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発明の名称 開閉装置及びこれを用いた撮影装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−127709(P2007−127709A)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
出願番号 特願2005−318526(P2005−318526)
出願日 平成17年11月1日(2005.11.1)
代理人 【識別番号】100122884
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 芳末
発明者 香山 俊 / 清水 有希子
要約 課題
開閉装置を少ない部品点数で構成することにより、小型化、薄型化を実現し、さらに製品コストを削減するとともに信頼性を向上させる。

解決手段
開口部15が形成された固定部材8と、該開口部15を開放又は閉塞する板状の可動部材7とを対向配置し、可動部材7には固定部材8の開口部15が形成された面に対して垂直な回転軸23を、固定部材8にはその軸受けを設け、可動部材7が回転軸23を回転中心として固定部材8の開口部15が形成された面に対し平行に回動する構成とする。さらに1本の形状記憶合金41,42の両端を固定端43,44、その中心付近を可動端45とし、可動部材7に設けた2個の磁石24,25のいずれかで固定部材8に設けた2個の磁石31,32の一方と吸引固定し、同時に固定部材8上に設けたホールIC10によって可動部材7の他方の磁石の極性を検出して可動部材7の位置を判別する。
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動手段により、固定部材に設けられた開口部を開放する開放位置と、該開口部を閉塞する閉塞位置との間で、前記開口部を開放又は閉塞する面が前記固定部材の開口部が形成された面に対し平行に移動する板状の可動部材を有し、
前記可動部材は、その所定面に第1及び第2の位置保持部が設けられ、
前記固定部材は、前記可動部材の前記所定面に対向する面に、前記可動部材の前記第1及び第2の位置保持部に対応して、第3及び第4の位置保持部、並びに前記可動部材の位置を検出するための位置検出部が設けられ、
前記可動部材の第1の位置保持部が前記固定部材の第3の位置保持部と近接したとき前記可動部材が閉塞位置に保持され、
前記可動部材の第2の位置保持部が前記固定部材の第4の位置保持部と近接したとき前記可動部材が開放位置に保持される
ことを特徴とする開閉装置。
【請求項2】
前記可動部材は前記固定部材の開口部が形成された面に対して垂直な回転軸を有し、
また前記固定部材は前記可動部材に形成された回転軸の軸受けを有し、
前記可動部材は前記回転軸を回転中心として回動する
ことを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
【請求項3】
前記可動部材が閉塞位置にあるとき、前記可動部材の第2の位置保持部が前記固定部材の位置検出部の略直上に位置し、
また前記可動部材が開放位置にあるとき、前記可動部材の第1の位置保持部が前記固定部材の位置検出部の略直上に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
【請求項4】
前記第1乃至第4の位置保持部はマグネットからなり、
前記位置検出部は磁気センサからなる
ことを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
【請求項5】
各位置保持部を構成するマグネットに関して、前記可動部材の第1の位置保持部と第2の位置保持部は極性が反対であり、前記閉塞位置にて近接する前記可動部材の第1の位置保持部と前記固定部材の第3の位置保持部の極性が反対、かつ前記開放位置にて近接する前記可動部材の第2の位置保持部と前記固定部材の第4の位置保持部の極性が反対である
ことを特徴とする請求項4に記載の開閉装置。
【請求項6】
前記可動部材が閉塞位置にあるとき、前記可動部材が前記固定部材に形成された第1の側壁に当接した状態において前記可動部材の第1の位置保持部が前記固定部材の第3の位置保持部に対して開放位置方向に所定の偏差を有し、
前記可動部材が開放位置にあるとき、前記可動部材が前記固定部材に形成された第2の側壁に当接した状態において前記可動部材の第2の位置保持部が前記固定部材の第4の位置保持部に対して閉塞位置方向に所定の偏差を有する
ことを特徴とする請求項5に記載の開閉装置。
【請求項7】
前記駆動手段は、
前記可動部材に設けられた可動端子と、前記固定部材に所定の間隔を有して設けられた一対の固定端子と、前記可動端子と一方の固定端子とを連結する第1の連結部材と、前記可動端子と他方の固定端子とを連結する第2の連結部材と、前記第1及び第2の連結部材に対して通電する駆動部から構成され、
前記第1及び第2の連結部材は、形状記憶合金から形成され、通電の有無により形状が変化し、
前記第1及び第2の連結部材の各々に対する前記駆動部の通電を制御することにより、前記第1及び第2の連結部材の形状を変化させ、前記可動端子が設けられた前記可動部材の移動方向を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
【請求項8】
前記第1及び第2の連結部材を構成する形状記憶合金はバネ状であり、前記駆動部からの通電の有無に応じて伸縮する
ことを特徴とする請求項7に記載の開閉装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記固定部材の位置検出部から当該位置検出部と前記可動部材の第1又は第2の位置保持部との位置関係を示す情報を受信して、前記可動部材の位置を判断する制御部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
【請求項10】
