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発明の名称 帯電装置、画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3950(P2007−3950A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−185758(P2005−185758)
出願日 平成17年6月24日(2005.6.24)
代理人 【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
発明者 金井 豊 / 山本 光雄 / 高山 康夫 / 石井 康友 / 長森 由貴
要約 課題
帯電部材に付着した異物の除去性能を長期にわたって維持する。

解決手段
帯電装置12は、感光体ドラム11の回転に伴って従動回転する帯電ロール81と、帯電ロール81の回転に伴って従動回転するクリーニングロール82とを有しており、クリーニングロール82の回転軸82aが、帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線Lよりも鉛直方向上部側となるように配置されている。クリーニングニップ部において、帯電ロール81からクリーニングロール82に転移・付着した外添剤は、クリーニングロール82上で凝集して凝集外添剤を形成し、形成された凝集外添剤が、クリーニングニップ部を通過した直後にクリーニングロール82から受ける反発力によってはじき出され、かかる重力によって帯電ロール81上に転移・付着する。
特許請求の範囲
【請求項1】
被帯電体を帯電する帯電装置であって、
前記被帯電体に対し回転可能に圧接配置され、所定の帯電バイアスが印加される帯電部材と、
前記帯電部材に対し回転可能に圧接配置され、当該帯電部材から転移した異物を凝集させることによって凝集体を形成し、形成した当該凝集体を当該帯電部材に転移させるクリーニング部材とを含み、
前記クリーニング部材の回転軸が、前記帯電部材の回転軸を通る水平線よりも鉛直方向上部側に配置されることを特徴とする帯電装置。
【請求項2】
前記帯電部材は前記被帯電体の回転に伴って従動回転し、前記クリーニング部材は当該帯電部材の回転に伴って従動回転することを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
【請求項3】
前記帯電部材は、前記クリーニング部材から転移せしめられた前記凝集体をさらに前記被帯電体に転移させることを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
【請求項4】
被帯電体を帯電する帯電装置であって、
前記被帯電体に対し回転可能に圧接配置され、所定の帯電バイアスが印加される帯電部材と、
前記帯電部材に対し回転可能に圧接配置されることによって当該帯電部材との間にクリーニングニップ部を形成し、当該帯電部材から転移した異物を凝集させることによって凝集体を形成し、形成した当該凝集体を当該帯電部材に転移させるクリーニング部材とを含み、
前記クリーニングニップ部出口における前記帯電部材および前記クリーニング部材の移動方向を示す接線ベクトルが、鉛直方向下部に向かう成分を有していることを特徴とする帯電装置。
【請求項5】
前記接線ベクトルの鉛直方向下方に、前記被帯電体が配置されることを特徴とする請求項4記載の帯電装置。
【請求項6】
回転可能に配設され、トナー像が担持搬送される像担持体と、
前記像担持体に対し回転可能に圧接配置され、前記像担持体を帯電する帯電部材と、
前記帯電部材に対し回転可能に圧接配置されるとともに、前記帯電部材から転移した異物を一回転以上の期間保持した後、当該異物を前記帯電部材に転移させる回転部材とを含み、
前記回転部材の回転軸が、前記帯電部材の回転軸を通る水平線よりも鉛直方向上部側に配置されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記回転部材は、前記異物を保持する間に当該異物を凝集させて凝集体を形成し、形成された当該凝集体を前記帯電部材に転移させることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記帯電部材は、前記回転部材から転移せしめられた前記凝集体を前記像担持体に転移させることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記異物は、前記トナー像を構成するトナーに添加される外添剤であることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記帯電部材の回転軸が、前記像担持体の回転軸を通る水平線よりも鉛直方向上部側に配置されることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体ドラム等の像担持体を帯電する帯電装置等に係り、より詳しくは、像担持体を接触帯電する帯電装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子写真方式を用いたプリンタや複写機などの画像形成装置では、感光体ドラム等の像担持体上に静電潜像を形成した後、形成された静電潜像をトナーで現像するために、像担持体を予め所定の電位に帯電する帯電装置が用いられている。この種の帯電装置として、近年、帯電ロール等の接触帯電部材を用いた接触型帯電装置が種々提案され、また、実用化されてきている。帯電ロールを用いた接触型帯電装置では、像担持体の表面に弾性ロールを接触するように配置し、この帯電ロールにバイアス電圧を印加し、その接触部近傍において帯電を行う。このような接触型帯電装置は、コロナ放電を利用するコロトロン等の非接触型帯電装置と比較して、オゾンや窒素酸化物等の放電生成物が生成されにくく、また、帯電装置自体を小型化できるという利点がある。一方、帯電ロールは像担持体に接触して配置されることから、像担持体に付着した残トナー等の異物が帯電ロールに転移して付着しやすくなる。このため、このような異物が付着した部位の帯電性能の変動に伴って異常放電や不安定な放電が発生し、カブリなどの画質欠陥が発生しやすくなるという問題があった。
【0003】
このような問題を解決するため、帯電ロールの表面に回転可能なクリーニングロールを接触配置し、帯電ロールに付着した異物をクリーニングロールに転移・付着させる技術が提案されている(特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平2−272594号公報(第3頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1では、回転するクリーニングロールの表面に異物が徐々に堆積していくため、最終的にはクリーニングロールで取りきれなくなった異物が帯電ロールの表面にスジ状に堆積することになってしまい、帯電不良を招くという問題があった。
