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発明の名称 光重合性組成物、感光性平版印刷版原版および平版印刷版の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25328(P2007−25328A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−208381(P2005−208381)
出願日 平成17年7月19日(2005.7.19)
代理人
発明者 石代 圭子 / 大久保 公彦
要約 課題
高感度でかつ耐刷性及び保存性に優れた光重合性組成物、感光性平版印刷版および平版印刷版の製造方法の提供。

解決手段
付加重合可能なエチレン性二重結合含有化合物、光重合開始剤、増感色素及び下記一般式(1)で表される分子量500〜2000の臭素化合物を含有することを特徴とする光重合性組成物。一般式(1) R−(O(C=O)−CBr3)n
特許請求の範囲
【請求項1】
付加重合可能なエチレン性二重結合含有化合物、光重合開始剤、増感色素及び下記一般式(1)で表される分子量500〜2000の臭素化合物を含有することを特徴とする光重合性組成物。
一般式(1) R−(O(C=O)−CBr3)n
〔式中、Rはアルキル基、アルケニル基、脂環式炭化水素基、アリール基、複素環基を表す。nは1〜4の整数である。ただしnが2〜4の場合、前記一般式(1)で表される臭素化合物の分子量は分子内のトリブロモアセチルオキシ基の総数で除した数値が500以上である。〕
【請求項2】
前記光重合性組成物に光重合開始剤として鉄アレーン化合物またはチタノセン化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の光重合性組成物。
【請求項3】
下記一般式(2)で表される増感色素を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光重合性組成物。
【化1】


