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発明の名称 感光性絶縁樹脂組成物およびその硬化物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−241312(P2007−241312A)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
出願番号 特願2007−126822(P2007−126822)
出願日 平成19年5月11日(2007.5.11)
代理人 【識別番号】100081994
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 俊一郎
発明者 猪俣 克巳 / 伊藤 淳史 / 鈴木 雅子 / 岩永 伸一郎
要約 課題
解像性、電気絶縁性、熱衝撃性に優れるとともに、良好な耐熱性、耐薬品性を有する硬化物が得られる感光性絶縁樹脂組成物を提供する。

解決手段
本発明における感光性絶縁樹脂組成物は、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂(A)、分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を含有する化合物(B)、架橋微粒子(C)、光感応性酸発生剤(D)、および有機溶剤(E)を含有することを特徴としている。また、本発明の硬化物はこのような感光性絶縁樹脂組成物を熱硬化してなることを特徴としている。
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、
(B)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を含有する化合物、
(C)架橋微粒子、
(D)光感応性酸発生剤、および
(E)溶剤
を含有することを特徴とする感光性絶縁樹脂組成物。
【請求項2】
前記アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対し、
前記化合物(B)を1〜100重量部、
架橋微粒子(C)を1〜50重量部、
光感応性酸発生剤(D)を0.1〜10重量部の量で
含有することを特徴とする請求項1に記載の感光性絶縁樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の感光性絶縁樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板などに用いられる感光性絶縁樹脂組成物およびそれを硬化してなる硬化物に関する。より詳細には、解像性に優れているとともに電気絶縁性、熱衝撃性、耐熱性、耐薬品性等の特性に優れた硬化物、およびそのような硬化物が得られるソルダーレジスト用感光性絶縁樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント配線板の加工分野において使用されているソルダーレジストは、はんだ付けする際の必要以外の部分へのはんだ付着を防止することを目的として、あるいはICチップが搭載される導体パットを開口し、かつ、他の導体回路を保護することを目的として使用されている。
【0003】
最近のエレクトロニクス機器の軽薄短小化に伴い、プリント配線板の高密度化、部品の表面実装化に対応するために密着性、電気絶縁性、はんだ耐熱性、耐溶剤性、耐衝撃性、解像性などの諸特性に優れたソルダーレジストが要求されている。ソルダーレジストとして、従来エポキシ系の熱硬化型のものが使用されていたが、耐薬品性やはんだ耐熱性などに問題があった。また、作業性向上、生産性向上のために紫外線硬化型のものが多用されており、たとえば特開平6-180501号公報(特許文献1)には、多官能エポキシ樹
脂と不飽和モノカルボン酸とのエステル化物と多塩基酸無水物との反応生成物、アミノ基の一部または全部においてホルムアルデヒドを付加させ、さらに炭素数4以下のアルコールにより一部または全部をアルキルエーテル化したグアナミン樹脂(下記式(1)参照)、
光重合開始剤を有するソルダーレジスト組成物が開示されているが、高密度化プリント基板に要求される特性には充分に満足できるものではなかった。
【0004】
【化1】


【0005】
(式中、Rは炭素数2〜8の2価炭化水素基を示す)
また、特開平9-316173号公報には、エポキシ樹脂、アリルナジイミド化合物、光
カチオン重合開始剤を含有する樹脂組成物が開示されている。しかしながら、該特開平9-316173号公報に記載された樹脂組成物は、耐熱性、密着性、耐薬品性に優れてい
るものの、耐衝撃性や解像性については充分に検討されておらず、また必ずしも満足しうるものではなかった。
さらに、特開2000-7886号公報にはノボラック型エポキシ樹脂のアクリレートと
熱可塑性樹脂を主成分とするヒートサイクル条件下での耐クラック性に優れているソルダーレジスト組成物が開示されているが、解像性などの諸特性については記載されていない。また、従来、プリント配線板は銅張り積層板の銅箔の不要な部分をエッチングにより除去して回路を形成するサブトラクティブ法が用いられていたが、高密度化に対応するためのファインパターンの配線を精度良く形成することが困難となっている。そのため、無電解めっきにより回路を形成するフルアディティブ法が注目されている。このような方法に適した絶縁材料としては解像性に優れるとともに、電気絶縁性、はんだ耐熱性、耐溶剤性