また、最近では、トナーを含む現像剤に種々の外添剤が混入されている。これら外添剤はトナーと比べて著しく小さな粒径を有しているために、感光体ドラムに設けられたクリーナをすり抜けやすい。したがって、クリーニングロールには帯電ロールを介して多くの外添剤が付着してしまうことになる。
【0006】
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、帯電部材に付着した異物の除去性能を長期にわたって維持することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に対し、本発明者が鋭意検討を行ったところ、帯電部材に付着した異物をただ単純にクリーニング部材に転移・付着させるのではなく、クリーニング部材に転移・付着した異物をクリーニング部材上で凝集させることによって凝集体を形成し、形成した凝集体を再び帯電部材に転移・付着させるという機能をクリーニング部材に持たせることにより、上述したような問題を解決できることを見出し、また、実際にこの現象を確認した。その際、帯電部材とクリーニング部材との相対的な位置関係に応じて、クリーニング部材から帯電部材への凝集体の戻りやすさが異なることも知見した。そして、本発明者は、これらの位置関係等について詳細な検討を行い、本発明を案出するに至った。
【0008】
かかる目的のもと、本発明は、被帯電体を帯電する帯電装置であって、被帯電体に対し回転可能に圧接配置され、所定の帯電バイアスが印加される帯電部材と、帯電部材に対し回転可能に圧接配置され、帯電部材から転移した異物を凝集させることによって凝集体を形成し、形成した凝集体を帯電部材に転移させるクリーニング部材とを含み、クリーニング部材の回転軸が、帯電部材の回転軸を通る水平線よりも鉛直方向上部側に配置されることを特徴としている。
この帯電装置において、帯電部材は被帯電体の回転に伴って従動回転し、クリーニング部材は帯電部材の回転に伴って従動回転することができる。また、帯電部材は、クリーニング部材から転移せしめられた凝集体をさらに被帯電体に転移させることができる。
【0009】
また、他の観点から捉えると、本発明は、被帯電体を帯電する帯電装置であって、被帯電体に対し回転可能に圧接配置され、所定の帯電バイアスが印加される帯電部材と、帯電部材に対し回転可能に圧接配置されることによって帯電部材との間にクリーニングニップ部を形成し、帯電部材から転移した異物を凝集させることによって凝集体を形成し、形成した凝集体を帯電部材に転移させるクリーニング部材とを含み、クリーニングニップ部出口における帯電部材およびクリーニング部材の移動方向を示す接線ベクトルが、鉛直方向下部に向かう成分を有していることを特徴としている。この帯電装置では、 接線ベクトルの鉛直方向下方に、被帯電体が配置されることを特徴とすることができる。
【0010】
さらに、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像形成装置は、回転可能に配設され、トナー像が担持搬送される像担持体と、像担持体に対し回転可能に圧接配置され、像担持体を帯電する帯電部材と、帯電部材に対し回転可能に圧接配置されるとともに、帯電部材から転移した異物を一回転以上の期間保持した後、異物を帯電部材に転移させる回転部材とを含み、回転部材の回転軸が、帯電部材の回転軸を通る水平線よりも鉛直方向上部側に配置されることを特徴としている。
【0011】
ここで、回転部材は、異物を保持する間に異物を凝集させて凝集体を形成し、形成された凝集体を帯電部材に転移させることができる。また、帯電部材は、回転部材から転移せしめられた凝集体を像担持体に転移させることができる。さらに、異物は、トナー像を構成するトナーに添加される外添剤であることを特徴とすることができる。そして、帯電部材の回転軸が、像担持体の回転軸を通る水平線よりも鉛直方向上部側に配置されることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、帯電部材に対するクリーニング部材あるいは回転部材の取り付け位置を適切な範囲に設定するようにしたので、帯電部材に付着した異物の除去性能を長期にわたって維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
図1は本実施の形態に係る画像形成装置を示している。これは所謂タンデム型、所謂中間転写型の画像形成装置であって、例えば電子写真方式にて各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(具体的には10Y,10M,10C,10K)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)、保持させる中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20上に転写された重ね画像を記録材としての用紙Pに二次転写(一括転写)させる二次転写装置30と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置50とを備えたものである。
【0014】
本実施の形態において、各画像形成ユニット10は、矢線A方向に回転する被帯電体あるいは像担持体としての感光体ドラム11と、感光体ドラム11を帯電する帯電装置12と、帯電された感光体ドラム11上に静電潜像を書き込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)とを備えている。また、各画像形成ユニット10は、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像を可視像化する現像器14と、感光体ドラム11上の各色成分トナー像を転写材としての中間転写ベルト20に転写する一次転写ロール15とを有している。さらに、各画像形成ユニット10は、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ16と、ドラムクリーナ16を通過した後の感光体ドラム11表面を除電する除電器17とを備えている。
【0015】
