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発明の名称 ポジ型感光性樹脂組成物、該ポジ型感光性樹脂組成物を用いた半導体装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−140319(P2007−140319A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−336598(P2005−336598)
出願日 平成17年11月22日(2005.11.22)
代理人
発明者 長谷川 匡俊 / 岡明 周作 / 高橋 泰典
要約 課題
高弾性率で比較的高い歩留まりを実現できアルカリ現像液で現像可能なポジ型感光性樹脂組成物及びそれらを使用した半導体装置の提供。

解決手段
一般式(1)で示される構造を有するポリアミド樹脂であって、一般式(1)中のYがエステル構造又は芳香環を含む2つ以上のエステルで示される構造を含むポリアミド樹脂(A)、又はその感光性樹脂組成物およびそれらを使用した半導体装置である。
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)一般式(1)で示されるポリアミド樹脂、及び、
(B)感光性ジアゾキノン化合物、
を含むポジ型感光性樹脂組成物。
【化1】


(式中、nは1以上の整数。X、Yは有機基であり、ポリアミド樹脂中に含まれるYのうち、Y1が少なくとも一つ以上含まれる。)
【化2】


(式中、R1、R2は有機基であり、同一であっても異なっていてもよい。m、nは1以上の整数。同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項2】
前記Y1が下記式で示される請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。
【化3】


(R3、R4は水素又は炭化水素基であり、同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項3】
ポリアミド樹脂中に含まれるYのうち、前記Y1が占める割合が50〜100%である請求項1又は2記載のポジ型感光性樹脂組成物。
【請求項4】
更に、(C)フェノール性水酸基を有する化合物を含む請求項1乃至3のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
【請求項5】
前記(C)フェノール性水酸基を有する化合物が、下記式で示される構造である請求項4に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
【化4】


(式中、R5、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基シクロアルキル基、シクロアルコキシ基のいずれかを表す。R5、R6は同一でも異なっていてもよい。m、nは0〜5の整数である。p、qは0〜3の整数であり、p+q≧2である。R7は単結合、メチレン基、アルキレン基、酸素原子、カルボニル基、カルボニルエーテル基、硫黄原子、スルホニル基、アゾ基のいずれかを表す。)
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布して組成物層を形成する工程、
該組成物層の所望の部分に活性エネルギー線を照射し、次いで現像液と接触させてパターンを形成する工程、及び、
該組成物層を加熱する工程、
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項7】
半導体基板と、該半導体基板に設けられた半導体素子と、該半導体素子の上部に設けられた絶縁膜とを備え、
前記絶縁膜は、請求項1乃至5のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物より形成された膜であることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
表示素子用基板と、その表面を覆う絶縁膜と、前記表示素子用基板の上部に設けられた表示素子とを備え、
前記絶縁膜は、請求項1乃至5のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物より形成された膜であることを特徴とする発光装置。
【請求項9】
半導体チップとその表面を覆う保護膜とを備える半導体装置の製造方法であって、
前記半導体チップ上にポジ型感光性樹脂組成物を塗布して樹脂層を形成する工程、
該樹脂層の所望の部分に活性エネルギー線を照射する工程、及び、
活性エネルギー線照射後の該樹脂層に現像液を接触させ、次いで該樹脂層を加熱することにより前記保護膜を形成する工程、
を含み、
前記ポジ型感光性樹脂組成物が請求項1乃至5のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物であることを特徴とする半導体装置の製造方法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポジ型感光性樹脂組成物、該ポジ型感光性樹脂組成物を用いた半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜には、耐熱性に優れ又卓越した電気特性、機械特性等を有するポリベンゾオキサゾール樹脂やポリイミド樹脂が用いられてきた。
【0003】
ここでポリベンゾオキサゾール樹脂やポリイミド樹脂を用いた場合のプロセスを簡略化するために、感光材のジアゾキノン化合物をこれらの樹脂と組み合わせたポジ型感光性樹脂組成物も使用されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開平1−46862号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
【0005】
従来の半導体素子の表面保護膜及び層間絶縁膜は、膜の弾性率が充分に高くなかったために、半導体封止樹脂によって半導体パッケージを作製する際に、半導体封止樹脂に含まれるフィラーなどが表面保護膜及び層間絶縁膜の表面を突き破ることや、リフロープロセスにより膜表面に皺やクラックなどが発生して半導体パッケージの歩留まりを低下させるという課題があった。また、高弾性率を保持していても溶剤への溶解性が低いためにアルカリ現像液で良好に現像できないという課題があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高弾性率で比較的高い歩留まりを実現でき、アルカリ現像性が可能なポジ型感光性樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記[1]〜[9]に記載の本発明により達成される。
[1]
(A)一般式(1)で示されるポリアミド樹脂、及び、
(B)感光性ジアゾキノン化合物、
を含むポジ型感光性樹脂組成物。
【0008】
【化5】


