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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3611(P2007−3611A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−180907(P2005−180907)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
発明者 勅使川原 亨
要約 課題
ユーザがトナー回収状態を容易に把握することができる画像形成装置を提供する。

解決手段
プリンタの表示部は、初期画面として、用紙情報画面である表示モードIが表示される(S201)。プリンタが動作すると、プリンタの表示部は、残留トナーが回収されている状態を示す回収画面の表示モードIIに切り替わる(S202)。これにより、ユーザは残留トナーが回収されていることを認識できる。回収画面では、感光体ドラムの残留トナーが回収されている状態と中間転写ベルトの残留トナーが回収されている状態とが同一画面にて表示される。プリンタが動作している間は、表示モードIIのままであるが、機械本体が停止すると、回収されたトナーの量を表示する回収量表示画面の表示モードIIIへ自動的に切り替わる(S204,205)。
特許請求の範囲
【請求項1】
トナー像を形成して用紙に転写する画像形成手段と、
用紙へ転写した後に前記画像形成手段に残留するトナーを除去するクリーニング部と、
前記クリーニング部により除去されたトナーを回収する回収手段と、
前記回収手段によりトナーが回収される状態を示す回収画面を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された回収画面を表示するための表示装置と、
を含む画像形成装置。
【請求項2】
前記生成手段は、トナー像が転写される用紙に関する情報を示す用紙情報画面を生成し、
前記表示装置に表示する画面を、前記生成手段により生成された回収画面または用紙情報画面に切り換える切換え手段を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記切換え手段は、前記回収手段によるトナー回収に連動して回収画面に切り換えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記生成手段は、前記回収手段により回収されたトナーの量を示す回収量表示画面を生成し、
前記表示装置に表示する画面を、前記生成手段により生成された回収量表示画面または用紙情報画面に切り換える切換え手段を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記切換え手段は、ユーザからの指示に応じて回収量表示画面に切り換えることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
像担持体と、
前記像担持体で形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像器と、
前記現像器により静電潜像を現像した後に前記像担持体に残留したトナーを除去して当該現像器へ搬送することによりトナーを回収する第1の回収手段と、
前記像担持体により形成されたトナー像を用紙に対して転写せしめる転写体と、
用紙に転写した後に前記転写体に残留したトナーを除去して前記現像器へ搬送することによりトナーを回収する第2の回収手段と、
表示装置を備え、前記第1の回収手段によりトナーが回収される状態を示す第1の回収画面および前記第2の回収手段によりトナーが回収される状態を示す第2の回収画面を当該表示装置に表示する表示手段と、
を含む画像形成装置。
【請求項7】
前記表示手段は、前記第1の回収画面と前記第2の回収画面とを同一画面内に配置して前記表示装置に表示することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記表示手段が表示する前記第1の回収画面は、前記像担持体から前記現像器へ搬送されるトナーの経路を、前記表示装置の複数の表示要素で表示し、
前記表示手段が表示する前記第2の回収画面は、前記転写体から前記現像器へ搬送されるトナーの経路を、前記表示装置の複数の表示要素で表示し、
前記第1の回収画面における複数の表示要素と前記第2の回収画面における表示画素とは、表示される際の形状が互いに異なることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子写真法又は静電記録法等にあっては、感光体ドラム等の像担持体上に静電潜像を形成し、現像剤としてのトナーを用いて静電潜像を可視像化する。そして、この可視像化されたトナー像についての転写工程及び定着工程を経て記録用紙(記録材、記録媒体、用紙)上に画像を形成し出力する。そして、出力した記録用紙の枚数やその用紙サイズ等の情報を表示パネルに表示してユーザに知らせている。このような表示により、ユーザは、望みどおりの内容で出力されたか否かを確認することができる。
