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発明の名称 画像読み取り装置、及び画像読み取り装置の制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−6225(P2007−6225A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−184976(P2005−184976)
出願日 平成17年6月24日(2005.6.24)
代理人 【識別番号】100066061
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 宏之
発明者 冨樫 和寛
要約 課題
市場にて原稿台ガラスの交換、あるいは製造工程での原稿台ガラス設置の際、原稿台ガラスのECコートに起因する読み取りレベル変動の補正を行うための補正係数算出において、ECコートのない原稿台ガラスと濃度基準チャートを用意しなければならなかった。また、補正係数がすでに用意されている場合でも、それを操作部より入力するという作業は発生するため、作業者の手を煩わせてしまっていた。

解決手段
原稿台ガラス101の原稿画像領域外にレベル変動率を算出するための補正白板302を設け、補正白板302読み取り結果とシェーディングターゲット値の比率から補正量を算出し、その補正量に基づいてシェーディングターゲット値を変更することにより、原稿台ガラスECコートに起因する読み取りレベル変動を補正するようにした。
特許請求の範囲
【請求項1】
導電性のコーティング処理がなされ、原稿を載置する原稿台ガラスと、
前記原稿台ガラスに載置された原稿の画像を読み取る読み取り手段と、
シェーディング係数を算出するための第1の基準白板と、
前記原稿台ガラスの透過率補正値を算出するための第2の基準白板と、
前記第1の基準白板を前記読み取り手段で読み取った結果から基準値に基づいてシェーディング係数を算出するシェーディング補正手段と、
前記第2の基準白板を前記読み取り手段で読み取った結果に基づいて前記原稿台ガラスの透過率補正値を算出する透過率補正手段と、
前記透過率補正手段により算出された前記透過率補正値に基づいて、前記シェーディング補正手段によるシェーディング係数算出の際に使用する基準値を変更するための制御手段と、
を有することを特徴とする画像読み取り装置。
【請求項2】
前記透過率補正手段は、前記読み取り手段による前記第2の基準白板の読み取り時には、前記シェーディング補正手段によるシェーディング係数算出のための基準値を変更することを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項3】
前記第2の基準白板は、前記原稿台ガラスの原稿読取領域外に設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項4】
前記導電性のコーティング処理は、ECコート処理であることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項5】
導電性のコーティング処理がなされ、原稿を載置する原稿台ガラスと、前記原稿台ガラスに載置された原稿の画像を読み取る読み取り手段と、シェーディング係数を算出するための第1の基準白板と、前記原稿台ガラスの透過率補正値を算出するための第2の基準白板と、を有する画像読み取り装置の制御方法であって、
前記第1の基準白板を前記読み取り手段で読み取った結果に基づいてシェーディング係数を算出するシェーディング補正ステップと、
前記第2の基準白板を前記読み取り手段で読み取った結果に基づいて前記原稿台ガラスの透過率補正値を算出する透過率補正ステップと、
前記透過率補正ステップにおいて算出された前記透過率補正値に基づいて、前記シェーディング補正ステップにおけるシェーディング係数算出の際に使用する基準値を変更するための制御ステップと、
を有することを特徴とする画像読み取り装置の制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を読み取る画像読み取り装置、及び画像読み取り装置の制御方法に関し、原稿台ガラスと濃度基準が貼られているガラスの透過率差に起因する読み取りレベルの違いを補正する画像読み取り装置、及び画像読み取り装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機などに用いられる画像読み取り装置では、一般にシェーディング補正が行われている。
【0003】
シェーディング補正はラインセンサの画素ごとの感度バラツキ、原稿を照明する光源の配光、光学レンズの端部光量劣化による読み取りデータの不均一を補正するものである。
【0004】
シェーディング補正を行うためのシェーディング係数は濃度基準の読み取りデータが所定の基準値になるように生成される。基準値は所定濃度の原稿を読み取った際に、それが所定の濃度データとして画像出力されるように設定されているものである。
