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発明の名称 定着装置、画像形成装置及び定着方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3797(P2007−3797A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−183402(P2005−183402)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
発明者 難波 仁之 / 稲葉 公春 / 佐藤 秀樹
要約 課題
加熱ローラと加圧ローラとの圧接部で記録媒体上のトナー像を定着させる際に、記録媒体にしわが発生するのを防止する。

解決手段
制御装置114によってランプヒーター108を制御し、加熱ローラ104を軸方向の中央部よりも両端部の温度が高くなるような配熱分布とする。その際、モータ124を駆動して加熱ローラ104を回転させ、加圧ローラ106を従動回転させることで、加熱ローラ104と加圧ローラ106の空回転時間を設ける。これにより、加圧ローラ106への加熱量が増加し、加熱ローラ104の表面温度分布に対応して加圧ローラ106は中央部よりも端部の径が大きくなるように変形する。そして、加圧ローラ106の形状が安定化した状態で、加熱ローラ104と加圧ローラ106との間に記録用紙を搬送することで、記録用紙が両端部側に引っ張られ、しわの発生が防止される。
特許請求の範囲
【請求項1】
加熱源を内蔵した回転可能な加熱部材と、前記加熱部材に圧接する回転可能な加圧部材とを備え、前記加熱部材と前記加圧部材との間に記録媒体を搬送し、前記記録媒体上のトナー像を定着させる定着装置であって、
前記加熱源の温度を制御し、前記加熱部材の表面を所定の表面温度分布とする温度制御手段と、
前記加圧部材が所定の表面温度分布に対応した形状となるまで前記加熱部材と前記加圧部材を空回転させる駆動制御手段と、
を備えることを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記空回転させる時間は、前記記録媒体の種類、サイズ、又は環境状態に応じて変えることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
前記加熱部材の表面温度分布は、中央部よりも端部が高温となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
【請求項4】
湿度を検知する湿度センサを備え、
前記湿度センサにより所定値以上の多湿状態が検知されたときに、前記駆動制御手段は、前記加熱部材と前記加圧部材を空回転させることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の定着装置と、画像情報に応じたトナー像を形成する作像部とを備え、前記記録媒体の第一面にトナー像を形成した後、前記記録媒体の第二面にトナー像を形成する両面印刷機能を搭載した画像形成装置であって、
前記定着装置で前記第一面のトナー像を定着した後、
前記作像部が前記第二面のトナー像の形成を行っている間、前記駆動制御手段は、前記加圧部材が前記加熱部材の表面温度分布に対応した形状となるまで前記加熱部材と前記加圧部材を空回転させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
前記温度制御手段が、前記加熱部材の表面温度分布を中央部よりも端部が高温となるように制御する際に、前記第一面の定着時と比較して中央部の温度を下げることにより相対的に中央部よりも端部が高温となるように制御することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
加熱源を内蔵した回転可能な加熱部材と、前記加熱部材に圧接する回転可能な加圧部材とを備え、前記加熱部材と前記加圧部材との間にトナー像が形成された記録媒体を搬送してトナー像を定着させる定着方法であって、
前記記録媒体の種類、サイズ、又は環境状態に応じて前記加熱源の温度を制御し、前記加熱部材を中央部よりも端部が高温となるような表面温度分布とし、
前記加圧部材が前記加熱部材の表面温度分布に対応した形状となるまで前記加熱部材と前記加圧部材を空回転させた後、
前記加熱部材と前記加圧部材との間に前記記録媒体を搬送し、前記記録媒体上のトナー像を定着させることを特徴とする定着方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式等を採用した複写機やレーザープリンタなどに用いられ、加熱部材と加圧部材との間で記録媒体上のトナー像を定着する定着装置、この定着装置を備えた画像形成装置、及び定着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ等の画像形成装置では、感光体などの像担持体を帯電し、レーザー光を照射して像担持体表面に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置で可視化してトナー像を形成する。そして、トナー像を用紙などの記録媒体に転写した後、記録媒体上のトナー像を定着装置によって加熱及び加圧して定着することによって画像を形成する。
