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発明の名称 無線通信端末
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−6089(P2007−6089A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−183303(P2005−183303)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
発明者 齊藤 宗喜 / 川越 順治 / 池田 高直
要約 課題
無線通信端末主導でハンドオーバーを行うことが可能な無線通信端末を提供する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
ブルートゥースによる通信を行う無線通信端末であって、
通信接続中のアクセスポイントからの電波の状態を監視する電波状態監視手段と、
前記通信接続中のアクセスポイントとは別の複数のアクセスポイントのステータスを取得するステータス問合手段と、
前記ステータス問合手段にて取得したそれぞれのアクセスポイントのステータスを記憶するステータス記憶手段と、
前記電波状態監視手段にて監視中の電波の状態が所定の閾値より劣化した場合に、前記ステータス記憶手段に記憶されたそれぞれのアクセスポイントのステータスに基づいて、切替先のアクセスポイントを決定するアクセスポイント決定手段と、
前記アクセスポイント決定手段にて決定されたアクセスポイントに接続を切り替える接続切替手段と、
を備えたことを特徴とする無線通信端末。
【請求項2】
前記ステータス問合手段は、前記複数のアクセスポイントに随時ステータスの問合せを行うことを特徴とする請求項1に記載の無線通信端末。
【請求項3】
ブルートゥースによる通信を行う無線通信端末であって、
複数のアクセスポイントに接続する複数接続手段と、
前記複数のアクセスポイントのそれぞれのステータスを取得するステータス問合手段と、
前記ステータス問合手段にて取得したそれぞれのアクセスポイントのステータスを記憶するステータス記憶手段と、
前記ステータス記憶手段に記憶されたそれぞれのアクセスポイントのステータスに基づいて、通信を経由するアクセスポイントを決定するアクセスポイント決定手段と、
前記アクセスポイント決定手段にて決定されたアクセスポイントを経由して通信を行う通信手段と、
を備えたことを特徴とする無線通信端末。
【請求項4】
前記ステータス問合手段は、前記複数のアクセスポイントに随時ステータスの問合せを行うことを特徴とする請求項3に記載の無線通信端末。
【請求項5】
前記複数接続手段にて接続された複数のアクセスポイントを、ステータスに応じて、アクティブモードで接続するアクセスポイントと低消費電力モードで接続するアクセスポイントとに分けることを特徴とする請求項3に記載の無線通信端末。
【請求項6】
ブルートゥースによる通信を行う無線通信端末であって、
複数のアクセスポイントをグループ分けした情報を記憶したアクセスポイント情報記憶手段と、
通信接続中のアクセスポイントからの電波の状態を監視する電波状態監視手段と、
前記通信接続中のアクセスポイントとは別の複数のアクセスポイントのステータスを取得するステータス問合手段と、
前記ステータス問合手段にて取得したそれぞれのアクセスポイントのステータスを記憶するステータス記憶手段と、
前記電波状態監視手段にて監視中の電波の状態が所定の閾値より劣化した場合に、通信接続中のアクセスポイントと同じグループに属するアクセスポイントを前記アクセスポイント情報記憶手段から読み出し、読み出したアクセスポイントの中から、前記ステータス記憶手段に記憶されたそれぞれのアクセスポイントのステータスに基づいて、切替先のアクセスポイントを決定するアクセスポイント決定手段と、
前記アクセスポイント決定手段にて決定されたアクセスポイントに接続を切り替える接続切替手段と、
を備えたことを特徴とする無線通信端末。
【請求項7】
ブルートゥースによる通信を行う無線通信端末であって、
複数のアクセスポイントのステータスを取得するステータス問合手段と、
前記ステータス問合手段にて取得したそれぞれのアクセスポイントのステータスを記憶するステータス記憶手段と、
前記ステータス記憶手段に記憶されたそれぞれのアクセスポイントのステータスに基づいて、通信接続するアクセスポイントを決定するアクセスポイント決定手段と、
を備えたことを特徴とする無線通信端末。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブルートゥース通信機能を有する無線通信端末の回線切替方式に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、近距離無線データ通信手段としてブルートゥースが知られている。ブルートゥースは、本来、オフィス機器相互間や利用者の周辺などの狭い範囲での通信を目的としたものであるため、機器が半静止状態であることを前提とした通信手段である。機器が無線ゾーンをまたがって移動する場合には、ゾーンの境界で通信が遮断されてしまい、移動しながらの連続的な通信には適していない。
