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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−4048(P2007−4048A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186855(P2005−186855)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100087343
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 智廣
発明者 歸山 忠士 / 栗城 巌
要約 課題
部品点数の増加や装置のコストアップを招くことなく、装置の起動時に、クリーニング装置から吐き出されるトナーによる画像汚れや、装置の長期停止時における中間転写ベルトの巻き癖による画像ズレの発生を防止し、同時に、画像形成動作を開始してから最初の1枚目の画像が形成されるまでのファーストプリントアウトプットタイムを短縮することが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。

解決手段
一次転写ニップ部とトナー帯電部材を、装置停止時における中間転写ベルトの非画像形成領域内に配置するとともに、前記中間転写ベルトに設けた基準マークを検知することによって、像担持体への画像形成タイミングを制御するための検知手段を、前記中間転写ベルトの装置停止時における基準マークよりも所定量だけ当該中間転写ベルトの移動方向に沿った下流側の位置に配置するように構成して課題を解決した。
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動手段によって回転駆動され、表面に複数色のトナー画像が順次形成される像担持体と、弾性体製の無端状ベルト部材からなり、その一部が前記像担持体表面の一次転写ニップ部に巻き付くように配設され、当該像担持体から駆動力が伝達されて従動され複数色のトナー画像が多重に転写される中間転写ベルトと、前記中間転写ベルト上に残留した転写残トナーを現像時と逆極性に帯電して前記像担持体に戻すことで、当該中間転写ベルトの表面をクリーニングするトナー帯電部材とを具備し、前記中間転写ベルト上に複数色のトナー画像を多重に一次転写するとともに、記録媒体上に一括して二次転写することにより画像を形成する画像形成装置において、
前記一次転写ニップ部と前記トナー帯電部材を、装置停止時における前記中間転写ベルトの非画像形成領域内に配置するとともに、前記中間転写ベルトに設けた基準マークを検知することによって、前記像担持体への画像形成タイミングを制御するための検知手段を、前記中間転写ベルトの装置停止時における基準マークよりも所定量だけ当該中間転写ベルトの移動方向に沿った下流側の位置に配置したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記トナー帯電部材は、前記像担持体の一次転写ニップ部の中間転写ベルト移動方向に沿った上流側に近接させて配置されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された画像形成装置において、
前記中間転写ベルトの非画像形成領域は、少なくとも、前記像担持体の一次転写ニップ部の中間転写ベルト移動方向に沿った上流側であって、前記トナー帯電部材が配置された位置から、前記像担持体の一次転写ニップ部の中間転写ベルト移動方向に沿った下流側端部までにわたって設定されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記中間転写ベルトに設けられる基準マークは、当該中間転写ベルトの画像形成領域の後端部から所定量だけ当該中間転写ベルトの移動方向に沿った下流側の位置に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記中間転写ベルトの従動駆動が開始されて、当該中間転写ベルトの移動速度が安定した直後に、前記中間転写ベルトに設けられた基準マークが検知手段によって検知される位置に、前記基準マークと検知手段とを配置したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記中間転写ベルトの二次転写位置は、一次転写位置から最も離れた位置の近傍に配置されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記中間転写ベルトは、その外周が描く形状が略直角三角形状となるように配設されており、前記像担持体の一次転写ニップ部は、当該略直角三角形状となるように配設された中間転写ベルトの斜辺に相当する部分であって、中間転写ベルト移動方向に沿った1つの頂点寄りに設定されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記装置停止時における中間転写ベルトの基準マークと検知手段との間の周長をa、前記像担持体の画像形成位置から一次転写ニップ部の入口までの周長をP、前記一次転写ニップ部の入口から出口までの周長をN、前記中間転写ベルト上の非画像形成領域の周長をIとしたとき、I≧a+P+Nの関係を満たすように設定したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記装置停止時における中間転写ベルトの基準マークと検知手段との間の周長aは、前記中間転写ベルトの従動駆動が開始されてから、中間転写ベルトの移動速度が安定するまでの間に、当該中間転写ベルトが移動する移動長に等しく設定されていることを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子写真方式を採用した複写機やプリンター、あるいはファクシミリ、更にはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置に関し、特に、中間転写ベルトをクリーニングするクリーニング装置から吐き出されたトナーによる画像汚れや、装置の長期停止時における中間転写ベルトの巻き癖に起因した画像ズレを回避し、更にはプリント指示から1ページ目の画像形成が完了するまでのファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)の短縮化を可能とした画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2004−198551号公報
【特許文献2】特許第3533486号公報
【特許文献3】特開平09−138589号公報
【特許文献4】特開平11−212426号公報
【特許文献5】特開2000−112261号公報
【特許文献6】特開平11−352790号公報
【特許文献7】特開平09−123553号公報
【0003】
従来、この種の電子写真方式を採用した複写機やプリンター、あるいはファクシミリ、更にはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置としては、感光体ドラム上にY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)等の各色のトナー像を順次形成し、当該感光体ドラム上に順次形成されるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)等の各色のトナー像を、中間転写体としての中間転写ベルト上に、互いに重ね合わせた状態で一次転写し、更に中間転写ベルト上に多重に転写されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)等の各色のトナー像を、記録用紙上に一括して二次転写した後、定着することにより、フルカラーの画像を形成するように構成したものが種々提案されており、実際に製品化されてきている。
【0004】
かかる画像形成装置においては、感光体ドラムから中間転写体としての中間転写ベルト上にトナー像を転写する方式であるため、中間転写ベルト上に残留したトナーを除去する必要があり、中間転写ベルト表面のクリーニング処理が必要不可欠である。また、上記画像形成装置では、感光体ドラムから中間転写ベルト上に、順次Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)等の各色のトナー像を、互いに重ね合わせた状態で転写するため、最終色のトナー像が中間転写ベルト上に転写されるまでは、中間転写ベルトから記録用紙上にトナー像を一括して二次転写する二次転写手段や、中間転写ベルトの表面をクリーニングするクリーニング装置が、中間転写ベルトから離間している必要がある。そのため、上記画像形成装置では、二次転写手段やクリーニング装置を、中間転写ベルトに対して所定のタイミングで接離させるように構成されている。
【0005】