【0003】
上記定着装置は、回転可能な円筒部の内部にヒーターを内蔵した加熱ローラと、この加熱ローラに記録媒体を圧接させる加圧ローラとを備えている。そして、加熱ローラと加圧ローラとの間にトナー像を形成した記録媒体を通過させ、トナー像を加熱及び加圧により溶融して記録媒体上に定着させる。
【0004】
このような定着装置では、加熱ローラと加圧ローラとの間で記録媒体上のトナー像を定着するときに、普通紙や封筒など記録媒体の種類が変わると厚みや剛性が異なるため、記録媒体の種類によってはしわが入りやすい。このため、記録媒体の種類に応じて加圧ローラの加圧力を変化させる定着装置が提案されている。
【0005】
しかし、この定着装置では、加圧ローラの加圧力を変化させる機構が複雑であり、コストが高くなるという問題がある。
【0006】
この対策として、記録媒体の種類に応じて、加圧ローラの適切な形状を熱膨張の違いにより設定すべく、加熱ローラの長手方向温度分布をヒーターの制御により作り出すようにした定着装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
【0007】
特許文献1に記載の定着装置は、2本のヒーターを用いて加熱ローラ上に長手方向の温度差を付与することで、加圧ローラの長手方向の熱膨張の程度を変えることにより、普通紙の定着時では普通紙に適した逆クラウン形状とし、封筒の定着時では封筒に適した逆クラウン形状となるように構成している。これにより、加熱ローラの加圧力を制御することなく封筒しわを低減している。
【0008】
しかし、上記定着装置のように加熱ローラのヒーターを制御するのみでは、記録媒体のサイズ、記録媒体の状態、及びインターイメージによっては、封筒しわを低減する効果が不十分である。すなわち、特許文献1では加熱ローラの長手方向温度分布にのみ言及しているため、定着装置の最大幅サイズの記録媒体に印字した際は、記録媒体により加圧ローラの温度が低下し、加圧ローラの長手方向温度分布が略均一になる。このため、加圧ローラを逆クラウン形状とすることができず、記録媒体のしわ防止機能を持たせることが困難である。
【特許文献1】特開平7−181831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、種類やサイズが異なる記録媒体上に形成されたトナー像を定着するときでも記録媒体のしわの発生を防止できる定着装置、画像形成装置及び定着方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明に係る定着装置は、加熱源を内蔵した回転可能な加熱部材と、前記加熱部材に圧接する回転可能な加圧部材とを備え、前記加熱部材と前記加圧部材との間に記録媒体を搬送し、前記記録媒体上のトナー像を定着させる定着装置であって、前記加熱源の温度を制御し、前記加熱部材の表面を所定の表面温度分布とする温度制御手段と、前記加圧部材が所定の表面温度分布に対応した形状となるまで前記加熱部材と前記加圧部材を空回転させる駆動制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、温度制御手段は加熱源の温度を制御し、加熱部材の表面を所定の表面温度分布とする。その際、駆動制御手段は、加圧部材が所定の表面温度分布に対応した形状となるまで加熱部材と加圧部材を空回転させる。空回転によって加圧部材への加熱量が増加し、加圧部材の形状が安定化するため、加圧部材の押圧力が適切に調整され、加熱部材と加圧部材との間でトナー像を定着させる際に記録媒体にしわが発生することを抑制できる。
【0012】
請求項2に記載の発明に係る定着装置は、請求項1に記載の定着装置において、前記空回転時間は、前記記録媒体の種類、サイズ、又は環境状態に応じて変えることを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、記録媒体の種類、サイズ、又は環境状態に応じて空回転させる時間を変えることで、記録媒体にしわが入りやすい状況に応じて加圧部材を加熱部材の表面温度分布に対応した形状に安定化させることができる。このため、特に大サイズの記録媒体、封筒などの二枚重ねの記録媒体、又は水分を吸った記録媒体などにおいても定着時にしわが発生することを抑制できる。
【0014】
