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発明の名称 データスライス回路
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−134912(P2007−134912A)
公開日 平成19年5月31日(2007.5.31)
出願番号 特願2005−325444(P2005−325444)
出願日 平成17年11月9日(2005.11.9)
代理人 【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
発明者 大塚 理彦
要約 課題
シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にもシリアルデータを正しく抜き取ることができるデータスライス回路を提供する。

解決手段
本発明におけるデータスライス回路は、映像信号に含まれる第一の信号と閾値との大小を比較することにより、前記第一の信号を2値化する2値化回路11と、前記第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出する信号レベル検出部と、前記最大値および最小値の時間に対する増加または減少を検出する変化検出部と、前記最大値または最小値が増加している場合に、前記第一の信号の信号レベルを減少または前記閾値を増加させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記第一の信号の信号レベルを増加または前記閾値を減少させる制御を行う制御部141とを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
映像信号に含まれる第一の信号と閾値との大小を比較することにより、前記第一の信号を2値化する2値化手段と、
前記第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出する信号レベル検出手段と、
前記最大値および最小値の時間に対する増加または減少を検出する変化検出手段と、
前記最大値または最小値が増加している場合に、前記第一の信号の信号レベルを減少または前記閾値を増加させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記第一の信号の信号レベルを増加または前記閾値を減少させる制御を行う制御手段とを備える
ことを特徴とするデータスライス回路。
【請求項2】
前記2値化手段は、
前記映像信号に基準DCレベルを与えるクランプ手段を備え、
前記クランプ手段は、前記制御手段による制御により、前記最大値または最小値が増加している場合に、前記基準DCレベルを減少させることにより、前記第一の信号の信号レベルを減少させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記基準DCレベルを増加させることにより、前記第一の信号の信号レベルを増加させる
ことを特徴とする請求項1記載のデータスライス回路。
【請求項3】
前記2値化手段は、さらに、
前記クランプ手段により基準DCレベルを与えられた映像信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段を備え、
前記信号レベル検出手段は、前記ディジタル信号に変換された第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出する
ことを特徴とする請求項2記載のデータスライス回路。
【請求項4】
前記2値化手段は、
前記映像信号と複数の参照電圧との大小を比較することにより、前記映像信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段を備え、
前記A/D変換手段は、前記制御手段による制御により、前記最大値または最小値が増加している場合に、前記複数の参照電圧を増加させることにより、前記第一の信号の信号レベルを減少させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記複数の参照電圧を減少させることにより、前記第一の信号の信号レベルを増加させる
ことを特徴とする請求項1記載のデータスライス回路。
【請求項5】
前記2値化手段は、さらに、
前記映像信号に基準DCレベルを与えるクランプ手段を備え、
前記A/D変換手段は、前記クランプ手段により基準DCレベルを与えられた映像信号をディジタル信号に変換し、
前記信号レベル検出手段は、前記ディジタル信号に変換された第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出する
ことを特徴とする請求項4記載のデータスライス回路。
【請求項6】
前記2値化手段は、さらに、
前記映像信号に含まれる基準信号の振幅より、前記閾値を算出する閾値算出手段を備え、
前記2値化手段は、前記算出された閾値と前記ディジタル信号に変換された第一の信号との大小を比較することにより、第一の信号を2値化する
ことを特徴とする請求項3または5記載のデータスライス回路。
【請求項7】
前記2値化手段は、
複数の閾値を出力する閾値出力手段と、
前記複数の閾値より、前記2値化手段が用いる閾値を選択する閾値選択手段とを備え、
前記閾値選択手段は、前記制御手段による制御により、前記最大値または最小値が増加している場合に、前記複数の閾値のうち、前記2値化手段が用いていた第一の閾値よりも大きな値をもつ第二の閾値を選択することで、前記2値化手段が用いる閾値を増加させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記2値化手段が用いていた第一の閾値よりも小さな値をもつ第三の閾値を選択することで、前記2値化手段が用いる閾値を減少させる
ことを特徴とする請求項1記載のデータスライス回路。
【請求項8】
前記2値化手段は、
前記映像信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段を備え、
前記閾値出力手段は、前記映像信号に含まれる基準信号の振幅より、前記複数の閾値を算出し、
前記2値化手段は、前記ディジタル信号に変換された第一の信号と前記閾値選択手段により選択された閾値との大小を比較することにより、第一の信号を2値化する
ことを特徴とする請求項7記載のデータスライス回路。
【請求項9】
前記2値化手段は、さらに、
前記映像信号に基準DCレベルを与えるクランプ手段を備え、
前記A/D変換手段は、前記クランプ手段により基準DCレベルを与えられた映像信号をディジタル信号に変換し、
前記信号レベル検出手段は、前記ディジタル信号に変換された第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出する
ことを特徴とする請求項8記載のデータスライス回路。
【請求項10】
前記2値化手段は、前記制御手段による制御により、前記最大値または最小値が増加している場合に、前記閾値を増加させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記閾値を減少させる
ことを特徴とする請求項1記載のデータスライス回路。
【請求項11】
前記2値化手段は、さらに、
前記映像信号に基準DCレベルを与えるクランプ手段を備え、
前記2値化手段は、前記クランプ手段により基準DCレベルを与えられた第一の信号と前記閾値との大小を比較することにより、前記第一の信号を2値化し、
前記信号レベル検出手段は、前記クランプ手段により基準DCレベルを与えられた第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出する
ことを特徴とする請求項10記載のデータスライス回路。
【請求項12】
前記データスライス回路は、さらに、
