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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−4151(P2007−4151A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2006−146797(P2006−146797)
出願日 平成18年5月26日(2006.5.26)
代理人 【識別番号】100090538
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 恵三
発明者 深瀬 裕弘
要約 課題
振動防止材、吸音材、消音材等を追加することなく低コスト、省スペースで安定した騒音低減の効果が得られる画像形成装置を提供する。

解決手段
感光体ドラム1a〜1dと、感光体ドラム1a〜1dの表面を走査露光するポリゴンモータ31a〜31dを備え、画像情報に基づいて感光体ドラム1a〜1d表面に静電潜像を形成する露光装置30a〜30dと、ポリゴンモータ31a〜31dの回転位相を検出する位相検出回路と、ポリゴンモータ31a〜31dの回転位相を制御する位相制御回路とを有する画像形成装置であって、位相制御回路が、ポリゴンモータ31a〜31dの回転位相が振動を低減する特定の位相になるように、ポリゴンモータ31a〜31dの回転位相を位相検出回路の検出結果に基づいて制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】
像担持体の表面を走査露光する回転多面鏡を各々備え、画像情報に基づいて前記像担持体表面に静電潜像を形成する複数の光学スキャナと、
前記回転多面鏡の回転位相を検出する回転位相検出手段と、
前記回転多面鏡の回転位相を制御する回転位相制御手段とを有し、
前記回転位相制御手段が、前記回転多面鏡の相対回転位相パターンを、前記回転位相検出手段の検出結果に基づいて面単位で制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記回転位相制御手段が、前記複数の光学スキャナの振動が低減する相対回転位相パターンとなる様に、前記回転多面鏡の回転位相を面単位で制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記回転位相制御手段は、前記複数の回転多面鏡の相対回転位相パターンを面単位で制御するとともに、色ずれ情報に基づいて1面以下の単位で制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記回転多面鏡の各々の重量不釣合い方向を検知する重量不釣合い方向検出手段を有し、
前記回転位相検出手段が、前記重量不釣合い方向検出手段の検知結果に基づいて前記複数の回転多面鏡の回転位相関係を検出することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記装置は複数の印字モードを持ち、前記回転位相制御手段は、前記回転多面鏡の回転位相を前記複数の印字モードに応じた位相関係パターンになる様に制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
像担持体の表面を走査露光する回転多面鏡を各々備え、画像情報に基づいて前記像担持体表面に静電潜像を形成する複数の光学スキャナと、
前記回転多面鏡の回転位相を制御する回転位相検出手段と、
振動を検知する振動検出手段とを有し、
前記回転位相制御手段が、前記振動検出手段の検知結果に基づいて前記複数の回転多面鏡の回転位相関係を制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記回転位相制御手段は、前記複数の回転多面鏡の回転位相関係を、前記振動検出手段の検出結果に基づいて面単位で制御するとともに、色ずれ情報に基づいて1面以下の単位で制御することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記装置は複数の印字モードを持ち、前記回転位相制御手段は、前記回転多面鏡の回転位相を前記複数の印字モードに応じた相対回転位相パターンになる様に制御することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリおよび複合機等の画像形成装置に関し、特に駆動時の騒音低減を図った画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等の画像形成装置は、給紙搬送部、画像形成部、定着部等にモータ、ギヤ、ローラ等の多くの可動部材を持つ。これら可動部材の振動は、画像形成装置の騒音の発生源の一つとなっていた。また、この振動は、騒音発生源である可動部材に接する他の部材をも振動させるため、画像形成装置の騒音を増大させていた。
