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画像形成装置 - 富士ゼロックス株式会社
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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3962(P2007−3962A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−185952(P2005−185952)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100086298
【弁理士】
【氏名又は名称】船橋 國則
発明者 山▲崎▼ 直哉 / 宍倉 俊一郎 / 荒武 正幸 / 塚田 茂
要約 課題
現像器等の状態検知を通じて良好な形成画像を行うことを可能にしつつ、その場合であっても画像形成の生産性が低下してしまうのを抑制する。

解決手段
ロータリユニット4の回転により複数の現像器11が順次像担持体1と対向する現像位置へ移動するとともに、前記現像位置にある現像器11が前記像担持体1上の静電潜像を顕像化する画像形成装置において、前記現像器11またはその構成ユニット13の状態を検知する複数の状態検知手段14,15を備えるとともに、各状態検知手段14,15を、前記ロータリユニット4の一度の回転停止にてそれぞれが状態検知を行い得るように配置する。
特許請求の範囲
【請求項1】
回転軸周りに複数の現像器を装備するロータリユニットを備え、当該ロータリユニットの回転により前記複数の現像器が順次感光体と対向する現像位置へ移動するとともに、前記現像位置にある現像器が前記感光体上の静電潜像を顕像化するように構成された画像形成装置において、
前記現像器の状態または当該現像器の構成ユニットの状態の少なくとも一方を検知する複数の状態検知手段を備えるとともに、
前記複数の状態検知手段は、前記ロータリユニットの一度の回転停止にてそれぞれが状態検知を行い得るように配置されている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記ロータリユニットは、前記複数の現像器のいずれか一つが前記現像位置にあるときに前記一度の回転停止を行うものである
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記複数の状態検知手段は、前記一度の回転停止にてそれぞれが同一の現像器または当該現像器の構成ユニットについて状態検知を行うものである
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ロータリユニットは、前記複数の現像器のいずれか一つが前記現像位置にあるときに前記一度の回転停止を行うものであり、
前記複数の状態検知手段は、前記一度の回転停止にてそれぞれが前記現像位置にある現像器または当該現像器の構成ユニットについて状態検知を行うものである
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記複数の状態検知手段は、それぞれが前記一度の回転停止の期間中の異なるタイミングで状態検知を行うものである
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記複数の状態検知手段に加えて、または前記複数の状態検知手段の一部に替えて、前記現像器または当該現像器の構成ユニットの少なくとも一方の状態に関する情報の当該現像器が有するメモリ内への書き込みを行う情報書き込み手段が設けられるとともに、
前記状態検知手段および前記情報書き込み手段は、前記ロータリユニットの一度の回転停止にてそれぞれが状態検知および情報書き込みを行い得るように配置されている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体上の静電潜像を現像器で顕像化することで、記録媒体上への可視画像の印刷出力を行うことを可能にする、電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、カラー画像に対応可能な画像形成装置が広く普及している。カラー画像に対応する画像形成装置としては、YMCKの各色成分に対応した四つの現像器を備えるとともに、各現像器を回転軸周りに装備したロータリ(回転体)ユニットを備えたものがある。このような構成の画像形成装置では、ロータリユニットの回転に伴って各現像器が一体的に回転し、これにより各現像器が順次像担持体である感光体ドラムと対向する現像位置に移動することになる。したがって、現像位置にある現像器が感光体ドラム上の静電潜像をトナー像によって顕在化した後そのトナー像を中間転写体等に転写し、これを各現像器によるトナー像について中間転写体等の上で重ね合わせるように順次繰り返せば、その中間転写体等の上にカラー画像に対応した転写像が形成されるのである。