前記変化検出手段の検出結果を記憶する状態記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記状態記憶手段が記憶している検出結果において前記最大値または最小値が増加している場合に、前記第一の信号の信号レベルを減少または前記閾値を増加させ、前記状態記憶手段が記憶している検出結果において前記最大値または最小値が減少している場合に、前記第一の信号の信号レベルを増加または前記閾値を減少させる制御を行う
ことを特徴とする請求項1〜11記載のうちいずれか一つのデータスライス回路。
【請求項13】
前記データスライス回路は、さらに、
前記映像信号が含む基準信号の周期と同周期のタイミングの抜き取りパルスを生成する抜き取りパルス生成手段と、
前記2値化手段により2値化された第一の信号から前記抜き取りパルスのタイミングでデータを抜き取る抜き取り手段とを備える
ことを特徴とする請求項1〜12記載のうちいずれか一つのデータスライス回路。
【請求項14】
前記第一の信号は、シリアルデータが重畳された文字放送またはデータ放送に使用される映像信号におけるシリアルデータの情報を含む信号である
ことを特徴とする請求項1〜13記載のデータスライス回路。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像信号に重畳されたシリアルデータを2値化して抜き取るデータスライス回路に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ受像機または録画装置などの利便性を向上させるために、映像信号の垂直帰線消去期間にシリアルデータを重畳して放送することが行われている。近年では、電子番組表のデータを映像信号に重畳して放送することにより、録画装置が電子番組表をテレビ受像機の画面に表示し、ユーザが所望の番組を選択することによって録画予約を行うことができる。
【0003】
図15は、垂直帰線消去期間における映像信号の構成を示す図である。国内の放送方式について、図15を用いて説明する。国内で採用されているNTSC方式では、偶数フィールドおよび奇数フィールドをおのおの262.5本の水平走査線を用いて描画する。1フレームは、525本の水平走査線によって構成される。
【0004】
水平走査線のうち、水平走査線番号の第22番から第262番には、映像信号が重畳される。図15に示すように、水平走査線番号が第1番から第21番の期間T1における水平走査線が垂直帰線消去期間に該当する。そのうち第1番から第9番の期間T2の水平走査線は垂直同期信号に使用される。残りの第10番から第21番の水平走査線がシリアルデータの送信に使用可能であるが、実際には第10番から第13番まで期間T3の水平走査線がデータ放送サービスに使用される。また、第14番から第16番までと第21番との期間T4の水平走査線が文字放送サービスに使用される。
【0005】
国内の放送方式は前述の通りであるが、同様のサービスは世界各地で行われており、シリアルデータが重畳される水平走査線の番号と伝送クロックの周波数および伝送データのビット数が異なる複数の方式が存在する。例えば、PAL/SECAM方式を採用する欧州などの地域では、TELETEXT、VPS、PDC、WSSなどのサービスが行われており、代表的な伝送クロックの周波数は6.97Mbpsである。また、日本と同じNTSC方式を採用する米国では、CC/XDSと呼ばれるサービスが行われており、代表的な伝送クロックの周波数は1.00Mbpsである。なお、米国と同じNTSC方式を採用する日本では、電子番組表サービスが周波数5.73Mbpsの伝送クロックを用いて行われている。
【0006】
次に、シリアルデータが重畳された水平走査線における映像信号の構成について、図16を用いて説明する。前述のように世界的には複数の方式が存在するが、基本的な構成は同じと考えてよい。図16は、図15に示す期間T3またはT4の水平走査線における映像信号の構成を示す図である。
【0007】
シリアルデータが重畳された水平走査線における映像信号は、水平帰線期間を示す水平同期信号201と、色再生のためのカラーバースト信号202と、クロックランイン信号203と、フレーミングコード信号204と、データ信号205とを含む。
【0008】
クロックランイン信号203は、後続のフレーミングコード信号204とデータ信号205を2値化して抜き取るためのタイミング情報を含む基準信号である。フレーミングコード信号204は、後続のデータ信号205が保持している情報の属性情報を含む。データ信号205は、シリアルデータの実体データの情報を含む。
【0009】
このように構成された映像信号において、フレーミングコード信号204とデータ信号205とを抜き取るために、クロックランイン信号203の振幅と周期を利用することが一般に行われている。
【0010】
図17は、従来のデータスライス回路の構成を示すブロック図である。図17に示すように、従来のデータスライス回路は、2値化回路10と、抜き取りパルス生成部130と、シリアルデータ抜き取り部131とを備える。
【0011】
2値化回路10は、シリアルデータが重畳された映像信号S100とスライスレベルとの大小を比較することにより、映像信号S100を2値化する。2値化回路10は、クランプ部100と、A/D変換部110と、スライスレベル算出部120と、2値化部121とを備える。
【0012】
クランプ部100は、シリアルデータが重畳された映像信号S100に基準DCレベルを与え、信号S101として出力する。
【0013】
A/D変換部110は、信号S101をディジタル信号に変換し、信号S110として出力する。
【0014】
スライスレベル算出部120は、信号S110に基づいて、信号S110を2値化するためのスライスレベルを算出し、スライスレベルS120を出力する。
【0015】
2値化部121は、信号S110とスライスレベルS120との大小を比較することにより、2値化し、信号S121として出力する。
【0016】
抜き取りパルス生成部130は、シリアルデータを抜き取るための抜き取りパルスS130を生成する。
【0017】
シリアルデータ抜き取り部131は、信号S121から抜き取りパルスS130のタイミングでシリアルデータを抜き取り、信号S131として出力する。
【0018】
図18は、従来のフレーミングコード信号204およびデータ信号205の抜き取り方法を示す図である。
【0019】
図18に示すように、スライスレベル算出部120は、クロックランイン信号203の振幅の最大値と最小値の差の1/2をスライスレベルS120とする。スライスレベルS120は、クロックランイン信号203の振幅の最大値と最小値の差の1/2とする他に、クロックランイン信号203の振幅の平均値とするなどの複数の方法がある。なお、実線のスライスレベルS120はクロックランイン信号203の振幅に基づいて求めたスライスレベルS120であり、破線のスライスレベルは前記スライスレベルS120と同じレベルであるが、フレーミングコード信号204およびデータ信号205においてもクロックランイン信号203と同等の振幅が継続することを仮定しているという意味において破線としている。
【0020】
抜き取りパルス発生部130は、信号S110のクロックランイン信号203の周期T5を測定する。抜き取りパルス発生部130は、信号S110のクロックランイン信号203の周期T5と同周期の抜き取りパルスS130を生成する。なお、図18において、実線の矢印で示される周期はクロックランイン信号203の周期である。また、破線の矢印で示される周期は、クロックランイン信号203の周期T5と同じ周期であるが、フレーミングコード信号204およびデータ信号205においてもクロックランイン信号203と同等の周期が継続することを仮定しているという意味において破線としている。
【0021】
2値化部121は、算出したスライスレベルS120を閾値とし、信号S110を2値化する。例えば、信号S110のフレーミングコード信号204またはデータ信号205がスライスレベルS120よりも大きい場合をデータ‘1’とし、小さい場合をデータ‘0’として2値化を行う。
【0022】
