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発明の名称 画像形成方法および画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−17557(P2007−17557A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−196974(P2005−196974)
出願日 平成17年7月6日(2005.7.6)
代理人 【識別番号】100096828
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 敬介
発明者 森木 裕二 / 河本 恵司 / 稲葉 功二 / 鈴木 喜予和 / 鏑木 武志
要約 課題
転写手段によってトナー像が記録材に転写された後に静電潜像担持体上に残存するトナーを、トナー担持体によって回収するように構成された画像形成装置において、低温低湿度環境下での長期使用において生じる現像飛び散りを効果的に抑制することのできる画像形成方法を提供することにある。

解決手段
静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナー担持体に担持されたトナーで現像し、トナー像を形成する現像工程、静電潜像担持体上に担持された該トナー像を記録材に転写する転写工程を有する画像形成方法であって、
特許請求の範囲
【請求項1】
静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナー担持体に担持されたトナーで現像し、トナー像を形成する現像工程、静電潜像担持体上に担持された該トナー像を記録材に転写する転写工程を有する画像形成方法であって、
該トナーが、少なくとも結着樹脂、着色剤及び下記構造式(1)もしくは(2)で表される化合物を少なくとも一種以上を含有するトナー粒子と無機微粉体とを有する非磁性一成分トナーであり、
下記化合物の含有量が5〜1000ppmであり、
転写工程後に該静電潜像担持体上に残存するトナーを、現像工程において、トナー担持体によって回収することを特徴とする画像形成方法。
【化1】


(R1〜R6は、炭素数1〜6までのアルキル基であり、互いに同じであっても、異なっていても良い。)
【化2】


(R7〜R11は、炭素数1〜6までのアルキル基であり、互いに同じであっても、異なっていても良い。)
【請求項2】
前記化合物の含有量が10〜500ppmであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成方法。
【請求項3】
構造式(1)で表されるR1〜R6が全てメチル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
【請求項4】
構造式(2)で表されるR7〜R11がすべてメチル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
【請求項5】
該トナーの平均円形度が0.960以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項6】
該トナーが水中にて製造されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項7】
トナー担持体と、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に担持されたトナー像を記録材に転写するための転写手段とを備える画像形成装置において、
該トナーが、少なくとも結着樹脂、着色剤及び下記構造式(1)もしくは(2)で表される化合物を少なくとも一種以上含有するトナー粒子と無機微粉体とを有する非磁性一成分用のトナーであり、
下記化合物の含有量が5〜1000ppmであり、
該転写手段によって該トナー像が該記録材に転写された後に該静電潜像担持体上に残存するトナーを、該トナー担持体によって回収するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【化3】


(R1〜R6は、炭素数1〜6までのアルキル基であり、互いに同じであっても、異なっていても良い。)
【化4】


(R7〜R11は、炭素数1〜6までのアルキル基であり、互いに同じであっても、異なっていても良い。)
【請求項8】
前記化合物の含有量が10〜500ppmであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
構造式(1)で表されるR1〜R6が全てメチル基であることを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
構造式(2)で表されるR7〜R11がすべてメチル基であることを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成装置。
【請求項11】
該トナーの平均円形度が0.960以上であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
該トナーが水中にて製造されることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は記録媒体上に画像を形成する画像形成方法および画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真装置や静電記録装置等、感光体ドラム等の静電潜像担持体上に所定の潜像を形成しトナーを用いて画像化する画像形成装置は、静電潜像担持体上に形成されたトナー像を紙等の支持体上に必ずしも100%転写できないことから、通常は、静電潜像担持体上の残留トナーを除去するためのクリーニング工程を備えている。
【0003】
クリーニング装置としては、静電潜像担持体上に弾性ゴムブレードを押し当て、残存トナーを機械的に除去するブレードクリーニング装置や、細い繊維を植えたブラシローラーを高速回転させ、ブラシの毛先にトナーを付着させて残存トナーを除去するブラシクリーニング装置が知られている。
【0004】
しかし、クリーニング装置内に蓄積した残留トナーを廃棄する作業が生じたり、まだ使用可能な残留トナーを廃棄することから、相対的に一枚当たりの印字コストが上昇する、廃棄時装置周囲及び環境の汚染を招く可能性がある等の問題がある。これらを回避するために、クリーニング装置内に蓄積した残留トナーを現像部に戻し、再使用する方法もあるが、配管を用いてトナーを移送する必要があることから、装置コストが上がったり、装置設計上の自由度の低下、配管中でのトナー劣化等の問題がある。また、ブレードクリーニング装置を用いた場合には、感光体ドラムがクリーニングブレードとの摩擦により摩耗されて、画像形成特性や寿命の低下が生じるという問題もあった。
【0005】
このような問題を解決するために、転写後に感光体ドラム等の静電潜像担持体上の残存トナーを、クリーニング装置を用いることなく、現像装置による現像と同時に残留トナーを現像装置内に回収する画像形成方法(以下、クリーナレス画像形成方法という)が提案されている。
【0006】
一方、クリーナレス画像形成方法に用いられるトナーとしては、残存トナー電荷による残像を防止するために好適なトナーの電気抵抗と帯電量を規定したトナー(特許文献1)、画像濃度と現像同時クリーニング性を両立させるために好適な粒径分布や形状、帯電量を規定したトナー(特許文献2)、極性制御剤の実質的な含有量および分散状態を規定したトナー(特許文献3)、転写残トナーをより少なくしてクリーナレス画像形成方法により好適なトナーを提供するために形状や外部添加剤を規定したトナー(特許文献4)、画像安定化のために特定の外部添加剤を加えたりその被覆率を規定した球状トナー(特許文献5および6)が知られている。
【0007】
しかしながら、これらのクリーナレス画像形成方法を用いて本発明者らが検討したところ、通常試験環境下においての使用においては問題ないものの、低温低湿度条件下において長期に使用した場合には、画像品質上問題となることが明らかとなった。
【0008】
画像欠陥について図3に模式図を示す。図3は4ポイント明朝体で描いた「電」の字を拡大した模式図である。(a)が正常な画像であるのに対して、(b)では文字周辺部の非画像部にトナーが付着している、「飛び散り」といわれる画像欠陥が発生している。
【0009】
本発明者らが更に詳細な検討を加えた結果、低温低湿度条件下で低印字比率画像(記録紙面積に対する画像部分の面積総和が2%未満)を連続して印刷した場合に、当該画像欠陥が顕著に出現することが明らかとなった。また、飛び散り画像は記録材上のトナー像で顕著であるが、静電潜像担持体である感光体ドラム上の画像で既に飛び散っている、いわゆる「現像飛び散り」が発生していることが明らかとなった。
【0010】
また、「現像飛び散り」の発生程度は、一成分現像装置を用い、接触現像装置を用いた画像形成方法の場合が最も顕著であることもあわせて明らかとなった。
【0011】
こうした一成分接触現像装置による現像飛び散りを抑制する手段としては、例えば特許文献7にあるように現像剤担持体である現像ローラーの動摩擦係数を規定する方法がある。しかしながら本発明者らの検討によれば、この手段は通常試験環境下においては有効であるが、低温低湿度環境下における低印字画像の場合には不十分であることが明らかとなった。
【0012】
【特許文献1】特開平5−2287号公報
【特許文献2】特開平5−188637号公報
【特許文献3】特開2003−015363号公報
【特許文献4】特開平9−288373号公報
【特許文献5】特開平10−20539号公報
【特許文献6】特開2004−126239号公報
【特許文献7】特開2000−098694号公報 第9頁左欄第28行
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
よって、本出願に係る発明の目的は、転写手段によってトナー像が記録材に転写された後に静電潜像担持体上に残存するトナーを、トナー担持体によって回収するように構成された画像形成装置において、低温低湿度環境下での長期使用において生じる現像飛び散りを効果的に抑制することのできる画像形成方法および画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
すなわち、本発明は、静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナー担持体に担持されたトナーで現像し、トナー像を形成する現像工程、静電潜像担持体上に担持された該トナー像を記録材に転写する転写工程を有する画像形成方法であって、
該トナーが、少なくとも結着樹脂、着色剤及び下記構造式(1)もしくは(2)で表される化合物を少なくとも一種以上を含有するトナー粒子と無機微粉体とを有する非磁性一成分トナーであり、
下記化合物の含有量が5〜1000ppmであり、
転写工程後に該静電潜像担持体上に残存するトナーを、現像工程において、トナー担持体によって回収することを特徴とする画像形成方法に関する。
【0015】
【化1】


