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ポジ型感光性絶縁樹脂組成物、その硬化物および回路基板 - JSR株式会社
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発明の名称 ポジ型感光性絶縁樹脂組成物、その硬化物および回路基板
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−79553(P2007−79553A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2006−201309(P2006−201309)
出願日 平成18年7月24日(2006.7.24)
代理人 【識別番号】100081994
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 俊一郎
発明者 佐々木 寛文 / 伊藤 淳史 / 後藤 宏文 / 橋口 裕一
要約 課題
解像度、電気絶縁性、熱衝撃性、密着性に優れ、かつポストベーク後の変形が小さい硬化物を形成し得るポジ型感光性樹脂組成物を提供すること。

解決手段
(A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)キノンジアジド基を有する化合物と、(C)軟化点が30℃以上であるエポキシ樹脂とを含有することを特徴とするポジ型感光性絶縁樹脂組成物、ならびに該組成物を硬化してなる硬化物。
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)アルカリ可溶性樹脂と、
(B)キノンジアジド基を有する化合物と、
(C)軟化点が30℃以上であるエポキシ樹脂と
を含有することを特徴とするポジ型感光性絶縁樹脂組成物。
【請求項2】
前記アルカリ可溶性樹脂(A)が、フェノール性水酸基を含有する樹脂(A1)であることを特徴とする請求項1に記載のポジ型感光性絶縁樹脂組成物。
【請求項3】
さらに、架橋微粒子(E)を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のポジ型感光性絶縁樹脂組成物。
【請求項4】
前記架橋微粒子(E)の数平均粒子径が30〜500nmであり、前記架橋微粒子(E)の構成成分である重合体の少なくとも1つのガラス転移温度が0℃以下であることを特徴とする請求項3に記載のポジ型感光性絶縁樹脂組成物。
【請求項5】
前記アルカリ可溶性樹脂(A)と必要に応じて用いられることのあるフェノール化合物(a)との合計100重量部に対して、前記キノンジアジド基を有する化合物(B)の量が5〜50重量部であり、前記軟化点が30℃以上であるエポキシ樹脂(C)の量が1〜100重量部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型感光性絶縁樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のポジ型感光性絶縁樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
【請求項7】
請求項6に記載の硬化物を備える回路基板。
【請求項8】
前記硬化物が、層間絶縁膜または平坦化膜であることを特徴とする請求項7に記載の回路基板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板などの層間絶縁膜(パッシベーション膜)や平坦化膜などに用いられるポジ型感光性絶縁樹脂組成物およびそれを硬化してなる硬化物(絶縁物)、ならびに該硬化物を備える回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器の半導体素子に用いられる層間絶縁膜などには、耐熱性、機械的特性などに優れているポリイミド系樹脂やポリベンゾオキサゾール系樹脂が広く使用されている。また、生産性の向上、膜形成精度の向上などのために感光性を付与した感光性ポリイミドや感光性ポリベンゾオキサゾール系樹脂の検討が種々なされている。たとえば、ポリイミド前駆体にエステル結合またはイオン結合により光架橋基を導入したネガ型が実用化されている。さらに、ポジ型としては、特開平5−5996号公報や特開2000−98601号公報などにはポリイミド前駆体とキノンジアジド化合物とからなる組成物が、また特開平11−237736号公報などにはポリベンゾオキサゾール前駆体とキノンジアジド化合物とからなる組成物が記載されている。しかしながら、これらの系では解像度、電気絶縁性、熱衝撃性、密着性などの改善が求められている。また、これらの系では硬化後の膜減り(体積収縮率)や硬化時の多段階ベーク、雰囲気制御などの問題点も抱えており、工業的に実施する場合には使用しにくいという問題が指摘されている。さらに、ポストベーク前後でパターン形状が変化するという問題もある。
【0003】
硬化物の諸特性を改善し得る様々なポジ型感光性樹脂組成物が提案されており、たとえば特開2004−206058号公報(特許文献1)には、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物、硬化触媒を生成する化合物、およびスルホン酸エステル類を含有し、アンダーフィル剤として使用し得るポジ型感光性組成物が開示され、該エポキシ化合物としては、室温で液状のモノマーが好ましい旨が記載されている。また、特開2004−191816号公報(特許文献2)には、ノボラック樹脂、キノンジアジド化合物、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物、および酸または塩基を発生する化合物を含有し、吸水性が低く信頼性が高いポジ型感光性組成物が開示されており、該エポキシ化合物の配合割合が過大または過小であると、硬化後の膜物性または現像時の露光部の溶解性などのパターン形成性に問題が生じる傾向があると記載されている。さらに、特開2004−258070号公報(特許文献3)には、ノボラック樹脂、キノンジアジド化合物、酸の作用によりノボラック樹脂と反応する特定の化合物、および熱により酸を発生する化合物を含有し、熱硬化してパターン形成する際にパターン変形が少ない絶縁膜を与えるポジ型フォトレジスト組成物が開示されており、該特定の化合物の配合割合が過大または過小であると硬化後の膜物性または現像時の露光部の溶解性などのパターン形成性に問題が生じる傾向があると記載されている。
【0004】
しかしながら、これらの文献には、使用されるエポキシ樹脂の種類によって、ポストベーク前後でのパターン形状の変化に影響が及ぼされることは記載されていない。
【特許文献1】特開2004−206058号公報
【特許文献2】特開2004−191816号公報
【特許文献3】特開2004−258070号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記のような従来技術に伴う問題点を解決し、解像度、電気絶縁性、熱衝撃性、密着性に優れるだけでなく、ポストベーク後のパターン形状の変化も少ない硬化物を得
ることができ、回路基板の層間絶縁膜、または平坦化膜などの用途に適したポジ型感光性絶縁樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
また本発明は、解像度、電気絶縁性、熱衝撃性、密着性に優れるだけでなく、ポストベーク後のパターン形状の変化も少なく、回路基板の層間絶縁膜、または平坦化膜などの用途に適した硬化物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、特定のエポキシ樹脂を含有するポジ型感光性絶縁樹脂組成物を用いると、得られる硬化物のポストベーク後のパターン形状の変化を小さくできることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明に係るポジ型感光性絶縁樹脂組成物は、
(A)アルカリ可溶性樹脂と、
(B)キノンジアジド基を有する化合物と、
(C)軟化点が30℃以上であるエポキシ樹脂と
を含有することを特徴としている。
【0009】
前記アルカリ可溶性樹脂(A)としては、フェノール性水酸基を含有するアルカリ可溶性樹脂(A1)が好ましい。
前記ポジ型感光性絶縁樹脂組成物は、さらに、架橋微粒子(E)を含有することが好ましい。
【0010】
前記架橋微粒子(E)の数平均粒子径は30〜500nmであり、該架橋微粒子(E)の構成成分である重合体の少なくとも1つのガラス転移温度は0℃以下であることが好ましい。
【0011】
前記ポジ型感光性絶縁樹脂組成物においては、前記アルカリ可溶性樹脂(A)と必要に応じて用いられることのあるフェノール化合物(a)との合計100重量部に対して、前記キノンジアジド基を有する化合物(B)の量が5〜50重量部であり、前記軟化点が30℃以上であるエポキシ樹脂(C)の量が1〜100重量部であることが好ましい。
