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ベルト搬送装置、画像形成装置 - 富士ゼロックス株式会社
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発明の名称 ベルト搬送装置、画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25440(P2007−25440A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−209800(P2005−209800)
出願日 平成17年7月20日(2005.7.20)
代理人 【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
発明者 菊地原 克則 / 川端 隆 / 高橋 政明 / 宮本 陽子 / 金山 清俊
要約 課題
簡易な構成で、転写ベルト等の無端ベルトに生じる蛇行を抑制する。

解決手段
駆動ロール22および剥離ロール23は、二次転写搬送ベルト21を回動可能に張架支持する。駆動ロール駆動モータ81の駆動によって駆動ロール22が回転し、これにともなって二次転写搬送ベルト21は回動し、剥離ロール23も回動する。剥離ロール23は、軸方向に並列配置されたコロ231〜236を有しており、これらのうちコロ231のみがコロ駆動モータ83によって駆動される。イン側エッジセンサ85あるいはアウト側エッジセンサ86がベルトウォークを検知すると、コロ駆動モータ83によるコロ231の駆動速度が適宜調整され、二次転写搬送ベルト21のアウト側の速度とイン側の速度との速度差がつけられる。これにより、二次転写搬送ベルト21はウォークを解消する方向に移動する。
特許請求の範囲
【請求項1】
画像形成装置で用いられるベルト搬送装置であって、
被搬送物を担持搬送する無端ベルトと、
前記無端ベルトを回動可能に張架支持し、当該無端ベルトを回動させる駆動ロールと、
前記駆動ロールとともに前記無端ベルトを回動可能に張架支持し、当該無端ベルトの回動に伴って従動する従動ロールと、
前記従動ロールによる前記無端ベルトの張架部位において、当該無端ベルトの一端部側と他端部側との速度差を調整する速度差調整部と
を含むベルト搬送装置。
【請求項2】
前記従動ロールは、複数のロール部材を軸方向に並べて構成され、
前記速度差調整部は、前記従動ロールを構成する複数の前記ロール部材のうち、前記無端ベルトの一端部側に配置された所定のロール部材を駆動することを特徴とする請求項1記載のベルト搬送装置。
【請求項3】
前記速度差調整部は、前記無端ベルトの一端側と他端側とで異なるブレーキ力を付与することを特徴とする請求項1記載のベルト搬送装置。
【請求項4】
画像が担持搬送される像担持搬送体と、
前記像担持搬送体との間に記録材をニップし、当該像担持搬送体に担持された画像を当該記録材に転写させる転写ベルトと、
前記転写ベルトを回動可能に張架支持するとともに、前記像担持搬送体に向けて当該転写ベルトを押圧する押圧ロールと、
複数のロール部材を軸方向に並べて構成され、前記押圧ロールとともに前記転写ベルトを回動可能に張架支持する支持ロールと、
前記支持ロールを構成する複数の前記ロール部材のうち、前記転写ベルトの一端部側に配置された所定のロール部材を駆動するロール駆動部と
を含む画像形成装置。
【請求項5】
前記押圧ロールを駆動する駆動部を更に含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記転写ベルトのウォークを検知する検知部と、
前記検知部による検知結果に基づいて、前記ロール駆動部を制御する制御部と
をさらに含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記検知部によって前記転写ベルトのウォークが検知された場合に、前記所定のロール部材と前記転写ベルトの他端側にあるロール部材との間に速度差が形成されるように、前記ロール駆動部によって当該所定のロール部材を駆動させることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記検知部によって前記転写ベルトのウォークが検知されない場合に、前記所定のロール部材と前記転写ベルトの他端側にあるロール部材との間に速度差が形成されないように、前記ロール駆動部によって当該所定のロール部材を駆動させることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
画像が担持搬送される像担持搬送体と、
前記像担持搬送体との間に記録材をニップし、当該像担持搬送体に担持された画像を記録材に転写させる転写ベルトと、
前記転写ベルトに対し、当該転写ベルトの一端側と他端側とで異なるブレーキ力を付与するブレーキ機構と
を含む画像形成装置。
【請求項10】
前記転写ベルトを回動可能に張架支持するとともに、前記像担持搬送体に向けて当該転写ベルトを押圧する押圧ロールと、
前記押圧ロールとともに前記転写ベルトを回動可能に張架支持する張架ロールとを更に含み、
前記ブレーキ機構は、前記張架ロールに接触する当接部材を有することを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記転写ベルトを回動可能に張架支持するとともに、前記像担持搬送体に向けて当該転写ベルトを押圧する押圧ロールと、
前記押圧ロールとともに前記転写ベルトを回動可能に張架支持する張架ロールとを更に含み、
