離は当該第1固定値とほぼ等しくなり、略一定値とすることができる。なお本実施形態では、装置側のアンテナ14の内側表面がホルダ支持部材215の内方側端面と同一平面上に位置していたため、ホルダ支持部材215の内方側端面からのホルダ位置決め棒213の突出長さが上記第3固定値となっていたが、装置側のアンテナ14の内側表面がそれ以外の配置位置にある場合には装置側のアンテナ14の内側表面からホルダ位置決め棒213の先端までの側方向における距離が上記第3固定値となる。また、上記当接底面216aからタグ側のアンテナ152の中心位置までの側方向における距離L12(第2固定値)を0とすることも可能であり、すなわち当接底面216aをタグ側のアンテナ152の中心位置と同じ側方向位置に形成することもできる。この場合、装置側のアンテナ14の内側表面からホルダ位置決め棒213の先端までの側方向における距離がそのまま上記第1固定値となり、タグテープロール体300の装着時にはタグ側アンテナ152がホルダ位置決め棒213の先端と同じ側方向位置に配置される。
【0217】
なお、上記第2実施形態についても、種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を説明する。
【0218】
(2−1)対応する位置決め基準部と位置決め支持部材の組合せを複数の種類備える場合
すなわち、上記第2実施形態においては、タグテープロール体300取り付け時の位置決め基準となる挿通穴216の当接底面216aとそれに対応するホルダ位置決め棒213の組合せの種類が一つだけ備えられて、上記ホルダ位置決め棒213の先端から装置側のアンテナ14までの側方向距離L11と上記当接底面216aからタグ側のアンテナ152の中心位置までの距離L12をそれぞれ全種類のタグテープロール体300に共通の固定値としていた。しかしながら、これに限られず、対応する当接底面216aとホルダ位置決め棒213の組合せを複数の種類備え、タグテープロール体300の種類に応じてそれら複数の組合せから選択的に当接させるようにしてもよい。
【0219】
図35は、対応する当接底面とホルダ位置決め棒の組合せを2種類備えたタグテープロール体300A,300Bと無線タグ情報通信装置201において、テープホルダ収納部204にタグテープロール体300A,300Bを取り付けた際のホルダ位置決め棒と当接底面との当接状態を表した図であり、上記第2実施形態の図34に相当する図である。なお、上記第2実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0220】
図35において、両方のタグテープロール体300A,300Bのホルダ保持部材212とホルダ軸部材240にはそれぞれ2つの挿通穴216,216′が上下方向に並んで穿設されている。図35(A)に示すタグテープロール体300Aにおいては、上方に位置する上方挿通穴216がホルダ軸部材240を貫通するよう形成されており、下方に位置する下方挿通穴216′はその底面である下方当接底面216′aがタグ側のアンテナ152の中心位置から距離L15だけ離間する位置となる深さで形成されている。図35(B)に示すタグテープロール体300Bにおいては、上方に位置する上方挿通穴216はその底面である上方当接底面216aがタグ側のアンテナ152の中心位置から距離L12(<距離L15)だけ離間する位置となる深さで形成されており、下方に位置する下方挿通穴216′はホルダ軸部材240を貫通するよう形成されている。
【0221】
また、無線タグ情報通信装置201のホルダ支持部材215の内側端面には2つのホルダ位置決め棒213,213′が上下方向に並んで突設されており、上方に位置する上方ホルダ位置決め棒213はホルダ支持部材215の内側端面からの突出長さL11で形成されており、下方に位置する下方ホルダ位置決め棒213′は上記上方ホルダ位置決め棒213よりも短い突出長さL14で形成されている。
【0222】
図35(A)において、タグテープロール体300Aが取り付けられた際には、上方ホルダ位置決め棒213は先端に何も当接させることなく上方挿通穴216(貫通穴)に挿入されると共に、下方ホルダ位置決め棒213′はその先端を下方挿通穴216′の下方当接底面216′aに当接させてタグテープロール体300Aの側方向の位置決めを行う。
【0223】
図35(B)において、タグテープロール体300Bが取り付けられた際には、下方ホルダ位置決め棒213は先端に何も当接させることなく下方挿通穴216(貫通穴)に挿入されると共に、上方ホルダ位置決め棒213はその先端を上方挿通穴216の上方当接底面216aに当接させてタグテープロール体300Bの側方向の位置決めを行う。
【0224】
そして、図35(A)に示すタグ側のアンテナ152の中心位置から下方当接底面216′aまでの距離L15と下方ホルダ位置決め棒213′の突出長さL14との和が、図35(B)に示すタグ側のアンテナ152の中心位置から上方当接底面216aまでの距離L12と上方ホルダ位置決め棒213の突出長さL11との和と等しくなっている。また、この例においても装置側のアンテナ14はその内側表面がホルダ支持部材215の内方側端面と同一平面上に位置している。