【0003】
一方、このような作像方式においては、通常転写工程後に像担持体上に残留トナー(残余トナー)が残存するので、残留トナーを清掃するためにクリーニング装置が設けられる。このクリーニング装置としては、例えば、弾性のクリーニングブレードやブラシを像担持体に当接配置して構成されるものがある。
このようなクリーニング装置によるクリーニングで像担持体から脱落したトナーは回収され、例えば廃トナーボトルまで搬送される。そして、回収されたトナーで廃トナーボトルが満杯になったとき又は満杯になりそうなときに、表示パネルにその旨が表示され、ユーザに廃トナーボトルを交換すべきとの注意を喚起する。
【0004】
さらには、このようなクリーニング装置による残留トナーを回収し、その回収トナーを積極的に再利用するトナーリクレイムという回収システムが従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。この回収システムは、トナーの消費量を抑えることができるという点で、環境問題が注目されている昨今では、回収システムを備えていない画像形成装置との差別化を図ることができる。
【0005】
【特許文献1】特開平8−297405号公報(第3〜4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、回収システムを備えていることは、例えば製品カタログ等には掲載されることがあるにしても、画像形成装置の外観を単に見たユーザにとって、その画像形成装置が内部に回収システムを備えているか否かということの判別は容易ではない。さらに説明すると、この回収システムは、ユーザからの指示を受けることなく、像担持体により画像形成がなされているときに自動的に作動してトナーを回収するものである。このため、回収システムによりトナーが回収されても、通常ユーザは回収システムの作動について知らないままである。
その一方で、残留トナーが回収されていることをユーザが画像形成装置にて容易に確認できれば、残留トナーが再利用されることを把握することができ、トナーのコストが削減されていることを意識することができる。また、ユーザにとってはリサイクルを推進しようとする意識や環境に配慮しようという意識を持ち続けることができるので、結果的に、省エネルギーにも寄与することができる。
【0007】
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザがトナー回収状態を容易に把握することができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的のもと、本発明が適用される画像形成装置は、トナー像を形成して用紙に転写する画像形成手段と、用紙へ転写した後に画像形成手段に残留するトナーを除去するクリーニング部と、クリーニング部により除去されたトナーを回収する回収手段と、回収手段によりトナーが回収される状態を示す回収画面を生成する生成手段と、生成手段により生成された回収画面を表示するための表示装置と、を含むものである。
この生成手段は、トナー像が転写される用紙に関する情報を示す用紙情報画面を生成し、表示装置に表示する画面を、生成手段により生成された回収画面または用紙情報画面に切り換える切換え手段を更に含むことを特徴とすることができる。そして、切換え手段は、回収手段によるトナー回収に連動して回収画面に切り換えるようにするのが好ましい。
また、生成手段は、回収手段により回収されたトナーの量を示す回収量表示画面を生成し、表示装置に表示する画面を、生成手段により生成された回収量表示画面または用紙情報画面に切り換える切換え手段を更に含むことを特徴とすることができる。そして、切換え手段は、ユーザからの指示に応じて回収量表示画面に切り換えるようにするのが好ましい。
【0009】
他の観点から捉えると、本発明が適用される画像形成装置は、像担持体と、像担持体で形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像器と、現像器により静電潜像を現像した後に像担持体に残留したトナーを除去して現像器へ搬送することによりトナーを回収する第1の回収手段と、像担持体により形成されたトナー像を用紙に対して転写せしめる転写体と、用紙に転写した後に転写体に残留したトナーを除去して現像器へ搬送することによりトナーを回収する第2の回収手段と、表示装置を備え、第1の回収手段によりトナーが回収される状態を示す第1の回収画面および第2の回収手段によりトナーが回収される状態を示す第2の回収画面を表示装置に表示する表示手段と、を含むものである。
