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発明の名称 情報処理装置および情報処理方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−4588(P2007−4588A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−185213(P2005−185213)
出願日 平成17年6月24日(2005.6.24)
代理人 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
発明者 遠藤 隆明
要約 課題
観察者が自らの手で保持・操作する操作対象物体が仮想物体と衝突したと判定される場合に、衝突部位が振動する感覚及び/または衝突部位から音がする感覚を観察者に与えられるようにする。

解決手段
演算処理装置400は、操作対象物体300の複数箇所に配置された複数の振動発生装置211〜213を制御する。演算処理装置は、操作対象物体の位置または姿勢を示す情報を取得し、取得された情報に基づいて、操作対象物体が仮想物体と衝突したか否かを判定し、操作対象物体と仮想物体とが衝突したと判定された場合に、その衝突部位を算出する。そして、演算処理装置は、算出された衝突部位に基づいて複数の振動発生装置を選択的に駆動するべく制御装置210に指示を送る。
特許請求の範囲
【請求項1】
操作対象物体の複数箇所に配置された複数の振動発生手段を制御可能な情報処理装置であって、
前記操作対象物体の位置または姿勢を示す情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された情報に基づいて、前記操作対象物体が仮想物体と衝突したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記操作対象物体と前記仮想物体とが衝突したと判定された場合に、その衝突部位を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された衝突部位に基づいて前記複数の振動発生手段を選択的に駆動する制御手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記複数の振動発生手段のうち最も前記衝突部位に近い振動発生手段を駆動することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記衝突部位に近刷する所定数の振動発生手段を選択し、選択された振動発生手段の各々と前記衝突部位との距離に応じて前記選択された振動発生手段の各々の振動強度を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記選択手段で選択的に駆動される振動発声手段を前記衝突部位に近接した位置に移動させる移動手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記操作対象物体は、3D−CADデータから作成した簡易試作物であり、該3D−CADデータから作成した仮想空間の映像情報を該操作対象物体に同一の位置姿勢にて重畳し、映像出力する処理手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
操作対象物体に配置された振動発生手段を制御可能な情報処理装置であって、
前記操作対象物体の位置または姿勢を示す情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された情報に基づいて、前記操作対象物体が仮想物体と衝突したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記操作対象物体と前記仮想物体とが衝突したと判定された場合に、その衝突部位を算出する算出手段と、
前記振動発生手段を前記算出手段で算出された衝突部位に移動させて駆動する制御手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
前記振動発生手段は音源であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
操作対象物体の複数箇所に配置された複数の振動発生手段を制御する情報処理方法であって、
前記操作対象物体の位置または姿勢を示す情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された情報に基づいて、前記操作対象物体が仮想物体と衝突したか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程によって前記操作対象物体と前記仮想物体とが衝突したと判定された場合に、その衝突部位を算出する算出工程と、
前記算出工程で算出された衝突部位に基づいて前記複数の振動発生手段を選択的に駆動する制御工程とを備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