【0003】
ところで、一般に、電子写真方式の画像形成装置では、トナー像によって感光体ドラム上の静電潜像を顕在化するため、トナー濃度やトナー残量等が形成画像の画質に大きな影響を与える。このことから、従来、ロータリユニットを備えてカラー画像に対応する画像形成装置においては、トナー濃度またはトナー残量について専用センサ等で検知して監視したり、あるいは現像器が有する非接触情報媒体から当該現像器に固有の情報(トナー属性情報や稼働履歴情報等)を読み出してこれに基づき制御を行うことで、形成画像の画質を良好に維持することが提案されている(例えば、特許文献1〜4)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−066873号公報
【特許文献2】特開平11−174797号公報
【特許文献3】特開平11−038755号公報
【特許文献4】特開2003−098789号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のロータリユニットを備えた画像形成装置では、例えば、トナー濃度を検知するものであればトナー濃度のみ、トナー残量を検知するものであればトナー残量のみといったように、単一の事項について状態検知または情報取得を行い、その結果を形成画像の画質維持のための用いている。したがって、必ずしも木目が細かで柔軟な対応が実現できるとは限らない。
この点については、複数の事項について状態検知または情報取得を行うことも考えられるが、その状態検知または情報取得にはロータリユニットの回転停止が必要になるため、単に状態検知または情報取得の対象事項を増加させただけでは、その分だけ画像形成の生産性が低下してしまうおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、現像器の状態検知等を通じて良好な形成画像を行うことを可能にしつつ、その場合であっても画像形成の生産性が低下してしまうのを抑制し得る画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために案出された画像形成装置である。すなわち、回転軸周りに複数の現像器を装備するロータリユニットを備え、当該ロータリユニットの回転により前記複数の現像器が順次感光体と対向する現像位置へ移動するとともに、前記現像位置にある現像器が前記感光体上の静電潜像を顕像化するように構成された画像形成装置において、前記現像器の状態または当該現像器の構成ユニットの状態の少なくとも一方を検知する複数の状態検知手段を備えるとともに、前記複数の状態検知手段は、前記ロータリユニットの一度の回転停止にてそれぞれが状態検知を行い得るように配置されていることを特徴とするものである。
【0008】
上記構成の画像形成装置では、状態検知手段がロータリユニットに装備された現像器の状態または当該現像器の構成ユニットの状態の少なくとも一方を検知する。「現像器の状態」とは、静電潜像の顕像化に影響を及ぼす事項についての状態をいい、具体的には静電潜像の顕像化に用いるトナーの濃度や残量、現像器自体のロータリユニットへの装着有無、現像器が記憶保持する属性情報の内容等についての状態が挙げられる。「現像器の構成ユニットの状態」も同様に、静電潜像の顕像化に影響を及ぼす事項についての状態をいい、具体的には現像器を構成するトナーカートリッジの装着有無、トナーカートリッジ内のトナー残量、トナーカートリッジが記憶保持する属性情報の内容等についての状態が挙げられる。
そして、このような状態検知手段は、画像形成装置に複数備えられている。したがって、上記構成の画像形成装置では、複数の事項(現像器の状態または当該現像器の構成ユニットの状態)について、複数の状態検知手段を用いて併せて検知し得るようになる。
