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発明の名称 画像形成装置の定着制御
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25252(P2007−25252A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−207159(P2005−207159)
出願日 平成17年7月15日(2005.7.15)
代理人 【識別番号】100090538
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 恵三
発明者 柴 洋 / 遠藤 隆洋 / 安藤 温敏 / 齋藤 亨
要約 課題
記録媒体に応じて最適な定着条件及びプリント時間を設定できる画像形成装置の定着制御の提供を目的とする。

解決手段
電子写真プロセスを用いて記録媒体上に現像材像を形成する画像形成装置において、記録媒体の種類を判別する画像センサと、記録媒体上に形成された現像材像を溶融固着する定着手段と、定着手段の温度を検出する温度検出手段と、定着手段を加熱制御するための温度制御手段とを備え、記録媒体の種類によって画像形成動作のスタートタイミングを可変させることによってプリント時間の最適化を図る。
特許請求の範囲
【請求項1】
電子写真プロセスを用いて記録媒体上に現像材像を形成する画像形成装置において、前記記録媒体の種類を判別する画像センサと、前記記録媒体上に形成された現像材像を溶融固着する定着手段と、前記定着手段の温度を検出する温度検出手段と、前記定着手段を加熱制御するための温度制御手段とを備え、前記画像センサによって判別された記録媒体の種類によって画像形成動作のスタートタイミングを可変させることを特徴とする画像形成装置の定着制御装置。
【請求項2】
前記画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類によって定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項3】
プリント開始時に前記定着手段の温度が所定の温度以上である場合には、画像センサによって記録媒体が判別され次第直ちに画像形成動作をスタートさせることを特徴とする請求項1及び2記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項4】
前記画像センサによって記録媒体が判別された時に、前記定着手段の温度が目標定着温度以上である場合には、前記定着手段の加熱部の温度が目標定着温度以下になるまで画像形成動作は開始しないことを特徴とする請求項1〜3記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項5】
前記画像センサによって記録媒体の判別ができなかった場合には、前記画像形成動作のスタートタイミングは最も前回転温調温度の高い記録媒体に合わせて設定されることを特徴とする請求項1〜4記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項6】
前記画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項7】
電子写真プロセスを用いて記録媒体上に現像材像を形成する画像形成装置において、前記記録媒体の種類を判別する画像センサと、前記記録媒体上に形成された現像材像を溶融固着する定着手段と、前記定着手段の画像定着部の温度を検出する温度検出手段1と、前記定着手段の加熱部の温度を検出する温度検出手段2と、前記定着手段を加熱制御するための温度制御手段とを備え、前記画像センサによって判別された記録媒体の種類によって画像形成動作のスタートタイミングを可変させることを特徴とする画像形成装置の定着制御装置。
【請求項8】
前記画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類によって前記定着手段の画像定着部の温度を検出する温度検出手段1によって検知される定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定されることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項9】
前記画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類によって前記定着手段の加熱部の温度を検出する温度検出手段2によって検知される定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定されることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項10】
前記画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類によって前記定着手段の画像定着部の温度を検出する温度検出手段1及び前記定着手段の加熱部の温度を検出する温度検出手段2によって検知される定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定されることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項11】
プリント開始時に前記定着手段の画像定着部及び加熱部の温度が所定の温度以上である場合には、画像センサによって記録媒体が判別され次第直ちに画像形成動作をスタートさせることを特徴とする請求項7〜10記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項12】
前記画像センサによって記録媒体が判別された時に、前記定着手段の画像定着部及び加熱部の温度が目標定着温度以上である場合には、前記定着手段の画像定着部及び加熱部の少なくとも一方の温度が目標定着温度以下になるまで画像形成動作は開始しないことを特徴とする請求項7〜11記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項13】
前記画像センサによって記録媒体の判別ができなかった場合には、前記画像形成動作のスタートタイミングは最も前回転温調温度の高い記録媒体に合わせて設定されることを特徴とする請求項7〜12記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項14】