操作対象物体に配置された振動発生手段を制御する情報処理方法であって、
前記操作対象物体の位置または姿勢を示す情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された情報に基づいて、前記操作対象物体が仮想物体と衝突したか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程によって前記操作対象物体と前記仮想物体とが衝突したと判定された場合に、その衝突部位を算出する算出工程と、
前記振動発生手段を前記算出工程で算出された衝突部位に移動させて駆動する制御工程とを備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
前記振動発生手段は音源であることを特徴とする請求項8又は9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
請求項8又は9に記載の情報処理方法をコンピュータによって実行させる制御プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の制御プログラムを格納したコンピュータ可読媒体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
現実物体と仮想物体との衝突を振動及び/または音で提示する情報処理装置および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複合現実感システム(MRシステム)は、現実空間映像と、ユーザの視点位置、視線方向等に応じて生成される仮想空間映像とを合成することにより得られる複合現実空間映像をユーザに提供するものである。複合現実感システムでは、現実空間中に仮想物体が実在しているかのように観察者に提示することが可能であり、従来の仮想現実感システム(VRシステム)に比べてよりリアルに、実寸感覚を伴った観察が可能である。
【0003】
一方、従来、設計・製造分野において3D−CADを使った設計(形状、デザイン)が主流になってきている。3D−CADで設計された物体を評価する方法としては、3D−CADで作成されたデータ(ソリッド形式)を3DCGとして計算機の画面上に表示して視覚的に評価する方法や、ラピッド・プロトタイピング装置などで簡易試作物(簡易モックアップ)を製作し、触覚的に評価する方法などが主流である。
【0004】
ただし、3D−CADデータを3DCGとして計算機の画面上に表示する方法は、仮想空間内での評価であり、現実空間内での実寸感覚で物体の評価をすることができない。またラピッド・プロトタイピング装置などで簡易試作物(簡易モックアップ)を製作する方法は、おおまかな形状を把握するのには有効である。しかしながら、加工精度、素材などの制約により、デザインの詳細や色彩など、3D−CAD上で設計した詳細な情報までは再現されない。
【0005】
そこで本出願人は、より完成品に近い状況で設計データを評価するために、3D−CADデータよりラピッド・プロトタイピング装置等で製作した簡易試作物(簡易モックアップ)にコンピュータグラフィックスを重畳表示させることを提案した。本手法では、当該簡易試作物の作成に用いた3D−CADデータを変換して作成した3DCGデータを、複合現実感システムを使って位置・姿勢方向を簡易試作物の映像に一致させて重ね合わせ、表示する。このような手法により、視覚的な評価と触覚的な評価を同時に実現し、より完成品に近い状態での評価を可能とする。
【特許文献1】特開2003−337962号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の技術では、操作対象物体となる簡易試作物が他の仮想物体と衝突した際に、衝突部位が振動する感覚または衝突部位から音がする感覚を観察者に与える方法については考慮されていない。
【0007】
上記の特許文献1では、指が仮想物体に接触していると判定される場合に、その接触に対応した感覚が指腹に得られるように触覚・力覚発声手段の駆動を制御することが記載されている。
【0008】
特許文献1は、仮想物体に対する触感を得るものであり、実物体(簡易試作物)と仮想物体との衝突による振動や音をユーザに伝えるものではない。ましてや、衝突部位から振動が伝わるような感覚、衝突部位から音がするような感覚をユーザに与えるようなことは全く考慮されていない。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、操作対象物体が仮想物体と衝突したと判定される場合に、衝突部位が振動する感覚及び/または衝突部位から音がする感覚を観察者に与えられるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
操作対象物体の複数箇所に配置された複数の振動発生手段を制御可能な情報処理装置であって、
