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発明の名称 電子写真用シームレスベルトの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−24954(P2007−24954A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−202997(P2005−202997)
出願日 平成17年7月12日(2005.7.12)
代理人 【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
発明者 芦邊 恒徳 / 柏原 良太
要約 課題
転写ムラを発生させることがなく、優れた耐久性を有する電子写真用シームレスベルトを提供する。

解決手段
熱可塑性樹脂組成物(a)から成形されたプリフォームを金型内で加熱しながら所定の速度で移動する延伸棒を用いて延伸する際に、延伸棒はモータ駆動とし、該延伸棒の移動開始から所定の時間の経過と同時に所定の圧力で気体を流入し金型内でプリフォームを膨らませる際の該気体の圧力が流入開始から設定最大圧力に達する時間が0.5秒以上とすることにより解決する。好ましくは熱可塑性樹脂組成物(a)の一部に、副産物である切断されたボトルの口側部(b)と底側部(c)を粉砕したリサイクル品を用いる。
特許請求の範囲
【請求項1】
熱可塑性樹脂組成物(a)から成形されたプリフォームを加熱し金型内で、所定の速度で移動する延伸棒を用いて延伸する工程と、延伸棒により延伸するプリフォーム内に、所定の圧力で気体を流入し金型内でプリフォームを膨らますことによってボトル状の成形物を得て、該ボトルの口側部(b)と底側部(c)を切断する工程とを含んでなる電子写真用シームレスベルトの製造方法において、
該延伸棒による延伸時に、該延伸棒の移動開始から所定の時間の経過と同時に該プリフォーム内に気体を流入する工程を含み、該気体の圧力が流入開始から設定最大圧力に達する時間が0.5秒以上であり、かつ
前記工程の延伸棒はモータ駆動によって移動することを特徴とする電子写真用シームレスベルトの製造方法。
【請求項2】
プリフォームを加熱する際の加熱手段は縦方向に3分割以上し、各々独立制御したヒータによるものであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記モータがサーボモータであることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記プリフォーム軸方向中心部分の外径をaとし、金型の軸方向中心部分の内径をbとしたとき、以下の式(1)を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
4a ≦ b ≦ 6a ・・・・(1)
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂混合物(a)の一部に、前記製造方法で製造される電子写真用シームレスベルトの副産物である切断された前記ボトルの口側部(b)と底側部(c)を粉砕したリサイクル品を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
前記熱可塑性樹脂混合物(a)に占める該リサイクル品の割合(リサイクル率)が5〜70%であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
プリフォームの成形方法が射出成形であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真において中間転写ベルト、転写ベルト、感光体ベルトなどに使用されるシームレスベルトの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真用シームレスベルトとして中間転写ベルトを用いた画像形成装置の一例の概略図を図1に示す。この中間転写方式の場合、電子写真感光体から転写材へのトナー像の転写は、主に一次転写帯電部材、中間転写体、二次転写帯電部材により行われる。
【0003】
なお、以下の説明において、4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の例を挙げたが、本発明における「カラー」とは、4色(いわゆるフルカラー)に限定されるものではなく、多色、すなわち2種以上の色である。
【0004】
図1において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
【0005】
回転駆動される電子写真感光体1の表面は、一次帯電部材3により、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。この際の露光光は、目的のカラー画像の第1色成分像(例えばイエロー成分像)に対応した露光光である。こうして電子写真感光体1の表面に、目的のカラー画像の第1色成分像に対応した第1色成分静電潜像(イエロー成分静電潜像)が順次形成されていく。
【0006】
張架ローラー12および二次転写対向ローラー13によって張架された中間転写体(中間転写ベルト)11は、矢印方向に電子写真感光体1とほぼ同じ周速度(例えば電子写真感光体1の周速度に対して97〜103%)で回転駆動される。
【0007】
電子写真感光体1の表面に形成された第1色成分静電潜像は、第1色用現像剤担持体(イエロー用現像剤担持体)5Yに担持された現像剤に含まれる第1色トナー(イエロートナー)により現像されて第1色トナー像(イエロートナー像)となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されている第1色トナー像が、一次転写帯電部材(一次転写帯電ローラー)6pからの一次転写バイアスによって、電子写真感光体1と一次転写帯電部材6pとの間を通過する中間転写体11の表面に順次一次転写されていく。
【0008】
第1色トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング部材7によって一次転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化された後、次色の画像形成に使用される。
【0009】
第2色トナー像(マゼンタトナー像)、第3色トナー像(シアントナー像)、第4色トナー像(ブラックトナー像)も、第1色トナー像と同様にして電子写真感光体1の表面に形成され、中間転写体11の表面に順次転写される。こうして中間転写体11の表面に目的のカラー画像に対応した合成トナー像が形成される。第1色〜第4色の一次転写の間は、二次転写帯電部材(二次転写帯電ローラー)6s、電荷付与部材(電荷付与ローラー)7rは中間転写体11の表面から離れている。
【0010】
中間転写体11の表面に形成された合成トナー像は、二次転写帯電部材6sからの二次転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から二次転写対向ローラー13・中間転写体11と二次転写帯電部材6sとの間(当接部)に中間転写体11の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次二次転写されていく。
【0011】
合成トナー像の転写を受けた転写材Pは、中間転写体11の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることによりカラー画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0012】
合成トナー像転写後の中間転写体11の表面には電荷付与部材7rが当接される。電荷付与部材7rは、中間転写体11の表面の二次転写残りの現像剤(トナー)に一次転写時と逆極性の電荷を付与する。一次転写時と逆極性の電荷が付与された二次転写残りの現像剤(トナー)は、電子写真感光体1と中間転写体11との当接部およびその近傍において、電子写真感光体1の表面に静電的に転写される。こうして合成トナー像転写後の中間転写体11の表面は、転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化される。電子写真感光体1の表面に転写された二次転写残りの現像剤(トナー)は、電子写真感光体1の表面の一次転写残りの現像剤(トナー)とともに、クリーニング部材7によって除去される。中間転写体11から電子写真感光体1への二次転写残りの現像剤(トナー)の転写は、一次転写と同時に行うことができるため、スループットの低下を生じない。
【0013】
また、クリーニング部材7による転写残りの現像剤(トナー)除去後の電子写真感光体1の表面を、前露光手段からの前露光光により除電処理してもよいが、図4に示すように、電子写真感光体の表面の帯電にローラー形状の一次帯電部材(一次帯電ローラー)などを用いた接触帯電を採用した場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0014】
図2に、インライン方式のカラー電子写真装置の概略構成の一例を示す。このインライン方式の場合、電子写真感光体から転写材へのトナー像の転写は、主に転写材搬送部材、転写帯電部材により行われる。
【0015】
図2において、1Y、1M、1C、1Kは円筒状の電子写真感光体(第1色〜第4色用電子写真感光体)であり、それぞれ軸2Y、2M、2C、2Kを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
【0016】
回転駆動される第1色用電子写真感光体1Yの表面は、第1色用一次帯電部材3Yにより、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4Yを受ける。露光光4Yは、目的のカラー画像の第1色成分像(例えばイエロー成分像)に対応した露光光である。こうして第1色用電子写真感光体1Yの表面に、目的のカラー画像の第1色成分像に対応した第1色成分静電潜像(イエロー成分静電潜像)が順次形成されていく。
【0017】
張架ローラー12によって張架された転写材搬送部材(転写材搬送ベルト)14は、矢印方向に第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kとほぼ同じ周速度(例えば第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kの周速度に対して97〜103%)で回転駆動される。また、転写材供給手段(不図示)から給送された転写材(紙など)Pは、転写材搬送部材14に静電的に担持(吸着)され、第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kと転写材搬送部材との間(当接部)に順次搬送される。第1色用電子写真感光体1Yの表面に形成された第1色成分静電潜像は、第1色用現像剤担持体5Yに担持された現像剤に含まれる第1色トナーにより現像されて第1色トナー像(イエロートナー像)となる。次いで、第1色用電子写真感光体1Yの表面に形成担持されている第1色トナー像が、第1色用転写帯電部材(第1色用転写帯電ローラー)6Yからの転写バイアスによって、第1色用電子写真感光体1Yと第1色用転写帯電部材6Yとの間を通過する転写材搬送部材14に担持された転写材Pに順次転写されていく。
【0018】
第1色トナー像転写後の第1色用電子写真感光体1Yの表面は、第1色用クリーニング部材(第1色用クリーニングブレード)7Yによって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化された後、繰り返し第1色トナー像形成に使用される。
【0019】
第1色用電子写真感光体1Y、第1色用一次帯電部材3Y、第1色用露光手段、第1色用現像剤担持体5Y、第1色用転写帯電部材6Yをまとめて第1色用画像形成部と称する。
【0020】
第2色用電子写真感光体1M、第2色用一次帯電部材3M、第2色用露光手段、第2色用現像剤担持体5M、第2色用転写帯電部材6Mを有する第2色用画像形成部、第3色用電子写真感光体1C、第3色用一次帯電部材3C、第3色用露光手段、第3色用現像剤担持体5C、第3色用転写帯電部材6Cを有する第3色用画像形成部、第4色用電子写真感光体1K、第4色用一次帯電部材3K、第4色用露光手段、第4色用現像剤担持体5K、第4色用転写帯電部材6Kを有する第4色用画像形成部の動作は、第1色用画像形成部の動作と同様であり、転写材搬送部材14に担持され、第1色トナー像が転写された転写材Pに、第2色トナー像(マゼンタトナー像)、第3色トナー像(シアントナー像)、第4色トナー像(ブラックトナー像)が順次転写されていく。こうして転写材搬送部材14に担持された転写材Pに目的のカラー画像に対応した合成トナー像が形成される。
【0021】
合成トナー像が形成された転写材Pは、転写材搬送部材14の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることによりカラー画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0022】
また、第1色〜第4色用クリーニング部材7Y、7M、7C、7Kによる転写残りの現像剤(トナー)除去後の第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kの表面を、前露光手段からの前露光光により除電処理してもよいが、図2に示すように、電子写真感光体の表面の帯電にローラー形状の一次帯電部材(一次帯電ローラー)などを用いた接触帯電を採用した場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0023】
なお、図2中、15は転写材搬送部材に転写材を吸着させるための吸着ローラーであり、16は転写材搬送部材から転写材を分離するための分離帯電器である。
【0024】
図3に、中間転写方式のカラー電子写真装置の概略構成の別の例を示す。この中間転写方式の場合、電子写真感光体から転写材へのトナー像の転写は、主に一次転写帯電部材、中間転写体、二次転写帯電部材により行われる。
【0025】
図3において、1Y、1M、1C、1Kは円筒状の電子写真感光体(第1色〜第4色用電子写真感光体)であり、それぞれ軸2Y、2M、2C、2Kを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
【0026】
回転駆動される第1色用電子写真感光体1Yの表面は、第1色用一次帯電部材3Yにより、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4Yを受ける。露光光4Yは、目的のカラー画像の第1色成分像(例えばイエロー成分像)に対応した露光光である。こうして第1色用電子写真感光体1Yの表面に、目的のカラー画像の第1色成分像に対応した第1色成分静電潜像(イエロー成分静電潜像)が順次形成されていく。
【0027】
張架ローラー12および二次転写対向ローラー13によって張架された中間転写体(中間転写ベルト)11は、矢印方向に電子写真感光体1とほぼ同じ周速度(例えば電子写真感光体1の周速度に対して97〜103%)で回転駆動される。
【0028】
第1色用電子写真感光体1Yの表面に形成された第1色成分静電潜像は、第1色用現像剤担持体5Yに担持された現像剤に含まれる第1色トナーにより現像されて第1色トナー像(イエロートナー像)となる。次いで、第1色用電子写真感光体1Yの表面に形成担持されている第1色トナー像が、第1色用一次転写帯電部材(第1色用一次転写帯電ローラー)6pYからの一次転写バイアスによって、第1色用電子写真感光体1Yと第1色用一次転写帯電部材6pYとの間を通過する中間転写体11の表面に順次一次転写されていく。
【0029】