ところで、このように構成された画像形成装置では、画像形成に寄与しない時間を可能な限り短縮するため、感光体ドラム上では、最終色の画像露光が行われている間に、二次転写手段やクリーニング装置が、別々のタイミングで中間転写ベルトに当接するように構成されている。その結果、上記画像形成装置では、二次転写手段やクリーニング装置が中間転写ベルトに当接する際に、その衝撃や中間転写ベルトの負荷変動によって、露光中や一次転写中の画像に画像ズレが発生するという問題点を有していた。
【0006】
また、上記の如く構成された画像形成装置では、中間転写体として、無端ベルト状に構成された中間転写ベルトを使用しており、当該中間転写ベルトは、駆動ロールを含む複数のロールに所定のテンションで張架されている。そのため、上記画像形成装置では、工場から出荷された後、ユーザーが使用を開始するまでの間のように、長期間停止した状態に置かれると、合成樹脂等から形成される中間転写ベルトには、駆動ロールを含む複数のロール等に巻き付いた位置において湾曲したままの形状に変形する巻き癖が発生する。この巻き癖は、特に、中間転写ベルトが鋭角を成すように巻き付けられる巻き付け角度が大きいロールで顕著に発生する。
【0007】
そこで、かかる問題点のうち、二次転写手段やクリーニング装置が中間転写ベルトに当接することに伴なう、露光中や一次転写中の画像ズレに関する問題点を解決する技術としては、本出願人が提案した特開2004−198551号公報や、他の出願人に係る特許第3533486号公報、あるいは特開平09−138589号公報等に開示された技術が既に提案されている。
【0008】
上記特開2004−198551号公報に係る画像形成装置は、像担持体を露光して1プリントの各色ごとに潜像を形成する露光手段と、前記露光手段により形成された各色ごとの潜像を各色ごとに現像する現像手段と、前記現像手段により現像されて形成された各色ごとのトナー像を多重に一次転写して多重トナー像を一時的に保持する中間転写体と、前記中間転写体に対するリトラクト状態からアドバンス状態に移行した後に、当該中間転写体に保持された前記多重トナー像を記録媒体に転写する二次転写手段とを含み、前記二次転写手段は、前記露光手段による前記1プリントの間における特定の色の露光と次の色の露光との間のタイミングにて、前記リトラクト状態から前記アドバンス状態に移行するように構成したものである。
【0009】
また、上記特許第3533486号公報に係る画像形成装置は、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該像担持体に接触対向する転写面が無端経路に沿って一方向に移動する中間転写体と、該中間転写体に該像担持体上のトナー像を順次重ね合わせて転写する中間転写手段と、該中間転写体上に重ね合わせて転写されたトナー像により構成したトナー画像を転写材に転写する転写材転写手段と、該中間転写体に対して接離可能に構成され、所定のタイミングで中間転写体に当接して該中間転写体をクリーニングするクリーニング手段とを備えた画像形成装置において、上記中間転写体と像担持体との接触対向部の入り口部と上記クリーニング手段によるクリーニング部との上記中間転写体移動方向の経路長をLC、該中間転写体上に形成され得る一つ又は複数のトナー画像の先端から後端までの画像領域長のうち、最大のものをLB、上記接触対向部の入り口部から出口部までの上記中間転写体移動方向の経路長をlnとしたとき、LC>LB+lnを満たすように上記クリーニング手段を配置するように構成したものである。
【0010】
さらに、上記特開平09−138589号公報に係る画像形成装置は、駆動ローラーを含む複数のローラーにより展張されて走行可能に配設された無端状の中間転写体と、露光により静電潜像が形成され、トナーにより該静電潜像が可視化され、第1転写位置で上記中間転写体に当接して可視化されたトナー像を上記中間転写体に第1転写するドラム状の感光体と、第2転写位置で上記中間転写体に接離可能に配設されて第2転写時に上記中間転写体に圧接し、これらの間に記録用紙を通過させて上記中間転写体のトナー像を記録用紙に第2転写させる第2転写ローラーと、第2転写位置の下流側で上記中間転写体に接離可能に配設されて第2転写後に上記中間転写体に当接し、上記中間転写体上の残留トナーを掻き落としクリーニングするブレードとを有する画像形成装置において、上記第1転写位置から上記第2転写位置までの上記中間転写体の周長を印画長よりも長く構成したものである。
【0011】
また、上述した問題点のうち、画像形成装置の長期間停止時における中間転写ベルトの巻き癖に関する問題点を解決し得る技術としては、特開平11−212426号公報や特開2000−112261号公報、あるいは特開平11−352790号公報、更には特開平09−123553号公報等に開示された技術が既に提案されている。
【0012】
上記特開平11−212426号公報に係るカラー画像形成装置は、像坦持体に形成したトナー像を中間転写ベルトに転写し、中間転写ベルト上のトナー像を転写材に転写して画像を形成するカラー画像形成装置において、像坦持体上に形成したトナー像を転写して一次的にトナー像を保持する中間転写ベルトと、前記中間転写ベルト上のあらかじめ定められた位置に設けられた位置指示マークと、前記位置指示マークの通過に伴って検出信号を発生するマーク検知手段と、画像形成のジョブ開始前または画像形成のジョブ終了後の前記マーク検知手段と前記位置指示マークとの間の停止距離が種々異なるように制御する停止位置制御手段と、を備えるように構成したものである。
【0013】
また、上記特開2000−112261号公報に係る画像形成装置は、現像器及び第1の画像担持体及び転写ベルト式画像担持体を有し、前記現像器は前記第1の画像担持体に対して画像を形成自在であり、前記第1の画像担持体は、該第1の画像担持体に形成された前記画像を前記転写ベルト式画像担持体に一次転写自在になっており、前記転写ベルト式画像担持体は、該転写ベルト式画像担持体に一次転写された前記画像を転写材上に二次転写自在になっており、前記転写ベルト式画像担持体を回転駆動自在な回転駆動手段を有し、前記転写ベルト式画像担持体には、該転写ベルト式画像担持体の周長を2πで割った値未満の大きさとなった曲率半径をもつ曲率部が形成されている画像形成装置において、前記現像器及び前記第1の画像担持体及び前記転写ベルト式画像担持体による画像形成・転写タイミング以外の所定のタイミングにおいて、前記転写ベルト式画像担持体を癖ほぐし回転させるように回転駆動手段を制御する回転駆動制御部を設けて構成したものである。
【0014】
さらに、上記特開平11−352790号公報に係る画像形成装置は、少なくとも2以上のローラに転写ベルトを掛け回した中間転写体を有し、感光体上で現像され顕像化したトナー画像を、上記中間転写体に転写した後、転写材上に転写する画像形成装置において、上記中間転写体が、その転写ベルトの張力を変化させる張力可変手段を備えるように構成したものである。
【0015】
また更に、上記特開平09−123553号公報に係る画像形成装置は、複数のローラに架け渡されて回転するベルト状像担持体を有する画像形成装置において、前記ベルト状像担持体が待機停止時に前記複数のローラのうちの最も径の小さいローラに接している領域を前記ベルト状像担持体の回転方向についての非画像部領域とする手段を備えるように構成したものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。まず、前者の二次転写手段やクリーニング装置が中間転写ベルトに当接することに伴なう、露光中や一次転写中の画像ズレに関する問題点を解決する技術である特開2004−198551号公報に係る画像形成装置の場合には、次のような問題点を有している。
【0017】
すなわち、上記特開2004−198551号公報に係る画像形成装置の場合には、二次転写手段やクリーニング装置が中間転写ベルトに当接するタイミングを、露光手段による非画像露光時に設定することによって、確かに、当該二次転写手段やクリーニング装置が中間転写ベルトに当接することに伴なう、露光中や一次転写中の画像ズレに関する問題点を解決することが可能である。
【0018】
しかし、この特開2004−198551号公報に係る画像形成装置の場合には、1)装置の起動時に、クリーニング装置から吐き出されるトナーによる画像汚れや、2)長期停止時における中間転写ベルトの巻き癖による画像ズレ、及び3)画像形成動作を開始してから最初の1枚目の画像が形成されるまでのファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)が長くなるという3つの問題点を有していた。
【0019】
次に、上記特開2004−198551号公報に係る画像形成装置が有する3つの問題点について、個別に説明する。
【0020】
1)クリーニング装置から吐き出されるトナーによる画像汚れ