〔式中、R1、R2、R3及びR4は各々、水素原子又は置換基を表し、Ra及びRbは各々アルキル基を表し、Xは置換基を表す。〕
【請求項4】
支持体上に請求項1〜3の何れか1項に記載の光重合性組成物を含有する光重合性感光層を含有することを特徴とする感光性平版印刷版原版。
【請求項5】
請求項4に記載の感光性平版印刷版原版に350〜450nmの波長のレーザー光源で像様に走査記録して製造することを特徴とする平版印刷版の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光性組成物及び感光性平版印刷版に関し、詳しくは高感度で耐刷性に優れる感光性組成物及び感光性平版印刷版に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、平版印刷版では画像露光後、露光部分を硬化させ、未露光部分を溶解除去した後、水洗処理、フィニッシャーガム処理を行い、平版印刷版を得ている。近年、高い解像力と鮮鋭性を得るため、画像情報に基づいてレーザー光によるデジタル露光を行った後、現像処理して平版印刷版を作製する方法が検討されている。その一例を挙げると、通信回線により伝送される画像信号や電子製版システム、画像処理システム等からの出力信号により露光光源を変調し、感光材料に直接走査露光を行って平版印刷版を作製するシステムである。
【0003】
しかし、従来型のジアゾ樹脂を用いる平版印刷版用材料では、デジタル露光によるレーザー光の発振波長に併せた分光増感法及び高感度化が困難であるという問題を抱えていた。近年、光重合開始剤を含有する光重合性の感光層を有した平版印刷版用材料が、レーザー光に適した高感度化が可能のためレーザー光によるデジタル露光向けに注目されてきている。このレーザー光源でデジタルデータを記録するCTP(Computer To Plate)用版材に対しては、記録時間短縮のために高感度であることが求められている。また、新聞印刷や、広告等の商業印刷をはじめとし、多くの印刷分野において、耐刷力のある版材が求められている。
【0004】
高感度化を達成するために、光ラジカル重合を利用する手段が古くから検討されており、光重合開始剤としてトリクロロメチル基を有するs−トリアジン化合物を使用すること(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照。)、光重合開始剤として鉄アレーン錯体化合物と過酸化物を使用すること(例えば、特許文献4を参照。)、光重合開始剤としてモノアルキルトリアリールボレート化合物を使用すること(例えば、特許文献5、特許文献6、特許文献7を参照。)、光重合開始剤としてチタノセン化合物を使用すること(例えば、特許文献8、特許文献9を参照。)等が提案されていた。しかしながら、これらの技術では感度が不十分であった。
【0005】
一方、感度改善を目的として、モノマー(付加重合可能なエチレン性二重結合含有単量体)構造中に3級アミノ基を導入し、トリハロゲン化メチル−s−トリアジン化合物等を併用する技術(例えば、特許文献10を参照。)、モノマー(付加重合可能なエチレン性二重結合含有単量体)構造中に3級アミノ基を導入し、トリハロゲン化メチル−s−トリアジン化合物に加え、チタノセン等のメタロセン化合物を併用する技術(例えば、特許文献11参照。)等が提案されたが、これらの技術では感度の改善が見られたものの耐刷力が不十分であった。
【0006】
さらに耐刷力改善を目的として、光重合開始剤組成物に臭素化合物を併用する技術(特許文献11を参照)が提案されているが、未だ保存性が不十分であった。
【0007】
そこでさらにこれらの臭素化合物を種々検討したところ、驚くべきことに、特定構造を有し、ある特定の範囲の分子量を有する臭素化合物を併用することにより感度および対刷性、保存性に優れた光重合組成物を得られるに至った。
【特許文献1】特開昭48−36281号公報
【特許文献2】特開昭54−74887号公報
【特許文献3】特開昭64−35548号公報
【特許文献4】特開昭59−219307号公報
【特許文献5】特開昭62−150242号公報
【特許文献6】特開昭62−143044号公報
【特許文献7】特開昭64−35548号公報
【特許文献8】特開昭63−41483号公報
【特許文献9】特開平2−291号公報
【特許文献10】特開平1−105238号公報
【特許文献11】特開平2−127404号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、高感度でかつ耐刷性及び保存性に優れた光重合性組成物、感光性平版印刷版および平版印刷版の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は以下の構成により達成される。
【0010】
(請求項1)
付加重合可能なエチレン性二重結合含有化合物、光重合開始剤、増感色素及び下記一般式(1)で表される分子量500〜2000の臭素化合物を含有することを特徴とする光重合性組成物。
【0011】
一般式(1) R−(O(C=O)−CBr3)n
〔式中、Rはアルキル基、アルケニル基、脂環式炭化水素基、アリール基、複素環基を表す。nは1〜4の整数である。ただしnが2〜4の場合、前記一般式(1)で表される臭素化合物の分子量は分子内のトリブロモアセチルオキシ基の総数で除した数値が500以上である。〕
(請求項2)
前記光重合性組成物に光重合開始剤として鉄アレーン化合物またはチタノセン化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の光重合性組成物。
【0012】
(請求項3)
下記一般式(2)で表される増感色素を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光重合性組成物。
【0013】
【化1】


【0014】
〔式中、R1、R2、R3及びR4は各々、水素原子又は置換基を表し、Ra及びRbは各々アルキル基を表し、Xは置換基を表す。〕
(請求項4)
支持体上に請求項1〜3の何れか1項に記載の光重合性組成物を含有する光重合性感光層を含有することを特徴とする感光性平版印刷版原版。
【0015】
(請求項5)
請求項4に記載の感光性平版印刷版原版に350〜450nmの波長のレーザー光源で像様に走査記録して製造することを特徴とする平版印刷版の製造方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、高感度でかつ耐刷性及び保存性に優れた光重合性組成物及び感光性平板印刷版および平版印刷版の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に本発明の光重合性組成物の詳細について説明する。
【0018】
先ず、前記一般式(1)で表される臭素化合物について説明する。
【0019】
一般式(1)で表される臭素化合物は分子量が500以上2000以下であり、nが2〜4の整数の場合は、該臭素化合物の分子量は分子内のトリブロモアセチルオキシ基の総数で除した数値であり、500以上である。
【0020】
Rで表される置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、ペンタデシル基、ステアリル基、ベヘニル基、2−メチルミリスチル基、2−オクチルドデシル基、等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、ヘキサデセニル基、オレイル基、エイコセニル基等)、脂環式炭化水素基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、アダマンチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)が挙げられる。
【0021】
Rで表される置換基はさらに置換基を有していてもよく、該置換基としてはアルキル基、アルケニル基、脂肪族炭化水素基、アリール基、複素環基、アルキニル基(エチニル、プロパルギル等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)、等が挙げられる。Rはさらに縮合環を有していても良い。
【0022】
Rで表される置換基のうち、アルキル基、アルケニル基、脂環式炭化水素基が好ましい。
【0023】
以下、一般式(1)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また不斉炭素中心が存在する化合物である場合は、R体/S体のいずれでも良く、また両者の混合物でも良い。
【0024】
【化2】


