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近接場露光用マスク、該マスクの製造方法、該マスクを備えた近接場露光装置及びレジストパターンの形成方法 - キヤノン株式会社
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発明の名称 近接場露光用マスク、該マスクの製造方法、該マスクを備えた近接場露光装置及びレジストパターンの形成方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−17961(P2007−17961A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2006−158637(P2006−158637)
出願日 平成18年6月7日(2006.6.7)
代理人 【識別番号】100090538
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 恵三
発明者 伊藤 俊樹 / 水谷 夏彦 / 山口 貴子
要約 課題
近接場光を用いた密着露光に使用されるマスクおいて、遮光層と被露光物間の多重反射の発生を抑制でき、レジスト中に発生する酸による腐食に対して高い耐久性を有する近接場露光用マスクの提供。

解決手段
基板上に、開口幅が露光用光源の波長よりも狭い開口が形成された遮光層を有し、前記開口に生じる近接場光を用いて被露光物と接触させた状態で、前記被露光物に対し露光を行うための近接場露光用マスクであって、前記遮光層を、シリコンをモル分率で50%以上100%以下の範囲で含有する膜で構成した近接場露光用マスク。
特許請求の範囲
【請求項1】
基板上に、開口幅が露光用光源の波長よりも狭い開口が形成された遮光層を有し、前記開口に生じる近接場光を用いて被露光物と接触させた状態で、前記被露光物に対し露光を行うための近接場露光用マスクであって、
前記遮光層を、シリコンをモル分率で50%以上100%以下の範囲で含有する膜で構成したことを特徴とする近接場露光用マスク。
【請求項2】
前記遮光層は、非晶質シリコンで構成されている請求項1に記載の近接場露光用マスク。
【請求項3】
前記遮光層は、多結晶シリコン、または単結晶シリコンで構成されている請求項1に記載の近接場露光用マスク。
【請求項4】
前記遮光層の、前記露光用光源の波長に対する透過率が0.1以下である請求項1に記載の近接場露光用マスク。
【請求項5】
前記遮光層の、前記露光用光源の波長に対する透過率が0.01以下である請求項4に記載の近接場露光用マスク。
【請求項6】
前記遮光層は、その表面にフッ素系シランカップリング剤を付与したものである請求項1記載の近接場露光用マスク。
【請求項7】
近接場光によって被露光物と接触した状態で露光を行うための近接場露光用マスクの製造方法であって、基板上に、シリコンをモル分率で50%以上100%以下の範囲で含有する膜を用いて遮光層を形成する工程と、
前記遮光層に、開口幅が露光用光源の波長よりも狭い開口を形成する工程と、を有することを特徴とする近接場露光用マスクの製造方法。
【請求項8】
前記基板上の遮光層が形成されている側と反対側から、前記基板の一部を除去し、光源側からの光を入射させるための薄膜部を形成する工程を更に有する請求項7に記載の近接場露光用マスクの製造方法。
【請求項9】
近接場露光用マスクと、該マスクの遮光層を被露光物に接触させる手段とを備え、該マスクの遮光層の反対側から光を照射し、該被露光物側に生じる近接場光によって被露光物に対し密着露光を行う近接場露光装置において、
前記近接場露光用マスクが、請求項1に記載の近接場露光用マスクによって構成されていることを特徴とする近接場露光装置。
【請求項10】
近接場露光用マスクを用い、該マスクをレジストに接触させた状態で露光を行ない、レジスト中にパターンを形成するレジストパターンの形成方法において、
前記近接場露光用マスクに、請求項1項に記載の近接場露光用マスク、を用いることを特徴とするレジストパターンの形成方法。
【請求項11】
前記レジストに、前記密着露光で発生する酸を触媒とした反応により現像コントラストを生じるレジストが用いられることを特徴とする請求項10に記載のレジストパターンの形成方法。
【請求項12】
前記レジストが、化学増幅型レジストであることを特徴とする請求項11に記載のレジストパターンの形成方法。
【請求項13】
前記レジストが、光カチオン重合型レジストであることを特徴とする請求項11に記載のレジストパターンの形成方法。
【請求項14】