【0009】
(式中、nは1以上の整数。X、Yは有機基であり、ポリアミド樹脂中に含まれるYのうち、Y1が少なくとも一つ以上含まれる。)
【0010】
【化6】


【0011】
(式中、R1、R2は有機基であり、同一であっても異なっていてもよい。m、nは1以上の整数。同一であっても異なっていてもよい。)
[2]
前記Y1が下記式で示される[1]記載のポジ型感光性樹脂組成物。
【0012】
【化7】


【0013】
(R3、R4は水素又は炭化水素基であり、同一であっても異なっていてもよい。)
[3]
ポリアミド樹脂中に含まれるYのうち、前記Y1が占める割合が50〜100%である[1]又は[2]のポジ型感光性樹脂組成物。
[4]
更に、(C)フェノール性水酸基を有する化合物を含む[1]乃至[3]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[5]
前記(C)フェノール性水酸基を有する化合物が、下記式で示される構造である[4]に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
【0014】
【化8】


【0015】
(式中、R5、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基シクロアルキル基、シクロアルコキシ基のいずれかを表す。R5、R6は同一でも異なっていてもよい。m、nは0〜5の整数である。p、qは0〜3の整数であり、p+q≧2である。R7は単結合、メチレン基、アルキレン基、酸素原子、カルボニル基、カルボニルエーテル基、硫黄原子、スルホニル基、アゾ基のいずれかを表す。)
[6]
[1]乃至[5]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布して組成物層を形成する工程、
該組成物層の所望の部分に活性エネルギー線を照射し、次いで現像液と接触させてパターンを形成する工程、及び、
該組成物層を加熱する工程、
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
[7]
半導体基板と、該半導体基板に設けられた半導体素子と、該半導体素子の上部に設けられた絶縁膜とを備え、
前記絶縁膜は、[1]乃至[5]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物より形成された膜であることを特徴とする半導体装置。
[8]
表示素子用基板と、その表面を覆う絶縁膜と、前記表示素子用基板の上部に設けられた表示素子とを備え、
前記絶縁膜は、[1]乃至[5]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物より形成された膜であることを特徴とする発光装置。
[9]
半導体チップとその表面を覆う保護膜とを備える半導体装置の製造方法であって、
前記半導体チップ上にポジ型感光性樹脂組成物を塗布して樹脂層を形成する工程、
該樹脂層の所望の部分に活性エネルギー線を照射する工程、及び、
活性エネルギー線照射後の該樹脂層に現像液を接触させ、次いで該樹脂層を加熱することにより前記保護膜を形成する工程、
を含み、
前記ポジ型感光性樹脂組成物が[1]乃至[5]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明のポジ型感光性樹脂組成物によれば、高弾性率で比較的高い歩留まりを実現できアルカリ現像液で現像可能なポジ型感光性樹脂組成物が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は、(A)一般式(1)で示されるポリアミド樹脂、及び(B)感光性ジアゾキノン化合物を含むポジ型感光性樹脂組成物に関するものである。なお下記は例示であり、本発明は何ら下記に限定されるものではない。以下に本発明のポジ型感光性樹脂組成物の各成分について詳細に説明する。
【0018】
本発明における(A)一般式(1)で示されるポリアミド樹脂は、ポリアミド樹脂中に含まれるYのうち、少なくとも一つ以上のY1を含んでいることを特徴としている。Y1は芳香族環に挟まれたエステル構造を取っており、この構造が本発明のポリアミド中に存在することで、ポリアミド樹脂の結晶性が向上し、これを用いたポジ型感光性樹脂組成物より作製した表面保護膜及び層間絶縁膜の膜表面弾性率を向上させることができる。
【0019】
一般式(1)におけるYは、Y1以外にも以下のような有機基を取ることができる。
例えば、下記式のものが挙げられる。
【0020】
【化9】