【0005】
濃度基準の配置・構成、および原稿読み取り動作を図1の画像読み取り装置100の構成図を用いて説明する。
【0006】
101が原稿を載置するための原稿台ガラスである。102は濃度基準であり、一般的には白色の部材である。以降、濃度基準102を基準白板と呼ぶ。103は基準白板ガラスであり、基準白板102はこのガラスに貼り付けられている。
【0007】
基準白板ガラス103は原稿台ガラス101と同じ厚さであり、基準白板102を原稿台ガラス101に載置される原稿と同じ条件で読み取るために設けている。したがって、基準白板102の読み取りは基準白板ガラス103を通して読み取られることになる。
【0008】
また、原稿の搬送経路を確保するため原稿台ガラス101と基準白板102および基準白板ガラス103を分離させて配置する構成としている。
【0009】
原稿は原稿台ガラス101に載置され、ランプ104、反射笠105により照明され、原稿からの反射光は第1ミラー106、第2ミラー107、第3ミラー108、レンズ109を介してラインセンサ110上に結像され、原稿反射光は電気信号に変換される。ここで、ランプ104、反射笠105、第1ミラー106から構成される部品群を第1ミラーユニット111、第2ミラー107と第3ミラー108から構成される部品群を第2ミラーユニット112と呼ぶ。
【0010】
113は原稿搬送装置である。114は原稿トレイであり、原稿トレイ114上には原稿が置かれたことを検出する原稿センサ115が設置されている。原稿センサ115により原稿が原稿トレイ114に置かれたことが検知され、ユーザーによりスタートキーが押されると原稿の搬送が開始される。
【0011】
116は給紙ローラ、117は分離搬送ローラである。
【0012】
給紙ローラ116は原稿トレイ114の上方に配置されており、給紙ローラ116は分離搬送ローラ117の回転駆動に連れて回転し、原稿を給紙するようになっている。給紙ローラ116は通常、ホームポジションである上方(図中実線位置)に待避している位置をとり、原稿セット作業を阻害しないようにしている。給紙動作が開始されると図中点線位置に下降して原稿の上面に当接する。分離搬送ローラ117は図示しないアームにて軸支されており、アームを揺動して給紙ローラ116を上下に動かせるようになっている。
【0013】
118は分離パッドである。分離パッド118は分離搬送ローラ117の対向側に配置され、分離搬送ローラ117側に圧を加えている。分離パッド118は分離搬送ローラ117より摩擦が若干小さいゴム材料などで形成され、給紙ローラ116にて給紙される原稿束を一枚毎にさばき、分離搬送ローラ117で給紙するようになっている。
【0014】
119はレジストローラ、120はレジスト従動ローラである。レジストローラ119、レジスト従動ローラ120は分離部にて給紙された原稿の先端をそろえるレジスト手段であり、静止したレジストローラ119、レジスト従動ローラ120のニップ部に向けて分離した原稿先端を突き当て、原稿にループを生じさせて先端をそろえている。
【0015】
121は搬送ベルト駆動ローラ、122は搬送ベルト従動ローラ、123は搬送ベルトである。原稿は搬送ベルト駆動ローラ121,搬送ベルト従動ローラ122により駆動される搬送ベルト123により原稿台ガラス101上に搬送され、原稿の読み取りが行われる。原稿の読み取りが終了すると、原稿は排紙トレイ124に排紙される。
【0016】
画像読み取り装置100は原稿を搬送しながら読み取りを行う流し読み、搬送された原稿をいったん原稿台ガラス101に載置した後に読み取りを行う原稿固定読みの2つの方式の原稿画像読み取りが可能である。
【0017】
画像読み取り開始時にまず、光学モータ(図示せず)によって第1ミラーユニット111、第2ミラーユニット112が基準白板102下に移動させられる。
【0018】
基準白板102の下で、原稿照明ランプ104を消灯した状態で読み取りを行い、黒シェーディング係数の算出が行われる。続いて、原稿照明ランプ104を点灯させた状態で基準白板102で読み取り、その画像信号から白シェーディング係数の算出が行われる。
【0019】
シェーディング係数算出後、原稿固定読みでは原稿照明ランプ104点灯のまま光学モータによって第1ミラーユニット111、第2ミラーユニット112を矢印A方向に移動走査させ、原稿台ガラス101上の原稿画像の読み取りが行われる。読み出された画像信号はシェーディング補正係数との演算処理が施され、画像データとして後段の回路に出力される。
【0020】
流し読みでは第1ミラーユニット111、第2ミラーユニット112を流し読み位置まで移動、停止した後、原稿搬送装置113により搬送移動中の原稿の読み取りが行われる。
【0021】
流し読みが可能な画像読み取り装置では原稿台ガラス101と原稿の摩擦により発生する静電気により原稿が原稿台ガラス101に貼り付いてしまい、搬送ジャムを引き起こすことがある。これを防止するため、原稿台ガラス101に導電性のコーティング(以下、ECコートと称する)を施し、静電気の発生を抑制している。
