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発明の名称 画像読取装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−13271(P2007−13271A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−187910(P2005−187910)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
発明者 洞口 洋一 / 刑部 吉記
要約 課題
原稿から画像を正確に読み取ることができるコンパクトな画像読取装置の提供。

解決手段
この画像読取装置30は、上面にコンタクトガラス板が設けられた本体フレームと、これに内蔵された画像読取ユニット36とを備える。画像読取ユニット36は、CISユニット50を有する。CISユニット50は筐体70を備え、この筐体70は、光源71及び受光素子72を備える。筐体70の長手方向の端部にローラユニット保持部76、77が設けられ、ここにローラユニット58が収められている。ローラユニット58は、ローラ83、84を有し、各ローラ83、84は、仮想直線94上に並んでいる。ローラユニット保持部76、77の寸法W1は、筐体70の寸法W2以下に設定されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
上面に開口を有する本体フレームと、
原稿載置面を構成する表面が上記開口に露出するように取り付けられたコンタクトガラス板と、
当該コンタクトガラス板の裏面と対向する筐体並びに当該筐体に取り付けられ且つ上記コンタクトガラス板の裏面と対向するように配置された光源及び上記筐体の長手方向に並設された複数の受光素子を有し、上記筐体の短手方向に移動可能な状態で上記本体フレーム内に設けられたコンタクトイメージセンサと、
上記筐体の長手方向の端部に設けられたローラユニット保持部に収められ、上記コンタクトガラス板の裏面に当接して上記筐体の短手方向に転動し得る一対のローラが当該筐体の短手方向に並設されたローラーユニットとを有し、
上記ローラユニット保持部の、上記短手方向の寸法は、上記筐体の、上記短手方向の寸法以下に設定されている画像読取装置。
【請求項2】
上記一対のローラは、上記短手方向に沿う仮想直線上に配置されている請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
上記ローラユニット保持部は、上記筐体の上面から下方に延びる垂直面及び当該垂直面に直交して上記長手方向外向きに延びる載置面を有する段部を備えている請求項1又は2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
上記ローラユニットは、上記一対のローラと、当該ローラを回転自在に軸支すると共に上記ローラユニット保持部に係合するフレームとを備えている請求項1から3のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項5】
上記ローラは、上記フレームに両端支持された支持軸に支持されている請求項4に記載の画像読取装置。


発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、多機能装置(MFD:Multi Function Device)等に採用される画像読取装置の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機や複合機には、一般に原稿を画像データとして読み取るための画像読取装置が搭載されている。この画像読取装置は、CCD(Charge Coupled Device) やCIS(Contact Image Sensor) 等のイメージセンサを備えており、このようなイメージセンサが原稿を走査することによって画像が読み取られる。
【0003】
図9は、従来の画像読取装置の要部斜視図である。この画像読取装置1は、コンタクトイメージセンサ2を備えている。同図では示されていないが、この画像読取装置1は、箱状に形成された本体フレームを備えており、コンタクトイメージセンサ2は、その上面3が上方を向くように本体フレームの内部に配置されている。また、本体フレームの上面にコンタクトガラス板が設けられており、このコンタクトガラス板が原稿を載置する載置台を構成している。そして、コンタクトイメージセンサ2は、このコンタクトガラス板の直下に配置され、矢印4の方向に移動されつつ、上記コンタクトガラス板上に載置された原稿から画像を読み込む。このとき、コンタクトイメージセンサ2が長手方向に傾いたり、あるいは矢印4の方向に傾いてしまうと、コンタクトイメージセンサ2は、上記原稿が載置されているコンタクトガラス板に対して傾いてしまい、その結果、原稿から画像を正確に読み取ることができない。そのため、従来では、コンタクトイメージセンサ2の両端部に、円滑なスライドを支援するためのローラユニット5、6が配置されている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。
