米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 計算機;電気通信 -> 松下電器産業株式会社

発明の名称 通信システム、通信制御方法、通信制御装置、及び通信制御プログラム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−6437(P2007−6437A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−324310(P2005−324310)
出願日 平成17年11月9日(2005.11.9)
代理人 【識別番号】100081813
【弁理士】
【氏名又は名称】早瀬 憲一
発明者 六車 直幸 / 佐藤 浩明
要約 課題
制御局の存在しない通信ネットワークで、端末間で通信媒体を共有しながらも隠れ端末の影響を低減し、スループットを保証することのできる通信システムを提供する。

解決手段
各端末が、通信媒体へのアクセスタイミングに関する時間同期を確立するための時間同期情報を用いて、同期通信先の端末との時間同期を確立する処理を行なう時間同期部と、他端末間通信における時間同期情報を監視する通信監視部とを備え、通信監視部により得られた他端末間通信における時間同期情報を、他端末とは別の、時間同期が確立されていない端末へ伝達するようにする。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行なわない通信ネットワークで、端末間による対等通信を行なうために通信媒体を共有してデータの通信を行なう通信システムにおいて、
前記各端末は、
通信媒体へのアクセスタイミングに関する時間同期を確立するための時間同期情報を用いて、通信を行なう端末との時間同期を確立する処理を行なう時間同期部と、
他端末間通信において送受信される前記時間同期情報を監視する通信監視部とを備え、
前記通信監視部により得られた他端末間通信における前記時間同期情報を、前記他端末とは別の、時間同期が確立されていない端末へ伝達する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記各端末は、
前記通信監視部によって得られた前記時間同期情報に基づいて、自端末の時間同期を確立する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項3】
請求項2に記載の通信システムにおいて、
前記各端末は、
他端末間通信において送受信される前記時間同期情報が得られない場合は、送信を開始する際に、前記時間同期情報を送信して時間同期の確立要求を行う、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載の通信システムにおいて、
前記各端末は、
前記時間同期情報を他端末から受信した時点で、前記時間同期情報の送信元端末とは別の端末と時間同期を確立している場合は、該時間同期に対応する時間同期情報を、前記時間同期情報の送信元端末に返信する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項5】
請求項4に記載の通信システムにおいて、
前記各端末は、
前記時間同期の確立要求に対する応答として、他端末との間で確立された同期時間情報を受信した場合は、当該受信した同期時間情報に従って、自端末の時間同期を確立する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項6】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記時間同期情報は、
通信時刻情報、通信周期情報、時間同期の1回の周期あたりに端末が送信可能な時間情報、及び送信開始時間情報のうちの少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項7】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記各端末は、
自端末が前記時間同期情報を受信した時点を基準に、自端末の時間同期を設定する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項8】
複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う通信制御方法において、
各端末は、常時動作時には、
任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用しているスロットを表す自端末使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用しているスロットを表す他端末使用スロットから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知するスロット通知ステップと、
該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理ステップと、を含み、
前記任意の端末間でデータ通信を行う時には、
データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出ステップと、
前記空きスロット検出ステップにて検出された空きスロットを用いて、データ通信を行うデータ通信ステップと、を含む、
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項9】
請求項8に記載の通信制御方法において、
前記空きスロット検出ステップは、
前記データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末使用スロットを全スロットから除外し、残ったスロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の通信制御方法において、
前記空きスロット検出ステップは、
前記データ通信開始側の端末が直接通信することができない隠れ端末が存在すると判断した場合、該通信開始側端末における前記端末情報管理ステップで管理される、データ通信応答側の端末の前記他端末使用スロットを前記残ったスロットから除外し、その際残ったスロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項11】
請求項8に記載の通信制御方法において、
前記空きスロット検出ステップは、
前記データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末使用スロット及び前記他端末使用スロットを全スロットから除外し、残ったスロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項12】
請求項8に記載の通信制御方法において、
前記端末情報管理ステップは、前記複数の端末の固有IDと、該各端末により通知されるスロット情報とを関連付けて管理する、
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項13】
複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う通信制御方法において、
各端末は、常時動作時には、
任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用していないスロットを表す自端末未使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用していないスロットを表す他端末未使用スロットとから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知するスロット通知ステップと、
前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理ステップと、を含み、
前記任意の端末間でデータ通信を行う時には、
データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出ステップと、
前記空きスロット検出ステップにて検出された空きスロットを用いて、データ通信を行うデータ通信ステップと、を含む、
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項14】
請求項13に記載の通信制御方法において、
前記空きスロット検出ステップは、
前記データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末未使用スロットのうちの共通のスロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項15】
請求項14に記載の通信制御方法において、
前記空きスロット検出ステップは、
前記データ通信開始側の端末が直接通信することができない隠れ端末が存在すると判断した場合、該通信開始側端末における前記端末情報管理ステップで管理される、データ通信応答側の端末の前記他端末使用スロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項16】
請求項13に記載の通信制御方法において、
前記空きスロット検出ステップは、
前記データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末使用スロット及び前記他端末使用スロットのうちの共通のスロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項17】
請求項13に記載の通信制御方法において、
前記端末情報管理ステップは、前記複数の端末の固有IDと、該各端末により通知されるスロット情報とを関連付けて管理する、
ことを特徴とする通信制御方法。
【請求項18】
複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う、各端末の通信制御装置において、
常時動作時に、任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用しているスロットを表す自端末使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用しているスロットを表す他端末使用スロットから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知すると共に、前記任意の端末間で行うデータ通信を行う時に、該データ通信を制御する通信制御部と、
前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理部と、
前記任意の端末間でデータ通信を行う場合に、データ通信開始側の端末の前記端末情報管理部で管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出部と、を備える、
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項19】
請求項18に記載の通信制御装置において、
前記空きスロット検出部は、
前記データ通信開始側の端末の前記端末情報管理部で管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末使用スロットを、全スロットから除外し、残ったスロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項20】
請求項19に記載の通信制御装置において、
前記空きスロット検出部は、
前記データ通信開始側の端末が直接通信することができない隠れ端末が存在すると判断した場合、該通信開始側端末の前記端末情報管理部で管理される、データ通信応答側の端末の前記他端末使用スロットを前記残ったスロットから除外し、その際残ったスロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項21】
請求項18に記載の通信制御装置において、
前記空きスロット検出部は、
前記データ通信開始側の端末の前記端末情報管理部で管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末使用スロット及び前記他端末使用スロットを全スロットから除外し、残ったスロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項22】
請求項18に記載の通信制御装置において、
前記端末情報管理部は、端末の固有IDと前記端末により通知されたスロット情報を関連つけて管理する、
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項23】
複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う、各端末の通信制御装置において、
常時動作時に、任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用していないスロットを表す自端末未使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用していないスロットを表す他端末未使用スロットから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知すると共に、前記任意の端末間で行うデータ通信を行う時に、該データ通信を制御する通信制御部と、
前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理部と、
前記任意の端末間でデータ通信を行う場合に、データ通信開始側の端末の前記端末情報管理部で管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出部と、を備える、
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項24】
請求項23に記載の通信制御装置において、
前記空きスロット検出部は、
前記データ通信開始側の端末の前記端末情報管理部で管理される、該送信端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末未使用スロットのうちの共通のスロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項25】
請求項24に記載の通信制御装置において、
前記空きスロット検出部は、
前記データ通信開始側の端末が直接通信することができない隠れ端末が存在すると判断した場合、該通信開始側端末の前記端末情報管理部で管理される、データ通信応答側の端末の前記他端末使用スロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項26】
請求項23に記載の通信制御装置において、
前記空きスロット検出部は、
前記データ通信開始側の端末の前記端末情報管理部で管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末使用スロット及び前記他端末使用スロットのうちの共通のスロットを空きスロットとする、
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項27】
請求項23に記載の通信制御装置において、
前記端末情報管理部は、端末の固有IDと前記端末により通知されたスロット情報を関連付けて管理する、
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項28】
複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信処理を行う通信制御処理をコンピュータに実行させるための、各端末が有する通信制御プログラムであって、
常時動作時には、
