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発明の名称 動力伝達機構およびそれを備えた画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−17748(P2007−17748A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−199907(P2005−199907)
出願日 平成17年7月8日(2005.7.8)
代理人 【識別番号】100095315
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕幸
発明者 井手 義弘 / 沼田 英毅 / 小澤 正憲
要約 課題
画像形成装置に用いる駆動軸体および被駆動軸体間に発生する軸心ずれによる影響を有効に払拭する動力伝達機構を提供し、その部材コストの低減を実現する。

解決手段
駆動シャフト10から被駆動側の従動ローラ11(のシャフト)に回転動力を伝達または遮断する場合、両軸体間に生じた軸心ずれΔLのため、1つの伝達部位である例えば係脱部13aで動力伝達可能に接合しているとき、両軸体はいずれも、回転トルクによって軸心ずれΔLの方向へ働く回転トルク分力によって軸体先端の撓み量δ,δの総和が、軸心ずれΔL以上となる条件、すなわち、 ΔL≦δ1+δ2 を満たすよう形成されている。それによって動力伝達誤差をなくし、感光体カートリッジの感光体ドラムの回転などの被駆動機器に伝達するような場合、色ずれやバンディングなどといった画像不良を有効に抑えられる。
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動軸体から被駆動軸体へ回転動力を伝達または遮断する方向へ接離可能となっているカップリング部材が両軸体の対向する先端にそれぞれ設けられ、それらカップリング部材によって形成される2個所以上の伝達部位が回転軸線の周りに略等分に配分されている動力伝達機構において、
前記駆動軸および前記被駆動軸間に生じた軸心ずれのために前記カップリング部材が少なくとも1つの前記伝達部位で動力伝達可能に接合しているとき、
前記駆動軸体および前記被駆動軸体は共に、回転トルクによって軸心ずれの方向へ働く回転トルク分力によって前記カップリング部材を有するそれぞれの軸体先端の撓み量の総和が、軸心ずれ以上となる条件を満たすよう形成されていることを特徴とする動力伝達機構。
【請求項2】
前記駆動軸体および前記被駆動軸体は共に、双方の軸体を回転自在に軸支するそれぞれの軸受部と前記カップリング部材との間の全長全域にわたって同等の断面積を有することを特徴とする請求項1に記載の動力伝達機構。
【請求項3】
前記駆動軸体および前記被駆動軸体は共に、双方の軸体を回転自在に軸支するそれぞれの軸受部と前記カップリング部材との間の軸体一部の断面積が小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達機構。
【請求項4】
前記駆動軸体および前記被駆動軸体は共に、双方の軸体を回転自在に軸支するそれぞれの軸受部と前記カップリング部材との間に、双方の軸体よりも弱い撓み剛性の部材が装着されていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達機構。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の動力伝達機構を備え、駆動源から出力された回転動力を被駆動体である画像形成装置本体の記録部に伝達するように構成してなっていることを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真プロセスを利用した複写機、レーザビームプリンタなどの画像形成装置に関し、その画像形成装置本体に装備された動力伝達機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
モータなどの駆動源から被駆動体に回転動力を伝達するための機構として、回転動力を駆動軸体から被駆動軸体へ伝達したり遮断する接離可能なカップリング部材を両軸端の対向端に設けた構造が周知である。複写機やレーザビームプリンタなどの画像形成装置の分野においても、画像形成装置の本体に内蔵された駆動源モータの回転動力を例えば記録部の感光体カートリッジといった被駆動機器に伝達するために、かかる動力伝達機構が用いられている。
【0003】
