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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3601(P2007−3601A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−180715(P2005−180715)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100094330
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 正紀
発明者 小嶋 文夫
要約 課題
トナー像が形成される像担持体の表面に先端を接触させたクリーニングブレードを備えた画像形成装置に関し、簡単な構造で、像担持体表面とブレード先端との密着性が高まってしまうことを抑えつつ像担持体表面に潤滑剤を塗布する工夫を施す。

解決手段
像担持体10表面に、所定方向に間隔をあけてトナー像を形成するトナー像形成手段20,30,40と、回転軸6241を中心して放射状に延びた毛6242を有し、毛6242に固形潤滑剤621の一部を担持して回転することで像担持体10表面に潤滑剤を塗布する回転ブラシ624と、固形潤滑剤621を、回転ブラシ624の、像担持体10表面においてトナー像が形成された現像領域に接する毛に接触させるとともに固形潤滑剤621を、回転ブラシ624の、像担持体10表面における上記間隔に相当する非現像領域に接する毛から退避させる潤滑剤移動部材623とを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
表面にトナー像を担持して該表面が所定方向に循環移動する像担持体を備え、該像担持体表面に担持されたトナー像を、所定の被転写面に転写し最終的に記録媒体上に定着することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
前記像担持体表面に、前記所定方向に間隔をあけてトナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記像担持体の、前記被転写面にトナー像が転写された後の表面に残留した残留物を掻き取る、該表面に先端を接触させたクリーニングブレードと、
固形潤滑剤と、
前記クリーニングブレードよりも前記所定方向上流側に配備された回転軸を中心にして放射状に延びた毛を有し、該毛に前記固形潤滑剤の一部を担持して回転することで前記像担持体表面に潤滑剤を塗布する回転ブラシと、
前記固形潤滑剤を、前記回転ブラシの、前記像担持体表面においてトナー像が形成された現像領域に接する毛に接触させるとともに該固形潤滑剤を、該回転ブラシの、該像担持体表面における前記間隔に相当する非現像領域に接する毛から退避させる潤滑剤移動部材とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンターなどの電子写真方式を用いた画像形成装置、特には、トナー像が形成される像担持体の表面に先端を接触させたクリーニングブレードを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式では、回転する像担持体の表面を一様に帯電させ帯電後の像担持体表面に露光光を照射することによりその表面に静電潜像を得、その静電潜像をトナーによって現像することで像担持体表面にトナー像を形成し、像担持体表面に形成されたトナー像を、所定の被転写面(記録媒体や中間転写体)に転写し最終的に記録媒体上に定着する画像形成プロセスによって、定着トナー像からなる画像を形成する。
【0003】
記録媒体や中間転写体に転写を終えた像担持体表面には、未転写のトナーや帯電の際に生じた放電生成物などの残留物が存在するため、これらの残留物を次の画像形成プロセスに先立ってクリーニング手段により除去することが必要になる。
【0004】
残留トナー等の残留物を除去するクリーニング方式としては、ウレタン等のゴム材料からなるクリーニングブレードの先端を像担持体表面に圧接させる方式が多く採用されている。この方式では、像担持体の表面に残留した残留物をクリーニングブレードの先端によって掻き取る。この際、像担持体表面とクリーニングブレード先端との間に摺擦が生じるが、その間を、粒径の小さなトナー粒子やトナー粒子に外添された外添剤粒子がすり抜けることで、その摺察が好適に保たれる。この摺察が好適に保たれないと、像担持体表面とブレード先端との摩擦力が高くなりすぎ、ブレード先端に摩耗やカケや捲れが発生し、長期にわたる良好なクリーニング特性を維持することが困難になる。そこで、好適な摺擦状態をより安定させるため、像担持体表面に固形潤滑剤を塗布し、像担持体表面に潤滑被膜を形成することが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