任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用しているスロットを表す自端末使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用しているスロットを表す他端末使用スロットから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知するスロット通知ステップと、
前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理ステップと、を含み、
前記任意の端末間でデータ通信を行う時には、
データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出ステップと、
前記空きスロット検出ステップにて検出された空きスロットを用いて、データ通信を行うデータ通信ステップと、を含む、
ことを特徴とする通信制御プログラム。
【請求項29】
複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信処理を行う通信制御処理をコンピュータに実行させるための、各端末が有する通信制御プログラムであって、
常時動作時には、
任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用していないスロットを表す自端末未使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用していないスロットを表す他端末未使用スロットとから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知するスロット通知ステップと、
前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理ステップと、を含み、
前記任意の端末間でデータ通信を行う時には、
データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出ステップと、
前記空きスロット検出ステップにて検出された空きスロットを用いて、データ通信を行うデータ通信ステップと、を含む、
ことを特徴とする通信制御プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、通信制御方法、通信制御装置、及び通信制御プログラムに関し、特に、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行なわない通信ネットワーク内での、複数の端末間における時間同期の確立と、同期データの通信制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、複数の端末局の間で通信媒体を共有しながらデータ通信を行う際、各々の端末局が、データパケット送信に先立って通信媒体をキャリアセンスし、通信媒体の使用中(チャネルビジー)を確認した場合はデータパケットの送信を控え、通信媒体の未使用(チャネルアイドル)を確認した場合にはデータパケットを送信するアクセス制御方式を、CSMA(Carrier Sense Multiple Access;搬送波感知多重接続)と呼ぶ。この方式は、無線LAN(Local Area Network)や、電灯線通信方式で用いられる。
【0003】
そして、データ通信を行う前記複数の端末局の中には、2つの端末局が互いの信号が直接届かないほど距離を隔てて存在していたり、あるいは、該2つの端末局間に信号を遮断する障害物が存在するなど、一方の端末局が送信した信号を他方の端末局が直接受信できない状況が生じている場合があり、このような状況にある2つの端末局を、互いに隠れ端末と呼ぶ。
【0004】
隠れ端末間では、前述したキャリアセンスが有効に機能しないため、一方の端末局がデータパケットを送信している時に、他方の端末局がデータパケットの送信を開始してしまうことがあり、かかる場合には、各端末局の中間位置に存在する別の端末局で、データパケットの衝突が生じ、正常な受信ができなくなるという課題があった。
【0005】
前記課題を解決するため、従来においては、データパケットの送信前に、通信する端末局間において、送信リクエストパケット(以下、「RTS」と称する。)/伝送路開放要求パケット(以下、「CTS」と称する。)を交換し、通信媒体を確保する方式が規定されている(非特許文献1参照)。
この、RTS及びCTSを使用して通信媒体を確保する方式は、隠れ端末間に生じる問題の解決策としては有効である。
【0006】
しかし、前記RTS/CTSは、そもそも、送信先以外の端末局の送信を禁止するコマンドであるため、ネットワーク構成によっては、連鎖的に通信不能な端末極が発生し、データの伝送効率が低下することがある。
【0007】
かかる問題を解決するため、従来の通信システムにおいては、データパケットの通信に先立って、RTS及びCTSを他の端末に中継するものがある(特許文献1参照)。詳細に述べると、各無線局が図1に示すようなネットワーク構成にあるとき、図17に示すように、RTS/CTSを使用して通信を行う際に、通信に先立って、ある端末局が発行した送信元と宛先アドレスとを含むRTSを、各端末局がRTSR(RTS Repeat)として中継制御するようにし、該通信ネットワーク内において、データパケットの衝突が起こらない関係にある、複数通信を同時に確立できるようにしている。
【0008】
また一般に、前記各端末局が、1つの周波数を短時間ずつ交代しながら共有して、データを送信するアクセス制御方式を、TDMA(Time Division Multiple Access;時分割多元接続)と呼ぶ。そしてこの方式は、第2世代の携帯電話方式であるPDC(Personal Digital Cellular)やPHS(Personal Handy phone System)で用いられる。
【0009】
このTDMA方式では、スロットと呼ばれる、各端末局に割り与えられる時間や、通信媒体へのアクセスタイミングが、基地局により制御されるため、各端末局に与えられたスロット内では該端末局が通信媒体を占有でき、スループットを保証することができる。従って、TDMA方式では、前述したCSMA方式のように、隠れ端末によってスループットが低下する問題は生じない。
【0010】
しかし、TDMA方式では、通信媒体へのアクセス時間やタイミングを制御するための制御局が必要になる。そして、制御局の設置は、システムの複雑化、高コスト化につながるため、一時的に発生するような通信に、前述したようなTDMA方式を使用することは難しいという問題がある。
【0011】
この問題を解決する従来の通信方法として、複数の端末局の間で、通信媒体へのアクセスを時間分割して通信占有時間であるスロットを構築した後、受信データ量に応じた受信スロットを周囲に存在する端末局に通知することで、複雑な通信帯域予約手順を必要としないようにするものがあり(例えば、特許文献2参照)、この方法を用いれば、同期データの伝送を基地局をおかなくとも、任意の端末局だけで行なうことができる。
【0012】
以下、前記特許文献2の通信方法について詳細に述べる。前記特許文献2では、各端末が、周囲に存在する他の端末から特定のタイミングでビーコンパケットを受信し、該ビーコンパケットの送信タイミングと、前記ビーコンパケットに含まれているスロットを構築するために必要な情報をもとに、各端末間で自立的に同期をあわせる。図18は、従来の通信方法におけるフレーム周期の構成を示す図であり、図19は、従来の通信方法における各端末の受信スロットの位置を示す図である。
【0013】
図18に示すように、フレーム周期は、所定のタイミングでビーコンを送信するためのビーコンスロット(S0:BSLT)と、データを受信するデータスロット(S1〜S47:DSLT)とが配置され、これらが計48個集まってフレーム周期(FLMP)を構成している。前記フレーム周期(FLMP)におけるビーコンスロット(S0)は、各端末が自己のビーコン信号の送信を行う位置として設けられており、また前記フレーム周期(FLMP)におけるデータスロット(S1〜S47)は、各端末が自端末の周囲に存在する他端末と衝突しないように、最低1つの受信スロット(RSLT)を設定した場合に、図19に示すように、該設定された受信スロット(RSLT)が、自己のビーコン信号(BCN)の送信を行なう位置からどのタイミングに相当する位置に設定されているのかを明示するために設けられている。
【0014】
各端末は、前記ビーコンパケットの送信位置や、前記受信スロット(RSLT)の位置を、他の端末と重複しないように調整し、自端末の受信スロットにデータ受信が発生した場合は、受信するデータ量に応じて受信スロットの増減を行うことで、基地局なしにスロットを構築し、同期データの通信を行う。すなわち、各端末は、前記ビーコンパケットに自端末の受信スロット(RSLT)を予め開示しておき、端末間でデータ通信を行う場合は、データを保持している端末が、データを送信したい通信相手の端末が開示した前記受信スロット(RSLT)を用いて、データの送信を行う。
【特許文献1】特開2002−353975号公報
【特許文献2】特開2004−215073号公報
【非特許文献1】Wireless LAN Medium Access Control and Physical Layer Specifications,IEEE Std 802.11,Aug. 1999
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、前述した特許文献1に示す通信システムでは、各端末局におけるRTS及びCTSの中継手順が不明確であるため、ネットワーク構成が動的に変更されるネットワークでは用いることが難しい。また、前記RTS及びCTSで確保した通信媒体は一時的なものであるため、ネットワーク全体を通して、各端末局のスループットを保証することができないという問題があった。
【0016】
また、前述した特許文献2の通信方法では、各端末局は、自らがデータを受信したいタイミングである受信スロット(RSLT)のみを公開し、データ通信を行う場合は、通信相手が公開した受信スロット(RSLT)を用いてデータの送信を行なうものであるため、ネットワーク内に隠れ端末が存在する場合、該受信スロット(RSLT)を不特定の端末が使用して、データの衝突が発生してしまう可能性がある。具体的に述べると、例えば、第1端末に第2端末からデータ通信を行なう際、第2端末は第1の端末が公開した受信スロット(RSLT)で、データの送信を開始する。しかしこれと同時に、該第2端末に対して隠れ端末である第3端末が第1端末に対して、同じ受信スロット(RSLT)でデータの送信を開始した場合、第1端末において、第2端末からのデータと第3端末からのデータの衝突が発生してしまう。すわなち、特許文献2の通信方法では、複数の端末からの通信に対して、隠れ端末が存在した場合には確実に効率よく対応することができないという課題がある。
【0017】
この課題を解決する方法として、例えば、特許文献2の通信方法に、前述したRTS/CTSを応用することも考えられる。しかしこのようにした場合、パケット毎に、RTS、CTS手順を繰り返す必要が生じ、これにより、スループットの低下が引き起こされることとなる。
【0018】
そこで、前述したRTS/CTS手順を、パケット毎ではなく、連続送信するデータの開始のみ行うようにすることも考えられるが、このようにした場合も、結局、帯域予約手順が必要となるため、特許文献2の、自端末の受信スロットのみを管理するだけでデータ通信できるという特徴が失われてしまう。
【0019】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、制御局の存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行なわない通信ネットワークにおいて、端末間で通信媒体を共有しながらも、隠れ端末の影響をうけずに端末間でスループットを保証できる通信システム、通信制御方法、通信制御装置、及び通信制御プログラムとを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の通信システムは、複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行なわない通信ネットワークで、端末間による対等通信を行なうために通信媒体を共有してデータの通信を行なう通信システムにおいて、前記各端末は、通信媒体へのアクセスタイミングに関する時間同期を確立するための時間同期情報を用いて、通信を行なう端末との時間同期を確立する処理を行なう時間同期部と、他端末間通信において送受信される前記時間同期情報を監視する通信監視部とを備え、前記通信監視部により得られた他端末間通信における前記時間同期情報を、前記他端末とは別の、時間同期が確立されていない端末へ伝達するものとしたものである。
【0021】
これにより、制御局の存在しない通信ネットワークで、端末間で通信媒体を共有しながらも隠れ端末の影響を低減し、スループットを保証することができるという効果がある。
【0022】
さらに、本発明の通信システムは、前記各端末は、前記通信監視部によって得られた前記時間同期情報に基づいて、自端末の時間同期を確立するものとしたものである。
【0023】
これにより、直接通信可能な端末間で、容易に時間同期を確立することができる。
【0024】
さらに、本発明の通信システムは、前記各端末は、他端末間通信において送受信される前記時間同期情報が得られない場合は、送信を開始する際に、前記時間同期情報を送信して時間同期の確立要求を行うものとしたものである。
【0025】
これにより、隠れ端末が存在しても、その端末と時間同期を確立することができる。
【0026】
さらに、本発明の通信システムは、前記各端末は、前記時間同期情報を他端末から受信した時点で、前記時間同期情報の送信元端末とは別の端末と時間同期を確立している場合は、該時間同期に対応する時間同期情報を、前記時間同期情報の送信元端末に返信するものとしたものである。
【0027】
さらに、本発明の通信システムは、前記各端末は、前記時間同期の確立要求に対する応答として、他端末との間で確立された同期時間情報を受信した場合は、当該受信した同期時間情報に従って、自端末の時間同期を確立するものとしたものである。
【0028】
これにより、通信ネットワーク内に存在するすべての端末で、容易に時間同期を確立することができる。
【0029】
さらに、本発明の通信システムは、前記時間同期情報は、通信時刻情報、通信周期情報、時間同期の1回の周期あたりに端末が送信可能な時間情報、及び送信開始時間情報のうちの少なくとも一つを含むものとしたものである。
【0030】
さらに、本発明の通信システムは、前記各端末は、自端末が前記時間同期情報を受信した時点を基準に、自端末の時間同期を設定するものとしたものである。
【0031】
本発明の通信制御方法は、複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う通信制御方法において、各端末は、常時動作時には、任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用しているスロットを表す自端末使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用しているスロットを表す他端末使用スロットから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知するスロット通知ステップと、前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理ステップと、を含み、前記任意の端末間でデータ通信を行う時には、データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出ステップと、前記空きスロット検出ステップにて検出された空きスロットを用いて、データ通信を行うデータ通信ステップと、を含むものである。
【0032】
これにより、複数の端末により構成される通信ネットワークにおいて、時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う場合に、隠れ端末の影響を受けず通信帯域を保証でき、より確実にスループットを保証することができる。