【0022】
しかしながら、導電性コーティングされたガラスは通常のノンコートのガラスに対して透過率が低下するという特性があり、そのため、基準白板102が貼られている基準白板ガラス103にECコート処理が施されていない場合、基準白板読み取りデータから基準値にしたがって算出されたシェーディング係数でECコート処理が施されている原稿台ガラス101上の原稿を読んだ場合、所定レベルの画像データが得られないという問題が生じる。
【0023】
さらに、ECコート処理されたガラスの透過率には製造ばらつきがあるため、上記問題に対して一律固定値で補正を行うこともできず、また、基準白板ガラスにECコート処理が施したとしても、両者の透過率が異なった場合には同様に所定レベルの画像データが得られないという問題が生じる。
【0024】
このような問題を改善する方法として、ECコート処理されたガラスの透過率ばらつきを考慮したシェーディング係数設定を行うことにより読み取りレベル低下を補正する方法を提案している(例えば、特許文献1参照。)。
【0025】
具体的にはECコートのない原稿台ガラス、ECコートの施された原稿台ガラスとで基準となるチャートをそれぞれ読み取り、各読み取りレベルの比を算出する。そして、それを読み取りレベル低下分を補うための係数をとして操作部より入力し、シェーディングターゲット値と演算してシェーディングターゲット値を変更することにより上記問題の解決を実現させている。
【特許文献1】特開2002−199217号公報(第10頁、図8、および第12頁、図9)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
しかし乍ら、かかる特許文献1では、何らかの理由で市場にて原稿台ガラスの交換を行う場合、補正係数算出のためにECコートのないガラスとチャートを用意しなければならない。また、補正係数がすでに用意されている場合でも、それを操作部より入力するという作業は発生するため、作業者の手を煩わせてしまうという問題点があった。
【0027】
本発明は上記の点に着目して成されたもので、シェーディング補正時における補正係数算出のための基準チャートを読み取らせることや、補正係数を操作部から入力する煩雑を回避するとともに、正確に補正係数を算出することが可能な画像読み取り装置、及び画像読み取り装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記の目的を達成するため、本発明に係る画像読み取り装置は、導電性のコーティング処理がなされ、原稿を載置する原稿台ガラスと、前記原稿台ガラスに載置された原稿の画像を読み取る読み取り手段と、シェーディング係数を算出するための第1の基準白板と、前記原稿台ガラスの透過率補正値を算出するための第2の基準白板と、前記第1の基準白板を前記読み取り手段で読み取った結果に基づいてシェーディング係数を算出するシェーディング補正手段と、前記第2の基準白板を前記読み取り手段で読み取った結果から基準値に基づいて前記原稿台ガラスの透過率補正値を算出する透過率補正手段と、前記透過率補正手段により算出された前記透過率補正値に基づいて、前記シェーディング補正手段によるシェーディング係数算出の際に使用する基準値を変更するための制御手段と、を有することを特徴とする。
【0029】
また、本発明に係る画像読み取り装置の制御方法は、導電性のコーティング処理がなされ、原稿を載置する原稿台ガラスと、前記原稿台ガラスに載置された原稿の画像を読み取る読み取り手段と、シェーディング係数を算出するための第1の基準白板と、前記原稿台ガラスの透過率補正値を算出するための第2の基準白板と、を有する画像読み取り装置の制御方法であって、前記第1の基準白板を前記読み取り手段で読み取った結果から基準値に基づいてシェーディング係数を算出するシェーディング補正ステップと、前記第2の基準白板を前記読み取り手段で読み取った結果に基づいて前記原稿台ガラスの透過率補正値を算出する透過率補正ステップと、前記透過率補正ステップにおいて算出された前記透過率補正値に基づいて、前記シェーディング補正ステップにおけるシェーディング係数算出の際に使用する基準値を変更するための制御ステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、シェーディング補正時における補正係数算出のための基準チャートが不要になり、またオペレータによる操作部からの補正係数入力を省くことができ、作業の簡略化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0032】
以下、図面を参照して本発明を適用した画像読み取り装置について説明する。
【0033】
図2はシェーディング補正回路200のブロック図で、図1の構成と共に、次のように動作する。
【0034】