上記特開2004−198551号公報に係る画像形成装置は、二次転写手段やクリーニング装置が中間転写ベルトに当接することに伴なう、露光中や一次転写中の画像ズレの抑制を解決すべき課題としているが、この提案に係る画像形成装置は、同時に、種々の特徴を有している。
【0021】
特徴の1つは、感光体ドラムと中間転写ベルトとを別々に駆動することによる駆動系の複雑化や、駆動系に起因する色ずれの発生を防止するため、中間転写ベルトとしてクロロプレンゴムやEPDM等からなる弾性体製のベルトを使用し、当該中間転写ベルトを感光体ドラム表面の一部に巻き付けた状態で従動駆動させると共にトナー像を一次転写するラップ転写技術を採用していることである。そして、上記特開2004−198551号公報に係る画像形成装置では、かかる中間転写ベルトの従動駆動などに起因して、中間転写ベルトをクリーニングするクリーニング装置として、中間転写ベルトに圧接して当該中間転写ベルトの大きな負荷となるクリーニングブレードやクリーニングブラシを使用することが困難であり、これらクリーニングブレードやクリーニングブラシの代わりに、中間転写ベルトの表面に弱い力で当接するスクレーパーと、中間転写ベルト上に残留したトナーを、本来の帯電極性とは逆極性に帯電するトナー帯電ブラシを採用している。上記トナー帯電ブラシは、中間転写ベルト上に残留した転写残トナーを、本来の帯電極性と逆極性に帯電するのみで転写残トナーの回収は行わず、中間転写ベルト上に残留して本来の帯電極性と逆極性に帯電した転写残トナーを、中間転写ベルトの表面に付着したままの状態で感光体ドラムまで移動させ、感光体ドラムとのニップ部において、感光体ドラム上に静電気力により転写し、感光体ドラムの表面をクリーニングするクリーニング装置によって回収するように構成されている。
【0022】
その際、上記トナー帯電ブラシは、例えば、本来マイナスに帯電したトナーを感光体ドラム上に戻すために、プラスバイアスを印加して中間転写ベルト上の転写残トナーを逆極性のプラスに帯電させている。ところで、このトナー帯電ブラシを継続して使用していると、すべての転写残トナーをプラス極性に帯電できるわけではないので、マイナス極性のままのトナーが小量ずつトナー帯電ブラシの内部に蓄積されていくことになる。すると、上記トナー帯電ブラシに蓄積されたマイナス極性のトナーは、当該トナー帯電ブラシにプラスバイアスが印加されている間は、静電気力によってブラシに保持されているが、画像形成装置が停止した後の起動時に、トナー帯電ブラシに印加されるプラス極性のバイアス電圧が立ち上がるまでの間は、トナーの保持力が働かないため、一瞬、中間転写ベルト上にマイナストナーが吐き出されてしまう。このマイナストナーは、一次転写のニップ部を通過する際に、感光体ドラムに戻らず、中間転写ベルトが1周してトナー帯電ブラシの位置に戻ってくる。そして、トナー帯電ブラシによってプラス極性化され、プラスになったトナーは、感光体ドラムに戻っていくことになる。このとき、上記トナー帯電ブラシからトナーが中間転写ベルト上の画像形成領域に吐き出されていると、中間転写ベルトが1周した後に最初の現像色であるY(イエロー)色のトナー像が一次転写されるタイミングと、トナー帯電ブラシから吐き出されたトナーが感光体ドラムに戻るタイミングが同時となってしまうため、プラスに帯電された転写残トナーが一次転写を阻害してネガゴーストが発生するか、又はトナー帯電ブラシでのプラス帯電化が十分でなく、マイナス極性のまま残っている場合は、一次転写されるトナー像にその分の転写残トナーが足されるので、ポジゴーストのトナー汚れが顕在化してしまうという問題点を有していた。なお、ここで、ネガゴーストやポジゴーストとは、本来、形成すべき画像でない転写残トナーが画像上にネガやポジ状に現れてしまうため、ゴーストと呼んでいるものである。
【0023】
2)長期停止時における中間転写ベルトの巻き癖による画像ズレ
また、上記特開2004−198551号公報に係る画像形成装置では、上述したように、感光体ドラムと中間転写ベルトとを別々に駆動することによる駆動系の複雑化や、駆動系に起因する色ずれの発生等を防止するため、中間転写ベルトとしてクロロプレンゴムやEPDM等からなる弾性体製のベルトを使用している。そのため、上記画像形成装置では、装置が工場から出荷された後、ユーザーが使用を開始するまでのように、長期間停止した状態にあると、クロロプレンゴムやEPDM等の弾性体からなる中間転写ベルトには、複数のベルト張架ロールに対する巻き癖が発生する。
【0024】
上記クロロプレンゴムやEPDM等の弾性体からなる中間転写ベルトに発生する巻き癖は、ポリイミド等の合成樹脂製のベルトに発生する巻き癖と若干性質が異なり、巻き癖に伴なう中間転写ベルトの変形そのものによって画像ずれが発生するというよりも、当該中間転写ベルトの巻き癖が発生した領域が、当該巻き癖の原因となったベルト張架ロールの位置を通過する際に、巻き癖の発生した領域が当該ベルト張架ロールに瞬間的に嵌合するようにベルトが不規則に回動して、画像ズレが発生するという問題点を有していた。つまり、このシステムでは、当該中間転写ベルトを感光体ドラム表面の一部に巻き付けた状態で従動駆動させると共にトナー像を一次転写するラップ転写技術を採用しているために、当該巻き癖が当該ベルト張架ロールに瞬間的に嵌合すると、従動駆動力に対する瞬間的な負荷変動が発生するため、一次転写中のトナー像がずれて画像ズレが発生するという特徴を有していた。
【0025】
そのため、上記特開平11−212426号公報や特開2000−112261号公報、あるいは特開平11−352790号公報、更には特開平09−123553号公報等に開示された技術を適用しても、中間転写ベルトの巻き癖に起因する画像ズレを効果的に防止することができないという問題点を有していた。
【0026】
3)画像形成動作を開始してから最初の1枚目の画像が形成されるまでのファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)が長い
さらに、上記特開2004−198551号公報に係る画像形成装置の場合には、図6に示すように、装置の出荷時に、中間転写ベルト100の画像領域101が、当該中間転写ベルト100が感光体ドラム102の表面にラップしたニップ部103で停止して、中間転写ベルトの巻き癖に起因する画像ズレが発生するのを防止するために、中間転写ベルト100の画像領域101が、感光体ドラム102のニップ部103に係らない位置で停止するように設定されている。
【0027】
しかし、上記画像形成装置では、上記の停止位置で中間転写ベルト100を常時停止させると、トナー帯電ブラシ104が中間転写ベルト100の画像領域101に位置してしまい、装置の起動時に、上述したように、ネガゴーストやポジゴーストのトナー汚れが顕在化してしまうという問題点が発生してしまうことになる。
【0028】
そこで、上記画像形成装置では、当該装置の起動時におけるネガゴーストやポジゴーストのトナー汚れを回避するために、出荷時以外の通常の動作時には、図7に示すように、中間転写ベルト100の画像領域101が、トナー帯電ブラシ104を避けた位置に停止するように設定されている。そのため、上記画像形成装置では、装置の使用を開始した後に、長期間停止した状態に置かれると、中間転写ベルト100の画像領域101が、感光体ドラム102の表面にラップしたニップ部103で停止してしまい、上述したように、中間転写ベルトの巻き癖に起因する画像ズレが発生するという問題点を依然として有していた。
【0029】
また、上記画像形成装置では、中間転写ベルト100に固定した状態で設定された画像領域101に画像を形成するため、当該中間転写ベルト100には、図8に示すように、感光体ドラム102表面への画像露光を開始するタイミングを決定する基準となるTR0と呼ばれる基準マーク105を設け、装置本体に配設された基準センサ106によって基準マーク105を検知して、画像露光動作を開始するように構成されている。
【0030】
ところが、上記特開2004−198551号公報に係る画像形成装置の場合には、図7に示すように、装置の起動時に、トナー帯電ブラシ104から吐き出されたトナーによるネガゴーストやポジゴーストのトナー汚れの発生を防止するために、中間転写ベルト100の画像領域101が、トナー帯電ブラシ104の位置を避けるように設定されている。そのため、上記画像形成装置では、中間転写ベルト100が前回転として予め1周分だけ回動した後、更にベルト周長の約1/3だけ回動した後、図8に示すように、基準センサ106によって中間転写ベルト100の基準マーク105を検知して、初めて1枚目の画像形成が可能となり、ファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)が長くならざるを得ないという問題点を有していた。
【0031】
