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発明の名称 現像ロール及びそれに用いるマグネットロール
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−232774(P2007−232774A)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
出願番号 特願2006−50819(P2006−50819)
出願日 平成18年2月27日(2006.2.27)
代理人 【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
発明者 芝原 正一 / 阿部 昌生
要約 課題
磁力パターンの極の数を変えることなくマグネットブロックの数を減らすことができる現像ロール及びそれに用いるマグネットロールを提供する。

解決手段
本発明に係る現像ロール10及びマグネットロール14においては、2つのマグネットブロック20A,20Cそれぞれが、側面20c,20d及び外周曲面20bの各磁極に対応する2つの磁極ピークを有している。つまり、1つのマグネットブロック20で、2つの磁極ピークの形成が実現されている。それにより、磁力パターンM1の極の数を5つに保ったまま(すなわち、極の数を変えることなく)マグネットブロックの数が3つに減らされており、磁力パターンの極と同数若しくはそれ以上のマグネットブロックを必要とした従来技術に比べて、マグネットロール14のマグネットブロック20の数が少なくなっている。
特許請求の範囲
【請求項1】
シャフトと、前記シャフトに沿って取り付けられる長尺状のマグネットブロックとを有し、
前記マグネットブロックは、前記シャフトの軸線の周方向に沿って延在する第1の仮想線と交差する第1の面と、前記シャフトの軸線と直交する第2の仮想線と交差する第2の面とを有し、
前記マグネットブロックは前記第1の面と前記第2の面との間で着磁されており、且つ、前記マグネットブロックの前記第1の面側に空隙が形成されている、マグネットロール。
【請求項2】
前記マグネットブロックは、前記第1の仮想線と交差し、且つ、前記第1の面とは異なる第3の面をさらに有し、
前記マグネットブロックは前記第3の面と前記第2の面との間で着磁されており、且つ、前記マグネットブロックの前記第3の面側に空隙が形成されている、請求項1に記載のマグネットロール。
【請求項3】
シャフトと、前記シャフトに沿って取り付けられる複数個の長尺状のマグネットブロックとを有し、
前記複数個のマグネットブロックは、前記シャフトの周りに空隙が形成されるように、前記シャフトの軸線の周方向に沿って連続的に隣接配置されており、
前記複数個のマグネットブロックのうち、前記空隙と隣り合う端側マグネットブロックは、前記シャフトの軸線の周方向に沿って延在する第1の仮想線と交差すると共に前記空隙に面する第1の面と、前記シャフトの軸線と直交する第2の仮想線と交差する第2の面とを有し、且つ、前記第1の面と前記第2の面との間で着磁されている、マグネットロール。
【請求項4】
前記複数個のマグネットブロックのうち、両側に前記マグネットブロックが存在する中側マグネットブロックは、
前記第1の仮想線と交差する第4の面と、前記第2の仮想線と交差する第5の面と、前記第1の仮想線と交差し、且つ、前記第4の面とは異なる第6の面を有し、且つ、前記第4の面と前記第5の面との間、及び、前記第6の面と前記第5の面との間で着磁されている、請求項3に記載のマグネットロール。
【請求項5】
シャフトと、前記シャフトに沿って取り付けられる長尺状のマグネットブロックとを有し、
前記マグネットブロックは、前記シャフトの軸線の周方向に沿って延在する第1の仮想線と交差する第7の面と、前記第1の仮想線と交差し、且つ、前記第7の面とは異なる第8の面とを有し、
前記マグネットブロックは前記第7の面と前記第8の面との間で着磁されており、且つ、前記マグネットブロックの前記第7の面側及び前記第8の面側に空隙が形成されている、マグネットロール。
【請求項6】
シャフトと、前記シャフトに沿って取り付けられる長尺状のマグネットブロックとを有するマグネットロールと、
前記マグネットロールを収容する筒状スリーブと、
前記スリーブの端部開口に取り付けられる一対のフランジとを備え、
前記マグネットブロックは、前記シャフトの軸線と直交する第1の仮想線と交差する第1の面と、前記シャフトの軸線の周方向に延びる第2の仮想線と交差する第2の面とを有し、
前記マグネットブロックは前記第1の面と前記第2の面との間で着磁されており、且つ、前記マグネットブロックの前記第2の面側に空隙が形成されている、現像ロール。