【0033】
さらに、本発明の通信制御方法は、前記空きスロット検出ステップは、前記データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末使用スロットを全スロットから除外し、残ったスロットを空きスロットとするものである。
【0034】
これにより、前記空きスロットを、端末が管理する前記複数の端末すべてのスロット情報に基づいて素早く検出でき、前記複数の端末が同一スロットを重複使用することを避けることができる。
【0035】
さらに、本発明の通信制御方法は、前記空きスロット検出ステップは、前記データ通信開始側の端末が直接通信することができない隠れ端末が存在すると判断した場合、該通信開始側端末における前記端末情報管理ステップで管理される、データ通信応答側の端末の前記他端末使用スロットを前記残ったスロットから除外し、その際残ったスロットを空きスロットとするものである。
【0036】
これにより、隠れ端末が存在しても、端末が管理する前記複数の端末すべてのスロット情報に基づいて空きスロットを検出することができ、結果、前記複数の端末が同一スロットを重複使用するのを避けることができる。
【0037】
さらに、本発明の通信制御方法は、前記空きスロット検出ステップは、前記データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末使用スロット及び前記他端末使用スロットを全スロットから除外し、残ったスロットを空きスロットとするものである。
【0038】
これにより、隠れ端末が存在するか否かを判断しなくても、端末が管理する前記複数の端末すべてのスロット情報に基づいて、簡単な手順で確実に空きスロットを検出することができる。
【0039】
また、本発明の通信制御方法は、複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う通信制御方法において、各端末は、常時動作時には、任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用していないスロットを表す自端末未使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用していないスロットを表す他端末未使用スロットとから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知するスロット通知ステップと、前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理ステップと、を含み、前記任意の端末間でデータ通信を行う時には、データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出ステップと、前記空きスロット検出ステップにて検出された空きスロットを用いて、データ通信を行うデータ通信ステップと、を含むものである。
これにより、複数の端末により構成される通信ネットワークにおいて、時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う場合に、隠れ端末の影響を受けず通信帯域を保証できる。
【0040】
さらに、本発明の通信制御方法は、前記端末情報管理ステップは、前記複数の端末の固有IDと、該各端末により通知されるスロット情報とを関連付けて管理するものである。
【0041】
これにより、通信ネットワークエリアの一部が他の通信ネットワークと重なっている場合や、前記通信ネットワーク内の複数の端末が複数の論理ネットワークを構成している場合において、他の通信ネットワークの端末間でデータ通信する際にも、帯域保証通信を容易に実現することができる。
【0042】
また、本発明の通信制御装置は、複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う、各端末の通信制御装置において、常時動作時に、任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用しているスロットを表す自端末使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用しているスロットを表す他端末使用スロットから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知すると共に、前記任意の端末間で行うデータ通信を行う時に、該データ通信を制御する通信制御部と、前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理部と、前記任意の端末間でデータ通信を行う場合に、データ通信開始側の端末の前記端末情報管理部で管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出部と、を備えるものである。
【0043】
これにより、空きスロットを確実に検出することができ、複数の端末により構成される通信ネットワークにおいて、時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う場合に、隠れ端末の影響を受けず通信帯域を保証できる。
【0044】
さらに、本発明の通信制御装置は、前記空きスロット検出部は、前記データ通信開始側の端末の前記端末情報管理部で管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末使用スロットを、全スロットから除外し、残ったスロットを空きスロットとするものである。
これにより、空きスロットを、端末が管理する前記複数の端末すべてのスロット情報に基づいて、簡単な手順で素早く検出でき、前記任意の端末間でデータ通信をする際に、前記複数の端末が同一スロットを重複使用するのを避けることができる。
【0045】
本発明の通信制御装置は、前記空きスロット検出部は、前記自端末がデータ通信を行なう端末である通信端末により、該自端末が直接通信することができない端末である隠れ端末が存在すると判断した場合、前記通信端末における前記他端末使用スロットを除外し、残ったスロットを空きスロットとするものである。
【0046】
これにより、隠れ端末が存在しても、前記端末が管理する前記複数の端末すべてのスロット情報に基づいて、空きスロットを簡単な手順で検出することができ、結果、前記データ通信を行う際に、前記複数の端末が同一スロットを重複使用するのを避けることができる。
【0047】
さらに、本発明の通信制御装置は、前記空きスロット検出部は、前記データ通信開始側の端末の前記端末情報管理部で管理される、該通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在するすべての端末の前記自端末使用スロット及び前記他端末使用スロットを全スロットから除外し、残ったスロットを空きスロットとするものである。
【0048】
これにより、隠れ端末が存在するか否かを判断しなくても、前記端末が管理する前記複数の端末すべてのスロット情報に基づいて、簡単な手順で確実に空きスロットを検出することができ、結果、複数の端末が同一スロットを重複使用するのを避けることができる。
【0049】
また、本発明の通信制御装置は、複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う、各端末の通信制御装置において、常時動作時に、任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用していないスロットを表す自端末未使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用していないスロットを表す他端末未使用スロットから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知すると共に、前記任意の端末間で行うデータ通信を行う時に、該データ通信を制御する通信制御部と、前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理部と、前記任意の端末間でデータ通信を行う場合に、データ通信開始側の端末の前記端末情報管理部で管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出部と、を備えるものである。
【0050】
これにより、複数の端末により構成される通信ネットワークにおいて、時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う場合に、隠れ端末の影響を受けず通信帯域を保証できる。
【0051】
さらに、本発明の通信制御装置は、前記端末情報管理部は、端末の固有IDと前記各端末により通知されたスロット情報を関連付けて管理するものである。
【0052】
これにより、通信ネットワークエリアの一部が他の通信ネットワークと重なっている場合や、前記通信ネットワーク内の複数の端末が複数の論理ネットワークを構成している場合において、他の通信ネットワークの端末間でデータ通信する際にも、帯域保証通信を容易に実現することができる。
【0053】
また、本発明の通信制御プログラムは、複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信処理を行う通信制御処理をコンピュータに実行させるための、各端末が有する通信制御プログラムであって、常時動作時には、任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用しているスロットを表す自端末使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用しているスロットを表す他端末使用スロットから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知するスロット通知ステップと、前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理ステップと、を含み、前記任意の端末間でデータ通信を行う時には、データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出ステップと、前記空きスロット検出ステップにて検出された空きスロットを用いて、データ通信を行うデータ通信ステップと、を含むものである。
【0054】
これにより、複数の端末により構成される通信ネットワークにおいて、時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う場合に、隠れ端末の影響を受けず通信帯域を保証できるため、より確実にスループットを保証することができる。
【0055】
また、本発明の通信制御プログラムは、複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行わない通信ネットワーク内の、任意の端末間で時分割多重接続方法を用いてデータ通信処理を行う通信制御処理をコンピュータに実行させるための、各端末が有する通信制御プログラムであって、常時動作時には、任意のタイミングで、通信時間単位であるスロットの使用状況を表す、自端末が使用していないスロットを表す自端末未使用スロット及び前記自端末とは別の端末が使用していないスロットを表す他端末未使用スロットとから構成されるスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知するスロット通知ステップと、前記他端末より前記スロット情報が通知される毎に、該通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する端末情報管理ステップと、を含み、前記任意の端末間でデータ通信を行う時には、データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出ステップと、前記空きスロット検出ステップにて検出された空きスロットを用いて、データ通信を行うデータ通信ステップと、を含むものである。
【0056】
これにより、複数の端末により構成される通信ネットワークにおいて、時分割多重接続方法を用いてデータ通信を行う場合に、隠れ端末の影響を受けず通信帯域を保証できるため、より確実にスループットを保証するができる。
【発明の効果】
【0057】
本発明の通信システムによれば、複数の端末からなり、制御局が存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行なわない通信ネットワークで、端末間による対等通信を行なうために通信媒体を共有してデータの通信を行なう通信システムにおいて、前記各端末が、通信媒体へのアクセスタイミングに関する時間同期を確立するための時間同期情報を用いて、同期通信先の端末との時間同期を確立する処理を行なう時間同期部と、他端末間通信における前記時間同期情報を監視する通信監視部とを備え、前記通信監視部により得られた他端末間通信における前記時間同期情報を、前記他端末とは別の、時間同期が確立されていない端末へ伝達するようにしたので、制御局の存在しない通信ネットワークで、端末間で通信媒体を共有しながらも隠れ端末の影響を低減し、スループットを保証することができるという効果がある。
【0058】
また、本発明の通信制御方法、通信制御装置、通信制御プログラムによれば、各端末が、常時動作時には、通信時間単位であるスロットの使用状況を表すスロット情報を、該端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他端末に通知するスロット通知ステップと、前記スロット通知ステップで通知されたスロット情報を含めた前記複数の端末すべての前記スロット情報を管理する管理する端末情報管理ステップと、を含み、前記任意の端末間でデータ通信を行う時には、データ通信開始側の端末における前記端末情報管理ステップで管理される前記複数の端末すべての前記スロット情報を用いて、使用されていない空きスロットを検出する空きスロット検出ステップと、該空きスロット検出ステップにて検出した空きスロットを用いて、データ通信を行なうデータ通信ステップとを含むようにしたので、任意の端末間でデータ通信する際に、簡単な手順で確実に未使用のスロットを検出し、隠れ端末の影響を受けず通信帯域を保証することが可能となり、この結果、スループットを確実に保証することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0059】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図を参照しながら説明する。なお、ここでは、同期データは、動画像信号または音声信号等のようにリアルタイム性、等時性を必要とするディジタル化信号、もしくはそれらを蓄積したものであるものとし、非同期データは、前記同期データ以外の、命令通知や問い合わせなどの非同期で発生するコマンドとする。また、複数の端末からなる通信システムは、有線でも無線でもよいが、ここでは無線通信システムであるものとし、また、通信媒体への接続には、同一周波数帯を利用してデータ通信を行うものであればどのようなものでもよいが、ここでは伝送速度11MbpsのIEEE802.11bを使用するものとして説明する。
【0060】
(実施の形態1)
本実施の形態1では、複数の端末からなり、制御局が存在しない通信ネットワークで、端末間による対等通信を行うために通信媒体を共有してデータの通信を行なう通信システムにおいて、該各端末が、各端末間で送受信するパケットに、通信媒体へのアクセスタイミングに関する時間同期を確立するための時間同期情報を含め、前記各端末間において、該時間同期情報に従って、時間同期を確立すると共に、該端末間で同期通信するために擬似スロットを形成することで、端末間のスループットを保証するようにするものである。
【0061】
図1は、本発明の実施の形態1による無線通信システムのネットワーク構成図である。