【0021】
(式中A:−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、−S−、−SO 2−、−CO−、−NHCO−、−C(CF3)2−、又は単結合である。R10はアルキル基、ハロゲン原子の内から選ばれた1つを表し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。r=0〜2の正数である。)
【0022】
【化10】


【0023】
等であるが、これらに限定されるものではない。この中でより好ましいものとしては、
【0024】
【化11】


【0025】
(R11はアルキル基、ハロゲン原子の内から選ばれた1つを表し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。r=0〜2の整数である。)
【0026】
【化12】


【0027】
より選ばれるものであり、また2種類以上用いても良い。
【0028】
本発明においては、一般式(1)のポリアミド樹脂中に含まれるYのうち、前記Y1が占める割合が50〜100%であることが好ましい。更に好ましくは、70〜100%である。当該割合が下限値以上だと高弾性率と溶剤溶解性を維持できるというメリットがある。
【0029】
本発明における(A)一般式(1)で示されるポリアミド樹脂は、ポリアミド樹脂中に含まれるXは、以下のような有機基を取ることができる。
例えば、下記式のものが挙げられる。
【0030】
【化13】


【0031】
(式中Aは、−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、−S−、−SO 2−、−CO−、−NHCO−、−C(CF3)2−、−COO−又は単結合である。R12はアルキル基、アルキルエステル基、ハロゲン原子の内から選ばれた1つを表し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。r=0〜2の正数である。また、R13は水素原子、アルキル基、アルキルエステル基、ハロゲン原子から選ばれた1つを表す。)
これらの中で好ましいものとしては、下記式で表されるものが挙げられる。これらは1種類又は2種類以上組み合わせて用いても良い。
【0032】
【化14】


【0033】
(R9はアルキル基、アルキルエステル基、ハロゲン原子の内から選ばれた1つを表し、それぞれ同じでも異なっていても良い。r=0〜2の整数である。)
又本発明においては、保存性という観点から、末端を封止する事が望ましい。封止にはアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を有する誘導体を一般式(1)で示されるポリアミドの末端に酸誘導体やアミン誘導体として導入することができる。具体的には、例えば、Xの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物とYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応させて得られた一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂を合成した後、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端のアミノ基をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物又は酸誘導体を用いてアミドとしてキャップすることが好ましい。アミノ基と反応した後のアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物又は酸誘導体に起因する基としては、例えば、
【0034】
【化15】


【0035】
【化16】


【0036】
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、
【0037】
【化17】


【0038】
より選ばれるものであり、又2種類以上用いても良い。またこの方法に限定される事はなく、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端の酸をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含むアミン誘導体を用いてアミドとしてキャップすることもできる。
【0039】
このポリアミド樹脂を約250〜400℃で加熱すると脱水閉環し、ポリイミド樹脂、又はポリベンゾオキサゾール樹脂、或いは両者の共重合という形で耐熱性樹脂が得られる。
【0040】
本発明で用いる(B)感光性ジアゾキノン化合物は、1,2−ベンゾキノンジアジド或いは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許明細書第2772975号、第2797213号、第3669658号により公知の物質である。例えば、下記のものが挙げられる。
【0041】
【化18】


【0042】
【化19】


【0043】
式中Qは、水素原子、式(5)、式(6)のいずれかから選ばれるものである。ここで各化合物のQのうち、少なくとも1つは式(5)、式(6)である。
【0044】
これらの内で、特に好ましいのは、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステルである。この具体例として、下記式のものが挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
【0045】
【化20】


【0046】
【化21】


【0047】
【化22】


【0048】
【化23】


【0049】
【化24】


【0050】
【化25】


【0051】
式中Qは、水素原子、式(5)、式(6)のいずれかから選ばれるものである。ここで各化合物のQのうち、少なくとも1つは式(5)、式(6)である。
【0052】
本発明で用いる(B)感光性ジアゾキノン化合物の好ましい添加量は、樹脂100重量部に対して1〜50重量部である。1重量部を下回ると良好なパターンが得られず、50重量部を越えると感度が大幅に低下する。
【0053】
更に本発明では、高感度で更に、現像時に現像残り(スカム)無く高解像度でパターニングできるように(C)フェノール性水酸基を有する化合物を併用することが好ましい。フェノール性水酸基を有する化合物の配合量は、樹脂100重量部に対して1〜30重量部が好ましい。フェノール性水酸基を有する化合物としては一般式(4)で示されるものである。一般式(4)の具体的な構造としては下記のもの等を挙げることができるがこれらに限定されない。
【0054】
【化26】


