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発明の名称 光ディスク再生用信号処理装置、光ディスク再生装置およびRF信号イコライザゲイン調整方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−4852(P2007−4852A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181381(P2005−181381)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100076174
【弁理士】
【氏名又は名称】宮井 暎夫
発明者 石川 良一
要約 課題
RF信号の高い周波数成分に非対称性を持った光ディスクを判別し、最適なRFイコライザゲインを設定し、従来は再生不可能な光ディスクにおいても再生可能とする。

解決手段
OFT信号検出装置18により再生する光ディスク毎にOFT信号を検出し、これにより非対称性を持った光ディスクを判別する。判別した結果、書き込まれたデータが、非対称性を持っているのであれば、イコライザ特性変更装置19によりRF信号のイコライザゲイン設定を変更し、光ディスク再生用LSIがデータを判別する際、正常に判別できるようにし、これまでは再生不可能であった光ディスクに対しても、再生可能とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号を検出する信号検出手段と、
前記信号検出手段による前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の検出に応答して、光ディスクから読み取られたRF信号のイコライザゲインを変更するイコライザゲイン変更手段とを備えた光ディスク再生用信号処理装置。
【請求項2】
前記信号検出手段は前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の他にブラックドロップアウト信号を検出し、
前記イコライザゲイン変更手段は、前記ブラックドロップアウト信号により前記光ディスクに傷がない状態であると判断された状態でのみ、前記信号検出手段による前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の検出に応答して前記RF信号のイコライザゲインを変更する請求項1記載の光ディスク再生用信号処理装置。
【請求項3】
前記信号検出手段は前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の他にトラッキングロック信号を検出し、
前記イコライザゲイン変更手段は、前記トラッキングロック信号により前記光ディスクのトラッキングがロックできていると判断された状態でのみ、前記信号検出手段による前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の検出に応答して前記RF信号のイコライザゲインを変更する請求項1記載の光ディスク再生用信号処理装置。
【請求項4】
前記信号検出手段は前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の他にPLLロック信号を検出し、
前記イコライザゲイン変更手段は、前記PLLロック信号により前記光ディスクのPLLがロックできていると判断された状態でのみ、前記信号検出手段による前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の検出に応答して前記RF信号のイコライザゲインを変更する請求項1記載の光ディスク再生用信号処理装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の光ディスク再生用信号処理装置を備えた光ディスク再生装置。
【請求項6】
所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号を検出する信号検出ステップと、
前記信号検出ステップにより前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号が検出されたときに、光ディスクから再生されたRF信号のイコライザゲインを変更するイコライザゲイン変更ステップとを含むRF信号イコライザゲイン調整方法。
【請求項7】
前記信号検出ステップでは、前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の他にブラックドロップアウト信号が検出され、
前記イコライザゲイン変更ステップでは、前記ブラックドロップアウト信号により前記光ディスクに傷がない状態であると判断された場合にのみ、前記信号検出ステップにより前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号が検出されたときに前記RF信号のイコライザゲインを変更する請求項6記載のRF信号イコライザゲイン調整方法。
【請求項8】
前記信号検出ステップでは、前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の他にトラッキングロック信号が検出され、
