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発明の名称 電子文書管理システムおよびその方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−11790(P2007−11790A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−193076(P2005−193076)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
発明者 秋定 浩和
要約 課題
データベースに保持された電子文書データを印刷するシステムにおいて、印刷書類上の文書が最新バージョンであるかを確認するには、利用者がデータベースへ問い合わせて、当該文書データの更新状況を確認する必要があった。

解決手段
ICタグ付き印刷用紙に対して電子文書データを印刷する際に、その文書情報をICタグに記録する(S303〜S307)。そしてこの印刷書類からICタグに記録された文書情報を読み取り(S308)、さらに、データベース上の最新バージョンの文書データに関する文書情報を取得する(S309)。そして、これらの文書情報に基づいて、印刷文書が最新バージョンであるかを判定し、報知する(S310)。最新バージョンでない場合には、データベース上の最新バージョンの電子文書データを表示し(S313)、印刷する(S314)。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の電子文書データを保持可能なデータベース装置と、クライアント装置およびプリンタがネットワークを介して接続された電子文書管理システムであって、
前記プリンタは、
電子情報を記録可能な電子記録媒体が添付された紙様媒体に対して、前記クライアント装置から指示された電子文書データを可視像として印刷し、該電子文書データに関する文書情報を前記電子記録媒体に記録する印刷手段を有し、
前記クライアント装置は、
前記データベース装置に保持された複数の電子文書データから印刷対象となる電子文書データを選択して前記プリンタへ印刷を指示する印刷指示手段と、
前記プリンタによって電子文書データが印刷された前記紙様媒体から、前記電子記録媒体に記録された第1の文書情報を読み取る第1の文書情報取得手段と、
前記データベース装置に保持された、最新バージョンの前記文書データに関する第2の文書情報を取得する第2の文書情報取得手段と、
前記第1および第2の文書情報に基づいて、前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンであるか否かを判定する最新バージョン判定手段と、
前記最新バージョン判定手段による判定結果を報知する報知手段と、
を有することを特徴とする電子文書管理システム。
【請求項2】
前記クライアント装置はさらに、
前記最新バージョン判定手段において前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンでないと判定された場合に、前記データベース装置に保持された前記第2の文書情報に係る電子文書データを表示する電子文書表示手段を有し、
前記印刷指示手段は、前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンでないと判定された場合に、前記第2の文書情報に係る電子文書データの印刷を前記プリンタへ指示することを特徴とする請求項1記載の電子文書管理システム。
【請求項3】
前記最新バージョン判定手段は、前記第1および第2の文書情報が示すバージョン情報が一致する場合に、前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンであると判定することを特徴とする請求項1または2記載の電子文書管理システム。
【請求項4】
前記電子記録媒体は、非接触にて書き込みおよび読み取りが行われることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子文書管理システム。
【請求項5】
前記電子記録媒体は、ICタグであることを特徴とする請求項4記載の電子文書管理システム。
【請求項6】
前記第1および第2の文書情報は、当該電子文書データの格納場所情報およびバージョン情報を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子文書管理システム。
【請求項7】
前記電子文書表示手段は、前記最新バージョン判定手段において前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンでないと判定された場合に、前記データ保持手段に保持された、前記第1および第2の文書情報それぞれに係る電子文書データの相違点を抽出して表示することを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の電子文書管理システム。
【請求項8】
前記データベース装置は、複数バージョンの電子文書データを格納することを特徴とする請求項7記載の電子文書管理システム。
【請求項9】
前記プリンタにおける前記印刷手段はさらに、前記クライアント装置から指示された電子文書データを前記文書情報と共に前記電子記録媒体に記録し、
前記クライアント装置における前記電子文書表示手段は、前記最新バージョン判定手段において前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンでないと判定された場合に、前記電子記録媒体に記録された電子文書データと、前記データ保持手段に保持された前記第2の文書情報に係る電子文書データの相違点を抽出して表示することを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の電子文書管理システム。
【請求項10】
前記データベース装置は、最新バージョンのみの電子文書データを格納することを特徴とする請求項9記載の電子文書管理システム。
【請求項11】
前記プリンタにおける前記印刷手段は、前記クライアント装置からの指示に応じて、前記電子記録媒体が添付された紙様媒体への印刷と、前記電子記録媒体が添付されていない普通紙媒体への印刷を選択的に可能とすることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電子文書管理システム。
【請求項12】
前記プリンタにおける前記印刷手段は、前記電子文書データを複数ページに亘って印刷する場合、所定の1ページを前記紙様媒体に印刷し、他のページを前記普通紙媒体に印刷することを特徴とする請求項11記載の電子文書管理システム。
【請求項13】
前記電子記録媒体は発光手段を有し、
前記報知手段は、前記発光手段を制御することによって前記最新バージョン判定手段による判定結果を報知することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電子文書管理システム。
【請求項14】
前記電子記録媒体は、バーコードを記録することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電子文書管理システム。
【請求項15】
複数の電子文書データを保持可能なデータベース装置とクライアント装置、および、該クライアント装置からの指示に応じて、電子情報を記録可能な電子記録媒体が添付された紙様媒体に対して、前記データベース装置に保持された電子文書データを可視像として印刷し、該電子文書データに関する文書情報を前記電子記録媒体に記録するプリンタ、がネットワークを介して接続された電子文書管理システムにおける電子文書管理方法であって、前記クライアント装置において、
前記プリンタによって電子文書データが印刷された前記紙様媒体から、前記電子記録媒体に記録された第1の文書情報を読み取る第1の文書情報取得ステップと、
前記データベース装置に保持された、最新バージョンの前記文書データに関する第2の文書情報を取得する第2の文書情報取得ステップと、
前記第1および第2の文書情報に基づいて、前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンであるか否かを判定する最新バージョン判定ステップと、
前記最新バージョン判定ステップにおける判定結果を報知する報知ステップと、
前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンでないと判定された場合に、前記データベース装置に保持された前記第2の文書情報に係る電子文書データを表示する電子文書表示ステップと、
前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンでないと判定された場合に、前記第2の文書情報に係る電子文書データの印刷を前記プリンタへ指示する第2の印刷指示ステップと、
を有することを特徴とする電子文書管理方法。
【請求項16】
複数の電子文書データを保持可能なデータ保持手段と、
前記データ保持手段に保持された複数の電子文書データから印刷対象となる電子文書データを選択する印刷対象選択手段と、
電子情報を記録可能な電子記録媒体が添付された紙様媒体に対して、前記印刷対象選択手段で選択された電子文書データを可視像として印刷し、該電子文書データに関する第1の文書情報を前記電子記録媒体に記録する印刷記録手段と、

前記電子文書データが印刷された前記紙様媒体から、前記電子記録媒体に記録された前記第1の文書情報を読み取る第1の文書情報取得手段と、
前記データ保持手段に保持された、最新バージョンの前記文書データに関する第2の文書情報を取得する第2の文書情報取得手段と、