【0004】
図10は、従来の画像読取装置の要部分解斜視図であって、上記ローラユニット5、6がコンタクトイメージセンサ2から分離された状態が示されている。ローラユニット5は、フレーム7と、このフレーム7の両端部に配置されたローラ8、9とを備えている。フレーム7は、2つの係合ピン10を備えている。但し、図10においては、図の角度の関係上、1つの係合ピン10のみが記載されている。コンタクトイメージセンサ2は、その端部に2つの係合孔11を備えている。この2つの係合孔11に上記2つの係合ピン10が嵌め込まれることによって、ローラユニット5がコンタクトイメージセンサ2の一方の端部に取り付けられる。上記ローラユニット6も上記ローラユニット5と同様の構成であり、フレーム12と、ローラ8、9と、2つの係合ピンとを備えている。但し、図10においては、図の角度の関係上、係合ピンは図示されていない。この2つの係合ピンがコンタクトイメージセンサ2の端部に設けられた2つの係合孔13に嵌め込まれることにより、ローラユニット6がコンタクトイメージセンサ2の他方の端部に取り付けられている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−266314公報
【特許文献2】特開平11−98322号公報
【特許文献3】特開平9−261424号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年では、複写機や複合機の小型化が進められている。特に、フラットベッドタイプの画像読取装置を備えた複合機等では、図9において矢印4の方向の寸法が縮小されるために種々の改良が施されている。例えば、図11は、従来の他の画像読取装置の要部分解斜視図であって、小型化のための改良が図示されている。すなわち、この画像読取装置では、コンタクトイメージセンサ14にローラユニット15、16が取り付けられている。ローラユニット15は、一対のローラ17、18を備えているが、ローラ17とローラ18とは、コンタクトイメージセンサ14の長手方向に距離fだけずれている。ローラユニット16も一対のローラ17、18を備えているが、これらローラ17、18も同様に、コンタクトイメージセンサ14の長手方向に距離fだけずれている。このように、ローラユニット15、16に設けられた一対のローラ17、18が上記距離fだけ相対的にずらされることにより、コンタクトイメージセンサ14の長手方向に直交する方向(同図における矢印4の方向)のローラ17、18間の距離が短くなる。したがって、当該画像読取装置の外形寸法も同方向に小さくなり、ひいては複合機全体の外形寸法が小さくなる。
【0007】
しかしながら、ローラ17、18は、前述のようにコンタクトガラス板に当接して矢印4の方向に転動するものであるから、ローラ17、18が互いに上記距離fだけずれていれば、ローラユニット15、16とコンタクトガラス板との間、ローラユニット15、16とコンタクトイメージセンサ14との間及びコンタクトイメージセンサ14とコンタクトガラス板との間にがたつきが発生しやすい。そのため、コンタクトイメージセンサ14が長手方向に傾いたり、あるいは矢印4の方向に傾きやすくなり、その結果、コンタクトイメージセンサ14が原稿から画像を正確に読み取ることができなくなるおそれがある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、原稿から画像を正確に読み取ることができるコンタクトイメージセンサを備えたコンパクトな画像読取装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1) 上記目的が達成されるため、本発明に係る画像読取装置は、上面に開口を有する本体フレームと、原稿載置面を構成する表面が上記開口に露出するように取り付けられたコンタクトガラス板と、当該コンタクトガラス板の裏面と対向する筐体並びに当該筐体に取り付けられ且つ上記コンタクトガラス板の裏面と対向するように配置された光源及び上記筐体の長手方向に並設された複数の受光素子を有し、上記筐体の短手方向に移動可能な状態で上記本体フレーム内に設けられたコンタクトイメージセンサと、上記筐体の長手方向の端部に設けられたローラユニット保持部に収められ、上記コンタクトガラス板の裏面に当接して上記筐体の短手方向に転動し得る一対のローラが当該筐体の短手方向に並設されたローラーユニットとを有する。そして、上記ローラユニット保持部の、上記短手方向の寸法は、上記筐体の、上記短手方向の寸法以下に設定されている。