前記画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の画像定着部の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項15】
前記画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の加熱部の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置の定着制御装置。
【請求項16】
前記画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の画像定着部及び加熱部の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置の定着制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体に応じて最適な定着条件及びプリント時間を設定できる画像形成装置の定着制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
(1)従来の画像形成装置例
以下、本発明に係る画像形成装置の従来構成の一例について説明する。
【0003】
図8はカラー画像形成装置100の構成を示す図である。図8に示すカラー画像形成装置100には、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)の各色ごとに4つの画像形成部が配置されている。それぞれの画像形成部は、像担持体101Y,101M,101C,101Bk、像担持体101Y〜101Bkを一様に所定の電位に帯電するための帯電手段102Y,102M,102C,102Bk、帯電された像担持体101Y〜101Bk上に各色画像データに対応したレーザ光103Y,103M,103C,103Bkを照射して静電潜像を形成するためのレーザスキャナユニット104Y,104M,104C,104Bk、像担持体101Y〜101Bk上に形成された静電潜像を現像して顕像化するための現像手段105Y,105M,105C,105Bk、現像手段105Y〜105Bk内の各色トナーを像担持体101Y〜101Bkに送り出すためのスリーブローラ106Y,106M,106C,106Bk、像担持体101Y〜101Bk上に形成されたトナー画像を記録媒体107に転写するための転写手段108Y,108M,108C,108Bk、トナーの転写後に像担持体101Y〜101Bk上に残留したトナーを除去するためのクリーニング手段109Y,109M,109C,109Bkから構成される。また、110Y,110M,110C,110Bkは廃トナーを収納するための廃トナーユニットである。
【0004】
カラー画像形成装置100の下部には記録媒体107が収納された給紙カセット111が配置されている。給紙カセット111からの記録媒体107の搬送経路には、記録媒体の給紙用のピックアップローラ112、給紙された記録媒体107を画像形成部から定着手段へ搬送するための記録紙搬送部113、記録媒体107の先端を検出し、画像形成プロセスのタイミングをはかるための検出センサ114、像担持体101Y〜101Bk上に形成された現像剤画像を転写するタイミングをとるために記録媒体107を待機させるためのレジストローラ115、記録媒体107を記録紙搬送部113上に静電的に吸着させるための吸着ローラ116である。レジストローラ115で待機した記録媒体107は、検出センサ114の検出結果と画像形成プロセスとのタイミングをとって、各色画像形成部を貫通するように配置された搬送ベルト113上を搬送されるとともに、転写手段108Y〜108Bkにより順次トナー画像が転写される。117は定着手段であり、記録媒体107上に転写された4色のトナー画像を溶融定着させる。定着された記録媒体107は機外に排出され、画像形成動作を終了する。
【0005】
係る画像形成装置においては、ユーザに使用される記録媒体は多種多様に存在する。これらのすべての記録媒体に対して良好な画像定着性を確保するためには、事前に記録媒体の種類を判別し、その種類に応じた適切な定着条件に制御を切り替える必要がある。
【0006】
(2)画像センサの一例
記録媒体の判別方法としては、例えば、画像形成装置本体に設けられた操作パネル等に記録媒体のサイズや種類(以下、紙種ともいう)がユーザによって設定され、その設定に応じて定着処理条件(例えば、定着温度や定着装置を通過する記録媒体の搬送速度)を設定するよう制御がなされる。
【0007】
又、記録媒体がOHTシートの場合には、画像形成装置内部に備えられた透過型のセンサによって記録媒体がOHTシートであるか否かを自動検知し、記録媒体に光が透過した場合はOHTシートと判定し、記録媒体に光が透過しない場合は普通紙と判定し、その判定結果に応じて定着温度或いは記録媒体の搬送速度を設定するよう制御がなされる。
【0008】
従来の画像形成装置におけるその他の記録媒体の判別方法として、画像センサを配置しているものがある。図8に示す画像形成装置100は、画像センサ118を備え、用紙カセット111から給紙・搬送される記録媒体の表面に光を照射させて、その反射光を集光し結像させて、記録媒体のある特定エリアの映像を検出することによって記録媒体の判別を行っている。
【0009】
判別された記録媒体に応じた定着制御を実行する際の制御ブロックを図9に示す。図9において、61はホストコンピュータからの指示に従ってプリント信号を画像形成装置のエンジン部分に送信するコントローラ、62は画像形成装置のエンジン部分を制御するエンジンコントローラ、63は画像形成装置の各動作ブロックを制御するCPU、64はCPU63からの指示に従って定着ユニットへ電力を供給する定着制御部、65はCPU63からの指示に従って画像形成装置の各駆動部の制御を行う駆動制御部、66は画像形成装置の画像形成に関わる駆動部である。駆動制御部65及び駆動部66は通常給紙・搬送部、画像形成部、定着・排紙部等複数のユニットから構成されているが本発明ではまとめて駆動部として記述した。
【0010】
(3)定着装置の一例
図10に、画像形成装置における定着手段117の概略の断面構成を示す。図10において、67は熱容量の小さな定着フィルムである。クイックスタートを可能にするために20μmから100μm以下の厚みで耐熱性、熱可塑性を有するポリイミド等で構成されている。さらにオフセット防止や記録材の分離性を確保するために表層にはシリコーン樹脂等の離型性の良好な耐熱樹脂で被覆している。
