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発明の名称 見積り作業支援システム、見積り作業支援装置及び見積り作業支援方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−11697(P2007−11697A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−191918(P2005−191918)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】110000235
【氏名又は名称】特許業務法人 天城国際特許事務所
発明者 神 勝雅
要約 課題
ソフトウェア開発における間接費を比較的容易に見積もることが可能な見積り作業支援システム、及び見積り作業支援装置、見積り作業支援方法を提供する。

解決手段
ソフトウェアの開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の算出基準となる基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データをデータベースに格納し、開発対象ソフトウェアの開発情報を入力手段から入力し、データベースからの基幹情報と入力された開発情報を比較して、比較結果に基づいて間接費の見積り基準データを修正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する見積もり処理手段を備え、見積もり結果を表示手段に表示する。
特許請求の範囲
【請求項1】
ソフトウェアの開発費用の見積り作業を支援する見積り作業支援システムであって、
開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の算出基準となる基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データとを標準値データとして格納したデータベースと、
開発対象ソフトウェアの開発情報を入力する入力手段と、
前記データベースからの基幹情報と前記入力手段からの開発情報を比較し、比較結果に基づいて前記間接費の見積り基準データを修正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する見積もり処理手段と、
前記見積もり処理手段からの修正された算出値を表示する表示手段と、を具備したことを特徴とする見積り作業支援システム。
【請求項2】
前記データベースに格納された標準値データは、費用算出のための指標データ又は過去のメトリクスデータであることを特徴とする請求項1記載の見積り作業支援システム。
【請求項3】
前記標準値データに含まれる基幹情報は、ソフトウェア開発における開発期間又は開発手法に関する情報にてなることを特徴とする請求項1記載の見積り作業支援システム。
【請求項4】
前記基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データは、間接費の発生因を複数の項目に区分し、それぞれの項目別に算出した時間データにてなることを特徴とする請求項1記載の見積り作業支援システム。
【請求項5】
前記入力部に入力する開発情報は、開発対象ソフトウェアの開発期間又は開発手法に関する情報にてなることを特徴とする請求項1記載の見積り作業支援システム。
【請求項6】
ソフトウェアの開発費用の見積り作業を支援する見積り作業支援システムであって、
開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の費用算出のための基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データを指標データ又は過去のメトリクスデータとして格納したデータベースを備え、
開発対象ソフトウェアの開発情報と、開発対象ソフトウェアの間接費を算出する上で必要な補正情報を入力する入力手段と、
前記データベースからの基幹情報と前記入力手段からの開発情報を比較し、比較結果に基づいて前記間接費の見積り基準データを修正して初期見積りを行い、前記補正情報に基いて初期見積り結果を補正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する見積もり処理手段と、
前記見積もり処理手段からの補正された算出値を表示する表示手段と、を具備したことを特徴とする見積り作業支援システム。
【請求項7】
前記基幹情報は、ソフトウェア開発における開発期間又は開発手法に関する情報にてなることを特徴とする請求項6記載の見積り作業支援システム。
【請求項8】