を有すること、さらには積層時の熱的信頼性を備えていることが必要である。特開平11-60895号公報には、フェノール樹脂、エチレン性不飽和基含有化合物、光重合開始
剤、カルボジイミド基を有する化合物からなるはんだ耐熱性、耐溶剤性に優れた永久レジスト樹脂組成物が提示されているが、熱衝撃性や解像性については何ら述べられていない。
そして、さらに解像性、耐熱性に優れた感光性絶縁樹脂組成物の出現が望まれていた。
【特許文献1】特開平6-180501号公報
【特許文献2】特開平9-316173号公報
【特許文献3】特開2000-7886号公報
【特許文献4】特開平11-60895号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決し、解像性、電気絶縁性、熱衝撃性、耐薬品性等の諸特性に優れた硬化物を得ることができ、ソルダーレジスト用途や微細配線形成用途に適した感光性絶縁樹脂組成物を提供することを目的としている。
【0007】
さらに、本発明は、このような感光性絶縁樹脂組成物を硬化させた硬化物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記問題点を解決すべく鋭意研究した結果、特性の成分を含む感光性絶縁樹脂組成物が優れた特性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、(B)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を含有する化合物、(C)架橋微粒子、(D)光感応性酸発生剤、および(E)溶剤から構成される感光性絶縁樹脂組成物を特徴とする。
【0009】
前記感光性絶縁樹脂組成物では、前記アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対し、前記化合物(B)を1〜100重量部、架橋微粒子(C)を1〜50重量部、光感応性酸発生剤(D)を0.1〜10重量部の量で含有していることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る感光性絶縁樹脂組成物によれば、(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、(B)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を含有する化合物、(C)架橋微粒子、(D)光感応性酸発生剤を含んでいるので、解像性、耐熱性に優れるとともに、解像性、電気絶縁性、熱衝撃性、耐薬品性等の諸特性に優れた硬化物を得ることができる。
【0011】
このような感光性絶縁樹脂組成物は、解像性に優れているとともに、その硬化物は電気絶縁性、熱衝撃性、耐熱性、耐薬品性に優れている。したがって、本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、特に、半導体素子の多層回路基板のソルダーレジスト用や微細配線形成用材料などとして好適に使用することができる。
【0012】
以下、本発明にかかる感光性絶縁樹脂組成物、およびその硬化物について具体的に説明する。
[感光性絶縁樹脂組成物]
本発明における感光性絶縁樹脂組成物は、(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、(B)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を含有する化合物、(C)架橋微粒子、(D)光感応性酸発生剤、および(E)溶剤を含む
。また、本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、必要に応じて、エポキシ樹脂や無機充填剤、着色剤、増感剤、レベリング剤などのその他添加剤などを含有していてもよい。
(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂;
本発明において用いられるフェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂(以下、「フェノール樹脂(A)」という。)としては、特に限定されないが、具体的には、フェノール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、クレゾール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、フェノール-ナフトール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、ポリヒドロ
キシスチレンおよびその共重合体、フェノール-キシリレングリコール縮合樹脂、クレゾ
ール-キシリレングリコール縮合樹脂、フェノール-ジシクロペンタジエン縮合樹脂などを挙げることができる。このようなフェノール樹脂は2種以上混合して使用してもよい。
【0013】