前記操作対象物体の位置または姿勢を示す情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された情報に基づいて、前記操作対象物体が仮想物体と衝突したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記操作対象物体と前記仮想物体とが衝突したと判定された場合に、その衝突部位を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された衝突部位に基づいて前記複数の振動発生手段を選択的に駆動する制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、操作対象物体が仮想物体と衝突したと判定される場合に、衝突部位が振動する感覚及び/または衝突部位から音がする感覚を観察者に与えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面に従って、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0013】
[第1実施形態]
第1実施形態では、観察者が自らの手で保持・操作する操作対象物体が仮想物体と衝突したと判定される場合に、操作対象物体に取り付けた振動発生装置のうち衝突部位に最も近い一つを駆動することによって、衝突部位が振動する感覚を観察者に与える情報処理装置を示す。
【0014】
図1は、第1実施形態に係る複合現実感システムの構成例を示す図である。100は観察者が頭部に装着して現実空間と仮想空間を合成した映像を観察するための頭部装着型映像入出力装置(頭部装着型ディスプレイ、HMD:Head Mounted Displayなどと呼ばれるもの)である。以下、頭部装着型映像入出力装置100はHMD100と記す。
【0015】
また、200は磁場を発生させる磁気トランスミッタ、201、202は磁気トランスミッタ200が発生させた磁場の変化を計測するための磁気センサ、205は磁気トランスミッタ200と磁気センサ201、202の計測結果より磁気センサの位置・姿勢を計測するための位置・姿勢計測装置である。磁気センサ201はHMD100に取り付けられており、観察者の視点位置・視線方向を算出することが可能である。
【0016】
また、300は操作対象物体である。操作対象物体は例えば、3D−CADデータよりラピッド・プロトタイピング装置等で製作した簡易試作物(簡易モックアップ)である。以下、本実施形態では、操作対象物体を簡易試作物300と記す。HMD100と同様に、簡易試作物300にも磁気センサ202が取り付けられており、位置・姿勢計測装置205において簡易試作物300の位置・姿勢が算出可能となっている。さらに簡易試作物300には振動発生装置211、212、213も取り付けられている。振動発生装置211〜213には、たとえばモータの回転軸に取り付けた偏心重量の加振力によって振動を発生させる振動モータなどを用いることができる。210は制御装置であって、振動発生装置211、212、213の駆動を制御する。350は簡易試作物を観察するための台である。
【0017】
102R,LはHMD100に組み込まれている映像入力装置、101R,Lは同様にHMD100に組み込まれている映像表示装置であり、それぞれ右目、左目用に2セットずつ組み込まれている。400は演算処理装置であって、位置・姿勢計測装置205により算出した位置・姿勢情報に合わせた3DCG映像を生成し、HMD100の映像入力装置102より入力した映像に重畳して、得られた合成映像を映像表示装置103に向けて出力するものである。演算処理す落ち400は例えばパーソナルコンピュータを用いて実現可能である。
【0018】
ここで、HMD100の具体的な構成について図2を使って説明する。
【0019】
図2において、101は図1における映像表示装置101R,Lであり、0.5〜数インチ程度の小型の液晶表示デバイス等で構成されるものである。103は、映像表示装置101の映像を拡大するレンズの役目を果たす自由曲面プリズムである。上記構成により、映像表示装置101に表示された映像は、観察者にとってはたとえば2m先の90インチ相当の映像として提示される。
【0020】
102は図1における映像入力装置102R,Lであり、CCDカメラ、CMOSカメラなどの撮像デバイスで構成されるものである。104は現実空間の光を映像入力装置102に収束させるためのレンズの役目をはたす撮像系プリズムである。撮像系プリズム104は自由曲面プリズム103の外側に、光軸を一致させるように配置することで、映像入力装置102で入力した映像と、映像表示装置101に表示した映像の視差をなくし、現実空間の映像を違和感なく再現することが可能である。
【0021】
次に、図1における演算処理装置400の具体的な構成について、図3を使って説明する。
【0022】
