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電源装置、画像形成装置 - キヤノン株式会社
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発明の名称 電源装置、画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−11087(P2007−11087A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−193081(P2005−193081)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
発明者 中森 知宏 / 山口 敦彦 / 内山 剛宏 / 安川 航司 / 並木 輝彦 / 村田 宏樹 / 長崎 修
要約 課題
共振周波数を越えないように駆動周波数を制御しつつ、出力電圧の立ち上り、立ち下りの速い制御を可能にする電源装置を提供すること。

解決手段
本発明にかかる電源装置は、電圧出力を行なう圧電トランス101と、圧電トランス101から出力された電圧を負荷に対して整流平滑化して出力する整流素子(102、103、104)と、整流素子により出力された出力電圧と入力された制御電圧(Vcont)とを比較する比較素子(109)と、比較素子から出力される出力電圧に応じて、出力する駆動周波数の制御が可能な電圧制御発振器(VCO)110と、電圧制御発振器により制御された駆動周波数に基づいて、圧電トランスを駆動する圧電トランス駆動素子(111、112)とを有する電源装置であって、入力される周波数変調信号(Fcont)に基づいて、電圧制御発振器(VCO)110の駆動周波数を変調させるための周波数変調素子(124、137)を備えることを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
電圧出力を行なう圧電トランスと、当該圧電トランスから出力された電圧を負荷に対して整流平滑化して出力する整流素子と、当該整流素子により出力された出力電圧と入力された制御電圧とを比較する比較素子と、前記比較素子から出力される出力電圧に応じて、出力する駆動周波数の制御が可能な電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器により制御された駆動周波数に基づいて、前記圧電トランスを駆動する圧電トランス駆動素子とを有する電源装置であって、
入力される周波数変調信号に基づいて、前記電圧制御発振器の駆動周波数を変調させるための周波数変調素子を
備えることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記周波数変調素子は、前記周波数変調信号のオン、オフ周期に従った2つの周波数を交互にホッピングさせて、前記電圧制御発振器の駆動周波数を変調させることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記周波数変調素子は、線形に変化する変調周波数により、前記電圧制御発振器の駆動周波数を変調させることをと特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項4】
前記周波数変調素子の出力と、前記整流素子により出力された出力電圧とに基づき、前記駆動周波数を変調させるための変調幅を可変にする変調幅可変素子を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項5】
前記変調幅可変素子は、前記出力電圧の絶対値が大きくなるに従い、前記変調幅を広くすることを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
【請求項6】
同一のICチップに、前記比較素子と、前記電圧制御発振器と、前記圧電トランス駆動素子と、前記周波数変調素子と、前記変調幅可変素子と、が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電源装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電源装置と、