また、上記フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂とともに、フェノール性低分子化合物(以下、「フェノール化合物(a)」という。)を併用することができる。例えば、4,4'-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、トリス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,3-ビス[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]ベンゼン、1,4-ビス[1-(4-ヒドロキシフェ
ニル)-1-メチルエチル]ベンゼン、4,6-ビス[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メ
チルエチル]-1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-[4-{1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル}フェニル]エタン、1,1,2,2-テトラ(4-ヒドロキシフェニル)エタンなどが挙げられる。
【0014】
これらのフェノール低分子化合物(a)は、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂(A)中に(A)成分の一部として、0〜40重量%、とくに0〜30重量%の量で含まれていればよい。フェノール樹脂(A)は、得られる絶縁層の解像性、現像性、耐めっき液性などの観点から、重量平均分子量が2000以上であることが必要であり、特に2000〜20000の範囲のものが好ましい。
【0015】
本発明の組成物において、フェノール樹脂(A)の含有割合(フェノール化合物(a)をフェノール樹脂(A)と併用する場合は合計量)は、得られる絶縁層が充分なアルカリ可溶性を示す割合であればよく、通常、組成物全体の30〜75重量%、好ましくは40〜70重量%とされる。フェノール樹脂(A)の割合がこのような範囲にあると、得られる組成物を用いて形成された絶縁薄膜がアルカリ水溶液による十分な現像性を有している。また、このような範囲にあると、さらに硬化して得られる絶縁層が靱性、耐熱性および耐めっき液性にも優れている。
(B)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物
分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物(以下、「架橋剤(B)」という。)は、前記フェノール樹脂(A)と反応する架橋成分として作用するものである。分子中に少なくともアルキルエーテル化されたアミノ基とは、たとえば下記式で示される。
【0016】
−NHR1−O−R2
(式中、R1はアルキレン基(2価の炭化水素基)を示し、R2はアルキル基を示す。)
このような架橋剤(B)としては(ポリ)メチロール化メラミン、(ポリ)メチロール化グリコールウリル、(ポリ)メチロール化ベンゾグアナミン、(ポリ)メチロール化ウレアなど窒素化合物中の活性メチロール基(CH2OH基)の全部または一部(ただし少
なくとも2個)を、アルキルエーテル化した化合物を挙げることができる。ここで、アルキルエーテルを構成するアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基が挙げられ、架橋剤(B)中に、2個以上含有されているアルキルエーテルを構成するアルキル基は、互い同一であっても異なっていてもよい。またこのような架橋剤(B)では、化合物内に
アルキルエーテル化されていないメチロール基を含有している場合は、メチロール基同士が自己縮合していても、2以上の化合物のメチロール基同士が縮合してオリゴマー成分を形成していてもよい。
【0017】
このような本発明で使用される架橋剤(B)として、具体的にはヘキサメトキシメチル化メラミン、ヘキサブトキシメチル化メラミン、テトラメトキシメチル化グリコールウリル、テトラブトキシメチル化グリコールウリルなどを用いることができ、これらの架橋剤(B)は1種単独または2種以上を併用してもよい。本発明における架橋剤(B)の配合量は前記フェノール樹脂(A)100重量部[フェノール化合物(a)をフェノール樹脂(A)と併用する場合は、それらの合計100重量部、後述する(C)〜(E)成分でも同じ]に対して、1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部である。配合量が1重量部未満では露光による硬化が不十分になり、パターニングが困難になったり、得られる硬化物の耐熱性が低下する場合があり、100重量部を越えると解像性が低下したり、電気絶縁性が低下する場合がある。
(C)架橋微粒子;
本発明にかかる架橋微粒子(C)としては、Tgが0℃以下のものが使用される。このような架橋微粒子(C)は、本発明の組成物中において均一に分散された状態で存在し、熱衝撃性に対して緩衝材的に作用し、優れた特性を発現する。
【0018】