シリアルデータ抜き取り部131は、抜き取りパルスS130のタイミングで、2値化された信号S121のデータを抜き取る。例えば、図18では、2値化され、抜き取られたフレーミングコード901は‘110’、データ902は‘101100110111010’である。
【0023】
以上の動作により、シリアルデータが重畳された映像信号S100に対し2値化および抜き取りが行われ、信号S131として出力される。
【0024】
しかしながら、上述した方法では、弱電界時またはゴースト信号が重畳された劣悪な受信環境において、シリアルデータの情報を含む信号であるフレーミングコード信号204とデータ信号205を正しく抜き取ることが困難になるという問題がある。テレビ受像機あるいは録画装置などが設置される場所の受信環境は千差万別であるが、少なくとも映像が認識できる程度の受信状態であればデータスライス回路も正常にフレーミングコード信号204とデータ信号205を抜き取ることができるだけの性能が求められる。
【0025】
上記問題に対し、従来のデータスライス回路では、上述した方法で求めたスライスレベルS120に対して上側と下側にオフセットを設けた2つの新たなスライスレベルを定義し、合計3つのスライスレベルによって抜き取ったデータのうち、エラーが含まれないデータを抜き取ることができたスライスレベルを選択する方法が提案されている(特許文献1参照。)。
【0026】
図19は、特許文献1記載の複数のスライスレベルを用いた従来のフレーミングコード信号204およびデータ信号205の抜き取り方法を示す図である。
【0027】
図19に示すように、特許文献1記載のデータスライス回路は、クロックランイン信号203の振幅から求めたスライスレベルS120を基準スライスレベルとし、基準スライスレベルに対して、上側オフセットを設けた上側スライスレベル1901と、下側オフセットを設けた下側スライスレベル1902とを用いる。特許文献1記載のデータスライス回路は、3つのスライスレベルS120、1901および1902に対し、データの抜き取りを行い、各スライスレベルで抜き取ったデータに対しエラー判定をすることで、正しい抜き取りデータを選択する。図19において、フレーミングコード信号204およびデータ信号205の理想波形を破線で示し、フレーミングコード信号204およびデータ信号205が暫減した暫減波形を実線で示す。
【0028】
図19に示す、信号波形1903であれば、基準スライスレベルS120、上側スライスレベル1901および下側スライスレベル1902の3つのスライスレベルの全てでデータを正しく抜き取ることができる。また、信号波形1904であれば、下側スライスレベル1902を選択することでデータを正しく抜き取ることができる。
【特許文献1】特開2004−40350号公報(第44頁、第五図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
しかしながら、特許文献1記載のデータスライス回路は、信号波形1905のように下側スライスレベル1902より小さいレベルに暫減したデータを正しく抜き取ることはできない。
【0030】
すなわち、特許文献1記載のデータスライス回路は、シリアルデータが重畳された水平走査線における映像信号の振幅が大きく暫減する場合に、フレーミングコード信号204とデータ信号205とを正しく抜き取ることができないという問題がある。
【0031】
上記問題を鑑み、本発明は、シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にもシリアルデータを正しく抜き取ることができるデータスライス回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0032】
上記目的を達成するために、本発明に係るデータスライス回路は、映像信号に含まれる第一の信号と閾値との大小を比較することにより、前記第一の信号を2値化する2値化手段と、前記第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出する信号レベル検出手段と、前記最大値および最小値の時間に対する増加または減少を検出する変化検出手段と、前記最大値または最小値が増加している場合に、前記第一の信号の信号レベルを減少または前記閾値を増加させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記第一の信号の信号レベルを増加または前記閾値を減少させる制御を行う制御手段とを備える。
【0033】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、映像信号に含まれる第一の信号の最大値または最小値が増加した場合に、第一の信号の振幅に対し、相対的に閾値を増加させる。また、映像信号に含まれる第一の信号の信号レベルの最大値または最小値が減少した場合に、第一の信号の振幅に対し、相対的に閾値を減少させる。すなわち、制御手段は、第一の信号の最大値または最小値の変動にともない、閾値が、第一の信号の振幅の中点に近づくように制御する。これにより、本発明におけるデータスライス回路は、第一の信号の振幅が小さくなった場合にも第一の信号を正しく抜き取ることができる。
【0034】
また、前記2値化手段は、前記映像信号に基準DCレベルを与えるクランプ手段を備え、前記クランプ手段は、前記制御手段による制御により、前記最大値または最小値が増加している場合に、前記基準DCレベルを減少させることにより、前記第一の信号の信号レベルを減少させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記基準DCレベルを増加させることにより、前記第一の信号の信号レベルを増加させてもよい。
【0035】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、第一の信号の最大値および最小値の変化にともない、クランプ手段が第一の信号に与える基準DCレベルを変更する。よって、2値化手段が2値化に用いる第一の信号は、入力された第一の信号の最大値および最小値が減少した場合には、増加し、入力された第一の信号の最大値および最小値が増加した場合には、減少する。これにより、本発明におけるデータスライス回路は、第一の信号の振幅が小さくなった場合にもシリアルデータを正しく抜き取ることができる。
【0036】
また、前記2値化手段は、さらに、前記クランプ手段により基準DCレベルを与えられた映像信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段を備え、前記信号レベル検出手段は、前記ディジタル信号に変換された第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出してもよい。
【0037】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、ディジタル信号の最大値および最小値を検出する。よって、容易に安定的に第一の信号の最大値および最小値の検出を行うことができる。
【0038】
また、前記2値化手段は、前記映像信号と複数の参照電圧との大小を比較することにより、前記映像信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段を備え、前記A/D変換手段は、前記制御手段による制御により、前記最大値または最小値が増加している場合に、前記複数の参照電圧を増加させることにより、前記第一の信号の信号レベルを減少させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記複数の参照電圧を減少させることにより、前記第一の信号の信号レベルを増加させてもよい。
【0039】
これにより、本発明のおけるデータスライス回路は、第一の信号の最大値および最小値の変化にともない、A/D変換に用いる参照電圧を変更する。よって、2値化手段が2値化に用いる第一の信号は、入力された第一の信号の最大値および最小値が減少した場合には、増加し、入力された第一の信号の最大値および最小値が増加した場合には、減少する。これにより、本発明におけるデータスライス回路は、第一の信号の振幅が小さくなった場合にも第一の信号を正しく抜き取ることができる。