請求項3に記載の発明に係る定着装置は、請求項1又は請求項2に記載の定着装置において、前記加熱部材の表面温度分布は、中央部よりも端部が高温となっていることを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、加熱部材の表面温度分布は中央部よりも端部が高温となっているため、加圧部材は加熱により表面温度分布に対応した形状に変形し、中央部より端部の径が大きくなる。この加圧部材の形状によって加熱部材と加圧部材との間で記録部材が両端側に引っ張られ、記録媒体にしわが発生することを抑制できる。
【0016】
請求項4に記載の発明に係る定着装置は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の定着装置において、湿度を検知する湿度センサを備え、前記湿度センサにより所定値以上の多湿状態が検知されたときに、前記駆動制御手段は、前記加熱部材と前記加圧部材を空回転させることを特徴としている。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、湿度センサにより所定値以上の多湿状態が検知されたときに、駆動制御手段は加熱部材と加圧部材を空回転させる。これにより、加圧部材への加熱量が増加し、加圧部材は加熱部材の表面温度分布に対応した形状に安定化する。多湿状態のときは記録媒体がカールしてしわが発生しやすいが、加圧部材を所望の形状とすることにより、記録媒体にしわが発生するのを抑制できる。また、記録媒体のしわが発生しにくい低湿状態のときは、加熱部材と加圧部材の空回転を行わないので、高速印字が可能である。
【0018】
請求項5に記載の発明に係る画像形成装置は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の定着装置と、画像情報に応じたトナー像を形成する作像部とを備え、前記記録媒体の第一面にトナー像を形成した後、前記記録媒体の第二面にトナー像を形成する両面印刷機能を搭載した画像形成装置であって、前記定着装置で前記第一面のトナー像を定着した後、前記作像部が前記第二面のトナー像の形成を行っている間、前記駆動制御手段は、前記加圧部材が前記加熱部材の表面温度分布に対応した形状となるまで前記加熱部材と前記加圧部材を空回転させることを特徴としている。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、両面印刷を行う際に、定着装置で記録媒体の第一面のトナー像を定着した後、作像部が第二面のトナー像の形成を行っている間、駆動制御手段は、加圧部材が加熱部材の表面温度分布に対応した形状となるまで加熱部材と加圧部材を空回転させる。これにより、加圧部材は所望の形状に安定化する。両面印刷では、第一面定着時に記録媒体がカールし、第二面定着時に記録媒体の進入姿勢が安定せずしわが発生しやすいが、加圧部材を所望の形状とすることにより、記録媒体にしわが発生するのを抑制できる。また、作像部が記録媒体の第二面のトナー像の形成を行っている間に加圧部材の形状を変化させることで、生産性の低下を防止できる。
【0020】
請求項6に記載の発明に係る画像形成装置は、請求項5に記載の画像形成装置において、前記温度制御手段が、前記加熱部材の表面温度分布を中央部よりも端部が高温となるように制御する際に、前記第一面の定着時と比較して中央部の温度を下げることにより相対的に中央部よりも端部が高温となるように制御することを特徴としている。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、加熱部材の表面温度分布を中央部よりも端部が高温となるように制御する際に、第一面の定着時と比較して中央部の温度を下げることにより相対的に中央部よりも端部が高温となるように制御するため、加熱部材の端部を昇温させる必要がない。これにより、加熱部材と加圧部材との間で記録媒体が両端側に引っ張られ、記録媒体のしわの発生を抑制できるとともに、定着装置及び画像形成装置の熱負荷を下げることができ、定着装置及び画像形成装置の長寿命化が可能となる。
【0022】
請求項7に記載の発明に係る定着方法は、加熱源を内蔵した回転可能な加熱部材と、前記加熱部材に圧接する回転可能な加圧部材とを備え、前記加熱部材と前記加圧部材との間にトナー像が形成された記録媒体を搬送してトナー像を定着させる定着方法であって、前記記録媒体の種類、サイズ、又は環境状態に応じて前記加熱源の温度を制御し、前記加熱部材を中央部よりも端部が高温となるような表面温度分布とし、前記加圧部材が前記加熱部材の表面温度分布に対応した形状となるまで前記加熱部材と前記加圧部材を空回転させた後、前記加熱部材と前記加圧部材との間に前記記録媒体を搬送し、前記記録媒体上のトナー像を定着させることを特徴としている。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、記録媒体の種類、サイズ、又は環境状態に応じて加熱源の温度を制御し、加熱部材を中央部よりも端部が高温となるような表面温度分布とする。