表示手段は、第1の回収画面と第2の回収画面とを同一画面内に配置して表示装置に表示することを特徴とすることができる。また、表示手段が表示する第1の回収画面は、像担持体から現像器へ搬送されるトナーの経路を、表示装置の複数の表示要素で表示し、表示手段が表示する第2の回収画面は、転写体から現像器へ搬送されるトナーの経路を、表示装置の複数の表示要素で表示し、第1の回収画面における複数の表示要素と第2の回収画面における表示画素とは、表示される際の形状が互いに異なることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザにとってトナー回収状態を容易に把握することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置としてのプリンタ1を示す概略構成図である。プリンタ1は、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10と、記録用紙P(シート)を搬送するシート搬送系40とを備えている。また、プリンタ1は、例えばパーソナルコンピュータや画像読み取り装置等に接続され、受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理系であるIPS(Image Processing System)50を備えている。各装置(各部)の動作等の制御をするためのCPU60を備えている。
【0012】
画像プロセス系10は、水平方向に一定の間隔を置いて並列に配置されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kを備えている。また、画像プロセス系10は、これら画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト(転写体)21上に多重転写させる転写ユニット20を備えている。
この転写ユニット20の上部には、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対して各色に対応する現像剤が収容される現像剤ボトル17Y,17M,17C,17Kが設けられている。これら現像剤ボトル17Y,17M,17C,17Kは、プリンタ1に対して着脱自在に設けられており、例えばユーザによる交換も可能となっている。そして、各現像剤ボトル17Y,17M,17C,17Kには、後述する各色の現像器14(図2参照)に対して、新たな現像剤を搬送するための供給パイプ18Y,18M,18C,18Kが取り付けられている。
さらには、画像プロセス系10は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに対してレーザ光を照射する光学系ユニットであるROS(Raster Output System)30を備えている。また、プリンタ1は、転写ユニット20によって二次転写された記録用紙P上のトナー像を、熱および圧力を用いて記録用紙Pに定着させる定着器29を備えている。
【0013】
転写ユニット20は、中間転写ベルト21を駆動するドライブロール22と、中間転写ベルト21に一定のテンションを付与するテンションロール23と、重畳された各色のトナー像を記録用紙Pに二次転写するためのバックアップロール24と、中間転写ベルト21上に存在する残留トナー等を除去するベルトクリーナ(クリーニング部、第2の回収手段)25とを備えている。
中間転写ベルト21は、このドライブロール22とテンションロール23およびバックアップロール24との間に一定のテンションで掛け渡されている。そして、中間転写ベルト21は、定速性に優れた専用のモータ(図示せず)によって回転駆動されるドライブロール22により、矢印方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。この中間転写ベルト21は、例えば、チャージアップを起こさないベルト素材(ゴムまたは樹脂)にて抵抗調整されたものが使用されている。
ベルトクリーナ25は、中間転写ベルト21に接触配置されるクリーニングブラシ25aおよびクリーニングブレード25bを備えている。そして、ベルトクリーナ25は、トナー像の二次転写工程が終了した後の中間転写ベルト21の表面から残留トナー等を除去して、次の画像形成プロセスに備えるように構成されている。ベルトクリーナ25の内部下側には、これらクリーニングブラシ25aおよびクリーニングブレード25bによって除去された残留トナー等を、中間転写ベルト21の搬送方向に直交する方向に沿ってベルトクリーナ25の外部へと搬送する排出用オーガ25cが設けられている。
【0014】