(R1〜R6は、炭素数1〜6までのアルキル基であり、互いに同じであっても、異なっていても良い。)
【0016】
【化2】


(R7〜R11は、炭素数1〜6までのアルキル基であり、互いに同じであっても、異なっていても良い。)
【0017】
また、本発明は、トナー担持体と、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に担持されたトナー像を記録材に転写するための転写手段とを備える画像形成装置において、
該トナーが、少なくとも結着樹脂、着色剤及び上記構造式(1)もしくは(2)で表される化合物を少なくとも一種以上含有するトナー粒子と無機微粉体とを有する非磁性一成分用のトナーであり、
上記化合物の含有量が5〜1000ppmであり、
該転写手段によって該トナー像が該記録材に転写された後に該静電潜像担持体上に残存するトナーを、該トナー担持体によって回収するように構成されていることを特徴とする画像形成装置に関する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、転写手段によってトナー像が記録材に転写された後に静電潜像担持体上に残存するトナーを、トナー担持体によって回収するように構成された画像形成装置において、低温低湿度環境下での長期使用において生じる現像飛び散りを効果的に抑制することのできる画像形成方法および画像形成装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明が上述の効果を達成する詳細な理由については不明であるが、以下のようなものであるものと推察される。
【0020】
クリーナーレスシステムでは、従来廃トナーとしていた転写残トナーも繰り返し現像剤として供される。この転写残トナーは未使用トナーと比較して各画像形成工程でシェアを受けており、僅かではあるがトナー劣化が進んでいる。また、帯電的にもニュートラルな状態にはなく、トナー粒子表面のうち静電潜像担持体に接していた部位がチャージアップ傾向にある。このため、クリーナーを有するシステムと比較すると、現像ローラー上のトナーの帯電特性は均一ではなく、帯電特性の異なるトナーが混在したものとなりやすい。
【0021】
こうしたトナーは転写および現像工程時の飛び散りの原因となっている。
【0022】
更に、度重なる現像工程によって、感光体ドラム等の静電潜像担持体には極微量のトナーバインダー成分が付着、蓄積されていく。接触現像方式においてはこの傾向はより一層顕著である。クリーナーを有するシステムではこれら付着物質は掻き取り、或いは削り取られるのに対し、クリーナーレスシステムではこうした付着物質は静電潜像保持体上から除去され難い。(トナー粒子そのものは静電気力によりトナー担持体への回収が可能であるが、バインダー成分には粘着性があり、静電潜像担持体上に擦りつけられたように付着しているため回収し難い。)この付着成分が静電潜像保持体の帯電能に僅かながらばらつきを生じさせ、先に述べたトナー粒子の部分的チャージアップと相まって現像飛び散りの原因となっている。
【0023】
ここで、構造式(1)もしくは(2)で表されるエーテル化合物をトナーに含有させると、トナー粒子表面の極所的なチャージアップを抑制し、静電潜像担持体の帯電能がばらつくのを抑え、現像飛び散りを抑制することが可能となる。その理由については以下のように推察される。
【0024】
すなわち、構造式(1)もしくは(2)で表されるエーテル化合物は、結着樹脂との相溶性に優れているために、トナーに含有させた場合には均一に近い状態で分散されて存在すると考えられる。また、酸素原子は電気陰性度が高い元素であるため、トナー中に発生した負電荷を非局在化させる。該エーテル化合物はこの2つの特徴を有するため、該エーテル化合物の存在は、トナーの負電荷を安定化させる。そのため、該エーテル化合物を含有させる効果は、本発明のトナーが負帯電性トナーである場合に特に顕著となる。
【0025】
また、該エーテル化合物は三級炭素を有しており、バルキーな構造である。三級炭素を中心とする官能基は立体障害として機能するため、トナーは電荷放出の主要因となる水の影響を受けにくくなり、その結果、電荷のリークが抑制される。しかし、酸素原子に結合している炭素が回転運動することにより、立体障害となりうる官能基も動くことができ、帯電のリークに関与する水分子が小さな分子であるため、完全な立体障害とはならない。その結果、三級炭素を中心とする官能基は、適度な立体障害としての機能を果たすと考えられる。さらに、エーテル結合は水分子との間に配位結合を形成することが知られているが、該エーテル化合物の親水性と疎水性のバランスが適度なために、配位する水分子の量は、トナーのチャージアップを抑制する上で適量となる。その結果、該化合物全体で見た場合には、受け取った電荷をある程度保持し、且つ緩やかな速度で徐々に放出する機能があり、電荷のバッファー的な役割とチャージアップ抑制の両方の機能を果たしているものと考えられる。
【0026】
なお磁性トナーにおいては、エーテル化合物が存在しても本発明の効果を得られにくい。その理由として、トナー中の磁性体が前述のように電荷のバッファー的な役割とチャージアップ抑制の機能を既に有しているためと本発明者らは考えている。
【0027】
また、通常、トナーには外添剤が混合されているが、そのうちの一種以上の外添剤として、トナー粒子の帯電性と同極性のものが使用されることが多い。外添工程では高速回転に伴い、トナー粒子間、トナー粒子−外添剤間、トナー粒子−外添装置の器壁間、外添剤−外添装置の器壁間での摺擦により、各粒子の帯電が生じる。その際にも、以上述べてきたような該エーテル化合物の機能が作用して過剰の電荷をリークさせ、トナー粒子が適度な電荷を有するようになるため、トナー粒子と外添剤間の静電反発力が低減され、外添剤のトナー粒子への付着がより均一に近い状態になるものと考えている。さらに、その作用はトナー粒子と外添剤の帯電極性が同極性である際に効率的に発現される。なぜなら、トナー粒子と外添剤の帯電極性が別極性の場合にはお互いに静電付着しやすいためにその効果が発現されにくいためである。尚、外添剤とトナー粒子との帯電極性が同極性であるということは、鉄粉キャリアと混合したときの帯電極性によって定義される。
【0028】
更に加えて、トナー粒子表面に外添剤が均一に付着しているということは、バインダー部が露出し、静電潜像担持体への汚染を起こしやすいトナーが極めて少ないということでもある。このことにより、本発明の効果が更に好ましく出現しているものと考えられる。
【0029】
上記構造式においてR1〜R11のいずれか1つ以上が水素原子である場合には、立体障害としての効果が大幅に低減し、逆に炭素数が7以上のアルキル基である場合には、疎水性と親水性のバランスが著しく変化すること、結着樹脂との相溶性が低くなることにより、本発明の効果が得られなくなる。
【0030】
1〜R11の炭素数としては、特には1〜4が好ましく、すべてメチル基である場合が更に好ましい。その理由としては、酸素原子による負電荷非局在化の効果が最も出現しやすい構造となるからであると推察される。
【0031】
該化合物は、前述のような効果を十分に発現するためには、5〜1000ppmの範囲でトナーに含有されている必要がある。該化合物のトナー中の含有量が5ppmよりも少ないと前述の効果が得られなくなり、1000ppmを超えると帯電量分布が広がる傾向にある。また、10〜800ppmがより好適であり、10〜500ppmがさらに好適である。
【0032】
該エーテル化合物の構造の一例として、以下のような構造が挙げられる。
【0033】
【化3】


【0034】
これらの中でも、下記構造式で示される化合物が本発明の効果を得る上で好ましい。
【0035】
【化4】


【0036】
該エーテル化合物は、1種以上含有されていればよく、別の構造の該エーテル化合物が含まれていても良い。その際の含有量は、含有されているエーテル化合物量の総和とする。
【0037】
該化合物の定量は、例えばFID検出器、マススペクトルなど検出器として具備するガスクロマトグラフィー、あるいはUVスペクトル、示差屈折率計を具備する液体クロマトグラフィーにて行うことが可能である。
【0038】
本実施例では、トナー中に含まれる該エーテル化合物量をマルチプルヘッドスペース抽出方法により測定し、評価した。
【0039】
<装置及び器具>
ヘッドスペースサンプラーは、株式会社パーキンエルマージャパン製、HS40XL、GC/MSはサーモクエスト株式会社製、TRACE GC, TRACE MSを用いて行った。
【0040】
また、マルチプルヘッドスペース抽出方法によるピーク面積の計算は、下記近似式を用いて行うものとする。
【0041】
【数1】