前記入力手段によって入力される開発情報は、開発対象ソフトウェアの開発期間又は開発手法に関する情報を含み、前記入力手段によって入力される補正情報は、開発対象ソフトウェアの機能数又はステップ数を表す情報を含むことを特徴とする請求項6記載の見積り作業支援システム。
【請求項9】
ソフトウェアの開発費用の見積り作業を支援する見積り作業支援装置であって、
開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の費用算出のための基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データを指標データ又は過去のメトリクスデータとして格納したデータベースと、
ユーザによって操作可能であり、開発対象ソフトウェアの開発情報と、開発対象ソフトウェアの間接費を算出する上で必要な補正情報を入力可能な入力装置と、
前記データベース及び前記入力装置に接続され、前記データベースから読み出した前記基幹情報と前記入力装置から入力された前記開発情報とを比較し、比較結果に基づいて前記間接費の見積り基準データを修正して初期の見積り演算を行い、前記入力装置から入力された前記補正情報に基いて初期の見積り演算結果を補正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する演算処理装置と、
前記演算処理装置によって算出された間接費の情報を表示可能な表示装置と、を具備したことを特徴とする見積り作業支援装置。
【請求項10】
前記基幹情報は、ソフトウェア開発における開発期間又は開発手法に関する情報にてなることを特徴とする請求項9記載の見積り作業支援装置。
【請求項11】
前記入力装置によって入力される開発情報は、開発対象ソフトウェアの開発期間又は開発手法に関する情報を含み、前記入力装置によって入力される補正情報は、開発対象ソフトウェアの機能数又はステップ数を表す情報を含むことを特徴とする請求項9記載の見積り作業支援装置。
【請求項12】
前記基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データは、間接費の発生因を複数の項目に区分し、それぞれの項目別に算出した時間データにてなることを特徴とする請求項9記載の見積り作業支援装置。
【請求項13】
ソフトウェアの開発費用の見積り作業を支援する見積り作業支援方法であって、
開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の算出基準となる基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データとを標準値データとして格納したデータベースを備え、
開発対象ソフトウェアの開発情報を入力する入力ステップと、
前記データベースからの基幹情報と前記入力手段からの開発情報を比較し、比較結果に基づいて前記間接費の見積り基準データを修正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する算出ステップと、
前記見積もり処理手段からの補正された算出値を表示手段に表示する表示ステップを有することを特徴とする見積り作業支援方法。
【請求項14】
さらに、前記開発対象ソフトウェアの開発情報を前記基幹情報とし、前記算出ステップにより算出された値を前記間接費の見積り基準データとして当てはめ、逆算を行う検証ステップを有することを特徴とする請求項13記載の見積り作業支援方法。
【請求項15】
ソフトウェアの開発費用の見積り作業を支援する見積り作業支援方法であって、
開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の費用算出のための基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データを指標データ又は過去のメトリクスデータとして格納したデータベースを備え、
開発対象ソフトウェアの開発情報と、開発対象ソフトウェアの間接費を算出する上で必要な補正情報を入力する入力ステップと、
前記データベースからの基幹情報と前記入力手段からの開発情報を比較し、比較結果に基づいて前記間接費の見積り基準データを修正して初期見積りを行う初期見積りステップと、
前記補正情報に基いて初期見積り結果を補正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する補正ステップと、
前記補正ステップにより算出された算出値を表示手段に表示する表示ステップとを有することを特徴とする見積り作業支援方法。
【請求項16】