前記イコライザゲイン変更ステップでは、前記トラッキングロック信号により前記光ディスクのトラッキングがロックされていると判断された場合にのみ、前記信号検出ステップによる前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の検出に応答して前記RF信号のイコライザゲインを変更する請求項6記載のイコライザゲイン調整方法。
【請求項9】
前記信号検出ステップでは、前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の他にPLLロック信号が検出され、
前記イコライザゲイン変更ステップでは、前記PLLロック信号により光ディスクのPLLがロックできていると判断された場合にのみ、前記信号検出ステップによる前記所定の周波数よりも高い周波数を有するオフトラック信号の検出に応答して前記RF信号のイコライザゲインを変更する請求項6記載のRF信号イコライザゲイン調整方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はCD、DVDなど各種光ディスクを再生するための光ディスク再生用信号処理装置、光ディスク再生装置(CDプレイヤーを含む)およびRF信号イコライザゲイン調整方法に関するものである。特に、光ディスクから読み取られたRF信号の品質が悪い場合にも、データの読み取りを可能とする手法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスクから読み取られたRF信号は、各種周波数の成分を含み、これらの組み合わせにより光ディスクに書き込まれているデータが判別される。一般的に、ピックアップの周波数特性により、RF信号の周波数が高くなるにつれてRF信号の振幅が小さくなる傾向を持つ。RF信号の振幅が小さくなると、RF信号のデータ判別が困難になる。これを改善するために、従来ではRF信号をイコライザに通すことにより、高い周波数成分の振幅を増大させている。しかし、振幅のアップ率を大きくすると、RF信号を歪ませる結果となり、逆にデータ読み取りを困難にする結果となる場合もあり、様々なディスクを用いて、特性の決まった平均的なイコライザを設定してきた。
【0003】
近年、CD−RおよびCD−RWの普及により、データ書き込み時において適切なレーザパワーでデータを書き込めないケースが増えている。適切なレーザパワーでデータを書き込めていないディスクにおいては、書き込まれたRF信号のうち、高い周波数成分が非対称なデータとなっている。そのため、従来の平均的なイコライザを用いていては、データ読み取りの際、高い周波数成分のデータが正常に判別できず、データ読み取りができない結果となってしまう。
【0004】
従来のイコライザ切り換え方法としては、再生するディスクに応じてイコライザを切り換えるといったことはあった。例えば、特許文献1には、イコライザ切り換えのための回路例の記載がある。しかしながら、どの条件をもって、どのように切り換えるかの記載はない。
【0005】
図9に示される通り、従来の光ディスク再生装置は、光ディスク91を回転させるスピンドルモータ92と、光ディスク91からの信号を読み取るピックアップ93と、ピックアップ93からの信号を増幅するRFアンプ94と、RFアンプ94からの信号によりサーボ制御の演算を行うサーボ制御チップ95と、サーボ制御チップ95からの信号を増幅しピックアップ93を光ディスク91の目標ポイントまでドライブするドライバ96と、これらを制御するコントロールマイコン97とから構成されている。
【0006】
光ディスクから読み取ったデータの判別は、図9におけるサーボ制御チップ95で行われる。
【0007】
次に光ディスク再生装置において、正しいレーザパワーで書き込まれたRF信号を、図10を用いて説明する。
【0008】
図10は、正しいレーザパワーで書き込まれたRF信号を示した波形図である。図10において、符号101はRF信号の3T成分を示し、符号102はRF信号の6T成分を示し、符号103はRF信号の9T成分を示す。このように、正しいレーザパワーで書き込まれた光ディスクから読み取ったデータは、各周波数成分の振幅に違いはあるものの、データとしては対称性を保っており、正常に各信号を判別することが可能である。
【0009】
図11は、最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクから読み取ったRF信号を示した波形図である。図11において、符号111は非対称なRF信号3T成分を示し、符号112は非対称なRF信号6T成分を示し、符号113は非対称なRF信号9T成分を示す。このように、最適ではないレーザパワーで書き込まれた光ディスクから読み取ったデータは、周波数が高い成分のRF信号ほど、波形レベルが電圧の高い方、もしくは低い方にずれる傾向がある。
【0010】
サーボ制御チップ95においては、各波形の瞬時値と波形の中心レベルとのクロス点を検出し、各RF信号の周波数を測定している。したがって、波形レベルが波形の中心レベルからずれると、正確に周波数を測定できない。
【特許文献1】特開平2001−134942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記従来の方法では、RF信号の高い周波数成分に非対称性を持った光ディスクにおいて、データの判別が正常にできず、光ディスクのデータ読み取りを行うことができなくなってしまう。
【0012】
