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発明の名称 光ディスク録方法および光ディスク装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−4864(P2007−4864A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181957(P2005−181957)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 大久保 修実
要約 課題
光ディスクに既に記録されている記録マーク位置に起因する上書き記録の際に発生する不具合を回避することができ、上書き記録品質の向上や光ディスク記録耐用回数の向上などが可能な光ディスク記録方法および光ディスク装置を提供することを目的とする。

解決手段
本発明の光ディスク記録方法は、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク202の位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク203の位置を決定することを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
光ディスクの上書き記録方法であって、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定し、前記測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することを特徴とする光ディスク記録方法。
【請求項2】
前記上書き記録マーク位置は、前記既に記録されている記録マーク位置と略同一位置になるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録方法。
【請求項3】
前記上書き記録マーク位置は、前記既に記録されている記録マーク位置に対して、前記光ディスクの半径方向に一定距離変位した位置になるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録方法。
【請求項4】
前記一定距離の変位における変位量は、使用する光ディスクのトラック幅の3〜8%であることを特徴とする請求項3に記載の光ディスク記録方法。
【請求項5】
前記一定距離の変位における変位方向は、記録する毎にランダムに切り替えられることを特徴とする請求項1、3、4のいずれか1項に記載の光ディスク記録方法。
【請求項6】
前記上書き記録マークの中心位置と、前記上書き記録マークが記録されるトラックのトラック中心線との光ディスク半径方向における変位量は、使用する光ディスクのトラック幅の25%以内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク記録方法。
【請求項7】
前記既に記録されている記録マーク位置を検知する測定は、同一トラックにおいて3箇所以上7箇所以下で行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク記録方法。
【請求項8】
前記既に記録されている記録マーク位置を検知する測定は、RF信号の振幅を利用して行われることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ディスク記録方法。
【請求項9】
前記既に記録されている記録マーク位置を測定する際に移動させるビームスポットの移動範囲は、前記上書き記録マークが記録されるトラックのトラック中心線に対して、使用している光ディスクのトラック幅の25%以内であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ディスク記録方法。
【請求項10】
光ディスクに上書き記録を行う光ディスク装置であって、
光ディスクを回転させる回転駆動手段と、前記光ディスクに情報の記録を行う光ピックアップと、前記光ディスクからの反射光を受光する受光手段と、前記受光手段で受光した信号を基にトラッキングエラー信号とRF信号を生成するアナログ信号生成手段と、前記トラッキングエラー信号からレンズ位置信号を生成するサーボ信号生成手段と、前記レンズ位置信号に基づき前記光ピックアップのレンズ位置を調整するモータドライブ手段と、前記RF信号振幅を測定するA/Dコンバータと、前記光ディスクに対して上書き記録制御を行う制御部を備え、
前記制御部は、前記上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定し、前記測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項11】
前記制御部は、上書き記録において、前記上書き記録マーク位置が、前記既に記録されている記録マーク位置と略同一位置になるように制御することを特徴とする請求項10に記載の光ディスク装置。
【請求項12】
前記制御部は、上書き記録において、前記上書き記録マーク位置が、前記既に記録されている記録マーク位置に対して、前記光ディスクの半径方向に一定距離変位した位置になるように制御することを特徴とする請求項10に記載の光ディスク装置。
【請求項13】
光ディスクの上書き記録方法であって、上書き記録を行う際の環境温度を加味して、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することを特徴とする光ディスク記録方法。
【請求項14】
前記環境温度を加味する方法は、上書き記録を行う直前に、光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定することであることを特徴とする請求項13に記載の光ディスク記録方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ピックアップにより情報の記録を行なう光ディスク記録方法および光ディスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスク装置は、各方面への応用と高性能化への開発が活発に行われている。特に最近では、光ディスク装置の高密度記録対応が行われ、光ディスクの上書き記録品質や光ディスクの記録耐用回数の向上が要求されるようになってきている。
【0003】
ここで、従来の光ディスク装置における光ピックアップ制御系の構成について、図を用いて説明する。
【0004】
図7は従来の光ディスク装置における光ピックアップ制御部のブロック図である。図7において、1はレーザダイオード、2は光ピックアップ、3は受光手段、4はフォトダイオード、5はモータドライブ手段、6はレーザドライブ手段、7はサーボ信号生成手段、8はアナログ信号生成手段、9は記録パターン生成手段、10はレーザパワー制御手段、11はA/Dコンバータ、12はCPU、13はROM、14はRAM、101は光ディスク、102はスピンドルモータである。
【0005】
以上のように構成された従来の技術における光ピックアップ制御系の動作について説明する。
【0006】
4は光ディスク101に対して記録または再生の少なくとも一方を行うレーザを出射するレーザダイオード1が設けられた光ピックアップであり、102は回転駆動手段であるスピンドルモータである。
【0007】
レーザダイオード1は、レーザダイオード1に電流を供給するレーザドライブ手段6により駆動され、レーザドライブ手段6は、レーザドライブ手段6の出力電流のタイミングとレーザパワーの発光パターンを制御する記録パターン生成手段9と、レーザドライブ手段6の出力電流を制御するための電圧を与えるレーザパワー制御手段10により制御される。記録パターン生成手段9とレーザパワー制御手段10はそれぞれCPU12と接続されており、光ピックアップ2を制御するための信号の送受信を行なっている。
【0008】