【請求項7】
シャフトと、前記シャフトに沿って取り付けられる複数個の長尺状のマグネットブロックとを有するマグネットロールと、
前記マグネットロールを収容する筒状スリーブと、
前記スリーブの端部開口に取り付けられる一対のフランジとを備え、
前記複数個のマグネットブロックは、前記シャフトの周りに空隙が形成されるように、前記シャフトの軸線の周方向に沿って連続的に隣接配置されており、
前記複数個のマグネットブロックのうち、前記空隙と隣り合う端側マグネットブロックは、前記シャフトの軸線の周方向に沿って延在する第1の仮想線と交差すると共に前記空隙に面する第1の面と、前記シャフトの軸線と直交する第2の仮想線と交差する第2の面とを有し、且つ、前記第1の面と前記第2の面との間で着磁されている、現像ロール。
【請求項8】
前記複数個のマグネットブロックのうち、両側に前記マグネットブロックが存在する中側マグネットブロックは、
前記第1の仮想線と交差する第4の面と、前記第2の仮想線と交差する第5の面と、前記第1の仮想線と交差し、且つ、前記第4の面とは異なる第6の面を有し、且つ、前記第4の面と前記第5の面との間、及び、前記第6の面と前記第5の面との間で着磁されている、請求項7に記載の現像ロール。
【請求項9】
シャフトと、前記シャフトに沿って取り付けられる長尺状のマグネットブロックとを有するマグネットロールと、
前記マグネットロールを収容する筒状スリーブと、
前記スリーブの端部開口に取り付けられる一対のフランジとを備え、
前記マグネットブロックは、前記シャフトの軸線の周方向に沿って延在する第1の仮想線と交差する第7の面と、前記第1の仮想線と交差し、且つ、前記第7の面とは異なる第8の面とを有し、
前記マグネットブロックは前記第7の面と前記第8の面との間で着磁されており、且つ、前記マグネットブロックの前記第7の面側及び前記第8の面側に空隙が形成されている、現像ロール。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式の現像装置に利用される現像ロール及びそれに用いるマグネットロールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子写真方式の現像装置などに用いられる現像ロールとして、複数の磁極がその表面に形成されたマグネットロールと、このマグネットロールを封入する円筒状のスリーブとを備えた現像ロールが、下記特許文献1等に開示されている。このような現像ロールにおいては、マグネットロールの軸を固定した状態で外周のスリーブのみを回転させることで、所定の現像剤容器に収納されている現像剤が汲み上げられるようにしてスリーブの表面に吸着し、その現像剤が現像領域まで搬送される。現像領域まで搬送された現像剤は、感光ドラムに供給されて、感光ドラム表面に形成されている静電潜像を可視像化する。なお、感光ドラムに供給されずにスリーブ側に残留した現像剤は、スリーブの回転により現像剤剥離領域まで到達したところでスリーブから剥離される。
【0003】
すなわち、現像ロールは、以上のような現像剤の汲み上げ、層規制、搬送、現像、剥離といった処理を繰り返すため、現像ロール表面には複数の磁極を形成させる必要があった。ところが、このような複数の磁極を、円筒状マグネット表面に形成しようとすると、設計可能な磁力パターンが制限される上、複数の磁極のうちの最も高い磁力を発生させる磁極を満足させるために全体をより高価な磁石材料で作製しなければならず、コスト上の自由度も制限されてしまう。そこで、目的とする磁力パターンに対応する磁極に着磁させた複数のマグネットブロックを、シャフトの周囲に取り付けて、現像ロールの磁力パターンの自由度を高めた現像ロールが、例えば、下記特許文献2や特許文献3等に開示されている。なお、これらの文献には、複雑な磁力パターンを実現するために、内周面及び両側面から外周面に向けて着磁されたマグネットブロックが開示されている。
【特許文献1】特開平11−84879号公報
【特許文献2】特開昭62−282423号公報
【特許文献3】特開平10−308307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の現像ロールには、以下に示すような課題があった。すなわち、磁力パターンの極(すなわち、磁極ピーク)の数が多い場合(例えば、5極の場合)には、マグネットブロックの数を増やして、その極の数よりも多くの(すなわち、5つ以上の)マグネットブロックを用いる必要があった。そして、このようにマグネットブロックの数を増やした場合には、製造工程の増加や製造時間の延長を招くこととなっていた。