【0025】
【化3】


【0026】
【化4】


【0027】
これら一般式(1)で表される臭素化合物の配合量は特に限定されないが、好ましくは、光重合性組成物100質量部に対して0.1〜20質量部である。
【0028】
本発明に係る一般式(1)で表される臭素化合物と好ましく併用できる光重合開始剤について説明する。
【0029】
光重合開始剤としては、ハロゲン化物(α−ハロアセトフェノン類、トリクロロメチルトリアジン類等)、アゾ化合物、芳香族カルボニル化合物(ベンゾインエステル類、ケタール類、アセトフェノン類、o−アシルオキシイミノケトン類、アシルホスフィンオキサイド類等)、ヘキサアリールビスイミダゾール化合物、過酸化物、鉄アレーン化合物、チタノセン化合物などが挙げられる。
【0030】
過酸化物としては、特開昭59−1504号ならびに同61−240807号記載の有機過酸化物を用いることができる。具体的な化合物としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;アセチルパーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、i−ブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ウラロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、アセチルシクロヘキサンスルホニルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジ−i−プロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、p−メタンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド等のヒドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−i−プロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル)パーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ブチル−4,4′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−i−ブチレート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオキシヘキサン等のアルキルパーエステル類;ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−i−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシカーボネート、ジプロピルパーオキシジカーボネート、ジーメトキシ−i−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシカーボネート類;琥珀酸パーオキサイドに代表される水溶性パーオキサイド類が挙げられる。
【0031】
好ましくは、下記構造の有機過酸化物を用いることができる。
【0032】
【化5】


【0033】
本発明で好ましく用いることができる鉄アレーン化合物とは、芳香族炭化水素化合物又は芳香族複素環化合物又は不飽和化合物のπ電子と鉄イオンとがπ結合した化合物であり、特に限定されないが、例えば下記構造のものが挙げられる。
【0034】
【化6】


【0035】
本発明で好ましく用いることができるチタノセン化合物としては、特に限定されないが、例えば特開昭59−152396号、同61−151197号等に記載される各種チタノセン化合物から適宜選んで用いることができる。更に具体的には、ジシクロペンタジエニル−Ti−ジクロライド、ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ジメチルペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジメチルペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジメチルペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル(以下、Ti−1と言う)が挙げられる。これらの中で特に好ましいものは、下記の構造であるTi−1である。
【0036】
【化7】


【0037】
光重合開始剤として、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、スタンノニウム塩などのオニウム塩を用いることができる。即ち、特公昭55−39162号、特開昭59−14023号及び「マクロモレキュルス(Macromolecules),第10巻,1307頁(1977年)」記載の各種オニウム化合物を用いることができる。ヨードニウム塩としては、ジアリールヨードニウム塩を用いることも好ましい。
【0038】
又、オニウム塩としては、ジフェニルヨードニウム塩、ジトリルヨードニウム塩、フェニル(p−メトキシフェニル)ヨードニウム塩、ビス(m−ニトロフェニル)ヨードニウム塩、ビス(p−t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、ビス(p−シアノフェニル)ヨードニウム塩等のクロリド、ブロマイド、四弗化硼素塩、六弗化硼素塩、六弗化燐塩、六弗化砒素塩、六弗化アンチモン塩、過塩素酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、p−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸塩、ブチルトリフェニル硼素塩等も挙げられる。
【0039】
本発明では2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体も用いることができる。特開昭55−127550号、同60−202437号に記載される下記の構造のものが好ましい。
【0040】
【化8】