【0011】
68は定着フィルム67の内部に具備された加熱用ヒータ(以下定着ヒータと称する)である。この定着ヒータ68はアルミナの基板上に、銀・パラジウム合金を含んだ導電ペーストをスクリーン印刷法によって均一な厚さの膜状に塗布することで抵抗発熱体を形成した上に耐圧ガラスによるガラスコートを施した、セラミックヒータを使用している。
【0012】
この定着ヒータ68の昇温がヒータ背面に設置された後述の温度検知手段75により検知されて不図示の通電制御部へフィードバックされる。通電制御部は温度検知手段75で検知されるヒータ温度が所定のほぼ一定温度(定着温度)に維持されるように定着ヒータ68への給電を制御する。すなわち定着ヒータ68は所定の定着温度に加熱制御される。
【0013】
69は定着ヒータ68を保持するヒータホルダであり、液晶ポリマー、フェノール樹脂等により形成されており、定着フィルム67が余裕をもってルーズに外嵌されていて、矢印の方向に回転自在に配置されている。また、定着フィルム1は内部の定着ヒータ68およびヒータホルダ69に摺擦しながら回転するため、定着ヒータ68およびヒータホルダ69と定着フィルム67の間の摩擦抵抗を小さく抑える必要がある。このため定着ヒータ68およびヒータホルダ69の表面に耐熱性グリース等の潤滑剤を少量介在させてある。これにより定着フィルム67はスムーズに回転することが可能となる。
【0014】
70は前記定着フィルム67を介し定着ヒータ68に対して圧接し、圧接ニップ部Nを形成する加圧部材としての加圧ローラである。構造は芯金71の外側にシリコンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムを発泡して形成された弾性層72からなり、この上にPFA、PTFEといったフッ素樹脂等の離型性層73を形成している。加圧ローラ70は長手方向両端部から加熱定着に必要なニップ部を形成するべく十分に加圧されており、図10中矢示の反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ70の回転に伴い、円筒状の定着フィルム67がヒータホルダ69に案内されて矢示の時計方向に従動回転する。そして、この定着ニップ部Nの定着フィルム67と加圧ローラ70との間にトナー74を乗せた未定着画像の形成された記録媒体107が導入されると、記録媒体107上に形成された記録材を定着フィルム67に密着させた状態でフィルムと一緒にニップ部N内を挟持搬送させ、所定の定着温度に温調された定着ヒータ68からの熱と前記ニップ部Nの圧接力とにより、未定着画像を記録材上に加熱定着させる。以上、定着手段117の内部構造を説明した。
【0015】
図11に定着手段117におけるヒータ通電制御の概略構成を示す。図11において、75は定着フィルム67の内面温度を検出するための温度検知手段(メインサーミスタと称する)である。メインサーミスタ75は熱源である定着ヒータ68に非接触に配置され、本発明の従来例ではヒータホルダ69の上方において定着フィルム67の内面に弾性的に接触させてあり、定着フィルム67の内面の温度を検知する。メインサーミスタ75は、ヒータホルダ69に固定支持させたステンレス製のアームの先端にサーミスタ素子が取り付けられ、アームが弾性揺動することにより、定着フィルム67の内面の動きが不安定になった状態においても、サーミスタ素子が定着フィルム67の内面に常に接する状態に保たれる。76は定着ヒータ68の表面温度を検出するための温度検知手段(サブサーミスタと称する)である。サブサーミスタ76は定着ヒータ68の端部表面に接触させてあり、記録媒体の通紙領域外部分の定着ヒータ68の表面温度を検知する。
【0016】
メインサーミスタ75及びサブサーミスタ76からの検知信号は、それぞれCPU63に送信され、CPU63は、メインサーミスタ75の検知信号をもとに、定着ヒータ68の温調制御内容を決定し、電力制御部77への通電を制御する。またサブサーミスタ76の検知信号をもとに、定着ヒータ68の温度状態を監視し、安全温度領域(例えば本発明の従来例においては、サブサーミスタ76の安全温度領域を280℃以下としている)を逸脱した場合には異常停止する。
【0017】
通常使用においては、加圧ローラ70の回転開始とともに、定着フィルム67の従動回転が開始し、定着ヒータ68の温度の上昇とともに、定着フィルム67の内面温度も上昇していく。定着ヒータ68への通電は、PID制御によりコントロールされ、定着フィルム67の内面温度、すなわち、メインサーミスタ75の検知温度が所定の定着温度になるように入力電力が制御される。
【0018】
図12に従来構成の画像形成装置におけるプリント動作を説明するフローチャートを示す。図12において、プリント信号がコントローラ61から送信されると定着ヒータ68への通電を開始する(S001)。そして記録媒体107の給紙が行われ(S002)、前述のレジストローラ115の位置で一旦停止する(S003)。この時に画像センサ118によって記録媒体107の判別が行われる(S004)。
【0019】
レジストローラ115の位置での停止中から画像形成動作に移行し、記録媒体107が定着ユニット117を通過する時には、定着ヒータ68の温度は所定の定着温度に達していなければならない。そこで画像定着前に定着温度まで温度上昇しているための、画像形成動作前に温度上昇しておく必要のある所定の温度(ヒータレディ温度と称する)に定着ヒータ68が昇温するまでレジストローラ115の位置での停止し画像形成動作は中断される。そしてヒータレディ温度に到達すると(S005)、画像形成動作をスタートさせる(S006)。画像形成動作をスタートさせた後、露光・潜像・現像プロセスまで終了すると、停止していた記録媒体の搬送が開始され像担持体に現像された画像が記録媒体上に転写される(S007)。記録媒体が定着手段を通過する手前までに温度検出手段からの温度検出値が記録媒体に応じた定着温度に達した場合は(S008)、定着を行い記録媒体は排出される(S009)。定着手段を通過する手前までに温度検出手段からの温度検出値が記録媒体に応じた定着温度に達していない場合または温度が高すぎる場合(S010)、エラーとなり停止する。
【0020】