【0010】
この構成によれば、コンタクトイメージセンサは、その短手方向に移動することによって原稿を走査する。コンタクトイメージセンサの長手方向の端部にローラユニットが設けられており、このローラユニットに設けられた一対のローラは、上記短手方向に並設され、且つコンタクトガラス板の裏面に当接している。したがって、コンタクトイメージセンサが移動するときは、その端部が上記ローラに支持された状態となり、コンタクトイメージセンサがコンタクトガラス板の裏面に対して傾くことが防止される。また、このローラユニットは、コンタクトイメージセンサの筐体の端部に設けられたローラユニット保持部に収められ、しかも、このローラユニット保持部の、上記短手方向寸法が、上記筐体の、上記短手方向寸法以下に設定されているから、ローラユニットが上記筐体から上記短手方向外向きに突出することはない。したがって、コンタクトイメージセンサの設計において、その短手方向の寸法が小さく抑えられる。
【0011】
(2) 上記一対のローラは、上記短手方向に沿う仮想直線上に配置されているのが好ましい。この一対のローラが上記短手方向に沿う仮想直線上に配置されることにより、コンタクトイメージセンサが移動するときに、ローラユニットがコンタクトイメージセンサに対して相対的に傾くこと、ローラーユニットがコンタクトガラス板に対して相対的に傾くこと、及びコンタクトイメージセンサがコンタクトガラス板の裏面に対して相対的に傾くことが確実に防止される。
【0012】
(3) 上記ローラユニット保持部は、上記筐体の上面から下方に延びる垂直面及び当該垂直面に直交して上記長手方向外向きに延びる載置面を有する段部を備えているのが好ましい。上記ローラユニットは、上記段部に嵌め込まれる。すなわち、上記ローラユニットは、上記筐体の上面に載置されるのではなく、当該上面から下方に落とし込まれるようにして上記段部に収められる。したがって、上記ローラユニットは、上記ローラの頂部が上記筐体の上面から若干上方に突出するように上記筐体に配置され、これにより、コンタクトイメージセンサは、コンタクトガラス板にきわめて近接した状態で位置決めされる。また、上記段部を構成する載置面により、上記ローラユニットの上下方向のより正確な位置決めが可能であり、また、上記段部を構成する垂直面により、上記ローラユニットの上記長手方向のより正確な位置決めが可能である。
【0013】
(4) 上記ローラユニットは、上記一対のローラと、当該ローラを回転自在に軸支すると共に上記ローラユニット保持部に係合するフレームとを備えているのが好ましい。この構成では、ローラがフレームに支持されるから、ローラの取付精度が向上する。すなわち、コンタクトイメージセンサの筐体に対してローラが変位することなく、正確に位置決めされる。特に、上記ローラは、上記フレームに両端支持された支持軸に支持されているのが好ましい。これにより、ローラの取付精度がより向上する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ローラユニットがコンタクトイメージセンサの筐体内に収められ、当該筐体から当該筐体の短手方向に飛び出すことがないので、コンタクトイメージセンサがコンパクトに設計され、その結果、画像読取装置の小型化が図られる。また、上記ローラユニットが上記短手方向に並んだ一対のローラを備えているので、コンタクトイメージセンサが当該短手方向に移動する際に傾くことが防止される。したがって、コンタクトイメージセンサとコンタクトガラス板との距離が一定に保たれ、その結果、良好な画像の読み取りが実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る画像読取装置30の外観斜視図である。
【0017】
この画像読取装置30は、例えば、プリンタ機能とスキャナ機能とを一体的に備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)のスキャナ部として、また、複写機の画像読取部として用いられ得る。ただし、本発明において、上記プリンタ機能は任意の機構であり、例えば、スキャナ機能のみを有するフラットベッドスキャナ(FBS:Flatbed Scanner)として画像読取装置30が構成されていてもよい。
【0018】