【0005】
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、磁力パターンの極の数を変えることなくマグネットブロックの数を減らすことができる現像ロール及びそれに用いるマグネットロールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るマグネットロールは、シャフトと、シャフトに沿って取り付けられる長尺状のマグネットブロックとを有し、マグネットブロックは、シャフトの軸線の周方向に沿って延在する第1の仮想線と交差する第1の面と、シャフトの軸線と直交する第2の仮想線と交差する第2の面とを有し、マグネットブロックは第1の面と第2の面との間で着磁されており、且つ、マグネットブロックの第1の面側に空隙が形成されている。
【0007】
このマグネットロールにおいては、マグネットブロックは第1の面と第2の面との間で着磁されているため、マグネットブロックの第1の面及び第2の面には磁極が形成されている。そして、このマグネットロールは、その磁力パターンとして、第2の面の磁極に対応する磁極ピークを有している。また、マグネットブロックの第1の面側に空隙が形成されているために、このマグネットロールにおいては、その磁力パターンとして、第1の面の磁極に対応する磁極ピークをさらに有している。すなわち、本発明に係るマグネットロールのマグネットブロックは、第1の面及び第2の面の各磁極に対応する少なくとも2つの磁極ピークを有している。つまり、1つのマグネットブロックで、複数の磁極ピークの形成が実現されており、それにより、磁力パターンの極の数を変えることなくマグネットブロックの数を減らすことが可能となっている。
【0008】
また、マグネットブロックは、第1の仮想線と交差し、且つ、第1の面とは異なる第3の面をさらに有し、マグネットブロックは第3の面と第2の面との間で着磁されており、且つ、マグネットブロックの第3の面側に空隙が形成されていてもよい。この場合、1つのマグネットブロックで形成される磁極ピークの数をさらに増やすことができる。
【0009】
本発明に係るマグネットロールは、シャフトと、シャフトに沿って取り付けられる複数個の長尺状のマグネットブロックとを有し、複数個のマグネットブロックは、シャフトの周りに空隙が形成されるように、シャフトの軸線の周方向に沿って連続的に隣接配置されており、複数個のマグネットブロックのうち、空隙と隣り合う端側マグネットブロックは、シャフトの軸線の周方向に沿って延在する第1の仮想線と交差すると共に空隙に面する第1の面と、シャフトの軸線と直交する第2の仮想線と交差する第2の面とを有し、且つ、第1の面と第2の面との間で着磁されている。
【0010】
このマグネットロールにおいては、端側マグネットブロックは第1の面と第2の面との間で着磁されているため、端側マグネットブロックの第1の面及び第2の面には磁極が形成されている。そして、この端側マグネットロールは、その磁力パターンとして、第2の面の磁極に対応する磁極ピークを有している。また、端側マグネットブロックの第1の面が空隙に面しているために、この端側マグネットロールにおいては、その磁力パターンとして、第1の面の磁極に対応する磁極ピークをさらに有している。すなわち、本発明に係るマグネットロールの端側マグネットブロックは、第1の面及び第2の面の各磁極に対応する少なくとも2つの磁極ピークを有している。つまり、1つのマグネットブロックで、複数の磁極ピークの形成が実現されており、それにより、磁力パターンの極の数を変えることなくマグネットブロックの数を減らすことが可能となっている。
【0011】
また、複数個のマグネットブロックのうち、両側にマグネットブロックが存在する中側マグネットブロックは、第1の仮想線と交差する第4の面と、第2の仮想線と交差する第5の面と、第1の仮想線と交差し、且つ、第4の面とは異なる第6の面を有し、且つ、第4の面と第5の面との間、及び、第6の面と第5の面との間で着磁されていてもよい。この場合、中側マグネットブロックにおける第5の面の磁極に対応する磁極ピークが増大される。
【0012】
本発明に係るマグネットロールは、シャフトと、シャフトに沿って取り付けられる長尺状のマグネットブロックとを有し、マグネットブロックは、シャフトの軸線の周方向に沿って延在する第1の仮想線と交差する第7の面と、第1の仮想線と交差し、且つ、第7の面とは異なる第8の面とを有し、マグネットブロックは第7の面と第8の面との間で着磁されており、且つ、マグネットブロックの第7の面側及び第8の面側に空隙が形成されている。
