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発明の名称 画像形成装置および方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3837(P2007−3837A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−184003(P2005−184003)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
発明者 山▲崎▼ 直哉 / 安東 滋仁 / 塚田 茂
要約 課題
シミュレーションにより故障解析を行い、故障解析結果に基づいて自動修復を行い、必要に応じて、適宜、ユーザや保守責任者に通知を行なう。

解決手段
故障解析シミュレーション部200の故障箇所判定部201が故障箇所を検知した場合には代替制御判定部202がシミュレーションにより代替制御手法を判定する。代替制御判定部202の判定結果に基づいて画像形成条件算出部301が画像形成条件データを生成して帯電電圧制御部42に供給する。この結果、電位センサ31が故障しても代替的に画像濃度検知結果データを用いて帯電電圧を制御できる。故障箇所判定部201が、電位センサ31に加えて画像濃度センサ15も故障していると判定した場合には、代替的な制御が困難になるので、故障であることを示す解析情報を解析情報表示部401または解析情報送信部402を介してサービスマン宛に通知する。
特許請求の範囲
【請求項1】
装置状態検知手段と、
装置状態検知手段の検知結果に基づいてシミュレーションにより故障解析を行なう故障解析手段と、
故障解析手段の解析結果に基づいて自動修復を行なう修復手段と、
故障解析結果を通知する通知手段とを有し、
上記修復手段による自動修復が不可能な場合に上記通知手段が故障解析結果の通知を行なうことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
上記通知手段は、所定の通知手段で画像形成装置本体の利用者に対して上記故障解析結果を通知し、または、所定の宛先に通信手段を用いて上記故障解析結果を送信する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
上記修復手段は、第1修復手段および第2修復手段を含み、上記第1修復手段および第2修復手段によりそれぞれ自動修復が可能であり、上記第1修復手段による修復が不可能で上記第2修復手段による修復を行なった場合には、上記通知手段が故障解析結果の通知を行なう請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
上記通知手段により通知される故障解析結果は、故障に関する情報または自動修復に関する情報の少なくとも一つである請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
上記修復手段は上記装置状態検知手段の検知結果の履歴データを用いて自動修復を行なう請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
ユーザの使用情報を検出する使用情報検出手段を有し、上記修復手段はユーザの過去の使用情報を用いて画像形成条件を算出する請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
消耗品の寿命が長くなるように上記画像形成条件を算出する請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
トラブルの発生率が減少するように上記画像形成条件を算出する請求項6記載の画像形成装置。
【請求項9】
ユーザの使用情報を検出する使用情報検出手段と、
上記ユーザの使用情報に基づいて使用部材を判定する使用部材判定手段とを有し、上記通知手段が使用部材判定手段の判定結果を通知する請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
消耗品の寿命が長くなるように上記使用部材を判定する請求項9記載の画像形成装置。
【請求項11】
トラブルの発生率が減少するように上記使用部材を判定する請求項9記載の画像形成装置。
【請求項12】
装置状態検知手段が装置状態を検知するステップと、
故障解析手段が、装置状態検知手段の検知結果に基づいてシミュレーションにより故障解析を行なうステップと、