前記電源装置によって生成された電圧出力で画像形成を行なう画像形成手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成手段は、電子写真プロセスにより画像形成を行なうことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真プロセスにより画像を形成する画像形成装置に好適な電源装置に関し、特に圧電トランスを用いる電源装置と、その電源装置を含む画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から知られている電子写真方式の画像形成装置において、感光体に転写部材を当接させて転写を行なう直接転写方式を採る場合、転写部材には導電体の軸を持つローラ状の導電性ゴムを用い、感光体のプロセススピードに合わせ回転駆動させている。
【0003】
そして、転写部材に印加する電圧として、直流バイアス電圧を用いている。この時、直流バイアス電圧の極性は、通常のコロナ放電式の転写電圧と同じ極性である。しかし、こうした転写ローラを用いて良好な転写を行なうためには、通常3kV以上の電圧(所要電流は数μA)を転写ローラに印加する必要があった。上述したような画像形成処理に必要とされる高電圧を生成するために、従来は巻線式の電磁トランスを使用していた。しかし、電磁トランスは、銅線、ボビン、磁芯で構成されており、上記のような仕様の画像形成装置に用いる場合は、出力電流値が数μAという微小な電流のために、各部に於いて漏れ電流を最大限少なくしなければならなかった。そのため、トランスの巻線を絶縁物によりモールドする必要が有り、しかも供給電力に比較して大きなトランスを必要としたため、高圧電源装置の小型化・軽量化の妨げとなっていた。
【0004】
そこで、これらの欠点を補うために、薄型で軽量の高出力の圧電トランスを用いて高電圧を発生させることが検討されている。すなわち、セラミックを素材とした圧電トランスを用いることにより、電磁トランス以上の効率で高電圧を生成する事が可能となり、しかも、一次側および二次側間の結合に関係なく一次側と二次側の電極間の距離を離す事が可能となるので特別に絶縁の為にモールド加工する必要がないため、高圧発生装置を小型・軽量にできるという優れた特性が得られている。
【0005】
ここで、圧電トランス式高圧電源の従来例を、図13の参照により説明する。図13に示す回路は高圧電源であり、101は高圧電源の圧電トランス(圧電セラミックトランス)である。圧電トランス101の交流出力はダイオード102、103及び高圧コンデンサ104によって正電圧に整流平滑され、負荷である転写ローラ(不図示)に供給される。出力電圧は抵抗105、106、107によって分圧され、保護用抵抗108を介して比較回路であるオペアンプ109の非反転入力端子(+端子)に入力される。他方、オペアンプ109の反転入力端子(−端子)には抵抗114を介してDCコントローラ201からアナログ信号である高圧電源の制御信号(Vcont)が接続端子118に入力される。
【0006】
オペアンプ109と抵抗114とコンデンサ113を図13のように接続して、積分回路を構成することにより、抵抗114とコンデンサ113の部品定数によって決まる積分時定数で平滑された制御信号(Vcont)がオペアンプ109に入力される。オペアンプ109の出力端子は電圧制御発振器(VCO)110(圧電トランス駆動周波数の発生手段)に接続され、この電圧制御発振器(VCO)110の出力端子はトランジスタ111のベースに接続される。トランジスタ111のコレクタはインダクタ112を介して電源(+24V)に接続されていると同時に、圧電トランス101の一次側の電極の一方に接続される。この一次側の電極の他方は接地される。また、トランジスタ111のエミッタも接地される。なお、電圧制御発振器(VCO)110は入力電圧が上がると出力周波数(出力する圧電トランス駆動周波数)は下がり、入力電圧が下がると出力周波数は上がるような動作を行なう。
【0007】
また、一般に圧電トランスの特性は、図4に示すような共振周波数f0において出力電圧が最大となるような裾広がりな形状をしており、周波数による出力電圧の制御が可能である。圧電トランスの出力電圧を増加させる場合は、この圧電トランスの共振周波数f0より低い周波数領域内において駆動周波数を低い方の周波数(例えば、図4に示すF1)から高い方(例えば、図4に示すF2)へ変化させることで可能となる。
【0008】