前記ブレーキ機構は、前記張架ロールによる張架部位にて前記転写ベルトに接触する当接部材を有することを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記張架ロールは、複数のロール部材を軸方向に並べて構成されることを特徴とする請求項10または11に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置で用いられ、記録材等の被搬送物を搬送するベルト搬送装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置では、カラー画像を高速且つ高画質に形成することを目的として、所謂フルカラーのタンデム機が提案されている。このタンデム機の代表的なものとしては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニットを互いに並列的に配置したものが知られている。この画像形成装置では、これら各画像形成ユニットにて順次形成されるイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のトナー像を、中間転写ベルト上に多重に転写(一次転写)した後、この中間転写ベルトから記録材(用紙)上に一括して転写(二次転写)し、この記録材上に形成されたトナー像を定着することによって、フルカラーや白黒(モノクロ)の画像を得ている。
【0003】
従来、このような中間転写方式を採用した画像形成装置では、二次転写後の記録材が中間転写ベルトに貼り付き、ジャムが発生しやすくなるといった問題があった。そこで、本出願人は、二次転写を行う二次転写部において、記録材が担持搬送される転写ベルト(二次転写搬送ベルト)を中間転写ベルトに圧接配置させ、また、この二次転写部における転写ロールとして、転写ベルトを張架するロールを用いて、中間転写ベルトに二次転写搬送ベルトを圧接配置させる技術を提案している(特許文献1参照。)。
【0004】
また、二次転写搬送ベルトや中間転写ベルト等の無端ベルトを用いた場合には、無端ベルトを周回駆動する際に、無端ベルトがロールの軸方向に蛇行することがある。このような現象をベルトウォークという。そして、ベルトウォークが生じると、二次転写を行う際に記録材に対するトナー像の転写位置がずれ、忠実な転写が行えなくなってしまう。そこで、無端ベルトを掛け渡す3以上のロール部材のうち、駆動ロール以外の複数のロール部材を傾動可能に配設し、その傾動によって各ロール部材に対する無端ベルトの接触圧を軸方向の一端側に偏らせることで、ベルトウォークを補正する技術が存在する(特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開平10−319741号公報(第4−6頁、図2)
【特許文献2】特開平9−110229号公報(第4−5頁、図1〜図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献2に記載の手法では、複数のロール部材を傾動自在に配設しなければならない分、装置構成が複雑になってしまう。また、これら複数のロール部材の傾動についての制御をロール部材毎に行わなければならず、制御も非常に複雑化してしまうことになる。
【0007】
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、簡易な構成で、転写ベルト等の無端ベルトに生じる蛇行を抑制することにある。
また他の目的は、転写ベルトを用いた場合に、転写を行う際の位置ずれ等を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的のもと、本発明は、画像形成装置で用いられるベルト搬送装置であって、被搬送物を担持搬送する無端ベルトと、無端ベルトを回動可能に張架支持し、無端ベルトを回動させる駆動ロールと、駆動ロールとともに無端ベルトを回動可能に張架支持し、無端ベルトの回動に伴って従動する従動ロールと、従動ロールによる無端ベルトの張架部位において、無端ベルトの一端部側と他端部側との速度差を調整する速度差調整部とを含んでいる。
【0009】
このようなベルト搬送装置において、従動ロールは、複数のロール部材を軸方向に並べて構成され、速度差調整部は、従動ロールを構成する複数のロール部材のうち、無端ベルトの一端部側に配置された所定のロール部材を駆動することができる。また、速度差調整部は、無端ベルトの一端側と他端側とで異なるブレーキ力を付与することができる。
【0010】
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像形成装置は、画像が担持搬送される像担持搬送体と、像担持搬送体との間に記録材をニップし、像担持搬送体に担持された画像を記録材に転写させる転写ベルトと、転写ベルトを回動可能に張架支持するとともに、像担持搬送体に向けて転写ベルトを押圧する押圧ロールと、複数のロール部材を軸方向に並べて構成され、押圧ロールとともに転写ベルトを回動可能に張架支持する支持ロールと、支持ロールを構成する複数のロール部材のうち、転写ベルトの一端部側に配置された所定のロール部材を駆動するロール駆動部とを含んでいる。
【0011】
このような画像形成装置では、押圧ロールを駆動する駆動部を更に含むことができる。また、転写ベルトのウォークを検知する検知部と、検知部による検知結果に基づいて、ロール駆動部を制御する制御部とをさらに含むことができる。そして、制御部は、検知部によって転写ベルトのウォークが検知された場合に、所定のロール部材と転写ベルトの他端側にあるロール部材との間に速度差が形成されるように、ロール駆動部によって所定のロール部材を駆動させることができる。また、制御部は、検知部によって転写ベルトのウォークが検知されない場合に、所定のロール部材と転写ベルトの他端側にあるロール部材との間に速度差が形成されないように、ロール駆動部によって所定のロール部材を駆動させることができる。
【0012】
さらに、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像形成装置は、画像が担持搬送される像担持搬送体と、像担持搬送体との間に記録材をニップし、像担持搬送体に担持された画像を記録材に転写させる転写ベルトと、転写ベルトに対し、転写ベルトの一端側と他端側とで異なるブレーキ力を付与するブレーキ機構とを含んでいる。
【0013】