カップリング部材を用いた動力伝達機構の場合、駆動軸体である駆動シャフトと被駆動軸体である従動シャフトとの間に軸心ずれが生じていると、駆動軸体から被駆動軸体に伝達される回転動力の伝達誤差が発生してしまう。上記のような記録部の感光体カートリッジに伝達誤差が生じると、色ずれやバンディングなどの画像不良による印刷品位低下を起こす原因となる。
【0004】
そうした伝達誤差による不具合を解消するために、部品精度や組立調整によって駆動軸体と被駆動軸体との間の軸心ずれをなくし、また駆動軸体と被駆動軸体のそれぞれの先端に係脱する凹凸部を設けたり、あるいは駆動軸体側カップリング部材と被駆動軸体側カップリング部材に凹凸部を設けることで、被駆動軸体の軸心に駆動軸体を倣わせる自動調芯構造が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2000−206754号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、駆動軸体と被駆動軸体との間に生じる軸心ずれを完全に抑えることは現実的に困難であり、軸心ずれによる影響を完全払拭するには、部品にそれ相当の高精度のものが求められ、勢い部材コストが高騰するといった問題がある。
【0007】
以上から、本発明の目的は、駆動軸体および被駆動軸体間に発生する軸心ずれによる影響を有効に払拭するための部材コストの低減を実現し、特に画像形成装置の分野に採用されて動力伝達誤差を抑えることにより画像不良などを解消できる動力伝達機構を提供し、同時に該機構を装備した画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の動力伝達機構は、駆動軸体から被駆動軸体へ回転動力を伝達または遮断する方向へ接離可能となっているカップリング部材が両軸体の対向する先端にそれぞれ設けられ、それらカップリング部材によって形成される2個所以上の伝達部位が回転軸線の周りに略等分に配分されている場合に、駆動軸および被駆動軸間に生じた軸心ずれのためにカップリング部材が少なくとも1つの伝達部位で動力伝達可能に接合しているとき、駆動軸体および被駆動軸体は共に、回転トルクによって軸心ずれの方向へ働く回転トルク分力によって前記カップリング部材を有するそれぞれの軸体先端の撓み量の総和が、軸心ずれ以上となる条件を満たすよう形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の画像形成装置は、上記動力伝達機構を備え、駆動源から出力された回転動力を被駆動体である画像形成装置本体の記録部に伝達するように構成してなっていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の動力伝達機構によれば、駆動軸体と被駆動軸体との間に軸心ずれが存在しているとき、回転トルクの分力によってカップリング部材を有する軸体先端に撓みが生じ、この撓み量の総和が軸心ずれ以上になるような関係を満足させて駆動軸体ならびに被駆動軸体を構成することにより、動力伝達誤差がなくなるようにできる。
【0011】
本発明の画像形成装置によれば、駆動源モータの回転動力を例えば記録部を構成する感光体カートリッジの感光体ドラムの回転とか、記録ヘッドの走査移動などといった被駆動機器に伝達するような場合、上記動力伝達機構を採用することで動力伝達誤差が無く、色ずれやバンディングなどといった画像不良を抑えるのに有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明による動力伝達機構および画像形成装置のそれぞれ好適な実施形態について図を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施形態の動力伝達機構を装備した画像形成装置の具体例として電子写真方式を採用したレーザビームプリンタ1を示し、この場合中間転写ベルト80を有する4ドラムフルカラー画像形成装置が示されている。本装置1には、複数枚の転写材Pを積載収納するカセット81が着脱自在に装着されており、給送ローラ82によって給送され、分離ローラ対83によって一枚ずつ分離された後に、搬送ローラ対84によってレジストローラ対85へと搬送される。レジストローラ対85は転写材Pが搬送された際には回転を停止しており、転写材Pはこのニップに突き当てられることにより斜行を矯正される。
【0014】
装置内にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の像担持体86Y、86M、86C、86Bkを含む4つのプロセスカートリッジが並列配置されており、それぞれのプロセスカートリッジに対してそれぞれ光学走査系87Y、87M、87C、87Bkが設けられ、画像信号により各色ごとの像担持体86Y、86M、86C、86Bk上にトナー像が形成される。