【0003】
このような問題点を解決する方式として、複数の無線アクセスエージェント間でハンドオーバーを可能にする技術が特許文献1に開示されている。特許文献1に記載された情報提供システムは、情報センタと、複数の無線アクセスエージェントと、移動機とを備えている。この構成により、無線アクセスエージェント間の切替えを行う方法について説明する。
【0004】
最初に、移動機は、一の無線アクセスエージェントを通じて情報センタと通信している。この状態で、他の無線アクセスエージェントが移動機を検出すると、他の無線アクセスエージェントが移動機とのコネクションを設定する。移動機は、2つの無線アクセスエージェントからの受信レベルを監視し、移動先の無線アクセスエージェントの受信レベルが上回ったことを検出すると、移動機はハンドオーバー要求信号を情報センタに送信する。移動機は、情報センタからハンドオーバー要求応答を受信すると、移動先の無線アクセスエージェントとのコネクションに切り替える。
【特許文献1】特開2003−163955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された情報提供システムには、以下のような問題点があった。すなわち、移動機が、無線アクセスエージェントを経由して情報センタにハンドオーバー要求信号を送信し、ハンドオーバー要求応答を受信する方式を採用しているので、通信状態が悪いときにはハンドオーバー要求信号、ハンドオーバー要求応答が破断するおそれがあり、ハンドオーバーできない可能性がある。
【0006】
また、情報センタがハンドオーバーを管理するシステムなので、移動機が増えた場合には、情報センタの処理負担が増加し、情報センタ本来の機能に影響を及ぼす可能性がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記背景に鑑み、情報センタを利用しないでハンドオーバーを行うことが可能な無線通信端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の無線通信端末は、ブルートゥースによる通信を行う無線通信端末であって、通信接続中のアクセスポイントからの電波の状態を監視する電波状態監視手段と、前記通信接続中のアクセスポイントとは別の複数のアクセスポイントのステータスを取得するステータス問合手段と、前記ステータス問合手段にて取得したそれぞれのアクセスポイントのステータスを記憶するステータス記憶手段と、前記電波状態監視手段にて監視中の電波の状態が所定の閾値より劣化した場合に、前記ステータス記憶手段に記憶されたそれぞれのアクセスポイントのステータスに基づいて、切替先のアクセスポイントを決定するアクセスポイント決定手段と、前記アクセスポイント決定手段にて決定されたアクセスポイントに接続を切り替える接続切替手段とを備えた構成を有する。
【0009】
この構成により、通信接続中のアクセスポイントとは別の複数のアクセスポイントのステータスをステータス記憶手段に記憶しておくので、通信接続していない複数のアクセスポイントのステータスを把握することができる。通信接続中のアクセスポイントからの電波の状態が所定の閾値より劣化した場合にステータス記憶手段に記憶したステータスの情報に基づいて、切替先のアクセスポイントを決定するので、適切なアクセスポイントへ通信接続を切り替えることができる。また、無線通信端末がアクセスポイントのステータスに基づいて切替先を決定する構成により、無線通信端末主導で切替制御を行える。これにより、アクセスポイントから先の通信状態にかかわらず切替処理を行えると共に、切替処理の負担を各無線通信端末に分散できる。
【0010】
本発明の無線通信端末において、前記ステータス問合手段は、前記複数のアクセスポイントに随時ステータスの問合せを行う構成を有する。
【0011】
この構成により、ステータス記憶手段に記憶する複数のアクセスポイントの情報を随時更新することができる。
【0012】
本発明の別の態様の無線通信端末は、ブルートゥースによる通信を行う無線通信端末であって、複数のアクセスポイントに接続する複数接続手段と、前記複数のアクセスポイントのそれぞれのステータスを取得するステータス問合手段と、前記ステータス問合手段にて取得したそれぞれのアクセスポイントのステータスを記憶するステータス記憶手段と、前記ステータス記憶手段に記憶されたそれぞれのアクセスポイントのステータスに基づいて、通信を経由するアクセスポイントを決定するアクセスポイント決定手段と、前記アクセスポイント決定手段にて決定されたアクセスポイントを経由して通信を行う通信手段とを備えた構成を有する。