上述したように、上記特開2004−198551号公報に係る画像形成装置の場合には、いずれにしても、1)装置の起動時に、クリーニング装置から吐き出されるトナーによる画像汚れや、2)長期停止時における中間転写ベルトの巻き癖による画像ズレ、及び3)画像形成動作を開始してから最初の1枚目の画像が形成されるまでのファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)が長くなるという3つの問題点を同時に解決することができないという問題点を有していた。
【0032】
次に、上記特許第3533486号公報に係る画像形成装置の場合には、図9に示すように、中間転写ベルト200の表面をクリーニングするクリーニング装置201が、当該中間転写ベルト200の表面に接離するタイミングが、感光体ドラム202に対する次の色の画像203の書き込みタイミングと同時となっているため、画像露光手段による画像の書き込みにズレが発生するという問題点を有していた。
【0033】
また、上記特許第3533486号公報に係る画像形成装置の場合には、装置の出荷時等の長期間停止時における中間転写ベルト200の巻き癖による画像ズレの発生を防止するため、図10に示すように、中間転写ベルト200の画像領域204が、感光体ドラム202へのニップ部205に位置しないように、中間転写ベルト200の停止位置を設定する必要がある。しかし、この場合には、中間転写ベルト200に設けられるTR0の基準マーク206と、中間転写ベルト200の外周に配設される基準センサ207との距離が長くなってしまい、ファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)が長くなってしまうという問題点を有していた。
【0034】
さらに、上記特許第3533486号公報に係る画像形成装置の場合には、ファーストプリントアウトタイム(FPOT)を短縮するために、図11に示すように、TR0の基準マーク206と基準センサ207とを配置した状態で、中間転写ベルト200を停止させると、中間転写ベルト200の画像領域204が、感光体ドラム202のニップ部205に位置してしまい、中間転写ベルト200の巻き癖に起因する画像ズレの発生を防止することができないという問題点を有していた。
【0035】
なお、上記特許第3533486号公報に係る画像形成装置の問題点を説明するにあたり、TR0の基準マークと基準センサとの相対的な位置が重要であり、絶対的な位置には依存しない。そのため、TR0の基準マークと基準センサとを、任意の位置に仮置きした状態で説明したが、TR0の基準マークと基準センサの絶対的な位置を他の位置に配置した場合でも、上述した説明と同様の問題点を有している。
【0036】
このように、上記特許第3533486号公報に係る画像形成装置の場合には、中間転写ベルト表面をクリーニングするクリーニング装置の接離動作が、画像露光手段の書込み中となるため、クリーニング装置の接離動作時の衝撃によって画像露光手段の書込みズレ発生懸念が高いばかりか、中間転写ベルトの巻き癖による一次転写ズレ回避と、ファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)短縮の両立が可能な中間転写ベルトの停止位置が存在しないという問題点を有していた。
【0037】
また、上記特開平09−138589号公報に係る画像形成装置の場合には、図12に示すように、二次転写手段300が中間転写ベルト301に当接したタイミングにおける、当該中間転写ベルト301上の画像位置302を考えると、図示の例では、印画長Wと周長L1との距離差が小さくなっている。この場合を想定すると、中間転写ベルト301に対するクリーニング装置303の当接動作が、画像露光手段の書込み途中となるため、クリーニング装置303の当接動作に伴なう衝撃によって画像露光手段による書込みズレが発生する懸念が高いという問題点を有していた。
【0038】
さらに、上記特開平09−138589号公報に係る画像形成装置の場合には、装置の長期間停止時おける中間転写ベルトの巻き癖による一次転写画像のズレを回避するため、図13に示すように、中間転写ベルトを停止させると、TR0の基準マーク304と基準センサ305がほぼ重なってしまい、一周回ってからでないと定常速での安定した検知ができないために、上述したように、ファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)が長くなるという問題点を有していた。
【0039】
また、上記特開平09−138589号公報に係る画像形成装置の場合には、ファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)を短縮するため、図14に示すように、TR0の基準マーク304と基準センサ305とを配置すると、中間転写ベルト301の巻き癖による一次転写画像のズレが発生してしまうという問題点を有していた。
【0040】
このように、上記特開平09−138589号公報に係る画像形成装置の場合でも、やはり、中間転写ベルトの巻き癖による一次転写ズレの回避と、ファーストプリントアウトタイム(FPOT)短縮の両立が可能な中間転写ベルトの停止位置が存在しないという問題点を有していた。
【0041】
更に、上記特開平11−212426号公報に係る画像形成装置の場合には、像坦持体上に形成したトナー像を転写して一次的にトナー像を保持する中間転写ベルトと、前記中間転写ベルト上のあらかじめ定められた位置に設けられた位置指示マークと、前記位置指示マークの通過に伴って検出信号を発生するマーク検知手段と、画像形成のジョブ開始前または画像形成のジョブ終了後の前記マーク検知手段と前記位置指示マークとの間の停止距離が種々異なるように制御する停止位置制御手段と、を備えるように構成したものであり、同じ位置で停止する動作の繰り返しによって発生する中間転写ベルトの巻き癖に関しては効果が得られるが、装置の出荷時や長期間装置の使用を休止した場合のように、一度の長期間停止で発生する中間転写ベルトの巻き癖に起因したトラブルを改善することはできないという問題点を有していた。
【0042】
また、上記特開2000−112261号公報に係る画像形成装置の場合には、転写ベルト式画像担持体による転写タイミング以外の所定のタイミングにおいて、前記転写ベルト式画像担持体を癖ほぐし回転させるように回転駆動手段を制御する回転駆動制御部を設けて構成したものであるため、装置の起動直後のイニシャルシーケンス中に、癖ほぐし回転動作を実行すると、ウオームアップタイムが短い装置の場合には、癖ほぐし効果が十分得られず、逆に癖ほぐし効果を優先した場合には、ウオームアップタイムが長くなるという問題点を有していた。
【0043】
さらに、上記特開平11−352790号公報の場合には、中間転写体が、その転写ベルトの張力を変化させる張力可変手段を備えるように構成したものであるため、張力可変手段を設ける必要があり、部品点数が増加するとともに、コストアップを招くという新たな問題点を有していた。
【0044】
また更に、上記特開平09−123553号公報に係る画像形成装置の場合には、ベルト状像担持体が待機停止時に複数のローラのうちの最も径の小さいローラに接している領域を前記ベルト状像担持体の回転方向についての非画像部領域とする手段を備えるように構成したものであり、ベルト状像担持体の停止位置における巻き癖そのものを原因とする転写ムラや色ずれは、回避することが可能であるが、ベルト状像担持体そのものに発生した巻き癖が、当該巻き癖の原因となった停止位置を通過する際に、ベルト状像担持体の駆動系の負荷が変動することに起因する一次転写の画像ズレに対しては改善効果が得られないという問題点を有していた。
【0045】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、部品点数の増加や装置のコストアップを招くことなく、装置の起動時に、クリーニング装置から吐き出されるトナーによる画像汚れや、装置の長期停止時における中間転写ベルトの巻き癖による画像ズレの発生を防止し、同時に、画像形成動作を開始してから最初の1枚目の画像が形成されるまでのファーストプリントアウトプットタイムを短縮することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0046】
すなわち、請求項1に記載された発明は、駆動手段によって回転駆動され、表面に複数色のトナー画像が順次形成される像担持体と、弾性体製の無端状ベルト部材からなり、その一部が前記像担持体表面の一次転写ニップ部に巻き付くように配設され、当該像担持体から駆動力が伝達されて従動され複数色のトナー画像が多重に転写される中間転写ベルトと、前記中間転写ベルト上に残留した転写残トナーを現像時と逆極性に帯電して前記像担持体に戻すことで、当該中間転写ベルトの表面をクリーニングするトナー帯電部材とを具備し、前記中間転写ベルト上に複数色のトナー画像を多重に一次転写するとともに、記録媒体上に一括して二次転写することにより画像を形成する画像形成装置において、