401R,Lは映像キャプチャ部であり、それぞれ像入力装置102R,Lより入力した映像データを演算処理装置400内にデジタル信号として取り込む。404は位置・姿勢情報入力部であり、位置・姿勢計測装置205より送られるHMD100と簡易試作物300の位置・姿勢のデータを演算処理装置400内に取り込む。405は位置・姿勢算出部であり、位置・姿勢情報入力部404からの入力データをもとに、HMD100と簡易試作物300の相対的な位置関係を算出する。406は簡易試作物300への重畳や仮想物体の描画に用いる3DCG描画データであり、不図示のハードディスク等に格納される。407はCGレンダリング部であり、位置・姿勢算出部405で算出した相対的な位置関係より、3DCGデータ406を描画させるべき位置、大きさ、角度(パース)などを計算し、レンダリング処理を行う。
【0023】
420は衝突判定部であり、位置・姿勢情報入力部404で入力された簡易試作物300の位置・姿勢のデータを用いて、簡易試作物300が、位置・姿勢が既知の仮想物体と衝突したか否かを判定する。421は衝突部位算出部であり、衝突判定部420で簡易試作物が仮想物体と衝突したと判定された場合に衝突部位を算出する。422は振動発生装置選択部であり、衝突部位算出部421で算出された衝突部位に最も近い振動発生装置を選択し、振動発生装置211〜213の駆動信号として制御装置210へ送る。
【0024】
402R,Lは映像合成部であり、それぞれ映像キャプチャ部401R,Lで取り込んだ現実空間の映像データに、CGレンダリング部407で生成したCG映像を重畳する。403R,Lは映像生成部であり、合成した映像をアナログデータに変換し、映像表示装置101R,Lに出力する。
【0025】
次に、以上のような構成による本実施形態の複合現実感システムの動作について説明する。図4は第1実施形態による複合現実感システムの動作を説明する流れ図である。
【0026】
まず、3D−CADのデータから、操作対象物体としての簡易試作物300と3DCG描画用データ406を作成する手順を、図4左側の処理手順で説明する。
【0027】
通常3D−CADシステムを使って形状やデザインなどの設計業務を行う(S101)場合には、それぞれの3D−CADシステム固有のソリッドデータとして保存されるのが一般的である。簡易試作物300は、このソリッドデータより、光造形などのラピッド・プロトタイピング装置で作成される(S111)。
【0028】
一方、3Dソリッドデータは、各設計部品の幾何学的なパラメータの集合で表現されており、そのままではCGとして描画することはできない。そこで、3Dソリッドデータを3DCGの描画に適したデータ形式(たとえばVRMLなど)に変換する(S121)。本実施形態の演算処理装置400(CGレンダリング部407)は、このように変換された3DCG描画用データ406を使って仮想空間を生成する。
【0029】
次に、本実施形態の演算処理装置400による処理手順について、図4右側の流れ図を参照して説明する。
【0030】
位置・姿勢計測装置205は、磁気トランスミッタ200と磁気センサ202のデータを使って、簡易試作物300の現実空間中における位置・姿勢を計測する。演算処理装置400は位置・姿勢計測装置205から、操作対象物体である簡易試作物300の位置、姿勢情報を取得する(S201)。同様に、位置・姿勢計測装置205は、磁気トランスミッタ200と磁気センサ201のデータを使って、位置・姿勢計測装置205は観察者が装着しているHMD100の現実空間中における位置・姿勢を計測する。演算処理装置400は、位置・姿勢計測装置205から、HMD100の位置、姿勢情報を取得する。演算処理装置400の位置・姿勢情報入力部404は、位置・姿勢計測装置250から取り込んだ位置、姿勢情報を位置・姿勢算出部405へ送る。
【0031】
位置・姿勢算出部405は、HMD100と簡易試作物300との相対的な位置関係を計算し、3DCG描画データ406によるコンピュータグラフィックスの描画位置を算出する(S203)。CGレンダリング部407は、位置・姿勢算出部405で算出した相対的な位置関係をもとに、3DCG描画用データ406を使ってCG映像を描画し、ビデオバッファなどのメモリに展開する(S204)。一方、HMD100の映像入力装置102R,Lは現実空間の映像を、映像キャプチャ部401R,Lを通して演算処理装置400に取り込む(S301)。映像キャプチャ部401R,Lにより取り込んだ現実空間の映像データは、ビデオバッファなどのメモリに展開される(S302)。映像合成部402R,Lは、S204で生成され、メモリに展開されたCGデータと、S302でメモリに展開された映像データとを重畳する(S401)。合成された映像は、映像生成部403R,Lにてアナログなどのビデオ信号に変換され、HMD100の映像表示装置101に表示される(S402)。以上のS201からS208までの処理を、映像表示装置101における映像更新間隔あるいはCG描画204における生成更新間隔で繰り返し行うことで、リアルタイムに情報提示(複合現実感提示処理)を行う。