黒シェーディング補正は10bitの入力信号VI(n)(nは画素番号を表す)から黒シェーディング補正回路201で黒補正データBK(n)を引くことによって行われ、VIB(n)として出力される。黒シェーディング補正の演算式を示す。
【0035】
VIB(n)=VI(n)−BK(n) − (1)
【0036】
黒補正データBK(n)は黒補正メモリ203から入力信号VI(n)に同期して読み出される。黒補正データBK(n)はランプ104の消灯時の読み取りデータを演算メモリ205を用いて複数ライン分取り込み、平均処理され黒補正メモリ203にM(n)として保管されるものである。
【0037】
黒シェーディング補正信号VIB(n)は次いで白シェーディング補正回路202でシェーディング係数データCD(n)との乗算処理が行われ、シェーディング補正信号VO(n)として出力される。シェーディング係数データCD(n)は係数メモリ204(n)から黒シェーディング補正信号VIB(n)に同期して読み出される。
【0038】
シェーディング係数はランプ104を点灯させた状態で基準白板102を読み取ったデータを演算メモリ205を用いて複数ライン分取り込み、所定の演算を行った結果が係数メモリ204に保管されるものである。白シェーディング補正回路202の演算式を示す。
【0039】
VO(n)=VIB(n)×CD(n) − (2)
【0040】
次に黒補正データ及びシェーディング係数データの取り込み詳細手順を次に説明する。
【0041】
シェーディング補正回路200の各部の制御はCPU211によってなされており、後述する設定、計算はCPU211により行われるものである。
【0042】
(1)黒補正データ算出方法
はじめにに照明ランプ104を消灯した状態で、演算メモリ205に64ライン分の加算データが取り込まれる。この際、黒シェーディング補正回路201、白シェーディング補正回路202は、スルー設定(何も処理しない)される。
【0043】
加算処理は演算メモリ205から読み出されたデータと入力データが加算回路208で加算され、再び演算メモリ205に書き込まれることによって実行される。
【0044】
演算メモリ205は16bit構成であり、入力信号は10bitなので64ラインまでの加算処理が可能で、加算ライン数は2のm乗で指定される。
【0045】
次に平均回路209で演算メモリ205内の加算データの平均化が行われ、その結果データが黒補正メモリ205に保存される。平均回路209ではビットのシフト処理で平均処理を行うものである。
【0046】
以上の動作によって黒補正メモリ203へ黒補正データが設定される。
【0047】
(2)シェーディング補正係数算出方法
ランプ104を点灯させた状態で基準白板102を読み取り、演算メモリ205に64ライン分の加算データを保存し、その後平均回路209で平均処理を行った結果が再び演算メモリ205に保存される。
【0048】
次に除算回路207によってシェーディングターゲット保管レジスタ206に保管されるシェーディングターゲット(SHT)と、演算メモリ205に保管されるデータM(n)との間で次の除算演算が行われ、その結果が係数メモリ204に保管される。下記に演算式を示す。
【0049】
CD(n)=SHT/M(n) − (3)
【0050】
以上の処理を持ってシェーディング補正係数データが算出される。
【0051】
なおシェーディングターゲットは基準白板の濃度値から決定される固定値で、不揮発性メモリ(図示せず)に記憶されているものである。
【0052】
210はECコート補正値保管レジスタである。ECコート処理された原稿台ガラス101により生じる読み取り画像のレベル低下を補正する際に使用する係数が記憶されている。詳細については後述する。
【0053】
カラー画像読み取り装置の場合は上記説明した処理回路がRGB用に3系統用意されている。
【0054】
図3は本発明に係る原稿台ガラス101を表した図である。
【0055】
301a,301bはそれぞれ副走査、主走査サイズ指標であり、原稿の載置位置を決める原稿突き当て部材としても機能する。302はECコート補正白板であり、サイズ指標301に覆われるように取り付けられており、原稿台ガラス101の表面からは見えないが、裏面からは見えるように、すなわちスキャンにより読み取れるようになっている。ECコート補正白板302をスキャンする際には、ECコート処理された原稿台101を介して読み取る。なお、ECコート補正白板302は基準白板102と同じものであり、サイズは10mm四方である。
【0056】
ECコート補正が実行されると、ECコート補正白板302の読み取り動作が開始され、ECコート補正白板302の所定領域について読み取り平均値が算出されるよう制御される。
【0057】
ECコート補正白板302の読み取り平均値の算出について説明する。
【0058】
図4は原稿台ガラス101のECコート補正白板302近傍の拡大図であり、平均値算出領域を示すものである。
【0059】