前記固定部材の前記可動部材と対向する面は、当該固定部材の開口部の外周部及び前記可動部材が移動する軌跡上に凸部が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
【請求項11】
光学素子の光路上に配された開口部を開閉する開閉装置を備えた撮影装置であって、
駆動手段により、固定部材に設けられた開口部を開放する開放位置と、該開口部を閉塞する閉塞位置との間で、前記開口部を開放又は閉塞する面が前記固定部材の開口部が形成された面に対し平行に移動する板状の可動部材を有し、
前記可動部材は、その所定面に第1及び第2の位置保持部が設けられ、
前記固定部材は、前記可動部材の前記所定面に対向する面に、前記可動部材の前記第1及び第2の位置保持部に対応して、第3及び第4の位置保持部、並びに前記可動部材の位置を検出するための位置検出部が設けられ、
前記可動部材の第1の位置保持部が前記固定部材の第3の位置保持部と近接したとき前記可動部材が閉塞位置に保持され、
前記可動部材の第2の位置保持部が前記固定部材の第4の位置保持部と近接したとき前記可動部材が開放位置に保持される
ことを特徴とする撮影装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉装置及び撮影装置に関し、特にレンズ等の光学素子を保護する又は光学素子への光路を開閉するための開閉装置及びそれを使用した撮影装置に係わる。
【背景技術】
【0002】
従来、レンズ等の光学素子を保護又は光学素子への光路を開閉する手段として、各種のバリア機構(開閉装置)が提案されている。
【0003】
例えば、レンズを保護する保護位置20Aと保護が解除される保護解除位置20Bとの間で移動可能なバリア部材20と、そのバリア部材20に結合され、駆動力をバリア部材20へ伝達してバリア部材20を保護位置20Aと保護解除位置20Bとの間で移動させる駆動手段30,32,34,40と、この駆動力のバリア部材20への伝達を解除可能な駆動力伝達解除手段50,84A,88とを備えたバリア機構及びこの機構を搭載した撮影装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
特許文献1に記載のものは、駆動手段によりバリア部材を自在に制御でき、万が一駆動手段の異常などにより駆動手段の駆動力を用いてバリア部材を移動させることができない場合でも、手動でバリア部材を保護位置と保護解除位置との間で移動させて、確実に光学素子を保護することができる。
【特許文献1】特開2004−126044号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近頃、デジタルスチルカメラ等の撮影装置は、小型化、薄型化の要求が強くなっている。しかし、特許文献1に記載のものは、モータ30,ギア32,結合手段34,開閉アーム40,ソレノイド50などの部品を用いて保護装置を構成しているため部品点数が多く、小型化、薄型化が困難であるという問題がある。
また、部品点数が多いので、それに従い当然製造コストも高くなる。
さらに、一般的には部品点数が多いほど信頼性が低下する傾向にあるが、その信頼性の確保という問題も抱えている。
【0006】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、少ない部品点数で構成することにより、小型化、薄型化を実現し、さらに製品コストを削減するとともに信頼性を向上させた開閉装置及びそれを用いた撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る開閉装置は、駆動手段により、固定部材に設けられた開口部を開放する開放位置と、該開口部を閉塞する閉塞位置との間で、該開口部を開放又は閉塞する面が、固定部材の開口部が形成された面に対し平行に移動する板状の可動部材を有し、該可動部材は、その所定面に第1及び第2の位置保持部が設けられ、該固定部材は、可動部材の所定面に対向する面に、該可動部材の第1及び第2の位置保持部に対応して、第3及び第4の位置保持部、並びに可動部材の位置を検出するための位置検出部が設けられ、可動部材の第1の位置保持部が固定部材の第3の位置保持部と近接したとき可動部材が閉塞位置に保持され、可動部材の第2の位置保持部が固定部材の第4の位置保持部と近接したとき可動部材が開放位置に保持されることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、可動部材の開口部を開放又は閉塞する面が、固定部材の開口部が形成された面に対し平行に移動する構成としたので、開閉装置の小型化、薄型化が実現できる。また、使用する部品及び構造が極めて簡素であるからコストダウンが可能であり、かつ信頼性にも優れた開閉機構が実現できる。
【0009】
本発明に係る開閉装置の一側面は、上記駆動手段が、上記可動部材に設けられた可動端子と、上記固定部材に所定の間隔を有して設けられた一対の固定端子と、該可動端子と一方の固定端子とを連結する第1の連結部材と、該可動端子と他方の固定端子とを連結する第2の連結部材と、該第1及び第2の連結部材に対して通電する駆動部から構成され、該第1及び第2の連結部材は、形状記憶合金から形成され、通電の有無により形状が変化し、第1及び第2の連結部材の各々に対する駆動部の通電を制御することにより、第1及び第2の連結部材の形状を変化させ、可動端子が設けられた可動部材の移動方向を制御することを特徴とすることである。
【0010】
上記構成によれば、駆動手段にモータ、アクチュエータ、ギア等を使用せず、形状記憶合金で構成された第1及び第2の連結部材を使用することにより、静音性を向上することができる。
【0011】