【0040】
また、前記2値化手段は、さらに、前記映像信号に基準DCレベルを与えるクランプ手段を備え、前記A/D変換手段は、前記クランプ手段により基準DCレベルを与えられた映像信号をディジタル信号に変換し、前記信号レベル検出手段は、前記ディジタル信号に変換された第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出してもよい。
【0041】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、ディジタル信号の最大値および最小値を検出する。よって、容易に安定的に第一の信号の最大値および最小値の検出を行うことができる。
【0042】
また、前記2値化手段は、さらに、前記映像信号に含まれる基準信号の振幅より、前記閾値を算出する閾値算出手段を備え、前記2値化手段は、前記算出された閾値と前記ディジタル信号に変換された第一の信号との大小を比較することにより、第一の信号を2値化してもよい。
【0043】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、ディジタル信号である第一の信号と閾値との大小を比較することにより、第一の信号の2値化を行う。よって、容易に安定的に2値化を行うことができる。
【0044】
また、前記2値化手段は、複数の閾値を出力する閾値出力手段と、前記複数の閾値より、前記2値化手段が用いる閾値を選択する閾値選択手段とを備え、前記閾値選択手段は、前記制御手段による制御により、前記最大値または最小値が増加している場合に、前記複数の閾値のうち、前記2値化手段が用いていた第一の閾値よりも大きな値をもつ第二の閾値を選択することで、前記2値化手段が用いる閾値を増加させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記2値化手段が用いていた第一の閾値よりも小さな値をもつ第三の閾値を選択することで、前記2値化手段が用いる閾値を減少させてもよい。
【0045】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、第一の信号の最大値および最小値の変化にともない、2値化に用いる閾値を変更する。第一の信号の最大値および最小値が増加した場合には、2値化に用いられる閾値の値は増加する。第一の信号の最大値および最小値が減少した場合には、2値化に用いられる閾値の値は減少する。これにより、本発明におけるデータスライス回路は、第一の信号の振幅が小さくなった場合にも第一の信号を正しく抜き取ることができる。
【0046】
また、前記2値化手段は、前記映像信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段を備え、前記閾値出力手段は、前記映像信号に含まれる基準信号の振幅より、前記複数の閾値を算出し、前記2値化手段は、前記ディジタル信号に変換された第一の信号と前記閾値選択手段により選択された閾値との大小を比較することにより、第一の信号を2値化してもよい。
【0047】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、ディジタル信号である第一の信号と閾値との大小を比較することにより、第一の信号の2値化を行う。よって、容易に安定的に2値化を行うことができる。
【0048】
また、前記2値化手段は、さらに、前記映像信号に基準DCレベルを与えるクランプ手段を備え、前記A/D変換手段は、前記クランプ手段により基準DCレベルを与えられた映像信号をディジタル信号に変換し、前記信号レベル検出手段は、前記ディジタル信号に変換された第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出してもよい。
【0049】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、ディジタル信号の最大値および最小値を検出する。よって、容易に安定的に第一の信号の最大値および最小値の検出を行うことができる。
【0050】
また、前記2値化手段は、前記制御手段による制御により、前記最大値または最小値が増加している場合に、前記閾値を増加させ、前記最大値または最小値が減少している場合に、前記閾値を減少させてもよい。
【0051】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、第一の信号の最大値および最小値の変化にともない、2値化に用いる閾値を変更する。第一の信号の最大値および最小値が増加した場合には、2値化に用いられる閾値の値は増加する。第一の信号の最大値および最小値が減少した場合には、2値化に用いられる閾値の値は減少する。これにより、本発明におけるデータスライス回路は、第一の信号の振幅が小さくなった場合にも第一の信号を正しく抜き取ることができる。
【0052】
また、前記2値化手段は、さらに、前記映像信号に基準DCレベルを与えるクランプ手段を備え、前記2値化手段は、前記クランプ手段により基準DCレベルを与えられた第一の信号と前記閾値との大小を比較することにより、前記第一の信号を2値化し、前記信号レベル検出手段は、前記クランプ手段により基準DCレベルを与えられた第一の信号の信号レベルの最大値および最小値を検出してもよい。
【0053】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、基準DCレベルを与えられた第一の信号を2値化する。よって、容易に2値化を行うことができる。また、本発明におけるデータスライス回路は、基準DCレベルを与えられた第一の信号の信号レベルの最大値および最小値の検出を行う。よって、容易に第一の信号の信号レベルの最大値および最小値の検出を行うことができる。
【0054】
また、前記データスライス回路は、さらに、前記変化検出手段の検出結果を記憶する状態記憶手段を備え、前記制御手段は、前記状態記憶手段が記憶している検出結果において前記最大値または最小値が増加している場合に、前記第一の信号の信号レベルを減少または前記閾値を増加させ、前記状態記憶手段が記憶している検出結果において前記最大値または最小値が減少している場合に、前記第一の信号の信号レベルを増加または前記閾値を減少させる制御を行ってもよい。
【0055】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、一度使用したチャネルに対しては、再度、第一の信号の信号レベルの最大値および最小値の検出を行う必要がない。よって、一度使用したチャネルに対しては、信号レベル検出手段および変化検出手段を動作させなくともよい。よって、本発明におけるデータスライス回路は、消費電力を低減することができる。
【0056】
また、前記データスライス回路は、さらに、前記映像信号が含む基準信号の周期と同周期のタイミングの抜き取りパルスを生成する抜き取りパルス生成手段と、前記2値化手段により2値化された第一の信号から前記抜き取りパルスのタイミングでデータを抜き取る抜き取り手段とを備えてもよい。
【0057】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、2値化した第一の信号のデータ抜き取りを行うことができる。
【0058】
また、前記第一の信号は、シリアルデータが重畳された文字放送またはデータ放送に使用される映像信号におけるシリアルデータの情報を含む信号であってもよい。
【0059】
これにより、本発明におけるデータスライス回路は、シリアルデータが重畳された文字放送またはデータ放送に使用される映像信号に対し、映像信号の振幅が小さくなった場合にもシリアルデータを正しく抜き取ることができる。
【発明の効果】
【0060】
本発明は、シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にもシリアルデータを正しく抜き取ることができるデータスライス回路を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0061】