しかも、上記構成の画像形成装置では、各状態検知手段がロータリユニットの一度の回転停止にてそれぞれ状態検知を行い得るように配置されているので、複数の事項について状態検知を行う場合であっても、各状態検知のための個別なロータリユニットの回転停止を要することがない。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明に係る画像形成装置によれば、複数の状態検知手段を用いて現像器または当該現像器の構成ユニットに対する状態検知を行う場合であっても、ロータリユニットの一度の回転停止にてそれぞれの状態検知を行うことができ、それぞれの状態検知のための個別なロータリユニットの回転停止を要することがないため、現像器等の状態検知を通じて良好な形成画像を行うことを可能にしつつ、画像形成の生産性が低下してしまうのを抑制し得るようになる。つまり、画像形成の生産性低下を招くことなく、画像形成不適状態(画質欠陥発生等)や画像形成不可状態等の発生を未然に回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に基づき本発明に係る画像形成装置について説明する。
【0011】
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態における要部構成を示す説明図である。図例のように、ここで説明する画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1を帯電させる帯電器2と、感光体ドラム1上への露光を行って静電潜像を書き込むROS(Raster Output Scanner)3と、感光体ドラム1上の静電潜像をトナー像によって顕在化するための現像器を装備したロータリユニット4と、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写体ベルト5上に転写する転写器6と、感光体ドラム1上の残留トナーを除去するクリーニング器7と、を備えて構成されている。
【0012】
このうち、ロータリユニット4は、カラー画像の形成に対応すべく、YMCKの各色成分に対応した四つの現像器11を備えるとともに、各現像器11を回転軸12周りに装備している。そして、回転軸12を中心にして回転することで、各現像器11が一体的に回転するように構成されている。ロータリユニット4の回転は、図示せぬモータ等の駆動源によって行われるとともに、同じく図示せぬモータコントローラ等の回転制御手段によってその回転駆動が制御されるようになっている。すなわち、回転制御手段の駆動制御によって、ロータリユニット4は、回転を開始するとともに、所望位置での回転停止を行うのである。なお、回転制御手段によるロータリユニット4の駆動制御の手法は、公知技術を利用すればよいため、ここではその説明を省略する。
【0013】
ロータリユニット4に装備される各現像器11は、いずれも、例えば周知の二成分現像剤であるトナーを用いて、感光体ドラム1上の静電潜像を顕像化するのものである。そのために、各現像器11は、その構成ユニットとして、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)またはK(クロ)の各色成分に対応したトナーを収納するトナーカートリッジ13を有している。このトナーカートリッジ13は、トナー補給の容易化のため、現像器11に対して着脱可能に構成されている。また、現像器11についても、その保守の容易化のために、ロータリユニット4に対して着脱可能に構成されているものとする。なお、着脱を可能とする機構については、公知技術を利用して実現すればよいため、ここではその説明を省略する。
【0014】
また、ロータリユニット4に装備される各現像器11は、そのロータリユニット4の周上における配置ピッチが均一ピッチとなるように、そのロータリユニット4に装備されている。つまり、ロータリユニット4に装備される現像器11は四つなので、これらの現像器11によってロータリユニット4の外周長さは均等に四分割されている。
【0015】
さらに、ロータリユニット4に装備される各現像器11は、現像位置にて駆動されるようになっている。「現像位置」とは、感光体ドラム1と対向する位置で、その感光体ドラム1上の静電潜像を顕像化するために各現像器11が順次移動して停止する位置である。すなわち、現像位置にある現像器11は、その現像位置で駆動されて、その現像位置にて感光体ドラム1上の静電潜像を顕像化するのである。なお、このときの現像器11の駆動には、トナーカートリッジ13内のトナー搬送のために設けられたオーガ(羽根式等)の駆動等も含まれる。
【0016】
ところで、トナー像によって感光体ドラム1上の静電潜像の顕像化する場合には、トナー濃度やトナー残量等が形成画像の画質に大きな影響を与える。このことから、ここで説明する画像形成装置では、ロータリユニット4に装備された各現像器11の状態または当該現像器11の構成ユニットの状態の少なくとも一方を検知する状態検知手段を備えている。