【0013】
この構成により、複数のアクセスポイントとの通信接続を確立し、それぞれのアクセスポイントのステータスをステータス記憶手段に記憶しておくので、複数のアクセスポイントのステータスを把握することができる。ステータス記憶手段に記憶したステータスの情報に基づいて、通信を経由するアクセスポイントを決定するので、適切なアクセスポイントを経由して通信することができると共に、アクセスポイントの切替えに要する時間を短縮できる。また、無線通信端末がアクセスポイントのステータスに基づいて通信の経由先を決定する構成により、無線通信端末主導で切替制御を行える。これにより、アクセスポイントから先の通信状態にかかわらず切替処理を行えると共に、切替処理の負担を各無線通信端末に分散できる。
【0014】
本発明の無線通信端末において、前記ステータス問合手段は、前記複数のアクセスポイントに随時ステータスの問合せを行う構成を有する。
【0015】
この構成により、ステータス記憶手段に記憶する複数のアクセスポイントの情報を随時更新できる。
【0016】
本発明の無線通信端末は、前記複数接続手段にて接続された複数のアクセスポイントを、ステータスに応じて、アクティブモードで接続するアクセスポイントと低消費電力モードで接続するアクセスポイントとに分ける構成を有する。
【0017】
この構成により、無線通信端末およびアクセスポイントの接続の負荷を軽減できる。
【0018】
本発明の別の態様に係る無線通信端末は、ブルートゥースによる通信を行う無線通信端末であって、複数のアクセスポイントをグループ分けした情報を記憶したアクセスポイント情報記憶手段と、通信接続中のアクセスポイントからの電波の状態を監視する電波状態監視手段と、前記通信接続中のアクセスポイントとは別の複数のアクセスポイントのステータスを取得するステータス問合手段と、前記ステータス問合手段にて取得したそれぞれのアクセスポイントのステータスを記憶するステータス記憶手段と、前記電波状態監視手段にて監視中の電波の状態が所定の閾値より劣化した場合に、通信接続中のアクセスポイントと同じグループに属するアクセスポイントを前記アクセスポイント情報記憶手段から読み出し、読み出したアクセスポイントの中から、前記ステータス記憶手段に記憶されたそれぞれのアクセスポイントのステータスに基づいて、切替先のアクセスポイントを決定するアクセスポイント決定手段と、前記アクセスポイント決定手段にて決定されたアクセスポイントに接続を切り替える接続切替手段とを備えた構成を有する。
【0019】
この構成により、あらかじめグループ分けされたアクセスポイントの中から、切替先のアクセスポイントを決定できる。切替対象となり得るアクセスポイントをグループ化しておくことにより、切替先として決定される可能性のないアクセスポイントについては、ステータスを取得しない構成とすることができ、ステータス取得の処理を軽減できる。また、無線通信端末がアクセスポイントのステータスに基づいて切替先を決定する構成により、無線通信端末主導で切替制御を行える。これにより、アクセスポイントから先の通信状態にかかわらず切替処理を行えると共に、切替処理の負担を各無線通信端末に分散できる。
【0020】
本発明の別の態様に係る無線通信端末は、ブルートゥースによる通信を行う無線通信端末であって、複数のアクセスポイントのステータスを取得するステータス問合手段と、前記ステータス問合手段にて取得したそれぞれのアクセスポイントのステータスを記憶するステータス記憶手段と、前記ステータス記憶手段に記憶されたそれぞれのアクセスポイントのステータスに基づいて、通信接続するアクセスポイントを決定するアクセスポイント決定手段とを備えた構成を有する。
【0021】
この構成により、複数のアクセスポイントのステータスをステータス記憶手段に記憶しておくので、複数のアクセスポイントのステータスを把握することができる。ステータス記憶手段に記憶したステータスの情報に基づいて、通信接続先のアクセスポイントを決定するので、適切なアクセスポイントに通信接続することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、無線通信端末が、複数のアクセスポイントのステータスに基づいてアクセスポイントの切替先を決定するので、無線通信端末主導で切替制御を行うことができるというすぐれた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態に係る無線通信端末について図面を用いて説明する。
【0024】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る無線通信端末10の構成を示す図である。無線通信端末10は、ブルートゥースによる通信を行う機能を有する端末である。本実施の形態の無線通信端末10の説明に先立って、無線通信端末10が適用される無線通信システム1について説明する。