以下、本発明に係るデータスライス回路の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0062】
(実施の形態1)
本実施の形態におけるデータスライス回路は、シリアルデータが重畳された映像信号の信号レベルを検出し、信号レベルの増加または減少にともない、基準DCレベルを変更することで、2値化に用いる信号の信号レベルを減少または増加させる。これにより、シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にもデータを正しく抜き取ることができる。
【0063】
図1は、実施の形態1におけるデータスライス回路の構成を示すブロック図である。
図1に示すデータスライス回路は、シリアルデータが重畳された映像信号を2値化し、シリアルデータを抜き取る回路である。例えば、シリアルデータが重畳された映像信号は、文字放送またはデータ放送に使用される映像信号である。図1に示すデータスライス回路は、2値化回路11と、抜き取りパルス生成部130と、シリアルデータ抜き取り部131と、状態監視部140と、制御部141とを備える。
【0064】
2値化回路11は、シリアルデータが重畳された映像信号S100に含まれる第一の信号であるフレーミングコード信号204およびデータ信号205と、閾値であるスライスレベルとの大小を比較することにより、映像信号S100を2値化し、信号S121を出力する。2値化回路11は、クランプ部101と、A/D変換部110と、スライスレベル算出部120と、2値化部121とを備える。
【0065】
図1に示すデータスライス回路は、状態監視部140および制御部141を備える点が、図17に示す従来のデータスライス回路と異なる。
【0066】
クランプ部101は、シリアルデータが重畳された映像信号S100に基準DCレベルを与え、信号S101として出力する。例えば、クランプ部101は、図16に示す映像信号の水平同期信号201における信号レベル206を基準として、映像信号S100に基準DCレベルを与える。
【0067】
A/D変換部110は、信号S101と複数の参照電圧との大小を比較することにより、信号S101をディジタル信号に変換し、信号S110として出力する。例えば、A/D変換部110は、信号S101を8ビットまたは16ビットのディジタル信号S110に変換する。
【0068】
スライスレベル算出部120は、信号S110に基づいて、信号S110を2値化するためのスライスレベルを算出し、スライスレベルS120を出力する。例えば、スライスレベル算出部120は、信号S110の基準信号であるクロックランイン信号203の振幅の最大値と最小値の1/2をスライスレベルS120とする。
【0069】
2値化部121は、スライスレベルS120を閾値とし、信号S110のシリアルデータの情報を含む信号であるフレーミングコード信号204およびデータ信号205とスライスレベルS120との大小を比較することにより、信号S110を2値化する。例えば、信号S110がスライスレベルS120より大きい場合は、データ‘1’とし、信号S110がスライスレベルS120より小さい場合は、データ‘0’とする。
【0070】
抜き取りパルス生成部130は、信号S121からフレーミングコード信号204およびデータ信号205からシリアルデータを抜き取るための抜き取りパルスを生成し、抜き取りパルスS130を出力する。抜き取りパルス発生部130は、信号S110の基準信号であるクロックランイン信号203の周期を測定する。抜き取りパルス発生部130は、クロックランイン信号203の周期と同周期のタイミングの抜き取りパルスS130を生成する。
【0071】
シリアルデータ抜き取り部131は、信号S121から抜き取りパルスS130のタイミングでシリアルデータを抜き取り、データS131を出力する。
【0072】
状態監視部140は、信号S110の一定期間における信号レベルの増減を検出し、検出結果S140を出力する。
【0073】
図2は、信号S110の一例を示す図である。状態監視部140は、図2に示す期間T11における信号レベルの最大値および最小値の増減を検出する。すなわち、状態監視部140は、フレーミングコード信号204およびデータ信号205の信号レベルの最大値および最小値を検出する。状態監視部140は、検出した信号レベルの最大値および最小値の時間に対する増加または減少を検出する。例えば、図2における期間T11では信号レベルの最大値は減少している。
【0074】
制御部141は、S140に基づいてクランプ部101を制御する信号S141を出力する。
【0075】
図3は、クランプ部101の構成を模式的に示す図である。クランプ部101は、電流源301a〜301dおよび303a〜303dと、スイッチ302a〜302dおよび304a〜304dとを備える。
【0076】
複数の電流源301a〜301dは、それぞれ電気的に並列に接続され、一方にスイッチ302a〜302dを介して、電源305と接続される。複数の電流源303a〜303dは、それぞれ電気的に並列に接続され、一方にスイッチ304a〜304dを介して、GND306と接続される。
【0077】
スイッチ302a〜302dおよび304a〜304dは、トランジスタスイッチであり、制御部141が出力する信号S141によりON/OFFが制御される。クランプ部101は、スイッチ302a〜302dのうちONしているスイッチの個数を増やすことにより、電源305側の電流値が増加し、信号S100を相対的に高電圧側に引き上げ信号S101として出力する。また、スイッチ302a〜302dのうちONしているスイッチの個数を減らすことにより、電源305側の電流値が減少し、信号S100を相対的に低電圧側に引き下げ信号S101として出力する。スイッチ304a〜304dのうちONしているスイッチの個数を増やすことにより、GND306側の電流値が増加し、信号S100を相対的に低電圧側に引き下げ信号S101として出力する。スイッチ304a〜304dのうちONしているスイッチの個数を減らすことにより、GND306側の電流値が減少し、信号S100を相対的に高電圧側に引き上げ信号S101として出力する。
【0078】
例えば、クランプ部101は、基準状態(初期状態)として、スイッチ302a、302b、304aおよび304bがONしており、スイッチ302c、302d、304cおよび304dがOFFしているとする。期間T11において信号S110のシリアルデータの信号レベルが減少した場合、制御部141は、クランプ部101のスイッチ302cまたは302dをONすることにより、信号S101を高電圧側に引き上げる。なお、スイッチ304aまたは304bをOFFしても同様に信号S101を高電圧側に引き上げることができる。
【0079】
図4は、基準DCレベルを増加させた場合の、信号S110のシリアルデータを示す図である。図4に示す信号401は、基準DCレベルを変更しなかった場合(従来)のシリアルデータの信号レベルである。信号402は、基準DCレベルを増加させた場合のシリアルデータの信号レベルである。図4に示すように、信号401では、スライスレベルS120よりも、信号レベルが減衰しており、2値化を正しく行うことができない。一方、基準DCレベルを増加させた場合の信号402では、信号レベルが全体的に高電圧側にシフトしており、スライスレベルS120で正しく2値化することができる。これにより、結果的にスライスレベルS120を減少させたのと同等の効果を得ることができる。なお、ペデスタルクランプ方式あるいはシンクチップクランプ方式など、クランプ部101の方式は問わない。
【0080】
