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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3703(P2007−3703A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−182214(P2005−182214)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100096840
【弁理士】
【氏名又は名称】後呂 和男
発明者 小川 大介
要約 課題
部品点数の大幅な増加を伴うことなく、両ソレノイドスイッチに電流が同時に供給されるのを回避可能な画像形成装置の提供。

解決手段
給紙ローラ21、レジストローラ25はソレノイドスイッチを有する専用クラッチ機構60A、60Bをそれぞれ備え、駆動源からの動力の伝達を接続したり、或いは接続を断つことで回動状態の制御を行なうようになっている。一の用紙が搬送された後に次の用紙を搬送すべく開始される給紙ローラ21側のソレノイドスイッチ65Aの動作が、一の用紙に対するレジストローラ25側のソレノイドスイッチ65Bの動作が完了した後に開始されるように動作開始タイミングを決定する。従って、電源から両クラッチ機構60A、60Bのソレノイドスイッチ65A、65Bに励磁電流が同時に供給されることが回避される。
特許請求の範囲
【請求項1】
給紙カセットから用紙を供給する給紙手段と、その給紙手段から供給された用紙の姿勢を矯正する姿勢矯正手段と、前記給紙手段並びに前記姿勢矯正手段を駆動させるための駆動源とを有する用紙搬送機構を備えた画像形成装置において、
用紙供給指令がある度に電源から電力の供給を受けて動作して、前記駆動源の動力を前記給紙手段に伝えることで前記給紙手段の駆動を開始させる第一アクチュエータと、
搬送された用紙が前記姿勢矯正手段に接近したときに、前記電源から電力の供給を受けて動作して、前記姿勢矯正手段を姿勢矯正可能な状態に制御する第二アクチュエータと、
一の用紙が搬送された後に次の用紙を搬送すべく開始される前記第一アクチュエータの動作が、前記一の用紙に対する前記第二アクチュエータの動作が完了した後に開始されるように前記第一アクチュエータの動作開始タイミングを決定する制御手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第二アクチュエータの動作状態が記憶される記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記第二アクチュエータの動作状態に基づいて前記第二アクチュエータの動作完了を判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記姿勢矯正手段に対する用紙の接近を検出する検出センサを備えるとともに、前記第二アクチュエータの動作が、動作開始から予め定められた時間を経過した後に、停止されるように制御されたものにおいて、
前記記憶手段に前記検出センサによって用紙の接近を検出した時刻が前記第二アクチュエータの動作開始時刻として記憶されるよう構成され、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された第二アクチュエータの動作開始時刻から前記予め定められた時間の経過をもって、前記第二アクチュエータの動作完了を判定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記記憶手段に記憶された一の用紙に対する第二アクチュエータの動作状態に関するデータは、次の用紙を搬送するべく前記第一のアクチュエータの動作が開始されるに先立って、消去され、その後、次の用紙の搬送に伴って前記第二アクチュエータの動作が再び開始されたときに、当該記憶手段に、前記第二アクチュエータの動作状態が改めて記憶されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
用紙搬送経路上における、前記給紙手段とされた給紙ローラと前記姿勢矯正手段とされたレジストローラとの間には、常回転式の中継ローラが設けられ、一旦、給紙ローラから用紙の搬送が開始されると、該用紙は用紙搬送経路上で停止することなく前記レジストローラまで搬送されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記給紙ローラ並びに前記レジストローラは、そのローラ軸がいずれも動力伝達用の伝達ギヤを介して前記駆動源とされた同一のメインモータに接続されて、同メインモータから駆動力の供給を受けて回動することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第一アクチュエータの単位時間当たりの動作回数が設定回数を超えないように当該第一アクチュエータの動作間隔時間を決定する動作間隔決定手段を備え、
前記制御手段は前記次の用紙に対する前記第一アクチュエータの動作が、
前記一の用紙に対する前記第二アクチュエータの動作が完了し、かつ、前記一の用紙に対する第一アクチュエータの動作が開始されてから前記動作間隔時間が経過した後に開始されるように、前記第一アクチュエータの動作開始タイミングを決定することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
給紙カセットから用紙を供給する給紙手段と、その給紙手段から供給された用紙の姿勢を矯正する姿勢矯正手段と、前記給紙手段並びに前記姿勢矯正手段を駆動させるための駆動源とを有する用紙搬送機構を備えた画像形成装置において、
用紙供給指令がある度に電源から電力の供給を受けて動作して、前記駆動源の動力を前記給紙手段に伝えることで前記給紙手段の駆動を開始させる第一アクチュエータと、
搬送された用紙が前記姿勢矯正手段に接近したときに、前記電源から電力の供給を受けて動作して、前記姿勢矯正手段を姿勢矯正可能な状態に制御する第二アクチュエータと、
前記第一アクチュエータの単位時間当たりの動作回数が設定回数を超えないように当該第一アクチュエータの動作間隔時間を決定する動作間隔決定手段と、
一の用紙に対する第一アクチュエータの動作が開始されてから前記動作間隔時間が経過した後に、次の用紙に対する第一アクチュエータの動作が開始されるように、前記第一アクチュエータの動作開始タイミングを決定する制御手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、給紙カセットに載置された用紙を複数のローラによって、転写位置(感光ドラムと転写ローラとの間のニップ位置)に向けて搬送して用紙上に所望の画像を形成する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1)。より具体的に説明すると、下記特許文献1の図1に示すように、画像形成装置における用紙の搬送経路上には給紙ローラ、レジストローラ、転写ローラ、加熱・加圧ローラ、排紙ローラが順に配されている。そして、給紙ローラの駆動により、用紙の搬送が開始されると、搬送された用紙は、まず、レジストローラへと送られる。レジストローラは搬送されてきた用紙の姿勢を矯正するものであって、常には回動した状態にあるが、用紙が接近してきたときには、一旦、停止するようになっている。そして、停止したレジストローラに用紙の先端が当接することで用紙の姿勢が矯正される。