前記一次転写ニップ部と前記トナー帯電部材を、装置停止時における前記中間転写ベルトの非画像形成領域内に配置するとともに、前記中間転写ベルトに設けた基準マークを検知することによって、前記像担持体への画像形成タイミングを制御するための検知手段を、前記中間転写ベルトの装置停止時における基準マークよりも所定量だけ当該中間転写ベルトの移動方向に沿った下流側の位置に配置したことを特徴とする画像形成装置である。
【0047】
かかる請求項1に記載された発明によれば、前記一次転写ニップ部と前記トナー帯電部材を、装置停止時における前記中間転写ベルトの非画像形成領域内に配置するように構成したので、装置の起動時に、前記トナー帯電部材に保持された現像時の極性のままの転写残トナーが、中間転写ベルト上に吐き出されたとしても、当該トナー帯電部材と対向するのは、中間転写ベルトの非画像形成領域であるため、トナー帯電部材から吐き出されたトナーによって、ネガゴーストやポジゴーストが発生するのを防止することができる。
【0048】
また、請求項1に記載された発明によれば、前記一次転写ニップ部と前記トナー帯電部材を、装置停止時における前記中間転写ベルトの非画像形成領域内に配置するように構成したので、装置の出荷時等のように長期間停止した状態に放置されて、中間転写ベルトのベルト張架ロール位置に巻き癖が付いたとしても、ベルト回動時に当該中間転写ベルトの巻き癖が対応するベルト張架ロールに嵌る瞬間、つまり感光体ドラムが当該中間転写ベルトを従動駆動する負荷トルクが高く変動する瞬間に、一次転写ニップ部が中間転写ベルトの非画像形成領域となっているため、中間転写ベルトの巻き癖に起因した画像ずれが発生するのを防止することができる。
【0049】
さらに、請求項1に記載された発明によれば、前記中間転写ベルトに設けた基準マークを検知することによって、前記像担持体への画像形成タイミングを制御するための検知手段を、前記中間転写ベルトの装置停止時における基準マークよりも所定量だけ当該中間転写ベルトの移動方向に沿った下流側の位置に配置したので、前記基準マークが検知手段の上流側に位置するように配置され、前記中間転写ベルトが起動された直後のタイミングで、基準マークを検知手段によって検知して、像担持体への画像形成を開始することができ、画像形成動作を開始してから最初の1枚目の画像が形成されるまでのファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)を短縮することが可能となる。
【0050】
又、請求項1に記載された発明によれば、前記一次転写ニップ部と前記トナー帯電部材を、装置停止時における前記中間転写ベルトの非画像形成領域内に配置されているので、当該中間転写ベルトの非画像領域内において、トナー帯電部材を中間転写ベルトに接離させることにより、トナー帯電部材の接離時の衝撃によって画像露光による画像ずれが発生するのを防止できるという効果とも奏する。
【0051】
更に、請求項1に記載された発明によれば、中間転写ベルトのクリーニング手段が接離するときの負荷変動によって一次転写画像に発生する画像ずれに対しては、中間転写ベルトとして弾性体を用い、当該中間転写ベルトを張架した状態で像担持体に巻き付けるような一次転写ニップ部とすること、中間転写ベルトのクリーニング手段を負荷変動が少ないブラシタイプのトナー帯電部材にすることによって軽減することが可能となる。
【0052】
また、請求項1に記載された発明によれば、中間転写ベルトとして弾性体からなるものを用いているため、中間転写ベルトに巻き癖がつきにくく、小径の張架ロールを採用したり、折り曲げ角の鋭角化が可能となり、レイアウト設計の自由度が広がる。
【0053】
又、請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、
前記トナー帯電部材は、前記像担持体の一次転写ニップ部の中間転写ベルト移動方向に沿った上流側に近接させて配置されていることを特徴とする画像形成装置である。
【0054】
更に、請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された画像形成装置において、
前記中間転写ベルトの非画像形成領域は、少なくとも、前記像担持体の一次転写ニップ部の中間転写ベルト移動方向に沿った上流側であって、前記トナー帯電部材が配置された位置から、前記像担持体の一次転写ニップ部の中間転写ベルト移動方向に沿った下流側端部までにわたって設定されていることを特徴とする画像形成装置である。
【0055】
また、請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記中間転写ベルトに設けられる基準マークは、当該中間転写ベルトの画像形成領域の後端部から所定量だけ当該中間転写ベルトの移動方向に沿った下流側の位置に設けられていることを特徴とする画像形成装置である。
【0056】
さらに、請求項5に記載された発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記中間転写ベルトの従動駆動が開始されて、当該中間転写ベルトの移動速度が安定した直後に、前記中間転写ベルトに設けられた基準マークが検知手段によって検知される位置に、前記基準マークと検知手段とを配置したことを特徴とする画像形成装置である。
【0057】
また、請求項6に記載された発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記中間転写ベルトの二次転写位置は、一次転写位置から最も離れた位置の近傍に配置されていることを特徴とする画像形成装置である。
【0058】
更に、請求項6に記載された発明によれば、前記中間転写ベルトの二次転写位置は、一次転写位置から最も離れた位置の近傍に配置されているので、中間転写ベルトに二次転写手段が接離するときの衝撃は、弾性体からなる中間転写ベルトによって減衰されるとともに、中間転写ベルトの二次転写位置は、一次転写位置から十分離れているため、その影響が露光中の画像や一次転写画像に及ぶのを最小限に抑えることができる。
【0059】
また、請求項7に記載された発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記中間転写ベルトは、その外周が描く形状が略直角三角形状となるように配設されており、前記像担持体の一次転写ニップ部は、当該略直角三角形状となるように配設された中間転写ベルトの斜辺に相当する部分であって、中間転写ベルト移動方向に沿った1つの頂点寄りに設定されていることを特徴とする画像形成装置である。
【0060】
また、請求項8に記載された発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記装置停止時における中間転写ベルトの基準マークと検知手段との間の周長をa、前記像担持体の画像形成位置から一次転写ニップ部の入口までの周長をP、前記一次転写ニップ部の入口から出口までの周長をN、前記中間転写ベルト上の非画像形成領域の周長をIとしたとき、I≧a+P+Nの関係を満たすように設定したことを特徴とする画像形成装置である。
【0061】
また、請求項9に記載された発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記装置停止時における中間転写ベルトの基準マークと検知手段との間の周長aは、前記中間転写ベルトの従動駆動が開始されてから、中間転写ベルトの移動速度が安定するまでの間に、当該中間転写ベルトが移動する移動長に等しく設定されていることを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0062】
この発明によれば、部品点数の増加や装置のコストアップを招くことなく、装置の起動時に、クリーニング装置から吐き出されるトナーによる画像汚れや、装置の長期停止時における中間転写ベルトの巻き癖による画像ズレの発生を防止し、同時に、画像形成動作を開始してから最初の1枚目の画像が形成されるまでのファーストプリントアウトプットタイムを短縮することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0063】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0064】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての4サイクル方式のフルカラープリンタを示すものである。なお、上記画像形成装置としては、プリンタに限定されるものではなく、画像読取装置を備えた複写機やファクシミリ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等であっても良いことは勿論である。
【0065】