【0015】
中間転写ベルト80は全ての像担持体に当接するように配置されており、駆動ローラ11、対向ローラ88、テンションローラ89によって張架され、駆動ローラ11が回転することで、中間転写ベルト80も回転する。また像担持体86Y、86M、86C、86Bkと対向する位置には一次転写ローラ90を配置し、像担持体86Y、86M、86C、86Bk上のトナー像を中間転写ベルト80上に重畳的に転写し、対向ローラ88及びこれに離接する二次転写ローラ91によって所定のタイミングで搬送された転写材Pを挟持搬送し、カラートナー像を一括して転写する。
【0016】
そして、トナー像を転写された転写材Pは定着器92へと搬送され、熱と圧力を付与されてトナー像が定着された後に、排出ローラ対93a、93bによって装置外へ排出、積載される。
【0017】
つぎに、図2以下の各図に示すように、上記レーザビームプリンタ1に装備された本実施形態の動力伝達機構は、駆動源のモータ20(図3参照)から複数のギア21を介して軸受に支持されている駆動シャフト(駆動軸体)10に回転動力が伝達され、回転動力はこの駆動シャフト10の先端部に同軸上で対向する従動シャフト(被駆動軸体)11aに伝達される。従動シャフト11aは駆動ローラ11の軸部分であり、駆動シャフト10からの回転動力により従動して回転するシャフトである。駆動シャフト10および従動シャフト11aの対向端部にはそれぞれカップリング部材12x,12yが取り付けられ、駆動シャフト10からの回転動力を従動シャフト11aに伝達したり、遮断できるようになっている。
【0018】
駆動シャフト10及び従動シャフト11aは以下の条件を満たして構成されている。図2(a)に示すように、駆動シャフト10と従動シャフト11aとの間の軸心にずれΔLが生じており、軸受部とカップリング12xとの間の距離h、軸のヤング率E、軸の断面二次モーメントIz、従動シャフト11aを回転させるに要する回転トルクTによって発生する軸心ずれ方向の力W、この力Wによる駆動シャフト10のカップリング側先端のたわみ量δとする。
【0019】
従動シャフト11aは、駆動シャフト10との間に軸心ずれΔL、軸受部とカップリング12yとの間の距離h2、軸のヤング率E2、軸の断面二次モーメントIz、従動シャフト11aを回転させるに要する回転トルクTによって発生する軸心ずれ方向の力をW、このWによる従動シャフト11aのカップリング側先端のたわみ量δとすると、
ΔL≦δ+δ
δ=W・h3/(3・E・Iz
δ=W・h3/(3・E・Iz
なる条件を満たすように構成されている。
【0020】
ここで、図4(a),(b)および図5において、従動シャフト11aを回転させるトルクTによって発生する軸心ずれ方向に働く力Wについて、駆動伝達点(伝達部位)が2個所13a,13b存在する場合について説明する。
【0021】
すなわち、図4(b)および図5は、接離可能な伝達部位である凹凸2組からなる係脱部13a,13bは回転軸の軸周りで略等配分され、この場合カップリング部材12x,12yにおける180°の角度位相差の位置に設けられ、駆動シャフト10の軸心Dと従動シャフト11aの軸心dがZ軸に平行にΔLずれている動力伝達機構の一部を示すものである。図4(a),(b)は、駆動シャフト10側と従動シャフト11a側のカップリング12x,12y同士が接合した状態と分離した状態を示す。
【0022】
この場合、図6(a)に示すように、駆動伝達点である係脱部13a,13bのいずれか一方が回転円周上の任意のP点に存在しているとき、駆動シャフト10が微小角dθだけ回転したときの従動シャフト11aの回転角dθは、P点における従動シャフト角速度ωと駆動シャフト角速度ωによって、図7中の(イ)式で表すことができる。駆動シャフト10が回転角θだけ回転したときの従動シャフト11aの回転角θは図7中の(ロ)式で表せる。
【0023】
また、図8に示すように、駆動シャフト10の軸心と従動シャフト11aの軸心とを結んだ線上の従動側中心寄りに駆動伝達点である係脱部13a,13bのいずれか一方(符号1.で示す)が存在する位置を、駆動シャフト10が回転スタートする位置として、それを基準点とする。この場合、図6(b)に示すように、仮にも一方の係脱部13a(符号1.)と他方の係脱部13b(符号2.)が独自に回転動力を伝えるとするならば、駆動シャフト10が回転角θだけ回転したとき、係脱部13aによって伝達された場合の従動シャフト11aの回転角θ11と、その一方の係脱部13aよりもπだけ進んだ位置に存在する他方の係脱部13bによって伝達された場合の従動シャフト11aの回転角θ12は、それぞれ図7中の(ハ),(ニ)式で表すことができ、図9のグラフのように示される。