【0003】
画像形成手段に光学走査ユニットを有する画像形成装置においては、光学走査ユニットのポリゴンモータが騒音の発生源の一つであった。
【0004】
複数の光学走査ユニットを有する画像形成装置においては、複数の光学走査ユニットによる画像(潜像)の書き出し位置を合わせるために、光学走査ユニットの有する回転多面鏡の各面における光束の書き出し位置を検知している。また、複数の光学走査ユニットが等速回転するようにポリゴンモータに回転検知用の素子が設けられているものがある(例えば特許文献1参照)。
【0005】
ここで、図2を参照しながら複数の光学走査ユニットを有する画像形成装置におけるポリゴンモータの構成を以下に説明する。
【0006】
ポリゴンモータ200は、回転多面鏡201、回転多面鏡201を搭載し一体となって回転するロータ202、回転軸203、回転多面鏡201をロータ202へと押圧固定する板バネ204、回路基板205から構成されている。
【0007】
回転部材としては回転多面鏡201、ロータ202、回転軸203および板バネ204がある。回転軸203の外径と回転多面鏡201の内径との間には、その半径方向において、回転多面鏡201のロータ202および回転軸203への量産時の組付け性を考慮して、所定の隙間が設けられている。また同様に、板バネ204に関しても回転軸203との間に、その半径方向において所定の隙間が設けられている。
【0008】
これらの隙間のために、ポリゴンモータ200はインバランス(不釣合い)量を持っている。すなわち、回転多面鏡201をロータ202へ組付けると、これらの隙間によって回転多面鏡201が半径方向においてある程度移動する余地があるため、重量不釣合いが発生する。
【0009】
従来、ポリゴンモータ200の重量不釣合いを改善させるための1つの手段として、バランス修正用パテ(紫外線硬化樹脂等)をロータ202や回転多面鏡201の上面へ塗布することにより重量不釣合いを改善することが知られている。
【0010】
しかしながら、バランス修正用パテの重量、塗布精度、バランス修正半径等を考慮すると、重量不釣合いの改善は不十分であった。また、通常歩留まりを確保する必要から、ある程度のインバランス量を持ったポリゴンモータを許容する必要があり、ある程度のインバランス量を持った状態で製品化され出荷されている。
【0011】
以上説明した構成のポリゴンモータを備えた複数の光学走査ユニットを有する画像形成装置は以下の課題を持つ。
【0012】
第1の課題は、回転多面鏡201が回転すると、各光学走査ユニットのポリゴンモータ200のそれぞれの重量不釣合いにより光学走査ユニットが振動することである。ここで、ポリゴンモータ200はPLL(Phase−Locked Loop)制御を受けるため、各ポリゴンモータ200は、所定の回転数に達すると各回転多面鏡201の面位相が略同位相になるように、各ポリゴンモータ200の回転位相の関係を固定し回転する。そのため、各ポリゴンモータ200の重量不釣合い方向の位相関係は任意の位相差であり、画像形成装置を起動させる度にその位相関係は変化する。
【0013】
次に第2の課題は、ポリゴンモータの各重量不釣合いにより生じる光学走査ユニットの振動が、光学走査ユニットの各背面支持部である筐体に伝わり、それにより筐体が振動し、騒音が発生することである。ここで前述のようにポリゴンモータの各重量不釣合い方向の位相関係は任意の位相差であって、画像形成装置を起動させる度にその位相関係は変化するため、騒音も画像形成装置を起動させる度に変化する。
【0014】
これに対し、従来の騒音の低減を図った画像形成装置としては、画像形成装置の筐体内に吸音材を設け、給紙トレイの内側底面及び側面に吸音部材を有し、給紙時に給紙トレイ内で発生した音を吸収し、騒音を低減するものが提案されている(例えば特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平09−230273号公報