【0225】
以上により両方のタグテープロール体300A,300Bの装着状態においては、それぞれ当接させるホルダ位置決め棒213,213′と当接底面216a,216′aの組合せが異なっていながら、タグ側のアンテナ152の中心位置から装置側のアンテナ14までの距離が同じ距離L13(L13=L11+L12=L14+L15)で一定とすることができる。すなわち、両方のタグテープロール体300A,300Bを同じテープホルダ収納部204に交換して装着しても、それぞれにおけるタグ側アンテナ152と装置側のアンテナ14との通信距離を常に一定とすることができる。
【0226】
このように本変形例においても、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、対応させる当接底面216aとホルダ位置決め棒213の組合せは、上記のような2種類より多く設けてもよく、その場合には当接させる組合せ以外の挿通穴216を貫通穴で形成(またはそれに対応するホルダ位置決め棒213の突出長さより深く形成)しておく必要がある。
【0227】
(2−2)装置側アンテナの種類
上記第2実施形態においては、無線タグ情報通信装置に備えるアンテナにマイクロストリップアンテナで構成する指向性アンテナを用いていたが、これに限られず、略線状のアンテナ素子を備えたダイポールアンテナなどを用いるようにしてもよい。この変形例においてもタグテープの無線タグ回路素子と通信を行い、情報書き込み又は読み取りを行うことができると共に、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。また装置をより小型に構成することができる。
【0228】
なお、上記2つの実施形態とそれらの変形例においては、タグ媒体(基材テープ101、タグテープ203A)の幅方向中央位置に無線タグ回路素子Toが配置されている場合を説明したが、その他にも無線タグ回路素子Toを幅方向中央位置以外の位置(幅方向偏向位置)に配置した場合や、無線タグ回路素子収納体(カートリッジ100、タグテープロール体300)の種類別に無線タグ回路素子Toの幅方向位置が異なる場合に対しても本発明を適用できる。つまりそれらの場合においても、無線タグ回路素子Toの中心位置と位置決め基準部(リブ当接面91a、当接底面216a)との距離を各実施形態や各変形例と同様に設定することで、装置側アンテナ14とタグ側アンテナ152との距離を略一定にすることができる。
【0229】
また、以上は、タグテープが巻回されてロールを構成し、カートリッジにそのロールが配置されてタグテープが繰り出される場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、無線タグ回路素子Toが少なくとも一つ配置された長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシート(ロールに巻回されたテープを繰り出した後に適宜の長さに切断して形成したものを含む)を、所定の収納部にスタックしてカートリッジ化し、このカートリッジを無線タグ情報通信装置側のカートリッジホルダに装着して、上記収納部から移送、搬送して印字及び書き込みを行いタグラベルを作成するようにしてもよい。
【0230】
さらにはカートリッジ方式にも限られず、上記ロールを直接無線タグ情報通信装置側に装着する構成や、長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシートを無線タグ情報通信装置外より1枚ずつ所定のフィーダ機構によって移送し無線タグ情報通信装置内へ供給する構成も考えられる。これらの場合も、上記と同様の効果を得る。
【0231】
また、上記2つの実施形態にそれぞれに係る変形例は、実施形態の区別に係わらず適宜組み合わせて構成することも可能である。
【0232】
また、以上で用いた「Scroll All ID」信号、「Erase」信号、「Verify」信号、「Program」信号、「Kill」信号、「Sleep」信号とは、EPC globalが策定した仕様に準拠しているものとする。EPC globalは、流通コードの国際機関である国際EAN協会と、米国の流通コード機関であるUniformed Code Council(UCC)が共同で設立した非営利法人である。なお、他の規格に準拠した信号でも、同様の機能を果たすものであればよい。
【0233】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0234】
【図1】本発明の第1実施形態の無線タグ情報通信装置が適用される無線タグ生成システムを表すシステム構成図である。
【図2】無線タグ情報通信装置の全体概略構造を表す斜視図である。