したがって、本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、RF信号の高い周波数成分に非対称性を持った光ディスクを判別し、最適なRFイコライザゲインを設定し、従来は再生不可能な光ディスクにおいても再生可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のRFイコライザ設定は、再生する光ディスク毎にオフトラック信号(以下、OFT信号と略す)を検出し、これより非対称性を持った光ディスクを判別する。判別した結果、書き込まれたデータが、非対称性を持っているのであれば、RF信号のイコライザゲイン設定を変更し、LSI(サーボ制御チップ)がデータを判別する際、正常に判別できるようにし、これまでは再生不可能であった光ディスクに対しても、再生可能とする。
【0014】
本発明の光ディスク再生用信号処理装置は、所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号を検出する信号検出手段と、信号検出手段による所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の検出に応答して、光ディスクから読み取られたRF信号のイコライザゲインを変更するイコライザゲイン変更手段とを備えている。
【0015】
上記の光ディスク再生用信号処理装置においては、信号検出手段が所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の他にブラックドロップアウト信号(以下、BDO信号と略す)を検出し、イコライザゲイン変更手段が、BDO信号により光ディスクに傷がない状態であると判断された状態でのみ、信号検出手段による所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の検出に応答してRF信号のイコライザゲインを変更することが好ましい。
【0016】
また、上記の光ディスク再生用信号処理装置においては、信号検出手段が所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の他にトラッキングロック信号を検出し、イコライザゲイン変更手段が、トラッキングロック信号により光ディスクのトラッキングがロックできていると判断された状態でのみ、信号検出手段による所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の検出に応答してRF信号のイコライザゲインを変更することが好ましい。
【0017】
また、上記の光ディスク再生用信号処理装置においては、信号検出手段が所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の他にPLLロック信号を検出し、イコライザゲイン変更手段が、PLLロック信号により光ディスクのPLLがロックできていると判断された状態でのみ、信号検出手段による所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の検出に応答してRF信号のイコライザゲインを変更することが好ましい。
【0018】
本発明の光ディスク再生装置は、上記の光ディスク再生用信号処理装置を備えた構成を有している。
【0019】
本発明のRF信号イコライザゲイン調整方法は、所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号を検出する信号検出ステップと、信号検出ステップにより所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号が検出されたときに、光ディスクから再生されたRF信号のイコライザゲインを変更するイコライザゲイン変更ステップとを含む。
【0020】
上記のRF信号イコライザゲイン調整方法においては、信号検出ステップで、所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の他にBDO信号が検出され、イコライザゲイン変更ステップで、BDO信号により光ディスクに傷がない状態であると判断された場合にのみ、信号検出ステップにより所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号が検出されたときにRF信号のイコライザゲインを変更することが好ましい。
【0021】
また、上記のRF信号イコライザゲイン調整方法においては、信号検出ステップで、所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の他にトラッキングロック信号が検出され、イコライザゲイン変更ステップで、トラッキングロック信号により光ディスクのトラッキングがロックされていると判断された場合にのみ、信号検出ステップによる所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の検出に応答してRF信号のイコライザゲインを変更することが好ましい。
【0022】
