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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−10799(P2007−10799A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−188956(P2005−188956)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
発明者 小野 芳弘
要約 課題
新たに用紙の種別を検出する手段を設けることなく、用紙の種別に応じた印刷の確実性を向上させた画像形成装置を提供する。

解決手段
画像形成装置100は、用紙30に画像を転写する転写器18と、当該転写器18に対して電力を供給するとともに、転写器18がその電力を受けて用紙30に画像を転写する際における転写電流又は転写電圧を検出する高圧電源ユニット50と、高圧電源ユニット50により検出された転写電流、転写電圧、及び、用紙30のインピーダンスに対応する所定値のいずれかに基づく所定の処理を行うマシンコントロールユニット(MCU)60とを有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
用紙に画像を転写する転写手段と、
前記転写手段に対して電力を供給する電源と、
前記転写手段が前記電源からの電力を受けて前記用紙に画像を転写する際における電気的状態量を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記用紙の種別に関わる所定の処理を行う処理手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記処理手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、非転写時における前記転写手段のインピーダンスに関連する判定をすると共に、転写時における前記用紙のインピーダンスに関連する判定をすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記処理手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記用紙の種別を判定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記電気的状態量は、転写電流及び転写電圧の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記処理手段は、周囲の環境、前記用紙に転写される画像の像密度、及び、前記用紙のサイズの少なくともいずれかに応じて、前記用紙の種別を判定する際の前記転写電流及び前記転写電圧の少なくともいずれかの閾値、及び、前記用紙のインピーダンスに関連する判定を行う際の閾値を変更することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記処理手段は、前記用紙の種別に基づいて、前記用紙の進行速度を制御することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記用紙に画像に対応するトナーを定着させる定着手段を有し、
前記処理手段は、前記用紙の種別に基づいて、前記定着手段が前記用紙に画像に対応するトナーを定着させる際における前記用紙の進行速度を制御することを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記処理手段は、前記判定した用紙の種別が予め設定された用紙の種別と異なる場合に、所定の通知を行うことを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