【0013】
このマグネットロールにおいては、マグネットブロックは第7の面と第8の面との間で着磁されているため、マグネットブロックの第7の面及び第8の面に磁極が形成されている。そして、マグネットブロックの第7の面側及び第8の面側に空隙が形成されているために、このマグネットロールは、その磁力パターンとして、第7の面及び第8の面の磁極それぞれに対応する磁極ピークを有している。すなわち、本発明に係るマグネットロールのマグネットブロックは、第7の面及び第8の面の各磁極に対応する少なくとも2つの磁極ピークを有している。つまり、1つのマグネットブロックで、複数の磁極ピークの形成が実現されており、それにより、磁力パターンの極の数を変えることなくマグネットブロックの数を減らすことが可能となっている。
【0014】
本発明に係る現像ロールは、シャフトと、シャフトに沿って取り付けられる長尺状のマグネットブロックとを有するマグネットロールと、マグネットロールを収容する筒状スリーブと、スリーブの端部開口に取り付けられる一対のフランジとを備え、マグネットブロックは、シャフトの軸線と直交する第1の仮想線と交差する第1の面と、シャフトの軸線の周方向に延びる第2の仮想線と交差する第2の面とを有し、マグネットブロックは第1の面と第2の面との間で着磁されており、且つ、マグネットブロックの第2の面側に空隙が形成されている。
【0015】
この現像ロールにおいては、マグネットブロックは第1の面と第2の面との間で着磁されているため、マグネットブロックの第1の面及び第2の面には磁極が形成されている。そして、このマグネットロールは、その磁力パターンとして、第2の面の磁極に対応する磁極ピークを有している。また、マグネットブロックの第1の面側に空隙が形成されているために、このマグネットロールにおいては、その磁力パターンとして、第1の面の磁極に対応する磁極ピークをさらに有している。すなわち、本発明に係る現像ロールのマグネットブロックは、第1の面及び第2の面の各磁極に対応する少なくとも2つの磁極ピークを有している。つまり、1つのマグネットブロックで、複数の磁極ピークの形成が実現されており、それにより、磁力パターンの極の数を変えることなくマグネットブロックの数を減らすことが可能となっている。
【0016】
本発明に係る現像ロールは、シャフトと、シャフトに沿って取り付けられる複数個の長尺状のマグネットブロックとを有するマグネットロールと、マグネットロールを収容する筒状スリーブと、スリーブの端部開口に取り付けられる一対のフランジとを備え、複数個のマグネットブロックは、シャフトの周りに空隙が形成されるように、シャフトの軸線の周方向に沿って連続的に隣接配置されており、複数個のマグネットブロックのうち、空隙と隣り合う端側マグネットブロックは、シャフトの軸線の周方向に沿って延在する第1の仮想線と交差すると共に空隙に面する第1の面と、シャフトの軸線と直交する第2の仮想線と交差する第2の面とを有し、且つ、第1の面と第2の面との間で着磁されている。
【0017】
この現像ロールにおいては、端側マグネットブロックは第1の面と第2の面との間で着磁されているため、端側マグネットブロックの第1の面及び第2の面には磁極が形成されている。そして、この端側マグネットロールは、その磁力パターンとして、第2の面の磁極に対応する磁極ピークを有している。また、端側マグネットブロックの第1の面が空隙に面しているために、この端側マグネットロールにおいては、その磁力パターンとして、第1の面の磁極に対応する磁極ピークをさらに有している。すなわち、本発明に係る現像ロールの端側マグネットブロックは、第1の面及び第2の面の各磁極に対応する少なくとも2つの磁極ピークを有している。つまり、1つのマグネットブロックで、複数の磁極ピークの形成が実現されており、それにより、磁力パターンの極の数を変えることなくマグネットブロックの数を減らすことが可能となっている。
【0018】
また、複数個のマグネットブロックのうち、両側にマグネットブロックが存在する中側マグネットブロックは、第1の仮想線と交差する第4の面と、第2の仮想線と交差する第5の面と、第1の仮想線と交差し、且つ、第4の面とは異なる第6の面を有し、且つ、第4の面と第5の面との間、及び、第6の面と第5の面との間で着磁されていてもよい。この場合、中側マグネットブロックにおける第5の面の磁極に対応する磁極ピークが増大される。
【0019】