前記第1および第2の文書情報に基づいて、前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンであるか否かを判定する最新バージョン判定手段と、
前記最新バージョン判定手段による判定結果を報知する報知手段と、
前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンでないと判定された場合に、前記データ保持手段に保持された前記第2の文書情報に係る電子文書データを表示する電子文書表示手段と、を有し、
前記印刷記録手段はさらに、前記紙様媒体に対して、前記第2の文書情報に係る電子文書データを可視像として印刷し、該第2の文書情報を前記電子記録媒体に記録することを特徴とする電子文書管理装置。
【請求項17】
情報処理装置を制御することによって、該情報処理装置を請求項1乃至14の何れかに記載されたクライアント装置として動作させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載されたプログラムが記録されたことを特徴とする記録媒体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は電子文書管理システムおよびその方法に関し、特に複数バージョンに亘る電子文書を管理する電子文書管理システムおよびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子文書管理システムでは、複数・異種の電子文書データをデータベースに蓄積し、利用者が必要な時に当該データベース内の所望の電子文書に適宜アクセスし、当該電子文書をユーザ端末の画面上で閲覧したり、プリンタで印刷して印刷書類として取得したりすることが一般的に行なわれてきた。
【0003】
一方で、微小な無線チップにより人やモノを識別・管理するRFID(Radio Frequency-Identification:電波方式認識)技術に近年注目が集まっている。特に流通業界において、バーコードに代わる商品識別・管理技術として研究が進められてきたが、それに留まらず社会のIT化・自動化を推進する上での基盤技術として認識されつつあり、物流、食品、情報家電、環境、道路・交通、高齢者、医療・薬品、金融、教育などの幅広い分野での活用が期待されている。
【0004】
ここで、RFID技術について簡単に説明する。耐環境性に優れた数mm〜数cm程度の大きさのICタグにデータを記憶し、電波や電磁波によって、RFID読み取り器(リーダライタ)との交信を行う。また、近年ではアンテナ側からの非接触電力伝送技術により、電池を備えることなく半永久的に利用可能なパッシブ型のタグも登場してきた。タグとしては、ラベル型、カード型、コイン型、スティック型など様々な形状があり、用途に応じて選択される。最近では、非接触型ICチップとアンテナを一体化して0.4mm角(厚み0.06mm)の正方形に収めた、「アンテナ内蔵型ミューチップ」(日立製作所)のような、米粒より小さいタグも開発されており、デバイス製造技術も飛躍的に高くなってきている。また、タグとリーダライタとの通信距離は数mm程度のものから数mのものがあり、用途に応じて使い分けられる。
【0005】
なお従来では、このような無線ICタグ(チップ)を一体化(内蔵)した用紙を利用して、機密管理、秘密漏洩防止、期限管理、廃棄管理等の各種書類を管理するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004-66572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したような従来の電子文書管理システムにおいては、印刷書類上の文書(以下、印刷文書)が最新バージョンであるかどうかを確認するためには、利用者がデータベースへその都度問い合わせを行い、当該印刷文書に対応するデータベース内の電子文書データについて、その更新状況を確認する必要があった。
【0007】
また、印刷文書が最新バージョンでなかった場合、当該印刷文書に対してどのような更新がなされたのかを知るために、当該印刷文書と最新バージョンの電子文書データとにおいてその内容の相違点を検出することが望まれるが、これを容易に行うことはできなかった。
【0008】
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、印刷文書が最新バージョンのものであるか否かを、利用者が容易に確認可能とする電子文書管理システムおよびその方法を提供することを目的とする。
【0009】
さらに、印刷文書が最新バージョンでない場合に、当該印刷文書と最新バージョンの電子文書データにおける内容の相違点を、利用者が容易に認識可能とする電子文書管理システムおよびその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の電子文書管理システムは以下の構成を備える。
【0011】
すなわち、複数の電子文書データを保持可能なデータベース装置と、クライアント装置およびプリンタがネットワークを介して接続された電子文書管理システムであって、前記プリンタは、電子情報を記録可能な電子記録媒体が添付された紙様媒体に対して、前記クライアント装置から指示された電子文書データを可視像として印刷し、該電子文書データに関する文書情報を前記電子記録媒体に記録する印刷手段を有し、前記クライアント装置は、前記データベース装置に保持された複数の電子文書データから印刷対象となる電子文書データを選択して前記プリンタへ印刷を指示する印刷指示手段と、前記プリンタによって電子文書データが印刷された前記紙様媒体から、前記電子記録媒体に記録された第1の文書情報を読み取る第1の文書情報取得手段と、前記データベース装置に保持された、最新バージョンの前記文書データに関する第2の文書情報を取得する第2の文書情報取得手段と、前記第1および第2の文書情報に基づいて、前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンであるか否かを判定する最新バージョン判定手段と、前記最新バージョン判定手段による判定結果を報知する報知手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
さらに前記クライアント装置は、前記最新バージョン判定手段において前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンでないと判定された場合に、前記データベース装置に保持された前記第2の文書情報に係る電子文書データを表示する電子文書表示手段を有し、前記印刷指示手段は、前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンでないと判定された場合に、前記第2の文書情報に係る電子文書データの印刷を前記プリンタへ指示することを特徴とする。
【0013】
また、前記電子文書表示手段は、前記最新バージョン判定手段において前記紙様媒体に印刷された文書データが最新バージョンでないと判定された場合に、前記データ保持手段に保持された、前記第1および第2の文書情報それぞれに係る電子文書データの相違点を抽出して表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上の構成からなる本発明によれば、印刷文書が最新バージョンのものであるか否かを、利用者が容易に確認することができる。
【0015】
さらに、印刷文書が最新バージョンでない場合に、当該印刷文書と最新バージョンの電子文書データにおける内容の相違点を、利用者が容易に認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】
<第1実施形態>
●電子文書管理システム概要
図1は、本実施形態における電子文書管理システムの概要構成を示す図である。同図によれば本実施形態の電子文書管理システムは、複数・異種の電子文書データを格納するデータベース装置5と、利用者25が操作するパーソナルコンピュータ等のクライアント端末(以下、単にクライアントと称する)1と、ネットワークに対応したプリンタ11と、クライアント1からの印刷ジョブを蓄積するプリントサーバ10と、それらを接続するネットワーク21によって構成される。なお、クライアント1とプリンタ11は、印刷用紙13上に設けられたICタグ14に対してデータの読み書きを行なうICタグ・リーダライタ2,12をそれぞれ有している。なお、本実施形態の印刷用紙13には、非接触による無線通信を可能とするICタグ14が、予め適切な方法(紙への織り込み、粘着、印刷等)で添付され、物理的に一体化(付着、粘着、内蔵)しているものとする。
【0018】
ここで、本実施形態の電子文書管理システムにおける処理概要を説明する。
【0019】
本実施形態のクライアント1においては、電子文書の印刷処理、および印刷書類の閲覧処理を行うことを特徴とする。まず、電子文書の印刷処理について説明する。
【0020】
クライアント1は、データベース5から印刷対象とする電子文書をダウンロードして印刷ジョブデータを作成し、ネットワーク21を介してプリントサーバ10へ送る。プリントサーバ10に送信された印刷ジョブデータは、印刷ジョブという単位で管理され、内部の印刷ジョブキューの末尾へ格納されて印刷処理の順番を待つ。プリントサーバ10は、プリンタ11のステータスが待ち状態を示す「WAIT」、すなわち印刷可能な状態である場合に、印刷ジョブキューの先頭にある印刷ジョブをプリンタ11へ送信する。するとプリンタ11においては、受信した印刷ジョブデータに含まれる印刷モードが「ICタグデータ記録印刷」を示す場合に、給紙を行なう用紙カセットとして、非接触無線ICタグが物理的に紙面上に設けられた、ICタグ付き印刷用紙13の給紙カセットを選択し、当該印刷ジョブのデータに基づいてICタグ付き印刷用紙13上へ印刷(テキストや画像を定着)を行うと同時に、ICタグ付き印刷用紙13上のICタグ14に、当該印刷文書の文書属性データ15(ファイルパス,バージョン情報等を含む)を記録して排紙する。
