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画像形成装置 - ブラザー工業株式会社
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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−94281(P2007−94281A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−286454(P2005−286454)
出願日 平成17年9月30日(2005.9.30)
代理人 【識別番号】100082500
【弁理士】
【氏名又は名称】足立 勉
発明者 柄澤 稔 / 吉田 幸正
要約 課題
一旦画像形成が中断された後再開された場合にも、良好な画像形成を行うことのできる画像形成装置の提供。

解決手段
パッチを形成して濃度補正処理を行った後(中抜きの円)、印字中断の有無に関わらない総印字枚数に依存する長期的特性(破線)と、連続して印字された連続印字枚数に依存する短期的特性(実線と破線との差分)とに基づいて、現像バイアス(実線)を算出する。また、印字中断時間の影響は、その時間に応じて連続印字枚数を補正することによって補償する(時点d参照)。
特許請求の範囲
【請求項1】
像担持体に静電潜像を形成した後、該像担持体に現像剤を付着させて現像し、該現像剤を被記録媒体に転写することにより画像を形成する画像形成手段と、
該画像形成手段による画像形成が中断された中断時間を算出する中断時間算出手段と、
該中断時間算出手段により算出された上記中断時間に基づき、上記画像形成手段による画像形成条件の補正量を算出する補正量算出手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
上記画像形成手段による画像形成回数に応じた第1特性値を、上記中断がなされたか否かに関わらず累積値として計数する累積計数手段を、更に備え、
上記補正量算出手段が、上記累積計数手段により計数された第1特性値と、上記中断時間とに基づき、上記補正量を算出することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
上記画像形成手段により中断を挟むことなく連続的に画像が形成された連続形成回数に応じた第2特性値を計数する連続計数手段を、更に備え、
上記補正量算出手段が、上記連続計数手段により計数された第2特性値を上記中断時間に基づいて補正する第1算出手段と、該第1算出手段によって補正された上記第2特性値と上記第1特性値とに基づいて上記補正量を算出する第2算出手段と、を備えたことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
上記補正量算出手段が、各部が1次関数からなる折れ線によって近似された関係式を用いて上記補正量を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
上記画像形成手段による画像形成状態を検出する画像形成状態検出手段を、更に備え、
上記補正量算出手段が、上記画像形成状態検出手段により検出された画像形成状態に対応する上記画像形成条件の補正量を基準にして、上記補正量を算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
像担持体に静電潜像を形成した後、該像担持体に現像剤を付着させて現像し、該現像剤を被記録媒体に転写することにより画像を形成する画像形成手段と、
該画像形成手段による画像形成状態を検出する画像形成状態検出手段と、
該画像形成状態検出手段により検出された画像形成状態に基づき、その画像形成状態に対応した上記画像形成手段による画像形成条件を算出する画像形成条件算出手段と、
上記画像形成手段による画像形成回数に応じた第1特性値を、その画像形成に中断がなされたか否かに関わらず累積値として計数する累積計数手段と、
該累積計数手段により計数された第1特性値に基づき、上記画像形成条件に対する第1の補正量を算出する第1補正量算出手段と、
上記画像形成手段により中断を挟むことなく連続的に画像が形成された連続形成回数に応じた第2特性値を計数する連続計数手段と、
上記画像形成手段による画像形成が中断された中断時間を算出する中断時間算出手段と、
該中断時間算出手段により算出された上記中断時間に基づき、上記連続計数手段により計数された第2特性値を上記中断時間に基づいて補正する第2特性値補正手段と、
該第2特性値補正手段によって補正された上記第2特性値に基づき、上記画像形成条件に対する第2の補正量を算出する第2補正量算出手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
上記画像形成状態検出手段が、
上記画像形成手段により濃度測定用のパッチを形成するパッチ形成手段と、
該パッチ形成手段により形成されたパッチの濃度を測定する濃度測定手段と、を備えたことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体に静電潜像を形成した後、該像担持体に現像剤を付着させて現像し、該現像剤を被記録媒体に転写することにより画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、予め一様に帯電させた感光体ドラム等の像担持体表面に露光等によって静電潜像を形成し、その静電潜像に帯電したトナー等の現像剤を付着させて現像した後、その現像剤を記録用紙等の被記録媒体に転写する画像形成装置が考えられている。また、この種の画像形成装置において、上記現像剤として非磁性1成分トナーを使用し、そのトナーを摩擦帯電させて使用する場合、画像形成を繰り返すに従ってトナーが劣化し、そのトナーの帯電特性が変化することが指摘されている。そこで、上記のような画像形成装置において、印字枚数に応じて現像バイアスを変化させることも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−173074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、この種の画像形成装置では、長期間放置してから画像形成を再開した場合と、連続的に画像形成を行った場合とで、現像剤の特性が異なることが、本願出願人の研究により判明した。このため、上記特許文献のように印字枚数のみに応じて現像バイアスを変化させていたのでは、画像形成を一旦中断してから再開したときに、少なくとも過渡的に画像濃度が所望の濃度からずれてしまう可能性がある。このように画像の濃度が所望の濃度からずれることは、特にカラープリンタなどの多色画像形成装置の場合、画像の色合いを変化させてしまうので一層顕著な課題となる。
【0004】