図1において、101〜104は、それぞれ端末A、端末B、端末C、端末Dという、固有IDを持つ通信端末である。ここでは、各端末101〜104が通信媒体である同一空間上に分布している。そして、図1中の破線105〜108は、それぞれ端末A101、B102、C103、D104の通信範囲を表わしている。図1においては、各端末が、他の全ての端末と直接通信することができず、各端末に対して、隠れ端末が存在することを意味している。具体的には、端末A101で送信した信号を、端末C103及び端末D104は直接受信できず、端末B102で送信した信号は、端末D104で直接受信できず、端末C103で送信した信号は、端末A101で受信することができず、端末D104で送信した信号は、端子A101及び端末B102で受信することができない。
【0062】
次に、各端末A〜D内の内部構成について、図2を用いて説明する。
図2は、本発明の実施の形態1による無線通信システムの各端末のデータ通信に関する部分の構成を示すブロック図である。
【0063】
図2において、各端末A〜Dは、上位レイヤーインターフェース201と、時間同期部202と、下位レイヤーインターフェース203と、送信処理部204と、通信監視部205と、受信処理部206とを備える。
【0064】
前記上位インターフェース201は、図示しない通信端末の上位レイヤーへのインターフェースであり、例えば、PCやAV機器等のような画像や音声データを扱うブロックなどと接続される。また、前記時間同期部202は、通信媒体へのアクセスタイミングに関する時間同期を確立するための時間同期情報を扱うものであり、その内部に時間同期周期タイマー202aを備えている。前記下位レイヤーインターフェース203は、各端末A〜D内の下位レイヤーへのインターフェースであり、例えば、IEEE802.11b方式によりデータの送受信を行うブロックなどと接続される。
【0065】
前記送信処理部204は、上位レイヤーインターフェイス201を介して受けた上位レイヤーからの送信要求や、該端末内部で発生した送信要求をパケットとして生成し、下位レイヤーインターフェース203を介して下位レイヤーに通知するものである。なお、生成されるパケットの詳細な構成については後述する。
【0066】
前記通信監視部205は、前記下位レイヤーインターフェイス203を介して受信したデータに含まれる、他端末間の通信における前記時間同期情報を監視するものである。なお、前記時間同期情報の詳細については後述する。
【0067】
そして、前記受信処理部206は、下位レイヤーから下位レイヤーインターフィエス203を介して受信したパケットを、上位レイヤーインターフェイス201を介して上位レイヤーへ通知したり、該端末内部で処理するなど、パケットを受信して処理するものである。なお、端末内部で処理されるパケットの詳細な構成については後述する。
【0068】
次に、図3を用いて、本実施の形態1による無線通信システムにおける複数の端末間で、時間同期を確立するために交換される、同期通信要求パケット(図(a))及び同期通信応答パケット(図(b))の構成を説明する。
【0069】
図3に示されるように、同期通信要求パケット310、及び同期通信応答パケット320の構造は、内容によってフィールドが分かれており、それぞれのパケットには、通信媒体へのアクセスタイミングに関する時間同期を確立するために必要な時間同期情報が含まれている。
【0070】
前記同期通信要求パケット310は、図3(a)に示されるように、送信先端末IDフィールド301、送信元端末IDフィールド302、時間同期周期フィールド303、スロット時間フィールド304、オフセットフィールド305、スロット番号フィールド306、予約フィールド307、パケット種別フィールド309より構成され、前記同期通信応答パケット320は、図3(b)に示されるように、送信先端末IDフィールド301、送信元端末IDフィールド302、時間同期周期フィールド303、スロット時間フィールド304、オフセットフィールド305、スロット番号フィールド306、ステータスフィールド308、パケット種別フィールド309より構成されている。なお、前記301〜306、及び309の各フィールドは、同期通信要求パケット310と、同期通信応答パケット320との両方に共通する共通フィールドである。
【0071】
以下、各フィールドについて詳細に説明する。前記送信先端末IDフィールド301は、送信先端末を示すアドレスフィールドであり、前記送信元端末IDフィールド302は、送信元端末を示すアドレスフィールドである。そして、前記時間同期周期フィールド303は、時間同期を確立するための時間同期周期の情報を示すフィールドであり、前記スロット時間フィールド304は、前記時間同期周期フィールド303で指定された期間をさらに区分化するための時間情報を示すフィールドであり、前記オフセットフィールド305は、同期通信要求パケット310もしくは同期通信応答パケット320の送信時に設定される時間同期周期からの経過時間を示すフィールドであり、前記スロット番号フィールド306は、同期通信要求パケット310では使用したいスロット番号の情報を、一方の同期通信応答パケット320では同期通信要求パケット310で使用を要求されたスロット番号、あるいは現在使用されているスロット番号の情報を示すフィールドである。本実施の形態1では、該フィールド306の各ビットにスロット番号をマッピングさせることで、スロット番号を通知するものとする。例えば、通信を行いたい同期スロットがスロット1の場合、スロット番号フィールド306のビット番号0に“1”を設定し(“00000000 00000001”)、通信を行いたい同期スロットがスロット2の場合は、該スロット番号フィールド306のビット番号1に“1”を設定する(“00000000 00000010”)。なお、スロット番号を通知する方法は、前述したものに限るものではなく、各端末がスロット番号を認識することができればどのような方法であってもよい。
【0072】
前記パケット種別フィールド309は、パケット種別を表すパケットIDフィールドで、このフィールドの値によって、そのパケットが同期通信要求パケット310か、同期通信応答パケット320かを識別する。
【0073】
そして、予約フィールド307は、この同期通信要求パケット310のみに存在するフィールドで、同期通信応答パケット320とパケット構成を一致させるために存在するフィールドであるため、情報は含まれない。また、前記ステータスフィールド308は、通信端末間で、ある端末から発行された同期確立要求に対する応答結果を示すフィールドであって、前記応答結果としては、例えば、“成功”、“失敗”、“すでに使用されているスロット”、“すでに同期が確立されている”などの意味を持つステータスコードが設定される。
【0074】
そして、前述した時間同期情報は、前記パケット310,320中の、前記時間同期周期フィールド303、スロット時間フィールド304、オフセットフィールド305、スロット番号フィールド306から構成されるものであり、この時間同期情報は、後述する図4に示す擬似スロットを形成するために使用される。
【0075】
なお、図3中には、前記同期通信要求パケット310、及び同期通信応答パケット320に含まれる各フィールドの便宜上の長さが表示されている。ここでは、前記通信先端末IDフィールド301、及び送信元端末IDフィールド302は6バイトとされ、前記時間同期周期フィールド303、スロット時間フィールド304、オフセットフィールド305、スロット番号フィールド306、予約フィールド307、ステータスフィールド308、パケット種別フィールド309は、それぞれ2バイトとされている。なお、ここで表示されている各フィールドの長さは便宜上設定されたものであり、これに限られたものではない。
【0076】
次に、本実施の形態1の無線通信システムにおける、各端末A〜Dのスループットを保証するために、前述した同期通信要求パケット、及び同期通信応答パケットに含まれる時間同期情報に基づいて確立される擬似スロットについて説明する。
【0077】
以下、図4を用いて、本実施の形態1にかかる無線通信システムでの時間同期情報によって確立されたスロットの概念図を示す。なお、図中の矢印方向に時間が経過するものとしている。
【0078】
図4に示すように、本実施の形態1では、同期データを通信するためのスロット(以下、単に「同期スロット」と称す。)が3個と、非同期データを送信するためのスロット(以下、単に「非同期スロット」と称す。)が1個とが配置され、この配置を周期的に繰り返すことで、スロットを形成するものとしている。
【0079】
ここで、図4中の時間同期周期は、前述した同期通信要求パケット310あるいは同期通信応答パケット320中の時間同期周期フィールド303に設定された周期情報に基づくものであり、また図4中のスロット時間は、前記パケット310,320のスロット時間フィールド304に設定された時間情報に基づくものである。そして、図4中のオフセットは、前記パケット310,320のオフセットフィールド305に設定された、時間同期周期からの経過時間情報に基づくものであり、このオフセット値によって、任意の時間に時間同期情報を含む上記パケットを受信した各端末が、時間同期周期の開始を判断できるようになる。
【0080】
また、本実施の形態1において、前記スロット時間は、前記時間同期周期の値より小さい値であり、その時間同期周期内に確保可能なスロット時間を同期スロット、また前記スロット同期時間よりも小さいあまった時間を非同期スロットとする。なお、前記各スロットには、概念上の番号が設定されており、周期の最初のスロットをスロット1とし、次のスロットには、そのスロットが同期スロット,非同期スロットにかかわらず、時間軸方向に順次1ずつ増やした通し番号を設定する。そして周期最後のスロットの次のスロット、すなわち次の周期の最初のスロットの番号を、再度スロット1とし、そのスロット1の次のスロットからは、再び時間軸方向に順次1ずつ増やした通し番号を設定する。なお、図4で示したスロットの構成は、一例であり、これに限るものではない。
【0081】
次に、本実施の形態1による無線通信システムにおいて、端末A〜Dが時間同期を確立する手順について図5を参照しながら説明する。
【0082】
図5は、本発明の実施の形態1による無線通信システムにおける、通信媒体へのアクセスタイミングに関する時間同期を確立するまでの手順を示す説明図であり、図5において、横方向の矢印は時間を表わし、右方向に時間が経過するものとする。また、図5においては、各端末A〜Dの各部によって通信が行われる場合、送信元、送信先を上下方向の矢印で表現し、送受信されるパケット種別を上下方向の矢印と共に示している。
【0083】
まず、端末A101に、端末B102との間での同期通信の要求が発生した場合、端末A101の時間同期部202は、端末A,B間で時間同期を確立するための時間同期情報を送信処理部204に出力し、該送信処理部204で、前記時間同期情報を含めた同期通信要求パケットAを作成し、端末B102宛に送信する。ここで、端末A101が作成する同期通信要求パケットAは、例えば、送信先端末IDフィールド301に“端末B”を、送信先端末IDフィールド302に“端末A”を、時間同期周期フィールド303に“1000ミリsec”を、スロット時間フィールド304に“200ミリsec”を、オフセットフィールド305に“0”を、スロット番号フィールド306に“スロット1”を、パケット種別フィールド309に“同期通信要求パケット”をそれぞれ設定する。なお、ここで示した時間同期情報(フィールド303〜306に相当)は、便宜上設定した値であって、これに限定されるものではない。
【0084】
前述したような同期通信要求パケットAを受信した端末B102は、受信処理部206にて受信したパケットを処理した後、通信監視部205に出力する。そして、前記通信監視部205が、前記同期通信要求パケットBを受信すると、該パケットBに含まれる時間同期情報を時間同期部202に出力する。前記時間同期情報を受信した時間同期部202は、端末B自身がまだ時間同期を確立しておらず、同期通信要求パケットAに含まれる時間同期情報に従って動作しても良いと判断した場合、端末A間での同期通信の許可を意味する時間同期情報を、送信処理部204に出力し、該送信処理部204にて、同期通信の許可を意味する時間同期情報を含む同期通信応答パケットBを作成して、端末A101宛に送信する。ここで前記“同期通信の許可を意味する時間同期情報”とは、受信した同期通信要求パケットAに含まれる時間同期情報と全く同じ時間同期情報を意味する。すなわち、端末B102が作成する同期通信応答パケットBは、送信先端末IDフィールド301に“端末A”を、送信元IDフィールド302に“端末B”を、ステータスフィールド308に“同期確立の成功を示す情報”を、パケット種別フィールド309に、“同期通信応答パケット”をそれぞれ設定し、時間同期情報を示すフィールド303〜306には、前記端末A101から受信した同期通信要求パケットAと同じ情報を設定する。一方、前記時間同期情報を受信した時間同期部202が、端末B自身がすでに時間同期を確立していて、同期通信要求パケットAに含まれる時間同期情報に従って動作してはいけないと判断した場合、同期通信を許可しない同期通信応答パケットを端末A101宛てに出力する。この同期通信を許可しない同期通信応答パケットの詳細については、後述する。
【0085】
ここでは、前記端末Bが、同期通信要求パケット303に含まれる時間同期情報に従って、端末B自身が動作してもよいと判断したとする。
【0086】
前述した同期通信応答パケットBを送信した端末Bでは、送信完了と同時に、時間同期部202が、時間同期周期タイマー202aをセットする。これにより、端末Bはt1時点を時間同期の周期開始位置とする時間同期を確立する。
【0087】
また、時間同期応答パケットB受信した端末A101は、受信処理部206にてパケットを受信完了後、直ちに時間同期部202が、時間同期周期タイマー202aをセットする。これにより、端末A101は、t1時点を時間同期の周期開始位置とする時間同期を確立し、端末A101が、スロット1を使用して、端末B102と同期通信を行うことが可能となる。
【0088】
ところで、端末B102の電波到達範囲内には、端末A101以外に端末C103も存在する。従って、端末C103は、端末B102が端末A101宛に送信した同期通信応答パケットBを受信することが可能である。
【0089】
前記パケットBを受信した端末Cでは、通信監視部205にて、該受信したパケットBの送信先端末IDフィールド301に設定されているアドレスを確認し、自端末(ここでは端末C)宛てに送信されたものかを判断する。このとき、通常、自端末以外の特定の端末宛てに送信されたパケットである場合は、その他端末宛てのパケットを破棄するのであるが、該他端末宛てのパケットに時間同期情報が含まれている場合は、その時間同期情報を抽出し、時間同期部202に出力した後、そのパケットを破棄する。
【0090】
前記通信監視部205から時間同期情報を受信した時間同期部202は、端末C自身がまだ時間同期を確立しているか否かを判断し、まだ同期を確立していない場合は、該受信した時間同期情報を用いて、時間同期を確立する。すなわち、端末C自身が、該時間同期情報を含むパケットBを受信したタイミングと、時間同期情報内の時間同期周期と、オフセットの値とに基づいて、次の時間同期周期の開始時間を計算し、得たれたタイミングで端末C内部の時間同期周期タイマ202aをセットする。ここでは、オフセットの値が0であるため、端末Cが前記パケットBを受信した時点で、セットする。これにより、端末C103は、t1時点を時間同期の周期開始位置とする時間同期を確立することが可能となる。
【0091】
上記の手順により、同期通信を行なう端末A101と端末B102とだけでなく、同期通信応答パケットBを受信することができた端末C103も時間同期を確立する。端末C103は、時間同期確立以降に他の端末と通信を行なう場合は、現在使用されているスロットを認識するようになるため、使用されているスロットの期間は送信を行なうことはなく、通信を妨害することはない。
【0092】
一方、端末D104にとって、端末A101、及び端末B102の隠れ端末であり、時間同期要求パケットAも、時間同期応答パケットBも受信することができない位置に存在しているため、t1時点では、端末D104は時間同期の周期開始位置とする時間同期を確立することはできず、また、その時点で、端末D104は他端末と時間同期を確立しておらず、端末D104の時間同期部202は、他端末間の同期通信は行なわれていないと認識している。