図2において、1はフルカラープリンタの本体を示すものであり、このフルカラープリンタ本体1の内部には、略中央の上方に、像担持体としての感光体ドラム2が配設されている。この感光体ドラム2としては、例えば、表面にOPC等よりなる感光体層が被覆された直径が約47mmの導電性円筒体からなるものが用いられ、図示しない駆動手段により、矢印方向に沿って約150mm/secのプロセススピードで回転駆動されるように構成されている。このフルカラープリンタは、プロセススピードが約150mm/secと、同様の機種においては、比較的速く設定されており、生産性の高いものとなっている。なお、上記フルカラープリンタのプロセススピードは、例えば、白黒モードの場合には、150mm/secよりも速くなるように設定しても勿論良い。
【0066】
上記感光体ドラム2の表面は、当該感光体ドラム2の真下近傍に配置された帯電手段としての帯電ロール3によって所定の電位に一様に帯電された後、これ又感光体ドラム2直下の離れた位置に配置された画像露光手段としてのROS(Raster Output Scanner)4によってレーザービーム(LB)が照射され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。上記感光体ドラム2上に形成された静電潜像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像器5Y、5M、5C、5Kを周方向に沿って配置したロータリー式の現像装置5によって現像され、所定の色のトナー像となる。なお、上記各色の現像器5Y、5M、5C、5Kでは、例えば、二成分系の現像方式が採用され、マイナス極性に帯電されたトナーが用いられている。
【0067】
上記ロータリー式の現像装置5は、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの現像器5Y、5M、5C、5Kが、回転軸51を中心にして回転する回転フレーム52の周方向に沿って互いに90度の角度を成すように装着されている。また、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの現像器5Y、5M、5C、5Kは、前記回転フレーム52の回転位置を、当該回転フレーム52に設けられた図示しないスリットの位置によって検出して制御することにより、各現像器5Y、5M、5C、5Kの開口部に設けられた現像ロール53を、感光体ドラム2と対向する現像位置に停止させ、感光体ドラム2上に形成された静電潜像を所望の色のトナーによって現像するように構成されている。
【0068】
さらに、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の二成分現像方式を採用した各現像器5Y、5M、5C、5Kには、当該各現像器5Y、5M、5C、5Kに隣接するように、図示しないトナーカートリッジが装着されており、当該トナーカートリッジから対応する現像器5Y、5M、5C、5Kにトナーや現像剤を所定のタイミングで適宜供給することによって、各現像器5Y、5M、5C、5K内のトナー濃度を調整することが可能となっている。
【0069】
上記感光体ドラム2の表面には、形成する画像の色に応じて、帯電・露光・現像の各工程が、所定回数だけ繰り返される。上記回転式の現像装置5は、対応する色の現像器5Y、5M、5C、5Kの現像ロール53が、感光体ドラム2と対向する現像位置に移動する。例えば、フルカラーの画像を形成する場合、感光体ドラム2の表面には、帯電・露光・現像の各工程が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応して4回繰り返され、当該感光体ドラム2の表面には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が順次形成される。上記トナー像が形成されるにあたって感光体ドラム2が回転する回数は、画像のサイズに応じて異なるが、例えば、A3サイズであれば、感光体ドラム2が2乃至3回転することによって、1つの画像が形成される。つまり、感光体ドラム2の表面には、感光体ドラム2が2乃至3回転するごとに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が順次形成される。
【0070】
上記感光体ドラム2上に順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、感光体ドラム2の外周に中間転写体としての中間転写ベルト6の一部が巻き付けられた一次転写ニップ部N1において、当該中間転写ベルト6上に互いに重ね合わされた状態で、所定の転写バイアスが印加される一次転写ロール7によって一次転写される。この中間転写ベルト6上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像は、プラスバイアスが印加される二次転写ロール8によって、所定のタイミングで給紙される記録用紙9上に二次転写位置N2において一括して二次転写される。記録用紙9は、フルカラープリンタ本体1の下部に配置された給紙カセット10から、フィードロール11によって送り出されるとともに、当該フィードロール11及びリタードロール12によって1枚ずつ捌かれた状態で給紙され、搬送ロール13を備えた用紙搬送路14を介して、レジストロール15によって中間転写ベルト6上に転写されたトナー像と同期した状態で、中間転写ベルト6の二次転写位置N2へと搬送される。
【0071】
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム2の表面は、当該感光体ドラム2が1回転する毎に、感光体ドラム2の斜め下方に配置されたクリーニング装置16のクリーニングブレード17によって、残留トナーなどが除去され、次の画像形成工程に備えるようになっている。
【0072】
上記中間転写ベルト6は、複数のロールによって張架されており、所定のプロセススピード(約150mm/sec)で循環移動するように、感光体ドラム2の回転に伴って従動される。中間転写ベルト6は、クロロプレンゴムやEPDM等のゴム材料からなる弾性体によって伸縮可能な無端ベルト状に形成されている。この中間転写ベルト6は、感光体ドラム2における回動方向の上流側にて中間転写ベルト6のラップ位置を特定するラップインロール18と、感光体ドラム2上に形成されたトナー像を中間転写ベルト6上に転写する一次転写ロール7と、ラップ位置の下流側にて中間転写ベルト6のラップ位置を特定するラップアウトロール19と、アイドラーロール20と、二次転写ロール8に中間転写ベルト6を介して当接するバックアップロール21と、中間転写ベルト6のクリーニング装置22に対向する第1のクリーニングバックアップロール23と、第2のクリーニングバックアップロール24とによって、所定の張力で張架されている。
【0073】
また、上記中間転写ベルト6は、上記の如く、複数のロール7、18〜21、23、24によって張架されているが、この実施の形態では、その外周が描く形状が略直角三角形状となるように配設されており、感光体ドラム2の一次転写ニップ部N1は、当該略直角三角形状となるように配設された中間転写ベルト6の斜辺に相当する部分であって、中間転写ベルト6移動方向に沿った1つの頂点寄りに設定されている。
【0074】
更に説明すると、上記中間転写ベルト6は、図1及び図2に示すように、バックアップロール21に張架された部分が、略直角(約90〜100度)をなすように、当該バックアップロール21と、アイドラーロール20と、第1のクリーニングバックアップロール23とによって、その外周が描く形状が略直角三角形状となるように配設されている。また、上記中間転写ベルト6は、感光体ドラム2によって反時計周り方向に循環移動するように従動される。そして、上記中間転写ベルト6は、感光体ドラム2の一次転写ニップ部N1が、当該略直角三角形状となるように配設された中間転写ベルト6の斜辺に相当する部分であって、中間転写ベルト6移動方向に沿った第1のクリーニングバックアップロール23寄りに設定されている。
【0075】
さらに、この実施の形態では、図2に示すように、フルカラープリンタの全体が可能な限り小型化されているが、フルカラープリンタ本体1の大きなスペースを回転式の現像装置5が占めている。そのため、上記フルカラープリンタ本体1は、装置の小型化を達成しつつ、中間転写ベルト6や回転式の現像装置5などのメンテナンス性を向上させるように設計されている。具体的に、上記中間転写ベルト6は、感光体ドラム2や帯電ロール3などを含めて、一体的にプロセスカートリッジ25を構成しており、フルカラープリンタ本体1の上部カバーおよび図2右側に位置するカバーを開くことによって、プロセスカートリッジ25の全体がフルカラープリンタ本体1に着脱自在となるように構成されている。また、上記中間転写ベルト6のアイドラーロール20の上流には、図1に示すように、被検出媒体としての中間転写ベルト6上に形成された濃度検出用パターンとしてトナーのテストパッチの濃度を検出する反射型フォトセンサからなる濃度検出手段としての自動濃度検出(ADC)センサ26が配設されている。