用紙種別の判定に必要な情報と、予め設定された用紙の種別の情報とを保持する保持手段を有することを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記処理手段は、前記保持手段に保持された情報を外部装置に送信し、その送信した情報に応じた所定の通知を前記外部装置から受信することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記転写手段は接触転写ロールを含むものであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙上に画像を印刷する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機、プリンタ、あるいはこれらの機能を併せ持ついわゆるデジタル複合機等の画像形成装置は、画像に対応するトナーを用紙に転写させ、更に加熱溶解により定着させる処理を行っている(例えば、特許文献1乃至4参照)。このような画像形成装置では、高圧電源により感光体周辺の部品、例えば、帯電器、現像器、転写器等に対して電力が供給され、帯電器による感光体への帯電、現像器の帯電によるトナー吸着、転写器の帯電による画像の転写等が行われる。近年、転写器には、オゾンレス化の観点から、接触転写ロール(BTR)が用いられることが多くなっている。このBTRは、コロトロンワイヤーに比べ、転写出力が小さく、低コスト及び省エネに優れている。しかし、BTRは、周辺の環境によってインピーダンスが変動しやすい。このため、転写時においてBTRが適切に帯電して画像の転写が可能となるように、非転写時にBTRのインピーダンス測定が行われ、その測定されたインピーダンスに基づいてBTRに供給すべき最適な電圧が決定される。
【0003】
ところで、画像形成装置では、普通紙、はがき、コート紙、OHP等の多種多様な用紙が使用されることが多い。このため、これら多種多様な用紙のそれぞれに適切に印刷が行われるようにすべく、用紙の種別に応じて、トナーを用紙に定着させる際における用紙の進行速度が設定されている場合がある。用紙の種別は、オペレータが操作パネルを操作することによって設定される場合が多く、例えば、熱伝導率の悪いOHPやコート紙では定着を促進させるために、普通紙の場合よりも用紙の進行速度が遅くさせて、コート紙では光沢率の向上、OHPでは透過率の向上が図られている。
【特許文献1】特開平1−226377号公報
【特許文献2】特開平10−35911号公報
【特許文献3】特開2000−146510号公報
【特許文献4】特開2003−5486号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来の画像形成装置では、オペレータが用紙の種別の設定操作を誤ったような場合に、その誤りを検出することができない。このため、用紙に対して不適切な印刷が行われてしまう場合がある。例えば、実際にはコート紙やOHPが用いられているにもかかわらず、用紙の種別設定が普通紙であった場合には、トナーを用紙に定着させる際における用紙の進行速度が遅くならないため、トナーの定着が悪くなる。一方、実際には普通紙が用いられているにもかかわらず、用紙の種別設定がコート紙やOHPであった場合には、用紙の進行速度が遅くなることによってトナーが過度に溶解され、定着部の加熱ロールに巻きついたり、当該加熱ロールにトナーが付着する等の障害が発生する可能性がある。
【0005】
本発明は、前述したような従来の問題を解決するためになされたもので、新たに用紙の種別を検出する手段を設けることなく、用紙の種別に応じた印刷の確実性を向上させた画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、用紙に画像を転写する転写手段と、前記転写手段に対して電力を供給する電源と、前記転写手段が前記電源からの電力を受けて前記用紙に画像を転写する際における電気的状態量を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記用紙の種別に関わる所定の処理を行う処理手段とを有する。
【0007】
この構成により、用紙の種別毎に異なる電気的状態量に基づいて、用紙の種別に関わる各種の処理が行われるため、用紙の種別を検出する手段を設けることなく、用紙の種別に応じた印刷の確実性を向上させることができる。
【0008】
また、本発明の画像形成装置は、前記処理手段が、前記検出手段の検出結果に基づいて、非転写時における前記転写手段のインピーダンスに関連する判定をすると共に、転写時における前記用紙のインピーダンスに関連する判定をする。
【0009】
この構成により、従来より行われている非転写時における転写手段のインピーダンスに関連する判定を転写時にも兼用するようにすることで、新たに判定手段を設ける必要がなく、コスト低減を図ることができる。また、転写手段が接触転写ロールを含む場合には、接触転写ロールと用紙の全体のインピーダンスから接触転写ロールのインピーダンスを差し引くことにより、用紙のインピーダンスを求めることも可能となる。