【0093】
ここで、端末D104が端末C103宛に同期通信を開始しようとする場合には、端末D104の時間同期部202が同期通信要求パケットDを作成し、端末C103宛に送信する。このとき、端末Dが端末C宛てに送信する同期通信要求パケットDは、送信先端末IDフィールド301が“端末C”、送信元端末IDフィールドが“端末D”、パケット種別フィールド309が“同期通信要求パケット”と設定され、さらに、該パケットDに含まれる時間同期情報は、端末A,B,Cの間で確立されているものとは異なる、例えば、時間同期周期フィールド303が“500ミリsec”、スロット時間フィールド304が“50ミリsec”、オフセットフィールド305が“0”、スロット番号フィールド306が“スロット1”と設定されているものとする。なお、ここで示した時間同期情報の値は、便宜上設定されたものであって、これらに限定されるものではない。
【0094】
そして、端末C103の通信監視部205が、前述したような通信同期要求パケットDを受信したとき、端末C103の時間同期部202では、既に時間同期を確立しているため、該端末C103の時間同期部202が保持している時間同期情報(すなわち、時間同期周期が“100ミリsec”、スロット時間が“200ミリsec”、スロット番号が“現在使用されているスロット1”、オフセットは“端末Cにおける、時間同期周期開始から同期通信応答パケットを送信する直前までの経過時間”)を設定すると共に、前記送信先端末IDフィールド301に“端末D”、前記送信元端末IDフィールド302に“端末C”、前記ステータスフィールド308に“既に端末Cは時間同期が確立されていることを示す値”を設定した、同期通信応答パケットCを、端末D104宛てに返信する。
【0095】
端末D104の通信監視部205が、前記同期通信応答パケットCを受信すると、該通信監視部205は、ステータスフィールド308により、同期通信を行うことはできないことを認識すると共に、該パケットCに含まれる時間同期情報を、端末Dの時間同期部202に該時間同期情報を通知する。そして、時間同期部202は、前記通信監視部205から通知された時間同期情報に基づいて、時間同期を確立する動作を行なう。すなわち、端末D104は、同期通信応答パケットCを受信したタイミングと、パケットに含まれる時間同期情報内の時間同期周期と、オフセットの値とを基準として、次の時間同期周期の開始時間を計算し、得られたタイミングで端末D内部の時間同期周期タイマー202aをセットする。これにより、端末D104は、t1時点を時間同期の周期開始位置とする時間同期を確立することが可能となる。
【0096】
従って、端末D104が確立した時間同期は、端末A101、B102、C103の間で確立された時間同期と同一のものとなり、また、端末D104は、スロット1が現在使用されていることを認識する。これにより、端末D104は、時間同期確立以降に他の端末と通信を行なう場合、現在使用されているスロット番号を避けて通信を行うようになるため、他端末が行っている同期通信を妨害することはない。
【0097】
本無線通信システムは、上記手順により、端末A〜Dの間で時間同期を確立し、隠れ端末を含む各端末A〜Dのそれぞれは、通信する際にスロットを確保して端末間のデータ送信を行なう。
【0098】
以上のように、本実施の形態1による無線通信システムは、各端末が、他端末間通信において送受信される同期通信応答パケットに含まれる時間同期情報、あるいは、各端末が送信する同期通信要求パケットに設定した時間同期情報に基づいて、端末間の時間同期を確立し、各端末が端末間の通信を行う際には、該共有する時間同期情報に基づいて擬似スロットを形成し、該スロットの割り当てられたスロットを確保して端末間の通信を行なうこととしたので、制御局が存在しない無線ネットワークで、動的にネットワーク構成が変更される場合でも、端末間で通信媒体を共有しながら隠れ端末の影響を低減し、スループットを保証することができる。
【0099】
なお、本実施の形態1では、同期通信要求パケット、同期通信応答パケットを基準に時間同期を確立する手順を示したが、同期通信データに時間同期情報を含めるようにすることで、同期通信要求パケット、同期通信応答パケットを受信することができなかった端末とも時間同期を確立することができる。
【0100】
(実施の形態2)
ところで、前記実施の形態1では、同期通信を行う場合、各端末が、ネットワークに存在するすべての端末が現在使用しているスロットを知りえないため、端末がスロットを重複使用して、通信の衝突が生じる可能性がある。以下に示す実施の形態2では、前記無線ネットワーク中の端末間で、同期通信を行う際、前記ネットワーク内で、スロットの重複使用による同期通信の衝突を防止して、各端末間のスループットをより確実に保証できる通信制御方法について説明する。
【0101】
図6は、本発明の実施の形態2における、通信制御装置を備える端末の配置例を表す図である。図6において、601〜604は、それぞれ端末E、端末F、端末G、端末Hという固有IDを持つ端末であり、前記端末E601〜H604が通信媒体である同一空間上に分布している状態を示している。そして、図6中の破線605は、各端末601〜604の共通の通信範囲を示しており、各端末E601〜H604が、他のすべての端末と直接通信することが可能なため、隠れ端末は存在しないことを意味している。
【0102】
本実施の形態2に係る通信制御方法では、各端末が周囲の他の端末との間で互いに影響を考慮しながら通信を行う、通信媒体へのアクセス方式を採用している。
【0103】
図7は、本発明の実施の形態2の通信制御方法における、時分割多重方式によるアクセス制御の周期の構成例を表す図である。図7に示すように、本実施の形態2では、同期スロットが4個と、非同期スロットが1個配置され、この配置を周期的に繰り返すことで時分割多重方法を実現している。ここでは、非同期スロットを、前記周期内の最後のスロットとする。
【0104】
また、実施の形態2では、前記実施の形態1と同様、各スロットには、概念上の番号が設定されており、周期の最初のスロットをスロット1とする。そして、次のスロットには、そのスロットが同期スロット,非同期スロットにかかわらず、時間軸方向に順次1ずつ増やした通し番号を設定する。そして周期最後のスロット5の次のスロット、すなわち次の周期の最初のスロットの番号を、再度スロット1とし、そのスロット1の次のスロットからは、再び時間軸方向に順次1ずつ増やした通し番号を設定する。
【0105】
なお、ここで示した時分割多重方式に関するアクセス方式、もしくはパラメータは、便宜上設定されたものであり、これに限られたものではない。さらに、前述においては、前記周期内の同期スロットと非同期スロットの構成が予め決められているものとしたが、該周期内の構成は、他端末との交渉により動的に変動可能なようにしてもよい。
【0106】
次に、各端末E601〜H604が送受信する、パケットの構成について説明する。
本実施の形態2では、各端末E601〜H604は、通信ネットワーク中に存在する任意の端末の時分割多重方式によるアクセス制御を実現するために、常時動作時に、任意のタイミングで、自端末が直接通信可能な位置に存在するすべての他の端末に対して、通信時間単位であるスロットの使用状況を表すスロット情報を含むスロット情報通信パケットを配信する。そして、データの同期通信時には、データを含むデータパケットを配信する。
【0107】
そして、本実施の形態2の各端末は、前記スロット情報を他端末から受信する毎に、該受信した前記スロット情報を含めて、端末内に前記ネットワーク中に存在する複数の端末すべてのスロット使用状況を、各端末のIDと関連づけて管理する。
【0108】
そして、各端末がデータの同期通信を行う時には、通信開始側の端末において管理されている複数端末すべてのスロット使用状況に基づいて、同期通信する際に使用可能な空きスロットを検出する。
【0109】
これにより、本実施の形態2では、制御局がなくても、任意の端末間でデータ通信する際に使用するスロットと同一スロットを、別の端末が重複使用しないようにすることができ、結果、データ通信の際の通信帯域を常に保証することができる。
【0110】
まず、スロット情報通知パケットについて説明する。図8は、本実施の形態2における、スロット情報を含むスロット情報通知パケットの構成例を示す図である。図8において、スロット情報通知パケット800は、時分割多重方式によるアクセス制御を実現するために必要なスロット情報を含んでいる。
【0111】
パケットの構造は、内容によってフィールドが分かれており、例えば、パケット種別フィールド801、送信先端末IDフィールド802、送信元端末IDフィールド803、スロット番号フィールド804、周期フィールド805、スロット数フィールド806、自端末使用フィールド807、他端末使用フィールド809を含む。
【0112】
前記パケット種別フィールド801は、パケットの種別、すなわちスロット情報パケットであることを識別するフィールドであり、前記送信先端末IDフィールド802は、送信先端末を表すアドレスフィールドであり、送信元端末IDフィールド803は、送信元端末を表すアドレスフィールドであり、スロット番号フィールド804は、送信元端末からこのスロット情報通知パケットが送信されたスロット番号を示すフィールドである。そして、周期フィールド805は、時分割多重における周期情報を表すフィールドであり、スロット数フィールド806は、時分割多重におけるスロットの数を表すフィールドである。自端末使用スロットフィールド807は、各端末が自ら使用しているスロット番号を表すフィールドであり、前記他端末使用スロットフィールド808は、各端末における、自端末とは別の端末が使用しているスロット番号を示すフィールドである。なお、前述した自端末使用スロットフィールド807、及び他端末使用スロットフィールド808については、後述する。そして、スロット情報は、前記周期305、スロット数306、自端末使用スロット307、及び他端末使用スロット308で構成される。
【0113】
また図8中には、スロット情報通知パケット800に含まれる各情報の便宜上の長さを表示している。ここでは、前記パケット種別フィールド801が2バイト、前記送信先端末IDフィールド802が6バイト、前記送信元端末IDフィールド803が6バイト、前記スロット番号フィールド804、前記周期フィールド805、前記スロット数フィールド806、前記自端末使用スロットフィールド807、前記他端末使用スロットフィールド808が、それぞれ2バイトとされている。
【0114】
なお、前記周期フィールド805、スロット数フィールド806、自端末使用スロットフィールド807、他端末使用スロットフィールド808などのスロット情報に関する各フィールドの長さは、時分割多重方式によるアクセス制御のパラメータに応じて変更されるようにしてもよい。また、ここで表示されている各フィールドの長さは便宜上設定されたものであり、表示された値に限られたものではない。
【0115】
ここで、前記自端末使用スロットフィールド807及び他端末使用スロットフィールド808について詳細に説明する。前記自端末使用スロットフィールド807及び他端末使用スロットフィールド808は、各端末が使用しているスロットを設定する。
【0116】
つまり、自端末が使用しているスロット番号を前記自端末使用スロットフィールド807へ、該自端末以外の別の端末が使用しているスロット番号を前記他端末使用スロットフィールド808へ設定する。
【0117】
ここでは、前記自端末使用スロットフィールド807、他端末使用スロットフィールド808を示す2バイトのそれぞれの各ビットに、それぞれ使用しているスロット番号をマッピングすることで、各端末の使用スロットを通知するようにする。
【0118】
例えば、自端末がスロット番号1を使用している場合は、自端末使用スロットフィールド807のビット番号0を、“1”に設定し(“00000000 00000001”)、また、自端末の周囲に位置する別の端末がスロット番号2を使用している場合は、他端末使用スロットフィールド808のビット番号1を“1”に設定する(“00000000 00000010”)。なお、自端末使用スロットフィールド、もしくは他端末使用スロットフィールドの表現方法は、各端末、各スロットの使用状況がわかればどのようなものでもよく、ここで示された方法に限られたものではない。
【0119】
次に、各端末間で同期通信する、データパケットの構成について説明する。
図9は、本実施の形態2における、データを含むデータパケット900の構成例を表す図である。図9において、データパケット900は、パケット種別フィールド901、送信先端末IDフィールド902、送信元端末IDフィールド903、スロット番号フィールド904、ペイロード905からなる。
【0120】
前記パケット種別フィールド901は、パケットの種別、すなわちデータパケットであることを識別するフィールドであり、送信先端末IDフィールド902は、送信先端末を表すアドレスフィールドであり、送信元端末IDフィールド903は、送信元端末を表すアドレスフィールドである。そして、スロット番号フィールド904は、そのデータパケットを前記送信元端末が送信するスロット番号を示すフィールドであり、ペイロード905には、送受信を行うデータ本体が設定される。
【0121】
また図9中には、データパケット900に含まれる便宜上の各情報の長さを表示している。ここでは、前記パケット種別フィールド901は2バイト、前記送信先端末IDフィールド902が6バイト、前記送信元端末IDフィールド903が6バイト、前記スロット番号フィールド904が2バイトとされ、前記ペイロード905は0バイト以上の任意の長さとされている。なお、ここで表示されている各フィールドの長さは便宜上設定されたものであり、表示された値に限られたものではない。
【0122】
さらに、本実施の形態2では、前記データ通信を行なう際に使用する同期スロットを獲得するための手順として、データ通信開始端末とデータ通信応答端末の端末間で、スロット通信確認要求パケットとスロット通信確認応答パケットとを交換した後に、該同期スロットを用いてデータ通信を行なうものとする。また、同期通信によるデータ通信が終了したときなど、獲得したスロットを解放するために、データ通信開始端末がスロット解放パケットをデータ通信応答端末へ送信することで、獲得されたスロットを解放するものとする。
【0123】
前記スロット通信確認要求パケット及び、スロット通信確認応答パケット、スロット解放パケットは、前述したスロット情報通知パケット800でもデータパケット900でもないパケットであり、その構成は、いずれのパケットも、パケット種別フィールド、送信先端末IDフィールド、送信元端末IDフィールドに加えて、通信に必要なスロット情報をもつものである。さらに、前記スロット通信確認要求パケットには、前記情報に加えて、獲得したいスロット番号を示す情報をもち、また前記スロット通信確認応答パケットには、獲得要求に対する結果を示す情報をもつ。
【0124】
なお、スロット獲得手順、解放手順は、データ通信開始端末とデータ通信応答端末の端末間、もしくはそれら端末の周辺に位置する端末において認識できれば、どのような手順、パケット構成でもよく、ここで示された方法に限られたものではない。
【0125】
次に、本発明の実施の形態2における、各端末に含まれる通信制御装置の構成例について説明する。
図10は、本発明の実施の形態1に係る通信制御装置の構成を示すブロック図である。図10に示す通信制御装置1001は、図6の各端末E601〜H604に含まれるパケット通信を制御する部分の構成を示したものであり、該通信制御装置1001は、インターフェース1002、送受信バッファ1003、中央制御部1004、パケット生成部1005、パケット解析部1006、通信部1007、スロット管理部1008、及び端末情報管理部1009を備える。
【0126】