修復手段が、故障解析手段の解析結果に基づいて自動修復を行なうステップと、
上記修復手段による自動修復が不可能な場合に、通知手段が故障解析結果を通知するステップとを有することを特徴とする画像形成方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子写真方式で画像形成を行なう画像形成技術に関し、とくに、シミュレーションにより故障解析を行い、故障解析結果に基づいて自動修復を行い、必要に応じて、適宜、ユーザや保守責任者に通知を行なうようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置例えばプリンタや複写機は、多数のセンサを用いて制御を行い、センサの故障により画像形成装置が利用できなくなる。故障箇所を推論して自動的に代替的な手段を用いて画像形成装置を自動的に復旧させることが望まれる。
【0003】
特許文献1は、推論により故障診断を行い、故障修復の際のパラメータ変更による2次的な影響をシミュレーションし、自己修復を行うことを提案している。しかしながら、必ずしも自己修復できるとは限らず、自己修復ができなくても暫定処置を行いながらサービスマンによるマニュアル修復の要求を出すような対応がない。また、過去の使用履歴により予測制御可能な場合であっても、他の代替手段にて修復を行うため、パラメータ変更による2次的な影響を受けてしまう。
【0004】
特許文献2は、装置における複数のメンテナンス要素の各々の駆動量を計数するカウンタと、画像形成回数を計数するカウンタと、各々のメンテナンス要素の寿命の記憶手段を設け、単位画像形成枚数当りの各メンテナンス要素の平均駆動量を算出し、寿命までの画像形成枚数を算出することを提案している。しかしながら、単純に駆動量の閾値にてメンテナンス要素の寿命を規定しているだけで、ユーザの使い方よる画像形成条件補正により寿命を長くするものではない。
【特許文献1】特許第2534388号公報
【特許文献2】特開平9−138616号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、以上の事情を考慮してなされたものであり、シミュレーションにより故障解析を行い、故障解析結果に基づいて自動修復を行い、必要に応じて、適宜、ユーザや保守責任者に通知を行なう画像形成技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明によれば、上述の目的を達成するために、特許請求の範囲に記載のとおりの構成を採用している。ここでは、発明を詳細に説明するのに先だって、特許請求の範囲の記載について補充的に説明を行なっておく。
【0007】
すなわち、この発明の一側面によれば、上述の目的を達成するために、画像形成装置に:装置状態検知手段と;装置状態検知手段の検知結果に基づいてシミュレーションにより故障解析を行なう故障解析手段と;故障解析手段の解析結果に基づいて自動修復を行なう修復手段と;故障解析結果を通知する通知手段とを設け、上記修復手段による自動修復が不可能な場合に上記通知手段が故障解析結果の通知を行なうようにしている。
【0008】
装置状態検知手段は、典型的には、スキャナ、環境センサ、ADC(Auto Density Control)、ESV(電位センサ)、ATC(Auto Toner Control)、ICDC(Image Count Dispense Control)等のセンサ、劣化や各種電流電圧等の検出手段であるが、これに限定されない。
【0009】
故障解析対象は、典型的には装置状態検知手段であるが、これに限定されない。
【0010】
この構成においては、シミュレーションにより自己修復可能かマニュアル修復かを判断できるため、効率よく故障箇所の修理を行なえる。
【0011】
この構成において、上記通知手段は、典型的には、画像形成装置本体の利用者に対して上記故障解析結果を通知し、または、所定の宛先(例えばサービスマン)に通信手段を用いて上記故障解析結果を送信する。
【0012】
また、上記修復手段は、第1修復手段および第2修復手段を含んでもよい。この場合、上記第1修復手段および第2修復手段によりそれぞれ自動修復が可能であり、上記第1修復手段による修復が不可能で上記第2修復手段による修復を行なった場合には、上記通知手段が故障解析結果の通知を行なうことができる。もちろん第3修復手段等の他の修復手段を含んでも良い。
【0013】