そして、加圧部材が表面温度分布に対応した形状となるまで加熱部材と加圧部材を空回転させることで、加圧部材の形状が安定化し、加圧部材は中央部より両端部の径が大きくなる。このため、加熱部材と加圧部材との間でトナー像を定着させる際に記録媒体が両端側に引っ張られ、記録媒体にしわが発生することを抑制できる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、空回転時間を設けることで加圧部材を加熱部材の表面温度分布に対応した所望の形状に安定化させることができるので、加熱部材と加圧部材との間に記録媒体を搬送してトナー像を定着させる際に記録媒体のしわの発生を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る定着装置及び画像形成装置の最良の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1には、第1実施形態に係る定着装置10を備えた4サイクル方式のフルカラーのプリンタ11が示されている。このプリンタ11の内部には、中央よりもやや右上部に、像担持体としての感光体ドラム12が回転可能に配設されている。この感光体ドラム12としては、例えば、表面にOPC等よりなる感光体層が被覆された直径が約47mmの導電性円筒体からなるものが用いられ、図示しない駆動手段により、矢印方向に沿って約150mm/secのプロセススピードで回転駆動される。
【0027】
感光体ドラム12の表面は、感光体ドラム12の略真下に配置された帯電ロール14によって所定の電位に帯電された後、帯電ロール14の下方に配置された露光装置としてのROS16(Raster Output Scanner)によって、レーザービーム(LB)による画像露光が施され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
【0028】
この感光体ドラム12上に形成された静電潜像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像器18Y、18M、18C、18Kを周方向に沿って配置された回転式の現像装置18によって現像され、所定の色のトナー像となる。
【0029】
このとき、感光体ドラム12の表面には、形成する画像の色に応じて、帯電・露光・現像の各工程が、所定回数だけ繰り返される。回転式の現像装置18は、対応する色の現像器18Y、18M、18C、18Kが、感光体ドラム12と対向する現像位置に移動する。
【0030】
例えば、フルカラーの画像を形成する場合、感光体ドラム12の表面には、帯電・露光・現像の各工程が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応して4回繰り返され、該感光体ドラム12の表面には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が順次形成される。
【0031】
トナー像が形成されるにあたって、感光体ドラム12が回転する回数は、画像のサイズに応じて異なるが、例えば、A4サイズであれば、感光体ドラム12が3回転することによって、1つの画像が形成される。つまり、感光体ドラム12の表面には、感光体ドラム12が3回転するごとに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が形成される。
【0032】
感光体ドラム12上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、感光体ドラム12の外周に中間転写体としての中間転写ベルト20が巻き付けられた一次転写位置において、該中間転写ベルト20上に互いに重ね合わされた状態で、一次転写ロール22によって一次転写される。
【0033】
この中間転写ベルト20上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像は、所定のタイミングで給紙される記録用紙24上に、二次転写ロール26によって一括して二次転写される。
【0034】
一方、記録用紙24は、プリンタ11の下部に配置された給紙カセット28から、ピックアップロール30によって送り出されるとともに、フィードロール32及びリタードロール34によって1枚ずつ捌かれた状態で給紙され、レジストロール36によって中間転写ベルト20上に転写されたトナー像と同期した状態で、中間転写ベルト20の二次転写位置へと搬送される。
【0035】
中間転写ベルト20は、感光体ドラム12における回動方向の上流側にて中間転写ベルト20のラップ位置を特定するラップインロール38と、感光体ドラム12上に形成されたトナー像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール22と、ラップ位置の下流側にて中間転写ベルト20のラップ位置を特定するラップアウトロール40と、二次転写ロール26に中間転写ベルト20を介して当接するバックアップロール42と、中間転写ベルト20のクリーニング装置44に対向する第1のクリーニングバックアップロール46と、第2のクリーニングバックアップロール48とによって、所定の張力で張架されており、所定のプロセススピード(約150mm/sec)で循環移動するように、例えば、感光体ドラム12の回転に伴って従動される。