同図が示すように、この画像読取装置30は、FBSとして機能する読取載置台31を備えており、この読取載置台31に対して原稿押さえカバー33が開閉自在に取り付けられている。この原稿押さえカバー33は、オート・ドキュメント・フィーダ(ADF:Auto Document Feeder)32を備えている。読取載置台31は、略直方体の本体フレーム34と、本体フレーム34の天面(上面)に設けられたコンタクトガラス板35と、本体フレーム34に内蔵された画像読取ユニット36とを有する。原稿は、コンタクトガラス板35上に載置される。原稿押さえカバー33が閉じられると、原稿は、当該原稿押さえカバー33によって固定される。そして、上記画像読取ユニット36がコンタクトガラス板35の下方を当該コンタクトガラス板35に沿って移動することによって、上記原稿から画像を読み取るようになっている。
【0019】
読取載置台31の正面側には、操作パネル37が設けられている。操作パネル37は、各種操作ボタン及び液晶表示部を備える。画像読取装置30は、操作パネル37からの指示によって動作するようになっている。なお、画像読取装置30がMFDとして構成される場合には、画像読取装置30にコンピュータが接続され得る。その場合、画像読取装置30は、操作パネル37からの指示のほか、このコンピュータからスキャナドライバ等を介して送信される指示によっても動作することが可能である。
【0020】
前述のように、原稿押さえカバー33は、原稿トレイから排紙トレイへ原稿を連続搬送するADF32を備えている。このADF32による搬送過程において、原稿がプラテン38を通過し、このプラテン38の下方において画像読取ユニット36が当該原稿から画像を読み取るようになっている。ただし、本実施形態において、このADF32は省略されていてもよい。
【0021】
図2は、読取載置台31の平面図であって、この読取載置台31の内部構造を示している。図3は、読取載置台31の断面図である。
【0022】
図1及び図3が示すように、読取載置台31の本体フレーム34は、上面が開放された容器状の下フレーム39と、上面40に開口41を有する上カバー42とを備えており、下フレーム39の上に上カバー42が嵌め合わされることにより、本体フレーム34が構成されている。上記コンタクトガラス板35は、上記開口に露出するように、上カバー42に取り付けられている。
【0023】
図2が示すように、下フレーム39内に上記画像読取ユニット36が配設されている。下フレーム39及び上カバー42は、共に合成樹脂からなる。下フレーム42は、底板を構成するベース部43と、このベース部43の周囲から起立した側壁44と、区画板45とを有し、これらは一体的に形成されている。この区画板45は、画像読取ユニット36が配設される部分と、操作パネル37の基板等が配設される部分とを区画する。なお、下フレーム39は、コンタクトガラス板35を支持するための支持リブや、各種部材をネジ止めするためのボス部、電気配線等のための貫通孔等を備えている。ただし、これらは読取載置台31の実施態様に応じて適宜設計されるものであるから、その詳細な説明は省略される。
【0024】
画像読取ユニット36は、図2が示すように、CISユニット50(コンタクトイメージセンサ)、キャリッジ51、ガイドシャフト52、及びベルト駆動機構53を備えている。画像読取ユニット36は、同図では図示されていないローラユニット58を備えている。CISユニット50は、いわゆる密着型のイメージセンサである。CISユニット50は、原稿に光を照射すると共にこの原稿からの反射光を受光し、受光した光を電気信号に変換する。CISユニット50は、後に詳述されるように、細長直方体状の筐体70を備えており、この筐体70がキャリッジ51に嵌め込まれている。そして、このキャリッジ51がコンタクトガラス板35(図1参照)の下方を移動する。
【0025】
具体的には、キャリッジ51は、下フレーム39の幅方向に渡って架設されたガイドシャフト52に嵌合している。キャリッジ51は、ベルト駆動機構53により駆動されてガイドシャフト52上を摺動して移動する。このキャリッジ51は、上記CISユニット50を保持しつつ、コンタクトガラス板35に密着させるように付勢する。キャリッジ51を付勢する手段は、既知であって、後述される通りである。すなわち、キャリッジ51に保持されたCISユニット50は、コンタクトガラス板35に沿って、その筐体70の短手方向に移動される。ここで、上記「短手方向」とは、上記筐体70の長手方向に直交し且つコンタクトガラス板35の下面に沿う方向である。
【0026】