また、上記通知手段により通知される故障解析結果は、典型的には、故障に関する情報または自動修復に関する情報の少なくとも一つである。自動修復に関する情報は、典型的には、上述第2週複手段による修復を行なったことに関する情報であるが、これに限定されない。自動修復できなかった手法の情報でもよい。
【0014】
また、上記修復手段は上記装置状態検知手段の検知結果の履歴データを用いて自動修復を行なってもよい。
【0015】
また、ユーザの使用情報を検出する使用情報検出手段を設け、上記修復手段がユーザの過去の使用情報を用いて画像形成条件を算出するようにしてもよい。
【0016】
この場合、消耗品の寿命が長くなるように上記画像形成条件を算出してもよいし、トラブルの発生率が減少するように上記画像形成条件を算出してもよいし、その他適宜な態様で画像形成条件を算出しても良い。
【0017】
また、ユーザの使用情報を検出する使用情報検出手段と、上記ユーザの使用情報に基づいて使用部材を判定する使用部材判定手段とを設け、上記通知手段が使用部材判定手段の判定結果を通知するようにしてもよい。
【0018】
この場合も、消耗品の寿命が長くなるように上記使用部材を判定してもよいし、トラブルの発生率が減少するように上記使用部材を判定してもよいし、その他適宜な態様で使用部材を判定しても良い。
【0019】
なお、この発明は装置またはシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、そのような発明の一部をソフトウェアとして構成することができることはもちろんである。またそのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品もこの発明の技術的な範囲に含まれることも当然である。
【0020】
この発明の上述の側面および他の側面は特許請求の範囲に記載され以下実施例を用いて詳述される。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、シミュレーションにより自己修復可能かマニュアル修復の判断を行うため、効率よく故障箇所の修理が行える。また、具体的な態様では、使用情報検知手段が壊れた場合であっても、ユーザの過去の使用情報を用いて制御可能であり、また、ユーザの使い方に応じた画像形成条件の設定を行うため、画質や装置等のトラブルの発生を抑制することができる。さらに具体的な態様では、ユーザの使い方に応じた画像形成部材を使用するため、画質や装置等のトラブルの発生を抑制することができ、また、ユーザの使い方に応じて部材ライフが長くなるように画像形成条件を変更するため、部材の交換頻度が減り交換部材のコストを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、この発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0023】
図1は、この発明をカラープリンタに適用した実施例1を示している。この実施例1では、電位センサにより帯電電圧を制御し、画像濃度センサ(ADCセンサともいう。Auto Density Control)により画像濃度を検出し、画像濃度の制御を行なう。電位センサ故障時は画像濃度センサにより帯電電圧制御および画像濃度制御を行いって、電位センサも画像濃度センサも故障している時にはUI(ユーザインタフェース画面)表示またはサービスマン通知を行う。
【0024】
まず、この実施例のカラープリンタの概要構成について説明する。
【0025】
カラープリンタ10は、図1、2に示すように、シアン、マゼンタ、イエロー、黒の4色のトナーによってカラー画像を形成するプリント部30と、プリント部30の下方に位置する給紙トレイ16と、プリント部30の上方に位置する集積トレイ17とを備える。
【0026】
プリント部30は、図1および図2に示すように、シアン、マゼンタ、イエロー、黒の各色の現像ユニット12C、12M、12Y、12Kと、夫々の現像ユニット12C、12M、12Y、12Kによって現像される感光体13C、13M、13Y、13Kと、中間転写ベルト14とを有する。現像ユニット12C、12M、12Y、12Kと、感光体13C、13M、13Y、13Kとは、中間転写ベルト14に面して並列に配設されている。
【0027】
カラープリンタ10は、所謂タンデム式のフルカラープリンタであって、現像ユニット12C、12M、12Y、12Kによって現像された4色のトナー像は、中間転写ベルト14が1周する間に中間転写ベルト14上に重ね合される。
【0028】