また、随時パッチを形成して所望の濃度が得られる画像形成条件(例えば現像バイアス等)を設定する方法も考えられるが、形成されたパッチの濃度と予め設定されている目標濃度との差が大きいと、所望の濃度とのずれが発生するという虞もある。すなわち、パッチを形成する場合も、所望の濃度に近い画像濃度が得られるように予め画像形成条件を設定しておくことが求められる。
【0005】
そこで、本発明は、一旦画像形成が中断された後再開された場合にも、良好な画像形成を行うことのできる画像形成装置の提供を目的としてなされた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達するためになされた本発明は、像担持体に静電潜像を形成した後、該像担持体に現像剤を付着させて現像し、該現像剤を被記録媒体に転写することにより画像を形成する画像形成手段と、該画像形成手段による画像形成が中断された中断時間を算出する中断時間算出手段と、該中断時間算出手段により算出された上記中断時間に基づき、上記画像形成手段による画像形成条件の補正量を算出する補正量算出手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
このように構成された本発明の画像形成装置では、画像形成手段は、像担持体に静電潜像を形成した後、その像担持体に現像剤を付着させて現像し、その現像剤を被記録媒体に転写することにより画像を形成する。そして、中断時間算出手段は、上記画像形成手段による画像形成が中断された中断時間を算出し、その中断時間に基づき、補正量算出手段が画像形成手段による画像形成条件の補正量を算出する。このように、本発明では、上記中断時間に基づいて画像形成条件の補正量が算出されるので、この補正量に応じて画像形成を行うことにより、画像形成を中断して装置を放置したときの影響や、中断後に画像形成を開始したときの過渡的な特性変化を考慮して良好な画像形成を行うことができる。
【0008】
なお、本発明において、上記画像形成手段による画像形成回数に応じた第1特性値を、上記中断がなされたか否かに関わらず累積値として計数する累積計数手段を、更に備え、上記補正量算出手段が、上記累積計数手段により計数された第1特性値と、上記中断時間とに基づき、上記補正量を算出してもよい。
【0009】
この場合、累積計数手段が、上記画像形成手段による画像形成回数に応じた第1特性値を上記中断がなされたか否かに関わらず累積値として計数し、その第1特性値と上記中断時間とに基づいて、補正量算出手段が上記補正量を算出する。従って、この場合、上記中断がなされたか否かに関わらない累積的な画像形成回数も考慮することにより、一層適切な補正量を算出して一層良好に画像形成を行うことができる。
【0010】
また、その場合、上記画像形成手段により中断を挟むことなく連続的に画像が形成された連続形成回数に応じた第2特性値を計数する連続計数手段を、更に備え、上記補正量算出手段が、上記連続計数手段により計数された第2特性値を上記中断時間に基づいて補正する第1算出手段と、該第1算出手段によって補正された上記第2特性値と上記第1特性値とに基づいて上記補正量を算出する第2算出手段と、を備えてもよい。
【0011】
この場合、連続計数手段は、上記画像形成手段により中断を挟むことなく連続的に画像が形成された連続形成回数に応じた第2特性値を計数し、第1算出手段は、連続計数手段により計数された第2特性値を上記中断時間に基づいて補正する。そして、第1算出手段によって補正された上記第2特性値と上記第1特性値とに基づいて、第2算出手段が上記補正量を算出する。このように、上記中断時間に関する補正を上記第2特性値に対する補正として行うことにより、補正量算出手段の処理を簡略化することができ、例えば、中断時間に応じた複雑なテーブルなどを用意する必要がない。
【0012】
また、本発明において、上記補正量算出手段が、各部が1次関数からなる折れ線によって近似された関係式を用いて上記補正量を算出してもよい。この場合、折れ線によって近似された関係式を用いることにより、処理を一層簡略化して処理速度を一層向上させることができる。
【0013】
また、本発明において、上記画像形成手段による画像形成状態を検出する画像形成状態検出手段を、更に備え、上記補正量算出手段が、上記画像形成状態検出手段により検出された画像形成状態に対応する上記画像形成条件の補正量を基準にして、上記補正量を算出してもよい。この場合、画像形成状態検出手段によって実際に検出された画像形成状態に対応する補正量を基準にして、補正量算出手段が補正量を算出するので、一層適切な補正量を算出することができる。また、補正量算出手段によって算出された補正量に基づき予め画像形成条件を調整した上で、画像形成状態検出手段によって画像形成状態を検出することも可能になるので、画像形成条件を一層良好に適正値に調整することが可能となる。
【0014】
また、本発明の画像形成装置は、像担持体に静電潜像を形成した後、該像担持体に現像剤を付着させて現像し、該現像剤を被記録媒体に転写することにより画像を形成する画像形成手段と、該画像形成手段による画像形成状態を検出する画像形成状態検出手段と、該画像形成状態検出手段により検出された画像形成状態に基づき、その画像形成状態に対応した上記画像形成手段による画像形成条件を算出する画像形成条件算出手段と、上記画像形成手段による画像形成回数に応じた第1特性値を、その画像形成に中断がなされたか否かに関わらず累積値として計数する累積計数手段と、該累積計数手段により計数された第1特性値に基づき、上記画像形成条件に対する第1の補正量を算出する第1補正量算出手段と、上記画像形成手段により中断を挟むことなく連続的に画像が形成された連続形成回数に応じた第2特性値を計数する連続計数手段と、上記画像形成手段による画像形成が中断された中断時間を算出する中断時間算出手段と、該中断時間算出手段により算出された上記中断時間に基づき、上記連続計数手段により計数された第2特性値を上記中断時間に基づいて補正する第2特性値補正手段と、該第2特性値補正手段によって補正された上記第2特性値に基づき、上記画像形成条件に対する第2の補正量を算出する第2補正量算出手段と、を備えたものであってもよい。
【0015】
このように構成された本発明の画像形成装置では、画像形成手段は、像担持体に静電潜像を形成した後、その像担持体に現像剤を付着させて現像し、その現像剤を被記録媒体に転写することにより画像を形成する。画像形成状態検出手段は、その画像形成手段による画像形成状態を検出し、その画像形成状態に基づき、画像形成条件算出手段が、その画像形成状態に対応した上記画像形成手段による画像形成条件を算出する。このため、画像形成状態検出手段によって実際に検出された画像形成状態に基づいて画像形成条件が算出されるので、その画像形成条件に基づいて画像形成手段が画像を形成することにより、良好な画像形成を行うことができる。
【0016】