感光体ドラム11は、その表面に有機感光層を有している。また、帯電装置12は、感光体ドラム11に対して放電を行うことで、感光体ドラム11を所定の電位(例えば−500V)に帯電させるようになっている。なお、これら感光体ドラム11および帯電装置12の詳細については後述する。さらに、レーザ露光器13は、画像信号に応じた露光を行い、帯電装置12によって帯電された感光体ドラム11の表面電位を例えば−50Vまで低下させることで、画像情報に応じた静電潜像を形成する。さらにまた、現像器14は、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナーと、磁性体を半導電性の物質でコートしてなるキャリアとを含む二成分現像剤を内蔵しており、これらキャリアおよびトナーを攪拌し互いに摩擦させることでトナーを負極性に帯電させ、その後、現像スリーブ上を搬送され、現像スリーブに印加される現像バイアスにより感光体ドラム11表面の露光部に反転現像される。なお、現像剤の詳細については後述する。また、一次転写ロール15は、例えば発泡ウレタンゴムからなり、その抵抗値は10〜10Ωに調整されている。さらに、ドラムクリーナ16は、感光体ドラム11の回転方向(A方向)に対向する方向(所謂ドクター方向)に突出して配置されるドラムクリーニングブレード16aを有している。
【0016】
また、中間転写ベルト20は、複数(本実施の形態では3つ)の支持ロールである駆動ロール21、テンションロール22、およびバックアップロール23に掛け渡され、矢線B方向に回動する。ここで、駆動ロール21は中間転写ベルト20を駆動する機能を有している。また、テンションロール22は中間転写ベルト20の付与される張力を調整する機能を有している。さらに、バックアップロール23は後述するように二次転写装置30の一部として機能している。ここで、中間転写ベルト20は、ポリイミドあるいはポリアミド等からなる単層ベルトであり、その厚みは例えば0.1mmに設定される。さらに、一次転写ロール15には、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアス(本実施の形態では正極性)が印加されるようになっており、感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト20にそれぞれ順次静電吸引され、中間転写ベルト20上に重ねトナー像として形成されるようになっている。
【0017】
更に、二次転写装置30は、中間転写ベルト20のトナー担持面側に圧接配置される二次転写ロール31と、中間転写ベルト20の裏面側に配置されて二次転写ロール31の対向電極をなすバックアップロール23とを備えており、このバックアップロール23には二次転写バイアスを印加する金属製の給電ロール32が当接配置されている。二次転写ロール31は、設置された導電性ロールであり、その表面電位を常に接地電位と等電位に保つため、その体積抵抗率は10Ω・cm以下の低抵抗であることが望ましい。また、二次転写ロール31の下側には、ポリウレタン製のロールクリーニングブレード33aを備えたロールクリーナ33が配設されており、二次転写時に二次転写ロール31に付着したトナー等を除去するようになっている。さらに、バックアップロール23は、絶縁性ロールに半導電性の薄層フィルムを被覆して形成されている。この薄層フィルムは、厚さ10〜200μmに形成され、その表面抵抗率が10〜1011Ω/□(□:単位面積)に調整されている。
【0018】
さらに、二次転写ロール31からみて中間転写ベルト20の移動方向下流側には、二次転写後の中間転写ベルト20表面をクリーニングするベルトクリーナ34が設けられている。このベルトクリーナ34は、中間転写ベルト20の回動方向(B方向)に対向する方向(ドクター方向)に突出して配置されるベルトクリーニングブレード34aを有している。一方、二次転写ロール31からみて中間転写ベルト20の移動方向上流側には、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)における画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)35が配置されている。この基準センサ35は、中間転写ベルト20の非画像部に設けられた所定のマーク20aを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部(図示せず)からの指示により、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)が画像形成を開始するように構成されている。
【0019】
更に、用紙搬送系は、用紙トレイ40からの用紙Pを給紙ロール41にて所定のタイミングで繰り出し、搬送ロール42及び搬送シュート43を介して二次転写装置30において中間転写ベルト20と二次転写ロール31とが接する二次転写位置へと送り込む。そして、二次転写後の用紙Pを定着装置50へと搬送するようになっている。
【0020】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作像プロセスについて説明する。ユーザによりスタートスイッチ(図示せず)がオン操作されると、所定の作像プロセスが実行される。具体的に述べると、例えばこの画像形成装置をデジタルカラー複写機として構成する場合には、図示しない原稿台にセットされる原稿をカラー画像読み取り装置(図示せず)により読み取り、その読み取り信号を画像信号処理によってデジタル画像信号に変換してメモリに一時的に蓄積し、その蓄積されている四色(Y,M,C,K)のデジタル画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行わせるようにする。
【0021】
すなわち、画像信号処理によって得られた各色のデジタル画像信号に基づいて画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)をそれぞれ駆動する。そして、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kでは、帯電装置12により一様に帯電された感光体ドラム11にデジタル画像信号に応じた静電潜像をレーザ露光器13にてそれぞれ書き込ませる。そして、形成された各静電潜像を各色のトナーが収容される現像器14により現像し、各色のトナー像を形成させる。なお、この画像形成装置をカラープリンタとして構成する場合には、外部から入力される画像信号に基づいて各色のトナー像作成を行わせるようにすればよい。
【0022】
そして、各感光体ドラム11に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置で、一次転写ロール15より印加される一次転写バイアスによって感光体ドラム11から中間転写ベルト20に一次転写される。このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は中間転写ベルト20上で重ね合わされ、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。なお、一次転写後の感光体ドラム11は、ドラムクリーナ16によって残留トナーが除去された後、除電器17によって除電される。
【0023】