本発明に係る現像ロールは、シャフトと、シャフトに沿って取り付けられる長尺状のマグネットブロックとを有するマグネットロールと、マグネットロールを収容する筒状スリーブと、スリーブの端部開口に取り付けられる一対のフランジとを備え、マグネットブロックは、シャフトの軸線の周方向に沿って延在する第1の仮想線と交差する第7の面と、第1の仮想線と交差し、且つ、第7の面とは異なる第8の面とを有し、マグネットブロックは第7の面と第8の面との間で着磁されており、且つ、マグネットブロックの第7の面側及び第8の面側に空隙が形成されている。
【0020】
この現像ロールにおいては、マグネットブロックは第7の面と第8の面との間に着磁されているため、マグネットブロックの第7の面及び第8の面に磁極が形成されている。そして、マグネットブロックの第7の面側及び第8の面側に空隙が形成されているために、このマグネットロールは、その磁力パターンとして、第7の面及び第8の面の磁極それぞれに対応する磁極ピークを有している。すなわち、本発明に係る現像ロールのマグネットブロックは、第7の面及び第8の面の各磁極に対応する少なくとも2つの磁極ピークを有している。つまり、1つのマグネットブロックで、複数の磁極ピークの形成が実現されており、それにより、磁力パターンの極の数を変えることなくマグネットブロックの数を減らすことが可能となっている。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、磁力パターンの極の数を変えることなくマグネットブロックの数を減らすことができる現像ロール及びそれに用いるマグネットロールが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して本発明に係る現像ロール及びそれに用いるマグネットロールの実施の形態について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。また、本発明は下記実施形態のみに限定されるものではなく、あくまでも一実施形態である。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係る現像ロール10の概略斜視図であり、図2及び図3はそれぞれ、図1に示した現像ロール10のII−II線断面図及びIII−III線断面図である。
【0024】
図1〜図3に示すように、現像ロール10は、長尺円筒状のアルミニウム製スリーブ12と、このスリーブ12の内部に配置されたマグネットロール14と、スリーブ12の端部開口12a,12bそれぞれに嵌着固定された一対のフランジ16A,16Bとで構成されている。
【0025】
さらに、マグネットロール14は、金属などの高強度材料により構成された丸棒状のシャフト18と、このシャフト18の外周面18aに固定された3つの長尺状のマグネットブロック20(20A〜20C)とによって構成されている。
【0026】
そして、3つのマグネットブロック20は、図3に示すようにほぼ同様な略扇形の断面形状を有している。そこで、マグネットブロック20Aを例に、その断面形状を説明する。
【0027】
マグネットブロック20Aの断面形状は、第1の弧Aと、第2の弧Aと、2本の線分L,Lとによって形成された形状となっている。第1の弧Aは、シャフト18の軸線位置Iが曲率中心であり、シャフト18の外周面18aの曲率と略同じ曲率を有している。第2の弧Aも、シャフト18の軸線位置Iが曲率中心であり、第1の弧Aと同一の開き角を有しているが、第1の弧Aよりも曲率半径が大きくなっている。2本の線分L,Lは、第1の弧A及び第2の弧Aの対応する端点同士を真っ直ぐに結んだ線である。
【0028】
そして、この第1の弧Aがマグネットブロック20の長手方向に延びた曲面がマグネットブロック20の内周曲面20aとなっており、同じく第2の弧Aがマグネットブロック20の長手方向に延びた曲面がマグネットブロック20の外周曲面20bとなっており、また、2本の線分L,Lがマグネットブロック20の長手方向に延びた一対の平面がマグネットブロック20の側面20c,20dとなっている。
【0029】
図3に示したマグネットブロック20においては、第1の弧Aの曲率中心の位置と第2の弧Aの曲率中心の位置とがシャフト18の軸線位置Iにおいて一致しているが、第1の弧Aの曲率中心の位置と第2の弧Aの曲率中心の位置とが異なるマグネットブロックであってもよい。このようなマグネットブロックを採用することで、マグネットロールの磁力パターンを所望のパターンに高い精度で合致させることができる。
【0030】