駆動手段により第1ミラーユニット111、第2ミラーユニット112は基準白板102下まで移動させられ、基準白板102を読み取り、シェーディング係数が算出される。シェーディング係数が終了すると、読み取り動作が開始される。このとき、黒シェーディング、白シェーディングを共に有効にして読み取りが行われる。
【0060】
上記ミラーユニットがECコート補正白板302の副走査方向の所定の位置の達したとき、CPU211により平均回路209がONされる。図4の例では副走査位置が1000になったとき、平均回路209がONされる。なお、数値は副走査方向の有効画像領域(原稿画像領域)開始点を0基準としており、副走査方向のライン数を示している。平均処理は64ライン分(約2.7mm)にわたってなされ、1064ライン到達時点で終了する。
【0061】
読み取り動作終了後、演算メモリ204に記憶されている副走査方向平均処理された読み取りデータから、ECコート補正白板302の主走査位置に対応するデータを読み出し、平均処理を行う。
【0062】
データを読み出す範囲は基準は主走査方向の有効画像領域(原稿画像領域)を基準とし、ECコート基準白板302の主走査方向10mmの中央部64画素分(約2.7mm)を読み出すように制御される。具体的には図4において354画素目を基準とし、白板中央領域の204画素(M(204))から268(M(268))画素の64画素分のデータを読み出し、平均値を算出する。
【0063】
このようにして、ECコート補正白板302の中央部64×64画素領域の平均読み取り値が算出される。算出された平均値はそれぞれREC、GEC、BECととして記憶手段など(図示せず)に記憶される。
【0064】
次にECコート補正値の算出が行われる。
【0065】
ECコート補正値は上記算出したECコート補正白板302の読み取り値REC、G、BECとシェーディングターゲットとの比から算出され、算出式は下記となる。
【0066】
EC_R=SHT_R/REC
EC_G=SHT_G/GEC − (4)
EC_B=SHT_B/BEC
【0067】
EC_R、EC_G、EC_BはそれぞれRGB各色のECコート補正値、SHT_R、SHT_G、SHT_BはそれぞれRGB各色のシェーディングターゲット値である。EC_R、EC_G、EC_Bは不揮発性メモリ(図示せず)に記憶される。
【0068】
なお、原稿搬送装置を装備しない画像読み取り装置においては、原稿台ガラスにはECコート処理が不要なので、このときのEC補正係数はEC_R=EC_G=EC_R=1となる。
【0069】
上記算出したECコート補正値はECコート処理がなされた原稿台ガラスを読み取ったときに生じる読み取りレベルの低下率を表している。したがって、この低下率分を補うようにシェーディングターゲットを変更することにより、ECコートによるレベル低下を補正することが可能である。ECコートによるレベル低下補正を行うためのシェーディングターゲットは次式で算出される。
【0070】
SHT_REC = EC_R×SHT_R
SHT_GEC = EC_G×SHT_G − (5)
SHT_BEC = EC_B×SHT_B
【0071】
SHT_R、SHT_G、SHT_Bは不揮発性メモリに記憶されているシェーディングターゲット値、SHT_REC、SHT_GEC、SHT_BEC は上式で算出されたECコート補正シェーディングターゲット値である。
【0072】
図5はECコート補正値算出のフローチャートである。
【0073】
S500でECコート補正値算出が開始される。動作開始はメンテナンスモードで行われるものであり、作業者による操作部からの入力命令により実行されるものである。
【0074】
S501に移行すると、シェーディングターゲット保管レジスタ206に設定されているシェーディングターゲット値と基準白板102の読み取りデータに基づいてシェーディング係数が算出され、読み取りが開始される。
【0075】
ミラーユニットが副走査の所定位置に達するとS502にて副走査方向のライン平均処理が所定ライン分行われる。
【0076】
S503では502にて算出された読み取りデータより所定の主走査位置から所定画素分のデータ読み出し、平均処理が行われる。平均ライン数、画素数は上記例では64画素としたが、これに限るものではない。この時点でECコート補正白板所定領域の読み取り値が算出されることになる。
【0077】
S504では(4)式の計算が行われ、ECコート補正値が算出され、S505にて算出されたECコート補正値は不揮発性メモリに記憶され、処理終了となる。
【0078】
上記算出されたECコート補正係数によるECコート補正シェーディングターゲットの算出、すなわち(5)式の計算は読み取り装置の電源投入時に行われる。
【0079】
電源投入時にCPU211は不揮発性メモリに保管されているシェーディングターゲット、およびはECコート補正値を読み出し、それらをそれぞれシェーディングターゲット保管レジスタ206、ECコート補正値保管レジスタ210に設定する。
