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発明の名称 感光性乳剤層用塗布液の調製方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−108316(P2007−108316A)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
出願番号 特願2005−297704(P2005−297704)
出願日 平成17年10月12日(2005.10.12)
代理人
発明者 柳原 敏克 / 小林 茂
要約 課題
分散剤として特定のポリマーを使用することなく、従来から使用されているゼラチンを使用して作製されたAgX粒子を使用しても、有機銀塩との分散時に凝集が生じない熱現像感光材料の感光性乳剤層用塗布液の調製方法の提供。

解決手段
少なくとも感光性ハロゲン化銀と、バインダーと、有機銀と、添加剤とを溶媒に添加し熱現像感光材料用の感光性乳剤層用塗布液を調製する感光性乳剤層用塗布液の調製方法において、前記感光性乳剤層用塗布液は、主溶媒と副溶媒とを使用した溶媒中に高分子化合物を添加し調製した溶液に、前記感光性ハロゲン化銀を添加した後、薄膜蒸発手段を用いて前記副溶媒の含有率を3質量%以下とした後、前記主溶媒を加えて、前記薄膜遠心蒸発装置で処理する前の質量に補正した後、前記有機銀と、前記添加剤とを添加し、調製することを特徴とする感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも感光性ハロゲン化銀と、バインダーと、有機銀と、添加剤とを溶媒に添加し、熱現像感光材料用の感光性乳剤層用塗布液の塗布液を調製する感光性乳剤層用塗布液の調製方法において、前記感光性乳剤層用塗布液は、主溶媒と副溶媒とを含む多成分系溶媒を使用した溶媒中に高分子化合物を添加し調製した溶液に、前記感光性ハロゲン化銀を添加し調製した後、薄膜蒸発手段を用いて前記多成分系溶媒の中の前記副溶媒の含有率を3質量%以下とした後、前記主溶媒を加えて、前記薄膜蒸発手段で処理する前の前記感光性乳剤層用塗布液の質量に補正した後、前記有機銀と、前記添加剤とを添加し、調製することを特徴とする感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【請求項2】
前記副溶媒の除去は、薄膜蒸発手段を用いて、感光性乳剤層用塗布液の総質量が該薄膜蒸発手段で処理する前の総質量に対して10〜90%になるまで多成分系溶媒を除去した後、該多成分系溶媒の主溶媒を該薄膜蒸発手段で処理する前の該感光性乳剤層用塗布液の総質量になるまで補充する操作を1バッチとし、該操作を繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【請求項3】
前記薄膜蒸発手段で副溶媒を除去する時、該感光性乳剤層用塗布液の膜厚は10〜5000μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【請求項4】
前記薄膜蒸発手段が薄膜遠心蒸発装置であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【請求項5】
前記薄膜蒸発手段が薄膜流下式蒸発装置であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【請求項6】
前記副溶媒の除去は、調整液を調整した後24時間以内に開始されることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【請求項7】
前記高分子化合物が水と有機溶媒に溶解するポリマーであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は熱現像感光材料の感光性乳剤層用塗布液の調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では環境保全、省スペースの観点からも処理廃液の減量が強く望まれ、特に医療の分野では、画像形成材料の湿式処理に伴う廃液が、作業性の上で問題となっている。これらの対策として、処理廃液を出さない熱現像処理法を用いて写真画像を形成する熱現像感光材料が開発され、医療や印刷製版の分野で急速に普及してきている。
【0003】
熱現像感光材料(以後、単に熱現像材料とも言う)自体は既に古くから提案されており、例えば、米国特許第3,152,904号、同3,457,075号明細書、D.モーガン(Morgan)による「ドライシルバー写真材料(Dry Silver Photographic Material)」やD.モーガン(Morgan)とB.シェリー(Shely)による「熱によって処理される銀システム(Thermally Processed SilverSystems)」(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Processes and Materials)Neblette 第8版、スタージ(Sturge)、V.ウォールワース(Walworth)、A.シェップ(Shepp)編集、第2頁、1969年)等に開示されている。
【0004】
このような熱現像感光材料は、還元可能な銀源(例えば有機銀塩)、触媒活性量の光触媒(例えば感光性ハロゲン化銀)、及び還元剤を通常(有機)バインダーマトリックス中に分散した状態で含有している。熱現像感光材料は常温で安定であるが、露光後高温に加熱した場合に還元可能な銀源(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は露光で発生した潜像の触媒作用によって促進される。露光領域中の有機銀塩の反応によって生成した銀は黒色画像を提供し、これは非露光領域と対照をなし、画像の形成がなされる。
【0005】
熱現像感光材料自体は、既に古くから提案されており、これは、画像形成材料としては長鎖の脂肪酸銀塩である有機銀塩が用られ、感光体としては感光性ハロゲン化銀(以下、AgXとも言う)粒子が用いられている。
【0006】
しかしながら、画像形成材料として、例えば、長鎖の脂肪酸銀塩が用いられるため、ゼラチンを保護コロイドとし、従来の水系で作製したAgX粒子をこれら有機銀塩の分散系である溶剤系に混合して用いると、感光性ハロゲン化銀粒子の保護コロイドがそのまま溶剤系に持ち込まれるため、バインダーの凝集でAgX粒子が凝集しやすい。AgX粒子の凝集に伴い、カブリ発生、最高濃度の低下が発生し品質低下が生じる。このため、これまでに有機銀塩の分散系である溶剤系にAgX粒子を混合する時、AgX粒子の凝集を抑制する方法が検討されてきた。例えば、AgX粒子を作製する時に使用するゼラチンに代わり、水と有機溶剤の両方に溶解する両親媒性ポリマーを分散剤として用いて作製したAgX粒子を使用する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。しかしながら、特許文献1に記載の方法では次の様な改良点が挙げられる。
1)両親媒性ポリマーを使用しても未だ有機銀塩との分散安定性が十分でない。
2)使用する両親媒性ポリマーが汎用性でないため、両親媒性ポリマーのコストがゼラチンよりも高く付き、熱現像感光材料のコストに影響する可能性が大きい。
3)両親媒性ポリマーを合成する工程を新たに設けなくてはならず設備投資が必要になる。
【0007】
これらの状況から、分散剤として特定のポリマーを使用することなく、従来から使用されているゼラチンを使用して作製されたAgX粒子を使用しても、有機銀塩との分散時に凝集、カブリが生じない熱現像感光材料用塗布液の調製方法の開発が望まれていた。
【特許文献1】特開2005−201929号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、その目的は、分散剤として特定のポリマーを使用することなく、従来から使用されているゼラチンを使用して作製されたAgX粒子を使用しても、有機銀塩との分散時に凝集が生じない熱現像感光材料の感光性乳剤層用塗布液の調製方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成された。
【0010】
(1)少なくとも感光性ハロゲン化銀と、バインダーと、有機銀と、添加剤とを溶媒に添加し、熱現像感光材料用の感光性乳剤層用塗布液の塗布液を調製する感光性乳剤層用塗布液の調製方法において、前記感光性乳剤層用塗布液は、主溶媒と副溶媒とを含む多成分系溶媒を使用した溶媒中に高分子化合物を添加し調製した溶液に、前記感光性ハロゲン化銀を添加し調製した後、薄膜蒸発手段を用いて前記多成分系溶媒の中の前記副溶媒の含有率を3質量%以下とした後、前記主溶媒を加えて、前記薄膜蒸発手段で処理する前の前記感光性乳剤層用塗布液の質量に補正した後、前記有機銀と、前記添加剤とを添加し、調製することを特徴とする感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【0011】
(2)前記副溶媒の除去は、薄膜蒸発手段を用いて、感光性乳剤層用塗布液の総質量が該薄膜蒸発手段で処理する前の総質量に対して10〜90%になるまで多成分系溶媒を除去した後、該多成分系溶媒の主溶媒を該薄膜蒸発手段で処理する前の該感光性乳剤層用塗布液の総質量になるまで補充する操作を1バッチとし、該操作を繰り返し行うことを特徴とする前記(1)に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【0012】