【0010】
また、本発明の画像形成装置は、前記処理手段が、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記用紙の種別を判定する。
【0011】
この構成により、用紙の種別を具体的に特定して、その用紙の種別に応じた適切な印刷を行うことが可能となる。
【0012】
また、本発明の画像形成装置は、前記電気的状態量が、転写電流及び転写電圧の少なくともいずれかである。
【0013】
この構成により、転写電流及び転写電圧の少なくともいずれかに基づいて、用紙の種別が適切に判定される。
【0014】
また、本発明の画像形成装置は、前記処理手段が、周囲の環境、前記用紙に転写される画像の像密度、及び、前記用紙のサイズの少なくともいずれかに応じて、前記用紙の種別を判定する際の前記転写電流及び前記転写電圧の少なくともいずれかの閾値、及び、前記用紙のインピーダンスに関連する判定を行う際の閾値を変更する。
【0015】
転写電流、転写電圧、及び、用紙のインピーダンスに関連する各種の値は、周囲の環境、用紙に転写される画像の像密度、及び、用紙のサイズによって変動するため、これらの要因に応じて用紙の種別を判定する際の転写電流、転写電圧、及び、用紙のインピーダンスに関連する判定を行う際の閾値を変更することにより、適切に用紙の種別を判定することが可能となる。
【0016】
また、本発明の画像形成装置は、前記処理手段が、前記用紙の種別に基づいて、前記用紙の進行速度を制御する。更には、本発明の画像形成装置は、前記用紙に画像に対応するトナーを定着させる定着手段を有し、前記処理手段が、前記用紙の種別に基づいて、前記定着手段が前記用紙に画像に対応するトナーを定着させる際における前記用紙の進行速度を制御する。
【0017】
この構成により用紙への画像の定着を確実に行うことが可能となる。
【0018】
また、本発明の画像形成装置は、前記処理手段が、前記判定した用紙の種別が予め設定された用紙の種別と異なる場合に、所定の通知を行う。
【0019】
この構成により、用紙種別の設定ミス等をオペレータに通知して、適切な印刷が行われるようにするための対処を促すことが可能となる。
【0020】
また、本発明の画像形成装置は、用紙種別の判定に必要な情報と、予め設定された用紙の種別の情報とを保持する保持手段を有する。
【0021】
また、本発明の画像形成装置は、前記処理手段が、前記保持手段に保持された情報を外部装置に送信し、その送信した情報に応じた所定の通知を前記外部装置から受信する。
【0022】
この構成により、例えば、外部の装置に用紙種別の判定を行わせて、その結果を受信するようにすることにより、処理負担の軽減を図ることができる。
【0023】
また、本発明の画像形成装置は、前記転写手段が接触転写ロールを含むものである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、用紙の種別毎に異なる電気的状態量に基づいて、用紙の種別に関わる各種の処理が行われるため、新たに用紙の種別を検出する手段を設けることなく、用紙の種別に応じた印刷の確実性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態の画像形成装置について、図面を用いて説明する。図1は、画像形成装置の構成を示す図である。図1に示す画像形成装置100は、画像に対応するトナーを用紙30に転写させ、更にそのトナーを加熱溶解することによって用紙30に定着させることによって印刷を行うものである。この画像形成装置100は、感光体12、帯電器14、プリントヘッド15、現像器16、転写器18、定着器20、高圧電源26及び28、高圧電源ユニット50、マシンコントロールユニット(MCU)60、操作部70、表示部80を有する。
【0026】
感光体12は、円筒形状であり、印刷時に回転する。この感光体12の側面近傍には、帯電器14、プリントヘッド15、現像器16、転写器18が配置されている。帯電器14は、高圧電源26から供給される電力により、感光体12の側面を帯電させる。プリントヘッド15は、図示しない複数の発光ダイオードを有し、これら発光ダイオードが感光体12の側面に光を照射することにより、当該感光体12の側面に、印刷対象の画像に対応する静電潜像を形成する。現像器16は、マグロール17を有する。このマグロール17は、高圧電源28から供給される電力により側面にトナーを吸着する。更に、マグロール17は、印刷時に感光体12とともに回転して、側面に吸着したトナーを感光体12の側面に形成された静電潜像の領域に吸着させる。