【0012】
本発明の硬化物は、前記ポジ型感光性絶縁樹脂組成物を硬化してなることを特徴としている。
本発明の回路基板は、前記硬化物を備えることを特徴としている。
【0013】
前記硬化物としては、層間絶縁膜または平坦化膜を挙げることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るポジ型感光性絶縁樹脂組成物を用いると、解像性、絶縁性、熱衝撃性、密着性に優れるだけでなく、ポストベーク前後でのパターン形状の変化も小さい硬化物を形成することができる。
【0015】
また本発明の硬化物は、解像度、電気絶縁性、熱衝撃性、密着性に優れるだけでなく、ポストベーク後のパターン形状の変化も少なく、回路基板の層間絶縁膜、または平坦化膜などの用途に適している。
【0016】
さらに本発明の回路基板は、解像性、絶縁性、熱衝撃性、密着性に優れるだけでなく、ポストベーク前後でのパターン形状の変化も小さい硬化物を、たとえば層間絶縁膜または平坦化膜として備えているので、信頼性が高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係るポジ型感光性絶縁樹脂組成物、その硬化物および回路基板について具体的に説明する。
[ポジ型感光性絶縁樹脂組成物]
本発明に係るポジ型感光性絶縁樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(A)、キノンジアジド基を有する化合物(B)、および軟化点が30℃以上であるエポキシ樹脂(C)を含有する。また、本発明のポジ型感光性絶縁樹脂組成物は必要に応じて、フェノール化合物(a)、架橋剤(D)、架橋助剤、架橋微粒子(E)、密着助剤(F)、溶剤(G)、増感剤、レベリング剤などのその他添加剤などを含有してもよい。
【0018】
(A)アルカリ可溶性樹脂;
本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂(A)としては、特に限定されないが、フェノール性水酸基を有する樹脂(A1)〔ただし、以下の共重合体(A2)を除く。〕、フェノール性水酸基を有する単量体とアクリル系単量体との共重合体(A2)、アクリル系樹脂(A3)〔ただし、上記の共重合体(A2)を除く。〕などを挙げることができる。
【0019】
<(A1)フェノール性水酸基を有する樹脂>
前記フェノール性水酸基を有する樹脂(A1)としては、たとえばノボラック樹脂を挙げることができる。このようなノボラック樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを触媒の存在下で、縮合させることにより得られる。この際使用されるフェノール類としては、たとえばフェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、o-エチルフェノール、m-エチルフェノール、p-エチルフェノール、o-ブチルフェノール、m-ブチルフェノール、p-ブチルフェノール、2,3-キシレノール、2,4-キシレノール、2,5-キシレノ
ール、2,6-キシレノール、3,4-キシレノール、3,5-キシレノール、2,3,5-トリメチルフェノール、3,4,5-トリメチルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、α-ナフトール、β-ナフトールなどを挙げることができる。アルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドなどが挙げられる。このようなノボラック樹脂としては、具体的には、フェノール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、クレゾール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、フェノール-ナ
フトール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂などを挙げることができる。
【0020】
また、ノボラック樹脂以外のフェノール性水酸基を有する樹脂(A1)としては、ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレンと他の単量体との共重合体、ポリイソプロペニルフェノール、イソプロペニルフェノールと他の単量体との共重合体、フェノール−キシリレングリコール縮合樹脂、クレゾール−キシリレングリコール縮合樹脂、フェノール−ジシクロペンタジエン縮合樹脂などを挙げることができる。
【0021】
<(A2)フェノール性水酸基を有する単量体とアクリル系単量体との共重合体>
前記フェノール性水酸基を有する単量体とアクリル系単量体との共重合体(A2)において、フェノール性水酸基を有する単量体としては、p-ヒドロキシスチレン、m-ヒドロキシスチレン、o-ヒドロキシスチレン、p-イソプロペニルフェノール、m-イソプロペ
ニルフェノール、o-イソプロペニルフェノールなどを挙げることができる。また、アク
リル系単量体とは、(メタ)アクリル酸またはその誘導体であり、具体例としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルなどを挙げることができる。また、これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステル中のアルキル基の水素原子は、ヒドロキシル基で置換されていてもよい。さらに、共重合体(A2)には、フェノール性水酸基を有する単量体およびアクリル系単量体以外にも、スチ
レンなどの他の単量体が共重合されていてもよい。
【0022】
((As)ヒドロキシスチレン−スチレン系共重合体)
前記フェノール性水酸基を有する樹脂(A1)または前記フェノール性水酸基を有する単量体とアクリル系単量体との共重合体(A2)としては、下記式(i)で示される構造
単位(以下「構造単位(A-i)」ともいう。)および下記式(ii)で示される構造単位(
以下「構造単位(A-ii)」ともいう。)を有する共重合体(以下「ヒドロキシスチレン−スチレン系共重合体(As)」ともいう。)も挙げることができる。
【0023】
ヒドロキシスチレン−スチレン系共重合体(As)は、前記構造単位(A-i)を形成し
得るモノマーと、前記構造単位(A-ii)を形成し得るモノマーとの共重合体である。
【0024】
【化1】


【0025】
(Raは、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基またはアリル基を表す。
Rbは、水素原子またはメチル基を表す。
nは0〜3の整数、mは1〜3の整数である。)
【0026】
【化2】


【0027】
(Rcは、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基またはアリル基を表す。
Rdは、水素原子またはメチル基を表す。
nは0〜3の整数である。)
前記構造単位(A-i)を形成し得るモノマーとしては、p-ヒドロキシスチレン、m-ヒ
ドロキシスチレン、o-ヒドロキシスチレン、p-イソプロペニルフェノール、m-イソプ
ロペニルフェノール、o-イソプロペニルフェノールなどが挙げられ、これらの中では、
p-ヒドロキシスチレン、p-イソプロペニルフェノールが好ましく用いられる。
【0028】
前記構造単位(A-i)は、たとえばt-ブチル基、アセチル基などでその水酸基を保護されたモノマーを重合して得ることもできる。得られた重合体および共重合体は、公知の方法、たとえば酸触媒下で脱保護することにより、ヒドロキシスチレン系構造単位に変換することができる。
【0029】
前記構造単位(A-ii)を形成し得るモノマーとしては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メト
キシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレンなどが挙げられる。これらの中では、スチレン、p-メトキシスチレンが好ましく、スチレンが特に好ましい。
【0030】
これらのモノマーは、それぞれ1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
ヒドロキシスチレン−スチレン系共重合体(As)には、前記構造単位(A-i)および
前記構造単位(A-ii)以外の構造単位(以下「構造単位(A-iii)」ともいう。)を形成
し得るモノマーがさらに共重合されていてもよい。
【0031】
前記構造単位(A-iii)を形成し得るモノマーとしては、たとえば、脂環式骨格を有す