その後、レジストローラの駆動によって、用紙は転写ローラへと送られ、転写ローラを通過することに伴って用紙上にトナー像が形成される。そして、加熱・加圧ローラを通過することに伴ってトナー像が熱定着され、その後、排紙されるものである。
【0003】
そして、上記した各ローラは、駆動源たるモータに中継ギヤ(動力伝達機構)を介して連結されて動力を受けているが、給紙ローラ並びにレジストローラには動力伝達を断続するクラッチ機構(ソレノイドスイッチを有する電磁式のもの)が付設されている。給紙ローラにクラッチ機構を設けるのは、用紙を一枚ずつ間欠的に送る必要があるためであり、給紙ローラ用のソレノイドスイッチのコイルに励磁電流を供給すると動力伝達機構が接続されて給紙ローラが回動する。
一方、レジストローラにクラッチ機構を設けるのは先にも述べたように、用紙の接近に伴って一旦、ローラの回動を停止させる必要があり、レジストローラ用のソレノイドスイッチのコイルに励磁電流を供給すると、動力伝達機構の接続が断たれてローラの回動が停止される。
【特許文献1】特開2005−114754公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、レジストローラ用と、給紙ローラ用にそれぞれソレノイドスイッチを使用していると、場合によっては、両ソレノイドスイッチのコイルに電流を供給するタイミングが重なってしまう恐れがある。すなわち、画像形成装置においては、予め用紙の搬送間隔が決められており、その搬送間隔に合わせて給紙ローラ用のソレノイドに電流を供給することとなるが、搬送された用紙がレジストローラに接近する時期が、次に、用紙を搬送する時期と重なってしまうことがあるためである(図10の(a)において、一点鎖線を囲まれた部分)。
一般に、ソレノイドスイッチのコイルを励磁するには比較的大きな電流を必要とするから、両ソレノイドスイッチのコイルに対する電流の供給時期が重なると、電源の性能に対して負荷側が上回ってしまうことがあり、安定した電力の供給の妨げとなる。係る場合に、両ソレノイドスイッチのコイルに対する電流の供給時期をずらしてやるには、搬送が開始された用紙のレジストローラに対する接近時期を調整することが出来ればよく、これを実現するには、例えば、給紙ローラとレジストローラとの間に用紙の搬送を一旦停止させる機構を設けることが考えられる。しかし、これでは、部品点数の増加となるため、低コスト化の妨げとなる。
【0005】
また、この他にも、両ソレノイドスイッチのコイルに対する電流の供給時期をずらしてやるには、レジストローラの配置をそれ専用に設定することが考えられる。すなわち、搬送された用紙がレジストローラに接近する時期が、次に用紙を搬送する時期と重なってしまうことがないように、レジストローラの配置を決めておくのである。
しかし、近年では、ユーザからの要請に応じて給紙カセットC1、C2を複数段で使用するものがある(図11参照)。この場合に、上段のカセットC1から用紙を搬送する場合に比べて、下段側のカセットC2から用紙を搬送すると、搬送開始位置からレジストローラに至るまでの搬送長が長くなるから、図10の(b)に示すように、下段のカセットC2から用紙を送った場合には、上段のそれに比べてレジストローラに対する用紙の接近時期が遅れる(図10の(b)において、一点鎖線を囲まれた部分)。
そのため、例えば、カセッC1から用紙を供給する場合には、両ソレノイドスイッチのコイルに電流が供給される時期がずれていたとしても、カセットC2から用紙を供給した場合には、両ソレノイドスイッチのコイルに電流が供給される時期が重なってしまう事態が生じ得る。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、部品点数の大幅な増加を伴うことなく、両ソレノイドスイッチに電流が同時に供給されるのを回避可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、給紙カセットから用紙を供給する給紙手段と、その給紙手段から供給された用紙の姿勢を矯正する姿勢矯正手段と、前記給紙手段並びに前記姿勢矯正手段を駆動させるための駆動源とを有する用紙搬送機構を備えた画像形成装置において、用紙供給指令がある度に電源から電力の供給を受けて動作して、前記駆動源の動力を前記給紙手段に伝えることで前記給紙手段の駆動を開始させる第一アクチュエータと、搬送された用紙が前記姿勢矯正手段に接近したときに、前記電源から電力の供給を受けて動作して、前記姿勢矯正手段を姿勢矯正可能な状態に制御する第二アクチュエータと、一の用紙が搬送された後に次の用紙を搬送すべく開始される前記第一アクチュエータの動作が、前記一の用紙に対する前記第二アクチュエータの動作が完了した後に開始されるように前記第一アクチュエータの動作開始タイミングを決定する制御手段と、を備えるところに特徴を有する。
尚、ここでいう、第二アクチュエータの動作完了とは、電源から電力の供給が断たれた状態のことである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記第二アクチュエータの動作状態が記憶される記憶手段を備え、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記第二アクチュエータの動作状態に基づいて前記第二アクチュエータの動作完了を判定するところに特徴を有する。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記姿勢矯正手段に対する用紙の接近を検出する検出センサを備えるとともに、前記第二アクチュエータの動作が、動作開始から予め定められた時間を経過した後に、停止されるように制御されたものにおいて、前記記憶手段に前記検出センサによって用紙の接近を検出した時刻が前記第二アクチュエータの動作開始時刻として記憶されるよう構成され、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された第二アクチュエータの動作開始時刻から前記予め定められた時間の経過をもって、前記第二アクチュエータの動作完了を判定するところに特徴を有する。
【0010】