このような架橋微粒子(C)としてはTgが前記範囲にあり、かつ他の成分とある程度相溶するものであれば特に限定されるものではないが、本発明では、不飽和重合性基を2個以上有する架橋性モノマー(以下、「架橋性モノマー」という。)および、架橋微粒子(C)のTgが0℃以下となる様に選択される1種以上のその他モノマー(以下、「その他モノマー」という。)を共重合したものが好ましく、とくにその他モノマーとして、重合性基以外の官能基、たとえば、カルボキシル基、アミノ基、水酸基等の官能基を有するモノマーを架橋性モノマーと共重合した架橋微粒子(C)が好適に用いられる。
【0019】
架橋性モノマーの例としては、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を複数有する化合物を挙げることができる。なかでも、ジビニルベンゼンが好ましい。
【0020】
その他モノマーの例としては、ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン、クロロプレン、1,3-ペンタジエン、(メタ)アクリロニトリル、α-クロロアクリロニトリル
、α-クロロメチルアクリロニトリル、α-メトキシアクリロニトリル、α-エトキシアク
リロニトリル、クロトン酸ニトリル、ケイ皮酸ニトリル、イタコン酸ジニトリル、マレイン酸ジニトリル、フマル酸ジニトリルなどの不飽和ニトリル化合物類、(メタ)アクリルアミド、N,N'-メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N'-エチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N'-ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(
2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミド、ケイ皮酸アミド、
ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有不飽和化合物等の不飽和アミド類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、α-メチルスチレン、o-メトキシスチレン、p-ヒドロキシスチレン、p-イソプロペニルフェノールなどの芳香族ビニル化合物、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテルなどの
エポキシ基含有不飽和化合物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和化合物、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、コハク酸-β-(メタ)アクリロキシエチル、マレイン酸-β-(メタ)アクリロキシエチル、フタル酸-β-(メタ)アクリロキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸-β-(メタ)アクリロキシエチルなどの不飽和酸化合物、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和化合物などを例示することができる。
【0021】
これらのその他モノマーのなかでも、ブタジエン、イソプレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、スチレン、p-ヒドロキシスチレン、p-イソプロペニルフェノール、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類などが好ましく用いられる。
【0022】
本発明で使用される架橋微粒子(C)は、架橋性モノマーとその他モノマーとを、架橋性モノマーとその他モノマーとの合計に対し、架橋性モノマーの比率が1〜20重量%の範囲が好ましく、より好ましくは2〜10重量%の範囲の組成で共重合したものが望ましい。さらに、架橋微粒子(C)の製造方法について詳述する。
【0023】
架橋微粒子(C)の製造は、特に限定されるものではないが、たとえば、乳化重合法を挙げることができる。すなわち、界面活性剤を用いて水中に架橋性モノマーおよびその他モノマー類を乳化し、重合開始剤として過酸化物触媒、レドックス系触媒などのラジカル重合開始剤を用い、必要に応じメルカプタン系化合物、ハロゲン化炭化水素などの分子量調節剤の存在下において、0〜50℃で重合を行い、所定の重合添加率に達した後、N,
N-ジエチルヒドロキシルアミンなどの反応停止剤を添加して重合反応を停止させ、次い
で重合系の未反応モノマーを水蒸気蒸留などで除去することによって架橋微粒子を合成することができる。
【0024】
架橋微粒子成分を乳化重合で製造する場合に用いる界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、たとえば、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等のアニオン系界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等のノニオン系界面活性剤および両性の界面活性剤、さらには反応性乳化剤のいずれか、または複数の界面活性剤を混合して用いることができる。
【0025】
また、架橋性モノマーを用いずに、架橋微粒子を製造することも可能であり、その方法として、
・架橋剤として過酸化物等をラテックス粒子に添加しラテックス粒子を架橋させる方法