【0027】
転写器18は、接触転写ロール(BTR)であり、印刷時に感光体12とともに回転して、当該転写器18の側面と感光体12の側面との間に供給される用紙30を進行させる。更に、転写器18は、高圧電源ユニット50により供給される電力により帯電して、用紙30を感光体12の側面に押圧する。これにより、感光体12の側面に形成された静電潜像の領域に吸着しているトナー、換言すれば、画像に対応するトナーが用紙30に転写される。
【0028】
定着器20は、圧力ロール22と加熱ロール24とを有する。圧力ロール22及び加熱ロール24は、印刷時に回転して、これら圧力ロール22の側面と加熱ロール24の側面との間に供給される用紙30を進行させる。この時、圧力ロール22は、用紙30を加熱ロール24の側面に押圧する。これにより、用紙30における画像に対応するトナーが転写された面が加熱ロール24の側面に接触する。一方、加熱ロール24は、用紙30に転写された画像に対応するトナーを加熱溶解させることによって、当該トナーを用紙30に定着させる。
【0029】
高圧電源ユニット50は、転写器18に対して電力を供給するとともに、当該転写器18及び用紙30を流れる電流や供給される電圧を検出する。MCU60は、高圧電源ユニット50を制御するとともに、当該高圧電源ユニット50により検出された転写器18及び用紙30を流れる電流や供給される電圧に基づいて用紙30の種別を判定し、その種別に応じた各種の処理を行う。
【0030】
図2は、高圧電源ユニット50及びMCU60の構成を示す図である。図2に示す高圧電源ユニット50は、定電圧制御を行うものであり、安定化電源150、トランス52、2次側回路53、電流検出回路54、電圧検出回路55、制御回路56及びスイッチ回路57を有する。一方、MCU60は、メモリ61、インピーダンス判定部62及び対応処理部63を有する。
【0031】
一方、図3は、高圧電源ユニット50の回路図である。図3に示す高圧電源ユニット50において、抵抗110は出力端に設けられ、一端が負荷90と接続される。また、抵抗110の他端は、抵抗112の一端、コンデンサ106の一端、及び、ダイオード102のアノードに接続されている。ダイオード102のカソードは、トランス52の2次側及びダイオード104のアノードに接続されている。コンデンサ106の他端は、トランス52の2次側及びコンデンサ108の一端に接続されており、コンデンサ108の他端は、ダイオード104のカソードと抵抗122及び124の一端とに接続されている。
【0032】
抵抗122は、他端が接地されている。また、抵抗124の他端は、OPアンプ126の入力端子に接続されている。更に、OPアンプ126の出力端子は、抵抗128の一端に接続され、この抵抗128の他端は、MCU60に接続されている。OPアンプ132の入力端子の一方は、接地されており、他方は、抵抗112の他端及び抵抗134の一端に接続されている。また、抵抗134の他端は、OPアンプ132の出力端子及び抵抗136の一端に接続されている。更に、抵抗136の他端は、制御回路56に接続されている。
【0033】
また、制御回路56には、抵抗142の一端が接続されており、この抵抗142の他端は、一端が接地された抵抗144の他端、及び、トランジスタ146のベースに接続されている。トランジスタ146は、コレクタがトランス52の1次側に接続され、エミッタが接地されている。
【0034】
図3に示す高圧電源ユニット50において、ダイオード102、104、コンデンサ106、108によって2次側回路53が構成される。また、OPアンプ132、抵抗134及び136によって電圧検出回路55が構成され、抵抗122、抵抗124、OPアンプ126及び抵抗128によって電流検出回路54が構成される。更に、抵抗142、144、及び、トランジスタ146によってスイッチ回路57が構成される。
【0035】
以下、図2を参照しつつ説明する。MCU60は、印刷に先立って高圧電源ユニット50が転写器18に供給すべき最適な転写電圧を決定する。ここで、最適な転写電圧とは、周辺の環境(例えば温度や湿度等)によって転写器18のインピーダンスに応じて、当該転写器18が適切に帯電して画像の転写が可能となるような電流が流れるようにするための電圧である。
【0036】