また、本発明に係る撮影装置は、光学素子の光路上に配された開口部を開閉する開閉装置を備えた撮影装置であって、駆動手段により、固定部材に設けられた開口部を開放する開放位置と、該開口部を閉塞する閉塞位置との間で、開口部を開放又は閉塞する面が固定部材の開口部が形成された面に対し平行に移動する板状の可動部材を有し、該可動部材は、その所定面に第1及び第2の位置保持部が設けられ、該固定部材は、可動部材の所定面に対向する面に、該可動部材の第1及び第2の位置保持部に対応して、第3及び第4の位置保持部、並びに可動部材の位置を検出するための位置検出部が設けられ、可動部材の第1の位置保持部が固定部材の第3の位置保持部と近接したとき可動部材が閉塞位置に保持され、可動部材の第2の位置保持部が固定部材の第4の位置保持部と近接したとき可動部材が開放位置に保持されることを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、可動部材の開口部を開放又は閉塞する面が、固定部材の開口部が形成された面に対し平行に移動する構成としたので、撮影装置の小型化、薄型化が実現できる。また、使用する部品及び構造が極めて簡素であるからコストダウンが可能であり、かつ信頼性にも優れた撮影装置が実現できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、可動部材の開口部を開放又は閉塞する面が、固定部材の開口部が形成された面に対し平行に移動する構成としたので、開閉装置の小型化、薄型化が実現できる。また、使用する部品及び構造が極めて簡素であるからコストダウンが可能であり、かつ信頼性にも優れた開閉機構が実現できる。
【0014】
また上記開閉装置を撮影装置に使用することによって、撮影装置の小型化、特に光軸方向の薄型化が実現できる。また使用する部品及び構造が極めて簡素であるからコストダウンが可能であり、かつ信頼性にも優れた撮影装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る開閉装置(バリア装置)及びこれを適用した撮影装置について、図面を参照して説明する。具体的には、本発明に係る開閉装置を用いた撮影装置としてスチルカメラについて説明する。尚、この例に限らず、ビデオカメラとVCR(Video Cassette Recorder)を一体型にしたカムコーダ、その他レンズ等の光学素子を備えそれらの保護を必要とする機器、あるいは開口部の開閉が必要とされる機器等に幅広く適用することができる。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る開閉装置の概略構成を示す図である。開閉装置1の保護対象はレンズや撮像素子等の光学素子であり、例えば、撮影装置への適用において撮像光学系2を構成する対物レンズ3が挙げられ、撮像素子4とともにL−L線で示す光軸上に配置される。
【0017】
撮像光学系2の前方(図1の左方)には開口部5を有する部材(固定部材)6が配されている。光学素子(レンズ前玉)に対向した開口部5を閉塞又は開放するための可動羽根(可動部材)7が設けられており、後述する形状記憶合金を利用した駆動部9によって移動される。つまり、可動羽根7は駆動部9によって開口部5を閉塞する閉方向に移動され又は該開口部5を開放する開方向に移動される。固定部材8は可動部材7が外部にむき出しとならないよう可動部材7を覆い、可動部材7を保護する保護カバーとしての機能を持つ。固定部材8は部材6の開口部5に対応する開口部15が形成されており、固定部材8の開口部15は開口部5と同様に可動羽根7によって閉塞又は開放される。
【0018】
位置検出部10は、可動羽根7の位置を検出するために設けられており、本実施の形態では、ホール効果を利用した磁気的検出手段(磁気センサ)が用いられる。磁気的検出手段として、例えばホールIC(Integrated Circuit)やホール素子等が適用される。
【0019】
制御部11は、位置検出部10からの検出信号に応じて制御信号を生成し、該信号を駆動部9に送出し、可動羽根7の位置制御を行うために設けられており、例えば、マイクロコンピュータ等が使用される。また利用者が撮影装置の操作部(図示略)を操作して位置指令を出した場合、制御部11は入力した位置指令信号を受けて制御信号を生成し、該信号に基づく位置制御が行なわれる。
【0020】
図2は、本発明に係る撮影装置の構成例を示すものであり、カメラレンズのバリア機構を有するカメラに適用した場合の外観例を概略的に示した斜視図である。図2に示す撮影装置12は、その筐体13(図1の部材6に相当)の前面部14に開閉装置(所謂レンズバリア装置)が設けられている。該装置はカメラレンズへの手指の接触や損傷等を防ぐ役目を持ち、後述するように、一枚の可動羽根7を回動させるための機構及びその駆動手段を備えている。つまり、駆動手段を構成する後述する形状記憶合金の温度による形状変化を利用して可動羽根7の形状を変化させることにより、可動羽根7を遮蔽部材として固定部材8の開口部15が完全に閉じられた状態(閉塞状態もしくは遮断状態)と、該可動羽根7が光学的な影響を与えることのない位置まで移動されて開口部15が完全に開かれ、カメラレンズが外部に露出した状態(開放状態)が得られるように構成されている。
【0021】
尚、筐体13の側面には操作部16が設けられており、操作部16は、装置本体の電源スイッチや、撮像(シャッターレリーズ等)、ズーミング等の各種操作を行う操作ボタン等が設けられている。また、操作部16は、後述する可動羽根7を光軸上へ挿入する又は光軸上からの取り外しを行う操作ボタンが設けられている。なお、図示は省略するが、筐体13の背面には液晶表示パネル等の表示部等が付設されている。
【0022】
図3は、本発明に係る開閉装置1の構造を示す分解斜視図である。開閉装置1は、固定部材8と略板状の可動羽根7を撮影装置12の筐体前面部14に設置する形で構成されている。開閉装置1の前面には、撮影レンズ系(光学系)の光軸(L−L線)に沿う方向から見て円形状の開口部15が形成されており、本実施の形態では、一枚の可動羽根7を用いた機構によって、開口部15が閉塞されることで撮影装置12内部のレンズが外界から光学的に遮断される。
【0023】