デバイス作製用の基板を用いてデバイスを作製するデバイスの作製方法であって、前記基板上に感光性のレジストを付与する工程と、前記レジストと請求項1に記載の近接場露光用マスクを接触させる工程と、前記近接場露光用マスクを介して露光用光源からの光を前記レジストに照射する工程と、光照射後の前記レジストを現像する工程と、前記現像後のレジストに基づいて前記基板をエッチングする工程と、を有することを特徴とするデバイスの作製方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、近接場露光用マスク、該マスクの製造方法、該マスクを備えた近接場露光装置及びレジストパターンの形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイスを始めとする、微細加工を必要とする各種電子デバイスの分野ではデバイスの高密度化、高集積化の要求がますます高まっており、これらの要求を満たすにはパターンの微細化が必須となってきている。
【0003】
このような半導体デバイスの製造工程において、フォトリソグラフィ工程は微細パターン形成に重要な役割を果たしている。
【0004】
しかしながら、現在のフォトリソグラフィ工程では、大部分が縮小投影露光で行われていることから、その解像度は光の回折限界で制約され、光源の波長の3分の1程度の空間分解能しか得られない。このため、露光光源にKrFエキシマレーザやArFエキシマレーザ等を用いることによって短波長化がはかられ、100nm程度の微細加工が可能となっている。
【0005】
このような短波長化に伴い、そこで用いられるフォトマスク等についても、従来のものでは遮光性が不足することから、様々な工夫がなされてきている。
【0006】
例えば、特許文献1、特許文献2では、従来のクロム系のフォトマスクではKrFエキシマレーザ(波長248nm)に対する遮光性が不足する等の不都合から、遮光膜にシリコンを用いたフォトマスクが提案されている。
【0007】
しかし、ここで開示されているのは、あくまで縮小投影露光用のマスクである。
【0008】
以上のように光源の短波長化が進むフォトリソグラフィにおいては、上記したフォトマスク等以外にも、装置の大型化、その波長域でのレンズの開発、装置のコスト、対応するレジストのコストなど、解決すべき課題が数多く浮上してきている。
【0009】
一方、光を用いてその波長以下の解像度の微細加工を行うために、近接場光を用いる方法が提案されている。
【0010】
このような近接場光による場合には、光の回折限界の制約を受けないため、光源波長の3分の1以下の空間分解能を得ることができる。また、光源として水銀灯や半導体レーザを使えば、光源自体を小さくすることができることから、装置構成の小型化を図ることができ、コストも安くすることが可能となる。
【0011】
近接場光を用いたリソグラフィの方式の一つとして、例えば、特許文献3に開示されたものがある。
【0012】
特許文献3は、光源波長より狭い開口が形成された遮光層を有する近接場露光用マスクを、レジストに対して近接場領域である100nm以下まで密着させ、マスク上の微細パターンを一括露光によってレジストに転写する方法を開示する。
【特許文献1】特開平6−095363号公報
【特許文献2】特開平6−095358号公報
【特許文献3】特開平11−145051号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、近接場露光用マスクをレジストに対して密着させて露光を行う特許文献3では、遮光層の開口部に生じる近接場光は、一部が伝搬光に変換される。入射光が遮光層に垂直に入射していたとしても、近接場光から変換されて生じる伝搬光は指向性が低いため、斜め方向にも伝搬する。この伝搬光は被露光物内を伝搬して基板面で反射し、さらに遮光層にて反射する、という多重反射が生じる。多重反射しながら被露光物内を伝播した結果として、隣接するパターン部にも伝搬光が到達し、パターンに影響を及ぼす可能性がある。
【0014】
また、使用するレジストによってはマスクの遮光層との密着性が高く、マスク剥離時にマスクが破損したり、レジストが基板から剥がれたりする、という可能性もある。
【0015】
また、化学増幅型レジストや、光カチオン重合型レジストのように、露光で発生する酸を触媒とした反応により現像コントラストを生じるレジストを用いた場合、発生した酸によりマスクの遮光層が腐食されるため、マスクの寿命が短くなる可能性も否定できない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明により提供される近接場露光用マスクは、基板上に、開口幅が露光用光源の波長よりも狭い開口が形成された遮光層を有し、前記開口に生じる近接場光を用いて被露光物と接触させた状態で、前記被露光物に対し露光を行うための近接場露光用マスクであって、