【0024】
すなわち、実際には、2つの駆動伝達点1.、2.である係脱部13a,13bは同期して回転するため、回転動力の伝達は図9のグラフに示す従動シャフト回転角の大きい方の駆動伝達点で行われることになり、その伝達点の切り換わる位置はθ11=θ12となるθの位置である。つまり本実施形態のごとく2爪カップリング12x,12yの場合は、図8のように駆動シャフト10の軸心と従動シャフト11aの軸心とを結んだ線上の従動軸中心寄りに駆動伝達点1.である係脱部13aが存在する位置を、駆動シャフト10が回転スタートする位置として、それを基準点とする。それにより、駆動シャフト10の回転角θが0〜πの範囲では駆動伝達点1.である係脱部13aにて、π〜2πの範囲では駆動伝達点2.である係脱部13bにて、2π〜3πの範囲では再び駆動伝達点1.である係脱部13aにてといったように、駆動伝達点1.、2.である2つの係脱部13a,13bが交互に入れ換わって回転動力を伝達する。
【0025】
したがって、駆動シャフト10と従動シャフト11aとの間に軸心ずれΔLが生じている場合に回転動力を伝達するのは、カップリング部材12x,12yにおける伝達部位が2つの係脱部13a,13bのようにたとえ複数であっても、そのうちの1つの係脱部だけに限られるのである。一方の係脱部から他方の係脱部への駆動伝達点切り替えの周期は、カップリング部材12x,12yが1回転した角度2π(rad)を伝達部位の個数(この場合は2つ)で除した値、つまり2π/2となる。
【0026】
図5は、2つの伝達部位である係脱部13a,13bに働く力Wについて、図4(a)中の矢印V方向から見た座標軸上での力のベクトル図である。駆動シャフト10と従動シャフト11aとの位置関係で軸心ずれがΔL、駆動シャフト10の回転方向を時計廻り方向、駆動伝達する部位が係脱部13a,13bの2個所存在するとき、カップリング部材12x,12yが動力伝達できる変位角度の範囲がαである。
【0027】
いま、駆動シャフト10が回転を開始すると、従動シャフト11aを回転させるのに必要な回転トルクTが発生する。この回転トルクTは、伝達範囲で駆動軸体カップリング部材12xと被駆動軸体カップリング12yにおける伝達部位にそれぞれ作用し、カップリング部材12x側の伝達部位に力のベクトルF1を発生させ、カップリング部材12y側の伝達部位に力のベクトルF2を発生させる。駆動シャフト10の軸心Dと駆動伝達をしている部位の点とを結んだ線とZ軸に囲まれた範囲の角度をθ、従動シャフト11aの軸心dと駆動伝達をしている部位の点とを結んだ線とZ軸に囲まれた範囲の角度をθとしたとき、力のベクトルF、FをZ軸方向とY軸方向とに分けると、
力のベクトルFのZ軸方向分力;Fsinθ
力のベクトルFのY軸方向分力;Fcosθ
力のベクトルFのZ軸方向分力;Fsinθ
力のベクトルFのY軸方向分力;Fcosθ
となる。
【0028】
軸心ずれ方向に働く力WはZ軸方向の分力であり、図5に示すZ軸の上方向を+、駆動シャフト10において軸心ずれ方向に働く力をW、従動シャフト11aにおいて軸心ずれ方向に働く力をW、駆動シャフト10の軸心Dと駆動伝達をしている部位の点との間の距離をr1、従動シャフト11aの軸心dと駆動伝達をしている部位の点との間の距離をr2、回転トルクをTとすると、
=(T/r)・sinθ
=(−T/r1)・sinθ
となる。
【0029】
以上から、駆動モータ20が回転駆動すると、駆動シャフト10から従動シャフト11aに回転動力がカップリング部材12x,12yを介して伝達され、そのとき発生する回転トルクTによってカップリング部材12x,12yに撓みが生じるが、このカップリング撓み量δ,δ2の総和を軸心ずれΔLに同等か大きくなるように、ΔL≦δ2の条件を満足するように、駆動シャフト10と従動シャフト11aを回転トルクTから算出して材質的かつ形状的な強度実験値などに基づいて部材設計を行って構成する。つまりそれぞれの軸体先端の撓み量の総和が、軸心ずれ以上となる条件を満たす。それにより、動力伝達中は駆動シャフト10と従動シャフト11aが互いに向かい合って自動的に調芯し、両軸間の軸心が合致して軸心ずれΔLがなくなる。そうした結果、画像形成装置の具体例である本実施形態のレーザビームプリンタ1に当動力伝達機構を採用した場合、駆動シャフト10から従動シャフト11aへの駆動伝達に誤差が生じることを防止できる。それにより、プリンタ本体内蔵の駆動源であるモータ20の回転動力を例えば前述のプロセスカートリッジにおいて各色ごとにトナー像を形成する感光体ドラムのような像担持体86Y、86M、86C、86Bkなどの被駆動機器に伝達するような場合、色ずれやバンディングなどといった画像不良を有効に抑えられる。