【0021】
次に、クライアント1における印刷書類の閲覧処理について説明する。
【0022】
クライアント1では、上述したように印刷書類として作成されたICタグ付き印刷用紙13を利用者25が閲覧する際に、該印刷用紙13上のICタグ14から文書属性データ15を読み込み、そこに記載されているバージョン情報と、データベース5に保持されている最新版の同一文書の文書属性データ15に記載されているバージョン情報とを照合する。そしてその照合結果が、例えばクライアント1のディスプレイ3への表示によって利用者25へ通知される。同時に、利用者25からの指示に応じて、データベース5上の最新バージョンの電子文書データの表示、および該最新バージョンの電子文書データを印刷するための新たな印刷ジョブを作成し、プリントサーバ10へ送信する。
【0023】
以下、本実施形態の電子文書管理システムを構成する各装置について、その詳細構成を説明する。
【0024】
●クライアント構成
クライアント1は、上述したようにデータベース5上の電子文書の印刷、印刷書類の閲覧、および各種データの送受信を行うために、図2Aに示すような構成からなる。同図に示すようにクライアント1は、全体制御を司るCPU202、クライアント1における処理に必要なデータを入力するための入力部203、通信部204、ROM205およびRAM206、表示手段としての表示部207、これら各構成要素を接続するバス208、処理に必要な情報を格納するためのファイル装置209、ICタグに対してデータの読み書きを行なうICタグ・リーダライタ2を備えている。
【0025】
通信部204は、クライアント1から出力するデータ及びクライアント1に入力されるデータに対してプロトコルの変換等を行うことによって、ネットワーク21を経由したクライアント1によるデータの送受信を可能としている。入力部203は、キーボード、マウス等よりなり、クライアント1の利用者25の操作により入力されたデータを、バス208を介してCPU202等へ出力する。
【0026】
ROM205は、CPU202における処理に必要な制御用のプログラムを記憶している読み出し専用のメモリであり、所定のタイミングで必要なプログラムを読み出してバス208に出力する。またRAM206は、実際にはハードディスク装置等の記憶装置等により構成され、CPU202における以下に説明するような印刷処理プログラムがインストールされている。また、CPU202における処理に必要なデータ等を一時的に記憶し、必要に応じてバス208に出力する。
【0027】
表示部207は液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置等から成り、CPU202における処理に必要な表示を行う。ファイル装置209は、CPU202における処理に必要なデータを格納する。ICタグ・リーダライタ2は、ICタグ付き印刷用紙等に設けられた無線ICタグに対してデータの読み書きを行ない、必要に応じて当該データをバス208へ出力する。CPU202は、RAM206に記憶されているアプリケーションプログラム及びプリンタドライバプログラムに基いて、自ら演算処理等を行い、あるいは上述した各構成要素を制御してクライアント1を機能させる。
【0028】
●データベース構成
データベース装置5の構成を図2Dを用いて説明する。同図に示すようにデータベース5は、CPU241、データ格納部245、通信部242、入力部246、表示部247、ROM243、RAM244、これらの各構成要素を接続するバス248、を備えている。
【0029】
データ格納部245は、複数・異種の電子文書データを蓄積するための、大容量ハードディスク等の装置である。
【0030】
ここで図8に、データ格納部245に蓄積される電子文書データの構造例を示す。同図に示すように本実施形態の電子文書データは、文書属性データ802と文書内容データ803に大別される。文書属性データ802は当該文書の属性情報を示すものであり、ファイル名および当該ファイルの格納場所(ディレクトリ)、バージョン番号、作成日時、作成者、等の情報よりなる。また文書内容データ803は当該文書の実質的なデータ内容を示すものであり、具体的にはテキストやメディアデータ(画像、ムービー、サウンド等)、レイアウトデータ、等である。
【0031】
通信部242は、データベース5から出力するデータ及びデータベース5に入力するデータに対してプロトコルの変換等を行うことによって、ネットワーク21を経由したデータベース5とクライアント1とのデータ通信を可能としている。ROM243は、データベース制御用のプログラムを記憶しているメモリであり、所定のタイミングで必要なプログラムを読み出してバス248に出力する。RAM244は、CPU241における処理に必要なデータ等を一時的に記憶し、必要に応じてバス248に出力する。入力部246は、データベース5の制御に必要なデータ等を入力する際に用いられる。表示部247は液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置等から成り、CPU241における処理に必要な表示を行う。CPU241は、ROM245に記憶された制御プログラムに基づいて、自ら演算処理を行い、データベース5を制御する。
【0032】
●プリンタ構成
プリンタ11の構成を図2Bを用いて説明する。同図に示すようにプリンタ11は、CPU212、通信部214、ROM215、RAM216、出力エンジン217、排紙部218、入力部220、表示部220、給紙部222、ICタグリーダライタ12、これら各構成要素を接続するバス219、を備えている。
【0033】
表示部221は、例えば液晶方式のディスプレイを備えており、利用者25に対する指示やメッセージなどを表示する。通信部214は、プリンタ11から出力するデータ及びプリンタ11に入力するデータに対してプロトコルの変換等を行うことによって、ネットワーク21を経由したプリンタ11とクライアント1とのデータ通信を可能としている。
【0034】
ROM215は、プリンタ制御用のプログラムを記憶しているメモリであり、所定のタイミングで必要なプログラムを読み出してバス219に出力する。RAM216は、CPU212における処理に必要なデータ等を一時的に記憶し、必要に応じてバス219に出力する。出力エンジン217は、インクジェット方式あるいはレーザービーム方式等の印刷部を備えており、CPU212の制御により、印刷出力処理を行う。
【0035】
給紙部222は、ICタグ付き印刷用紙13等、用紙カセットに装填された用紙を給紙可能とする。一方排紙部218は、出力エンジン217によって出力された、印刷済みの印刷用紙(ICタグ付き印刷用紙13等)をプリンタ11の排紙トレイ(不図示)上に排紙する。
【0036】
入力部220は、印刷の制御に必要なデータ等を入力する際に用いられる。表示部221は液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置等から成り、CPU212における処理に必要な表示を行う。ICタグ・リーダライタ12はプリンタ11内の適切な位置に設けられており、ICタグ付き印刷用紙13上の無線ICタグ14に対してデータの読み書きを行ない、必要に応じて当該データをバス214へ出力する。CPU212は、ROM215に記憶された制御プログラムに基づいて、自ら演算処理を行ってプリンタ11を制御する。
【0037】
●プリントサーバ構成
プリントサーバ10の構成を図2Cを用いて説明する。同図に示すようにプリントサーバ10は、CPU231、印刷ジョブを蓄積するためのデータ格納部235、通信部232、ROM233、RAM234、入力部236、表示部237、これら各構成要素を接続するバス236を備えている。
【0038】
データ格納部235は、クライアント1から受信した印刷ジョブデータのキュー(待ち行列)を格納する。通信部232は、プリントサーバ10から出力するデータ及びプリントサーバ105に入力するデータに対してプロトコルの変換等を行うことによって、ネットワーク21を経由したプリントサーバ10とクライアント1との間、およびプリントサーバ10とプリンタ11との間のデータ通信を可能としている。
【0039】
ROM233は、プリントサーバ10の制御用プログラムを記憶しているメモリであり、所定のタイミングで必要なプログラムを読み出してバス236に出力する。RAM234は、CPU231における処理に必要なデータ等を一時的に記憶し、必要に応じてバス236に出力する。
【0040】
入力部236は、プリントサーバ10の制御に必要なデータ等を入力する際に用いられる。表示部237は、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置等から成り、CPU231における処理に必要な表示を行う。CPU231は、ROM235に記憶された制御プログラムに基づいて、自ら演算処理を行ってプリントサーバ10を制御する。
【0041】
以上のように、クライアント1、データベース5、プリンタ10、及びプリントサーバ10の各装置は共にCPUを備えており、インストールされた、あるいは予め記憶されたプログラムに基づいて、本実施形態の電子文書管理システムを実現するための手段として機能するように構成されている。
【0042】