図3が示すように、キャリッジ51は、その上側に担持するようにして上記CISユニット50を搭載している。キャリッジ51の下面には、ガイドシャフト52を上方から跨ぐようにして嵌合するシャフト受け部54が形成されている。このシャフト受け部54とガイドシャフト52とが嵌合しており、キャリッジ51は、ガイドシャフト52に担持された状態で当該ガイドシャフト52の軸方向に摺動自在となっている。また、シャフト受け部54の側方には、ベルト掴持部55が下方へ突設されている。このベルト掴持部55は、後述されるベルト駆動機構53のタイミングベルト61を掴む。これにより、このタイミングベルト61とキャリッジ51とが連結される。そして、ベルト駆動機構53からキャリッジ51に駆動力が伝達されることにより、キャリッジ51は、ガイドシャフト52上を移動する。
【0027】
また、上記CISユニット50が搭載されるキャリッジ51の内側に、バネ受け部56が左右2箇所に形成されている。このバネ受け部56は、コイルバネ57を位置決めしつつ保持している。つまり、このコイルバネ57は、CISユニット50とキャリッジ51との間に介在されている。このコイルバネ57により、キャリッジ51がコンタクトガラス板35側に付勢され、このキャリッジ51に搭載されたCISユニット50は、コンタクトガラス板35の下面に押し付けられる。
【0028】
CISユニット50の両端側には、上記ローラユニット58が設けられている。このローラーユニット58については、後に詳述される。前述のように、CISユニット50は、コンタクトガラス板35の下面に押圧されながらキャリッジ51の移動に伴ってコンタクトガラス板35に沿って移動する。このローラーユニット58は、CISユニット50の円滑な移動を支援するものである。
【0029】
図4は、読取載置台31の平面図であって、ベルト駆動機構53の概略構成を示している。
【0030】
ベルト駆動機構53は、図4が示すように、駆動プーリ59と、従動プーリ60と、これらの間に巻き架けられたタイミングベルト61と、図示されていないモータとを備えている。タイミングベルト61は、内側に歯が形成された無端ベルトである。上記モータが駆動プーリ59を回転させることにより、上記タイミングベルト61が周運動するように構成されている。
【0031】
同図が示すように、駆動プーリ59は、下フレーム39の左奥に配設されている。この駆動プーリ59に巻き架けられたかれたタイミングベルト61は、下フレーム39の正面側へ延出し、ガイドシャフト52の手前に配設された中間プーリ62に巻き架けられている。さらに、このタイミングベルト61は、略直角に曲折し、ガイドシャフト52に沿って下フレーム39の右端まで延出し、下フレーム39の右端付近に配設された従動プーリ60に巻き架けられている。すなわち、タイミングベルト61は、同図が示すように、略L字状に架設されている。このように巻き架けられたタイミングベルト61の従動プーリ60から中間プーリ62の間の部分、すなわちガイドシャフト52に沿った部分は、上記キャリッジ51のベルト掴持部55によって掴まれており、これにより、タイミングベルト61とキャリッジ51とが連結されている。なお、タイミングベルト61としては、無端ベルト以外に、ベルトの両端部がキャリッジ51に固着された有端ベルトが採用されてもよいことは勿論である。
【0032】
図5は、CISユニット50の拡大分解斜視図である。
【0033】
CISユニット50は、上記筐体70と、筐体70に設けられた光源及び受光素子とを備えている。
【0034】
筐体70は、例えば合成樹脂からなり、同図が示すように細長直方体状に形成されている。この筐体70は、上記光源及び受光素子を内蔵している。筐体70の上面74は、図3が示すように、コンタクトガラス板35の裏面75と対向している。したがって、上記光源及び受光素子もコンタクトガラス板35の裏面75と近接対向している。
【0035】
上記光源は、典型的には、LED(Light Emitting Diode)及びライトガイド73を備えている。このLEDは、同図では図示されていないが、筐体70の内奥部に配置されている。ライトガイド73は、典型的には透明な合成樹脂からなり、筐体70の長手方向全体に延びている。このライトガイド73は、筐体70の上面74に露出しており、LEDから発せられた光は、ライトガイド73によって筐体70の長手方向全体に導かれる。これにより、LEDから発せられた光は、筐体70の長手方向全体に略均等に分散され、原稿に照射される。
【0036】