このような画像形成装置では、転写ベルトを回動可能に張架支持するとともに、像担持搬送体に向けて転写ベルトを押圧する押圧ロールと、押圧ロールとともに転写ベルトを回動可能に張架支持する張架ロールとを更に含み、ブレーキ機構は、張架ロールに接触する当接部材を有することを特徴とすることができる。また、転写ベルトを回動可能に張架支持するとともに、像担持搬送体に向けて転写ベルトを押圧する押圧ロールと、押圧ロールとともに転写ベルトを回動可能に張架支持する張架ロールとを更に含み、ブレーキ機構は、張架ロールによる張架部位にて転写ベルトに接触する当接部材を有することを特徴とすることができる。さらに、張架ロールは、複数のロール部材を軸方向に並べて構成されることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、従動ロールによる無端ベルトの張架部位において、無端ベルトの一端部側と他端部側との速度差を適宜設定することで、無端ベルトにかかる付勢力を調整可能としたので、簡易な構成で、無端ベルトに生じる蛇行を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した図である。図1に示す画像形成装置は、所謂タンデム型、所謂中間転写型の画像形成装置であって、電子写真方式にて各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる中間転写ベルト15、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を被搬送物あるいは記録材である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写されたトナー像(画像)を用紙P上に定着させる定着装置60を備えている。また、この画像形成装置は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40およびユーザによる操作指示を行うためのユーザインターフェース(UI)41を有している。
【0016】
各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)は、矢印A方向に回転する感光体ドラム11を有している。この感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11を帯電する帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書き込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ17、などの電子写真用デバイスが順次配設されている。この画像形成装置では、これらの画像形成ユニット10を、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y色)、マゼンタ(M色)、シアン(C色)、黒(K色)の順に、略直線状に配置している。なお、各現像器14では、各色成分トナーとして負極性に帯電するものを用いている。
【0017】
像担持搬送体としての中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたものを用いている。また、中間転写ベルト15の体積抵抗率は106〜1014Ω・cmの範囲内である。また、中間転写ベルト15は、その厚みは例えば0.1mm程度のフィルム状の無端ベルトからなる。中間転写ベルト15は、各種ロールによって図に示す矢印B方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を循環駆動させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持するアイドルロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25を有している。
【0018】
各感光体ドラム11に対向し、略直線状に延びる中間転写ベルト15の内側に設けられる各一次転写ロール16には、トナーの帯電極性と逆極性(本実施の形態では正極性)の電圧が印加されている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成される。
【0019】
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される無端状の二次転写搬送ベルト21と、バックアップロール25等とを備えている。バックアップロール25は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムからなり、その表面抵抗率が7〜10logΩ/□でロール径が28mmとなるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC)に設定される。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写搬送ベルト21の対向電極を構成している。そしてバックアップロール25には、二次転写バイアスを印加される金属製の給電ロール26が当接配置されている。
【0020】
一方、二次転写搬送ベルト(転写ベルト、無端ベルト)21は、回動可能に配設される押圧ロールとしての駆動ロール22および従動ロール、支持ロールあるいは張架ロールとしての剥離ロール23によって張架されている。そして二次転写搬送ベルト21は、例えば直径がφ40で、その体積抵抗率が10〜1010Ω・cmの半導電性の無端ベルトである。駆動ロール22は二次転写搬送ベルト21を駆動し、剥離ロール23は駆動ロール22とともに二次転写搬送ベルト21に所定のテンションを与えている。駆動ロール22は、二次転写搬送ベルト21および中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、二次転写搬送ベルト21上の用紙Pに二次転写を行う二次転写ロールとして機能している。そして、給電ロール26には、所定の負の二次転写バイアスを印加するための二次転写バイアス電源27が接続され、駆動ロール22は接地されている。なお、剥離ロール23は、所定の曲率で二次転写搬送ベルト21を張架することにより、二次転写搬送ベルト21上に担持された用紙Pを剥離する機能も併せ持っている。さらに、二次転写搬送ベルト21には、二次転写搬送ベルト21の表面をクリーニングするための二次転写クリーナ24が取り付けられている。