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載のものにおいて、前記記憶手段に記憶された一の用紙に対する第二アクチュエータの動作状態に関するデータは、次の用紙を搬送するべく前記第一のアクチュエータの動作が開始されるに先立って、消去され、その後、次の用紙の搬送に伴って前記第二アクチュエータの動作が再び開始されたときに、当該記憶手段に、前記第二アクチュエータの動作状態が改めて記憶されるところに特徴を有する。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、用紙搬送経路上における、前記給紙手段とされた給紙ローラと前記姿勢矯正手段とされたレジストローラとの間には、常回転式の中継ローラが設けられ、一旦、給紙ローラから用紙の搬送が開始されると、該用紙は用紙搬送経路上で停止することなく前記レジストローラまで搬送されるところに特徴を有する。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のものおいて、前記給紙ローラ並びに前記レジストローラは、そのローラ軸がいずれも動力伝達用の伝達ギヤを介して前記駆動源とされた同一のメインモータに接続されて、同メインモータから駆動力の供給を受けて回動するところに特徴を有する。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のものにおいて、前記第一アクチュエータの単位時間当たりの動作回数が設定回数を超えないように当該第一アクチュエータの動作間隔時間を決定する動作間隔決定手段を備え、前記制御手段は前記次の用紙に対する前記第一アクチュエータの動作が、前記一の用紙に対する前記第二アクチュエータの動作が完了し、かつ、前記一の用紙に対する第一アクチュエータの動作が開始されてから前記動作間隔時間が経過した後に開始されるように、前記第一アクチュエータの動作開始タイミングを決定するところに特徴を有する。
【0014】
請求項8の発明は、給紙カセットから用紙を供給する給紙手段と、その給紙手段から供給された用紙の姿勢を矯正する姿勢矯正手段と、前記給紙手段並びに前記姿勢矯正手段を駆動させるための駆動源とを有する用紙搬送機構を備えた画像形成装置において、用紙供給指令がある度に電源から電力の供給を受けて動作して、前記駆動源の動力を前記給紙手段に伝えることで前記給紙手段の駆動を開始させる第一アクチュエータと、搬送された用紙が前記姿勢矯正手段に接近したときに、前記電源から電力の供給を受けて動作して、前記姿勢矯正手段を姿勢矯正可能な状態に制御する第二アクチュエータと、前記第一アクチュエータの単位時間当たりの動作回数が設定回数を超えないように当該第一アクチュエータの動作間隔時間を決定する動作間隔決定手段と、一の用紙に対する第一アクチュエータの動作が開始されてから前記動作間隔時間が経過した後に、次の用紙に対する第一アクチュエータの動作が開始されるように、前記第一アクチュエータの動作開始タイミングを決定する制御手段と、を備えるところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0015】
<請求項1の発明>
このような構成であれば、第一、第二アクチュエータが同時に駆動されること、すなわち電源から両アクチュエータに駆動電流が同時に供給されることが回避される。これにより、電源の性能に対して負荷側が上回ってしまうことが回避されるから、電源からは安定した電力の供給が得られることとなり、画像形成装置の動作が安定する。
また、こうしたアクチュエータの動作タイミング制御を制御手段により行なっているから、それ専用の装置が必要最小限で済む。従って、大幅な部品増となることもない。
【0016】
<請求項2の発明>
このように、第二アクチュエータの動作状態が記憶される記憶手段を備えていれば、制御手段は必要に応じて記憶手段にアクセスし、その内容を読み取ることで第二アクチュエータの動作完了を判定することが可能となる。
【0017】
<請求項3の発明>
本構成によれば、制御手段は前記記憶手段に記憶された第二アクチュエータの動作開始時刻から前記予め定められた時間の経過をもって、第二アクチュエータの動作完了を検出する。
【0018】
<請求項4の発明>
このような構成であれば、用紙の搬送が行なわれるたびに、古いデータが消される。従って、現実には、第二アクチュエータの動作が、今だ行なわれていないのに、古いデータに基づいて第二アクチュエータの動作が完了したと判定されて、第一アクチュエータの動作が開始される。と言った誤動作が、未然に回避可能となる。
【0019】
<請求項5の発明>
このような構成であれば、搬送が開始されると、用紙は一度も停止されることなくレジストローラまで達する。従って、途中で用紙を停止させる場合に比べて、用紙の搬送制御がシンプルになるし、また、部品点数も少なくて済む。
【0020】
<請求項6の発明>
このような構成であれば、各ローラが専用の駆動源により駆動される場合に比較して、部品点数が少なくて済む。
【0021】
<請求項7の発明>
このような構成であれば、単位時間当たりに第一アクチュエータに供給される駆動電流の電流供給時間が適度な値に保たれる。従って、適正な電流量を超える電流が第一アクチュエータに流されて、同アクチュエータが発熱すると言った事態を未然に回避することが出来、これにより、画像形成装置の動作が安定する。
【0022】
<請求項8の発明>
このような構成であれば、単位時間当たりに第一アクチュエータに供給される駆動電流の電流供給時間が適度な値に保たれる。従って、適正な電流量を超える電流が第一アクチュエータに流されて、同アクチュエータが発熱すると言った事態を未然に回避することが出来、これにより、画像形成装置の動作が安定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の一実施形態について図1ないし図9を参照しつつ説明する。
1.全体構成
図1は、レーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
レーザプリンタ(本発明の画像形成装置に相当)10は本体ケーシング11の下部に、カセット収容部12が設けられており、そこに、記録媒体としての用紙を積層状に収容した給紙カセットC1が装着されている。このレーザプリンタ10は給紙カセットの増設が可能とされ、本実施形態においても1段が増設、すなわち、給紙カセットC1の下方に給紙カセットC2が配置されている。尚、以下の説明において、前、後方向については、装置の正面方向(図1における右側)を前側として説明する。
【0024】
本体ケーシング11内には、用紙搬送経路が形成されており、各給紙カセットC1、C2からそれぞれ送り出された用紙には用紙搬送経路を搬送される過程でトナー像が形成されるとともに、これが定着器36によって熱定着されることで所望の画像が形成されるようになっている(詳細は後述する)。
用紙搬送経路は、図1において一点鎖線で示す通りであり、給紙カセットC1の用紙搬送経路L1であれば同給紙カセットC1の前方上部でレーザプリンタ10の後方に約180で反転した後、レーザプリンタ10の後方に用紙を水平に搬送してゆく。そして、レーザプリンタ10の後部で、今度は前方に約180度反転させた後、本体ケーシング11の上面壁に設けられる排紙部14に至る経路をとる。
【0025】