また、本発明の累積計数手段は、上記画像形成手段による画像形成回数に応じた第1特性値を、その画像形成に中断がなされたか否かに関わらず累積値として計数し、その第1特性値に基づき、第1補正量算出手段が、上記画像形成条件に対する第1の補正量を算出する。更に、本発明の連続計数手段は上記画像形成手段により中断を挟むことなく連続的に画像が形成された連続形成回数に応じた第2特性値を計数し、中断時間算出手段は上記画像形成手段による画像形成が中断された中断時間を算出し、その中断時間算出手段により算出された上記中断時間に基づき、第2特性値補正手段が上記第2特性値を補正する。こうして、第2特性値補正手段によって補正された上記第2特性値に基づき、第2補正量算出手段は、上記画像形成条件に対する第2の補正量を算出する。
【0017】
このように算出された第1の補正量及び第2の補正量に基づいて上記画像形成条件を補正すれば、像形成を中断して装置を放置したときの影響、中断後に画像形成を開始したときの過渡的な特性変化、及び、中断がなされたか否かに関わらない累積的な画像形成回数を考慮して、一層良好な画像形成を行うことができる。しかも、上記中断時間に応じた画像形成条件の補正は、上記第2特性値に対する補正としてなされるので、処理を一層簡略化することができ、例えば、中断時間に応じた複雑なテーブルなどを用意する必要がない。また、本発明では、第1の補正量及び第2の補正量に基づいて予め画像形成条件を調整した上で、画像形成状態検出手段によって画像形成状態を検出することも可能になるので、画像形成条件を一層良好に適正値に調整することが可能となる。
【0018】
また、本発明は、上記画像形成状態の検出方法を特に限定するものではないが、例えば、上記画像形成状態検出手段が、上記画像形成手段により濃度測定用のパッチを形成するパッチ形成手段と、該パッチ形成手段により形成されたパッチの濃度を測定する濃度測定手段と、を備えたものであってもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
1.カラー電子写真プリンタの構成
以下に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1は本発明が適用されたカラー電子写真プリンタ1の概略構成を示す断面図である。図1において、カラー電子写真プリンタ1は、4つの画像形成ユニット20が水平方向に並んで配設される、いわゆる横置きタイプのタンデム方式のカラー電子写真プリンタであって、本体ケーシング5に、被記録媒体としての記録用紙3を給紙するための給紙部9、給紙された記録用紙3に画像を形成するための画像形成部4、画像が形成された記録用紙3を排紙するための排紙部6、及び、本カラー電子写真プリンタ1の作動を制御する制御部90を備えている。
【0020】
給紙部9は、本体ケーシング5内の底部において、本体ケーシング5に対して前側(図1の右側)から脱着可能に装着される給紙トレイ12と、その給紙トレイ12の一端部上方(前側上方)に設けられる給紙ローラ83と、給紙ローラ83の手前側であって、給紙ローラ83に対して記録用紙3の搬送方向下流側(以下、記録用紙3の搬送方向下流側を下流側、記録用紙3の搬送方向上流側を上流側と省略する場合がある。)に設けられる搬送ローラ14a、14bとを備えている。
【0021】
給紙トレイ12内には、記録用紙3がスタックされており、その最上部にある記録用紙3は、給紙ローラ83の回転によって、1枚毎に搬送ローラ14a、14bに向けて給紙され、搬送ベルト68と各感光体ドラム62との間(転写位置)に順次送られる。
【0022】
なお、搬送ローラ14aと搬送ローラ14bとの間には、上下方向に配設されるガイド部材15が設けられており、給紙ローラ83によって給紙された記録用紙3は、搬送ローラ14a、ガイド部材15及び搬送ローラ14bによって搬送ベルト68と感光体ドラム62との間(転写位置)に順次送られる。
【0023】
画像形成部4は、本体ケーシング5内の中間部において、画像を形成する4つの画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kと、各画像形成ユニット20で形成された画像を記録用紙3に転写する転写部17と、記録用紙3に転写された画像を加熱・加圧して、記録用紙3に定着させる定着部8と、を備えている。なお、上記Y,M,C,Kの添え字は、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色を表しているが、これらを個々に区別する必要がない場合は上記添え字を省略する。
【0024】
そして、各画像形成ユニット20は、像担持体としての感光体ドラム62、感光体ドラム62の周囲に、感光体ドラム62を帯電させる帯電器31、感光体ドラム62に静電潜像を形成する静電潜像形成手段である露光ユニット41、及び、感光体ドラム62との間に印加される現像バイアスによって、感光体ドラム62に現像剤としてのトナーを付着させトナー像を形成する現像手段としての現像ユニット51を配置することによって構成される。
【0025】
帯電器31は、例えば、タングステン等からなる帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させて、感光体ドラム62の表面を一様に正極性に帯電させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器である。露光ユニット41は、感光体ドラム62の表面に静電潜像を形成するための光を発生するLEDアレイ等から構成されている。
【0026】
そして、この露光ユニット41では、LEDアレイから発光される光が感光体ドラム62に照射され、感光体ドラム62の表面に静電潜像を形成する。なお、露光ユニット41は、必ずしもLEDアレイである必要はなく、例えば、レーザ光を走査することによって感光体ドラム62を露光するようにした露光走査ユニット(レーザスキャナ)であってもよいことは勿論である。
【0027】
現像ユニット51は、現像ケーシング55内に、ホッパ56、供給ローラ32、現像ローラ52を備えている。ホッパ56は、現像ケーシング55の内部空間として形成されている。そして、このホッパ56には、各画像形成ユニット20毎に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色のトナー(例えば、正帯電性の非磁性1成分の重合トナー)が収容されている。
【0028】
すなわち、上述した4つの画像形成ユニット20は、ホッパ56にイエロー(Y)のトナーが収容された画像形成ユニット20Yと、ホッパ56にマゼンタ(M)のトナーが収容された画像形成ユニット20Mと、ホッパ56にシアン(C)のトナーが収容された画像形成ユニット20Cと、ホッパ56にブラック(K)のトナーが収容された画像形成ユニット20Kとから構成されており、トナーの色が異なるのみで、同様の構成から成る(図1では、一部の符号を省略している)。