一方、レーザダイオード1から出射されたレーザ光は光ピックアップ2を通り、屈折、集光、回折され、光ディスク101に到達する。光ディスク101に到達したレーザ光は反射され、再度光ピックアップ2を通り、受光手段3に到達する。受光手段3では、光ディスク101からの反射光を受光して電気信号に変換する。変換された電気信号はアナログ信号生成手段8に送られ、ここでトラッキングエラー信号やRF信号などのアナログ信号が生成され、A/Dコンバータ11とCPU12に送られる。
【0009】
A/Dコンバータ11では、アナログ信号のうちトラッキングエラー信号を基に光ディスク101の所望のトラックに対するトラッキングずれが検知され、その情報がCPU12に送られる。CPU12ではROM13の格納部にあらかじめ格納されたパラメータを利用して、トラッキングエラー信号に加えられるオフセット量が決定される。このオフセット量を加えたトラッキングエラー信号を用いて、サーボ信号生成手段7で光ピックアップ2の移動やレンズの上下、左右の移動を調整するアクチュエータのドライブ信号が作られ、その信号がモータドライブ手段5に送られて、光ピックアップ2のレンズが常にトラックの中心にあるように制御されている。このような制御を行なうことにより、光ディスク101の半径方向に対するずれを軽減している。
【0010】
また、レーザダイオード1から出射されたレーザ光の一部は、フォトダイオード4に受光され電気信号に変換され、レーザパワー制御手段10に送られ、レーザパワー制御手段10のフィードバックに用いられる。
【0011】
この分野に関する先行技術の一例として、多サイクルの記録消去が繰り返し安定な記録を行うことが可能な光ディスク装置及び光ディスク記録方法が特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開平5−101389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
図8、図9は、従来の光ディスクに既に記録されている記録マーク位置とそれを上書きする上書き記録マーク位置の関係を示す図である。図8は既に記録されている記録マークがトラック中心線の位置に対してずれており、上書き記録が光ディスクのトラック中心線近傍になされた様子を示す図である。また、図9の上図は繰り返し行われる上書き記録が光ディスクのトラック中心近傍に集中している様子を示す図であり、図9の下図は上図に対応した記録パワーの強度分布を示したものである。図8、図9において、201はトラック中心線、202は既に記録されていた記録マーク、203は上書き記録マーク、204はトラック幅である。
【0013】
図8に示す従来の動作では、書き換え型の光ディスク101に上書き記録をする際に、環境温度などの要因により、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置が光ディスク101のトラック中心線201に対してずれた状態で記録が行われている場合、そのまま光ディスク101のトラック中心線201を目標としたトラッキング制御により上書き記録を行うと、上書き記録により書き換えられるべき既に記録されている記録マーク202の書き換え残りが大きくなり、場合によっては上書き記録品質が劣化することがあった。
【0014】
ここで、環境温度の要因により光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置が光ディスク101のトラック中心線201に対してずれる理由を以下に記す。例えば、使用する環境温度を0℃〜40℃と設定した場合、通常その中央値である20℃を設計基準温度として設計が行われる。ところが、光ピックアップ2や光ピックアップ2から検出した検出信号を増幅するアンプなどの電気素子においては、使用する環境温度と設計基準温度との温度差によりその定数が変化してしまい、トラッキングエラー信号を精度良く生成することができなくなる。そのため、そのトラッキングエラー信号を用いたトラッキング制御では、既に記録されている記録マーク202の位置が光ディスク101のトラック中心線201に対してずれることになる。
【0015】
また、図9に示す従来の動作では、図9の上図に示すように、光ディスク101のトラック中心線201を目標としたトラッキング制御による上書き記録が行なわれ、書き換え型の光ディスク101に上書き記録する際に、環境温度のなどの影響を受けない場合、図9の下図に示すように、光ディスク101のトラック中心線201近傍はデータの書き換えで同じ部分が何度も繰り返し使用されることになり、上書き記録の際にかかる記録パワーの集中により光ディスク101のトラック中心線201近傍の劣化が大きくなっていた。
【0016】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、光ディスクに既に記録されている記録マーク位置に起因する上書き記録の際に発生する不具合を回避することができ、上書き記録品質の向上や光ディスク記録耐用回数の向上などが可能な光ディスク記録方法および光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、光ディスクの上書き記録方法であって、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することを特徴とする光ディスク記録方法である。
【0018】
また、光ディスクに上書き記録を行う光ディスク装置であって、光ディスクを回転させる回転駆動手段と、光ディスクに情報の記録を行う光ピックアップと、光ディスクからの反射光を受光する受光手段と、受光手段で受光した信号を基にトラッキングエラー信号とRF信号を生成するアナログ信号生成手段と、トラッキングエラー信号からレンズ位置信号を生成するサーボ信号生成手段と、レンズ位置信号に基づき前記光ピックアップのレンズ位置を調整するモータドライブ手段と、RF信号振幅を測定するA/Dコンバータと、光ディスクに対して上書き記録制御を行う制御部を備え、制御部が、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することを特徴とする光ディスク装置である。
【発明の効果】
【0019】
本発明は上記構成により、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を検知することができ、既に記録されている記録マーク位置の情報を基に上書きをする上書き記録マーク位置を決定することができる。
【0020】
そのため、光ディスクに既に記録されている記録マーク位置に起因する上書き記録の際に発生する不具合を回避することができ、上書き記録品質の向上や光ディスク記録耐用回数の向上などが可能な光ディスク記録方法および光ディスク装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
請求項1記載の発明は、光ディスクの上書き記録方法であって、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することを特徴とする光ディスク記録方法である。光ディスクの上書き記録方法であって、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することによって、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を検知することができ、既に記録されている記録マーク位置の情報を基に上書きをする上書き記録マーク位置を決定することができる。そのため、光ディスクに既に記録されている記録マーク位置に起因する上書き記録の際に発生する不具合を回避することができ、上書き記録品質の向上や光ディスク記録耐用回数の向上などが可能な光ディスク記録方法を実現することができる。
【0022】