次に、本実施形態の電子文書管理システムにおける動作について、各装置ごとに説明する。
【0043】
●クライアント処理
図3は、クライアント1における処理を示すフローチャートである。
【0044】
クライアント1に対し、システムの利用者25がクライアント制御プログラム開始の命令を与えると、CPU202がRAM206上で該プログラムを展開した後、表示部207に適切な情報を表示する。この状態がステップS301であり、ここでマウス等の入力部203から処理終了コマンドが入力されると、当該処理が終了する。
【0045】
処理が続行されるとステップS302において、CPU202の命令により、表示部207上に適切な情報を表示して利用者25に対し、電子文書の印刷と印刷書類の閲覧のどちらを行なうかを問い合わる。利用者25が入力部203を介して前者を選択した場合はステップS303へ、後者を選択した場合はステップS308へ進む。
【0046】
まず、電子文書の印刷処理について説明する。電子文書の印刷を行う場合、ステップS303において、入力部203から「電子文書ファイル選択」コマンドが入力されると、CPU202は「電子文書一覧リスト取得要求」を、通信部204を介してネットワーク上のデータベース5へ送信する。すると、データベース5より電子文書一覧リストが返信される。CPU202は、受信した電子文書一覧リストをRAM206へ格納した後、表示部207上へ表示する。そして、表示された電子文書一覧リストの中から、マウス等の入力部203を介して利用者25が所望する電子文書を選択する。
【0047】
ここで例えば、データベース5内の「/work/projects/project1」というディレクトリにある「ABC報告書-1.0.doc」というファイル名の文書が選択されたと仮定すると、CPU202はこの電子文書のファイルパス「/work/projects/project1/ABC報告書-1.0.doc」を含む「電子文書データ取得要求」を、通信部204を介してデータベース5へ送信し、これに応じて、図9Aに示すような電子文書データ901が返信される。なお、図9Aに示す電子文書データ901は、図8に示したデータ構造の具体例に相当し、文書属性データ902と文書内容データ903に大別される。CPU202は、この電子文書データ901をRAM206へ展開し、その文書内容データ903に基づいて、表示部207上へ当該文書内容を表示する。
【0048】
このように選択された電子文書が表示されると、この文書内容を利用者25が確認した後、その印刷処理が行われる。すなわち、ステップS304において入力部203からの印刷コマンド入力に応じて、CPU202が表示部207を介して、利用者25に対して印刷モード選択を促す。ここで印刷モードとしては、「通常用紙印刷」と「ICタグデータ記録印刷」の2種類があり、前者が選択された場合はステップS305へ進んで、CPU202は印刷モードを代入する変数print_modeに1を代入し、後者が選択された場合はステップS306へ進んで、CPU202は上記変数print_modeに2を代入する。
【0049】
そしてステップS307において、CPU202はRAM206上の電子文書データ901に基づいて、図7の701に示すような、印刷データ、印刷用紙種別、文書属性データの3種のデータから成る印刷ジョブデータを作成し、通信部204を介してプリントサーバ10へ送信する。ここで、印刷ジョブデータ701内の「印刷データ」の項目には、電子文書データ901に含まれる文書内容データ903から適切に変換された、プリンタ11が処理可能なページ記述言語などのデータが格納され、また、「印刷モード」の項目には上述したprint_modeの値(1または2)が格納される。さらに、「文書属性データ」の項目には、電子文書データ901に含まれる文書属性データ902が格納される。
【0050】
詳細は後述するが、このようにしてプリントサーバ10へ送信された印刷ジョブデータ701に基づき、プリンタ11においてICタグ付き印刷用紙13のICタグ14に文書属性データ902が記録された印刷書類が生成される。
【0051】
以下、印刷書類の閲覧処理について説明する。ここでは、上記印刷処理によって電子文書データ901が印刷された、ICタグ付き印刷用紙13を閲覧する例について説明する。
【0052】
すなわち、ステップS302で印刷書類の閲覧が選択された場合はステップS308においてCPU202の指示によりICタグ・リーダライタ2がアクティブになり、その測定範囲にあるICタグ付き印刷書類13上のICタグ14から、電子文書の文書属性データ15(以下、ICタグ14に記録されていた文書属性データとして、第1の文書属性データと呼ぶ)を読み込んでRAM206上へ格納する。ここで、第1の文書属性データの内容は図9Aに示す文書属性データ902に相当し、そのバージョン番号(この場合「1.0」)が変数version1に代入される。ただし、ICタグ付き書類13が複数ページ(複数枚用紙)から成る場合、ICタグ・リーダライタ2が各ページのICタグ14から同一の文書属性データ15を複数回読み取る場合があるため、本実施形態ではシステムが必要に応じて不要なデータをキャンセルするものとする。
【0053】
次にステップS309においてCPU202は、ICタグ14から読み取った文書属性データ15に含まれるファイル名と場所情報に基づいて作成したファイルパス(例えば「/work/projects/project1/ABC報告書-1.0.doc」)を含む「最新文書属性データ取得要求」を、通信部204を介してデータベース5へ送信する。
【0054】
ここで、データベース5には、上記要求で指定されたファイルパス位置に、やはり上記要求で指定されたファイル名に類似したファイル名で、図9Bに示すような電子文書データ905が格納されている。なお、図9Bに示す電子文書データ905も、図8に示したデータ構造の具体例に相当し、文書属性データ906と文書内容データ907に大別される。ここで、データベース5内の電子文書データ905と、上述したように印刷された図9Aに示す電子文書データ901とは、それぞれの文書属性データ内に示されるバージョン情報が異なる。すなわち、データベース5からダウンロードされて印刷出力された電子文書データ901が、該印刷書類の閲覧時には、データベース5上に最新の電子文書データ905が格納されたことによって、既に最新版ではなくなっていることを示す。
【0055】
クライアント1からの「最新文書属性データ取得要求」に応じて、データベース5から図9Bに示すような文書属性データ906(以下、データベース5に格納されていた最新の文書属性データとして、第2の文書属性データと呼ぶ)が返信され、クライアント1はこの最新バージョンとしての文書属性データ906を、RAM206へ格納する。このとき、第2の文書属性データに含まれるバージョン番号(この場合「2.0」)が、変数version2に代入される。
【0056】
次にステップS310においてCPU202は、RAM206に格納された第1および第2の文書属性データ(902および906に相当)に含まれるバージョン番号、すなわち変数version1(「1.0」)とversion2(「2.0」)の値を比較し、その結果に応じて表示部207上へメッセージを表示することで、利用者25へ当該電子文書のバージョンに関する情報を通知する。この表示例を、ケース1とケース2の場合について以下に示す。
【0057】
・ケース1:version1=version2、すなわち印刷書類のバージョンがデータベース上の同一文書のバージョンに一致する場合、
「現在あなたが閲覧している印刷書類(バージョン「1.0」)は現在の最新バージョンです(データベース上の同一書類のバージョンと同じです)。」
・ケース2:version1<version2、すなわちデータベース上の同一文書が更新されている場合、
「現在あなたが閲覧している印刷書類(バージョン「1.0」)には、データベース上に新しいバージョン(「2.0」)が存在します。最新バージョンの確認を推奨します。」
なお、本実施形態においては、データベース5上の電子文書が古いバージョンに置き換えられること(バージョンダウン)については、原則的に起こり得ないものとする。
【0058】
利用者25にバージョン情報が通知されると、次にステップS311においてCPU202は、ステップS310での照合結果に応じて処理を分岐する。すなわち、上記ケース1の場合(すなわち印刷書類とデータベースとでバージョンが一致する場合)はステップS301へ戻るが、上記ケース2の場合(すなわちデータベース上の文書が更新されている場合)はステップS312へ進む。
【0059】
ステップS312においてCPU202は、表示部207上へメッセージを表示することで、利用者25へ当該電子文書の最新バージョンをデータベース5から取得(ダウンロード)して表示するか否かを問い合わせる。利用者25が入力部203を介して表示コマンドを入力した場合はステップS313へ進むが、キャンセルボタンを入力した場合はステップS301へ戻る。
【0060】
ステップS313でCPU202は、RAM206上の第2の文書属性データ(最新バージョン文書の属性データ)に基づいて、当該最新バージョン文書のファイルパス(「/work/projects/project1/ABD報告書-2.0.doc」)を含む「電子文書データ取得要求」を、通信部204を介してデータベース5へ送信する。するとデータベース5から最新バージョンの電子文書データ905が返信され、CPU202はこれをRAM206上に展開し、この内部の文書内容データ907に基づいて、表示部207上へ当該文書内容を表示する。
【0061】