【0021】
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、中間転写ベルト15を挟んで駆動ロール31に対向して配置され、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去するベルトクリーナ35が取り付けられている。一方、イエローの画像形成ユニット10Yよりも上流側の中間転写ベルト15の内側には、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)における画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配置されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の内側(像担持面の裏側)に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)は画像形成を開始するように構成されている。また、黒の画像形成ユニット10Kよりも下流側の中間転写ベルト15外側には、画質調整を行う際に使用される画像濃度センサ43が配設されている。
【0022】
更に、本実施の形態では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送経路55に搬送するピックアップロール51を備えている。また、ピックアップロール51にて繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53、二次転写搬送ベルト21によって二次転写された後に搬送される用紙Pを定着装置60へと搬送する搬送ベルト54(54a,54b)を備えている。なお、画像形成装置の内部には、温度および速度を測定する温度/湿度センサ57が配設されている。
【0023】
また、定着装置60は、図示しない加熱源を内蔵し回転可能に配設される加熱ロール61と、この加熱ロール61に回転可能に圧接配置される加圧ベルト62と、加熱ロール61に接触してこの加熱ロール61表面に離型剤としてのオイル(シリコーンオイル)を供給するオイル供給部63とを備えている。これら加熱ロール61および加圧ベルト62の表面には、離型性のよいフッ素ゴム層が形成されている。なお、本実施の形態では、シリコーンオイルとして、フッ素ゴムとの親和性がよく高剥離性を示すアミン変性シリコーンオイルが用いられる。なお、加圧ベルト62は、複数のロールに回動可能に張架された状態で加熱ロール61に圧接配置されており、加熱ロール61との間には広範な定着ニップ領域が形成されるようになっている。
【0024】
さらに、本実施の形態では、用紙Pの片面にのみトナー像を形成する片面モードの他、用紙Pの両面にトナー像を形成する両面モードを実行することも可能となっている。このため、この画像形成装置では、両面モード選択時に、定着装置60で片面定着済みの用紙Pを反転させて再度二次転写部20へと戻す用紙反転搬送機構70が設けられている。用紙反転搬送機構70は、定着装置60からの排出経路56に対して下方に分岐する分岐経路71を設け、この分岐経路71にはさらに右側方に向かって反転経路72を延設すると共に、この反転経路72から湾曲形成されて用紙トレイ50からの搬送経路55へと戻る戻し経路73を連通接続したもので構成されている。そして、これらの経路には必要に応じて適宜数の搬送ロール74が設けられている。また、定着装置60の出口側には、定着後の用紙Pの搬送方向を排出経路56または分岐経路71に切り替える第1のゲート75が設けられ、分岐経路71と戻し経路73との分岐点には反転前後の用紙Pの搬送方向を切り替える第2のゲート76が設けられている。さらに、反転経路72には、正逆回転可能に配設されるスイッチバックロール77が取り付けられている。
【0025】
次に、図1を参照しつつ、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図1に示すような画像形成装置に入力される。画像形成装置では、図示しない画像処理装置(IPS)にて所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット10等によって作像作業が実行される。画像処理装置(IPS)では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
【0026】
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kにて、各現像器14によってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0027】
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部にて、中間転写ベルト15上に転写される。このようにして一次転写された未定着トナー像は、中間転写ベルト15の回転に伴って二次転写部20に搬送される。なお、中間転写ベルト15への転写後に感光体ドラム11上に残った残留トナーは、ドラムクリーナ17によって除去される。
【0028】
一方、用紙搬送系では、画像形成のタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送経路55を搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、前述のようにしてトナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
【0029】