本実施形態では、筐体70に複数の受光素子が設けられている。各受光素子は、筐体70の内底部に当該筐体70の長手方向に並設されている。各受光素子は、集光レンズ72を備えている。これら集光レンズ72は、筐体70の上面74に露出している。上記原稿に照射され反射された光は、各集光レンズ72によって集光され、対応する各受光素子によって受光されるようになっている。これら受光素子は、光電変換素子であって、当該受光に基づいて電気信号を出力する。この電気信号が、原稿に表された画像の画像信号である。
【0037】
筐体70の長手方向の両端部にローラーユニット保持部76、77が設けられている。このローラーユニット保持部76は、筐体70の長手方向の角部に形成された段部から構成されている。具体的には、この段部は、垂直面78と、これに連続する載置面79とによって形成されている。垂直面78は、筐体70の上面74から下方に延びる面である。載置面79は、垂直面78の下端に直交して、上記長手方向の外向きに延びる面である。
【0038】
そして、上記ローラユニット58は、この垂直面78に沿って配置され且つ載置面79上に載置される。この載置面79は、上記ローラユニット58を位置決め固定するための位置決め孔80を有している。ローラーユニット58は、後述される係合ピン81が位置決め孔80に嵌合することにより、当該ローラユニット保持部76に位置決め固定される。また、ローラーユニット保持部76の短手方向の寸法W1は、所定寸法に設定されている。この寸法W1は、CISユニット50の仕様により種々設計変更がなされるが、筐体70の短手方向の寸法W2以下となるように設定されている。なお、ローラーユニット保持部77は、ローラーユニット保持部76と同様の構成であるから、その説明は省略される。
【0039】
図6は、ローラーユニット58の斜視図である。
【0040】
このローラーユニット58は、フレーム82と、一対のローラ83、84とを備えている。フレーム82は、上記ローラ83、84を支持するブロックとして構成されている。フレーム82は、上記長手方向に対向する一対の側板85、86及びこれらを連結する一対の連結板87を備えており、これらは、例えば合成樹脂により一体的に形成され得る。一対の側板85、86が設けられることにより、両側板85、86間にローラ収容部90、91が形成されている。各ローラ収容部90、91に上記ローラ83、84が収容されている。このフレーム82は、同図では図示されていないが、底板を備えており、この底板の下面に上記係合ピン81が突設されている。また、上記側板85、86に軸受部88、89が設けられている。この軸受部88、89は、各側板85、86に設けられた切欠凹部からなり、ローラ83、84に設けられた支持軸92、93を回転自在に支持している。
【0041】
ローラ83は、円盤状を呈し、上記支持軸92を備えている。この支持軸92は、ローラ83の中心に設けられ、上記長手方向に延びている。この支持軸92の両端部が上記側板85、86の軸受部88に嵌合支持されており、これにより、ローラ83は、上記ローラ収容部90内に回転自在な状態で配置されている。なお、ローラ84は、ローラ83と同様の構成であるから、その説明は省略される。また、ローラ83と、ローラ84とは、仮想直線94上に配置されている。この仮想直線94は、上記短手方向に沿って仮想的に設定される直線である。すなわち、一対のローラ83、84は、一直線上に配置されており、上記長手方向にずれていない。もっとも、一対のローラ83、84が、上記長手方向にずれていてもよいことは勿論である。
【0042】
図7は、CISユニット50の拡大斜視図である。
【0043】
一対のローラ83、84がフレーム82に支持された状態で(図6参照)、前述のように、フレーム82の係合ピン81が上記位置決め孔80に嵌め込まれる。これにより、ローラユニット58は、図7が示すように、筐体70に位置決め固定される。この状態で、図3が示すように、ローラユニット58のローラ83、84は、上記コンタクトガラス板35の裏面75に当接する。そして、各ローラ83、84は、上記支持軸92、93を中心に回転することにより、上記コンタクトガラス板35の裏面75を転動する。
【0044】
本実施形態に係る画像読取装置30では、図1が示すように、コンタクトガラス板35の表面95は、原稿が載置される原稿載置面を構成する。原稿は、コンタクトガラス板35の表面95に下向きに載せられる。そして、図1及び図3が示すように、画像読取ユニット36のCISユニット50が上記短手方向に移動することによって、当該原稿が走査される。
【0045】