前記遮光層を、シリコンをモル分率で50%以上100%以下の範囲で含有する膜で構成したことを特徴とする。
【0017】
本発明により提供される近接場露光用マスクの製造方法は、近接場光によって被露光物と接触した状態で露光を行うための近接場露光用マスクの製造方法であって、基板上に、シリコンをモル分率で50%以上100%以下の範囲で含有する膜を用いて遮光層を形成する工程と、前記遮光層に、開口幅が露光用光源の波長よりも狭い開口を形成する工程と、を有することを特徴とする。
【0018】
本発明は、近接場露光装置、レジストパターンの形成方法及びデバイスの作製方法を包含する。
【0019】
本発明の近接場露光装置は、近接場露光用マスクと、該マスクの遮光層を被露光物に接触させる手段とを備え、該マスクの遮光層の反対側から光を照射し、該被露光物側に生じる近接場光によって被露光物に対し密着露光を行う近接場露光装置において、前記近接場露光用マスクが、本発明の近接場露光用マスクによって構成されていることを特徴とする。
【0020】
本発明のレジストパターンの形成方法は、近接場露光用マスクを用い、該マスクをレジストに接触させた状態で露光を行ない、レジストパターンを形成するレジストパターンの形成方法において、前記近接場露光用マスクに、本発明の近接場露光用マスク、を用いることを特徴とする。
【0021】
本発明のデバイスの作製方法は、デバイス作製用の基板を用いてデバイスを作製するデバイスの作製方法であって、前記基板上に感光性のレジストを付与する工程と、前記レジストと本発明の近接場露光用マスクを接触させる工程と、前記近接場露光用マスクを介して露光用光源からの光を前記レジストに照射する工程と、光照射後の前記レジストを現像する工程と、前記現像後のレジストに基づいて前記基板をエッチングする工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、遮光層と被露光物間の多重反射の発生を抑制することができ、密着露光においてレジストとの剥離が容易であり、レジスト中に発生する酸による腐食に対して高い耐久性を有する近接場露光用マスクを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明により提供される近接場露光用マスクは、基板上に、開口幅が露光用光源の波長よりも狭い開口が形成された遮光層を有し、前記開口に生じる近接場光を用いて被露光物と接触させた状態で、前記被露光物に対し露光を行うための近接場露光用マスクであって、
前記遮光層を、シリコンをモル分率で50%以上100%以下の範囲で含有する膜で構成したことを特徴とする。
【0024】
本発明によれば、遮光層と被露光物間の多重反射の発生を抑制することができ、密着露光においてレジストとの剥離が容易であり、レジスト中に発生する酸による腐食に対して高い耐久性を有する近接場露光用マスクを提供できる。
【0025】
前述した特開平6−095363号公報、特開平6−095358号公報では、従来の縮小投影露光におけるフォトリソグラフィ工程で用いられるフォトマスクに、シリコンを用いた遮光膜が提案されている。しかしながら、それらは光源波長の短波長化に伴い、従来のクロム系のフォトマスクではKrFエキシマレーザ(波長248nm)に対する遮光性が不足する等の不都合からなされたものにすぎないものである。
【0026】
これに対して、本発明は近接場露光に特有の多重反射の発生、レジストとの剥離の問題、レジスト中に発生する酸による腐食等を解決するために、本発明者らが鋭意研究した結果、初めて見出されたものである。
【0027】
本発明は、その実施の形態において、さらに次のように構成することもできる。
【0028】
本発明の近接場露光用マスクは、遮光層を、非晶質シリコンで構成したもの、多結晶シリコン、または単結晶シリコンで構成したものを包含する。また、遮光層の露光用光源波長に対する透過率が0.1以下であるものを包含する。
【0029】
また、遮光層は、シリコンを含有する膜の表面が撥水、撥油化処理された構成のものを包含する。
【0030】
撥水、撥油化処理において、フッ素系シランカップリング剤を前記シリコンを含有する膜の表面に付着させた構成とすることができる。
【0031】
また、そのフッ素系シランカップリング剤を、一般式がRfSiX4−m−nで表される化合物で構成することができる。但し、ここで、Rfは一部または全ての水素がフッ素置換されたアルキル基、Rはアルキル基、Siはシリコン、X:アルコキシル基、ハロゲン基あるいはアミノ基であり、1≦m≦3、0≦n≦2、1≦m+n≦3である。