請求項2記載の発明は、上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置と略同一位置になるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録方法である。上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置と略同一位置になるように制御されることによって、上書き記録により書き換えられるべき既に記録されている記録マークの書き換え残りが小さくなり、上書き記録品質を向上させることができる。
【0023】
請求項3記載の発明は、上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置に対して、光ディスクの半径方向に一定距離変位した位置になるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録方法である。上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置に対して、光ディスクの半径方向に一定距離変位した位置になるように制御されることによって、光ディスクに上書き記録を行う際の記録パワーが、トラック中心線近傍に集中することがなくなり、光ディスク記録耐用回数を向上することができる。
【0024】
請求項4記載の発明は、一定距離の変位における変位量が、使用する光ディスクのトラック幅の3〜8%であることを特徴とする請求項3に記載の光ディスク記録方法である。一定距離の変位量が、使用する光ディスクのトラック幅の3〜8%であることによって、記録品質にあまり影響を与えることなく、光ディスク記録耐用回数を向上させることができる。
【0025】
請求項5記載の発明は、一定距離の変位における変位方向が、記録する毎にランダムに切り替えられることを特徴とする請求項1、3、4のいずれか1項に記載の光ディスク記録方法である。一定距離の変位における変位方向が、記録する毎にランダムに切り替えられることによって、光ディスクに上書き記録を行う際の記録パワーを、更に分散させることができ、光ディスク記録耐用回数を更に向上することができる。
【0026】
請求項6記載の発明は、上書き記録マークの中心位置と、上書き記録マークが記録されるトラックのトラック中心線との光ディスク半径方向における変位量が、使用する光ディスクのトラック幅の25%以内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク記録方法である。上書き記録マークの中心位置と、上書き記録マークが記録されるトラックのトラック中心線との光ディスク半径方向における変位量が、使用する光ディスクのトラック幅の25%以内であることによって、上書き記録したデータをその後再生する際のトラッキングエラーを低減することができる。
【0027】
請求項7記載の発明は、既に記録されている記録マーク位置が、同一トラックにおいて3箇所以上7箇所以下で行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク記録方法である。既に記録されている記録マーク位置を検知する測定が、同一トラックにおいて3箇所以上7箇所以下で行われることによって、既に記録されている記録マークを容易にかつ短時間で検知することができる。
【0028】
請求項8記載の発明は、既に記録されている記録マーク位置を検知する測定が、RF信号の振幅を利用して行われることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ディスク記録方法である。既に記録されている記録マーク位置を検知する測定が、RF信号の振幅を利用して行われることによって、既に記録されている記録マークを容易に検知することができる。
【0029】
請求項9記載の発明は、既に記録されている記録マーク位置を測定する際に移動させるビームスポットの移動範囲が、上書き記録マークが記録されるトラックのトラック中心線に対して、使用している光ディスクのトラック幅の25%以内であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ディスク記録方法である。既に記録されている記録マーク位置を測定する際に移動させるビームスポットの移動範囲が、上書き記録マークが記録されるトラックのトラック中心線に対して、使用している光ディスクのトラック幅の25%以内であることによって、トラッキングエラーを起こすことなく、既に記録されている記録マークを検知することができる。
【0030】
請求項10記載の発明は、光ディスクに上書き記録を行う光ディスク装置であって、光ディスクを回転させる回転駆動手段と、光ディスクに情報の記録を行う光ピックアップと、光ディスクからの反射光を受光する受光手段と、受光手段で受光した信号を基にトラッキングエラー信号とRF信号を生成するアナログ信号生成手段と、トラッキングエラー信号からレンズ位置信号を生成するサーボ信号生成手段と、レンズ位置信号に基づき前記光ピックアップのレンズ位置を調整するモータドライブ手段と、RF信号振幅を測定するA/Dコンバータと、光ディスクに対して上書き記録制御を行う制御部を備え、制御部が、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することを特徴とする光ディスク装置である。制御部が、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することによって、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を検知することができ、既に記録されている記録マーク位置の情報を基に上書きをする上書き記録マーク位置を決定することができる。そのため、光ディスクに既に記録されている記録マーク位置に起因する上書き記録の際に発生する不具合を回避することができ、上書き記録品質の向上や光ディスク記録耐用回数の向上などが可能な光ディスク装置を実現することができる。
【0031】
請求項11記載の発明は、制御部が、上書き記録において、上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置と略同一位置になるように制御することを特徴とする請求項10に記載の光ディスク装置である。制御部が、上書き記録において、上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置と略同一位置になるように制御することによって、上書き記録により書き換えられるべき既に記録されている記録マークの書き換え残りが小さくなり、上書き記録品質を向上させることができる。
【0032】
請求項12記載の発明は、制御部が、上書き記録において、上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置に対して、光ディスクの半径方向に一定距離変位した位置になるように制御することを特徴とする請求項10に記載の光ディスク装置である。制御部が、上書き記録において、上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置に対して、光ディスクの半径方向に一定距離変位した位置になるように制御することによって、光ディスクに上書き記録を行う際の記録パワーが、トラック中心線近傍に集中することがなくなり、光ディスク記録耐用回数を向上することができる。
【0033】
請求項13記載の発明は、光ディスクの上書き記録方法であって、上書き記録を行う際の環境温度を加味して、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することを特徴とする光ディスク記録方法である。上書き記録を行う際の環境温度を加味して、上書きをする上書き記録マーク位置を決定することによって、上書き記録が上書き記録を行う際の環境温度の影響を受けずに上書きをする上書き記録マーク位置を決定することができる。そのため、上書き記録を行う際の環境温度の影響を回避することができ、上書き記録品質の向上や光ディスク記録耐用回数の向上などが可能な光ディスク装置を実現することができる。
