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発明の名称 加熱装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25050(P2007−25050A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−204381(P2005−204381)
出願日 平成17年7月13日(2005.7.13)
代理人 【識別番号】100090538
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 恵三
発明者 臼井 正武 / 海老原 俊一 / 佐藤 慶明
要約 課題
高速のカラーオンデマンド定着器において、ジャム処理後に発生する未定着トナーをクリーニングすることができる加熱装置を提供すること。

解決手段
加圧ローラ側には熱源を有していないカラーオンデマンド定着器において、ジャム時に定着スリーブに付着した未定着トナーを加圧ローラ側に移し、その後通紙される記録材の裏面にトナーが移せるようにジャム処理後、ジャム処理後シーケンスを行う。定着器を空回転させ、空回転中は定常温調制御で温調制御し定着スリーブ及び加圧ローラを暖めることでトナーを溶融し、加圧ローラ側に移す。又、定着スリーブ側から熱を伝達し、トナーが確実に記録材に転移、定着する温度相当まで加圧ローラを温め蓄熱する。
特許請求の範囲
【請求項1】
第1と第2の定着部材で形成されるニップで画像を担持した記録材を挟持搬送させて加熱する加熱装置において、
記録材の画像面に接する側の定着部材を第1の定着部材とし、第1の定着部材はベルト状部材、第1の定着部材を加熱する熱源、加熱温度を制御するための第1の温度検知手段及び温度制御手段と、
記録材の画像面の裏面と接する側の定着部材を第2の定着部材とし、第2の定着部材は熱源を持たないローラ部材とを有し、
ジャム発生時に、第1の定着部材及び第2の定着部材に付着したトナーをクリーニングするジャム処理後シーケンスがあり、ジャム処理後シーケンスは加熱装置を加熱回転させることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
第1の定着部材はベルト状部材に弾性層を設けている定着ベルトを用いたことを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
【請求項3】
ジャム処理後シーケンス時の加熱温度を印刷時温度以上の制御温度とする特徴とする請求項1又は2記載の加熱装置。
【請求項4】
第2の定着部材の温度を検知可能な第2の温度検知手段を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の加熱装置。
【請求項5】
非印字動作時にも加熱装置を温めておく予熱モードを有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の加熱装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1と第2の定着部材で形成されるニップで画像を担持した記録材を挟持搬送させて加熱する加熱装置に関するものである。
【0002】
更に詳しくは、電子写真、静電記録、磁気記録等の適時の画像形成プロセス手段により、加熱溶融性の樹脂等より成るトナーを用いて、記録材(紙、印刷紙、転写材記録材シート、OHTシート、光沢紙、光沢フィルム等)の面に形成担持させた未定着トナー画像を、画像を担持している記録材面上に永久固着画像として加熱定着処理する方式のトナー画像加熱装置に関するもである。
【0003】
特には、カラー画像形成装置において使用するに好適な、低コストで、立ち上がり時間(ウォームアップタイム)の短い、オンデマンド加熱装置に関するものである。
【背景技術】
【0004】
近年、プリンタや複写機等の画像形成装置におけるカラー化が進んできている。
【0005】
1)このようなカラー画像形成装置に使用される加熱装置としては、定着部材に弾性層を有する熱ローラ定着が良く知られている。このような弾性層を有する定着ローラを使用する加熱装置の一例を図9に示す。
【0006】
この加熱装置では、矢印の方向に回転駆動され、所定の定着温度に調整された定着ローラ101及び加圧ローラ102から成る2本の加熱ローラの当接ニップ部(定着ニップ)Nで未定着トナー画像tを載せた記録材Pが通過できるように構成されている。
【0007】
未定着トナー画像tは、ニップ部Nを通過する際に、定着ローラ101及び加圧ローラ102により加熱及び加圧されて、記録材P上に完成画像(永久固着画像)として定着される。
【0008】
各々のローラ101,102は、中央にハロゲンヒーターHを備えており、該ヒーターHから発生する輻射エネルギーを各ローラ内側のアルミ芯金101a,102aで吸収して加熱される。各々のローラ101,102の表面にはサーミスタ103,104を弾性的に接触させて配設してあり、該サーミスタ103,104により検知した温度に基づいて各々のローラ101,102のハロゲンヒーターHに対する給電が制御されて温度調整が行われている。
【0009】