る化合物、不飽和カルボン酸もしくはそれらの酸無水物類、前記不飽和カルボン酸のエステル類、不飽和ニトリル類、不飽和イミド類、不飽和アルコール類、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール等が挙げられる。より具体的には、たとえば、
前記アクリル系単量体、
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等の不飽和カルボン酸あるいはそれらの酸無水物類;
前記不飽和カルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、i−プロピルエステル、n−ブチルエステル、i−ブチルエステル、sec−ブチルエステル、t−ブチルエステル、n−アミルエステル、n−ヘキシルエステル、シクロヘキシルエステル、2−ヒドロキシエチルエステル、2−ヒドロキシプロピルエステル、3−ヒドロキシプロピルエステル、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルエステル、ベンジ
ルエステル、イソボロニルエステル、トリシクロデカニルエステル、1−アダマンチルエステル等のエステル類;
(メタ)アクリロニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル等の不飽和ニトリル類;
(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド等の不飽和アミド類;
マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(ノルボルネン)、テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]ドデカ−3−エン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロオクテン、ジシクロペンタジエン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセンなどの脂環式骨格を有する化合物;
(メタ)アリルアルコール等の不飽和アルコール類、N−ビニルアニリン、ビニルピリジン類、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール
等を挙げることができる。
【0032】
これらのモノマーは、それぞれ1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記ヒドロキシスチレン−スチレン系共重合体(As)中の構造単位(A-i)の含有量
は、10〜99モル%であり、好ましくは20〜97モル%、より好ましくは30〜95モル%であり、構造単位(A-ii)の含有量は、90〜1モル%であり、好ましくは80〜3モル%、より好ましくは70〜5モル%である(ただし、構造単位(A-i)と構造単位
(A-ii)との合計量を100モル%とする。)。
【0033】
また、前記ヒドロキシスチレン−スチレン系共重合体(As)中に前記構造単位(A-iii)が含まれる場合には、前記構造単位(A-iii)の含有量は、前記構造単位(A-i)と前記
構造単位(A-ii)との合計100重量部に対して、好ましくは50重量部以下であり、より好ましくは25重量部以下である。
【0034】
ヒドロキシスチレン−スチレン系共重合体(As)が上記のような構造単位から構成され、各構造単位の含有量が上記の範囲にあると、解像度、電気絶縁性、熱衝撃性、密着性等の諸特性に優れた硬化物、特に電気絶縁性および熱衝撃性が共に優れた硬化物を形成することができる。
【0035】
前記ヒドロキシスチレン−スチレン系共重合体(As)において、前記構造単位(A-i
)、前記構造単位(A-ii)および前記その他の構造単位(A-iii)の配列は特に限定され
るものではなく、前記ヒドロキシスチレン−スチレン系共重合体(As)はランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれでも構わない。
【0036】
前記ヒドロキシスチレン−スチレン系共重合体(As)を得るには、前記構造単位(A-i)を形成し得る化合物またはその水酸基を保護した化合物と、前記構造単位(A-ii)を
形成し得るモノマーと、必要に応じて前記構造単位(A-iii)を形成し得るモノマーとを
、開始剤の存在下、溶剤中で重合させればよい。重合方法は特に限定されるものではないが、上記分子量の化合物を得るためにラジカル重合やアニオン重合などにより行われる。
【0037】
通常、前記構造単位(A-i)を形成し得るモノマーとしては、その水酸基が保護された
モノマーを用いる。水酸基が保護されたモノマーは、重合後に、溶媒中、塩酸、硫酸などの酸触媒下に、温度50〜150℃で1〜30時間反応を行って脱保護することによりフェノール環含有構造単位に変換される。
【0038】
<(A3)アクリル系樹脂>
前記アクリル系樹脂(A3)としては、たとえば特開平10−319592号公報(0011〜0018段落)に記載されたような、カルボキシル基を有するラジカル重合性単量体(以下「(A3-1)成分」という。)10〜40重量%と、環状アルキル基を有しカルボキシル基を有しないラジカル重合性単量体(以下「(A3-2)成分」という。)20〜60重量%と、その他のラジカル重合性単量体(以下「(A3-3)成分」という。)5〜70重量%との共重合体を挙げることができる。
【0039】
前記(A3-1)成分としては、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等のジカルボン酸;
2-スクシニルオキシエチルメタクリレート、2-マレオイルオキシエチルメタクリレート、2-ヘキサヒドロフタロイルオキシエチルメタクリレート等のカルボキシル基及びエ
ステル結合を有するメタクリル酸誘導体
などを挙げることができる。
【0040】
前記(A3-2)成分としては、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0041】
前記(A3-3)成分としては、
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、s
ec-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル
酸アリールエステル;
マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチルなどのジカルボン酸ジエステル(または不飽和カルボン酸ジエステル);
スチレン、α-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ビニルトル
エン、p-メトキシスチレン等の芳香族ビニル化合物;
1,3-ブタジエン、イソプレン、1,4-ジメチルブタジエンなどの共役ジオレフィン;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有重合性化合物;
塩化ビニル、塩化ビニリデン等の塩素含有重合性化合物;
アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド結合含有重合性化合物;
酢酸ビニル等の脂肪酸ビニル化合物
を用いることができる。上記の(A3-1)成分、(A3-2)成分、(A3-3)成分のいずれにおいても、列挙された化合物は、1種単独で、もしくは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0042】
これらのアルカリ可溶性樹脂の中では、前記フェノール性水酸基を有する樹脂(A1)が好ましい。
本発明ではまた、アルカリ可溶性樹脂(A)のアルカリ溶解性が不十分な場合には、上記アルカリ可溶性樹脂(A)以外のフェノール性低分子化合物(以下、「フェノール化合物(a)」という。)を併用することができる。このフェノール化合物(a)としては、たとえば、4,4'-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、トリス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェ
ニルエタン、トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,3-ビス[1-(4-ヒドロキシフェ
ニル)-1-メチルエチル]ベンゼン、1,4-ビス[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]ベンゼン、4,6-ビス[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]-1,3-ジヒドロキ