前記開発対象ソフトウェアの開発情報と補正情報を前記基幹情報とし、前記補正ステップにより算出された値を前記間接費の見積り基準データとして前記指標データ又は過去のメトリクスデータとして当てはめ、逆算を行う検証ステップを有することを特徴とする請求項15記載の見積り作業支援方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソフトウェア開発時の開発費の見積り作業を支援するシステム、見積り作業支援装置及び見積り作業支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ソフトウェアの開発においては、ソフトウェアの規模に応じて開発工数や開発費用の見積りを行っているが、開発費用の見積もりに際しては、どのような作業項目があるか、また各項目にどれだけの費用がかかるか等を考慮する必要があるため、開発費用の見積り作業は、経験を積んだ技術者でないと正確な見積りができず、高精度な見積りを行うには見積り者の経験に依るところが大きかった。
【0003】
また、開発費用は直接費と間接費に区分でき、直接費としては、ソフトウェアの分析、設計、製造、試験等の費用がある。また間接費としては、進捗管理、構成管理、不具合管理、環境構築等に要する費用があり、特に間接費の見積りには時間と労力と経験が必要とされていた。
【0004】
従来、開発費用の見積りにおいては、原価計算手法が知られており、近年は新しい原価計算手法としてABC(Activity Based Costing:活動基準原価計算)が各分野で注目されている。しかしながら、ABCでは原価計算対象(製品など)に割り当てられる活動を抽出するのに非常に時間を要するという不具合があった。
【0005】
また、特許文献1にはソフトウェアの開発工期、開発工数及び開発費用を見積もるシステムについて記載されており、開発費用を算出するための標準工程データベースを備え、入力手段から諸条件を入力して開発費用を算出する例が示されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1では、間接費をどのように求めるかといった具体的な例は記載されておらず、見積精度を高くするためには更なる改善が必要である。尚、ABC(Activity Based Costing:活動基準原価計算)については、非特許文献1及び非特許文献2に記載されている。
【特許文献1】特開平4−60833号公報
【非特許文献1】「活動基準原価計算入門―コストマネジメント理論の実践」シグマベイスキャピタル (2000-06-30出版)
【非特許文献2】「原価計算」改訂版、創成社 (2000-03-01出版)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のソフトウェアの開発費用の見積り方法では、間接費の算出が難しく、また一般的に知られているABC手法では原価計算対象(ソフトウェア開発における間接費)に割り当てられる活動を抽出するのに非常に時間を要し、経験が少ない担当者にはこの項目を抽出することも難しい状況にあった。
【0008】
本発明は、ソフトウェア開発における間接費を比較的容易に見積もることが可能な見積り作業支援システム、及び見積り作業支援装置、見積り作業支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ソフトウェアの開発費用の見積り作業を支援する見積り作業支援システムであって、開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の算出基準となる基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データとを標準値データとして格納したデータベースと;開発対象ソフトウェアの開発情報を入力する入力手段と;前記データベースからの基幹情報と前記入力手段からの開発情報を比較し、比較結果に基づいて前記間接費の見積り基準データを修正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する見積もり処理手段と;前記見積もり処理手段からの修正された算出値を表示する表示手段と、を具備したことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、ソフトウェアの開発費用の見積り作業を支援する見積り作業支援システムであって、開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の費用算出のための基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データを指標データ又は過去のメトリクスデータとして格納したデータベースを備え;開発対象ソフトウェアの開発情報と、開発対象ソフトウェアの間接費を算出する上で必要な補正情報を入力する入力手段と;前記データベースからの基幹情報と前記入力手段からの開発情報を比較し、比較結果に基づいて前記間接費の見積り基準データを修正して初期見積りを行い、前記補正情報に基いて初期見積り結果を補正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する見積もり処理手段と;