この従来例の構成により、圧電トランス101の出力電圧が上がると、抵抗105を介してオペアンプ109の非反転入力端子(+端子)の入力電圧も上がり、オペアンプ109の出力端子の電圧は上がる。そして、電圧制御発振器(VCO)110の入力電圧が上がるので、圧電トランス101の駆動周波数は下がる。この駆動周波数が下がることにより圧電トランス101の出力電圧が下がるため、その結果、出力電圧を下げる方向に制御が行われることとなる。すなわち、この回路は、負帰還制御回路を構成している。
【0009】
一方、圧電トランス101の出力電圧が下がると、オペアンプ109の非反転入力端子(+端子)の入力電圧も下がり、オペアンプ109の出力端子の電圧は下がる。つまり、電圧制御発振器(VCO)110の入力電圧が下がるので、圧電トランス101の駆動周波数は上がり、その結果、圧電トランス101は出力電圧を上げる方向に制御が行われることとなる。このように、オペアンプ109の反転入力端子(−端子)に入力されるDCコントローラ201からの制御信号(Vcont)の電圧(制御電圧:以下、この制御電圧もVcontで表す)で決定される電圧に等しくなるよう、出力電圧が定電圧制御される。
【0010】
上述の従来技術として、例えば、以下の特許文献1に示されるものがある。
【特許文献1】特開平11−206113号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら上記の従来例の場合、オペアンプ109と抵抗114とコンデンサ113で構成される積分回路の積分時定数を速くした場合、出力電圧の立ち上げ時にオペアンプ109から電圧制御発振器(VCO)110に入力される制御信号にオーバシュートが発生し、結果として出力電圧のオーバシュートが発生するとともに、制御電圧が共振周波数f0の近傍である場合には、圧電トランス101の駆動周波数が共振周波数f0を越えてf0以上になってしまい、出力電圧を制御できなくなる可能性がある。
一方、共振周波数f0を越えてf0以上にならないように積分時定数を遅くすると、電圧制御発振器(VCO)110への制御信号も遅くなり、出力電圧のオーバシュートの発生もなくなり、圧電トランス101の駆動周波数が共振周波数f0を越える心配のない制御が可能となる。
【0012】
しかし結果として出力電圧の立ち上りが遅くなるために、所定のタイミングで一定の高圧を転写部材に印加させるためには早めに制御電圧(Vcont)を立ち上げる必要があり、不要なタイミングで転写部材に高圧が印加されることによる画像不良の可能性があった。
【0013】
本発明は上記の課題を鑑みてなされたものであり、圧電トランスを用いた電源装置において、出力電圧の立ち上り、立ち下りの速い制御を可能とし、更に、共振周波数(f0)を越えないように駆動周波数を制御することが可能な電源装置、及びその電源装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明にかかる電源装置は主として、以下の構成を備えることを特徴とする。
【0015】
すなわち、本発明にかかる、電圧出力を行なう圧電トランスと、当該圧電トランスから出力された電圧を負荷に対して整流平滑化して出力する整流素子と、当該整流素子により出力された出力電圧と入力された制御電圧とを比較する比較素子と、前記前記比較素子から出力される出力電圧に応じて、出力する駆動周波数の制御が可能な電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器により制御された駆動周波数に基づいて、前記圧電トランスを駆動する圧電トランス駆動素子とを有する電源装置は、
入力される周波数変調信号に基づいて、前記電圧制御発振器の駆動周波数を変調させるための周波数変調素子を備えることを特徴とする。
【0016】
好ましくは、上記の電源装置において、前記周波数変調素子は、前記周波数変調信号のオン、オフ周期に従った2つの周波数を交互にホッピングさせて、前記電圧制御発振器の駆動周波数を変調させることを特徴とする。
【0017】
好ましくは、上記の電源装置において、前記周波数変調素子は、線形に変化する変調周波数により、前記電圧制御発振器の駆動周波数を変調させることをと特徴とする。
【0018】