また、各マグネットブロック20断面の第1の弧Aの開き角は、対応するマグネットブロック20の機能等に応じて設計されるが、マグネットブロック20毎に相異させてもよく、また一致させてもよい。なお、本実施形態においては、各マグネットブロック20断面の第1の弧Aの開き角それぞれは、80゜(マグネットブロック20A)、50゜(マグネットブロック20B)及び90゜(マグネットブロック20C)となっている。例えば、各マグネットブロック20断面の第1の弧Aの開き角それぞれは、60〜120゜(マグネットブロック20A)、30〜90゜(マグネットブロック20B)及び60〜120゜(マグネットブロック20C)から選択される。
【0031】
各マグネットブロック20A〜20Cの外周曲面20bにおける極性は、図3において符号Nと符号Sとで示しているとおりである。すなわち、マグネットブロック20A〜20Cは、その外周曲面20bに、それぞれN極、S極、N極が現れるように配置されている。つまり、マグネットブロック20A〜20Cは、マグネットブロック20AをS極として、スリーブ12の正回転方向(図3の矢印T方向)にS極とN極とが交互に現れるように配置されている。
【0032】
上記各マグネットブロック20は、その内周曲面20aにおいてシャフト18の外周面18aに図示しない接着剤によって固定されている。3つのマグネットブロック20A〜20Cは、シャフト18の軸線Iの周方向に沿って、互いに密着した状態で連続的に隣接配置されている。すなわち、各マグネットブロックは、少なくとも両側面20c,20dの一方の側面で隣り合うマグネットブロック20と接しているため、各マグネットブロック20はシャフト18に強固に取り付けられている。また、3つのマグネットブロック20を連続的に隣接配置させることで、その真ん中に位置するマグネットブロック20Bから発生する磁極の大きさが大きくなっている。
【0033】
ここで、3つのマグネットブロック20A〜20Cは互いに隣接しているが、シャフト18は、マグネットブロック20によってその全周を完全に囲まれているわけではなく、シャフト18の周りにはマグネットブロック20の存在しないブロック欠落部(空隙)22が形成されている。このブロック欠落部22においては、シャフト18の外周面18aが露出している。このようなブロック欠落部22は、マグネットロール14の軽量化や低コスト化に有効である。
【0034】
各マグネットブロック20は、磁性粉体(フェライト系やNd−Fe−B系等)と樹脂(プラスチック系やゴム系等)とで構成されたプラスチックマグネット、若しくはラバーマグネットである。例えば、プラスチックマグネットに使用される樹脂としては、ナイロン6やナイロン12等のポリアミド樹脂が挙げられる。また、ラバーマグネットに使用されるゴムとしては、ウレタンゴム、アクリルゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム等が挙げられる。本実施形態においては、高い磁気特性が要求される現像極のマグネットブロック20Bはプラスチックマグネット(Srフェライト磁石粉体とポリアミド系樹脂とをそれぞれ90wt%、10wt%で配合して射出成形したもの)であり、その他のマグネットブロック20A,20Cはラバーマグネット(Srフェライト磁石粉体とニトリルゴムとをそれぞれ90wt%、10wt%で配合して押出成形したもの)である。
【0035】
各マグネットブロック20は、公知の方法により着磁されており、その着磁方向は図4に示すとおりとなっている。すなわち、マグネットブロック20Aは、ブロック欠落部22側の側面20cから外周曲面20bに向けて集中配向及び着磁されており、側面20cにS極、外周曲面20bにN極が形成されている。また、マグネットブロック20Bは、外周曲面20bから両側面20c,20dに向けて配向及び着磁されており、両側面20c,20dにN極が、外周曲面20bにS極が形成されている。さらに、マグネットブロック20Cは、ブロック欠落部22側の側面20dから外周曲面20bに向けて集中配向及び着磁されており、側面20dにS極、外周曲面20bにN極が形成されている。
【0036】
すなわち、ブロック欠落部22と隣り合うマグネットブロック20A及びマグネットブロック20C(端側マグネットブロック)は、シャフト18の軸線Iの周方向に沿って延在する第1の仮想線K1と交差する側面20c又は側面20d(第1の面)から、シャフト18の軸線Iと直交する第2の仮想線K2と交差する外周曲面20b(第2の面)に向けて着磁されている。そして、着磁されている側面20c,20d側にはブロック欠落部22が形成されている。
【0037】
また、両側それぞれにマグネットブロック20A,20Cが存在するマグネットブロック20B(中側マグネットブロック)は、第2の仮想線K2と交差する外周曲面20b(第5の面)から、第1の仮想線K1と交差する側面20c及び側面20d(第4の面及び第6の面)に向けて着磁されている。