CISユニット50の長手方向の端部にローラユニット58が設けられており(図7参照)、このローラユニット58に設けられたローラ83、84は、上記短手方向に並設された状態でコンタクトガラス板35の裏面75に当接している。したがって、CISユニット50は、その端部が上記ローラ83、84に支持された状態で移動し、そのため、CISユニット50がコンタクトガラス板35の裏面75に対して傾くことなく、円滑に移動する。また、このローラユニット58は、CISユニット50の筐体70に設けられたローラユニット保持部76、77に収められており、しかも、図5及び図7が示すように、このローラユニット保持部76、77の短手方向の寸法W1は、筐体70の短手方向の寸法W2以下に設定されている。したがって、ローラユニット58が上記筐体70から上記短手方向外向きに突出することはなく、その結果、CISユニット50の設計において、その短手方向の寸法が小さく抑えられる。
【0046】
このように、CISユニット50が上記短手方向にコンパクトに設計されるから、画像読取装置30の小型化も実現される。また、上記ローラユニット58が上記ローラ83、84を備えているので、CISユニット50が移動する際に傾くことが防止され、CISユニット50とコンタクトガラス板35との距離が一定に保たれる。その結果、良好な画像の読み取りが実現される。
【0047】
特に、本実施形態では、上記一対のローラ83、84は、上記仮想直線94上に配置されている。すなわち、各ローラ83、84は、上記短手方向に並設されている。したがって、CISユニット50が移動するときに、一対のローラ83、84がCISユニット50に対して相対的に傾くことが確実に防止されるという利点がある。また、一対のローラ83、84がコンタクトガラス板35の裏面75に対して相対的に傾くこと、及びCISユニット50がコンタクトガラス板35の裏面75に対して相対的に傾くことが確実に防止されるという利点がある。
【0048】
また、本実施形態では、ローラユニット58は、上記段部(図5参照)から構成されるローラユニット保持部76、77に収められている。そして、ローラユニット58は、従来のように、筐体70の上面74に載置されるのではなく、当該上面74から下方に落とし込まれるようにして上記段部を構成する載置面79に載置される。したがって、ローラユニット58は、ローラ83、84の頂部が筐体70の上面74から若干上方に突出するように当該筐体70に配置される。これにより、CISユニット50は、コンタクトガラス板35の裏面75にきわめて近接した状態で位置決めされ、その結果、CISユニット50は、上記原稿から画像を正確に読み取ることができる。加えて、CISユニット50は、上記載置面79に載置されることから、ローラユニット58の上下方向のより正確な位置決めが可能である。さらに、上記段部を構成する垂直面78にCISユニット50が沿わされることにより、上記ローラユニット58は、上記長手方向により正確に位置決めされ得るという利点がある。
【0049】
また、本実施形態では、図6が示すように、上記ローラ83、84は、支持軸92、93を介してフレーム82に支持されているから、ローラ83、84の上記筐体70に対する取付精度が向上する。すなわち、この筐体70に対してローラ83、84が変位することなく、正確に位置決めされる。しかも、上記支持軸92、93は、フレーム82によって両端支持されているから、ローラ83、84の上記筐体70の取付精度がより向上する。その結果、CISユニット50が移動するときに、コンタクトガラス板35の裏面75に対して傾くことが一層確実に防止され、より正確な画像の読み込みが実現される。
【0050】
図8は、本実施形態の変形例に係るCISユニット100の斜視図である。
【0051】
本変形例に係るCISユニット100が上記実施形態に係るCISユニット50と異なるところは、上記CISユニット50では、筐体70の長手方向端部に段部からなるローラユニット保持部76、77が形成されていたのに対し、本変形例では、筐体70に溝101が設けられ、この溝101にローラユニット58が嵌め込まれている点である。すなわち、この溝101によってローラユニット保持部が構成されている。なお、その他の構成については、上記CISユニット50と同様である。
【0052】
本変形例においても、CISユニット100の長手方向の端部にローラユニット58が設けられており、このローラユニット58に設けられたローラ83、84は、上記短手方向に並設された状態でコンタクトガラス板35の裏面75に当接する。したがって、CISユニット100は、その端部が上記ローラ83、84に支持された状態で移動し、そのため、CISユニット100は、コンタクトガラス板35の裏面75に対して、あるいはローラユニット58に対して傾くことがない。また、ローラーユニット58がコンタクトガラス板35の裏面75に対して傾くこともなく、CISユニット100は、円滑に移動することができる。さらに、このローラユニット58は、CISユニット100の筐体70に設けられた、溝101(ローラユニット保持部)に収められており、しかも、溝101の短手方向の寸法W1は、筐体70の短手方向の寸法W2以下に設定されている。したがって、ローラユニット58が上記筐体70から上記短手方向外向きに突出することはなく、その結果、CISユニット100の設計において、その短手方向の寸法が小さく抑えられる。