好ましくは、上記の電源装置において、前記周波数変調素子の出力と、前記整流素子により出力された出力電圧とに基づき、前記駆動周波数を変調させるための変調幅を可変にする変調幅可変素子を更に備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明にかかる電源装置によれば、共振周波数を越えないように駆動周波数を制御しつつ、出力電圧の立ち上り、立ち下りの速い制御が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面の参照により説明する。図2は、圧電トランスを用いた高圧電源装置202を備える画像形成装置(以下、「カラーレーザプリンタ」という。)の構成図である。カラーレーザプリンタ401は記録紙32を収納するデッキ402を有し、デッキ402内の記録紙32の有無を検知するデッキ紙有無センサ403、デッキ402から記録紙32を繰り出すピックアップローラ404、ピックアップローラ404によって繰り出された記録紙32を搬送するデッキ給紙ローラ405、デッキ給紙ローラ405と対をなし、記録紙32の重送を防止するためのリタードローラ406が設けられている。
【0021】
そして、デッキ給紙ローラ405の下流側には記録紙32を同期搬送するレジストローラ対407、レジストローラ対407への記録紙32の搬送状態を検知するレジ前センサ408が配設されている。また、レジストローラ対407の下流には静電吸着搬送転写ベルト(以下、「ETB」と記す)409が配設されており、ETB409上には後述する4色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))分のプロセスカートリッジ410Y、410M、410C、410Kと、スキャナーユニット420Y、420M、420C、420Kからなる画像形成部によって形成された画像が転写ローラ430Y、430M、430C、430Kによって順次重ね合わされてゆくことによりカラー画像が形成され、記録紙32上に転写搬送される。
【0022】
更に下流側には記録紙32上に転写されたトナー像を熱定着するために内部に加熱用のヒータ432を備えた定着ローラ433と加圧ローラ434対、定着ローラからの記録紙32を搬送するための、定着排紙ローラ対435、定着部からの搬送状態を検知する定着排紙センサ436が配設されている。
【0023】
また、各スキャナ部420は、後述するビデオコントローラ440から送出される各画像信号に基づいて変調されたレーザ光を発光するレーザユニット421、各レーザユニット421からのレーザ光を各感光ドラム305上に走査するためのポリゴンミラー422とスキャナモータ423、結像レンズ群424より構成されている。
【0024】
各プロセスカートリッジ410には公知の電子写真プロセスに必要な感光ドラム305、帯電ローラ303と現像ローラ302、トナー格納容器411を具備しており、カラーレーザプリンタ401に対して着脱可能に構成されている。
更に、ビデオコントローラ440はパーソナルコンピュータ(ホストコンピュータ)等の外部装置441から送出される画像データを受け取ると画像データをビットマップデータに展開し、画像形成用の画像信号を生成する。
【0025】
また、201はレーザプリンタの制御部であるDCコントローラであり、RAM207a、ROM207b、タイマ207c、デジタル入出力ポート207d、D/Aポート207eを具備したMPU(マイクロコンピュータ)207、及び各種入出力制御回路(不図示)等で構成されている。
【0026】
202は高圧電源部(高圧電源装置、以下、単に「電源装置」という。)であり、各プロセスカートリッジ(410Y、410M、410C、410K)に対応した帯電高圧電源(不図示)、現像高圧電源(不図示)と、各転写ローラ430に対応した高圧を出力可能な圧電トランスを使用した転写高圧電源とで構成されている。電源装置202の構成としては、以下に説明する第1乃至第3実施形態のいずれかの構成を備えるものとする。
【0027】
次に圧電トランスを使用した転写高圧電源の構成を図1に基づいて説明する。尚、本実施形態に係る圧電トランスを使用した転写高圧電源(以下、単に「転写高圧電源」ともいう。)の構成は、正電圧、負電圧どちらの出力回路に対しても有効である。ここでは代表的に正電圧を必要とする転写高圧電源について説明を行なう。
【0028】
また、転写高圧電源は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各転写ローラ430Y、430M、430C、430Kに対応し、4回路設けられているが、回路構成は各回路とも同じであるため、図1では1回路の説明を行なうが、本発明の趣旨は1回路に限定されるものではなく、4回路以上の転写高圧電源を設ける構成でも適用できることはいうまでもない。