シベンゼン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-[4-{1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル}フェニル]エタン、1,1,2,2-テトラ(4-ヒドロキシフェニル)エタンなどが挙げられる。これらのフェノール化合物(a)は、アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは2〜80重量部の範囲で、さらに好ましくは3〜50重量部の範囲で用いることができる。
【0043】
アルカリ可溶性樹脂(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、得られる絶縁膜の解像性、熱衝撃性、耐熱性などの観点から、たとえば200,000以下、好ましくは2,000〜100,000、さらに好ましくは5,000〜20,000である。
【0044】
本発明の組成物において、アルカリ可溶性樹脂(A)とフェノール化合物(a)との合計の含有量は、組成物(ただし、溶剤(G)を除く。)100重量部に対して、通常40〜95重量部、好ましくは50〜80重量部である。アルカリ可溶性樹脂(A)と必要に応じて用いられるフェノール化合物(a)との割合が上記範囲であると、得られる組成物を用いて形成された膜がアルカリ水溶液による十分な現像性を有している。
【0045】
(B)キノンジアジド基を有する化合物;
本発明に用いられるキノンジアジド基を有する化合物(以下、「キノンジアジド化合物(B)」ともいう。)は、フェノール性水酸基を1つ以上有する化合物と、1,2-ナフトキノンジアジド-4-スルホン酸または1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸とのエステル化合物である。前記フェノール性水酸基を1つ以上有する化合物としては、特に限定されないが、以下に示す構造の化合物が好ましい。
【0046】
【化3】


【0047】
(一般式(1)において、X1〜X10は、それぞれ相互に同一であっても異なっていてもよ
く、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基である。X1〜X5の少なくとも1つは水酸基である。また、Aは単結合、O、S、CH2、C(CH3)2
、C(CF3)2、C=O、またはSO2である。)
【0048】
【化4】


【0049】
(一般式(2)において、X11〜X23は、それぞれ相互に同一であっても異なっていてもよく、前記X1〜X10の場合と同様である。X11〜X15の組み合わせにおいて少なくとも1つは
水酸基である。また、R1〜R4は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。)
【0050】
【化5】


【0051】
(一般式(3)において、X25〜X39は、それぞれ相互に同一であっても異なっていてもよく、前記X1〜X10の場合と同様である。X25〜X29およびX30〜X34のそれぞれの組み合わせ
において少なくとも1つは水酸基である。また、R5は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。)
【0052】
【化6】


【0053】
(一般式(4)において、X40〜X58は、それぞれ相互に同一であっても異なっていてもよく、前記X1〜X10の場合と同様である。X40〜X44、X45〜X49およびX50〜X54のそれぞれの
組み合わせにおいて少なくとも1つは水酸基である。また、R6〜R8は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。)
【0054】
【化7】


【0055】
(一般式(5)において、X59〜X72は、それぞれ相互に同一であっても異なっていてもよく、前記X1〜X10の場合と同様である。X59〜X62およびX63〜X67のそれぞれの組み合わせ
において少なくとも1つは水酸基である。)
このようなキノンジアジド化合物(B)としては、4,4'-ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2',4'-ペンタヒドロキシベンゾフェノン
、トリス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、1,3-ビス[1-(4-ヒドロキシフェ
ニル)-1-メチルエチル]ベンゼン、1,4-ビス[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]ベンゼン、4,6-ビス[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]-1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-[4-{1-(4-ヒドロキシフェニ
ル)-1-メチルエチル}フェニル]エタンなどの1,2-ナフトキノンジアジド-4-スルホン酸エステル化合物または1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸エステル化合物などが挙
げられる。
【0056】
本発明の組成物において、キノンジアジド化合物(B)の配合量は、前記アルカリ可溶性樹脂(A)と前記フェノール化合物(a)との合計100重量部に対して、好ましくは5〜50重量部、より好ましくは10〜40重量部である。配合量が5重量部未満では未露光部の残膜率が低下したり、マスクパターンに忠実な像が得られないことがある。また、配合量が50重量部を超えるとパターン形状が劣化したり、硬化時に発泡することがある。
【0057】
(C)エポキシ樹脂;
本発明に用いられる、JIS K 7234−1986に準拠して環球法により測定される軟化点(本明細書において、単に「軟化点」ともいう。)が30℃以上であるエポキシ樹脂(C)(以下「エポキシ樹脂(C)」ともいう。)としては、特に限定はなく、たとえば、軟化点が30℃以上であるビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、水添ビスフェノールA型エポキシ、水添ビスフェノールF型エポキシ、ビスフェノールS型エポキシ、臭素化ビスフェノールA型エポキシ、ビフェニル型エポキシ、ナフタレン型エポキシ、フルオレン型エポキシ、スピロ環型エポキシ、ビスフェノールアルカン類エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ、臭素化クレゾールノボラック型エポキシ、トリスヒドロキシメタン型エポキシ、テトラフェニロールエタン型エポキシ、脂環型エポキシ、アルコール型エポキシなどが挙げられる。市販品としては、
東都化成(株)製の
YDB−340(商品名(以下も同様。))(40〜55℃(軟化点(以下も同様。))、YDB−412(125〜140℃)、YDF−2001(50〜60℃)、YDF−2004(80〜90℃);
日本化薬(株)製の
NC−3000−H(65〜75℃),EPPN−501H(51〜57℃),EOCN−1020(52.5〜82.0℃),NC−7000L(83〜93℃),EPPN−201L(65〜78℃),XD−1000(68〜78℃),EOCN−4600(60〜68℃);
ナガセケムテックス(株)製の
デナコールEX−203(85〜87℃),デナコールEX−251(163〜167℃),デナコールEX−711(100〜103℃);
ジャパンエポキシレジン(株)製の
エピコート1001(64℃),エピコート1007(128℃),エピコート1009(144℃),エピコート5050(65℃),エピコート5051(105℃),エピコート1031S(92℃),エピコート180S65(67℃),エピコート157H70(70℃),YX−315−75(128℃);
ダイセル化学工業(株)製の
EHPE3150(75〜95℃),プラクセルG402(53〜58℃),PUE101(35〜45℃),PUE105(35〜45℃)
等が挙げられる。
【0058】
本発明の組成物において、エポキシ樹脂(C)の配合量は、前記アルカリ可溶性樹脂(A)と前記フェノール化合物(a)との合計100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは2〜80重量部である。配合量が1重量部未満では、ポストベーク時にパターン開口部が埋まることがある。また、配合量が100重量部を超えると、現像不良を起こすことがある。
【0059】
また、本発明の効果が損なわれない程度の量(たとえば、エポキシ樹脂(C)100重量部に対して100重量部以下。)であれば、本発明の組成物には、軟化点が30℃未満のエポキシ樹脂がさらに含まれていてもよい。
【0060】
(D)架橋剤;