【0076】
また、上記中間転写ベルト6のクリーニング装置22は、図2に示すように、第1のクリーニングバックアップロール23によって張架された中間転写ベルト6の表面に当接するように配置されたスクレーパー27と、第2のクリーニングバックアップロール24によって張架された中間転写ベルト6の表面に接触するように配置されたトナー帯電部材としてのトナー帯電ブラシ28とを備えている。
【0077】
上記スクレーパー27は、中間転写ベルト6上に残留した転写残トナーを掻き取ることによって除去するものであり、図1に示すように、アングル27bに固着されたアルミニウム等の金属からなる薄い(例えば、厚さ70μm)板状部材27bによって構成されているが、当該スクレーパー27は、中間転写ベルト6の移動に対して大きな抵抗とならないように、弱い力(食い込み量1mm程度)で当接されている。
【0078】
また、上記トナー帯電ブラシ28は、中間転写ベルト6上に残留した転写残トナーを掻き取るものではなく、プラスバイアスが印加される導電性繊維を密に植毛したブラシからなり、中間転写ベルト6上に残留した転写残トナーを、本来の帯電極性であるマイナス極性と逆極性のプラス極性に帯電するためのものである。そして、このトナー帯電ブラシ28は、中間転写ベルト6上に残留した転写残トナーが、感光体ドラム2の一次転写ニップ部N1に移動した際に、中間転写ベルト6から感光体ドラム2上に転写残トナーを静電的に移動させ、当該感光体ドラム2上に移動した転写残トナーを、図2に示すように、感光体ドラム2用のクリーニング装置16で除去することによって、中間転写ベルト6をクリーニングするものである。
【0079】
上記トナー帯電ブラシ28には、図示しないバイアス電源によってプラスのバイアス電圧が印加されるように構成されているとともに、当該トナー帯電ブラシ28は、中間転写ベルト6と同方向又は逆方向に駆動されるように構成されている。
【0080】
なお、上記クリーニング装置22は、図示しない揺動軸を中心にして、スクレーパー27及びトナー帯電ブラシ28が、図中反時計周り方向に揺動可能に配置されており、最終色のトナー像の露光が終了するまでは、スクレーパー27及びトナー帯電ブラシ28が、中間転写ベルト6の表面から離間した位置に退避しているとともに、最終色のトナー像の露光が終了すると、二次転写残トナーが通過する前の所定のタイミングで中間転写ベルト6の表面に当接するように構成されている。
【0081】
また、上記二次転写ロール8も、中間転写ベルト6の表面に所定のタイミングで接離するように構成されている。
【0082】
さらに、上記中間転写ベルト6からトナー像が転写された記録用紙9は、図2に示すように、プリンタ本体1の右端の上部に配置された定着装置30へと搬送され、この定着装置30によって熱及び圧力でトナー像が記録用紙9上に定着され、排出ロール31によってプリンタ本体1の上部に設けられた排出トレイ32上にそのまま排出される。
【0083】
ところで、この実施の形態では、駆動手段によって回転駆動され、表面に複数色のトナー画像が順次形成される像担持体と、弾性体製の無端状ベルト部材からなり、その一部が前記像担持体表面の一次転写ニップ部に巻き付くように配設され、当該像担持体から駆動力が伝達されて従動され複数色のトナー画像が多重に転写される中間転写ベルトと、前記中間転写ベルト上に残留した転写残トナーを現像時と逆極性に帯電して前記像担持体に戻すことで、当該中間転写ベルトの表面をクリーニングするトナー帯電部材とを具備し、前記中間転写ベルト上に複数色のトナー画像を多重に一次転写するとともに、記録媒体上に一括して二次転写することにより画像を形成する画像形成装置において、
前記一次転写ニップ部と前記トナー帯電部材を、装置停止時における前記中間転写ベルトの非画像形成領域内に配置するとともに、前記中間転写ベルトに設けた基準マークを検知することによって、前記像担持体への画像形成タイミングを制御するための検知手段を、前記中間転写ベルトの装置停止時における基準マークよりも所定量だけ当該中間転写ベルトの移動方向に沿った下流側の位置に配置するように構成されている。
【0084】
すなわち、この実施の形態では、図1に示すように、中間転写ベルト6の表面に、その周方向に沿って画像形成に使用する画像形成領域41と、画像形成に使用しない非画像形成領域42とが、それぞれ固定した状態で設定されている。上記中間転写ベルト6の画像形成領域は、例えば、A3サイズの記録用紙9に対して、画像を形成することが可能であり、更に、図3に示すように、レターサイズの記録用紙9であれば、ページ間43の間隔を若干開けた状態で、2枚のLEF(長い端縁を横にして給紙)の記録用紙9に対して、画像を形成することが可能となっている。なお、上記中間転写ベルト6の画像形成領域41には、その他、B4サイズやA4サイズ、A5サイズなど、他のサイズの記録用紙に対しても、画像形成が可能なことは勿論である。
【0085】
また、上記フルカラープリンタは、装置の出荷時及び通常の使用状態にかかわらず、中間転写ベルト6の停止位置が常に同じ位置となるように設定されている。上記中間転写ベルト6の停止位置は、図1に示すように、画像形成領域41の先端41aが、第1のクリーニングバックアップロール23よりも所定量だけ中間転写ベルト6の移動方向に沿って若干上流側に位置するように設定されている。また、上記中間転写ベルト6の停止位置は、図1に示すように、画像形成領域41の後端41bが、ラップアウトロール17の一次転写ニップ部N1を通過した直後の位置に設定されている。つまり、上記中間転写ベルト6を従動させる感光体ドラム2は、中間転写ベルト6の停止位置が、上記の停止位置となるように、常に回転駆動が停止されるように構成されている。
【0086】
さらに、上記中間転写ベルト6には、感光体ドラム2への画像形成タイミングとしての画像露光開始タイミングを制御するための基準マーク(TR0マーク)45が設けられており、当該基準マーク45は、プリンタ本体1に設けられた検知手段としてのTR0センサ46によって検知され、TR0センサ46が中間転写ベルト6の基準マーク45を検知することによって、感光体ドラム2へのROS4による画像露光開始タイミングを制御するように構成されている。具体的には、TR0センサ46が中間転写ベルト6の基準マーク45を検知したときに、感光体ドラム2へのROS4による画像露光を開始するように設定されている。また、上記TR0センサ46は、中間転写ベルト6の装置停止時における基準マーク45の先端位置よりも所定量aだけ、当該中間転写ベルトの移動方向に沿った下流側の位置に配置されている。この所定量aは、例えば、約20mm程度に設定されている。
【0087】
また、上記フルカラープリンタでは、図1に示すように、装置停止時における中間転写ベルト6の基準マーク45とTR0センサ46との間の周長をa、感光体ドラム2のROS4による露光ポイントから一次転写ニップ部N1の入口までの周長をP、一次転写ニップ部N1の入口から出口までの周長をN、中間転写ベルト6上の非画像形成領域の周長をIとしたとき、I≧a+P+Nの関係を満たすように設定されている。
【0088】
この実施の形態では、中間転写ベルト6の基準マーク45とTR0センサ46との間の周長aが20mm、感光体ドラム2のROS4による露光ポイントから一次転写ニップ部N1の入口までの周長Pが55.6mm、一次転写ニップ部N1の入口から出口までの周長Nが45.7mm、中間転写ベルト6上の非画像形成領域42の周長Iが133mmにそれぞれ設定されている。上記中間転写ベルト6上の非画像形成領域の周長Iは、図3に示すように、中間転写ベルト6の全長が595mm、画像形成領域41の周長がレターサイズの記録用紙9(長さ216mm)を横送りで2枚配置した長さ(ページ間30mm)=216mm×2+30mm=462mmであるため、133mmとなっている。これに対して、a+P+N=20mm+55.6mm+45.7mm=121.3であり、非画像形成領域42の周長Iの方が約12mm長く設定されている。
【0089】
なお、上記中間転写ベルト6の基準マーク45とTR0センサ46との間の周長aは、中間転写ベルト6を従動回転させた際に、当該中間転写ベルト6の移動速度が安定する距離であって、若干のマージンをとった最短の長さに設定されている。また、上記中間転写ベルト6の基準マーク45は、その後端が中間転写ベルト6の画像形成領域41の後端41bから25mmの位置に設定されている。
【0090】
さらに、上記一次転写ニップ部N1とトナー帯電ブラシ28及びスクレーパー27は、装置停止時における中間転写ベルト6の非画像形成領域42内に配置されている。上記中間転写ベルト6の非画像形成領域42は、上述したように、画像形成領域41の後端41bが、ラップアウトロール19の一次転写ニップ部N1を通過した直後の位置に設定されているため、当該非画像形成領域42の先端42aは、一次転写ニップ部N1の直後の位置に設定されているとともに、非画像形成領域42の後端42bは、第1のクリーニングバックアップロール23よりも所定量だけ中間転写ベルト6の移動方向上流側に設定されている。