【0041】
これら光重合開始剤の配合量は特に限定されないが、好ましくは、光重合性組成物100質量部に対して0.1〜20質量部である。一般式(1)で表される臭素化合物と光重合開始剤の配合比率は、モル比で1:100〜100:1の範囲が好ましい。
【0042】
(増感色素)
光源にレーザー光を用いる場合、好ましくは感光層に分光増感色素を添加する。光源の波長付近に吸収極大波長を有する色素を用いることが好ましい。
【0043】
可視光から近赤外まで波長増感させる化合物としては、例えばシアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、クマリン誘導体、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等、ケトアルコールボレート錯体が挙げられ、更に欧州特許568,993号明細書、米国特許4,508,811号明細書、同5,227,227号明細書、特開2001−125255号公報、特開平11−271969号公報等に記載の化合物も用いられる。
【0044】
次に、本発明に用いられる一般式(1)で表される臭素化合物および光重合開始剤を併用することにより好ましい効果を得ることができる350nm以上450nm以下に吸収極大を有する色素としては、特開2000−98605号公報、特開2000−147763号公報、特開2000−206690公報、特開2000−258910公報、特開2001−42524公報、特開2001−100412公報、特開2005−18012号公報等に記載されている色素が好ましい。更に好ましくは、前記一般式(2)で表される色素である。
【0045】
一般式(2)において、R1、R2、R3及びR4は各々、水素原子又は置換基を表す。置換基としては前述の一般式(1)におけるRで表される基に置換可能な基と同様の基が挙げられる。これらの置換基は、上記の置換基によって更に置換されてもよい。又、R1、R2、R3、R4のうち隣接する複数の基が互いに結合して環を形成してもよい。
【0046】
1〜R4としては水素原子、アルキル基、アシル基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基、アルコキシカルボニル基、シアノ基が好ましく、さらに好ましくは水素原子、アルキル基、フッ化炭化水素基である。
【0047】
a及びRbは各々アルキル基を表す。これらはさらに置換基を有していてもよく、該置換基としては具体的には前述のRで表される置換基と同様の基が挙げられる。またRaとRbが互いに結合して環を形成しても良い。
【0048】
Xで表される置換基としては、具体的には前述のRで表される置換基と同様の基が挙げられる。好ましくはアリール基、複素環基、カルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基であり、より好ましくは複素環基、アルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基であり、さらに好ましくはアルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基である。
【0049】
以下、一般式(2)で表される増感色素の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。またこれらに複数の不斉炭素中心が存在する化合物である場合は、R体/S体のいずれでも良く、また両者の混合物でも良い。
【0050】
【化9】