【0032】
また、前記撥水、撥油化処理において、ハロゲン元素含有ガスをプラズマに曝露させることで前記シリコンを含有する膜の表面をハロゲン化させた構成とすることができる。
【0033】
本発明の近接場露光用マスクの製造方法は、近接場光によって被露光物と接触した状態で露光を行うための近接場露光用マスクの製造方法であって、基板上に、シリコンをモル分率で50%以上100%以下の範囲で含有する膜を用いて遮光層を形成する工程と、前記遮光層に、開口幅が露光用光源の波長よりも狭い開口を形成する工程と、を有することを特徴とする。そして、本発明は、前記基板上の遮光層が形成されている側と反対側から、前記基板の一部を除去し、光源側からの光を入射させるための薄膜部を形成する工程を更に有するものを包含する。
【0034】
また、前記開口が形成された遮光層の表面を、撥水、撥油化処理する工程を更に有するものを包含する。
【0035】
また、本発明は、遮光層を形成する工程を、基板上に接合された所定厚さのシリコンを含有する遮光層を薄膜化し、前記薄膜による遮光層を形成するプロセスを含む工程とすることができる。あるいは基板上に接合されたSOIウエハからその支持基板及びBOX層を除去し、前記薄膜による遮光層を形成するプロセスを含む工程とすることができる。
また、レジストパターンの形成方法において、前記レジストに、前記密着露光で発生する酸を触媒とした反応により現像コントラストを生じるレジストを用いることができる。その際、そのレジストに化学増幅型レジスト、あるいは光カチオン重合型レジストを用いることができる。
【実施例】
【0036】
以下に、本発明の実施例について説明する。ここで示すのは代表的な例であって、本発明はここで示した実施例に限定されるものではない。
【0037】
[実施例1]
実施例1では、本発明を適用して、つぎのような近接場露光用マスクの製造方法によりマスクを製造した。
【0038】
図1に、本実施例の近接場露光用マスクの製造方法における製造工程を説明する図を示す。
【0039】
つぎに、図1を用いて近接場露光用マスクの作製手順を説明する。
【0040】
まず、シリコン基板11を用意し、この両面に弾性変形可能な薄膜によるマスクの透明母材12となる窒化シリコンSiを減圧CVDで成膜する(図1(a))。但し、基板、母材はこれらに限られるものではない。
【0041】
続いて、シリコン基板11の一方の面側に、シリコン薄膜を形成し、シリコン遮光層13とする(図1(b))。
【0042】
ここで、遮光層の透過率が、露光波長に対して0.1以下、好ましくは0.01以下となるように、シリコン遮光層13の厚さ及び/または消衰係数を調整することが好ましい。透過率が0.1以上だと、露光部と未露光部の光強度コントラストが低く、解像性が高いレジストパターンが形成されない。消衰係数は、成膜条件や、後述するような金属の添加などで調整可能である。
【0043】
消衰係数k、厚さtの遮光層の、露光波長λに対する透過率Tは、下記式で算出される。
T=exp(−4πkt/λ)
例えば、厚さ50nmの遮光層の露光波長365nmにおける透過率は、消衰係数kが1.338以上の場合0.1以下、2.675以上の場合0.01以下である。非晶質シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコンの露光波長365nmにおける消衰係数は2.6〜2.8程度である。
【0044】
ここで、シリコンを含有する遮光層13の厚さは、例えば10〜100nmの厚さとすることができる。また、透明母材12の厚さは0.1〜100μmの厚さが好ましい。
【0045】
シリコン遮光層13は、金属などを含有していても良い。その場合、その組成比を変えることによって遮光層の消衰係数を自在に変化させることが可能である。本発明のマスクに採用される遮光層を構成する膜のシリコン(原子)の含有比率は、モル分率で50%以上100%以下の範囲とされ、90%以上100%以下とするのがより好ましい。含有比率が50%未満の場合には遮光膜の加工が困難となる。シリコン遮光層13の形成方法としては、スパッタリング、減圧Chemical Vapor Deposition(CVD)などが挙げられる。
【0046】
得られたシリコンが非晶性であった場合、熱またはレーザーによるアニーリングを行なって、結晶化させても良い。結晶性シリコンは本実施例においては、後述するパターン加工上の理由により好ましい。
【0047】