【特許文献2】特開2003−89437号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、上記従来例では、装置内部に吸音材、消音材等を追加するため、装置容積の増大につながり、組立て負荷の増大やコストアップにつながるという問題があった。
【0016】
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、振動防止材、吸音材、消音材等を追加することなく低コスト、省スペースで安定した騒音低減の効果が得られる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その画像形成装置は以下の構成を備える。
【0018】
本発明は、像担持体の表面を走査露光する回転多面鏡を各々備え、画像情報に基づいて前記像担持体表面に静電潜像を形成する複数の光学スキャナと、前記回転多面鏡の回転位相を検出する回転位相検出手段と、前記回転多面鏡の回転位相を制御する回転位相制御手段とを有し、前記回転位相制御手段が、前記回転多面鏡の相対回転位相パターンを、前記回転位相検出手段の検出結果に基づいて面単位で制御することを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、像担持体の表面を走査露光する回転多面鏡を各々備え、画像情報に基づいて前記像担持体表面に静電潜像を形成する複数の光学スキャナと、
前記回転多面鏡の回転位相を制御する回転位相検出手段と、振動を検知する振動検出手段とを有し、前記回転位相制御手段が、前記振動検出手段の検知結果に基づいて前記複数の回転多面鏡の回転位相関係を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、振動防止材、吸音材、消音材等を追加することなく低コスト、省スペースで安定した騒音低減の効果が得られる画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は、本実施例に係る画像形成装置の要部構成を示す概略断面図である。
【0023】
図1において、画像形成装置100は、上下方向に直線状に並設された像担持体としてのイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の4個の電子写真感光体ドラム1a、1b、1c、1d(以下、感光体ドラムとする)を備え、各感光体ドラム1a〜1dに対して、転写材としての記録紙Sを静電吸着により吸着して担持搬送する転写材搬送手段としての搬送ベルト11が配置されている。
【0024】
各感光体ドラム1a〜1dの周囲には、その回転方向上流側から順に、感光体ドラム1の表面を均一に帯電するための帯電手段としての一次帯電器2a、2b、2c、2dが配され、一次帯電器2a〜2dにより一様に帯電された感光体ドラム1a〜1dの表面に画像情報に基づいてレーザビームを照射して静電潜像を形成する光学走査手段としての露光装置30a、30b、30c、30dが配置されている。
【0025】
露光装置30a〜30dは、レーザビームを偏光して感光体ドラム1a〜1dの表面を走査露光する走査部材としてのポリゴンモータ31a、31b、31c、31dを有する。
【0026】
さらには、静電潜像が形成された感光体ドラム1a〜1dの表面に各色のトナーを付着させてトナー像として顕像化する現像手段としての現像ユニット4a、4b、4c、4d、トナー像の転写材への転写後の感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニング部材6a、6b、6c、6dが配置されている。
【0027】
また、各感光体ドラム1a〜1dに対向する位置には、搬送ベルト11を介して該搬送ベルト11により担持搬送される記録紙Sに感光体ドラム1a〜1dの表面に形成されたトナー像を転写する転写手段としての転写ローラ12a、12b、12c、12dが配置されている。
【0028】
定着手段としての定着器20は、記録紙S上のトナー像を記録紙Sに熱と圧力とで定着するようになっている。排紙ローラ23は、記録紙Sを排紙トレイに排出し、積載する。
【0029】