各々のローラ101,102のアルミ芯金101a,102aの周りには厚さ2mmのシリコーンゴムから成る弾性層101b,102bが設けられており、更にその外側の各ローラの表面には、トナーや紙紛等が固着することを防ぐためにPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルエーエテル共重合体/4フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体/4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合樹脂)等の離型性且つ耐熱性の良い樹脂によるコーティング層101c,102cが設けられている。
【0010】
定着ニップ部Nにおいて、未定着トナーtが接する定着部材である定着ローラ101側に弾性層101bを設けている理由は、トナー画像表面をできるだけ均一に定着するためである。
【0011】
定着ローラ101側に弾性層101bを設けることにより、トナー画像tが定着ニップ部Nを通過する際に、弾性層101bがトナー層に沿って変形することで、画像上不均一に載っているトナーが、弾性層101bによって包み込まれ、均一に熱を与えられることにより、均一な定着が達成される。
【0012】
このように均一に定着された画像は、光沢ムラがなく、特にOHT(オーバーヘッドプロジェクター用透明シート)を定着した際に、画像の光透過性が優れるという特徴を持つ。
【0013】
しかし、このような弾性層を有する熱ローラ方式の加熱装置においては、熱ローラ自体の熱容量が大きくなってしまい、定着ローラ101をトナー画像定着に適した温度までに昇温させるまでに必要な時間(ウォームアップタイム)が長いという問題があった。又、定着部材のコストも高価なものとなっていた。
【0014】
2)一方、ウォームアップタイムが短く、安価な加熱装置として、白黒プリンタ等に使用されている、フィルム定着方式の加熱装置が良く知られている。このようなフィルム加熱装置の一例を図10に示す。
【0015】
この加熱装置では、支持部材115に固定支持させたヒータ112と弾性加圧ローラ114との間に薄肉の定着フィルム111を挟ませて定着ニップ部Nを形成させ、定着フィルム111をヒータ112の面に摺動移動させ、固定支持させ、定着ニップ部の定着フィルム111と加圧ローラ114の間でトナー画像tを担持した記録材Pを挟持搬送して定着フィルム111を介したヒータ112からの熱により記録材上のトナー画像を加熱する構成である。記録材P上の未定着トナー画像tは、定着ニップ部Nを通過する際に、熱と圧力を受け、記録材P上に完成定着画像(永久固着画像)として定着される。
【0016】
定着フィルム111は、例えば厚さ50μm程度の耐熱樹脂製のエンドレスフィルムを用い、その表面に厚さ10μm程度の離型性層(フッ素樹脂コーティング層等)を形成したものであり、ヒータ112はセラミック基板上に抵抗発熱体を形成したものである。ヒータ112に温度検知手段113が当接され、ヒータ112の温度が検知され、不図示の制御手段によりヒータ112の温度が所望の温度になるように温調制御される。
【0017】
又、定着フィルム111の熱容量を小さくするため、定着フィルム111には弾性層を設けていない。
【0018】
このような構成の加熱装置では、定着フィルム111の熱容量が非常に小さくなっているので、ヒータ112に電力を投入した後、短時間で定着ニップ部Nをトナー画像の定着可能温度まで昇温させることが可能である。
【0019】
しかし、このような弾性層を設けていない定着フィルム111を使用しているフィルム加熱装置をカラー画像形成装置の加熱装置として使用すると、記録材P表面やトナー層の有無による凹凸やトナー自体の凹凸等に定着フィルム111表面が追随できず、凸部と凹部で定着フィルムから加えられる熱に差ができてしまう。定着フィルムと良く接する凸部では定着フィルムから良く熱が伝わり、凹部では定着フィルムからの熱が凸部に比べて伝わりにくい。
【0020】
カラー画像においては、複数色のトナー層を重ねて混色させ使用するので、トナー層の凹凸が白黒画像に比べて大きく、定着部材である定着フィルムに弾性層が無い場合、定着画像の光沢ムラが大きくなって画像品質を劣化させたり、記録材がOHTの場合は、定着画像を投影した際に透過性が悪かったりして、画像品質の低下があった。
【0021】
そこで、特許文献1に開示されているような、弾性層を有する定着ベルト(定着フィルム)をフィルム加熱装置に使用することで、低コストなカラーオンデマンド加熱装置を構成する加熱装置が提案されている。
【特許文献1】特開平11−15303号公報(特許第3051085号)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
カラー画像装置においては、トナーの使用量が白黒画像形成装置よりも多い傾向がある。白黒画像形成装置ではテキスト中心の印字が多いのに対し、カラー画像形成装置ではカラー出力が可能となったことから、グラフィック画像の印字割合が増えてくる。又、白黒画像形成装置では黒トナー1色であるのに対し、カラー画像形成装置では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色を混色させてフルカラーの色づくりを行うため、混色させる部分ではトナーの量が多くなる。
【0023】
そのようなカラー画像形成装置において、何らかの理由でジャムが発生すると装置内に記録材が残留した状態で装置は停止する場合がある。ジャム発生時、記録材が定着器を通過途中であった場合、記録材を取り除く必要があり、その際には未定着のトナーで定着器が汚れる場合がある。カラーでグラフィック画像を印字していた場合、ジャム時に発生するトナーの量は白黒定着器よりも多い場合がある。