一方、用紙Pは、所定のタイミングで二次転写装置30へと搬送され、中間転写ベルト20(バックアップロール23)に対して二次転写ロール31が用紙Pをニップする。そして、二次転写ロール31とバックアップロール23との間に形成される二次転写電界の作用で、中間転写ベルト20に担持された重ねトナー像が用紙Pに二次転写される。その後、トナー像が転写された用紙Pは定着装置50へと搬送され、トナー像の定着が行われる。一方、二次転写後の中間転写ベルト20は、ベルトクリーナ34によって残留トナーが除去される。
【0024】
次に、図2を参照しつつ、感光体ドラム11および帯電装置12の詳細について説明する。
感光体ドラム11は、感光体ドラム11は、直径47mm程度の管状部材であり、中空状のアルミパイプ11aの表面に有機感光層11bが形成され、そのアルミパイプ11aの両端に設けられたアルミ製のフランジ(図示せず)を介して、中心部の軸(回転中心)11cからモータ(図示せず)の駆動力を受けている。
【0025】
帯電装置12は、感光体ドラム11に接触配置される帯電部材としての帯電ロール81と、この帯電ロール81に接触配置されるクリーニング部材あるいは回転部材としてのクリーニングロール82とを有している。帯電ロール81は、金属製の回転軸81aと、この回転軸81aの周面に形成されるエピクロルヒドリンゴム層81bと、このエピクロルヒドリンゴム層81bの周面に形成されるナイロン樹脂層81cとを備えている。ここで、回転軸81aは直径8mmのステンレスシャフトにて構成され、エピクロルヒドリンゴム層81bの厚さは3mm、ナイロン樹脂層81cの厚さは5μmである。
一方、クリーニングロール82は、金属製の回転軸82aと、この回転軸82aの周面に形成される多孔質弾性層としての発泡ポリウレタン層82bとを有している。ここで、回転軸82aは直径6mmのステンレスシャフトにて構成され、発泡ポリウレタン層82bの厚さは2.5mmである。そして、帯電ロール81に対するクリーニングロール82の食い込み量は1mmに設定される。
【0026】
本実施の形態では、帯電ロール81は特に駆動源を持たず、当接する感光体ドラム11が矢線A方向に回転するのに伴って矢線J方向に従動回転するようになっている。また、クリーニングロール82も特に駆動源を持たず、当接する帯電ロール81が矢線J方向に回転するのに伴って矢線K方向に従動回転するようになっている。そして、帯電ロール81の直径は例えば14mmであり、クリーニングロール82の直径は帯電ロール81よりも小さい11mmである。このように帯電ロール81およびクリーニングロール82の直径を定めることで、帯電ロール81の回転に伴って従動回転するクリーニングロール82の駆動に必要なトルクを低減している。
また、帯電ロール81には、図示しない帯電電源が接続されており、直流電圧(−550V)に交流電圧(ピークトゥピーク値1500V以上)の帯電バイアスが印加されている。一方、クリーニングロール82には特にバイアスは印加されていないが、帯電ロール81の回転軸81aおよびクリーニングロール82の回転軸82aは同一の軸受けにて回転可能に軸支されており、その結果、クリーニングロール82は帯電ロール81と同電位になっている。
【0027】
次に、図3を参照しながら、このデジタルカラープリンタで用いられる現像剤Dについて詳細に説明する。現像剤Dは、図3(a)に示すように、磁性を有するキャリアCと、イエロー、マゼンタ、シアン、あるいは黒に着色されたトナーTとを含んでいる。また、現像剤Dは、図3(b)に示すように外添剤Sを含んでいる。
【0028】
現像剤Dにおいて、キャリアCとしては、平均粒径が約35μmのフェライトビーズが用いられる。
また、外添剤Sとしては、平均粒径5〜200nmのシリカ(SiO2)、チタニア(TiO2)、およびセリア(CeO2)等の無機微粒子が用いられる。
さらに、トナーTは、負極性に帯電する極性を有するものであって、懸濁重合法、乳化凝集合一法、溶解懸濁法等により、ポリエステルやスチレンアクリルなどのバインダ樹脂に着色剤、ワックスを内添してなる微粒子である。粒径は、コールターカウンター(コールター社製)による測定結果で体積平均粒径が約6.4μmであった。トナー形状(球形の度合)は形状係数で表し、光学顕微鏡(ミクロフォトFXA:ニコン社製)で得たトナーの拡大写真を、イメージアナライザLuzex3(ニレコ社製)により画像解析を行い、次の式で算出した。
【0029】
【数1】


【0030】
この式は、トナーTの投影面積と、それに外接する円の面積との比で表しており、真球の場合に100となり、形状が球形から離れるにつれて数字が大きくなっていく。形状係数が小さければ、転写の際に転写されずに残る残留トナーの量が減少していくため、トナーTの形状係数は100〜140程度であることが望ましく、本実施の形態では、トナーTの形状係数は134であった。なお、トナーTの体積平均粒径は、良好な画像を形成するという観点からすれば、3〜10μmの範囲内であることが好ましい。
【0031】
ここで、表1には、本実施の形態で用いたマゼンタの現像剤Dの構成例を示している。なお、シアンの現像剤Dでは赤色顔料が青色顔料、イエローの現像剤Dでは赤色顔料が黄色顔料、黒の現像剤Dでは赤色顔料がポリエチレンとなる。
【0032】
【表1】


【0033】
また、表2には、本実施の形態で用いたマゼンタのトナーTの構成例を示している。上述した現像剤Dの場合と同様、シアンのトナーTでは赤色顔料が青色顔料、イエローのトナーTでは赤色顔料が黄色顔料となる。さらに、表3には、黒のトナーTの構成例を示している。
【0034】
【表2】


【0035】
【表3】


【0036】
さらに、外添剤Sについては、トナーTに対し、シリカを1.48重量%だけ添加している。また、シリカの他に、チタニアを0.8重量%、そしてセリアを0.7重量%、それぞれ添加している。
ここで、外添剤Sとして使用されるシリカの平均粒径は100nm、その形状係数は140以下であり、略球形となっている。
【0037】
次に、上述した画像形成プロセスにおける現像剤D(キャリアC、トナーT、および外添剤S)の挙動について説明する。
現像器14内において、各色の現像剤Dは図示しないオーガによって攪拌搬送され、キャリアCとトナーTとが摩擦されることによってトナーTが負極性に帯電せしめられる。このようにして攪拌搬送された現像剤Dは、現像ロール(図示せず)に転移して搬送され、感光体ドラム11との対向部で磁気ブラシを形成し、感光体ドラム11上の静電潜像を現像する。このとき、一部のトナーTおよびこのトナーTに付着した外添剤Sは感光体ドラム11上に転移するが、残りのトナーT、キャリアCおよび外添剤Sは現像ロール上に残る。
【0038】