【0029】
供給ローラ32は、ホッパ56の下方側に配設され、金属製のローラ軸に、導電性のスポンジ部材からなるローラ部分が被覆されている。この供給ローラ32は、現像ローラ52と対向接触するニップ部分において、現像ローラ52と逆方向に回転するように回転可能に支持されている。
【0030】
現像ローラ52は、供給ローラ32の側方において、供給ローラ32と互いに対向接触する位置に回転可能に配設されている。現像ローラ52は金属製のローラ軸に導電性のゴム材料などの弾性部材からなるローラ部が被覆され形成されており、後述する通り、所定の現像バイアス電圧が電源110(図2参照)から印加されるように構成されている。
【0031】
そして、転写部17は、本体ケーシング5の内部において、感光体ドラム62と対向するように設けられている。この転写部17は、搬送ベルト駆動ローラ63と、搬送ベルト従動ローラ64とエンドレスベルトである搬送ベルト68と、転写ローラ61とを備えている。
【0032】
搬送ベルト従動ローラ64は、記録用紙3の搬送方向に対して最上流側のイエローの画像形成ユニット20Yの感光体ドラム62より上流側(前側)であって、給紙ローラ83の上方手前側に配設されている。また、搬送ベルト駆動ローラ63は、記録用紙3の搬送方向に対して最下流側のブラックの画像形成ユニット20Kの感光体ドラム62よりも下流側(後側)であって、定着部8よりも上流側(前側)に配設されている。
【0033】
また、搬送ベルト68は、搬送ベルト駆動ローラ63と搬送ベルト従動ローラ64との間に巻回されている。搬送ベルト68は、巻回されている外側の面が、各画像形成ユニット20のすべての感光体ドラム62と対向接触するように配設されている。
【0034】
そして、搬送ベルト駆動ローラ63の駆動により、搬送ベルト従動ローラ64が従動され、搬送ベルト68が、搬送ベルト駆動ローラ63と搬送ベルト従動ローラ64の間を反時計方向に周回移動する。すなわち、搬送ベルト68は、各画像形成ユニット20の各感光体ドラム62と対向接触する接触面において感光体ドラム62と同方向に移動する。
【0035】
また、転写ローラ61は、巻回されている搬送ベルト68の内側において、各画像形成ユニット20の感光体ドラム62と、搬送ベルト68を挟んで対向するように、それぞれ配設される。この転写ローラ61は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材などの弾性部材からなるローラ部分が被覆され形成されている。
【0036】
そして、転写ローラ61は、搬送ベルト68と対向接触する接触面において、搬送ベルト68の周回移動方向と同方向に回転するように、反時計方向に回転可能に設けられている。この転写ローラ61と感光体ドラム62との間には、転写時に、感光体ドラム62に担持されているトナー像が記録用紙3に転移(転写)される方向に、図示しない電源から所定の電圧が印加されて定電流制御により適切な転写バイアスが印加される。
【0037】
また、定着部8は、画像形成ユニット20及び転写部17の下流側(後側)に配設されている。この定着部8は、加熱ローラ81及び押圧ローラ82を備えている。加熱ローラ81は、その表面に離型層が形成される金属素管からなり、その軸方向に沿ってハロゲンランプが内装されている。そして、ハロゲンランプにより、加熱ローラ81の表面が定着温度に加熱される。また、押圧ローラ82は、加熱ローラ81を押圧するように配設される。
【0038】
そして、排紙部6は、本体ケーシング5内の上部において、定着部8の下流側に配設されている。そして、排紙部6には、画像の定着が完了した記録用紙3を排紙トレイ10に排出する一対の排紙ローラ11と、排紙ローラ11の下流側に配設され、画像形成工程が全て終了した記録用紙3を蓄積する排紙トレイ10とが備えられている。
【0039】
また、搬送ベルト駆動ローラ63の下斜め後方には、搬送ベルト68上に形成されたバッチ等を読み取るための濃度センサ80が搬送ベルト68の外側表面と対向して設けられ、搬送ベルト駆動ローラ63の下斜め前方には、搬送ベルト68上に付着したトナー(上記パッチ等)を回収するためのトナー回収器107が、そのトナー回収器107のトナー回収ローラ105が搬送ベルト68の外側表面に接するように配設されている。
【0040】
次に、図2を用いてカラー電子写真プリンタ1の電気的構成を説明しつつ、前述した装置内各部の連携動作により当該カラー電子写真プリンタ1がカラー画像を記録用紙3上に形成するまでの工程について説明する。なお、図2は、カラー電子写真プリンタ1の電気的構成を概略的に表したブロック図である。
【0041】
図2に示すように、カラー電子写真プリンタ1は、装置各部を統括制御する制御部90(CPU、ROM、RAM、I/O、ドライバ等を内蔵)を備えており、制御部90にて、通常の画像形成動作、画像形成動作時の画像形成条件に対する補正量の演算等を行うよう構成されている。
【0042】
通常の画像形成動作において、カラー電子写真プリンタ1の制御部90は、メイン制御処理部(プログラム)により、画像形成時に制御対象となる装置各部の初期設定を行った後、感光体ドラム62の表面を帯電器31によって一様に帯電させ、露光ユニット41から画像情報に従って光を照射して、感光体ドラム62の表面に静電潜像を形成させる。次に、この感光体ドラム62の表面に現像ユニット51によってトナーを付着させ、感光体ドラム62の表面の静電潜像を現像する。そして、感光体ドラム62の回転に伴って、上記現像されたトナー像を転写位置に移動させる。
【0043】
また、制御部90は、給紙ローラ83及び搬送ローラ14a、14bを作動させて搬送ベルト68に記録用紙3を給紙する。そして、搬送ベルト駆動ローラ63を駆動して、搬送ベルト68を周回移動させ、記録用紙3を転写位置に供給する。転写位置では、転写ローラ61と感光体ドラム62の間に転写バイアスを印加させ、上記トナー像を記録用紙3に転写する。
【0044】
次に、制御部90は、搬送ベルト68を周回移動させて、記録用紙3を定着部8に搬送する。定着部8では、記録用紙3を加熱ローラ81と押圧ローラ82によって挟持搬送させ、記録用紙3上のトナー像を加熱、加圧し、記録用紙3上に定着させる。そして、排紙ローラ11を作動させて、記録用紙3を本体ケーシング5上部の排紙トレイ10に排出し、画像形成動作を終了する。
2.画像濃度を一定に維持するための考察
カラー電子写真プリンタ1は、以上のような画像形成動作によって記録用紙3に画像を形成するのであるが、カラー電子写真プリンタ1のようにトナーを使用して画像を形成するタイプのカラー電子写真プリンタでは、画像形成回数が増えると、トナーが劣化するなどの種々の要因によって、記録用紙3に形成される画像の濃度が変化する。
【0045】