そしてステップS314においてCPU202は、表示部207上にメッセージを表示することで、最新バージョンの電子文書を印刷するか否かを利用者25に問い合わせる。利用者25が入力部203を介して印刷実行コマンドを入力した場合は、RAM206上の最新バージョンの文書データを印刷対象文書に設定した後、実際の印刷処理を実行するためにステップS304の印刷モード選択へ進む。一方、利用者25が入力部203を介して印刷キャンセルコマンドを入力した場合はステップS301へ戻る。
【0062】
このように本実施形態のクライアント1においては、電子文書の印刷処理、および印刷書類のバージョン確認を伴う閲覧処理、さらには最新バージョンの印刷処理を行うことができる。
【0063】
●プリントサーバ処理
図4は、プリントサーバ10における処理を示すフローチャートである。
【0064】
プリントサーバ10に対し、システムの管理者(不図示)がプリントサーバ制御プログラム(スプールサービス)開始の命令を与えると、CPU231がRAM236上で該プログラムを展開した後、表示部238に適切な情報を表示する。この状態がステップS401であり、ここでマウス等の入力部237からサービス終了コマンドが入力されると、当該処理が終了する。
【0065】
ここで図7に、本実施形態のプリントサーバ10における処理概要を示す。同図に示すようにプリントサーバ10は、クライアント1から印刷ジョブデータ701を受信し、これをデータ格納部235内において印刷ジョブデータキューとして管理する。
【0066】
詳細に説明すると、まずステップS402においてCPU231は、データ格納部235における印刷ジョブデータキュー702内に印刷ジョブデータが有るか否かを判断し、有ればステップS403へ、無ければステップS406へ進む。
【0067】
印刷ジョブデータがある場合、ステップS403でCPU231がプリンタ11と交信してプリンタ11の動作ステータスを確認し、動作ステータスが「WAIT(待機中)」ならば印刷を実行するためにステップS404へ進み、動作ステータスが「BUSY(印刷中)」ならば現在は印刷不可能であるためステップS401へ戻る。
【0068】
ステップS404でCPU231は、印刷ジョブデータキュー702内の先頭の印刷ジョブデータ703を通信部232を介してプリンタ11へ送信した後、ステップS405で印刷ジョブデータキュー702から先頭の印刷ジョブデータ703を削除する。
【0069】
そしてステップS406においてCPU231は、クライアント1からの印刷ジョブデータ701の受信の有無を判断し、受信していなければステップS401へ戻るが、受信していればステップS407へ進み、CPU231は該受信した印刷ジョブデータ701を、印刷ジョブデータキュー702の末尾へ格納して印刷ジョブデータ704とする。
【0070】
このように本実施形態のプリントサーバ11においては、クライアント1から出力された印刷ジョブデータ701を印刷ジョブデータキューとして管理することによって、プリンタ11における印刷の実行を制御する。
【0071】
●プリンタ処理
図5は、プリンタ11における処理を示すフローチャートである。
【0072】
プリンタ11に対し、システムの管理者(不図示)がプリンタ制御プログラム開始の命令を与えると、CPU212がRAM216上で該プログラムを展開した後、表示部221に適切な情報を表示する。この状態がステップS501であり、ここで操作パネル等の入力部220から処理終了コマンドが入力されると、当該処理が終了する。
【0073】
処理が続行されるとステップS502においてCPU212は、プリンタ11の動作ステータスを「WAIT(待機中)」に設定する。具体的には、例えばRAM216上のステータスを示す変数statusに「0」を代入する。そしてステップS503においてCPU212は、通信部214を介して、プリントサーバ10から印刷ジョブデータを受信したか否かを判断し、受信したならばステップS504へ進み、受信していなければステップS501に戻る。以下、プリンタ11がプリントサーバ10を介して、図7に示す印刷ジョブデータ701を受信する例について説明する。
【0074】
ステップS504では、CPU212がプリンタ11の動作ステータスを「BUSY(印刷中)」に設定する。具体的には、RAM216上のstatusに「1」を代入する。そしてステップS505において、CPU212がRAM216上の印刷対象ページを示す変数target_pageに「1」を代入する。次にステップS506でCPU212が、変数target_pageの値と、印刷ジョブデータ701内の文書属性データとして記載された、文書データの総ページ数とを照合して、最終ページまでの印刷が終了したか否かを判断する。全ての印刷が終了していればステップS501へ戻るが、終了していなければステップS507へ進む。
【0075】
ステップS507においてCPU212は、印刷ジョブデータ701に含まれる印刷モードの値を参照し、これが通常用紙印刷を示す「1」であればステップS508へ進み、通常の印刷用紙に対する印刷がなされる。すなわち、CPU212の命令により、まずICタグ等が付されていない通常用紙の給紙カセットが選択され、次に出力エンジン217が、印刷ジョブデータ701内の印刷データにおけるtarget_page番目のページのデータを、当該用紙カセットから給紙される通常用紙上へ印刷する。
【0076】
一方、ステップS507において、印刷ジョブデータ701に含まれる印刷モードの値がICタグ付き用紙印刷を示す「2」であればステップS509へ進み、ICタグ付き用紙13に対する印刷がなされる。すなわち、ステップS509においてCPU212の命令により、まずICタグ付き用紙13の給紙カセットが選択され、次に出力エンジン217が、印刷ジョブデータ701内の印刷データにおけるtarget_page番目のページのデータを、当該用紙カセットから給紙されるICタグ付き用紙13上へ印刷する。
【0077】
そしてさらにステップS510において、CPU212の命令によりICタグ・リーダライタ12がアクティブになり、印刷ジョブデータ701内の文書属性データを、ICタグ付き用紙13上のICタグ14内へ、文書属性データ15として記録する。
【0078】
以上のような印刷処理が終了するとステップS511に進み、CPU212の命令により出力エンジン217は、文書データの印刷がなされた通常用紙またはICタグ付き用紙13を排紙トレイ上へ排紙する。そしてステップS512においてCPU212が変数target_pageの値をインクリメントした後、ステップS506の印刷ページの終了判断へ戻る。
【0079】
以上説明したようなプリンタ11の処理によって、印刷ジョブが複数ページから成る場合にも、印刷された複数枚のICタグ付き用紙13において、それぞれのICタグ14には同一の文書属性データ15が記録される。
【0080】
なお、本実施形態では予めICタグ14が添付された印刷用紙13に対して電子文書データを印刷する例を示したが、例えばプリンタ11が電子文書データをICタグ付きでない通常用紙へ印刷する際に、装置内に予めセットされたICタグにその文書属性データを記録し、印刷後の通常用紙上の適切な位置に、該ICタグを物理的に添付(粘着)させることも有効である。
【0081】
●データベース処理
図6は、データベース5における処理を示すフローチャートである。
【0082】
データベース5に対し、システムの管理者(不図示)がデータベース制御プログラム開始の命令を与えると、CPU241がRAM244上で該プログラムを展開した後、表示部247に適切な情報を表示する。この状態がステップS601であり、ここで入力部246から処理終了コマンドが入力されると、当該処理が終了する。
【0083】
処理が続行されるとステップS602においてCPU241は、クライアント1からの要求(リクエスト)データを通信部242を介して受信したか否かを判断し、受信していれば該リクエストをRAM244に格納した後にステップS603へ進み、受信していなければステップS601へ戻る。
【0084】
ステップS603でCPU241は、RAM244内の要求データが「文書一覧リスト送信要求」であるか否かを判断し、そうであればステップS604へ進み、データ格納部245に蓄積している電子文書データの一覧リストをクライアント1が処理可能な形式で作成して、通信部242を介してクライアント1へ送信した後、ステップS601へ戻る。
【0085】
一方、ステップS603でRAM244内の要求データが「文書一覧リスト送信要求」でなければステップS605へ進み、CPU241は当該要求データが「文書データ送信要求」であるか否かを判断する。ここで「文書データ送信要求」であればステップS606へ進み、文書データ送信要求内に含まれる電子文書のファイルパス(例えば「/work/projects/project1/ABC報告書-1.0.doc」)によって指示される電子文書データを、通信部242を介してクライアント1へ送信した後、ステップS601へ戻る。
【0086】
一方、ステップS605で要求データが「文書データ送信要求」でなければステップS607へ進み、CPU241は当該要求データが「最新文書属性データ取得要求」であるか否かを判断する。ここで「最新文書属性データ取得要求」であればステップS608へ進み、そうでなければステップS601へ戻る。
【0087】
ステップS608においてCPU241は、「最新文書属性データ取得要求」内に含まれる電子文書のファイルパスに基づいて、データ格納部245から最新バージョンの電子文書データ905を適切な方法で検索し、さらに該電子文書データ905から文書属性データ906を抽出して、これを通信部242を介してクライアント1へ送信する。
【0088】