【0032】
一方、上記の複合現実感提示処理と並行して、衝突判定部420は、位置・姿勢情報入力部404で入力された簡易試作物300の位置・姿勢のデータを用いて、簡易試作物300が、位置・姿勢が既知の仮想物体と衝突したか否かを判定する(S301)。簡易試作物300が仮想物体と衝突したと判定された場合には、衝突位置算出部421は衝突部位を算出する(S302)。そして、振動発生装置選択部422は、振動発生装置211〜213のうち衝突位置算出部421で算出された衝突部位に最も近い振動発生装置を選択し、選択された振動発生装置を制御装置210によって駆動させ、振動を発生させる(S303)。以上の振動に関する制御も、複合現実感提示処理の繰り返しとともに繰り返される。
【0033】
ここで、衝突部位に最も近い振動発生装置の選択方法について簡単に説明する。
【0034】
衝突部位の座標がxc=(Xc,Yc,Zc)であったとする。そして、振動発生装置211、212、213の座標がそれぞれxb1=(Xb1,Yb1,Zb1)、xb2=(Xb2,Yb2,Zb2)、xb3=(Xb3,Yb3,Zb3)であったとする。
【0035】
このとき、衝突部位と振動発生装置211、212、213との間の距離d1、d2、d3は、それぞれ、
【数1】


となる。従って、上記のd1、d2、d3から、最も小さな距離となる振動発生装置を選択すればよい。
【0036】
なお、第1実施形態では、HMD100の位置・姿勢を計測するために磁気を使った装置を用いたが、発明の本質としてはこれに限定されるものではなく、光学的な位置・姿勢計測装置など他の手段で実現できることはいうまでもない。
【0037】
また、第1実施形態では、観察者が自らの手で保持、操作する操作対象物体が3D−CADデータよりラピッド・プロトタイピング装置等で製作した簡易試作物である場合を例に説明した。しかしながら、発明の本質としてはこれに限定されるものではなく、たとえば専用のマニピュレータのようなものや、実際の製品などであってもよい。さらに、たとえば操作対象物体が実際の製品などの場合には、操作対象物体に、3D−CADデータを変換して作成した3DCGデータを位置・姿勢方向を一致させて重ね合わせて表示する処理を行わなくてもよい。
【0038】
以上のように、第1の実施形態によれば、操作対象物体が仮想物体と衝突したと判定される場合に、衝突部位に最も近い振動発生装置を駆動することによって、衝突部位が振動する感覚を観察者に与えることができる。
【0039】
[第2実施形態]
第1実施形態では、衝突部位に最も近い一つの振動発生装置を駆動する場合について説明した。第2実施形態では、衝突部位に近接した複数の振動発生装置を駆動して、衝突部位が振動する感覚を観察者に提示する場合について説明する。
【0040】
第2実施形態に係る複合現実感提示システムの構成例は第1実施形態(図1)と同様である。また、演算処理装置400の具体的な構成も第1実施形態(図3)と同様である。ただし、振動発生装置選択部422は、衝突部位算出部421で算出された衝突部位に近接した複数の振動発生装置を選択する。
【0041】
たとえば図5に示すように、簡易試作物300が仮想物体500と衝突した部位が510である場合には、衝突部位510に近接した振動発生装置212と213を選択し、近接していない振動発生装置211は選択しない。
【0042】
第2実施形態の演算処理装置400による処理の流れは図4と同様である。ただし、S303では、振動発生装置選択部422は、衝突部位に近接した複数の振動発生装置を上述のような方法で選択する。そして、S304では選択された振動発生装置を制御装置210によって駆動して振動を発生させる。
【0043】
たとえば図5に示すように、衝突部位510と振動発生装置212の距離がd2、衝突部位510と振動発生装置213の距離がd3であるとする。この場合、衝突部位510が強度Iで振動する感覚を観察者に提示するためには、振動発生装置212及び213のそれぞれを以下の式で示される強度(I212213)で振動させればよい。
【0044】
【数2】


【0045】
なお、第2実施形態では振動発生装置毎に振動強度を変えるが、振動周波数を変えてもよい。たとえば、各振動発生装置から把持位置までの振動の伝達特性(周波数特性など)を表す伝達関数を予め求めておき、それを基に、衝突部位における振動を合成できるような各振動発生装置の周波数を求め、その周波数で各振動発生装置を駆動すればよい。
【0046】
また、複数の振動発生装置で振動を発生するタイミングをずらすことによって、振動が到達する時間の差を発生させて、衝突部位が振動する感覚を生じさせてもよい。
【0047】
以上のように、第2実施形態によれば、操作対象物体が仮想物体と衝突したと判定される場合に、衝突部位に近接した複数の振動発生装置を、強度、周波数、タイミングなどを制御しながら駆動することによって、衝突部位が振動する感覚を観察者に与えることができる。