(3)前記薄膜蒸発手段で副溶媒を除去する時、該感光性乳剤層用塗布液の膜厚は10〜5000μmであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【0013】
(4)前記薄膜蒸発手段が薄膜遠心蒸発装置であることを特徴とする前記(1)〜(3)の何れか1項に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【0014】
(5)前記薄膜蒸発手段が薄膜流下式蒸発装置であることを特徴とする前記(1)〜(3)の何れか1項に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【0015】
(6)前記副溶媒の除去は、調整液を調整した後24時間以内に開始されることを特徴とする前記(1)〜(5)の何れか1項に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【0016】
(7)前記高分子化合物が水と有機溶媒に溶解するポリマーであることを特徴とする前記(1)〜(6)の何れか1項に記載の感光性乳剤層用塗布液の調製方法。
【発明の効果】
【0017】
分散剤として特定のポリマーを使用することなく、従来から使用されているゼラチンを使用して作製されたAgX粒子を使用しても、有機銀塩との分散時に凝集が生じない熱現像感光材料の感光性乳剤層用塗布液の調製方法を提供することが出来、熱現像感光材料の性能向上及び高生産効率が可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施の形態を図1〜図3を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】
図1は熱現像感光材料の層構成の1例を示す概略断面図である。
【0020】
図中、1は熱現像感光材料を示す。101は支持体を示し、102はAgX粒子、非感光性有機銀塩、非感光性有機銀塩を還元し得る還元剤及び疎水性バインダーを含有する感光性乳剤層を示し、103は保護層を示し、104はバックコート層を示す。105は支持体101の感光性乳剤層側の下引層を示し、106は支持体101のバックコート層側の下引層を示す。
【0021】
下引層105(106)は2層以上でもよく、下引層の総乾燥膜厚は0.2〜5μmが好ましく、0.5〜3μmであることがより好ましい。感光性乳剤層103の乾燥膜厚は5〜13μmであることが好ましく、7〜11μmであることがより好ましい。保護層104の乾燥膜厚は2〜10μmであることが好ましい。バックコート層104の乾燥膜厚は2〜10μmであることが好ましく、4〜8μmであることがより好ましい。
【0022】
バックコート層側の下引層106の総乾燥膜厚は0.2〜4μmが好ましく、0.5〜2μmであることがより好ましい。バックコート層の乾燥膜厚は2〜10μmであることが好ましく、4〜8μmであることがより好ましい。バックコート層にはアンチハレーション染料を含むことが好ましい。又、バックコート層の上に乾燥膜厚が2〜10μmのバックコート表面保護層を設けることが好ましい。
【0023】
本発明は感光性乳剤層102を形成する感光性乳剤層用塗布液の調製に関するものであり、更に詳しくはAgX粒子を凝集、カブリの発生を生じることなく非感光性有機銀塩と分散させる方法で調整した感光性乳剤層用塗布液の調製に関するものである。
【0024】
図2は熱現像感光材料の感光性乳剤層用塗布液の調製装置の模式図である。
【0025】
図中、2は感光性乳剤層用塗布液の調製装置を示す。調製装置2は、調製タンク3と、薄膜蒸発手段の薄膜遠心蒸発装置4と、AgX粒子調製タンク5と、溶媒タンク6と、回収溶媒貯留タンク7と、各種添加剤貯蔵タンク8とを有している。
【0026】
調製タンク3は次の機能を持っている。1)AgX粒子調製タンク4で調製されたAgX粒子と、保護コロイドとして用いたゼラチンと、水と、AgX生成で生じた副生成物とを有するAgX乳剤を分散させるAgX分散用溶液の調製用タンク。2)AgX分散用溶液にAgX乳剤を分散させるAgX分散液を調製するAgX分散液調製タンク。3)薄膜遠心蒸発装置からの濃縮液の濃度調製タンク。4)最終の感光性乳剤層用塗布液を調製する感光性乳剤層用塗布液調製タンク。勿論、これらの機能を一つのタンクに持たせるのでなく別々にタンクを設置しても構わない。尚、調製タンク3には、薄膜遠心蒸発装置からの濃縮液の総質量を計量するためにロードセル(不図示)が取り付けられている。
【0027】
301は撹拌用の羽根を示す。302は調製タンク3で調製されたAgX分散液を供給ポンプ303を介して薄膜遠心蒸発装置4へ供給する供給管を示す。304は調製タンク3で調製された感光性乳剤層用塗布液を塗布装置(不図示)へ送る送液管を示す。
【0028】
薄膜遠心蒸発装置4は本体401と、蒸留され排出された溶媒を冷却するコンデンサー402と、加熱用の熱媒体の配管403と、ドレイン用の配管404と、本体401から蒸留され排出される溶媒をコンデンサー402に送る送液管405と、濃縮されたAgX分散液を回収ポンプ407を介して調製タンク3に戻す送液管406とを有している。402aは真空ポンプを示し、402bは本体401内部の圧力を調整する圧力調整弁を示す。真空ポンプ402aと圧力調整弁402bとで本体401内部の圧力を一定に保つことが可能となっている。
【0029】
薄膜遠心蒸発装置4では、次の操作が行われる。調製タンク3で調製されたAgX用分散液にAgX乳剤を混合分散して調製したAgX分散液をAgX分散液からの溶媒の蒸発量に合わせ連続的に薄膜遠心蒸発装置4に導入され、溶媒が除去され濃縮されたAgX分散液は排出ポンプ407により送液管406を介して調製タンク3に順次戻され混合される。この操作をAgX分散液の総質量が調製時のAgX分散液の総質量に対して、溶液中の固形分濃度の上昇による凝集防止、生産効率を考慮し、10〜90%になるまで繰り返し行う。尚、AgX分散液の総質量は調製タンク3に取り付けられてたロードセル(不図示)により計量することが可能となっている。この時点で、調製時のAgX分散液の総質量になるまで主溶媒を添加し混合する。この一連の操作を1バッチとし、最終的に主溶媒を添加し調整時のAgX分散液の総質量に戻した時、含水量が3質量%以下になるまで繰り返し行われる。薄膜遠心蒸発装置4でのAgX分散液の溶媒除去はAgX分散液の調整後、ハロゲン化銀粒子の熟成、固形分粒子の凝集等を考慮し、24時間以内に開始することが好ましい。薄膜遠心蒸発装置4の本体401に付いては図3で詳細に説明する。尚、24時間以内とはAgX分散液を調製した直後から24時間までを言う。
【0030】
ハロゲン化銀(AgX)調製タンク5では、保護コロイドとしてゼラチンを使用し、AgXと、ゼラチンと、水と、AgX生成で生じた副生成物とを有するAgX乳剤が作製される。作製されたAgX乳剤は配管501を介してAgX分散液を調製タンク3に送られる様になっている。
【0031】
溶媒タンク6は、主溶媒用タンク601と、第1副溶媒用タンク602と、第2副溶媒用タンク603とを有している。本発明では、主溶媒用タンク601にはメチルエチルケトン(MEK)が、第1副溶媒用タンク602にはメチルアルコール(MeOH)が、第2副溶媒用タンク603には水が入れられている。601aは主溶媒用タンク601の配管を示し、602aは第1副溶媒用タンク602の配管を示し、603aは第2副溶媒用タンク603の配管を示す。
【0032】
回収溶媒貯留タンク7には、コンデンサー402で冷却された回収溶媒が貯留され、貯留された回収溶媒は、AgX用分散液調製用溶媒として再利用されたり、別用途への利用が可能となっている。
【0033】
各種添加剤貯蔵タンク8は、調製する感光性乳剤層用塗布液の種類により添加剤も異なるため、調製する感光性乳剤層用塗布液の種類に合わせ適宜設置されている。本図の場合は、色素液用タンク801と、有機銀用タンク802と、吸着助剤用タンク803と、調色剤用タンク804とが配置されている場合を示している。含水量が3質量%以下に調製されたAgX分散液に各種添加剤貯蔵タンク8から各種添加剤が必要量添加混合され感光性乳剤層用塗布液が調製される。各種添加剤貯蔵タンク8の数は添加剤に種類に応じて増減が可能となっている。
【0034】
調製タンク3では、AgX乳剤を分散させるためのAgX乳剤分散用溶液として、水と有機溶媒に溶解するポリマーを主溶媒としてMEKと、第1副溶媒としてMeOHと、第2副溶媒として水とから構成された多成分系溶媒に溶解した溶液が調製される。水と有機溶媒に溶解するポリマー(両親媒性ポリマー)の存在によりAgX乳剤を混合した時に、ゼラチンが凝集することなく混合することが可能となっている。尚、主溶媒としては、乾燥工程での溶媒の除去性、固形分の分散性、溶解性、リサイクル性、コスト等を考慮し、例えばメチルエチルケトン(MEK)、アセトン、トルエン等が挙げられる。第1副溶媒としては、主溶媒と水に溶解する溶媒で、水と共沸化合物を作る溶媒であればよく、例えばメタノール(MeOH)、エタノール、プロパノール等が挙げられる。
【0035】
水と有機溶媒に溶解するポリマー(両親媒性ポリマー)としては、特開2005−181685、同2005−201929に記載されている各種ポリマーが挙げられる。
【0036】
AgX乳剤分散用溶液としては、主溶媒にMEK、第1副溶媒にメタノール、第2副溶媒に水を使用した場合、混合するAgX乳剤の固形物量により多少は異なるが概ね次の割合のAgX乳剤分散用溶液で対応は可能である。
【0037】