【0036】
ここで、中間転写ベルト20は、プリンタ11の小型化を図るため、中間転写ベルト20が張架される断面形状が、偏平な細長い略台形状となるように構成されている。
【0037】
中間転写ベルト20は、感光体ドラム12と、帯電ロール14と、中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20を張架する複数のロール22、38、40、42、46、48と、中間転写ベルト20用のクリーニング装置44と、後述する感光体ドラム12用のクリーニング装置78と、で像形成ユニット52を構成しており、一体的に設けられている。
【0038】
このため、プリンタ11の上部カバー54を開き、像形成ユニット52の上部に設けられた把手(図示省略)を手で持ち上げることにより、像形成ユニット52全体をプリンタ11から取り外すことができる。
【0039】
一方、中間転写ベルト20のクリーニング装置44は、第1のクリーニングバックアップロール46によって張架された中間転写ベルト20の表面に当接するように配置されたスクレーパ58と、第2のクリーニングバックアップロール48によって張架された中間転写ベルト20の表面に圧接するように配置されたクリーニングブラシ60とを備え、これらのスクレーパ58やクリーニングブラシ60によって除去された残留トナーや紙粉は、クリーニング装置44の内部に回収されるようになっている。
【0040】
なお、クリーニング装置44は、揺動軸62を中心にして、図中反時計周り方向に揺動可能に配置されており、最終色のトナー像の二次転写が終了するまでは、中間転写ベルト20の表面から離間した位置に退避するとともに、最終色のトナー像の二次転写が終了すると、中間転写ベルト20の表面に当接するように構成されている。
【0041】
さらに、中間転写ベルト20からトナー像が転写された記録用紙24は、本発明の定着装置10へと搬送され、この定着装置10によって加熱及び加圧されてトナー像が記録用紙24上に定着される。この定着装置10については後述する。その後、片面プリントの場合には、トナー像が定着された記録用紙24は、排出ロール66によってプリンタ11の上部に設けられた排出トレイ68上にそのまま排出される。
【0042】
―方、両面プリントの場合には、定着装置10により第一面(表面)にトナー像が定着された記録用紙24を、排出ロール66によって排出トレイ68上にそのまま排出せずに、排出ロール66によって記録用紙24の後端部を狭持した状態で、排出ロール66を逆転させるとともに、記録用紙24の搬送径路を両面用の用紙搬送路70に切り替え、この両面用の用紙搬送路70に配設された搬送ロール72によって、記録用紙24の表裏を反転した状態で、再度、中間転写ベルト20の二次転写位置へ搬送して、記録用紙24の第二面(裏面)にトナー像を転写する。そして、記録用紙24の第二面(裏面)のトナー像は定着装置10によって定着させるようになっている。
【0043】
さらに、フルカラープリンタには、オプションによって、プリンタ11の側面に手差しトレイ74が開閉自在に装着可能となっている。この手差しトレイ74上に載置された任意のサイズ及び種類の記録用紙24は、給紙ロール76によって給紙され、搬送ロール72及びレジストロール36を介して、中間転写ベルト20の二次転写位置へ搬送されることにより、任意のサイズ及び種類の記録用紙24にも画像を形成することが可能となっている。
【0044】
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム12の表面は、感光体ドラム12が1回転する毎に、感光体ドラム12の斜め下方に配置されたクリーニング装置78のクリーニングブレード80によって、残留トナーなどが除去され、次の画像形成工程に備えるようになっている。
【0045】
次に、定着装置10について説明する。
【0046】
この定着装置10は、プリンタ11に対して脱着可能な定着ユニットとして構成されている。図2に示すように、定着装置10は、ハウジング102の内部に、所定の定着温度に加熱される加熱ローラ104と、この加熱ローラ104に記録用紙24を圧接する加圧ローラ106とを備えている。この定着装置10は、記録用紙中央基準となっている。
【0047】
加熱ローラ104は、表面に低摩擦係数の離型層(図示省略)を設けた中空形状の円筒部104A(例えば、鉄鋼素管)を備えており、内部にランプヒーター108が配置されている。また、加圧ローラ106は、鉄製の芯金106Aに耐熱性の弾性体層106B(例えば、シリコーンスポンジ又はシリコーンゴム)を備え、さらに表層に低摩擦係数の離型層(図示省略)が設けられている。