第1色トナー像転写後の第1色用電子写真感光体1Yの表面は、第1色用クリーニング部材(第1色用クリーニングブレード)7Yによって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化された後、繰り返し第1色トナー像形成に使用される。
【0030】
第1色用電子写真感光体1Y、第1色用一次帯電部材3Y、第1色用露光手段、第1色用現像剤担持体5Y、第1色用一次転写帯電部材6pYをまとめて第1色用画像形成部と称する。
【0031】
第2色用電子写真感光体1M、第2色用一次帯電部材3M、第2色用露光手段、第2色用現像剤担持体5M、第2色用一次転写帯電部材6pMを有する第2色用画像形成部、第3色用電子写真感光体1C、第3色用一次帯電部材3C、第3色用露光手段、第3色用現像剤担持体5C、第3色用一次転写帯電部材6pCを有する第3色用画像形成部、第4色用電子写真感光体1K、第4色用一次帯電部材3K、第4色用露光手段、第4色用現像剤担持体5K、第4色用一次転写帯電部材6pKを有する第4色用画像形成部の動作は、第1色用画像形成部の動作と同様であり、中間転写体11の表面に、第2色トナー像(マゼンタトナー像)、第3色トナー像(シアントナー像)、第4色トナー像(ブラックトナー像)が順次一次転写されていく。こうして中間転写体11の表面に目的のカラー画像に対応した合成トナー像が形成される。
【0032】
中間転写体11の表面に形成された合成トナー像は、二次転写帯電部材6sからの二次転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から二次転写対向ローラー13・中間転写体11と二次転写帯電部材6sとの間(当接部)に中間転写体11の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次二次転写されていく。
【0033】
合成トナー像の転写を受けた転写材Pは、中間転写体11の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることによりカラー画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0034】
合成トナー像転写後の中間転写体11の表面は、中間転写体用クリーニング部材7’によって二次転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化された後、次の合成トナー像形成に使用される。
【0035】
また、第1色〜第4色用クリーニング部材7Y、7M、7C、7Kによる転写残りの現像剤(トナー)除去後の第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kの表面を、前露光手段からの前露光光により除電処理してもよいが、図6に示すように、電子写真感光体の表面の帯電にローラー形状の一次帯電部材(一次帯電ローラー)などを用いた接触帯電を採用した場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0036】
このようにすでに市場においては電子写真用シームレスベルトを用いたカラー複写機、カラープリンタ等が販売され始めている。
【0037】
このような電子写真用シームレスベルトの製造方法としては、チューブ押し出し、インフレーション、遠心成形方法、ブロー成形方法、射出成形方法などがある。これらのなかで、ブロー成形、特に延伸ブロー成形方法はブロー成形の特徴である金型を使用することによって外形寸法が安定化し、さらに延伸することによって、分子配向が起こり、ベルトの強度が向上すること、繰り返し再現性が高いので、均質な品質の製品が安定してできる、高速で成形できるため、コストダウンが可能などの特徴があり、ベルトの成形方法として好ましい(特許文献2及び3)。
【0038】
延伸ブロー成形方法の一例を図4〜図5を用いて説明する。延伸ブロー成形は、まずプリフォームと呼ばれる試験管型の成形物を成形するが、この場合、形状が安定しやすい射出成形を使用することが好ましい。射出成形により図4のようにプリフォーム104を成形する。
【0039】
次に、図5のように延伸ブローを行う。まずプリフォーム104を加熱炉107に入れ延伸温度まで加熱する。加熱後ブロー金型108にプリフォーム104を入れ、プリフォームを延伸棒109で縦方向に延伸する。この延伸を1次延伸と言う。このとき延伸棒にプリフォームが接触しないように気体を流入することが好ましく、これを1次圧と言う。この1次延伸を行った後、気体110をプリフォーム口部106から流入させ、横方向に膨らます。これを2次延伸と言う。また、このときの気体流入を2次圧と言う。これら、1次延伸、2次延伸を行うことによって、ブロー成形品112を得る。このブロー成形品112は縦横両方向に延伸されるため、高い強度の成形品となる。
【特許文献1】特開昭63-301960号公報
【特許文献2】特開平5-061230号公報
【特許文献3】特開2001-018284号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0040】
しかし、これらの中間転写ベルトや転写ベルト等の電子写真用シームレスベルトを用いたカラー電子写真装置は、前記の利点を充分に生かし、ユーザーに対して真に期待に応え、かつ満足を与える装置として機能していない。これらの電子写真用シームレスベルトを用いた画像形成装置を提供する場合、次のような克服すべき問題点を未だ有している。
【0041】
延伸ブロー成形でベルトを作成しようとした場合、外形寸法は金型であるために精度の高いものができあがるが、気体によってプリフォームを膨らますという製法上、均一なブローをすることが困難であり、均一なブローができないと画像の転写ムラ、さらには走行性が不安定になってしまうことがあった。転写ムラ及び走行性が不安定となるのは、膨らみ方が不均一となるため内部応力が発生し、ベルトが歪んでしまうことが原因と考えられる。これは、転写時にベルトが歪んでいると、感光体からの距離にムラができてしまい、転写効率が変化してしまい、結果として画像ムラになると考えられる。また、走行性もベルトが歪んでいると同一ベルト内部での速度差が発生し、結果として走行性が不安定となり、レジずれなどの画像不良が発生することがある。
【0042】
さらに、延伸ブロー成形でベルトを作成しようとした場合、膜厚ムラが発生する場合があり、膜厚ムラが発生するとベルト内における転写性の均一性が損なわれ、画像の色ずれを起こしたり、ベルト内の一様な転写効率が得られなかったりすることがある。更には、走行性が不安定となり、ベルトの耐久性が得られない場合がある。また、電子写真用シームレスベルトを中間転写ベルトとして用いた場合、張力と繰り返しの曲げ伸ばし応力を常に受けており、長期間使用すると中間転写ベルトが破断したり亀裂を生じたりする場合がある。
【0043】
このように延伸ブロー成形方法による中間転写ベルトや転写ベルト等の電子写真用シームレスベルトを用いた画像形成装置は未だ得られていない。
【0044】
従って本発明の課題は、前述の問題を解決して、転写ムラがなく、走行安定性が高く、耐久性の高い電子写真用シームレスベルト、およびそれを用いた画像形成装置を実現することである。
【0045】
即ち、本発明は、均一な延伸ブロー成形を実現することで転写ムラの発生がない、耐久性の高い電子写真用シームレスベルトを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0046】
本発明においては、熱可塑性樹脂組成物(a)から成形されたプリフォームを加熱し金型内で、所定の速度で移動する延伸棒を用いて延伸する工程と延伸棒により延伸するプリフォーム内に、所定の圧力で気体を流入し金型内でプリフォームを膨らますことによってボトル状の成形物を得て、該ボトルの口側部(b)と底側部(c)を切断することにより得られる電子写真用シームレスベルトの製造方法において、
該延伸棒による延伸時に、該延伸棒の移動開始から所定の時間の経過と同時に該プリフォーム内に気体を流入する工程を含み、該気体の圧力が流入開始から設定最大圧力に達する時間が0.5秒以上であり、かつ
前記工程の延伸棒はモータ駆動によって移動することによって得られる電子写真用シームレスベルトの製造方法により前述の課題を解決することができる。
【0047】
また、前記熱可塑性樹脂混合物(a)の一部に、前記製造方法で製造される電子写真用シームレスベルトの副産物である切断された前記ボトルの口側部(b)と底側部(c)を粉砕したリサイクル品を用いることを特徴とする前記記載の製造方法により前述の課題を解決することができる。
【発明の効果】
【0048】
本発明によれば転写ムラがなく、耐久性の高い電子写真用シームレスベルトが提供され、したがって、高画質化、メンテナンスの簡素化を達成することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
本発明においては、熱可塑性樹脂組成物(a)から成形されたプリフォームを加熱し金型内で、所定の速度で移動する延伸棒を用いて延伸する工程と延伸棒により延伸するプリフォーム内に、所定の圧力で気体を流入し金型内でプリフォームを膨らますことによってボトル状の成形物を得て、該ボトルの口側部(b)と底側部(c)を切断することにより得られる電子写真用シームレスベルトの製造方法において、
該延伸棒による延伸時に、該延伸棒の移動開始から所定の時間の経過と同時に該プリフォーム内に気体を流入する工程を含み、該気体の圧力が流入開始から設定最大圧力に達する時間が0.5秒以上とし、かつ前記工程の延伸棒はモータ駆動によって移動することによって、膨らみ始めに金型に接触する位置を自在にコントロールすることができる。従来は延伸棒を空気圧によって移動させていたが、この場合においては速度制御はエア圧力コントロールであったので、例えば延伸棒がプリフォームに当たったとき、プリフォームの抵抗で速度が遅くなる。さらに延伸棒が伸ばされると、延伸による分子配向により応力が高くなって速度がさらに遅くなる。例えば同一のプリフォームで成形を行ったときに図6の(1)のプリフォームが軟らかい(加熱温度が高い)ものと(2)のプリフォームが硬い(加熱温度が低い状態である)ものと同一の空気圧で延伸棒を移動させても(1)延伸棒が金型上部に接触するまで伸びきっている状態6-1-3の時点でも(2)の場合には6-2-3の時点では金型上部に達していないことがある。このように延伸棒は一定の速度で移動することなく常に変動し、その変動もプリフォームの硬さなどで常に変化するようなものであったが、モータ駆動にすると、そのような変動が非常に少なくなり、常に一定の速度を出すことができる。
【0050】
さらに延伸ブロー時において1次延伸時に気体を流入することで、延伸棒との接触を避けることができるのであるが、このとき、気体を急激に流入すると急速にプリフォームが膨らみすぎてしまい、膨らみ位置を常に一定にすることが困難である場合があった。
従来は1次延伸時に急速にエアが入るので、延伸棒に追従するように気体を流入すると図7のように膨らみ始めて最初に金型に接触する部分が中央部付近になる場合が多く、多少の上下の制御は気体を入れるタイミングを変更することで制御できるものの製品となる位置に最初に接触する場合が多く、出来上がった電子写真用ベルト114には歪115が発生しているものができることが多かった。
【0051】
これに対し、延伸ブロー時において1次延伸時に流入する気体の圧力が設定最大圧力に達する時間が0.5秒以上とすると、図8のように設定された圧力に達するまでに時間がかかるため、プリフォームが急激に膨らまず、延伸棒に追従しながら徐々に膨らむため、プリフォームの膨らみ方が常に一定となり、延伸棒が常に一定速度を有することとプリフォームの膨らみ方が常に一定となることで、ブロー時に最初に膨らみ始める位置を常に一定にすることができる。
【0052】
このことで、図8のようにボトル116が膨らんで最初に接触する位置をボトル116の下部分にするというコントロールができ、歪115が出る部分をボトル116の下部分とすることが可能となる。このことで、シームレスベルト114となる部分には歪115のないものができるのである。
【0053】
モータ駆動による延伸棒の上下運動についての一例として図9に示されるようにモータによりベルトもしくはチェーン202などを駆動し、上下運動をさせることができる。
【0054】
また、モータについては、回転運動するモータ以外にリニアモータを使用しても良い。リニアモータを使用した場合には、ベルトやチェーンが不要となる。また超音波モータなども使用できモータについては特に制限はないが、一定した速度を出すためにサーボモータを使用することが望ましい。サーボモータは常に速度のフィードバックを行っているので、プリフォームにより延伸棒に抵抗が発生しても速度が変化しにくいからである。
【0055】
延伸棒の速度は一定速度が膜厚の設定をしやすく好ましいが、可変しても良い。本発明ではモータ制御によるので、空気圧のように延伸棒速度が変動しにくいため、プリフォームの形状によっては、延伸棒速度を徐々に遅くしたり、速くしたりすることで、適切な軸方向膜厚になる場合があるからである。
【0056】
気体の圧力が流入開始から設定最大圧力に達する時間が0.5秒以上となるようにする方法としては、例えば1次圧の噴出し前に空気流入量コントローラ(スピードコントローラ)211を使用することが挙げられるが、特に限定されない。
【0057】
気体の圧力が流入開始から設定最大圧力に達する時間を測定するには図10の位置に圧力計212を設置し、流入開始から終了までの時間、圧力を測定する。
【0058】
設定圧力に達する時間は5秒以内が好ましい。5秒より長くなると、プリフォームが冷えてしまい、延伸しにくくなることがあるからである。
【0059】
延伸棒をモータ駆動することにより、ベルトとなる部分に歪のないものができるが、軸方向の厚みムラが大きくなる場合がある。これは下側から膨らませると最初に金型に接触した部分が冷えて、底の膜厚が厚くなるからと考えられる。
【0060】
そこで、プリフォーム加熱状態をプリフォーム軸方向で変化させることで、軸方向に伸ばしたときに厚みのムラをなくす方向でコントロールすることができるようになる。例えば、下側の厚みが厚くなった場合にはプリフォーム下側の温度を高くし、上側を低くすることで、温度の高い下側は伸びやすいので薄くする方向となり、温度の低い上側は厚くなる方向になるので、結果として軸方向膜厚が均一なものとなる。逆に上側が厚くなれば、下側の温度を低く、上側を高くすれば良い。このため、加熱は図11で示す通り、プリフォーム104の縦方向に3分割以上したそれぞれの位置で、ヒータ111によって行うことが望ましい。これは3分割以上に分割されたヒータであれば、ヒータを各々独立で制御させることでプリフォームの加熱温度の積極的な制御が可能となるからである。また、さらに好ましくは5分割以上が望ましい。5分割以上であれば、軸方向の膜厚の膜厚制御がより精密なものとなる。さらには、図11のようにプリフォームまでのヒータ距離も変えることによっても精密な制御が可能となるため、ヒータ距離も調節することが望ましい。ヒータに関しては特に制限はないが、ハロゲンヒータや遠赤外線ヒータ、IHヒータなどを使用することができる。また、プリフォームは加熱ムラを防止するためにプリフォーム縦軸を中心として、回転させながら予備加熱することが好ましい。
【0061】
プリフォーム表面温度測定は、温度計であれば特に制限はないが、測定後成形できるように非接触の温度計が好ましく、放射温度計が特に好ましいが、対象物によって放射率が異なるため、測定前に対象物の放射率を設定する必要がある。
【0062】
また、周方向の膜厚ムラに関しては図12に見られるプリフォーム軸方向中心部分(d/2の位置)の外径をaとし、金型の軸方向中心部分(i/2の位置)の内径をbとしたとき、以下の式(1)を満たすことが好ましい。

