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発明の名称 駆動伝達装置及び画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25273(P2007−25273A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−207369(P2005−207369)
出願日 平成17年7月15日(2005.7.15)
代理人 【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・エス
発明者 大場 真一
要約 課題
歯車等の回転体の剛性を確保しつつ回転体の内部を有効利用することができる駆動伝達装置を提供する。

解決手段
駆動伝達装置64は、第1の回転体である第1の歯車66を有する。この第1の歯車66は、断面円形の内周面を有し、この内周面に例えば3つの支持部72a,72b,72cが接触し、該支持部72a,72b,72cにより回転自在に支持されている。3つの支持部72a,72b,72cは、正三角形の頂点位置付近に設けれ、第1の歯車66を安定して支持できるようになっている。
特許請求の範囲
【請求項1】
断面円形の内周面を有する回転体と、前記内周面に接して前記回転体を回転自在に支持する複数の支持部と、を有することを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項2】
前記支持部は少なくとも3箇所に設けられていることを特徴とする請求項1記載の駆動伝達装置。
【請求項3】
前記支持部は3箇所で正三角形の頂点付近に設けられていることを特徴とする請求項2記載の駆動伝達装置。
【請求項4】
前記支持部は断面円形の支持軸からなることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の駆動伝達装置。
【請求項5】
前記支持部は他の回転体の支持部を兼ねていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の駆動伝達装置。
【請求項6】
前記回転体は歯車であって、前記支持部の近傍で他の歯車と噛み合うことを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の駆動伝達装置。
【請求項7】
前記回転体は、断面円形の内周面を有する第1のリム部と、この第1のリム部に接続され、断面円形の内周面を有する第2のリム部とを有し、前記支持部は、前記第1のリム部の内周面及び前記第2のリム部の内周面にそれぞれ接して前記回転体を支持していることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の駆動伝達装置。
【請求項8】
第1の歯車と、この第1の歯車に噛み合う第2の歯車とを有し、前記第1の歯車及び前記第2の歯車の少なくとも一方は、断面円形の内周面を有し、この内周面が複数の支持部に接して回転自在に支持されていることを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項9】
請求項1乃至8いずれか記載の駆動伝達装置を有することを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯車等から構成される駆動伝達装置及びこの駆動伝達装置を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、例えば感光体、中間転写体、帯電ロール、転写ロール、搬送ロール等の回転体があり、これらを駆動するために駆動伝達装置が用いられている。
【0003】
このような画像形成装置の駆動伝達装置として歯車列を用いたものが知られている(特許文献1及び2)。
【0004】
【特許文献1】特開平10−252864号公報
【特許文献2】特許第3056665号公報
【0005】
この種の駆動伝達装置においては、剛性を高くするために剛性が高い材料を使ったり、歯厚を厚くしたりする施策が採られている。しかしながら、このような施策によればコストが高くなるので、上記特許文献1では、円筒状のリム部の内周面を軸受け部とし、歯車内部に設けたボス部をリム部の内周面に嵌合してボス部で歯車を回転支持するようにした発明が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来例においては、リム部の内周面に嵌合する円筒状のボス部で歯車を支持するようにしているので、歯車の内部はボス部で埋められ、該部分を有効利用することが困難であった。
【0007】
本発明の目的は、歯車等の回転体の剛性を確保しつつ回転体の内部を有効利用することができる駆動伝達装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の特徴とするところは、断面円形の内周面を有する回転体と、前記内周面に接して前記回転体を回転自在に支持する複数の支持部と、を有する駆動伝達装置にある。したがって、複数の支持部で回転体の内周面を支持するので、支持部以外の回転体の内部はスペースとなって有効利用することができる。なお、回転体には、歯車、プーリ、スプロケット等が含まれる。
【0009】
好適には、前記支持部は少なくとも3箇所に設けられている。支持部を3箇所とすることにより安定して回転体を支持することができる。
【0010】
さらに好適には、前記支持部は3箇所で正三角形の頂点付近に設けられている。3箇所の支持部を正三角形の頂点付近とすることでより安定して回転体を支持することができる。
【0011】
また、好適には、前記支持部は断面円形の支持軸からなる。
【0012】