一方、給紙カセットC2の用紙搬送経路L2であれば、給紙カセットC2の前端から斜め上方に送り出された後、一旦、上方に向かう経路をとる。そして、給紙カセットC2のほぼ高さ寸法だけ上昇したところで、給紙カセットC1の用紙搬送経路L1に合流するようになっている。すなわち、給紙カセットC2から搬送される用紙の用紙搬送経路L2は、搬送の開始から合流するまでの距離分が給紙カセットC1の用紙搬送経路L1に比べて長くなっている。
【0026】
また、本実施形態のレーザプリンタ10は、図2に示すように、前面壁15の一部がヒンジ16を中心に回動して、同図に示す水平姿勢で保持されるようになっている。この回動自在とされた部分はMPトレイ17であって、そこに、用紙を手差し出来るようになっている。そして、同図に示すようにMPトレイ17上の用紙は、MPトレイ17からレーザプリンタ10の後方に送り出された後、給紙カセットC1の用紙搬送経路L1に合流するようになっている。MPトレイ17の用紙搬送経路L3は、給紙カセットC1の用紙搬送経路L1より短く、全ての用紙搬送経路L1〜L3の中で搬送長がもっと短くなっている。このように、レーザプリンタ10には、搬送長のそれぞれ異なる3つの用紙搬送経路L1〜L3が設けられている。
【0027】
次に、用紙上に画像を形成するための機構について、簡単に説明する。
用紙搬送経路(ここでは、給紙カセットC1の用紙搬送経路L1を例にとって説明する)上には、図1に示すように用紙を搬送するべく各種ローラ(本発明の用紙搬送機構を構成するものである)が配置されている。具体的には給紙ローラ(本発明の給紙手段に相当)21、中継ローラ23、レジストローラ(本発明の姿勢矯正手段に相当)25、転写ローラ27、加熱ローラ38、そして排紙ローラ39が順に設けられている。これら各ローラの回転軸は、メインモータ(本発明の駆動源に相当)Mの回転軸M1と伝達ギヤGを介して連結されており、各ローラはメインモータMの駆動力を受けて回動するようになっている。
【0028】
尚、図3には、レーザプリンタ10の駆動系の一部が示されており、同図における符号Mはメインモータ、M1はメインモータの回転軸、21Aは給紙カセットC1用の給紙ローラ21の回転軸、23Aは中継ローラ23の回転軸、25Aはレジストローラ25の回転軸であり、G1〜G8はいずれも伝達ギヤである。そして、例えば、給紙ローラ用の回転軸21Aであれば、伝達ギヤG1→伝達ギヤG2→伝達ギヤG3→伝達ギヤG4→伝達ギヤG5を経てメインモータMの駆動力が伝達されるようになっている。尚、以下の説明において、これら伝達ギヤ群を動力伝達機構とよぶものとする。
【0029】
給紙ローラ21は給紙カセットC1上に載置された用紙を中継ローラ23まで送り出すためのものであるが、用紙を一枚ずつ搬送する必要がある。そのため、複数枚の用紙を順次搬送する場合には、用紙の搬送間において、一旦、回動を停止させる必要があり、給紙ローラ21の動力伝達機構には、電磁式のクラッチ機構(本発明の第一アクチュエータに相当)60Aが設けてある(図3参照)。
【0030】
クラッチ機構60Aは、外周にロック受け部71を有する伝達ギヤ(ここでは、伝達ギヤG5)、伝達ギヤG5の回動を規制するためのロックアーム61、並びにソレノイドスイッチ65Aを主体として構成される。ロックアーム61はヒンジ62を中心に揺動自在とされ、先端部には係止爪63が設けられ、これが伝達ギヤG5のロック受け部71に係合するようになっている。
【0031】
伝達ギヤG5に設けられる大径歯部73並びに、小径歯部74はその一部がそれぞれ切り欠かれている(尚、図3には、大径歯部73の切り欠き部分のみを示してある、以下、これを切り欠き部75とする)。そして、係止爪63とロック受け部71が係合した状態にあるときには、大径歯部73並びに小径歯部74の各切り欠き部75が隣接する他の伝達ギヤ(ここでは、回転軸21Aに設けられたギヤ及び、伝達ギヤG4)に対するかみ合い位置に丁度位置する設定としてある。
【0032】
係る設定とすることで、伝達ギヤG5の大径歯部73と隣接する他の伝達ギヤG4、並びに小径歯部74と回動軸21Aの歯部とが、それぞれかみ合わない状態に保持されるから、これにより、両軸M1、21A間において動力の伝達が断たれる状態(以下、遮断状態とする)、すなわち給紙ローラ21の駆動(回動)が停止された状態となる。
【0033】
係る状態から、給紙ローラ21を回動させる場合には、ソレノイドスイッチ65Aを動作させてやればよい。ソレノイドスイッチ65Aは進退軸66Aを備え、コイルに励磁電流を供給してやることで、進退軸66Aを図示上方に引き込むことが出来る。これにより、ロックアーム61全体がヒンジ62を中心にロック解除方向に揺動するから、係止爪63とロック受け部71による係止が解かれて伝達ギヤG5が回動可能な状態となる。
【0034】
そして、このときには、伝達ギヤG5が付勢手段から付勢力を受けることで、同図に示すA矢印方向に所定角度回動し、これにより、切り欠き部75が隣接する他の伝達ギヤに対するかみ合い位置から外れることで、各ギヤの歯部同士がかみ合い、動力の伝達が可能な状態(以下、接続状態とする)となる。
尚、給紙カセットC2並びにMPトレイ17にも、それ専用にそれぞれ給紙ローラ41、45が設けられており、更に、各給紙ローラ41、45にそれぞれ専用の電磁式のクラッチ機構、ひいてはソレノイドスイッチ65C、65Dが付設されている(図5参照)。
【0035】
次に、中継ローラ23は、給紙ローラ21によって送り出された用紙を、レジストローラ25まで搬送させるべく中継させるためのものであり、常回転式とされている。尚、常回転式とは、メインモータMが駆動しているときには、常に、回動した状態にあるという意味であり、機構的に言えば、メインモータMの回転軸M1から中継ローラ23の回転軸23Aへ動力を伝える経路中にクラッチ機構が設けられておらず、隣接する各伝達ギヤの歯部同士が常にかみ合った状態にある。また、本実施形態のものでは、給紙カセットC2並びに、MPトレイ17についてもそれ専用に中継ローラ42、46がそれぞれ設けられている。
【0036】
レジストローラ25は、給紙ローラ21、中継ローラ23を経由して搬送されてきた用紙を、転写ローラ27に搬送する先だって、用紙の姿勢を正しい姿勢に矯正し、その後、転写ローラ27へと搬送するためのものであって、常には回動した状態にあるが用紙がレジストローラ25に接近(後述する第2の検出センサS2により検出する)すると一旦、停止される。そして、停止したレジストローラ25に用紙の先端が当接することで用紙の姿勢が矯正される。その後、レジストローラ25は再駆動する。これによって、用紙は転写ローラ27へと送られる。このように、レジストローラ25についても、給紙ローラ21と同じく、必要に応じて停止させる必要があるため、電磁式のクラッチ機構60B(本発明の第二アクチュエータに相当)がそれ専用に設けられている(図3参照)。
【0037】