次に、感光体ドラム11に転移・付着したトナーTおよび外添剤Sは、感光体ドラム11の回転に伴って中間転写ベルト20と接する一次転写位置まで搬送され、感光体ドラム11上のトナーTのほとんどは中間転写ベルト20に一次転写される。このとき、トナーTに付着した外添剤Sの一部も中間転写ベルト20側に転移する。一方、一次転写後の感光体ドラム11表面には、一次転写されなかったトナーTと外添剤Sとが残存する。ここで、本実施の形態では、外添剤SがトナーTの離型性を高めるための転写補助剤として機能しており、外添剤Sが一次転写後の感光体ドラム11に残りやすくなっている。
【0039】
そして、一次転写後に感光体ドラム11上に残ったトナーTおよび外添剤Sは、感光体ドラム11の回転に伴ってドラムクリーニングブレード16a(ドラムクリーナ16)との対向部まで到達する。このとき、感光体ドラム11に付着したトナーTおよびこのトナーTに付着した外添剤Sは、ドラムクリーニングブレード16aによって掻き取られる。一方、例えば感光体ドラム11に直接付着した外添剤Sは、その粒径が小さいためにドラムクリーニングブレード16aをすり抜け、さらなる感光体ドラム11の回転に伴って帯電ロール81との対向部(帯電ニップ部)まで搬送される。このとき、外添剤Sに含まれるチタニアやセリアは、だいたいがトナーTに付着した状態を維持しており、そのほとんどがトナーTとともにドラムクリーニングブレード16aによって掻き取られる。一方、外添剤Sに含まれるシリカは、直接感光体ドラム11に付着しているものが多く、その多くがドラムクリーニングブレード16aをすり抜ける。本発明者の調査によれば、ドラムクリーニングブレード16aをすり抜け、後述するように帯電ロール81に転移・付着する外添剤Sの90%以上がシリカである。
【0040】
帯電ニップ部に搬送された外添剤Sは、感光体ドラム11から帯電ロール81に転移・付着する。帯電ロール81に付着した外添剤Sは、帯電ロール81の回転に伴ってクリーニングロール82との対向部(クリーニングニップ部)まで搬送される。そして、クリーニングニップ部に搬送された異物としての外添剤Sは、帯電ロール81からクリーニングロール82へと転移・付着する。
【0041】
ここで、帯電ロール81に付着した外添剤Sの挙動を説明するために、本発明者が行った実験について説明する。本発明者は、帯電ロール81の外周面に予め多量の外添剤Sを付着させた状態で感光体ドラム11を空回転させることで、帯電ロール81およびクリーニングロール82を従動回転させ、外添剤Sの挙動を観察した。
【0042】
図4は、帯電ロール81とクリーニングロール82とが接するクリーニングニップ部よりも上流側(プレニップ側)の帯電ロール81の表面(図2に示す部位Xを参照)を撮影したSEM(Scanning Electron Microscope)写真である。図4より、クリーニングニップ部のプレニップ側では、帯電ロール81に多量の外添剤S(白い点で示される)が付着していることがわかる。また、図5は、上記クリーニングニップ部よりも下流側(ポストニップ側)の帯電ロール81の表面(図2に示す部位Yを参照)を撮影したSEM写真である。図5より、クリーニングニップ部のポストニップ側では、多くの外添剤Sがクリーニングロール82側に転移したために帯電ロール81に付着する外添剤Sの量が減少していること、および、新たに凝集して巨大化した外添剤S(白い巨大な点で示される:以下の説明では凝集外添剤GSという)が付着していることがわかる。なお、この凝集外添剤GSの径は数μm〜10μm程度であり、外添剤S単体の粒径(シリカの場合100nm)に比べ非常に大きなものとなっている。さらに、図6は、感光体ドラム11と帯電ロール81とが接する帯電ニップ部よりも下流側(ポストニップ側)の感光体ドラム11の表面(図2に示す部位Zを参照)を撮影したSEM写真である。図6より、帯電ニップ部のポストニップ側では、帯電ロール81に付着していた凝集外添剤GSが感光体ドラム11に転移・付着していることがわかる。
【0043】
図4〜図6に示すSEM写真より、外添剤Sは、帯電ロール81およびクリーニングロール82間で、図7に示すような挙動を行っているものと考えられる。
感光体ドラム11(図2参照)から帯電ロール81に転移・付着した異物としての外添剤Sは、帯電ロール81の回転に伴ってクリーニングニップ部Nに到達し、帯電ロール81からクリーニングロール82に転移・付着する。クリーニングロール82に付着した外添剤Sは、クリーニングロール82の回転に伴って搬送されるが、この間に、クリーニングロール82上で外添剤S同士が凝集し、凝集体としての凝集外添剤GSを形成する。このように外添剤Sが凝集するのは、外添剤Sの粒径が小さく且つ略球形であるために、ファンデルワールス力が強く働き、且つ、外添剤S単体では不安定になりやすいためであると考えられる。また、本実施の形態では、クリーニングロール82の表面に多孔質弾性層である発泡ポリウレタン層82bを形成しているため、発泡ポリウレタン層82b表面に存在する発泡孔内に外添剤Sが集まりやすくなることも一つの理由であると考えられる。
【0044】
そして、クリーニングロール82に付着した凝集外添剤GSは、クリーニングロール82の回転に伴って再びクリーニングニップ部Nに到達する。ここで、クリーニングロール82は帯電ロール81に所定の圧力で押圧されており、また、クリーニングロール82は発泡ポリウレタン層82bを有している。このため、クリーニングニップ部Nにおいて、発泡ポリウレタン層82bは圧縮され、発泡部Fがつぶされた状態になっている。そして、クリーニングニップ部Nを通過した後、発泡ポリウレタン層82bは自身が有する弾性力(反発力)により元の状態に復元されようとする。このとき、クリーニングロール82(発泡ポリウレタン層82b)の外周面に担持される凝集外添剤GSは、この弾性力によって外側に向けて付勢され、クリーニングロール82の表面からはじき出される。
【0045】
クリーニングロール82からはじき出された凝集外添剤GSは、今度は帯電ロール81に転移・付着する。そして、帯電ロール81に付着した凝集外添剤GSは、帯電ロール81の回転に伴って感光体ドラム11(図2参照)と対向する帯電ニップ部まで搬送され、さらに感光体ドラム11へと転移・付着する。その後、感光体ドラム11に付着した凝集外添剤GSは、例えば現像器14によって回収されたり、中間転写ベルト20に一次転写されたりすることになる。
【0046】
このように、本実施の形態では、帯電ロール81に付着した外添剤Sをクリーニングロール82の発泡ポリウレタン層82bに転移させ、発泡ポリウレタン層82b上に転移・付着した外添剤Sによって凝集外添剤GSを形成させ、形成された凝集外添剤GSをクリーニングロール82の反発力によって帯電ロール81に再び転移させている。したがって、外添剤Sの凝集や凝集外添剤GSの再転移には、クリーニングロール82の反発力によってクリーニングロール82からはじき出された凝集外添剤GSのより多くが、帯電ロール81に到達することが重要である。