具体的には、非転写時において、安定化電源150によって供給される電力は、トランス52によって電圧が変換され、更に、2次側回路53を介して、出力負荷90に供給される。非転写時には、用紙30が存在しないため、出力負荷90は、転写器18のみとなる。図4は、非転写時の出力負荷90の等価回路である。図4に示すインピーダンスR1は、転写器18に対応するものである。このような動作によって予め定められた転写電圧が転写器18に供給される。そして、電流検出回路54は、2次側回路53を流れる電流、換言すれば、出力負荷90である転写器18を流れる電流(転写電流)を検出し、その電流値をMCU60へ出力する。
【0037】
MCU60内のインピーダンス判定部62は、予め定められた転写電圧の値、換言すれば、出力負荷90である転写器18に供給された転写電圧の値を、電流検出回路54からの転写電流の値で除算することにより、転写器18のインピーダンスR1の値を算出する。この転写器18のインピーダンスR1の値は、周辺の環境によって変化する。
【0038】
更に、MCU60は、インピーダンス判定部62が算出した転写器18のインピーダンスR1の値と、転写器18が適切に帯電するために必要な転写電流の値として予め定められた値とを乗算することによって、転写器18に供給すべき最適な転写電圧(最適転写電圧)の値を算出し、高圧電源ユニット50内の制御回路56へ出力する。
【0039】
制御回路56は、転写時における出力負荷90に最適転写電圧が供給されるように制御を行う。転写時には、用紙30が存在するため、出力負荷90は、転写器18及び用紙30となる。図5は、転写時の出力負荷90の等価回路である。図5に示すインピーダンスR1は、転写器18に対応するものであり、インピーダンスR2は用紙30に対応するものであって、これらは直列に接続される。
【0040】
具体的には、制御回路56は、スイッチ回路57に対して、増幅信号やPWM信号等の制御信号を出力する。スイッチ回路57は、この制御信号に応じてトランス52への電力の入力及び遮断を行う。これにより、安定化電源150によって供給される電力は、トランス52によって電圧が最適転写電圧に変換され、更に、2次側回路53を介して、出力負荷90に供給される。
【0041】
その後、電圧検出回路55は、出力負荷90である転写器18及び用紙30に供給される電圧(転写電圧)を検出し、その電圧値を制御回路56へ出力する。制御回路56は、この転写電圧の値と、MCU60からの最適転写電圧の値とを比較し、異なっている場合には、出力負荷90である転写器18及び用紙30に最適転写電圧が供給されるように、上述と同様の制御を行う。これにより、転写器18及び用紙30に最適転写電圧が供給される定電圧制御が行われる。
【0042】
本実施形態の画像形成装置100では、上述した最適転写電圧を決定する機能を用いることにより、用紙30の種別を判定し、更に、その種別に応じた各種の処理を行う。以下、用紙30の種別判定、及び、その種別に応じた処理の詳細を説明する。
【0043】
転写時において、高圧電源ユニット50内の電流検出回路54は、出力負荷90である転写器18及び用紙30を流れる転写電流を検出し、その電流値をMCU60へ出力する。
【0044】
MCU60内のインピーダンス判定部62は、定電圧制御における出力負荷90である転写器18及び用紙30に供給された転写電圧の値を、電流検出回路54からの転写電流の値で除算する。この除算により、転写器18のインピーダンスR1及び用紙30のインピーダンスR2の和の値が算出されることになる。この値は、対応処理部63へ出力される。
【0045】
対応処理部63は、入力した転写器18のインピーダンスR1及び用紙30のインピーダンスR2の和の値に基づいて、用紙30の種別を判定する。具体的には、メモリ61には、図6に示すような用紙(ここでは普通紙、コート紙、OHP)の種別と、転写電流値と、転写器18のインピーダンスR1及び用紙30のインピーダンスR2の和の値との対応関係を表すテーブル(用紙種別テーブル)が記憶されている。対応処理部63は、この用紙種別テーブルを参照して、入力した転写器18のインピーダンスR1及び用紙30のインピーダンスR2の和の値に対応する用紙30の種別を判定する。
【0046】
なお、インピーダンス判定部62は、必ずしも転写器18のインピーダンスR1及び用紙30のインピーダンスR2の和の値を算出する必要はなく、対応処理部63が、用紙種別テーブルを参照して、電流検出回路54によって検出された転写電流の値に対応する用紙30の種別を判定するようにしてもよい。