また、上記のRF信号イコライザゲイン調整方法においては、信号検出ステップで、所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の他にPLLロック信号が検出され、イコライザゲイン変更ステップで、PLLロック信号により光ディスクのPLLがロックできていると判断された場合にのみ、信号検出ステップによる所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の検出に応答してRF信号のイコライザゲインを変更することが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明により、最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクを確実に判別することにより、イコライザのゲインアップ率を変更し、それによって従来再生不可能であった光ディスクを再生可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1の光ディスク再生用信号処理装置を、図面を参照しながら説明する。この光ディスク再生用信号処理装置は、LSI等の半導体装置として構成される。
【0025】
本発明の実施の形態の光ディスク再生用信号処理装置は、図1に示すように、従来の光ディスク再生装置に対して付加されるものであり、所定の周波数よりも高い周波数(例えば、50kHz以上)を有するOFT信号を検出するOFT検出装置(信号検出手段)18と、OFT検出装置18による所定の周波数よりも高い周波数を有するOFT信号の検出に応答して、光ディスク11から読み取られたRF信号のイコライザゲインを変更するイコライザ特性変更装置(イコライザゲイン変更手段)19とを備えている。なお、これらの装置は、他のLSIに内蔵されていても構わない。
【0026】
上記のOFT信号は、ピックアップのレーザが、トラックをトレースできている時はLとなり、トレースできていない時にはHとなる信号である。
【0027】
また、イコライザ特性変更装置19は、通常は、高周波部分のRF信号振幅を増大させるために、高周波部分のゲインをアップさせるものである。しかしながら、条件によっては、ゲインを下げる場合も考えられる。
【0028】
そして、従来の光ディスク再生装置に光ディスク再生用信号処理装置を付加したものが、本発明の実施の形態1の光ディスク再生装置である。
【0029】
図2はOFT信号の生成方法を示した波形図である。OFT信号22は、図2に示す通り、RF信号21の欠け21aを包絡線検波により検出し、RF信号21の欠け21aが一定の閾値を超えた場合に、OFT信号22はHとなる。最適なレーザパワーにて書き込まれた光ディスクにおいては、トラッキング外れが発生する場合以外は、OFT信号はLを保っている。
【0030】
図3は、最適なレーザパワーで書き込まれなかった場合のRF信号とOFT信号の関係を示した図である。最適なレーザパワーで書き込まれていない光ディスクにおいては、非対称なRF信号31が発生する。この場合は、トラッキング外れが発生していないにもかかわらず、トラッキング外れと同様の状態となり、RF信号31に欠けが発生することとなる。その結果、OFT信号32がHとなる。
【0031】
また、RF信号31の周波数が高いほど、非対称性は大きくなる。光ディスクに書き込まれているRF信号31のうち、もっとも周波数が高い成分は3T成分であるため、3T成分がもっとも非対称性が大きくなる。よって、OFT信号がHとなるケースは、3T成分等の周波数の高い成分に反応した結果であることが多い。そのため、OFT信号がHとなる期間は非常に短い。
【0032】
通常、トラッキング外れが発生して、OFT信号がHとなる場合は、OFT信号の周波数は数kHz〜30kHz程度である。これは、実際に、ピックアップが動くことにより、ディスク上のトラックを横切るためである。ところが、今回のケースのように、非対称性が大きい3T信号を含むデータに反応してOFT信号がHとなる場合は、OFT信号の周波数は数百kHzになる。その理由は、3T信号の周波数が、700kHzであるためである。よって、OFT信号がHとなる期間は、非常に短くなる。
【0033】
図4は、イコライザのゲインを増大させた時の波形図である。符号41は振幅を大きくした時のRF信号を示し、符号42はOFT信号を示す。RF信号の高周波部分の振幅を増大させることにより、OFT信号はLを保つことになる。
【0034】
ここで、RF信号の高周波部分の振幅を増大させることにより、OFT信号がLを保つことができる理由について説明する。OFT信号は、RF信号の下側の欠け部分を検波することにより得ている。また、3T等の高周波部分の振幅は、通常の信号に比べて、小さい傾向がある。よって、非対称性により、通常よりも振幅の小さい3T信号が続いた場合、RF信号の下側部分に、見かけ上、欠けが発生してしまう。これを防ぐためには、3T等の高周波部分の振幅を増大させ、それによってRF信号の下側部分の欠けを少なくし、OFT信号の検波レベルに達しないようにする必要がある。以上説明したように、高周波部分の振幅を増大させることにより、OFT信号をLに保持することが可能となる。
【0035】
このように、例えばコントロールマイコン17等により、データ読み取り中のOFT信号を検出することにより、現在再生している光ディスクが、最適なレーザパワーで書き込まれた光ディスクか、最適なレーザパワーで書き込まれていない光ディスクか、判別することが可能となる。なお、この光ディスクの判別処理は、例えば光ディスクの読み取り開始時に1回行われる。したがって、光ディスクを交換する都度、判別処理が行われる。
【0036】