4a ≦ b ≦ 6a ・・・・(1)

4aより小さい場合は延伸による周方向膜厚均一化効果が少なくなり、均一な膜厚にならない場合がある。
【0063】
また6aより大きい場合には、樹脂の有する延伸倍率より大きくなることがあり、ブロー時に破裂したり、ベルトにす(微小な空隙)が入る場合がある。
【0064】
また熱可塑性樹脂組成物(a)から成形されたプリフォームを加熱し金型内で、所定の速度で移動する延伸棒を用いて延伸する工程と延伸棒により延伸するプリフォーム内に、所定の圧力で気体を流入し金型内でプリフォームを膨らますことによってボトル状の成形物を得て、該ボトルの口側部(b)と底側部(c)を切断することにより得られる電子写真用シームレスベルトの製造方法において、
該熱可塑性樹脂混合物(a)は該ボトルの口側部(b)と底側部(c)をリサイクルすることで均一な膜厚ムラのない電子写真用シームレスベルトを得ることができる。さらにベルトとして利用できない部分を再利用するので、低コスト化が可能である。
【0065】
電子写真用ベルトにおいては、周方向の膜厚ムラを極力少なくすることが必要であるが、インジェクションによってプリフォームを作成する場合、プリフォームの膜厚ムラが最終的なベルトの膜厚ムラに影響する。しかしながら、プリフォームは図18の(1)のように金型構造上、支点が1箇所しかなく、支点側でない部分は樹脂を射出したときに射出圧力の影響で図18(2)のように振れることがある。この振れは射出したときの最高圧力を低くすることで抑えることができるが、ベルトを薄い膜厚で作ろうとした場合、プリフォームを薄くする必要があり、通常では射出圧力を低くすることが困難である。
【0066】
ここで、熱可塑性樹脂混合物(a)を該ボトルの口側部(b)と底側部(c)のリサイクル品すると一度成形した成形品が含有されるので、リサイクル品ではない熱可塑性樹脂組成物(a)の状態よりも樹脂流動性が向上する。このため射出時の最高圧力を低くすることが可能となるのである。
【0067】
リサイクル品はボトルの口側部(b)と底側部(c)のみではなく、リサイクルされていない熱可塑性樹脂組成物(a)と混合する必要がある。この混合比率をリサイクル率と言い、一度成形した成形品(すなわちボトルの口側部(b)と底側部(c))と該熱可塑性樹脂組成物(a)の質量比を5:95とした場合にはリサイクル率5%であり、50:50ではリサイクル率50%である。
【0068】
リサイクル率は5%〜70%が好ましい。
【0069】
リサイクル率が5%より少ないと流動性向上効果が少なくなる。また70%より多いと分子鎖が多く切れることで、ベルトの機械物性が低下することがある。
【0070】
リサイクル率について、さらに好ましい範囲は30%〜50%である。このことで、流動性と機械物性が高度にバランスさせることが可能となる。
【0071】
リサイクルについては、樹脂コストも低減することが可能となるため好ましい。
【0072】
リサイクルを行う場合において、一度成形した成形品を粉砕する方法としては、シュレッダ、ジョークラッシャ、コーンクラッシャ、ジャイレクトリクラッシャ、ハンマクラッシャ、ロールクラッシャ、ロールミル、スタンプミル、フレットミル、カッタミル、ロッドミル、エロフォールミル、カスケードミル、リングローラミル、遠心ローラミル、ボールベアリングミル、ゼゴミル、ハンマミル、ケージミル、ピンミル、ディスインテグレータ、スクリーンミル、ターボ型ミル、遠心分級型ミル、ボールミル、攪拌ミル、ジェット粉砕機、せん断ミル、コロイドミル、乳鉢、石臼などが挙げられるがこれに限らない。また本発明に使用される粉砕機は粒度が一定となりやすいカッタミルが好ましい。
【0073】
リサイクル品の混合方法としては、リサイクルされる粉砕品と熱可塑性樹脂組成物(a)を乾式混合したものを直接射出成形装置に投入する方法がある。この方法は熱履歴のかかり方が一番少ないため、分解しやすい熱可塑性樹脂組成物を使用した場合に好ましい。
【0074】
また、他のリサイクル品の混合方法としては、リサイクルされる粉砕品と熱可塑性樹脂組成物(a)の原料を乾式混合した後、溶融押し出し後ペレット化する方法がある。この方法はリサイクル品がペレット化されて射出成形装置に投入されプリフォームを成形するので、射出装置での溶融がペレット状であるため安定しやすく好ましい。この方法は粉砕品の熱履歴が一番かかるので、耐熱性の高い熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
【0075】
また、他のリサイクル品の混合方法としては、リサイクルされる粉砕品を溶融押し出しし、ペレット化したのち、熱可塑性樹脂組成物(a)と乾式混合し射出成形装置に投入する方法がある。この方法はリサイクル品と熱可塑性樹脂組成物(a)の加熱、分散方法をそれぞれ変えることができるため、溶融特性を自由にコントロールできるため好ましい。例えば、熱可塑性樹脂組成物混合品(a)の粘度が高くできすぎてしまった場合には、リサイクル品の混練温度や混練強度を高めることで、粘度を低くし、熱可塑性樹脂組成物(a)とリサイクル品の混合品の粘度を適切な粘度に調整することができる。
【0076】
乾式混合の方法としては、容量回転式混合機(各種タンブラーなど)、機械攪拌式混合機(各種ミキサーなど)、流動攪拌式混合機、無攪拌式混合機、高速せん断混合機、衝撃式混合機などが挙げられるがこれに限らない。
【0077】
熱可塑性樹脂組成物(a)及びリサイクル品及びは乾燥を十分に行う必要がある。乾燥が不十分であると分子量が大きく低下し、機械物性が大きく低下する場合がある。乾燥の状態としては、水分率が0.01重量%以下が好ましく、0.005重量%以下とすることで、水分の影響は、ほぼなくなるためより好ましい。
【0078】
延伸棒速度とは延伸棒先端の移動距離を延伸棒移動時間で除した値を意味し、単位はm/secである。延伸棒移動時間は延伸棒が移動を開始してから停止するまでの時間である。
【0079】
熱可塑性樹脂混合物(a)は30%以上が単一の熱可塑性樹脂であり、該熱可塑性樹脂の固有粘度[η]は0.5dl・g-1以上2.0dl・g-1以下であることが好ましい。これは、固有粘度[η]が0.5以上2.0以下であると、延伸温度での引張り応力がブロー圧力に対し適正となるため、均一な延伸が可能となるからである。固有粘度[η]が0.5より小さい場合、延伸した際の樹脂の応力が低くなるので均一な延伸が困難となり好ましくない。また固有粘度[η]が2.0より大きい場合、引張り応力が高くなりすぎるため延伸自体が困難となり好ましくない。
【0080】
固有粘度[η]の測定方法はJIS K 7367に準拠して行う。
【0081】
一例として、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度[η]の測定は、ポリエチレンテレフタレートを混合溶媒としてフェノールと1,1,2,2-テトラクロロエタンの重量比60:40の溶媒を用い、サンプルを希釈し、ウベローデ型粘度計によって25℃の条件で希釈サンプルの粘度η及び溶媒の粘度η0を求め、比粘度(ηsp)を式(3)より求め、さらに式(4)により固有粘度[η]を求める。