ROS30は、図示しないレーザダイオードおよび変調器のほか、レーザダイオードから出射されたレーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)を偏向走査するポリゴンミラー31を備えている。図2に示す例では、ROS30は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの下側に備えられることから、トナー等の落下による汚損の危険性を有している。そこで、ROS30は、各構成部材を密閉するための直方体状のフレーム32を設け、また、レーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)が通過するガラス製のウィンドウ33をこのフレーム32の上方に装着し、走査露光と共にシールド効果を高めるように構成されている。
【0015】
シート搬送系40は、一枚ずつ分離した記録用紙Pが二次転写位置に向けてタイミングを合わせて搬送される搬送路44を備えている。また、シート搬送系40は、二次転写位置に設けられ記録用紙Pを介してバックアップロール24に圧接して記録用紙P上に画像を二次転写する二次転写ロール46と、機外に排出された記録用紙Pを積載する排出トレイ48とを備えている。また、シート搬送系40は、定着器29によって画像が定着された記録用紙Pを反転させて両面記録を可能とする両面用搬送ユニット49を備えている。
さらに、プリンタ1において、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kよりも図中手前側には、図中破線で示す回収ボトル70が取り付けられている。この回収ボトル70には、後述する廃棄現像剤が回収され、収容される。
【0016】
次に、画像プロセス系10における画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kについて詳述する。図2は、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの構成を説明するための図である。図2では、イエロー(Y)の画像形成ユニット11Yと、マゼンタ(M)の画像形成ユニット11Mとが示されている。図示されていない他の画像形成ユニット11C,11Kについても略同様に構成されている。
【0017】
画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、回転可能に配設される潜像担持体としての感光体ドラム12と、帯電ロール13aを用いて感光体ドラム12を帯電させる帯電器13とを備えている。また、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、帯電器13によって帯電され、ROS30からのレーザ光(LB-Y,LB-M,LB-C,LB-K)によって感光体ドラム12上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像する現像器14を備えている。さらに、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、中間転写ベルト21を挟んで感光体ドラム12に対向して設けられ、感光体ドラム12上に現像されたトナー像を中間転写ベルト21上に転写する一次転写ロール15を備えている。また、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、一次転写後に感光体ドラム12上に残った残留トナーを除去するドラムクリーナ(クリーニング部、第1の回収手段)16を備えている。なお、本実施の形態では、帯電器13およびROS30によって潜像形成部が構成されている。
【0018】
本実施の形態において、感光体ドラム12は、金属製の薄肉の円筒形ドラムの表面に有機感光層を形成したものからなる。この有機感光層は、負の帯電極性を有する材料で構成されている。また、帯電器13は、帯電ロール13aに負極性のバイアスを印加することで、感光体ドラム12の有機感光層を負極性に帯電させている。そして、現像器14による現像は反転現像方式にて行われる。したがって、現像器14で使用されるトナーは負極性帯電タイプのものである。また、一次転写ロール15には、トナーの帯電極性とは逆極性(正極性)の一次転写バイアスが印加されるようになっており、感光体ドラム12上のトナー像を中間転写ベルト21に転移させている。さらに、ドラムクリーナ16は、感光体ドラム12の回転方向に対してカウンタ方向に圧接配置されるブレード部材としてのクリーニングブレード16aを有する。ドラムクリーナ16は、このクリーニングブレード16aによって、感光体ドラム12に付着する残留トナーを掻き取っている。そして、ドラムクリーナ16の内部には、クリーニングブレード16aによって掻き取られた残留トナーを、感光体ドラム12の軸方向に沿ってドラムクリーナ16の外側へと搬送する排出用オーガ16bが設けられている。
【0019】
次に、図3を参照しながら、本実施の形態で用いられる現像剤Dについて詳細に説明する。現像剤Dは、磁性を有するキャリアCと、イエロー、マゼンタ、シアン、あるいは黒に着色されたトナーTとを含んでいる。すなわち、本実施の形態では、現像器14においてトナーおよびキャリアを含む現像剤を用いた二成分現像方式が採用されている。