ここで、特許文献1に記載された技術について、複数枚の原稿に基づく画像形成を連続して行う場合について考えてみると、特許文献1に記載された技術によれば、像担持体が回転を開始してから最初の原稿に基づく画像形成プロセスを開始するまでの間や、画像形成プロセスを終えてから次の原稿に基づく画像形成プロセスを開始するまでの間や、最後の原稿に基づく画像形成プロセスを終えてから像担持体が停止するまでの間も、像担持体表面に固形潤滑剤が供給され続ける。像担持体表面に形成された潤滑被膜は、残留トナーがある程度存在する場合には、その残留トナーに含まれる粒径の小さなトナーやトナー粒子に外添された外添加剤粒子が、像担持体表面とクリーニングブレード先端との間をすり抜けることで、像担持体表面とブレード先端との摩擦抵抗を低下させる機能を発揮するが、残留トナーがほとんど存在しない場合には、ブレード先端との密着性を高めてしまい、却って、ブレード先端に捲れを引き起こす原因になることが報告されている。
【0006】
一方、潤滑剤を担持して回転する回転ブラシを像担持体に対して接離自在に設け、その回転ブラシを接離することで、固形潤滑剤を、像担持体表面においてトナー像が形成され残留トナーがある程度存在する現像領域には塗布し、残留トナーがほとんど存在しない非現像領域には塗布しない技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−58009号公報(第17頁、図1)
【特許文献2】特開2004−325923号公報(第19頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に記載された技術によれば、回転ブラシに固形潤滑剤を常時接触させ、回転ブラシに固形潤滑剤を常時掻き取らせている。すなわち、像担持体から離間した状態で回転する回転ブラシにも固形潤滑剤を掻き取らせているため、回転ブラシが像担持体に次に接触する時には、必要以上の固形潤滑剤が回転ブラシに担持されており、像担持体表面に必要以上の厚さの潤滑被膜が形成されてしまう。現像領域とはいっても必要以上の厚さの潤滑被膜が形成されると、残留トナーは潤滑被膜によって覆い隠され、結局、非現像領域と同じ状態になり、像担持体表面とブレード先端との密着性が高まってしまう。また、回転する回転ブラシを接離させる機構は装置の複雑化を招く。
【0008】
本発明は上記事情に鑑み、簡単な構造で、像担持体表面とブレード先端との密着性が高まってしまうことを抑えつつ像担持体表面に潤滑剤を塗布する工夫が施された画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する本発明の画像形成装置は、表面にトナー像を担持して該表面が所定方向に循環移動する像担持体を備え、該像担持体表面に担持されたトナー像を、所定の被転写面に転写し最終的に記録媒体上に定着することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
上記像担持体表面に、上記所定方向に間隔をあけてトナー像を形成するトナー像形成手段と、
上記像担持体の、上記被転写面にトナー像が転写された後の表面に残留した残留物を掻き取る、その表面に先端を接触させたクリーニングブレードと、
固形潤滑剤と、
上記クリーニングブレードよりも上記所定方向上流側に配備された回転軸を中心して放射状に延びた毛を有し、その毛に上記固形潤滑剤の一部を担持して回転することで上記像担持体表面に潤滑剤を塗布する回転ブラシと、
上記固形潤滑剤を、上記回転ブラシの、上記像担持体表面においてトナー像が形成された現像領域に接する毛に接触させるとともにその固形潤滑剤を、その回転ブラシの、その像担持体表面における上記間隔に相当する非現像領域に接する毛から退避させる潤滑剤移動部材とを備えたことを特徴とする。
【0010】
ここにいう被転写面とは、中間転写体の、上記像担持体表面に接する面であってもよいし、あるいは記録媒体の記録面であってもよい。
【0011】
本発明の画像形成装置によれば、固形潤滑剤が回転ブラシに接触することで、トナー像担持体表面における現像領域に潤滑剤の塗布が行われ、固形潤滑剤が回転ブラシから退避することで、トナー像担持体表面における非現像領域に固形潤滑剤の供給が停止される。このため、必要以上の厚さの潤滑剤被膜が形成されてしまうことが抑えられる。その結果、像担持体表面とブレード先端との密着性が高まってしまうことが抑えられる。また、固形潤滑剤を接離させるため簡単な構造で済む。
【0012】
ここで、上記固形潤滑剤が、ステアリン酸金属塩を主成分とするものであってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、簡単な構造で、像担持体表面とブレード先端との密着性が高まってしまうことを抑えつつ像担持体表面に潤滑剤を塗布する工夫が施された画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置1の概略構成を示す図である。