水と有機溶媒に溶解するポリマー(両親媒性ポリマー) 0.1〜10質量%
MEK 30〜95質量%
MeOH 0.1〜30質量%
水 0.1〜30質量%
図3は図2に示される薄膜遠心蒸撥装置の概略断面図を示す。
【0038】
図中、401は本体を示す。本体401は、胴部401aと蓋部401bとを有し、留め具401cで固定されている。401dは隔壁を示す。401eは回転軸401fに取り付けられているロータを示す。
【0039】
ロータ401eは、底部401e1と側壁401e2とを有し、側壁401e2の上部は内側曲げられた側壁401e21を有している。側壁401e2の上部と内側曲げられた側壁401e21とで溝401e22を形成している。ロータ401eは、回転軸401fとの取り付け部は狭く、上部は広くなった断面形状がほぼ三角形の形状をしている。
【0040】
隔壁401dの上端はロータ401eの上部とロータリージョイント(不図示)を介して接合された状態となっており、これによりロータ401eと隔壁401dとで区切られた空間401fが密閉空間となっている。ロータ401eと隔壁401dとで区切られた空間401fに熱媒体の配管403(図2を参照)に繋がった加熱媒体導入口401gから加熱媒体が導入されロータ401eが加熱される構造となっている。加熱媒体としては加熱空気、加熱蒸気を使用することが好ましく、温度は使用している溶媒に合わせ適宜設定することが可能となっている。401hは加熱媒体として加熱蒸気を使用した時の凝縮した水の排出口を示し、配管404(図2を参照)に繋がっている。
【0041】
401iは送液管303から送られてくるAgX分散液をロータ401eの底部401e1に供給する供給管を示し、蓋401bに取り付け部材401i1を介して取り付けられている。底部401e1に供給されたAgX分散液は、ロータ401eの回転に伴いロータ401eの側壁401e2の内面401e21に薄膜401e3を形成しながら開口部401e1の方向(図中の矢印方向)に移動して行く。薄膜401e3の膜厚は、膜中からの溶媒蒸発効率、ロータへの付着、濃縮された感光性乳剤層用塗布液の流動性等を考慮し、50〜100μmが好ましい。この時、ロータ401eは使用する溶媒の沸点に合わせ加熱されているため、溶媒が蒸発しAgX分散液の濃縮化が行われる。溶媒の蒸発に伴い本体401の内部の圧力が高まるが、本体401の内部の圧力調整は、コンデンサー402(図2を参照)に配設された真空ポンプ402a(図2を参照)と圧力調整弁402b(図2を参照)により一定に保たれる様になっている。濃縮化されたAgX分散液はロータ401eの上部に形成された溝401e22に溜まる様になっている。尚、供給管401iから送られるAgX分散液の量は溶媒の蒸発量に合わせ決めることが好ましい。
【0042】
401jは送液管406に繋がったペアリングチューブを示し、ペアリングチューブ401jの先端はロータ401eの上部の溝401e22の内面近傍に配置されおり、溝401e22に溜まった濃縮化されたAgX分散液を吸い取り、送液管406(図2を参照)により調製タンク3(図2を参照)に戻される様になっている。
【0043】
蒸発した溶媒はロータ401eの開口部401e1から本体の胴部401aの内側に沿って移動(図中の矢印方向)し排出口401kより、送液管405(図2を参照)を介してコンデンサー402(図2を参照)に送られ回収される。401lはロータ401eを回転させるモータを示す。
【0044】
図4は薄膜蒸発手段である薄膜流下式蒸発装置の概略断面図である。図4の(a)は円筒形状の蒸発板の周りにAgX分散液を供給し流下させることで蒸発させる薄膜流下式蒸発装置の概略断面図である。図4の(b)は円筒蒸発板の内面に回転ノズルよりAgX分散液を供給し流下させることで蒸発させる薄膜流下式蒸発装置の概略断面図である。図4の(c)はジャケット式箱形蒸発板の表面にAgX分散液を供給し流下させることで蒸発させる薄膜流下式蒸発装置の概略断面図である。
【0045】
図4の(a)に示される薄膜流下式蒸発装置に付き説明する。図中、4′は薄膜蒸発手段の薄膜流下式蒸発装置を示す。401′は本体を示す。本体401′は、胴部401′aと蓋部401′bとを有し、留め具401′cで固定されている。401′dは胴部401′aの内部に配設された円筒形状の蒸発筒を示す。円筒形状の蒸発筒は密閉とおり、熱媒体の配管403(図2を参照)に繋がった加熱媒体導入口401′eと、配管404(図2を参照)に繋がった排出口401′fとを有している。加熱媒体導入口401′eから加熱媒体が導入され円筒形状の蒸発筒401′dが加熱される構造となっている。加熱媒体としては加熱空気、加熱蒸気を使用することが好ましく、温度は使用している溶媒に合わせ適宜設定することが可能となっている。排出口401′fは加熱媒体として加熱蒸気を使用した時の凝縮した水の排出口として使用することが可能となっている。
【0046】
401′gは送液管303(図2を参照)から送られてくるAgX分散液を蒸発筒401′dの周面401′d1に供給する供給管を示し、蓋401′bに取り付け部材401′g1を介して取り付けられている。供給管401′gは蒸発筒401′dの周面401′d1を取り巻く様に配設されている。401′hは胴部401′aの下部に配設された回収口を示し、回収ポンプ407(図2を参照)を介して調製タンク3(図2を参照)に戻す送液管406(図2を参照)に繋がっている。
【0047】
周面401′d1に供給されたAgX分散液は、周面401′d1を薄膜401′d2を形成しながら流下して行く。薄膜401′d2の膜厚は、膜中からの溶媒蒸発効率、周面401′d1への付着、濃縮された感光性乳剤層用塗布液の流動性等を考慮し、50〜100μmが好ましい。この時、蒸発筒401′dは使用する溶媒の沸点に合わせ加熱されているため、溶媒が蒸発しAgX分散液の濃縮化が行われる。溶媒の蒸発に伴い本体401′の内部の圧力が高まるが、本体401′の内部の圧力調整は、コンデンサー402(図2を参照)に配設された真空ポンプ402a(図2を参照)と圧力調整弁402b(図2を参照)により一定に保たれる様になっている。
【0048】
周面401′d1を流下し濃縮化されたAgX分散液は胴部401′aの下部に配設された回収口401′hから回収ポンプ407(図2を参照)により送液管406(図2を参照)を介して調製タンク3(図2を参照)に戻す様になっている。尚、供給管401′gから送られるAgX分散液の量は溶媒の蒸発量に合わせ決めることが好ましい。
【0049】
401′iは蒸発した溶媒の排出口を示し、コンデンサー402(図2を参照)に送る送液管405(図2を参照)に繋がっている。蒸発した溶媒は排出口401′iより、送液管405(図2を参照)を介してコンデンサー402(図2を参照)に送られ回収される。
【0050】
図4の(b)に示される薄膜流下式蒸発装置に付き説明する。図中、4′′は薄膜蒸発手段の他の形式の薄膜流下式蒸発装置を示す。401′′は本体を示す。本体401′′は、胴部401′′aと蓋部401′′bとを有し、留め具401′′cで固定されている。401′′dは胴部401′′aの内部に配設された円筒形状の蒸発筒を示す。円筒形状の蒸発筒は上下に開口部とを有する形状となっている。蒸発筒はジャケット構造を有しており、熱媒体の配管403(図2を参照)に繋がった加熱媒体導入口401′′eと、配管404(図2を参照)に繋がった排出口401′′fとを有している。加熱媒体導入口401′′eから加熱媒体が導入され円筒形状の蒸発筒401′′dが加熱される構造となっている。加熱媒体としては加熱空気、加熱蒸気を使用することが好ましく、温度は使用している溶媒に合わせ適宜設定することが可能となっている。排出口401′′fは加熱媒体として加熱蒸気を使用した時の凝縮した水の排出口として使用することが可能となっている。
【0051】
401′′gは送液管303(図2を参照)から送られてくるAgX分散液の供給管を示し、蓋401′′bに取り付け部材401′′g1を介して取り付けられている。供給管401′′gの先端にはAgX分散液を蒸発筒401′′dの内側の周面401′′d1に供給するノズル401′′hを有している。401′′iはノズル401′′hを回転させる回転ユニットを示す。
【0052】
401′′jは蒸発筒胴部401′′dの下部に配設された回収口を示し、回収ポンプ407(図2を参照)を介して調製タンク3(図2を参照)に戻す送液管406(図2を参照)に繋がっている。
【0053】
周面401′′d1に供給されたAgX分散液は、周面401′′d1を薄膜401′′d2を形成しながら流下して行く。薄膜401′′d2の膜厚は、膜中からの溶媒蒸発効率、周面401′′d1への付着、濃縮された感光性乳剤層用塗布液の流動性等を考慮し、50〜100μmが好ましい。この時、蒸発筒401′′dは使用する溶媒の沸点に合わせ加熱されているため、溶媒が蒸発しAgX分散液の濃縮化が行われる。溶媒の蒸発に伴い本体401′′の内部の圧力が高まるが、本体401′′の内部の圧力調整は、コンデンサー402(図2を参照)に配設された真空ポンプ402a(図2を参照)と圧力調整弁402b(図2を参照)により一定に保たれる様になっている。
【0054】
周面401′′d1を流下し濃縮化されたAgX分散液は蒸発筒401′′dの下部に配設された回収口401′′jから回収ポンプ407(図2を参照)により送液管406(図2を参照)を介して調製タンク3(図2を参照)に戻す様になっている。尚、供給管401′′gから送られるAgX分散液の量は溶媒の蒸発量に合わせ決めることが好ましい。
【0055】