【0034】
請求項14記載の発明は、環境温度を加味する方法が、上書き記録を行う直前に、光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定することであることを特徴とする請求項13に記載の光ディスク記録方法である。環境温度を加味する方法が、上書き記録を行う直前に、光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定することであることによって、環境温度の加味を、精度良く行うことができる。
【0035】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について図面を参照しながら説明する。
【0036】
実施の形態1では、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置が既に記録されている記録マーク位置と略同一位置になるように制御される場合について説明する。
【0037】
図1は、本発明の実施の形態1における光ディスク装置の光ピックアップ制御系のブロック図である。図1において、1はレーザダイオード、2は光ピックアップ、3は受光手段、4はフォトダイオード、5はモータドライブ手段、6はレーザドライブ手段、7はサーボ信号生成手段、8はアナログ信号生成手段、9は記録パターン生成手段、10はレーザパワー制御手段、11はA/Dコンバータ、12はCPU、13はROM、14はRAM、101は光ディスク、102はスピンドルモータである。
【0038】
以上のように構成された本発明の実施の形態1における光ピックアップ制御系の動作について説明する。
【0039】
4は光ディスク101に対して記録または再生の少なくとも一方を行うレーザを出射するレーザダイオード1が設けられた光ピックアップであり、102は回転駆動手段であるスピンドルモータである。
【0040】
レーザダイオード1は、レーザダイオード1に電流を供給するレーザドライブ手段6により駆動され、レーザドライブ手段6は、レーザドライブ手段6の出力電流のタイミングとレーザパワーの発光パターンを制御する記録パターン生成手段9と、レーザドライブ手段6の出力電流を制御するための電圧を与えるレーザパワー制御手段10により制御される。記録パターン生成手段9とレーザパワー制御手段10はそれぞれCPU12と接続されており、光ピックアップ2を制御するための信号の送受信を行なっている。
【0041】
一方、レーザダイオード1から出射されたレーザ光は光ピックアップ2を通り、屈折、集光、回折され、光ディスク101に到達する。光ディスク101に到達したレーザ光は反射され、再度光ピックアップ2を通り、受光手段3に到達する。受光手段3では、光ディスク101からの反射光を受光して電気信号に変換する。変換された電気信号はアナログ信号生成手段8に送られ、ここでトラッキングエラー信号やRF信号などのアナログ信号が生成され、A/Dコンバータ11とCPU12に送られる。
【0042】
A/Dコンバータ11では、アナログ信号のうちトラッキングエラー信号を基に光ディスク101の所望のトラックに対するトラッキングずれが検知され、その情報がCPU12に送られる。CPU12ではROM13の格納部にあらかじめ格納されたパラメータを利用して、トラッキングエラー信号に加えられるオフセット量が決定される。このオフセット量を加えたトラッキングエラー信号を用いて、サーボ信号生成手段7で光ピックアップ2の移動やレンズの上下、左右の移動を調整するアクチュエータのドライブ信号が作られ、その信号がモータドライブ手段5に送られて、光ピックアップ2のレンズ位置が調整される。
【0043】
また、レーザダイオード1から出射されたレーザ光の一部は、フォトダイオード4に受光され電気信号に変換され、レーザパワー制御手段10に送られ、レーザパワー制御手段10のフィードバックに用いられる。
【0044】
CPU12は本発明の制御部を構成し、CPU12は少なくとも演算処理装置を備え、モータドライブ手段5、レーザドライブ手段6、サーボ信号生成手段7、アナログ信号生成手段8、記録パターン生成手段9、レーザパワー生成手段10、A/Dコンバータ11の各部から送られる信号が入力され、これらの信号の演算処理等を行い、この演算処理の結果(信号)を各部に送出し、各部にて駆動、処理を実行させ、各部の制御を行うものである。
【0045】
ここで、光ディスク101に既に記録されている記録信号があり、その記録信号に上書き記録が必要な場合には、上書き記録を行う前に光ディスク101に既に記録されている記録マーク位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置を決定する。
【0046】
本実施の形態1においては、上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置と略同一位置になるように制御する。略同一位置とは、上書き記録マークの中心と既に記録されている記録マークの中心との距離が、光ディスク101の半径方向において、使用する光ディスク101の3%程度以下のものをいう。このようにすることで、上書き記録により書き換えられるべき既に記録されている記録マークの書き換え残りが小さくなり、上書き記録品質を向上させることができる。
【0047】
次に、光ディスクに対して既に記録されている記録マーク位置と上書き記録された記録マーク位置の関係について説明する。
【0048】
図2は、本発明の実施の形態1における光ディスクに対して既に記録されている記録マーク位置と上書き記録された記録マーク位置の関係を示す図である。図2において、201はトラック中心線、202は既に記録されている記録マーク、203は上書き記録マーク、204はトラック幅、205は上書き記録マークの中心位置である。
【0049】
トラック中心線201は光ディスク101のトラック幅204の中心にあり、トラック中心線201に沿って既に記録されている記録マーク202が存在している。これは、光ディスク101のトラック中心線201を目標に記録が行われているためである。ところが、環境温度などの要因により、既に記録されている記録マーク202の位置が光ディスク101のトラック中心線201の近傍に存在していない場合がある。
【0050】
そこで、まず光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置が測定される。そして、測定された既に記録されている記録マーク202の位置が、光ディスク101のトラック中心線201の近傍に存在するか否かにかかわらず、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置と略同一位置に、上書き記録マーク203を記録するものとした。このようにすることで、光ディスク101に上書き記録を行う際に、既に記録されている記録マーク202を目標として上書き記録が行われるため、上書き記録により書き換えられるべき既に記録されている記録マーク202の書き換え残りが小さくなり、上書き記録品質を向上させることができる。
【0051】
また、上書き記録マーク203の中心位置205と、上書き記録マーク203が記録されるトラックのトラック中心線201との光ディスク101半径方向における変位量Aが、使用する光ディスク101のトラック幅204の25%以内であることにした。このようにすることで、上書き記録したデータをその後再生する際のトラッキングエラーを低減することができる。
【0052】
次に、既に記録されている記録マーク位置の検知方法について、レンズ位置を3箇所移動させ測定する場合を説明する。
【0053】