ηsp=(η-η0)/η0 ・・・(3)
【0082】
【数1】


【0083】
ここで、cは溶媒の希釈濃度c(g/100ml)

本発明に使用される熱可塑性樹脂混合物(a)とは、樹脂混合物として熱可塑性を有するものであり、例えば熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂粉体を混合したものであっても最終的な樹脂混合物が熱可塑性を有していれば良い。
【0084】
本発明の電子写真用シームレスベルトに用いられる熱可塑性樹脂混合物(a)のうちの主たる材料である熱可塑性樹脂は本発明の特性を満たしていれば特に制約はないが、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン(ホモ、ブロックおよびランダム共重合体)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、塩化ビニル、ポリスチレン、メタクリル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、塩化ビニリデン、エチレン酢酸ビニルコポリマー、アイオノマー樹脂、エチレン・アクリル酸エチル共重合樹脂、アクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・塩素化ポリエチレン・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、塩素化ポリエチレン、ポリアセタール樹脂、ポリオキシベンゾイル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリブタジエン樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン-エチレン共重合樹脂、4フッ化エチレン-6フッ化プロピレン共重合樹脂、エチレン-クロロトリフルオロエチレン共重合樹脂および各種熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性樹脂などがあり、これらの樹脂を1種類あるいは2種類以上使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではない。この中でより好ましい熱可塑性樹脂としては、結晶化速度が遅い結晶性樹脂であるポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、MXナイロンがあり、これらの樹脂を使用することで、より膜厚精度の高い電子写真用シームレスベルトを作ることができる。
【0085】
電子写真用シームレスベルトは抵抗値の調整が必要である。中間転写ベルトの場合、良好な画像が得られる体積抵抗率の範囲は1E+6Ω・cmから8E+13Ω・cmの間である。体積抵抗率が1E+6Ω・cm未満では抵抗が低過ぎて十分な転写電界が得られず、画像の抜けやガサツキを生じる。一方、体積抵抗率が8E+13Ω・cmより高いと転写電圧も高くする必要があり、電源の大型化やコストが増大する場合がある。転写ベルトの場合、紙などの転写材を吸着、搬送する必要があるため好ましい抵抗の範囲は1E+8Ω・cmから5E+14Ω・cmの間である。但し、転写プロセスによっては、この範囲外であっても転写可能となる場合もあるため、抵抗は必ずしも上記の範囲に限定されない。
【0086】
本発明の電子写真用シームレスベルトの電気抵抗値を調節するために混合する添加剤は特に制限されるものではないが、例えば、カーボンブラック、黒鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、酸化スズ被覆酸化チタン、酸化スズ、酸化スズ被覆硫酸バリウム、チタン酸カリウム、アルミニウム金属粉末、ニッケル金属粉末、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジル、アンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウム、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドなどがあげられる。上記抵抗調整材は単独で用いてもよいが、用途に応じて複数の抵抗調整材を混合してもよい。
【0087】
本発明に使用されるブロー用金型は、画像転写部分にパーティングラインが入らないよう図13のように円筒状の胴の部分が縦割りに分割されていない横分割型円筒状金型が望ましい。図14のような画像転写部分にパーティングラインが入るような縦割り金型の場合、パーティングライン上で段差が発生するため、画像に横筋が出たり、ベルトを回転させた際にパーティング部分の段差で振動が発生し、バンディングが発生したりする場合があるからである。
【0088】
電子写真用シームレスベルトの厚さは40μm〜300μmの範囲が好ましい。40μm以下では成形安定性に欠け、厚さムラを生じ易く、耐久強度も不十分で、ベルトの破断や割れが発生する場合がある。一方、300μmを超えると材料が増えコストが高くなる上に、プリンタ等の架張軸部位での内面と外面の周速差が大きくなり、外面の収縮による画像飛び散り等の問題が発生し易い。さらに、屈曲耐久性の低下やベルトの剛性が高くなりすぎて駆動トルクが増大し、本体の大型化やコスト増加を招くといった問題も生じる。
【0089】
吹き込まれる気体は空気以外に、窒素、二酸化炭素、アルゴン等から選択することができる。
【0090】
上記の説明は単層ベルトに関するものであったが、複数層からなるベルトの場合にも、単に図4に示されるプリフォーム104を2層、3層にすること以外は同様である。多層成形方法は射出成形では2色成形と呼ばれる1層成形したのちさらに2層目以上を成形する方法が望ましい。
【0091】
以下に本発明に関わる体積抵抗の測定方法を示す。
【0092】
<体積抵抗測定方法>
測定装置は、抵抗計に超高抵抗計R8340A(アドバンテスト社製)を、そして試料箱に超高抵抗測定用資料箱TR42(アドバンテスト社製)を使用する。主電極の直径を25mmとし、ガード・リング電極の内径を41mm、外径を49mmとする(ASTMD257-78に準拠)。
【0093】
サンプルは次のように作製する。まず、電子写真用シームレスベルトを直径56mmの円形に打ち抜き機または鋭利な刃物で切り抜く。切り抜いた円形片の片面の全面にPt-Pd蒸着膜により電極を設け、もう一方の面にPt-Pd蒸着膜により直径25mmの主電極と内径38mm、外径50mmのガード電極を設ける。Pt-Pd蒸着膜は、マイルドスパッタE1030(日立製作所製)で電流15mA、ターゲットと試料間距離15mmで蒸着操作を2分間行うことにより得られる。蒸着操作の終了したものを測定サンプルとする。
【0094】
測定雰囲気は23℃/52%とし、測定サンプルは予め同雰囲気下に12時間以上放置しておく。測定はディスチャージ10秒、チャージ30秒、メジャー30秒とし、印加電圧100Vで行う。
【0095】
生産コストを下げるため、中間転写ベルトのクリーニング機構は転写残トナーを逆極性に帯電させて、一次転写時に同時に感光体に戻す一次転写同時クリーニング方式を用いることが好ましい。具体的には中間転写ベルト上に離接可能に配置したクリーニングローラー等の帯電部材に電圧を印加して二次転写残トナーに一次転写時と逆極性の電荷を与え、続く一時転写部において一次転写電界により感光体に戻す手段である。トナーを逆極性に帯電する手段としてブレードやコロナ帯電器等を用いてもよい。中間転写ベルト上から感光体に戻されたトナーはクリーニングブレードなどの感光体のクリーニング機構で除去される。この方式によれば感光体と中間転写ベルト双方にクリーニングブレード等を配置し、廃トナーの送り機構や容器を設置する方式に比べ、装置の小型化と低コスト化に大きな効果がある。
【実施例】
【0096】
[実施例1]
<熱可塑性樹脂混合物(a)の作製>
PEN樹脂(帝人化成(株)製のテオネックスTN-8065S(固有粘度[η]=0.65)):79.5重量部
ポリエーテルエステルアミド樹脂(三洋化成製ペレスタットNC6321):20.5重量部
上記の材料を2軸の押し出し機により280℃で溶融混練して各成分を均一に混合し、直径2mm程度のストランドとして押し出してカットし、ペレットとした。これを成形用原料1とした。
【0097】
<射出成形装置によるプリフォームの作製>
射出成形装置:住友重機製 SE180D C360M(φ32スクリュー)
充填前位置:105mm
射出速度:1段目 95mm 10mm/s、2段目 34.5mm 130mm/s
VP切り替え位置:34.5mm
保圧:20MPa、2.0s
スクリュー回転:100rpm
背圧:5MPa
冷却時間:25s
金型温度:15℃