【0055】
【化27】


【0056】
【化28】


【0057】
【化29】


【0058】
【化30】


【0059】
【化31】


【0060】
【化32】


【0061】
これらの中で好ましくは
【0062】
【化33】


【0063】
から選ばれるものである。
【0064】
本発明における樹脂組成物およびポジ型感光性樹脂組成物には、必要によりレベリング剤、シランカップリング剤等の添加剤を含んでも良い。
【0065】
本発明においては、これらの成分を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用する。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられ、単独でも混合して用いても良い。ただし、上記の中で、アミン系の溶剤(例えば、N−メチル−2−ピロリドンなど)に関しては、その半導体プロセスの使用環境においては使用割合などが制限される。
【0066】
本発明のポジ型感光性樹脂組成物の使用方法は、まず該組成物を適当な支持体、例えば、シリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等に塗布する。塗布量は、半導体装置の場合、硬化後の最終膜厚が0.1〜50μmになるように塗布する。膜厚が下限値を下回ると、半導体素子の表面保護膜としての機能を十分に発揮することが困難となり、上限値を越えると、微細な加工パターンを得ることが困難となる。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等がある。次に、60〜130℃でプリベークして塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。
【0067】
次に照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。
【0068】
次に、現像によって形成したレリーフパターンをリンスする。リンス液としては、蒸留水を使用する。次に加熱処理を行い、オキサゾール環及び/又はイミド環を形成し、耐熱性に富む最終パターンを得る。
【0069】
本発明による感光性樹脂組成物は、半導体用途のみならず、多層回路の層間絶縁やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜、表示素子における素子の層間絶縁膜等としても有用である。
【0070】
半導体用としての具体的用途の例としては、半導体素子上に上述の感光性樹脂組成物膜を形成することによるパッシベーション膜、また半導体素子上に形成されたパッシベーション膜上に上述の感光性樹脂組成物膜を形成することによるバッファコート膜、半導体素子上に形成された回路上に上述の感光性樹脂組成物膜を形成することによる層間絶縁膜などを挙げることができる。
【0071】
その中で、本発明の感光性樹脂組成物を半導体装置に用いた応用例の1つとして、バンプを有する半導体装置への応用について図面を用いて説明する。図1は、本発明のバンプを有する半導体装置のパット部分の拡大断面図である。図1に示すように、シリコンウェハー1には入出力用のAlパッド2上にパッシベーション膜3が形成され、そのパッシベーション膜3にビアホールが形成されている。更に、この上にポジ型感光性樹脂(バッファコート膜)4が形成され、更に、金属(Cr、Ti等)膜5がAlパッド2と接続されるように形成され、その金属膜5はハンダバンプ9の周辺をエッチングして、各パッド間を絶縁する。絶縁されたパッドにはバリアメタル8とハンダバンプ9が形成されている。
【0072】
表示体装置用途としての例は、TFT用層間絶縁膜、TFT素子平坦化膜、カラーフィルター平坦化膜、MVA型液晶表示装置用突起、有機EL素子用陰極隔壁がある。その使用方法は、半導体用途に順じ、表示体素子やカラーフィルターを形成した基板上にパターン化された感光性樹脂組成物層を、上記の方法で形成することによる。表示体装置用途、特に層間絶縁膜や平坦化膜には、高い透明性が要求されるが、この感光性樹脂組成物層の硬化前に、後露光工程を導入することにより、透明性に優れた樹脂層が得られることもでき、実用上更に好ましい。
【実施例】
【0073】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
《実施例1》
[ポリアミド樹脂の合成]
1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,4−フェニレンエステル7.33g(0.016モル)と1,3−フェニレンジアミン1.30g(0.012モル)と1,4−フェニレンジアミン0.87g(0.008モル)を温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン57.0gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。次にN−メチル−2−ピロリドン7gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物1.31g(0.008モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(容積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、目的のポリアミド樹脂(A−1)を得た。
[樹脂組成物の作製]
合成したポリアミド樹脂(A−1)10g、下記式(B−1)で示される感光性ジアゾキノン2g、下記式(C−1)で示されるフェノール性水酸基を有する化合物1g、γ―ブチロラクトン70gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
[現像性評価]
このポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分乾燥し、膜厚約5μmの塗膜を得た。この塗膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、(株)ニコン製i線ステッパNSR―4425iを用いて、露光量を200mJ/cm2から20mJ/cm2ステップで増やして露光を行った。次に2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に80秒浸漬することによって露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。パターンを観察したところ、10umのパターンが良好に開口していることが確認できた。
[物性評価]
このポジ型感光性樹脂組成物を硬化後5μmになるように6インチシリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分乾燥し、次にクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。
【0074】
次に得られた硬化膜の耐リフロー性試験を行った。硬化膜上にフラックスとしてBF−30(荒川化学製)を塗布し、260℃リフローに2回通した。その後、キシレンとイソプロパノールで洗浄してフラックス除去し、硬化膜の表面を光学顕微鏡で観察したが、クラックや皺は観察されなかった。
【0075】
次に引張り試験を行った。10mm幅の硬化膜を引張り測定機にて5mm/分の速度にて引張り、測定を行った。引張り弾性率は、5.2GPaであった。
《実施例2》
[ポリアミド樹脂の合成]
実施例1のポリアミド樹脂の合成において、1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,4−フェニレンエステルのところを1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,4−フェニレンエステル5.50g(0.012モル)と4,4‘−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.18g(0.004モル)に変えた以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂の合成(A−2)を行った。
[樹脂組成物の作製、現像性及び物性評価]
得られたポリアミド樹脂(A−2)を用いて、実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を作製し評価を行った。
《実施例3》
[ポリアミド樹脂の合成]
実施例1のポリアミド樹脂の合成において、1,3−フェニレンジアミン1.30g(0.012モル)と1,4−フェニレンジアミン0.87g(0.008モル)を2,2‘−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン1.92g(0.006モル)と1,3−フェニレンジアミン1.30g(0.012モル)と1,4−フェニレンジアミン0.22g(0.002モル)(に変えた以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂の合成(A−3)を行った。
[樹脂組成物の作製、現像性及び物性評価]
得られたポリアミド樹脂(A−3)を用いて、実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を作製し評価を行った。
《比較例1》
[ポリアミド樹脂の合成]
実施例1のポリアミド樹脂の合成において、4,4‘−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物4.71g(0.016モル)と1,3−フェニレンジアミン1.30g(0.012モル)と1,4’−フェニレンジアミン0.87g(0.008モル)に変えた以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂の合成(A−4)を行った。
[樹脂組成物の作製]
合成したポリアミド樹脂(A−4)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−1)2gをγ―ブチロラクトン70gに溶解させようとしたが、最終的にゲル上になった。そのため、N−メチル−ピロリドンにて溶解を行い、実施例1と同様な評価を行った。加工性評価については、10umのパターンが良好に開口しなかった。リフロー耐性は、良好であった。弾性率は、4.8GPaであった。
《比較例2》
[樹脂組成物の作製、現像性及び物性評価]
比較例1においてのポリアミド樹脂の合成において、1,3−フェニレンジアミン1.30g(0.012モル)と1,4’−フェニレンジアミン0.87g(0.008モル)を1,3−フェニレンジアミン0.87g(0.008モル)と1,4’−フェニレンジアミン1.30g(0.012モル)に変えた以外は比較例1と同様にしてポリアミド樹脂の合成(A−5)を行った
[樹脂組成物の作製、現像性及び物性評価]
得られたポリアミド樹脂(A−5)を用いて、実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を作製し評価を行おうとしたが、実施例2と同様にγ―ブチロラクトンに溶解せず、比較例1と同様にN−メチル−ピロリドンにて溶解を行い、比較例1と同様な評価を行った。
【0076】
【化34】


【0077】
【表1】


【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、高弾性率で比較的高い歩留まりを実現できアルカリ現像液で現像可能なポジ型感光性樹脂組成物であって、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜及び表示素子の表面保護膜、層間絶縁膜等に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明のバンプを有する半導体装置の一例のパット部分の拡大断面図を示す。
【符号の説明】
【0080】
1 シリコンウエハ
2 Alパッド
3 パッシベーション膜
4 バッファコート膜
5 金属(Cr、Ti等)膜
6 配線(Al、Cu等)
7 絶縁膜
8 バリアメタル
9 ハンダバンプ




 

 


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