すなわち、感光体ドラム62に付着させるトナーが劣化すると、トナーの帯電能力が徐々に弱く(小さく)なっていく。従って、一定の現像バイアス電圧を現像ローラ52に印加して画像を形成し続けた場合には、現像ローラ52から感光体ドラム62に移動して付着するトナーの量が増加し、それに伴って、記録用紙3に形成される画像が徐々に濃くなっていく。また、画像形成を中断してカラー電子写真プリンタ1を充分放置した後、画像形成を再開すると、その画像形成再開時に画像濃度の過渡的な変化が見られる。
【0046】
以下、これらの現象について、実験データを用いて説明する。なお、以下の説明では、画像形成のことを「印字」と表現する場合があるが、これは文字の画像を形成する動作に限定するものではなく、一般の画像形成動作全体を含んでいる。
【0047】
先ず、充分放置された状態から一定現像バイアスで連続的に印字を行った場合の画像濃度の変化を調べた。図3に曲線D(N)として示すように、このときの画像形成回数に対して画像濃度の値は最初に急激に上昇し、最終的には一定の割合で上昇する。この後、印字を止め充分放置した後また印字を開始するという操作を繰り返すと、図4に示すように、放置後には画像濃度が下がり印字を開始すると濃度が上昇するいう特性を示しながら次第に画像濃度は上昇する。
【0048】
ここで、このような画像濃度上昇の特性については、印字毎に次第に濃度が上昇する(長期的)特性と、放置後に印字につれて急激に濃度が上昇する(短期的)特性とに分けて考えることができる。
【0049】
長期的特性については装置の総印字枚数Nに依存した関数Dg(N)で表される。この長期的特性の特徴は、印字を繰り返すごとに徐々に変化することである。また、原因としては、トナーの劣化、感光体ドラム62劣化の他、装置の劣化や汚れ等が考えられる。短期的特性についていは充分放置後から連続して印字した連続印字枚数Mに依存した関数Df(M)で表される。この短期的特性の特徴は、印字開始と共に最初急激に変化するが装置が定常状態になると変化は無くなることである。また、原因としては、印字動作を繰り返すことによるトナー,感光体ドラム62の一時的な特性変化が考えられる。なお、図3には、この短期的特性のみを表す曲線をDf(N)として示したので、参照されたい。
【0050】
このように画像濃度は印字する毎に変化するので画像の品質として問題となる。特に本実施の形態のようなカラー電子写真プリンタの場合は、濃度が変化すると色の変化として現れるため画像の品質としては大きな問題となる。従って、特にカラー電子写真プリンタでは濃度を一定にするように制御する必要がある。
【0051】
画像濃度を制御する方法の一つとして現像バイアスが挙げられる。露光によって感光体ドラム62に形成された静電潜像の電位と現像ローラ52の電位(現像バイアス)との電位差により、トナーは感光体ドラム62の表面に引き付けられる。このため、現像バイアスを変化させることにより感光体ドラム62に移動するトナー量を制御することができる。現像バイアスと画像濃度との関係は図5のようになる。すなわち、現像バイアスが増加すると画像濃度も増加する。但し、現像バイアスをある程度以上(図5の例では600V以上)に上げると現像ローラ52で搬送可能なトナー量の上限に達してしまうため、飽和して画像濃度はほぼ一定になる。
【0052】
従って、画像濃度が飽和していない領域であれば、画像濃度が高い場合は現像バイアスを下げ、逆に画像濃度が低い場合は現像バイアスを上げることにより画像濃度の制御が可能となる。これを図3及び図4の濃度変化に適用すると、画像濃度を一定にするための現像バイアス制御特性は、それぞれ図6及び図7のようになる。
【0053】
図6,図7から分かるように、現像バイアスの制御特性は図3及び図4を逆さにした形に近いものとなる。従って、現像バイアスの制御特性に関しても前述の濃度変化の時と同じ考え方ができる。すなわち、印字毎に次第に現像バイアスを徐々に下げる(長期的)特性と放置後に印字につれて急激に現像バイアスを下げる(短期的)特性とに分けて考えることができる。
【0054】
従って、長期的特性を装置の総印字枚数Nに依存した関数g(N)、短期的特性を充分放置後からの連続印字枚数Mに依存した関数f(M)で表せば、画像濃度を一定に維持するための現像バイアスVbは、次式で表すことができる。
【0055】
Vb(N,M)=Vo−g(N)−f(M)
続いて、この式における長期的特性g(N)及び短期的特性f(M)について考察する。先ず、長期的特性g(N)は、トナー、感光体ドラム62等の装置の劣化に伴ってどのように現像バイアスを変化させたらよいかという項である。この項はトナーの劣化(測定量でいうとトナー帯電量の変化)が画像濃度変化の主な原因となっている。
【0056】
トナー劣化がどのように進行するかについてはプリンタ使用者の使用状況に依存するため画像濃度の変化に関して完全な予測は困難である。従って、正確に制御を行うのであればトナーの劣化状況を検出し、検出値に対して制御をする方法が有効となる。しかしながら、このような方法ではセンサが必要となり、システムの複雑化、コストアップを避けることができない。そこで、本実施の形態では、制御精度はやや落ちるが、現像バイアスを一定の傾きで下げてく方法を採用し、長期的特性g(N)を次式で表すものとした。
【0057】
g(N)=αN (αは定数)
次に、短期的特性f(M)について考える。短期的特性f(M)の形については、図3のDf(N)に対応する図6のF(M)のような印字を重ねると一定の現像バイアスに収束する形になる。従って、短期的特性f(M)はA,Bを定数として次式で表すことができる。
【0058】
f(M)=A(1−exp(−BM))
但し、このような指数計算は制御部90のCPUに対して大きな負荷になる。現像バイアスの決定は実際に画像形成する直前に実行されるのが一般的であるため、CPUに負担がかかり現像バイアスの決定処理に時間がかかると、印刷画像の頭出しがうまくできないなど画像形成に影響を及ぼす。そこで、本実施の形態では、上記指数関数を直線近似して用いることにした。図8のF1(M)は、図6のF(M)を2本の直線で近似する方法、F2(M)は3本の直線で近似する方法を表している。それ以上の本数の直線で近似して制御精度の向上を図ってもよい。
【0059】
例えば、3本の直線で近似する場合、短期的特性f(M)は次の数1に示す式で表すことができる。なお、この数1に対応するグラフを図9に示したので参照されたい。
【0060】
【数1】


【0061】
以上のように、本実施の形態では、画像濃度を一定に維持するために現像バイアスVbを、Vb(N,M)=Vo−αN−f(M)なる式によって算出することにした。