【0047】
また、非転写時における最適転写電圧が決定される際に、転写器18のインピーダンスR1の値が算出されていることに鑑み、インピーダンス判定部62は、更に、転写器18のインピーダンスR1及び用紙30のインピーダンスR2の和の値から転写器18のインピーダンスR1の値を差し引くことにより、用紙30のインピーダンスR2の値を算出してもよい。この場合には、用紙種別テーブルが、用紙種別と、用紙30のインピーダンスR2の値との対応関係を表すようにすることで、上述と同様に、対応処理部63が、用紙種別テーブルを参照して、用紙30のインピーダンスR2の値に対応する用紙30の種別を判定することが可能となる。
【0048】
対応処理部63は、用紙30の種別を判定した後、その判定した用紙30の種別と、オペレータが印刷開始前に操作部70を操作することによって予め設定された用紙30の種別とが一致するか否かを判定する。一致しない場合には、オペレータが用紙30の種別設定を誤った、あるいは、オペレータが印刷させようとしている用紙30の種別と実際に印刷がされようとしている用紙30の種別が異なっているということである。
【0049】
このため、判定した用紙30の種別と、オペレータが設定した用紙30の種別とが一致しない場合には、対応処理部63は、表示部80に、用紙30の種別設定が誤っていること、あるいは、オペレータが印刷させようとしている用紙30の種別と実際に印刷がされようとしている用紙30の種別が異なっていることを通知するための画面を表示させる。
【0050】
あるいは、対応処理部63は、定着器20内の圧力ロール22及び加熱ロール24の回転速度とを制御することにより、定着器20における用紙30の進行速度を、オペレータによる用紙30の種別の設定に応じて予め定められている進行速度から、実際に印刷がされようとしている用紙30の種別に対応する進行速度に変更する。
【0051】
図7は、用紙種別と用紙30の進行速度との対応関係の一例を示す図である。メモリ61には、このような用紙種別と用紙30の進行速度との対応関係を表すテーブル(進行速度テーブル)が記憶されており、対応処理部63は、この進行速度テーブルを参照して、判定した用紙30の種別に対応する進行速度を決定し、その進行速度で用紙30が進行するように、定着器20内の圧力ロール22及び加熱ロール24の回転速度を制御する。
【0052】
このように画像形成装置100では、転写電流及び転写電圧から導出される転写器18及び用紙30のインピーダンスの和の値、用紙30のインピーダンスの値、あるいは、転写電流の値のいずれかに基づいて、実際に印刷がされようとしている用紙30の種別を判定し、その判定した用紙30の種別と、オペレータによって設定された用紙30の種別とが異なっている場合には、その旨をオペレータに通知して用紙30の変更や用紙種別の設定変更を促したり、定着器20における用紙30の進行速度を変更する。このため、用紙30の種別に応じた適切な印刷が可能となる。
【0053】
ところで、上述した実施形態では、用紙30の種別判定において、転写器18及び用紙30のインピーダンスの和の値、用紙30のインピーダンスの値、あるいは、転写電流の値が用いられていれるが、これら周辺の環境、画像の像密度、用紙30のサイズによって変化する。例えば、周辺の環境が高温、高湿度であるほど、転写器18及び用紙30のインピーダンスの和の値や用紙30のインピーダンスの値は小さくなり、転写電流の値は大きくなる。
【0054】
また、図8(a)に示すように、用紙30に転写されるトナー32の量が多い場合、換言すれば、印刷される画像が像密度の高い絵画像等である場合と、図8(b)に示すように、用紙30に転写されるトナー32の量が少ない場合、換言すれば、印刷される画像が像密度の低い文字画像等である場合とを比較すると、印刷画像の像密度が高いほど、トナー32の量が多くなって転写電流の値が小さくなるため、インピーダンス判定部62における計算においては、転写器18及び用紙30のインピーダンスの和の値や、用紙30のインピーダンスの値は大きくなる。
【0055】
更には、図9(a)に示すように、用紙30のサイズが小さい場合と、図9(b)に示すように、用紙30のサイズが大きい場合とを比較すると、用紙30のサイズが小さいほど、当該用紙30のインピーダンスが小さくなり、転写電流の値は大きくなる。
【0056】