・重合転化率を上げることによってラテックス粒子中のゲル化を行う方法
・カルボキシル基等の官能基を利用し、金属塩等の架橋剤を添加することによって粒子内で架橋させる方法
等を例示することができる。
【0026】
このような乳化重合により得られた架橋微粒子を含むラテックスを、塩析等の方法により凝固させ、水洗、乾燥することで固体の架橋微粒子成分として取り出すことができる。架橋微粒子の凝固方法として、塩析による方法以外に、界面活性剤として、ノニオン系界面活性剤を用いた場合には、ノニオン系の界面活性剤の曇点以上に加熱し、架橋微粒子成分を凝固することもできる。さらに、ノニオン系界面活性剤以外の界面活性剤を用いて重合した場合にも、重合後にノニオン系界面活性剤を添加し、曇点以上に加熱することによ
り、架橋微粒子成分を凝固することもできる。
【0027】
本発明において架橋微粒子成分の粒子の大きさは通常30〜500nm、好ましくは40〜200nmのものが使用される。架橋微粒子の粒径コントロール方法は、特に限定されるものではないが、たとえば乳化重合により架橋微粒子を合成する場合、使用する乳化剤の量により、乳化重合中のミセルの数を制御し、粒径をコントロールする方法が例示できる。
【0028】
本発明に係る樹脂組成物では、架橋微粒子(C)が、前記フェノール樹脂(A)100重量部に対して、1〜50重量部、好ましくは5〜30重量部で配合されていることが望ましい。配合量が1重量部未満では、得られる硬化膜の熱衝撃性が低下することがあり、また50重量部を越えると耐熱性が低下したり、他成分との相溶性が低下する。このような架橋微粒子(C)は(A)成分などとの相溶性が高く、エポキシ化合物などによる変性は必ずしも必要としない。
(D)光感応性酸発生剤;
本発明において用いられる光感応性酸発生剤(以下、「酸発生剤(D)」という。)は、放射線などの照射により酸を発生する化合物であり、この酸の触媒作用により架橋剤(B)中のアルキルエーテル基とフェノール樹脂(A)とが脱アルコールを伴って反応し、硬化するので、本発明に係る感光性絶縁樹脂組成物を使用すると、ネガ型のパターンを形成することができる。
【0029】
酸発生剤(D)は放射線などの照射により酸を発生する化合物であれば特に限定されないが、たとえばオニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物などを挙げることができる。以下、具体例を示す。
【0030】
オニウム塩化合物:
オニウム塩化合物としては、たとえばヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩などを挙げることができる。
【0031】
好ましいオニウム塩の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムp-トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウ
ムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムトリフリオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp-トルエンスルホネート、トリフ
ェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-t-ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4-t-ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムp-トルエンスルホネート、4,7-ジ-n-ブトキシナフチルテトラヒドロチオフ
ェニウムトリフリオロメタンスルホネートなどを挙げることができる。
【0032】
ハロゲン含有化合物:ハロゲン含有化合物としては、たとえばハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物などを挙げることができる。好ましいハロゲン含有化合物の具体例としては、1,10-ジブロモ-n-デカン、1,1-ビス(4-ク
ロロフェニル)-2,2,2-トリクロロエタン、フェニル-ビス(トリクロロメチル)-s-
トリアジン、4-メトキシフェニル-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、スチリル-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、ナフチル-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジンなどのs-トリアジン誘導体を挙げることができる。
【0033】
ジアゾケトン化合物:ジアゾケトン化合物としては、たとえば1,3-ジケト-2-ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物などを挙げることができ
、具体例としてはフェノール類の1,2-ナフトキノンジアジド-4-スルホン酸エステル化合物が挙げられる。
【0034】
スルホン化合物:スルホン化合物としては、たとえばβ-ケトスルホン化合物、β-スルホニルスルホン化合物およびこれらの化合物のα-ジアゾ化合物を挙げることができ、具