露光装置30a〜30dは筐体50に支持されている。筐体50は、露光装置30a〜30dを不図示の左右側板で保持し、これら左右側板に対して枠体を構成可能なステーを橋渡し、筐体50の剛性をあげる構成をとっている。回転体を有する露光装置30a〜30dは、左右側板に直止めもしくは不図示の露光装置取り付けステーに取り付けられて筐体50に保持される。
【0030】
露光装置30a〜30dはそれ自体の振動を極力低下する手段を有して組み付けられている。また、筐体50は板金、樹脂等の部材で構成されている。
【0031】
本実施例に係る重量不釣合い方向の検知方法および回転位相の制御方法を、図3(A)および図3(B)を用いて説明する。
【0032】
図3(A)は回転多面鏡201の平面概略図であり、図3(B)は重量不釣合い方向検知手段とポリゴンモータの構成の概略図である。
【0033】
まず図3(A)に示すように、回転多面鏡201の上面の、中心軸から所定の距離だけ離れた位置であって、ポリゴンモータ31a〜31dが回転した時の重量不釣合い方向にあらかじめマーク206を付す。
【0034】
次に、図3(B)に示すように、マーク206に対向する位置であって、露光装置30の所定の位置に重量不釣合い方向検知手段としての反射型フォトインタラプタ207を設ける。この構成によって回転多面鏡201が回転すると反射型フォトインタラプタ207の下をマーキング206が通過することとなる。反射型フォトインタラプタ207の下をマーキング206が通過すると、反射型フォトインタラプタ207の反射光量が変化するので、この反射光量の変化を検知信号として認識する。
【0035】
この構成をポリゴンモータ31a〜31dに設けることにより、ポリゴンモータ31a〜31dの各重量不釣合い方向を検知することができる。本実施例においては、重量不釣合い方向の検知は、画像形成装置100を起動させるごとに検知する。
【0036】
次に、ポリゴンモータ31a〜31dの各反射型フォトインタラプタ207からの検知信号を回転位相検出手段としての不図示の位相検出回路で比較し、各反射型フォトインタラプタ207のマーキング206の検知時間差からポリゴンモータ31a〜31dの重量不釣合い方向の位相関係(回転位相)を検出する。
【0037】
続いて、任意の1つのポリゴンモータ31からの反射型フォトインタラプタ207の検知信号を基準に、残りの各ポリゴンモータ31の重量不釣合い方向の位相関係が、面単位で、予め記憶手段に記憶された所定の位相関係になるような補正量を算出し、回転位相制御手段としての不図示の位相制御回路に補正量を伝達する。
【0038】
位相制御回路は、ポリゴンモータ31a〜31dのPLL制御を行い、重量不釣合い方向の位相関係(回転位相)を制御する。
【0039】
重量不釣合い方向の位相関係を制御した結果、各回転多面鏡201の面位相が略同位相にならず、そのために画像形成へ影響が生じる場合は、ポリゴンモータ31a〜31dの回転位相の制御後に、制御後の重量不釣合い方向の位相関係に近い所定の範囲で各回転多面鏡201の面位相(面単位の回転位相)が略同位相になるように、ポリゴンモータ31a〜31dの回転位相の関係を固定するPLL制御を行えばよい。
【0040】
また、色ズレ補正等の為に回転多面鏡201の面位相を特定位相ずらす場合には、その特定位相のズレ量を加えたPLL制御を行えばよい。
【0041】
すなわち、回転多面鏡201の位相を、重量不釣合い方向の検知結果に基づいて面単位で制御するとともに、色ズレの検知結果である色ズレ情報に基づいて1面以下の単位で制御する。
【0042】
図4は、露光装置30a〜30dの位相関係を模式的に表した図である。図中の矢印はポリゴンモータ31a〜31dの重量不釣合い方向である。ポリゴンモータ31a〜31dのインバランス量を、比較的悪いレベルである1.5mg・cmとした場合の位相関係を示す。
【0043】
本実施例においては、ポリゴンモータのインバランス量の指標を、mg・cmというバランス単位とし、これを共通の数値として用いた。ここでバランス単位mg・cmは、例えば1.0mg・cmという値であれば、回転軸の中心から半径1.0cmの位置に1.0mgの重りを置いた場合のインバランス量のことである。
【0044】
図4(a)は重量不釣合い方向の回転位相制御前の位相関係である。露光装置30a、30cおよび30dは重量不釣合い方向の位相関係が同位相であり、露光装置30bのみが逆位相である。また図4(b)は、回転位相の制御を行った場合の位相関係である。露光装置30a、30b、30dは重量不釣合い方向の位相関係が同位相であり、露光装置30cのみが逆位相である。露光装置30a〜30dの位相関係が図4(b)に示される相対回転位相パターンのときに筐体50の振動が低減する。