次に、装置を充分放置した後に連続して印字を行った場合はこれまで述べた方法を用いて画像濃度を一定に保つことが可能である。しかし、カラー電子写真プリンタ1の実際の使用を考えた場合、数100枚連続印字することもあるが数枚から数十枚印字を行って、暫く休止して(充分放置した状態に戻る前に)また数枚から数十枚印字するといった操作が繰り返される場合もある。このため、短期的特性f(M)は、画像形成がなされずに装置が放置された放置時間t(中断時間に相当)も反映したf(M,t)として表されるのが望ましい。本実施の形態では、処理を簡略化するため、以下のように、連続印字枚数Mを放置時間tで補正する方法を採用した。
【0062】
ここで、真のf(M,t)を関数で表そうとするとMとtの複雑な関数となることが予想される。一般的には、f(M,t)テーブルを作成する、f(M,t)の簡単な近似的関係式を求める、などの方法が考えられるが、いずれも処理が複雑になる。例えば、前者の方法ではテーブルデータが複雑になる。また、後者の方法では、近似の一般的な形として関係式F(M,t)=f(M)*h(t):但し、t=0でh(t)=1、tが充分大きい値でh(t)=0、を求めることになるが、h(t)の関数は極めて複雑であると予想される。
【0063】
そこで、本実施の形態では、最後に印字したときの印字枚数をmとして、次の印字時には、連続印字枚数MをM=h(t)*m+1として計算する方法を採用する。但し、t=0でh(t)=1、tが充分大きい値でh(t)=0。本実施の形態では、この形式を採用するに当って、以下の事項を仮定した。
【0064】
1.短期的濃度立ち上がりにおける印字枚数Nと画像濃度との関係は図3のDf(N)に従う。
2.装置の放置により一度濃度を下げた後に再度印字を行った場合においても図3のDf(N)に従って画像濃度は推移する。例えば、図3のDf(N)において画像濃度1.4で飽和状態になるまで印字を行い、その後装置を放置したところ画像濃度1.38のP点まで画像濃度が下がったとする。この位置を印字枚数50枚の位置とすると、この状態から再度印字を行ったときの印字する毎の画像濃度は図3において51枚目以降と同じ変化をする。
【0065】
3.連続的に印字を行って装置が定常状態になった以後はどの時点で放置しても放置後の画像濃度の変化のしかたは変らない。すなわち、図3では200枚印字すればDf(N)は定常状態での画像濃度となり、300枚印字しても画像濃度は変らない。このときの装置の内部状態は同じであると仮定し、200枚印字した後に1時間放置したときの画像濃度と300枚印字した後に1時間放置した時の画像濃度とは同じになると仮定する。
【0066】
4.3.の条件の下では、連続印字における定常状態(濃度飽和状態)からの放置の場合のh(t)と非定常状態の場合のh(t)は同じである。
なお、仮定3.に基づけば、Mの値に上限を設けて、所定値以上にならないように制御を行うことができる。上記各仮定に基づいてh(t)を決定するため、本願出願人は、放置時間と印字終了時からの画像濃度低下との関係を測定した。結果を図10に示す。図10に示すように、印字終了後暫くは濃度を保ち、その後濃度が低下し、一定時間経つと濃度低下はなくなり充分放置した状態となる。この画像濃度低下の結果から図3のDf(N)を用いてh(t)を求めると、h(t)は図11に実線で示したようになる。これを、折れ線で近似すると図11に破線で示したようになり、そのh(t)は次式で表すことができる。
【0067】
【数2】


【0068】
3.印字処理
次に、上記考察に基づいて制御部90で実行される制御について説明する。図12は、外部のパーソナルコンピュータ等から印字指令を受信したときに制御部90が実行する印字処理を表すフローチャートである。処理が開始されると、先ず、S1(Sはステップを表す:以下同様)にて、そのときの時刻が現在時刻Tnとして取得される。なお、現在時刻Tnは、制御部90が備えた時計によって取得されてもよく、ネットワークに接続されたパソコンやサーバから取得されてもよい。続くS2では、S1で取得された現在時刻Tnと、後述のS21またはS56で取得されてRAM等(なお、記憶するデバイスとしては電源をOFFしても保持が可能な不揮発性のものが望ましい)に記憶されている印字終了時刻Toとの差を計算することにより、放置時間tが計算される。
【0069】
続くS3では、tの値が判断され、0≦t<0.5であればS4にてh=1に、0.5≦t<1.5であればS5にてh=1−0.9*(t−0.5)に、1.5≦t<4.0であればS6にてh=1−0.04*(t−1.5)に、4.0≦tであればS7にてh=0に、それぞれ設定される。すなわち、前述の数2において、T1=0.5、T2=1.5、T3=4.0、k1=0.9、k2=0.04とした関係式によりh(t)を算出するのである。なお、これらの係数等はトナーに応じて変えてもよい。
【0070】
S4〜S7のいずれかにてhの値が設定されると、続くS11にて、連続印字枚数Mの値が200未満であるか否かが判断される。M<200の場合は(S11:Y)、処理はそのままS12へ移行し、M≧200の場合は(S11:N)、S13にてM=199とされた上でS12へ移行する。S12では、前述のM=M*h+1なる式により、連続印字枚数Mがカウントされる。すなわち、前述のように連続印字枚数Mが200枚以上であれば装置は定常状態となっている。このため、その場合はM=199とした上で上記放置時間tに応じた連続印字枚数Mの補正がなされるのである。また、S12の処理では、M=M*h+1なる式により新たな連続印字枚数Mがカウントされた後、hが1にリセットされる。このため、S12に2回目以降に移行した場合は(後述のS20:Y)、連続印字枚数Mは単に1ずつカウントアップされる。
【0071】
続くS14では、S12による補正後の連続印字枚数Mが30以下であるか否かが判断される。M≦30の場合は(S14:Y)、S15にてΔVが0.77Mに、M>30の場合は(S14:N)、S16にてΔVが23+0.19Mに、それぞれ設定された後、処理はS17へ移行する。このΔVは、3本の直線で近似した短期的特性f(M,t)に相当し、前述の数1においてMa=30、Mb=200、Vba=23、Vbb=51としたものに相当する。
【0072】
続くS17では、総印字枚数Nが1つカウントアップされてS18へ移行する。S18では、後述のS54にて算出されてRAM等に記憶されている基準現像バイアスVoから、上記算出されたΔV及び0.02Nを減算した値が現像バイアスVbとして設定される。続くS19では、その現像バイアスVbにて1ページ印字処理がなされた後、S20にて次ページがあるか否かが判断される。次ページがある場合は(S20:Y)、処理は前述のS11へ移行し、印字が終了して次ページがなくなった場合は(S20:N)、S21にてそのときの時刻が印字終了時刻Toとして取得され、処理が終了する。
4.濃度補正処理