インターフェース1002は、当該通信制御装置1001に接続される図示しない機器と、送受信バッファ1003間で各種情報の交換を行うものである。当該通信制御装置1001に接続される機器は、例えば、PCやAV機器などがあり、前記交換される情報には、例えば、動画像信号または音声信号等のようなデジタル化された同期データなどがある。
【0127】
通信部1007は、通信媒体である空間と接続され、データの送信や受信処理を行う。通信部1007は、物理的もしくは論理的に送信部1007a及び受信部1007bを有し、それぞれデータの送信、受信を行う。通信部1007としては、例えば、IEEE802.11bやBluetoothなどが挙げられる。
【0128】
送受信バッファ1003には、当該通信制御装置1001に接続された図示しない機器からインターフェース1002を介して受信したデータや、通信制御装置1001内で発生した送信データ、また通信部1007から受信したデータを、一時的に記憶させるために用いられる。
【0129】
端末情報管理部1009は、他端末から任意のタイミングで受信するスロット情報を含む、ネットワーク内の複数端末すべてのスロット情報を、各端末の端末IDと関連付けて管理する。これにより、前記通信ネットワーク中に存在するすべての端末における、スロット使用状況を最新の情報に更新しながら管理することができる。なお、端末情報管理部509では、前記スロット情報だけでなく、パケット送受信数、パケットエラー数などの、パケットの通信状態に関する情報も管理してもよい。
【0130】
パケット生成部1005は、前記通信部1007内の送信部1007aを介して送信するデータに通信制御装置1001用の付加情報を追加する処理を行う。例えば、データパケット900を送信する場合は、図9に示すパケット種別フィールド901、送信先端末IDフィールド902、送信元端末IDフィールド903、スロット番号フィールド904、ペイロード905を設定して、送信するデータのパケット化処理を行う。
【0131】
パケット解析部1006は、前記通信部1007内の受信部1007bを介して受信したパケットの内容を解析し、パケット内から必要な情報を抽出する処理を行う。例えば、前記パケット解析部1006が、図8に示すスロット情報通知パケット800を受信した場合、まず、パケット種別フィールド801から、受信したパケットがスロット情報通知パケットであることを確認し、該パケットから、送信先端末IDフィールド802、送信元端末IDフィールド803、スロット番号フィールド804、周期フィールド805、スロット数フィールド806、自端末使用スロット807、及び他端末使用スロット308を抽出し、中央制御部1004を介して、スロット情報(周期フィールド805、スロット数フィールド806、自端末使用スロットフィールド807、及び他端末使用スロットフィールド808)を、端末情報管理部1009と、スロット管理部1008へ設定する。また、図9に示すデータパケット900を受信した場合は、同様に、まず、パケット種別フィールド901から、受信したパケットがデータパケットであることを確認し、該パケット中の、送信先端末IDフィールド902、送信元端末IDフールド903、スロット番号フィールド904、ペイロード905からそれぞれ情報を抽出し、中央制御部1004を介して、データを送受信バッファ1003に設定する。
【0132】
スロット管理部1008は、スロット情報通知タイマー1008aと、スロットタイマー1008bと、スロット番号管理カウンタ1008cとを有し、現在のスロット番号を自立的に更新するものである。具体的には、スロットタイマー1008bが満了すると、スロット番号管理カウンタ508cをインクリメントし、現時刻におけるスロット番号を更新する。そして、最後のスロット番号(ここではスロット5)までインクリメントしたら、また最初の値(スロット1)からスロット番号の更新動作を行なう。このスロットタイマー1008bの長さは、前記スロット情報中の、周期フィールド805の値をスロット数フィールド1006の値で割った値である。
【0133】
そして、スロット番号管理カウンタ1008cに示されるスロット番号が、自端末が獲得した通信可能なスロット番号を示す場合は、中央制御部1004へデータの送信を働きかけ、一方、中央制御部504より、スロット情報通知パケット800などのスロット情報を含むパケットを受信した場合、スロットタイマー1008bの満了タイミングを修正する処理を行う。
【0134】
さらに、スロット情報通知タイマー1008aは、このタイマーが満了した場合に、中央制御部1004へ、自端末のスロット情報をスロット情報通知パケット800へ設定し、送信を開始するよう働きかける処理を行う。このスロット情報通知タイマー1008aの長さは、任意に設定される。
【0135】
中央制御部1004は、当該装置1001全体の一連のデータ通信における処理や、時分割多重における一連の処理を行う通信制御部1004aと、空きスロットを検出する空きスロット検出部1004bを含む。
【0136】
なお、当該通信制御装置1001を構成するインターフェース1002、送受信バッファ1003、中央制御部1004、パケット生成部1005、パケット解析部1006、通信部1007、スロット管理部1008、及び端末情報管理部1009、の各構成機能は、ハードウェアとし中央制御部1004に接続されてもよいし、中央制御部1004が読み取り実行可能なプログラムとして実現されてもよい。
【0137】
次に、前述した通信制御装置1001の動作について説明する。本実施の形態2では、スロット情報通知パケット800を、スロット番号が切り替わった直後(すなわち各スロットの開始タイミング)に送信するものとする。このようにすれば、受信端末側ではスロット情報通知パケット800を受信したタイミングをスロット開始位置と判断し、スロット情報通知パケット800内のスロット番号フィールド804に保持された情報により、現在のスロット番号を取得することができ、端末間で時分割多重方式によるアクセス制御を実現することが可能となる。また、前記スロット情報通知パケット800に、スロットの開始位置からの時間オフセットを設けるようにすれば、前記パケット800を、スロットの開始タイミング以外のタイミングで送受信しても、端末間で時分割多重方式によるアクセス制御を実現することが可能である。なお、端末間で時分割多重方式によるアクセス制御を実現する方法として、スロットの開始タイミングを端末間で共有することが可能であれば、どのような方法でもよく、ここで示された方法に限定されるものではない。
【0138】
また、ここでは、前記スロット管理部1008に保持する、スロット情報通知パケット800を送信する間隔、スロットの周期、スロット数が、それぞれ3000ミリsec、100ミリsec、5個であるものとし、また図8に示すように、スロット1〜4を同期スロット、スロット5を非同期スロットとする。
【0139】
なお、前述した時分割多重方法を実現するためのパラメータである、スロット情報通知パケットの送信間隔、スロットの周期、スロット数の値などは、パケットの通信状況、当該通信制御装置1001内の送信,受信の処理時間、また当該通信制御装置1001に要求されるタイマー精度などに依存するパラメータであるため、これに限るものではない。
【0140】
さらに、各端末に送信する、非同期に発生するパケットは、任意の非同期スロットを用いて送信するようにしているため、本実施の形態2では、スロット情報通知パケット800をスロット5を用いて送信するものとして説明するが、スロット情報通知パケット800は周期的に送信される同期データとみなすことも可能なため、未使用の同期スロット、もしくは自端末が獲得している同期スロットにおいて送信するようにしてもよい。
【0141】
まず、図11のフローチャートを用いて、時分割多重アクセス方法を実現するための端末の動作について説明する。この動作は、中央制御部1004の通信制御部1004aによって作動制御される。なお、図(a)は電源投入直後、あるいはリセット直後などの端末の初期動作を示し、図(b)は該初期状態以外の定常動作を示す。
【0142】
電源投入直後、あるいはリセット直後などの初期状態の端末は、図11(a)に示されるように、スキャン動作を行い(ステップS101)、該端末の周囲にある他端末の情報を収集する。スキャン動作は、周囲の他端末が送信しているパケットを収集し、その中から通信ネットワークに関する情報(例えば時分割多重方式を実現するためのスロット情報)を獲得する動作である。
【0143】
前記スキャン動作の結果、スロット情報を獲得することができた場合(ステップS102)、該獲得したスロット情報に含まれる各種パラメータを抽出して、自端末の端末情報管理部1009及びスロット管理部1008の情報を更新管理した後(ステップS103)、該スロット管理部1008内のスロット情報通知タイマー1008aを開始させることで、時分割多重方法のアクセス制御を開始する(ステップS105)。
【0144】
前記ステップS102にて、スロット情報を獲得することができなかった場合は、現時点では周囲に他端末が存在しないと判断し、自端末の持つスロット情報を他端末に通知する(ステップS104)。そして、前記スロット管理部1008内のスロット情報通知タイマー1008aを開始させることで、時分割多重方法のアクセス制御を開始する(ステップS105)。なお、前述したスキャン動作後のスロット情報の獲得動作は、前記スロット管理部1008に保持する、スロット情報通知パケットの送信間隔(ここでは3000msec)以上は行うべきである。
【0145】
そして前記初期状態以外の定常動作中の端末が、図11(b)に示すように、前記スロット管理部1008内のスロット情報通知タイマー1008aが満了した場合(ステップS201)、自端末のスロット管理部1008から時分割多重に関する情報をスロット情報通知パケット800に設定して、次の非同期スロット(スロット5)の開始直後に送信する(ステップS202)。なお、自端末が使用できるスロット番号に切り替わるタイミングと、スロット情報通知タイマー1008aが満了するタイミングとが同じ場合は、該スロット情報通知タイマー1008aの満了直後に、前記スロット情報通知パケット800を送信してもよい。
【0146】
一方、前記定常動作中に、端末が他端末からスロット情報を受信した場合(ステップS203)、該スロット情報から各種パラメータを抽出して、自端末内の端末情報管理部1009及びスロット管理部1008の情報を更新管理する(ステップS204)。このように、他端末からのスロット情報を取得するたびに、前記端末情報管理部1009及びスロット管理部1009内に保持された情報を更新して管理しなおすことで、自律的に端末間でのスロット情報の不一致を防ぐことが出来る。
【0147】
なお、前述では、スキャン動作を電源投入時やリセット直後の初期状態時に行なうとしたが、該初期状態以外の定常動作時にも、前述したスキャン動作を定期的に繰り返し行うようにしてもよい。このようにすれば、各端末がスロット情報を定期的にやりとりすることができるので、端末間におけるスロット情報の不一致を防ぐことができる。また逆に、前述では、定常動作時に、スロット情報通知タイマー1008aが満了すれば、常に自端末のスロット情報を通知するものとしたが、ある端末において、他端末からスロット情報通知パケット800を受信したスロットの同一周期内に、スロット情報通知タイマー1008aが満了したとしても、自端末からスロット情報通知パケット800を送信しないようにするようにしてもよい。このようにすれば、端末間のトラフィックの増大を制限することが可能となる。
【0148】
次に、図12のフローチャートを用いて、通信制御方法の空きスロットを検出するための端末の動作について説明する。この動作は、データ通信を行う前にデータ通信開始側の端末によってなされ、その制御は、該端末の中央制御部1004内の空きスロット検出部1004bによりなされる。
【0149】
まず、データ通信開始側の端末の端末情報管理部1009で管理している、複数の端末の情報に基づいて、全スロット1〜5から、該端末と直接通信可能な全ての端末が自ら使用しているスロット、すなわち自端末使用スロットを除外する(ステップS301)。
【0150】
次に、隠れ端末を検出し(ステップS302)、隠れ端末が存在しないネットワークであれば、この時点で残っているスロットを空きスロットと判断する(ステップS303)。
【0151】
一方、前記ステップS303において、隠れ端末が存在する通信ネットワークであれば、さらにデータ通信応答側の端末の、他端末使用スロットを除外する(ステップS304)。このとき、残ったスロットが存在すれば(ステップS305)そのスロットを空きスロットとし(ステップS306)、残ったスロットが存在しなければ(ステップS305)空きスロットがないと判断する(ステップS307)。
【0152】
ここで、前記ステップS302における隠れ端末の検出方法は、一連のパケット交換シーケンスで一方しか受信することが出来なかった場合に、隠れ端末があると検出する方法や、他端末が送信するスロット情報通知パケットの他端末使用スロットにより直接使用されているスロット番号以外を通知されたときに隠れ端末があると検出する方法などの、周知の方法を用いるものとし、ここでは特に詳述しない。
【0153】
なお、前述した空きスロット検出方法では、通信ネットワーク内に隠れ端末が存在するか否かを判断したが、隠れ端末が存在するか否かを判断することなく、全スロット1〜5から、データ通信開始側の端末が直接通信可能な全ての端末の、自端末使用スロット及び他端末使用スロットをすべて除外し、残ったスロットがあればそのスロットを空きスロットとし、残ったスロットがなければ空きスロットがないと判断するようにしてもよい。
【0154】
以下、図13,図14を用いて端末間の動作シーケンスを説明する。
図13は、本実施の形態2における、同期データの通信手順を表すシーケンス図である。図13中、下方向に時間が経過するものとし、また、各端末によって通信が行われる場合は、送信元、送信先を左右方向の矢印で表現し、該左右方向の矢印と共に、送受信されるパケット名やイベント名を示している。また図14は、図13に示す同期データの通信手順の、ある時点における端末内の端末情報管理部で管理されているスロット情報を示す図である。
【0155】
(ステップS400) 最初に動作を開始した端末(例えば電源が最初に投入された端末)は、スキャン動作を行うが、他端末はまだ動作していないため、他端末のスロット情報は取得できず、図11(a)に示すように、自端末のスロット情報を通知するために、スロット情報通知パケット800を送信する。その後、順次動作を開始した他端末は、スキャン動作により得られたスロット情報を、図11(a)に示すように、自端末内の端末情報管理部1009及びスロット管理部1008の端末情報を設定する。
【0156】
最初に動作を開始した端末や、その後順次動作を開始した他端末は、それぞれの端末内のスロット管理部1008内のスロット情報通知タイマー1008aを開始し、時分割多重方式のアクセス制御を開始する。その後、各端末は、図11(b)に示すように、定常動作を行う。なお、図13中では、スロット情報通知パケット800は隣接しあう端末間での送受のように図示されているが、図6に示すネットワーク構成では、隠れ端末が存在しないため、ある端末が送信したスロット情報通知パケット800は、他のすべての端末に受信されているものとする。
【0157】
この各端末が同期通信を行っていない状態から、端末Eと端末F間で、同期スロットを用いて同期通信を開始したとする。以下、前記端末E,F間の動作シーケンスを説明する。
【0158】
この時点での両端末E,F内の端末情報管理部1009で管理されている複数端末すべてのスロット情報には、隠れ端末が存在せず、且つ端末E,Fを含むすべての端末が同期スロットを使用していないため、スロット番号の表示はない。図14(a)は、この時点の両端末E,F内の端末情報管理部1009で管理されている情報を示す図である。
【0159】
(ステップS401) 端末Eは、端末Fにデータ通信する際に使用する同期スロットを予約するために、空いているスロットの検出を行う。
【0160】