上記条件で、図4に示される射出成形装置のホッパー102へ成形用原料1を160℃で3時間乾燥したのち投入し、設定温度を285℃に調節して射出成形を行った。このときのプリフォーム金型は図12のd部分が200mm、a部分が32mm、中心部及び底部厚みhを1.8mmとした。この金型を使用したときの射出最高圧力は108MPaであった。
【0098】
この射出成形によって得られたプリフォームの上部から下へ向かって30mmの位置の厚みを周方向に測定したところ1.792mmから1.889mmであり、厚みの振れは97μmであった。
【0099】
この条件によって得られたプリフォームをプリフォーム(1)とする。
【0100】
<延伸ブロー成形装置による電子写真用シームレスベルトの作製>
プリフォーム(1)を図4の成形装置に投入し、以下の条件で成形した。
【0101】
金型サイズ:図12のbが140.6mm、iが475mmである円筒状の金型を使用したので、プリフォーム軸方向中心部分の外形aが35.15mmであったので、ブロー金型の内径bは4.0aとなり、式(1)を満たすものであった。
【0102】
ブロー用気体:圧縮エア
プリフォーム加熱位置:ヒータを縦方向に5分割し独立制御を行ったところ、図17で示すプリフォームの温度は以下の温度となった。

プリフォーム上部から全長の10%の位置Aの温度 147℃
プリフォーム上部から全長の25%の位置Bの温度 150℃
プリフォーム上部から全長の50%の位置Cの温度 150℃
プリフォーム上部から全長の75%の位置Dの温度 155℃
プリフォーム上部から全長の90%の位置Eの温度 161℃

一次エア圧力:0.85MPa

延伸棒が移動を始めてから圧縮エアを流入するまでの時間及び圧力:0.48秒後この圧縮エア流入開始から圧縮エアスピードコントローラを調整し0.6秒で最高圧力0.85MPaに達するよう調整し、流入開始から2.48秒圧力を維持した。
【0103】
2次圧力:0.85MPaで0.5秒間
ブロー金型温度:20℃
延伸棒の駆動には図9と同様の装置を用いた。202で示す動力伝達部にはベルトを用いた。モータ201は富士電機製GYS152DC1-SAサーボモータを使用し、減速機は富士電機製152SAG-G09を使用した。
【0104】
延伸棒速度は710mm/secに設定した。
【0105】
この条件で成形を行ったところ図15のように、歪115は下(延伸棒挿入側)から100mmの位置に発生した。この成形品の下から5mm上に向かって250mmの範囲を残し、上下を超音波カッターでカットした。これにより直径φ139.8mm、長さ250mmの中間転写ベルトが得られた。直径が139.8mmとなったのは材料が成形時に収縮したためと考えられる。この中間転写ベルトの平均膜厚は104μmであり、ベルト中心部の膜厚ムラは104±6μmであった。
【0106】
これを中間転写ベルト(1)とした。
【0107】
<評価>
中間転写ベルト(1)を23℃/52%の環境に1日間放置し、100V印加し、抵抗測定を行ったところ、体積抵抗値は3.2×1010Ω・cmであった。さらに、500Vを印加し抵抗測定を行ったところ、リークは発生しなかった。この中間転写ベルト(1)を図1に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m2紙にフルカラー画像をプリントしたが、ベルトのよれなども発生せず、安定した画像出力が可能であった。また、フルカラー画像の各色の位置ズレは最大で180μmと実用上問題ないレベルであった。また、画像も歪のないベルトであったので、転写ムラの発生もない良好な画像であった。
【0108】
なお、中間転写ベルトのクリーニング方式は、クリーニング用帯電部材7に1×108Ωの抵抗を持つ弾性ローラを用いた一次転写同時クリーニング方式とした。また前記フルカラー電子写真装置を用いて、フルカラー画像を10万枚に出力し、中間転写ベルト(1)を検査したところ、ベルトに歪がなかったので、ベルトには割れ、裂け目などはみられず、耐久性は良好であった。
【0109】
[実施例2]
<熱可塑性樹脂混合物(a)の作製>
PEN樹脂(帝人化成(株)製のテオネックスTN-8065S(固有粘度[η]=0.65)):79重量部
ポリエーテルエステルアミド樹脂(富士化成製 TPAE-10):21.0重量部
上記の材料を2軸の押し出し機により280℃で溶融混練して各成分を均一に混合し、直径2mm程度のストランドとして押し出してカットし、ペレットとした。これを成形用原料2とした。
【0110】
<射出成形装置によるプリフォームの作製>
射出成形装置:住友重機製 SE180D C360M(φ32スクリュー)
充填前位置:105mm
射出速度:1段目 95mm 10mm/s、2段目 23.5mm 130mm/s
VP切り替え位置:23.5mm
保圧:20MPa、2.0s
スクリュー回転:100rpm
背圧:5MPa
冷却時間:25s
金型温度:15℃

上記条件で、図4に示される射出成形装置のホッパー102へ成形用原料2を160℃で3時間乾燥したのち投入し、設定温度を285℃に調節して射出成形を行った。このときのプリフォーム金型は図12のd部分が220mm、a部分が35.5mm、中心部及び底部厚みhを2.0mmとした。この金型を使用したときの射出最高圧力は110MPaであった。
【0111】
この射出成形によって得られたプリフォームの上部から30mmの位置の厚みを周方向に測定したところ1.867mmから1.973mmであり、厚みの振れは106μmであった。
【0112】
この条件によって得られたプリフォームをプリフォーム(2)とする。
【0113】
<延伸ブロー成形装置による電子写真用シームレスベルトの作製>
プリフォーム(2)を図5の成形装置に投入し、以下の条件で成形した。
【0114】
金型サイズ:金型サイズは図12のbが211.0mm、iが660mmである横分割の金型を使用し、プリフォーム軸方向中心部分の外形aが35.5mmであったので、ブロー金型の内径bは5.94aとなり、式(1)を満たすものであった。
【0115】
ブロー用気体:圧縮エア
プリフォーム加熱位置:ヒータを縦方向に5分割し独立制御を行ったところ、図17で示すプリフォームの温度は以下の温度となった。

プリフォーム上部から全長の10%の位置A 149℃
プリフォーム上部から全長の25%の位置B 152℃
プリフォーム上部から全長の50%の位置C 153℃
プリフォーム上部から全長の75%の位置D 155℃
プリフォーム上部から全長の90%の位置E 160℃

一次エア圧力:0.85MPa

延伸棒が移動を始めてから圧縮エアを流入するまでの時間及び圧力:0.47秒後この圧縮エア流入開始から圧縮エアスピードコントローラを調整し1.2秒で最高圧力0.85MPaに達するよう調整し、流入開始から2.47秒圧力を維持した。
【0116】
2次圧力:0.85MPaで0.5秒間
ブロー金型温度:20℃
延伸棒の駆動には図9と同様の装置を用いた。202で示す動力伝達部にはベルトを用いた。モータは富士電機製GYS152DC1-SAサーボモータを使用し、減速機は富士電機製152SAG-G09を使用した。
【0117】
延伸棒速度は730mm/secに設定した。
【0118】
この条件で成形を行ったところ図15のように、歪115は下(延伸棒挿入側)から90mmの位置に発生した。この成形品の下から5mm上に向かって300mmの範囲を残し、上下を超音波カッターでカットした。これにより直径φ210.0mm、長さ300mmの転写搬送ベルトが得られた。直径が210.0mmとなったのは材料が成形時に収縮したためと考えられる。この転写搬送ベルトの平均膜厚は102μmであり、ベルト中心部の膜厚ムラは102±5μmであった。
【0119】
これを転写搬送ベルト(1)とした。
【0120】
<評価>
転写搬送ベルト(1)を23℃/52%の環境に1日間放置し、抵抗測定を行ったところ、体積抵抗値は5.8×1012Ω・cmであった。
【0121】
上記転写搬送ベルト(1)を図1に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m2紙にフルカラー画像をプリントしたが、ベルトのよれなども発生せず、安定した画像出力が可能であった。また、フルカラー画像の各色の位置ズレは最大で200μmと実用上問題ないレベルであった。また、画像も歪のないベルトであったので、転写ムラの発生もない良好な画像であった。このプリント試験において、フルカラー画像を10万枚に出力し、転写搬送ベルト(1)を検査したところ、ベルトには割れ、裂け目などはみられず、耐久性は良好であった。さらに耐久試験をしたところ、10万枚目でもベルト端部にヒビは見られなかった。
【0122】
[実施例3]
<熱可塑性樹脂混合物(a)の作製>
PEN樹脂(帝人化成(株)製のテオネックスTN-8065S(固有粘度[η]=0.65)):78.5重量部
ポリエーテルエステルアミド樹脂(三洋化成製ペレスタットNC6321):21.5重量部
上記の材料を2軸の押し出し機により280℃で溶融混練して各成分を均一に混合し、直径2mm程度のストランドとして押し出してカットし、ペレットとした。これを成形用原料3とした。
【0123】
<射出成形装置によるプリフォームの作製>
射出成形装置:住友重機製 SE180D C360M(φ32スクリュー)
充填前位置:105mm
射出速度:1段目 95mm 10mm/s、2段目 23.5mm 130mm/s
VP切り替え位置:23.5mm
保圧:20MPa、2.0s
スクリュー回転:100rpm
背圧:5MPa
冷却時間:25s
金型温度:15℃