つぎに、シリコン遮光層13に微細パターン14を形成する(図1(c))。微細パターン14のパターニングは、Focused Ion Beam(FIB)加工装置を用いた直接加工、またはElectron Beam(EB)描画装置でパターニングされたレジストをマスクとしたエッチング加工で行なう。本実施例では、微細パターン14の開口幅は、近接場露光で用いる露光光源の波長よりも狭くする。
【0048】
EB描画装置を用いたエッチング加工では、シリコン遮光層13上にEBレジストを直接塗布するか、シリコン遮光層13上にSiO、TiOなどの酸化物層、Cr、Ti、Au、Alなどの金属層といった中間層を形成し、その上にEBレジストを塗布する。
【0049】
シリコン及び/または該中間層のエッチングはドライエッチングでもウエットエッチングでも良い。ドライエッチングはCF、C、C、CCl、CCl、CBrF、BCl、PCl、SF、Cl、HCl、HBrなどのガスを用いて行なう。ウエットエッチングは水酸化カリウムやテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなどのアルカリ性水溶液を用いて行なう。
【0050】
結晶性シリコンをウエットエッチングすると、結晶軸に沿った異方性の高い微細パターン14が形成できる。
【0051】
ここで、レジストに対して近接場露光用マスクを密着させて露光した際に、条件によっては、マスクがレジストに密着接合して露光後にマスクをレジストから剥離し難くなる可能性がある。そこで、このような不都合を防止し、露光後の剥離を容易にするため、微細パターン14が形成されたシリコン遮光層13の撥水、撥油化処理を行なうことできる。
【0052】
シリコン表面に形成される撥水、撥油性の層は、緻密でかつシリコンとの化学結合力も強固なものであるため、撥水、撥油効果の持続力が高い。この結果、撥水、撥油化処理の効果として、近接場露光用マスクの耐久性が向上する。
【0053】
撥水、撥油化処理はフッ素系シランカップリング剤を用いて行うことができる。
【0054】
その際、まず、液相または気相条件下でシリコン遮光層13にフッ素系シランカップリング剤を付着させる。液相条件下での付着は、フッ素系シランカップリング剤を含有する溶液中に上記マスク基板を数分から数十分浸漬することにより行なう。
【0055】
また、気相条件下での付着は、フッ素系シランカップリング剤の蒸気雰囲気中に前記マスク基板を数分から数十分置くことにより行なう。
【0056】
フッ素系シランカップリング剤は、一般式がRfSiX4−m−nで表される化合物(但し、Rfは一部または全ての水素がフッ素置換されたアルキル基、Rはアルキル基、Siはシリコン、Xはアルコキシル基、ハロゲン基あるいはアミノ基であり、1≦m≦3、0≦n≦2、1≦m+n≦3である。)が特に好ましく用いることができる。
【0057】
フッ素系シランカップリング剤を付着させた後、温度20〜60℃、湿度40〜100%の環境下で前記マスク基板を1時間以上放置する。これにより、シリコン遮光層13上の自然酸化膜の水酸基と、フッ素系シランカップリング剤のアルコキシル基またはハロゲン基とを縮合反応させる。
【0058】
その後、有機溶剤液中に数分浸漬し、未反応の余剰のフッ素系シランカップリング剤を除去する。
【0059】
シリコン遮光層13の撥水、撥油化処理の他の方法として、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子を含むプラズマへの曝露による表面のハロゲン化も用いることができる。
【0060】
前記マスク基板をドライエッチング装置の真空チャンバー内に設置し、CF、C、C、CCl、CCl、CBrF、BCl、PCl、SF、Cl、HCl、HBrなどのプラズマに曝露することで遮光層シリコンの表面をハロゲン化することができる。
【0061】
つぎに、シリコン基板11のもう一方の面側(マスクにおける裏面側)の透明母材12にバックエッチ孔15をパターニングする(図1(d))。
【0062】
バックエッチ孔15のパターニングは透明母材12上に塗布され、露光、現像されたレジストパターンをマスクとしてエッチングすること、などで行うことができる。
【0063】
その後、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)などのアルカリ性水溶液を用いてシリコン基板11の結晶軸異方性エッチングを行ない、マスク薄膜部16を有する薄膜マスク構造を形成する(図1(e))。
【0064】
なお、本実施例において、支持基板側だけに透明母材を形成したSOIウエハを用い、上記した図1(b)に示す構造を形成してもよい。この場合、微細パターン14の形成以降のプロセスは同様に行う。
【0065】