401′′kは蒸発した溶媒の排出口を示し、コンデンサー402(図2を参照)に送る送液管405(図2を参照)に繋がっている。蒸発した溶媒は排出口401′′kより、送液管405(図2を参照)を介してコンデンサー402(図2を参照)に送られ回収される。
【0056】
図4の(c)に示される薄膜流下式蒸発装置に付き説明する。図中、図中、4′′′は薄膜蒸発手段のその他の形式の薄膜流下式蒸発装置を示す。401′′′は本体を示す。本体401′′′は、胴部401′′′aと蓋部401′′′bとを有し、留め具401′′′cで固定されている。401′′′dは胴部401′′′aの内部に配設された蒸発板を示す。蒸発板はジャケット構造を有しており、熱媒体の配管403(図2を参照)に繋がった加熱媒体導入口401′′′eと、配管404(図2を参照)に繋がった排出口401′′′fとを有している。蒸発板401′′′dは正方形又は矩形の表面401′′′d1を有する形状となっている。蒸発板401′′′dの設置する枚数は、AgX分散液の供給量に応じて適宜決めることが可能となっている。本図では3枚の蒸発板401′′′dを有する場合を示している。
【0057】
加熱媒体導入口401′′′eから加熱媒体が導入され蒸発板401′′′dが加熱される構造となっている。加熱媒体としては加熱空気、加熱蒸気を使用することが好ましく、温度は使用している溶媒に合わせ適宜設定することが可能となっている。排出口401′′′fは加熱媒体として加熱蒸気を使用した時の凝縮した水の排出口として使用することが可能となっている。
【0058】
401′′′gは送液管303(図2を参照)から送られてくるAgX分散液の供給管を示し、蓋401′′′bに取り付け部材401′′′g1を介して取り付けられている。401′′′g2は、AgX分散液を各蒸発板401′′′dに均一に供給するための第1貯留部を示し、401′′′g3は各蒸発板401′′′dの表面に均一に供給するための第2貯留部を示す。401′′′g4は蒸発板401′′′dの幅方向の表面401′′′d1に均一にAgX分散液を供給するために第2貯留部401′′′g3の下部に設けられたノズルを示す。
【0059】
供給管401′′′gから供給されたAgX分散液は、各蒸発板401′′′dに均一に供給するため一旦、第1貯留部401′′′g2に溜められた後、各蒸発板401′′′dに配設された第2貯留部401′′′g3に供給され、ノズル401′′′g4より蒸発板401′′′dの幅方向の表面401′′′d1に均一に供給される。
【0060】
401′′hは胴部401′′′aの下部に配設された回収口を示し、回収ポンプ407(図2を参照)を介して調製タンク3(図2を参照)に戻す送液管406(図2を参照)に繋がっている。
【0061】
表面401′′′d1に供給されたAgX分散液は、表面401′′′d1を薄膜401′′′d2を形成しながら流下して行く。薄膜401′′′d2の膜厚は、膜中からの溶媒蒸発効率、表面401′′′d1への付着、濃縮された感光性乳剤層用塗布液の流動性等を考慮し、50〜100μmが好ましい。この時、蒸発板401′′′dは使用する溶媒の沸点に合わせ加熱されているため、溶媒が蒸発しAgX分散液の濃縮化が行われる。溶媒の蒸発に伴い本体401′′′の内部の圧力が高まるが、本体401′′′の内部の圧力調整は、コンデンサー402(図2を参照)に配設された真空ポンプ402a(図2を参照)と圧力調整弁402b(図2を参照)により一定に保たれる様になっている。
【0062】
表面401′′′d1を流下し濃縮化されたAgX分散液は胴部401′′′aの下部に配設された回収口401′′′hから回収ポンプ407(図2を参照)により送液管406(図2を参照)を介して調製タンク3(図2を参照)に戻す様になっている。尚、供給管401′′′gから送られるAgX分散液の量は溶媒の蒸発量に合わせ決めることが好ましい。
【0063】
401′′′iは蒸発した溶媒の排出口を示し、コンデンサー402(図2を参照)に送る送液管405(図2を参照)に繋がっている。蒸発した溶媒は排出口401′′′iより、送液管405(図2を参照)を介してコンデンサー402(図2を参照)に送られ回収される。
【0064】
次に図3に示す薄膜遠心蒸撥装置を用いた図2に示す感光性乳剤層用塗布液の調製装置を使用し感光性乳剤層用塗布液を調製するまでを具体的に示す。
【0065】
Step1:ゼラチンを保護コロイドとしてハロゲン化銀(AgX)粒子を含むAgX乳剤を調製する。ゼラチンの量はAgX量に対して1〜5000質量%が好ましい。
【0066】
Step2:水と有機溶媒に溶解するポリマー2.1質量%、溶媒としてメチルエチルケトン(MEK)82.1質量%、メチルアルコール(MeOH)6.6質量%、水9.1質量%からなるAgX分散用溶液を調製する。尚、水と有機溶媒に溶解するポリマーとしてはダイアセトンアクリルアミド、n−イソプロピルアクリルアミド、ポリアルキレングリコールアクリレートを使用した。
【0067】
Step3:AgX分散用溶液にStep1で調製したAgX乳剤を撹拌しながら少しずつ加え、AgX分散溶液を調製する。固形分濃度は10〜90%である。尚、AgX分散溶液の調製する条件を以下に示す。
【0068】
AgX乳剤 1質量部
AgX分散用溶液 2質量部とする。
【0069】
撹拌容器の大きさ 300L
撹拌羽根 傾斜タービン
周速度 3m/sec
時間 60分
Step4:Step3で調製したAgX分散溶液を薄膜遠心蒸撥装置に溶媒の蒸発量に合わせ注入し、AgX分散溶液中に含まれるMeOHと水との量を次の条件で調整する。
【0070】
薄膜遠心蒸撥装置の条件
ロータ周速 0.1〜100m/sec
加熱温度 20〜100℃
蒸発温度 10〜90℃(75×133Pa)
供給液流量 40L/時間
蒸発面積 0.1m2
上記、条件でAgx分散溶液中に含まれる溶媒(MEK、MeOH、水)の蒸発除去を行い、総質量が蒸留前の総質量の50%に達した時点で、蒸留前の総質量になるようにMEKを添加する。この後、同じ条件でAgx分散溶液の溶媒の蒸発除去を繰り返し行い、蒸留前の総質量になるようにMEKを添加した時に水の含有量が3質量%以下となった時点で蒸発除去を中止する。
【0071】
Agx分散溶液の総質量の測定は、ロードセルを使用して測定した。水の含有量の測定は、カールフィツシャー水分測定器を使用して行った。
【0072】
Step5:Step4で水の含有量が3質量%以下になるように調製したAgx分散溶液中に、有機銀粉末、色素溶液、吸着助剤、調色剤等を順次撹拌しながら添加し分散することで熱現像感光材料用塗布液が調製される。
【0073】
図4に示される薄膜流下式蒸発装置の場合も、Step5のロータの回転数を除き、Step1〜Step5に示される方法で行うことが可能である。
【0074】
図2に示される熱現像感光材料用塗布液を薄膜遠心蒸撥装置及び薄膜流下式蒸発装置を使用して調製することで次の効果が得られた。
1)保護コロイドとしてゼラチンを使用して作製したAgx粒子でも、カブリ、凝集を発生することなく有機銀と安定した分散が可能となり高品質の熱現像感光材料の生産が可能となった。
2)Agx粒子作製の際に保護コロイドとして特定の高分子化合物を使用することがなくなり、特定の高分子化合物の生産設備、品質管理も必要としなくなるため、コストを上げずに熱現像感光材料の生産が可能となった。
3)Agx粒子作製の際に保護コロイドとして特定の高分子化合物を使用することなく、特定の高分子化合物の生産設備、品質管理も必要とせず、コストを上げずに熱現像感光材料の安定生産が可能となった。
【0075】
次に、図1に示す本発明に係わる熱現像感光材料の構成に使用する各材料に付き説明する。下引層について説明する。支持体と後述する画像形成層を接着するには、好ましくは下引層は2層以上であることが好ましく、支持体と隣接する層には、前述の反応性基を有する水分散性のポリマーラテックス、画像形成層と隣接する層には水溶性ポリマーを用いるのが好ましい。これらの材料については、合成樹脂エマルジョン(奥田平、稲垣寛編集、高分子刊行会発行(1978))、合成ラテックスの応用(杉村孝明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原啓司編集、高分子刊行会発行(1993))、合成ラテックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1970))などに記載されている。
【0076】
水分散性のポリマーラテックスとは、アクリル系、スチレン−ジオレフィンコポリマー系、塩化ビニリデン系、ポリウレタン系などの重合体、共重合体を水系溶媒に分散したものである。本発明におけるポリマーラテックス粒子の平均粒径は0.005〜0.4μmが好ましく、0.01〜0.25μmがより好ましい。分散粒子の粒径分布に関しては特に制限はなく、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。
【0077】
ポリマーラテックスとしては通常の均一構造のポリマーラテックス以外、所謂コア/シェル型のラテックスでもよい。この場合コアとシェルはガラス転移温度を変えると好ましい場合がある。本発明に用いられるポリマーラテックスの好ましいガラス転移温度は、室温よりも高く、熱現像処理温度よりも低いことが好ましく、具体的には40℃〜110℃の間であればよいが、特に好ましくは50℃〜80℃である。
【0078】