次に、本実施の形態のカラー電子写真プリンタ1では、電源投入時、一定枚数印字したとき、及び、装置表面に設けたパネル(図示省略)を介して使用者から指令があったときに、搬送ベルト68上にパッチ(濃度補正用のパターン画像)を印字して濃度センサ80によって読み取る濃度補正処理が実行される。この処理は、装置の機械的な動作は周知の処理と同様であるが、検出されたパッチの濃度から基準現像バイアスVoを求めるためには、パッチを検出した時点の短期的特性f(M,t)がどの状態であるかを知る必要がある。そこで、この処理では、前述の印字処理と同様の処理によりΔVを算出している。
【0073】
すなわち、図13のフローチャートに示すように、処理が開始されると、S31〜S47にて、前述のS1〜S17と同様の処理が実行される。続くS51では、現像バイアスVtaが、S18にて現像バイアスVbが算出されたのと同様の式で算出され、S52にて、その現像バイアスVtaにてパッチが印字される。続くS53にてパッチ濃度Daが計測され、更に続くS54では、新しい基準現像バイアスVo[V]が、次式により算出される。
【0074】
Vo=Vta+ΔV+(Dt−Da)*β
すなわち、計測された濃度Daと予め定められた目標濃度Dtとの差を算出し、その差に補正制御パラメータβをかけることにより現像バイアスの補正量(Dt−Da)*βを求める。そして、パッチを印字したときの現像バイアスVtaをその補正量で補正すると共に、短期的特性f(M,t)に対応するΔVを加えることによって、新しい基準現像バイアスVo[V]が決定されるのである。続くS55では、総印字枚数Nが0にリセットされ、更に、続くS56にて印字終了時刻Toが取得されて処理が終了する。すると、この処理によって決定された基準現像バイアスVo[V]を基準として、印字処理では画像濃度を一定に保つための現像バイアス補正
Vb=Vo−αN−f(M,t)=Vo−0.02N−ΔV
が実行される(S18)。また、本実施の形態では、電源投入時及び一定枚数印字する毎に自動的に上記濃度補正処理を実行する機能が、パネルからの操作により有効/無効の切り替えをできるようになっている。例えば、オフィス等の一定環境で使用する場合は、前述の印字処理におけるオープンループによる予測制御によりある程度は濃度を一定に保つことができるので、電源投入時等の濃度補正処理を省略にすることにより迅速な装置の立ち上げが可能になると共にパッチ印字を省略して廃トナーを減らすこともできる。
5.制御例及び効果
次に、図14は、実際の制御例を表す説明図である。本制御例では、電源投入時及び一定の枚数を印字する毎(図中のa点、b点、c点、e点)にパッチを印字して濃度補正を行うものとした。先ず、最初に電源を投入し、1回目(図中a点)に濃度補正を実施する際には、所定の現像バイアス電圧をVta[V]としてパッチが形成され、形成されたパッチの濃度が濃度センサ80で計測される。ここで、長期的特性としてのαNは、トナー,感光体ドラム62等の装置の劣化に伴って補正を行う項である。本実施の形態では印字枚数に対して一定の割合で減少させる方法を用いているため、印字枚数Nの値は濃度補正処理実施時に0に初期化でき(S55)、簡単な制御となっている。
【0075】
装置に最初に電源が投入された場合、Mは1からカウントアップされて短期的特性のf(M,t)が算出されるので、S18にて算出される現像バイアスVb(図14に実線で表示)も、濃度補正処理により算出される基準現像バイアスVo(図14に中抜きの円で表示)を起点として変化する。なお、図14では、最初の電源投入から連続して399枚印字した場合を例示している。また、図14には、長期的特性αNのみに応じた現像バイアスの変化も破線で表示した。
【0076】
そして、2回目に濃度補正処理が実行されるb点は、399枚印字した後に電源を切り、充分放置された後電源を投入した際における濃度補正を示している。この場合はVta=Vo−α*400−0.77(N=400枚目なので)を現像バイアスとして用いてパッチを形成し(S52)、形成されたパッチの画像濃度が濃度センサ80で計測される。その後は、1回目の濃度補正と同様に新しい基準現像バイアスVoが決定される(S54)。そして、決定した新しいVoを基準とし、また印字枚数カウントをN=0に初期化した上で、以後の印字処理に対して現像バイアスVbが算出される(S18)。
【0077】
次に3回目(c点)は濃度補正処理を印字枚数に応じて実施した場合である。すなわち、c点の前後では、連続的に印字が続行される。本制御例では500枚毎に自動的に濃度補正処理が実施されるものとした。そこで、図14にはb点から499枚連続で印字した場合をc点として例示している。このときの濃度補正に用いる現像バイアスVtaはb点から数えて500枚目の印字に対する現像バイアス、すなわち、N=M=500(実際の処理はM=200:S43参照)に対応するVtaが用いられる。連続印字の場合f(M,t)は放置時間tを考えなくてよいから(h=1)、濃度補正処理前のMの値をそのまま利用してカウントアップがなされる(S42)。後は1回目、2回目と同様に現像バイアスVtaでパッチが形成され、新たに基準現像バイアスVoが決定される。
【0078】
なお、実際の使用においては500枚目が印字ジョブの途中になる場合がある。このような場合は濃度補正処理の実施はジョブの切れ目、次のジョブの最初に実施するようにしてもよい。ジョブの途中で濃度補正処理を実施すると処理の前後で画像濃度が変化してしまう可能性がある。そこで、このようにジョブの切れ目に濃度補正処理を実行するようにすれば、同じジョブの印字結果であるにも拘わらす途中で画像濃度が変化してしまうのを避けることができる。
【0079】
4回目の(e点)では電源投入時または定期的(500枚毎)以外にも使用者の操作により濃度補正制御を実施する場合があることを示す例である。また、このe点は、1299枚まで印字後に1時間放置された場合の例である。
【0080】
前回の印字からの装置の放置時間が充分に長くない場合は、hは0と1との中間の値を取るため、放置時間tの影響の考慮する必要がある。点eは、そのようなタイミングで濃度補正処理が実行された場合を例示しており、Mがある程度カウントアップされた状態から短期的特性f(M,t)が算出される。従って、濃度補正制処理の現像バイアスの立ち上がりは、立ち上がり曲線の途中状態からに相当する立ち上がりとなる。
【0081】
また、途中のd点ではc点から連続150枚印字後に1.5時間放置した例である。これまで述べたように印字における現像バイアスは次式で表される。
Vb=Vo−αN−f(M,t)
すなわち、d点からの印字再開時には、M=M*h(t)+1によって算出されたMからカウントアップがなされ(S12)、それに応じたf(M,t)(=ΔV)が算出される(S15,S16)。具体的には、b点から連続して200枚以上印字されているのでM=200となり、1.5時間放置した場合はh(t)=0.1となるため、
M=200*0.1+1=21
すなわち、充分放置した後からの立ち上がり21枚目に相当する現像バイアスVbとなり、その後連続的に印字を行うと1枚毎に22枚目、23枚目・・・に相当する現像バイアスVbが算出される。
【0082】