【0042】
サンプルバイアルは、ガスクロマトグラフィーに接続され、マルチプルヘッドスペース抽出方法を使用して分析された。
【0043】
(1)ヘッドスペースサンプラー条件
・サンプル量:50mg
・バイアル:22ml
・サンプル温度:120℃
・ニードル温度:150℃
・トランスファーライン温度:180℃
・保持時間:60min
・加圧時間:0.25min
・注入時間:0.08min
【0044】
(2)GC条件
・カラム:HP5−MS(0.25mm,60m)
・カラム温度:40℃(3min),70℃(2.0℃/min),150℃(5.0℃/min),300℃(10.0℃/min)
・スプリット比 50:1
【0045】
(3)器具
密閉容器として、株式会社パーキンエルマージャパン製、ヘッドスペース分析用ガラス製バイアル(22ml)を使用した。
【0046】
(4)方法
(4−1)標準試料の作製
まず、該エーテル化合物定量用の標準サンプルとして、エーテル化合物濃度が1000ppmのメタノール溶液を調製し、この液の5μlを、10μl容積のマイクロシリンジを用いて、22mlのガラス製バイアルに入れ、高温分析用セプタムによりすばやく密栓した。
【0047】
なお、エーテル化合物の構造が不明の場合には、ガスクロマトグラフィー−質量分析(GC−MS)あるいは液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)等の分析方法により構造を特定し、特定された物質にて前述の方法により定量することが可能である。
【0048】
(4−2)トナー試料の作製
トナー50mgを22mlのガラス製バイアルに入れ、高温分析用セプタムにより密栓しサンプルとした。
【0049】
(5)解析
まず、該エーテル化合物の標準サンプルを定量的マルチプルヘッドスペース抽出方法を使用して測定し、エーテル化合物0.005μl当りの総ピーク面積を求めた(なお、GCの感度は日間変動があるため、エーテル化合物0.005μl当りのピーク面積は測定毎に調べておく必要がある)。
【0050】
次に、トナーの定量的マルチプルヘッドスペース抽出方法より求めた総ピーク面積と、エーテル化合物標準サンプルの総ピーク面積から比例計算により測定サンプル中のエーテル化合物体積を求め、算出された値にエーテル化合物の比重を乗じて質量換算を行い、トナー中のエーテル化合物濃度を計算した。
【0051】
次に、本発明のトナーの好ましい態様である、平均円形度について説明する。
【0052】
本発明のトナーは、平均円形度が0.960以上であることが好ましい。平均円形度が0.960以上のトナーは転写性に優れている。これはトナー粒子と感光体との接触面積が小さく、鏡像力やファンデルワールス力等に起因するトナー粒子の感光体への付着力が低下するためである。従って、このようなトナーを用いれば転写効率が高く、転写残トナーの低減につながり、本発明の効果を更に好適なものとする。
【0053】
さらに、平均円形度が0.960以上のトナー粒子は表面のエッジ部が少ないため、一つの粒子内での電荷の局在化が起こりにくい。しかし、平均円形度が高い場合でも主として存在する粒子の円形度が低いと効果が不十分な場合もあるため、上記の効果を得るためには、特に、後に説明するモード円形度が0.99以上であることが好ましい。
【0054】
本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、本発明では東亜医用電子製フロー式粒子像分析装置「FPIA−1000」を用いて測定を行い、3μm以上の円相当径の粒子群について測定された各粒子の円径度(ai)を下式(1)によりそれぞれもとめ、さらに下式(2)で示すように測定された全粒子の円形度の総和を、全粒子数(m)で除した値を平均円形度(a)と定義する。
【0055】
【数2】