上記条件で、図4に示される射出成形装置のホッパー102へ成形用原料3を160℃で3時間乾燥したのち投入し、設定温度を285℃に調節して射出成形を行った。このときのプリフォーム金型は図12のd部分が220mm、a部分が42mm、中心部及び底部厚みhを1.9mmとした。この金型を使用したときの射出最高圧力は117MPaであった。
【0124】
この射出成形によって得られたプリフォーム上部から30mmの位置の厚みを周方向に測定したところ1.855mmから1.982mmであり、厚みの振れは127μmであった。
【0125】
この条件によって得られたプリフォームをプリフォーム(3)とする。
【0126】
<延伸ブロー成形装置による電子写真用シームレスベルトの作製>
プリフォーム(3)を図5の成形装置に投入し、以下の条件で成形した。
【0127】
金型サイズ:金型サイズは図12のbが211.0mm、iが660mmである横分割の金型を使用し、プリフォーム軸方向中心部分の外形aが42.0mmであったので、ブロー金型の内径bは5.02aとなり、式(1)を満たすものであった。
【0128】
ブロー用気体:圧縮エア
プリフォーム加熱位置:ヒータを縦方向に5分割し独立制御を行ったところ、図17で示すプリフォームの温度は以下の温度となった。

プリフォーム上部から全長の10%の位置A 151℃
プリフォーム上部から全長の25%の位置B 152℃
プリフォーム上部から全長の50%の位置C 152℃
プリフォーム上部から全長の75%の位置D 153℃
プリフォーム上部から全長の90%の位置E 160℃

一次エア圧力:0.85MPa

延伸棒が移動を始めてから圧縮エアを流入するまでの時間及び圧力:0.47秒後この圧縮エア流入開始から圧縮エアスピードコントローラを調整し0.9秒で最高圧力0.85MPaに達するよう調整し、流入開始から2.47秒圧力を維持した。
【0129】
2次圧力:0.85MPaで0.5秒間
ブロー金型温度:20℃
延伸棒の駆動には図9と同様の装置を用いた。202で示す動力伝達部にはベルトを用いた。モータは富士電機製GYS152DC1-SAサーボモータを使用し、減速機は富士電機製152SAG-G09を使用した。
【0130】
延伸棒速度は720mm/secに設定した。
【0131】
この条件で成形を行ったところ図15のように、歪115は下(延伸棒挿入側)から100mmの位置に発生した。この成形品の下から5mm上に向かって250mmの範囲を残し、上下を超音波カッターでカットした。これにより直径φ210.0mm、長さ250mmの中間転写ベルトが得られた。直径が210.0mmとなったのは材料が成形時に収縮したためと考えられる。この中間転写ベルトの平均膜厚は108μmであり、ベルト中心部の膜厚ムラは108±7μmであった。
【0132】
これを中間転写ベルト(2)とした。
【0133】
<評価>
中間転写ベルト(2)を23℃/52%の環境に1日間放置し、抵抗測定を行ったところ、体積抵抗値は9.3×109Ω・cmであった。
【0134】
上記中間転写ベルト(2)を図3に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m2紙にフルカラー画像をプリントしたが、ベルトのよれなども発生せず、安定した画像出力が可能であった。また、フルカラー画像の各色の位置ズレは最大で210μmと実用上問題ないレベルであった。また、画像も歪のないベルトであったので、転写ムラの発生もない良好な画像であった。このプリント試験において、フルカラー画像を10万枚に出力し、 中間転写ベルト(2)を検査したところ、ベルトには割れ、裂け目などはみられず、耐久性は良好であった。さらに耐久試験をしたところ、10万枚目でもベルト端部にヒビは見られなかった。
【0135】
[実施例4]
<熱可塑性樹脂混合物(a)の作製>
PEN樹脂(帝人化成(株)製のテオネックスTN-8065S(固有粘度[η]=0.65)):79.5重量部
ポリエーテルエステルアミド樹脂(富士化成製TPAE-10HP-10):20.5重量部
上記の材料を2軸の押し出し機により280℃で溶融混練して各成分を均一に混合し、直径2mm程度のストランドとして押し出してカットし、ペレットとした。これを成形用原料4とした。
【0136】
<射出成形装置によるプリフォームの作製>
射出成形装置:住友重機製 SE180D C360M(φ32スクリュー)
充填前位置:105mm
射出速度:1段目 95mm 10mm/s、2段目 23.5mm 130mm/s
VP切り替え位置:23.5mm
保圧:20MPa、2.0s
スクリュー回転:100rpm
背圧:5MPa
冷却時間:25s
金型温度:15℃

上記条件で、図4に示される射出成形装置のホッパー102へ成形用原料4を160℃で3時間乾燥したのち投入し、設定温度を300℃に調節して射出成形を行った。本実施例で設定温度を300℃としたのはポリエーテルエステルアミド樹脂が耐熱性の高いものであったためであり、このことで、樹脂流動性を向上できる。
【0137】
このときのプリフォーム金型は図12のd部分が220mm、a部分が42mm、中心部及び底部厚みhを1.9mmとした。この金型を使用したときの射出最高圧力は105MPaであった。
【0138】
この射出成形によって得られたプリフォームの上部から30mmの位置の厚みを周方向に測定したところ1.855mmから1.947mmであり、厚みの振れは92μmであった。
【0139】
この条件によって得られたプリフォームをプリフォーム(4)とする。
【0140】
<延伸ブロー成形装置による電子写真用シームレスベルトの作製>
プリフォーム(4)を図5の成形装置に投入し、以下の条件で成形した。
【0141】
金型サイズ:金型サイズは図12のbが211.0mm、iが660mmである横分割の金型を使用し、プリフォーム軸方向中心部分の外形aが42.0mmであったので、ブロー金型の内径bは5.02aとなり、式(1)を満たすものであった。
【0142】
ブロー用気体:圧縮エア
プリフォーム加熱位置:ヒータを縦方向に5分割し独立制御を行ったところ、図17で示すプリフォームの温度は以下の温度となった。

プリフォーム上部から全長の10%の位置A 151℃
プリフォーム上部から全長の25%の位置B 152℃
プリフォーム上部から全長の50%の位置C 152℃
プリフォーム上部から全長の75%の位置D 153℃
プリフォーム上部から全長の90%の位置E 160℃

一次エア圧力:0.85MPa

延伸棒が移動を始めてから圧縮エアを流入するまでの時間及び圧力:0.47秒後この圧縮エア流入開始から圧縮エアスピードコントローラを調整し0.9秒で最高圧力0.85MPaに達するよう調整し、流入開始から2.47秒圧力を維持した。
【0143】
2次圧力:0.85MPaで0.5秒間
ブロー金型温度:20℃
延伸棒の駆動には図9と同様の装置を用いた。202で示す動力伝達部にはベルトを用いた。モータは富士電機製GYS152DC1-SAサーボモータを使用し、減速機は富士電機製152SAG-G09を使用した。
【0144】
延伸棒速度は720mm/secに設定した。
【0145】
この条件で成形を行ったところ図15のように、歪は下(延伸棒挿入側)から100mmの位置に発生した。この成形品の下から5mm上に向かって300mmの範囲を残し、上下を超音波カッターでカットした。これにより直径φ210.0mm、長さ300mmの中間転写ベルトが得られた。直径が210.0mmとなったのは材料が成形時に収縮したためと考えられる。この中間転写ベルトの平均膜厚は108μmであり、ベルト中心部の膜厚ムラは108±5μmであった。
【0146】
これを中間転写ベルト(3)とした。
【0147】
<評価>
中間転写ベルト(3)を23℃/52%の環境に1日間放置し、抵抗測定を行ったところ、体積抵抗値は9.3×109Ω・cmであった。
【0148】
上記中間転写ベルト(3)を図3に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m2紙にフルカラー画像をプリントしたが、ベルトのよれなども発生せず、安定した画像出力が可能であった。また、フルカラー画像の各色の位置ズレは最大で170μmと実用上問題ないレベルであった。また、画像も歪のないベルトであったので、転写ムラの発生もない良好な画像であった。このプリント試験において、フルカラー画像を10万枚に出力し、中間転写ベルト(3)を検査したところ、ベルトには割れ、裂け目などはみられず、耐久性は良好であった。さらに耐久試験をしたところ、10万枚目でもベルト端部にヒビは見られなかった。
【0149】
[実施例5]
<熱可塑性樹脂混合物(e)の作製>
実施例3で作製した延伸ブロー成形品でベルトには不要となったボトル口側部(b)及び底側部(c)をウエノテックス製粉砕機UF-37で約5mmの鱗片状に粉砕しタンブラーによって乾式混合しリサイクル品を得た。
【0150】
また、熱可塑性樹脂混合物(a)は実施例3と同一の成形用原料3を使用した。
【0151】
このリサイクル品と熱可塑性樹脂混合物(a)を40:60の割合でタンブラーで混合しリサイクル率40%の熱可塑性樹脂混合物(a)すなわち成形用原料5を得た。
【0152】
<射出成形装置によるプリフォームの作製>
射出成形装置:住友重機製 SE180D C360M(φ32スクリュー)
充填前位置:105mm
射出速度:1段目 95mm 10mm/s、2段目 23.5mm 130mm/s
VP切り替え位置:23.5mm
保圧:20MPa、2.0s
スクリュー回転:100rpm
背圧:5MPa
冷却時間:25s
金型温度:15℃

上記条件で、図4に示される射出成形装置のホッパー102へ成形用原料5を160℃で3時間乾燥したのち投入し、設定温度を285℃に調節して射出成形を行った。このときのプリフォーム金型は実施例3と同じであったが、この金型を使用したときの射出最高圧力は90MPaと低下した。これは、リサイクル品を混合したことで、樹脂の流動性が向上したためと考えられる。
【0153】
この射出成形によって得られたプリフォームの上部から30mmの位置の厚みを周方向に測定したところ1.874mmから1.921mmであり、厚みの振れは47μmであった。
【0154】
この条件によって得られたプリフォームをプリフォーム(5)とする。
【0155】
<延伸ブロー成形装置による電子写真用シームレスベルトの作製>
プリフォーム(5)を図5の成形装置に投入し、以下の条件で成形した。
【0156】
金型サイズ:金型サイズは図12のbが211.0mm、iが660mmである横分割の金型を使用し、プリフォーム軸方向中心部分の外形aが42.0mmであったので、ブロー金型の内径bは5.02aとなり、式(1)を満たすものであった。
【0157】
ブロー用気体:圧縮エア
プリフォーム加熱位置:ヒータを縦方向に5分割し独立制御を行ったところ、図17で示すプリフォームの温度は以下の温度となった。