給紙トレイ16の上方には、給紙ローラ18が、給紙トレイ16にセットされた用紙Pの搬送方向先端部に当接するように配列されている。更に、用紙Pを搬送する搬送経路19が、給紙トレイ16における給紙ローラ18を設けた側から後述する転写部22および定着部28を経由して集積トレイ17に向かって上方にS字状に延びている。搬送経路19には搬送ローラ20が2組配置されている。用紙Pは、給紙ローラ18と用紙捌き手段(図示せず。)とにより、図1において二点鎖線の矢印によって示す搬送経路に沿って1枚ずつ給紙トレイ16から搬送経路19に沿って搬送ローラ20によって上方に搬送され、転写部22および定着部28を経由して集積トレイ17へと搬送される。
【0029】
転写部22には、中間転写ベルト14が巻き掛けられたベルト搬送ローラ24Aと、ベルト搬送ローラ24Aに圧接された転写ローラ26とが配設されている。ベルト搬送ローラ24Aと転写ローラ26とのニップ部には、中間転写ベルト14が挟み込まれ、用紙Pがこのニップ部を通過する際に、中間転写ベルト14からトナー像が転写される。
【0030】
転写部22の上方には、定着部28が配設されている。定着部28は、ヒートローラ28Aとヒートローラ28Aに圧接されたバックアップローラ28Bとを有し、用紙Pが、ヒートローラ28Aとバックアップローラ28Bとのニップ部を通過するとトナーが溶融、凝固してトナー像が定着される。定着部28でトナー像が定着された用紙Pは、定着部28の搬送方向下流側に配置された排紙ローラ29によって集積トレイ17に排紙される。
【0031】
プリント部30について更に詳細に説明する。
【0032】
図1および図2に示すように、中間転写ベルト14は、ベルト搬送ローラ24Aと、ベルト搬送ローラ24Aの下方に配設されたベルト搬送ローラ24Bと、ベルト搬送ローラ24Bの斜め上方であって用紙搬送路の反対側に配設されたベルト搬送ローラ24Cとに巻き掛けられて支持されている。
【0033】
中間転写ベルト14の外側の面は、トナー画像が転写される転写面14Aであり、転写面14Aに面して、現像ユニット12C、12M、12Y、12Kと、感光体13C、13M、13Y、13Kが並列して配置され、感光体13C、13M、13Y、13Kが転写面14Aに当接している。一方、中間転写ベルト14を挟んで感光体13C、13M、13Y、13Kの反対側には転写ローラ32C、32M、32Y、32Kが配設され、中間転写ベルト14は、転写ローラ32C、32M、32Y、32Kによって感光体13C、13M、13Y、13Kに圧接されている。
【0034】
感光体13C、13M、13Y、13Kは、図2において矢印bで示すように反時計回り方向に回転する。
【0035】
なお、図2において矢印aで示す中間転写ベルト14の回転方向に対して感光体13Kの下流側に隣接し、転写面14Aに面して画像濃度センサ15が配設されている。画像濃度センサ15は、転写面14Aに転写されたトナーの濃度を例えば光学的に検出する機能を有する。
【0036】
さらに、現像ユニット12C、12M、12Y、12K、および感光体13C、13M、13Y、13Kについて説明する。なお、現像ユニット12C、12M、12Y、12Kを「現像ユニット12」と総称し、感光体13C、13M、13Y、13Kを「感光体13」と総称することがある。
【0037】
図2に示すように、感光体13の回りには、回転方向bに沿って順に中間転写ベルト14、ブラシローラ34、帯電ローラ36、現像ユニット12が設けられている。中間転写ベルト14、ブラシローラ34、帯電ローラ36は何れも感光体13の感光面13A(図面中に記載ありません)に当接している。また、帯電ローラ36と現像ユニット12との間には、感光面13Aをライン露光するLEDアレイヘッド40が配置されている。LEDアレイヘッド40の近傍には電位センサ31が設けられている。
【0038】
現像ユニット12は、感光体13に相対するように配設された現像ローラ38と、現像ローラ38の下方に位置し、現像ローラ38に二成分系現像剤を供給するスクリューフィーダ39Aおよび39Bと、現像ローラ38とスクリューフィーダ39Aおよび39Bとを収容する筐体37とを備える。二成分系現像剤は、トナーと磁性キャリア粒子とを主用成分として含有している。筐体37の感光体13に相対する部分には開口部が設けられている。現像ユニット12C、12M、12Y、12Kにはトナーホッパー41C、41M、41Y、41Kからトナーが補給されるようになっている(図3参照)。
【0039】