【0045】
図5および6は、本実施例に係る画像形成装置100を実際に起動させた際の測定結果を示す図である。
【0046】
図5に、図4(a)と(b)に示された露光装置30a〜30dの位相関係における筐体50の振動量を示す。図4(a)の位相関係における振動量が14.76μmであるのに対し、図4(b)に示される、回転位相の制御を行った場合の位相関係における振動量は0.36μmであった。
【0047】
この結果から、回転位相の制御を行った場合に、筐体50の振動が大きく低減したことが分かる。尚、筐体50の振動測定ポイントは、格子状に縦に9ポイント、横に7ポイントの計63ポイントとした。
【0048】
図6に、図4(a)と(b)に示された露光装置30a〜30dの位相関係における画像形成装置100の騒音量を示す。図4(a)の位相関係における騒音量が5.51Belsであるのに対し、図4(b)に示される、回転位相の制御を行った場合の位相関係における騒音量は4.84Belsであった。
【0049】
この結果から、回転位相の制御を行った場合に、画像形成装置100の騒音量が大きく低減したことが分かる。
【0050】
以上のように、露光装置30a〜30dの回転位相を制御することにより、露光装置30a〜30dの振動を低減させ、それにより筐体50の振動が低減し、画像形成装置100の騒音を低減させることができる。
【0051】
また、図4(b)に示されるような特定の位相関係に制御することにより、騒音が画像形成装置100を起動させる度に変化するという問題も、解決することができる。
【0052】
図7に、露光装置30a〜30dの重量不釣合い方向の位相差が180度である場合の全8通りの相対回転位相パターンでの画像形成装置100の騒音量を示す。
【0053】
位相パターンaとbは、図4及び図6における位相パターン(a)と(b)と同様である。
【0054】
この結果から、位相パターンbが騒音量が最も低いことが分かる。
【0055】
この様に、工場での量産前にあらかじめ画像形成装置100の最適な重量不釣合い方向の位相関係を解析する。その最適な位相関係を位相制御回路のメモリへ入力し、回転位相関係がその所定の相対回転位相パターンになる様に位相制御を行えばよい。
【0056】
なお、本実施例では位相差が同位相、逆位相の180度での結果を示したが、最適な位相関係はこの角度に限ったものではない。
【0057】
図8は、本実施例における位相制御のブロック図である。
【0058】
レーザビーム検知器208a〜208dは、レーザビームの照射開始タイミングの検知や、ポリゴンモータ31a〜31dの面位相を検知する。
【0059】
このように、反射型フォトインタラプタ207a〜207dの検知信号及び、レーザビーム検知器208a〜208dの検知信号を位相検出回路から位相制御回路へ送りPLL制御を行うことによりポリゴンモータ31a〜31dの位相関係を制御する。
【0060】
なお、画像形成装置100が複数の印字モードを持つ場合や、ポリゴンモータ31a〜31dが複数の回転速度を持つ場合であっても、それぞれの印字モードや回転速度に応じて筐体50の振動が低減する特定の位相関係に制御することにより、画像形成装置100の騒音を低減することができる。
【実施例2】
【0061】
図9は、本実施例に係る画像形成装置の要部構成を示す概略断面図である。
【0062】
画像形成装置101は、実施例1に係る図1の画像形成装置100において、筐体50に振動検知手段としての振動検知装置51が設けられた構成である。
【0063】
なお、重量不釣合い方向の検知手段及び重量不釣合い方向の位相制御手段は設けない。
【0064】
まず露光装置30a〜30dと筐体50の関係について図10を用いて説明する。
【0065】
図9は、露光装置30a〜30dの平面概略図である。露光装置30a〜30dは左右を左側板52と右側板53で支持され、背面を筐体50で支持されている。
【0066】
また、ポリゴンモータ31a〜31dは図10に示されるような位置にある。そのため、ポリゴンモータ31a〜31dの重量不釣合いによる露光装置30a〜31dの振動は、左側板52および右側板53と比べ、筐体50にはその垂直方向に伝達する。したがって、振動検知装置51は、左側板52あるいは右側板53に比べ、筐体50に配置するとより効果的である。もちろん、左側板52、右側板53に振動検知装置51を設ける構成としてもよい。