[実施例2]
実施例2では、本発明を適用して、実施例1とは別の形態の近接場露光用マスクの製造方法によりマスクを製造した。
【0066】
図2に、本実施例の近接場露光用マスクの製造方法における製造工程を説明する図を示す。
【0067】
以下、図2を用いて近接場露光用マスクの作製手順を説明する。
【0068】
まず、透明基板21を用意し、実施例1と同様にシリコン遮光層22を形成する(図2(a))。
【0069】
つぎに、シリコン遮光層22に微細パターン23を形成する(図2(b))。微細パターン23のパターニングは実施例1と同様に行う。
【0070】
ここで、微細パターン23が形成されたシリコン遮光層22の撥水、撥油化処理を行なうことが好ましい。撥水、撥油化処理は、実施例1と同様に行う。
【0071】
つぎに、透明基板21の、シリコン遮光層が形成されていない側にレジスト24を塗布する(図2(c))。
【0072】
続いて、露光、現像することでバックエッチ孔25を形成する(図2(d))。その後、フッ酸水溶液などで透明基板21のエッチングを行う。このエッチングを、透明基板21を0.1〜100μm残して終了することで、弾性変形可能なマスク薄膜部26を有する薄膜マスク構造を形成する(図2(e))。
【0073】
このようにして作製された本実施例の近接場露光用マスクによれば、マスク薄膜部26と透明基板21が同一の基板から形成されていることから、マスク薄膜部26にたるみが生じにくい近接場露光用マスクを得ることができる。
【0074】
[実施例3]
実施例3では、本発明を適用して、上記各実施例とは別の形態の近接場露光用マスクの製造方法によりマスクを製造した。
【0075】
図3に、本実施例の近接場露光用マスクの製造方法における製造工程を説明する図を示す。図3を用いて近接場露光用マスクの作製手順を説明する。
【0076】
まず、シリコン基板31を用意し、この片面に石英などの透明基板32を接合する(図2(a))。
【0077】
続いて、シリコン基板31を、機械研磨、CMP、ドライエッチングなどで10〜100nm厚まで薄膜化する(図3(b))。
【0078】
つぎに、薄膜化されたシリコン基板31に微細パターン33を形成する(図3(c))。微細パターン33のパターニングは実施例1と同様に行う。
【0079】
ここで、微細パターン33が形成された薄膜化されたシリコン基板31の撥水、撥油化処理を行なうことが好ましい。撥水、撥油化処理は、実施例1と同様に行う。
【0080】
つぎに、透明基板32の、微細パターン33が形成されていない側にレジスト34を塗布する(図3(d))。
【0081】
続いて、露光、現像することでバックエッチ孔35を形成する(図3(e))。その後、フッ酸水溶液などで透明基板2のエッチングを行う。このエッチングを、透明基板32を0.1〜100μm残して終了することで、弾性変形可能なマスク薄膜部36を有する薄膜マスク構造を形成する(図3(f))。
【0082】
このようにして作製された本実施例の近接場露光用マスクによれば、実施例2と同様、マスク薄膜部36と透明基板32が同一の基板から形成されていることから、マスク薄膜部36にたるみが生じにくい近接場露光用マスクを得ることができる。
【0083】
[実施例4]
実施例4では、本発明を適用して、上記各実施例とは別の形態の近接場露光用マスクの製造方法によりマスクを製造した。
【0084】
図4に、本実施例の近接場露光用マスクの製造方法における製造工程を説明する図を示す。図4を用いて近接場露光用マスクの作製手順を説明する。
【0085】
まず、SOIウエハ41を用意し、この片面に石英などの透明基板42を接合する(図4(a))。SOIウエハ41のSOI層の厚さは10〜100nmが好ましいが、それより厚い場合でも、後述する図4(c)に示す工程後に、実施例3と同様のSOI層の薄膜化を行なえば良い。
【0086】
つぎに、SOIウエハ41の支持基板を水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)などのアルカリ性水溶液を用いて除去する(図4(b))。
【0087】
続いて、BOX層をフッ酸水溶液などで除去する(図4(c))。
【0088】
つぎに、SOI層に微細パターン43を形成する(図4(d))。
【0089】
微細パターン43のパターニングは実施例1と同様に行う。
【0090】
ここで、微細パターン43が形成された、SOIウエハ41のSOI層の撥水、撥油化処理を行なうことが好ましい。撥水、撥油化処理は、実施例1と同様に行う。
【0091】
つぎに、透明基板42の、シリコン層が形成されていない側にレジスト44を塗布する(図4(e))。