図3は、本発明の実施の形態1における光ディスクの既に記録されている記録マーク位置の測定方法を示す図である。図3(a)はトラック中心線と、光ピックアップに備えられたレンズと、レンズから出射されたビームスポットの位置関係を示したものであり、図3(b)、図3(c)は、トラック中心線と、レンズと、ビームスポットの位置関係によって変化するRF信号の振幅を示したものである。図3において、201はトラック中心線、204はトラック幅、301,302,303はレンズ位置、311,312,313はビームスポット、321はビームスポット311から得られるRF信号振幅値、322はビームスポット312から得られるRF信号振幅値、323はビームスポット313から得られるRF信号振幅値である。
【0054】
光ピックアップ2が光ディスク101の上書き記録を行うトラックのトラック中心線201上に移動すると、次に、光ピックアップ2はトラック中心線201から更に光ディスク101の内周方向へ移動する。
【0055】
内周方向へ移動した光ピックアップ2に備えられたレンズは、そこから光ディスク101の外周側に向かってレンズ位置301、レンズ位置302、レンズ位置303と順に移動し、光ディスク101の記録面上にそれぞれビームスポット311、ビームスポット312、ビームスポット313を形成する。
【0056】
そして、それぞれのビームスポットから得られるRF信号振幅値、つまりビームスポット311から得られるRF信号振幅値321,ビームスポット312から得られるRF信号振幅値322,ビームスポット313から得られるRF信号振幅値323を測定し、その測定値を利用して、図2に示す既に記録されている記録マーク202の位置を検知する。
【0057】
例えば、図3(b)に示すようにビームスポット312から得られるRF信号振幅値322が最大であれば、ビームスポット312近傍に既に記録されている記録マーク202が存在すると考えられるため、その位置を既に記録されている記録マーク202の位置とする。また、図3(c)に示すようにビームスポット313から得られるRF信号振幅値323が最大であれば、ビームスポット313近傍に既に記録されている記録マーク202が存在すると考えられるため、その位置を既に記録されている記録マーク202の位置とする。
【0058】
このような手法による既に記録されている記録マーク202の位置検知では、環境温度要因が含まれた状態、つまり光ピックアップ2や光ピックアップ2から検出した検出信号を増幅するアンプなどの電気素子が、使用する環境温度と設計基準温度との温度差による定数の変化を含んだ状態で位置検知が行われる。そのため、上書き記録を行う際の環境温度が加味され、上書きをする上書き記録マーク203の位置を決定することができるため、上書き記録を行う際の環境温度の影響を回避することが可能となる。
【0059】
また、環境温度を加味する場合には、上書き記録を行う直前に光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置を測定することが好ましい。そのようにすることにより、環境温度の加味を精度良く行うことができる。
【0060】
本実施の形態1においては、既に記録されている記録マーク202の位置を検知するために、光ディスク101の半径方向にレンズ位置を3箇所移動させ、それぞれの位置でのRF信号を測定したが、移動させ測定する位置は3箇所に限定されるものではない。移動させ測定する箇所が多いほど、既に記録されている記録マーク202の位置を検知する測定精度を上げることができるが、処理に要する時間が大きくなるため、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置を検知する測定は、同一トラック上において3箇所以上7箇所以下で行われることが好ましい。そうすることにより、既に記録されている記録マークの位置を容易に検知することが可能となる。
【0061】
また、RF信号振幅値321,RF信号振幅値322,RF信号振幅値323の振幅値と既に記録されている記録マーク202の位置関係を実験などにより予め求めておくことにより、既に記録されている記録マーク位置を検知するための測定箇所が少ない場合であってもある程度の精度を得ることが可能となる。
【0062】
次に、光ディスク記録方法の手順について説明する。
【0063】
図4は、本発明の実施の形態1における光ディスク記録方法を示すフローチャートである。
【0064】
光ディスク装置は、光ディスク101が挿入される(S1)と、まず回転駆動手段であるスピンドルモータ102を回転させ、フォーカスサーボ、トラッキングサーボをかけ、光ディスク種類の判別を行なう(S2)。ここで、挿入された光ディスク101が書き換え型の場合には、光ディスク101から反射された光が光ピックアップ2を通り受光手段3で受光され、アナログ信号生成手段8、A/Dコンバータ11を通り、出力されたRF信号をもとにCPU12で、光ディスク101に対して既に記録信号が記録されているかの確認が行われる(S3)。
【0065】
記録済みであるかの確認(S3)によって、光ディスク101が未記録の場合には、従来の方法と同様に記録を開始する(S11)。
【0066】
記録済みであるかの確認(S3)によって、光ディスク101が既に記録済みであり、更に記録されている信号の上から上書き記録が必要な場合には、CPU12はアナログ信号生成手段8、サーボ信号生成手段7、モータドライブ手段5を経由して光ピックアップ2へ信号を送り、光ピックアップ2を光ディスク101の記録が必要なトラックのトラック中心線201上に移動させる(S4)。
【0067】
光ピックアップ2が光ディスク101の記録が必要なトラックのトラック中心線201上に移動すると、CPU12はアナログ信号生成手段8、サーボ信号生成手段7、モータドライブ手段5を経由して光ピックアップ2へ信号を送り、光ピックアップ2を更に光ディスクのトラック中心線201から更に光ディスク101の内周方向へ一定距離移動させる(S5)。そして、ここでRF信号振幅の測定を行う(S6)。
【0068】
ここでのRF信号の測定は、光ディスク101から反射された光が光ピックアップ2を通り受光手段3で受光され、受光手段3で受光した信号を基にアナログ信号生成手段8でトラッキングエラー信号とRF信号が生成され、A/Dコンバータ11でRF信号振幅を測定されて、CPU12を経由して、その測定データがRAM14に保存される。次に、光ピックアップ2の位置を光ディスク101の外周方向へ一定距離移動させる(S7)。
【0069】
ここで、本実施の形態1においては、RF信号振幅の測定が必要な領域を、光ディスク101のトラック中心線201に対して、トラック幅204の20%外周側に変位した位置とトラック幅204の20%内周側に変位した位置とで挟まれる領域としたため、光ディスク101のトラック中心線201に対してトラック幅204の20%外周側に変位した位置から光ディスク101のトラック中心線201に対してトラック幅の20%内周側に変位した位置まで測定する必要がある。そのため、本実施の形態1における光ピックアップ2の外周方向への移動は、トラック中心線201に対してトラック幅204の20%外周方向へ変位した位置、トラック中心線201、トラック中心線201に対してトラック幅204の20%内周方向に変位した位置の合計3箇所とした。
【0070】
測定する位置は、上記3箇所に限定されるものでは無く、トラック中心線201上を含む少なくとも3箇所の測定を行えば良い。そのため、測定する位置を5箇所とした場合、測定する位置の間隔はトラック幅204の10%間隔となり、トラック中心線201に対してトラック幅204の20%外周方向へ変位した位置,トラック中心線201に対してトラック幅204の10%外周方向へ変位した位置,トラック中心線201,トラック中心線201に対してトラック幅の10%内周方向に変位した位置,トラック中心線201に対してトラック幅の20%内周方向に変位した位置の合計5箇所の測定となる。
【0071】