二次転写部20では、半導電性の二次転写搬送ベルト21および中間転写ベルト15を介して、駆動ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との間に挟み込まれる。このとき、給電ロール26にトナーの帯電極性と同極性の電圧(本実施の形態では負極性)が印加されると、二次転写搬送ベルト21(駆動ロール22)を対向電極として転写電界が形成され、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、駆動ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写位置にて、用紙Pに静電転写される。
【0030】
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写搬送ベルト21によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写搬送ベルト21の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト54まで搬送される。ここで、本実施の形態では、二次転写搬送ベルト21を用いているために、二次転写位置を通過した用紙Pは、中間転写ベルト15側に貼り付くことなく、二次転写搬送ベルト21側に吸着した状態で搬送される。また、二次転写搬送ベルト21上を搬送される用紙Pは、剥離ロール23の近傍で、二次転写搬送ベルト21を張架する剥離ロール23の曲率によって二次転写搬送ベルト21から剥離され、さらに下流側に向けて搬送されていく。搬送ベルト54(54a,54b)では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせるように速度制御を行い、定着装置60まで用紙Pを搬送する。定着装置60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして、片面モードの場合には、定着画像を担持した用紙Pが第1のゲート75によって排出経路56側へ向けられ、用紙Pは排出ロール(図示せず)によって装置の外部に排出される。また、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、ベルトクリーナ35によって除去される。
【0031】
一方、用紙Pの両面に画像を形成する両面モードの場合には、定着装置60を通過した用紙Pの先端が第1のゲート75によって分岐経路71に進入し、分岐経路71を搬送された後に第2のゲート76によって反転経路72に進入する。反転経路72において、用紙Pはスイッチバックロール77によって一旦奥側に向けて搬送された後、用紙Pの後端が第2のゲート76を抜けた直後のタイミングで一旦停止し、その後所定のタイミングでスイッチバックロール77を逆回転させることにより今度は逆方向に向けて搬送される。その際、用紙Pは第2のゲート76によって今度は戻し経路73に進入し、この戻し経路73を介して搬送経路55へと戻される。このとき、用紙Pは最初に搬送経路55にあったときとは異なり、表裏が反転された状態となっている。そして、上述したプロセスによって今度は用紙Pの裏面に未定着トナー像が静電転写され、定着装置60によって定着された後、排出経路56を介して装置の外部に排出される。
【0032】
図2は、本実施の形態に係る二次転写部20の構成を詳述した図である。ここで、図2(a)は画像形成装置のアウト側(フロント側、手前側)から二次転写部20を眺めた図であり、図2(b)は画像形成装置を図2(a)においてZ方向(上部側)から二次転写搬送ベルト21、駆動ロール22および剥離ロール23を眺めた図である。ただし、図2(b)においては、二次転写搬送ベルト21を破線で示している。
【0033】
本実施の形態において、駆動ロール22は、アウト側からイン側に向かって延びる金属製の回転軸22aと、この回転軸22aの外周面上に形成されるスポンジ層22bとを有している。このスポンジ層22bは、例えばカーボンを分散した弾性体あるいは弾性部材としての発泡ウレタンゴムにて構成されている。なお、駆動ロール22にスポンジ層22bが設けられているのは、駆動ロール22が弾性変形することにより、中間転写ベルト15(バックアップロール25)と二次転写搬送ベルト21(駆動ロール22)との間に広い二次転写ニップ領域を形成するためである。また、スポンジ層22bの外径は28.0mmとした。
【0034】
さらに、駆動ロール22のイン側には、この駆動ロール22に駆動力(回転力)を与える駆動部としての駆動ロール駆動モータ81が配設されている。駆動ロール駆動モータ81および駆動ロール22の回転軸22aは、回転軸22aに取り付けられたギア221および駆動ロール駆動モータ81に取り付けられたギア82を介して連結されている。これにより、二次転写搬送ベルト21を回動させるための駆動力が、駆動ロール22のイン側から伝達される。
【0035】
一方、剥離ロール23は、アウト側からイン側に向かって延びる金属製の回転軸23aと、この回転軸23aの軸方向に沿って並列配置される複数(本実施の形態では六つ)のコロ231〜236を含むロール部23bとを有している。複数のロール部材としてのコロ231〜236は、回転軸23aよりも太い貫通孔(図示せず)を有しており、回転軸23aがこれら貫通孔を貫通するように配設されるようになっている。したがって、コロ231〜236は回転軸23aに対して自由回転できるように構成されている。また、コロ231〜236は、例えばPOM(ポリアセタール)等の樹脂で構成されており、その外径は15.0mmとした。
【0036】
さらに、コロ231〜236のうち、最もイン側に配設される所定のロール部材としてのコロ231のイン側端部外側には、ギア237が取り付けられている。そして、剥離ロール23のイン側には、このコロ231に駆動力(回転力)を与えるロール駆動部としてのコロ駆動モータ83が配設されている。コロ駆動モータ83には、ギア237と噛合するギア84が取り付けられており、これにより、コロ駆動モータ83からの駆動力がコロ231に伝達されるようになっている。なお、コロ駆動モータ83からの駆動力は、他のコロ232〜236には伝達されないようになっている。本実施の形態では、剥離ロール23(コロ231〜236)、ギア237、コロ駆動モータ83、ギア84が速度差調整部を構成している。
【0037】