【0053】
本変形例に係るCISユニット100も上記実施形態に係るCISユニット50と同様に上記短手方向にコンパクトに設計されるから、画像読取装置30の小型化が実現される。また、上記ローラユニット58が上記ローラ83、84を備えていることから、CISユニット100が移動する際に傾くことが防止され、CISユニット100とコンタクトガラス板35との距離が一定に保たれる。その結果、良好な画像の読み取りが実現される。
【0054】
なお、本変形例でも、上記一対のローラ83、84が上記仮想直線94上に配置されていることから、各ローラ83、84が上記短手方向に並設され、したがって、CISユニット100は、移動する際にコンタクトガラス板35の裏面75に対して傾くことが確実に防止されるという利点がある。
【0055】
また、本変形例では、ローラユニット58が上記溝101に嵌め込まれるから、ローラユニット58は、ローラ83、84の頂部が筐体70の上面74から若干上方に突出するように当該筐体70に配置される。これにより、CISユニット100は、コンタクトガラス板35の裏面75にきわめて近接した状態で位置決めされ、その結果、CISユニット100は、上記原稿から画像を正確に読み取ることができる。特に、ローラユニット58は、上記溝101に嵌め込まれるから、上下方向及び上記長手方向のより正確な位置決めが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、複写機や複合機等に採用される画像読取装置に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る画像読取装置の外観斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る画像読取装置の読取載置台の平面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態に係る画像読取装置の読取載置台の断面図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態に係る画像読取装置の読取載置台の平面図であって、ベルト駆動機構の構造を示している。
【図5】図5は、本発明の一実施形態に係る画像読取装置のCISユニットの拡大分解斜視図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態に係る画像読取装置のローラーユニットの斜視図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態に係る画像読取装置のCISユニットの拡大斜視図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態の変形例に係るCISユニットの拡大斜視図である。
【図9】図9は、従来の画像読取装置の要部斜視図である。
【図10】図10は、従来の画像読取装置の要部分解斜視図である。
【図11】図11は、従来の他の画像読取装置の要部分解斜視図である。
【符号の説明】
【0058】
30・・・画像読取装置
31・・・読取載置台
34・・・本体フレーム
35・・・コンタクトガラス板
36・・・画像読取ユニット
39・・・下フレーム
40・・・上面
41・・・開口
42・・・上カバー
50・・・CISユニット
51・・・キャリッジ
52・・・ガイドシャフト
53・・・ベルト駆動機構
54・・・シャフト受け部
56・・・バネ受け部
58・・・ローラユニット
70・・・筐体
72・・・受光素子
73・・・ライトガイド
74・・・筐体の上面
75・・・コンタクトガラス板の裏面
76・・・ローラユニット保持部
77・・・ローラユニット保持部
78・・・垂直面
79・・・載置面
80・・・位置決め孔
81・・・係合ピン
82・・・フレーム
83・・・ローラ
84・・・ローラ
85・・・側板
86・・・側板
88・・・軸受部
89・・・軸受部
92・・・支持軸
93・・・支持軸
94・・・仮想直線
95・・・コンタクトガラス板の表面
100・・・CISユニット
101・・・溝




 

 


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