以上より、本実施の形態におけるデータスライス回路は、状態監視部140が所定の期間における信号S110の最大値および最小値の増減を検出する。制御部141は、信号S110の最大値または最小値が減少した場合に、基準DCレベルを増加させることにより、信号S110を増加させる。また、制御部141は、信号S110の最大値または最小値が増加した場合に、基準DCレベルを減少させることにより、信号S110を減少させる。すなわち、クランプ部101は、信号S110の振幅の中点にスライスレベルS120がくるように、信号S110の信号レベルを変更する。よって、本実施の形態におけるデータスライス回路は、シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にもシリアルデータを正しく抜き取ることができる。
【0081】
以上、本発明の実施の形態に係るデータスライス回路について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0082】
例えば、上記説明では、クロックランイン信号203の振幅の平均値振幅の最大値と最小値の差の1/2をスライスレベルS120としているが、スライスレベルS120の算出方法はこれにかぎらない。例えば、クロックランイン信号203の振幅の平均値をスライスレベルS120としてもよい。
【0083】
また、図2では、フレーミングコード信号204およびデータ信号205を4つの期間T11〜14に分割しているが、分割数はこれにかぎらない。
【0084】
また、図3では、クランプ部101は、高電圧側および低電圧側にそれぞれ4つの電流源を備えているが、電流源の個数はこれに限らない。また、高電圧側および低電圧側のいずれか一方の電流源にのみスイッチを設け、他方の電流源はスイッチを設けなくともよい。また、スイッチは、高電圧側では電流源の電源305側に設けられているが、電源305と逆側に設けてもよい。また、スイッチは、低電圧側では電流源のGND306側に設けられているが、GND306と逆側に設けてもよい。
【0085】
また、上記説明では、状態監視部140は、信号S110の最大値および最小値を検出するとあるが、これに限らない。例えば、信号S110の振幅の平均値を検出してもよい。また、状態監視部140が検出する信号は、A/D変換前の信号S101であってもよい。
【0086】
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1におけるデータスライス回路の変形例について説明する。実施の形態1におけるデータスライス回路は、基準DCレベルを変更することで、信号レベルを変更したが、実施の形態2におけるデータスライス回路は、A/D変換部111において、A/D変換における参照電圧を変更することで、信号S110の信号レベルを変更する。
【0087】
図5は、実施の形態2におけるデータスライス回路の構成を示すブロック図である。なお、図1と同様の要素には同一の符号が付しており、詳細な説明は省略する。
【0088】
図5に示すデータスライス回路は、2値化回路12と、抜き取りパルス生成部130と、シリアルデータ抜き取り部131と、状態監視部140と、制御部141とを備える。
【0089】
2値化回路11は、クランプ部100と、A/D変換部111と、スライスレベル算出部120と、2値化部121とを備える。
【0090】
図5に示すデータスライス回路では、制御部141が状態監視部140の検出結果S140に基づいてA/D変換部141の参照電圧を制御する点以外は、図1に示す実施の形態1におけるデータスライス回路と同じ構成である。
【0091】
A/D変換部111は高電圧側の参照電圧と低電圧側の参照電圧の間の入力電圧を所定のビット数に変換して出力する。例えば、前記ビット数が8ビットであれば256段階のディジタルデータに変換して出力する。信号S110の信号レベルの最大値が減少した場合、高電圧側の参照電圧を下げることによって、A/D変換を行う電圧範囲を狭くする。
【0092】
図6は、A/D変換における参照電圧の例を示す図である。説明の簡略化のために、2ビットのディジタル信号に変換する場合について説明する。図6に示す信号603は、暫減したフレーミングコード信号204またはデータ信号205である。601a、601bおよび601cは、参照電圧変更前の参照電圧である。図7は、図6に示す参照電圧により信号603をA/D変換した信号を示す図である。参照電圧601a、601bおよび601cを用い信号603をA/D変換した場合、図7に示す信号701が出力される。信号701をスライスレベルS120を用いて2値化した場合、信号701の信号レベルの最大値がスライスレベルS120より小さいので、正しく2値化を行うことができない。図6に示す602a、602bおよび602cは、高電圧側の参照電圧を下げた場合の参照電圧である。参照電圧602a、602bおよび602cを用い信号603をA/D変換した場合、図7に示す信号702が出力される。信号702は、スライスレベルS120を用い正しく2値化することができる。
【0093】
以上より、本実施の形態におけるデータスライス回路は、状態監視部140が所定の期間における信号S110の最大値および最小値の増減を検出する。制御部141は、信号S110の最大値または最小値が減少した場合に、A/D変換における複数の参照電圧を減少させることにより、信号S110を増加させる。また、制御部141は、信号S110の最大値または最小値が増加した場合に、A/D変換における複数の参照電圧を増加させることにより、信号S110を減少させる。すなわち、A/D変換部111は、信号S110の振幅の中点にスライスレベルS120がくるように、信号S110の信号レベルを変更する。よって、本実施の形態におけるデータスライス回路は、シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にもシリアルデータを正しく抜き取ることができる。
【0094】
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態1おけるデータスライス回路の変形例について説明する。
【0095】
実施の形態1および2におけるデータスライス回路は、2値化される信号S110の信号レベルを変更することで、シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にも正しい2値化および抜き取りを行うことがでる。実施の形態3におけるデータスライス回路は、複数のスライスレベルから2値化に使用するスライスレベルを選択することで、シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にもシリアルデータを正しく抜き取ることができる。
【0096】
図8は、実施の形態3におけるデータスライス回路の構成を示すブロック図である。なお、図1と同様の要素には同一の符号が付しており、詳細な説明は省略する。
【0097】
図8に示すデータスライス回路は、2値化回路13と、抜き取りパルス生成部130と、シリアルデータ抜き取り部131と、状態監視部140と、制御部141とを備える。
【0098】
2値化回路13は、クランプ部100と、A/D変換部110と、スライスレベル算出部122と、スライスレベル選択部123と、2値化部121とを備える。
【0099】
スライスレベル算出部122は、信号S110を2値化するための複数のスライスレベルS122を算出する。
【0100】
スライスレベル選択部123は、制御部141の制御により、複数のスライスレベルS122より、2値化部121が用いるスライスレベルS123を選択する。
【0101】
2値化部121は、信号S110をスライスレベルS123に基づいて2値化信号S121に変換する。
【0102】
図9は、実施の形態3におけるデータスライス回路での、映像信号とスライスレベルを示す図である。スライスレベル算出部122は、従来のデータスライス回路と同様にクロックランイン信号203の振幅に基づいて基準スライスレベルS122aを算出する。例えば、クロックランイン信号203の振幅の1/2を基準スライスレベルS122aとして算出する。スライスレベル算出部122は、基準スライスレベルS122aに対し、高レベル側および低レベル側にオフセットを設けた複数のスライスレベルを算出する。例えば、図9に示すように、スライスレベル算出部122は、基準スライスレベルS122aに対し、高レベル側にオフセットを設けた3つのスライスレベルS122b〜122dを算出する。スライスレベル算出部122は、基準スライスレベルS122aに対し、低レベル側にオフセットを設けた3つのスライスレベルS122e〜S122gを算出する。