図1に示す画像形成装置1は、回転軸10aを中心にして時計回りに回転するドラム状の感光体10を備え、この感光体10の周囲には、帯電器20、露光器30、現像器40、転写ロール50、クリーニング装置60、および除電ランプ70が備えられている。
【0016】
感光体10は、円筒上の導電性支持体(不図示)の上に、電荷発生層と電荷輸送層を含む感光層101および保護層102を積層してなるものである。保護層102は、この感光体10の最表層になる層である。ここで、保護層102は、必要に応じて設けられるもので、さらに、電荷発生層と導電性支持体の間に下引層を設けてもよい。
【0017】
図1では、記録用紙Pが図の右から左に向かって搬送されており、記録用紙Pは、感光体10と転写ロール50の間に送り込まれる。図1に示す画像形成装置1では、感光体10と転写ロール50によって挟み込まれた領域が転写領域Tになる。
【0018】
図1に示す画像形成装置1には、非接触帯電方式が採用されており、図1に示す帯電装置20はコロトロン帯電器である。このコロトロン帯電器は、コロナ放電を利用する帯電器の一種である。なお、接触帯電方式を採用し、コロトロン帯電器に代えてロール状の帯電部材や、ブレード状の帯電部材、ベルト状の帯電部材、ブラシ状の帯電部材、磁気ブラシ状の帯電部材などを配備してもよい。
【0019】
露光器30は、感光体10の表面に向けて、画像情報に基づくレーザ光を照射し、露光を行うものである。この画像情報は、画像読み取り装置31にて読み取った情報を画像処理部32で処理することにより得られたものである。画像処理部32では、露光開始のタイミングを表す露光開始信号や露光終了のタイミングを表す露光終了信号が生成される。
【0020】
現像器40は、トナー粒子およびトナー粒子よりも微粒子の外添剤を含む現像剤を収容した現像剤収容体41と、現像剤収容体41中のトナー粒子を担持して感光体10の表面に対向した状態で回転する現像ロール42を有する。感光体表面には、この現像器40によってトナー像が形成される。
【0021】
図1に示す画像形成装置1において画像形成が行われる際には、まず、感光体表面にトナー像を形成するトナー像形成サイクルが実行される。このトナー像形成サイクルでは、感光体表面が、帯電器20によって一様に帯電された後、露光器30によって画像情報に基づくレーザー光が照射され、感光体表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器40によって現像され、感光体表面にはトナー像が形成され、トナー像形成サイクルが終了する。トナー像形成サイクルは、トナー像が、感光体表面に感光体10の回転方向に間隔をあけて形成されるように、連続して実行される場合や、1回のトナー像形成サイクルが実行された後、しばらくたってから2回目のトナー像形成サイクルが実行される場合がある。後者の場合であっても、トナー像が感光体表面に感光体回転方向に間隔をあけて形成されることに変わりはない。以降、感光体表面においてトナー像が形成された領域を現像領域と称し、感光体表面における上記間隔に相当する領域を非現像領域と称する。なお、帯電器20、露光器30、および現像器40を合わせたものが本発明にいうトナー像形成手段の一例に相当する。
【0022】
トナー像形成サイクルによって感光体表面に形成されたトナー像は、転写領域Tにおいて、感光体表面から記録用紙Pの表面に転写される。
【0023】
一方、感光体10の、転写領域Tを通過した保護層102には、転写領域Tにおいて記録用紙Pの表面へ移行することができなかった残留トナーや、その残留トナーに付着していた外添剤粒子や、帯電の際に生じた放電生成物が残留している。
【0024】
図1に示すクリーニング装置60は、これらの残留物を除去するための装置であって、転写領域Tよりも感光体10の回転方向下流側であって帯電器20よりも感光体回転方向上流側の位置に配備されたものである。このクリーニング装置60は、クリーニングブレード61と潤滑剤供給装置62を備えている。
【0025】
クリーニングブレード61は、感光体10の回転軸10aの延在方向に延びる板状のものであって、その先端の縁である先端エッジ部611が、感光体10の、記録用紙Pにトナー像が転写された後の保護層102に圧接している。このクリーニングブレード61は、感光体10が回転することで、感光体10の保護層102に残留した残留物を掻き取る。
【0026】
潤滑剤供給装置62は、固形潤滑剤621、支持アーム622、潤滑剤移動部材623、回転ブラシ624、およびフリッキング部材625を有する。固形潤滑剤621は、感光体10の回転軸10aの延在方向が長手方向になる角柱状のものである。この固形潤滑剤621の主成分はステアリン酸亜鉛である。また、固形潤滑剤621は、支持アーム622によって回動自在に支持されている。
【0027】
支持アーム622の先端側には、固形潤滑剤621が取り付けられている。また、支持アーム622の後端側には、回動中心になる回動軸6221が設けられている。この回動軸6221は、回動自在に軸受け6222に軸支されている。