【0025】
図2は、無線通信端末10が適用される無線通信システム1の構成を示す図である。無線通信システム1は、無線通信端末10の通信相手となる通信相手端末14と、無線通信端末10と通信相手端末14との通信を中継するブルートゥースのアクセスポイント(以下、「AP」という)12a〜12gを備えている。本明細書では、AP12a〜12gを総称してAP12という。
【0026】
無線通信端末10は、ブルートゥースの通信範囲内にあるAP12a〜12dと通信を行うことが可能である。図2では、無線通信端末10は、AP12a〜12dと通信する例を示している。本実施の形態では、無線通信端末10は、AP12cと通信接続し、AP12a,12b,12cのステータスの一部である電波状態や各種情報を取得している。
【0027】
図1に戻って、無線通信端末10の構成について説明する。図1に示すように、無線通信端末10は、接続中のAP12cからの電波の状態を監視する電波状態監視部20と、他のAP12a,12b,12dのステータスを監視するステータス問合部22と、ステータス問合部22によって取得したステータスの情報を記憶するステータスリスト記憶部24と、ステータスリスト記憶部24に記憶されたデータに基づいて切替先のAP12を決定するAP決定部26と、AP決定部26での決定に基づいて通信接続先を切り替える通信制御部28とを備えている。図2では、AP12を7台示しているが、設置台数の制限はない。
【0028】
図3は、ステータスリスト記憶部24に記憶されるステータスの一部である通信状態のデータの例を示す図である。ステータスリスト記憶部24は、無線通信端末10が7個のAP12のステータスの情報を記憶した例を示している。ステータスリスト記憶部24に記憶されるデータは、「BDアドレス」、「接続状態」、「RSSI」、「Link Quality」、「接続負荷」である。
【0029】
「BDアドレス」は、ブルートゥースのデバイスアドレスであり、これによりAP12が特定される。「接続状態」は、「BDアドレス」によって特定されたAP12と接続されているか否かを示すデータである。この例では、BDアドレス「0000ABC10001」のAP12と接続されている。「RSSI」は、AP12からの電波の電界強度を示すデータである。値が大きくなるほど電界強度が強いことを示す。「Link Quality」は、AP12と端末の間の回線品質を示すデータである。値が大きくなるほど回線品質が良いことを示す。「接続負荷」は、AP12に接続されたスレーブの台数を示すデータである。
【0030】
「RSSI」「Link Quality」「接続負荷」のデータは、時々刻々と変化する。無線通信端末10は、随時、それぞれのAP12に最新の状態を問い合わせ、得られた結果をステータスリスト記憶部24に更新する。なお、ステータスの取得タイミングは、定期的でもよいし、ランダムでもよい。また、ユーザが取得タイミングを任意に設定する構成としてもよい。
【0031】
また、ステータスリスト記憶部24は、「順位」のデータを有している。順位は、複数のAP12のうち、接続の優先度を示すデータである。本実施の形態では、RSSIの値に基づいて順位を決定する。すなわち、RSSIの値が大きい方から順に高い優先度を設定する。RSSIの値が同じAP12が存在する場合には、Link Qualityに基づいて順位を決定する。RSSI、Link Qualityが共に同じ値の場合には、接続負荷に基づいて順位を決定する。
【0032】
次に、本実施の形態の無線通信端末10の動作について説明する。図4は、無線通信端末10のメインフローを示す図である。まず、無線通信端末10のアプリケーションが起動されると、無線通信端末10は、AP12の通信回線制御を開始する(S10)。次に、無線通信端末10は、各種のアプリケーション処理を行うと共に(S12)、無線通信端末10が移動したときの通信回線制御を行う(S14)。無線通信端末10は、回線制御が終了するまで(S16)、アプリケーション処理(S12)と通信回線制御(S14)を並行して行う。アプリケーション処理は、例えば動画配信を受ける場合には、無線通信端末10は、動画表示のアプリケーション処理を行う。次に、通信回線制御(S14)における無線通信端末10の詳細な動作について説明する。
【0033】
図5は、無線通信端末10が周辺にあるAP12にステータスを問い合わせて、その結果に基づいてステータスを記憶する動作を示す図である。まず、無線通信端末10は、周辺にあるAP12を検索する(S20)。無線通信端末10は、ブルートゥースのプロトコルで規定されるインクワイアリを用いて、AP12を検索する。
【0034】