【0103】
図9に示すシリアルデータが重畳された映像信号が入力された場合、期間T21において、基準スライスレベルS122aがスライスレベルS123として用いられる。状態監視部140は期間T21における信号S110の最大値の減少を検出する。制御部141は検出結果S140により、スライスレベル選択部123を制御する。スライスレベル選択部123は、制御部141の制御により、低電圧側にオフセットをとった一段階下のスライスレベルS122eを選択する。すなわち、期間T22では、2値化に用いられるスライスレベルS123としてスライスレベルS122eが選択される。期間T22では、データ信号205の信号レベルの最大値および最小値に変化はないので、期間T23では期間T22と同じスライスレベルS122eが2値化に用いられる。期間T23では、データ信号205の信号レベルの最大値が減少しているので、期間T24ではスライスレベルS122fが用いられる。なお、図示していないが、フレーミングコード信号204またはデータ信号205の信号レベルの最小値が減少した場合も、使用されているスライスレベルの一段階下のスライスレベルが選択される。また、フレーミングコード信号204またはデータ信号205の信号レベルの最大値および最小値が増加した場合には、使用されているスライスレベルの一段階上のスライスレベルが選択される。
【0104】
図9に示す901は、各スライスレベル122a〜122gを用いた場合の、フレーミングコード信号204の抜き取りデータS131を示す。図9に示す902は、各スライスレベル122a〜122gを用いた場合の、データ信号205の抜き取りデータS131を示す。基準スライスレベルS122aを用いた場合、期間T21および期間T22においては、フレーミングコード信号204およびデータ信号205を正しく2値化し、抜き取ることができる。しかしながら、基準スライスレベルS122aでは、データ信号205の信号レベルの最大値がさらに減少した期間T23および期間T24に、データ信号205を正しく2値化することができない。一方、本実施の形態におけるデータスライス回路は、期間T23において、スライスレベルS122eを用い2値化を行うので、正しく2値化およびデータ抜き取りを行うことができる。また、期間T24において、スライスレベルS122fを用い2値化を行うので、正しく2値化およびデータ抜き取りを行うことができる。
【0105】
以上より、本実施の形態におけるデータスライス回路は、制御部141による制御により、スライスレベル選択部123が、信号S110の最大値または最小値が増加している場合に、複数のスライスレベルS122のうち、2値化部121に用いられていたスライスレベルよりも大きな値をもつスライスレベルを選択することで、2値化部121が用いるスライスレベルを増加させる。また、信号S110の最大値または最小値が減少している場合に、2値化部121に用いられていたスライスレベルよりも小さな値をもつスライスレベルを選択することで、2値化部121が用いるスライスレベルを減少させる。すなわち、信号S110の信号レベルの最大値または最小値の増減にともない、信号S110の振幅の中点にスライスレベルが近づくように、複数のスライスレベルより2値化に使用されるスライスレベルS123が選択される。これにより、本実施の形態におけるデータスライス回路は、シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にもシリアルデータを正しく抜き取ることができる。
【0106】
なお、上記説明では、スライスレベル選択部123により選択されるスライスレベルS123は、前期間で選択されていたスライスレベルより、1段階上または下のスライスレベルとあるが、これに限らない。フレーミングコード信号204またはデータ信号205の最大値または最小値の増減量に応じて、2段階以上上または下のスライスレベルを選択してもよい。
【0107】
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態1におけるデータスライス回路の変形例について説明する。実施の形態1、2および3におけるデータスライス回路は、クランプした(基準DCレベルを与えた)信号S101をディジタル信号に変換した後、2値化を行っていたが、実施の形態4におけるデータスライス回路は、信号S101をディジタル信号に変換せずに、アナログ信号と比較電圧との大小を比較し、2値化を行う。また、実施の形態4におけるデータスライス回路は、シリアルデータが重畳された映像信号の信号レベルの増減にともない、比較電圧を変更することで、シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にも、シリアルデータを正しく抜き取ることができる。
【0108】
図10は、実施の形態4におけるデータスライス回路の構成を示すブロック図である。
図10に示すデータスライス回路では、制御部141が状態監視部140の検出結果S140に基づいて比較部150の比較電圧を制御する。なお、図1と同様の要素には同一の符号が付しており、詳細な説明は省略する。
【0109】
図10に示すデータスライス回路は、2値化回路14と、抜き取りパルス生成部130と、シリアルデータ抜き取り部131と、状態監視部140と、制御部141とを備える。
【0110】
2値化回路14は、クランプ部100と、比較部150とを備える。
図10に示すデータスライス回路は、図1に示す実施の形態1の構成と比べ、A/D変換部110、スライスレベル算出部120および2値化部121の代わりに比較部150を備える。
【0111】
状態監視部140は、クランプ部100により基準DCレベルを与えられた信号S101の信号レベルの最大値および最小値を検出する。状態監視部140は、信号S110の最大値および最小値の時間に対する増加または減少を検出し、検出結果S140を出力する。
【0112】
制御部141は、状態監視部140の検出結果S140に基づいて比較部150の比較電圧を制御する。
【0113】
比較部150は、比較電圧を閾値として、信号S101と比較電圧との大小を比較することにより、信号S101を2値化する。例えば、信号S101の信号レベルが比較電圧より高ければ論理1を、入力電圧が比較電圧より低ければ論理0とする。比較部150は、制御部141の制御により、信号S101の信号レベルの最大値または最小値が減少している場合に、比較電圧を減少させる。また、比較部150は、制御部141の制御により、信号S101の信号レベルの最大値または最小値が増加している場合に、比較電圧を増加させる。すなわち、信号S101の信号レベルの最大値または最小値の増減にともない、信号S101の振幅の中点に比較電圧が近づくように、比較電圧が変更される。よって、本実施の形態におけるデータスライス回路は、シリアルデータが重畳された映像信号の振幅が小さくなった場合にもシリアルデータを正しく抜き取ることができる。
【0114】
(実施の形態5)
実施の形態5では、実施の形態1におけるデータスライス回路の変形例について説明する。
【0115】
図11は、実施の形態5におけるデータスライス回路の構成を示すブロック図である。
図11に示すデータスライス回路は、図1に示す実施の形態1のデータスライス回路に加え、状態記憶部160を備える。なお、図1と同様の要素には同一の符号が付しており、詳細な説明は省略する。
【0116】
状態記憶部160は状態監視部140の検出結果S140をチャネルごとに記憶する。制御部141は、状態記憶部160の出力S160によって制御される。
【0117】