【0048】
ランプヒーター108は、図4(A)に示すように、加熱ローラ104の長手方向の中央部に配置された中央部ランプ109と、両端部に配置された端部ランプ110とを備えている。端部ランプ110は、図4(B)に示すように、加熱ローラ104の両端部付近の温度が中央部の温度より約15℃高くなるような配熱分布に設定されている。中央部ランプ109は、記録用紙24の幅方向の温度分布がフラットになるような配熱分布に設定されている。
【0049】
図2及び図4(A)に示すように、加圧ローラ106と反対側の加熱ローラ104との対向位置には、加熱ローラ104の表面温度を検知する接触型の温度センサ112A、112Bが配置されている。温度センサ112Aは加熱ローラ104の端部付近に、温度センサ112Bは加熱ローラ104の中央部付近に配置されている。
【0050】
温度センサ112A、112Bには制御部114が接続されており、制御部114は温度センサ112A、112Bで検知された表面温度に基づきランプヒーター108を制御する。また、プリンタ11内には図示しないフレームに湿度センサ126が配設されており、制御部114は湿度センサ126で検知された湿度に基づきランプヒーター108を制御する。
【0051】
図3に示すように、加熱ローラ104の端部には、加熱ローラ104に回転駆動力を伝達するギア122が設けられており、加熱ローラ104の両端部には軸受部材としてのボールベアリング120が嵌合されている。そして、ギア122の回転により、加熱ローラ104の円筒部104Aが矢印方向に回転するようになっている。加圧ローラ106は、加熱ローラ104の回転に伴って図2中の矢印方向に従動回転する。
【0052】
また、図2に示すように制御部114には、ギア122と噛み合う駆動ギア(図示せず)を回転させるモータ124が接続されており、モータ124の回転によって加熱ローラ104の回転駆動を制御する。そして、加熱ローラ104の表面温度分布を制御する際に、モータ124を回転させることで、加熱ローラ104及び加圧ローラ106を空回転させる。
【0053】
また、図2に示すようにハウジング102内には、加熱ローラ104に加圧ローラ106が圧接されるニップ部に記録用紙24(図1参照)を送り込むシートガイド116が設けられている。ニップ部の用紙搬送方向下流側には、加熱ローラ104の表面から用紙を剥離する剥離爪118が設けられている。
【0054】
次に、定着装置10の作用であって、本発明の定着方法を説明する。
【0055】
温度センサ112A、112Bで加熱ローラ104の表面温度が検知され、制御部114は、検知された表面温度に基づきランプヒーター108を制御する。図4(B)に示すように、中央部ランプ109及び端部ランプ110は、中央部よりも両端部が高温となるような配熱分布に設定されている。これにより、図5(A)に示すように、加熱ローラ104の軸方向の表面温度分布は、中央部より両端部が高温となる。本実施形態では、加熱ローラ104の両端部付近の温度が中央部の温度よりも約15℃高くなる。
【0056】
また、制御部114は、モータ124を駆動して加熱ローラ104を回転させ、加熱ローラ104の回転に伴い加圧ローラ106を従動回転させることで、加圧ローラ106が表面温度分布に対応した形状となるまで加熱ローラ104と加圧ローラ106を空回転させる。制御部114では、記録用紙24の種類、サイズ、又は湿度に応じて所定の空回転時間が予めメモリ(図示省略)に記憶されており、この時間に応じて加熱ローラ104と加圧ローラ106の空回転時間が制御される。加熱ローラ104と加圧ローラ106を空回転させることで、加圧ローラ106への加熱量が増加し、図5(B)に示すように、加圧ローラ106は表面温度分布に対応して中央部よりも両端部の径が大きくなるように変形する。空回転時間を適切に設定することで、加圧ローラ106を所望の形状に安定化させることができる。なお、図5(C)には、加圧ローラ106の両端部の径が中央部より大きい状態が模式的に示されている。これにより、加熱ローラ104と加圧ローラ106との圧接部では、加圧ローラ106の押圧力は中央部よりも両端部が大きくなる。この状態で加熱ローラ104と加圧ローラ106との圧接部に記録用紙24が進入すると、記録用紙24が両端部の方向に引っ張られ、記録用紙24のしわの発生を抑制できる。このため、記録用紙24にしわが発生することなく記録媒体24上のトナー像を定着できる。
【0057】
なお、第1実施形態では、2つの温度センサ112A、112Bを配置したが、温度センサの数及び位置は適宜に設定できる。
【0058】
次に、定着装置10及び定着方法の他の実施形態について説明する。
【0059】