水分散性ポリマーラテックスは、乳化重合法で製造することが出来る。例えば、水を分散媒とし、水に対して10〜50質量%のモノマーとモノマーに対して0.05〜5質量%の重合開始剤、0.1〜20質量%の分散剤を用い、約30〜100℃、好ましくは60〜90℃で3〜8時間攪拌下重合させることによって製造することが出来る。モノマーの量、重合開始剤量、反応温度、反応時間等の条件は幅広く変更することが出来る。
【0079】
水溶性ポリマーは、天然物、半合成ポリマー、合成ポリマーの何れでもよく、限定されないが、ポリマー分子中に、アルコール性水酸基、芳香族性水酸基、アミノ基、アミド基、アルキレンオキシド基、カルボン酸基、スルホン酸基、及びそれらの金属塩等の水と親和性の高い官能基ないしは構造単位を多く有する水に溶解可能なポリマーが好ましい。天然物としてはデンプン類、多糖類、蛋白質及びそれらの誘導体、半合成ポリマーとしては、ビスコース、セルロース、ポリアミド及びそれらの誘導体、合成ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、ポリアルキレングリコール、ポリビニルエーテル、ポリスチレンスルフォン酸、ポリ(メタ)アクリル酸その共重合体などが挙げられるが、乾燥時の膜強度、水分透過率の低さの点からポリビニルアルコールや水溶性に変性されたポリエステルを好ましく用いることが出来る。下引層の乾燥膜厚は1層当たり好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.1〜3μmである。下引層を形成する塗布液には更にアニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の界面活性剤を必要量添加することが出来る。更に、必要に応じて、膨潤剤、マット剤、クロスオーバー用染料、アンチハレーション染料、顔料、防腐剤等を加えてもよい。
【0080】
又、下引層にマット剤を用いることが、製造における高速搬送性をよくするために好ましい。マット剤としては平均粒径が通常0.1〜8μm、好ましくは0.2〜5μm程度のスチレン、ポリメチルメタクリレート、シリカなどの微粒子が用いられている。マット剤の使用量は、熱現像記録材料1m2当たり1〜200mgが好ましく、2〜100mgがより好ましい。
【0081】
下引層は、水系、有機溶媒系何れの塗布液を塗布乾燥して形成してもよいが、コストや環境の点からは水系塗布液を塗布する水系塗布の方が好ましい。ここで「水系塗布液」とは塗布液の溶媒(分散媒)の30質量%以上、より好ましくは50質量%以上が水である塗布液を言う。具体的な溶媒組成としては例えば水以外に以下の混合溶液が挙げられる。
【0082】
水/メタノール=85/15、水/メタノール=70/30、水/メタノール/ジメチルホルムアミド(DMF)=80/15/5、水/イソプロピルアルコール=60/40等(ただしここで数字は質量比を表す)。
【0083】
下引層は、一般によく知られている塗布方法を用いて塗布乾燥することにより形成することが出来る。用いることが出来る塗布方法としては、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビヤコート法、或いは米国特許第2,681,294号公報に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法等が挙げられる。又、必要に応じて、米国特許第2,761,791号、同第3,508,947号、同第2,941,898号及び同第3,526,528号、原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)等に記載された2層以上の層を同時に塗布する方法も、好ましく用いることが出来る。
【0084】
下引層に用いる塗布液の塗布膜厚は3〜100μm、特に5〜20μmであることが好ましい。下引層形成用塗布液を塗設した後の乾燥条件は25〜200℃で0.5秒〜1分程度である。下引層は、塗布、乾燥後、更に熱処理することが好ましく、その処理条件は110〜200℃で10秒〜10分程度である。
【0085】
支持体は、シート又はロールに加工出来るポリエステルフィルムを用いることが出来る。本発明に係わる熱現像感光材料を医用として用いるには、支持体を青色着色され2軸延伸熱固定した、厚さ70〜180μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。又、特開2001−22026号公報段落番号「0030」〜「0034」等に記載の技術を本発明に用いることが出来る。ポリエステル支持体は、巻ぐせカールを低減させるために、特開昭51−16358号公報等に記載があるように、ポリエステル支持体を製膜後に、ガラス転移温度以下の温度範囲において、0.1〜1500時間の熱処理を行って巻ぐせカールを低減させてもよい。
【0086】
バッキング層は、溶剤系塗布液、もしくは水性塗布液を用いて塗設することが出来、1層のみ設けても2層以上設けてもよい。本発明で言う溶剤系バッキング層とは、溶剤系塗布液を用いて塗設されるバッキング層を指し、水系バッキング層とは、水系塗布液を用いて塗設されるバッキング層を指す。ここで溶剤系とは、有機溶媒が溶媒全体の50質量%以上を占めるものを指し、水系とは、有機溶媒が溶媒全体の50質量%未満であるものを指す。
【0087】
バッキング層に好適なバインダーは、透明又は半透明で、一般に無色の天然高分子化合物や合成高分子化合物ならば使用出来る。例えば、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリビニルピロリドン、カゼイン、デンプン、ポリアクリル酸、ポリメチルメタクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリビニルアセタール類(例えば、ポリビニルホルマール及びポリビニルブチラール)、ポリエステル類、ポリウレタン類、フェノキシ樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリエポキシド類、ポリカーボネート類、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド類がある。
【0088】
溶剤系バッキング層のバインダーとしては、例えば、セルロースアセテートブチレートが、又水系バッキング層のバインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン等が好ましく用いられる。
【0089】
バッキング層には、更に必要に応じて界面活性剤、架橋剤、スベリ剤などを添加してもよい。又、米国特許第4,460,681号公報及び同第4,374,921号公報に示されるような裏面抵抗性加熱層(backing resistive heating layer)を設けることも出来る。バッキング層の厚みは、0.1〜20μm、より好ましくは0.5〜10μmが好ましい。
【0090】
バッキング層の上に保護層(バッキング面保護層)を設けてもよい。バッキング面保護層のバインダーには、特に制限はなく、バッキング層で記述したと同様のポリマーを用いることが出来る。バッキング面保護層も、前述の水系塗布液を用いて、塗布、乾燥して形成することが好ましい。本発明のバッキング面保護層にも必要に応じてマット剤、染料、スベリ剤、界面活性剤などを添加してもよい。バッキング面保護層の厚みは、0.1〜10μm、より好ましくは0.5〜5μmの範囲が好ましい。
【0091】
有機銀塩は還元可能な銀源であり、有機酸及びヘテロ有機酸の銀塩、特に長鎖の(炭素数10〜30、好ましくは15〜25)脂肪族カルボン酸及び含窒素複素環化合物の銀塩が好ましい。配位子が銀イオンに対する総安定度常数として4.0〜10.0の値を持つようなリサーチ・ディスクロージャー17029、29963に記載された有機又は無機の錯体も好ましい。これら好適な銀塩の例としては、有機酸の銀塩、例えば、没食子酸、蓚酸、ベヘン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等の銀塩等が挙げられる。その他の例としては、特開2001−83659号公報段落番号「0193」に記載の有機銀塩が挙げられる。又、有機銀塩の作製法、有機銀塩の粒径、に付いても、同公報の段落番号「0194」〜「0197」の記載が参照出来る。又本発明の有機銀塩として、特開2001−48902号公報段落番号「0028」〜「0033」、特開2000−72777号公報段落番号「0025」〜「0041」等に記載の技術を用いることが出来る。
【0092】
本発明の熱現像感光材料に係わるAgXとは、ハロゲン化銀結晶の固有の性質として本来的に、又は、人為的に物理化学的な方法により、可視光ないし赤外光を吸収し得て、かつ可視光ないし赤外光を吸収した時に当該ハロゲン化銀結晶内や結晶表面に物理化学的変化が起こり得るように処理調製されたハロゲン化銀結晶粒子を言う。
【0093】
本発明に係わるAgXは、P.Glafkides著Chimie et Physique Photographique(Paul Montel社刊、1967年)、G.F.Duffin著 Photographic Emulsion Chemistry(The Focal Press刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著Making and Coating Photographic Emulsion(The Focal Press刊、1964年)等に記載された方法を用いてAgX粒子乳剤として調製することが出来る。
【0094】