【0024】
従来、カラーオンデマンド定着器では付着した未定着トナーは、通紙前の前回転時の加熱中に加圧ローラに転移し、通紙とともに記録材裏面に転移して定着されるため、定着器はクリーニングされていた。
【0025】
しかし、従来よりも高速化されたカラー画像形成装置においては、プロセススピードのアップしたため、前回転時の加熱中に加圧ローラに転移し切らない、或は、通紙とともに記録材裏面に転移し切らないといった場合が発生してしまった。
【0026】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、高速のカラーオンデマンド定着器において、ジャム処理後に発生する未定着トナーをクリーニングすることができる加熱装置の提供を目的とする。
【0027】
弾性層を有する定着ベルト(定着フィルム)を使用するカラーオンデマンド加熱装置において、定着動作開始前の定着器停止中から予め電力を投入し加熱装置を予熱するスタンバイモードを設けることは、更にファーストプリント時間を短縮することが可能となる。
【0028】
しかしながら、定着ベルトの弾性層に使用されるシリコーンゴム等の熱伝導率は余り高くなく、又、定着ベルト表面からヒータの温度検知手段までの間に多くの部材が入るため、応答性が悪く、ヒータの温度検出手段により定着ベルト表面の温調制御を行うことが難しい。特に、加熱装置を記録材が通過して定着ベルト表面の熱を奪い定着ベルト表面の温度が低下したことをヒータ裏の温度検知手段で検出することは困難であり、又、応答に時間が掛かり過ぎてしまう。
【0029】
そこで、温度検知手段の配置をヒータ部以外の定着ベルトの内面や表面等に移動させて、定着ベルト自身の温度を検出することによりヒータを制御して温調する。この状態で停止中のスタンバイモードを行うとヒータ自身の温度が検出できず、ヒータが過昇温する可能性がある。ヒータが過昇温すると、ヒータを保持している部材が融けてしまったり、定着ベルトの弾性層が熱によるダメージを受け、変形してしまったり等の不具合が発生するという問題が発生する場合があった。
【0030】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、カラーオンデマンド加熱装置において、通常温調時とスタンバイ温調時の温度検知手段を切り替えることで、スタンバイモードを持つことを可能にしファーストプリント時間の短縮することができる加熱装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0031】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、第1と第2の定着部材で形成されるニップで画像を担持した記録材を挟持搬送させて加熱する加熱装置において、
記録材の画像面に接する側の定着部材を第1の定着部材とし、第1の定着部材はベルト状部材、第1の定着部材を加熱する熱源、加熱温度を制御するための第1の温度検知手段及び温度制御手段と、
記録材の画像面の裏面と接する側の定着部材を第2の定着部材とし、第2の定着部材は熱源を持たないローラ部材とを有し、
ジャム発生時に、第1の定着部材及び第2の定着部材に付着したトナーをクリーニングするジャム処理後シーケンスがあり、ジャム処理後シーケンスは加熱装置を加熱回転させることを特徴とする。
【0032】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、第1の定着部材はベルト状部材に弾性層を設けている定着ベルトを用いたことを特徴とする。
【0033】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、ジャム処理後シーケンス時の加熱温度を印刷時温度以上の制御温度とする特徴とする。
【0034】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、第2の定着部材の温度を検知可能な第2の温度検知手段を有することを特徴とする。
【0035】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、非印字動作時にも加熱装置を温めておく予熱モードを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、カラーオンデマンド加熱装置を搭載したカラー画像形成装置において、ジャム後、ジャム処理後シーケンスとして定着器の加熱シーケンスを導入することで、ジャム後1枚の通紙で定着器に付着したジャム未定着トナーを吐き出させることができ、定着スリーブ及び加圧ローラから成る定着部材のクリーニングを行うことが可能となった。
【0037】
又、本発明によれば、カラーオンデマンド加熱装置の温調制御において、通常温調時とスタンバイ温調時の温度検知手段を切り替えることで、ヒータが過昇温することなくカラーオンデマンド加熱装置における立上がり時間の短縮をすることが可能となった。
【0038】
所定の温度に維持することで、スタンバイモードからの起動直後の温度を定着温度まで確実に立ち上げることができる。ヒータ温度を所定の温度に維持することでスタンバイモード中のヒータの過昇温を防止することができ、ファーストプリント時間の短縮が可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0040】