現像剤Dには、感光体ドラム12とクリーニングブレード16aとの間に働く摩擦力を低減し、感光体ドラム12に設けられた感光層の摩耗を抑制するクリーニング助剤(助剤)Aも含まれている。さらに、現像剤Dには、図示しない外添剤が適宜量添加されている。
【0020】
このような現像剤Dにおいて、キャリアCとしては、平均粒径が約35μmのフェライトビーズが用いられる。
クリーニング助剤Aとしては、略無色透明であり、平均粒径が後述するトナーTと略同程度に設定されたステアリン酸亜鉛が用いられている。このステアリン酸亜鉛は、トナーとは逆極性の帯電極性(本実施の形態では正極性)を有している。なお、現像剤D中におけるクリーニング助剤A(ステアリン酸亜鉛)の含有量は、約0.5%程度である。
外添剤としては、平均粒径5〜200nmのシリカおよびチタニア等の無機微粒子が用いられる。
【0021】
トナーTは、上述したように負極性に帯電する極性を有するものであって、懸濁重合法、乳化凝集合一法、溶解懸濁法等により、ポリエステルやスチレンアクリルなどのバインダ樹脂に着色剤、ワックスを内添してなる微粒子である。その粒径は、コールターカウンター(コールター社製)による測定結果で体積平均粒径が約5μmであり、粒度分布指標(GSD)は1.23であった。トナー形状(球形の度合)は形状係数で表し、光学顕微鏡(ミクロフォトFXA:ニコン社製)で得たトナーの拡大写真を、イメージアナライザLuzex3(ニレコ社製)により画像解析を行い、次の式で算出した。
【0022】
【数1】


【0023】
この式は、トナーTの投影面積と、それに外接する円の面積との比で表している。この式による形状係数は、真球の場合に100となり、形状が球形から離れるに従って数字が大きくなっていく。形状係数が小さければ、転写の際に転写されずに残る残留トナーの量が減少していくため、トナーTの形状係数は100〜140程度であることが望ましい。本実施の形態では、トナーTの形状係数は129〜134の範囲であった。なお、トナーTの体積平均粒径は、良好な画像を形成するという観点からすれば、3〜10μmの範囲内であることが好ましい。
【0024】
図4は、プリンタ1における現像剤Dの供給から廃棄までの流れを説明する図である。
本実施の形態に係るプリンタ1では、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの現像器14Y,14M,14C,14Kに対し、所定のタイミングで新たな現像剤Dを新たに供給し、その結果内部で余剰となった現像剤Dを廃現像剤として外部に排出するトリクル方式を採用している。このようなトリクル方式を採用することで、各現像器14Y,14M,14C,14Kでは、現像によって減少したトナーTの補給と、長期間の使用に伴って劣化したキャリアCの除去とを同時に行っている。
【0025】
具体的には、各現像剤ボトル17Y,17M,17C,17Kから各供給パイプ18Y,18M,18C,18Kを介して各現像器14Y,14M,14C,14Kに各色の新しい現像剤Dが供給される。また、各現像器14Y,14M,14C,14Kから、各廃棄パイプ71Y,71M,71C,71Kを介して回収ボトル70に廃現像剤が排出される。また、各現像器14Y,14M,14C,14Kには、内部に収容される現像剤D中のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサ77が取り付けられている。各供給パイプ18Y,18M,18C,18Kには、それぞれシャッタ19Y,19M,19C,19Kが取り付けられている。そして、各シャッタ19Y,19M,19C,19Kは、通常は閉鎖状態に設定されている。各現像器14Y,14M,14C,14Kに設けられたトナー濃度検知センサ77Y,77M,77C,77Kによりトナー濃度の低下が検知されると、図示しない制御部により各シャッタ19Y,19M,19C,19Kが開放状態に設定され、対応する現像器14に新たな現像剤Dが供給される。なお、各現像器14Y,14M,14C,14Kへの現像剤Dの供給は、それぞれ独立して制御されている。また、本実施の形態では、各現像剤ボトル17Y,17M,17C,17K、各供給パイプ18Y,18M,18C,18Kおよびシャッタ19Y,19M,19C,19Kで新現像剤供給手段が構成されている。さらに、本実施の形態では、各廃棄パイプ71Y,71M,71C,71Kが、現像剤排出手段として機能している。
【0026】