【0056】
また、モード円形度とは、円形度を0.40から1.00まで0.01毎に61分割し、測定した各粒子の円形度をそれぞれ各分割範囲に割り振り、円形度頻度分布において頻度値が最大となるピークの円形度である。
【0057】
なお、本発明で用いている測定装置である「FPIA−1000」は、各粒子の円形度を算出後、平均円形度およびモード円形度の算出に当たって、粒子を得られた円形度によって、円形度0.40〜1.00を61分割したクラスに分け、分割点の中心値と頻度を用いて平均円形度及びモード円形度の算出を行う算出を行う算出法を用いている。しかしながら、この算出法で算出される平均円形度の値と上述した各粒子の円形度を直接用いる算出式より求められる平均円形度の誤差は、非常に少なく、実質的に無視出来る程度のものである。そのため、本発明においては、算出時間の短縮化や算出演算式の簡略化の如きデータの取り扱い上の理由で、上述した各粒子の円形度を直接用いる算出式の概念を利用し、一部変更したこのような算出式を用いても良い。
【0058】
測定手段としては以下の通りである。界面活性剤を約0.1mg溶解している水10mlにトナー5mgを分散させて分散液を調製し、超音波(20kHz、50W)を分散液に5分間照射し、分散液濃度を5000〜2万個/μlとして前記装置により測定を行い、3μm以上の円相当径の粒子群の平均円形度及びモード円形度を求める。
【0059】
本発明における平均円形度とは、現像剤の凹凸の度合いの指標であり、現像剤が完全な球形の場合1.000を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は小さな値となる。
【0060】
なお、本測定において3μm以上の円相当径の粒子群についてのみ円形度を測定する理由は、以下のとおりである。3μm未満の円相当径の粒子群には、トナー粒子とは独立して存在する外部添加剤の粒子群も多数含まれるため、測定対象を3μm未満に広げた場合には、その影響によりトナー粒子群についての円形度が正確に見積もれないからである。
【0061】
次に、トナーの粒径について説明する。
【0062】
本発明のトナーは、更に高画質化のため、より微小な潜像ドットを忠実に現像するためには、本発明のトナーの重量平均粒径は3〜10μmであることが好ましい。このトナーの重量平均粒径は、4〜8μmであることがさらに好ましい。重量平均粒径が3μm未満のトナーにおいては、転写効率の低下から感光体上の転写残トナーが多くなってしまう。また、このような場合には、接触帯電工程での感光体の削れやトナー融着の抑制が難しくなる。さらに、トナー全体の表面積が増えることに加え、粉体としての流動性及び撹拌性が低下し、個々のトナー粒子を均一に帯電させることが困難となることからカブリや転写性が悪化傾向となり、削れや融着以外にも画像の不均一ムラが生じる原因となりやすいため、本発明で使用するトナーには好ましくない。また、トナーの重量平均粒径が10μmを超える場合には、文字やライン画像に飛び散りが生じやすく、高解像度が得られにくい。さらなる高解像度を得るためには、8μm以下のトナーを用いることが好ましい。
【0063】
本発明のトナーの重量平均粒径及び数平均粒径はコールターカウンターTA−II型あるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)等種々の方法で測定可能である。具体的には、下記のように測定できる。コールターマルチサイザー(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続する。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製したものを用いることができ、たとえば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定手順は以下の通りである。
【0064】
前記電解水溶液を100〜150ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い前記コールターマルチサイザーにより100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のトナー粒子の体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出する。これより重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を求める。
【0065】
本発明に係わるトナーは、粉砕法によって製造することも可能であるが、この粉砕法で得られるトナー粒子は一般に不定形のものであり、本発明に係わるトナーの好ましい要件である平均円形度が0.960以上(好ましくはモード円形度が0.99以上)という物性を得るためには機械的・熱的あるいは何らかの処理を行うことが必要となる。
【0066】
そこで、本発明においては、トナー粒子を水中にて製造することが好ましく、更には重合法により製造することがより好ましい。重合によるトナーの製造法としては、直接重合法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化会合重合法、シード重合法等が挙げられるが、これらの中では、粒径と粒子形状のバランスのとりやすさという点で、特に懸濁重合法により製造することが好ましい。この懸濁重合法においては、重合性単量体に着色剤(更に必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤、その他の添加剤)を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続層(例えば水相)中に適当な撹拌器を用いて分散し、そして重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナーを得るものである。この懸濁重合法でトナーを製造する場合には、個々のトナー粒子形状がほぼ球形に揃っているため、平均円形度が0.960以上、特にモード円形度が0.99以上という要件を満たすトナーが得られやすく、さらにこういったトナーは帯電量の分布も比較的均一となるため高い転写性を有している。
【0067】
さらに、懸濁重合して得られた微粒子に再度、重合性単量体と重合開始剤を添加して表面層を設けるコア・シェル構造を有するトナーも必要に応じて設計することが可能である。
【0068】
本発明に係るトナーを重合法により製造する場合、使用される重合性単量体系を構成する重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
【0069】
重合性単量体としては、スチレン・o−メチルスチレン・m−メチルスチレン・p−メチルスチレン・p−メトキシスチレン・p−エチルスチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸n−ブチル・アクリル酸イソブチル・アクリル酸n−プロピル・アクリル酸n−オクチル・アクリル酸ドデシル・アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリル酸ステアリル・アクリル酸2−クロルエチル・アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル・メタクリル酸エチル・メタクリル酸n−プロピル・メタクリル酸n−ブチル・メタクリル酸イソブチル・メタクリル酸n−オクチル・メタクリル酸ドデシル・メタクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ステアリル・メタクリル酸フェニル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル類、その他のアクリロニトリル・メタクリロニトリル・アクリルアミド等の単量体が挙げられる。これらの単量体は単独または混合して使用することが出来る。
【0070】
本発明に係わる重合トナーの製造においては、単量体系に樹脂を添加して重合しても良い。例えば、単量体では水溶性のため水性懸濁液中では溶解して乳化重合を起こすため使用できないアミノ基、カルボン酸基、水酸基、スルフォン酸基、グリシジル基、ニトリル基等、親水性官能基含有の単量体成分をトナー中に導入したい時には、これらとスチレンあるいはエチレン等ビニル化合物とのランダム共重合体、ブロック共重合体、あるいはグラフト共重合体等、共重合体の形にして、あるいはポリエステル、ポリアミド等の重縮合体、ポリエーテル、ポリイミン等、重付加重合体の形で使用が可能である。
【0071】
このような極性官能基を含む高分子重合体を使用する場合、その平均分子量は5,000以上が好ましく用いられる。5,000未満、特に4,000以下では、本重合体が表面付近に集中し易いことから、現像性や耐ブロッキング性等に悪い影響が起こり易くなり好ましくない。また、極性重合体としては特にポリエステル系の樹脂が好ましい。
【0072】
また、材料の分散性や定着性、あるいは画像特性の改良等を目的として上記以外の樹脂を単量体系中に添加しても良く、用いられる樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリ酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などが単独或いは混合して使用できる。
【0073】
これら樹脂の添加量としては、単量体100質量部に対し1〜20質量部が好ましい。1質量部未満では添加効果が小さく、20質量部を超えると重合トナーの種々の物性設計が難しくなる。
【0074】
さらに、単量体を重合して得られるトナーの分子量範囲とは異なる分子量の重合体を単量体中に溶解して重合すれば、分子量分布の広い、耐オフセット性の高いトナーを得ることができる。
【0075】
なお、重合法・粉砕法どちらの場合においても結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、40〜70℃であることが好ましく、45〜65℃の範囲がさらに好ましい。これらは単独、または一般的には出版物ポリマーハンドブック第2版III−p139〜192(John Wiley&Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40〜70℃を示すように単量体を適宜混合して用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合にはトナーの保存安定性や耐久安定性の面から問題が生じやすく、70℃を超える場合にはトナーの定着点の上昇をもたらす。特にフルカラー画像を形成するためのカラートナーの場合においては各色トナーの定着時の混色性が低下し色再現性に乏しいため好ましくない。
【0076】
なお、前述の該トナーのTgは、以下の方法により決定した。
【0077】
Tgは、サンプルを一旦昇温し冷却した後、二度目の昇温時のDSCカーブより、吸熱ピーク前の基線と吸熱ピーク後の基線の中線と、立ち上がり曲線での交点をもってTgとした。
【0078】
本発明のトナーには、着色力を付与するために着色剤を含有する。本発明に好ましく使用される有機顔料または染料として以下のものが挙げられる。
【0079】
シアン系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1,C.I.ピグメントブルー7,C.I.ピグメントブルー15,C.I.ピグメントブルー15:1,C.I.ピグメントブルー15:2,C.I.ピグメントブルー15:3,C.I.ピグメントブルー15:4,C.I.ピグメントブルー60,C.I.ピグメントブルー62,C.I.ピグメントブルー66等が挙げられる。
【0080】
マゼンタ系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アントラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2,C.I.ピグメントレッド3,C.I.ピグメントレッド5,C.I.ピグメントレッド6,C.I.ピグメントレッド7,C.I.ピグメントバイオレット19,C.I.ピグメントレッド23,C.I.ピグメントレッド48:2,C.I.ピグメントレッド48:3,C.I.ピグメントレッド48:4,C.I.ピグメントレッド57:1,C.I.ピグメントレッド81:1,C.I.ピグメントレッド122,C.I.ピグメントレッド144,C.I.ピグメントレッド146,C.I.ピグメントレッド166,C.I.ピグメントレッド169,C.I.ピグメントレッド177,C.I.ピグメントレッド184,C.I.ピグメントレッド185,C.I.ピグメントレッド202,C.I.ピグメントレッド206,C.I.ピグメントレッド220,C.I.ピグメントレッド221,C.I.ピグメントレッド254等が挙げられる。
【0081】
イエロー系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アントラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12,C.I.ピグメントイエロー13,C.I.ピグメントイエロー14,C.I.ピグメントイエロー15,C.I.ピグメントイエロー17,C.I.ピグメントイエロー62,C.I.ピグメントイエロー74,C.I.ピグメントイエロー83,C.I.ピグメントイエロー93,C.I.ピグメントイエロー94,C.I.ピグメントイエロー95,C.I.ピグメントイエロー97,C.I.ピグメントイエロー109,C.I.ピグメントイエロー110,C.I.ピグメントイエロー111,C.I.ピグメントイエロー120,C.I.ピグメントイエロー127,C.I.ピグメントイエロー128,C.I.ピグメントイエロー129,C.I.ピグメントイエロー147,C.I.ピグメントイエロー151,C.I.ピグメントイエロー154,C.I.ピグメントイエロー168,C.I.ピグメントイエロー174,C.I.ピグメントイエロー175,C.I.ピグメントイエロー176,C.I.ピグメントイエロー180,C.I.ピグメントイエロー181,C.I.ピグメントイエロー191,C.I.ピグメントイエロー194等が挙げられる。
【0082】
黒色着色剤としては、カーボンブラック、あるいは上記イエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものを利用することができる。
【0083】
これらの着色剤は、単独又は混合しさらには固溶体の状態で用いることができる。本発明のトナーに用いられる着色剤は、色相角,彩度,明度,耐光性,OHP透明性,トナーへの分散性の点から選択される。
【0084】
該着色剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
【0085】
本発明においては重合法を用いてトナーを得る場合には、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要があり、好ましくは、表面改質、例えば、重合阻害のない物質による疎水化処理を施しておいたほうが良い。特に、染料系やカーボンブラックは、重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。染料系を表面処理する好ましい方法としては、あらかじめこれら染料の存在下に重合性単量体を重合せしめる方法が挙げられ、得られた着色重合体を単量体系に添加する。
【0086】
また、カーボンブラックについては、上記染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質、例えば、ポリオルガノシロキサン等で処理を行っても良い。
【0087】
カラートナーとする場合には、ジスアゾ系黄色顔料,キナクリドン系マゼンタ顔料,フタロシアニン系シアン顔料から選択して用いることが望ましい。
【0088】
本発明に重合法を用いる場合、トナーの製造において使用される重合開始剤としては、重合反応時に半減期0.5〜30時間であるものを、重合性単量体100質量部に対し0.5〜20質量部の添加量で重合反応を行うと、分子量1万〜10万の間に極大を有する重合体を得、トナーに望ましい強度と適当な溶融特性を与えることができる。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
【0089】
本発明に重合法を用いる場合、架橋剤を添加しても良く、好ましい添加量としては、0.001〜15質量%である。
【0090】
ここで架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いられる。
【0091】
本発明に重合法を用いる場合、一般に上述のトナー組成物、すなわち重合性単量体中に着色剤、離型剤、可塑剤、荷電制御剤、架橋剤等トナーとして必要な成分及びその他の添加剤、例えば重合反応で生成する重合体の粘度を低下させるために入れる有機溶媒、高分子重合体、分散剤等を適宜加えて、ホモジナイサー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機等の分散機によって均一に溶解または分散せしめた単量体系を、分散安定剤を含有する水系媒体中に懸濁する。この時、高速撹拌機もしくは超音波分散機のような高速分散機を使用して一気に所望のトナー粒子のサイズとするほうが、得られるトナー粒子の粒径がシャープになる。重合開始剤添加の時期としては、重合性単量体中に他の添加剤を添加するとき同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に混合しても良い。また、造粒直後、重合反応を開始する前に重合性単量体あるいは溶媒に溶解した重合開始剤を加えることもできる。
【0092】
造粒後は、通常の撹拌機を用いて、粒子状態が維持され且つ粒子の浮遊・沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。
【0093】
本発明の画像形成方法に係わる重合トナーを製造する場合には、分散安定剤として公知の界面活性剤や有機・無機分散剤が使用でき、中でも無機分散剤が有害な超微粉を生じ難く、その立体障害性により分散安定性を得ているので反応温度を変化させても安定性が崩れ難く、洗浄も容易でトナーに悪影響を与え難いので、好ましく使用できる。こうした無機分散剤の例としては、燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛等の燐酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ベントナイト、アルミナ等の無機酸化物が挙げられる。
【0094】
これらの無機分散剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.2〜20質量部を単独で使用することが望ましいが、超微粒子を発生し難いもののトナーの微粒化はやや苦手であるので、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用しても良い。
【0095】
界面活性剤としては、例えばドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等が挙げられる。
【0096】
これら無機分散剤を用いる場合には、そのまま使用しても良いが、より細かい粒子を得るため、水系媒体中にて該無機分散剤粒子を生成させることができる。例えば、燐酸カルシウムの場合、高速撹拌下、燐酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合して、水不溶性の燐酸カルシウムを生成させることができ、より均一で細かな分散が可能となる。この時、同時に水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒体中に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶解が抑制されて、乳化重合による超微粒トナーが発生し難くなるので、より好都合である。重合反応終期に残存重合性単量体を除去する時には障害となることから、水系媒体を交換するか、イオン交換樹脂で脱塩したほうが良い。無機分散剤は、重合終了後酸あるいはアルカリで溶解して、ほぼ完全に取り除くことができる。
【0097】
前記重合工程においては、重合温度は40℃以上、一般には50〜90℃の温度に設定して重合を行う。この温度範囲で重合を行うと、内部に封じられるべき離型剤やワックスの類が、相分離により析出して内包化がより完全となる。残存する重合性単量体を消費するために、重合反応終期ならば、反応温度を90〜150℃にまで上げることは可能である。
【0098】
重合トナー粒子は重合終了後、公知の方法によって濾過、洗浄、乾燥を行い、無機微粉体を混合し表面に付着させることで、トナーを得ることができる。また、製造工程に分級工程を入れ、粗粉や微粉をカットすることも、本発明の望ましい形態の一つである。
【0099】