また、二次転写搬送ベルト21のイン側端部外側には、二次転写搬送ベルト21のイン側エッジを検知するためのイン側エッジセンサ85が取り付けられている。一方、二次転写搬送ベルト21のアウト側端部外側には、二次転写搬送ベルト21のアウト側エッジを検知するためのアウト側エッジセンサ86が取り付けられている。なお、これらイン側エッジセンサ85およびアウト側エッジセンサ86の取り付け位置は、通常状態すなわち二次転写搬送ベルト21にベルトウォークが生じていない場合に、そのベルトエッジを検知できないところである。
なお、本実施の形態では、二次転写搬送ベルト21、駆動ロール22、剥離ロール23、駆動ロール駆動モータ81、コロ駆動モータ83、イン側エッジセンサ85、およびアウト側エッジセンサ86等が、ベルト搬送装置を構成している。また、イン側エッジセンサ85およびアウト側エッジセンサ86が、検知部を構成している。
【0038】
図3は、二次転写搬送ベルト21のベルトウォークを抑制する制御を行うウォーク制御部(制御部)100の機能ブロック図である。ウォーク制御部100は、制御部40の一機能を構成している。ウォーク制御部100のCPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)102に記憶されたプログラムに従い、RAM(Random Access Memory)103との間で適宜データのやりとりを行いながら処理を実行する。このウォーク制御部100には、入出力インタフェース104を介して、イン側エッジセンサ85およびアウト側エッジセンサ86より入力されたエッジ検知情報が入力されるようになっている。一方、このウォーク制御部100は、入出力インタフェース104を介して、コロ駆動モータ83の動作を制御している。
【0039】
では、二次転写搬送ベルト21のベルトウォーク制御について、具体的に説明する。
画像形成動作等の開始に伴い、駆動ロール駆動モータ81による駆動が開始され、駆動ロール22が回転を開始する。駆動ロール22の回転開始に伴い、駆動ロール22に張架される二次転写搬送ベルト21も回動を開始する。さらに、二次転写搬送ベルト21の回動開始に伴い、駆動ロール22とともに二次転写搬送ベルト21を張架する剥離ロール23も回転を開始する。また、駆動ロール駆動モータ81の駆動開始と同時に、コロ駆動モータ83による駆動も開始される。したがって、剥離ロール23のコロ231は、コロ駆動モータ83の駆動力によって回転することになる。なお、駆動ロール駆動モータ81およびコロ駆動モータ83はシンクロして動作しており、この時点では、制御部40が駆動ロール22のイン側端部と剥離ロール23(コロ231)のイン側端部とで、二次転写搬送ベルト21の速度差が生じないよう、制御を行っている。
【0040】
では、二次転写搬送ベルト21がアウト側にウォークした場合におけるウォーク制御について説明する。二次転写搬送ベルト21がアウト側にウォークすると、二次転写搬送ベルト21のアウト側エッジがアウト側エッジセンサ86によって検知される。ウォーク制御部100では、アウト側エッジセンサ86からのエッジ検知情報に基づき、コロ駆動モータ83に制御信号を出力する。そして、コロ駆動モータ83は、かかる制御信号を受けてコロ231の回転速度を今までよりも低速に設定する。このようにしてコロ231の回転速度が低速になると、剥離ロール23による二次転写搬送ベルト21の張架部位では、コロ236側よりもコロ231側の方がわずかに低速で回転することになる。このため、二次転写搬送ベルト21には、低速に回転するコロ231側すなわちイン側へと向かう付勢力がかかる。その結果、二次転写搬送ベルト21は回動しながらイン側に向けて移動していく。その後、二次転写搬送ベルト21がイン側に移動することによって二次転写搬送ベルト21のアウト側エッジがアウト側エッジセンサ86によって検知されなくなると、ウォーク制御部100はこのエッジ検知情報に基づき、コロ駆動モータ83に制御信号を出力する。そして、コロ駆動モータ83は、かかる制御信号を受けてコロ231の回転速度を従前の速度に設定する。このようにしてコロ231の回転速度が従前の速度に戻ると、剥離ロール23による二次転写搬送ベルト21の張架部位では、二次転写搬送ベルト21に対してイン側へと向かう付勢力がかからなくなる。その結果、二次転写搬送ベルト21はイン側への移動が抑制され、ウォークのない安定した状態で回動を続ける。
【0041】
一方、二次転写搬送ベルト21がイン側にウォークした場合におけるウォーク制御は次の通りである。二次転写搬送ベルト21がイン側にウォークすると、二次転写搬送ベルト21のイン側エッジがイン側エッジセンサ85によって検知される。ウォーク制御部100では、イン側エッジセンサ85からのエッジ検知情報に基づき、コロ駆動モータ83に制御信号を出力する。そして、コロ駆動モータ83は、かかる制御信号を受けてコロ231の回転速度を今までよりも高速に設定する。このようにしてコロ231の回転速度が高速になると、剥離ロール23による二次転写搬送ベルト21の張架部位では、コロ236側よりもコロ231側の方がわずかに高速で回転することになる。このため、二次転写搬送ベルト21には、低速に回転するコロ236側すなわちアウト側へと向かう付勢力がかかる。その結果、二次転写搬送ベルト21は回動しながらアウト側に向けて移動していく。その後、二次転写搬送ベルト21がアウト側に移動することによって二次転写搬送ベルト21のイン側エッジがイン側エッジセンサ85によって検知されなくなると、ウォーク制御部100はこのエッジ検知情報に基づき、コロ駆動モータ83に制御信号を出力する。そして、コロ駆動モータ83は、かかる制御信号を受けてコロ231の回転速度を従前の速度に設定する。このようにしてコロ231の回転速度が従前の速度に戻ると、剥離ロール23による二次転写搬送ベルト21の張架部位では、二次転写搬送ベルト21に対してアウト側へと向かう付勢力がかからなくなる。その結果、二次転写搬送ベルト21はアウト側への移動が抑制され、ウォークのない安定した状態で回動を続ける。
【0042】