ここで、現像器11の状態とは、静電潜像の顕像化に影響を及ぼす事項についての状態をいい、静電潜像の顕像化に用いるトナーの濃度や残量、現像器11自体のロータリユニット4への装着有無、現像器11が記憶保持する属性情報の内容等についての状態が挙げられる。
また、現像器11の構成ユニットの状態とは、現像器11の状態との場合と同様に、静電潜像の顕像化に影響を及ぼす事項についての状態をいい、現像器11を構成するトナーカートリッジ13の装着有無、トナーカートリッジ内のトナー残量、トナーカートリッジが記憶保持する属性情報の内容等についての状態が挙げられる。
なお、状態検知手段は、現像器11の状態または当該現像器11の構成ユニットの状態の少なくとも一方を検知するものであればよい。すなわち、現像器11の状態のみについて検知するものであっても、現像器11の構成ユニットの状態のみについて検知するものであっても、あるいは両方を併せて検知するものであってもよい。
【0017】
具体的には、状態検知手段として、トナー濃度検知センサ14および無線通信アンテナ15を備えている。
トナー濃度検知センサ14は、トナー濃度についての検知を行うことで、上述した状態検知手段の一つとして機能するものである。具体的には、ロータリユニット4の外周上の位置に配された拡散光センサを用い、その拡散光センサと対向する検知位置にある各現像器11について、非接触でそのトナー濃度を検知する。なお、トナー濃度の検知については、拡散光センサ以外の他の公知技術を利用して行ってもよいことは勿論である。
また、無線通信アンテナ15は、現像器11が記憶保持する属性情報の内容を読み出すことで、上述した状態検知手段の他の一つとして機能するものである。具体的には、ロータリユニット4の近傍に電磁的な通信手段としてのアンテナを設け、そのアンテナから発せられる電波をエネルギーに変換することで、そのアンテナと対向する検知位置にある各現像器11について、当該現像器11が有するメモリとの間でのデータ授受を非接触で行い、これによりメモリ内に格納されている属性情報を検知する。メモリ内に格納されている属性情報としては、例えばトナーカートリッジ13内におけるトナーの製造ロット、充填量、製造年月日、トナーの形状係数、平均粒径、初期物理特性(帯電性)といった、トナー特性に関する情報が挙げられる。これらの製造情報は、工場出荷時等には既にメモリ内に書き込まれているものである。また、その他にも、属性情報としては、例えば画像形成装置(現像機またはトナーカートリッジ)が処理した画像形成頁数や駆動時間等といった履歴情報から特定可能なトナー使用量・トナー残量・現像剤劣化状態等についての情報が挙げられる。これらの情報は、装置稼働状況に応じて、適宜、メモリ内に書き込まれるものとする。つまり、属性情報は、予めメモリ内に書き込まれているものであっても、あるいは装置稼働状況に応じて適宜書き込まれるものであってもよい。なお、無線通信アンテナ15を介したデータ授受については、公知技術を利用して実現すればよいため、ここではその説明を省略する。
【0018】
このように、ここで説明する画像形成装置は、現像器11の状態またはそのトナーカートリッジ13の状態を検知するために、トナー濃度検知センサ14および無線通信アンテナ15、すなわち複数の状態検知手段を備えているのである。なお、これらトナー濃度検知センサ14および無線通信アンテナ15は、詳細を後述するように、それぞれがロータリユニット4の一度の回転停止にて状態検知を行い得るように配置されている。
【0019】
続いて、以上のように構成された画像形成装置における処理動作例について説明する。
ここで説明する画像形成装置では、処理動作開始前、すなわち装置停止時には、感光体ドラム1等の負担を軽減するために、各現像器11のいずれもが感光体ドラム1とは対向しない状態にあるホームポジションでロータリユニット4が停止している(図1(a)参照)。
【0020】
その後、画像形成動作を開始すると、回転制御手段による駆動制御に従いつつ、ロータリユニット4が例えば図中時計回り方向に回転を開始し、その回転をY色成分に対応した現像器11が現像位置に到達するまで継続して行う。そして、Y色成分に対応した現像器11が現像位置へ移動し、その現像位置にて感光体ドラム1と対向する状態で停止すると(図1(b)参照)、その現像位置にある現像器11の駆動を開始して、感光体ドラム1上の静電潜像をY色成分のトナー像によって顕在化する。