光ピックアップ2をトラック中心線201に対して内周方向または外周方向へ移動させる場合には、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置を検知する際に移動させるビームスポットの移動範囲が、上書き記録マーク203が記録されるトラックのトラック中心線201に対して、使用している光ディスク101のトラック幅204の25%以内であることが好ましい。こうすることにより、トラッキングエラーを起こすことなく、既に記録されている記録マーク202を検知することができる。
【0072】
本実施の形態1においては、光ピックアップ2をトラック中心線201に対して内周方向または外周方向へ移動させる量を、使用している光ディスク101のトラック幅204に対して20%としたため、使用している光ディスク101がCDである場合には0.32μm程度、DVDの場合には0.148μm程度、内周方向へ移動させた。
【0073】
次に、上述のRF信号の測定と同様に、光ディスク101から反射された光が光ピックアップ2を通り受光手段3で受光され、受光手段3で受光した信号を基にアナログ信号生成手段8でトラッキングエラー信号とRF信号が生成され、A/Dコンバータ11でRF信号振幅を測定されて、CPU12を経由して、その測定データがRAM14に保存される。
【0074】
以降同様にして、トラック中心線201に対してトラック幅の20%外周方向へ変位した位置、トラック中心線201、トラック中心線201に対してトラック幅の20%内周方向に変位した位置の合計3箇所を測定する(S8)。
【0075】
全ての測定が終了したら、CPU12はRAM14に保存された測定データを用いて、既に記録されている記録マーク202の位置のトラック中心線201に対するずれ量を計算する(S9)。そして、CPU12は、上書き記録の際の上書き記録マーク203が、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置と略同一位置になるように上書き記録のトラッキングエラー信号のオフセット量を設定する(S10)。
【0076】
これら一連の動作が終了したら、上述のプロセスで算出したトラッキングエラー信号のオフセット量を使用して、CPU12はトラッキングエラー信号からレンズ位置信号を生成するサーボ信号生成手段7とレンズ位置信号に基づき光ピックアップ2のレンズ位置を調整するモータドライブ手段によりレンズ位置を調整して実際の記録を行う(S11)。
【0077】
以上の内容により、光ディスク101の上書き記録方法において、上書き記録を行う前に光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク202の位置を決定することによって、上書き記録を行う前に光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置を検知することができ、既に記録されている記録マーク202の位置の情報を基に上書きをする上書き記録マーク203を決定することができる。そのため、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置に起因する上書き記録の際に発生する不具合を回避することができ、上書き記録品質の向上や光ディスク記録耐用回数の向上などが可能な光ディスク記録方法および光ディスク装置を実現することができる。
【0078】
そして、上書き記録マーク203の位置が、既に記録されている記録マーク202の位置と略同一位置になるように制御されることによって、上書き記録により書き換えられるべき既に記録されている記録マーク202の書き換え残りが小さくなり、上書き記録品質を向上させることができる。
【0079】
なお、本実施の形態1では、測定された既に記録されている記録マーク202が、光ディスク101のトラック中心線201の近傍に存在するか否かにかかわらず、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置と略同一位置に、上書き記録マーク203が記録されるものとしたが、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置と略同一位置に行う上書き記録はこれに限定されるものではない。トラック中心線201と既に記録されている記録マーク202の位置との距離が任意の閾値を越えた場合には、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置と略同一位置で上書き記録が行われ、任意の閾値を越えない場合には光ディスク101のトラック中心線201を目標に上書き記録が行われることにしても良い。
【0080】
また、本実施の形態1では、図2に示す上書き記録マーク203の中心位置205と、上書き記録マーク203が記録されるトラックのトラック中心線201との変位量Aが、使用する光ディスク101のトラック幅204の25%以内であることにしたが、上書き記録マーク203の中心位置205と、上書き記録マーク203が記録されるトラックのトラック中心線201との変位量Aが、使用する光ディスク101のトラック幅204の25%以内であることに限定されるものではない。上書き記録したデータをその後再生する際のトラッキングエラーの低減を考慮すれば、上書き記録マーク203の中心位置205と、上書き記録マーク203が記録されるトラックのトラック中心線201との変位量Aは、使用する光ディスク101のトラック幅204の25%以内であることが好ましい。
【0081】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について図面を参照しながら説明する。
【0082】
実施の形態2では、上書き記録を行う前に光ディスクに既に記録されている記録マーク位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置に対して、光ディスクの半径方向に一定距離変位した位置になるように制御される場合について説明する。
【0083】
本実施の形態2における光ディスク装置全体の構成は図1に示す実施の形態1と同様であり、また本実施の形態2における既に記録されている記録マーク位置の検出方法も、図3に示す実施の形態1と同様である。
【0084】
図1において、光ディスク101に既に記録されている記録信号があり、その記録信号に上書き記録が必要な場合には、上書き記録を行う前に光ディスク101に既に記録されている記録マーク位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク位置を決定する。
【0085】
本実施の形態2においては、上書き記録マーク位置が、既に記録されている記録マーク位置に対して、光ディスク101の半径方向に一定距離変位した位置になるように制御する。このようにすることで、光ディスクに上書き記録を行う際の記録パワーが、トラック中心線近傍に集中することがなくなり、光ディスク記録耐用回数を向上することができる。
【0086】
次に、光ディスクに対して既に記録されている記録マーク位置と上書き記録された記録マーク位置の関係について説明する。
【0087】
図5は、本発明の実施の形態2における光ディスクに対して既に記録されている記録マーク位置と上書き記録された記録マーク位置の関係を示す図である。図5において、201はトラック中心線、202は既に記録されている記録マーク、203は上書き記録マーク、204はトラック幅、205は上書き記録マークの中心位置である。
【0088】
トラック中心線201は光ディスク101のトラック幅204の中心にあり、トラック中心線201に沿って既に記録されている記録マーク202が存在している。これは、光ディスク101のトラック中心線201を目標に記録が行われているためである。ところが、環境温度などの要因により、既に記録されている記録マーク202の位置が光ディスク101のトラック中心線201近傍に存在していない場合がある。
【0089】