固定部材8の可動羽根7と対向する面には、該固定部材8を撮影装置12の筐体前面部14に固設するための突起17,18が垂設されるとともに、可動羽根7の回動中心となる回転軸22を受ける軸孔21が形成されている。また、撮影装置12の筐体前面部14には、固体部材8の突起17,18に対応する孔19,20と、可動羽根7の回転軸23を受ける軸孔26が形成されている。固定部材8の突起(ボス)17,18を、可動羽根7を間に挟んで、撮影装置12の筐体前面部14に設けられた孔19,20に嵌合し接着等により固定する。可動羽根7が撮影装置12の筐体前面部14と固定部材8の間で回転軸22,23を回転中心として回動し、前面部14に略平行に移動(首振り運動)することができる。
【0024】
尚、可動羽根7は開口部の開放及び閉塞が行えるものであればよく、上記形状に限るものではない。また同様に、固定部材8は一例として8角形としたが、可動羽根7を覆い保護できるものであればよいので、この形状に限るものではない。
【0025】
図4は、可動羽根7の形状を示したものであり、Aは正面図、BはA−A線断面図である。図4Aに示すように、可動羽根7は、円形部と矩形部が合成樹脂等で例えば前方後円のような形状に一体成形され、円形部分を利用して開口部の閉塞又は開放が行なわれる。その矩形部分の固定部材8と対向する面7aには、位置保持及び位置検出に用いられる第1及び第2の位置保持部として機能するマグネット24,25が接着等により設けられている。本実施の形態では、位置保持部は上記マグネット(磁石)等の電磁的性質を有する物質で構成される。このマグネット24,25は極性が異なり、例えばマグネット24をS極とした場合、マグネット25はN極とする。
【0026】
また、可動羽根7の矩形部分の一部には切片部が設けられ、回転軸22が形成されている。この矩形部分と連続する切片部は、図4Bに示すように固定部材8と対向する面7aの反対側の面7bにも設けられ、反対側の面7bには回転軸23が形成されている。回転軸22,23が、それぞれ固定部材8あるいは撮影装置12に形成された軸孔に挿通されることで、可動羽根7が回転軸22,23を回動中心として回動自在な状態で軸支される。さらに可動羽根7の一方の面7aの切片部と他方の面7bの切片部との間に間隙が設けられ、その間隙に後述する可動端子45が装着される。
【0027】
図5は、本実施の形態で用いる固定部材8の構造を示したものであり、Aは正面図、BはB−B線断面図、CはC−C線断面図である。
【0028】
図5Aに示すように、開口部15が形成された固定部材8の可動羽根7と対向する面8aには、位置保持及び位置検出に用いられる第3及び第4の位置保持部として機能するマグネット31,32と、位置検出を行なう位置検出部10が接着等により設置されている。これら第3及び第4のマグネット31,32と位置検出部10は、可動羽根7が固定部材8の面8a上を摺接して移動する際の障害とならないよう面8aの一部に形成された凹部35に配置される。さらに凹部35に設けられた第3及び第4の位置保持部31,32及び位置検出部10の近傍に、可動羽根7の可動軸22が軸通される軸孔21が設けられる。
【0029】
上記マグネット31,32は、可動羽根7のマグネット24,25と同様に、極性が反対であり、かつ対向するマグネット24,25の極性と反対である。例えば、マグネット24,25の極性がそれぞれS極,N極である場合、マグネット31,32の極性は、それぞれN極,S極とする。
【0030】
また本実施の形態の位置検出部10はホールICを採用している。例えば旭化成電子(株)製の型式EM−1691では、検出対象の極性に応じた2つの信号がCH1とCH2から出力される。ホールICへは図示しない電源部から電源が供給される。尚、これらのマグネット及びホールICは、可動羽根7又は固定部材8の面上に載置した状態で設置してもよいし、その一部を埋めた状態(後述の図10,11を参照)で設置してもよい。マグネット及びホールICの一部を埋めた状態で設置した場合には、装置のさらなる薄型化に寄与する。
【0031】
可動羽根7と対向する固定部材8の面8aには、図5B,Cに示すように、軸支されている可動羽根7が軸孔21に挿通された回転軸22を回転中心として面8a上を移動するときに摺接する凸部27が設けられている。この凸部27は、面8aの開口部25の外周部及び可動羽根7の円形部分中心が移動する軌跡と重なる位置に形成され、可動羽根7が面8aに平行に移動する際のガイド(案内部)として機能する。また図6に示すように、凸部27は、固定部材8の面8aと可動羽根7の固定部材8と対向する面7aが摺接する部分(面積)を小さくし、固定部材8及び可動羽根7の表面の損傷を最小限に抑える機能も備えている。
【0032】
さらに固定部材8は、可動羽根7が開放位置及び開閉位置において、該可動羽根7の円形部分の周端部がそれぞれ当接する側壁28及び29が形成され、可動羽根7が側壁28,29の内側28a,29aに当接することにより、可動羽根7がそれ以上回動しないように規制される。この側壁28,29は、後述する連結部材を接続するための固定端子が装着される空間33,34と、該空間33,34と連続しており固定端子と接続する線材を敷設するための溝がそれぞれ形成されている。側壁28,29の上部には、固定部材8を撮影装置12の筐体13に固定するための突起17,18がそれぞれ垂設されている。
【0033】
次に、固定部材8の開口部15と可動羽根7との位置関係について、図7〜図9を参照して説明する。図7は、可動羽根7が固定部材8の開口部15に対して開放位置にある状態を示している。図8は、可動羽根7が固定部材8の開口部15に対して開放位置でも閉塞位置でもない中間位置にある状態を示している。図9は、可動羽根7が固定部材8の開口部15に対して閉塞位置にある状態を示している。
【0034】
前述したように、可動羽根7のマグネット24,25が設けられた面7aと固定部材8の位置検出部10及びマグネット31,32が設けられた面8aが対向した状態で、可動羽根7が固定部材8の上を摺動し、図7に示す開放位置では、回転軸23を回動支軸とする可動羽根7のマグネット25が固定部材8のマグネット32に極近接するとともに、可動羽根7のマグネット24が固定部材8の位置検出部10の直上に位置する。それと同時に可動羽根7の端縁が固定部材8の側壁29の内側29aに当接する。このとき可動羽根7のマグネット25と固定部材8のマグネット32に吸引力が生じるとともに、側壁29で可動羽根7の動きが規制されることにより、可動羽根7が開放位置に保持される構成となっている。このように、簡単な構成で可動羽根7を開放位置に安定して保持することができる。