また、好適には、前記支持部は他の回転体の支持部を兼ねている。
【0013】
また、好適には、前記回転体は歯車であって、前記支持部の近傍で他の歯車と噛み合う。したがって、他の歯車と噛み合う部分が支持部と向き合う形となるので、歯車の剛性をより確保することができる。
【0014】
また、好適には、前記回転体は、断面円形の内周面を有する第1のリム部と、この第1のリム部に接続され、断面円形の内周面を有する第2のリム部とを有し、前記支持部は、前記第1のリム部の内周面及び前記第2のリム部の内周面にそれぞれ接して前記回転体を支持している。
【0015】
本発明の第2の特徴とするところは、第1の歯車と、この第1の歯車に噛み合う第2の歯車とを有し、前記第1の歯車及び前記第2の歯車の少なくとも一方は、断面円形の内周面を有し、この内周面が複数の支持部に接して回転自在に支持されている駆動伝達装置にある。
【0016】
さらに本発明は、上記駆動伝達装置を備えた画像形成装置を含むものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の概要が示されている。画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有し、この画像形成装置本体12内に像形成手段14が搭載され、この画像形成装置本体12の上部に排出部16が設けられていると共に、この画像形成装置本体12の下部に後述する給紙装置18が設けられている。
【0018】
排出部16は、画像形成装置本体12に対して回動自在の傾斜部22を有する。この傾斜部22は、排出口部分が低く、前面方向(図1の右方向)に向けて徐々に高くなるよう傾斜しており、排出口部分を下端とし、高くなった先端を上端としている。この傾斜部22は下端を中心に回動自在であるよう画像形成装置本体12に支持されている。図1で2点鎖線で示すように、傾斜部22を上方に回転して開いたときには、開放部24が形成され、この開放部24を介して後述するプロセスカートリッジ40が脱着できるようにしてある。
【0019】
像形成手段14は、例えば電子写真方式のもので、感光体からなる像担持体26と、この像担持体26を一様帯電する例えば帯電ロールからなる帯電装置28と、この帯電装置28により帯電された像担持体26に、光により潜像を書き込む光書込み装置30と、この光書込み装置30により形成された像担持体26の潜像を現像剤により可視化する現像装置32と、この現像装置32による現像剤像を用紙に転写する例えば転写ロールからなる転写装置34と、像担持体26に残存する現像剤をクリーニングする例えばブレードからなるクリーニング装置36と、転写装置34により転写された用紙上の現像剤像を用紙に定着させる例えば加圧ロールと加熱ロールとからなる定着装置38とから構成されている。光書込み装置30は例えば走査型のレーザ露光装置からなり、給紙装置18の給紙カセット20と平行で画像形成装置本体12の前面(図1の右側面)近傍に配置され、現像装置32内を横切って像担持体26を露光する。また、現像装置32は、像担持体26と対向する現像ロール42を有する。
【0020】
プロセスカートリッジ40は、像担持体26、帯電装置28、現像装置32及びクリーニング装置36を一体化したものである。このプロセスカートリッジ40は、排出部16の傾斜部22の直近下方に配置されており、前述したように、傾斜部22を開いたときに形成される開放部24を介して脱着される。
【0021】
また、画像形成装置本体12には、例えばレジストロール44が転写装置34の上流側(図1の下方側)に配置されている。給紙装置18から搬送路45に搬送された用紙は、このレジストロール44により一時停止され、所定のタイミングで像形成手段14に送られて像が形成され、排出ロール46により排出部16へ排出される。
【0022】
ただし、両面印刷の場合は、反転路に戻される。即ち、排出ロール46の手前は2股に別れ、その分かれた部分に切換爪48が設けられていると共に、分かれた部分からレジストロール44まで戻る反転路50が形成されている。この反転路50には搬送ロール52a〜52cが設けられており、両面印刷の場合には、切換爪48が反転路50を開く側に切り換えられ、排出ロール46に用紙の後端手前がかかる時点で排出ロール46が反転し、用紙が反転路50に導かれ、レジストロール44、転写装置34と像担持体26との間及び定着装置38を通って排出部16へ排出されるものである。
【0023】
給紙装置18は、給紙カセット20と、この給紙カセット20が収納された給紙装置本体54とを有する。給紙装置本体54は、前述した画像形成装置本体12と一体に形成されており、画像形成装置10の前面側が開口し、給紙カセット20を受入れるようになっている。フィードロール60は、給紙装置本体54に支持され、リタードロール62は給紙カセット20に支持されており、このフィードロール60とリタードロール62とは互いに接触し、給紙カセット20の最上位の用紙をピックアップし、協働して用紙を捌くようにしてある。
【0024】
前述した像担持体26、帯電装置28、転写装置34、現像ロール42、レジストロール44、定着装置38、フィードロール60等を駆動するためにモータが用いられており、このモータからの駆動力が駆動伝達装置を用いて伝達されるようになっている。
【0025】
図2において、駆動伝達装置64の第1例が示されている。この駆動伝達装置64は、歯車列から構成され、第1の回転体である第1の歯車66と、この第1の歯車66が噛み合う第2の回転体である第2の歯車68とを有する。第1の歯車66と第2の歯車68とは、いずれか一方が駆動歯車であり、他方が従動歯車である。また、該第1の歯車66と第2の歯車68とは、例えば、はすば歯車であり、スラスト方向に荷重を受けるようになっている。
【0026】