【0038】
以上で説明したマグネットロール14は、所定間隔dの空隙を形成するようにしてスリーブ12内に配置され、スリーブ12の両端に位置する1対のフランジ16A,16Bによって回転自在に支持されている。ここで、フランジ16A及びフランジ16Bは、その中心軸線に沿ってそれぞれ孔24A,24Bが形成されており、この孔24A,24Bのそれぞれの内側には、シャフト18を回転支持するベアリング26A,26B(例えば、焼結含油軸受)が取り付けられている。
【0039】
現像ロール10を現像装置に設置すると、マグネットロール14は回転しないように保持され、マグネットロール14を覆うケース28(つまり、スリーブ12と一対のフランジ16A,16B)だけがシャフト18周りに回転自在に保持される。この状態で、フランジ16Bの軸部30にギア等を取り付けて、モータ等により軸部30を回転駆動させることで、現像ロール10のケース28の回転制御がおこなわれる。
【0040】
次に、上述した現像ロール10の磁力パターンについて、図5を参照しつつ説明する。
【0041】
図5に示すとおり、現像ロール10の磁力パターンM1は、5つの磁極ピークP〜Pを有している。5つの磁極ピークP〜Pは、P〜Pの順に、その極性がS、N、S、N、Sとなっており、その機能が汲み上げ極、層規制極、現像極、搬送極、剥離極となっている。
【0042】
そして、5つの磁極ピークP〜Pのうち、磁極ピークP及びPはマグネットブロック20Aに起因し、磁極ピークPはマグネットブロック20Bに起因し、磁極ピークP及びPはマグネットブロック20Cに起因している。
【0043】
各磁極ピークP〜Pについて、より具体的に説明する。磁極ピークPは、マグネットブロック20Aの側面20cに形成された磁極(S極)に起因するものである。磁極ピークPは、マグネットブロック20Aの外周曲面20bに形成された磁極(N極)に起因するものである。磁極ピークPは、マグネットブロック20Bの外周曲面20bに形成された磁極(S極)に起因するものである。磁極ピークPは、マグネットブロック20Cの外周曲面20bに形成された磁極(N極)に起因するものである。そして、磁極ピークPは、マグネットブロック20Cの側面20dに形成された磁極(S極)に起因するものである。
【0044】
つまり、現像ロール10においては、3つのマグネットブロック20を用いて、5つの磁極ピークP〜Pを有する磁力パターンM1が実現されている。これは、マグネットブロック20A及びマグネットブロック20Cにおいて、ブロック欠落部22に面した側面20c,20dに磁極が形成されていることで、これらのマグネットブロック20A,20Cそれぞれが2つの磁極ピークを形成するためである。つまり、磁極が形成された側面20c,20dの側に、他のマグネットブロック20が隣接して存在しないため、磁力パターンM1に側面20c,20dの磁極に起因する磁極ピークP,Pが形成される。なお、側面20c,20dの磁極に起因する磁極ピークを確実に発現させるために、ブロック欠落部22の開き角は所定角度以上(例えば、90゜以上)にすることが好ましい。なお、本実施形態においては、ブロック欠落部22の開き角は210゜である。
【0045】
以上で詳細に説明したように、上述した現像ロール10及びマグネットロール14においては、マグネットブロック20Aは側面20cから外周曲面20bに向けて着磁されているため、マグネットブロック20Aの側面20c及び外周曲面20bには磁極が形成されている。そして、マグネットロール14は、その磁力パターンM1として、外周曲面20bの磁極に対応する磁極ピークPを有している。また、マグネットブロック20Aの側面20c側にブロック欠落部22が形成されているために、このマグネットロール14においては、その磁力パターンM1として、側面20cの磁極に対応する磁極ピークPをさらに有している。同様に、マグネットブロック20Cも、側面20d及び外周曲面20bに磁極が形成されており、外周曲面20bの磁極に対応する磁極ピークPを有している。また、マグネットブロック20Cの側面20d側にブロック欠落部22が形成されているために、マグネットブロック20Cは側面20dの磁極に対応する磁極ピークPをさらに有している。
【0046】