そこで、対応処理部63は、これらの要因となる情報を取得し、この取得した情報に基づいて、用紙30の種別を判定する際における、転写器18及び用紙30のインピーダンスの和の値の閾値、用紙30のインピーダンスの値の閾値、あるいは、転写電流値の閾値を変更する。そして、対応処理部63は、変更後の閾値に基づいて、用紙30の種別を判定するようにする。例えば、対応処理部63は、図6に示す用紙種別テーブルにおいて、周辺の環境が高温多湿であるほど、印刷画像の像密度が低いほど、及び、用紙30のサイズが小さいほど、転写電流の閾値を上げる一方、インピーダンスの閾値を下げて、その変更後の用紙種別テーブルに基づいて、用紙30の種別を判定する。
【0057】
また、上述した実施形態では、高圧電源ユニット50が定電圧制御を行う場合について説明したが、定電流制御を行うようにしてもよい。この場合には、最適な転写電流を決定する機能を用いることにより、用紙30の種別が判定される。
【0058】
すなわち、転写時において、高圧電源ユニット50は、出力負荷90である転写器18及び用紙30に供給される転写電圧を検出し、その電圧の値をMCU60へ出力する。MCU60内のインピーダンス判定部62は、高圧電源ユニット50からの転写電圧の値を、定電流制御における出力負荷90である転写器18及び用紙30を流れる転写電流の値で除算することにより、転写器18のインピーダンスR1及び用紙30のインピーダンスR2の和の値を算出する。
【0059】
更に、対応処理部63は、入力した転写器18のインピーダンスR1及び用紙30のインピーダンスR2の和の値に基づいて、用紙30の種別を判定する。なお、インピーダンス判定部62は、必ずしも転写器18のインピーダンスR1及び用紙30のインピーダンスR2の和の値を算出する必要はなく、対応処理部63が、高圧電源ユニット50によって検出された転写電圧の値に対応する用紙30の種別を判定するようにしてもよい。
【0060】
また、MCU60は、メモリ61に、転写器18及び用紙30のインピーダンスの和の値、用紙30のインピーダンスの値、転写電流の値、あるいは、転写電圧の値のいずれかと、周辺の環境、画像の像密度、用紙30のサイズの各情報と、オペレータによって設定された用紙30の種別の情報とを記憶し、これらの各種情報を印刷に関する集中管理を行う図示しない外部装置に送信して、当該外部装置に用紙30の種別を判定させるようにしてもよい。この場合、MCU60は、外部装置から用紙30の種別の判定結果を受信し、対応処理部63は、その判定結果に応じた処理を行うようにする。
【0061】
また、上述した実施形態では、高圧電源ユニット50が定電圧制御を行う場合は転写電流の値を、高圧電源ユニット50が定電流制御を行う場合は転写電圧の値を検出する方式について説明したが、定電圧制御及び、定電流制御において、転写電流及び、転写電圧の両方の値より、判断しても同様の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上、説明したように、本発明に係る画像形成装置は、用紙の種別に応じた印刷の確実性を向上させることができ、画像形成装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】高圧電源ユニット及びMCUの構成を示す図である。
【図3】高圧電源ユニットの回路図である。
【図4】非転写時における出力負荷の等価回路である。
【図5】転写時における出力負荷の等価回路である。
【図6】用紙種別テーブルの一例を示す図である。
【図7】進行速度テーブルの一例を示す図である。
【図8】用紙にトナーが転写された状態を示す図である。
【図9】転写器と当該転写器によって画像が転写される用紙の斜視図である。
【符号の説明】
【0064】
12 感光体
14 帯電器
15 プリントヘッド
16 現像器
17 マグロール
18 転写器
20 定着器
22 圧力ロール
24 加熱ロール
26、28 高圧電源
30 用紙
50 高圧電源ユニット
52 トランス
53 2次側回路
54 電流検出回路
55 電圧検出回路
56 制御回路
57 スイッチ回路
60 マシンコントロールユニット(MCU)
61 メモリ
62 インピーダンス判定部
63 対応処理部
70 操作部
80 表示部
90 出力負荷
100 画像形成装置
150 安定化電源




 

 


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