レジストローラ用のクラッチ機構60Bは給紙ローラ用のクラッチ機構60Aとほぼ同一であり、外周にロック受け部を有する伝達ギヤG6、ロックアーム(図示せず)、ソレノイドスイッチ65Bを主体として構成される。尚、給紙ローラ用のクラッチ機構60Aとの相違点は、励磁電流を供給することによって、動力の伝達が断たれる(遮断状態)ような設定としてある点、及び伝達ギヤG6が差動ギヤとして構成され、切り欠き部が設けられていない点などである。
尚、クラッチ機構60Bのソレノイドスイッチ65Bに対する励磁電流の供給が完了した状態が、本発明における「第二アクチュエータの動作完了」に相当する状態である。
【0038】
転写ローラ27には、図1に示すように感光ドラム28が対向配置されている。感光ドラム28の上方には感光ドラム28上に静電潜像を形成するべくレーザ光を照射可能なスキャナ部31が配され、更に、感光ドラム28の前部(図1における右側部)には現像ローラ33とトナー収容部35が並んで配されている。これら感光ドラム28、スキャナ部31、現像ローラ33、トナー収容部35は画像形成部を構成しており、用紙上にトナー像を形成させる機能を有する。
【0039】
また、加熱ローラ38には加圧ローラ37が対向配置されている。加熱ローラ38は円筒状部材としての金属素管を備え、その軸方向に沿ってハロゲンランプが内装されている。この、ハロゲンランプにより、加熱ローラ38の表面が定着温度に加熱される。加圧ローラ37は金属製のローラ軸をゴム材料によって被覆してなるとともに、加熱ローラ38に弾性的に押圧された状態にあって加熱ローラ38の回転に従動される。この加圧ローラ37と加熱ローラ38によって、用紙上にトナー像を熱定着させる定着器36を形成している。尚、転写ローラ27並びに、加熱ローラ38はいずれも常回転式のローラである。
【0040】
排紙ローラ39は、本体ケーシング11の内部と排紙部14とを区画する境目部分にあって、定着器36を経て搬送されてきた画像形成済みの用紙を排紙部14上に排出させるように機能するものである。
【0041】
そして、給紙ローラ21から排紙ローラ39までの間には、3つの検出センサS1〜S3が配置されている。これら3つの検出センサS1〜S3は用紙の搬送状態を検出するものであって、いずれも同じ検出原理を利用して検出動作を行なっている。具体的には、対向配置される一対の投光・受光素子からなる光電センサと、その相手側となる揺動部材とからなる。
尚、図4中における符号81は第1の検出センサS1用の光電センサ、符号82は第2の検出センサS2用の光電センサ、符号83は第3の検出センサS3用の光電センサである。そして、符号85は第1の検出センサS1用の揺動部材、符号86は第2の検出センサS2用の揺動部材、符号88は第3の検出センサS3用の揺動部材である。
【0042】
各揺動部材85〜87はいずれもヒンジを中心に揺動自在とされ、光電センサ81〜83に対する遮光部と用紙搬送経路に突出する突片部を備えている。そして、搬送された用紙が突片部を横切ることに伴って、揺動部材85〜87は揺動変位して姿勢を変える。これにより、遮光部が光電センサの検出領域に進入して投受光を遮ったり、或いは検出領域から退避することで光路を開放する。これにより、受光素子による検出光の受光レベルが変化するから、同受光レベルの変化に基づいて用紙の通過を検出できる。
【0043】
各検出センサの検出機能について順に説明してゆくと、まず、給紙ローラ21と中継ローラ23との間に位置して、第1の検出センサS1が設けられている。第1の検出センサS1は、給紙ローラ21による用紙の送り出しの完了を検出するものである。具体的には、用紙の先端が第1の検出センサS1の揺動部材85に突き当たると検出信号の出力が開始され、用紙の後端が揺動部材85を通過すると検出信号の出力が止まるから、この検出信号の立ち下がり時点ts1をもって、給紙ローラ21からの用紙の送り出しの完了時を検出出来る(図7参照)。
【0044】
次に、第2の検出センサ(本発明の用紙の接近を検出する検出センサに相当する)S2であるが、これは、中継ローラ23とレジストローラ25との間であって、レジストローラ25寄りの位置に配置されている。この第2の検出センサS2は、レジストローラ25に対する用紙の接近を検出するものであり、具体的には、用紙先端が第2の検出センサS2に達して揺動部材86を揺動変位させると、検出信号の出力が開始されるから、信号の上がり時点ts2をもって、用紙の接近時を検出出来る(図7参照)。
【0045】
そして、第3の検出センサS3であるが、これは、レジストローラ25と転写ローラ27との間であって、レジストローラ25寄りの位置に設けられている。この第3の検出センサS3は転写ローラ27に対する用紙の接近を検出するものである。
尚、図4中における符号S4は、第4の検出センサであって、第1の検出センサS1と同じ機能、すなわち給紙カセットC2用から給紙ローラ41による用紙の送り出しの完了を検出するものである。
【0046】
2.電気的構成
次に、レーザプリンタの電気的な構成について、説明を行なう。
図5に示すように、レーザプリンタ10はメイン基板100、フロント中継基板150、リヤ中継基板160、増設トレイ基板170等の各種回路基板を備える。メイン基板100はメインCPU120、RAM121、ROM122、カウンタ回路よりなる3種のタイマ123A〜123Cを実装するとともに、同メイン基板100にはメインモータM1、ポリゴンモータM2、レーザ光源並びに、第1の検出センサS1、第2の検出センサS2、第3の検出センサS3が電気的に接続されている。
【0047】
そして、メイン基板100には、インターフェース129が付設されており、同インターフェース129を通じて上位装置(例えば、パーソナルコンピュータ等、図示せず)と通信可能とされている。そして、同インターフェース129を通じて印刷データ、並びに印刷指令を受信すると、レーザプリンタ10の全体を制御して、用紙に所望の画像を形成させるものである。
【0048】
フロント中継基板150並びにリア中継基板160は、それぞれレーザプリンタ10の前部並びに後部に配置されるものであって、フロント中継基板150には、給紙カセットC1用のソレノイドスイッチ65A、レジストローラ25用のソレノイドスイッチ65B、MPトレイ17用のソレノイドスイッチ65Cがそれぞれ電気的に接続され、リヤ中継基板160には、定着サーミスタ、DXユニットセンサ、排紙センサが電気的に接続されている。また、増設トレイ基板170には、給紙カセットC2用のソレノイドスイッチ65D、並びに第4の検出センサS4が電気的に接続されている。
【0049】
これら中継基板150、160並びに、増設用トレイ基板170はいずれもメイン基板100に対して信号線によって通信可能に接続されており、メイン基板100からの指令に基づいて接続された各装置の制御を行なうものである。
【0050】