本発明に係わるトナーを粉砕法により製造する場合は、公知の方法が用いられるが、例えば、結着樹脂、離型剤、荷電制御剤、場合によって着色剤等トナーとして必要な成分及びその他の添加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合器により十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類をお互いに相溶せしめた中に他のトナー材料を分散又は溶解せしめ、冷却固化、粉砕後、分級、必要に応じて表面処理を行ってトナー粒子を得ることができる。分級及び表面処理の順序はどちらが先でもよい。分級工程においては生産効率上、多分割分級機を用いることが好ましい。
【0100】
粉砕工程は、機械衝撃式、ジェット式等の公知の粉砕装置を用いた方法により行うことができる。
【0101】
さらにまた、本発明に係わるトナーは、特公昭56−13945号公報等に記載のディスク又は多流体ノズルを用い溶融混合物を空気中に霧化し球状トナーを得る方法や、重合法として懸濁重合法の他にも単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナーを生成する分散重合方法、又は水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナーを生成するソープフリー重合方法に代表される乳化重合方法等を用いトナーを製造する方法でも製造が可能である。
【0102】
本発明の画像形成方法に係わるトナーには、荷電特性を安定化するために荷電制御剤を配合しても良い。荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。さらに、トナーを直接重合法により製造する場合には、重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。具体的な化合物としては、ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の如き芳香族カルボン酸の金属化合物、アゾ染料あるいはアゾ顔料の金属塩または金属錯体、スルホン酸又はカルボン酸基を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン等が挙げられる。ポジ系荷電制御剤として四級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、ニグロシン系化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。該荷電制御剤は樹脂100質量部に対し0.5〜10質量部使用することが好ましい。しかしながら、本発明の画像形成方法に関わるトナーは、荷電制御剤の添加は必須ではなく、トナーの層厚規制部材や現像剤担持体との摩擦帯電を積極的に利用することでトナー中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
【0103】
本発明においては、必要に応じて、トナー粒子表面に外添剤として一般に知られている各種微粉末を添加することが出来る。
【0104】
本発明に使用される外添剤は公知の無機微粉体あるいは樹脂粒子が用いられるが、帯電安定性,現像性,流動性,保存性向上のため、シリカ,アルミナ,チタニアあるいはその複酸化物の無機微粉体中から選ばれることが好ましい。
【0105】
また、本発明に用いられる外添剤は、必要に応じ、疎水化,帯電性制御等の目的でシリコーンワニス,各種変性シリコーンワニス,シリコーンオイル,各種変性シリコーンオイル,シランカップリング剤,官能基を有するシランカップリング剤,その他有機硅素化合物,有機チタン化合物等の処理剤で、あるいは、種々の処理剤で併用して処理されていることも可能である。
【0106】
また外添方法としてはヘンシェルミキサー等、従来公知の方法が利用できる。
【0107】
次に、本発明の画像形成方法及び、該方法を実施する画像形成装置に関して図面を用いて説明する。
【0108】
図1には、非磁性一成分系現像剤を用いたクリーナーレス画像形成装置について示す。
【0109】
図1に示すように、画像形成装置は、矢印方向に回転する感光ドラム101の周囲に、一次帯電器102、像露光装置103、現像器104および転写帯電器105を配設してなっている。
【0110】
現像器104による現像で感光ドラム101上に形成されたトナー画像は、転写ローラ105により転写材108上に転写され、転写されたトナー画像は定着器113で定着される。
【0111】
感光ドラム101上に残留した転写残りのトナーは、一次帯電器102を通過して現像ローラ114との当接部に達する。このとき現像ローラ114には直流現像バイアスが印加されており、転写残りトナーは現像ローラ114に回収されて、つぎの画像形成時に他のトナーTとともに現像に使用される。
【0112】
現像同時クリーニングの原理を図2により説明すると、図2において、T’は感光ドラム101上に残留した転写残トナーを示し、Tは現像ローラ114上に担持された現像前の新しいトナーを示す。転写残トナーT’、新しいトナーTのいずれもマイナス(−)に帯電している。
【0113】
感光ドラム101上の転写残トナーT’は、一次帯電器102により負極性に帯電された後、感光ドラム101と現像ローラ114との当接部に到達し、当接部で摺擦を受けて、さらに負に帯電される。感光ドラム101上の静電潜像、つまり露光部電位(画像部電位)は、露光によりたとえば約−100Vとなっている。このとき、転写残トナーT’は、そのまま感光ドラム101上に残り、現像バイアス、たとえば−460Vと感光ドラム101上の露光部電位−100Vとの電位差により、現像ローラ114上のトナーTが感光ドラム101上の露光部に転移し、感光ドラム101上の静電潜像を現像する。
【0114】
同時に、非露光部(非画像部)の負帯電の転写残トナーT’は、感光ドラム101上の非露光部電位(非画像部電位、つまり一次帯電電位)、たとえば−700Vと現像バイアス−460Vとの電位差により現像ローラ114上に転移し(つまりクリーニングされ)、現像器104に回収される。このとき、現像ローラ114上のトナーTはそのまま現像ローラ114上に残る。
【0115】
このように現像器104による現像時に、感光ドラム101上の転写残トナーがクリーニングされ、現像器104に回収される。
【0116】
本発明の画像形成方法は、フルカラー画像形成装置においても好適に用いることができる。
【0117】
図5には、4つの電子写真感光体をベルト状の転写体、つまり転写ベルトに沿って一直線状に配置し、それぞれの感光体にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー画像を形成し、転写ベルトにより転写材を各感光体に直線的に連続搬送して、ストレートパス間で、トナー画像を転写材に重畳転写してフルカラー画像を得る、いわゆるタンデム方式によるフルカラー画像形成装置について示す。
【0118】
この画像形成装置は、装置本体内に第1、第2、第3、第4の画像形成部PM、PC、PY、PKを備え、その右側には給紙部11が、左側には定着器12がそれぞれ配設されている。上記の給紙部11から定着器12に至る経路の下側には、転写材を搬送する無端状の転写材搬送手段、すなわち搬送ベルト(転写ベルト)13が駆動ローラ14および従動ローラ15に張架して設置されている。
【0119】
この搬送ベルト13は、駆動ローラ14の矢印b方向の回転により矢印a方向に回転駆動され、給紙部11を通じて送給された転写材Pを担持して、画像形成部PM、PC、PYおよびPKへと順次搬送する。
【0120】
各画像形成部PM〜PKは実質的に同一の構成を有する。画像形成部PM、PC、PYおよびPKは、それぞれ像担持体であるドラム状の電子写真感光体、すなわち感光ドラム1M、1C、1Yおよび1Kを備え、各感光ドラムの周辺には回転方向に順に、感光ドラムを一様帯電する一次帯電器2M、2C、2Yおよび2K、感光ドラム上に静電潜像を形成する像露光装置3M、3C、3Yおよび3K、感光ドラム上の静電潜像を現像する現像器10M、10C、10Yおよび4、現像により得られたトナー画像を転写材に転写するコロナ帯電器からなる転写帯電器9M、9C、9Yおよび9Kが配設されている。
【0121】
現像器10Mにはマゼンタトナーが、現像器10Cにシアントナーが、現像器10Yにはイエロートナーが、現像器4にはブラックトナーが、それぞれ収容されている。像露光装置3M、3C、3Yおよび3Kは、本例では、LED発光素子を感光ドラムの母線方向上に並べたLEDアレイから構成されている。像露光装置3M、3C、3Yおよび3Kは、カラー用CCDのような撮像素子で多数の画素に分解して読み取り、デジタル信号に変換したそれぞれの色の画像信号、もしくは外部のコンピュータから電送された画像信号に対するデジタル画素信号の入力を受けて、一次帯電器2Mと現像器10Mとの間、2Cと10Cとの間、2Yと10Yとの間、および2Kと4との間で、それぞれ感光ドラム1M、1C、1Yおよび1Kの表面を露光し、対応する色の静電潜像を形成するようになっている。
【0122】
像露光装置3Mには、カラー画像のマゼンタ成分像に対応する画素信号が、像露光装置3Cには、シアン成分像に対応する画素信号が、像露光装置3Yには、イエロー成分像に対応する画素信号が、像露光装置3Kには、ブラック成分像に対応する画素信号がそれぞれ入力される。
【0123】
上記の画像形成装置において、図示しない給紙カセットから給紙部11を経て搬送ベルト13上に給紙された転写材Pは、図示しない吸着帯電器により静電吸着され、搬送ベルト13の矢印a方向の移動にともない同方向に搬送される。転写材Pの搬送に対応して、第1画像形成部PMの感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が、第2画像形成部PCの感光ドラム1Cにシアントナー像が、第3画像形成部PYの感光ドラム1Yにイエロートナー像が、第4画像形成部PKの感光ドラム1Kにブラックトナー像が、それぞれ一次帯電、像露光および現像の行程を経て形成される。
【0124】
当該接触現像器では、感光ドラムは剛体であり、現像ローラは弾性体を有するローラとすることが好ましい。この弾性体としては、ソリッドゴム単層や、トナーへの帯電付与性を考慮して、ソリッドゴム層上に樹脂コーティングを施したもの等が用いられる。
【0125】
画像形成装置の画像形成動作について説明すると、外部からのプリント信号等により感光ドラム1M〜1Kが矢印方向に回転し始め、その回転過程で感光ドラム1M〜1Kの表面が一次帯電器2M〜2Kにより一様帯電され、つぎに像露光装置3M〜3Kにより感光ドラム1M〜1Kの表面に静電潜像が形成される。そして潜像が現像器10M〜10C、および4により現像されて、それぞれマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのトナー画像として可視化される。
【0126】
上記の感光ドラム1M、1C、1Yおよび1K上に形成されたトナー画像は、搬送ベルト13により搬送される転写材Pが感光ドラム1M、1C、1Yおよび1Kの下部を順次通過する間に、転写帯電器9M、9C、9Yおよび9Kにより転写材P上に順に重ねて転写され、4色のトナー画像を重畳した合成カラー画像が形成される。
【0127】
4色のトナー画像を転写された転写材Pは、第4の画像形成部PKを通過した後、交流電圧が印加された図示しない除電用帯電器により除電され、搬送ベルト13から分離される。搬送ベルト13から分離された転写材は、定着器12で4色のトナー画像が定着された後、転写材排出口から排出される。
【0128】
図6に本発明の他の一形態について示す。
【0129】
図6には、1つの感光体に対向した中間転写体の中間転写ドラム表面に、各色ごとに現像−転写工程を4回実施し、中間転写体上にフルカラー画像を形成し、その後に転写材に4色を一括して転写することによりフルカラー画像を得る、いわゆる中間転写体転写方式によるフルカラー画像形成装置について示す。
【0130】
感光ドラム1は、外部からのプリント信号等により、矢示の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。感光ドラム1は回転過程で、一次帯電器(コロナ帯電器)2により所定の極性・電位に一様帯電され、ついで像露光装置3(カラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナによる走査露光系等)による画像露光を受けることにより、目的のカラー画像の1色目の色成分像(たとえばマゼンタ成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0131】
ついで、その静電潜像が感光ドラム1の回転につれて第1現像器のマゼンタ現像器10Mのところに到達し、1色目のマゼンタトナーにより現像されて、マゼンタトナー画像として可視化される。このとき、第2〜第4のシアン現像器10C、イエロー現像器10Y、ブラック現像器22は作動が停止されていて、感光ドラム1には作用せず、感光ドラム1上のマゼンタトナー画像に影響を与えない。
【0132】
上記の第1〜第4現像器10M〜10Yおよび22は、回転現像ユニット31に周方向に間隔を開けて搭載して、感光ドラム1に対し接離自在に設置している。現像器10M〜10Yおよび22は、矢印方向に移動することにより、感光ドラム1と対向した位置に順次搬送され、そこで感光ドラム1に接触して現像に使用される。現像器10M〜10Yおよび22については、図5と同様のため説明を省略する。
【0133】
24は中間転写ドラムで、感光ドラム1と接触してこれと同じ周速度で矢示の反時計方向に回転駆動される。この中間転写ドラム24は、パイプ状の芯金と、その外周面に形成された弾性体層とからなっている。
【0134】
感光ドラム1上に形成された第1色目のマゼンタトナー画像は、感光ドラム1と中間転写ドラム24とのニップ部を通過する過程で、一次転写バイアス電源29により中間転写ドラム24に印加した一次転写バイアスにより形成される電界によって、中間転写ドラム24の外周面に転写されていく(一次転写、中間転写)。
【0135】
中間転写ドラム24に対する1色目のマゼンタトナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、図5と同様、一次帯電器2の帯電を受けて、転写残りのマゼンタトナーがマゼンタ現像器10Mにより回収される。
【0136】
なお、マゼンタトナー画像の現像が終了した後、画像の後端部分に相当する転写残りトナーを回収するために、感光ドラム1が1周するのに相当する時間だけ、マゼンタ現像器10Mを感光ドラム1に当接させてもよい。
【0137】
以下、同様に、2色目のシアントナー画像、第3色目のイエロートナー画像、第4色目のブラックトナー画像が順次中間転写ドラム24上に重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。同様に、各現像器10C、10Yおよび22には、それぞれの転写残りのトナーが感光ドラム1から回収される。
【0138】
中間転写ドラム24上に重畳転写された4色のトナー像は、中間転写ドラム24に給紙された転写材Pに転写される。転写材Pは給紙カセット25から給送され、所定のタイミングで中間転写ドラム24に供給され、これと同時に二次転写バイアスが印加された転写ローラ26を中間転写ドラム24に転写材Pを挟んで当接することにより、中間転写ドラム24上の4色のトナー画像が一括して転写材Pに転写される(二次転写)。
【0139】
転写ローラ26は、中間転写ドラム24に対し平行に軸受けさせて、中間転写ドラム24の下面部に接離自在に設置している。転写ローラ26は、感光ドラム1からの中間転写ドラム24への1色目〜4色目のトナー画像の転写中、中間転写ドラム24から離間可能である。
【0140】
4色のトナー画像の転写を受けた転写材Pは、定着器12に導入され、トナー画像が加熱定着される。
【実施例】
【0141】
以下、本発明を製造例および実施例により具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。
【0142】
なお、トナー製造例記載中の「部」は特に断りがない場合、すべて質量基準である。
【0143】
(トナー製造例1)
60℃に加温したイオン交換水900部に、リン酸三カルシウム3部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を作製した。
【0144】
また、下記の重合性単量体組成物をTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)に投入し、60℃に加温した後、9,000rpmにて撹拌し、溶解、分散した。
・スチレン 160部
・n−ブチルアクリレート 40部
・C.I.ピグメントブルー15:3 14部
・サリチル酸アルミニウム化合物 1.5部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
・ポリエステル樹脂 10部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物、Tg=65℃、Mw=10000、Mn=6000)
・ステアリン酸ステアリルワックス(DSCのメインピーク60℃) 30部
・ジビニルベンゼン 0.5部
・ジ−t−ブチルエーテル 0.04部
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0145】
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃,窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーを用いて8,000rpmで撹拌し、造粒した。
【0146】
その後、プロペラ式撹拌装置に移して撹拌しつつ、2時間かけて70℃に昇温し、更に4時間後、昇温速度40℃/hrで80℃まで昇温し、80℃で5時間反応を行い、重合体粒子を製造した。重合反応終了後、該粒子を含むスラリーを冷却し、スラリーの10倍の水量で洗浄し、ろ過、乾燥の後、分級によってトナー粒子(1)を得た。
【0147】
上記トナー粒子(1)100部に対して、シリコーンオイルで処理したトナー粒子と同極性(負極性)に帯電する疎水性シリカ微粉体(1次粒子径:10nm、BET比表面積:170m2/g)1.5部をヘンシェルミキサー(三井三池社製)で5分間混合して本発明のトナー(1)を得た。
【0148】
トナー(1)は、重量平均粒径が6.9μmであり、平均円形度が0.978であった。
【0149】
また、トナー(1)に関して、ガスクロマトグラフィーによって本発明に係るエーテル化合物の含有量を測定したところ、トナー(1)には、ジ−t−ブチルエーテルが150ppm含有されていた。
【0150】
トナー(1)の物性を表1に記す。
【0151】
(トナー製造例2)
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5部に替えて、t−ヘキシルパーオキシピバレート(日本油脂製「パーヘキシルPV」)を14部用いること以外には、トナー製造例1と同様にしてトナー(2)を得た。
【0152】
トナー(2)に関して、ガスクロマトグラフィーによって本発明に係るエーテル化合物の含有量を測定したところ、トナー(2)には、ジ−t−ブチルエーテルが970ppm含有されていた。
【0153】
トナー(2)の物性を表1に記す。
【0154】
(トナー製造例3)
ジ−t−ブチルエーテル0.04部に替えて、イソブチル−t−ブチルエーテルを0.12部用いること以外には、トナー製造例1と同様にしてトナー(3)を得た。
【0155】
トナー(3)に関して、ガスクロマトグラフィーによって本発明に係るエーテル化合物の含有量を測定したところ、トナー(3)には、ジ−t−ブチルエーテルが480ppm含有されていた。
【0156】
トナー(3)の物性を表1に記す。
【0157】
(トナー製造例4)
イソブチル−t−ブチルエーテルの添加量を0.004部に変更すること以外には、トナー製造例3と同様にしてトナー(4)を得た。
【0158】
トナー(4)に関して、ガスクロマトグラフィーによって本発明に係るエーテル化合物の含有量を測定したところ、トナー(4)には、ジ−t−ブチルエーテルが12ppm含有されていた。
【0159】
トナー(4)の物性を表1に記す。
【0160】
(トナー製造例5)
・スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体(質量比78/22) 200部
(Mn=24300 Mw/Mn=3.0)
・C.I.ピグメントブルー15:3 14部
・サリチル酸アルミニウム化合物 1.5部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
・ポリエステル樹脂 10部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物、Tg=65℃、Mw=10000、Mn=6000)
・ステアリン酸ステアリルワックス(DSCのメインピーク60℃) 10部
・下記構造式を有する化合物A 0.1部
【0161】
【化5】