【0047】
そこで、本発明者は、帯電ロール81とクリーニングロール82との位置関係に注目した。すなわち、これら両者の位置関係と、得られるクリーニング性能(帯電ロール81から外添剤Sを転移させ、且つ、外添剤Sを凝集して得られた凝集外添剤GSを帯電ロール81(感光体ドラム11)に転移させる性能)との関係に着目し、実験を行った。この実験では、感光体ドラム11と帯電ロール81との位置関係は固定とし、帯電ロール81とクリーニングロール82との位置関係を6つの条件で異ならせた。
まず、図8に示すように、帯電ロール81は感光体ドラム11の鉛直方向上部に配置した。具体的には、感光体ドラム11の軸11cと帯電ロール81の回転軸81aとが同一の鉛直線Vを通るように配置を行った。そして、クリーニングロール82の配置箇所は、以下に示す6箇所(位置a〜位置f)とした。なお、図8においてクリーニングロール82の位置は、例えば位置cの場合「82(c)」として示されている。
【0048】
・位置a:クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線Lよりも鉛直方向下側にあり、しかも、クリーニングニップ部N(帯電ロール81およびクリーニングロール82が圧接する部位:図7参照)における帯電ロール81およびクリーニングロールの移動方向(ベクトル)が鉛直方向斜め下側を向く位置。
・位置b:クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線L上にあり、しかも、クリーニングニップ部Nにおける帯電ロール81およびクリーニングロール82の移動方向が鉛直方向下側を向く位置。
・位置c:クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線Lよりも鉛直方向上側であって、クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81a(および感光体ドラム11の軸11c)を通る鉛直線V上にあり、しかも、クリーニングニップ部Nにおける帯電ロール81およびクリーニングロール82の移動方向が水平方向(鉛直方向に直交する方向)を向く位置。
・位置d:クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線Lよりも鉛直方向上側にあり、しかも、クリーニングニップ部Nにおける帯電ロール81およびクリーニングロール82の移動方向が鉛直方向斜め上側を向く位置。
・位置e:クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線L上にあり、しかも、クリーニングニップ部Nにおける帯電ロール81およびクリーニングロール82の移動方向が鉛直方向上側を向く位置。
・位置f:クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線Lよりも鉛直方向下側にあり、しかも、クリーニングニップ部Nにおける帯電ロール81およびクリーニングロール82の移動方向が鉛直方向斜め上側を向く位置。
【0049】
そして、以下に説明する手順によって実験を行った。
まず、実施の形態で説明した画像形成装置を用い、クリーニングロール82を取り外した状態で、1000枚の用紙Pに対する画像形成動作を行った。すなわち、感光体ドラム11を回転させ、これに伴って帯電ロール81を従動回転させた。この間、感光体ドラム11に外添剤Sに付着した外添剤Sが帯電ロール81に転移・付着した。なお、このとき、帯電ロール81の表面は、付着した外添剤Sにより白くなった。
次に、外添剤Sを十分に付着させた帯電ロール81に対しクリーニングロール82を圧接配置させた。このとき、クリーニングロール82の取り付け位置を上述した位置aから位置fまで順次変えた。
その後、画像形成動作を行わずに感光体ドラム11を矢線A方向に空回転させ、これに伴って帯電ロール81を矢線J方向に従動回転させ、更にこれに伴ってクリーニングロール82を矢線K方向に従動回転させた。なお、このとき、帯電バイアスの印加は行わなかった。そして、帯電ロール81を所定回転数だけ回転させた後に帯電ロール81上に残存した(付着した)外添剤Sの状態を目視で確認し、汚れグレード(5〜0:0が最も良)で評価した。なお、汚れグレード0とは、目視では付着物(外添剤S)が確認できないレベルである。
【0050】
表4および図9は、帯電ロール81に対してクリーニングロール82を位置a〜fに配置したときの、帯電ロール81の回転数と帯電ロール81における汚れグレードとの関係を示している。
【0051】
【表4】


【0052】
これら表4および図9から、クリーニングロール82を位置cに配置した場合に、最も帯電ロール81のクリーニング性能が高くなることがわかった。これを具体的に説明すると、帯電ロール81を300回転させた時点でその汚れグレードは0レベルまで低減される。また、クリーニングロール82を位置dに配置した場合に、上記位置cに次いで帯電ロール81のクリーニング性能がよかった。すなわち、帯電ロール81を400回転させた次点でその汚れグレードは0レベルまで低減されることがわかった。以下、帯電ロール81のクリーニング性能は位置b、位置a、位置eの順に低下していき、位置fの場合にクリーニング性能が最も低くなることがわかった。位置fの場合には、帯電ロール81を400回転させてもその汚れグレードは2.5レベルまでしか低下しなかった。
【0053】
次に、本発明者は、帯電ロール81における帯電性能の長期的な変動を調査すべく、ランニングテストを行った。具体的には、実施の形態で説明した画像形成装置において、クリーニングロール82の取り付け位置を位置b、位置d、そして位置fと順次変えながら用紙Pに対して画像形成を行った。そして、所定枚数毎に帯電ロール81の状態および帯電ロール81による感光体ドラム11の帯電状態を確認し、評価を行った。表5はこの試験の結果を示している。
【0054】
【表5】


【0055】
表5からクリーニングロール82を位置dに配置した場合、100k枚(10万枚:以下も同様)のプリント動作を行った後も、良好な帯電性能が得られていること、すなわち、帯電ロール81による帯電性能が長期にわたって維持されていることが理解される。つまり、この場合には、帯電ロール81に付着したままとなる外添剤S(あるいは凝集外添剤GS)の量が少なく、帯電ロール81からクリーニングロール82への外添剤Sの受け渡し、クリーニングロール82から帯電ロール81への凝集外添剤GSの受け渡し、そして、帯電ロール81から感光体ドラム11への凝集外添剤GSの受け渡しが滞りなく行われているものと推察される。
【0056】