状態記憶部160にシリアルデータが重畳された映像信号の信号レベルの変化の情報が記憶されていない場合(例えば、テレビ受像機を設置して、初めて使用する場合等。)には、状態記憶部160は、状態監視部140による信号S110の検出結果S140を記憶する。また、状態記憶部160は、検出結果S140をスルーして信号S161として出力する。制御部141は、信号S161により、クランプ部101における基準DCレベルを制御する信号S141を出力する。クランプ部101の制御については、実施の形態1と同様であるので説明は省略する。すなわち、本実施の形態におけるデータスライス回路は、状態記憶部160にシリアルデータの信号レベルの変化の情報が記憶されていない場合、実施の形態1におけるデータスライス回路と同様の動作を行いながら、状態記憶部160に状態監視部140の検出結果S140を記憶する。
【0118】
状態記憶部160にシリアルデータの信号レベルの変化の情報が記憶されている場合には、状態監視部140は動作しない。状態記憶部160は、対応する信号レベルの変化の情報を信号S161に出力する。制御部141は信号S161により、クランプ部101を制御する信号S141を出力する。クランプ部101は、信号S141により、実施の形態1と同様の動作を行う。すなわち、制御部141は、状態記憶部160が記憶している検出結果において信号S110の最大値または最小値が増加している場合に、基準DCレベルを減少させることで信号S110を減少させる制御を行う。また、状態記憶部160が記憶している検出結果S140において信号S110の最大値または最小値が減少している場合に、基準DCレベルを増加させることで信号S110を増加させる制御を行う。
【0119】
データスライス回路を備えたテレビ受像機あるいは録画装置などが設置される場所の受信環境は千差万別であるが、一旦設置された後は設置された場所における受信状態はチャネルごとに一定の傾向を維持する。したがって、状態記憶部160にチャネルごとの受信状態を一度記憶すれば、以降は状態記憶部160に記憶された受信状態に応じて制御部141がクランプ101を制御することで、状態監視部140を常時動作させる必要がなくなる。よって、データスライス回路の消費電力を削減することができる。
【0120】
(実施の形態6)
実施の形態6では、実施の形態2おけるデータスライス回路の変形例について説明する。
【0121】
図12は、実施の形態6におけるデータスライス回路の構成を示すブロック図である。
図12に示すデータスライス回路は、図5に示す実施の形態2のデータスライス回路に加え、実施の形態5と同様に状態記憶部160を備える。なお、図5と同様の要素には同一の符号が付しており、詳細な説明は省略する。
【0122】
状態記憶部160は状態監視部140の検出結果S140をチャネルごとに記憶する。制御部141は状態記憶部160の出力S160によってA/D変換部111で用いられる参照電圧を制御する。また、期待される効果は、実施の形態5におけるデータスライス回路と同じであり、説明は省略する。
【0123】
(実施の形態7)
実施の形態7では、実施の形態3おけるデータスライス回路の変形例について説明する。
【0124】
図13は、実施の形態7におけるデータスライス回路の構成を示すブロック図である。
図13に示すデータスライス回路は、図8に示す実施の形態3のデータスライス回路に加え、実施の形態5と同様に状態記憶部160を備える。なお、図8と同様の要素には同一の符号が付しており、詳細な説明は省略する。
【0125】
状態記憶部160は状態監視部140の検出結果S140をチャネルごとに記憶する。制御部141は状態記憶部160の出力S160によってスライスレベル選択部123の選択するスライスレベルを制御する。また、期待される効果は、実施の形態5におけるデータスライス回路と同じであり、説明は省略する。
【0126】
(実施の形態8)
実施の形態8では、実施の形態4おけるデータスライス回路の変形例について説明する。
【0127】
図14は、実施の形態8におけるデータスライス回路の構成を示すブロック図である。
図14に示すデータスライス回路は、図10に示す実施の形態4のデータスライス回路に加え、実施の形態5と同様に状態記憶部160を備える。なお、図10と同様の要素には同一の符号が付しており、詳細な説明は省略する。
【0128】
状態記憶部160は状態監視部140の検出結果S140をチャネルごとに記憶する。制御部141は状態記憶部160の出力S160によって比較部150の比較電圧を制御する。また、期待される効果は、実施の形態5におけるデータスライス回路と同じであり、説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0129】
本発明は、データスライス回路に適用でき、特に、テレビ受像機または録画装置等において、文字放送またはデータ放送等のシリアルデータが重畳された映像信号のシリアルデータを抜き取るデータスライス回路として適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】実施の形態1におけるデータスライス回路のブロック図である。
【図2】シリアルデータが重畳された映像信号の一例を示す図である。
【図3】実施の形態1におけるクランプ部の構成を模式的に示す図である。
【図4】基準DCレベルを変更した場合の信号の一例を示す図である。
【図5】実施の形態2におけるデータスライス回路のブロック図である。
【図6】A/D変換における参照電圧の一例を示す図である。
【図7】A/D変換後のディジタル信号の一例を示す図である。
【図8】実施の形態3におけるデータスライス回路のブロック図である。
【図9】実施の形態3におけるスライスレベルの選択方法を示す図である。
【図10】実施の形態4におけるデータスライス回路のブロック図である。
【図11】実施の形態5におけるデータスライス回路のブロック図である。
【図12】実施の形態6におけるデータスライス回路のブロック図である。
【図13】実施の形態7におけるデータスライス回路のブロック図である。
【図14】実施の形態8におけるデータスライス回路のブロック図である。
【図15】垂直帰線消去期間における映像信号を示す図である。
【図16】水平走査線における映像信号を示す図である。
【図17】従来のデータスライス回路のブロック図である。
【図18】従来のデータスライス回路のデータ抜き取り方法を示す図である。
【図19】複数のスライスレベルを用いた従来のデータスライス回路のデータ抜き取り方法を示す図である。
【符号の説明】
【0131】
10、11、12、13、14 2値化回路
100、101 クランプ部
110、111 A/D変換部
120、122 スライスレベル算出部
121 2値化部
123 スライスレベル選択部
130 抜き取りパルス生成部
131 シリアルデータ抜き取り部
140 状態監視部
141 制御部
150 比較部
160 状態記憶部
201 水平同期信号
202 カラーバースト信号
203 クロックランイン信号
204 フレーミングコード信号
205 データ信号
301a、301b、301c、301d、303a、303b、303c、303d 電流源
302a、302b、302c、302d、304a、304b、304c、304d スイッチ
305 電源
306 GND
401、402、603、701、702 信号
601a、601b、601c、602a、602b、602c 参照電圧
901 フレーミングコード
902 データ
1901 上側スライスレベル
1902 下側スライスレベル
1903、1904、1905 信号波形
S100、S101、S110、S121、S131、S140、S141、S161 信号
S120、S122、S122b、S122c、S122d、S122e、S122f、S122g スライスレベル
S122a 基準スライスレベル
S130 抜き取りパルス
T1 垂直帰線消去期間
T2 垂直同期信号期間
T3 データ放送に使用される期間
T4 文字放送に使用される期間
T5 周期
T11〜T14、T21〜T24 期間




 

 


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