【0162】
上記材料をブレンダーにて混合し、110℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミル衝突式ジェットミル(日本ニューマチック工業社製)で微粉砕した。
【0163】
その後バッチ式の衝撃式表面処理装置で球形化処理を行い(処理温度45℃、回転式処理ブレード周速80m/sec、処理時間5分)、分級によってトナー粒子(5)を得た。
【0164】
上記トナー粒子(5)100部に対して、シリコーンオイルで処理したトナー粒子と同極性(負極性)に帯電する疎水性シリカ微粉体(1次粒子径:10nm、BET比表面積:170m2/g)1.5部をヘンシェルミキサー(三井三池社製)で5分間混合して本発明のトナー(5)を得た。
【0165】
トナー(5)は、重量平均粒径が8.0μmであり、平均円形度が0.956であった。
【0166】
また、トナー(5)に関して、ガスクロマトグラフィーによって本発明に係るエーテル化合物の含有量を測定したところ、トナー(5)には、化合物Aが490ppm含有されていた。
【0167】
トナー(5)の物性を表1に記す。
【0168】
(トナー製造例6)
ジ−t−ブチルエーテル0.04部に替えて、下記構造式
【0169】
【化6】


【0170】
を有する化合物Bを0.003部用いること以外には、トナー製造例1と同様にしてトナー(6)を得た。
【0171】
トナー(6)に関して、ガスクロマトグラフィーによって本発明に係るエーテル化合物の含有量を測定したところ、トナー(6)には、化合物Bが8ppm含有されていた。
【0172】
トナー(6)の物性を表1に記す。
【0173】
(トナー製造例7)
60℃に加温したイオン交換水900部に、リン酸三カルシウム3部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を作製した。
【0174】
また、下記の重合性単量体組成物をTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)に投入し、60℃に加温した後、9,000rpmにて撹拌し、溶解、分散した。
・スチレン 160部
・n−ブチルアクリレート 40部
・C.I.ピグメントブルー15:3 14部
・カリックスアレーン 1.5部
(ボントロンE−89:オリエント化学社製)
・ポリエステル樹脂 10部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物、Tg=65℃、Mw=10000、Mn=6000)
・ステアリン酸ステアリルワックス(DSCのメインピーク60℃) 30部
・ジビニルベンゼン 0.5部
・化合物A 0.3部
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0175】
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃,窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーを用いて8,000rpmで撹拌し、造粒した。
【0176】
その後、プロペラ式撹拌装置に移して撹拌しつつ、2時間かけて70℃に昇温し、更に4時間後、昇温速度40℃/hrで80℃まで昇温し、80℃で5時間反応を行い、重合体粒子を製造した。重合反応終了後、該粒子を含むスラリーを冷却し、スラリーの10倍の水量で洗浄し、ろ過、乾燥の後、分級によってトナー粒子(7)を得た。
【0177】
上記トナー粒子(7)100部に対して、シリコーンオイルで処理したトナー粒子と同極性(負極性)に帯電する疎水性シリカ微粉体(1次粒子径:10nm、BET比表面積:170m2/g)1.5部をヘンシェルミキサー(三井三池社製)で5分間混合して本発明のトナー(7)を得た。
【0178】
トナー(7)は、重量平均粒径が6.1μmであり、平均円形度が0.977であった。
【0179】
また、トナー(7)に関して、ガスクロマトグラフィーによって本発明に係るエーテル化合物の含有量を測定したところ、トナー(7)には、化合物Aが1120ppm含有されていた。
【0180】
トナー(7)の物性を表1に記す。
【0181】
(トナー製造例8)
・スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体(質量比78/22) 200部
(Mn=24300 Mw/Mn=3.0)
・C.I.ピグメントブルー15:3 14部
・アゾ系金属錯体 1.5部
(ボントロンS−34:オリエント化学社製)
・ポリエステル樹脂 10部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物、Tg=65℃、Mw=10000、Mn=6000)
・ステアリン酸ステアリルワックス(DSCのメインピーク60℃) 10部
上記材料をブレンダーにて混合し、110℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミル衝突式ジェットミル(日本ニューマチック工業社製)で微粉砕した。得られた微粉砕物を分級してトナー粒子(8)を得た。
【0182】
上記トナー粒子(8)100部に対して、シリコーンオイルで処理したトナー粒子と同極性(負極性)に帯電する疎水性シリカ微粉体(1次粒子径:10nm、BET比表面積:170m2/g)1.5部をヘンシェルミキサー(三井三池社製)で5分間混合して本発明のトナー(8)を得た。
【0183】
トナー(8)は、重量平均粒径が7.7μmであり、平均円形度が0.936であった。
【0184】
また、トナー(8)に関して、ガスクロマトグラフィーによって本発明に係るエーテル化合物の含有量を測定したところ、トナー(8)にはエーテル化合物は含まれていなかった。
【0185】
トナー(8)の物性を表1に記す。
【0186】
(トナー製造例9)
ジ−t−ブチルエーテルを添加しないこと以外には、トナー製造例1と同様にしてトナー(9)を得た。
【0187】
トナー(9)に関して、ガスクロマトグラフィーによって本発明に係るエーテル化合物の含有量を測定したところ、トナー(9)にはエーテル化合物は含まれていなかった。
【0188】
トナー(9)の物性を表1に記す。
【0189】
(トナー製造例10)
溶融混練の際に下記構造式
【0190】
【化7】