【0035】
また、図8に示すように、可動羽根7が開放位置から少し移動した開放位置でも閉塞位置でもない中間位置においては、可動羽根7のマグネット24,25が固定部材8のマグネット31,32に近接せず、かつ位置検出部10のホールIC上にマグネット24,25が無い状態となる。可動羽根7は開口部15の一部を開放するに留まる。
【0036】
さらに、図9に示すように、可動羽根7が中間位置からさらに閉方向に移動して開口部15が完全に閉じられた閉塞位置においては、可動羽根7のマグネット24が固定部材8のマグネット31に極近接するとともに、可動羽根7のマグネット25が固定部材8の位置検出部10の直上に位置する。それと同時に可動羽根7の端縁が固定部材8の側壁28の内側28aに当接する。このとき可動羽根7のマグネット24と固定部材8のマグネット31に吸引力が生じるとともに、可動羽根7の動きが側壁28で規制されることにより、可動羽根7が開放位置に保持される構成となっている。このように、簡単な構成で可動羽根7を開放位置に安定して保持することができる。
【0037】
マグネット間のオフセットについて、図10を参照して説明する。図10は、可動羽根7の開放位置(図7参照)において、可動羽根7のマグネット24,25と、固定部材8のマグネット32及び位置検出部10を通る切断面を、可動羽根7のおおよそ回転中心方向より見た図である。開放位置において、可動羽根7のマグネット25は固定部材8のマグネット32に対して、開口部15寄りに距離約Δだけ位置をずらして配置(オフセット)されている。
【0038】
各マグネット25,32の位置は、実際にはマグネットの取り付け位置や部品各部の誤差により、マグネット25とマグネット32の位置が必ずしも正確ではないことがある。その場合、可動羽根7を開放位置等所定の位置に保持できない。そこで、可動羽根7が固定部材8の側壁29(図7参照)に当接した状態で、固定部材8のマグネット32に対して可動羽根8を開口部15寄りにオフセットさせることで、可動羽根7のマグネット25を固定部材8のマグネット32の磁力(極性が反対)によって常時開方向(図10矢印方向)に吸引力を作用させ、かつ固定部材8の側壁29により必要以上の引き込みを規制するように構成する。これにより、部品や組み立て上のバラツキを吸収して可動羽根7を所定の開放位置で保持することができる。このオフセットの処置は同様に、可動羽根7の閉塞位置においても引き込み方向を逆にすることで閉塞位置を一定に保持することができる。
【0039】
例えば、直径が15mmの開口部を閉塞可能な可動羽根から構成される開閉装置において、外形寸法が、1(幅)×1.5(奥行き)×0.8(高さ)[単位;mm]のマグネットを使用した場合、オフセット量Δ=0.2〜0.3(mm)とすると好適である。なお、この数値は一例であって、オフセット量は、マグネットの外径寸法、磁力の大きさ、後述する第1及び第2の連結部材等の駆動手段が発生する力の大きさ等、種々の条件を考慮して最適値が決定される。
【0040】
図11は、位置を検出するときの可動羽根7のマグネットと固定部材8の位置検出部10との位置関係を示したものである。閉塞位置において、可動羽根7のマグネット24が、固定部材8の位置検出部10の直上に位置したとき、位置検出部10を構成するホールICがマグネット24の極性を拾い、その極性に応じたレベルの信号を制御部11へ出力する(図1参照)。制御部11は受信した信号に基づき可動羽根7が開放位置にあることを検出する。
【0041】
ホールICの一例として、例えば旭化成電子(株)製のEM−1691を使用した場合、EM−1691の2出力(CH1,CH2)の信号レベルを分析することにより、マグネットの極性が判別され、可動羽根7の位置が検出できる。例えばマグネット24をS極及びマグネット25をN極とした場合、ホールICのCH1の出力がL(ロー)、CH2がH(ハイ)となることで、開放位置(図7参照)が検出可能である。同様に、ホールICのCH1の出力がH、CH2がLとなることで、閉塞位置(図9参照)を検出可能である。
【0042】
さらに、ホールIC上にマグネットがない場合(中途半端な位置で可動羽根7が停止した場合)、ホールICの出力がCH1,CH2ともにHとなることで、開放位置でも閉塞位置でもない中間位置(図8参照)を判別可能であり、結果としてリトライ(再操作)指示やイマジェンシー(非常事態、故障)情報を出力することが可能なセンシング機構が構成できる。これにより、可動羽根7が中間位置で停止した場合に、撮影装置の操作を禁止するなどして誤動作を防止することができる。例えば写真及びビデオ撮影の禁止、あるいは記憶媒体として使用されているディスクドライブ系を起動させないように制御して、中間位置のときにレンズ、ディスクドライブを保護することができる。尚、位置検出部に用いられるホールICの種類、出力信号の形態は、この例に限られないことは勿論である。
【0043】
ここで、可動羽根7を図7〜図9に示すような様々な位置へ移動させるための第1及び第2の連結部材41,42を含む駆動手段について説明する。
【0044】
上述したように、可動羽根7は可動端子45を固定する形状、例えば間隙7c(図4参照)が形成され、その間隙7cに可動端子45が装着され、接着等により固定されている。また固定部材8は固定端子43及び44を固定する形状、例えば空間33,34(図5参照)が形成され、その空間33,34に固定端子43,44が装着され、接着等により固定されている。そして、これら可動端子45、固定端子43,44のそれぞれは、各端子間を連結する第1及び第2の連結部材41,42に対し、駆動部9からの電流を供給する線材(例えばエナメル線)48,46,47が接続されている。