体例としては、4-トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フ
ェナシルスルホニル)メタンなどを挙げることができる。
【0035】
スルホン酸化合物:スルホン酸化合物としては、たとえばアルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類などを挙げられ、具体的には、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o-ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o-ニトロベンジルp-トルエンスルホネートなどを挙げることができる。
【0036】
スルホンイミド化合物:スルホンイミド化合物の具体例としては、N-(トリフルオロ
メチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ
)フタルイミド、N-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、
N-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボキシイミド、N-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミドなど
を挙げることができる。
【0037】
ジアゾメタン化合物:ジアゾメタン化合物の具体例としては、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタンなどを挙げることができる。本発明においては、これらの酸発生剤(D)を1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0038】
また、酸発生剤(D)の配合量は本発明の樹脂組成物の感度、解像度、パターン形状などを確保する観点からフェノール樹脂(A)100重量部に対して0.1〜10重量部、
好ましくは0.3〜5重量部である。この場合、酸発生剤(D)の配合量が0.1重量部未満では硬化が不十分になり、耐熱性が低下し、10重量部を越えると、放射線に対する透明性が低下し、パターン形状の劣化を招く恐れがある。
【0039】
さらに、本発明に係る樹脂組成物では、酸発生剤(D)の酸発生効率を高めるために、必要に応じて各種増感剤を配合してもよい。
(E)溶剤;
有機溶媒(E)は、樹脂組成物の取り扱い性を向上させたり、粘度や保存安定性を調節するために添加される。このような有機溶媒の種類は、特に制限されるものではないが、たとえば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、ブチルカルビトール等のカルビトール類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、
酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピ
ロリドン等のアミド類;γ−ブチロラクン等のラクトン類を挙げることができる。これらの有機溶媒は、1種単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
【0040】
本発明で使用される溶剤の量は、組成物の用途や用いる塗布方法に応じて適宜選択され、組成物を均一な状態にすることができれば特に制限されるものではない。通常、得られる液状組成物において5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%となる量で使用される。
その他成分(F):
本発明の感光性樹脂樹脂組成物中には、その他添加剤(F)としてエポキシ樹脂を含有することができる。具体的にはフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、テトラフェノール型エポキシ樹脂、フェノール-キシリレン型エポキシ樹脂、ナフトー
ル-キシリレン型エポキシ樹脂、フェノール-ナフトール型エポキシ樹脂、フェノール-ジ
シクロペンタジエン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。また、無機充填剤を添加することもでき、具体的にはシリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。さらに、高分子添加剤、反応性希釈剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防カビ剤、調湿剤、難燃剤などを含有させることもできる。
組成物の調製方法
本発明に係る樹脂組成物は、所定量の上記各成分を、ディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用いて分散、混合すればよい。また必要に応じて、メッシュメンブランフィルターなどを用いて濾過してもよい。本発明にかかる感光性絶縁樹脂組成物は、フェノール樹脂(A)、架橋剤(B)、架橋微粒子(C)、酸発生剤(D)、溶剤(E)、および必要に応じ、その他添加剤(F)を含有し、解像性に優れているとともに、その硬化物は電気絶縁性、熱衝撃性、耐熱性、耐薬品性に優れている。