<実施の形態1>
(1)画像形成装置
図1に本発明の実施例であるカラー画像形成装置の概略構成図を示す。本例のカラー画像形成装置は、電子写真方式を用いて、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせることでフルカラー画像を得る装置である。
【0041】
Y・C・M・Kはそれぞれイエロー・シアン・マゼンタ・ブラックの色トナー像を形成する4つのプロセスカートリッジであり、下から上に順に配列してある。各プロセスカートリッジY・C・M・Kは、それぞれ、像担持体たる感光体ドラム1、帯電手段たる帯電ローラ2、静電潜像を顕像化するための現像手段3、感光体ドラムのクリーニング手段4等を1つの容器にまとめた、いわゆるオールインワンカートリッジを使用している。
【0042】
イエローのプロセスカートリッジYの現像手段3にはイエロートナーを、シアンのプロセスカートリッジCの現像手段3にはシアントナーを、マゼンタのプロセスカートリッジMの現像手段3にはマゼンタトナーを、ブラックのプロセスカートリッジKの現像手段3にはブラックトナーをそれぞれ充填してある。
【0043】
感光体ドラム1に露光を行うことにより静電潜像を形成する光学系5が上記4色のプロセスカートリッジY・C・M・Kに対応して設けられている。光学系5としてはレーザー走査露光光学系を用いている。
【0044】
各プロセスカートリッジY・C・M・Kにおいて、光学系5より、画像データに基づいた走査露光が、帯電手段2により一様に帯電された感光体ドラム1上になされることにより、感光体ドラム表面に走査露光画像に対応する静電潜像が形成される。不図示のバイアス電源より現像手段3の現像ローラに印加される現像バイアスを、帯電電位と潜像(露後部)電位の間の適切な値に設定することで、負の極性に帯電されたトナーが感光体ドラム1上の静電潜像に選択的に付着して現像が行われる。
【0045】
即ち、イエローのプロセスカートリッジYの感光体ドラム1にはイエロートナー像が、シアンのプロセスカートリッジCの感光体ドラム1にはシアントナー像が、マゼンタのプロセスカートリッジMの感光体ドラム1にはマゼンタトナー像が、ブラックのプロセスカートリッジKの感光体ドラム1にはブラックトナー像が、それぞれ形成される。
【0046】
各プロセスカートリッジY・C・M・Kの感光体ドラム1上に現像形成された上記の単色トナー画像は各感光体ドラム1の回転と同期して、略等速で回転する中間転写体6上へ所定の位置合わせ状態で順に重畳されて一次転写されることで、中間転写体6上にフルカラートナー画像が合成形成される。
【0047】
本実施の形態においては、中間転写体6として、エンドレスの中間転写ベルトを用いており、駆動ローラ7、二次転写ローラ対向ローラ14、テンションローラ8の3本のローラに懸回して張架してあり、駆動ローラ7によって駆動される。
【0048】
各プロセスカートリッジY・C・M・Kの感光体ドラム1上から中間転写ベルト6上へのトナー像の一次転写手段としては、一次転写ローラ9を用いている。一次転写ローラ9に対して、不図示のバイアス電源より、トナーと逆極性の一次転写バイアスを印加することにより、各プロセスカートリッジY・C・M・Kの感光体ドラム1上から中間転写ベルト6に対して、トナー像が一次転写される。
【0049】
各プロセスカートリッジY・C・M・Kにおいて感光体ドラム1上から中間転写ベルト6への一次転写後、感光体ドラム1上に転写残として残ったトナーは、クリーニング手段4により除去される。本実施の形態においては、クリーニング手段4として、ウレタンブレードによるブレードクリーニングを用いている。
【0050】
上記工程を中間転写ベルト6の回転に同調して、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のプロセスカートリッジY・C・M・Kにおいて行わせて、中間転写ベルト6上に、各色の一次転写トナー画像を順次重ねて形成していく。単色のみの画像形成(単色モード)時には、上記工程は、目的の色についてのみ行われる。
【0051】
一方、転写材記録材供給部となる転写材記録材カセット10にセットされた転写材記録材Pは、給送ローラ11により給送され、レジストローラ12により所定の制御タイミングで、二次転写ローラ対向ローラ14に懸回されている中間転写ベルト6部分と二次転写手段としての二次転写ローラ13とのニップ部に搬送される。
【0052】
中間転写ベルト6上に形成された一次転写トナー像は、二次転写手段たる二次転写ローラ13に不図示のバイアス印加手段より印加されるトナーと逆極性のバイアスにより、転写材記録材P上に一括転写される。
【0053】
二次転写後に中間転写ベルト6上に残った二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング手段15により除去される。本実施の形態においては、感光体ドラム1のクリーニング手段4と同様、ウレタンブレードによる中間転写体クリーニングを行っている。
【0054】
転写材記録材P上に二次転写されたトナー画像は、定着手段たる加熱装置Fを通過することで、転写材記録材P上に溶融定着され、排紙パス31を通って排紙トレイ32に送り出されて画像形成装置の出力画像となる。