前記架橋剤(D)としては、前記アルカリ可溶性樹脂(A)または前記エポキシ樹脂(C)と反応可能な基を有する化合物であれば特に限定されず、エポキシ化合物(ただし前記エポキシ樹脂(C)を除く。)、活性メチロール基の全部又は一部をアルキルエーテル化した含窒素化合物、イソシアネート化合物やそのブロック化物、オキセタン類などを挙げることができる。具体的には、
エポキシ化ポリブタジエン、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン系エポキシ樹脂、フルオレン系エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック樹脂型エポキシ樹脂などのエポキシ化合物(ただし前記エポキシ樹脂(C)を除く。);
(ポリ)メチロール化メラミン、(ポリ)メチロール化グリコールウリル、(ポリ)メチロール化ベンゾグアナミン、(ポリ)メチロール化ウレアなどの活性メチロール基の全部又は一部をアルキルエーテル化した含窒素化合物、より具体的には、ヘキサメトキシメチル化メラミン、ヘキサブトキシメチル化メラミン、テトラメトキシメチル化グリコールウリル、テトラブトキシメチル化グリコールウリルなど;
トリレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物やそのブロック化物;
ジ[1-エチル(3-オキセタニル)]メチルエーテル、3-エチル-3-{[3-(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン、オキセタニルシルセスキオキサン、フェノール
ノボラックオキセタン、1,4-ビス{[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ]メチル}ベ
ンゼン等のオキセタン類;
o-ヒドロキシベンズアルデヒド等の水酸基およびアルデヒド基を有する芳香族化合物;
2,6-ビス(ヒドロキシメチル)-p-クレゾール等の2以上の水酸基を有する芳香族化合
物などが挙げられ、これらの中では(ポリ)メチロール化メラミン、(ポリ)メチロール化グリコールウリル、(ポリ)メチロール化ベンゾグアナミン、(ポリ)メチロール化ウレアなどの活性メチロール基の全部又は一部をアルキルエーテル化した含窒素化合物が好ましい。
【0061】
これらの架橋剤(D)は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物においては、これらの架橋剤(D)の配合量は、前記アルカリ可溶性樹脂(A)と前記フェノール化合物(a)との合計100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは2〜50重量部である。配合量が上記範囲にあると、耐薬品性および解像性に優れた硬化膜を形成することができる。
【0062】
本発明の組成物の硬化性が不十分な場合には、架橋助剤を併用することができる。このような架橋助剤としては、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、グリシジルアミノ基、ベンジルオキシメチル基、ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジメチロールアミノメチル基、ジエチロールアミノメチル基、モルホリノメチル基、アセトキシメチル基、ベンゾイロキシメチル基、アセチル基、ビニル基、イソプロペニル基等を有する化合物を挙げることができる。
【0063】
これらの架橋助剤は、本発明の組成物が十分な硬化性を発現し、かつ本発明の目的を損なわない程度に配合することができる。具体的には、前記架橋剤(D)100重量部に対して1〜50重量部の範囲で配合することができる。
【0064】
(E)架橋微粒子;
前記架橋微粒子(E)としては、架橋微粒子を構成する重合体のガラス転移温度(Tg
)が100℃以下であれば特に限定されないが、不飽和重合性基を2個以上有する架橋性モノマー(以下、「架橋性モノマー」と称す。)と、架橋微粒子(E)の少なくとも1つのTgが0℃以下となるように選択される1種以上のその他モノマー(以下、「その他モ
ノマー(e)」と称す。)との共重合体が好ましい。前記その他モノマー(e)としては、重合性基以外の官能基として、たとえばカルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基等の官能基を有するモノマーが好ましい。
【0065】
なお本発明において架橋微粒子(E)のTgとは、架橋微粒子の分散液を凝固、乾燥し
た後、セイコーインスツールメンツSSC/5200HのDSCを用いて−100℃〜150℃の範囲で昇温速度10℃/minで測定した値ある。
【0066】
前記架橋性モノマーとしては、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を複数有する化合物を挙げることができる。なかでも、ジビニルベンゼンが好ましい。
【0067】
前記架橋微粒子(E)を構成する前記架橋性モノマーの比率は、共重合に用いられる全モノマーに対して、好ましくは1〜20重量%の範囲であり、より好ましくは2〜10重量%の範囲である。
【0068】
前記その他モノマー(e)しては、
ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン、クロロプレン、1,3-ペンタジエンなどのジエン化合物;
(メタ)アクリロニトリル、α-クロロアクリロニトリル、α-クロロメチルアクリロニトリル、α-メトキシアクリロニトリル、α-エトキシアクリロニトリル、クロトン酸ニトリル、ケイ皮酸ニトリル、イタコン酸ジニトリル、マレイン酸ジニトリル、フマル酸ジニトリルなどの不飽和ニトリル化合物類;
(メタ)アクリルアミド、N,N'-メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N'-エチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N'-ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミド、N-ヒ
ドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリル
アミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミド、ケイ皮酸アミドなどの不飽和アミド類;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α-メチルスチレン、o-メトキシスチレン、p-ヒドロキシスチレン、p-イソプロペニルフェノールなどの芳香族ビニル化合物;
ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、グリコールのジグリシジルエーテルなどと(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどとの反応によって得られるエポキシ(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとポリ
イソシアナートとの反応によって得られるウレタン(メタ)アクリレート類、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有不飽和化合物;
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、コハク酸-β-(メタ)アクリロキシエチル、マレイン酸-β-(メタ)アクリロキシエチル、フタル酸-β-(メタ)アクリロキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸-β-(メタ)アクリロキシエチルなどの不飽和酸化合物;
ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和化合物;
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有不飽和化合物;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和化合物など
を例示することができる。
【0069】
これらの中では、ブタジエン、イソプレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、スチレン、p-ヒドロキシスチレン、p-イソプロペニルフェノール、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類などが好ましく用いられる。
【0070】