【0048】
[第3実施形態]
第1および第2実施形態では、振動発生装置が操作対象物体に固定されている場合について説明した。本実施形態では、衝突部位に近接した位置まで振動発生装置を物理的に移動させる場合について説明する。
【0049】
第3実施形態に係る複合現実感システムの構成例は第1実施形態(図1)と同様である。ただし、第3実施形態では最低1つの振動発生装置があればよいので、振動発生装置212、213は無くてもよい。
【0050】
また、第3実施形態による演算処理装置400の具体的な構成も第1実施形態(図3)と同様である。ただし、振動発生装置選択部422は、振動発生装置が1つだけの場合には、振動発生装置選択部422は不要となる。
【0051】
第3実施形態の複合現実感システムによる処理の流れを図6に示す。以下、第1実施形態(図4)と同様の処理ステップには同一の参照番号を付し、以下では第1実施形態の処理の流れとの差分について説明する。
【0052】
S601では、S302(衝突位置算出部421)によって算出された衝突部位に近接した振動発生装置を選択し、衝突部位に近接した位置まで物理的に移動させる。なお、振動発生装置が1つだけの場合には、振動発生装置の選択処理は不要となり、当該1つの振動発生装置を衝突部位まで移動させることになる。
【0053】
たとえば図7に示すように、簡易試作物300が仮想物体500と衝突した部位が220である場合には、振動発生装置211を衝突部位220まで、たとえばレール215に沿って物理的に移動させて、衝突位置または衝突部位に近接した位置で振動を発生させる。なお、複数の移動可能な振動発生装置を設けた場合は、最も衝突部位に近い振動発生装置を選択し、これを衝突部位まで移動させる。ここで、レールに沿って振動発生装置を移動させるためには、たとえばモータなどを使えばよい。
【0054】
以上のように、第3実施形態によれば、操作対象物体が仮想物体と衝突したと判定される場合に、衝突部位に近接した位置まで振動発生装置を物理的に移動させることによって、衝突部位が振動する感覚を観察者に与えることができる。
【0055】
[第4実施形態]
第1、第2および第3実施形態では、衝突部位に近接した振動発生装置を駆動する場合について説明した。本実施形態では、衝突部位に近接したスピーカから音を発生させて、振動の代わりに音によって衝突部位を観察者に提示する場合について説明する。
第4実施形態に係る複合現実感システムの構成例は図1と同様である。ただし、211、212、213は音発生装置となる。音発生装置には、たとえばスピーカなどを用いることができる。そして、制御装置210は、音発生装置211、212、213の駆動を制御する。
【0056】
また、演算処理装置400の具体的な構成は図3と同様である。ただし、振動発生装置選択部422は音発生装置選択部422となり、音発生装置211〜213のうちの、衝突部位算出部421で算出された衝突部位に近接した音発生装置を選択する。
【0057】
以上のような構成による第4実施形態の処理の流れは図4と同様である。ただし、S303では衝突部位に近接した音発生装置を選択し、S304では選択された音発生装置を制御装置210によって駆動して音を発生させる。
【0058】
また、第2、第3実施形態において振動発生装置の代わりに音発生装置を用いることができることは明らかである。但し、第2実施形態を適用する場合は、振動強度(I)ではなく各音発生装置の音量が制御される。
【0059】
以上のように、第4実施形態によれば、操作対象物体が仮想物体と衝突したと判定される場合に、衝突部位に近接したスピーカから音を発生させることによって、衝突部位から音がする感覚を観察者に与えることができる。
【0060】
なお、第1〜第4実施形態では、振動と音のどちらかによって衝突部位を観察者に提示する場合について説明したが、振動と音の両方によって衝突部位を観察者に提示してもよい。
【0061】
以上説明したように、上記各実施形態によれば、操作対象物体が仮想物体と衝突したと判定される場合に、衝突部位が振動する感覚及び/または衝突部位から音がする感覚を観察者に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】第1実施形態における複合現実感システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態の頭部装着型映像入出力装置の構成例を示す図である。
【図3】第1実施形態における演算処理装置の構成例を示す図である。
【図4】第1実施形態における処理の流れを示す図である。
【図5】第2実施形態における振動発生装置の選択及び駆動方法を説明する図である。
【図6】第3実施形態における処理の流れを示す図である。
【図7】第3実施形態における振動発生装置の移動を説明する図である。




 

 


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