(2)加熱装置
図2は加熱装置Fの概略構成模型図である。本例の加熱装置Fは、定着ベルト加熱方式、加圧用回転体駆動方式の加熱装置である。
【0055】
1)加熱装置の全体的構成
第1の定着部材としての定着ベルト20は、ベルト状部材に弾性層を設けて成る円筒状(エンドレスベルト状)の部材である。この定着ベルト20は後記3)項で詳述する。
【0056】
22は第2の定着部材としての加圧ローラである。17は横断面略半円弧状樋型の耐熱性・剛性を有するヒーターホルダ、16は熱源としての定着ヒータであり、ヒーターホルダ17の下面に該ホルダの長手に沿って配設してある。定着ベルト20は、このヒーターホルダ17にルーズに外嵌させてある。定着ヒータ16は、本実施の形態では後記2)項で詳述するようなセラミックヒータである。
【0057】
ヒーターホルダ17は、耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成し、定着ヒータ16を保持し、定着ベルト20をガイドする役割を果たす。本実施の形態においては、液晶ポリマーとして、デュポン社のゼナイト7755(商品名)を使用した。ゼナイト7755の最大使用可能温度は、約270℃である。
【0058】
加圧ローラ22は、ステンレス製の芯金に、射出成形により、厚み約3mmのシリコーンゴム層を形成し、その上に厚み約40μmのPFA樹脂チューブを被覆して成る。この加圧ローラ22は、芯金の両端部を装置フレーム24の不図示の奥側と手前側の側板間に回転自由に軸受保持させて配設してある。この加圧ローラ22の上側に、前記のヒータ16・ヒーターホルダ17・定着ベルト20等から成る加熱アセンブリをヒータ16側を下向きにして加圧ローラ22に並行に配置し、ヒーターホルダ17の両端部を不図示の加圧機構により片側98N(10kgf)、総圧196N(20kgf)の力で加圧ローラ22の軸線方向に附勢することで、定着ヒータ16の下向き面に定着ベルト20を介して加圧ローラ22の弾性層に該弾性層の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させ、加熱定着に必要な所定幅の定着ニップ部Nを形成させてある。加圧機構は、圧解除機構を有し、ジャム処理時等に、加圧を解除し、転写材記録材Pの除去が容易な構成となっている。
【0059】
18と19は第1と第2の温度検知手段としてのメインとサブの2つのサーミスタである。第1の温度検知手段としてのメインサーミスタ18は熱源である定着ヒータ16に非接触に配置され、本実施の形態では、ヒーターホルダ17の上方において定着ベルト20の内面に弾性的に接触させてあり、定着ベルト20の内面の温度を検知する。第2の温度検知手段としてのサブサーミスタ19は、メインサーミスタ18よりも熱源である定着ヒータ16に接触して近い場所に配置され、本実施の形態では、定着ヒータ16の裏面に接触させてあり、定着ヒータ裏面の温度を検知する。
【0060】
メインサーミスタ18は、ヒーターホルダ17に固定支持させたステンレス製のアーム25の先端にサーミスタ素子が取り付けられ、アーム25が弾性揺動することにより、定着ベルト20の内面の動きが不安定になった状態においても、サーミスタ素子が定着ベルト20の内面に常に接する状態に保たれる。
【0061】
図3に、本実施の形態の加熱装置における、定着ヒータ16、メインサーミスタ18、サブサーミスタ19の位置関係を示す斜視模型図を示す。メインサーミスタ18は、定着ベルト20、定着ヒータ16の長手中央付近に配設され、定着ベルト20の内面に接触するよう配置されている。サブサーミスタ19は、長手中央から90mmの位置の長手端部付近で定着ヒータ16の裏面に接触するよう配置されている。
【0062】
本実施の形態においては、転写材Pとして、A4サイズの定形紙(長手方向幅210mm)と、A5サイズ定形紙(長手方向幅145mm)を、中央基準で通紙可能とした。図3において、メインサーミスタ18は、長手中央部付近に配置されるが、サブサーミスタ19は、長手中央から90mmの位置、即ち、A5サイズ紙の外側且つA4サイズ紙の内側となる位置に配置し、A5サイズ紙等の小サイズ紙通紙を連続通紙した際の端部における昇温を防止するため、通紙中のサブサーミスタ19の温度をモニターし、一定以上の温度になった場合に、通紙を止め、加熱装置を空回転させることにより、端部の昇温を緩和した後に、次の紙の給紙を開始する機能を持つ。
【0063】
メインサーミスタ18及びサブサーミスタ19は、制御回路部(CPU)21に接続され、制御回路部21は、メインサーミスタ18、サブサーミスタ19の出力を基に定着ヒータ16の温調制御内容を決定し、ヒータ駆動回路部28(図4)によって定着ヒータ16への通電を制御する。
【0064】
23と26は装置フレーム24に組付けた入り口ガイドと定着排紙ローラである。入り口ガイド23は、二次転写ニップを抜けた転写材記録材Pが、定着ニップ部Nに正確にガイドされるよう、転写材記録材を導く役割を果たす。本実施の形態の入り口ガイド23は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂により形成されている。
【0065】