次に、無線通信端末10は、検索されたAP12のステータスを取得する(S22)。具体的には、無線通信端末10は、ステータス問合部22によって、AP12にステータスの問合せを行い、AP12から問合応答を受信する。なお、AP12への問合せの接続が失敗した場合には、問合せをリトライする。ここで、接続失敗か否かを判断するタイムアウト時間、接続リトライ回数、接続リトライ間隔などは、ユーザが任意に設定することができる。
【0035】
AP12から問合応答を受信すると、無線通信端末10は、受信した問合応答からAP12のステータスを読み出し、ステータスリスト記憶部24に記憶しておく(S24)。無線通信端末10は、以上の動作を随時行うことにより、周辺にあるAP12のステータスをアップデートして、ステータスリスト記憶部24に記憶しておく。
【0036】
図6は、無線通信端末10がAP12を切り替える動作を示す図である。まず、無線通信端末10は、いずれかのAP12と通信回線接続中か否かを判定する(S30)。この判定により、通信回線接続中と判定された場合には(S30でYES)、接続中のAP12のステータスの情報を取得する(S32)。無線通信端末10は、取得したステータスが通信を継続するのに適切なステータスであるか否かを判定する(S34)。例えば、無線通信端末10は、接続中のAP12からの電波の状態があらかじめ設定された閾値を上回っている場合にはステータスOKと判定し、閾値以下である場合にはステータスNGと判定する。ステータスOKと判定された場合には(S34でYES)、無線通信端末10は、通信回線接続中か否かの判定(S30)に移行する。
【0037】
接続中のAP12のステータスがNGの場合には(S34でNO)、無線通信端末10はステータスリスト記憶部24から他のAP12のステータスのリストを読み出す(S36)。そして、ステータスの情報をAP決定部26に渡し、AP決定部26は、ステータスのリストに基づいて通信の切替先のAP12を決定する(S38)。そして、無線通信端末10の通信制御部28は、決定された切替先のAP12に通信を切り替える(S40)。以上の動作により、接続中のAP12のステータスが良くない場合には、ステータスの良いAP12へと切替えることができる。また、図6に示されるように、通信回線接続を行っていない場合(S30でNO)、すなわち、無線通信端末10が最初に通信を開始する場合にも、ステータスのリストに基づいて通信接続先のAP12を決定することができる(S36〜S40)。以上、第1の実施の形態の無線通信端末10について説明した。
【0038】
本実施の形態の無線通信端末10は、通信接続中のAP12とは別の複数のAP12のステータスをステータスリスト記憶部24に記憶しておくので、通信接続中以外の複数のAP12のステータスを把握することができる。通信接続中のAP12からの電波状態が所定の閾値より劣化した場合にステータスリスト記憶部24に記憶したステータスのデータに基づいて、切替先のアクセスポイントAP12を決定するので、適切なアクセスポイントAP12へ通信接続を切り替えることができる。
【0039】
また、本実施の形態の無線通信端末10は、AP12のステータスに基づいて切替先を決定するので、無線通信端末10主導で切替制御を行える。これにより、AP12と通信相手端末14との間の通信状態にかかわらず切替処理を行えると共に、切替処理の負担を複数の無線通信端末10に分散できる。
【0040】
上記した第1の実施の形態では、無線通信端末10は、AP12cと接続し、通信接続していないAP12a,12b,12dのステータスを随時取得しているが、通信範囲内にある全AP12a〜12dと通信接続し、その中から通信を経由するAP12を決定する構成としてもよい。この構成により、通信を経由するAP12を切り替えるときに、切替先のAP12へ接続し直さなくてもよいので、AP12の切替えをスムーズに行うことができる。この場合、ステータスの良いAP12と接続し、ステータスの良くないAP12を低消費電力モードで接続することが好ましい。これにより、無線通信端末10およびAP12の接続負荷を低減できる。
【0041】
(第2の実施の形態)
図7は、第2の実施の形態の無線通信端末10の構成を示す図である。第2の実施の形態の無線通信端末10は、第1の実施の形態の無線通信端末10と基本的な構成は同じであるが、アクセスポイント情報記憶部(以下、「AP情報記憶部」という)30を備える点と、ステータスリスト記憶部24にリモートホストネームが記憶されている点が異なる。
【0042】
図8は、第2の実施の形態において、ステータスリスト記憶部24に記憶されるステータスの一部であるデータの例を示す図である。ステータスリスト記憶部24には、第1の実施の形態におけるステータスのデータに加えて、「リモートホストネーム」のデータが記憶されている。リモートホストネームは、AP12に付された名称である。リモートホストネームが付されることにより、メンテナンス等において、容易にアクセスポイントを特定できる。
【0043】