【0067】
そこで、本実施例では図9に示すように、筐体50に1以上の振動検知装置51を配置する構成とした。具体的には、露光装置30の振動により筐体50が顕著に振動するポイントをあらかじめ解析し、筐体50に1つ以上の振動検知手段51(例えば加速度ピックアップ等)をその振動するポイントに設ける。
【0068】
例えば、縦方向に露光装置30a〜30dの支持部直下に4ポイント、露光装置30の支持部と露光装置30が入る穴の中間に3ポイント、露光装置30aの支持部の20mm下側に1ポイント、露光装置30dの支持部の40mm上側に1ポイントの計9ポイント設ける。また、露光装置30の支持部から筐体50の左右の締結個所までの中間位置に同様に縦に左右9ポイントずつ設け、計27ポイント設けることとする。
【0069】
振動検知装置51は、画像形成装置101を起動させる度に筐体50の振動を検知する。そして、振動検知装置51の検知結果に基づく筐体50の振動が低減するタイミングにおいて、ポリゴンモータ31a〜31dのPLL制御を行うことによりポリゴンモータ31a〜31dの回転位相を固定する。すなわち、ポリゴンモータ31a〜31dの重量不釣合い方向の位相関係を固定し回転させる。
【0070】
重量不釣合い方向の位相関係を制御した結果、各回転多面鏡201の面位相が略同位相にならず、そのために画像形成へ影響が生じる場合は、ポリゴンモータ31a〜31dの回転位相の制御後に、制御後の重量不釣合い方向の位相関係に近い所定の範囲で各回転多面鏡201の面位相が略同位相になるように、ポリゴンモータ31a〜31dの回転位相の関係を固定するPLL制御を行えばよい。
【0071】
また、色ズレ補正等の為に回転多面鏡201の面位相を特定位相ずらす場合には、その特定位相のズレ量を加えたPLL制御を行えばよい。
【0072】
すなわち、回転多面鏡201の位相を、重量不釣合い方向の検知結果に基づいて面単位で制御するとともに、色ズレの検知結果である色ズレ情報に基づいて1面以下の単位で制御する。
【0073】
図11は、本実施例における位相制御のブロック図である。
【0074】
このように、振動検知装置211の検知結果より振動が低減するタイミングにおいて、振動検知装置211から信号を位相制御回路212へ送りPLL制御を行うことによりポリゴンモータ31a〜31dの位相関係を制御する。
【0075】
以上のように、筐体50の振動が低減するタイミングにおいてポリゴンモータ31a〜31dの重量不釣合い方向の位相関係を固定して回転させることにより、筐体50の振動を低減させ、画像形成装置101の騒音を低減することができる。
【0076】
また、騒音が画像形成装置101を起動させる度に変化するという問題も、解決することができる。
【0077】
以上、上記実施例1および2によれば、ポリゴンモータの重量不釣合い方向を検知して、ポリゴンモータの振動を低減する特定の位相に制御することにより、また、振動検出装置を設け、筐体の振動が低減するタイミングにおいてポリゴンモータの回転位相を固定し、筐体の振動が低減する位相に制御することにより、振動防止材、吸音材、消音材等を追加することなく低コスト、省スペースで安定した騒音低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】実施例1に係る画像形成装置の要部構成を示す概略断面図
【図2】実施例1および従来例に係るポリゴンモータの要部構成を示す斜視図
【図3】(A)は回転多面鏡201の平面概略図、(B)は反射型フォトインタラプタとポリゴンモータの構成を示す概略図
【図4】露光装置の位相関係を模式的に表した図
【図5】画像形成装置を起動させた際の測定結果を示す図
【図6】画像形成装置を起動させた際の測定結果を示す図
【図7】画像形成装置を起動させた際の測定結果を示す図
【図8】実施例1における位相制御のブロック図
【図9】実施例2に係る画像形成装置の要部構成を示す概略断面図
【図10】露光装置の平面概略図
【図11】実施例2に係る位相制御のブロック図
【符号の説明】
【0079】
31a〜31d ポリゴンモータ
211 位相検出回路
212 位相制御回路




 

 


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