空きスロットの検出は、図14に示すように、全スロット1〜5から、端末Eが直接通信可能な位置に存在するすべての端末F〜Hの自端末使用スロットを除去した後、隠れ端末が存在するかを判断する。この時点では、各端末が同期通信を行っていない状態にあるため、どの同期スロットも除去されることなく、また、本実施の形態1では隠れ端末がないことから、すべてのスロットが空いていると判断される。
【0161】
(ステップS402) 次に、端末Eは端末Fに対して、スロットを使用して、同期通信を要求するスロット通信確認要求パケットを送信する。ここでは、空いているスロットのうち、スロット番号の小さいものから選択して通信に使用するものとする。従って端末Eは、スロット1を使用しての同期通信を要求する、スロット1通信確認要求パケットを端末Fに送信する。
【0162】
(ステップS403) 前記スロット1通信確認要求パケットを受信した端末Fは、端末F内の端末情報管理部1009に保持された前記複数端末すべてのスロット情報を確認し、スロット1が空いているかどうかを判定する。この時点の端末F内の端末情報管理部1009で管理されている複数端末すべてのスロット情報には、図14(a)に示すように、自端末使用スロット、他端末使用スロット共にスロット番号の表示はないので、スロット1が空いていると判断し、スロット1を使用した同期通信が可能であることを応答するスロット1通信確認応答パケットを返信し、端末F内の端末情報管理部1009に管理されている複数端末すべてのスロット情報のうち、端末E,Fそれぞれの自端末使用スロットにスロット1を表示する。図14(b)は、前述した端末F内の端末情報管理部1009に管理されている情報を示す図である。
【0163】
(ステップS404) 前記スロット1通信確認応答パケットを受信した端末Eは、該端末E内の端末情報管理部1009に管理されている複数端末すべてのスロット情報のうち、端末Eの自端末使用スロットをスロット1を表示する更新管理を行なった後、スロット1を使用して端末Fとデータ通信を行う。
【0164】
(ステップS405〜S406) この後、例えば端末Fのスロット情報通知タイマー1008aが他の端末より先に満了したとすると、端末Fは、図8に示すスロット情報通知パケット800を他のすべての端末E,G,Hに送信する。このとき端末Fから送信されるスロット情報通知パケット800は、パケット種別フィールド801が、“スロット通知パケットを示すID”、送信先端末IDフィールド802が、全端末を示す“ブロードキャスト端末ID”、送信元端末IDフィールド803が、“端末FのID”、スロット番号フィールド804が、非同期スロットを示す“スロット5”、周期フィールド805が、100msecを示す“100”、スロット数フィールド306が“5”、自端末使用スロットフィールド807が、ビット0が“1”、その他のビット1〜15が“0”(“00000000 00000001”)、他端末使用スロットフィールド808が、すべてのビット0〜15が“0”(“00000000 00000000”)である。
【0165】
(ステップS407) 端末Fが送信した前記スロット情報通知パケット800は、他のすべての端末E,G,Hに受信されるため、各端末E,G,Hは、前述したスロット情報通知パケット800から各種情報を抽出し、各端末E,G,H内のスロット管理部1008及び端末情報管理部1009で管理されている情報を更新管理する。なお、スロット1を使用して端末Fとデータの同期通信を行っている端末Eとは、ステップS404においてすでに端末情報管理部1009に新たな情報を更新管理済みなので、ここでは情報の更新管理を行なわない。一方、端末H,Gは、端末Fから受信したスロット情報通知パケット800から情報を抽出し、各端末G,Hの端末情報管理部1009で管理されている複数端末全てのスロット情報のうち、端末Fの自端末使用スロットに、スロット番号1を表示する。図14(c)は、この時点の端末G,Hそれぞれの端末情報管理部1009で管理されている情報を示す図である。
【0166】
(ステップS408〜S410) そしてこの後、例えば端末Eのスロット情報通知タイマー1008aが満了したとすると、端末Aは、前述した端末Fと同様のスロット情報通知パケット800を他のすべての端末F〜Hに送信し、該端末Eからのスロット情報通知パケット800を受信した端末F,G,Hの内、端末Eと、スロット1を使用して同期通信を行っている端末F以外の端末である端末G,Hは、それぞれの端末内部の端末情報管理部1009の、端末Eの自端末使用スロットにスロット番号1を設定する。図14(d)は、この時点の端末G,Hそれぞれの端末情報管理部1009で管理されているスロット情報を示す図である。
【0167】
(ステップS411〜S413) さらにこの後、同期通信を行っていない端末、例えば端末Gのスロット情報通知タイマー1008aが満了したとすると、端末Gは、スロット情報通知パケット800を他のすべての端末E,F,Hに送信する。このとき端末Gから送信されるスロット情報通知パケット800は、パケット種別フィールド801が、“スロット情報通知パケットを示すID”、送信先端末IDフィールド802が、全端末を示す“ブロードキャスト端末ID”、送信元端末IDフィールド803が“端末GのID”、スロット番号フィールド804が、非同期スロットを示す“スロット5”、周期フィールド805が、100msecを示す“100”、スロット数フィールド806が、“5”、自端末使用スロットフィールド807が、すべてのビット0〜15が“0”(“00000000 00000000”)、他端末使用スロットフィールド808が、ビット0が“1”、それ以外のビット1〜15が“0”(“00000000 00000001”)である。
【0168】
そして、前記端末Gからスロット情報通知パケット800を受信した他の端末E,F,Hの内、スロット1を使用して同期通信を行っている端末E,F以外の端末である端末Hは、その内部の端末情報管理部1009で管理されている複数端末すべてのスロット情報のうち、端末Gの他端末使用スロットにスロット番号1を表示する。図14(e)は、この時点の端末Hの端末情報管理部1009で管理されている情報を示す図である。この表示により、端末G以外の他端末がスロット1を使用していることがわかるため、端末Gと同期スロットを用いて通信を開始する端末が存在した場合(例えば端末H)、すくなくともスロット1を避け、他のスロットを選択することが可能になる。
【0169】
以上のように、本実施の形態2によれば、各端末が備える通信制御装置1001内に、スロット管理部1008と端末情報管理部1009とを有し、各自端末が予め設定された任意のタイミングで、自端末が使用している自端末使用スロットと、該自端末とは別の他端末が使用している他端末使用スロットとを含むスロット情報を発信すると共に、他端末より該スロット情報を受信した場合は、自端末内の端末情報管理部の情報を、該受信したスロット情報を含めて更新管理するようにしたので、制御局が存在しないネットワーク内の複数の端末が同じスロットを重複使用してデータ通信をすることを防止でき、複数端末間の時分割多重接続を効率よく実現することができる。
【0170】
なお、本実施の形態2では、各端末は他端末から発信された前記スロット情報通知パケット800を取得するたびに、該取得したスロット情報を含めて各端末内の端末情報管理部1009の情報を更新管理するようにしたが、例えば、スロット通信確認要求パケット、あるいはスロット通信確認応答パケットなどのスロット情報を含むパケットを受信するたびに、該要求あるいは応答パケットが有する情報を含めて前記端末情報管理部1009の情報を更新管理するようにしてもよい。
【0171】
また、本実施の形態2では、使用されていない空きスロットが複数存在した際には、その中からスロット番号の小さいものから選択して同期通信に使用するものとしたが、該同期通信に使用するスロットを、スロット番号の大きいものから選択したり、端末間において重複選択されることを避けるためにランダムに選択したり、あるいは今まで使用された回数が少ないスロットを選択したり、通信回線状況による通信エラーが少ないスロットを選択するなど通信状況を考慮して選択するなど、その選択方法はどのようなものであってもよい。
【0172】
また、本実施の形態2では、前記スロット情報を、前記スロット情報通知パケット800に含めて各端末に送信するものとしたが、該スロット情報を、例えば、データパケット900等の、前記スロット情報通知パケット800以外のパケットに設定して各端末に送信することも可能である。このようにすれば、前記スロット情報通知パケット800を受信することができなかった端末が、該スロット情報通知パケット800以外の、該端末に頻繁に送受信される別のパケットを受信することで、前記スロット情報を収集することが可能になるため、端末間におけるスロット情報の不一致を確実に防ぐことができる効果が得られる。
【0173】
さらに、本実施の形態2の通信制御方法において送受されるデータパケット900やスロット情報通知パケット800などのパケット構成は、前述した構成要素に限られたものではなく、例えば、データを送信するたびに番号を付け、データ通信応答側でパケットの抜け落ちや順序制御を行うためのシーケンス番号や、データパケット900を分割結合するために必要なフラグメント番号、データ通信応答側でデータの誤りを検出するための誤り検出符号であるCRC符号(Cyclic Redundancy Check、巡回冗長検査)のようなEDC符号(Error Detecting Code)や、ハミング符号(Hamming Code)のような誤りを訂正するためのECC符号(Error Correcting Code、誤り訂正符号)などを通信状況や、本実施の形態2の通信制御装置に要求されるデータの伝送精度に応じて、付加情報として追加してもよい。
【0174】
また、本実施の形態2では、スロット使用状況を表すスロット情報として、自端末における使用スロットの情報を配信するものとしたが、該使用スロットの代わりに、前記スロット情報として、使用していない未使用スロットの情報を配信するものであってもよい。このように、前記スロット情報通知パケット800内に、スロット情報として使用スロットの情報あるいは未使用スロットの情報のいずれを記載してもよいため、この通知パケットを受信した端末においてこれらを区別する必要がある。例えば、通信ネットワークで、どちらを使用するかをあらかじめ取り決めておく方法や、前記スロット情報を含むパケットのパケット長を増やして別の領域を用意する方法、あるいは自端末使用スロット807、他端末使用スロット808のそれぞれの未使用ビット(例えば最上位ビット)を用いるなどの前記スロット情報通知パケット800に識別するための情報を設定する方法がある。
【0175】
(実施の形態3)
以下、本実施の形態3では、前記スロット情報通知パケット800内に、スロット情報として、各端末が使用していない未使用スロットを表示して配信する場合について説明する。また、本実施の形態3では、隠れ端末が存在するものとして説明する。
【0176】
図15は、本発明の実施の形態3における通信制御装置を意味する端末の配置例を表す図である。図15において、1501〜1504は、それぞれ端末I、端末J、端末K、端末Lという固有IDを持つ端末であり、前記端末I1501〜L1504が通信媒体である同一空間上に分布している状態を示している。そして、図15中の破線1505〜1508は、それぞれ端末I1501、端末J1502、端末K1503、端末L1504の通信可能範囲を示しており、前述した実施の形態2とは異なり、ここでは各端末が他のすべての端末と直接通信することが出来ず、各端末に対して隠れ端末が存在することを意味している。具体的には、端末I1501は、端末K1503、端末L1504と直接通信することができず、端末J1502は、端末L1504と直接通信することができず、端末K1503は端末I1501と直接通信することができず、端末L1504は、端末I1501、端末J1502と直接通信できない。
【0177】
本実施の形態3の各端末における、前記通信媒体へのアクセス制御方法や、同期スロットに関するパラメータや、送受される各パケット(スロット情報通知パケット800,データパケット900等)の構成や、各端末が備える通信制御装置の構成に関しては、前述した実施の形態2と同様である。
【0178】
ただし、本実施の形態3では、スロット情報通知パケット800中に、自他端末の未使用スロットを表示するものとする。よって、本実施の形態3で送受信されるスロット情報通知パケット800’は、図中の自端末使用スロットフィールド807、他端末使用スロットフィールド808の代わりに、それぞれ自端末未使用スロットフィールド807’、他端末未使用スロットフィールド808’が表示される。
【0179】
そして本実施の形態3では、スロット情報通知パケット800中に、未使用スロットが表示されていることを示すために、自端末未使用スロットフィールド807’、及び他端末未使用スロットフィールド808’の最上位ビットを“1”に設定することにする。なお、自端末、もしくは他端末の未使用スロットの表現方法は、各端末、各スロットの未使用状況がわかればどのようなものでもよく、ここで示された方法に限られたものではない。
【0180】
ただし、前記端末情報管理部1009では、各端末における自他端末の未使用スロットを管理するのではなく、前記実施の形態2と同様、各端末における自他端末の使用スロットを管理するものとする。このように、パケットへのスロット情報の表示方法を変えたとしても、装置1001内で管理する情報の表示方法を一致させておけば、前記実施の形態2で説明した空きスロット検出方法を利用できる効果がある。
【0181】
以下、図16を用いて、本実施の形態3の端末間の動作シーケンスを説明する。図16中、下方向に時間が経過するものとし、また、各端末によって通信が行われる場合は、送信元、送信先を左右方向の矢印で表現し、該左右方向の矢印と共に、送受信されるパケット名やイベント名を示している。
【0182】
(ステップS500) 各端末は、図13のステップS400と同様に、スロット情報通知パケットを互いに送受することで、時分割多重方式のアクセス制御を開始している。
【0183】
この各端末が同期通信を行っていない状態から、端末Iと端末J間で、同期スロットを用いて同期通信を開始したとする。以下、前記端末I,J間の動作シーケンスを説明する。
【0184】
この時点での両端末I,J内の端末情報管理部1009で管理されている複数端末すべてのスロット情報には、端末I,Jを含むすべての端末が同期スロットを使用していないため、スロット番号の表示はない。
【0185】
(ステップS501) 端末Iは、端末Jにデータ通信する際に使用する同期スロットを予約するために、空きスロットの検出を行う。
【0186】
空きスロットの検出は、全スロットから、端末Iが直接通信可能なすべての端末の自端末使用スロットを除去した後、隠れ端末が存在するかを判断する。本実施の形態3では、隠れ端末が存在するが、自端末を含め周囲の他端末が同期スロットを使用していないため、すべてのスロットが空いていると判断される。
【0187】
(ステップS502) 次に、端末Iは端末Jに対して、同期通信を要求するスロット通信確認要求パケットを送信する。ここでは、前記実施の形態2と同様、空いているスロットのうち、スロット番号の小さいものから選択して同期通信に使用するものとする。従って、端末Iは、スロット1を使用しての同期通信を要求するスロット1通信確認要求パケットを端末Jに送信する。
【0188】
(ステップS503) 前記スロット1通信確認要求パケットを受信した端末Jは、端末J内の端末情報管理部1009に保持された前記複数端末すべてのスロット情報を確認し、スロット1が空いているかどうかを判定する。この時点での端末J内の端末情報管理部1009で管理されている複数端末すべてのスロット情報には、スロット番号の表示はない。よって、端末Jはスロット1が空いていると判断し、スロット1を使用しての同期通信が可能であることを応答するスロット1通信確認応答パケットを返信し、端末J内の端末情報管理部1009に管理されている複数端末すべてのスロット情報のうち、端末I,Jそれぞれの自端末使用スロットにスロット1を表示する。
【0189】