図4は、本実施の形態で用いた画像形成装置における、二次転写搬送ベルト21のアウト側の移動速度Voとイン側の移動速度Viとの速度差Vo−Viと、そのときに二次転写搬送ベルト21に生じたベルトウォーク量との関係を示している。同図より、速度差Vo−Viがゼロのとき、すなわち、アウト側の移動速度Voとイン側の移動速度Viとが同速である場合に、ベルトウォーク量がゼロになること(ベルトウォークが生じないこと)が理解される。また、速度差Vo−Viが正の値を有するとき、すなわち、アウト側の移動速度Voがイン側の移動速度Viよりも高速である場合に、二次転写搬送ベルト21にイン側ウォークが生じることが理解される。また逆に、速度差Vo−Viが負の値を有するとき、すなわち、イン側の移動速度Viがアウト側の移動速度Voよりも高速である場合に、二次転写搬送ベルト21にアウト側ウォークが生じることも理解される。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態では、剥離ロール23を複数のコロ231〜236で構成した。そしてこれらコロ231〜236のうち、イン側端部に設けられるコロ231をコロ駆動モータ83で駆動するようにした。これにより、剥離ロール23による張架部位において、二次転写搬送ベルト21のアウト側の移動速度Voとイン側の移動速度Viとの関係を適宜調整することができる。したがって、二次転写搬送ベルト21にベルトウォークが生じるような場合にも、剥離ロール23を構成するコロ231の速度調整を行うことにより、二次転写搬送ベルト21にベルトウォークとは逆方向の付勢力を付与することが可能となり、その結果ベルトウォークの発生を抑えることができる。
【0044】
また、本実施の形態では、二次転写搬送ベルト21のベルトウォークを検知するためのイン側エッジセンサ85およびアウト側エッジセンサ86を配設した。そして、これら各センサによるイン側エッジあるいはアウト側エッジの検知結果に基づいて、コロ231の速度制御を行うようにした。これにより、本実施の形態では、二次転写搬送ベルト21のベルトウォークを自動的に制御することができる。
【0045】
なお、本実施の形態では、剥離ロール23のうち、イン側に配設されるコロ231を駆動するようにしていたが、これに限られるものではなく、アウト側に配設されるコロ236を駆動するようにしてもよい。また、イン側に配設されるコロ231およびアウト側に配設されるコロ236の両者を駆動するように構成することも可能である。この場合には、一方のコロ(例えばコロ231)を高速にした場合に、他方のコロ(例えばコロ236)を低速にすることで、ベルトウォークの修正を行うことができる。さらに、本実施の形態では、六本のコロ231〜236によって剥離ロール23を構成していたが、この数は複数であればいくつであってもよい。
【0046】
<実施の形態2>
本実施の形態は、実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1では剥離ロール23を構成するコロ231を駆動することでベルトウォークの抑制を行っていたのに対し、剥離ロール23に付与するブレーキ力をイン側とアウト側とで変えている点が異なっている。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0047】
図5は、本実施の形態に係る二次転写部20の構成を詳述した図である。ここで、図5(a)は画像形成装置のアウト側(フロント側、手前側)から二次転写部20を眺めた図であり、図5(b)は画像形成装置を図5(a)においてZ方向(上部側)から二次転写搬送ベルト21、駆動ロール22および剥離ロール23を眺めた図である。ただし、図5(b)においては、二次転写搬送ベルト21を破線で示している。
【0048】
本実施の形態においても、剥離ロール23は、アウト側からイン側に向かって延びる金属製の回転軸23aと、この回転軸23aの軸方向に沿って並列配置される複数(本実施の形態では六つ)のコロ231〜236を含むロール部23bとを有している。ただし、本実施の形態では、イン側のコロ231等にギアは設けられていない。
【0049】
また、二次転写搬送ベルト21を挟んで剥離ロール23と対向する位置には、速度差調整部あるいはブレーキ機構としてのブレーキ部材90が配設されている。このブレーキ部材90は、剥離ロール23の軸方向に沿って延設される当接部材としてのブレーキパッド91と、このブレーキパッド91を支持するブラケット92とを有している。なお、ブレーキパッド91は、二次転写搬送ベルト21と当接可能な位置に配置されている。また、ブラケット92の両端部には、イン側貫通孔92aおよびアウト側貫通孔92bが形成されている。これらイン側貫通孔92aおよびアウト側貫通孔92bは、用紙搬送方向に沿って開口する長孔である。そして、イン側貫通孔92aおよびアウト側貫通孔92bに対応する位置には、画像形成装置本体に設けられたイン側板金93aおよびアウト側板金93bが取り付けられている。そして、イン側板金93aに設けられた穿孔(図示せず)およびブラケット92に設けられたイン側貫通孔92aとをネジ94aでネジ止めし、且つ、アウト側板金93bに設けられた穿孔(図示せず)およびブラケット92に設けられたアウト側貫通孔92bとをネジ94bでネジ止めすることで、二次転写搬送ベルト21に対するブレーキパッド91の位置決めを行っている。
【0050】
では、この二次転写部20における二次転写搬送ベルト21の動作について説明する。例えば画像形成動作が開始されることの指示が制御部40(図1参照)に伝達されると、制御部40は、駆動ロール駆動モータ81に制御信号を出力し、駆動ロール駆動モータ81はかかる制御信号を受けて回転を開始する。駆動ロール駆動モータ81が回転を開始すると、その駆動力はギア82およびギア221を介して駆動ロール22の回転軸22aに伝達され、これによって駆動ロール22が回転を開始する。このようにして駆動ロール22が回転を開始すると、この駆動ロール22に張架される二次転写搬送ベルト21が回動を開始し、二次転写搬送ベルト21の回動開始に伴って、駆動ロール22とともに二次転写搬送ベルト21を張架する剥離ロール23(コロ231〜236)も回転を開始する。