図13に従来の定着手段の時間−温度特性を示す。図13において、記録媒体の給紙が開始されるタイミングを時間t0とし、この時の定着手段の温度をT0とする。そして給紙中の時間でtrのタイミングにおける定着手段の温度をTrとし、温度Trをヒータレディ温度とすることによって定着手段に関する画像形成動作のスタートタイミングに設定することができる。また時間tのタイミングにおける定着手段の温度をTとし、温度Tを記録媒体の定着目標温度とする。78はヒータレディ温度となる動作点であり、79は定着温度となる動作点である。従来の定着制御の一例においては、定着目標温度が180℃前後の場合にはヒータレディ温度は120〜140℃に設定されている。
【0021】
特許文献1に示される従来の画像形成装置においては、上述の定着温度の目標値を判別された記録媒体のメディアに応じて変更する。また、特許文献2に示される従来の画像形成装置においては、判別された記録媒体のメディアに応じて画像形成前の前回転時間を変更するなどの提案がなされていた。
【特許文献1】特開2002−182518号公報
【特許文献2】特開2002−323828号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
しかしながら、上述の従来の画像形成装置では、記録媒体の判別手段によって判別された紙種に応じて定着温度や定着速度を設定するものの、前述の画像形成動作のスタートタイミングは各紙種によって一定であり、最も定着温度の高く設定されている紙種に合わせたタイミングに固定されていた。この場合、画像形成動作前の定着温調時間は厚紙やOHTシート等の熱容量を多く必要とする紙種に合わせて長めに設定されていることになり、プリント時間短縮の弊害となっていた。
【0023】
また記録媒体に応じて画像形成前の前回転時間を変更する場合、記録媒体に応じた最適なヒータレディ温度が考慮されないため、定着器の温度状態に応じて画像形成動作前の待機時間が長くなる場合があり、プリント時間の最適化がなされていなかった。
【0024】
そこで本発明は、上述の不具合に関する改善をし、記録媒体に応じた最適なプリント時間を実現できる画像形成装置の定着制御装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明は上述した課題を解決することを目的としてなされたもので、係る目的を達成する一手段として以下の構成を備える。
【0026】
即ち第1の発明は、電子写真プロセスを用いて記録媒体上に現像材像を形成する画像形成装置において、前記記録媒体の種類を判別する画像センサと、前記記録媒体上に形成された現像材像を溶融固着する定着手段と、前記定着手段の温度を検出する温度検出手段と、前記定着手段を加熱制御するための温度制御手段とを備え、前記画像センサによって判別された記録媒体の種類によって画像形成動作のスタートタイミングを可変させることを特徴とする。
【0027】
第2の発明は、画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類によって定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定されることを特徴とする。
【0028】
第3の発明は、プリント開始時に前記定着手段の温度が所定の温度以上である場合には、画像センサによって記録媒体が判別され次第直ちに画像形成動作をスタートさせることを特徴とする。
【0029】
第4の発明は、画像センサによって記録媒体が判別された時に、前記定着手段の温度が目標定着温度以上である場合には、前記定着手段の加熱部の温度が目標定着温度以下になるまで画像形成動作は開始しないことを特徴とする。
【0030】
第5の発明は、画像センサによって記録媒体の判別ができなかった場合には、前記画像形成動作のスタートタイミングは最も前回転温調温度の高い記録媒体に合わせて設定されることを特徴とする。
【0031】
第6の発明は、画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することを特徴とする。
【0032】
第7の発明は、電子写真プロセスを用いて記録媒体上に現像材像を形成する画像形成装置において、前記記録媒体の種類を判別する画像センサと、前記記録媒体上に形成された現像材像を溶融固着する定着手段と、前記定着手段の画像定着部の温度を検出する温度検出手段1と、前記定着手段の加熱部の温度を検出する温度検出手段2と、前記定着手段を加熱制御するための温度制御手段とを備え、前記画像センサによって判別された記録媒体の種類によって画像形成動作のスタートタイミングを可変させることを特徴とする。
【0033】
第8の発明は、画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類によって前記定着手段の画像定着部の温度を検出する温度検出手段1によって検知される定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定されることを特徴とする。
【0034】
第9の発明は、画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類によって前記定着手段の加熱部の温度を検出する温度検出手段2によって検知される定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定されることを特徴とする。
【0035】
第10の発明は、画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類によって前記定着手段の画像定着部の温度を検出する温度検出手段1及び前記定着手段の加熱部の温度を検出する温度検出手段2によって検知される定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定されることを特徴とする。
【0036】
第11の発明は、プリント開始時に前記定着手段の画像定着部及び加熱部の温度が所定の温度以上である場合には、画像センサによって記録媒体が判別され次第直ちに画像形成動作をスタートさせることを特徴とする。
【0037】
第12の発明は、画像センサによって記録媒体が判別された時に、前記定着手段の画像定着部及び加熱部の温度が目標定着温度以上である場合には、前記定着手段の画像定着部及び加熱部の少なくとも一方の温度が目標定着温度以下になるまで画像形成動作は開始しないことを特徴とする。
【0038】
第13の発明は、画像センサによって記録媒体の判別ができなかった場合には、前記画像形成動作のスタートタイミングは最も前回転温調温度の高い記録媒体に合わせて設定されることを特徴とする。