【0051】
【化10】


【0052】
これら増感色素の配合量は特に限定されないが、好ましくは、光重合性組成物100質量部に対して0.01〜50質量部、更に好ましくは0.1〜30質量部である。
【0053】
本発明の光重合性組成物には付加重合可能なエチレン性二重結合含有化合物を含有することが好ましい。
【0054】
本発明の付加重合可能なエチレン性二重結合を有する化合物には、一般的なラジカル重合性のモノマー類、紫外線硬化樹脂に一般的に用いられる分子内に付加重合可能なエチレン性二重結合を複数有する多官能モノマー類や、多官能オリゴマー類を用いることができる。該化合物に限定は無いが、好ましいものとして、例えば2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセロールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキサノリドアクリレート、1,3−ジオキサンアルコールのε−カプロラクトン付加物のアクリレート、1,3−ジオキソランアクリレート等の単官能アクリル酸エステル類、又はこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル;例えば、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングルコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ハイドロキノンジアクリレート、レゾルシンジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのジアクリレート等の2官能アクリル酸エステル類、又はこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル;例えばトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε−カプロラクトン付加物、ピロガロールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ヒドロキシピバリルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート等の多官能アクリル酸エステル酸、又はこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル等を挙げることができる。
【0055】
又、プレポリマーも上記同様に使用することができる。プレポリマーとしては、後述する様な化合物等が挙げることができ、又、適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸、又はメタクリル酸を導入し、光重合性を付与したプレポリマーも好適に使用できる。これらプレポリマーは、1種又は2種以上を併用してもよいし、上述の単量体及び/又はオリゴマーと混合して用いてもよい。
【0056】
プレポリマーとしては、例えばアジピン酸、トリメリット酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ハイミック酸、マロン酸、琥珀酸、グルタール酸、イタコン酸、ピロメリット酸、フマル酸、グルタール酸、ピメリン酸、セバシン酸、ドデカン酸、テトラヒドロフタル酸等の多塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングルコール、ジエチレングリコール、プロピレンオキサイド、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価アルコールの結合で得られるポリエステルに(メタ)アクリル酸を導入したポリエステルアクリレート類;例えばビスフェノールA・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸、フェノールノボラック・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸のようにエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したエポキシアクリレート類;例えばエチレングリコール・アジピン酸・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルフタリルメタクリレート・キシレンジイソシアネート、1,2−ポリブタジエングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、トリメチロールプロパン・プロピレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレートのように、ウレタン樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したウレタンアクリレート;例えばポリシロキサンアクリレート、ポリシロキサン・ジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート等のシリコーン樹脂アクリレート類;その他、油変性アルキッド樹脂に(メタ)アクリロイル基を導入したアルキッド変性アクリレート類、スピラン樹脂アクリレート類等のプレポリマーが挙げられる。
【0057】
本発明の感光性組成物には、ホスファゼンモノマー、トリエチレングリコール、イソシアヌール酸EO(エチレンオキシド)変性ジアクリレート、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、アルキレングリコールタイプアクリル酸変性、ウレタン変性アクリレート等の単量体及び該単量体から形成される構成単位を有する付加重合性のオリゴマー及びプレポリマーを含有することができる。
【0058】
更に、本発明に併用可能なエチレン性単量体として、少なくとも一つの(メタ)アクリロイル基を含有する燐酸エステル化合物が挙げられる。該化合物は、燐酸の水酸基の少なくとも一部がエステル化された化合物であり、しかも、(メタ)アクリロイル基を有する限り特に限定はされない。
【0059】
その他に、特開昭58−212994号、同61−6649号、同62−46688号、同62−48589号、同62−173295号、同62−187092号、同63−67189号、特開平1−244891号等に記載の化合物などを挙げることができ、更に「11290の化学商品」化学工業日報社,286〜294頁に記載の化合物、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」高分子刊行会,11〜65頁に記載の化合物なども好適に用いることができる。これらの中で、分子内に二つ以上のアクリル基又はメタクリル基を有する化合物が本発明においては好ましく、更に分子量が10,000以下、より好ましくは5,000以下のものが望ましい。
【0060】
又、本発明では、分子内に3級アミノ基を含有する付加重合可能なエチレン性二重結合含有単量体を使用することが好ましい。構造上の限定は特に無いが、水酸基を有する三級アミン化合物を、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸クロリド、アクリル酸クロリド等で変性したものが好ましく用いられる。具体的には、特開平1−165613号、同1−203413号記載の重合可能な化合物等が好ましく用いられる。
【0061】
更に本発明では、分子内に3級アミノ基を含有する多価アルコール、ジイソシアネート化合物、及び分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン性二重結合を含有する化合物の反応生成物を使用することが好ましい。
【0062】
ここで言う、分子内に3級アミノ基を含有する多価アルコールとしては、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノ−ルアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−t−ブチルジエタノ−ルアミン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)アニリン、N,N,N′,N′−テトラ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、p−トリルジエタノ−ルアミン、N,N,N′,N′−テトラ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、アリルジエタノールアミン、3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオ−ル、N,N−ジ(プロピル)アミノ−2,3−プロパンジオール、N,N−ジ(i−プロピル)アミノ−2,3−プロパンジオール、3−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)−1,2−プロパンジオ−ル等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0063】
ジイソシアネート化合物としては、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタン−1,8−ジイソシアネート、1,3−ジイソシアナートメチル−シクロヘキサノン、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,2−フェニレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,5−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアナートメチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0064】
分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン性二重結合を含有する化合物としては、下記MH−1〜MH−13等の化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0065】
【化11】