そこで、まず光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置が測定される。そして、測定された既に記録されている記録マーク202が光ディスク101のトラック中心線201の近傍に存在するか否かにかかわらず、上書き記録が、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置に対して、光ディスク101半径方向に一定距離変位した位置に行われることものとした。このようにすることで、光ディスクに上書き記録を行う際の記録パワーが、トラック中心線201近傍に集中することがなくなり、光ディスク記録耐用回数を向上することができる。
【0090】
本実施の形態2では、光ディスク101に上書き記録を行う際に、既に記録されている記録マーク202に対して変位させる一定の距離Bを、使用する光ディスク101のトラック幅の5%にした。この場合、使用する光ディスク101がCDである場合には0.32μm程度、DVDの場合には0.148μm程度となる。このようにすることで、記録品質にあまり影響を与えることなく、光ディスク記録耐用回数を向上させることができる。また、本実施の形態2では、一定距離の変位における変位の方向が、記録する毎にランダムに切り替えられることにした。このようにすることで、光ディスクに上書き記録を行う際の記録パワーを、更に分散させることができ、光ディスク記録耐用回数を更に向上することができる。
【0091】
さらに、本実施の形態2では、上書き記録マーク203の中心位置205と、上書き記録マーク203が記録されるトラックのトラック中心線201との変位量Aが、使用する光ディスク101のトラック幅204の25%以内であることにした。このようにすることで、上書き記録したデータをその後再生する際のトラッキングエラーを低減することができる。
【0092】
次に、光ディスク記録方法の手順について説明する。
【0093】
図6は、本発明の実施の形態2における光ディスク記録方法を示すフローチャートである。
【0094】
光ディスク装置は、光ディスク101が挿入される(S101)と、まず回転駆動手段であるスピンドルモータ102を回転させ、フォーカスサーボ、トラッキングサーボをかけ、光ディスク種類の判別を行なう(S102)。ここで、挿入された光ディスク101が書き換え型の場合には、光ディスク101から反射された光が光ピックアップ2を通り受光手段3で受光され、更にアナログ信号生成手段8、A/Dコンバータ11を通り、出力されたRF信号をもとにCPU12で、光ディスク101に対して既に記録信号が記録されているかの確認が行われる(S103)。
【0095】
記録済みであるかの確認(S103)によって、光ディスク101が未記録の場合には、従来の方法と同様に記録を開始する(S111)。
【0096】
記録済みであるかの確認(S103)によって、光ディスク101が既に記録済みであり、更に記録されている信号の上から上書き記録が必要な場合には、CPU12はアナログ信号生成手段8、サーボ信号生成手段7、モータドライブ手段5を経由して光ピックアップ2へ信号を送り、光ピックアップ2を光ディスク101の記録が必要なトラックのトラック中心線201上に移動させる(S104)。
【0097】
光ピックアップ2が光ディスク101の記録が必要なトラックのトラック中心線201上に移動すると、CPU12はアナログ信号生成手段8、サーボ信号生成手段7、モータドライブ手段5を経由して光ピックアップ2へ信号を送り、光ピックアップ2を更に光ディスクのトラック中心線201から更に光ディスク101の内周方向へ一定距離移動させる(S105)。そして、ここでRF信号振幅の測定を行う(S106)。
【0098】
ここでのRF信号の測定は、光ディスク101から反射された光が光ピックアップ2を通り受光手段3で受光され、受光手段3で受光した信号を基にアナログ信号生成手段8でトラッキングエラー信号とRF信号が生成され、A/Dコンバータ11でRF信号振幅を測定されて、CPU12を経由して、その測定データがRAM14に保存される。次に、光ピックアップ2の位置を光ディスク101の外周方向へ一定距離移動させる(S107)。
【0099】
ここで、本実施の形態2においては、RF信号振幅の測定が必要な領域を、光ディスク101のトラック中心線201に対して、トラック幅204の20%外周側に変位した位置とトラック幅204の20%内周側に変位した位置とで挟まれる領域としたため、光ディスク101のトラック中心線201に対してトラック幅204の20%外周側に変位した位置から光ディスク101のトラック中心線201に対してトラック幅の20%内周側に変位した位置まで測定する必要がある。そのため、本実施の形態2における光ピックアップ2の外周方向への移動は、トラック中心線201に対してトラック幅204の20%外周方向へ変位した位置、トラック中心線201、トラック中心線201に対してトラック幅204の20%内周方向に変位した位置の合計3箇所とした。
【0100】
測定する位置は、上記3箇所に限定されるものでは無く、トラック中心線201上を含む少なくとも3箇所の測定を行えば良い。そのため、測定する位置を5箇所とした場合、測定する位置の間隔はトラック幅204の10%間隔となり、トラック中心線201に対してトラック幅204の20%外周方向へ変位した位置,トラック中心線201に対してトラック幅204の10%外周方向へ変位した位置,トラック中心線201,トラック中心線201に対してトラック幅の10%内周方向に変位した位置,トラック中心線201に対してトラック幅の20%内周方向に変位した位置の合計5箇所の測定となる。
【0101】
光ピックアップ2をトラック中心線201に対して内周方向または外周方向へ移動させる場合には、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置を検知する際に移動させるビームスポットの移動範囲が、上書き記録マーク203が記録されるトラックのトラック中心線201に対して、使用している光ディスク101のトラック幅204の25%以内であることが好ましい。こうすることにより、トラッキングエラーを起こすことなく、既に記録されている記録マーク202を検知することができる。
【0102】
本実施の形態2においては、光ピックアップ2をトラック中心線201に対して内周方向または外周方向へ移動させる量を、使用している光ディスク101のトラック幅204に対して20%としたため、使用している光ディスク101がCDである場合には0.32μm程度、DVDの場合には0.148μm程度、内周方向へ移動させた。
【0103】
次に、上述のRF信号の測定と同様に、光ディスク101から反射された光が光ピックアップ2を通り受光手段3で受光され、受光手段3で受光した信号を基にアナログ信号生成手段8でトラッキングエラー信号とRF信号が生成され、A/Dコンバータ11でRF信号振幅を測定されて、CPU12を経由して、その測定データがRAM14に保存される。
【0104】
以降同様にして、トラック中心線201に対してトラック幅の20%外周方向へ変位した位置、トラック中心線201、トラック中心線201に対してトラック幅の20%内周方向に変位した位置の合計3箇所を測定する(S108)。
【0105】
全ての測定が終了したら、CPU12はRAM14に保存された測定データを用いて、既に記録されている記録マーク202の位置のトラック中心線201に対するずれ量を計算する(S109)。そして、CPU12は既に記録されている記録マーク202に対して、光ディスク101半径方向に一定距離変位した位置に上書き記録がくるようにトラッキングエラー信号のオフセット量を決定する(S110)。
【0106】
これら一連の動作が終了したら、上述のプロセスで算出したトラッキングエラー信号のオフセット量を使用して、CPU12はトラッキングエラー信号からレンズ位置信号を生成するサーボ信号生成手段7とレンズ位置信号に基づき光ピックアップ2のレンズ位置を調整するモータドライブ手段によりレンズ位置を調整して実際の記録を行う(S111)。