この中でも、形成条件をコントロールしつつAgX粒子を調製する所謂コントロールドダブルジェット法が好ましい。ハロゲン組成としては特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化銀の何れであってもよい。又、AgXの粒子形成は通常、AgX種粒子(核)生成と粒子成長の2段階に分けられ、一度にこれらを連続的に行う方法でもよく、又核(種粒子)形成と粒子成長を分離して行う方法でもよく、特開2001−83659号公報段落番号「0063」に記載の技術を用いることが出来る。
【0095】
AgXは、画像形成後の白濁を低く抑える、良好な画質を得る等を考慮し、平均粒子サイズが小さい方が好ましい。平均粒子サイズが0.2μm以下、より好ましくは0.01〜0.17μm、特に0.02〜0.14μmが好ましい。ここで言う粒子サイズとは、AgX粒子が立方体或いは八面体の所謂正常晶である場合は、AgX粒子の稜の長さを言う。又、AgX粒子が平板状粒子である場合には主表面の投影面積と同面積の円像に換算した時の直径を言う。
【0096】
粒子サイズは単分散であることが好ましく、詳しくは、特開2001−83659号公報段落番号「0064」〜「0066」に記載の技術を用いることが出来る。粒子の形状としては、立方体、八面体、14面体、平板状AgX粒子の何れでもよい。平板状AgX粒子の場合、平均アスペクト比は、概ね1.5以上100以下、好ましくは2以上50以下がよい。これらは米国特許第5,264,337号、同第5,314,798号、同第5,320,958号の各公報等に記載の技術を適用出来る。又、粒子形成技術としては、特開2001−83659号公報段落番号「0068」〜「0090」に記載の技術を適用出来る。
【0097】
AgXは、照度不軌改良のため元素周期律表の6族から11族に属する遷移金属のイオンを含有することが好ましい。好ましい含有率は銀1モルに対し1×10-9〜1×10-2モル、より好ましくは1×10-8〜1×10-4の範囲である。好ましい遷移金属錯体又は錯体イオンは、一般式〔ML6m(ここで、Mは元素周期表の6〜11族の元素から選ばれる遷移金属、Lは配位子を表し、mは0、−、2−、3−又は4−を表す)で表される。Lで表される配位子の具体例としては、ハロゲンイオン(弗素イオン、塩素イオン等)、シアナイド、シアナート、チオシアナート、セレノシアナート、テルロシアナート、アジド及びアコの各配位子、ニトロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好ましくはアコ、ニトロシル及びチオニトロシルである。アコ配位子が存在する場合には、配位子の一つ又は二つを占めることが好ましい。遷移金属配位錯イオンとしては、特開2001−83659号公報段落番号「0094」〜「0095」記載のものを用いることが出来る。
【0098】
AgXは、化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感に関しては、特開2000−112057号公報段落番号「0044」〜「0045」に記載の化学増感剤、技術を用いることが出来る。
【0099】
AgXは、分光増感されていることが好ましい。好ましい分光増感に関しては、特開2001−83659号公報段落番号「0099」〜「0144」に記載の増感色素、技術を用いることが出来る。
【0100】
AgXは、増感色素とともに、それ自身分光増感作用を持たない色素或いは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感効果を発現する強色増感剤を用いてもよい。強色増感剤については、特開2001−83659号公報段落番号「0148」〜「0152」に記載の化合物を用いることが出来る。
【0101】
本発明においては、上記の強色増感剤の他に、特願2000−70296号明細書段落番号「0022」〜「0028」に記載の一般式(1)で表される化合物と少なくとも1種のヘテロ原子を有する大環状化合物を強色増感剤として使用出来る。該一般式(1)で表される化合物の具体例は、特願2000−70296号明細書段落番号「0034」〜「0039」に記載されている。又、ヘテロ原子を有する大環状化合物については、特願2000−70296号明細書段落番号「0044」〜「0054」に記載されている。
【0102】
本発明に係わる熱現像感光材料に用いることが出来る還元剤としては、熱現像感光材料の技術分野で公知の還元剤の中から適宜選択して使用することが出来る。特に、有機銀塩に脂肪族カルボン酸銀塩を使用する場合、2個以上のヒドロキシフェニル基がアルキレン基又は硫黄によって連結されたポリフェノール類、特にヒドロキシフェニル基のヒドロキシ−置換位置に隣接した位置の少なくとも一つにアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等)又はアシル基(例えばアセチル基、プロピオニル基等)が置換したヒドロキシフェニル基の2個以上がアルキレン基又は硫黄によって連結されたビスフェノール類が好ましい。
【0103】
例えば、特開2000−112057号公報段落番号「0047」〜「0048」に記載のヒンダードフェノールタイプの還元剤は、本発明において好ましく用いられる。その具体的例示化合物については、特開2000−112057号公報段落番号「0050」〜「0051」に記載されている。還元剤の使用量は銀1モル当たり1×10-2〜10モル、好ましくは1×10-2〜1.5モルである。
【0104】
本発明に係わる熱現像感光材料に用いることが出来るバインダーは、透明又は半透明で、一般に無色であり、天然高分子や合成高分子である。バインダーの例として、特開2001−66725公報段落番号「0193」に記載の天然又は合成高分子が挙げられる。本発明のバインダーとしては、ポリビニルアセタール類が好ましく、ポリビニルブチラールが特に好ましい。バインダーの使用量としては、バインダーと有機銀塩との割合は15:1〜1:2、特に8:1〜1:1の範囲が好ましい。又、本発明のバインダーとしては、ポリマーラテックスも好ましく用いることが出来る。ポリマーラテックスに関しては、特開2001−66725公報段落番号「0194」〜段落番号「0203」に記載されている化合物と技術を適用出来る。
【0105】
バインダーは、架橋剤を用いることにより膜付きがよくなり、現像ムラが少なくなり、又、保存時のカブリ抑制や現像後のプリントアウト銀の生成を抑制する効果が期待出来る。特開昭50−96216号公報に記載されているアルデヒド系、エポキシ系、エチレンイミン系、ビニルスルホン系、スルホン酸エステル系、アクリロイル系、カルボジイミド系、シラン化合物系の架橋剤を用いることが出来るが、好ましい架橋剤としてはイソシアネート系化合物、シラン化合物、エポキシ化合物又は酸無水物である。
【0106】
イソシアネート系化合物については、特開2001−83659号公報段落番号「0159」〜「0168」に記載されている化合物と技術を適用出来る。エポキシ化合物については、特開2001−83659号公報段落番号「0170」〜「0180」に記載されている化合物と技術を適用出来る。酸無水物については、特開2001−83659号公報段落番号「0182」〜「0187」に記載されている化合物と技術を適用出来る。シラン化合物については、特開2001−264930号に記載されている化合物と技術を適用出来る。
【0107】
本発明に係わる熱現像感光材料は必要に応じて色調剤を用いることが出来る。本発明において用いることの出来る色調剤としては、特開2000−198757号公報段落番号「0064」〜「0066」に記載されている化合物と技術を適用出来る。
【0108】
本発明に係わる熱現像感光材料は、感光層を透過する光の量又は波長分布を制御するために感光層と同じ側又は反対の側にフィルター層を形成するか、感光層に染料又は顔料を含有させることが好ましい。本発明において用いられる染料としては、感光材料の感色性に応じて種々の波長領域の光を吸収する公知の化合物が使用出来る。例えば、本発明の熱現像感光材料を赤外光による画像記録材料とする場合には、特開2001−83655号に開示されているようなチオピリリウム核を有するスクアリリウム染料、ピリリウム核を有するスクアリリウム染料等を用いることが好ましい。又、スクアリリウム染料に類似したチオピリリウム核を有するクロコニウム染料、ピリリウム核を有するクロコニウム染料を使用することも出来る。
【0109】
本発明に係わる熱現像感光材料は、還元剤として、ビスフェノール類やスルホンアミドフェノール類のようなプロトンを持った還元剤が用いられているので、これらの水素を引き抜くことが出来る活性種を発生することにより還元剤を不活性化出来る化合物が含有されていることが好ましい。無色の光酸化性物質として、露光時にフリーラジカルを反応活性種として生成可能な化合物が好ましい。これらの化合物として、特開2001−249428号に開示されているビイミダゾリル化合物や、特願2000−57004号明細書段落番号「0071」〜「0082」に開示されているヨードニウム化合物を用いることが出来る。
【0110】
本発明に係わる熱現像感光材料は、還元剤を不活性化し還元剤が有機銀塩を銀に還元出来ないようにする化合物として、ハロゲン原子を活性種として放出する化合物を使用することが出来る。活性ハロゲン原子を生成する化合物の具体例としては、特願2000−57004号明細書段落番号「0086」〜「0102」に開示されている化合物を用いることが出来る。
【0111】