【0066】
好ましくは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピレン−1,3−ジメタクリレート、2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート等が挙げられる。
【0067】
これらの反応は、通常のジオール化合物、ジイソシアネート化合物、ヒドロキシル基含有アクリレート化合物の反応で、ウレタンアクリレートを合成する方法と同様に行うことが出来る。
【0068】
これらの分子内に3級アミノ基を含有する多価アルコール、ジイソシアネート化合物、及び分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン性二重結合を含有する化合物の反応生成物の具体例を以下に示す。
【0069】
M−1:トリエタノールアミン/ヘキサン−1,6−ジイソシアネート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(1/3/3モル)の反応生成物
M−2:トリエタノールアミン/イソホロンジイソシアネート/2−ヒドロキシエチルアクリレート(1/3/3モル)の反応生成物
M−3:N−ブチルジエタノ−ルアミン/1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン/2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート(1/2/2モル)の反応生成物
M−4:N−ブチルジエタノ−ルアミン/1,3−ジ(イソシアナートメチル)ベンゼン/2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート(1/2/2モル)の反応生成物
M−5:N−メチルジエタノールアミン/トリレン−2,4−ジイソシアネート/2−ヒドロキシプロピレン−1,3−ジメタクリレート(1/2/2モル)の反応生成物
この他にも、特開平1−105238号、同2−127404号記載のアクリレート又はアルキルアクリレートを用いることが出来る。
【0070】
本発明の光重合性組成物には、前記一般式(1)の臭素化合物、前記光重合開始剤、前記一般式(2)の増感色素、前記エチレン性二重結合含有化合物に加えて高分子結合材を含有していてもよい。
【0071】
この高分子結合材としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、その他の天然樹脂等も使用できる。又、これらを2種以上併用しても構わない。好ましくはアクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合体である。
【0072】
更に、高分子結合材の共重合組成として、(a)カルボキシル基含有モノマー、(b)メタクリル酸アルキルエステル又はアクリル酸アルキルエステルの共重合体であることが好ましい。
【0073】
カルボキシル基含有モノマーの具体例としては、α,β−不飽和カルボン酸類、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。その他、フタル酸と2−ヒドロキシメタクリレートのハーフエステル等のカルボン酸も好ましい。
【0074】
メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル等の無置換アルキルエステルの他、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等の環状アルキルエステルや、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート等の置換アルキルエステルも挙げられる。
【0075】
更に、本発明の高分子結合材は、他の共重合モノマーとして、下記(1)〜(14)に記載のモノマー等を用いることが出来る。
【0076】
1)芳香族水酸基を有するモノマー:例えばo−(又はp−,m−)ヒドロキシスチレン、o−(又はp−,m−)ヒドロキシフェニルアクリレート等。
【0077】
2)脂肪族水酸基を有するモノマー:例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル等。
【0078】
3)アミノスルホニル基を有するモノマー:例えばm−(又はp−)アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−(又はp−)アミノスルホニルフェニルアクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド等。
【0079】
4)スルホンアミド基を有するモノマー:例えばN−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド等。
【0080】
5)アクリルアミド又はメタクリルアミド類:例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ニトロフェニル)アクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド等。
【0081】
6)弗化アルキル基を含有するモノマー:例えばトリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、N−ブチル−N−(2−アクリロキシエチル)ヘプタデカフルオロオクチルスルホンアミド等。
【0082】
7)ビニルエーテル類、例えば、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等。
【0083】
8)ビニルエステル類:例えばビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等。
【0084】
9)スチレン類:例えばスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等。
【0085】
10)ビニルケトン類:例えばメチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等。
【0086】
11)オレフィン類:例えばエチレン、プロピレン、i−ブチレン、ブタジエン、イソプレン等。
【0087】