このような他のモノマー(e)として、少なくとも1種のジエン化合物、具体的にはブタジエンを用いることが好ましい。このようなジエン化合物は、共重合に用いる全モノマーに対して20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%の量で用いられることが望ましい。本発明で用いられる架橋微粒子(E)は、他のモノマー(e)としてブタジエンなどのジエン化合物が全モノマーに対して上記のような量で共重合されていると、ゴム状の軟らかい微粒子となり、特に得られる硬化膜にクラック(割れ)が生ずるのを防止でき、耐久性に優れた硬化膜を得ることができる。また他のモノマー(e)としてスチレンとブタジエンとを共に用いると、誘電率が低い硬化膜を得られる点で好ましい。
【0071】
前記架橋微粒子(E)の平均粒子径は通常30〜500nmであり、好ましくは40〜200nmであり、さらに好ましくは50〜120nmである。架橋微粒子の粒径コントロール方法は、特に限定されるものではないが、乳化重合により架橋微粒子を合成する場合であれば、使用する乳化剤の量により、乳化重合中のミセルの数を制御し、粒径をコントロールする方法を例示できる。
【0072】
なお本発明において架橋微粒子(E)の平均粒子径とは、大塚電子製の光散乱流動分布測定装置LPA-3000を用い、架橋微粒子の分散液を常法にしたがって希釈して測定した値である。
【0073】
また、架橋微粒子(E)の配合量は、前記アルカリ可溶性樹脂(A)と前記フェノール化合物(a)との合計100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部であり、好ましくは1〜20重量部である。配合量が0.1重量部未満では、得られる硬化膜の熱衝撃性の向上が見られないことがあり、50重量部を越えると耐熱性が低下したり、他成分との相溶性(分散性)が低下することがある。
【0074】
(F)密着助剤;
前記密着助剤(F)としては、官能性シランカップリング剤が好ましく、例えばカルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤が挙げられ、具体的にはトリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシ
ラン、1,3,5−N−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートなどが
挙げられる。
【0075】
本発明の組成物においては、前記密着助剤(F)の配合量は、前記アルカリ可溶性樹脂(A)と前記フェノール化合物(a)との合計100重量部に対して、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。配合量が上記範囲にあると、本発明の組成物を硬化してなる硬化物の、基材への密着性が向上する。
【0076】
(G)溶剤;
前記溶剤(G)は、樹脂組成物の取り扱い性を向上させたり、粘度や保存安定性を調節するために添加される。このような溶剤(G)としては、特に制限されず、たとえばエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、ブチルカルビトール等のカルビトール類;
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n-プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル類;
酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n-アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n-ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;
3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
2-ヘプタノン、3-ヘプタノン、4-ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
N-ジメチルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;
γ-ブチロラクン等のラクトン類を挙げることができる。これらの有機溶媒は、1種単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0077】
溶剤(G)の配合量は、組成物中の溶液以外の成分の合計100重量部に対して、通常40〜900重量部であり、好ましくは60〜400重量部である。
その他の添加剤;
本発明のポジ型感光性絶縁樹脂組成物中には、その他の添加剤として、無機フィラー、増感剤、レベリング剤、酸発生剤などを、本発明の組成物の特性を損なわない程度に含有させることもできる。
【0078】
(組成物の調製方法)
本発明のポジ型感光性絶縁樹脂組成物の調製方法は特に限定されず、通常の調製方法を適用することができる。また、各成分を中に入れ完全に栓をしたサンプル瓶を、ウェーブ
ローターの上で撹拌することによっても調製できる。
【0079】
[硬化物および回路基板]
本発明に係る硬化物は、上記した本発明に係るポジ型感光性絶縁樹脂組成物を硬化させてなるので、解像性、熱衝撃性、密着性、電気絶縁性などに優れ、さらにポストベース前後での形状の変化が小さい。したがって、本発明の硬化物は、特に、回路基板の層間絶縁膜や平坦化膜などとして好適に使用することができ、本発明の回路基板は信頼性が高い。
【0080】
本発明に係る硬化物は電気絶縁性に優れ、そのマイグレーション試験後の抵抗値は好ましくは108Ω以上であり、より好ましくは109Ω以上、さらに好ましくは1010Ω以上である。ここで、本発明において前記マイグレーション試験とは、具体的には以下のように行われる試験をいう。
【0081】
樹脂組成物を図3に示す評価基材に塗布し、ホットプレートを用いて110℃で5分間加熱し、銅箔上での厚さが10μmである樹脂塗膜を作製する。その後、対流式オーブンを用いて200℃で1時間加熱して樹脂塗膜を硬化させて硬化膜を得る。この基材をマイグレーション評価システム(タバイエスペック(株)社製 AEI,EHS-221MD)に投入し、
温度121℃、湿度85%、圧力1.2気圧、印加電圧5Vの条件で200時間処理した後、試験基材の抵抗値(Ω)を測定する。
【0082】
また、本発明に係る硬化物は熱衝撃性に優れ、−65℃/30分〜150℃/30分を1サイクルとする冷熱衝撃試験において、硬化物にクラックが発生するまでのサイクル数は、好ましくは1000サイクル以上、より好ましくは1500サイクル以上、さらに好ましくは2000以上である。ここで、本発明において前記冷熱衝撃試験とは、具体的には以下のように行われる試験をいう。
【0083】
樹脂組成物を図1および図2に示す評価基材に塗布し、ホットプレートを用いて110℃で5分間加熱し、銅箔上での厚さが10μmである樹脂塗膜を作製する。その後、対流式オーブンを用いて190℃で1時間加熱して硬化物を得る。この基板を冷熱衝撃試験器(タバイエスペック(株)社製 TSA-40L)で−65℃/30分〜150℃/30分を1サイクルとして耐性試験を行う。硬化膜にクラックなどの欠陥が発生するまでのサイクル数を100サイクル毎に確認する。したがって、硬化物にクラックなどの欠陥が発生するまでのサイクル数が多いほど、その硬化物は熱衝撃性に優れる。
【0084】
本発明の硬化物を形成するには、まず本発明にかかるポジ型感光性絶縁樹脂組成物を支持体(樹脂付き銅箔、銅張り積層板や金属スパッタ膜を付けたシリコンウエハーやアルミナ基板など)に塗工し、乾燥させて溶剤などを揮発させて塗膜を形成する。その後所望のマスクパターンを介して露光し、アルカリ性現像液により現像して、露光部を溶解、除去することにより所望のパターンを得ることができる。さらに、絶縁膜特性を発現させるために現像後に加熱処理を行うことにより、硬化膜を得ることができる。
【0085】
樹脂組成物を支持体に塗工する方法としては、たとえば、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、またはスピンコート法などの塗布方法を用いることができる。また、塗布の厚さは、塗布手段、組成物溶液の固形分濃度や粘度を調節することにより、適宜制御することができる。
【0086】
露光に用いられる放射線としては、たとえば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、g線ステッパー、i線ステッパーなどの紫外線や電子線、レーザー光線などが挙げられる。露光量は、使用する光源や樹脂膜厚などによって適宜選定されるが、たとえば高圧水銀灯からの紫外線照射の場合、樹脂膜厚10〜50μmでは、1,000〜50