加圧ローラ22は、駆動手段Mにより矢印の反時計方向に所定の周速度で回転駆動される。この加圧ローラ22の回転駆動による加圧ローラ22の外面と定着ベルト20との定着ニップ部Nにおける圧接摩擦力により円筒状の定着ベルト20に回転力が作用して該定着ベルト20がその内面側が定着ヒータ16の下向き面に密着して摺動しながらヒータホルダ17の外回りを矢印の時計方向に従動回転状態になる。定着ベルト20内面にはグリスが塗布され、ヒータホルダ17と定着ベルト20内面との摺動性を確保している。
【0066】
加圧ローラ22が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着ベルト20が従動回転状態になり、又、定着ヒータ16に通電がなされ、該定着ヒータ16が昇温して所定の温度に立ち上がり温調された状態において、定着ニップ部Nの定着ベルト20と加圧ローラ22との間に未定着トナー像を担持した転写材記録材Pが入り口ガイド23に沿って案内されて導入され、定着ニップ部Nにおいて転写材記録材Pのトナー像担持面側が定着ベルト20の外面に密着して定着ベルト20と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この挟持搬送過程において、定着ヒータ16の熱が定着ベルト20を介して転写材記録材Pに付与され、転写材記録材P上の未定着トナー像が転写材記録材P上に加熱・加圧されて溶融定着される。定着ニップ部Nを通過した記録材Pは、定着ベルト20から曲率分離され、定着排紙ローラ26で排出される。
【0067】
2)定着ヒータ16
熱源としての定着ヒータ16は、本実施の形態では、窒化アルミを基板を用い、表面はポリイミドでコートしてある。裏面は基板上に、銀・パラジウム合金を含んだ導電ペーストをスクリーン印刷法によって均一な厚さの膜状に塗布することで抵抗発熱体を形成した上に耐圧ガラスによるガラスコートを施した、セラミックヒータを使用している。
【0068】
図4はセラミックヒータの一例の構造模型図であり、(a)は表面模型図、(b)は一部切欠き裏面模型図、(c)は拡大横断面模型図である。
【0069】
上記の定着ヒータ16は表面側を下向きに露呈させてヒータホルダ17に固定して支持させてある。
【0070】
上記定着ヒータ16の第1と第2の電極部c・d側には給電用コネクタ27が装着される。ヒータ駆動回路部28から上記の給電用コネクタ27を介して第1と第2の電極部c・dに給電されることで抵抗発熱体層bが発熱して定着ヒータ16が迅速に昇温する。ヒータ駆動回路部28は、制御回路部(CPU)21により制御される。
【0071】
通常使用においては、加圧ローラ22の回転開始とともに、定着ベルト20の従動回転が開始し、定着ヒータ16の温度の上昇とともに、定着ベルト20内面温度も上昇していく。定着ヒータ16への通電をコントロールし、定着ベルト20の内面温度、即ち、メインサーミスタ18の検知温度が195℃になるように入力電力が制御される。
【0072】
3)定着ベルト20
本実施の形態で用いる定着ベルト20を図5で示す。
【0073】
ベース層20aは、SUSの素管を引き抜き加工により、厚さ30μmの厚みのシームレスベルト状に形成した、SUSベルトを用いている。このSUSベルト20a上に、弾性層20b、離型性層20cを形成した。
【0074】
弾性層としてシリコーンゴム層250μm、リングコート法により形成した上に、離型性層として厚み30μmのPFA樹脂チューブを被覆して成る。定着ベルト20の表面にフッ素樹脂層を設けることで、表面の離型性を向上し、定着ベルト20の表面にトナーが一旦付着し、再度転写材記録材Pに移動することで発生するオフセット現象を防止することができる。
【0075】
又、定着ベルト20の表面のフッ素樹脂層をPFAチューブとすることで、より簡便に均一なフッ素樹脂層を形成することが可能となる。
(3)温調制御
温調制御について説明する。
【0076】
立ち上げ温調制御で、ターゲット温度より低い温度状態からターゲット温度まで加熱する温調制御する。続いて、定常温調制御で記録材を通紙中にターゲット温度に保つ温調制御でする。ここで、ターゲット温度は通紙中の定着ベルト温度を検知するためにメインサーミスタの検知値を利用する。サブサーミスタの検知値では不十分な理由としては、定着ベルトの弾性層に使用されるシリコーンゴム等の熱伝導率は余り高くなく、又、定着ベルト表面からヒータの温度検知手段までの間に多くの部材が入るため、応答性が悪く、ヒータの温度検出手段により定着ベルト表面の温調制御を行うことが難しいことが挙げられる。特に、加熱装置を記録材が通過して定着ベルト表面の熱を奪い定着ベルト表面の温度が低下したことをヒータ裏の温度検知手段で検出することは困難であり、又、応答に時間が掛かり過ぎてしまうため不適切である。
【0077】
以下、定着制御の基本的な流れについて具体的に説明する。
【0078】
1.立ち上げ温調制御
印字信号を受け取った段階で定着モータを回転し始めるとともに、メインサーミスタの検知値がターゲット温度195℃を目標に電力を投入する。本実施の形態では、投入電力を800Wとした。メインサーミスタの検知値がターゲット温度−20℃(175℃)に達すると温調制御をPID制御に切り替え温度のオーバーシュートの起こらないようにする。ターゲット温度に達してもPID制御を継続し温度を一定に保ち、定常温調制御に移る。
【0079】
2.定常温調制御
立ち上げ温調制御に引き続き、記録材が通紙中もメインサーミスタの検知値が195℃になるようにPID制御を行う。未定着画像を含む記録材をこの状態で通紙する。そして、排紙完了後に定着モータを停止させる。