ここで、ステップS608においてクライアント1へ送信される、最新バージョンの文書属性データの検索方法について説明する。例えば、「文書属性データ送信要求」における電子文書のファイルパスが「/work/projects/project1/ABC報告書-1.0.doc」であり、その時点でデータ格納部245における当該ファイルを含むディレクトリ「/work/projects/project1/」には、ファイル名が「ABC報告書」で始まる電子文書ファイルとして、「ABC報告書-1.0.doc」,「ABC報告書-1.5.doc」,「ABC報告書-2.0.doc」の3つが存在していたとする。この場合、「ABC報告書」に続く添え字(「1.0」,「1.5」,「2.0」)を解釈することによって、「ABC報告書-2.0.doc」がその時点での最新バージョンであると判断し、図9Bに示すような「ABC報告書-2.0.doc」の文書属性データ906を抽出して、クライアント1へ送信する。もちろん、各ファイルの文書属性データを参照し、そこに記載された「バージョン番号」に基づいて、最新バージョンを判断することもできる。
【0089】
以上説明したように本実施形態によれば、ICタグ付き印刷用紙13に印刷され、同時にICタグに文書属性データが記録された電子文書データについて、その閲覧時にそのバージョンが最新であるか否かを、利用者25がデータベース5へその都度問い合わせることなく、容易に確認することができる。また、当該印刷書類が最新でない場合には、最新バージョンの電子文書データを表示させ、さらに印刷出力することによって、当該印刷書類と最新バージョンの電子文書データにおける内容の相違点を、利用者が容易に認識することができる。
【0090】
<第2実施形態>
以下、本発明にかかる第2実施形態について説明する。
【0091】
上述した第1実施形態に示す電子文書管理システムにおいては、ICタグ付き印刷用紙13に印刷された電子文書が最新バージョンでなかった場合、最新バージョンの電子文書データとの相違点、すなわちどのような更新がなされたのかを認識したいという要求が当然出てくる。
【0092】
この相違点を認識するための方法としては、まず、データベース5に蓄積された最新バージョンの電子文書データをクライアント1に表示し、該表示中の文書データと、利用者25の手元にある印刷文書とを、利用者25が目視にて比較することが考えられるが、これは非常に手間のかかる作業であった。
【0093】
また、データベース5上に当該新旧バージョンの文書データが存在する場合には、クライアント1の画面上に両者を並列表示し、表示された両文書を利用者25が目視にて比較することも考えられるが、上記作業と比べてなんら手間が軽減されるものではない。
【0094】
そこで第2実施形態においては、ICタグ付き印刷用紙13に印刷・記録された電子文書について、その最新バージョンとの相違点を容易に抽出して利用者25に提供することを特徴とする。
【0095】
●電子文書管理システム概要
図10は、第2実施形態における電子文書管理システムの概要構成を示す図である。同図に示すように第2実施形態の電子文書管理システムは、上述した図1に示す第1実施形態の構成とほぼ同様であり、利用されるデータ形式等が若干異なるのみである。したがって、まずその処理概要について、第1実施形態と相違する点のみを説明する。
【0096】
第2時実施形態のデータベース5には、同一文書について複数バージョンのデータ(31,32等)を格納している。また、ICタグ付き印刷用紙13のICタグ14に格納される文書属性データ16内に、当該電子文書がテキストデータであるかバイナリデータであるかを示すフラグとして「文書種別」情報を備える(図11参照)ことを特徴とする。
【0097】
第2実施形態ではクライアント1において、上述した第1実施形態と同様に、ICタグ付き印刷用紙13に対する電子文書の印刷処理が行われる。ここで、データベース5に格納された「ABC報告書-1.0.doc」のファイル31が、印刷時点での最新バージョンであり、この文書が印刷されたと仮定する。
【0098】
その後、ある期間を経て、上記ファイル31が印刷された印刷文書を閲覧するのであるが、ここでは、データベース5上では当該電子文書データのバージョンアップ(更新)が何度か実施され、最新バージョンとして「ABC報告書-2.0.doc」のファイル32が格納されているものとする。
【0099】
以下、クライアント1における印刷書類の閲覧処理について説明する。
【0100】
クライアント1では、上述したように印刷書類として作成されたICタグ付き印刷用紙13を利用者25が閲覧する際に、該印刷用紙13上のICタグ14から文書属性データ16を読み込み、そこに記載されているバージョン情報と、データベース5に保持されている最新版の同一文書(ファイル32)の文書属性データ16に記載されているバージョン情報とを照合する。
【0101】
その結果、印刷書類のバージョンがデータベース5上のファイル32のバージョンより小さい場合、クライアント1上のアプリケーションプログラムによって、データベース5上に蓄積されている新旧両バージョン(それぞれ、ファイル32,31)の文書データがクライアント1にダウンロードされ、両者の内容が比較されてその差異(相違点)が抽出され、ディスプレイ3上に適切な形式で表示される。さらに利用者25からの指示に応じて、データベース5上の最新バージョンの電子文書データ(ファイル32)を印刷するための新たな印刷ジョブを作成し、プリントサーバ10へ送信する。
【0102】
なお、第2実施形態の電子文書管理システムを構成する各装置の詳細構成については、上述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。ただし、データベース5のデータ格納部245に蓄積される電子文書データの構造が、上述したように若干異なる。すなわち図11に示すように、文書内容データ813としてテキストデータあるおいはバイナリデータを有し、文書属性データ812として、文書内容データ813ががテキストデータであるかバイナリデータであるかを示す文書種別情報を備える。また、データベース5には同一文書に関して複数バージョンのデータが格納される。すなわち、ある電子文書がバージョンアップされると、当該文書の旧バージョンの電子データに加えて、新バージョンの電子データが登録される。
【0103】
次に、第2実施形態の電子文書管理システムにおける、クライアント装置1の動作について説明する。なお、他の装置(データベース5,プリントサーバ10,プリンタ11)の動作については、上述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0104】
●クライアント処理
図12は、クライアント1における処理を示すフローチャートである。同図に示す処理は、上述した第1実施形態で図3のフローチャートに示した処理とほぼ同様であるため、以下では特に第2実施形態における特徴的な箇所についてのみ説明する。なお、図12において図1と同様の処理を行うステップには同一ステップ番号を付してある。
【0105】
第2実施形態において、図13Aに示す電子文書データ911が印刷されたICタグ付き印刷用紙13を閲覧する場合、ステップS308〜S311において第1実施形態と同様に、印刷書類とデータベース5とにおける当該文書の文書属性データ(それぞれ図13Aの912,図13Bの916)に基づき、バージョンが一致するか否かを判定し、一致しない、すなわちデータベース5上の文書が更新されている場合はステップS322へ進む。このとき、第1実施形態と同様にRAM206上には、第1の文書属性データとして図13Aに示す文書属性データ912が、第2の文書属性データとして図13Bに示す文書属性データ916が保持されている。
【0106】
ステップS322においては、CPU202は表示部207上にメッセージを表示することによって、当該印刷書類上の文書とその最新バージョンの文書との相違点を抽出して表示するか否かを、利用者25に問い合わせる。利用者25が入力部203を介して相違点抽出コマンドを入力した場合はステップS323へ進むが、キャンセルボタンを入力した場合はステップS301へ戻る。
【0107】
ステップS323でCPU202は、RAM206上に保持された第1および第2の文書属性データに基づいて、当該印刷書類およびその最新バージョンの文書に対する「電子文書データ取得要求」を、通信部204を介してデータベース装置5へ送信する。
【0108】
するとデータベース装置5から、印刷書類の文書に対応する旧バージョンデータとして第1の文書属性データ、すなわち図13Aに示す電子文書データ911と、最新バージョンデータとして第2の文書属性データ、すなわち図13Bに示す電子文書データ915が返信される。するとCPU202は、該受信した新旧両バージョンの電子文書データ915,911を、RAM206上に展開する。
【0109】
次にステップS324でCPU202は、新旧両バージョンの電子文書データ915,911における文書内容データ917,913に基づいて、第2実施形態の特徴である両文書の相違点の抽出および表示を行なう。この相違点抽出処理については、その詳細を後述する。
【0110】
そしてステップS314においてCPU202は、表示部207上にメッセージを表示することで、最新バージョンの電子文書を印刷するか否かを利用者25に問い合わせる。利用者25が入力部203を介して印刷実行コマンドを入力した場合は、RAM206上の最新バージョンの文書データを印刷対象文書に設定した後、実際の印刷処理を実行するためにステップS304の印刷モード選択へ進む。一方、利用者25が入力部203を介して印刷キャンセルコマンドを入力した場合はステップS301へ戻る。