,000J/m2程度である。
【0087】
露光後、アルカリ性現像液により現像して、前記塗膜の露光部を溶解、除去することによって所望のパターンを形成する。この場合の現像方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法などを挙げることができ、現像条件は通常、20〜40℃で1〜10分程度である。前記アルカリ性現像液としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンなどのアルカリ性化合物を濃度が1〜10重量%程度になるように水に溶解したアルカリ性水溶液を挙げることができる。前記アルカリ性水溶液には、たとえば、メタノール、エタノールなどの水溶性の有機溶剤や界面活性剤などを適量添加することもできる。なお、前記塗膜は、アルカリ性現像液で現像した後に水で洗浄し、乾燥させる。
【0088】
さらに、現像後に絶縁膜としての特性を十分に発現させるために、加熱処理を行うことによって前記塗膜を十分に硬化させることができる。このような硬化条件は特に制限されないが、硬化物の用途に応じて、50〜250℃、好ましくは50〜200℃の温度で、30分〜10時間程度加熱し、前記塗膜を硬化させることができる。
【0089】
また、得られたパターン状の塗膜の硬化を十分に進行させたり得られたパターン状の塗膜の変形を防止するために、二段階以上の工程で前記加熱処理を施すこともでき、たとえば、第一段階では50〜120℃の温度で5分〜2時間程度加熱し、第二段階では80〜200℃の温度で10分〜10時間程度加熱して、得られたパターン状の塗膜を硬化させることもできる。
【0090】
このような硬化条件であれば、加熱設備としてホットプレート、オーブン、赤外線炉などを使用することができる。
[実施例]
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例における「部」は特に断らない限り重量部の意味で用いる。
【0091】
また、硬化物の各特性については、下記の要領で評価した。
解像性:
6インチのシリコンウエハーに樹脂組成物をスピンコートし、ホットプレートを用いて110℃で5分間加熱し、20μm厚の均一な塗膜を作製した。その後、アライナー(Suss Microtec社製 MA-100)を用い、パターンマスクを介して高圧水銀灯からの紫外線を波長350nmにおける露光量が8,000J/m2となるように露光した。次いで、2
.38重量%テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド水溶液を用いて23℃で180秒間、浸漬現像した。その後超純水にて60秒間洗浄し、エアーにて風乾した後、顕微鏡(オリンパス(株)社製 MHL110 )を用いて200倍の倍率で観察し、露光に用いたマス
クのとおりに解像されている最小パターンのパターン寸法を解像度とした。
【0092】
密着性:
SiO2をスパッタしたシリコンウエハーに樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用
いて110℃で5分間加熱し、10μm厚の均一な樹脂塗膜を作製した。その後、対流式オーブンを用いて200℃で1時間加熱して樹脂塗膜を硬化させて硬化膜を得た。この硬化膜をプレッシャークッカー試験装置(タバイエスペック(株)社製 EHS-221MD)で、
温度121℃、湿度100%、圧力2.1気圧の条件下で168時間処理した。試験前後での密着性をJIS K 5400-5-6に準拠してクロスカット試験(碁盤目テープ法)を行い、評価した。
【0093】
熱衝撃性:
図1,2に示すような、基板2上にパターン状の銅箔1を有している熱衝撃性評価用の基材3に樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて110℃で5分間加熱し、銅箔1上での厚さが10μmである樹脂塗膜を有する基材を作製した。その後、対流式オーブンを用いて190℃で1時間加熱して樹脂塗膜を硬化させて硬化膜を得た。この基材を冷熱衝撃試験器(タバイエスペック(株)社製 TSA-40L)で−65℃/30分〜150℃/
30分を1サイクルとして耐性試験を行った。この処理の後、顕微鏡を用いて200倍の倍
率で観察し、硬化膜にクラックなどの欠陥が発生するまでのサイクル数を100サイクル毎に確認した。
【0094】
電気絶縁性(マイグレーション試験):
図3に示すような基板5上にパターン状の銅箔4を有している熱衝撃性評価用の基材6に樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて110℃で5分間加熱し、銅箔4上での厚さが10μmである樹脂塗膜を有する基材を作製した。その後、対流式オーブンを用いて200℃で1時間加熱して樹脂塗膜を硬化させて硬化膜を得た。この基材をマイグレーション評価システム(タバイエスペック(株)社製 AEI,EHS-221MD)に投入し、温度1
21℃、湿度85%、圧力1.2気圧、印可電圧5Vの条件で200時間処理した。その後、試験基材の抵抗値(Ω)を測定し、絶縁性を確認した。
【0095】
ポストベーク後の形状:
6インチのシリコンウエハーに樹脂組成物をスピンコートし、ホットプレートを用いて110℃で5分間加熱し、20μm厚の均一な塗膜を作製した。その後、アライナー(Suss Microtec社製 MA-100)を用い、一辺が5μmの正方形の抜きパターンが多数配置されているマスクを介して、高圧水銀灯からの紫外線を波長350nmにおける露光量が8,000J/m2となるように露光した。次いで、2.38重量%テトラメチルアンモニ
ウムハイドロキサイド水溶液を用いて23℃で180秒間、浸漬現像した。その後超純水にて60秒間洗浄し、エアーにて風乾した後、得られた基板を対流式オーブンにて200℃で1時間加熱して樹脂塗膜を硬化させて硬化膜を得た。こうして得られた一辺が5μmの正方形の抜きパターンを走査電子顕微鏡((株)日立 社製 S4200)を用いて1500倍
の倍率で断面形状を観察し、参考図(図4)に示す基準(○・・・良(隣接するパターン同士が接触する程度にはパターンは変形せず、パターン開口部は埋まらなかった。)、×・・・不良(パターンの変形により隣接するパターン同士が接触し、パターン開口部が埋まった。))にて評価した。
【0096】
(重量平均分子量の測定方法)
共重合体の重量平均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィ 東ソー社製 HLC-8220、カラム TSKgel multipore HXL-M、溶媒 テトラヒドロフラン、温度 40℃、流量 1mL/min.にて測定した。
【0097】
[合成例1]
(p−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体の合成)
モル比がp−t−ブトキシスチレン:スチレン=80:20である、p−t−ブトキシスチレンおよびスチレンの合計100重量部を、プロピレングリコールモノメチルエーテル150重量部に溶解させ、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、アゾビスイソブチロニトリル4重量部を用いて10時間重合させた。その後、反応溶液に硫酸を加えて反応温度を90℃に保持して10時間反応させ、p−t−ブトキシスチレンを脱保護してヒドロキシスチレンに変換した。得られた共重合体に酢酸エチルを加え、水洗を5回繰り返し、酢酸エチル相を分取し、溶剤を除去して、p−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体(以下「アルカリ可溶性樹脂(A−1)」という)を得た。
【0098】
このアルカリ可溶性樹脂(A−1)の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したところ、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は10,000であった。また、13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレンに由来する構造単位とスチレンに由来する構造単位とのモル比は80:20であった。
【0099】
[合成例2]
(p−ヒドロキシスチレン単独重合体の合成)
p−t−ブトキシスチレン100重量部のみをプロピレングリコールモノメチルエーテル150重量部に溶解させた以外は合成例1と同様にして、p−ヒドロキシスチレン(以下「アルカリ可溶性樹脂(A−2)」という)を得た。
【0100】
このアルカリ可溶性樹脂(A−2)の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したところ、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は10,000であった。