また、メイン基板100にはASIC(Application Specific Integrated Circuit)130が設けられている。ASIC130はCPU(本発明の制御手段に相当)131並びにメモリ(例えば、フラッシュメモリ或いはEEPROM等の不揮発性のものであって、本発明の記憶手段に相当)132を備えるとともに、メインCPU120と通信可能に接続され、主として用紙の搬送タイミングの制御、すなわち、各ソレノイドスイッチ65A〜65Dを動作させる動作開始タイミングを制御するものである。尚、メモリ132内にはプログラム格納領域と、用紙搬送データ格納領域とが設けられ、プログラム格納領域内に次述する制御フローを実行するための処理プログラムが書き込まれている。
【0051】
3.ASIC130による用紙の搬送タイミングの制御
続いて、ASIC130による用紙の搬送タイミングの制御について、図6ないし図8を参照して説明する。図6はASICによって実行される処理プログラムのフローチャート図である。
処理が開始されると、ステップ10に示すようにASIC130は印字指令を待つ、アイドル状態とされる。そして、上位装置たるPCから印字指令が発せられると、インタフェース129、メイン基板100のメインCPU120を通じてASIC130に印字指令が伝えられる。これにより、ステップ20に移行する。尚、先のアイドル状態にあっては、メモリ132内の用紙搬送データ格納領域は初期化された状態にある。また、以下では上位装置により給紙カセットC1の用紙が印字の対象として選択されたものとして説明する。
【0052】
ステップ20では、ASIC130、フロント中継基板150の経路で制御信号(本発明の用紙供給指令に相当)が給紙カセットC1用のソレノイドスイッチ65Aに送られる。これにより、電源から給紙カセットC1用のソレノイドスイッチ65Aに励磁電流が一定時間t1だけ供給される(図7参照)。これにより、ソレノイドスイッチ65Aが動作することで、動力伝達機構が接続状態となるから、メインモータMから給紙ローラ21に動力が伝達され、給紙ローラ21の回動、ひいては用紙の搬送が開始される。
【0053】
これに続き、ASIC130における処理は、ステップ30に移行して、搬送された用紙がレジストローラ25に接近したか、否かの判定を行なうこととなるが、一旦、用紙の搬送が開始されると、以下の時刻処理(用紙の搬送状態を検出するための処理)がメインCPU120によってなされ、しかも、この時刻処理のデータを使用してステップ30並びに、ステップ60〜ステップ80までの各判定処理を行なうから、ステップ30の処理に先立って、時刻処理について説明する。
【0054】
<メインCPUによる時刻処理>
用紙の搬送が開始されると、メインCPU120は、タイマ123A〜123Cによって、以下の3つの設定時間ta、tb、tcを所定の基準時からそれぞれ計時させ(図7参照)、各基準時並びに計時完了時刻を、メモリ132内の用紙搬送データ格納領域における指定アドレスRにそれぞれ記憶させる。
【0055】
より具体的に説明すると、給紙ローラ21の回転開始時刻ts0が第1の基準時とされており、これを基準としてタイマ123Aによって設定時間taだけ時刻を計時させる。そして、これら第1の基準時ts0並びに、設定時間taの計時完了時刻はそれぞれ時刻の取得と同時に指定アドレスR1、R2に書き込まれる。
尚、設定時間(以下、動作間隔時間ともいう)taについては用紙の搬送間隔が短くならない、具体的には用紙の搬送に伴って動作するソレノイドスイッチ65Aの単位時間当たりの動作回数が設定回数を超えないように、メインCPU(本発明の動作間隔決定手段に相当)により予め設定されるものであり、後述するステップ70における判定処理において使用されるものである。
【0056】
また、第1の検出センサS1から出力される検出信号の立下りの時刻ts1が第2の基準時とされており、これを基準としてタイマ123Bによって設定時間tbだけ時刻を計時させる。そして、第2の基準時ts1並びに、設定時間tbの計時完了時刻はそれぞれ時刻の取得と同時に指定アドレスR3、R4に書き込まれる。尚、設定時間tbを計時するのは、後述するステップ60における判定処理で使用されるからである。
【0057】
そして、第2の検出センサ2から出力される検出信号の立上がり時刻ts2、すなわちレジストローラ25に対する用紙の接近検出時刻が第3の基準時とされており、これを基準としてタイマ123Cによって設定時間tcだけ時刻を計時させる。第3の基準時ts2並びに、設定時間tcの計時完了時刻はそれぞれ時刻の取得と同時に指定アドレスR5、R6にそれぞれ記憶されるようになっている。
尚、設定時間tcを計時するのは後述するステップ80における判定処理で使用されるからである。
【0058】
さて、ASIC130であるが、ステップ30の処理に移行すると、搬送された用紙がレジストローラ25に接近したか、否かの判定をするべく、用紙搬送データ格納領域の指定アドレスR5にアクセスする。そして、第三の基準時(用紙の接近検出時刻)ts2が記憶されていれば、用紙接近と判断して、ステップ40に移行する。
【0059】
ステップ40では、ASIC130、フロント中継基板150の経路で制御信号がレジストローラ25用のソレノイドスイッチ65Bに送られる。これにより、電源側からソレノイドスイッチ65Bに励磁電流が供給されて、ソレノイドスイッチ65Bが動作する。すると、それまでは、動力伝達可能な接続状態にあった動力伝達機構の接続状態が断たれるから、これにより、レジストローラ25は一旦、停止する。そして、このときには、搬送されて来た用紙の先端がレジストローラ25に突き当たる。これにより、給紙ローラ21から用紙が傾いた状態で搬送されてきたとしても、ここで、姿勢が正しく矯正される。
【0060】
図7に示すように、レジストローラ25用のソレノイドスイッチ65Bに対する励磁電流の供給は、t2時間(本発明の動作開始から予め定められた時間に相当)だけ持続される。そのため、所定時間経過後には、再び、動力伝達機構は動力伝達可能な接続状態に復帰するから、レジストローラ25は回動を再開する。そのため、回動を再開したレジストローラ25によって、一旦、停止された用紙の搬送が再び、再開されることとなる。
【0061】
ソレノイドスイッチ65Bの動作に続いて、ASIC130での処理は、ステップ50に移行する。ここでは、次の印字JOBがあるか、否かの判定が行なわれ、無い場合には、Noと判定される。これにより、ASIC130が制御を担当しているソレノイドスイッチ65A〜65Dの制御に関して処理が終了する。尚、次の印字JOBがある場合については、後述する。
【0062】
一方、この時点では用紙は今だ、用紙搬送経路L1の途中にあり、これ以降の印刷処理はメインCPU120が行なう。すなわち、第3の検出センサS3によって用紙先端の検出が行なわれると、メインCPU120は画像形成部に印刷処理を開始させる。これにより、スキャナ部31からのレーザビームの高速走査により感光ドラム28は露光される。そして、現像ローラ33のトナーが感光ドラム28の表面に付着されることに伴って、ドラム表面には反転現像によりトナー像が形成される。
【0063】
その後、感光ドラム28と転写ローラ27との間を用紙が搬送されることにより、感光ドラム28の表面に担持されているトナー像が用紙上に転写される。その後、定着工程を経て、用紙は排紙部14上に排紙される。