【0051】
ここで、駆動ロール駆動モータ81からの駆動力を受けて駆動ロール22が回転する際、駆動ロール22のスポンジ層22bを介して二次転写搬送ベルト21に駆動力を伝達している。この場合、スポンジ層22bが弾性を有しているために、その駆動力はダイレクトに二次転写搬送ベルト21に伝わらず、駆動端であるイン側から遠ざかるほど(アウト側に近づくほど)駆動力の伝達に遅れが生じる。このような駆動力伝達のずれが生じると、回動する二次転写搬送ベルト21に対し、アウト側へと向かう付勢力W1がかかることになる。このようにして二次転写搬送ベルト21に付勢力W1がかかると、二次転写搬送ベルト21はアウト側へ向けてベルトウォークしようとする。
【0052】
このとき、二次転写搬送ベルト21のイン側に対しブレーキパッド91を強く押し付け、一方、二次転写搬送ベルト21のアウト側に対しブレーキパッド91を弱く押し付け(または接触させない)状態に設定していたとする。つまり、ブレーキ部材90を剥離ロール23に対して斜めに取り付けた状態とするのである。すると、ブレーキパッド91との対向部では、二次転写搬送ベルト21のイン側がブレーキパッド91のブレーキ力によって速度低下を起こす一方、二次転写搬送ベルト21のアウト側はブレーキ力がさほどかからないためにほとんど速度低下を起こさない。このため剥離ロール23による二次転写搬送ベルト21の張架部位では、コロ236側よりもコロ231側の方がわずかに低速で回転することになる。このため、二次転写搬送ベルト21には、低速に回転するコロ231側すなわちイン側へと向かう付勢力W2がかかることになる。このようにして二次転写搬送ベルト21に付勢力W2がかかると、二次転写搬送ベルト21はイン側へ向けてベルトウォークしようとする。
【0053】
つまり、このような構成とすることで、二次転写搬送ベルト21が回動すると、二次転写搬送ベルト21に対し、アウト側へと向かう付勢力W1および逆にイン側へと向かう付勢力W2が同時にかかることになるのである。このとき、二次転写搬送ベルト21に対するブレーキパッド91の取り付け角度、あるいは、二次転写搬送ベルト21のイン側、アウト側に対するブレーキパッド91の接触量(押圧力)を適切に選定しておけば、二次転写搬送ベルト21にかかる付勢力W1と逆向きの付勢力W2とを釣り合わせることが可能になり、二次転写搬送ベルト21におけるベルトウォークを抑制することができる。
【0054】
このように、本実施の形態では、ブレーキ部材90(ブレーキパッド91)を用いて、二次転写搬送ベルト21のイン側およびアウト側に作用するブレーキ力を可変できるようにした。これにより、剥離ロール23による張架部位において、二次転写搬送ベルト21のアウト側の移動速度Voとイン側の移動速度Viとの関係を適宜調整することができる。したがって、二次転写搬送ベルト21にベルトウォークが生じようとする場合にも、二次転写搬送ベルト21にベルトウォークとは逆方向の付勢力を付与することが可能となり、その結果ベルトウォークの発生を抑えることができる。
【0055】
特に、本実施の形態では、剥離ロール23として複数のコロ231〜236を並列配置したものを用いているので、各コロ231〜236が独立して回転することが可能であり、二次転写搬送ベルト21のアウト側の移動速度Voとイン側の移動速度Viとを異ならせることが容易である。
そして、本実施の形態で用いた手法は、駆動ロール駆動モータ81の取り付け位置等によって、二次転写搬送ベルト21のウォーク方向が予め判明しているような場合に有用である。
なお、本実施の形態では、ブレーキ部材90を固定配置するようにしていたが、これに限られるものではなく、揺動可能な構成とすることも可能である。このような構成を採用することにより、実施の形態1と同様、イン側へのベルトウォークおよびアウト側へのベルトウォークの両者に対応することが可能となる。
【0056】
また、本実施の形態では、二次転写搬送ベルト21に直接ブレーキパッド91を当接させる構成としていたが、例えば次のような構成を採用してもよい。
図6は、実施の形態2の変形例を示す図である。このように、二次転写搬送ベルト21ではなく、剥離ロール23(コロ231〜236)に当接部材としてのブレーキパッド91を接触可能に配置することもできる。このような構成を採用した場合にも、本実施の形態と同様、ブレーキパッドの取り付け角度等によってコロ231とコロ236との間に所定の速度差を設定することができる。したがって、二次転写搬送ベルト21に発生しようとするベルトウォークを抑制することができる。
【0057】
なお、実施の形態1および2では、駆動ロール22および剥離ロール23の2本のロールで二次転写搬送ベルト21を回動可能に張架支持していたが、これに限られるものではなく、3本以上のロールで支持するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図2】(a)、(b)は実施の形態1で用いられる二次転写部の構成を説明するための図である。
【図3】ウォーク制御部の機能ブロック図である。
【図4】二次転写搬送ベルトのアウト/イン速度差とそのときに生じるベルトウォーク量との関係を示すグラフ図である。
【図5】(a)、(b)は実施の形態2で用いられる二次転写部の構成を説明するための図である。
【図6】(a)、(b)は実施の形態2の変形例で用いられる二次転写部の構成を説明するための図である。
【符号の説明】
【0059】
10(10Y,10M,10C,10K)…画像形成ユニット、20…二次転写部、21…二次転写搬送ベルト、22…駆動ロール、23…剥離ロール、24…二次転写クリーナ、25…バックアップロール、81…駆動ロール駆動モータ、83…コロ駆動モータ、85…イン側エッジセンサ、86…アウト側エッジセンサ、90…ブレーキ部材、91…ブレーキパッド、92…ブラケット、100…ウォーク制御部




 

 


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