前記見積もり処理手段からの補正された算出値を表示する表示手段と;を具備したことを特徴とする。
【0011】
また本発明は、ソフトウェアの開発費用の見積り作業を支援する見積り作業支援装置であって、開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の費用算出のための基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データを指標データ又は過去のメトリクスデータとして格納したデータベースと;ユーザによって操作可能であり、開発対象ソフトウェアの開発情報と、開発対象ソフトウェアの間接費を算出する上で必要な補正情報を入力可能な入力装置と;前記データベース及び前記入力装置に接続され、前記データベースから読み出した前記基幹情報と前記入力装置から入力された前記開発情報とを比較し、比較結果に基づいて前記間接費の見積り基準データを修正して初期の見積り演算を行い、前記入力装置から入力された前記補正情報に基いて初期の見積り演算結果を補正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する演算処理装置と;前記演算処理装置によって算出された間接費の情報を表示可能な表示装置と;を具備したことを特徴とする。
【0012】
さらに本発明は、ソフトウェアの開発費用の見積り作業を支援する見積り作業支援方法であって、開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の算出基準となる基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データとを標準値データとして格納したデータベースを備え;開発対象ソフトウェアの開発情報を入力する入力ステップと;前記データベースからの基幹情報と前記入力手段からの開発情報を比較し、比較結果に基づいて前記間接費の見積り基準データを修正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する算出ステップと;前記見積もり処理手段からの補正された算出値を表示手段に表示する表示ステップとを有することを特徴とする。
【0013】
さらに本発明は、ソフトウェアの開発費用の見積り作業を支援する見積り作業支援方法であって、開発費用を直接費と間接費の項目に分割し、直接費の費用算出のための基幹情報と、この基幹情報を基に割り出した間接費の見積り基準データを指標データ又は過去のメトリクスデータとして格納したデータベースを備え;開発対象ソフトウェアの開発情報と、開発対象ソフトウェアの間接費を算出する上で必要な補正情報を入力する入力ステップと;前記データベースからの基幹情報と前記入力手段からの開発情報を比較し、比較結果に基づいて前記間接費の見積り基準データを修正して初期見積りを行う初期見積りステップと;前記補正情報に基いて初期見積り結果を補正して開発対象ソフトウェアの間接費を算出する補正ステップと;前記補正ステップにより算出された算出値を表示手段に表示する表示ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、比較的経験の浅い担当者であってもソフトウェア開発における間接費を短時間で見積ることができる見積り作業支援システム、及び見積り作業支援装置、見積り作業支援方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0016】
図1は本発明の間接費の見積り作業支援システム、及び間接費の見積り作業支援装置の一実施形態の全体構成を示す構成図である。図1の構成は大別すると、データベース10、入力部20、演算処理部30、及び表示部40にて成り、演算処理部30は、初期見積り値算出部31と補正値算出部32を有し、データベース10と演算処理部30はコンピュータ装置50を構成している。
【0017】
データベース10は、間接費の計算に利用される指標データまたは過去のメトリクスデータが基準値データとして保存されている。入力部20は、操作者によって操作され、計算に指標データを用いるのか、過去のメトリクスデータを用いるのかを指定するほか、初期見積り値の算出及び補正値の算出のために、開発対象ソフトウェアの開発情報及び補正情報を入力する。
【0018】
演算処理部30では、指標データもしくは過去のメトリクスデータと、入力部20から入力された情報を用いて、初期見積り値及び補正値の算出を行い、表示部40では、演算処理部30にて算出された見積り値の表示を行う。
【0019】