【0021】
また、Y色成分に対応した現像器11が現像位置にある状態では、その現像位置にあるY色成分対応の現像器11が有するメモリとの間で無線通信アンテナ15がデータ授受を行い得るようになっており、さらにはY色成分対応の現像器11と回転軸12を挟んで対向する位置にあるC色成分対応の現像器11についてトナー濃度検知センサ14がトナー濃度の検知を行い得るようになっている(図1(b)参照)。そのため、Y色成分に対応した現像器11が現像位置にて静電潜像顕像化を行うのと併せて、無線通信アンテナ15は、そのY色成分に対応した現像器11またはそのトナーカートリッジ13についての状態検知を行い、トナー濃度検知センサ14は、C色成分対応の現像器11またはそのトナーカートリッジ13についての状態検知を行う。なお、このときの状態検知の結果は、図示せぬ画像形成装置全体の動作制御を行う制御部へ送られ、形成画像の画質維持のために供されることになる。
【0022】
その後は、M色成分、C色成分、K色成分に対応した各現像器11が順次現像位置にて静電潜像顕像化を行うように、ロータリユニット4の回転再開および停止を繰り返して行い、いずれかの現像器11が現像位置にて停止する都度、トナー濃度検知センサ14および無線通信アンテナ15が状態検知を行う。
【0023】
そして、全色についての静電潜像顕像化によるカラー画像形成が終了し、これを形成画像に係る全頁について完了したら、ロータリユニット4は、ホームポジションにある状態で回転を停止し(図1(a)参照)、次の処理動作の待機状態となる。
【0024】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。ただし、ここでは、上述した第1の実施の形態との相違についてのみ説明する。
図2は、本発明に係る画像形成装置の第2の実施の形態における要部構成を示す説明図である。図例のように、ここで説明する画像形成装置は、ロータリユニット4に装備された各現像器11のそれぞれに、個別にトナー濃度検知センサ16が付設されている。つまり、第1の実施の形態で説明したトナー濃度検知センサ14に替えて、トナー濃度検知センサ16を備えている点で、第1の実施の形態の場合とは異なる。
【0025】
トナー濃度検知センサ16は、透磁率により現像器11内のトナー濃度を検知するセンサである。トナー濃度の検知については透磁率センサ以外の他の公知技術を利用して行っても良いことは勿論である。
ただし、ここで説明する画像形成装置では、各現像器11のそれぞれにトナー濃度検知センサ16が付設されているが、各トナー濃度検知センサ16が同時に状態検知を行うのではなく、いずれか一つのみが選択的に状態検知を行うようになっている。具体的には、現像位置にある現像器11に付設されたトナー濃度検知センサ16のみが状態検知を行うようになっている。このような選択的な状態検知は、各トナー濃度検知センサ16と装置本体側に設けられた図示せぬ電極間で、無線通信アンテナ15による状態検知の場合と同様の信号授受を行うことで実現できる。すなわち、いずれかの現像器11が現像位置にあるときに、その現像器11に付設されたトナー濃度検知センサ16と電極との間で信号授受を行えるようにする。
【0026】
このように、ここで説明する画像形成装置では、無線通信アンテナ15およびトナー濃度検知センサ16が複数の状態検知手段として機能するようになっている。そして、これら無線通信アンテナ15およびトナー濃度検知センサ16は、第1の実施の形態の場合とは異なり、現像位置にある同一の現像器11またはそのトナーカートリッジ13について状態検知を行うようになっている。
【0027】
続いて、以上のように構成された画像形成装置における処理動作例について説明する。
ここで説明する画像形成装置においても、処理動作開始前には、ロータリユニット4がホームポジションで停止している(図2(a)参照)。
【0028】
その後、画像形成動作を開始すると、ロータリユニット4が回転を開始して、Y色成分に対応した現像器11が現像位置へ到達した状態でその回転を停止し(図2(b)参照)、その現像位置にてY色成分に対応した現像器11が静電潜像顕像化を行う。さらには、その静電潜像顕像化と併せて、無線通信アンテナ15がそのY色成分に対応した現像器11またはそのトナーカートリッジ13についての状態検知を行うとともに、Y色成分に対応した現像器11に付設されたトナー濃度検知センサ16がそのY色成分に対応した現像器11またはそのトナーカートリッジ13についての状態検知を行う。そして、このような処理動作をM色成分、C色成分、K色成分のそれぞれについて終了するまで繰り返して行い、形成画像に係る全頁についての処理が完了したら、ロータリユニット4がホームポジションにある状態で回転を停止し(図2(a)参照)、次の処理動作の待機状態となる。