また、このプリンタ1では、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに設けられた各ドラムクリーナ16Y,16M,16C,16Kにて回収され、排出用オーガ16b(図2参照)により排出された各色成分の回収トナーを、各搬送パイプ(第1の回収手段、第1の回収経路)72Y,72M,72C,72Kを介して同色の現像器14Y,14M,14C,14Kに戻している。さらには、このプリンタ1では、図1に示す中間転写ベルト21に設けられたベルトクリーナ25にて回収され、排出用オーガ25cにより排出された混色の回収トナーのすべてもしくは一部を、搬送パイプ(第2の回収手段、第2の回収経路)73を介して黒の現像器14Kに戻している。このように、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kにおいて、画像形成に用いられなかった残留トナーを廃棄せずに再利用するトナーリクレイム(トナーリサイクル)方式が採用されている。
ベルトクリーナ25にて回収されたものの、黒現像器14Kに戻されない残りの回収トナーは、回収ボトル70に排出される。そして、これら搬送パイプ72Y,72M,72C,72Kおよび搬送パイプ73の内部には、図示しない搬送用オーガが取り付けられており、これら搬送用オーガを回転させることで、回収されたトナーを各現像器14Y,14M,14C,14Kまで搬送している。
【0027】
ここで、プリンタ1において、ベルトクリーナ25からは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色成分トナーを含む回収トナーが排出されることになるが、この回収トナーは、黒の現像器14Kに戻されることで多量の黒色のトナー中に紛れてしまうため、特に問題が生じることはない。
なお、ユーザからの入力指示により、ベルトクリーナ25にて回収された回収トナーを、黒の現像器14Kに戻すことなく、すべて回収ボトル70に搬送する構成にすることも考えられる。すなわち、混色の回収トナーの黒の現像器14Kに戻すか戻さないかの選択を、ユーザからの指示に応じて切り換える構成も考えられる。
また、本実施の形態では、各ドラムクリーナ16Y,16M,16C,16Kおよび各搬送パイプ72Y,72M,72C,72Kが、回収トナー供給手段として機能している。
【0028】
図5は、CPU60のブロック図である。
図5に示すように、CPU60は、入力された情報に基づいて所定の演算を行う演算部61と、演算部61の演算結果を用いて表示モードI、表示モードIIおよび表示モードIIIの表示画面データの生成を行う画面生成部(生成手段)62と、画面生成部62により生成された表示画面データを後述する表示駆動部に出力すると共に、必要に応じて後述する駆動制御部に所定の制御信号を出力する出力部63とを備えている。表示駆動部に出力された情報は、後述する表示部に表示される。
ここにいう表示モードIは、プリント枚数等の表示を行う用紙情報画面のモードであり、表示モードIIは、トナー回収状態の表示(回収表示)を行うモードである。また、表示モードIIIは、トナー回収量の表示(回収量表示)を行うモードである。
【0029】
次に、表示モードIIについて図6および図7を用いて説明する。
図6は、表示部84での表示モードIIを説明するためのブロック図である。
図6に示すように、プリンタ1は、CPU60と、CPU60に接続されている駆動制御部81および表示駆動部83と、駆動制御部81に接続されている電動モータ等の駆動部82と、表示駆動部83に接続されている表示装置としての表示部(UI:User Interface)84と、を備えている。
駆動部82は、ドラムクリーナ16(図2参照)にて回収された回収トナーを同色の現像器14Y,14M,14C,14Kに戻すための排出用オーガ16b(図2参照)を駆動するものである。また、駆動部82は、ベルトクリーナ25(図1参照)にて回収された回収トナーの一部又は全部を黒の現像器14Kに戻すための排出用オーガ25c(図1参照)を駆動するものである。そして、CPU60から駆動制御部81に制御信号が送られると、駆動制御部81は、その制御信号に基づき駆動部82の駆動を制御する。
表示部84は、各種の情報を表示してユーザに知らせるためのタッチパネル式の表示器を備え、3つの表示態様を有する。この3つの表示態様としては、後述する表示モードI〜IIIである。この表示モードI〜IIIのうちの、CPU60自体の判断によって選択された表示モードに強制的に切り換わるようになっている。また、図示しない表示モード選択ボタンにより、ユーザが所望の表示モードに切り換えることができるようになっている。
なお、表示部84は、プリンタ1が通常有するコントロールパネル(コンパネ)を兼用することができる。すなわち、表示モードI〜IIIを表示するための表示装置を別途設ける必要がない。このため、追加のコスト上昇分を抑制することができる。
【0030】