【0080】
作業者により読み取り開始が命令されると、(5)式の演算が行われてECコート補正シェーディングターゲットが算出される。そして、算出されたECコート補正シェーディングターゲットに基づいて(3)式の演算でシェーディング係数を算出し、原稿読み取りが開始されるように制御される。
【0081】
なお、不揮発性メモリにECコート補正シェーディングターゲットを記憶させておき、それを電源投入時に読み出して、シェーディングターゲット保管レジスタ206に設定し、(5)の計算を省くような構成にしてもよい。
【0082】
以上説明したように、本実施例では原稿台ガラスのECコート起因の読み取りレベル変動を、原稿台ガラスの原稿画像領域外に配置した補正用白板を読み取り、その結果から補正係数を算出し、シェーディングターゲットを補正するようにしたので、補正量算出のための基準チャートなどが不要になり、また作業者による操作部からの補正量入力を省くことが可能となり、原稿台ガラス交換、あるいは製造工程での作業が簡略化が実現できる。
【実施例2】
【0083】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。
【0084】
ECコート補正白板302の読み取りにおいて、白シェーディングを有効として読み取りを実行するが、読み取り装置によってはこのとき使用するシェーディング係数が画像データの階調範囲を超えるシェーディングターゲットより算出されている場合がある。例えば、読み取りデータが256階調であり、それに対しシェーディングターゲット値は280レベルに設定されている場合がある。
【0085】
基準白板102とECコート補正白板302は同じものを使用しているので、このような場合、ECコート補正白板302の読み取り結果は256レベルを超えるように読み取られ、得られる読み取り結果はデータ階調上限の256レベルとなってしまい、補正係数算出に不都合が生じる。
【0086】
このような場合はECコート補正係数算出時にシェーディングターゲットをデータ階調にあわせて変更させればよい。例えば、読み取りデータが256階調なら、シェーディングターゲット値は200レベルに設定し、ECコート補正係数算出を実行すればよい。このように設定すれば、ECコート補正白板302の読み取りレベルは200レベル近傍となり、読み取り結果の階調が確保されるので、補正係数算出の際に不都合を生じることがなくなる。
【0087】
図6は上記の点を考慮したECコート補正値算出のフローチャートである。図5のフローチャートと同じ処理については、図5と同じ番号を記している。
【0088】
S600でECコート補正値算出が開始されると、S601にてCPUは画像データの階調を考慮したシェーディングターゲットをシェーディングターゲット保管レジスタ206に設定する。
【0089】
S501に移行すると、S601にて設定されたシェーディングターゲット値と基準白板102の読み取りデータに基づいてシェーディング係数が算出され、読み取りが開始される。
【0090】
このとき、シェーディングターゲットは階調を考慮した設定がなされているので、ECコート補正白板読み取り値が飽和することはない。
【0091】
S502からS504までの処理は図5での説明と同様である。
【0092】
S505にてシェーディングターゲット保管レジスタ206の設定値はデフォルトのシェーディングターゲット値に戻され、処理は終了となる。
【0093】
上述したように、画像データの階調を超えるようなシェーディングターゲットが設定されているような場合に置いても、ECコート補正値算出時にデータ階調を考慮したシェーディングターゲットを設定することにより、不具合なくECコート補正白板を読み取ることができるので、正確にECコート補正係数を算出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】画像読み取り装置の基本構成を示す図
【図2】本発明の実施例1を示すシェーディング補正回路のブロック図
【図3】本発明の実施例1のECコート基準白板を有する原稿台ガラスを説明する図
【図4】本発明の実施例1のECコート基準白板の読み取り領域を説明する図
【図5】本発明の実施例1のECコート補正値算出フローチャート
【図6】本発明の実施例2のECコート補正値算出フローチャート
【符号の説明】
【0095】
100 画像読み取り装置
101 原稿台ガラス
102 基準白板
103 基準白板ガラス
110 ラインセンサ
201 黒シェーディング補正回路
202 白シェーディング補正回路
203 黒補正メモリ
204 係数メモリ
205 演算メモリ
206 シェーディングターゲット保管レジスタ
207 除算回路
209 平均回路
210 ECコート補正値保管レジスタ
211 CPU
302 ECコート補正白板




 

 


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