【0029】
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。ただし、ここでも、上述した第1または第2の実施の形態との相違についてのみ説明する。
図3は、本発明に係る画像形成装置の第3の実施の形態における要部構成を示す説明図である。図例のように、ここで説明する画像形成装置は、第1の実施の形態で説明したトナー濃度検知センサ14に替えて、トナー残量検知センサ17を備えている点で、第1の実施の形態の場合とは異なる。
【0030】
トナー残量検知センサ17は、トナー残量についての検知を行うことで、状態検知手段の一つとして機能するものである。具体的には、ロータリユニット4の近傍に設けられた透過型光センサと、各現像器11におけるトナーカートリッジ13のそれぞれに設けられた透明窓とを利用し、非接触でトナーカートリッジ13内のトナー残量を検知する。また、一般に使用される残量検知センサで、検知面の振動を検知し得るとともにし、その検知面に接触する粉体(トナー)があると振動が抑制されることを利用して、電気的抵抗として接触体の有無を判定するものを用いることも考えられる。すなわち、トナー残量の検知についても、透過型光センサ以外の他の公知技術を利用して行ってもよい。
ただし、トナー残量検知センサ17は、上述した無線通信アンテナ15またはトナー濃度検知センサ16の場合と同様に、いずれかの現像器11が現像位置にあるときに、その現像器11のトナーカートリッジ13内におけるトナー残量について検知を行うようになっている。
【0031】
つまり、ここで説明する画像形成装置では、無線通信アンテナ15およびトナー残量検知センサ17が複数の状態検知手段として機能するようになっている。そして、これら無線通信アンテナ15およびトナー残量検知センサ17は、第2の実施の形態の場合と同様に、現像位置にある同一の現像器11またはそのトナーカートリッジ13について状態検知を行うようになっている。
【0032】
続いて、以上のように構成された画像形成装置における処理動作例について説明する。
ここで説明する画像形成装置においても、処理動作開始前には、ロータリユニット4がホームポジションで停止している(図3(a)参照)。
【0033】
その後、画像形成動作を開始すると、ロータリユニット4が回転を開始して、Y色成分に対応した現像器11が現像位置へ到達した状態でその回転を停止し(図3(b)参照)、その現像位置にてY色成分に対応した現像器11が静電潜像顕像化を行う。さらには、その静電潜像顕像化と併せて、無線通信アンテナ15がそのY色成分に対応した現像器11またはそのトナーカートリッジ13についての状態検知を行うとともに、トナー残量検知センサ17がそのY色成分に対応した現像器11またはそのトナーカートリッジ13についての状態検知を行う。そして、このような処理動作をM色成分、C色成分、K色成分のそれぞれについて終了するまで繰り返して行い、形成画像に係る全頁についての処理が完了したら、ロータリユニット4がホームポジションにある状態で回転を停止し(図3(a)参照)、次の処理動作の待機状態となる。
【0034】
以上に説明したように、第1〜第3の実施の形態における画像形成装置は、いずれも、現像器11またはそのトナーカートリッジ13についての状態検知を、複数の状態検知手段を用いて行うとともに、各状態検知手段がロータリユニット4の一度の回転停止にてそれぞれ状態検知を行い得るように配置されている。したがって、複数の状態検知手段を用いて複数の事項について状態検知を行い、これを形成画像の画質維持のための用いることができるため、単一の事項についてのみ状態検知を行う場合に比べて、木目が細かで柔軟な対応が実現できる。しかも、その場合であっても、ロータリユニット4の一度の回転停止にてそれぞれの状態検知を行うことができ、それぞれの状態検知のための個別なロータリユニット4の回転停止を要することがない。
そのため、現像器11等の状態検知を通じて良好な形成画像を行うことを可能にし、しかもその形成画像の画質維持に木目が細かで柔軟に対応しつつ、画像形成の生産性が低下してしまうのを抑制し得るのである。つまり、画像形成の生産性低下を招くことなく、画像形成不適状態(画質欠陥発生等)や画像形成不可状態等の発生を未然に回避することができる。