12)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン等。
【0088】
13)シアノ基を有するモノマー:例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、2−シアノエチルアクリレート、o−(又はm−,p−)シアノスチレン等。
【0089】
14)アミノ基を有するモノマー:例えばN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリブタジエンウレタンアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−i−プロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド等。
【0090】
更に、これらのモノマーと共重合し得る他のモノマーを共重合してもよい。
【0091】
更に、上記ビニル系共重合体の分子内に存在するカルボキシル基に、分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物を付加反応させることによって得られる、不飽和結合含有ビニル系共重合体も高分子結合材として好ましい。分子内に不飽和結合とエポキシ基を共に含有する化合物としては、具体的にはグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、特開平11−271969号に記載されるエポキシ基含有不飽和化合物等が挙げられる。
【実施例】
【0092】
以下に、本発明の実施例を具体的に示すが、本発明の実施態様は、これ等に限定されるものでない。尚、特に断りない限り、実施例における「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。
【0093】
〈アクリル系共重合体1の合成〉
窒素気流下の三ツ口フラスコに、メタクリル酸30部、メタクリル酸メチル50部、メタクリル酸エチル20部、i−プロピルアルコール500部及びα,α′−アゾビス−i−ブチロニトリル3部を入れ、窒素気流中80℃のオイルバスで6時間反応させた。その後、i−プロピルアルコールの沸点で1時間還流した後、トリエチルアンモニウムクロライド3部及びグリシジルメタクリレート25部を加えて3時間反応させ、バインダーとしてのアクリル系共重合体1を得た。GPCを用いて測定した重量平均分子量は約35,000、DSC(示差熱分析法)を用いて測定したガラス転移温度(Tg)は約85℃であった。
【0094】
〈支持体の作製〉
厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質1050,調質H16)を65℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、1分間の脱脂処理を行った後、水洗した。この脱脂アルミニウム板を、25℃に保たれた10%塩酸水溶液中に1分間浸漬して中和した後、水洗した。次いで、このアルミニウム板を、0.3%の硝酸水溶液中で、25℃、電流密度100A/dm2の条件下に交流電流により60秒間、電解粗面化を行った後、60℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液中で10秒間のデスマット処理を行った。デスマット処理を行った粗面化アルミニウム板を、15%硫酸溶液中で、25℃、電流密度10A/dm2、電圧15Vの条件下に1分間陽極酸化処理を行い、更に1%ポリビニルホスホン酸で75℃で親水化処理を行って支持体を作製した。
【0095】
この時、表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.65μmであった。
【0096】
〈平版印刷版材料の作製〉
上記支持体上に、下記組成の光重合性感光層塗工液1を乾燥時1.5g/m2になるようワイヤーバーで塗布し、95℃で1.5分間乾燥し、光重合感光層塗布試料を得た。
(光重合性感光層塗工液1)
臭素化合物(表1記載) 表1記載量
光重合開始剤(表1記載) 表1記載量
増感色素(表1記載) 表1記載量
エチレン性二重結合含有化合物M−3 20部
NKエステル4G(新中村化学社製ポリエチレングリコールジメタクリレート)
20部
アクリル系共重合体1 40.0部
N−フェニルグリシンベンジルエステル 4.0部
フタロシアニン顔料(MHI454:御国色素社製) 6.0部
2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−
4−メチルフェニルアクリレート(スミライザーGS:住友3M社製) 0.5部
弗素系界面活性剤(F−178K:大日本インキ社製) 0.5部
メチルエチルケトン 80部
シクロヘキサノン 820部
上記光重合感光層塗布試料上に、下記組成の酸素遮断層塗工液を乾燥時1.8g/m2になるようになるようアプリケーターで塗布し、75℃で1.5分間乾燥して、感光層上に酸素遮断層を有する平版印刷版材料(試料1〜15)を作製した。
(酸素遮断層塗工液1)
ポリビニルアルコール(GL−05:日本合成化学社製) 89部
水溶性ポリアミド(P−70:東レ社製) 10部
界面活性剤(サーフィノール465:日信化学工業社製) 0.5部
水 900部
〈平版印刷版の作製と評価〉
各平版印刷版材料に、408nm、30mV出力のレーザー光源を備えたプレートセッター(タイガーキャット:ECRM社改造品)を用いて、2400dpi(dpiとは1インチ即ち2.54cm当たりのドット数)で露光を行った。
【0097】
露光パターンは、100%画像部と、175LPI(line per inch)・50%のスクエアードットを使用した。次いで、版材を105度で10秒加熱処理するプレヒート部、現像前にオーバーコート層を除去する前水洗部、下記組成の現像液を充填した現像部、版面に付着した現像液を取り除く水洗部、画線部保護のためのガム液(GW−3:三菱化学社製を2倍希釈したもの)処理部を備えたCTP自動現像機(PHW23−V:Technigraph社製)で現像処理を行い、平版印刷版を得た。
【0098】
(現像液組成)
A珪酸カリウム 8.0%
ニューコールB−13SN(日本乳化剤社製) 3.0%
苛性カリウム pH=12.3となる添加量
【0099】
【化12】