また、クリーニングロール82を位置fに配置した場合、40k枚のプリント動作を行った時点で帯電ロール81の表面への異物(外添剤S)の付着が目視で確認できるようになり、60k枚のプリント動作を行ったときに帯電ロール81に外添剤Sが大量に付着することに伴う帯電不良に起因する画質トラブルが発生した。したがって、例えば60k枚までメンテナンスフリーであることを謳う機種の場合、位置fにクリーニングロール82を配置することは困難になる。
一方、クリーニングロール82を位置bに配置した場合、80k枚のプリント動作を行った時点で帯電ロール81の表面への異物(外添剤S)の付着が目視で確認できるようになり、100k枚のプリント動作を行ったときに帯電ロール81に外添剤Sが大量に付着することに伴う帯電不良に起因する画質トラブルが発生した。ただし、この場合は80kまでは特に帯電不良等が起こっているわけではないので、十分な性能が得られていると考える。
【0057】
上述した結果から次のようなことがいえる。
まず、クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線Lよりも鉛直方向上側となるようにクリーニングロール82の取り付け位置を設定した場合(例えば位置cや位置dとした場合)に、良好な帯電ロール81のクリーニング性能を得ることができる。これは次の理由による。すなわち、図7を用いて説明したように、クリーニングニップ部Nを通過したクリーニングロール82の外周面に担持される凝集外添剤GSは、復元されようとする発泡ポリウレタン層82bの弾性力によってクリーニングロール82の表面からはじき出される。クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線Lよりも鉛直方向上側となるようにクリーニングロール82を取り付けた場合、クリーニングロール82からはじき出された凝集外添剤GSは、発泡ポリウレタン層82bから受けた付勢力に加えて帯電ロール81側へと向かう重力もかかることになるため、帯電ロール81側へと向けられる力がより大きく働くことになる。このため、クリーニングロール82からはじき出された凝集外添剤GSのほとんどは、帯電ロール81側に転移・付着することになる。そして、帯電ロール81に転移・付着した凝集外添剤GSの大半は、その後帯電ロール81から感光体ドラム11にさらに転移・付着していく。
【0058】
したがって、この範囲よりクリーニングロール82の取り付け位置を選択することで、きわめて良好な帯電ロール81のクリーニング性能を得ることが可能になる。特に位置cのように、クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81a(および感光体ドラム11の軸11c)を通る鉛直線V上にある場合には、クリーニングロール82の真下に帯電ロール81が存在することになるため、凝集外添剤GSに対して重力が非常に有効に作用し、帯電ロール81を効率よくクリーニングすることが可能になる。
【0059】
また、クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線L以下となるようにクリーニングロール82の取り付け位置を設定した場合(例えば位置a、位置b、位置e、あるいは位置fとした場合)、上述した場合(例えば位置cや位置dの場合)よりも帯電ロール81のクリーニング性能は低下する。ただし、ここで表4および図9を参照すると、図8において帯電ロール81の右側にクリーニングロール82の取り付け位置を設定した場合(位置aや位置b)は、同じく図8において帯電ロール81の左側にクリーニングロール82の取り付け位置を設定した場合(位置eや位置f)よりも、帯電ロール81のクリーニング性能がよくなっている。次に、この理由について検討する。
【0060】
図10は、図8におけるクリーニングロール82の取り付け位置のうち位置bおよび位置eを拡大表示したものである。上述したように、本実施の形態では、感光体ドラム11が矢線A方向に回転駆動されるのに伴って帯電ロール81が矢線J方向に従動回転し、帯電ロール81が矢線J方向に回転するのに伴ってクリーニングロール82が矢線K方向に更に従動回転している。
【0061】
ここで、クリーニングロール82が位置bに配置された場合に着目すると、帯電ロール81とクリーニングロール82とが圧接するクリーニングニップ部Nにおいて、これら帯電ロール81およびクリーニングロール82は、鉛直方向下向き(回転方向を図中に破線矢印で示す)に回転していることが理解される。つまり、この場合には、クリーニングニップ部Nの出口(ポストニップ側)が鉛直方向下側に存在している。また、クリーニングニップ部Nの出口における帯電ロール81およびクリーニングロール82の移動方向を示す接線ベクトルVbが、鉛直方向下向きとなっている。この場合、クリーニングロール82上で凝集した凝集外添剤GSは、以下に説明するような挙動を行っているものと考えられる。
【0062】
すなわち、図7を用いて説明したように、クリーニングニップ部Nを通過したクリーニングロール82の外周面に担持される凝集外添剤GSは、復元されようとする発泡ポリウレタン層82bの弾性力によってクリーニングロール82の表面からはじき出される。このとき、はじき出された凝集外添剤GSの一部は、発泡ポリウレタン層82bから受けた付勢力によって略水平方向に飛翔し、帯電ロール81に転移・付着する。このようにして、帯電ロール81に転移・付着した凝集外添剤GSの大半は、その後帯電ロール81から感光体ドラム11にさらに転移・付着していく。他方、はじき出された凝集外添剤GSの一部は、重力によって鉛直方向下向きの力を受ける。クリーニングロール82が位置bに配置される場合、帯電ロール81の表面およびクリーニングロール82の表面の移動方向は鉛直方向下向きであり、その下部には感光体ドラム11が存在している。したがって、クリーニングロール82から帯電ロール81に転移・付着できなかった凝集外添剤GSの大半は、直接感光体ドラム11に転移・付着する。ここで、図8を参照すると、本実施の形態では、帯電ロール81の回転軸81aが、感光体ドラム11の軸11cを通る水平線L’よりも上部側にある。このような配置を行うことで、クリーニングロール82からはじき出された凝集外添剤GSを、直接的に感光体ドラム11に転移させることが可能となるのである。このため、位置bあるいは位置aなど、クリーニングニップ部Nの出口が鉛直方向下部側を向き、クリーニングニップ部Nの出口における接線ベクトルが鉛直方向下部に向かう成分を有している場合には、ある程度良好な帯電ロール81のクリーニング性能が得られる。
【0063】