【0035】
また、第1〜第3の実施の形態で説明したように、ロータリユニット4は、複数の現像器11のいずれか一つが現像位置にあるときに回転停止を行い、その状態で複数の状態検知手段を用いた状態検知を行うようになっている。すなわち、現像位置での静電潜像顕像化のための回転停止と併せて、状態検知手段を用いた状態検知をも行う。したがって、複数の事項について状態検知を行う場合であっても、それぞれの状態検知のための個別なロータリ回転を要することなく、また静電潜像顕像化のための回転停止と併せて行えるので、画像形成の生産性低下を抑制する上で非常に好適である。
さらには、現像位置にある現像器11またはそのトナーカートリッジ13について状態検知を行うことから、その状態検知を現像器11またはそのトナーカートリッジ13の駆動中に行うことが可能となる。したがって、現像器駆動状態にて検知を行うことで高精度な情報を得られる性質の物理量に対しても、十分な検知精度が得られるようになる。
【0036】
また、第2〜第3の実施の形態で説明したように、ロータリユニット4の一度の回転停止にて、複数の状態検知手段のそれぞれが同一の現像器11またはそのトナーカートリッジ13について状態検知を行うようにすれば、複数の事項について状態検知を行う場合であっても、ロータリユニット4の一度の回転停止にて行う状態検知は、同一色成分についてのものとなる。したがって、同時期に同一色成分についての状態検知結果が得られることになるので、その状態検知の結果を形成画像の画質維持のために供する場合の処理の容易化や負荷軽減等が図れるようになる。
【0037】
さらに、第2〜第3の実施の形態で説明したように、ロータリユニット4の一度の回転停止にて、複数の状態検知手段のそれぞれが、単に同一なだけでなく、現像位置にある同一の現像器11またはそのトナーカートリッジ13について状態検知を行うようにすれば、現像器駆動状態における検知を通じて検知精度の向上が期待できることに加え、いわゆる単色プリントの場合であってもこれに適切に対応し得るようになる。つまり、例えば、ロータリユニット4の回転を伴わない単色の画像形成を行う場合であっても、その単色成分の現像器11またはそのトナーカートリッジ13について状態検知を行えるようになる。
【0038】
なお、第1〜第3の実施の形態では、種々の構成例および処理動作例を挙げて、本発明の好適な実施具体例を説明したが、本発明はその内容に限定されるものではない。
【0039】
例えば、複数の状態検知手段のそれぞれが状態検知を行うタイミングについては、ロータリユニット4の一度の回転停止の期間中に、複数の状態検知手段のそれぞれが状態検知を行えば、その詳細なタイミングが限定されることはない。
ただし、例えば、状態検知手段の少なくとも一つが無線通信アンテナ15のような無線通信を利用するものである場合には、複数の状態検知手段のそれぞれが、ロータリユニット4の一度の回転停止の期間中の異なるタイミングで状態検知を行うことが望ましい。同じタイミングでの状態検知を避け、ある状態検知手段での状態検知によって生じ得るノイズ等が、他の状態検知手段での状態検知の結果に悪影響を与えてしまうのを防止するためである。
【0040】
また、第1〜第3の実施の形態では、複数の状態検知手段の一つが無線通信アンテナ15による属性情報の内容読み出しを行うものである場合を例に挙げたが、例えば、その情報読み出しに加えて、または情報読み出しに替えて、属性情報の書き込みを行うことも考えられる。その場合に書き込む情報は、他の状態検知手段による状態検知の結果や画像形成装置本体が管理する履歴情報に基づいて特定すればよい。つまり、本発明に係る画像形成装置は、複数の状態検知手段に加えて、または複数の状態検知手段の一部に替えて、現像器11またはそのトナーカートリッジ13の状態に関する情報の当該現像器11が有するメモリ内への書き込みを行う情報書き込み手段を備え、これら状態検知手段および情報書き込み手段が、ロータリユニット4の一度の回転停止にてそれぞれが状態検知および情報書き込みを行い得るように配置されたものであってもよい。
このように、複数の状態検知手段または情報書き込み手段の具体例は、上述の各実施の形態における内容に限定されることはなく、光学トナー濃度センサ、磁性トナー濃度センサ、トナー残量センサ、現像器有無検出センサ、トナーカートリッジ有無検出センサ、無線通信を利用したデータ授受手段等、これらを適宜組み合わせて構成することが考えられる。
【0041】
〔第4の実施の形態〕