【0045】
第1及び第2の連結部材41,42は、例えば、コイル状の部材であり、この第1及び第2の連結部材41,42を形成する形状記憶合金として、例えば、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)及びCu(銅)からなる3元合金部材が用いられる。尚、第1及び第2の連結部材41,42に用いられる形状記憶合金は、これに限られるものでなく、NiとTiの2元合金部材であってもよい。
【0046】
第1及び第2の連結部材41,42は、図7〜図9に示すように、略直線状に配置されている。第1及び第2の連結部材と各端子との連結状態を図12に示すとともに、端子の詳細を図13に示す。図13において、Aは端子断面図、Bは端子上面図である。
【0047】
第1の連結部材41は、可動端子45と第1の固定端子43との間に渦巻き状に形成され、第2の連結部材42は、可動端子45と第2の固定端子44との間に渦巻き状に形成され、第1及び第2の連結部材41,42は、略直線状に配置されている。第1及び第2の連結部材41,42は、駆動部9により通電されることにより弾性力を変化させて引っ張り力を発揮するものである。また、第1及び第2の連結部材41,42は、略対称形状に形成されており、常温時に第1及び第2の連結部材41,42の弾性力が等しくなる中立点は、可動端子45が第1及び第2の固定端子43,44の中心部付近に位置し、可動羽根7が開放位置でも閉塞位置でもない中間位置となるように調整されている。
【0048】
第1及び第2の連結部材41,42は、図12に示すように、可動端子45と接合するための第1の接合部49aを介して一体に形成されている。この第1の接合部49aは、第1及び第2の連結部材41,42のピッチWa,Wbに比べて、可動端子45への接合を容易にするためにピッチWcが大きく形成されている。この第1の接合部49aは、図13A,Bに示すように、可動端子45側に設けられた丸ピン45c及びターミナル45a,45bにカシメられることで固定されて、可動端子45が第1及び第2の連結部材41,42の所定の中間位置に固定されるとともに、第1及び第2の連結部材41,42が駆動部9と電気的に接続される。線材48のカシメ部分は、導通を図るために被覆が除去され、半田メッキが施されている。
【0049】
また、第1及び第2の連結部材41,42は、それぞれ第1の接合部49aと反対側の端部、すなわち、第1及び第2の連結部材41,42全体の両端部に、第1及び第2の固定端子43,44に接合するための第2及び第3の接合部49b、49cが形成されている。この第2及び第3の接合部49b,49cは、第1の接合部49aと同様に、第1及び第2の連結部材41,42のピッチWa,Wbに比べて、第1及び第2の固定端子43,44への接合を容易にするためにピッチWd,Weが大きく形成されている。この第2及び第3の接合部49b,49cは、それぞれ第1及び第2の固定端子43,44側に設けられた丸ピン及びターミナルにカシメられることで、第1及び第2の連結部材41,42の両端部が第1及び第2の固定端子43,44に固定されるとともに、第1及び第2の連結部材41,42が駆動部9と電気的に接続される。
【0050】
第1及び第2の連結部材41,42は、前述したように形状記憶効果を有するものであり、例えば、第1の温度である常温時には、第1の形状及び第1の弾性係数を有する第1の状態とされており、第2の温度である高温時には、第2の形状及び第2の弾性係数を有する第2の状態に変化される。
【0051】
ここで、例えば、第1及び第2の連結部材41,42が上述の形状記憶合金により形成され、第2の形状は、常温時の第1の形状より可動羽根7の可動方向に短い形状とされ、第2の弾性係数は、第1の弾性係数より大きくなるように設定されている。すなわち、この第1及び第2の連結部材41,42は、常温において弱いバネ性を有する伸びた状態であり、高温時には常温時に比べて、より収縮した状態となるとともに、収縮する方向へ発生する力も大きくなる、すなわち、バネ性が増大して強いバネ力(弾性力)を有する。
【0052】
第1及び第2の連結部材41,42は、その一方の連結部材が選択的に駆動部9から給電されること、すなわち通電されることにより、自己の抵抗により発熱され、この発生した熱による温度変化により、一方の連結部材が第1の状態から第2の状態に変化され、第2の形状及び第2の弾性係数とされた連結部材の弾性力と、第1の形状及び第1の弾性係数のままとされた連結部材との間の弾性力との差により、強い弾性力を有する第2の形状及び第2の弾性係数とされた連結部材側に引っ張り力が発生して、引っ張りコイルバネとして機能する。
【0053】
換言すると、第1又は第2の連結部材41,42は、それぞれ第1又は第2の固定端子43,44と可動端子45との間を連結するので、いずれか一方の連結部材が通電により高温となった場合には、連結された2つの部材を接近(収縮)する方向の弾性力が発生するので、通電した側の連結部材側に可動端子45を移動させる。
【0054】
第1及び第2の連結部材41,42は、制御部11及び駆動部9により選択的に通電されることにより、通電された側の連結部材の形状が収縮するとともに弾性係数が大きくなるので、その収縮する方向の弾性力が、通電されていない側の連結部材の弾性力より大きくなり、通電された側に可動端子45を移動させる。第1及び第2の連結部材41,42は、可動端子45を略直線方向に移動させて正確な位置に駆動することができ、構成を小型化できる。
【0055】
図14は、可動羽根7を移動させるための駆動手段を含む制御ブロックの概略を示したものである。第1及び第2の連結部材41,42の両端の固定端子43,44、及び該第1及び第2の連結部材41,42の中間に設けられた可動端子45が駆動部9と電気的に接続されている。制御部11は、位置検出部10から供給される可動羽根7の位置情報及び/又は利用者が操作部16を操作して入力した位置指令信号に基づいて制御信号を生成し、その制御信号を駆動部9に入力する。駆動部9は制御部10から入力された制御信号に基づき、各端子を通じて第1又は第2の連結部材41,42に対し選択的に制御信号に応じた値の電流を供給する。