【0029】
図1は、本発明の第1実施形態にかかる圧電トランス式高圧電源の構成を示す図である。図1において、110は電圧制御発振器(VCO)である。本実施形態のVCO110は、比較素子であるコンパレータ121と、コンパレータ121の反転入力端子(−端子)に接続された充放電動作コンデンサ120、抵抗素子126と、コンパレータ121の非反転入力端子(+端子)に接続された充放電の切換えとなる充電閾値電圧及び放電閾値電圧を生成するための抵抗素子122、123、ダイオード127と、からなるCR発振回路を基本構成としている。そしてトランジスタ128、抵抗素子129、130、131からなるエミッタフォロア回路を抵抗素子126と並列に接続し、コンデンサ120への充電電流を可変にすることで、オペアンプ109からの出力電圧に応じて駆動周波数が制御可能となっている。
【0030】
尚、図1中、トランジスタ125と抵抗132はコンパレータ121の出力端子の立ち上り時間を速めるものであり、また、抵抗133はトランジスタ111のためのベース抵抗である。更に、ダイオード134はトランジスタ128の保護ダイオードである。また、コンデンサ140は出力検出電圧に重畳するノイズを除去するためのものである。以上の構成要素の詳細は発明の本実施形態の主旨から外れるため詳細な説明は省略する。
【0031】
抵抗124とトランジスタ137は、入力される周波数変調信号(Fcont)に基づいて、電圧制御発振器(VCO)110が出力する出力周波数(駆動周波数)を変調させるための周波数変調素子として機能する。
【0032】
本発明の第1実施形態にかかる電源装置は、電圧出力を行なう圧電トランス101と、圧電トランス101から出力された電圧を負荷に対して整流平滑化して出力する整流素子(102、103、104)と、整流素子により出力された出力電圧と入力された制御電圧(Vcont)とを比較する比較素子(109)と、比較素子から出力される出力電圧に応じて、出力する駆動周波数の制御が可能な電圧制御発振器(VCO)110と、電圧制御発振器により制御された駆動周波数に基づいて、圧電トランスを駆動する圧電トランス駆動素子(111、112)とを有する電源装置であって、入力される周波数変調信号(Fcont)に基づいて、電圧制御発振器(VCO)110の駆動周波数を変調させるための周波数変調素子(124、137)を備えることを特徴とする。
【0033】
周波数変調素子(124、137)は、周波数変調信号(Fcont)のオン、オフ周期に従った2つの周波数を交互にホッピングさせて、電圧制御発振器の駆動周波数を変調させる。
【0034】
次に、周波数の変調を具体的に説明する。まず、トランジスタ137がオフ時には電圧制御発振器(VCO)110の駆動周波数に関わる充電閾値電圧(Vsc(off))は、抵抗素子122、123により24V電源を分圧した(1)式となる。
【0035】
Vsc(off)=24V×R123÷(R122+R123)・・・(1)
また、トランジスタ137がオン時には充電閾値電圧(Vsc(on))は抵抗素子122、123と抵抗素子124により24V電源を分圧した(2)式となる。
【0036】
Vsc(on)=24V×(R123×R124)÷(R122×R123+ R123×R124+ R124×R122)
・・・(2)
そして、Vsc(on)はVsc(off)より低くいため、トランジスタ137のオフ時に対して、トランジスタ137のオン時の電圧制御発振器(VCO)110の駆動周波数(VCO周波数)は常に高くなる。トランジスタ137をDCコントローラ201(図1中不図示)からの周波数変調信号(Fcont)により抵抗135、136を介して所定周期でオンオフを繰り返すことにより、電圧制御発振器(VCO)110は2つの周波数間を交互にホッピングし、周波数変調される。
【0037】
すなわち、電圧制御発振器(VCO)110はオペアンプ109からの制御信号に基づいて変化する2つの周波数を交互に出力することになる。
【0038】