これらの光ディスクの判別が可能になったことにより、最適なレーザパワーで書き込まれた光ディスクの場合は、ジッタを抑えるために、イコライザのゲインを小さく設定し、最適なレーザパワーで書き込まれていない光ディスクの再生時には、イコライザのゲインを増大させる。これによって、今まで再生できなかった光ディスクも再生可能となる。
【0037】
ここで、光ディスク再生用信号処理装置を含んで構成される本発明の実施の形態1の光ディスク再生装置について、図面を参照しながら説明する。
【0038】
図1は、本発明の実施の形態1における光ディスク再生装置を示すブロック図である。
【0039】
光ディスク再生装置は、光ディスク11を回転させるスピンドルモータ12と、光ディスク11からの信号を読み取るピックアップ13と、ピックアップ13からの信号を増幅するRFアンプ14と、RFアンプ14からの信号によりサーボ制御の演算を行うサーボ制御チップ15と、サーボ制御チップ15からの信号を増幅しピックアップ13を光ディスク11の目標ポイントまでドライブするドライバ16と、これらを制御するコントロールマイコン17と、RF信号からOFT信号を作成するOFT検出装置18と、コントロールマイコン17からの信号よりイコライザのゲインを切り換えるイコライザ特性変更装置19とから構成されている。
【0040】
上記のOFT検出装置18は、図2を参照して説明したように、RF信号の下側の縁部分のレベルが、一定値を超えているか否かを判別する回路である。その具体的な構成については、図示を省略しているが、本発明特有のものではなく、従来から通常のディスク再生装置に搭載されているものである。
【0041】
つぎに、OFT信号の周波数は、例えば、コントロールマイコン17のインプットキャプチャ機能を用いてチェックすることが可能である。具体的には、コントロールマイコン17の所定の端子にOFT信号を入力し、マイコン内部クロックを用いて、H(or L)期間の長さをカウントすることにより、H区間の周期を測定することが可能である。
【0042】
つぎに、イコライザ特性変更装置19の構成について説明する。イコライザのゲインは、コントロールマイコン17による直接的なRFアンプ搭載の端子制御を行うか、もしくはサーボ制御チップ15へコマンドを与えることによって、コントロールマイコン17によってサーボ制御チップ15を介して間接的に制御することで、調整することができる。
【0043】
つぎに、コントロールマイコン17の機能について説明する。すなわち、コントロールマイコン17は、上述したように、OFT信号の周波数を測定する機能と、測定したOFT信号の周波数が所定の周波数より高いかどうかを判別する機能と、ゲイン調整のためにRFアンプの端子設定制御を行う機能とを有する。
【0044】
つぎに、RFアンプ14の具体的な構成について図12を参照しながら説明する。RFアンプ14は、例えば、以下のようなブロックを含んでいる。
【0045】
a)加算部121
加算部121は、ピックアップから入力される複数の信号を加算する。この加算した信号をRF信号と呼んでいる。
【0046】
b)イコライザ部122
イコライザ部122は、上記加算部121を通過したRF信号に対して、高周波部分の振幅を増大させる。
【0047】
c)AGC部123
AGC部123は、イコライザ部122を通過したRF信号に対して、オートゲインコントロールを実施し、RF信号の低周波部分(11T)の振幅が、常に一定になるように制御する。AGC部123から出力されるARF信号をサーボ制御チップ15に供給する。この信号がサーボ制御チップ15における音データの判別に使用される。
【0048】
d)OFT生成部124
OFT生成部124は、AGC部123を通過後のRF信号に対して、RF信号の下側の欠けを包絡線検波により検出し、RF信号の下側の欠けのレベルを一定値と比較する。また、下側の欠けが、一定値を超えた場合、OFT信号がHとなるような出力信号を作成する。本OFT信号は、サーボ制御チップ15、コントロールマイコン17にて使用される。
【0049】
e)BDO生成部125
BDO生成部125は、AGC部123を通過後のRF信号に対して、RF信号の上側の欠けを包絡線検波により検出する。これは、傷等でRF信号が欠ける場合、RF信号の上側が欠けるためである(上側が欠ける場合は、反射光が少ないとき)。BDO生成部は、上側の欠けが一定値を超えた場合、BDO信号がHとなるような出力信号を生成する。本BDO信号は、サーボ制御チップ15にて使用される。
【0050】
この光ディスク再生装置では、光ディスク上のデータを読み取っている際、OFT信号を検出し、一定周波数よりも高いOFT信号が検出された場合、最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクであると判断し、イコライザのゲインを変更する(例えば、増大させる)。具体的に説明すると、OFT検出装置18にて生成されたOFT信号が、コントロールマイコン17に入力され、コントロールマイコン17にて周波数が測定される。測定された周波数が、コントロールマイコン17にて一定周波数よりも高いと判断された場合、コントロールマイコン17は、イコライザ特性制御装置19のゲイン設定を端子制御により設定し、イコライザのゲインを変更する(例えば、上昇させる)。
【0051】