【0092】
続いて、露光、現像することでバックエッチ孔45を形成する(図4(f))。その後、フッ酸水溶液などで透明基板42のエッチングを行う。このエッチングを、透明基板42を0.1〜100μm残して終了することで、弾性変形可能なマスク薄膜部46を有する薄膜マスク構造を形成する(図3(f))。
【0093】
このようにして作製された本実施例の近接場露光用マスクによれば、実施例2と同様、マスク薄膜部46と透明基板42が同一の基板から形成されていることから、マスク薄膜部46にたるみが生じにくい近接場露光用マスクを得ることができる。
【0094】
近接場露光用マスク作製のその他の実施例として、パターンが形成されたシリコン遮光層を有する透明基板を、遮光層と反対側から研磨して薄膜化し、別途用意した開口部を有する支持体に貼り合わせる、といった方法も挙げられる。
【0095】
[実施例5]
実施例5においては、本発明を適用した近接場露光用マスクを用い、つぎのようなレジストパターンの形成方法によりレジストパターンを形成した。
【0096】
レジストは、使用する光源に対して光感度を有するものであれば、ポジ型、ネガ型を問わずに使用できる。ポジ型レジストとしては、例えば、ジアゾナフトキノン−ノボラック型、化学増幅ポジ型が挙げられる。ネガ型レジストとしては、例えば、化学増幅ネガ型、光カチオン重合型、光ラジカル重合型、ポリヒドロキシスチレン−ビスアジド型、環化ゴム−ビスアジド型、ポリケイ皮酸ビニル型などが挙げられる。ここで、化学増幅ポジ型及び化学増幅ネガ型のレジストを使用すると、線幅精度の高いパターンが形成される。
【0097】
化学増幅型レジストや、光カチオン重合型レジストは、露光で酸を発生する。金属を遮光層とする従来の近接場露光用マスクと比べ、シリコンを遮光層とする本発明の近接場露光用マスクは酸に腐食されにくいため、化学増幅型レジストや光カチオン重合型レジストを使用する近接場露光において、さらに耐久性が高い。
【0098】
レジストは被加工基板(デバイス作製用基板)上に塗布される。被加工基板としては、Si、GaAs、InP等の半導体基板や、ガラス、石英、BNなどの絶縁性基板、またはこれらの基板上にレジスト、金属、酸化物、窒化物など1種類あるいは複数種類を成膜したものなど、広い範囲のものを使用することができる。
【0099】
近接場光の伝搬深さは、通常100nm以下である。そこで、近接場光リソグラフィで高さ100nm以上のレジストパターンを形成するためには、多層レジスト法を用いることが好ましい。即ち、基板上に塗布されたドライエッチングにより除去可能な下層レジスト層の上に酸素ドライエッチング耐性を有するレジストが塗布された構成による2層レジスト法を用いることが好ましい。あるいは、基板上に塗布されたドライエッチングにより除去可能な下層レジスト層、その上に酸素プラズマエッチング耐性層、さらにその上にレジスト層が塗布された構成による3層レジスト法を用いることが好ましい。
【0100】
前記レジストの塗布は、スピンコータ、ディップコータ、ローラコータなどのような公知の塗布装置、方法を使用して行なうことができる。
【0101】
膜厚は、下地基板の加工深さと前記レジストのプラズマエッチ耐性及び光強度プロファイルを鑑みて総合的に決定される。通常、プリベーク後で10〜300nmとなるように塗布するのが望ましい。
【0102】
さらに、前記レジストの塗布前に、プリベーク後膜厚を薄くすることを目的として、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を1種以上添加することもできる。
【0103】
前記レジストの塗布膜は、80〜200℃、好ましくは80〜150℃でプリベークされる。プリベークにはホットプレート、熱風乾燥機などの加熱手段を用いることができる。マスク薄膜部の上面と下面に圧力差を設け、薄膜部をマスク面の法線方向に弾性変形させることによってマスクとレジストとを密着させる。
【0104】
近接場露光の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、YAGレーザ、Arイオンレーザ、半導体レーザ、F2エキシマレーザ、ArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ、可視光、などが用いられる。これら光源は1つまたは複数で使用できる。本発明においては365nmより短い波長の光が特に好ましく使用できる。シリコンは365nmより短い波長に対して高い消衰係数を有するためである。
【0105】