図3は、第1実施形態にかかる圧電トランス式高圧電源における周波数変調時の各部の動作を示した図である。図3(a)において、波形aは周波数変調信号(Fcont)であり、周期T(s)のパルスを出力する波形として示される。この周波数変調信号(Fcont)に同期して、充電閾値電圧がVsc(on)とVsc(off)と間で変化し、コンパレータ121の反転入力端子波形(図3(b)の波形b)に見られるコンデンサ120の充電から放電へ切り替わる電圧も変化する。これにより電圧制御発振器(VCO)110の駆動周波数(VCO周波数)はF1とF2間(F1<F2)で交互にホッピング(周波数ホッピング)しながら変調される(図3(c)の波形c:周波数変調信号と同期して、VCO周波数が変調される(太い実線))。
【0039】
駆動周波数F1及びF2がいずれも圧電トランス101の共振周波数fo以下の場合、圧電トランス101の出力ピーク電圧は、図4に示すように駆動周波数F2での駆動時出力電圧(Vh2)の方が、駆動周波数F1での駆動時出力電圧(Vh1)より高くなる。
【0040】
ここで、周波数変調信号(Fcont)のパルス周期T(s)を、整流回路のコンデンサ104と出力電圧検出抵抗素子105及び転写ローラ等による高圧電源の負荷抵抗(RL)から求められる放電時定数(τ=C104×(R105×RL)÷(R105+RL))より十分短くし、かつ、圧電トランス101の最低使用駆動周波数の周期時間より長くすることにより、整流後の出力電圧は、周波数変調により交互に出力される圧電トランス101の出力ピーク電圧の高い方(図3の波形(d)ではVh2)がピークホールドされたものとなる。
【0041】
尚、本実施形態では、
C104の放電時定数(τ) :数百mS ・・・(3)
圧電トランスの最低使用駆動周波数:数μS〜数十μS ・・・(4)
であるため、周波数変調パルス周期Tは数十μS〜数百μS間で、出力電圧のリップルも抑えられた良好な結果が得られている。
【0042】
以上の構成により、圧電トランス101の見かけ上の周波数特性は図5に示すように、周波数軸方向に所定の周波数(ft)をシフトさせ、かつ、何れかの高い電圧(Vht)(図中の実線で示した部分)を出力する特性となる。図5は駆動周波数として、F2を横軸に示したものである。図5において、ftはシフトした周波数を示しており、この場合の圧電トランス101の出力電圧は、シフト前の出力電圧Vh0より高い、Vhtが出力電圧として出力されることになる。
【0043】
次に、高圧出力電圧立ち上げ時の制御電圧、駆動周波数(VCO周波数)、出力電圧の特性について図6、図7を参照しつつ説明する。図6は正常に出力電圧が目標電圧(Vht)に立ち上がった場合の(図6(c))、制御電圧(Vcont)(図6(a))、電圧制御発振器(VCO)110の駆動周波数(VCO周波数)(図6(b))の波形を示す図である。図6(a)に示す出力制御電圧の立ち上りとともにオペアンプ109の出力電圧は下がり、電圧制御発振器(VCO)110から交互に出力される駆動周波数F1とF2とも高くなり、圧電トランス101から交互に出力される出力ピーク電圧(Vh1、Vh2)も高くなる。整流後の出力電圧はVh1とVh2の高い方をピークホールドするため、図6ではVh2のピーク電圧とVhtと等しい値となる。
【0044】
一方、図7は高圧出力立ち上げ時に、転写ローラ430と感光ドラム105間に異物が混入することによる高圧出力の異常負荷変動や、インパルス的な外来ノイズによる瞬間的な出力電圧誤検出等により、VCOの制御電圧にオーバシュートが発生した場合の波形(図7(c))、制御電圧(Vcont)(図7(a))、電圧制御発振器(VCO)の駆動周波数(VCO周波数)(図7(b))の波形を示す図である。この場合、図7と同様に制御電圧(Vcont)による出力制御電圧の立ち上りとともにオペアンプ109の出力電圧は下がり、電圧制御発振器(VCO)110から交互に出力される駆動周波数F1とF2とも高くなり、圧電トランス101から交互に出力される出力ピーク電圧(Vh1、Vh2)も高くなる。
【0045】
そして、上記の原因等により電圧制御発振器(VCO)110の出力電圧にオーバシュートが発生すると、駆動周波数F2が共振周波数foを越え、更に周波数が上がりVh2の電圧は下がり始める。この時点でVh1の電圧が目標電圧(Vht)を越えないよう図5に示した見かけ上の周波数特性にすることで、Vh1の出力が周波数増加に伴い上昇し、出力電圧は目標電圧(Vht)に制御される。
【0046】
尚、本実施形態では、オペアンプ109等で構成する比較積分回路、電圧制御発振器(VCO)110、トランジスタ111等で構成する圧電トランス駆動素子、トランジスタ137等で構成する周波数変調素子をディスクリート部品にて構成しているが、同一チップ上にIC化しても良く、この場合、電源装置をより小型・軽量にすることができる。