データベース10は、図2に示すような指標データもしくは過去のメトリクスデータが標準値データとして保存されている。指標データもしくは過去のメトリクスデータは基本的に同じ内容であり、「開発期間」、「開発手法」、「ステップ数」、「FP(Function Point)、「機能数」、「開発人数」のデータのほかに、「進捗管理」、「構成管理」、「環境構築」、「不具合管理」、「その他」で要した工数(もしくは費用)のデータを保有している。尚、「開発手法」としては、SP(スパイラルモデル)やWF(ウォーターフォールモデル)が知られており、SPの場合はそのスパイラル回数のデータが保存されている。
【0020】
計算上は過去のメトリクスデータを用いるのが望ましいが、過去のメトリクスデータがない場合、基準とする項目(機能数やステップ数等)を最小値とした指標データを作成して使用する。
【0021】
次に、ソフトウェア開発における間接費の見積り方法の概略について説明する。本発明では、ソフトウェアの開発費用を直接費(分析/設計/製造/試験などに要する費用)と、間接費(進捗管理/構成管理/不具合管理/環境構築/その他に要する費用)とに分けて考え、その場合の間接費の見積りの仕方に特徴を有する。
【0022】
即ち、直接費は間接費に影響を与えると考え、直接費の算出に使用した値(もしくはその過程で導かれた値)を間接費の算出にフィードバックすることで、ソフトウェア開発における間接費を見積もるものである。その手順は、
a.指標データもしくは過去のメトリクス値データより間接費の初期見積り値を算出する。
【0023】
b.SLOC(Source Line Of Code)やFP(Function Point)により直接費の見積りを行う。SLOCは、ソースコードにした場合にどれ位の量になるかを算出するもので、FPは、機能数という単位でプログラムの規模を算出するものである。
【0024】
c.直接費の算出において使用した値(もしくはその過程で導かれた値)から補正値を求め、各項目の合計値を最終的なソフトウェア開発における間接費とする。なお、その他の項目はフリーで設定できるものとし、自動で算出できない項目(開発器材のレンタル費等)をあとから上記算出結果に加算する。
【0025】
図3は、以上の処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1では、入力部20から、使用するデータの選択(指標データもしくは過去のメトリクスデータ)と初期見積り値算出に必要な開発情報(開発期間、開発手法等)の入力を行う。
【0026】
ステップS2では、指標データもしくは過去のメトリクスデータと、入力された開発情報により初期見積り値を算出する。
【0027】
ステップS3では、SLOCやFPによる直接費の見積りに使用した値もしくはその過程で導かれた補正情報(ステップ数、FP、機能数等)を入力する。
【0028】
ステップS4では、指標データもしくは過去のメトリクスデータと、入力された情報により初期見積り値に対する補正値を算出する。そしてステップS5において、この時点での算出結果を表示部40に表示する。また、結果に対する編集も可能である。
【0029】
次に、上記の動作を図4,図5,図6を参照して、具体的に説明する。
【0030】
図4は、指標データもしくは過去のメトリクスデータと、費用算出の対象となるシステムの情報を項目別に示したものである。
【0031】
この例において、指標データもしくは過去のメトリクスデータは、「開発期間」が12ケ月、「開発手法」はWFで結節が4回、「ステップ数」が25000step、「機能数」は8機能、「開発人数」が5名となっており、これらは直接費の算出基準となる基幹情報である。
【0032】
また、指標データもしくは過去のメトリクスデータの間接費に関連するデータとして、「進捗管理」、「構成管理」、「不具合管理」、「環境構築」、「その他」に要する時間データがそれぞれ300H、100H、50H、100H、100Hとして保存されている。これらの時間データは、前記基幹情報を基に割り出したもので、間接費の見積り基準データとなるものであり、間接費の発生因を複数の項目に区分し、それぞれの項目別に算出したものである。
【0033】
一方、費用算出の対象となるシステム(開発対象ソフトウェア)については、「開発期間」が18ケ月、「開発手法」はSP(スパイラル)が3回で結節が6回であり、これらは入力部20から開発情報として入力される。また「ステップ数」が60000step、「機能数」は10機能で、1回のSP(スパイラル)当たり3.3機能、「開発人数」は10名であり、これらは入力部20から補正情報として入力される。
【0034】
指標データもしくは過去のメトリクスデータにおける開発手法は、WF(ウォーターフォール)であり、図5で示すように、システム設計、基本設計、製造、試験の各段階を経た工程を有し、各段階でレビュー(ユーザ確認含む)を行うため、結節は4回である。一方、費用算出の対象となるシステムでの開発手法は、SP(スパイラル)であり、図6で示すように、システム設計、基本設計、製造、試験の各段階を経た工程を有し、かつ製造(プログラミング)においてスパイラルの工程を3回有しているため、SPの回数分だけレビュー(ユーザ確認含む)が増えるため結節は6回となる例を示している。