(4)ジャム時の処理
次に、ジャム時の処理について述べる。
【0080】
ジャムは記録材の斜送や重送等の予期せぬ事態が起こった時に発生する。ジャムが発生すると、画像形成装置の破損傷むを防ぐため駆動系は停止し、加熱装置への電力供給も停止する。途中で画像形成装置が停止するため、画像形成装置内には未定着トナーの載った記録材が機内残留紙として残る。機内残留紙を自動で機外に排出する場合、自動若しくは手動にて電力の投入されていない状態の定着ニップを通過させる必要がある。定着ニップを通過の際、温調されていないため通常の定着温度よりも温度が低いため、未定着トナーは定着スリーブにオフセットして付着する。
(5)ジャム処理後シーケンス
次に、本発明の特徴であるジャム処理後シーケンスについて述べる。
【0081】
カラーオンデマンド定着器で実用化されているプロセススピードが100mm/秒程度の画像形成装置においてはジャムが発生し、加熱装置に未定着トナーが付着したとしても、立ち上げ温調時に定着スリーブ側に付着した未定着トナーは加圧ローラ側に移り、定常温調制御時に記録材を通紙すれば記録材に裏にトナーは移され定着部材はきれいになる。よって、転写記録材を1枚通紙することでジャムによるトナー汚れは解消されれば問題はない。
【0082】
しかし、プロセススピード180mm/秒と高速化された画像形成装置では、未定着トナーの量が多い場合、立ち上げ温調時に定着スリーブ側に付着した未定着トナーが加圧ローラ側に移り切らないという問題や、定常温調制御時に記録材を通紙しても記録材に裏にトナーが移され切らないという問題が発生した。
【0083】
画像形成装置が高速化されてくると、記録材が加熱装置のニップを通過する時間が短くなるため、記録材に与えることができる熱量が低下する。熱量が不十分なため、トナーが溶融され切らず、記録材転写材を1枚通紙することではジャムによるトナー汚れは解消されず、複数枚に亘って記録材の表面や裏面にトナー汚れの画像不良が発生してしまう。
【0084】
又、画像形成装置が高速化されてくると、プロセススピードも速くなり、印字動作開始から記録材が加熱装置に到達するまでの時間も短くなるため、立ち上げ温調制御だけでは加圧ローラはトナーを記録材裏面に移せる温度まで温まらない。
【0085】
そこで、本実施の形態では、先ず、ジャム時に定着スリーブに付着した未定着トナーを加圧ローラ側にしっかりと移し、その後通紙される記録材の裏面にしっかりとトナーが移せるようにジャム処理後、ジャム処理後シーケンスを行う。
【0086】
以下、順を追ってジャム時の対応について述べていく。
【0087】
ジャムが発生し、画像形成装置が停止した場合、先ず、画像形成装置内に残留している記録材を取り除く。次に、定着器を空回転させる。空回転中は定常温調制御で温調制御し定着スリーブ及び加圧ローラを暖めることでトナーを溶融し、加圧ローラ側に移す。定着スリーブ及び加圧ローラの表面はトナーに対して離型性の優れたPFAで構成されているので、ジャム時のトナーは温度の低い加圧ローラ側へ移る。この現象はトナーの溶け方の温度による差から生じるものである。
【0088】
次に、加圧ローラ側に移ったトナーを記録材に移すには加圧ローラをトナーが確実に記録材に転移、定着する温度相当まで温める。
【0089】
本実施の形態で用いているカラーオンデマンド定着器においては、加圧ローラ側には熱源を有していない。よって、次回通紙時に、ジャム時には加圧ローラに付着したトナーを記録材に転写させるためには、定着スリーブ側から熱を伝達し、トナーが確実に記録材に転移、定着する温度相当まで十分に温まるように加圧ローラに蓄熱しておく必要がある。
【0090】
図6にメインサーミスタ195℃にて空回転した場合のスリーブ表面温度及び加圧ローラの表面温度を示す。スリーブ表面は180℃で安定した後も、加圧ローラ表面温度は徐々に昇温していき150℃付近で安定する。本実施の形態では、加圧ローラが略安定し始める時間である195℃温調で3020秒間空回転を行って加圧ローラを温めた。本実施の例で195℃としたのは、なるべく高い設定温度で空回転を行いたいが、高過ぎると加熱装置自体の耐久寿命に影響を及ばすため、通紙時の設定温度と同温度とした。
【0091】
その後、画像形成装置が印字動作を行い、記録材が定着器ニップを通過するときに、加圧ローラに付着しているジャムトナーは記録材裏面に転写定着されてジャムトナーのクリーニングを完了する。
【0092】
上記を行うことで、ジャム時の未定着トナーは加圧ローラ側に移され、次回印字動作時に記録転写材が定着ニップ通過するときに記録転写材の裏面に移り、定着スリーブ及び加圧ローラに付着したジャムトナーを吐き出させるすことが可能となった。
【0093】
<実施の形態2>
画像形成装置全体の構成及び加熱装置の構成は実施の形態1と同様なので省略するものとする。本実施の形態の特徴は、ジャム処理後シーケンスの時間を条件によっては短くできるところにある。
【0094】
加熱装置の構成図を図7に示す。
【0095】
本実施の形態で用いた加熱装置では、加圧ローラの温度をモニターする非接触のサーミスタが搭載されている。加圧ローラの温度を把握することで、加圧ローラの温まり方によってはジャム処理後シーケンスを短縮させることを可能とする。
【0096】