本発明に係わる熱現像感光材料は省銀化剤を用いることが出来る。省銀化剤とは、一定の銀画像濃度を得るために必要な銀量を低減化し得る化合物を言う。この低減化する機能の作用機構は種々考えられるが、現像銀の被覆力を向上させる機能を有する化合物が好ましい。ここで、現像銀の被覆力とは、銀の単位量当たりの光学濃度を言う。本発明において用いることの出来る省銀化剤としては、特開2001−66725号に開示されているヒドラジン誘導体化合物、同号に開示されているビニル化合物、同号に開示されている4級オニウム化合物が挙げられる。
【0112】
本発明に係わる熱現像感光材料は、下引層を設けた支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化銀、還元剤、及びバインダーを含有する感光層を設け有してなるものであるが、感光層の上に非感光層を形成するのが好ましい。例えば感光層の上には保護層が、感光層を保護する目的で、又支持体の反対の面にはくっつきを防止するために、バッキング層が設けられるのが好ましい。これらの保護層やバッキング層に用いるバインダーとしては感光層よりもガラス転移点が高く、擦り傷や変形の生じにくいポリマー、例えばセルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート等のポリマーが、前記のバインダーの中から選ばれる。又、階調調整等のために、感光層を支持体の一方の側に2層以上又は支持体の両側に1層以上設置してもよい。
【0113】
本発明に係わる熱現像感光材料は、図2、図3に示される感光性乳剤層用塗布液の調製装置により上述した各構成層の素材を含む感光性乳剤層用塗布液を調製し、又、別に調製した保護層用塗布液を塗布した後、加熱処理を行って形成されることが好ましい。
【0114】
塗布する方法は特に制限はなく、例えばバーコーター法、カーテンコート法、浸漬法、エアーナイフ法、ホッパー塗布法、エクストルージョン塗布法などの公知の方法を用いることが出来る。これらのうちより好ましくはエクストルージョン塗布法と呼ばれる前計量タイプの塗布方式である。エクストルージョン塗布法はスライド塗布方式のようにスライド面での溶媒の揮発がないため、精密塗布、有機溶剤塗布に適している。この塗布方法は感光層を有する側について述べたが、バックコート層を設ける際、下引きとともに塗布する場合についても同様である。
【0115】
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0116】
実施例1
以下に示す方法に従って、有機銀成分を含有した感光層用塗布液及び保護層用塗布液を調製した。
【0117】
〈感光性乳剤層用塗布液の調製〉
図2に示す熱現像感光材料の感光性乳剤層用塗布液の調製装置を使用して感光性乳剤層用塗布液を調製した。
【0118】
《AgX乳剤の調製》
水900L中にイナートゼラチン7.5kg及び臭化カリウム10gを溶解して温度35℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74kgを含む水溶液370Lと(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウム及び〔Ir(NO)Cl5〕塩を銀1モル当たり1×10-6モル及び塩化ロジウム塩を銀1モル当たり1×10-6モルを含む水溶液370Lを、pAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で添加した。その後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを添加し、NaOHでpHを5に調整して、平均粒子サイズ0.06μm、単分散度10%、投影直径面積の変動係数8%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を含む乳剤を得た。この乳剤に、ゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ脱塩処理を行った後、フェノキシエタノール100gを加え、pH5.9、pAg7.5に調整して、AgX乳剤を得た。更に、得られたAgX乳剤に、塩化金酸及び無機硫黄で化学増感を行いAgX乳剤Aを得た。
【0119】
上記単分散度及び投影直径面積の変動係数は、下式により算出した。
【0120】
単分散度(%)=(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100
投影直径面積の変動係数(%)=(投影直径面積の標準偏差)/(投影直径面積の平均値)×100
(AgX乳剤分散用溶液の調製)
図3に示す調製タンクで以下に示す処方のAgX乳剤分散用溶液を調製した。
【0121】
水と有機溶媒に溶解するポリマー(両親媒性ポリマー) 1質量部
主溶媒(MEK) 4質量部
第1副溶媒(MeOH) 1/2質量部
第2副溶媒(水) 3/4質量部
水と有機溶媒に溶解するポリマー(両親媒性ポリマー)として、ダイアセトンアクリルアミド、n−イソプロフィールアクリルアミドを使用した。
【0122】
(AgX乳剤分散溶液の調製)
図3に示す薄膜遠心蒸発装置を使用して、表1に示す様に副溶媒の含有率を変えたAgX乳剤分散溶液調製しNo.1−a〜1−eとした。尚、AgX乳剤分散溶液の調製は以下に示すステップで調製した。
【0123】
【表1】


【0124】
(AgX乳剤分散用溶液へのAgX乳剤の混合)
調製したAgX乳剤を、図3に示す調製タンク中のAgX乳剤分散用溶液に加え混合撹拌しAgX乳剤分散溶液を調製した。
【0125】
AgX乳剤 1質量部
AgX分散用溶液 1質量部とする。
【0126】
撹拌容器の大きさ 直径250、深さ300mm
撹拌羽根 傾斜タービン
周速度 30m/sec
時間 60分
(AgX乳剤分散溶液の濃縮)
図3に示す薄膜遠心蒸発装置を使用し、調製したAgX乳剤分散溶液を処理し次のステップでAgX乳剤分散溶液の濃縮化を行った。
【0127】
図3に示す調製タンク中のAgX乳剤分散溶液の一部を薄膜遠心蒸発装置に移し、薄膜遠心蒸発装置を稼働させ、AgX乳剤分散溶液中の溶媒(MEK、MeOH、水)の除去を開始する。薄膜遠心蒸発装置へのAgX乳剤分散溶液の供給は溶媒(MEK、MeOH、水)の除去量に合わせ供給する。濃縮されたAgX乳剤分散溶液は順次調製タンクへ戻され、調製タンク中のAgX乳剤分散溶液と混合される。蒸発除去された溶媒(MEK、MeOH、水)はコンデンサーを介して回収される。AgX乳剤分散溶液は調製タンクと薄膜遠心蒸発装置とを循環することで、調製直後のAgX乳剤分散溶液の質量の50%になるまで濃縮を行う。尚、薄膜遠心蒸発装置による副溶媒の除去は、AgX乳剤分散溶液を調整した後2時間で開始した。
【0128】
薄膜遠心蒸撥装置の条件
ロータ回転数 1500rpm
ロータ内面のAgX乳剤分散溶液の膜厚 100μm
加熱温度 40℃
蒸発温度 20℃(75×133Pa)
AgX乳剤分散溶液の供給量 140L/時間
蒸発面積 0.1m2
(AgX乳剤分散溶液の副溶媒の含有率の調整)
薄膜遠心蒸発装置により調製直後のAgX乳剤分散溶液の質量の50%になった時点で主溶媒(MEK)を調製直後のAgX乳剤分散溶液の質量になるように加え混合する。この後、再びAgX乳剤分散溶液の濃縮の操作を繰り返し主溶媒(MEK)を調製直後のAgX乳剤分散溶液の質量になるように加えた時点で副溶媒の含有率の測定を行う。副溶媒として存在していたMeOHと水は共沸点化合物を作り除去されて行き水の沸点が高い関係から水が残るため水の含有率を測定することで副溶媒の含有率とした。水の含有量の測定は、カールフィツシャー水分測定器を使用して行った。尚、副溶媒の含有率の調整はガスクロマトグラフィーでMeOHの含有率を測定しながら行った。
【0129】
(ベヘン酸銀の調製)
945Lの純水にベヘン酸32.4kg、アラキジン酸9.9kg、ステアリン酸5.6kgを90℃で溶解した。次に高速で攪拌しながら1.5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液98Lを添加した。次に濃硝酸0.93Lを加えた後、55℃に冷却して30分攪拌させてベヘン酸Na溶液を得た。得られたベヘン酸Na溶液に水酸化ナトリウム溶液でpH8.1に調整した後に1モル/Lの硝酸銀溶液147Lを7分間かけて加え、更に20分攪拌し限外濾過により水溶性塩類を除去し、水を取り除き、更に6回の水洗と水の除去を行った後乾燥させベヘン酸銀を調製した。出来たベヘン酸銀は平均粒子サイズ0.8μm、単分散度8%の粒子であった。
【0130】
〈感光性乳剤層用塗布液の調製〉
調製した各AgX乳剤分散溶液No.1−a〜1−eに、調製したベヘン酸銀及びその他添加剤を加え、感光性乳剤層用塗布液を以下に示す処方にて調製した。尚、剪断速度1sec-1、25℃における粘度は0.5Pa・sになるようにメチルエチルケトンの量により調整しNo.1−1〜1−5とした。粘度の測定は、エイ.アンド.ディー(株)製振動型粘度計を用いて行った。
【0131】
(感光層用塗布液の処方)
AgX乳剤分散溶液 kg
増感色素−1(0.1%メタノール溶液) 1.7L
ピリジニウムプロミドペルブロミド(6%メタノール溶液) 3L
臭化カルシウム(0.1%メタノール溶液) 1.7L
カブリ防止剤−1(10%メタノール溶液) 1.2L
2−(4−クロロベンゾイル安息香酸(12%メタノール溶液))
9.2L
2−メルカプトベンズイミダゾール(1%メタノール溶液) 11L
トリブロモメチルスルホキノリン(5%メタノール溶液) 17L
現像剤−1(20%メタノール溶液) 29.5L
【0132】
【化1】


【0133】