すなわち、現像ロール10及びマグネットロール14においては、2つのマグネットブロック20A,20Cそれぞれが、側面20c,20d及び外周曲面20bの各磁極に対応する2つの磁極ピークを有している。つまり、1つのマグネットブロック20で、2つの磁極ピークの形成が実現されている。それにより、磁力パターンM1の極の数を5つに保ったまま(すなわち、極の数を変えることなく)マグネットブロックの数が3つに減らされており、磁力パターンの極と同数若しくはそれ以上のマグネットブロックを必要とした従来技術に比べて、マグネットロール14のマグネットブロック20の数が少なくなっている。その結果、シャフト18に取り付けるマグネットブロックが減るために、製造工程の削減や製造時間の短縮が実現されると共に、マグネット体積の低減に伴う歩留まりの向上等が実現されている。
【0047】
また、両側それぞれにマグネットブロック20A,20Cが存在するマグネットブロック20Bについては、外周曲面20bから、隣り合うマグネットブロック20A,20Cとの接触面20c,20dに向けて集中配向及び着磁しているため、外周曲面20bの磁極に対応する磁極ピークが増大されている。さらに、この磁極ピークの増大に伴い、マグネットブロック20Bのさらなる小型化が可能となり、それによりマグネットブロック20A,20Cの設計上の自由度(サイズや開き角など)が高まる。
(変形例1)
【0048】
なお、上述した実施形態は、適宜、図6に示したような態様に変形することができる。すなわち、上述したマグネットブロック20Bを省いてブロック欠落部22Aを設けると共に、マグネットブロック20Bの磁極に相当する磁極(S極)を、マグネットブロック20Cの側面20cに形成してもよい。つまり、図6に示したマグネットロール14Aにおけるマグネットブロック20Cは、ブロック欠落部22A側の側面20c(第3の面)から外周曲面20bに向けて集中配向及び着磁されており、ブロック欠落部22側の側面20dの磁極と、ブロック欠落部22A側の側面20cの磁極と、外周曲面20bの磁極の3つの磁極を有している。そのため、1つのマグネットブロック20Cで形成される磁極ピークの数が上記実施形態より多くなり、この態様においては、2つのマグネットブロック20A,20Cにより5つの磁極ピークを有する磁力パターンが実現される。
(変形例2)
【0049】
また、上述した実施形態は、適宜、図7に示したような態様に変形することができる。図7に示したマグネットロール14Bは、図6のマグネットロール14Aのマグネットブロック20Cに代えてマグネットブロック20Dを採用したものである。このマグネットブロック20Dは、略三角形断面を有しており、ブロック欠落部22側の側面20d(第7の面)と、ブロック欠落部22A側の側面20c(第8の面)とを有している。これらの側面20c,20dはいずれも第1の仮想線K1と交差している。そして、側面20cから側面20dに向けて集中配向及び着磁されており、側面20dにN極、側面20cにS極が形成されている。
【0050】
すなわち、このマグネットロール14Bにおいては、マグネットロール14におけるマグネットブロック20Cと同様に、マグネットブロック20Dが、側面20c及び側面20dの各磁極に対応する2つの磁極ピークを有している。つまり、1つのマグネットブロック20Dで、2つの磁極ピークの形成が実現されている。それにより、磁力パターンの極の数を4つに保ったまま(すなわち、極の数を変えることなく)マグネットブロックの数が2つに減らされており、磁力パターンの極と同数若しくはそれ以上のマグネットブロックを必要とした従来技術に比べて、マグネットロール14Bのマグネットブロック20の数が少なくなっている。
【0051】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、マグネットロールに含まれるマグネットブロックの数は、3つや2つに限らず、適宜増減してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態に係る現像ロールの概略斜視図である。
【図2】図1に示した現像ロールのII−II線断面図である。
【図3】図1に示した現像ロールのIII−III線断面図である。
【図4】図3に示したマグネットブロックの着磁方向を示した図である。
【図5】図3に示したマグネットブロックの磁力パターンを示した図である。
【図6】図4に示したマグネットロールの別態様を示した断面図である。
【図7】図4に示したマグネットロールの別態様を示した断面図である。
【符号の説明】
【0053】
10…現像ロール、12…スリーブ、14,14A,14B…マグネットロール、16A,16B…フランジ、18…シャフト、20,20A〜20D…マグネットブロック、20a…内周曲面、20b…外周曲面、20c,20d…側面、22,22A…ブロック欠落部、K1,K2…仮想線。




 

 


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