【0191】
を有する化合物Cを0.18部用いること以外には、トナー製造例8と同様にしてトナー(10)を得た。
【0192】
トナー(10)に関して、ガスクロマトグラフィーによって本発明に係るエーテル化合物の含有量を測定したところ、トナー(10)には、化合物Cが940ppm含有されていた。
【0193】
トナー(10)の物性を表1に記す。
【0194】
〔実施例1〜6及び比較例1〜4〕
(画像評価)
得られたトナー(1)乃至トナー(10)を用い、以下の方法に従って画像評価を行った。
【0195】
画像形成装置としては市販のレーザプリンタLBP−840(キヤノン製)を図1に示すように改造し、通常使用環境下(25℃、40%RH)および低温低湿度環境下(15℃、10%RH)で評価を行った。
【0196】
評価機の改造点は以下のとおりである。
【0197】
(a)装置の帯電方式をゴムローラー102を当接して行う直接帯電とし、印加電圧を直流成分(−1200V)とした。
【0198】
(b)トナー担持体をカーボンブラックを分散したシリコーンゴムからなる中抵抗ゴムローラー114(直径16mm、硬度ASKER−C45度、抵抗105Ω・cm)に変更し、感光体に当接した。
【0199】
(c)該トナー担持体の回転周速は、感光体との接触部分において同方向であり、該感光体101の回転周速に対し145%となるように駆動した。
【0200】
(d)感光体101を以下のものに変更した。
【0201】
ここで用いる感光体としてはAlシリンダーを基体としたもので、これに以下に示すような構成の層を順次浸漬塗布により積層して、感光体を作製した。
・導電性被覆層:酸化錫及び酸化チタンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚15μm。
・下引き層:変性ナイロン及び共重合ナイロンを主体とする。膜厚0.6μm。
・電荷発生層:長波長域に吸収を持つチタニルフタロシアニン顔料をブチラール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚0.6μm。
・電荷輸送層:ホール搬送性トリフェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(オストワルド粘度法による分子量2万)に8:10の質量比で溶解したものを主体とする。膜厚20μm。
【0202】
(e)トナー担持体114にトナーを塗布する手段として、現像器104内に発泡ウレタンゴムからなる塗布ローラー115を設け、該トナー担持体114に当接させた。塗布ローラー115には、約−550Vの電圧を印加した。
【0203】
(f)該トナー担持体上トナーのコート層制御のために、樹脂コートしたステンレス製ブレード116を用いた。
【0204】
(g)現像時の印加電圧をDC成分(−460V)のみとした。
【0205】
(h)クリーナー部材を取り除いた。
【0206】
(i)感光体帯電電位は、暗部電位を−700Vとし、明部電位を−100Vとした。
【0207】
評価画像としては、図4に示すような格子状の画像パターンを用い、一枚あたりの印字比率、すなわち印字可能領域に占める印字部分の面積が1%になるよう画像を作成した。
【0208】
上記画像を2枚間欠モード(すなわち、2枚プリントアウトする毎に10秒間現像器を休止させ、再起動時の予備動作でトナーの劣化を促進させるモード)で、通常使用環境(25℃,40%RH)では15000枚、低温低湿度環境(15℃,10%RH)では10000枚プリントアウトを行った。
【0209】
通常使用環境下で印字された5000枚目、10000枚目および15000枚目の画像、および低温低湿度条件下で印字された5000枚目、8000枚目および10000枚目の画像を用い、以下の方法で画像評価を行った。
【0210】
画像評価にはニレコ社製画像解析装置(Luzex3)を用いた。
【0211】
Luzexに取り込んだ印字画像を解析し、下式に則り飛び散り率を算出した。
【0212】
【数3】