図7−1及び図7−2は、表示モードIIにおける表示部84に表示される画面(回収画面)102を示す図である。図7−1の(a)はトナー未回収状態の画面であり、(b)は、ベルトクリーナ25にて回収された回収トナーが黒の現像器14Kに戻されている状態の画面(第2の回収画面)である。図7−2の(c)は、ドラムクリーナ16にて回収された回収トナーが同色の現像器14Y,14M,14C,14Kに戻されている状態の画面(第1の回収画面)であり、(d)は、ベルトクリーナ25での回収トナーが黒の現像器14Kに戻されると共に、ドラムクリーナ16での回収トナーが同色の現像器14Y,14M,14C,14Kに戻されている状態の画面を示している。
図7−1及び図7−2の(a)〜(d)に示すように、表示モードIIでは、トナー回収場所であるベルトクリーナ25を長手の矩形状にシンボル化した表示部分102aと、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kを正方形状にシンボル化した表示部分102bとがグラフィカルに表示される。そして、図7−1及び図7−2の(a)〜(d)に示すように、ベルトクリーナ25にて回収される状態の画面とドラムクリーナ16にて回収される状態の画面とが同一画面内に配置されている。
トナー未回収状態のときには、図7−1の(a)に示すように、単に表示部分102aおよび表示部分102bが表示されるにすぎない。その一方で、実際にトナーが回収されているときには、その状態が表示される。すなわち、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kでトナー回収が行われているときには、図7−1の(b)に示すように、トナー搬送経路を示す表示部分102dが表示部分102bに隣接して表示される。また、ベルトクリーナ25でトナー回収が行われているときには、図7−2の(c)に示すように、トナー搬送経路を示す表示部分102cが、表示部分102aと黒(K)の表示部分102bとを幅広の線で結んで表示される。トナー回収状態のときには、図7−1及び図7−2の(b)〜(d)に示すように、「トナー回収表示」という文字部分からなる表示部分102eが点滅する。
【0031】
ここで、表示部分102cは、斜め方向に横断するように互いに平行に並んで配置された複数の画素(表示要素)からなる。また、表示部分102dも、斜め方向に横断するように互いに平行に並んで配置された複数の画素(表示要素)からなる。また、表示部分102cの画素と表示部分102dの画素とは、斜めに延びる方向が互いに異なる方向になるように配置されている。すなわち、図7−2の(d)に示すように、表示部分102cは、同図において右下がりの斜線であり、表示部分102dは、同図において右上がりの斜線である。このように、画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kでのトナー回収と、中間転写ベルト21からのトナー回収とを別表示にすることにより、別経路、別回収であることを視覚的に容易に確認することができる。なお、表示部分102cの画素と表示部分102dの画素とは、いわゆる線対称である要素ということができる。
また、表示部分102c,102dの各々は、隣り合う画素が交互に表示されるように点滅する。このように、隣り合う画素の点滅表示(遷移画像)によってユーザに対してトナー回収状態であることを告知している。そして、その回収の方向もアニメーション表示によって視覚に訴える表示にすることにより、ユーザは、トナー回収中であることを感覚的に容易に把握することができる。
なお、上述した隣り合う画素の点滅表示方式のほかに、複数の画素のうちの隣り合う複数の画素のみを点灯させ、トナー搬送経路の下流側に順次点灯させていく表示を繰り返すように表示することも考えられる。
【0032】
次に、表示モードIIIについて図8および図9を用いて説明する。
図8は、表示部84での表示モードIIIを説明するためのブロック図である。なお、CPU60、駆動制御部81、駆動部82、表示駆動部83および表示部84については、図6において既に説明したので、図8ではそれらの説明を省略する。
図8に示すように、プリンタ1は、印刷指示を受けた画像のピクセル数をカウントする画像ピクセルカウント部85と、画像ピクセルカウント部85によりカウントされたピクセル数データを変換するためのデータテーブル(LUT:Look Up Table)86と、印刷稼動時間データをCPU60に送信する稼動時間データ送信部87とを備えている。この稼動時間データ送信部87は、印刷稼動時間データとして、排出用オーガ25c(図1参照)の駆動時間(回転時間)を用いることができる。
【0033】
CPU60において、画像ピクセルカウント部85およびデータテーブル86から送信されたデータと、稼働時間データ送信部87から送信されたデータとに基づいて、演算部61がトナー回収量を計算し、その結果を画面生成部62に送る。なお、転写効率などの経時データをデータテーブル86に入力するようにし、上述した計算の際に用いることで、トナー回収量の精度を上げることができる。
画面生成部62により生成された表示画面は、表示駆動部83を介して表示部84にて所定のタイミングで表示される。