上述した第1〜第3の実施の形態では、ロータリユニット4に装備される各現像器11が、そのロータリユニット4の周上にて均一ピッチで配置されている場合を例に挙げたが、本発明は不均一ピッチで配置されている場合にも適用可能である。
ここで、各現像器11が不均一ピッチで配置されている場合の例を、本発明の第4の実施の形態として説明する。図4は、本発明に係る画像形成装置の第4の実施の形態における要部構成を示す説明図である。
【0042】
一般に、カラー画像に対応する画像形成装置は、カラー画像の形成のみならず、白黒画像の形成を行うこと可能性もある。そのため、YMCKの各色成分のトナーの消費量は、必ずしも一律ではない。そのため、トナー消費量の多い各色成分について、現像機におけるトナーカートリッジの容量を増大させれば、トナー補給の頻度を軽減させる上で有効なものとなる。
【0043】
このことから、ここで説明する画像形成装置では、図4(a)に示すように、トナー消費量の多い色成分、具体的にはK色成分に対応した現像器11について、そのトナーカートリッジ13の容量を、他の色成分に対応した現像器11より大型化している。そして、K色成分に対応した現像器11のトナーカートリッジ13の容量を大型化していることから、各現像器11の配置ピッチが、ロータリユニット4への装備状態で不均一ピッチとなっている。
【0044】
このように構成された画像形成装置においても、例えば、トナー濃度検知センサ14および無線通信アンテナ15が複数の状態検知手段として機能するようになっている。すなわち、例えば、K色成分に対応した現像器11が現像位置にある状態では、その現像位置にあるK色成分対応の現像器11が有するメモリとの間で無線通信アンテナ15がデータ授受を行い、さらにはY色成分対応の現像器11についてトナー濃度検知センサ14がトナー濃度の検知を行う(図4(a)参照)。これにより、ロータリユニット4の一度の回転停止にて、トナー濃度検知センサ14および無線通信アンテナ15のそれぞれが状態検知を行うことになる。
【0045】
ところが、各現像器11の配置ピッチが不均一ピッチであると、例えば、C色成分に対応した現像器11が現像位置にある状態では、トナー濃度検知センサ14と対向する検知位置にK色成分に対応した現像器11が存在しない(図4(b)参照)。そのため、K色成分に対応した現像器11については、トナー濃度検知センサ14によるトナー濃度の検知を行わない。K色成分は、他の色成分に比べてカラー画像形成に及ぼす影響が少ない(K色成分がなくてもカラー画像形成が可能である)ため、K色成分についての状態検知を省略しても、形成画像の画質を良好に維持する上での悪影響を最小限に抑えられるからである。ただし、K色成分についても高画質を維持するために、K色成分の現像器11のトナー濃度を検知するセンサを別に設けても良い。
【0046】
また、例えば図4(c)に示すように、K色成分に対応した現像器11Kをロータリユニット4に装備せず、そのロータリユニット4から独立して配設し、他のYMCの各色に対応した現像器11をロータリユニット4に均等ピッチで装備した画像形成装置においても、Y色成分、M色成分、C色成分に対してはロータリユニット4の一度の回転停止にて、トナー濃度検知センサ14および無線通信アンテナ15のそれぞれが状態検知を行うことになる。
【0047】
このように、本発明は、本実施形態での説明に対し、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態における要部構成を示す説明図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の第2の実施の形態における要部構成を示す説明図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置の第3の実施の形態における要部構成を示す説明図である。
【図4】本発明に係る画像形成装置の第4の実施の形態における要部構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0049】
1…感光体ドラム、2…帯電器2、3…ROS、4…ロータリユニット、5…中間転写体ベルト5、6…転写器、7…クリーニング器、11,11K…現像器、12…回転軸、13…トナーカートリッジ、14…トナー濃度検知センサ、15…無線通信アンテナ、16…トナー濃度検知センサ、17…トナー残量検知センサ




 

 


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