【0030】
(第2の実施形態)
図10は、第2の実施形態を示す。この場合は上記第1の実施形態の図2(a),(b)で示された駆動シャフト10と従動シャフト11aによる構造の応用例ともいうべきものであり、駆動シャフトは符号45で示され、従動シャフトは符号46で示されている。
【0031】
したがって、駆動シャフト45の軸心ずれをΔL、軸受部とカップリング12x側軸端部との間の距離をh、軸径が変わって断面積が変化する間の距離をそれぞれh、hとし、また軸のヤング率をE、断面二次モーメントをh−h間でIz、h−h間でIz、h間でIzとする。また、従動シャフト46を回転させるに要する回転トルクTによって駆動シャフト45に発生する軸心ずれ方向の力をW、このWによる駆動シャフト10のカップリング側先端のたわみ量δとする。
【0032】
従動シャフト46においても同様に、軸心ずれΔL、軸受部とカップリング12y側軸端部との間の距離をh、軸径が変わって断面積が変化する間の距離をそれぞれh、hとし、また軸のヤング率をE、断面二次モーメントをh−h間でIz、h−h間でIz、h間でIzとする。また、この従動シャフト46を回転させるに要する回転トルクTによって駆動シャフト45に発生する軸心ずれ方向の力をW、この力Wによる従動シャフト46のカップリング側先端のたわみ量δとすると、
ΔL≦δ1+δ2
δ1=W1・(h33−3・h12・h3+2・h13)/(6・E1・Iz1
+W1・(h53−3・h12・h5+2・h13)/(6・E1・Iz3
+W1・h53/(3・E1・Iz5
+h3・sin(W1・(h32−h12)/(2・E1・Iz1
+h5・sin(W1・(h52−h12)/(2・E1・Iz3
δ2=W2・(h43−3・h22・h4+2・h23)/(6・E2・Iz2
+W2・(h63−3・h22・h6+2・h23)/(6・E2・Iz4
+W2・h63/(3・E2・Iz6
+h4・sin(W2・(h42−h22)/(2・E2・Iz2))
+h6・sin(W2・(h62−h22)/(2・E2・Iz4))
なる条件を満たすように構成される。
【0033】
以上の構成において、駆動源モータ20が回転開始すると従動シャフト46を回転させるトルクTが発生して、駆動シャフト45と従動シャフト46とが互いに向かい合い、両軸間の軸心ずれΔLがなくなる。そうした結果、駆動シャフト45から従動シャフト46への駆動伝達誤差を防ぎ、色ずれやバンディングなどの画像不良現象を抑えることができる。本実施形態では駆動シャフト45の材質や軸径などの寸法を任意に選択したとしても、駆動シャフト45の断面部において調整するため、別部材を追加することなく安価に駆動伝達手段を実現できる。
【0034】
(第3の実施形態)
図11は、第3の実施形態を示す。この場合、駆動シャフト60は軸受部とカップリング12x軸端部との間の距離h10にて2分割され、2分割個所での軸端部はDカット部を設けている。この場合の従動シャフト61においても同様、軸受部とカップリング12yとの間の距離h20にて2分割され、2分割個所での軸端部はDカット部を設けている。駆動シャフト60と従動シャフト61の2分割された軸は、リジットカップリング62,63にDカット部で結合され、ビス締結される。リジットカップリング62,63のヤング率は、駆動シャフト60と従動シャフト61と比較して低いものであり、断面二次モーメントに関しても駆動シャフト60と従動シャフト61の値以下である。
【0035】
また、距離h10における駆動シャフト60では、軸心ずれΔL、カップリング側軸端部とリジットカップリング62端部間の距離h14、カップリング側軸端部と2分割された軸端部間の距離h13、カップリング側軸端部と2分割された他方の軸端部の間の距離h12、カップリング側軸端部とリジットカップリング62他方端部間の距離h11、ヤング率をh10−h11間でE10、h11−h12間でE11、h12−h13間でE12、h13−h14間でE13−h14間でE14とする。また、断面二次モーメントをh10−h11間でIz10、h11−h12間でIz11、h12−h13間でIz12、h13−h14間でIz13、h14間でIz14とする。従動シャフト61を回転させるに要する回転トルクTによって駆動シャフト60に発生する軸心ずれ方向の力をW10、この力W10による駆動シャフト60のカップリング側先端のたわみ量δ1とする。
【0036】