【図3】カートリッジのケーシングを表した斜視図である。
【図4】装置本体からカートリッジ及び開閉蓋を取り外した状態のカートリッジホルダ部を図2中IV方向からみた上面図である。
【図5】装置本体からカートリッジ及び開閉蓋を取り外した状態のカートリッジホルダ部を図2中V方向からみた斜視図である。
【図6】無線タグ情報通信装置の詳細構造を表す概念的構成図である。
【図7】カートリッジの詳細構造を説明するための説明図である。
【図8】高周波回路の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図9】無線タグ回路素子の機能的構成を表す機能ブロック図である。
【図10】無線タグラベルの外観の一例を表す上面図及び下面図である。
【図11】図10中XI−XI′断面による横断面図である。
【図12】無線タグ情報の書き込み又は読み取りに際して、端末又は汎用コンピュータに表示される画面の一例を表す図である。
【図13】位置決めリブを設けていないカートリッジを位置決めピンを設けていないカートリッジホルダ部に直接載置した比較例を表した図である。
【図14】カートリッジホルダ部にカートリッジを取り付けた際の位置決めピンによる位置決めリブの支持状態を表した図である。
【図15】図6に示した制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図16】図15中のステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
【図17】対応する位置決め基準部と位置決め支持部材の組合せを2種類備えた変形例において、カートリッジホルダ部にカートリッジを取り付けた際の位置決め支持部材による位置決め基準部の支持状態を表した図である。
【図18】制御回路によって実行される無線タグ情報読み取り手順を表すフローチャートである。
【図19】第2実施形態の無線タグ情報通信装置の概略構成を表す斜視図である。
【図20】図19に示した無線タグ情報通信装置の上カバーを取り外した状態を表す斜視図である。
【図21】図20に示した構造の側面図である。
【図22】図21中XXII−XXII′断面による断面図である。
【図23】図19に示したタグラベル作成装置より上カバー及びタグテープロールを取り外した状態を表す斜視図、及び図23(A)中W部の拡大斜視図である。
【図24】図19に示した無線タグ情報通信装置の上カバー及びタグテープロールを取り外した状態を表す後方斜視図である。
【図25】図19に示した無線タグ情報通信装置にテープホルダが装着された状態を、上カバーを取り外して示す側断面図である。
【図26】無線タグ情報通信装置の制御系を表す概念図である。
【図27】図19に示した無線タグ情報通信装置に備えられたタグテープロール体の詳細構造を表す、前側上方からの斜視図、及び下側後方からの斜視図である。
【図28】テープホルダを斜め後方側からみた斜視図及び斜め前方側からみた斜視図である。
【図29】テープホルダの詳細構造を表す左側面図、正面図、及び右側面図である。
【図30】図29(A)中Y−Y′断面における矢視断面図である。
【図31】図29(A)中Z−Z′断面における矢視断面図である。
【図32】ホルダ保持部材のテープ判別部にタグテープの種類を表すセンサ孔の穿設例を示す図である。
【図33】テープホルダの無線タグ情報通信装置側への装着挙動の一例について説明するための説明図である。
【図34】テープホルダ収納部にタグテープロール体を取り付けた際のホルダ位置決め棒と当接底面の当接状態を表した図である。
【図35】対応する当接底面とホルダ位置決め棒の組合せを2種類備えた変形例において、テープホルダ収納部にタグテープロール体を取り付けた際のホルダ位置決め棒と当接底面との当接状態を表した図である。
【符号の説明】
【0235】
2 無線タグ情報通信装置
10 印字ヘッド(印字手段)
14 アンテナ(装置側アンテナ)
91 位置決めリブ
91a リブ当接面(位置決め基準部)
93 位置決めピン(位置決め支持部材)
100 カートリッジ(無線タグ回路素子収納体、無線タグカートリッジ)
101 基材テープ(タグ媒体、タグテープ)
102 基材テープロール(タグテープロール)
151 IC回路部
152 アンテナ(タグ側アンテナ)
CH カートリッジホルダ部(収納体設置用ホルダ、カートリッジホルダ)
201 無線タグ情報通信装置
203A タグテープ(タグ媒体)
204 テープホルダ収納部(収納体設置用ホルダ、カートリッジホルダ)
213 ホルダ位置決め棒(位置決め支持部材)
216 挿通穴
216a 当接底面(位置決め基準部)
231 サーマルヘッド(印字手段)
300 タグテープロール体(無線タグ回路素子収納体、無線タグカートリッジ)
T 無線タグ
To 無線タグ回路素子




 

 


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