【0034】
図9は、表示モードIIIにおいて表示部84に表示される画面(回収量表示画面)103を示す図である。
図9に示すように、表示モードIIIでは、累積回収量を表示する表示部分103aが表示される。この累積回収量とは、実際のトナー回収量(g)であり、上述した計算方法により算出されるものである。また、表示モードIIIでは、トナー回収量を炭酸ガス排出量に換算したカーボン(C)換算値を表示する表示部分103bも表示される。すなわち、表示部分103bでは、トナー回収によってどれぐらいの二酸化炭素の排出を抑えることができたかの環境負荷が、炭酸ガス排出削減量としてキログラム単位にて表示される。
【0035】
次に、表示モードI〜IIIの移行タイミングについて図10を用いて説明する。
図10は、表示モードの切り替えについてのフローチャートである。
図10に示すように、初期画面(デフォルト)は、表示モードIである(ステップ201)。そして、機械本体(プリンタ1の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K)が動作するまでは表示モードIのままであるが、機械本体が動作したときに表示モードIIに切り替わる(ステップ202)。すなわち、機械本体のCPU60からの制御信号をもとに駆動制御部81によって、排出用オーガ16b(図2参照)に連結される駆動部82が起動し、排出用オーガ16b(図2参照)は回転力を受ける。これにより、回収トナーの搬送が始まる。同時にCPU60は表示駆動部83を動作させ、画面の表示が、初期画面である表示モードIから、回収中であることを告知する表示モードIIに切り替わる(ステップ203)。なお、CPU60および駆動制御部81が、表示部84において表示モードないしは表示画面を切り換える切換え手段を構成する。
このように、機械動作に連動ないしは同期して表示モードIから表示モードIIに移行し、回収状態を表示部84に表示する。そして、機械本体が動作している間は、表示モードIIのままであるが、機械本体が停止したときに、表示モードIIから表示モードIIIへ自動的に切り替わる(ステップ204,205)。
【0036】
ここで、各現像剤ボトル17Y,17M,17C,17Kからの新規な現像剤Dを供給するタイミング(シャッタ19Y,19M,19C,19Kが開放状態に設定されるタイミング)をトリガーとして表示モードIIの表示を行うようにすることも考えられる。
また、機械動作時に表示モードIIIを表示するように設定することも考えられる。また、図示しないボタンが押されることで、表示モードI又は表示モードIIから表示モードIIIに移行するように設定したり、逆に、表示モードIIIから表示モードI又は表示モードIIに移行するように設定したりすることも考えられる。
【0037】
以上説明したように、本実施の形態では、通常の使用において、ユーザがトナーリサイクル中であることを、トナーボトル交換のタイミングなどとは関係なく、機械動作時に表示部84によって確認でき、省エネルギーの面で有効なトナー再利用方法を用いた画像形成装置を提供することができる。すなわち、本実施の形態では、ユーザは機械稼動時にトナー回収および再利用中であることを容易に視覚確認できることに加え、ボタン操作によりトナー回収量の概略を知ることができる。さらに、トナー回収量を炭酸ガス排出量に換算して表示することにしているので、環境負荷が直接表示でき、その表示を見たユーザに対して環境配慮型の製品であることをアピールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本実施の形態が適用されるプリンタの概要を示す図である。
【図2】画像形成ユニットの構成を説明するための図である。
【図3】現像剤の構成を説明するための図である。
【図4】プリンタにおける現像剤の供給から廃棄までの流れを説明するための図である。
【図5】CPUのブロック図である。
【図6】表示モードIIを説明するためのブロック図である。
【図7−1】表示モードIIにおける表示部の表示内容を示す図である。
【図7−2】表示モードIIにおける表示部の表示内容を示す図である。
【図8】表示モードIIIを説明するためのブロック図である。
【図9】表示モードIIIにおける表示部の表示内容を示す図である。
【図10】表示モードの切り替えについてのフローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
60…CPU、81…駆動制御部、82…駆動部、83…表示駆動部、84…表示部、85…画像ピクセルカウント部、86…LUT、87…稼動時間データ送信部、102,103…画面、102a,102b,102c,102d,103a,103b…表示部分




 

 


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