【0064】
次に、ステップ50でYesと判定されステップ60に移行した場合、すなわち次の印字JOBがある場合について説明する。
ステップ60では、設定時間tbの計時が完了したか、否かについて判定が行なわれる。そのため、ステップ60に移行すると、ASIC130はメモリ132の指定アドレスR4にアクセスして、同アドレスR4のデータの読み出しを行なう。このときに、タイマ123Bによる時刻の計時が完了していない場合には、アドレスR4にはデータが何も書き込まれていない状態になるから、計時中(判定No)と判定されるが、タイマ123Bによって時刻の計時が完了してアドレスR4に計時完了時刻が書き込まれると、これをもって、設定時間tb経過と判定(判定Yes)されて、ステップ70に移行する。
【0065】
さて、ここで設定時間tbの経過を判定するのは、給紙ローラ21によって、既に送り出された先の用紙の後端と、これから送り出す用紙の先端との間に適度な間隔を持たせるためである(第一条件)。
【0066】
ステップ70では、設定時間taの経過について判定が行なわれる。そのため、ステップ70に移行すると、ASIC130はメモリ132の指定アドレスR2にアクセスして、データの読み出しを行なう。タイマ123Aによる時刻の計時が完了していない場合には、設定時間taの計時中(判定No)と判定されるが、タイマ123Aによって時刻の計時が完了して指定アドレスR2に計時完了時刻が書き込まれると、これをもって、設定時間ta経過と判定(判定Yes)されて、ステップ80に移行する。
【0067】
さて、ここで設定時間ta、すなわち動作間隔時間の経過を判定するのは、ソレノイドスイッチ65Aが発熱するのを回避して、クラッチ機構、ひいては用紙搬送系の動作の安定を求めたものである。すなわち、設定時間(動作間隔時間)taとは、ソレノイドスイッチ65A(65C、65Dを含む)の発熱を回避するために、すくなくとも確保しなければならない励磁電流の供給間隔である。仮に、このような動作間隔時間を設けず用紙の搬送を行なうと、用紙の搬送間隔が短くなり過ぎることでソレノイドスイッチに励磁電流が供給される間隔が短くなり(平均電流値が大きくなる)、発熱すると言った事態が生ずるからである。本実施形態では、動作間隔時間taは約2秒とされている(第二条件)。
【0068】
尚、このステップ70における処理により、本発明における「一の用紙に対する第一アクチュエータの動作が開始されてから前記動作間隔時間が経過した後に、次の用紙に対する第一アクチュエータの動作が開始されるように、前記第一アクチュエータの動作開始タイミングを決定する」が実現されている。
【0069】
ステップ80では、設定時間tcの経過について判定が行なわれる。そのため、ステップ80に移行すると、ASIC130はメモリ132の指定アドレスR6にアクセスして、データの読み出しを行なう。タイマ123Cによる時刻の計時が完了していない場合には、計時中(判定No)と判定されるが、タイマ123Cによって時刻の計時が完了して計時完了時刻が指定アドレスR6に書き込まれると、これをもって、設定時間tc経過と判定(判定Yes)と判定されて、ステップ90に移行する。
【0070】
さて、ここで設定時間tcの経過を判定するのは、既に送り出された先の用紙(先のJOB用)に対するレジストローラ25用のソレノイドスイッチ65Bの動作、すなわちソレノイドスイッチ65Bに対する励磁電流の供給が完了した状態にあることを確認するためである(第三条件)。
【0071】
尚、設定時間tcの計時により励磁電流の供給完了を知ることが出来るのは、設定時間tcの計時がソレノイドスイッチ65Bに対する励磁電流の開始(第3の基準時ts2)と同時に行なわれ、しかも設定時間tcの長さが励磁電流の供給が持続される時間t2より長く設定されているからである(図7参照)。以上のように、第3の基準時刻ts2がソレノイドスイッチ65Bに対する励磁電流の供給開始されたクラッチ機構60Bの動作開始時刻に対応しており、設定時間tcの計時完了時刻がソレノイドスイッチ65Bへの電力の供給が断たれたクラッチ機構60Bの動作完了済みの状態にそれぞれ対応しているから、メモリ132における用紙搬送データ格納領域の指定アドレスR5、R6にアクセスしてデータの読み出しを行なうことで、クラッチ機構60Bのソレノイドスイッチ65Bに対する電流の供給状況(本発明の「第二アクチュエータの動作状態」に相当)を知ることが出来るようになっている。また、このステップ80における処理により、本発明における「一の用紙が搬送された後に次の用紙を搬送すべく開始される前記第一アクチュエータの動作が、前記一の用紙に対する前記第二アクチュエータの動作が完了した後に開始されるように前記第一アクチュエータの動作開始タイミングを決定する」が実現されている。
【0072】
ステップ90では、メモリ132内における用紙の搬送状態に係る各データ、すなわち指定アドレスR1〜R6に記憶されている全てのデータが消去(初期化)され、その後、ステップ20に移行する。すると、ASIC130、フロント中継基板150の経路で制御信号(本発明の用紙供給指令に相当)が給紙カセットC1用のソレノイドスイッチ65Aに送られる。これにより、電源から給紙カセットC1用のソレノイドスイッチ65Aに励磁電流が一定時間t1だけ供給される。それ以降は、先に述べた手順に従って、メインCPU120並びに、ASIC130による処理が行なわれる。かくして、次の用紙の搬送が開始されて所望の画像が形成されることとなる。
【0073】
尚、このステップ90の処理により、本発明における「前記記憶手段に記憶された一の用紙に対する第二アクチュエータの動作状態に関するデータは、次の用紙を搬送するべく前記第一のアクチュエータの動作が開始されるに先立って、消去され」が実現されている。
【0074】
また、上記の例では、給紙カセットC1から用紙が供給される場合を例にとって、説明したが、給紙カセットC2から用紙が供給される場合並びに、MPトレイ17から用紙が供給される場合も給紙カセットC1の場合と同様に処理を行なって、用紙の搬送タイミングが決定され、これに基づいて印刷が行なわれる。
【0075】
このように、本実施形態によれば、一の用紙を搬送した後、次の用紙を開始するのに、3つの条件を課している。まず、第1条件は、先に送られた用紙(一の用紙)の給紙ローラ21からの送り出しが完了していること(ステップ60)であり、第2条件は、先の用紙の搬送開始から動作間隔時間taが経過(ステップ70)していることであり、第3条件は先に送り出された用紙についてレジストローラ25用のソレノイドスイッチ65Bの動作が完了していること(ステップ80)である。そして、これら全ての条件がいずれも満たされた場合に限って、用紙の搬送を許可している。
【0076】
このように、用紙の搬送タイミングを決定してやれば、用紙が重なって送り出されることが回避され(第1条件の効果)、しかも、動作間隔時間taが短くなり過ぎることがないから、ソレノイドスイッチ65A、65Bに供給される励磁電流の平均値が適切な値に維持されるから発熱することもない(第2条件の効果)。