【0111】
●相違点抽出処理
以下、ステップS324における相違点抽出および表示処理について、図14のフローチャートを用いて説明する。
【0112】
まずステップS1801においてCPU202は、新旧両バージョンの電子文書データ915,911における文書属性データ916(または912)中に記載された「文書種別」の項目が、テキストデータを示す「1」であるか、バイナリデータを示す「2」であるかに応じて、それぞれステップS1802とステップS1805へ分岐する。
【0113】
「文書種別」がテキストデータである場合、新旧両バージョンの電子文書データ915,911のそれぞれの文書内容データ917,913について、文字列データ部分と非文字列データ部分とでそれぞれ相違点抽出処理を行う。なお、ここでテキストデータとは、内部的に文字列部分と非文字列部分から構成されたデータであり、特に非文字列データとは、図や画像、サウンド等のデータであるとする。
【0114】
ステップS1802においては、それぞれの文字列データ部分について、文章を単位とした文字コードによる比較を行う。そしてステップS1803においては、それぞれの非文字列データ部分について、例えば、そのドロー系データあるいはバイナリ―データなどに基づいた適切な比較を行い、相違点を抽出する。なお、このようなデータ間における相違点抽出処理については周知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0115】
そしてステップS1804において、表示部207上にテキストデータの比較結果ウィンドウを表示することによって、比較結果を利用者25に通知する。ここで図15に、テキストデータ比較結果ウィンドウの表示例を示す。同図に示す比較結果ウィンドウ1401は、比較対照となる両データのファイル名1402、文書種別1403、比較結果1404、および相違点詳細1405の各項目から成り、比較結果1404の項目としては、両データの内容が同一であったか否かの判断結果が表示され、また、相違点詳細1405の項目としては、両文書の相違個所が印刷書類側(文書内容データ913)は先頭に「<」を付し、最新バージョン側(文書データ917)は先頭に「>」を付すことによって対応付けられた形式で示されている。なお、特に相違箇所の表示方法はこの例に限定されず、利用者25が相違箇所を容易に把握できるような表示方法であれば良い。
【0116】
一方、ステップS1801において「文書種別」がバイナリデータである場合、新旧両バージョンの電子文書データ915,911のそれぞれの文書内容データ917,913について、ステップS1805でバイト単位での比較を行う。そしてステップS1806において、表示部207上にバイナリデータの比較結果ウィンドウを表示することによって、比較結果を利用者25に通知する。ここで図16に、バイナリデータ比較結果ウィンドウの表示例を示す。同図に示す比較結果ウィンドウ1501は、図15と同様に、比較対照となる両データのファイル名1502、文書種別1503、比較結果1504、および相違点詳細1505の各項目から成る。
【0117】
この場合、相違点詳細1505の項目としては、互いに異なるデータを持つバイトが示される。例えば、相違点詳細1505の第一行目「0000005C:D3 D4」の場合、両文書内容データにおける「0000005C」バイト目が、それぞれ印刷書類側(文書内容データ913)では「D3」であり、最新バージョン側(文書データ917)では「D4」として、異なっていることを示す。
【0118】
以上説明したように第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様に、ICタグ付き印刷用紙13に印刷され、同時にICタグに文書属性データが記録された電子文書データについて、その閲覧時にそのバージョンが最新であるか否かを、利用者25がデータベース5へその都度問い合わせることなく容易に確認することができる。さらに、当該印刷書類が最新でない場合には、当該文書の最新バージョンとの相違点を表示させ、さらに印刷出力することができる。
【0119】
<第3実施形態>
以下、本発明に係る第3実施形態について説明する。
【0120】
上述した第2実施形態においては、データベース5上に存在する新旧バージョンの文書データを比較してその相違点を出力する例を示した。しかしながらこの場合、データベース5上に同一文書データについて新旧の複数バージョンを蓄積しておく必要があるため、データベース5内におけるデータ記憶容量が圧迫されてしまう。
【0121】
そこで第3実施形態においては、データベース5に記憶するデータ量を最低限に抑制するために、第2実施形態ではICタグ付き印刷用紙13のICタグ14に対して文書属性データ16のみを記録したが、さらに文書内容データ17も記録する例について説明する。
【0122】
●電子文書管理システム概要
図17は、第3実施形態における電子文書管理システムの概要構成を示す図である。同図に示すように第3実施形態の電子文書管理システムは、図10に示す第2実施形態の構成とほぼ同様であるが、上述したようにICタグ付き印刷用紙13のICタグに、文書内容データ17も記録する点が異なる。したがって、まずその処理概要について、第2実施形態と相違する点のみを説明する。
【0123】
第3実施形態の電子文書管理システムを構成する各装置の詳細構成については、上述の第2実施形態と同様であるため説明を省略する。ただし、第3時実施形態のデータベース5には、同一文書に関しては最新バージョンのデータのみを格納している。すなわち、ある電子文書がバージョンアップされると新バージョンの電子文書データが当該データベース5に登録されると共に、旧バージョンの電子文書データが当該データベース5から削除される。第3実施形態ではクライアント1のアプリケーションプログラムによって、上述の第1または第2実施形態と同様に、ICタグ付き印刷用紙13に対する電子文書の印刷処理が行われる。ここで、過去のある時点に、その時の最新バージョンの電子文書「ABC報告書-1.0.doc」1131(データベース5内)がICタグ付き印刷用紙上に印刷され、印刷書類13として利用者25の手に渡っているものと仮定する。
【0124】
その後、当該電子文書のバージョンアップが何度が実施され、最新バージョンが「ABC報告書-2.0.doc」1132(バージョンアップ時に古いバージョンのファイルは削除)となっているものと仮定する。
【0125】
以下、クライアント1における印刷書類の閲覧処理について説明する。
【0126】
クライアント1のアプリケーションプログラムは、利用者25が当該印刷書類13を閲覧する際に、該印刷書類13を構成する用紙上のICタグ14から文書属性データ16を読み込み、そこに記載されているバージョン情報と、データベース5内の同文書の最新バージョン(ファイル1132)の文書属性データ16中のバージョン情報とを照合する。
【0127】
その結果、印刷書類13側のバージョン情報が、データベース5内の最新バージョン(「ABC報告書-2.0.doc」1132)のバージョン情報より小さい場合、当該ファイル1132の文書内容データ17がクライアント1にダウンロードされると共に、印刷書類13上のICタグ14から、旧バージョン(「ABC報告書-1.0.doc」1131)の文書内容データ17が読み込まれる。
【0128】
次に、当該新旧両バージョンの電子文書の内容が比較されてその差異(相違点)が抽出され、ディスプレイ3上に適切な形式で表示される。次に、利用者25の指示に応じて、データベース5上の最新バージョン「ABC報告書-2.0.doc」1132を印刷するための新たな印刷ジョブが作成されてプリントサーバ10へ送信される。
【0129】
●動作特徴
次に、第3実施形態の電子文書管理システムにおける、特徴的な動作について説明する。
【0130】
図18に、第3実施形態のプリントサーバ10における処理概要を示す。同図に示すようにプリントサーバ10は、クライアント1から印刷ジョブデータ1301を受信し、これをデータ格納部235内において印刷ジョブデータキューとして管理するが、印刷ジョブデータ1301が、印刷データ、印刷用紙種別、文書属性データ、および文書内容データの4種のデータから成ることを特徴とする。ここで、印刷ジョブデータ1301内の「印刷データ」の項目には、例えば図13Aに示す電子文書データ911に含まれる文書内容データ913から適切に変換された、プリンタ11が処理可能なページ記述言語などのデータが格納され、また、「印刷モード」の項目には第1実施形態と同様にprint_modeの値(1または2)が格納され、さらに、「文書属性データ」の項目には電子文書データ911に含まれる文書属性データ912が、「文書内容データ」の項目には同じく文書内容データ913が格納される。
【0131】
すなわちクライアント1においては、第2実施形態と同様に図12のフローチャートに示す処理を行うが、ステップS307においてプリントサーバ10送信する印刷ジョブデータ形式と、ステップS323においてデータベース5から取得する文書データ形式が異なる。
【0132】
ステップS307では、クライアント1からプリントサーバ10へ、図18に示す印刷ジョブデータ1301が送信される。
【0133】
またステップS323では、新旧両バージョンの文書データを取得するのであるが、第3実施形態ではまず、当該印刷書類のICタグ14から電子文書の文書内容データ16(図13Aの文書内容データ913に相当)を読み込んでRAM206上へ格納する。このとき、ICタグ付き印刷用紙13が複数ページ(複数枚用紙)から成る場合、ICタグ・リーダライタ2が各ページのICタグ14から同一の文書内容データ16を複数回読み取る場合があるため、第3実施形態では必要に応じて不要なデータがキャンセルされるとする。