【0047】
本実施形態にかかる電源装置によれば、共振周波数を越えないように駆動周波数を制御しつつ、出力電圧の立ち上り、立ち下りの速い制御が可能になる。
【0048】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を図面の参照により説明する。図8は、本発明の第2実施形態にかかる圧電トランス式高圧電源の構成を示す図である。第1実施形態にかかる図1と比較して異なる部分は、周波数変調回路の抵抗素子124が直接DCコントローラ201(図8中不図示)からの周波数変調信号(Fcont)に接続されている点である。
【0049】
図8に示す構成により、周波数変調信号(Fcont)をDCコントローラ201のD/Aポートより出力することにより、充電閾値電圧をアナログ的に可変することができ、結果として変調周波数をリニアに変化させることが可能となる。
【0050】
周波数変調素子(124)は、線形に変化する変調周波数により、電圧制御発振器の駆動周波数を変調させる。
【0051】
図9は、第2実施形態における周波数変調時の各部動作を示した図である。図9(a)の波形a2は周波数変調信号(Fcont)であり、波形a2は、周期2T(s)でVfc(L)とVfc(H)との間をリニアに変化する波形を示している。この周波数変調信号(Fcont)に同期して充電閾値電圧は、Vsc(L)とVsc(H)との間でリニア変化し、コンパレータ121の反転入力端子波形(図9(b)の波形b)に見られるコンデンサ120の充電から放電へ切り替わる電圧もリニア変化する。これにより電圧制御発振器(VCO)110の駆動周波数(VCO周波数)は、F1(L)とF2(H)との間(F1(L)<F2(H))で変化しながら変調される(図9(c)の波形c)。F1(L)及びF2(H)がいずれも圧電トランス101の共振周波数以下の場合には、圧電トランス101の出力電圧は、第1実施形態と同様に、駆動周波数の高いF2(H)側での駆動時(Vh2(H))のほうがF1(L)側での駆動時(Vh1(H))より高くなる(図9(d)の波形d)。
【0052】
以上の構成により、圧電トランス101の見かけ上の周波数特性は、図10に示すように、周波数変調を行っている周波数F1(L)からF2(H)間で発生する最も高い電圧を出力する特性となる。つまり、F2(H)の周波数が共振周波数f0を越えるまでは、圧電トランス101を周波数F2(H)で駆動した電圧が出力され、F2(H)の周波数がf0を越え、かつ、F1(L)の周波数がf0を越えるまでは、f0で圧電トランス101を駆動した際の出力電圧が維持される。なお、図10はF2の(H)の周波数を横軸にしたものである。圧電トランス101の見かけ上の周波数特性を図10に示すようにすることにより、第1実施形態と同様の原因で電圧制御発振器(VCO)110の出力電圧にオーバシュートが発生し、F2(H)の周波数が共振周波数foを越えた場合でも、F1(L)の周波数が共振周波数f0を越えるまでは、出力電圧は最大出力(Vhtmax)を維持することができるため、オーバシュート後にも高圧電源回路の負帰還制御が働き、図10の場合、共振周波数f0より紙面左側の周波数領域で、出力電圧を目標電圧に制御することが可能になる。
【0053】
本実施形態にかかる電源装置によれば、共振周波数を越えないように駆動周波数を制御しつつ、出力電圧の立ち上り、立ち下りの速い制御が可能になる。
【0054】
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態を図面の参照により説明する。図11は、本発明の第3実施形態にかかる圧電トランス式高圧電源の構成を示す図である。第1実施形態にかかる図1と比較して異なる部分は、オペアンプ109の非反転入力端子(+端子)に入力されている出力電圧検出信号を、別途、オペアンプ200で構成されたボルテージフォロア回路を介して、周波数変調回路の抵抗素子124とトランジスタ137のコレクタ間に接続している点である。
【0055】
尚、抵抗201はオペアンプ200の出力保護抵抗である。
【0056】
周波数変調素子の出力と、整流素子により出力された出力電圧(Vout)とに基づき、駆動周波数を変調させるための変調幅を可変にする変調幅可変素子(201)を更に備える。
【0057】