図3はこの実施例の制御系を模式的に示しており、図3において、画像濃度センサ15、電位センサ(ESV)31、環境センサ44等から検知結果データが故障解析シミュレーション部200に供給され、画像形成条件算出部301が画像形成条件を算出して帯電電圧制御部42、TC制御部43等に供給される。帯電電圧制御部42は電位センサ31の検知結果データに基づいて帯電ローラ36の帯電電圧を制御して感光体13の帯電電位を目標電位に制御する。TC制御部43は、画像濃度センサ15の検知結果データに基づいてトナー供給量を制御してトナー濃度(画像濃度)を調整する。また、破線で示すように、LED露光量制御部45を用いて画像濃度に基づいてLEDアレイヘッド40の露光量を制御して画像濃度を調整することも可能である。
【0040】
図4は故障解析シミュレーション部200およびその解析結果を利用した自己修復および解析情報通知を説明するものであり、図4において、状態検出部100はカラープリンタ10の各種の状態を検知するものであり、ここではその一例として画像濃度センサ15、電位センサ31、環境センサ44を示している。環境センサ44は、カラープリンタ10の環境状態例えば温度や湿度を検出するものである。状態検出部100から各種の状態検出結果データが故障解析シミュレーション部200に供給される。故障解析シミュレーション部200は故障箇所判定部201および代替制御判定部202を含み、故障箇所判定部201は、例えば推論ルールベースに基づいて故障箇所を推論する。例えば兆候を示すデータ(検知データが得られない、または、当該検知データまたは関連する検知データが特別データである等)に基づいて故障箇所を推論する。故障箇所が検知されない場合には規定の制御をそのまま行なう。帯電ローラ36の帯電電圧および画像濃度に関して言えば、帯電電圧制御部42およびTC制御部43により電位センサ31および画像濃度センサ15の検知結果データならびに環境センサ44の検知結果データに基づいて制御を行なう。
【0041】
故障箇所判定部201が故障箇所を検知した場合には代替制御判定部202がシミュレーションにより代替制御手法を判定する。シミュレーションは、所定のルールに基づいて代替制御手法を抽出しても良いし、制御系をシミュレーションして適切な制御を行なえる制御手法を決定するものでも良い。この例では、例えば、電位センサ31が故障したと判断された場合に、画像濃度センサ15の検知結果データに基づいて帯電ローラ36の帯電電圧を制御する。画像濃度センサ15は、それ以前と同様に、トナー補給制御にも用いられる。
【0042】
自己修復部300の画像形成条件算出部301は代替制御判定部202の判定結果に基づいて画像形成条件データを生成して帯電電圧制御部42に供給する。この結果、例えば電位センサ31が故障しても代替的に画像濃度検知結果データを用いて帯電電圧を制御できる。
【0043】
また、この例では、故障箇所判定部201が、電位センサ31に加えて画像濃度センサ15も故障していると判定した場合には、上述の代替的な制御が困難になるので、故障であることを示す解析情報を解析情報表示部(ユーザインタフェース画面)401または解析情報送信部402を介してサービスマン宛に送信する。このような通知によりサービスマンによる保守を即座に依頼できる。
【0044】
図5は、図4の制御の処理を説明しており、この処理においては、上述したとおり、装置状態を検出し(S10)、故障解析シミュレーションを行い(S11)、自己修復可能かどうかを判別し(S12)、可能であればそのまま自己修復して画像形成条件を算出して制御を継続し(S13)、自己修復不可能であれば解析情報をユーザに表示するとともに(S14)、解析情報をサービスマン宛に送信する(S15)。処理S14、S15の一方だけを実行しても良い。
【0045】
なお、状態検出部100には、上述の画像濃度センサ15、電位センサ31、環境センサ44の他にスキャナ、ATC、ICDC、劣化、各種電流電圧等のセンサが含まれる。
【0046】
また、故障解析はセンサ等の故障のみだけでなく、センサ出力の変動が大きくなった場合や消耗部材のライフ時等にも行い代替的な検知手段等を採用するようにしても良い。
【実施例2】
【0047】