【0134】
そしてさらに、RAM206上の第2の文書属性データに基づいて、その最新バージョンの文書に対する「電子文書データ取得要求」を、通信部204を介してデータベース装置5へ送信する。するとデータベース装置5から、最新バージョンデータとして図13Bに示す電子文書データ915が返信される。するとCPU202は、該受信した最新バージョンの電子文書データ915を、RAM206上に展開する。
【0135】
このように第3実施形態においては、旧データとして印刷書類のICタグ14から図13Aに示す文書内容データ913が読み込まれ、最新データとしてデータベース5から図13Bに示す文書内容データ917が読み込まれる。そして、以降は上述した第2実施形態と同様に、その相違点が抽出され、表示される。
【0136】
以上説明したように第3実施形態によれば、第2実施形態と同様に利用者25が、印刷書類の内容と当該データベース装置5上の同一文書の最新バージョンの内容の差異(相違点)を容易に認識できることに加え、データベース5には最新バージョンの文書データのみを格納しておけばよいため、データベース5内のファイル数の増加を回避してデータ占有領域を最小限に抑制することができる。その結果、データベース5に対する管理の負荷も軽減される。
【0137】
<第4実施形態>
以下、本発明に係る第4実施形態について説明する。
【0138】
上述した第1乃至第3実施形態では、プリンタ11において印刷ジョブデータに基づく印刷が複数ページに渡る場合、それらをすべてICタグ付き用紙13に印刷し、各用紙上のICタグ14に同一の文書属性データを記録する例を示した。しかしながら本発明はこの例に限定されるものではなく、記録対象とするICタグ付き用紙13を最小限に抑制することによって、コスト的な効果を得ることができる。
【0139】
例えば、まず印刷書類の表紙(1ページ目)のみをICタグ付き用紙13に印刷し、該用紙上のICタグ14に文書属性データを記録する。そして、残りのページ(2ページ以降)については通常用紙へ印刷する。
【0140】
これにより、第1乃至第3実施形態と同様の効果が得られるのと同時に、通常用紙よりも高価なICタグ付き用紙13による出力枚数を節約することができる。ただしこの場合、複数用紙(ページ)からなる印刷書類が分離してしまわないように、綴じられた状態で管理されることが好ましい。
【0141】
<第5実施形態>
以下、本発明に係る第5実施形態について説明する。
【0142】
上述した第1乃至第4実施形態においては、文書のバージョン照合結果をクライアント1の画面上に表示することによって利用者25に通知する例を示したが、本発明はその限りではなく、印刷用紙上に設けたLED等によって、利用者25に通知することも可能である。
【0143】
図19に、第5実施形態におけるICタグ付き印刷用紙1001を示す。同図によれば、印刷用紙1001上に緑色LED1003と赤色LED1004が付属したICタグ1002(以下、LEDタグ1002)が付属している。第3実施形態においては、文書のバージョン照合結果をLEDタグ1002の発光色に反映させる。
【0144】
例えば、印刷書類1001上のICタグ1002から読み取ったバージョン番号が、データベース5上の同一書類の最新バージョン番号に一致する場合と異なる場合とで、それぞれ発光対象を緑色LED1003と赤色LED1004とで区別するように構成する。
【0145】
これにより、利用者25はクライアント1の表示画面を見なくても、印刷書類1001上のICタグ1002におけるLEDの発光色を確認するだけで、当該バージョン照合結果(少なくとも印刷書類1001が最新バージョンであるか否か)を知ることができる。LEDタグ1002は印刷書類1001と物理的に一体化しているので、利用者25にとっては直感的で分かり易い。
【0146】
また、利用者25に対してLEDタグ1002による通知とクライアント1の画面上での通知を併用するような構成、たとえば、印刷書類1001上のLEDタグ1002では上述したように最新バージョンか否かのみを示し、一方の画面上では、最新のバージョン番号等を含んだ、より詳細な説明を表示するような構成が考えられる。このような構成にすることにより、画面上での通知のみを行う場合よりも効果的に、利用者25への通知を行うことがができる。
【0147】
また、その他のバージョン比較結果の通知方法としては、音声メッセージの再生等の聴覚的なデータ提示を行うことも有効である。
【0148】
<第6実施形態>
以下、本発明に係る第6実施形態について説明する。
【0149】
上述した第1乃至第5実施形態においては、印刷書類上の文書が最新バージョンであるか否かの確認を、RFID技術における無線ICタグとICタグ・リーダライタを介在させたシステムによって実現する例を示した。しかしながら本発明はこの例に限定されず、例えばバーコード等、印刷用紙に物理的に添付可能、かつ容易に読み取り可能なデータ記録手段を介在したシステムとして実現することも可能である。
【0150】
すなわち、電子文書を印刷する際、印刷用紙上の適切な位置(表紙、あるいは各ページ等)に、当該文書のファイルパスおよびバージョン番号データを含んだ1次元もしくは2次元バーコードを印刷し、後の当該印刷書類の閲覧の際に、利用者25の固定端末あるいは携帯端末などに設けられたカメラあるいはバーコードリーダで読み取った当該書類のバージョン番号と、データベース5上の同一電子文書の最新バージョン番号とを照合することが可能である。
【0151】
なお、バーコードとしては1次元のJANコードの他、2次元のPDF417(シンボルテクノロジー社)、VeriCode(ベリテックス社)、QRCode(メトロロジック・ジャパン(株))、DATAMatrix(IDマトリックス社)、等が適用可能である。
【0152】
<他の実施形態>
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0153】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0154】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0155】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0156】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などがある。
【0157】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0158】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0159】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0160】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】本発明に係る一実施形態における電子ドキュメント管理システムの概略構成を示す図である。
【図2A】本実施形態におけるクライアントの概略構成を示すブロック図である。
【図2B】本実施形態におけるプリンタの概略構成を示すブロック図である。
【図2C】本実施形態におけるプリントサーバの概略構成を示すブロック図である。
【図2D】本実施形態におけるデータベースの概略構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態のクライアントにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本実施形態のプリンタにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本実施形態のプリントサーバにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本実施形態のデータベースにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本実施形態におけるプリントサーバの処理概要を示す図である。
【図8】本実施形態における電子文書データの構造例を示す図である。
【図9A】本実施形態における電子文書データ例を示す図である。
【図9B】本実施形態における電子文書データ例を示す図である。
【図10】第2実施形態における電子ドキュメント管理システムの概略構成を示す図である。
【図11】第2実施形態における電子文書データの構造例を示す図である。
【図12】第2実施形態のクライアントにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図13A】第2実施形態における電子文書データ例を示す図である。
【図13B】第2実施形態における電子文書データ例を示す図である。
【図14】第2実施形態における新旧バージョン文書の相違点抽出処理を示すフローチャートである。
【図15】第2実施形態におけるテキストデータの文書比較ウィンドウ例を示す図である。
【図16】第2実施形態におけるバイナリデータの文書比較ウィンドウ例を示す図である。
【図17】第3実施形態における電子ドキュメント管理システムの概略構成を示す図である。
【図18】第3実施形態におけるプリントサーバの処理概要を示す図である。
【図19】第5実施形態におけるLEDタグ付き用紙例を示す図である。




 

 


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