図11で示す構成により、第1実施形態で説明したように、変調周波数間(F1、F2)の周波数ホッピングをさせ、高圧電源の出力電圧に応じて充電閾値電圧が変わり、その結果として、高圧電源の出力電圧に応じて周波数変調の変調幅を変えることが可能になる。
【0058】
ここで、出力電圧検出信号(Vsns)は出力電圧に応じて関係は、以下の(5)式の関係になる。
【0059】
まず、出力電圧検出信号は出力電圧(Vout)に応じて以下の式の値を出力する。
【0060】
Vsns = α+β・Vout・・・(5)
ここで、α、βは(6)、(7)式となる。
【0061】
α=R107×R105÷(R106×R107+R107×R105+R105×R106)×Vref...(6)
β=R106×R107÷(R106×R107+R107×R105+R105×R106) ...(7)
このとき、トランジスタ137のオフ時の充電閾値電圧Vsc2(off)は(8)式として求められる。
【0062】
Vsc2(off)=γ+δ・Vsns
=γ+δ・α+δ・β・Vout ...(8)
ここで、γ、δはそれぞれ(9)、(10)式となる。
【0063】
γ=R123×R124÷(R122×R123+R123×R124+R124×R122)×24V ...(9)
δ=R122×R123÷(R122×R123+R123×R124+R124×R122) ...(10)
同様に、トランジスタ137のオン時の充電閾値電圧Vsc2(ON)は(11)式として求められる。
【0064】
Vsc2(ON)=γ+δ・α・・・(11)
充電閾値電圧はトランジスタ137のオンオフで(12)式で示されるΔVsc分変化することになる。
【0065】
ΔVsc = δ・β・Vout・・・(12)
上記充電閾値電圧の変化量(ΔVsc)が大きいほど周波数変調幅は大きくなるため、高圧電源の出力電圧(Vout)が高くなるほど周波数変調幅を大きくすることができる。図11に示す構成により、圧電トランス101の見かけ上の周波数特性は、図12に示すように、周波数軸方向に所定の周波数(ft1)シフトさせ、かつ、何れかの高い電圧(Vht1)(図中の実線で示した部分)を出力する特性となる。出力電圧の低い時(Vht2(駆動周波数ft2)以下の時)の周波数変調による圧電トランス101の出力電圧変動を抑えることが可能となる(図12においては、破線部と実線部が重なる)。
【0066】
本実施形態の電源装置によれば、変調周波数間を周波数ホッピングさせ、かつ出力電圧に応じて変調周波数幅を可変とし、さらに出力電圧の絶対値が大きくなるに従い、変調周波数幅を広くすることにより、抵抗114とコンデンサ113で決定される制御電圧(Vcont)の積分時定数を速くし、出力電圧の立ち上り、立ち下りの速い制御が可能になる。
【0067】
本実施形態にかかる電源装置によれば、共振周波数を越えないように駆動周波数を制御しつつ、出力電圧の立ち上り、立ち下りの速い制御が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる圧電トランス式高圧電源の構成を示す図である。
【図2】圧電トランスを用いた電源装置を備える画像形成装置の構成図である。
【図3】第1実施形態にかかる電源装置における周波数変調時の各部の動作を示した図である。
【図4】第1実施形態にかかる圧電トランスの周波数特性を示す図である。
【図5】第1実施形態の周波数変調時における圧電トランスの見かけ上の周波数特性を示す図である。
【図6】第1実施形態にかかる正常時の高圧立ち上げ時における制御電圧、駆動周波数(VCO周波数)、出力電圧の特性を示す図である。
【図7】第1実施形態にかかるオーバシュート発生時の高圧立ち上げ時における制御電圧、駆動周波数(VCO周波数)、出力電圧の特性を示す図である。
【図8】第2実施形態にかかる圧電トランス式高圧電源の構成を示す図である。
【図9】第2実施形態にかかる電源装置における周波数変調時の各部動作を示した図である。
【図10】第2実施形態の周波数変調時における圧電トランスの見かけ上の周波数特性を示す図である。
【図11】本発明の第3実施形態にかかる圧電トランス式高圧電源の構成を示す図である。
【図12】第3実施形態の周波数変調時における圧電トランスの見かけ上の周波数特性を示す図である。
【図13】圧電トランス式高圧電源の従来例を示す図である。




 

 


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