【0100】
《感度》
得られた平版印刷版の版面に記録された100%画像部において、膜減りが観察されない最低量の露光エネルギー量を記録エネルギーとし、感度の指標とした。記録エネルギーが小さいほど高感度であることを示す。
【0101】
《耐刷性》
175線の画像を200μJ/cm2で露光、現像して作製した平版印刷版を、印刷機(三菱重工業社製:DAIYA1F−1)で、コート紙、印刷インキ(大日本インキ化学工業社製:大豆油インキ「ナチュラリス100」)及び湿し水(東京インク社製:H液SG−51,濃度1.5%)を用いて印刷を行い、ハイライト部の点細りの発生する印刷枚数を耐刷性の指標とした。多いほど耐刷性に優れる。
【0102】
《保存性》
各平版印刷版材料を55℃で3日間強制劣化した後、上記と同条件で露光、現像処理を行い、得られた平版印刷版について、強制劣化前後の記録エネルギーの差を求めた。強制劣化前後の記録エネルギーの差が小さいほど保存性に優れる。
【0103】
結果を併せて表1に示す。
【0104】
【表1】


【0105】
表1に示されるように、本発明の光重合性組成物を光重合性感光層に用いた平版印刷版原版は、比較の光重合性組成物を用いた平版印刷版原版と比べて感度、耐刷性および保存性に優れていることがわかった。
【0106】
(実施例2)
実施例1で用いた臭素化合物、光重合開始剤および増感色素を表2の内容に変更した以外は、実施例1と同様の方法で試料を作成し露光、現像を行い、感度、耐刷性および保存性を評価した。結果を表2に示す。
【0107】
【表2】


【0108】
表2に示されるように、本発明の光重合性組成物を光重合性感光層に用いた平版印刷版原版は、光重合開始剤を変更しても、比較の臭素化合物と比べて感度、耐刷性および保存性に優れていることがわかった。




 

 


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