シリコンは、従来遮光層として使用されてきた金属と比べ、レジスト/遮光層界面での反射率が低い。このため、近接場光から変換されて生じる伝搬光の多重反射が抑制され、パターン群の孤立性がさらに高い。
【0106】
前述のような撥水、撥油化処理が施されたシリコン遮光層3を有する近接場露光用マスクは、近接場露光後、マスクの破損やレジストの基板からの剥がれも無く、レジストから容易に剥離することができる。
【0107】
近接場露光の後、露光後加熱を行う。露光後加熱は80〜200℃、好ましくは80〜150℃で行う。露光後加熱にはホットプレート、熱風乾燥機などの加熱手段を用いることができる。
【0108】
近接場露光されたレジスト層はアルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤などで現像される。現像の方式としては、例えば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。
【0109】
近接場露光により形成されたレジストパターンを2層レジスト法により高アスペクト化する場合、パターンをマスクとして酸素プラズマエッチングを行う。酸素プラズマエッチングに使用する酸素含有ガスとしては、例えば、酸素単独、酸素とアルゴン等の不活性ガスとの混合ガス、または酸素と一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、一酸化二窒素、二酸化硫黄などとの混合ガスを用いることができる。
【0110】
近接場露光により形成されたレジストパターンを3層レジスト法により高アスペクト化する場合、パターンをマスクとして酸素プラズマエッチング耐性層のエッチングを行なう。エッチングにはウエットエッチング、ドライエッチングが適用できるが、ドライエッチングの方が微細パターン形成に適しており、より好ましい。
【0111】
ウエットエッチング剤としては、エッチング対象に応じてフッ酸水溶液、フッ化アンモニウム水溶液、リン酸水溶液、酢酸水溶液、硝酸水溶液、硝酸セリウムアンモニウム水溶液等を挙げることができる。
【0112】
ドライエッチング用ガスとしては、CHF、CF、C、CF、CCl、BCl、Cl、HCl、H、Ar等を挙げることができ、必要に応じてこれらのガスを組み合わせて使用される。
【0113】
酸素プラズマエッチング耐性のエッチングののち、2層レジスト法と同様に酸素プラズマエッチングを行ない、下層レジスト層にパターンを転写する。
【0114】
以上のようにして形成されたレジストパターンをマスクとしてドライエッチング、ウエットエッチング、金属蒸着、リフトオフまたはめっきすることで基板を加工することができる。
【0115】
上記のような基板の加工方法を用いて、例えば、つぎの(1)〜(5)のデバイス、あるいは素子等を製造することができる。
(1)半導体デバイス。
(2)50nmサイズのGaAs量子ドットを50nm間隔で2次元に並べた構造製造に用いることによる量子ドットレーザ素子。
(3)50nmサイズの円錐状SiO構造をSiO2基板上に50nm間隔で2次元に並べた構造製造に用いることによる光反射防止機能を有するサブ波長素子(SWS)。
(4)GaNや金属からなる100nmサイズの構造を100nm間隔で2次元に周期的に並べた構造製造に用いることによるフォトニック結晶光学デバイス、プラズモン光学デバイス。
(5)50nmサイズのAu微粒子をプラスティック基板上50nm間隔で2次元に並べた構造製造に用いることによる局在プラズモン共鳴(LPR)や表面増強ラマン分光(SERS)を利用したバイオセンサやマイクロトータル解析システム(μTAS)素子。
(6)トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡、近接場光学顕微鏡等の走査型プローブ顕微鏡(SPM)に用いられる50nm以下のサイズの尖鋭な構造製造に用いることによるSPMプローブ等のナノエレクトロメカニカルシステム(NEMS)素子。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の実施例1における近接場露光用マスクの製造工程を説明する図。
【図2】本発明の実施例2における近接場露光用マスクの製造工程を説明する図。
【図3】本発明の実施例3における近接場露光用マスクの製造工程を説明する図。
【図4】本発明の実施例4における近接場露光用マスクの製造工程を説明する図。
【符号の説明】
【0117】
11 基板
12 透明母材
13 シリコン遮光層
14 微細パターン
15 バックエッチ孔
16 マスク薄膜部




 

 


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