つぎにこの発明の実施例2について説明する。この実施例2も実施例1と同様なカラープリンタの関するものである。この実施例では、環境センサ44の出力により画像形成条件(帯電電圧)を制御する際に、定期的に環境センサ44の出力を履歴データとして格納しておき、環境センサ44が故障した時は過去の環境センサの履歴データを呼出し、予測にて環境制御が可能と判断されれば過去の履歴に基づき予測環境にて画像形成条件(帯電電圧)を制御する。過去の履歴データによる予測制御が出来ない場合で、過去の履歴データを用いて予測制御はできないまでも標準環境で代用可能であれば標準環境を適用しながら、サービスマンに故障を通知することで、センサ故障により装置を止めることなく修復されるまで利用可能となる。過去の履歴データのバラツキが大きく、予測制御も標準環境の適用も出来ない場合はサービスマンに故障の通知を行う。
【0048】
図6はこの実施例の故障解析シミュレーション部200およびその解析結果を利用した自己修復および解析情報通知を説明するものであり、図6において、環境センサ44、画像濃度センサ15、電位センサ31の状態検出結果データが状態検出履歴データ保持部101に記憶される。故障解析シミュレーション部200は実施例1と同様に故障箇所判定等を行なう。故障解析シミュレーション部200の故障箇所判定部201が、環境センサ44が故障したと判定したときには、状態検出結果推定部203に環境センサ44の検知結果データの履歴を供給する。状態検出結果推定部203は、履歴に基づいてその規則性等を判定して現在の検知結果データを推定可能かどうかを判定し、推定可能であれば、推定した検知結果データを自己修復部300に供給して画像形成制御を継続させる。履歴から検知結果データを推定できない場合でも、状態検出結果推定部203が、履歴から、標準環境データを用いて制御可能と判定したならば、標準環境データを検知結果データとして自己修復部300に送り画像形成制御を継続する。この場合には、速やかに修理を行なうことが望ましいので、解析情報表示部401や解析情報送信部402を用いてサービスマンへ通知を行なう。ない、現在の検知結果データを推定可能な場合にもサービスマンへ通知するようにしても良い。
【0049】
この実施例においても、状態検出部100には、上述の画像濃度センサ15、電位センサ31、環境センサ44の他にスキャナ、ATC、ICDC、劣化、各種電流電圧等のセンサが含まれる。
【0050】
また、故障解析は環境センサ44等の故障のみだけでなく、環境センサ44の出力の変動が大きくなった場合や環境センサ44の寿命等の場合にも、履歴に基づいて検知結果データの推定により制御を行なうようにしても良い。
【実施例3】
【0051】
つぎにこの発明の実施例3について説明する。この実施例では、上述の実施例と同様に故障時の代替的な制御や推定による制御を行なうとともに、ユーザの利用状況に応じた制御等を行なうものである。なお、以下に説明するユーザの利用状況に応じた制御等を、故障時の代替的な制御や推定による制御と切り離して行なうようにしても良い。この例では、使用履歴を見てある環境(例えば高温高湿の環境)では使用されないと判断すると、クリーナ(図示しない)のブレード圧力を緩めるか、緩めるように指示を行う。
【0052】
図7はこの実施例の故障解析シミュレーション部200およびその解析結果を利用した自己修復および解析情報通知を説明するものであり、図7において、故障箇所判定部201が故障箇所を判定し、代替制御判定部202が代替的な制御を判定する。さらにこの実施例では、設定変更判定部204が使用履歴データ保持部102の利用情報の履歴に基づいて設定変更をすべきかどうかを判別する。この例では、設定変更判定部204はクリーナのブレード圧力を変更すべきかどうかを判定する。設定変更判定部204が設定変更すべきと判定した場合には変更指示を設定変更部403に送り、設定を変更する。この例ではブレード圧力の設定値を変更する。実際に設定変更部403に設定変更指示を送るのに換えて、あるいは送ると共に、解析情報表示部401や解析情報送信部402を用いて設定変更をユーザやサービスマンに通知するようにしても良い。
【0053】
上述の例では、ブレード圧力を変更するようにしたが、使用情報に基づいて、違う感光体(a−si等のロングライフの感光体)を用意するように表示してもよい。通常、あらゆる環境や用紙種に対応するようにハードパラメータは調整されているが、状態によっては設計の中心でないため、装置バラツキや補正バラツキにより最適なパラメータとならず、ライフが短くなったり、トラブルが発生してしまう場合がある。使用情報に基づいて寿命が長くなる設定にしたり、トラブルを減少させるように設定することができる。
【0054】
なお、使用情報は、例えば、環境(温度、湿度)、用紙サイズ、用紙種、平均画像密度、ランレングス、画質モード、カラーモード等であるが、これに限定されない。
【実施例4】
【0055】