【0039】
第14の発明は、画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の画像定着部の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することを特徴とする。
【0040】
第15の発明は、画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の加熱部の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することを特徴とする。
【0041】
第16の発明は、画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の画像定着部及び加熱部の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、第1の発明においては、画像センサによって判別された記録媒体の種類に応じて画像形成動作のスタートタイミングを可変させることによって、記録媒体の種類に応じた最適なプリント時間を実現できる効果がある。
【0043】
第2の発明においては、画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類に応じて定着手段の前回転温調温度を可変させて決定することによって、記録媒体の種類に応じた最適なプリント時間を実現できる効果がある。
【0044】
第3の発明は、プリント開始時に前記定着手段の温度が所定の温度以上である場合には、画像センサによって記録媒体が判別され次第直ちに画像形成動作をスタートさせることによって、連続プリント中におけるプリント速度を最適に維持できる効果がある。
【0045】
第4の発明は、画像センサによって記録媒体が判別された時に、前記定着手段の温度が目標定着温度以上である場合には、前記定着手段の加熱部の温度が目標定着温度以下になるまで画像形成動作は開始しないことによって、異常高温動作を防止できる効果がある。
【0046】
第5の発明は、画像センサによって記録媒体の判別ができなかった場合には、前記画像形成動作のスタートタイミングは最も前回転温調温度の高い記録媒体に合わせて設定することによって、記録媒体の判別ができなかった場合においても画像定着性を損なうことを防止できる効果がある。
【0047】
第6の発明は、画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することによって、最適なプリント時間を実現できる効果がある。
【0048】
第7の発明は、画像センサによって判別された記録媒体の種類に応じて画像形成動作のスタートタイミングを可変させることできる効果がある。
【0049】
第8の発明は、画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類に応じて前記定着手段の画像定着部の温度を検出する温度検出手段1によって検知される定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定することによって、記録媒体の種類に応じた最適なプリント時間を実現できる効果がある。
【0050】
第9の発明は、画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類に応じて前記定着手段の加熱部の温度を検出する温度検出手段2によって検知される定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定することによって、記録媒体の種類に応じた最適なプリント時間を実現できる効果がある。
【0051】
第10の発明は、画像形成動作のスタートタイミングは、前記記録媒体の種類に応じて前記定着手段の画像定着部の温度を検出する温度検出手段1及び前記定着手段の加熱部の温度を検出する温度検出手段2によって検知される定着手段の前回転温調温度を可変させることで決定することによって、記録媒体の種類に応じた最適なプリント時間を実現できる効果がある。
【0052】
第11の発明は、プリント開始時に前記定着手段の画像定着部及び加熱部の温度が所定の温度以上である場合には、画像センサによって記録媒体が判別され次第直ちに画像形成動作をスタートさせることによって、連続プリント中におけるプリント速度を最適に維持できる効果がある。
【0053】
第12の発明は、画像センサによって記録媒体が判別された時に、前記定着手段の画像定着部及び加熱部の温度が目標定着温度以上である場合には、前記定着手段の画像定着部及び加熱部の少なくとも一方の温度が目標定着温度以下になるまで画像形成動作は開始しないことによって、異常高温動作を防止できる効果がある。
【0054】
第13の発明は、画像センサによって記録媒体の判別ができなかった場合には、前記画像形成動作のスタートタイミングは最も前回転温調温度の高い記録媒体に合わせて設定することによって、記録媒体の判別ができなかった場合においても画像定着性を損なうことを防止できる効果がある。
【0055】
第14の発明は、画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の画像定着部の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することによって、最適なプリント時間を実現できる効果がある。
【0056】
第15の発明は、画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の加熱部の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することによって、最適なプリント時間を実現できる効果がある。
【0057】
第16の発明は、画像センサによって判別された記録媒体の種類と、前記定着手段の画像定着部及び加熱部の温度上昇率によって画像形成動作のスタートタイミングを決定することによって、最適なプリント時間を実現できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
(実施例1)