一方、クリーニングロール82が位置eに配置された場合に着目すると、クリーニングニップ部Nにおいて、これら帯電ロール81およびクリーニングロール82は、鉛直方向上向き(回転方向を図中に破線矢印で示す)に回転していることが理解される。つまり、この場合には、クリーニングニップ部Nの出口(ポストニップ側)が鉛直方向上側に存在している。また、クリーニングニップ部Nの出口における帯電ロール81およびクリーニングロール82の移動方向を示す接線ベクトルVeが、鉛直方向上向きとなっている。この場合、クリーニングロール82上で凝集した凝集外添剤GSは、以下に説明するような挙動を行っているものと考えられる。
【0064】
すなわち、クリーニングニップ部Nを通過、クリーニングロール82の表面からはじき出された凝集外添剤GSの一部は、発泡ポリウレタン層82bから受けた付勢力によって略水平方向に飛翔し、帯電ロール81に転移・付着する。このようにして、帯電ロール81に転移・付着した凝集外添剤GSの大半は、その後帯電ロール81から感光体ドラム11にさらに転移・付着していく。他方、はじき出された凝集外添剤GSの一部は、重力によって鉛直方向下向きの力を受ける。クリーニングロール82が位置eに配置される場合、帯電ロール81の表面およびクリーニングロール82の表面の移動方向は鉛直方向上向きであり、その下部にはクリーニングロール82が存在している。したがって、クリーニングロール82から帯電ロール81に転移・付着できなかった凝集外添剤GSの大半は、再度クリーニングロール82に戻ってしまう。したがって、クリーニングロール82上で凝集した凝集外添剤GSの一部が帯電ロール81あるいは感光体ドラム11に転移することができないままクリーニングロール82上に残ることになってしまう。すると、新たに帯電ロール81から受けることのできる外添剤Sの量が低下し、帯電ロール81表面には多くの外添剤Sが付着したままとなってしまうことになる。このため、位置eあるいは位置fなど、クリーニングニップ部Nの出口が鉛直方向上部側を向き、クリーニングニップ部Nの出口における接線ベクトルが鉛直方向上部に向かう成分を有している場合には、帯電ロール81のクリーニング性能が低下してしまうことになる。
【0065】
以上説明したように、本実施の形態では、帯電ロール81からクリーニングロール82に転移・付着した外添剤Sが、クリーニングロール82上で凝集して凝集外添剤GSを形成し、その後再び帯電ロール81上に戻されている。このため、クリーニングロール82に外添剤Sが堆積して目詰まりを起こすといったことがなく、クリーニングロール82のクリーニング性能を長期にわたって維持することができる。したがって、帯電ロール81の表面はきれいな状態が維持されることになり、帯電ロール81の帯電性能を長期にわたって維持することが可能となる。特に、本実施の形態では、クリーニングロール82の回転軸82aが帯電ロール81の回転軸81aを通る水平線Lよりも鉛直方向上部側となるように配置されているため、凝集外添剤GSがクリーニングロール82から離脱した際に受ける重力の影響により、より帯電ロール81側へと転移・付着しやすくさせることができる。また、本実施の形態では、帯電ロール81とクリーニングロール82とによって形成されるクリーニングニップ部Nの出口を、鉛直方向下部側に向けるように構成することで、凝集外添剤GSがクリーニングロール82から離脱した際に受ける重力の影響により、直接感光体ドラム11側に転移・付着しやすくさせることができる。
そして、帯電ロール81に転移・付着した凝集外添剤GSは、その後、感光体ドラム11(図2参照)に転移する。したがって、帯電ロール81に凝集外添剤GSが付着したままとなって、帯電不良が発生するといった事態を防止することができる。
【0066】
また、本実施の形態では、外添剤SとしてトナーTとの離型性がよいシリカを用いているために、一次転写後の感光体ドラム11にシリカが残りやすい。そして、感光体ドラム11上に残ったシリカは、ドラムクリーニングブレード16aをすり抜けて帯電ロール81に付着しやすい。これに対し、本実施の形態では、上述したクリーニングロール82を用いて帯電ロール81のクリーニングを行っているため、帯電ロール81に多量のシリカ(外添剤S)が付着することによって、帯電不良を生じさせるという事態を防止することができる。
【0067】
なお、粉砕法で製造された不定型な外添剤Sでは、外添剤S同士が密になりにくいために外添剤S同士に働く凝集力が弱くなる。このような場合には、凝集外添剤GSが形成されにくくなる。また、不定型な外添剤Sでは、外添剤S自身がクリーニングロール82の発泡ポリウレタン層82bに突き刺さってしまうことも考えられる。すると、凝集外添剤GSが形成されたとしてもクリーニングロール82から剥がれにくくなってしまう。したがって、凝集性および剥離性を考慮すると、外添剤Sとして形状係数が140以下である略球形のものを使用することが好ましいといえる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図である。
【図2】感光体ドラムおよび帯電装置の構成を説明するための図である。
【図3】(a)は現像剤を構成するキャリアおよびトナーを、(b)はトナーおよび外添剤を、それぞれ示す図である。
【図4】帯電ロールとクリーニングロールとが接するクリーニングニップ部よりも上流側(プレニップ側)の帯電ロールの表面を撮影したSEM(Scanning Electron Microscope)写真である。
【図5】帯電ロールとクリーニングロールとが接するクリーニングニップ部よりも下流側(ポストニップ側)の帯電ロールの表面を撮影したSEM写真である。
【図6】感光体ドラムと帯電ロールとが接する帯電ニップ部よりも下流側(ポストニップ側)の感光体ドラムの表面を撮影したSEM写真である。
【図7】帯電ロールおよびクリーニングロール間における外添剤の挙動を模式的に示す図である。
【図8】実験におけるクリーニングロールの取り付け位置を説明するための図である。
【図9】クリーニングロールを位置a〜位置fに取り付けた場合における、帯電ロールの回転数とそのときの帯電ロール表面の汚れグレードとの関係を示すグラフ図である。
【図10】クリーニングロールを位置bおよび位置eに取り付けたときの凝集外添剤の挙動を説明するための図である。
【符号の説明】
【0069】
10(10Y,10M,10C,10K)…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、11c…軸、12…帯電装置、13…レーザ露光器、14…現像器、15…一次転写ロール、16…ドラムクリーナ、17…除電器、20…中間転写ベルト、30…二次転写装置、40…用紙トレイ、50…定着装置、81…帯電ロール、81a…回転軸、81b…エピクロルヒドリンゴム層、81c…ナイロン樹脂層、82…クリーニングロール、82a…回転軸、82b…発泡ポリウレタン層、D…現像剤、C…キャリア、T…トナー、S…外添剤、GS…凝集外添剤、N…クリーニングニップ部




 

 


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