【0101】
[合成例3]
(p−ヒドロキシスチレン/スチレン/2−ヒドロキシブチルアクリレート共重合体の合成)
モル比がp−t−ブトキシスチレン:スチレン:2−ヒドロキシブチルアクリレート=80:10:10である、p−t−ブトキシスチレン、スチレンおよび2−ヒドロキシブチルアクリレートの合計100重量部を、プロピレングリコールモノメチルエーテル150重量部に溶解させた以外は合成例1と同様にして、p−ヒドロキシスチレン/スチレン/2−ヒドロキシブチルアクリレート共重合体(以下「アルカリ可溶性樹脂(A−3)」という)を得た。
【0102】
このアルカリ可溶性樹脂(A−3)の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したところ、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は10,000であった。また、13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレン、スチレンおよび2−ヒドロキシブチルアクリレートにそれぞれ由来する構造単位のモル比は80:10:10であった。
【0103】
[合成例4]
(クレゾールノボラック樹脂の合成)
常法により、m−クレゾールとp−クレゾールとをモル比(m−クレゾール:p−クレゾール=)60:40の割合で混合し、これにホルマリンを加え、シュウ酸触媒を用いて縮合させて、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が6,500であるクレゾールノボラック樹脂(以下「アルカリ可溶性樹脂(A−4)」という)を得た。
【0104】
[合成例5]
(キノンジアジド化合物の合成)
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-[4-[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエ
チル]フェニル]エタン1モルと1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸クロリド2.0モルとを、ジオキサン中で攪拌しながら溶解させて溶液を調製した。次いでこの溶液が入ったフラスコを30℃にコントロールされた水浴中に浸し、溶液が30℃一定となった時点で、この溶液にトリエチルアミン2.0モルを、溶液が35℃を越えないように滴下ロートを用いてゆっくり滴下した。その後、析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ過により取り除いた。ろ液を大量の希塩酸中に注ぎ込み、その際に析出した析出物をろ取し、40℃にコントロールされた真空乾燥器で一昼夜乾燥してキノンジアジド化合物(以下「キノンジアジド化合物(B−1)」という)を得た。
【0105】
[合成例6]
(キノンジアジド化合物の合成)
原料として1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸1.5モルとを用いた以外は合成例5と同様にして、キノンジアジド化合物(以下「キノンジアジド化合物(B−2)」という)を得た。
【0106】
[実施例1]
表1に示すとおり、アルカリ可溶性樹脂(A-1)100重量部、キノンジアジド化合物
(B-1)20重量部、エポキシ樹脂(C-1)10重量部、密着助剤(F-1)2.5重量部を
溶剤(G-1)145重量部に溶解させ、樹脂組成物を調製した。この組成物の特性を前記
評価方法にしたがって測定した。得られた結果を表2に示す。
【0107】
[実施例2〜8]
表1に示した成分からなる組成物を実施例1と同様に調製し、組成物およびその硬化膜の特性を実施例1と同様に測定した。得られた結果を表2に示す。
【0108】
[比較例1〜4]
表1に示した成分からなる組成物を実施例1と同様に調製し、組成物およびその硬化膜の特性を実施例1と同様に測定した。得られた結果を表2に示す。
【0109】
【表1】


【0110】
注)表1に記載の組成は、以下のとおりである。
アルカリ可溶性樹脂;
A-1:p-ヒドロキシスチレン/スチレン=80/20(モル比)からなる共重合体、ポ
リスチレン換算重量平均分子量(Mw)=10,000
A-2:ポリヒドロキシスチレン、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=10,0
00
A-3:p-ヒドロキシスチレン/スチレン/2-ヒドロキシブチルアクリレート=80/10/10(モル比)からなる共重合体、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=10,000
A-4:m-クレゾール/p-クレゾール=60/40(モル比)からなるクレゾールノボラ
ック樹脂、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=6,500
【0111】
キノンジアジド化合物;
B-1:1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-[4-[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]フェニル]エタンと1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸との2.0モル縮合物
B-2:1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタンと1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸との1.5モル縮合物
【0112】
エポキシ樹脂;
C-1:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、商品名;EOCN-4600
)、軟化点;60〜68℃
C-2:フェニルグリシジルエーテルとジシクロペンタジエンの共重合体(日本化薬(株
)製、商品名;XD-1000)、軟化点;68〜78℃
C-3:2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノールの1,2-エポキシ-4-(2-オキシラニル)
シクロヘキサン付加物(ダイセル化学工業(株)製、EHPE3150)、軟化点;75〜95℃
C-4:プロピレングリコールジグリシジルエーテル(共栄社化学(株)製、商品名;エ
ポライト70P)、軟化点;20℃以下
C-5:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名;
エピコート828)、軟化点;20℃以下
【0113】
架橋剤;
D-1:o-ヒドロキシベンズアルデヒド
D-2:2,6-ビス(ヒドロキシメチル)-p-クレゾール
D-3:ヘキサメトキシメチロールメラミン((株)三和ケミカル製、商品名;ニカラッ
クMW−390)
【0114】
架橋微粒子;
E-1:ブタジエン/ヒドロキシブチルメタクリレート/メタクリル酸/ジビニルベンゼ
ン=60/32/6/2(重量%)、平均粒径=65nm
E-2:ブタジエン/スチレン/ヒドロキシブチルメタクリレート/メタクリル酸/ジビ
ニルベンゼン=60/20/12/6/2(重量%)、平均粒径=65nm
【0115】
密着助剤;
F-1:γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)製、商品名;A−187)
【0116】
溶剤;
G-1:乳酸エチル
G-2:2-ヘプタノン。
【0117】
【表2】


【産業上の利用可能性】
【0118】
本発明に係るポジ型感光性絶縁樹脂組成物を用いると、解像性、絶縁性、熱衝撃性、密着性などに優れ、ポストベーク後の変形も少ない硬化物を形成することができる。したがって、これらの諸特性に優れた回路基板用の層間絶縁膜、平坦化膜などの硬化物、ならびにこのような硬化物を備えた回路基板などを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】図1は、熱衝撃性の評価用基材の断面図である。
【図2】図2は、熱衝撃性の評価用基材の模式図である。
【図3】図3は、電気絶縁性の評価用基材の模式図である。
【図4】図4は、ポストベーク前後のパターン断面の模式図である。
【符号の説明】
【0120】
1・・・銅箔
2・・・基板
3・・・基材
4・・・銅箔
5・・・基板
6・・・基材
7・・・硬化膜
8・・・基板




 

 


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