【0091】
その結果、上記フルカラープリンタでは、図1に示すように、一次転写ニップ部N1とトナー帯電ブラシ28とスクレーパー27は、すべて、装置停止時における中間転写ベルト6の非画像形成領域42内に配置されている。
【0092】
また、上記実施の形態では、図4に示すように、ROS4が感光体ドラム2上に画像露光を開始するタイミングで、トナー帯電ブラシ28とスクレーパー27が、中間転写ベルト6の非画像形成領域42に位置しているため、これらトナー帯電ブラシ28とスクレーパー27を備えたクリーニング装置22が、それに先だって中間転写ベルト6に接離する際に、ROS4によって画像露光が乱されるのを防止することができる。
【0093】
なお、図示例では、ROS4が感光体ドラム2上に画像露光を開始するタイミングで、二次転写ロール8もページ間43に位置している。
【0094】
さらに、上記実施の形態では、図5に示すように、ROS4が感光体ドラム2上に画像露光を終了するタイミングで、トナー帯電ブラシ28とスクレーパー27が、中間転写ベルト6の画像形成領域41に位置しているが、当該ROS4による画像露光が最終色の画像である場合には、画像形成領域41の後端41bが、トナー帯電ブラシ28とスクレーパー27を通過した時点で、これらトナー帯電ブラシ28とスクレーパー27は、中間転写ベルト6に当接してクリーニング動作を開始することが可能となっている。
【0095】
また、上記実施の形態では、図5に示すように、最終色のトナー画像に対応した画像形成領域41が、二次転写位置N2を通過する際に、レターサイズの画像の2ページ目は、画像露光中であるが、二次転写位置N2は、中間転写ベルト6の周上において、一次転写位置N1から略最も離れた位置に設定しているため、二次転写位置N2において、二次転写ロール8が中間転写ベルト6に当接する影響が、一次転写画像や画像露光に影響するのを防止することができる。
【0096】
以上の構成において、この実施の形態に係るフルカラープリンタでは、次のようにして、部品点数の増加や装置のコストアップを招くことなく、装置の起動時に、クリーニング装置から吐き出されるトナーによる画像汚れや、長期停止時における中間転写ベルトの巻き癖による画像ズレの発生を防止し、同時に、画像形成動作を開始してから最初の1枚目の画像が形成されるまでのファーストプリントアウトプットタイムを短縮することが可能となっている。
【0097】
すなわち、この実施の形態に係るフルカラープリンタでは、図1に示すように、一次転写ニップ部N1とトナー帯電ブラシ28とスクレーパー27が、装置停止時における中間転写ベルト6の非画像形成領域42内に配置されている。したがって、このフルカラープリンタでは、装置の起動時に、トナー帯電ブラシ28からマイナス帯電極性のトナーが吐き出されても、当該トナー帯電ブラシからの吐き出しトナーは、中間転写ベルト6の非画像形成領域42内に位置することになる。そのため、上記中間転写ベルト6の非画像形成領域42内に位置するマイナス帯電極性のトナーが、当該中間転写ベルト6が1周して、トナー帯電ブラシ28によってプラス極性に帯電された場合でも、当該プラス極性に帯電された転写残トナーは、中間転写ベルト6の非画像形成領域42内に位置するため、画像領域41にネガゴーストとなって一次転写されることがなく、ネガゴーストによる画像汚れが発生するのを防止することができる。
【0098】
また、同様の理由から、上記中間転写ベルト6の非画像形成領域42内に位置するマイナス帯電極性のトナーが、当該中間転写ベルト6が1周して、トナー帯電ブラシ28によってプラス極性に帯電される際に、十分プラス極性に帯電されずに、マイナス極性に帯電されたままの状態であっても、当該マイナス極性に帯電されたままの転写残トナーは、中間転写ベルト6の非画像形成領域42内に位置するため、画像領域41にポジゴーストとなって一次転写されることがなく、ポジゴーストによる画像汚れが発生するのを防止することができる。
【0099】
さらに、この実施の形態に係るフルカラープリンタでは、図1に示すように、一次転写ニップ部N1とトナー帯電ブラシ28とスクレーパー27が、装置停止時における中間転写ベルト6の非画像形成領域42内に配置されている。そのため、上記フルカラープリンタの出荷時や、長期間停止時においても、中間転写ベルト6の巻き癖による画像ずれの発生箇所となる一次転写ニップ部N1が、装置停止時における中間転写ベルト6の非画像形成領域42内に位置するため、中間転写ベルト6に巻き癖が生じても、当該中間転写ベルト6の巻き癖の影響が画像ずれとなって現れることはない。
【0100】
さらに、この実施の形態に係るフルカラープリンタでは、図1に示すように、中間転写ベルト6に設けた基準マーク45を検知することによって、感光体ドラム2への画像露光開始タイミングを制御するためのTR0センサ46を、中間転写ベルト6の装置停止時における基準マーク45よりも所定量aだけ当該中間転写ベルト6の移動方向に沿った下流側の位置に配置したため、装置が起動されて、中間転写ベルト6が前回転によって1周した後に、間もなく中間転写ベルト6に設けられた基準マーク45が、TR0センサ46を通過することになり、可能な限り早いタイミングで感光体ドラム2への画像露光を開始して、画像形成動作を開始することができ、画像形成動作を開始してから最初の1枚目の画像が形成されるまでのファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)を短縮することが可能となっている。
【0101】
このように、上記実施の形態に係るフルカラープリンタでは、中間転写ベルト6の停止位置を適宜設定したり、トナー帯電ブラシ28やTR0センサ46の配置を工夫するだけで、部品点数の増加や装置のコストアップを招くことなく、装置の起動時に、クリーニング装置22から吐き出されるトナーによる画像汚れや、長期停止時における中間転写ベルト6の巻き癖による画像ズレの発生を防止し、同時に、画像形成動作を開始してから最初の1枚目の画像が形成されるまでのファーストプリントアウトプットタイム(FPOT)を短縮することが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】図1はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのフルカラープリンタの要部を示す構成図である。
【図2】図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのフルカラープリンタを示す構成図である。
【図3】図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのフルカラープリンタの中間転写ベルトを示す模式図である。
【図4】図4はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのフルカラープリンタの要部を示す構成図である。
【図5】図5はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのフルカラープリンタの要部を示す構成図である。
【図6】図6は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図7】図7は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図8】図8は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図9】図9は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図10】図10は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図11】図11は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図12】図12は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図13】図13は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図14】図14は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【符号の説明】
【0103】
6:中間転写ベルト、27:スクレーパー、28:トナー帯電ブラシ、41:画像形成領域、42:非画像形成領域、43:ページ間、N1:一次転写ニップ部。




 

 


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