【0041】
したがって、本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、特に、半導体素子の多層回路基板のソルダーレジスト用や微細配線形成用材料などとして好適に使用することができる。
[硬化物]
本発明に係る硬化物は、前記した感光性絶縁樹脂組成物を硬化させてなる。
【0042】
たとえば、以下のような硬化物として使用される。前記した本発明に係る感光性絶縁樹脂組成物を銅張り積層板や銅スパッタ膜を付けたシリコンウエハーやアルミナ基板などの支持体に塗工し、乾燥して溶剤などを揮発させて塗膜を形成する。その後所望のマスクパターンを介して露光し、加熱処理(以下、この加熱処理を「PEB」という。)を行い、フェノール樹脂と架橋剤との反応を促進させる。次いで、アルカリ性現像液により現像して、未露光部を溶解、除去することにより所望のパターンを得ることができる。
【0043】
さらに、絶縁膜特性を発現させるために現像後の膜全体を露光し、加熱処理を行うことにより、硬化膜を得ることができる。樹脂組成物を支持体に塗工する方法としては、たとえば、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法、カーテンコート法、グラビア印刷法、シルクスクリーン法、またはインクジェット法などの塗布方法を用いることができる。また、塗布の厚さは、塗布手段、組成物溶液の固形分
濃度や粘度を調節することにより、適宜制御することができる。
【0044】
露光に用いられる放射線としては、たとえば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、g線ステッパー、i線ステッパーなどの紫外線や電子線、レーザー光線などが挙げられ、露光量としては使用する光源や組成物の膜厚などによって適宜選定されるが、たとえば高圧水銀灯からの紫外線照射の場合、膜厚10〜50μmでは、1,000〜2
0,000J/m2程度の量の露光が行われる。
【0045】
露光後は、発生した酸によるフェノール樹脂(A)と架橋剤(B)の硬化反応を促進させるためにPEBの処理を行う。その条件は樹脂組成物の配合量や使用膜厚などによって異なるが、通常、70〜150℃、好ましくは80〜120℃で、1〜60分程度である。その後、アルカリ性現像液により現像して、未露光部(硬化していない樹脂組成物)を溶解、除去することによって所望のパターンを形成する。この場合の現像方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法などを挙げることができ、現像条件としては通常、20〜40℃で1〜10分程度である。
【0046】
前記アルカリ性現像液としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンなどのアルカリ性化合物を濃度が1〜10重量%程度になるように水に溶解したアルカリ性水溶液を挙げることができる。前記アルカリ性水溶液にはたとえば、メタノール、エタノールなどの水溶性の有機溶剤や界面活性剤などを適量添加することもできる。なお、アルカリ性現像液で現像した後は、水で洗浄し、乾燥する。
【0047】
さらに、現像後に絶縁膜としての特性を充分に発現させるために膜全面を露光し、加熱処理を行うことによって充分に硬化させることができる。このような硬化条件は特に制限されるものではないが、硬化物の用途に応じて、たとえば高圧水銀灯の紫外線照射で10,000〜50,000J/m2の露光を行い、50〜200℃の温度で、30分〜10時
間程度加熱し、組成物を硬化させることができる。
【0048】
また、硬化を充分に進行させたり、得られたパターン形状の変形を防止するために二段階で加熱することもでき、たとえば、第一段階では、50〜100℃の温度で、10分〜2時間程度加熱し、さらに80〜200℃の温度で、30分〜10時間程度加熱して硬化させることもできる。このような硬化条件であれば、加熱手段として一般的なオーブンや、赤外線炉などを使用することができる。
【実施例】
【0049】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例、比較例における部は特に断らない限り重量部の意味で用いる。また、硬化物の各特性については、下記の要領で実施した。
【0050】
解像性;
表面を粗化処理した銅張り積層板(基板厚;0.6mm、サイズ;10cm角)に感光
性絶縁樹脂組成物を塗布し、対流式オーブンで90℃、10分間加熱し、30μm厚の均一な塗膜を作製した。その後、アライナー(Karl Suss社製 MA-100)を用
い、パターンマスクを介して高圧水銀灯からの紫外線を波長350nmにおける露光量が3,000〜5,000J/m2となるように露光し、対流式オーブンで90℃、15分間
PEBを行い、1重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いて30℃で3分間、シャワー現像(圧力;3Kgf/cm2)した。得られたパターンの最小寸法を解像度とした。
【0051】
電気絶縁性(体積抵抗率);
感光性絶縁樹脂組成物をSUS基板に塗布し、対流式オーブンで90℃、10分間加熱し、30μm厚の均一な樹脂塗膜を作製した。この塗膜に高圧水銀灯を用いて波長350