次に、この実施の形態1において、イコライザのゲインを変更する手順について説明する。図5は、本発明の実施の形態1におけるRF信号イコライザゲイン切換えの方法を示したフローチャートである。例えば、データ読み取り中や、自動調整中などに、OFT信号の周波数を検出し、ある一定の周波数を超えていた場合、最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクであると判断し、イコライザのゲインを変更する(増大させる)。その結果、今まで再生できなかった光ディスクも再生可能となる。
【0052】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について説明する。
【0053】
一般的に、RFアンプ14は、光ディスク上の傷を検出する機能を持つBDO信号を出力することができる。このBDO信号は、光ディスクからの信号の上側の欠けが一定値を超えた場合にHとなり、正常な場合にLとなる信号であり、光ディスク上の傷の検出に用いることができる。RF信号の上側が欠けるのは、傷などにより、暗部分が発生するためである。したがって、BDO信号が、傷を検出する機能を有している。
【0054】
傷通過時には、ピックアップにおけるトラッキングの追従が正常に行われない場合が多い。そのため、BDO信号がHとなっている間、もしくは、HからLとなった一定期間(1ms〜1ms)の間は、OFT信号がHとなり易い。OFT信号の検出を行う際、上記BDO信号がHとなっている期間、もしくはHからLとなった後の一定期間を除いて行うことにより、最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクをより確実に判別することが可能となる。
【0055】
ここで、OFT信号の検出を行う際、上記BDO信号がHとなっている期間、もしくはHからLとなった後の一定期間を除いて行う理由について説明する。RF信号に非対称性を有する光ディスクを判別するために、OFT信号を使用しているが、OFT信号の本来の目的は、レーザがトラック上をトレースできているか否かを判断するためのものである。傷通過後は、傷によりピックアップが、トラックを正常にトレースできない場合が多くなる。よって、BDO=H区間、もしくは、BDO信号がHからLへの切り替わり直後に関しては、非対称性を有するRF信号によってではなく、本来の目的で、OFT信号がHとなる場合が発生する。よって、この区間を避けてOFT信号の周期を測定する必要がある。
【0056】
次に、この実施の形態2において、イコライザのゲインを変更する手順について説明する。図6は、本発明の実施の形態2におけるRF信号イコライザゲイン切換えの方法を示したフローチャートである。例えば、データ読み取り中や、自動調整中などに、まずBDO信号のLを確認し、その後、OFT信号の周波数を検出し、ある一定の周波数を超えていた場合、最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクであると判断し、イコライザのゲインを変更する(増大させる)。その結果、今まで再生できなかった光ディスクも再生可能となる。また最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクを、より確実に判別することが可能となる。
【0057】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について説明する。
【0058】
一般的にRFアンプ14もしくはサーボ制御チップ15は、光ディスクのトラッキング外れを検出するトラッキングロック信号を出力することができる。当然ながら、トラッキングが保てないときには、OFT信号がHとなり易い。OFT信号の検出を行う際、上記トラッキングロック信号がOFFとなっている期間を除いて行うことにより、最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクをより確実に判別することが可能となる。
【0059】
上記トラッキングロック信号は、サーボ制御チップ15の内部にて作成している。また、このトラッキングロック信号は、従来のシステムにおいてもトラッキングがロックしているか否かを判断するために使用されている。本発明では、トラッキングがロックされている(=本来はOFT=Lを保持しているはず)ときに、OFT信号がHとなっている区間があるかを検知し、非対称性のRF信号を含むか否かを判断するところに、特徴がある。
【0060】
次に、この実施の形態3において、イコライザのゲインを変更する手順を説明する。図7は、本発明の実施例3におけるRF信号イコライザゲイン切換えの方法を示したフローチャートである。例えば、データ読み取り中や、自動調整中などに、まずトラッキングロック信号にてトラッキングがロックしていることを確認し、その後、OFT信号の周波数を検出し、ある一定の周波数を超えていた場合、最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクであると判断し、イコライザのゲインを変更する(増大させる)。その結果、今まで再生できなかった光ディスクも再生可能となる。また、最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクをより確実に判別することが可能となる。
【0061】
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について説明する。
【0062】