(ステップS504) 前記スロット1通信確認応答パケットを受信した端末Iは、該端末I内の端末情報管理部1009に管理されている複数端末すべてのスロット情報のうち、端末Iの自端末使用スロットにスロット1を表示する更新管理を行なった後、スロット1を使用して端末Jとデータ通信を行う。
【0190】
(ステップS505〜S506) この後、例えば端末Jのスロット情報通知タイマー1008aが満了したとすると、端末Jは、スロット情報通知パケット800’を、端末Jの通信範囲1506内に存在する全端末(ここでは端末I,K)に送信する。このとき端末Jから送信されるスロット情報通知パケット800’は、パケット種別フィールド801が、“スロット通知パケットを示すID”、送信先端末IDフィールド802が、全端末を示す“ブロードキャスト端末ID”、送信元端末IDフィールド803が、“端末JのID”、スロット番号フィールド804が、非同期スロットを示す“スロット5”、周期フィールド805が、100msecを示す“100”、スロット数フィールド806が、“5”、自端末未使用スロット307’が、ビット1,2,3と最上位のビット15が“1”、その他のビットが“0”(“10000000 00001110”)、他端末未使用スロット308’が、ビット0,1,2,3,15が“1”、その他のビットが“0”(“10000000 00001111”)である。
【0191】
(ステップS507) 端末Jが送信した前記スロット情報通知パケット800’は、端末Jと直接通信可能な端末である端末I,Kに受信されるため、該端末I,Kは、前述したスロット情報通知パケット800’から情報を抽出し、各端末I,K内のスロット管理部1008及び端末情報管理部1009で管理されている情報を更新管理する。なお、スロット1を使用して端末Jと同期通信を行っている端末Iは、ステップS504においてすでに端末情報管理部509に新たな情報を更新管理済みなので、ここでは情報の更新管理を行なわない。端末Kは、端末Jから受信したスロット情報通知パケット800’から情報を抽出し、端末K内の端末情報管理部1009で管理されている複数端末すべてのスロット情報のうち、端末Jの自端末使用スロットに、スロット番号1を表示する。
【0192】
(ステップS508〜S509) そしてこの後、例えば端末Iのスロット情報通知タイマー1008aが満了したとすると、端末Iは、前述と同様のスロット情報通知パケット800’を全端末宛てに送信する。ここでは、端末Iと通信可能な端末である端末Jのみが、端末Iからのスロット情報通知パケット800’を受信する。しかし、該端末Jは、スロット1を使用して端末Iと同期通信を行っているため、端末J内部の端末情報管理部1009の更新は行わない。
【0193】
(ステップS510〜S512) さらにこの後、例えば同期通信を行っていない端末、例えば端末Kのスロット情報通知タイマー1008aが満了すると、端末Kは、スロット情報通知パケット800’を端末Kの通信範囲1507内に存在する全端末(ここでは端末J,L)に送信する。このとき端末Kから送信されるスロット情報通知パケット800’は、パケット種別フィールド801が、“スロット情報通知パケットを示すID”、送信先端末IDフィールド802が、全端末を示す“ブロードキャスト端末ID”、送信元端末IDフィールド803が、“端末KのID”、スロット番号フィールド804が、非同期スロットを示す“スロット5”、周期フィールド805が、100msecを示す“100”、スロット数フィールド806が“5”、自端末未使用スロットフィールド807’が、ビット0,1,2,3,15が“1”、それ以外のビットを“0”(“10000000 00001111”)、他端末未使用スロット308’が、ビット1,2,3,15が“1”、それ以外のビットが“0”(“10000000 00001110”)である。
【0194】
そして、前記端末Kからスロット情報通知パケット800’を受信した端末J,Lの内、スロット1を使用している端末J以外の端末(ここでは端末L)は、その内部の端末情報管理部1009で管理されている複数端末すべてのスロット情報のうち、端末Kの他端末使用スロットにスロット番号1を表示する。この表示により、端末K以外の他端末がスロット1を使用していることがわかるため、端末Lが端末Kと同期スロットを用いて通信を開始する端末が存在した場合、すくなくともスロット1を避け、他のスロットを選択することが可能になる。
【0195】
以上のように、本実施の形態3によれば、各端末が備える通信制御装置1001内に、スロット管理部1008と端末情報管理部1009とを有し、各自端末が予め設定された任意のタイミングで、自端末が使用している自端末スロットと、該自端末とは別の他端末が使用している他端末使用スロットとを含むスロット情報を発信すると共に、他端末より該スロット情報を受信した場合は、各自端末内の端末情報管理部1009の情報を更新して管理するようにしたので、制御局が存在しないネットワークにおいて、隠れ端末の影響を受けず、該ネットワーク内の複数の端末が同じスロットを重複使用してデータ通信をすることを防止でき、複数端末間の時分割多重接続を効率よく実現することができる。
【0196】
なお、本実施の形態3では、スロット情報通知パケット800’には、スロット情報として自他端末の未使用スロットを表示し、通信制御装置1001内の端末情報管理部1009では、各端末における自他端末の使用スロットを管理するものとしたが、該端末情報管理部1009において、各端末における自他端末の未使用スロットを管理する場合、該端末情報管理部の情報を用いた空きスロットの検出は、以下のようになる。
【0197】
まず、端末情報管理部1009で管理しているスロット情報に基づいて、直接通信可能な位置に存在する全ての端末が使用していないスロット、すなわち自端末未使用スロットに共通して記載されているスロットを検出する。
【0198】
次に、隠れ端末を検出し、隠れ端末が存在しないネットワークであれば、この時点で検出されたスロットを空きスロットとする。一方、隠れ端末が存在する通信ネットワークであれば、さらにデータ通信応答側の端末の、他端末未使用スロットに記載されたスロットを空きスロットとし、該他端末未使用スロットに記載がなければ空きスロットがないと判断する。
【0199】
また、隠れ端末が存在するか否かを判断することなく、データ通信開始側の端末情報管理部1009で管理する複数端末すべてのスロット情報に基づいて、該データ通信開始側端末と直接通信可能な位置に存在する全ての端末が使用していないスロット、すなわち自端末未使用スロット及び他端末未使用スロットすべてに表示されている共通スロットを検出し、この検出されたスロットを空きスロットとし、検出されなければ空きスロットがないと判断するようにしてもよい。
【0200】
前述した本実施の形態2あるいは3に係る通信制御方法は、プログラムで実現することも可能であるし、該プログラムを、中央制御部1004が読み取り可能な状態に記録した記録媒体として、通信制御装置1001から分離可能に構成することもできる。また、前記記録媒体に記録されたプログラムを、中央制御部1004が直接読み取ることが出来るように通信制御装置1001に装着、あるいは該通信制御装置1001のインターフェースを介して接続されたプログラム読み取り装置により読み取るように構成されてもよい。前記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto Optical)、DVD(Digital Versatile Disk)、CD−R(Compact Disk Recordable)等の光ディスクを含むディスク系、ICカード、メモリーカードのカード系、あるいはマスクROM(Read−Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、UV−EPROM(Ultra−Violet EPROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることが出来る。
【0201】
さらに、本実施の形態2あるいは3に係る通信制御方法によれば、同一の通信ネットワークであっても、同期通信が十分離れた位置で行われる場合は、同一のスロットを利用でき、スロットの有効利用が可能になる。ただし、各端末のスキャン動作によって、あるいは他端末より配信されるスロット情報通知パケット800,800’の受信によって、自端末が使用しているスロットが、他端末によって使用されていることが判断された場合(例えば端末が移動した場合)には、直ちに別の空きスロットを検出し、同一スロットが重複して使用されることを回避するようにする。
【0202】
さらに、本発明の実施の形態2あるいは3に係る通信制御方法によれば、直接通信可能な端末が使用しているスロットを、スロット情報通知パケット800,800’の他端末使用スロットに設定して周囲に通知する方法を取ったが、さらに周囲の端末が通知しているスロット情報通知パケット内の他端末の使用スロットを、図8のスロット情報通知パケットに、他端末の他端末の使用スロットとして追加するようにしてもよい。このようにすれば、使用されているスロット番号を広範囲に通知することが可能になるため、通信に影響のない範囲で、同一スロットが使用される可能性を少なくすることが可能である。
【0203】
さらに、本実施の形態2あるいは3に係る通信制御方法、通信制御装置、および通信制御プログラムによれば、通信ネットワークエリアの一部が他の通信ネットワークと重なっている場合において、もしくは制御局により隠れ端末が存在しない通信ネットワークであってもネットワークIDを導入することで複数の論理ネットワークを構成(例えば、パケットにネットワークIDを設け、同一の論理ネットワークで値を共有)している場合は、一般的に、端末は自端末が参加している通信ネットワーク以外の通信には関与しないが、このようなケースにおいても、本発明に係る通信制御方法、通信制御装置、および通信制御プログラムを用いることができ、この結果、他の通信ネットワーク間での帯域保証通信も、容易に実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0204】
本発明に係る通信システム、通信制御方法、通信制御装置、通信制御プログラムは、制御局の存在しない、もしくは存在しても通信媒体へのアクセス制御を行なわない無線ネットワークにおいてスループットを保証すると共に、各端末間における同期通信を確実に行うことができるので、家庭内ネットワークや、オフィス内ネットワーク等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0205】
【図1】本発明の実施の形態1による無線通信システムのネットワーク構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1による無線通信システムの各端末の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1による無線通信システムにおける、同期通信要求パケット及び同期通信応答パケットの構造を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1による無線通信システムでの時間同期情報によって確立されたスロットの概念図である。
【図5】本発明の実施の形態1による無線通信システムにおける、通信媒体へのアクセスタイミングに関する時間同期を確立するまでの手順を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態2による通信制御装置である端末の配置例を表す図である。
【図7】本発明の実施の形態2による時分割多重方式によるアクセス制御の周期の構成を表す図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係るスロット情報通知パケットの構成を表す図である。
【図9】本発明の実施の形態2によるデータパケットの構成例を表す図である。
【図10】本発明の実施の形態2による通信制御装置の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態2による通信制御方法の時分割多重アクセス方法を実現するためのフローチャートであり、図(a)は電源投入直後、あるいはリセット直後などの端末の初期動作を示すフローチャートであり、図(b)は、前記初期状態以外の端末の定常動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態2による通信制御方法の空きスロット検出動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態2による同期スロット獲得手順を表す図である。
【図14】本発明の実施の形態2による端末情報管理部で管理しているスロット情報を表す図であり、図(a)は全ての端末が同期通信を行っていない場合の各端末の端末情報管理部で管理しているスロット情報であり、図(b)は端末Fがスロット通信確認応答パケットを送信したときの端末Fの端末情報管理部で管理しているスロット情報であり、図(c)は端末Fがスロット通知動作したときの端末G,Hの端末情報管理部で管理しているスロット情報であり、図(d)は端末Eがスロット通知動作をしたときの端末G,Hの端末情報管理部で管理しているスロット情報であり、図(e)は端末Gがスロット通知動作をしたときの端末Hの端末情報管理部で管理しているスロット情報である。
【図15】本発明の実施の形態3による通信制御装置である端末の配置例を表す図。
【図16】本発明の実施の形態3による同期スロット獲得手順を表す図である。
【図17】従来の無線通信システムにおける、RTS及びCTSを用いたデータ伝送シーケンスを示す図である。
【図18】従来の通信方法におけるビーコンスロットと、データを受信するデータスロットの配置を示したフレーム周期の構成を示す図である。
【図19】従来の通信方法における各端末の受信スロットの位置を示す図である。
【符号の説明】
【0206】
101 端末A
102 端末B
103 端末C
104 端末D
105 端末Aの通信範囲
106 端末Bの通信範囲
107 端末Cの通信範囲
108 端末Dの通信範囲
201 上位レイヤーインターフェース
202 時間同期部
202a 時間同期周期タイマー
203 下位レイヤーインターフェース
204 送信処理部
205 通信監視部
206 受信処理部
301 送信先端末IDフィールド
302 送信元端末IDフィールド
303 時間同期周期フィールド
304 スロット時間フィールド
305 オフセットフィールド
306 スロット番号フィールド
307 予約フィールド
308 ステータスフィールド
309 パケット種別フィールド
310 同期通信要求パケット
320 同期通信応答パケット
601 端末E
602 端末F
603 端末G
604 端末H
605 通信範囲
800 スロット情報通知パケット
801 パケット種別フィールド
802 送信先端末IDフィールド
803 送信元端末IDフィールド
804 スロット番号通知フィールド
805 周期フィールド
806 スロット数フィールド
807 自端末使用スロットフィールド
808 他端末使用スロットフィールド
900 データパケット
901 パケット種別フィールド
902 送信先端末IDフィールド
903 送信元端末IDフィールド
904 スロット番号フィールド
905 ペイロード
1001 通信制御装置
1002 インターフェイス
1003 送受信バッファ
1004 中央制御部
1004a 通信制御部
1004b 空きスロット検出部
1005 パケット生成部
1006 パケット解析部
1007 通信部
1007a 送信部
1007b 受信部
1008 スロット管理部
1008a スロット情報通知タイマー
1008b スロットタイマー
1008c スロット番号管理カウンタ
1009 端末情報管理部
1501 端末I
1502 端末J
1503 端末K
1504 端末L
1505 端末Iの通信範囲
1506 端末Jの通信範囲
1507 端末Kの通信範囲
1508 端末Lの通信範囲




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013