図1は本発明の第1実施例を説明するタイミング図である。本発明の第1実施例の構成は従来の構成図11によって同様に説明できる。図1において、1はプリント動作中における紙搬送のタイミング、2は画像センサ118による記録媒体検知のタイミング、3は画像形成動作のタイミング、4は定着ヒータ68への通電制御のON/OFFタイミング、5はプリント開始のタイミング、6は給紙カセット111から給紙されるタイミング、7はレジストローラ115の位置での停止のタイミングであり、停止と同時に画像センサ118による記録媒体の判別が行われる。8は記録媒体の判別が終了するタイミングであると同時に、記録媒体の紙種のうち最もヒータレディ温度が低く設定された場合の画像形成スタートタイミング、9は記録媒体の紙種のうち最もヒータレディ温度が高く設定された場合の画像形成スタートタイミング、10は紙種ごとに設定されたヒータレディ温度によって可変となる画像形成動作のスタートタイミング期間、11は記録媒体の再搬送のスタートタイミング、12は記録媒体の排出及びプリント動作の終了タイミングである。
【0059】
図2に本発明の第1実施例を説明するフローチャートを示す。以下図1と図2を用いて第1実施例の動作について説明する。図2において、プリント信号がコントローラ61から送信されると定着ヒータ68への通電を開始する(S101)。記録媒体107の給紙が行われ(S102)、記録媒体107の先端がレジストローラ115の位置まで来ると一旦停止する(S103)。そして記録媒体107の停止中にレジストローラ115近傍に設置されている画像センサ118によって記録媒体107の紙種判別が行われる(S104)。S104で紙種の判別が正常に行われると(S105)、判別された紙種に応じたヒータレディ温度が設定される(S106)。なお本発明の第1実施例において、定着手段の温度をモニタする温度検出手段は定着フィルム67の裏面部の温度をモニタするメインサーミスタ75を用いて説明する。
【0060】
ここで図3に各記録媒体に対するヒータレディ温度及び定着目標温度と定着速度との関係の一例を示す。なお図3に示す一例は各記録媒体に応じた最適な定着目標温度を設定している。図3において、例えば普通紙の場合は定着目標温度を190℃、定着速度は画像形成装置の性能基準となる速度であり1としている。定着速度に関しては以下普通紙の速度を1として各記録媒体との速度比を示す。そして普通紙の場合のヒータレディ温度を140℃に設定している。次に厚紙1(厚紙1は坪量値106〜135(g/m)としている。)の場合は、定着速度を普通紙に対して1/2速、定着目標温度を176℃としており、ヒータレディ温度は130℃に設定している。そして厚紙2(厚紙2は坪量値136〜(g/m)としている。)の場合は、定着速度を1/2速、定着目標温度を181℃としており、ヒータレディ温度は133℃に設定している。OHTシートの場合は、定着速度を1/4速に減速し、定着目標温度を156℃、ヒータレディ温度を115℃に設定している。以下図3に示すように光沢紙(ノーマル)、光沢フィルム紙、光沢ハイグロス紙、封筒、薄紙、ラベル紙についても各記録媒体に応じた最適な定着目標温度及びヒータレディ温度が設定される。なおこれら各記録媒体におけるヒータレディ温度は画像形成動作がスタートした後に再度温調を掛け始めても定着手段への記録媒体の通過前に定着目標温度に到達でき得る温度に設定される。S105で記録媒体の判別ができなかった場合にはヒータレディ温度は普通紙と同一(REF値)に設定される(S107)。
【0061】
温度検出手段からの温度検出値が判別された記録媒体のヒータレディ温度に到達すると(S108)、画像形成動作をスタートさせる(S109)。露光・潜像・現像プロセスまで終了すると、停止していた記録媒体の搬送が開始され像担持体に現像された画像が記録媒体上に転写される(S110)。記録媒体が定着手段を通過する手前までに温度検出手段からの温度検出値が記録媒体に応じた定着目標温度に達した場合は(S111)、定着を行い記録媒体は排出される(S112)。定着手段を通過する手前までに温度検出手段からの温度検出値が記録媒体に応じた定着目標温度に達していない場合または温度が高すぎる場合(S113)、エラーとなり停止する。
【0062】
本発明の第1実施例では、朝一の立ち上げなど定着手段の温度が低温状態にあり、記録媒体が判別された後にヒータレディ温度に到達する場合について説明した。しかし連続プリント中や高温環境下などの定着手段の温度が高温状態にあり、記録媒体がレジ前で一時停止する前や記録媒体の判別前にヒータレディ温度に到達している場合についても、記録媒体の判別終了後ただちに画像形成動作を開始することによって同様に説明できる。
【0063】
また定着手段の温度が各記録媒体の定着目標温度以上である場合には、異常状態であるかどうかを確認するために定着手段の温度が一度定着目標温度以下まで温度が低下するまで画像形成動作を中断し、定着目標温度以下まで温度が低下し温調可能な状態になった段階で画像形成動作を開始することによって同様に説明できる。この時定着手段の温度が定着目標温度以上を一定時間継続する場合には異常状態として停止することもできる。
【0064】
さらに本発明の第1実施例では、記録媒体の判別ができなかった場合普通紙のヒータレディ温度に設定したが、記録媒体の判別ができなかった場合のヒータレディ温度を各記録媒体の中で最もヒータレディ温度の高い温度にすることも可能である。
【0065】
さらに本発明の第1実施例では、定着手段の温度をモニタする温度検出手段は定着フィルムの裏面部の温度をモニタするメインサーミスタを用いて説明したが、定着ヒータの温度をモニタするサブサーミスタを用いることも可能であり、さらには定着ニップ部近傍の温度をモニタする温度検出手段であれば本発明の第1実施例に適用可能である。
【0066】
以上説明したように、従来各記録媒体によって一定だったヒータレディ温度を各記録媒体に応じて最適な設定とすることによって画像形成動作への移行が最適化され、プリント速度の短縮に寄与することができる。
【0067】
(実施例2)
図4に本発明の第2実施例を説明するための定着手段の時間−温度特性を示す。図4において、記録媒体の給紙が開始されるタイミングを時間t0とし、この時の定着手段の温度をT0とする。そして給紙中の時間でtr1(tr1−t0はレジ前停止までの給紙中の時間とする。)のタイミングにおける定着手段の温度(時間tr1−t0における温度の上昇率)によって各記録媒体における画像形成動作のスタートタイミングを最適化することができる。13は時間tr1における温度Tr1の動作点であり、温度Tr1は最も定着目標温度が高く設定される記録媒体が選択された場合にも、画像センサ118による記録媒体の判別終了直後に画像形成動作に移行できる温度とする。14は時間tr1における温度Tr2の動作点であり、温度Tr2は定着目標温度よりも高い温度とする。15は時間tr1における温度Tr3の動作点であり、温度Tr3は最も定着目標温度が低く設定される記録媒体が選択された場合にも、画像センサ118による記録媒体の判別終了後一定時間経過しても画像形成動作に移行できない温度とする。16、17、18はそれぞれ(t1,T1)、(t2,T2)、(t3,T3)の動作点であり、記録媒体に応じて設定される定着目標温度の一例である。それぞれT1,T2,T3まで加熱された定着手段は定着目標温度を維持するように温調制御を行う。