このように、本実施の形態のカラー電子写真プリンタ1では、実際にパッチを印字して算出した基準現像バイアスVoに基づいて現像バイアスVbを算出しているので、良好な画像形成を行うことができる。しかも、本実施の形態では、その基準現像バイアスVoを、放置時間tと総印字枚数Nと連続印字枚数Mとに基づいて補正することにより上記現像バイアスVbを算出しているので、印字を中断して装置を放置したときの影響、中断後に印字を再開したときの過渡的な特性変化、及び、中断がなされたか否かに関わらない累積的な印字枚数を考慮して、一層良好な画像形成を行うことができる。
【0083】
また、上記放置の影響は、連続印字枚数Mに対する補正としてなされるので、処理を一層簡略化することができ、例えば、放置時間tに応じた複雑なテーブルなどを用意する必要がない。更に、前述のパッチの印字も、上記補正後の現像バイアスVtaに基づいて実行されるので、パッチの濃度Daを目標濃度Dtに一層良好に近づけることができ、一層良好な画像形成を行うことができる。
【0084】
なお上記実施の形態において、画像形成部4が画像形成手段に、S2,S32の処理が中断時間算出手段に、S17,S47の処理が累積計数手段に、S12,S42における1を加算する処理が連続計数手段に、S12,S42におけるM*hを算出する処理が第1算出手段及び第2特性値補正手段に、S14〜S18及びS44〜S51の処理が第2算出手段に、S3〜S18及びS33〜S51の処理が補正量算出手段に、S52,S53の処理及び画像形成部4及び濃度センサ80が画像形成状態検出手段に、S54の処理が画像形成条件算出手段に、S18,S51における0.02Nを算出する処理が第1補正量算出手段に、S15,S16,S45,S46の処理が第2補正量算出手段に、S52の処理及び画像形成部4がパッチ形成手段に、S53の処理及び濃度センサ80が濃度測定手段に、それぞれ相当する。
【0085】
また、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、本発明は、プリンタに限らず、ファクシミリ装置,コピー機,複合機などにも適用することができる。特に、複合機では、同時に複数の処理が実行されるような場合には、割り込み処理にかかる時間が長くなると種々の不具合が生じる。例えば、FAX受信中に印刷動作が開始されたら通信が切れてしまうとか、コピー画像読み込み中に印刷動作が開始されると読み取り画像が切れてしまうといった不具合が生じる。現像バイアスVbの決定のようなエンジン制御に関する処理は、通常割り込みを利用して実行されることを考えると、複合機等に本発明を適用すれば、前述のように直線近似などによって処理を簡略化することができるといった本発明の効果が一層顕著に表れる。
【0086】
また、本実施形態では、印字処理の終了時刻Toから次回の印字処理の開始時刻Tnまでの時間を放置時間tとして用いているが、装置内の温度に影響するような大きいヒーターの、画像形成後のヒーターのOFF時刻から次の画像形成時刻開始時刻までをtの値として用いるなど、装置の画像濃度変化の特性にあわせてtの定義を決定してもよい。また、上記実施の形態では、総印字枚数N及び連続印字枚数Mを第1特性値及び第2特性値として用いているが、画像濃度変化の特性を考慮して、感光体ドラム62の回転数、現像ローラ52の回転数といったトナーの劣化及び状態変化に対して影響を与えると考えられる他のパラメータを、第1特性値,第2特性値として使用することも可能である。特許請求の範囲で、枚数でなく形成回数としているのもこのためである。
【0087】
更に、中断時間算出手段としては、印字中にコンデンサを充電し、その後印字をしないときは放電させて、コンデンサの電位を測るなどの形態も考えられる。このような構成であれば値段の高い時計デバイスを使用しなくてすむので経済的である。また、上記実施の形態では、画像形成条件として現像バイアスVbを算出しているが、画像形成条件としては、帯電器31により感光体ドラム62を一様帯電させるときの帯電量,露光ユニット41による露光量,転写バイアスなど、他の画像形成条件条件を算出してもよい。
【0088】
更に、画像形成状態検出手段は、パッチを形成してその濃度を検出するものに限らず、テストプリントを行ってその画像形成状態を検出してもよく、ファクシミリ装置においては通信管理レポートのタイトル部分の画像形成状態を検出してもよい。更に、現像剤としては、トナーとキャリアとを備えたいわゆる2成分現像用の現像剤など、種々の現像剤が適用できる。
【0089】
また更に、上記実施の形態では、電源投入時または一定枚数印字毎に濃度補正処理を行っているが、ファクシミリ装置のように電源を切らないで使用し、印字枚数も比較的少ない装置に対しては、一定時間毎に濃度補正処理を実施する方式の方が有効である。また、本発明は、タンデム方式の画像形成装置に限らず、4サイクル方式の画像形成装置や、中間転写体を用いる転写ベルト型タンデム方式の画像形成装置など、種々の形態の画像形成装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明が適用されたカラー電子写真プリンタの概略構成を示す説明図である。
【図2】そのカラー電子写真プリンタの電気的構成を概略的に表すブロック図である。
【図3】充分放置された状態から一定現像バイアスで連続的に印字を行った場合の画像濃度の変化を表す説明図である。
【図4】印字を止め充分放置した後また印字を開始するという操作を繰り返した場合の画像濃度の変化を表す説明図である。
【図5】現像バイアスと画像濃度との関係を表す説明図である。
【図6】図3の特性に応じて画像濃度を一定にするための現像バイアス特性を表す説明図である。
【図7】図4の特性に応じて画像濃度を一定にするための現像バイアス特性を表す説明図である。
【図8】現像バイアス制御の短期的特性を直線で近似して表す説明図である。
【図9】現像バイアスの補正量の短期的特性を直線で近似して表す説明図である。
【図10】放置時間と印字終了時からの画像濃度低下との関係を表す説明図である。
【図11】放置時間と連続印字枚数Mの補正関数hとの関係を表す説明図である。
【図12】上記カラー電子写真プリンタの印字処理を表すフローチャートである。
【図13】上記カラー電子写真プリンタの濃度補正処理を表すフローチャートである。
【図14】上記各処理による実際の制御例を表す説明図である。
【符号の説明】
【0091】
1…カラー電子写真プリンタ 3…記録用紙 4…画像形成部 17…転写部
20…画像形成ユニット 31…帯電器 32…供給ローラ 41…露光ユニット
51…現像ユニット 52…現像ローラ 61…転写ローラ 62…感光体ドラム
68…搬送ベルト 80…濃度センサ 90…制御部 110…電源




 

 


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