一般的にRFアンプ14もしくはサーボ制御チップ15は、光ディスクの回転数ロックもしくはPLL ONを検出する機能を持っており、この機能に対応して回転数ロック信号(以下、CLV信号と略す)、もしくはPLLON信号と呼ばれる信号を出力する。当然ながら、光ディスクの回転数が保てないとき、PLLがONできなない時には、OFT信号がHとなり易い。OFT信号の検出を行う際、上記CLV信号、PLL ON信号がOFFとなっている期間を除いて行うことにより、より確実に最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクを判別することが可能となる。
【0063】
上記CLV信号は、従来からサーボ制御チップ15の内部にて作成している信号である。コントロールマイコン17は、コマンドにより、CLV信号を読み込むことが可能である。PLL ON信号も同様に、従来からRFアンプ14ではなく、サーボ制御チップ15の内部で生成されている信号である。PLL ON信号も、コントロールマイコン17はコマンドにより読み込む。
【0064】
ここで、CLV信号とPLLON信号について詳しく説明する。CLV信号は、設定した回転速度に、ディスクの回転速度が到達しているか否かを示す信号である。回転数が正規の回転数で回転するためには、上記トラッキングがロックしていることが条件として必要である。つまり、トラッキングがロックしているか否かを、上記トラッキングロック信号で判別するのではなく、回転数ロック信号を使用して判断することも可能である。回転数ロック信号を使用する利点は、トラッキングロック信号よりも確実にトラッキングがオンしていることを検出可能である点である。欠点としてはトラッキングがオンしていても、回転数がロックするまで、若干のタイムロスがあることである。
【0065】
PLL ON信号は、データが正常に読めているか否かを判別する信号になる。CD−DAの音楽CDでは、回転数を一定に保つ必要があるが、CD-ROMのデータの場合は、ディスクの回転数が、規定の回転数に達する前にデータを読み込んでも、問題ない。
【0066】
データが読めることが、トラッキングがロックしているということになるので、トラッキングロック信号ではなく、PLLロック信号を用いて、本発明を実施することも可能である。
【0067】
次に、この実施の形態4において、イコライザのゲインを変更する手順について説明する。図8は、本発明の実施の形態4におけるRF信号イコライザゲイン切換えの方法を示したフローチャートである。例えば、データ読み取り中や、自動調整中などに、まずPLLロック信号(=PLL ON信号)にてPLLがロックしていることを確認し、その後、OFT信号の周波数を検出し、ある一定の周波数を超えていた場合、最適ではないレーザパワーにて書き込まれた光ディスクであると判断し、イコライザのゲインを変更する。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明のRFイコライザゲイン調整は、従来再生不可能であった光ディスクに対して、再生可能となるため有用である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施の形態1における光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるRF信号とOFT信号の波形図である。
【図3】本発明の実施の形態1における非対称なRF信号とOFT信号の波形図である。
【図4】本発明の実施の形態1における振幅を大きくしたRF信号とOFT信号の波形図である。
【図5】本発明の実施の形態1における光ディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2における光ディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態3における光ディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態4における光ディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】従来の光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。
【図10】最適なレーザパワーにて書き込まれたRF信号の波形図である。
【図11】最適ではないレーザパワーにて書き込まれたRF信号の波形図である。
【図12】図12はRFアンプの具体的な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0070】
11 光ディスク
12 スピンドルモータ
13 ピックアップ
14 RFアンプ
15 サーボ制御チップ
16 ドライバ
17 コントロールマイコン
18 OFT検出装置
19 イコライザ特性変更装置
21 RF信号
22 OFT信号
31 非対称なRF信号
32 OFT信号
41 振幅を大きくしたRF信号
42 OFT信号
91 光ディスク
92 スピンドルモータ
93 ピックアップ
94 RFアンプ
95 サーボ制御チップ
96 ドライバ
97 コントロールマイコン
101 RF信号3T成分
102 RF信号6T成分
103 RF信号9T成分
111 非対称なRF信号3T成分
112 非対称なRF信号6T成分
113 非対称なRF信号9T成分




 

 


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