【0068】
図5に本発明の第2実施例を説明するフローチャートを示す。図5において第1の実施例と同様にプリント信号がコントローラ61から送信されると定着ヒータ68への通電が開始され(S201)、記録媒体107の給紙が行われる(S202)。時間(tr1−t0)における温度上昇分(Tr−T0)を計測する(S203)。ここで温度Trは時間tr1における温度検出手段の計測温度とする。S203で測定された温度上昇分(Tr−T0)が(Tr−T0)<(Tr3−T0)の関係が成り立つ場合(S204)、定着手段の加熱を規定時間継続しても定着目標温度まで昇温しないと予測されるため画像形成動作に移行できない。従ってS208に進みエラー停止する。(Tr3−T0)≦(Tr−T0)≦(Tr1−T0)の関係が成り立つ場合(S205)、S209に進む。S209〜S219では本発明の第1実施例で説明したように、記録媒体の判別を行い、判別された記録媒体に応じたヒータレディ温度を設定する。ヒータレディ温度まで定着手段が加熱された後に画像形成動作をスタートさせ、画像の転写・定着、記録媒体の排出を行いプリント動作を終了する。
【0069】
(Tr1−T0)≦(Tr−T0)≦(Tr2−T0)の関係が成り立つ場合(S206)、S220に進む。記録媒体がレジ前停止し(S220)、画像センサ118による記録媒体の判別が行われる(S221)。(Tr1−T0)≦(Tr−T0)≦(Tr2−T0)の関係が成り立つ場合、定着手段の温度は充分に高いため記録媒体の種類に関わらず画像形成動作を開始しても支障がない。ただしT≦Tr(Tは定着目標温度)である場合(S222)、異常状態であるかどうかを確認するために定着手段の温度が一度定着目標温度以下まで温度が低下するまで画像形成動作を中断し、定着目標温度以下まで温度が低下し温調可能な状態になった段階で画像形成動作をスタートさせる(S223)。そして露光・潜像・現像プロセスまで終了すると、停止していた記録媒体の搬送が開始され像担持体に現像された画像が記録媒体上に転写される(S224)。記録媒体が定着手段を通過する手前までに温度検出手段からの温度検出値が記録媒体に応じた定着目標温度に達した場合は(S225)、定着を行い記録媒体は排出される(S226)。定着手段を通過する手前までに温度検出手段からの温度検出値が記録媒体に応じた定着目標温度に達していない場合または温度が高すぎる場合(S227)、エラーとなり停止する。
【0070】
S226で(Tr1−T0)≦(Tr−T0)≦(Tr2−T0)の関係が成り立たない場合(S207)、(Tr2−T0)<(Tr−T0)となり定着ヒータの温度上昇率は異常状態と判断できるためエラー停止する(S208)。
【0071】
以上説明したように、本発明の第2実施例によれば、定着ヒータを加熱する際の温度上昇率を測定し画像形成動作後の定着手段の到達温度を推測することによって画像形成動作への移行が最適化され、プリント速度の短縮に寄与することができる。
【0072】
(実施例3)
本発明の第3実施例の構成は従来の構成図11によって同様に説明できる。図6に本発明の第3実施例を説明するための定着手段の時間−温度特性を示す。図6において、定着ヒータ68への加熱が開始されるタイミングを時間ts0、定着フィルム67の回転駆動が開始されるタイミングを時間tm0とし、時間ts0におけるサブサーミスタ76の検出温度をTS0、時間tm0におけるメインサーミスタ75の検出温度をTM0とする。そして給紙中の時間でts(ts−ts0はレジ前停止までの給紙中の時間とする。)のタイミングにおけるサブサーミスタ76の検出温度を記録媒体に応じたヒータレディ温度に設定することによって画像形成動作のスタートタイミングを最適化することができる。またサブサーミスタ76によって定着ヒータ68の温度をモニタすると同時に、メインサーミスタ75によって定着スリーブ67の裏面側温度をモニタすることで記録媒体の定着手段への通紙部により近傍の温度で定着目標温度に温調制御を行うことができる。従って記録媒体の判別終了前にサブサーミスタ76の検出温度によってヒータレディとし、その後メインサーミスタ75の検出温度によって定着スリーブ近傍の温度が所定の温度に到達していることを確認することでサブサーミスタの76の検出温度をヒータレディ温度の設定値に用いて画像形成動作を先行スタートさせることができる。
【0073】
図6において、16、17、18は前述説明した通りそれぞれ(t1,T1)、(t2,T2)、(t3,T3)の動作点であり、記録媒体に応じて設定される定着目標温度の一例である。19は時間tsにおける温度Tseの動作点であり、温度Tseは最も定着目標温度が低く設定される記録媒体が選択された場合にも、定着手段の加熱を規定時間継続した後に画像形成動作に移行できない温度とする。20は時間tsにおける温度Tsrの動作点である。21は時間tmにおける温度Tmeの動作点であり、温度Tme以下の場合は、サブサーミスタ76の検出温度によってヒータレディが報知された後にメインサーミスタ75の検出温度Tmeが所定の温度まで上昇しない場合を示す。22は時間tmにおける温度Tmrの動作点である。
【0074】
図7に本発明の第3実施例を説明するフローチャートを示す。図7において第1の実施例と同様にプリント信号がコントローラ61から送信されると定着ヒータ68への通電が開始される(S301)。
【0075】
記録媒体107の給紙が行われる(S302)。定着ヒータ68への加熱の開始から時間(ts−ts0)後のサブサーミスタ76の温度計測を行う(S303)。サブサーミスタ76は定着ヒータ68の温度を直接モニタしているためメインサーミスタの検出値と比較して温度の立上がりが速い。そこで始めにサブサーミスタからの検出温度が所定の温度に達した時点でヒータレディとし、記録媒体の判別が終了後にメインサーミスタの検出温度によって定着目標温度との温調制御を行い画像形成動作を開始する。定着フィルム67の回転駆動が開始されてから時間(tm−tm0)後のメインサーミスタ75の温度計測を行う(S304)。この間に記録媒体がレジストローラ115手前まで給紙されている場合には搬送を停止する(S305)。