【0077】
そして、先に送り出された用紙に対するクラッチ機構60Bの動作が完了した後に、次の用紙の搬送が開始されるから、電源から両ソレノイドスイッチ65A、65Bに同時に励磁電流が供給されることが回避される。すなわち、電源の性能に対して負荷側が上回ってしまうことが回避されるから、電源からは安定した電力の供給が得られることとなり、レーザプリンタ10の動作が安定する(第3条件の効果)。
【0078】
また、第3条件の効果について更に説明すると、本実施形態のものは、給紙カセットC1、C2並びにMPトレイ17が設けてあり、しかも、これらの用紙搬送経路L1〜L3は給紙開始位置からレジストローラ25に至るまでの搬送路の長さがそれぞれ異なる。そのため、給紙の開始時刻ts0を基準とした場合に、レジストローラ25に対する用紙の接近が検出されてレジストローラ用のソレノイドスイッチ65Bに励磁電流の供給が開始されるまでの時間が用紙搬送経路L1〜L3ごとにそれぞれ異なる、という事情がある。尚、図9には、給紙カセットC2から用紙が搬送された場合のタイミングチャートが示されており、この場合には、給紙カセットC1から用紙が搬送された場合に比べてレジストローラ25に対する用紙の接近検出時刻ts2が遅れているのが見てとれる。
【0079】
この点を考慮して、レジストローラ用のソレノイドスイッチ65Bの動作完了を用紙搬送の条件としてるから、給紙ローラ用のソレノイドスイッチ65Aに対する励磁電流の供給は、用紙搬送経路L1〜L3に拘わらず、常に、レジストローラ用のソレノイドスイッチ65Bに対する励磁電流の供給が完了した後に行なわれることとなる。
【0080】
また、本実施形態のものは、これらソレノイドスイッチ65A〜65Dの動作制御(用紙の搬送タイミングの制御)をメイン基板100のメインCPU120とは、別に専用のASIC130を設けて行なっている。このように、専用のASIC130によって動作制御を行なうものであれば、係る動作制御が行なわれていない既存のレーザプリンタに対して、装置の大幅な改修を行なうことなく、当該動作制御(用紙搬送タイミングの制御)を組み込むことが可能である。
【0081】
また、本実施形態によれば、用紙搬送経路L1、L2には、給紙ローラ21とレジストローラ25との間に、中継ローラ23が配され、しかも中継ローラ23は常回転式である。従って、一旦、給紙ローラ21により搬送が開始されると、中継ローラ23の作用により、用紙は停止されることなくレジストローラ25に達する。このような構成であれば、用紙の搬送が開始されてから画像形成に至るまでの時間が短くなるから、効率的に画像形成を行なうことが可能となるし、また、搬送中に用紙を停止させる場合に比べて、制御がシンプルになる。
【0082】
加えて、本実施形態によれば、各ローラ21、23、25、27、28、37、38、39に対する動力の供給を一の駆動源、すなわちメインモータMにより実現しているから、部品点数が少なくて済む。
【0083】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0084】
(1)上記実施形態では、ASIC130による制御の対象を、レジストローラ25用のソレノイドスイッチ65B並びに、給紙ローラ21用のソレノイドスイッチ65A(65C、65Dを含む)とし、これら両ローラ21、25のソレノイドスイッチ65A、65Bが同時に動作されないように動作タイミングを制御したが、制御対象としては、これに限定されるものでなく、種々適用可能である。
【0085】
(2)上記実施形態では、同じ給紙カセットから用紙が順次送り出されることを前提として、説明を行なったが、例えば、給紙カセットC1から用紙が搬送された後、次の用紙は給紙カセットC2或いはMPトレイ17から搬送されるといったように、順次送られる複数の用紙が異なる用紙搬送経路で送られるものであってもよい。
そして、係る場合には、実施形態の要領に従って用紙の搬送タイミングを決定(ステップ60〜ステップ80)し、その後、ステップ20で再びソレノイドスイッチを動作させる際に、ソレノイドスイッチの切り替えを行なって選択的に動作させてやればよい。
【0086】
(3)また、上記(2)で述べたように、異なる給紙カセットC1、C2或いはMPトレイ17から用紙を順次送る場合には、各カセット等にそれぞれ異なる用紙サイズの用紙を載置しておき、用紙サイズのことなる用紙を順次搬送してもよい。
【0087】
(4)上記実施形態では、給紙カセットC1、C2を上下2段の構成としたが、これに限られるものではなく、3段或いはそれ以上であってもよい。
【0088】
(5)上記実施形態では、メモリ132内の用紙搬送データ格納領域に、各タイマ123A、123B、123Cの計時完了時刻をそれぞれ記憶させたが、動作の完了が分かるものであればよく、例えば、計時動作が完了したときには、ビットフラグ(動作完了は1、それ以外は0)を立てるようにしてもよい。
【0089】
(6)上記実施形態では、タイマ123Cにより設定時間tcが計時されることをもって、ソレノイドスイッチ65Cに対する励磁電流の供給の完了と判断したが、励磁電流の供給の完了を直接的に検出してもよく、例えば、ソレノイドスイッチ65Cに励磁電流を供給する供給回路にそれ専用の回路を組み込んで検出する等である。
【0090】
(7)上記実施形態においては、設定時間ta、tb、tcを計時するのに、専用のタイマ123A、123BB、123Cを設けたが、時刻を計時できるものであれば適用可能であり、例えば、ソフトウエアによるループタイマであってよい。尚、ループタイマを使用する場合には、ASIC130のCPU131とは別のCPUによりカウントをさせることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】レーザプリンタの要部側断面図
【図2】MPトレイを開けた状態の断面図
【図3】動力伝達機構を示す図
【図4】用紙搬送経路の一部を拡大した図
【図5】レーザプリンタの電気的な構成を示すブロック図
【図6】ASICが用紙の搬送タイミングを決定する手順を示すフローチャート図
【図7】給紙カセットC1から用紙が搬送された場合のタイミングチャート図
【図8】メモリの構成を示す図
【図9】給紙カセットC2から用紙が搬送された場合のタイミングチャート図
【図10】従来例を示す図
【図11】従来例を示す図
【符号の説明】
【0092】
10…レーザプリンタ(画像形成装置)
21…給紙ローラ(給紙手段)
25…レジストローラ(姿勢矯正手段)
65A…給紙カセットC1用のソレノイドスイッチ(第一アクチュエータ)
65B…レジストローラ用のソレノイドスイッチ(第二アクチュエータ)
100…メイン基板
130…ASIC
131…CPU(制御手段)
132…メモリ(記憶手段)




 

 


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