図9は、AP情報記憶部30に記憶されたデータの例を示す図である。AP情報記憶部30には、複数のAP12をグループ分けした情報が記憶されている。AP12のグループ分けは、例えば、AP12のロケーションに応じて行われる。本実施の形態では、建物の1階にあるAP12をAグループと2階にあるAP12をBグループとしている。AP情報記憶部30のグループは、ユーザの設定に基づいて更新される。例えば、AP12の増設や変更などがあった場合には、ユーザの設定により更新する。
【0044】
以上のように構成された第2の実施の形態の無線通信端末10によるAP12の切替えの動作について説明する。AP12の切替えの基本的な動作は、第1の実施の形態と同じであるが、切替先のAP12の決定方法が異なる。
【0045】
本実施の形態では、通信接続中のAP12の電波状態が劣化した場合に、通信接続中のAP12と同じグループに属するAP12を、AP情報記憶部30から読み出す。図8に示す例では、無線通信端末10は、リモートホストネーム「AP1」のAP12と接続されている。図9に示すAP情報記憶部30を参照すると「AP1」はグループAに属するので、AP決定部26はグループAに属する「AP2」「AP4」を読み出す。そして、読み出されたAP12の中から、ステータスが最も良いAP12を切替先として決定する。
【0046】
第2の実施の形態の無線通信端末10では、同一グループの中から切替先のAP12を決定するので、同じロケーションにあるAP12のみが切替先の候補となる。すなわち、異なるロケーションにあるAP12のステータスを確認する必要がないので、切替先のAP12の決定時の処理負担を軽減できる。
【0047】
また、第2の実施の形態の無線通信端末10は、第1の実施の形態の無線通信端末10と同様に、無線通信端末10の主導で通信切替えを行えるという効果を有する。
【0048】
なお、第2の実施の形態において、通信接続中のAP12と同じグループに属するAP12のステータスのみを随時取得する構成としてもよい。これにより、ステータスの問合せ処理を軽減することができる。
【0049】
以上、本発明の無線通信端末について、実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
【0050】
上記した実施の形態において、図3および図8にステータスリスト記憶部24に記憶されるデータの例を示したが、ステータスリスト記憶部に記憶されるデータは、上記したデータに限定されない。例えば、AP12への問合せの時間間隔や休止時間を記憶してもよい。また、例えば、通信によって行われているデータのダウンロードやアップロードの完了率や、データ種別などのアプリケーションの情報も記憶してもよい。これにより、通信中の処理が完了する時刻を予測できるので、切替先のAP12の決定に利用できる。
【0051】
また、上記した実施の形態においては、「RSSI」「Link Quality」「接続負荷」の順に数値を判断することで切替先のAP12の優先順位を決定しているが、切替先のAP12の優先順位の決定方法は、他の方法を用いてもよい。例えば、「RSSI」「Link Quality」「接続負荷」のそれぞれに重み係数を設定し、それぞれの数値に重み係数を加重して総合スコアを計算し、総合スコアに基づいて優先順位を決定してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0052】
以上説明したように、本発明は、無線通信端末主導で切替制御を行って切替処理の負担を各無線通信端末に分散できるというすぐれた効果を有し、ブルートゥース通信機能を有する無線通信端末の回線切替方式等に適している。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】第1の実施の形態の無線通信端末の構成を示す図
【図2】無線通信端末が適用される無線通信システムの構成を示す図
【図3】ステータスリスト記憶部に記憶されたデータの例を示す図
【図4】第1の実施の形態の無線通信端末の動作を示す図
【図5】第1の実施の形態の無線通信端末がステータスリストを生成する動作を示す図
【図6】第1の実施の形態の無線通信端末によるアクセスポイントの切替え動作を示す図
【図7】第2の実施の形態の無線通信端末の構成を示す図
【図8】ステータスリスト記憶部に記憶されたデータの例を示す図
【図9】アクセスポイント情報記憶部に記憶されたデータの例を示す図
【符号の説明】
【0054】
1 無線通信システム
10 無線通信端末
12 アクセスポイント
14 リモートホスト
20 電波状態監視部
22 ステータス問合部
24 ステータスリスト記憶部
26 アクセスポイント決定部
28 通信制御部
30 アクセスポイント情報記憶部





 

 


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