つぎにこの発明の実施例4について説明する。この実施例4では機能的には代替制御判定部202が2つ設けられている。代替制御判定プロセスが2つ代替制御について判定を行なうものでもよい。
【0056】
図7はこの実施例の故障解析シミュレーション部200およびその解析結果を利用した自己修復および解析情報通知を説明するものであり、図7において図4と対応する箇所には対応する符号を付した。図7においては、代替制御判定部202が2つ設けられている。
【0057】
図8はこの発明の実施例4の処理を説明するものである。この例では、一方の代替制御判定部202Aを先に駆動して当該代替制御が可能かどうかを判定し、可能であれば当該代替制御を実行する。そうでない場合には、他の代替制御判定部202Bを駆動して当該他の代替制御が可能かどうかを判定し、可能であれば、他の代替制御を実行する。ただし、他の代替制御を実行する場合には、解析情報表示部401または解析情報送信部402に用いて故障解析の結果を通知する。一方の代替制御は、そのまま制御を継続していても問題はないが、他の代替制御は一時しのぎのものであり、早期に修復する必要がある場合にはこのような状況に応じて通知制御を行なうことが有効である。なお、代替制御判定部202を3つ以上準備しても良い。
【0058】
図9はこの実施例の制御処理の概要を説明するものである。図9において図5と対応する箇所に対応する符号を付した。図9においては、第1自己修復判定処置で一方の代替制御の可能性を判断して可能な場合には代替制御を継続し(S12A、S13A)、そうでない場合には、他の代替制御が可能かどうかを判定して可能であれば他の代替制御を継続する(S12B、S13B)。この後、制御が不可能なこと、あるいは一時的な代替制御を行なっていることを通知する(S14、S15)。
【0059】
以上説明したように、この発明の実施例によれば、故障時や予測により故障発生可能性有りの時にはシミュレーションにより自己修復可能かマニュアル修復が必要か判定を行う。したがって、効率よく故障箇所の修理を行なえる。また、検知結果データの履歴を利用して制御を継続させることができる。また、ユーザの使い方により、シミュレーションを用いて、ユーザの使い方に適した画像形成条件を変更または表示する。例えば、部材ライフが長くなる方向に画像形成条件を変更したり、トラブルの発生確率が減少する方向に画像形成条件を変更することができる。
【0060】
なお、この発明は上述の実施例に限定されるものではなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。例えば、上述例ではカラープリンタを例に挙げて説明したが、広く電子写真方式の画像形成装置に適用出来ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】この発明の実施例1のカラープリンタの概略構成を説明する図である。
【図2】図1のプリンタ部を説明する図である。
【図3】上述実施例1の制御系を模式的に説明する図である。
【図4】図3の故障解析シミュレーション部100を説明する図である。
【図5】上述実施例1の動作を説明するフローチャートである。
【図6】この発明の実施例2の故障シミュレーション部100を説明する図である。
【図7】この発明の実施例3の故障シミュレーション部100を説明する図である。
【図8】この発明の実施例4の故障シミュレーション部100を説明する図である。
【図9】上述実施例4の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
10 カラープリンタ
12 現像ユニット
13 感光体
14 中間転写ベルト
15 画像濃度センサ
22 転写部
26 転写ローラ
28 定着部
30 プリント部
31 電位センサ
36 帯電ローラ
38 現像ローラ
40 LEDアレイヘッド
41 トナーホッパー
42 帯電電圧制御部
43 TC制御部
44 環境センサ
45 露光量制御部
100 状態検出部
101 状態検出履歴データ保持部
102 使用履歴データ保持部
200 故障解析シミュレーション部
201 故障箇所判定部
202 代替制御判定部
203 状態検出結果推定部
204 設定変更判定部
300 自己修復部
301 画像形成条件算出部
401 解析情報表示部
402 解析情報送信部
403 設定変更部




 

 


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