また、距離h20における従動シャフト61では、軸心ずれΔL、カップリング側軸端部とリジットカップリング62端部間の距離h24、カップリング側軸端部と2分割された軸端部間の距離h23、カップリング側軸端部と2分割された他方の軸端部間の距離h22、カップリング側軸端部とリジットカップリング62他方端部間の距離h21とし、ヤング率をh20−h21間をE20、h21−h22間をE21、h22−h23間をE22、h23−h24間をE23、h24間をE24とする。また、断面二次モーメントをh20−h21間をIz 20、h21−h22間をIz21、h22−h23間をIz22、h23−h24間をIz23、h24間をIz24する。従動シャフト61を回転させるに要する回転トルクTによって発生する軸心ずれ方向の力をW20、この力W20による駆動シャフト60のカップリング側先端のたわみ量δ2とすると、
ΔL≦δ1+δ2
δ=W10・(h113−3・h102・h11+2・h103)/(6・E10・Iz10
+W10・(h123−3・h102・h12+2・h103)/(6・E11・Iz11
+W10・(h133−3・h102・h13+2・h103)/(6・E12・Iz12)/
+W10・(h143−3・h102・h14+2・h103)/(6・E13・Iz13)/
+W10・h143/(3・E14・Iz14
+h11・sin(W10・(h112−h102)/(2・E10・Iz10
+h12・sin(W10・(h122−h102)/(2・E11・Iz11
+h13・sin(W10・(h132−h102)/(2・E12・Iz12
+h14・sin(W10・(h142−h102)/(2・E13・Iz13
δ2=W20・(h213−3・h202・h21+2・h203)/(6・E20・Iz20
+W20・(h223−3・h202・h22+2・h203)/(6・E21・Iz21
+W20・(h233−3・h202・h23+2・h203)/(6・E22・Iz22)/
+W20・(h243−3・h202・h24+2・h203)/(6・E23・Iz23)/
+W20・h243/(3・E24・Iz24
+h21・sin(W20・(h212−h202)/(2・E20・Iz20
+h22・sin(W20・(h222−h20)/(2・E21・Iz21
+h23・sin(W20・(h232−h202)/(2・E22・Iz22
+h24・sin(W20・(h242−h202)/(2・E23・Iz23
なる条件を満たすように構成される。
【0037】
以上の構成において、駆動源モータ20が回転開始すると、従動シャフト61を回転させるトルクTが発生して、駆動シャフト60と従動シャフト61とを比較してヤング率の低いリジットカップリング62,63が積極的に撓むことで、駆動シャフト60と従動シャフト61が互いに向かい合い、両軸間の軸心ずれΔLがなくなる。この結果、駆動シャフト60から従動シャフト61への駆動伝達誤差を防ぎ、色ずれやバンディングなどの画像不良現象を防止する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明による動力伝達機構を装備した画像形成装置本体を示す図
【図2】同図(a),(b)は第1の実施形態による動力伝達機構を示す図。
【図3】駆動源であるモータから駆動伝達部を示す拡大図。
【図4】同図(a),(b)はカップリング部材と離間状態を示す図。
【図5】駆動シャフトと被駆動側の従動シャフトに働く力を座標上で示すベクトル図。
【図6】同図(a),(b)は回転角を説明する図。
【図7】(イ)〜(ニ)はそれぞれ駆動シャフトと従動シャフトの回転角を求める式。
【図8】駆動伝達の回転角変位を示す模式図
【図9】駆動伝達点である伝達部位ごとに被駆動側従動ローラ軸の回転角を示す図。
【図10】第2の実施形態による動力伝達機構を示す要部拡大図。
【図11】第3の実施形態による動力伝達機構を示す要部拡大図。
【符号の説明】
【0039】
P 転写材
1 レーザビームプリンタ本体(画像形成装置本体)
10 駆動シャフト(駆動軸)
11 駆動ローラ
11a 従動シャフト
12x カップリング部材(駆動側)
12y カップリング部材(被駆動側)
20 駆動源モータ
21 ギア
62 リジットカップリング(駆動側)
63 リジットカップリング(被駆動側)
80 中間転写ベルト
81 カセット
82 給送ローラ
83 分離ローラ対
84 搬送ローラ対
85 レジストローラ対
86Y、86M、86C、86Bk 像担持体
87 光学走査系
88 対向ローラ
89 テンションローラ
90 一次転写ローラ
91 二次転写ローラ




 

 


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