ジャムが発生し画像形成装置が停止する前の加圧ローラ温度状態や、ジャムが発生してからジャム処理を行うまでの時間によって、ジャム処理後シーケンス時に必要な時間は異なってくる。ジャムが発生してからずっと放置してしまった場合には加熱装置は冷えているが、加圧ローラが温まった状態でジャムが発生し且つすぐにジャム処理を行った場合には加熱装置は温まっている。加熱装置が冷えてしまっている時よりも、加熱装置が温まっている時にはジャム処理後シーケンスを短くすることができる。よって、加圧ローラの温度がモニターできれば、加熱装置の条件によってはジャム処理後シーケンスの時間の短縮が可能となる。
【0097】
本実施の形態では、加圧ローラの温度をモニターできる非接触のサーミスタ18bを配置し、加圧ローラの温度が150℃に達すると、ジャム処理後シーケンスの空回転及び温調制御を完了する。その後、画像形成装置が印字動作を行い、記録材が定着器ニップを通過するときに、加圧ローラに付着しているジャムトナーは記録材裏面に転写定着されてジャムトナーのクリーニングを完了する。
【0098】
図8はジャム処理後シーケンス開始時の加圧ローラ温度の違いによるジャム処理後シーケンスに必要な時間を示すの比較例の一例である。図8中の比較例1は、ジャムが発生してからずっと放置してしまった場合の加熱装置が冷えている状態からジャム処理後シーケンスを始める場合である。図8中の比較例2は、ジャムが発生してすぐにジャム処理を行った場合の加熱装置は温まっている状態からジャム処理後シーケンスを始める場合である。
【0099】
比較例1では加圧ローラ温度が150℃に達するまでに30秒掛かるのに対し、比較例2では加圧ローラの温度が150℃に達するまでに20秒であった。ジャム処理後シーケンスは150℃に達した時点で空回転及び温調制御を完了するので本比較例の場合、加圧ローラが温まっていた場合には10秒短縮できることになる。加圧ローラの温度は履歴により異なるため、加圧ローラ温度をモニターすることで、条件によってジャム処理後シーケンスに必要な時間を短縮することができる。
【0100】
以上より、加熱装置が温まっている場合にはジャム処理後シーケンスを短縮でき、且つ、ジャム時の未定着トナーは加圧ローラ側に移され、次回印字動作時に記録材が定着ニップ通過するときに記録材裏面に移り、定着スリーブ及び加圧ローラに付着したジャムトナーを吐き出すことが可能となった。
【0101】
<実施の形態3>
画像形成装置全体の構成及び加熱装置の構成は実施例1と同様なので省略するものとする。本実施の形態の特徴は、ジャム処理後シーケンス後にスタンバイ予熱温調制御時を行って次回印字動作を待機するところにある。
【0102】
以下、本実施の形態について説明する。本実施の形態では、温調制御として、立ち上げ温調制御・定常温調制御の他に、予熱スタンバイ温調制御を有している。
【0103】
予熱スタンバイ制御は、プリント信号を受けたとき、定着器の立ち上がり時間を短縮するため、加熱装置を予熱しておく制御である。スタンバイ予熱温調制御時は温度検知手段としてヒータ裏に接して配置してあるサブサーミスタの検知値を用いる。スタンバイ予熱温調制御時は、サブサーミスタの検知値が130℃になるようにPID制御を行い予熱しておく。加熱装置停止時にも加熱しているため、定着スリーブ及び加圧ローラが冷えるのを抑えている。実施の形態1では、ジャム処理後シーケンスの直後に記録紙を通紙することで効果的にクリーニング可能であったが、次回印字までに時間が空いてしまうと効果が薄れてしまっていた。
【0104】
しかし、本実施の形態では、ジャム処理後シーケンス後にスタンバイ予熱温調制御を行うことで、加熱装置の温度低下を軽減し、次回印字動作時までに時間が空いた場合でも、記録材が定着ニップ通過するときに記録材裏面に移り、定着スリーブ及び加圧ローラに付着したジャムトナーを吐き出すことが可能となった。
【0105】
以上、本発明によれば、次回印字動作時までに時間が空いても、より確実に定着スリーブ及び加圧ローラに付着したジャムトナーを吐き出させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の実施の形態1におけるカラー画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る加熱装置の断面模型図である。
【図3】本発明の実施の形態1における定着ヒータ・メインサーミスタ・サブサーミスタの位置関係を示す斜視模型図である。
【図4】本発明の実施の形態1における定着ヒータ(セラミックヒータ)の構成説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1における定着ベルトの断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1における加熱スリーブ・加圧ローラの温度特性図である。
【図7】本発明の実施の形態2における加熱装置の断面模型図である。
【図8】本発明の実施の形態2における温度の比較図である。
【図9】従来の熱ローラ方式定着装置の断面図である。
【図10】従来のフィルム定着方式の定着装置の断面図である。
【符号の説明】
【0107】
1 感光体ドラム
2 帯電手段
3 現像手段
4 クリーニング手段
5 光学系
6 中間転写体
16 定着ヒータ
17 ヒーターホルダ
18 メインサーミスタ
19 サブサーミスタ
20 定着ベルト
22 加圧ローラ




 

 


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