【0035】
これらの情報を基に、開発対照ソフトウェアの間接費に関連する「進捗管理」、「構成管理」、「不具合管理」、「環境構築」、「その他」に要する時間データを算出する場合の具体例を以下に説明する。これらの算出は演算処理部30で行われ、初期見積り値を算出して、それを基に補正値を算出する。
【0036】
先ず、初期見積り値の算出について説明する。
【0037】
[初期見積り値算出]
(a)進捗管理
図4において、指標データもしくは過去のメトリクスデータの、開発期間:12ヶ月、結節回数:4回より、結節間は3ヶ月が割り出される。一方、対象となる今回のシステムは、開発期間:18ヶ月、結節回数:6回より、結節間は3ヶ月であることから、これらを比較すると同じものの進捗管理をする場合、単純に期間的に延びた分の時間が必要になる。よって進捗管理の初期見積り値は、期間の増加分(18/12=1.5倍)を乗算した値に修正され、300H×1.5=450Hが得られる。
【0038】
(b)構成管理
指標データもしくは過去のメトリクスデータの結節回数は4回であるのに対して、対象となる今回のシステムは、結節回数が6回に増えるので、それらを比較すると1.5倍だけ構成管理に要する時間が増加する。そのため、構成管理の見積り値も1.5倍に修正され、100H×1.5=150Hが得られる。
【0039】
(c)環境構築、(d)不具合管理に関しては、この段階ではまだ算出できないため、初期見積り値はそのままの値(環境構築:50H、不具合管理:100H)とする。
【0040】
次に、補正値の算出について説明する。
【0041】
[補正値算出]
(a)進捗管理
指標データもしくは過去のメトリクスデータの全体の機能数は8機能であるのに対し、対象となる今回のシステムは、10機能(1.25倍)に増えているが、SP毎に確認すべき機能数は単純に全機能数÷SP回数とすると、10/3=3.3機能であり、0.41倍(3.3/8)となる。また、今回のシステムの結節6回中、3回は従来通りであり、3回は各SP毎の機能の確認のみとなることから初期値(450H)は、
450H×3/6×1.25+450H×3/6×0.41=373.5H
に補正される。
【0042】
(b)構成管理
指標データもしくは過去のメトリクスデータの全体の機能数は8機能であるのに対し、対象となる今回のシステムは、10機能(1.25倍)に増えるため、初期値(150H)は、150H×1.25=187.5Hに補正される。
【0043】
(c)環境構築
指標データもしくは過去のメトリクスデータでの開発人数が5人であるのに対し、対象となる今回のシステムは10人(2倍)となり、その分の環境構築が必要であるから、初期値(50H)は、50H×2=100Hに補正される。尚、既に環境構築が済んでいて、新規に環境構築する必要がない場合は指標データを0とすることもできる。
【0044】
(d)不具合管理
指標データもしくは過去のメトリクスデータのステップ数が25000Stepであるのに対し、対象となる今回のシステムは60000Step(2.4倍)と増えるため、その分、不具合も発生すると予想されることから、初期値(100H)は、100H×2.4=240Hに補正される。
【0045】
こうして、指標データもしくは過去のメトリクスデータを基にして、対象とするシステムの各項目に要する時間データを算出することができる。間接費は、各項目に要する時間でほぼ決まるため、時間データに所定の係数を乗算することにより、最終的な間接費が算出可能となる。尚、「その他」の項目については、個別に算出することになる。
【0046】
次に、間接費の算出をより正確なものとするため、上記した算出データを使用して逆が成り立つかを検証する。図7は、上記にて算出したデータを、指標データもしくは過去のメトリクスデータの各項目に当てはめて、逆算した例を示している。
【0047】
図7において、指標データもしくは過去のメトリクスデータは、「開発期間」が18ケ月、「開発手法」はSP:3回で結節が6回、「ステップ数」が60000step、「機能数」は10機能(1回のSP(スパイラル)当たり3.3機能)、「開発人数」が10名となり、これらが直接費に関連する項目となる。
【0048】
一方、「進捗管理」、「構成管理」、「不具合管理」、「環境構築」に要する時間は、それぞれ373.5H、187.5H、100H、240H、となり「その他」は個別に算出となっている。これらは間接費に関連する項目である。
【0049】