プリフォーム上部から全長の10%の位置A 151℃
プリフォーム上部から全長の25%の位置B 152℃
プリフォーム上部から全長の50%の位置C 152℃
プリフォーム上部から全長の75%の位置D 153℃
プリフォーム上部から全長の90%の位置E 160℃

一次エア圧力:0.85MPa

延伸棒が移動を始めてから圧縮エアを流入するまでの時間及び圧力:0.47秒後この圧縮エア流入開始から圧縮エアスピードコントローラを調整し0.9秒で最高圧力0.85MPaに達するよう調整し、流入開始から2.47秒圧力を維持した。
【0158】
2次圧力:0.85MPaで0.5秒間
ブロー金型温度:20℃
延伸棒の駆動には図9と同様の装置を用いた。202で示す動力伝達部にはベルトを用いた。モータは富士電機製GYS152DC1-SAサーボモータを使用し、減速機は富士電機製152SAG-G09を使用した。
【0159】
延伸棒速度は720mm/secに設定した。
【0160】
この条件で成形を行ったところ図15のように、歪115は下(延伸棒挿入側)から100mmの位置に発生した。この成形品の下から5mm上に向かって300mmの範囲を残し、上下を超音波カッターでカットした。これにより直径φ210.0mm、長さ300mmの中間転写ベルトが得られた。直径が210.0mmとなったのは材料が成形時に収縮したためと考えられる。この中間転写ベルトの平均膜厚は106μmであり、ベルト中心部の膜厚ムラは108±3μmであった。膜厚ムラが実施例3より減少したのはプリフォームの厚みの振れが少なくなったためである。
【0161】
これを中間転写ベルト(4)とした。
【0162】
<評価>
中間転写ベルト(4)を23℃/52%の環境に1日間放置し、抵抗測定を行ったところ、体積抵抗値は9.3×109Ω・cmであった。
【0163】
上記中間転写ベルト(4)を図3に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m2紙にフルカラー画像をプリントしたが、ベルトのよれなども発生せず、安定した画像出力が可能であった。また、フルカラー画像の各色の位置ズレは最大で80μmと非常に良好なレベルであった。また、画像も歪のないベルトであったので、転写ムラの発生もない良好な画像であった。このプリント試験において、フルカラー画像を10万枚に出力し、中間転写ベルト(4)を検査したところ、ベルトには割れ、裂け目などはみられず、耐久性は良好であった。さらに耐久試験をしたところ、10万枚目でもベルト端部にヒビは見られなかった。


[実施例6]
<熱可塑性樹脂混合物(e)の作製>
実施例4で作製した延伸ブロー成形品でベルトには不要となったボトル口側部(b)及び底側部(c)をウエノテックス製粉砕機UF-37で約5mmの鱗片状に粉砕しタンブラーによって乾式混合しリサイクル品を得た。
【0164】
このリサイクル品と実施例4と同一で溶融混練していない熱可塑性樹脂混合物(a)を40:60の割合すなわちリサイクル率40%として、タンブラーで混合したのち2軸の押し出し機により280℃で溶融混練して各成分を均一に混合し、直径2mm程度のストランドとして押し出してカットし、ペレットとした。これを成形用原料6とした。
【0165】
<射出成形装置によるプリフォームの作製>
射出成形装置:住友重機製 SE180D C360M(φ32スクリュー)
充填前位置:105mm
射出速度:1段目 95mm 10mm/s、2段目 23.5mm 130mm/s
VP切り替え位置:23.5mm
保圧:20MPa、2.0s
スクリュー回転:100rpm
背圧:5MPa
冷却時間:25s
金型温度:15℃

上記条件で、図4に示される射出成形装置のホッパー102へ成形用原料6を160℃で3時間乾燥したのち投入し、設定温度を300℃に調節して射出成形を行った。このときのプリフォーム金型は実施例4と同じであったが、この金型を使用したときの射出最高圧力は82MPaと低下した。これは、リサイクル品を混合したことで、樹脂の流動性が向上したためと考えられる。
【0166】
この射出成形によって得られたプリフォームの上部から30mmの位置の厚みを周方向に測定したところ1.882mmから1.917mmであり、厚みの振れは35μmであった。
【0167】
この条件によって得られたプリフォームをプリフォーム(6)とする。
【0168】
<延伸ブロー成形装置による電子写真用シームレスベルトの作製>
プリフォーム(5)を図5の成形装置に投入し、以下の条件で成形した。
【0169】
金型サイズ:金型サイズは図12のbが211.0mm、iが660mmである横分割の金型を使用し、プリフォーム軸方向中心部分の外形aが42.0mmであったので、ブロー金型の内径bは5.02aとなり、式(1)を満たすものであった。
【0170】
ブロー用気体:圧縮エア
プリフォーム加熱位置:ヒータを縦方向に5分割し独立制御を行ったところ、図17で示すプリフォームの温度は以下の温度となった。

プリフォーム上部から全長の10%の位置A 151℃
プリフォーム上部から全長の25%の位置B 152℃
プリフォーム上部から全長の50%の位置C 152℃
プリフォーム上部から全長の75%の位置D 153℃
プリフォーム上部から全長の90%の位置E 160℃

一次エア圧力:0.85MPa

延伸棒が移動を始めてから圧縮エアを流入するまでの時間及び圧力:0.47秒後この圧縮エア流入開始から圧縮エアスピードコントローラを調整し0.9秒で最高圧力0.85MPaに達するよう調整し、流入開始から2.47秒圧力を維持した。
【0171】
2次圧力:0.85MPaで0.5秒間
ブロー金型温度:20℃
延伸棒の駆動には図9と同様の装置を用いた。202で示す動力伝達部にはベルトを用いた。モータは富士電機製GYS152DC1-SAサーボモータを使用し、減速機は富士電機製152SAG-G09を使用した。
【0172】
延伸棒速度は720mm/secに設定した。
【0173】
この条件で成形を行ったところ図15のように、歪115は下(延伸棒挿入側)から100mmの位置に発生した。この成形品の下から5mm上に向かって300mmの範囲を残し、上下を超音波カッターでカットした。これにより直径φ210.0mm、長さ300mmの中間転写ベルトが得られた。直径が210.0mmとなったのは材料が成形時に収縮したためと考えられる。この中間転写ベルトの平均膜厚は106μmであり、ベルト中心部の膜厚ムラは108+2、-3μmであった。膜厚ムラが実施例4より減少したのはプリフォームの厚みの振れが少なくなったためである。
【0174】
これを中間転写ベルト(5)とした。
【0175】
<評価>
中間転写ベルト(5)を23℃/52%の環境に1日間放置し、抵抗測定を行ったところ、体積抵抗値は9.3×109Ω・cmであった。
【0176】
上記中間転写ベルト()5を図3に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m2紙にフルカラー画像をプリントしたが、ベルトのよれなども発生せず、安定した画像出力が可能であった。また、フルカラー画像の各色の位置ズレは最大で70μmと非常に良好なレベルであった。また、画像も歪のないベルトであったので、転写ムラの発生もない良好な画像であった。このプリント試験において、フルカラー画像を10万枚に出力し、中間転写ベルト(5)を検査したところ、ベルトには割れ、裂け目などはみられず、耐久性は良好であった。さらに耐久試験をしたところ、10万枚目でもベルト端部にヒビは見られなかった。
【0177】
[実施例7]
<熱可塑性樹脂混合物(e)の作製>
実施例4で作製した延伸ブロー成形品でベルトには不要となったボトル口側部(b)及び底側部(c)をウエノテックス製粉砕機UF-37で約5mmの鱗片状に粉砕しタンブラーによって乾式混合しリサイクル品を得た。このリサイクル品を2軸押し出し機によって305℃で溶融させ直径2mm程度のストランドとして押し出してカットし、ペレットとした。このペレット化したリサイクル品と実施例4と同一で溶融混練していない熱可塑性樹脂混合物(a)を40:60の割合でタンブラーたのち2軸の押し出し機により280℃で溶融混練して各成分を均一に混合し、直径2mm程度のストランドとして押し出してカットし、ペレットとした。これを成形用原料7とした。
【0178】
<射出成形装置によるプリフォームの作製>
射出成形装置:住友重機製 SE180D C360M(φ32スクリュー)
充填前位置:105mm
射出速度:1段目 95mm 10mm/s、2段目 23.5mm 130mm/s
VP切り替え位置:23.5mm
保圧:20MPa、2.0s
スクリュー回転:100rpm
背圧:5MPa
冷却時間:25s
金型温度:15℃

上記条件で、図4に示される射出成形装置のホッパー102へ成形用原料6を160℃で3時間乾燥したのち投入し、設定温度を300℃に調節して射出成形を行った。このときのプリフォーム金型は実施例4と同じであったが、この金型を使用したときの射出最高圧力は77MPaと低下した。これは、高温で混練されたリサイクル品を混合したことで、流動性が向上したためと考えられる。
【0179】
この射出成形によって得られたプリフォームの上部から30mmの位置の厚みを周方向に測定したところ1.880mmから1.908mmであり、厚みの振れは28μmであった。
【0180】
この条件によって得られたプリフォームをプリフォーム(7)とする。
【0181】
<延伸ブロー成形装置による電子写真用シームレスベルトの作製>
プリフォーム(7)を図5の成形装置に投入し、以下の条件で成形した。
【0182】
金型サイズ:金型サイズは図12のbが211.0mm、iが660mmである横分割の金型を使用し、プリフォーム軸方向中心部分の外形aが42.0mmであったので、ブロー金型の内径bは5.02aとなり、式(1)を満たすものであった。
【0183】
ブロー用気体:圧縮エア
プリフォーム加熱位置:ヒータを縦方向に5分割し独立制御を行ったところ、図17で示すプリフォームの温度は以下の温度となった。

プリフォーム上部から全長の10%の位置A 151℃
プリフォーム上部から全長の25%の位置B 152℃
プリフォーム上部から全長の50%の位置C 152℃
プリフォーム上部から全長の75%の位置D 153℃
プリフォーム上部から全長の90%の位置E 160℃