【0028】
潤滑剤移動部材623は、ソレノイド6231、ガイド部材6232、および制御部6233を備えている。ソレノイド6231は、このソレノイド6231がオンすることで進出しオフすることで後退するシリンダ6231aを有する。ガイド部材6232の一端は、このシリンダ6231aの先端部分に回動自在に取り付けられており、ガイド部材6233の他端は、支持アーム622の先端部分に回動自在に取り付けられている。ソレノイド6231がオンすることでシリンダ6231aが進出すると、支持アーム622が下方へ向けて回動し、固形潤滑剤621が回転ブラシ624に接触する。一方、ソレノイド6231がオフすることでシリンダ6231aが後退すると、支持アーム622が上方へ向けて回動し、固形潤滑剤621が回転ブラシ624から退避する。本実施形態における潤滑剤供給装置62では、回転ブラシ624に対して、固形潤滑剤621といった非回転なものを接離させるため、構造が簡単である。
【0029】
制御部6233には、画像処理部32から、露光開始タイミングを表す露光開始信号や、露光終了タイミングを表す露光終了信号が送られてくる。この制御部6233は、送られてきたこられらの信号に基づいて、ソレノイド6231をオン/オフする制御を行うものであるが、詳しい説明は後述する。
【0030】
回転ブラシ624は、転写領域Tよりも感光体回転方向下流側であってクリーニングブレード61よりも感光体回転方向上流側の位置に配備されたものである。この回転ブラシ624は、感光体10の回転軸10aに対して平行に延びた回転軸6241を有するものである。回転軸6241には、この回転軸6241を中心にして放射状に延びた毛6242が植え付けられている。回転ブラシ624は、これらの毛6242の先端が、感光体10の、記録用紙Pにトナー像が転写された後の保護層102に僅かに食い込んだ状態で不図示のモータにより、回転軸6241を中心にして回転する。回転する回転ブラシ624の毛6242が固形潤滑剤621に接することで、回転ブラシ624は、その毛6242で固形潤滑剤621を掻き取り、固形潤滑剤を担持して感光体10の表面に接触する。これにより、感光体10の表面に潤滑剤が塗布され、感光体表面には潤滑被膜が形成される。
【0031】
フリッキング部材625は、回転ブラシ624の毛6224に所定量食い込むように配備されたものである。感光体表面に接触した回転ブラシ624の毛6242は、その表面に存在する残留物を掻き取り、掻き取られた残留物はこの毛6242に付着する。回転ブラシ624が回転することにより、毛6242に付着した残留物はフリッキング部材625によって叩き落とされ、毛6242に残留物が堆積することが防止される。
【0032】
クリーニング装置60によって、クリーニングされた感光体10は、除電ランプ70によって除電され、次のトナー像形成サイクルが実行される。
【0033】
続いて、制御部6233で実行されるソレノイド6231のオン/オフ処理について詳述する。
【0034】
図2は、制御部で実行されるソレノイドのオン/オフ処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0035】
この図2に示すソレノイド6231のオン/オフ処理ルーチンは、画像処理部32から露光開始信号や露光終了信号が送られてくる度に起動する。
【0036】
ステップS1では、送られてきた信号が、露光開始信号か露光終了信号であるかの判定を行う。
【0037】
ステップS1において露光開始信号であると判定された場合には、次のステップS2に進む。
【0038】
ステップS2では、制御部6233は、回転している感光体上の現像領域に接する毛に固形潤滑剤が接触するように、回転ブラシの624の回転速度と感光体10の回転速度との2つの回転速度に基づいてソレノイド6231をオンするタイミングを算出し、そのタイミングでソレノイド6231をオンする。
【0039】
ソレノイド6231がオンされるとシリンダ6231aが進出し、支持アーム622が下方に向けて回動することで、固形潤滑剤621が回転ブラシ624に接触する。そして、この処理ルーチンは終了する。
【0040】
ステップS2が実行されることで、現像領域には、潤滑剤が適度に塗布され潤滑被膜が形成される。現像領域には残留トナーがある程度存在し、ステップS2を実行することで形成された潤滑被膜は、この残留トナーを覆い隠さない程度の好適な厚みである。そのため、残留トナーが、感光体表面とクリーニングブレード61の先端エッジ部611との間をすり抜け、感光体表面と先端エッジ部611との摩擦抵抗が低下し、さらに潤滑被膜によってその摩擦抵抗は一段と低下する。
【0041】
一方、ステップS1において、露光終了信号であると判定された場合には、ステップS3に進む。
【0042】
ステップS3では、制御部6233は、回転している感光体上の非現像領域に接する毛が固形潤滑剤から退避するように、回転ブラシの624の回転速度と感光体10の回転速度との2つの回転速度に基づいてソレノイド6231をオフするタイミングを算出し、そのタイミングでソレノイド6231をオフする。