【0213】
ただし、
Q:Luzex測定枠30内の面積
S:Luzex測定枠30内の飛び散り127の面積
飛び散り率の算出を評価画像1枚につき任意の5箇所で行い、その相加平均値を用いて以下の基準に基づきランク評価した。
A:飛び散り率が1%未満
B:飛び散り率が1%以上3%未満
C:飛び散り率が3%以上5%未満
D:飛び散り率が5%以上
評価結果について表2に記す。
【0214】
(参考例1)
低温低湿度条件下での印字試験が終了した、トナー(9)を評価した現像装置を用いて以下の検討を行った。
【0215】
評価画像に用いたものと同じ画像パターンを感光体101上に現像せしめた後、転写材に転写される前に感光体の駆動を強制停止した。このとき、感光体上には転写工程前のトナー像が残存していた。これらトナー像が崩れないよう、マイラーテープを用いて採取し、白紙の紙上に貼り付けて観察した。
【0216】
画像部近傍を観察したところ、図4にあるのと同様のトナーの飛び散りが観察された。
【0217】
この画像をLuzexに取り込んで飛び散り率を算出したところ、飛び散り率は6%となり、トナー(9)における10000枚時の評価結果とほぼ一致した。
【0218】
一方、非画像部を観察したところ、トナーの飛び散りはほとんど認められなかった。この画像部位をLuzexに取り込んで飛び散り率を算出したところ、飛び散り率は0%であった。
【0219】
以上の検討結果より、本発明にて解決されているのは低温低湿度環境下における長期使用に伴う現像飛び散りであって、類似の画像欠陥であるカブリや転写飛び散り等ではないことが明らかとなった。
【0220】
【表1】


【0221】
【表2】


【図面の簡単な説明】
【0222】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】図1の画像生成装置の現像器による現像時の転写残トナーのクリーニング動作を説明する電位図である。
【図3】画像飛び散りの模式図である。
【図4】本発明における飛び散り率の測定を説明する図である。
【図5】本発明の画像形成装置の他の実施例を示す概略図である。
【図6】本発明の画像形成装置の他の実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0223】
1 感光ドラム
2 一次帯電器
3 像露光装置
4、10 現像器
5、17 現像ローラ
9 転写帯電器
11 給紙部
12 定着器
13 搬送ベルト(転写ベルト)
14 駆動ローラ
15 従動ローラ
22 現像器
24 中間転写ドラム
25 給紙カセット
26 転写ローラ
28 現像バイアス電源
29 一時転写バイアス電源
101 感光ドラム
102 一次帯電器
103 像露光装置
104 現像器
105 転写帯電器
108 転写材
113 定着器
114 現像ローラ
115 供給ローラ
116 現像ブレード
117 現像剤撹拌部材
127 飛び散り
128 非画像部
129 画像部
30 Luzex測定枠
T トナー
T’ 転写残トナー
P 転写材




 

 


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