【0056】
例えば、第1及び第2の連結部材41,42は、制御部11及び駆動部9により、その第1の連結部材41に通電されると、第1の連結部材41が発熱し温度が上昇することで、第2の形状及び第2の弾性係数を有した状態、すなわち、バネ性が増大した状態となる。この第1及び第2の連結部材41,42の弾性力は、第1の連結部材41の弾性力が第2の連結部材42の弾性力より大きくなっているので、可動端子45を第1の固定端子43側に移動する矢印X1方向、すなわち可動羽根7を開方向(図8,図7参照)に付勢する。
【0057】
閉塞位置(図9)にある可動羽根7を開放位置(図7)に移動させる場合、第1の連結部材41に通電し、電流を流すことで形状記憶合金が変態し強いばねとなることで、第1の連結部材41のバネ力が、第1及び第3のマグネット24,31の吸引力と第1の連結部材41のテンション(張力)に打ち勝って、可動羽根7が開方向に移動を開始する。そして可動羽根7が側壁29に当接すると、第2のマグネット25と第4のマグネット32の吸引力により、第1の連結部材41への通電を停止した後も可動羽根7が開放位置に保持される(図7)。このように、通電停止後も可動羽根7の位置がマグネットにより保持されるので、電力消費が抑えられる。
【0058】
一方、第1及び第2の連結部材41,42は、制御部11及び駆動部9により、その第2の連結部材42に通電されると、第2の連結部材42が発熱し温度が上昇することで、第2の形状及び第2の弾性係数を有した状態、すなわち、バネ性が増大した状態となる。この第1及び第2の連結部材41,42の弾性力は、第2の連結部材42の弾性力が第1の連結部材41の弾性力より大きくなっているので、可動端子45を第2の固定端子44側に移動する矢印X2方向、すなわち可動羽根7を閉方向(図8,図9参照)に付勢する。
【0059】
開放位置(図7)にある可動羽根7を閉塞位置(図9)に移動させる場合、第2の連結部材42に通電し、電流を流すことで形状記憶合金が変態し強いばねとなることで、第2の連結部材42のバネ力が、第2及び第4のマグネット25,32の吸引力と第2の連結部材42のテンション(張力)に打ち勝って、可動羽根7が閉方向に移動を開始する。そして可動羽根7が側壁28に当接すると、第1のマグネット24と第3のマグネット31の吸引力により、第2の連結部材42への通電を停止した後も可動羽根7が閉塞位置に保持される(図9)。
【0060】
第1及び第2の連結部材41,42は、所定の温度で最適な力量を得ることができるものであり、所定の温度に所定の時間で到達するように、その線径、巻径、巻き回数が決定されるとともに通電される電流及び通電時間が設定されている。この第1及び第2の連結部材41,42は、例えば、内部温度がある一定の温度を大幅に超えてしまうと、形状記憶機能を発揮できなくなる。線径、巻径、巻き回数に対応した電流及び通電時間が設定されることで、形状記憶機能を発揮するとともに、最適な反応速度が得られる。
【0061】
尚、第1の連結部材41の通電により第2の状態となって発生する弾性力が、第2及び第4のマグネット25,32の吸引力より大きくなるように弾性力及び吸引力が設定されている。また、第2の連結部材42の通電により第2の状態となって発生する弾性力が、第1及び第3のマグネット24,31の吸引力より大きくなるように弾性力及び吸引力が設定されている。ここで、第1及び第2の連結部材41,42の第2の状態の弾性力を設定することは、第2の形状及び第2の弾性係数を設定することを意味するものである。
【0062】
第1及び第2の連結部材41,42は、可動端子45に対して略対称形状とされ、可動端子45が略中心部付近に取り付けられていることから、組み立て性がよく、外部の環境温度変化による、第1及び第2の連結部材41,42の第1の状態での弾性力の変化を相互に打ち消すので、環境温度変化による不要な力が可動端子45に加わることを防止できる。
【0063】
尚、ここでは、第1及び第2の連結部材41,42に通電される電流及び通電時間は、一定とされるが、例えば、外部の環境温度を検出する温度検出手段を設け、外部温度の変化に対応した、最適な電流値を最適な通電時間を制御して第1及び第2の連結部材41,42に通電するように構成してもよい。斯かる構成とした開閉装置は、温度検知手段及び制御部により、最適な通電時間及び電流量を第1及び第2の連結部材41,42に給電することで、さらに低消費電力化を達成するとともに、最適な速度で可動端子45が載置されている可動羽根7を移動させることができる。すなわち切り替えスピードを最適な反応速度とすることを実現する。
【0064】
以上説明したように、開口部を開放又は閉塞する板状の可動羽根7に回転軸22、及び固定部材8にその軸孔21を形成し、可動羽根7が回転軸22を回動中心として、固定部材8の開口部15(及び筐体6の開口部5)が形成された面に対し平行に移動する構成としたので、開閉装置の小型化、特に光軸方向の薄型化が実現できる。
【0065】
また、位置保持部と位置検出部を可動羽根7と固定部材8の各々の対向する面上に設ける、あるいは駆動手段に形状記憶合金を用いるなどにより、使用する部品点数が少なく簡素な構造の開閉装置を構成することができる。このように部品点数が少なく構造が簡素であることからコストダウンが図られ、かつ信頼性にも優れた開閉機構が実現できる。
【0066】
さらに、駆動手段にモータ、アクチュエータ、ギア等を使用せず、形状記憶合金からなる第1及び第2の連結部材41,42を採用した場合、静音性の高い開閉装置を実現できる。
【0067】
したがって、上記開閉装置を撮影装置に用いることにより、小型化及び薄型化が図られ、信頼性並びに静音性の高い撮影装置を提供することができる。
【0068】
次に、本発明の第2の実施形態について、図15の概略構成を参照して説明する。尚、図15において、図1と対応する部分は同一符号を付し説明を省略する。