【0076】
S306,S307では本発明の第1,第2実施例で説明したように画像センサ118による記録媒体の判別を行う。次に判別された記録媒体に応じたヒータレディ温度を設定する(S308)。この時ヒータレディ温度はサブサーミスタ76の温度検出値に基づいて設定される。記録媒体の判別ができない場合には普通紙(REF)のヒータレディ温度に設定される(S309)。
【0077】
S303で測定されたサブサーミスタ76の温度TsrがTsr<Tseの関係が成り立つ場合(S310)、定着手段の加熱を規定時間継続しても目標とする定着目標温度まで昇温しないと予測されるため画像形成動作に移行できない。従ってS311に進みエラー停止する。S303で測定されたサブサーミスタ76の温度TsrがTse≦Tsrの関係が成り立つ場合(S310)、サブサーミスタ76の検出温度にて所定のヒータレディ温度に到達した段階でヒータレディを報知する(S312)。
【0078】
次に記録媒体に応じた定着目標温度が設定される(S313)。この時定着目標温度はメインサーミスタ75の温度検出値に基づいて設定される。記録媒体の判別ができない場合には普通紙(REF)の定着目標温度に設定される。
【0079】
S304で測定されたメインサーミスタ75の温度TmrがTmr<Tmeの関係が成り立つ場合(S314)、メインサーミスタ75側の検出不良もしくは定着手段故障等の要因により、定着手段の加熱を規定時間継続しても定着目標温度まで昇温しないと予測されるため画像形成動作に移行できない。従ってS319に進みエラー停止する。S304で測定されたメインサーミスタ75の温度TmrがTme≦Tmrの関係が成り立つ場合(S314)、画像形成動作をスタートさせる(S315)。S316〜S319は本発明の第1,第2実施例で説明したように、露光・潜像・現像プロセスまで終了すると、停止していた記録媒体の搬送が開始され像担持体に現像された画像が記録媒体上に転写される(S316)。記録媒体が定着手段を通過する手前までに温度検出手段からの温度検出値が記録媒体に応じた定着目標温度に達した場合は(S317)、定着を行い記録媒体は排出される(S318)。定着手段を通過する手前までに温度検出手段からの温度検出値が記録媒体に応じた定着目標温度に達していない場合または温度が高すぎる場合(S319)、エラーとなり停止する。
【0080】
本発明の第3実施例では、サブサーミスタの検出温度によってヒータレディを決定していた。しかし定着手段の構成によっては、メインサーミスタの検出温度によってヒータレディを決定しても良く、メインサーミスタ及びサブサーミスタの双方の検出温度によってヒータレディを決定することできる。
【0081】
また本発明の第3実施例では、朝一の立ち上げなど定着手段の温度が低温状態にあり、記録媒体が判別された後にヒータレディ温度に到達する場合について説明した。しかし連続プリント中や高温環境下などの定着手段の温度が高温状態にあり、記録媒体がレジ前で一時停止する前や記録媒体の判別前にヒータレディ温度に到達している場合についても、記録媒体の判別終了後ただちに画像形成動作を開始することによって同様に説明できる。
【0082】
また定着手段の温度が各記録媒体の定着目標温度以上である場合には、異常状態であるかどうかを確認するために定着手段の温度が一度定着目標温度以下まで温度が低下するまで画像形成動作を中断し、定着目標温度以下まで温度が低下し温調可能な状態になった段階で画像形成動作を開始することによって同様に説明できる。この時定着手段の温度が定着目標温度以上を一定時間継続する場合には異常状態として停止することもできる。
【0083】
さらに本発明の第3の実施例では、本発明の第2実施例で説明したように、メインサーミスタとサブサーミスタのある一定時間における温度上昇率から画像形成動作のスタートタイミングを決定することも可能である。
【0084】
以上説明したように、本発明の第3実施例によれば、定着ヒータを加熱する際の温度を定着ヒータ面の温度をモニタするサブサーミスタと、定着フィルム面をモニタするメインサーミスタとの2つの温度検出手段を用いることによって、画像形成動作への移行の最適化によるプリント速度の短縮と、定着フィルム近傍の温度制御による最適な画像定着性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の第1実施例を説明するタイミング図。
【図2】本発明の第1実施例を説明するフローチャート。
【図3】本発明の実施例において、各記録媒体に対するヒータレディ温度及び定着目標温度と定着速度との関係の一例を示す図。
【図4】本発明の第2実施例を説明するための時間−温度特性を示す図。
【図5】本発明の第2実施例を説明するフローチャート。
【図6】本発明の第3実施例を説明するための時間−温度特性を示す図。
【図7】本発明の第3実施例を説明するフローチャート。
【図8】従来例の画像形成装置。
【図9】記録媒体に応じた定着制御を実行する際の制御ブロック。
【図10】画像形成装置における定着手段の概略の断面構成図。
【図11】定着手段におけるヒータ通電制御の概略構成。
【図12】従来の画像形成装置におけるプリント動作を説明するフローチャート。
【図13】従来の定着手段の時間−温度特性を示す図。
【符号の説明】
【0086】
1 紙搬送のタイミング
2 記録媒体検知のタイミング
3 画像形成動作のタイミング
4 定着ヒータへの通電制御のON/OFFタイミング
5 プリント開始のタイミング
6 給紙タイミング
7 レジ前停止及び記録媒体の判別のタイミング
8 搬送ガイド部材
9 記録媒体の判別終了及び最もヒータレディ温度が低い場合の画像形成スタートタイミング
10 ヒータレディ温度に応じて可変となる画像形成動作のスタートタイミング
11 記録媒体の再搬送のスタートタイミング
12 記録媒体の排出及びプリント動作の終了タイミング
67 定着フィルム
68 定着ヒータ
75 メインサーミスタ
76 サブサーミスタ
100 画像形成装置
107 記録媒体
117 定着手段
118 画像センサ




 

 


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