第1の歯車66は、円筒状のリム部70を有し、このリム部70の外周面に多数の歯が形成されている。また、このリム部70の内周面は断面円形に形成されている。この第1の歯車66は、内周面に例えば3つの支持部72a,72b,72cが接触し、この3つの支持部72a,72b,72cにより回転自在に支持されている。支持部72a,72b,72cは、例えば断面円形の支持軸から構成され、例えば画像形成装置本体12に該支持部72a,72b,72cの一端が固定されている。支持部72a,72b,72cは、一端が固定されている以外に両端が固定されているものであってもよい。また、支持部72a,72b,72cは、該支持部72a,72b,72cの接触点又は中心点が正三角形の頂点付近にあるように配置されている。したがって、正三角形の頂点付近の3点で第1の歯車66を回転自在に支持しているので、第1の歯車66を安定して支持することができる。
なお、例えば180度隔てて設けることにより支持部は最低2箇所あればよい。
このように、第1の歯車66は、内周面に接触する複数の支持部72a,72b,72cで支持されているので、たとえスラスト方向にか重を受けても変形を防止することができる。また、支持部72a,72b,72c以外の内部はスペースとなるので、有効利用することができる。
【0027】
第2の歯車68は、1つの支持部72bの近傍で第1の歯車66と噛み合っている。この実施形態においては、第1の歯車66の中心と支持部72bの中心とを結ぶ直線上に第2の歯車68の中心が位置するように第2の歯車68が配置されており、第1の歯車66の変形をより防止できる構造となっている。
なお、第2の歯車68は、第1の歯車と同様に複数の支持部で支持するようにしてもよいし(この場合は、第1の歯車の支持部と第2の歯車の支持部とが近傍に位置することが望ましい)、中心に設けた1つの支持軸で支持するようにしてもよい。
【0028】
図3において、駆動伝達装置64の第2例が示されている。この第2例においては、第1の歯車66は、大径の第1のリム部70aと小径の第2のリム部70bとが一体に連結されて構成されている。第1のリム部70a及び第2のリム部70bは、それぞれ外周面に多数の歯が形成されていると共に、断面円形の内周面を有する。例えば第1のリム部70aの内周面2箇所に支持部72a,72cが接触し、第2のリム部70bの内周面1箇所に支持部72bが接触して、第1の歯車66が回転自在に支持されている。支持部72a,72b,72cは、該支持部72a,72b,72cの接触点又は中心点が二等辺三角形の頂点付近にあるように配置されている。また、支持部72a,72b,72cはそれぞれ一端が画像形成装置本体12に固定されている。第1のリム部70aには第2の歯車68が支持部72c付近で噛み合い、第2のリム部70bには第3の歯車74が支持部72b付近で噛み合っている。
【0029】
図4において、駆動伝達装置64の第3例が示されている。この第3例においては、例えば2つの支持部72a,72cが他の回転体(歯車に限らない)76,78の支持部も兼ねるようにしてある。したがって、支持部72a,72cが他の回転体の支持部を兼ねるので、部品点数を少なくすることができ、また、内部のスペースを有効利用することにより駆動伝達装置全体を小型化することができる。
【0030】
図5において、駆動伝達装置64の第4例が示されている。この第4例においては、例えば2つの支持部72a,72cが他の回転体(歯車に限らない)76,78の中心にあって、該他の回転体76,78の支持軸を兼ねている。したがって、第3例と同様に、支持部72a,72cが他の回転体の支持軸を兼ねるので、部品点数を少なくすることができ、また、内部のスペースを有効利用することにより駆動伝達装置全体を小型化することができる。
なお、第2の歯車68が支持部72bの付近で第1の歯車68と噛み合っている。
【0031】
図6において、駆動伝達装置64の第5例が示されている。前述した第1例乃至第4例においては、支持部72a〜72cをそれぞれ独立した断面円形の支持軸から構成したのに対し、この第5例においては、支持部72a,72b,72cは、歯車66の内部に配置された支持部材80に形成されている。この支持部材80は、例えば画像形成装置本体に固定され、正三角形状に形成され、正三角形の頂点部分を曲面にして支持部72a,72b,72cとしてある。
【産業上の利用可能性】
【0032】
以上述べたように、本発明は、回転体の剛性を確保しつつ内部にスペースを設ける必要がある場合に利用することができ、例えば画像形成装置における駆動伝達装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す側面図である。
【図2】本発明に係る駆動伝達装置の第1例を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図3】本発明に係る駆動伝達装置の第2例を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図4】本発明に係る駆動伝達装置の第3例を示す正面図である。
【図5】本発明に係る駆動伝達装置の第4例を示す正面図である。
【図6】本発明に係る駆動伝達装置の第5例を示す正面図である。
【符号の説明】
【0034】
10 画像形成装置
12 画像形成装置本体
14 像形成手段
18 給紙装置
26 像担持体
28 帯電装置
38 定着装置
42 現像ロール
60 フィードロール
64 駆動伝達装置
66 第1の歯車
68 第2の歯車
70 リム部
70a 第1のリム部
70b 第2のリム部
72a,72b,72c 支持部




 

 


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