また、逆算の対象となるシステムについては、「開発期間」が12ケ月、「開発手法」はWFで結節が3回、「ステップ数」が25000step、「機能数」は8機能で、「開発人数」は5名となる。これらの数値を基に、検証のための初期見積り値と補正値を算出してみる。
【0050】
[初期見積り値算出]
(a)進捗管理
指標データもしくは過去のメトリクスデータの開発期間:18ヶ月、結節回数:6回より結節間は3ヶ月となる。一方、逆算の対象システムは、開発期間:12ヶ月、結節回数:4回より、結節間は3ヶ月であることから、それらを比較すると同じものの進捗管理をする場合、単純に期間的に減る(0.67倍)分だけ時間データを修正する必要がある。したがって。進捗管理の初期見積り値は、373.5H×0.67≒250Hとなる。
【0051】
(b)構成管理
指標データもしくは過去のメトリクスデータの結節が6回に対し、逆算用の対象システムは、4回に減る(0.67倍)ので、それらの比較結果をもとに構成管理の見積り値は0.67倍に修正され、187.5H×0.67=125.6Hとなる。
【0052】
(c)環境構築、(d)不具合管理に関しては、この段階ではまだ算出できないため、初期見積り値はそのままの値(環境構築:100H、不具合管理:240H)として、次に補正値を算出する。
【0053】
[補正値算出]
(a)進捗管理
指標データもしくは過去のメトリクスデータの全体の機能数は10機能であるのに対し、逆算用の対象システムは、8機能(0.8倍)と減る。開発手法はSP(スパイラル)からWF(ウォーターフォール)のため、結節数も6回から4回となるが、これまでSP毎に3.3機能を確認すれば良かったところが1回で確認しなければならないので2.4倍(=8機能÷3.3)となる。したがって、初期値(250H)は、(250H÷4×3×0.8)+(250H÷4×2.4)=300Hに補正される。
【0054】
(b)構成管理
指標データもしくは過去のメトリクスデータの全体の機能数が10機能であるのに対し、逆算用の対象システムは8機能(0.8倍)となるため、初期値(125.6H)は0,8倍に補正され、125.6H×0.8=100.5Hとなる。
【0055】
(c)環境構築
指標データもしくは過去のメトリクスデータの開発人数は10名であるのに対し、検証用の対象システムは5人(0.5倍)となり、その分だけ環境構築の時間が減るため、初期値(100H)は、100H×0.5=50Hに補正される。
【0056】
(d)不具合管理
指標データもしくは過去のメトリクスデータのステップ数が60000Stepであるのに対し、検証用の対象システムは25000Step(0.42倍)となるため、初期値(240H)は、240H×0.42=100.8Hに補正される。
【0057】
こうして、図7の逆算の対象となるシステムの補正値と、図4の指標データもしくは過去のメトリクスデータの値を比較すると、両者はほぼ同等の値であるため、間接費にかかる時間データの算出が正しいことを確認することができる。
【0058】
このように、本発明の見積り作業支援システムは、直接費の算出に使用した値(もしくはその過程で導かれた値)を間接費の算出にフィードバックし、間接費を見積もる際に、入力部20から入力された開発情報をもとに指標データもしくは過去のメトリクス値データを修正して初期見積り値を算出し、さらに入力部20から入力された補正情報をもとに初期見積り値を補正して補正値を求め、最終的に開発対象のソフトウェアの間接費として算出することができる。
【0059】
したがって、熟練の経験者でなくても指標データもしくは過去のメトリクスデータを基に容易に間接費の算出が可能となり、間接日の算出に当たって、原価計算対象(ソフトウェア開発における間接費)に割り当てられる活動を抽出する時間と、それらを積み上げて見積り値を計算する時間を減少することができる。
【0060】
尚、以上の説明に限定されることなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の見積り作業支援システムの全体構成を説明する構成図。
【図2】同実施形態に使用するデータベース内の指標データもしくは過去のメトリクスデータの例を説明する説明図。
【図3】同実施形態の全体的な処理動作を説明するフローチャート。
【図4】同実施形態における間接費の算出例を説明するための説明図。
【図5】同実施形態におけるウオーターフォールモード(WF)の例を説明する説明図。
【図6】同実施形態におけるスパイラルモード(SP)の例を説明する説明図。
【図7】同実施形態における間接費の算出の検証例を説明するための説明図。
【符号の説明】
【0062】
10…データベース
20…入力部
30…見積り処理部
31…初期見積り値算出部
32…補正値算出部
40…表示部
50…コンピュータ装置




 

 


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