〈保護層用塗布液の調製〉
保護層用塗布液を以下に示す処方にて調製した。尚、剪断速度1sec-1、25℃における粘度を1.0Pa・sになる様にメチルエチルケトンの量により調整した。粘度の測定は、エイ.アンド.ディー(株)製振動型粘度計を用いて行った。
【0134】
(保護層塗布液の調製処方)
メチルエチルケトン 52L
酢酸セルロース 2.3kg
メタノール 7L
フタラジン 250g
4−メチルフタル酸 180g
テトラクロロフタル酸 150g
テトラクロロフタル酸無水物 170g
マット剤:単分散度10%平均粒子サイズ4μm単分散シリカ
70g
919−C64−SO3Na 10g
感光層塗布液及び非感光性保護層塗布液の調製量は上記の調製量を1単位とし、塗布量に応じて調製を実施した。
【0135】
〈帯状支持体の準備〉
幅500mm、厚さ175μm、長さ1500mのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの帯状支持体を準備した。
【0136】
〈塗布・乾燥〉
準備した帯状支持体上に順に準備した各感光性乳剤層用塗布液No.1−1〜1−5、保護層用塗布液を塗布速度20m/min、塗布幅460mmの条件でスライドコーターにて同時重層塗布を行い乾燥し熱現像材料を作製し、試料101〜105とした。尚、同時重層塗布を行う際、最下層に以下に示す最下層用塗布液を同時に塗布した。塗布直後の感光層塗布膜の厚さは0.08mm、保護層塗布膜の厚さは0.02mmとした。
【0137】
乾燥装置は各10mの3ゾーンからなり、全長30mである。乾燥装置内のスリットノズルより風が吹出す構造になっており、3ゾーン共そのノズル圧力は50Pa、乾燥風の温度は70℃、溶媒の蒸発速度は1.5g/m2・secとした。
【0138】
(最下層用塗布液の調製)
ポリエステル 0.3質量%
ポリビニルブチラール 10.0質量%
(評価)
得られた試料No.101〜105に付き、塗膜面の濃度を以下の方法で測定し、以下に示す評価ランクで評価した結果を表2に示す。
【0139】
濃度の測定
作製した各試料に付き、塗布開始から100m毎に評価用試料をサンプリングし、乳剤面側から、高周波重畳にて波長800nm〜820nmの縦マルチモード化された半導体レーザを発光源とした露光機によりレーザパワーをくさび様に段階的に変化させてレーザ走査による露光を与えた。この際に、塗布試料の露光面と露光レーザ光の角度を75度として画像を形成した。
【0140】
その後ヒートドラムを有する自動現像機を用いて試料の保護層とドラム表面が接触するようにして、123℃で13秒熱現像処理した。その際、露光及び現像は23℃、50%RHに調湿した部屋で行った。得られた画像の最高濃度を濃度計で測定し、平均値として求めた。尚、濃度計はコニカミノルタ(株)製PDA−65を使用し、白色光で測定した。
【0141】
濃度の評価ランク
○:最高濃度が3.0以上
△:最高濃度が2.5以上3.0未満
×:最高濃度が2.5未満
【0142】
【表2】


【0143】
本発明の有効性が確認された。
【0144】
実施例2
実施例1のAgX乳剤分散溶液No.1−cを調製する時、薄膜遠心蒸発装置のロータ内面のAgX乳剤分散溶液の膜厚を表3に示す様に変えた他は全て同じ条件でAgX乳剤分散溶液の副溶媒の含有率の調整を行いAgX乳剤分散溶液を調製しNo.2−a〜2−fとした。尚、副溶媒の含有率は2%に調整した。この後、調製した各AgX乳剤分散溶液No.2−a〜2−fに実施例1と同じ方法条件で実施例1と同じベヘン酸銀及びその他添加剤を加え、感光性乳剤層用塗布液を実施例1と同じ処方にて調製しNo.2−1〜2−6とした。
【0145】
【表3】


【0146】
〈保護層用塗布液の調製〉
実施例1と同じ保護層用塗布液を調製した。
〈帯状支持体の準備〉
実施例1と同じ幅、厚さ、長さのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの帯状支持体を準備した。
【0147】
〈塗布・乾燥〉
準備した帯状支持体上に順に準備した各感光性乳剤層用塗布液No.2−1〜2−6及び保護層用塗布液を塗布速度20m/min、塗布幅460mmの条件でスライドコーターにて同時重層塗布を行い乾燥し熱現像材料を作製し、試料No.201〜206とした。尚、同時重層塗布を行う際、最下層に以下に示す最下層用塗布液を同時に塗布した。塗布直後の感光層塗布膜の厚さは0.08mm、保護層塗布膜の厚さは0.02mmとした。
【0148】
乾燥装置は各10mの3ゾーンからなり、全長30mである。乾燥装置内のスリットノズルより風が吹出す構造になっており、3ゾーン共そのノズル圧力は50Pa、乾燥風の温度は70℃、溶媒の蒸発速度は1.5g/m2・secとした。
【0149】
(評価)
得られた試料201〜206に付き、塗膜面の濃度を実施例1と同じ方法で測定し、実施例1と同じ評価ランクに従って評価した結果を表4に示す。
【0150】
【表4】


【0151】
本発明の有効性が確認された。
【0152】
実施例3
実施例1のAgX乳剤分散溶液No.1−dを調製する時、薄膜遠心蒸発装置による濃縮を表5に示すように変えた他は全て同じ条件でAgX乳剤分散溶液の副溶媒の含有率の調整を行いAgX乳剤分散溶液を調製しNo.301〜306とした。尚、副溶媒の含有率は2%に調整した。
【0153】
評価
調製したAgX乳剤分散溶液No.301〜306の副溶媒の含有率が2%に調整になるまでの主溶媒による補正回数を以下に示す評価ランクに従って評価した結果を表5に示す。
【0154】
補正回数の評価ランク
○:設定した生産サイクルタイムに則した処理回数
△:設定した生産サイクルタイムにやや負荷を与える処理回数
×:明らかに生産効率が低下する原因となる処理回数
【0155】
【表5】


【0156】
AgX乳剤分散溶液No.301は過剰な濃縮により、固形分の凝集が発生した。AgX乳剤分散溶液No.306は主溶媒及び副溶媒との多成分系共沸を起こすが、副溶媒を効率的に除去出来る領域にはないため、結果としてここでの処理時間が長くなってしまい、生産サイクルに見合う処理タイムより僅かに長くなる結果となった。
【0157】
実施例4
実施例1のAgX乳剤分散溶液No.1−dを調製する時、薄膜遠心蒸発装置による濃縮開始時間を表6に示すように変えた他は全て同じ条件で水の含有量が2%のAgX乳剤分散溶液を調製しNo.4−a〜4−eとした。この後、調製した各AgX乳剤分散溶液No.4−a〜4−eに実施例1と同じ方法条件で実施例1と同じベヘン酸銀及びその他添加剤を加え、感光性乳剤層用塗布液を実施例1と同じ処方にて調製しNo.4−1〜4−5とした。
【0158】
【表6】


【0159】
〈保護層用塗布液の調製〉
実施例1と同じ保護層用塗布液を調製した。
〈帯状支持体の準備〉
実施例1と同じ幅、厚さ、長さのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの帯状支持体を準備した。
【0160】
〈塗布・乾燥〉
準備した帯状支持体上に順に準備した各感光性乳剤層用塗布液No.4−1〜4−5、保護層用塗布液を塗布速度20m/min、塗布幅460mmの条件でスライドコーターにて同時重層塗布を行い乾燥し熱現像材料を作製し、試料401〜405とした。尚、同時重層塗布を行う際、最下層に以下に示す最下層用塗布液を同時に塗布した。塗布直後の感光層塗布膜の厚さは0.08mm、保護層塗布膜の厚さは0.02mmとした。
【0161】
乾燥装置は各10mの3ゾーンからなり、全長30mである。乾燥装置内のスリットノズルより風が吹出す構造になっており、3ゾーン共そのノズル圧力は50Pa、乾燥風の温度は70℃、溶媒の蒸発速度は1.5g/m2・secとした。
【0162】
(評価)
得られた試料401〜405に付き、塗膜面の濃度を実施例1と同じ方法で測定し、実施例1と同じ評価ランクに従って評価した結果を表7に示す。
【0163】
【表7】


【0164】
本発明の有効性が確認された。
【図面の簡単な説明】
【0165】
【図1】熱現像感光材料の層構成の1例を示す概略断面図である。
【図2】熱現像感光材料の感光性乳剤層用塗布液の調製装置の模式図である。
【図3】図2に示される薄膜遠心蒸撥装置の概略断面図を示す。
【図4】薄膜蒸発手段である薄膜流下式蒸発装置の概略断面図である。
【符号の説明】
【0166】
1 熱現像感光材料
101 支持体
102 感光性乳剤層
103 保護層
104 バックコート層
105、106 下引層
2 調製装置
3 調製タンク
301 羽根
302 供給管
303、405、406 送液管
4 薄膜遠心蒸発装置
4′、4′′、4′′′ 薄膜流下式蒸発装置
401、401′、401′′、401′′′ 本体
401a、401′a、401′′a、401′′′a 胴部
401b、401′b、401′′b、401′′′b 蓋部
401e ロータ
401f 回転軸
401e3、401′d2、401′′d2 薄膜
401j ペアリングチューブ
401′d、401′′d 蒸発筒
401′d1、401′′d1 周面
401′′′d 蒸発板
401′′′d1 表面
402 コンデンサー
402a 真空ポンプ
403、404、602a、603a 配管
5 AgX粒子調製タンク
6 溶媒タンク
601 主溶媒用タンク
602 第1副溶媒用タンク
603 第2副溶媒用タンク
7 回収溶媒貯留タンク
8 各種添加剤貯蔵タンク




 

 


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