nmにおける露光量が10,000J/m2となるように露光した。その後、対流式オーブンで150℃、2時間さらに170℃で2時間加熱して硬化膜を得た。この得られた硬化膜を恒温恒室試験装置(タバイエスペック(株)社製)で、温度;85℃、湿度;85%の条件下で500時間の耐性試験を行った。試験前後での層間の体積抵抗率を測定し、耐性を確認した。
【0052】
熱衝撃性;
樹脂組成物を図1に示す基材に塗布し、対流式オーブンで90℃、10分間加熱し、30μm厚の均一な樹脂塗膜を得た。その後、高圧水銀灯を用いて10,000J/m2の紫
外線を露光し、150℃で2時間、さらに170℃で2時間加熱して硬化膜を得た。この基板を冷熱衝撃試験器(タバイエスペック(株)社製TSA-40L)で、-55℃/30分〜125℃/30分を1サイクルとして耐性試験を行った。硬化膜にクラックなどの欠陥が発生したサイクル数を確認した。
【0053】
耐熱性;樹脂組成物の硬化フィルムを作成し、DMA法により、厚み50μmの3mm
×20mmの試験片を用いて、荷重3.0g、昇温速度5.0℃/minの条件で測定し、ガラス転移温度(Tg)を求め、耐熱性の指標とした。Tgが高いほど良好な耐熱性を有することを意味する。
【0054】
耐薬品性;
感光性絶縁樹脂組成物をSUS基板に塗布し、対流式オーブンで90℃、10分間加熱し、30μm厚の均一な樹脂塗膜を作製した。この塗膜に高圧水銀灯を用いて波長350
nmにおける露光量が10,000J/m2となるように露光した。その後、対流式オーブンで150℃、2時間さらに170℃で2時間加熱して硬化膜を得た。この得られた硬化膜を各種薬品(アルカリ、有機溶媒)に浸漬し、膜の耐性を確認した。
【0055】
耐アルカリ性は10重量%水酸化ナトリウム水溶液(40℃)に30分間浸漬し、耐有機溶剤性はアセトン(30℃)に30分間浸漬して、いずれも下記の基準で評価した。
○;変化なし、
△;一部膜表面白化、
×;剥れ、膜面荒れ
また、実施例および比較例では以下の成分を使用した。
フェノール樹脂;
A-1:m-クレゾール/p-クレゾール=60/40(モル比)からなるクレゾールノボ
ラック樹脂(ポリスチレン換算重量平均分子量=8,700)
A-2:ポリヒドロキシスチレン(丸善石油化学(株)製、商品名;マルカリンカーS-2P)
A-3:フェノール-キシリレングリコール縮合樹脂(三井化学(株)製、商品名;XLC-3L)
フェノール化合物;
a-1:1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-[4-[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチル
エチル]フェニル]エタン架橋剤;B-1:ヘキサメトキシメチルメラミン(三井サイテッ
ク(株)製、商品名;サイメル300)
B-2:テトラメトキシメチルグルコールウリル(三井サイテック(株)製、商品名;サ
イメル1174)
架橋微粒子;
C-1:ブタジエン/ヒドロキシブチルメタクリレート/メタクリル酸/ジビニルベン
ゼン=67/25/6/2(重量%)で共重合された微粒子、平均粒径=60nm
C-2:ブタジエン/アクリロニトリル/メタクリル酸/ジビニルベンゼン=62/2
5/10/3(重量%)で共重合された微粒子、平均粒径=68nm
酸発生剤;
D-1:スチリル-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジンD-2:4,7-ジ-n-ブトキシナ
フチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート
溶剤;
E-1:乳酸エチルE-2:2-ヘプタノン
その他添加剤;
F-1:o-フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル(株)、商品名;EP-152)
F-2:テトラフェノール型エポキシ樹脂(油化シェル(株)、商品名;EP-1031S)
[実施例1]
【0056】
表1に示すとおり、フェノール樹脂(A-1):100重量部、架橋剤(B-1)30重量部、架橋微粒子(C-1):10重量部、および酸発生剤(D-1)2重量部を溶剤:乳酸エチル(「E-1」と略記する。):120重量部に混合して、感光性絶縁樹脂組成物
を調製した。
【0057】
この組成物の特性を前記評価方法にしたがって評価した。得られた結果を表2に示す。[実施例2〜6]
【0058】
実施例1と同様にして、表1に示した組成の感光性絶縁樹脂組成物を調製し、これらの特性を実施例1と同様に測定した。結果を表2に示す。
[比較例1〜4]
【0059】
表1に示す各組成物を調製し、実施例1と同様に物性を測定した。結果を表2に示す。
【0060】
【表1】


【0061】
【表2】


【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1は、実施例、比較例で作成した基材断面の模式図を示す。
【図2】図2は、実施例、比較例で作成した基材表面の模式図を示す。
【符号の説明】
【0063】
1 … 基材
2 … 基板
3 … 銅箔




 

 


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