一次エア圧力:0.85MPa

延伸棒が移動を始めてから圧縮エアを流入するまでの時間及び圧力:0.47秒後この圧縮エア流入開始から圧縮エアスピードコントローラを調整し0.9秒で最高圧力0.85MPaに達するよう調整し、流入開始から2.47秒圧力を維持した。
【0184】
2次圧力:0.85MPaで0.5秒間
ブロー金型温度:20℃
延伸棒の駆動には図9と同様の装置を用いた。202で示す動力伝達部にはベルトを用いた。モータは富士電機製GYS152DC1-SAサーボモータを使用し、減速機は富士電機製152SAG-G09を使用した。
【0185】
延伸棒速度は720mm/secに設定した。

この条件で成形を行ったところ図15のように、歪115は下(延伸棒挿入側)から100mmの位置に発生した。この成形品の下から5mm上に向かって300mmの範囲を残し、上下を超音波カッターでカットした。これにより直径φ210.0mm、長さ300mmの中間転写ベルトが得られた。直径が210.0mmとなったのは材料が成形時に収縮したためと考えられる。この中間転写ベルトの平均膜厚は106μmであり、ベルト中心部の膜厚ムラは108±2μmであった。膜厚ムラが実施例4より減少したのはプリフォームの厚みの振れが少なくなったためである。
【0186】
これを中間転写ベルト(6)とした。
【0187】
<評価>
中間転写ベルト(6)を23℃/52%の環境に1日間放置し、抵抗測定を行ったところ、体積抵抗値は9.3×109Ω・cmであった。
【0188】
上記中間転写ベルト()6を図3に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m2紙にフルカラー画像をプリントしたが、ベルトのよれなども発生せず、安定した画像出力が可能であった。また、フルカラー画像の各色の位置ズレは最大で60μmと非常に良好なレベルであった。また、画像も歪のないベルトであったので、転写ムラの発生もない良好な画像であった。このプリント試験において、フルカラー画像を10万枚に出力し、中間転写ベルト(6)を検査したところ、ベルトには割れ、裂け目などはみられず、耐久性は良好であった。さらに耐久試験をしたところ、10万枚目でもベルト端部にヒビは見られなかった。
【0189】
[比較例1]
<熱可塑性樹脂混合物(a)の作製>
熱可塑性樹脂混合物(a)は実施例1と同じ。
【0190】
<射出成形装置によるプリフォームの作製>
プリフォームも実施例1と同じ
<延伸ブロー成形装置による電子写真用シームレスベルトの作製>
プリフォーム(1)を図4の成形装置に投入し、以下の条件で成形した。
金型サイズ:図8のhが140.6mm、fが475mmである円筒状の金型を使用したので、プリフォーム軸方向中心部分の外形aが35.15mmであったので、ブロー金型の内径bは4.0aとなり、式(1)を満たすものであった。
【0191】
ブロー用気体:圧縮エア
プリフォーム加熱位置:ヒータを縦方向に5分割し独立制御を行ったところ、図17で示すプリフォームの温度は以下の温度となった。

プリフォーム上部から全長の10%の位置A 147℃
プリフォーム上部から全長の25%の位置B 150℃
プリフォーム上部から全長の50%の位置C 150℃
プリフォーム上部から全長の75%の位置D 155℃
プリフォーム上部から全長の90%の位置E 161℃

一次エア圧力:0.85MPa

延伸棒が移動を始めてから圧縮エアを流入するまでの時間及び圧力:0.48秒後この圧縮エア流入開始から圧縮エアスピードコントローラを調整し0.1秒で最高圧力0.85MPaに達するよう調整し、流入開始から2.48秒圧力を維持した。
【0192】
2次圧力:0.85MPaで0.5秒間
ブロー金型温度:20℃
延伸棒の駆動には圧縮エアを使用し、圧縮エア圧力は0.85MPaとした。エアのため正確な速度は測定できなかった。
【0193】
この条件で成形を行ったところ図16のように、歪115は下(延伸棒挿入側)から300mmの位置に発生した。この成形品については下から105mmの位置から上に向かって300mmの範囲を残し、上下を超音波カッターでカットした。これにより直径φ139.8mm、長さ300mmの中間転写ベルトが得られた。直径が139.8mmとなったのは材料が成形時に収縮したためと考えられる。この中間転写ベルトの平均膜厚は104μmであり、ベルト中心部の膜厚ムラは歪が発生したので104±15μmであった。
【0194】
これを中間転写ベルト(7)とした。
【0195】
<評価>
中間転写ベルト(7)を23℃/52%の環境に1日間放置し、100V印加し、抵抗測定を行ったところ、体積抵抗値は3.2×1010Ω・cmであった。さらに、500Vを印加し抵抗測定を行ったところ、リークは発生しなかった。この中間転写ベルト(7)を図1に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m2紙にフルカラー画像をプリントしたが、歪がベルト中央部に発生していたので、ベルト中央部に画像ムラが発生した。また、フルカラー画像の各色の位置ズレは最大で800μmと歪発生部分で大きくなったので実用上問題となるレベルであった。
【0196】
初期画像不良があったので、耐久試験は行わなかった。
【0197】
[比較例2]
<熱可塑性樹脂混合物(a)の作製>
熱可塑性樹脂混合物(a)は実施例2と同じ。
【0198】
<射出成形装置によるプリフォームの作製>
プリフォームも実施例2と同じ。
【0199】
<延伸ブロー成形装置による電子写真用シームレスベルトの作製>
プリフォーム(2)を図4の成形装置に投入し、以下の条件で成形した。
金型サイズ:金型サイズは図12のbが211.0mm、iが660mmである横分割の金型を使用し、プリフォーム軸方向中心部分の外形aが35.5mmであったので、ブロー金型の内径bは5.94aとなり、式(1)を満たすものであった。
【0200】
ブロー用気体:圧縮エア
プリフォーム加熱位置:ヒータを縦方向に5分割し独立制御を行ったところ、図17で示すプリフォームの温度は以下の温度となった。

プリフォーム上部から全長の10%の位置A 149℃
プリフォーム上部から全長の25%の位置B 152℃
プリフォーム上部から全長の50%の位置C 153℃
プリフォーム上部から全長の75%の位置D 155℃
プリフォーム上部から全長の90%の位置E 160℃

一次エア圧力:0.85MPa

延伸棒が移動を始めてから圧縮エアを流入するまでの時間及び圧力:0.47秒後この圧縮エア流入開始から圧縮エアスピードコントローラを調整し0.3秒で最高圧力0.85MPaに達するよう調整し、流入開始から2.47秒圧力を維持した。
【0201】
2次圧力:0.85MPaで0.5秒間
ブロー金型温度:20℃
延伸棒の駆動には圧縮エアを使用し、圧縮エア圧力は0.85MPaとした。エアのため正確な速度は測定できなかった。
【0202】
この条件で成形を行ったところ図16のように、歪115は下(延伸棒挿入側)から300mmの位置に発生した。この成形品については下から105mmの位置から上に向かって300mmの範囲を残し、上下を超音波カッターでカットした。これにより直径φ210.0mm、長さ300mmの転写搬送ベルトが得られた。直径が210.0mmとなったのは材料が成形時に収縮したためと考えられる。この中間転写ベルトの平均膜厚は102μmであり、ベルト中心部の膜厚ムラは歪が発生したので102±12μmであった。
【0203】
これを転写搬送ベルト(2)とした。
【0204】
<評価>
転写搬送ベルト(2)を23℃/52%の環境に1日間放置し、抵抗測定を行ったところ、体積抵抗値は5.8×1012Ω・cmであった。
【0205】
さらに、500Vを印加し抵抗測定を行ったところ、リークは発生しなかった。この転写搬送ベルト(2)を図2に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m2紙にフルカラー画像をプリントしたが、歪がベルト中央部に発生していたので、ベルト中央部に画像ムラが発生した。また、フルカラー画像の各色の位置ズレは最大で700μmと歪発生部分で大きくなったので実用上問題となるレベルであった。
【0206】
初期画像不良があったので、耐久試験は行わなかった。
【図面の簡単な説明】
【0207】
【図1】本発明の中間転写ベルトを用いた画像形成装置の一例の概略を示す図である。
【図2】本発明の転写ベルトを用いた画像形成装置の一例の概略を示す図である。
【図3】本発明の中間転写ベルトを用いた画像形成装置の一例の概略を示す図である。
【図4】射出成形装置の一例の概略図である。
【図5】延伸ブロー成形装置の一例の概略図である。
【図6】プリフォーム加熱温度違いでの延伸棒速度の説明図である。
【図7】ブロー時の歪位置の説明図である。
【図8】ブロー時の歪位置の説明図である。
【図9】モータによる延伸棒動作の説明図である。
【図10】ブローのエア配管の説明図である。
【図11】プリフォーム加熱ヒータの説明図である。
【図12】プリフォーム及びブロー金型サイズの説明図である。
【図13】横割型の説明図である。
【図14】縦割型の説明図である。
【図15】歪位置とカット位置の説明図である。
【図16】歪位置とカット位置の説明図である。
【図17】プリフォーム温度測定位置の説明図である。
【図18】プリフォームが射出成形された様子を示す説明図である:(1)理想的な状態、(2)膜厚ムラが発生した状態を示す。
【符号の説明】
【0208】
1 感光ドラム
2 軸
3 一次帯電器
4 像露光手段
5 現像器
6 転写部材
7 クリーニング部材
8 定着器
11 中間転写体
12 テンションローラ
13 クリーニング装置
14 転写搬送ベルト
15 吸着ローラ
101 射出成形装置
102 キャビティ型
103 コア型
104 プリフォーム
105 プリフォーム底部
106 プリフォーム口部
107 加熱炉
108 ブロー型
109 延伸棒
110 気体
111 ヒータ
112 ブロー成形品
113 カット部分
114 シームレスベルト
115 歪
116 ボトル
201 モータ
202 ベルトもしくはチェーン
211 空気流入量コントローラ
212 圧力計
213 ソレノイドバルブ
214 サイレンサー
215 圧縮エア
216 エアタンク
P 転写材




 

 


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