【0043】
ソレノイド6231がオフされるとシリンダ6231aが後退し、支持アーム622が上方へ向けて回動することで、固形潤滑剤621が回転ブラシ624から退避する。そして、この処理ルーチンは終了する。
【0044】
ステップS3が実行されることで、非現像領域には、潤滑剤が塗布されず潤滑被膜も形成されない。このため、感光体表面と先端エッジ部611との密着性が高まることはなく、先端エッジ部611が捲れてしまうことが防止される。
(実施例)
次に、本発明の一実施形態である画像形成装置1で印字走行を行った実験について比較例と併せて説明する。
【0045】
先ず、富士ゼロックス(株)製Docu Centre 705を改造して、図1に示す画像形成装置1を実現させた。ここで、図1に示す、画像読み取り装置31、画像処理部32、帯電器20、現像器40、感光体10、転写ロール50、回転ブラシ624、クリーニングブレード61、および除電器70は、Docu Centre 705仕様のものを用いた。また、現像剤も同様に、Docu Centre 705仕様のものを用いた。なお、画像処理部32は、制御部6233に露光開始信号及び露光終了信号を通知できるようにした。
【0046】
実験条件として、感光体に対する回転ブラシの周速比は1.1倍、感光体10に対する回転ブラシ624の食い込み量は1.1mmとした。また、回転ブラシ624に接触する固形潤滑剤621としてステアリン酸亜鉛を用いて、回転ブラシ624に対して20gの荷重が加わるようにした。画像密度5%の原稿を使用して、A4用紙横送りの設定で連続5枚の印字走行を計10万枚まで繰り返し行なった。
【0047】
この実施例の印字走行の実験では、現像領域には潤滑被膜を形成し、非現像領域には潤滑被膜を形成しなかった。すなわち、固形潤滑剤621を回転ブラシ624に接触させてページ領域である現像領域には、潤滑剤を塗布した。一方、感光体10が回転を開始してから最初の原稿に基づくトナー像形成サイクルを開始するまでの間の非現像領域や、トナー像形成サイクルを終えてから次の原稿に基づくトナー像形成サイクルを開始するまでの間のページ間領域である非現像領域や、最後の原稿に基づくトナー像形成プロセスを終えてから感光体10が停止するまでの間の非現像領域には、潤滑剤を塗布しなかった。
【0048】
また、比較例の実験として、固形潤滑剤621を定常的に回転ブラシ624に接触させ続けた場合の実験を行った。なお、固形潤滑剤621を定常的に回転ブラシ624に接触させることを除いて、他の実験条件は実施例と同様とした。
【0049】
下記に示す表1に、本実施例および比較例の実験結果を示す。
【0050】
【表1】


【0051】
表1に示されるように、本実施例の実験では、連続5枚の印字走行を計10万枚まで繰り返した結果、クリーニングブレード61の捲れは発生しなかった。一方、比較例の実験では、連続5枚の印字走行を計2千枚まで繰り返す間に、クリーニングブレード61の捲れが3回発生した。
【0052】
実施例の実験結果と比較例の実験結果とを対比すると、非現像領域に潤滑被膜を形成しないことで、クリーニングブレード61の先端エッジ部611が捲れてしまうことを防止することができることがわかる。また、実施例では、現像領域に形成された潤滑被膜が残留トナーを覆い隠さない程度の好適な厚みであったことから、先端エッジ部611が捲れてしまうことを防止することができたとも言える。
【0053】
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置1によれば、感光体表面に一度に多量の潤滑剤が供給されることを防止するとともに、簡単な構成の潤滑剤供給手段を備えた画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の一実施形態である画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】制御部で実行されるソレノイドのオン/オフ処理ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0055】
1 画像形成装置
10 感光体
10a 回転軸
20 帯電器
30 露光器
31 画像読み取り装置
40 現像器
41 現像剤収容体
42 現像ロール
50 転写ロール
60 クリーニング装置
61 クリーニングブレード
611 先端エッジ部
62 潤滑剤供給装置
621 固形潤滑剤
622 支持アーム
623 潤滑剤移動部材
6231 ソレノイド
6231a シリンダ
6232 ガイド部材
6233 制御部
624 回転ブラシ
6241 回転軸
6242 毛
625 フリッキング部材
70 除電ランプ




 

 


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