【0069】
図15に示す開閉装置100は、可動羽根7を保護する保護カバーとして機能する固定部材6aを、開口部5を有する筐体(固定部材)6と一体構成にしたものである。このようにした場合、上述した第1の実施形態における固定部材8が不要になり、部品点数をさらに削減できる。
【0070】
次に、本発明の第3の実施形態について、図16,図17を参照して説明する。図16は、本発明の第3の実施形態に係る開閉装置の概略構成を示す図である。図17は、本発明の第3の実施形態に係る撮影装置の内部をレンズ側から見た状態を示した図である。尚、図16及び図17において、図1及び図2と対応する部分は同一符号を付し説明を省略する。
【0071】
図16に示す開閉装置200は、撮影装置12の筐体(固定部材)6に対し、可動羽根7をレンズ前玉と対向する面に配置した構成としたものである。筐体6が可動羽根7を外部から保護する機能を兼ねている。筐体6及び可動羽根7は、互いに対応した形状の凹部106及び凸部107が形成されている。周知技術により可動羽根7の凸部107が筐体6の凹部106に挿設され係合することにより、可動羽根7が筐体6に回動可能に設置される。この例では、鉤状の凸部107を、該凸部107より小径の凹部106に嵌合することにより、可動羽根7がはずれないような構成としている。尚、凸部107と凹部106とを取り付ける方法は、この例に限るものではなく、周知の種々の技術を適用できる。
【0072】
このような構成とした場合、上述した第1の実施形態における固定部材8が不要になり、部品点数をさらに削減できる。また、図16及び図17に示すように、可動羽根7が筐体6内部にて可動するので、筐体6の外観がすっきりし美観が向上する。
【0073】
さらに、本発明の第4の実施形態として、図15に示した開閉装置100を図16の開閉装置200に適用した形態が考えられる。可動羽根7を保護する保護カバーとして機能する固定部材6aを、撮像装置200内部に形成し、可動羽根7が筐体(固定部材)6と装置内部に形成された固定部材6aとの間で摺動する構成とする。このようにした場合、上記第3の実施形態と比較して、可動羽根7が筐体6と固定部材6との間に配置されることで設置状態が安定し、なおかつ美観を向上させることができる。
【0074】
尚、上述の実施の形態例において、駆動部9は、形状記憶合金を利用した形態の外、アクチュエータや駆動回路等が適用でき、極小型のアクチュエータにより発生される駆動力を駆動リングのような中継部材を介して可動羽根7に伝達する形態や、アクチュエータの駆動力を可動羽根に直接伝達する形態などが挙げられる。
【0075】
また、位置検出部10として電磁センサに替えて光センサを用い、該光センサが出射した光の反射光を検出して可動羽根7の位置を判別するようにしてもよい。
【0076】
本発明は、上述した各実施の形態例に限定されるものではなく、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の第1の実施形態の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る撮影装置の一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る分解斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る可動部材を示す図であり、Aは正面図、BはA−A線断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るカバー部材を示す図であり、Aは正面図、BはB−B線断面図、CはC−C線断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るカバー部材の説明に供する図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る保護装置の一状態(可動部材開位置)を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る保護装置の一状態(可動部材中間位置)を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る保護装置の位置状態(可動部材閉位置)を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るマグネットによるオフセットの説明に供する図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る位置検出部とマグネットの位置関係を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る連結部材と端子の連結状態を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係る端子を示す図であり、Aは断面図、Bは上面図である。
【図14】本発明の第1の実施形態に係る制御ブロックの例を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に概略構成を示す図である。
【図16】本発明の第3の実施形態の概略構成を示す図である。
【図17】本発明の第3の実施形態に係る撮影装置の内部をレンズ側から見た状態を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
1…開閉装置、5,15…開口部、6…筐体(固定部材)、7…可動羽根(可動部材)、8…固定部材、9…駆動部、10…ホールIC(位置検出部)、11…制御部、12…撮影装置、21,26…軸孔、22,23…回転軸、24,25,31,32…マグネット(位置保持部)、28,29…側壁、41,42…連結部材、43,44…固定端子、45…可動端子,100,200…開閉装置




 

 


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