【0107】
以上の内容により、光ディスク101の上書き記録方法において、上書き記録を行う前に光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク203の位置を決定することによって、上書き記録を行う前に光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置を検知することができ、既に記録されている記録マーク202の位置の情報を基に上書きをする上書き記録マーク203の位置を決定することができる。そのため、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置に起因する上書き記録の際に発生する不具合を回避することができ、上書き記録品質の向上や光ディスク記録耐用回数の向上などが可能な光ディスク記録方法および光ディスク装置を実現することができる。
【0108】
そして、上書き記録マーク203の位置が、既に記録されている記録マーク202の位置に対して、光ディスク101の半径方向に一定距離変位した位置になるように制御されることによって、光ディスク101に上書き記録を行う際の記録パワーが、トラック中心線201近傍に集中することがなくなり、光ディスク記録耐用回数を向上することができる。
【0109】
なお、本実施の形態2においては、光ディスク101に上書き記録を行う際に、既に記録されている記録マーク202に対して変位させる一定の距離Bが、使用する光ディスク101のトラック幅の5%に限定されるものではないが、使用する光ディスク101のトラック幅204の3%〜8%であることが好ましい。そうすることにより、記録品質にあまり影響を与えることなく、光ディスク記録耐用回数を向上させることができる。
【0110】
また、本実施の形態2においては、一定距離の変位における変位の方向が記録する毎にランダムに切り替えられることにしたり、上書き記録マーク203の中心位置205と上書き記録マーク203が記録されるトラックのトラック中心線201との光ディスク101半径方向における変位量Aが使用する光ディスク101のトラック幅204の25%以内であることにしたり、光ディスク101に既に記録されている上書き記録マーク203の位置を検知する測定が同一トラックにおいて3箇所以上7箇所以下で行われることにしたり、光ディスクに既に記録されている記録マーク202の位置を検知する際に移動させるビームスポットの移動範囲を上書き記録マーク203が記録されるトラックの光ディスク101の半径方向に対して使用している光ディスク101のトラック幅204の25%以内であることにしたが、これらに限定されるものではない。光ディスク記録耐用回数の更なる向上、上書き記録したデータを再生する際のトラッキングエラーの低減、既に記録されている記録マーク検知の容易性を考慮すれば、一定距離の変位における変位の方向が記録する毎にランダムに切り替えられることにしたり、上書き記録マーク203の中心位置205と上書き記録マーク203が記録されるトラックのトラック中心線201との光ディスク101半径方向における変位量Aが使用する光ディスク101のトラック幅204の25%以内であることにしたり、光ディスク101に既に記録されている上書き記録マーク203の位置を検知する測定が同一トラックにおいて3箇所以上7箇所以下で行われることにしたり、光ディスクに既に記録されている記録マーク202の位置を検知する際に移動させるビームスポットの移動範囲を上書き記録マーク203が記録されるトラックのトラック中心線201に対して使用している光ディスク101のトラック幅204の25%以内にすることが好ましい。
【0111】
さらに、本実施の形態2では、測定された既に記録されている記録マーク202が光ディスク101のトラック中心線201の近傍に存在するか否かにかかわらず、上書き記録が、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置に対して、光ディスク101半径方向に一定距離変位した位置に行われることものとしたが、上書き記録される上書き記録マーク203の位置の変更はこれに限定されるものではない。トラック中心線201と既に記録されている記録マーク202の位置との距離が任意の閾値を越えた場合には、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置に対して、光ディスク101半径方向に一定距離変位した位置に上書き記録が行われ、任意の閾値を越えない場合には、光ディスク101のトラック中心線201を目標に上書き記録が行われることにしても良い。
【0112】
以上の様に、光ディスク101の上書き記録方法において、上書き記録を行う前に光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置を測定し、その測定結果に基づき、上書きをする上書き記録マーク203の位置を決定する際に、光ディスク101に既に記録されている記録マーク202の位置に着目し、既に記録されている記録マーク202が光ディスク101のトラック中心線201に対して、ある一定の閾値を越えている場合には実施の形態1を用い、ある一定の閾値以内である場合には実施の形態2を用いるなどとすることにより、既に記録されている記録マーク202の位置の状況に応じて、上書き記録品質の向上や光ディスク記録耐用回数の向上を行うことができる光ディスク記録方法および光ディスク装置を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明は上記構成により、光ディスクに既に記録されている記録マーク位置に起因する上書き記録の際に発生する不具合を回避することができるため、光ピックアップにより情報の記録を行なう光ディスク記録方法および光ディスク装置などに適応可能である。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の実施の形態1における光ディスク装置の光ピックアップ制御系のブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における光ディスクに対して既に記録されている記録マーク位置と上書き記録された記録マーク位置の関係を示す図
【図3】本発明の実施の形態1における光ディスクの既に記録されている記録マーク位置の測定方法を示す図
【図4】本発明の実施の形態1における光ディスク記録方法を示すフローチャート
【図5】本発明の実施の形態2における光ディスクに対して既に記録されている記録マーク位置と上書き記録された記録マーク位置の関係を示す図
【図6】本発明の実施の形態2における光ディスク記録方法を示すフローチャート
【図7】従来の光ディスク装置における光ピックアップ制御部のブロック図
【図8】従来の光ディスクに既に記録されている記録マーク位置とそれを上書きする上書き記録マーク位置の関係を示す図
【図9】従来の光ディスクに既に記録されている記録マーク位置とそれを上書きする上書き記録マーク位置の関係を示す図
【符号の説明】
【0115】
1 レーザダイオード
2 光ピックアップ
3 受光手段
4 フォトダイオード
5 モータドライブ手段
6 レーザドライブ手段
7 サーボ信号生成手段
8 アナログ信号生成手段
9 記録パターン生成手段
10 レーザパワー制御手段
11 A/Dコンバータ
12 CPU
13 ROM
14 RAM
101 光ディスク
102 スピンドルモータ
201 トラック中心線
202 既に記録されている記録マーク
203 上書き記録マーク
204 トラック幅
205 中心位置
301 レンズ位置
302 レンズ位置
303 レンズ位置
311 ビームスポット
312 ビームスポット
313 ビームスポット
321 RF信号振幅値
322 RF信号振幅値
323 RF信号振幅値




 

 


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