第2実施形態の定着装置10及び定着方法では、湿度センサ126によってプリンタ11内の湿度(相対湿度)を検知する。そして、検知された湿度が50%以上(多湿状態)であるときに、制御部114はランプヒーター108を制御し、中央部ランプ109及び端部ランプ110を図4(B)に示すような配熱分布に制御する。これにより、図5(A)に示すように、加熱ローラ104の軸方向の表面温度分布は、中央部より両端部が高くなる。そして、モータ124を駆動し、加圧ローラ106が表面温度分布に対応した形状となるまで加熱ローラ104と加圧ローラ106を空回転させることで、加圧ローラ106への加熱量が増加し、加熱ローラ104は中央部よりも両端部の径が大きくなるように変形する。多湿状態では記録用紙24がカールしてしわが発生しやすいが、加圧ローラ106が変形して所望の形状に安定化することで、加熱ローラ104と加圧ローラ106との間でトナー像を定着させる際に記録用紙24のしわの発生を抑制できる。また、記録用紙24のしわが発生しにくい低湿状態のときは、空回転時間を設けることなく加熱ローラ104と加圧ローラ106との間に記録用紙24を搬送し、トナー像の定着を行うので、高速印字が可能である。
【0060】
第3実施形態の定着装置10及び定着方法では、図1に示すプリンタ11で両面印刷を行う際に、定着装置10で記録用紙24の第一面(表面)のトナー像を定着した後、制御部114はランプヒーター108を制御し、中央部ランプ109及び端部ランプ110を図4(B)に示すような配熱分布に制御する。これにより、図5(A)に示しように、加熱ローラ104の軸方向の表面温度分布は中央部より両端部が高くなる。
【0061】
そして、プリンタ11の像形成ユニット52が記録用紙24の第二面(裏面)のトナー像の形成を行っている間、制御部114はモータ124を駆動して加熱ローラ104及び加圧ローラ106の空回転時間を設ける。これにより、加圧ローラ106への加熱量が増加し、加圧ローラ106は表面温度分布に対応して中央部よりも両端部の径が大きくなるように変形する。このため、記録用紙24の第二面(裏面)のトナー像を定着するときには、加圧ローラ106が所望の形状に安定化している。第二面定着時には、記録用紙24が定着装置10を一度通過しているので、記録用紙24のカールにより記録用紙24の進入姿勢が安定せずしわが発生しやすいが、加圧ローラ106の形状により加熱ロール104と加圧ロール106との間で記録用紙24が両端側に引っ張られ、記録用紙24にしわが発生するのを抑制できる。また、像形成ユニット52が記録用紙24の第二面(裏面)のトナー像の形成を行っている間に加圧ローラ106を変形させるので、生産性の低下を防止できる。このため、ユーザーの利便性を損なうことがない。
【0062】
なお、加熱ローラ104の表面温度分布を中央部よりも端部が高温となるように制御する際に、記録用紙24の第一面(表面)の定着時と比較して中央部の温度を下げることにより相対的に中央部よりも端部が高温となるように制御してもよい。第二面定着時には、第一面定着時の加熱による記録用紙24への蓄熱があるので、第一面定着時に対して定着温度を下げることが可能である。その際、加熱ローラ104の表面温度を一様に下げるのではなく、端部の温度が高くなるように中央部の温度を下げることで、加熱ローラ104の端部を昇温させる必要がない。このため、記録用紙24のしわの発生を抑制できると共に、定着装置10及びプリンタ11の熱負荷を下げることができ、定着装置10及びプリンタ11の長寿命化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1実施形態に係る定着装置を備えたプリンタを示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る定着装置を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る定着装置の主要部の斜視図である。
【図4】加熱ローラのランプヒーターの構成、及びランプヒーターの軸方向の配熱分布を示す図である。
【図5】加熱ローラの表面温度分布、加圧ローラの変形後の径、及び加熱ローラと加圧ローラとの間に搬送される記録用紙の状態を説明する図である。
【符号の説明】
【0064】
10 定着装置
11 プリンタ(画像形成装置)
12 感光体ドラム
24 記録用紙(記録媒体)
52 像形成ユニット(作像部)
102 ハウジング
104A 円筒部
104 加熱ローラ(加熱部材)
106 加圧ローラ(加圧部材)
106A 芯金
106B 弾性体層
108 ランプヒーター(加熱源)
109 中央部ランプ
110 端部ランプ
112A 温度センサ
112B 温度センサ
114 制御部(温度制御手段、駆動制御手段)
116 シートガイド
118 剥離爪
120 ボールベアリング
122 ギア
124 モータ
126 湿度センサ




 

 


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